説明

在庫システムにおいて要求を履行する方法及びシステム

在庫システムにおいて要求を履行する方法は、達成されるアクティビティを示す要求を受ける段階を有する。その方法はまた、要求を履行するようにホルダを複数のホルダから選択する段階を有する。在庫ステーションは、複数のキュー空間を有するキューに関連する。その方法は更に、第1の位置から選択された在庫ステーションから遠い第2の位置に選択されたホルダを移動させる段階を有する。更に、その方法はまた、トリガイベントが生じたことを判定する段階と、トリガイベントが生じたことの判定に応答して、選択された在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に第2の位置から選択されたホルダを移動させる段階とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、在庫システムに関し、特に、在庫アイテムの効率的な保存及び回収のための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信販売の倉庫、空港の手荷物システム及び特別注文の製造設備等の現在の在庫システムは、在庫アイテムについての要求に応じた重大な挑戦に直面している。膨大な数の多様化した注文に応じて負担が掛けられる在庫システムにおいては、注文に対する遅い対応は、在庫要求の増え続けるバックログをもたらし得る。更に、物理空間の実質的な量を含む在庫システムにおいては、応答時間は、受注した注文品を調達するのに用いられる在庫アイテム及び資源の位置にかなり依存し得る。結果的に、時間、空間及びシステム資源の効率的な使用は、在庫システムの成功裏の動作及び管理にとって決定的なものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明に従って、在庫保存に関連する短所及び課題が実質的に低減される又は除去される。特に、在庫アイテムに関するタスクを達成する目的でモバイル在庫システムに関連する物理空間内の複数の場所の間で構成要素を移動させることが可能である1つ又はそれ以上の移動管理ユニットを有するモバイル在庫システムが提供される。
【0004】
本発明の一実施形態に従って、在庫システムにおける要求を履行する方法は、達成されるべきアクティビティを示す要求を受ける段階を有する。その方法はまた、その要求を履行するホルダ及びその要求を履行すべき在庫ステーションを選択する段階を有する。在庫ステーションは、複数のキュー空間を有するキューに関連する。その方法は更に、第1の位置から、選択された在庫ステーションから遠い第2の位置に、選択されたホルダを移動させる段階を有する。更に、その方法はまた、トリガイベントが生じたことを判定する段階と、トリガイベントが生じたことの判定に応答して、選択された在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に第2の位置から選択されたホルダを移動させる段階とを有する。
【0005】
本発明の他の実施形態に従って、在庫システムにおける要求を履行するシステムは、複数のホルダ、複数の在庫ステーション及び管理モジュールを有する。在庫ホルダはオブジェクトを保存することが可能である。在庫アイテムは、在庫ステーションにおいて在庫ホルダから移動されることが可能であり、各々の在庫ステーションは、複数のキュー空間を有するキューに関連付けられる。管理モジュールは、達成されるべきアクティビティを示す要求を受け、その要求を履行するホルダを選択することが可能である。管理モジュールはまた、要求を履行すべき在庫ステーションを選択し、第1位置から、選択された在庫ステーションから遠い第2位置に、選択されたホルダを移動させるように移動駆動ユニットに命令することが可能である。更に、管理モジュールは、トリガイベントが生じたことを判定し、そのトリガイベントが生じたことの判定に応答して、第2位置から、選択された在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に、選択されたホルダを移動させるように移動駆動ユニットに命令することが可能である。
【0006】
本発明の特定の実施形態の技術的有利点は、タスクを達成し、タスク達成時間を最短化する上で空間及びシステム資源の使用を最適化する能力を有する。本発明の特定の実施形態の更なる技術的有利点は、システム成長及び修正に適応するように容易に適合することが可能であるフレキシブルな且つスケーリング可能な在庫保存解決方法を提供する段階を有する。本発明の他の技術的有利点については、添付図、本明細書及び特許請求の範囲により当業者にとって容易に明らかになるであろう。更に、特定の有利点は上記で列挙されているが。種々の実施形態は、それらの列挙された有利点の全てを含む、一部を含む又はそれらを含まないものもあり得る。
【0007】
