説明

圧縮機の試験用通電プラグ治具

【課題】精度よく試験を行うことができる圧縮機の試験用通電プラグ治具を提供する。
【解決手段】圧縮機の試験用通電プラグ治具1は、圧縮機の試験器から延びる通電コード2の先端に設けられ、圧縮機のターミナル端子に接続される圧縮機の試験用通電プラグ治具であって、複数の接点組立体6と、治具本体5とを備える。接点組立体6は、ターミナル端子と接触して通電させる接点部材61と、接点部材61が固定され接点部材61との間にターミナル端子を挟持するホルダー62と、ホルダー62に固定され接点部材61をターミナル端子に圧着させる板バネ部材63とをそれぞれ有する。治具本体5は、複数の接点組立体6が取り付けられる部材である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機の試験用通電プラグ治具に関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮機の生産工程においては、圧縮機を試験器に繋いで圧縮機が正しく製造されているかを試験することが多い。例えば、圧縮機のモーターのコイル抵抗値を測定して測定結果を演算することにより、モーターコイルが正しく結線されているかをチェックすることができる。
このような試験を行うための試験器は、通電コードと、通電コードの先端に設けられた試験用プラグ治具とを備えており、試験用プラグ治具が圧縮機のターミナル端子に接続されることにより圧縮機への通電が行われる。このような試験用プラグ治具としては、従来、図8に示すようなものが利用されている。この試験用プラグ治具8は、複数の接点板81と、接点板81を保持するホルダー82と、ゴムリング83とを備えている。接点板81は、銅製の板状部材であり、ターミナル端子に接触する。ホルダー82は、概ね円筒形の外径を有する部材であり、その外周面には接点板81が挿入される複数の凹部84が設けられている。接点板81は、凹部84の側方を覆うように凹部84の側面から距離を隔てて配置され、接点板81と凹部84の側面との間にターミナル端子が挿入される。また、ホルダー82は、ベークライトにより形成されており、各接点板81間を電気的に絶縁している。ゴムリング83は、接点板81が挿入されたホルダー82の外周面に被せられ、接点板81をターミナル端子に圧着させる。このような試験用プラグ治具8では、圧縮機のターミナル端子との脱着性がよく、圧縮機の試験を効率よく行うことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のような試験用プラグ治具では、接点板の圧着力が弱く、接点板の接触が不安定になり易い。例えば、試験器から延びる通電コードの重みによって接触が不安定になる恐れがある。このため、試験結果に誤差が生じ、正確な試験を行うことが困難になる。
本発明の課題は、精度よく試験を行うことができる圧縮機の試験用通電プラグ治具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具は、圧縮機の試験器から延びる通電コードの先端に設けられ、圧縮機のターミナル端子に接続される圧縮機の試験用通電プラグ治具であって、複数の接点組立体と、治具本体とを備える。接点組立体は、ターミナル端子と接触して通電させる接点部材と、接点部材が固定され接点部材との間にターミナル端子を挟持するホルダーと、ホルダーに固定され接点部材をターミナル端子に圧着させる板バネ部材とをそれぞれ有する。治具本体は、複数の接点組立体が取り付けられる部材である。
【0005】
この圧縮機の試験用通電プラグ治具では、複数の接点組立体において、個々の接点部材に対して板バネ部材が設けられており、板バネ部材の弾性力によって接点部材がターミナル端子に圧着する。このため、複数の接点部材をゴムリングで一括して圧着させる場合と比べて、ターミナル端子への圧着力を増大させることができる。これにより、この圧縮機の試験用通電プラグ治具では、精度よく試験を行うことができる。
【0006】
第2発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具は、第1発明の圧縮機の試験用通電プラグ治具であって、接点部材のターミナル端子との接触部分は、ターミナル端子の形状に沿った形状となっている。
この圧縮機の試験用通電プラグ治具では、接点部材のターミナル端子との接触部分が、ターミナル端子の形状に沿った形状となっているため、接点部材とターミナル端子との接触面積を増大させることができる。これにより、接点部材を安定してターミナル端子に接触させることができ、より精度よく試験を行うことができる。
【0007】
第3発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具は、第1発明または第2発明の圧縮機の試験用通電プラグ治具であって、ホルダーは、金属製である。