本発明についての及び本発明の有利点についての十分な理解のために、添付図に関連して以下の詳細説明において参照番号が付けられている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】特定の実施形態に従った在庫システムの構成要素を示す図である。
【図2】図1に示す在庫システムの特定の実施形態の全体を示す図である。
【図3】特定のタスクを達成するときの在庫システムの特定の実施形態の例示としての動作を示す図である。
【図4】図3に示す例示としての動作を実行する上で在庫システムの特定の実施形態により達成されるステップの詳細を示すフローチャートである。
【図5】他のタスクを達成するときの在庫システムの特定の実施形態の例示としての動作を示す図である。
【図6】図5に示す例示としての動作を実行する上で在庫システムの特定の実施形態により達成されるステップの詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の特定の実施形態に従った在庫システム10を示している。在庫システムエ0は、管理モジュール15と、1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20と、1つ又はそれ以上の在庫ホルダ30と、1つ又はそれ以上のコンテナホルダと、1つ又はそれ以上の在庫ステーション50とを有する。管理モジュール15により通信されるコマンドに応答して、移動駆動ユニット20は、在庫システム10により受信された注文を調達する目的で在庫システム10に関連付けられている物理領域内に在庫ホルダ30及びコンテナホルダ40を運藻。特定の実施形態においては、特定の注文の調達は、在庫システム10
による複数のタスクの達成を含むことが可能であり、在庫システム10がそのようなタスクを達成するのに要する時間を短縮することはシステムを全体的に改善することができる。更に、特定の実施形態においては、在庫システム10の種々の構成要素により用いられる利用可能な限定された物理領域の有効な使用は高いシステム効率に繋がり得る。結果的に、在庫システム10の特定の実施形態は、特定の構成要素により達成されるタスクを予測し、予測されるタスクを達成するために必要な時間を短縮するように関連する構成要素を位置付ける特定の技術を使用することが可能である。更に、特定の技術は、それらの要素を位置付けるためのあまり高機能ではない技術によりもたらされる混雑を取り除くように実施されることが可能である。特に、在庫システム10は、ドリフトされる構成要素を含むことが達成されるタスクの予想において指定された行き先に構成要素を移動させる技術(ここでは、“ドリフティング”という)を利用することが可能である。
【0010】
管理モジュール15は、移動駆動ユニット20、在庫ホルダ30、在庫アイテム32、コンテナホルダ40、コンテナ42、在庫ステーション50及び/在庫システム10の他の要素32を含む特定の動作を開始する要求を受信する及び/生成する。管理モジュール15は、それらの動作を実行し、それらの動作の達成を容易化するために選択された構成要素へのコマンド、命令及び/又は他の適切な情報を通信することを可能にする。下での説明においては、在庫システム10の他の構成要素から要求(図1に示す動作要求60)を受信する在庫システム10の実施形態に焦点を当てているが、管理モジュール15は、何れかの適切な技術を用いてそのような要求自体を代替として又は付加的に生成することが可能である。
【0011】
更に、管理モジュール15は、在庫システム10内の特定の位置に位置付けられている単独の構成要素、複数の構成要素及び/又は在庫システム10全体を通して分布されている複数の構成要素を表すことが可能である。例えば、管理モジュール15は、移動駆動ユニット20間で情報を通信し、在庫ホルダ30の移送における移動駆動ユニット20の移動を調整することが可能である1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20の構成要素を表すことが可能である。一般に、管理モジュール15は、上記の機能を与えるために適切なハードウェア及び/又はソフトウェアの何れかの適切な組み合わせを有することが可能であり、移動駆動ユニット20、在庫ステーション50又は在庫システム10の他の要素において位置付けられた構成要素を更に有することが可能である。
【0012】
移動駆動ユニット20は、在庫システム10と関連付けられた作業空間内の複数の位置の間で在庫ホルダ30を移動させる。移動駆動ユニット20は、在庫システム10の在庫ホルダ30及び/又は他の要素の特徴及び構成に基づいて、在庫システム10で用いるために適切な何れかの装置又は構成要素を表すことが可能である。本発明の特定の実施形態においては、移動駆動ユニット20は、関連作業空間に関して自由に移動する独立した、電源内蔵型装置である。代替の実施形態においては、移動駆動ユニット20は、関連作業空間を移動するトラック、レイル、ケーブル又は他のガイドライン要素に沿って在庫ホルダ30を移動させる追跡在庫システム10の要素である。そのような実施形態においては、移動駆動ユニット20は、電力供給ユニットのようなガイダンス要素への接続により電力を受けることが可能である。
【0013】
更に、移動駆動ユニット20は、選択された在庫ホルダ30を特定する情報を受ける、移動駆動ユニット20の位置について送信する、又は動作中に管理モジュール15又は移動駆動ユニット20により用いられる何れかの他の適切な情報を交換するように、管理モジュール15と通信することが可能である。移動駆動ユニット20は、無線で、移動駆動ユニット20と管理モジュール15との間の有線接続を用いて、及び/又は何れかの他の適切な様式で、管理モジュール15と通信することが可能である。一実施例として、移動駆動ユニット20の特定の実施形態は、802.11、ブルートゥース又は他の適切な無線通信プロトコルを用いて、管理モジュール15及び/又は互いに通信することが可能である。他の実施例としては、追跡在庫システム10において、移動駆動ユニット20が移動するトラック又は他のガイダンス要素が、移動駆動ユニット20と在庫システム10の他の構成要素との間での通信を容易化するように有線化されることが可能である。
【0014】
更に、上記のように、管理モジュール15は、個別の移動駆動ユニット20の構成要素を有することが可能である。従って、この目的のために、管理モジュール15と特定の移動駆動ユニット20との間の通信は、特定の移動駆動ユニット20の構成要素間の通信であることが可能である。一般に、移動駆動ユニット20は、在庫システム10の構成及び特徴に基づく適切な何れかの様式で、電力供給される、制御される及び推進されることが可能である。
【0015】
在庫ホルダ30は在庫アイテム32を保存する。特定の実施形態においては、在庫ホルグ30は、異なる種類の在庫アイテム32を保存することが可能である各々の保存ビンを有する複数の保存ビンを有する。在庫ホルダ30は、移動駆動ユニット20により運ばれる、進められる又は移動されることが可能である。特定の実施形態においては、在庫ホルダ30は、在庫ホルダ30を移動させているときに、移動駆動ユニット20により与えられる捕捉に対する追加の推進を与えることが可能である。更に、特定の実施形態においては、各々の在庫ホルダ30は複数の面を有することが可能であり、各々のピンは、関連在庫ホルダ30の特定の面のみによってアクセス可能である。移動駆動ユニット20は、在庫システム10のオペレータ又は他の構成要素に関連ビン及び在庫ホルダ30の特定の面を提示するために特定回数、在庫ホルダ30を回転させることが可能である。
【0016】
在庫アイテム32は、自動化された在庫システム10における保存、回収及び/又は処理のために適切な何れかのオブジェクトである。この説明の日的のために、“在庫アイテム”は、在庫システム10に保存されている特定の種類の何れかの1つ又はそれ以上のオブジェクトであることが可能である。一実施例としては、在庫システム10は通信販売倉庫設備であることが可能であり、在庫アイテムは倉庫設備に保存されている商品を表すことが可能である。動作中、移動駆動ユニット20は、顧客への配送のために梱包されるように注文において要求された1つ又はそれ以上の在庫アイテムを有する在庫ホルダ30を受け入れることが可能である。更に、在庫システム10の特定の実施形態においては、完成した注文品が入った箱自体が在庫アイテムであることが可能である。
【0017】
他の実施例としては、在庫システム10は、商品返品設備であることが可能である。そのような実施形態においては、在庫アイテムは、顧客により返品された商品を表すことが可能である。在庫アイテムのユニットが、その設備に受け入れられたときに、在庫ホルダ30に保存されることが可能である。ときどき適切に、複数のユニットが特定の在庫ホルグ30から取り除かれ、倉庫又は他の設備に戻されるように発送されるように梱包されることが可能である。
【0018】
他の実施例としては、在庫システム10は、特別注文のユンピュータシステムのための電子構成要素等の組み立て製品に含まれる製造キットの個別の構成要素を表す在庫アイテム32を有する製造設備であることが可能である。そのような実施形態においては、在庫システム10は、特別注文の製品のバージョンが構築されることが可能であるように、その製品のための注文に関連する仕様により識別される特定の構成要素を受け入れることが可能である。複数の実施例の実施形態について記載しているが、在庫システム10は一般に、注文に関連する保存及び処理のための何れかの適切な設備又はシステムであることが可能である。同様に、在庫アイテム32は、特定の在庫システム10における保存、回収及び/処理のために適切な何れかの種類のオブジェクトであることが可能である。
【0019】