従来の圧縮機の試験用通電プラグ治具では、多数の圧縮機に対して繰り返し試験が行われる場合、ホルダーが摩耗することによりターミナル端子を安定的に挟持することができなくなる恐れがある。
しかし、この圧縮機の試験用通電プラグ治具では、ホルダーが金属製であることにより、ホルダーの耐摩耗性が向上する。これにより、繰り返し試験が行われた場合でも、ターミナル端子を安定的に挟持することができ、精度よく試験を行うことができる。
【0008】
第4発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具は、第1発明から第3発明のいずれかの圧縮機の試験用通電プラグ治具であって、ホルダーは、通電性を有し、通電コードが接続される。
この圧縮機の試験用通電プラグ治具では、接点部材だけではなくホルダーからも通電が行われる。このため、通電性が向上し、より精度よく試験を行うことができる。
【0009】
第5発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具は、第4発明の圧縮機の試験用通電プラグ治具であって、ホルダーのターミナル端子との接触部分は、ターミナル端子の形状に沿った形状となっている。
この圧縮機の試験用通電プラグ治具では、ホルダーのターミナル端子との接触部分が、ターミナル端子の形状に沿った形状となっているため、ホルダーとターミナル端子との接触面積を増大させることができる。これにより、ホルダーを安定してターミナル端子に接触させることができ、より精度よく試験を行うことができる。
【0010】
第6発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具は、第1発明から第5発明のいずれかの圧縮機の試験用通電プラグ治具であって、接点部材の先端は折り返された折り返し部となっており、接点部材は、折り返し部においてターミナル端子に接触する。
この圧縮機の試験用通電プラグ治具では、接点部材は、折り返し部においてターミナル端子に接触するため、折り返し部の弾性によって、圧着力をより増大させることができる。
【0011】
第7発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具は、第1発明から第6発明のいずれかの圧縮機の試験用通電プラグ治具であって、治具本体は、接点組立体のターミナル端子への接続位置を規制する位置決め部材を有する。
【0012】
この圧縮機の試験用通電プラグ治具では、位置決め部材によって接点組立体のターミナル端子への接続位置が規制されるため、試験用通電プラグ治具の取付間違いを防止することができる。
【発明の効果】
【0013】
第1発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具では、複数の接点部材をゴムリングで一括して圧着させる場合と比べて、ターミナル端子への圧着力を増大させることができ、精度よく試験を行うことができる。
第2発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具では、接点部材のターミナル端子との接触部分が、ターミナル端子の形状に沿った形状となっているため、接点部材とターミナル端子との接触面積を増大させることができる。これにより、接点部材を安定してターミナル端子に接触させることができ、より精度よく試験を行うことができる。
【0014】
第3発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具では、ホルダーが金属製であることにより、ホルダーの耐摩耗性が向上する。これにより、繰り返し試験が行われた場合でも、ターミナル端子を安定的に挟持することができ、精度よく試験を行うことができる。
第4発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具では、接点部材だけではなくホルダーからも通電が行われる。このため、通電性が向上し、より精度よく試験を行うことができる。
【0015】
第5発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具では、ホルダーのターミナル端子との接触部分が、ターミナル端子の形状に沿った形状となっているため、ホルダーとターミナル端子との接触面積を増大させることができる。これにより、ホルダーを安定してターミナル端子に接触させることができ、より精度よく試験を行うことができる。
第6発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具では、接点部材は、折り返し部においてターミナル端子に接触するため、折り返し部の弾性によって、圧着力をより増大させることができる。
【0016】