特定の実施形態においては、在庫システム10はまた、在庫システム10の上記実施形態において達成された種々のタスクのために在庫アイテムがグルーピングされることが可能であるコンテナ42を保持するコンテナホルダを有することが可能である。所与の実施形態においては、コンテナホルダ42は、在庫システム10で用いられるコンテナの種類又は何れかの他の適切な要素に基づいて、何れかの適切な構造を有し、何れかの適切な様式でコンテナ42を保存することが可能である。例えば、特定の実施形態においては、コンテナホルダ40は、コンテナ42が置かれる1つ又はそれ以上のプラツトホーム又は棚を有する。他の実施例としては、特定の実施形態において、コンテナホルダ40は、異なる大きさ又は種類のコンテナを各々が保持する複数のビンを有する。
【0020】
更に、特定の実施形態においては、コンテナホルダ40は在庫ホルダ30と実質的に同じであることが可能である。在庫システム10の特定の実施形態は、在庫ホルダ30及びコンテナホルダ40の両方として用いられることが可能である汎用ホルダを有することが可能である。例えば、特定の実施形態においては、在庫システム10は、在庫アイテム32又はコンテナ42が特定の時間に関連ホルダに保存されているかどうかに依存して、在庫ホルダ30又はコンテナホルダ40として動的に指定されることが可能である複数のホルダを有することが可能である。更に、特定の実施形態においては、ホルダは、在庫アイテム32及びコンテナ42を当時に保存することが可能であり、特定のホルダは、特定の時点で、在庫ホルダ30及びコンテナホルダ40の両方であることが可能である。
【0021】
コンテナ42は、在庫アイテム32が保存、発送又は他の適切な目的のために位置付けられることが可能であるコンテナの何れかの適切な形態であることが可能である。コンテナ42の実施例は、ボックス、ペレット、ビン、カートン及びエンベロープを有することが可能であるが、それらに限定されるものではない。特定の実施形態においては、コンテナ42は、コンテナ42が保存されているコンテナホルダ42が保存されているコンテナホルグから独立していて、その結果、コンテナ42は、処理するためのコンテナホルグ40から取り除かれる、又は他のコンテナホルダ40に移動されることが可能である。一実施例として、コンテナ42は、特定の注文品に関連付けられた在庫アイテム32が配送のために保存されることが可能であるボックス又はパレットであることが可能であり、関連コンテナ42は次いで、その注文に関連する顧客に発送されることが可能である。他の実施例として、コンテナ42は、在庫アイテム32が長期間の保存のために位置付けられて、特定の場所に移動される又は在庫システム10から取り除かれることが可能であるビン又は他のコンテナであることが可能である。
【0022】
在庫ステーション50は、在庫ホルダ30からの在庫アイテムの除去、在庫ホルダ30への在庫アイテム32の導入、コンテナ42への在庫アイテム32の移動及び/又は何れかの他の適切な様式での在庫アイテム32の処理又は操作のために指定された場所である。在庫ステーション50はまた、在庫システム10における又は在庫システムからの在庫アイテム32の流れをモニタするためのスキャナ等の、在庫アイテム32、管理モジュール15との通信のための通信インタフェース、及び/又は何れかの他の適切な構成要素を処理する又は操作するための何れかの適切な構成要素であることが可能である。在庫ステーション50は、全体的に又は部分的に、人間の操作により制御されることが可能であり、若しくは完全に自動化されることが可能である。更に、在庫ステーション50の人間による操作又は自動化操作は、在庫システム50の動作の一部として、在庫アイテム32の梱包又は計数等の在庫アイテム32に対する特定のタスクを実行することが可能である。 以下の説明で用いられる“在庫ステーション”は、在庫システム10によりサポートされている何れかの適切な処理動作が達成されることが可能である場所のことをいうが、在庫システム10の特定の実施形態は、在庫システム10によりサポートされる単独の処理夕スクのみを実行するために適切である特化された在庫ステーション50を有することが可能である。更に、在庫システム10の特定の実施形態は、一般に、複数の種類の動作要求60を処理することが可能であるが、何れかの所与のときに、1つの特定種類の動作要求60のみを処理することが可能である在庫ステーション50を有することが可能である。
【0023】
図2は、関連実施形態の例示としての動作を示す在庫システム10の特定の実施形態の全体を示す図である。図2においては、図1に関連して上で説明した要素が作業空間70内に位置付けられている。作業空間70は、移動駆動ユニット20が移動させることが可能である及び/又は在庫ホルダ30が保存されることが可能である在庫システム10と関連付けられた領域である。例えば、作業空間は、在庫システム10が動作する通信販売倉庫の床の全部又は一部を表すことが可能である。図2は、例えば、例示目的で、作業空間70が固定された所定の且つ有限の物理空間を有する在庫システム10の実施形態を示しているが、在庫システム10の特定の実施形態は、可変寸法及び/又は任意の形状を有する作業空間内で動作する在庫ホルダ30及び移動駆動ユニット20を有することが可能である。
【0024】
更に、特定の実施形態においては、作業空間70は、在庫システム10の種々の要素により在庫システム10内の空間資源の使用を容易にするように、グリッド、モザイク、タイル又は他の適切な領域の分割に関連付けられることが可能である。図示されている図2の実施形態は、作業空間70の特定の領域と各々関連付けられ、“空間74”として本明細書で一般に称せられている複数の空間に作業空間を分割するグリッドを用いている。図2は、簡単化を目的として、単独の空間74(“空間74a”として示されている)を示しているが、本明細書の目的のためには、下で更に詳細に説明しているように、グリッドは作業空間70の全体を複数の空間74及び他のタイブの空間に分割することを前提としている。
【0025】
特定の実施形態においては、在庫システム10内の種々の領域は、特定のアクティビティ又は使用に対して指定される、専用化される又は関連付けられることが可能である。
【0026】
一実施例として、図2の在庫システム10の実施形態は、タスクを達成するように在庫システム10により用いられないときに在庫システム10の構成要素がそのままの状態に保たれることが可能である物理位置である複数の保存空間76を有する。例えば、特定の実施形態においては、在庫ホルダ30及び/又はコンテナホルダ40は、注文品を調達するために用いられないときには、保存空間76に保存されることが可能である。空間74は、保存空間76として固定されて指定されることが可能である、又は、在庫システム10の必要性又は優先順位に依存して動作中に保存空間74として指定されることが可能である。
【0027】
他の実施例としては、図2に示す在庫システムの実施形態は、特定の環境下で、在庫ステーション50への到達時に構成要素が移動する又は処理を待つように位置付けられることが可能であるキュー80に各々関連付けられる複数の在庫ステーション90を有する。各々のキュー80は、関連在庫ステーションが要求を処理する又は関連構成要素に関連付けられる他のタスクを実行する準備ができるまでそのままの状態を保つ、1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20、在庫ホルダ30、コンテナホルダ40及び/又は他の構成要素のための領域を与える。特定の実施形態においては、キュー80は、在庫システム10の特定の物理領域と各々関連付けられる。例えば、図示されている実施形態においては、キュー80は、移動駆動ユニット20、在庫ホルダ30、コンテナホルダ40又は他の構成要素が対応するキュー80に保存されている間に待機することが可能である複数のキュー空間82と各々関連付けられる。特定の実施形態においては、特定の空間80が、固定されたキュー空間82の群と固定的に関連付けられることが可能である。代替の実施形態においては、特定のキュー80が、関連在庫ステーション50、関連在庫ステーション50についてのトラフィックメトリック及び/又は何れかの他の適切な要素において達成される種類のタスクに基づいて決定されるキュー空間82の動的に関連付けられる群と関連付けられることが可能である。
【0028】
他の実施例としては、図1に示している在庫システム10の実施形態は複数のドリフト空間90を有する。ドリフト空間90は各々、その要素を含む特定の夕スクの達成中に、在庫システム10の構成要素が特定の目的地の方に移動する又は関連目的地への移動時間を短縮するように、在庫システム10により用いられる作業空間70の領域である。特定の実施形態においては、関連要素は、トリガイベント(又は、複数のトリガィベント)が生じるまで、特定のドリフト空間90又はドリフト空間90の特定の群においてそのままの状態であることが可能である。トリガイベントが生じた後、その要素は次いで、タスクの達成のための関連システム資源の方に移動することが可能である。特定の実施形態においては、空間74はドリフト空間90として固定的に指定されることが可能である一方、代替の実施形態においては、空間74は、在庫システム10の資源の必要性、空間74の利用可能性及び/又は他の適切な条件に依存して、ドリフト空間として動的に指定されることが可能である。下で更に説明されるように、ドリフト空間90は、在庫システム10の特定の実施形態のシステム効率を全体的に改善するように、又はその効率を高めるように、種々の様式で用いられることが可能である。
【0029】