第7発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具では、位置決め部材によって接点組立体のターミナル端子への接続位置が規制されるため、試験用通電プラグ治具の取付間違いを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
<構成>
本発明の一実施形態に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具1を図1に示す。この試験用通電プラグ治具1は、圧縮機水分乾燥装置(図示せず)から延びる通電コード2の先端に設けられ、圧縮機3のターミナル端子4(図6,7参照)に接続されるプラグ治具である。圧縮機水分乾燥装置は、圧縮機3の製造ラインで用いられ、製造された圧縮機3の試験を行う装置である。より詳細には、圧縮機水分乾燥装置は、圧縮機3に内蔵されたモーターコイルを通電させることによって圧縮機3の内部の水分を乾燥させると共に、モーターコイルの抵抗値測定を行うことにより結線の確認を行うことができる。このモーターコイルの抵抗値測定では、コイルのU−N,V−N,W−Nの抵抗値が測定され、測定結果を演算して結線が正しく行われているかが判断される。
【0018】
図6および図7に、試験用通電プラグ治具1が装着される圧縮機3のターミナル端子4を示す。図6は、試験対象である圧縮機3の上部の側面断面図であり、図7は、圧縮機3の上面図である。ターミナル端子4は、圧縮機3のハウジングの表面に設けられており、ここでは4つのターミナル端子4が設けられている。ターミナル端子4は、圧縮機3のハウジングから突出する棒状部材40と、棒状部材40の側面上端部に固定された略長方形の板状部材41とから構成されており、後述する試験用通電プラグ治具1の接点組立体6に挿入される。なお、図6および図7では、理解の容易のため、一部のターミナル端子4においてのみ棒状部材40と板状部材41との符号を付し、他は省略している。4つのターミナル端子4は、円状に等間隔に配置されており、圧縮機3の内部において、モーターコイルのU,V,W,N相にそれぞれ接続される。なお、ターミナル端子4の周囲には、ターミナル端子4を保護するためのガード部材30が設けられている。ガード部材30は、ターミナル端子4の側方を覆うように圧縮機3のハウジングの表面に立設されており、略長方形の外径を有する。
【0019】
本発明に係る圧縮機の試験用通電プラグ治具1は、圧縮機3の試験を行うために上記のようなターミナル端子4に着脱されるプラグ治具である。圧縮機の試験用通電プラグ治具1は、図2および図3に示すように、治具本体5と、複数の接点組立体6とを備える。
〈治具本体〉
治具本体5は、複数の接点組立体6が取り付けられる樹脂製の部材であり、各接点組立体6の間を電気的に絶縁している。治具本体5は、図1および図3に示すように第1円筒部51、第2円筒部52および位置決め部材53を有する。
【0020】
第1円筒部51は、オペレーターが試験用通電プラグ治具1をターミナル端子4に接続する際に主として把持する部分であり、円筒形の外形を有する樹脂製の部材である。第1円筒部51の内部は中空になっており、第1円筒部51の後端部から通電コード2が挿入されている。
第2円筒部52は、第1円筒部51の先端に繋がっており、第1円筒部51の先端に設けられた円形の開口にねじ込まれて固定される。第2円筒部52は、第1円筒部51と同径の円筒形状と、その先端に一体的に設けられ第1円筒部51よりも小さな外径を有する円筒形状とが組み合わされた樹脂製部材である。第2円筒部52には、第1円筒部51の内部の空間に連通する4つの貫通孔54が設けられている。これらの貫通孔54は、楕円形状を有しており、第2円筒部52の先端面において円状に等間隔に配置されている。これらの貫通孔54には、後述する接点組立体6が挿入される。
【0021】
位置決め部材53は、第1円筒部51および第2円筒部52の側面に設けられており、接点組立体6のターミナル端子4への接続位置を規制する部材である。位置決め部材53は、螺子によって第2円筒部52に固定される。位置決め部材53は、4つの接点組立体6と4つのターミナル端子4とを誤った組合せで装着しようとした場合にガード部材30に接触して装着の障害となるように設けられており、正しい組合せでのみ装着が可能となっている。
【0022】
〈接点組立体〉
接点組立体6は、ターミナル端子4と通電コード2とを連結する構成部品であり、ここでは、4つの接点組立体6が設けられている。各接点組立体6は、図4および図5に示すように、接点部材61とホルダー62と板バネ部材63とを有しており、これらの部材が一体的に固定されている。以下、接点組立体6の1つについてその構成を説明するが、他の接点組立体6に関しても同様の構成である。
【0023】
〔接点部材〕