機能として働くとき、在庫システム10の種々の構成要素は、在庫アイテム32及び/又は在庫システム10自体の構成要素を有する特定の動作を終了する。管理モジュール15は、タスクの成就を容易化するように、構成要素の動作及び種々のシステム資源の使用を管理する。下での説明は、特定の動作を実行することが可能である在庫システム10の実施形態に焦点を当てているが、在庫システム10の特定の実施形態は、在庫アイテム32の保存、処理、移動又は除去に関連する何れかの適切な動作を実行することが可能である。
【0030】
管理モジュール15は、在庫アイテム32に関連する特定の動作の終了を要求する動作要求60を受ける。例えば、特定の実施形態においては、管理モジュール15は、選択された在庫アイテム32の梱包及び発送を要求する動作要求60を受ける。更に、図示されている実施形態においては、管理モジュール15は、在庫システム10のメンテナンス及び維持に関連する動作要求60を受ける又は生成する。例えば、特定の実施形態においては、管理モジュール15は、在庫アイテム32を仕入れ直すこと、移動駆動ユニット20に補充すること、在庫ステーション50に空のコンテナ42を届けること、および/又
は在庫システム10の種々の構成要素が注文の履行に応答する又は注文品の調達で用いられるようにする他の適切なタスクに関連する動作要求を受ける又は生成する。動作要求60は、在庫システム10に適切な何れかの形態の通信を意味することが可能であり、在庫システム10の在庫アイテム32、構成要素又は資源並びに/若しくは終了される特定の動作を識別する何れかの適切な情報を有することが可能である。
【0031】
上記のように、管理モジュール15は、人間による動作又は在庫システム10の他の構成要素からの動作要求60を受けることが可能である。例えば、在庫システム10のオペレータは、管理モジュール15に結合されたキーボードを用いて、手動で動作要求60を入力することが可能である。他の実施例としては、管理モジュール15は、インターネット接続等のネットワーク接続において遠隔の構成要素からの動作要求60を受けることが可能である。代替として、管理モジュール15自体が動作要求60を生成することが可能である。例えば、管理モジュール15は、所定のスケジュールに基づいて又は特定のイベントに応答して特定の動作を開始することが可能であり、又は、適宜に動作要求60を生成することが可能である。一般に、管理モジュール15は、何れかの適切な様式で動作要求60を受ける又は生成することが可能である。
【0032】
動作要求60を受ける又は生成することに応答して、管理モジュール15は、動作要求60を達成するように在庫システム10の構成要素又は他の要素を選択することが可能である。要求される動作の種類に依存して、管理モジュール15は、関連動作要求60の達成を容易にするように、特定の移動駆動ユニット20、在庫ホルダ30、コンテナホルダ40並びに/若しくは在庫システムの他の適切な構成要素及び要素を選択することが可能である。管理モジュール15は、何れかの適切な考慮に基づいて特定の動作要求60を達成するための特定の構成要素を選択することが可能である。一実施例としては、管理モジュール15は、特定の実施形態において、1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20、選択された在庫ホルダ30により保存されている在庫アイテム32の種々の種類からの現在の距離、作業空間70内のその現在の位置、選択された在庫ホルダが履行するために現在用いられている他の動作要求60を含む要素に基づいて動作を終了するように特定の在庫ホルダ30を選択することが可能であるが、それらに限定されるものではない。他の実施例としては、管理モジュール15は、特定の実施形態において、選択された在庫ホルダからの距離、選択された移動駆動ユニット20に関連する電源レベル及び/又は現在のアクティビティを含む要素に基づいて特定のタスクを履行する移動駆動ユニット20を選択することが可能であるが、それらに限定されるものではない。しかしながら、一般に、管理モジュール15は、何れかの適切な因子、考慮又は基準に基づいて特定の動作要求60と関連するタスクを達成するように適切な構成要素を選択することが可能である。
【0033】
管理モジュール15が、動作要求60を達成するように適切な構成要素及び/又は要素を選択した後、管理モジュール15は次いで、それらの構成要素により達成されるタスクを示す、及び/又は要求された動作の終了において含まれる他の選択された構成要素の1つ又はそれ以上を特定する、選択された構成要素に情報を通信することが可能である。例えば、図示している実施形態においては、管理モジュール15は、関連タスクの達成において含まれる受信構成要素及び/又は他の構成要素により達成されるタスクに関する情報を通信するように選択された構成要素にタスク要求62を通信する。タスク要求62は、受信構成要素のために適切に形式が合された命令、コマンド及び/又は要求等の、受信構成要素によるタスクの達成を開始する何れかの適切な形式の通信を表すことが可能である。
【0034】