接点部材61は、ターミナル端子4と接触して通電させる銅製の部材である。接点部材61の先端は、内側に折り返された折り返し部64となっており、接点部材61は、この折り返し部64においてターミナル端子4に接触する。接点部材61は、平坦な板状部材が約180度折り返されて形成されており、ターミナル端子4と接触する折り返し部64は、ターミナル端子4の板状部材41の形状に沿った平坦な形状となっている。なお、接点部材61は、後端部においてホルダー62の側面に螺子止めされている。
【0024】
〔ホルダー〕
ホルダー62は、接点部材61および板バネ部材63が固定される真鍮製の部材であり、接点部材61との間にターミナル端子4を挟持する。ホルダー62は、中間部65、後部66、先部67を有している。なお、中間部65、後部66、先部67は一体的に形成されている。
【0025】
中間部65は、円筒形状を有しており、接点部材61および板バネ部材63を固定するための螺子穴68が側面に設けられている。接点部材61および板バネ部材63は、中間部65の側面に固定され、接点部材61および板バネ部材63の先端は、中間部65から先端側に突出している。
後部66は、中間部65の後端に繋がっており、中間部65よりも小径の円筒形状を有する。後部66の側面には螺子溝69が設けられており、接点組立体6が治具本体5に取り付けられた状態で、後部66の後端が第1円筒部51の内部の空間に突出する(図3参照)。なお、後部66の後端には、通電コード2が接続される。
【0026】
先部67は、中間部65の先端に繋がっており、中空円筒を中心軸を通る平面で切断したような形状を有する。このため、ホルダー62は先端が半分に切り欠かれた段差を有する形状となっている。先部67の外周面70は、中間部65の側面と同径の円弧状の形状を有しており、中間部65の側面と連続している。先部67の内周面71は、円弧状の形状を有しており、接点部材61の折り返し部64から所定の距離を隔てて折り返し部64に対向して配置されている。この接点部材61の折り返し部64と先部67の内周面71との間にターミナル端子4が挿入され、先部67の内周面71にターミナル端子4の棒状部材40が接触する。また、先部67の内周面71は、円弧状の形状を有しており、ターミナル端子4の棒状部材40の形状に沿った形状となっている。
【0027】
〔板バネ部材〕
板バネ部材63は、弾性を有する平坦な板状の部材であり、弾性によって接点部材61をターミナル端子4に圧着させる。板バネ部材63は、接点部材61の外側に設けられ、接点部材61と共にホルダー62に固定される。板バネ部材63は、接点部材61の後端から折り返し位置までの長さと概ね同じ長さを有しており、板バネ部材63の先端は、接点組立体6の軸方向において、ホルダー62の先部67の先端と同じ位置或いは僅かに短い位置まで延びている。
【0028】
<特徴>
(1)
この圧縮機の試験用通電プラグ治具1では、4つの接点組立体6が治具本体5によってまとめて設けられており、ワンタッチで圧縮機3に装着することができる。また、接点組立体6にターミナル端子4を差し込むだけで装着が可能であるため、片手で容易に装着することができる。このため、圧縮機3への着脱が容易であり、試験時の作業性が向上している。
【0029】
(2)
この圧縮機の試験用通電プラグ治具1は、接点部材61とホルダー62との間にターミナル端子4が挿入されることにより、圧縮機3に装着される。そして、ターミナル端子4と接触する部分である接点部材61の折り返し部64とホルダー62の先部67の内周面71とがターミナル端子4の形状に沿った形状となっている。このため、接点組立体6とターミナル端子4との接触面積が大きくなっている。また、ホルダー62が真鍮製であることにより、接点部材61だけではなくホルダー62からも通電が行われるため、通電部分の面積が大きくなっている。
【0030】
また、各接点部材61は、板バネ部材63によって内側方向にそれぞれ付勢されており、板バネ部材63の弾性および接点部材61自身の弾性によってターミナル端子4に圧着される。このため、ターミナル端子4への接触力が大きくなっており、通電コード2の重みによって接触が不安定になることが防止される。
これにより、ターミナル端子4への通電を安定的に行うことができ、精度よく試験を行うことができる。
【0031】
(3)
この圧縮機の試験用通電プラグ治具1では、ホルダー62、接点部材61、板バネ部材63が互いに一体的に固定されている。このため、圧縮機3への着脱が繰り返されても、各部材が弛み難くなっており、接触力の低下が防止されている。また、ホルダー62が金属製であることにより耐摩耗性が高くなっており、繰り返し使用された場合でも、圧着力の低下が防止される。これにより、この圧縮機の試験用通電プラグ治具1では、耐久性が向上している。
【0032】
(4)
この圧縮機の試験用通電プラグ治具1では、接点部材61の先端が折り返し部64となっている。このため、折り返し部64が弾性を有するバネとして機能することによって、接点部材61の接触力がより向上している。