選択された構成要素は次いで、関連動作要求60に関連するタスクを達成するように回収された情報を利用することが可能である。例えば、管理モジュール15から受けられた命令に基づいて、選択された移動駆動ユニット20は、選択された在庫ステーション50のオペレータが選択された在庫ホルダ30から要求された在庫アイテムを選定し、発送のためにそれらを梱包することが可能であるように、選択された在庫ステーション50に選択された在庫ホルダ30を移動させることが可能である。同様に、在庫ステーション50のオペレータは、関連在庫ステーション50に移動された在庫ホルダ30から選択され、管理モジュール15により受けられた動作要求60を履行する一部としてコンテナ42において梱包されるように在庫アイテム32を識別する管理モジュールから情報を受けることが可能である。
【0035】
特定の実施形態においては、在庫システム10の動作は、空間、システム構成要素及び/又は他の資源における制限により制約されるため、そのような資源の効率的な使用は、在庫システム10の処理能力及び効率を高めることが可能である。結果的に、特定の実施形態においては、管理モジュール15は、在庫ステーション50、他のシステム資源又は作業空間70における他の目的地の方に、在庫ホルダ30,コンテナホルダ40又は在庫システムの他の構成要素を前進的に移動させる、即ち“ドリフト”させる種々の技術を用いることが可能である。段階において目的地の方に関連構成要素を移動させることにより、管理モジュール15は、依り効率的な空間及びシステム資源の使用をもたらす様式で、到達時間を時間設定することができる。
【0036】
このドリフティングを容易にするように、作業空間における特定の領域がドリフト空間90として指定されることが可能であり、構成要素は、適切なイベントが生じて、他の仲介的位置又は最終的な目的地のどちらかに対して、構成要素の更なる移動をトリガするまで、待機することが可能である。ドリフト空間90は、作業空間70の何れかの適切な大きさ決めされ且つ形状決めされた空間であることが可能であり、作業空間70における何れかの適切な位置に位置付けられることが可能である。更に、上記のように、ドリフト空間90は、作業空間70における固定された所定の位置であることが可能であり、又は、在庫システム10の動作中に適切であるとして選択される且つ指定されることが可能である作業空間70の動的に割り当てられた領域であることが可能である。
【0037】
ドリフト空間90は、動作要求60に関連するタスクの達成において何れかの適切な方法で管理モジュール15により用いられることが可能である。例えば、特定の実施形態においては、管理モジュール15は、特定の条件が満たされる(例えば、その資源は構成要素により用いるために利用可能になる、又はシステム資源に近接して待機している他の構成要素の数はある最大閾値以下になる)まで、ドリフト空間90において、在庫ステーション50等の特定のシステム資源の方に向けられた構成要素を止めることが可能である。これは、管理モジュールがシステム資源に近接する混雑を制限することを可能にするが、また、構成要素がシステム資源を待っているときに、システム資源に近接する関連構成要素を位置付けることにより管理モジュールが関連動作の達成時間を短縮することを可能にする。
【0038】
更に、ドリフト空間90の使用は、システム構成要素が特定のシステム資源の複数の異なるインスタンスに近接して位置付けられ、利用可能になる第1のインスタンスに移動するようにすることを可能にする。例えば、構成要素は、全ての在庫ステーション50から取り除かれたドリフト空間90に、しかし、それらの在庫ステーション50に比較的近接して移動されることが可能である。その構成要素は次いで、在庫ステーション50がその構成要素を含むタスクを達成するために利用可能になる構成要素又は在庫ステーション50が必要となるまで、ドリフト空間50で待機することが可能である。その構成要素は、利用可能となる又はその構成要素を必要とする在庫ステーション50の前に適切なドリフト空間90に移動されるため、その構成要素は、できるだけ早く在庫ステーション50の何れかにおいて、迅速に再位置付けされることが可能である。
【0039】
更に、特定の実施形態においては、特定のドリフト空間90は、特定種類の構成要素をドリフトする、特定のトリガイベントに関連する構成要素をドリフトする、特定目的の構成要素をドリフトする、及び/又は特定位置の方に向かうことになっている構成要素をドリフトするために、独占的に指定されることが可能である。例えば、第1ドリフト空間90は、特定の検索要求160に応答して、在庫ホルダ30についての待機場所として指定されることが可能である一方、第2ドリフト空間90は、コンテナ要求260が履行されるのを待つコンテナホルダ40のための待機場所として指定されることが可能である。在庫システムの構成に依存して、そのような独占的なドリフト空間90は、在庫システム10が動作を開始するときに又は動作中の何れかの適切な時間に、指定されることが可能である。