また、折り返し部64が撓むことにより、接点部材61とターミナル端子4との形状の誤差を吸収することができ、接触性をより向上させることができる。
【0033】
(5)
この圧縮機の試験用通電プラグ治具1では、位置決め部材53によって接点組立体6のターミナル端子4への接続位置が規制されるため、ターミナル端子4への装着の間違いを防止することができる。
また、試験用通電プラグ治具1が装着された状態で、位置決め部材53が圧縮機3のハウジング又はガード部材30に当接することにより、位置決め部材53が治具本体5を支持することができ、試験用通電プラグ治具1が通電コード2の重み等によって傾くことを防止することができる。
【0034】
<他の実施形態>
(1)
上記の実施形態では、コイル抵抗の測定のために用いられるプラグ治具に対して本発明が適用されているが、コイル抵抗の測定に限らず他の試験に用いられる試験器のプラグ治具に適用されてもよい。
【0035】
(2)
接点組立体6の数は上記のものに限られるものではなく、装着されるターミナル端子4の数に対応して増減可能である。
(3)
上記の実施形態では、接点部材61として銅製の部材が用いられているが、電導性が良好なものであれば銅以外の材料が用いられてもよい。
【0036】
また、上記の実施形態では、ホルダー62として真鍮製の部材が用いられているが、電導性が良好なものであれば、真鍮以外の材料が用いられてもよい。なお、ホルダー62の材料としては耐摩耗性が良好なものがより望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、精度よく試験を行うことができる効果を有し、圧縮機の試験用通電プラグ治具として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】圧縮機の試験用通電プラグ治具の外観斜視図。
【図2】圧縮機の試験用通電プラグ治具の先端を軸方向から見た図。
【図3】圧縮機の試験用通電プラグ治具の側面断面図。
【図4】接点組立体の側面図。
【図5】接点組立体の先端を軸方向から見た図。
【図6】圧縮機上部の側面断面図。
【図7】圧縮機の上面図。
【図8】従来の圧縮機の試験用通電プラグ治具の外観斜視図。
【符号の説明】
【0039】
1 圧縮機の試験用通電プラグ治具
2 通電コード
3 圧縮機
4 ターミナル端子
5 治具本体
6 接点組立体
53 位置決め部材
61 接点部材
62 ホルダー
63 板バネ部材
64 折り返し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機の試験器から延びる通電コード(2)の先端に設けられ、前記圧縮機(3)のターミナル端子(4)に接続される圧縮機の試験用通電プラグ治具(1)であって、
前記ターミナル端子(4)と接触して通電させる接点部材(61)と、前記接点部材(61)が固定され前記接点部材(61)との間に前記ターミナル端子(4)を挟持するホルダー(62)と、前記ホルダー(62)に固定され前記接点部材(61)を前記ターミナル端子(4)に圧着させる板バネ部材(63)とをそれぞれ有する複数の接点組立体(6)と、
複数の前記接点組立体(6)が取り付けられる治具本体(5)と、
を備える圧縮機の試験用通電プラグ治具(1)。
【請求項2】
前記接点部材(61)の前記ターミナル端子(4)との接触部分は、前記ターミナル端子(4)の形状に沿った形状となっている、
請求項1に記載の圧縮機の試験用通電プラグ治具(1)。
【請求項3】
前記ホルダー(62)は、金属製である、
請求項1または2に記載の圧縮機の試験用通電プラグ治具(1)。
【請求項4】
前記ホルダー(62)は、通電性を有し、前記通電コード(2)が接続される、
請求項1から3のいずれかに記載の圧縮機の試験用通電プラグ治具(1)。
【請求項5】
前記ホルダー(62)の前記ターミナル端子(4)との接触部分は、前記ターミナル端子(4)の形状に沿った形状となっている、
請求項4に記載の圧縮機の試験用通電プラグ治具(1)。
【請求項6】
前記接点部材(61)の先端は折り返された折り返し部(64)となっており、
前記接点部材(61)は、前記折り返し部(64)において前記ターミナル端子(4)に接触する、
請求項1から5のいずれかに記載の圧縮機の試験用通電プラグ治具(1)。
【請求項7】
前記治具本体(5)は、前記接点組立体(6)の前記ターミナル端子(4)への接続位置を規制する位置決め部材(53)を有する、
請求項1から6のいずれかに記載の圧縮機の試験用通電プラグ治具(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−92661(P2007−92661A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−283798(P2005−283798)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】