【0040】
代替として、特定のドリフト空間90は、どんな種類のドリフティングについても指定されることが可能であり、ドリフト空間90は、在庫システム10の構成要素により交換可能に使用されることが可能である。例えば、特定の実施形態においては、特定のドリフト空間90が、異なる時間において、種々の異なる位置に向かう途中で在庫ホルダ30及びコンテナホルダ40の両方についての待機場所として用いられることが可能である。更に、特定の実施形態においては、特定のドリフト空間90の種類が、在庫システム10の動的な動作中に指定されることが可能である。
【0041】
結果的に、ドリフト空間90は、在庫システム10における改善された効率及び処理能力を提供する複数の異なる様式で用いられることが可能である。更に、特定の実施形態においては、ドリフト空間90は、在庫システム10の有効性を動的に最適化するようにフレキシブルに用いられることが可能である。従って、ドリフト空間90の使用は、在庫システム10において多くの恩恵をもたらすことが可能である。しかしながら、特定の実施形態は、それらの恩恵の全てを提供する、それらの恩恵の一部を提供する又はそれらを提供しないこともあり得る。
【0042】
図3乃至6は、特定の種類の動作要求60の履行において在庫システム10の特定の実施形態においてドリフト空間90がどのように用いられることが可能であるかについての特定の実施例を提供している。下で更に説明しているように、特定の実施形態においては、ドリフト空間90の使用は、混雑を制限し、タスク達成時間を短縮し、及び/又はシステムの効率性及び処理能力を改善することが可能である。結果的に、在庫システム10の特定の実施形態は、複数の動作の利益を提供することが可能である。特定の実施形態は、しかしながら、それらの利益の全てを提供する、それらの利益の一部を提供する又はそれらを提供しないこともあり得る。
【0043】
図3及び4は、特定の種類の動作要求60に応答してシステム効率を改善するように在庫システム10の特定の実施形態においてドリフト空間90がどのように用いられることが可能であるかについての一実施例を示している。特に、図3及び4は、在庫システム10における保存装置から検索される1つ又はそれ以上の在庫アイテム32を識別する特定の種類の動作要求60(ここでは、“検索要求160”と呼ばれる)に対応する在庫システム10の特定の実施形態の動作を示している。検索要求160の受信に応答して、管理モジュール15は、要求された在庫アイテム32が収集されて、配送の準備がされるように、特定の在庫ステーション50に検索要求160により要求された在庫アイテムを保存する在庫ホルダ30を移送するように移動駆動ユニット20に命令する。複数の在庫ホルダ30が検索要求160の履行において含まれる場合、管理モジュール15は、関連在庫ステーション50に近接してそれらの在庫ホルダ15の1つ又はそれ以上の位置付けるようにドリフト空間90を利用し、次いで、空間が近くで利用可能になるにつれて、その在庫ステーション50にそれらを移動させることが可能である。従って、更に下で説明するように、ドリフト空間90は、関連在庫ステーション50に近接して位置付けられる在庫ホルダ30の数を限定するようにする一方、同時に、在庫ステーション50が在庫ホルダ30を処理する準備ができたときに、付加的な在庫ホルダ30がオリジナルの保存空間76から回収される必要がある場合に、結果的にもたらされる長い待機時間を低減するようにする。
【0044】
図3は、例示としての回収要求160の履行において、在庫システム10の特定の実施形態の俯瞰図である。上記のように、回収要求160は、在庫システム10の倉庫から回収される在庫アイテム32の1つ又はそれ以上を指定する動作要求である。特定の実施形態においては、回収要求160は、在庫システム10により回収される顧客注文であることが可能であり、注文した顧客に対して梱包され且つ配送される1つ又はそれ以上の在庫アイテム32を指定することが可能である。顧客から注文された在庫アイテム32は、在庫ステーション50の在庫ホルダ30から回収されて、配送のために梱包されることが可能であり、又は回収要求60に従って処理されることが可能である。
【0045】
例示としての実施例においては、管理モジュール15は、回収要求160を履行するように、在庫ステーション50、1つ又はそれ以上の在庫ホルダ30、及び1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20を選択することにより、回収要求160に対して応答する。上記のように、管理モジュール15は、何れかの適切な考慮に基づいてそれらの構成要素を選択することが可能である。図3は、管理モジュールが、選択された在庫ステーション(在庫ステーション50aとして示されている)において回収要求160を履行するように、3つの移動駆動ユニット20(移動駆動ユニット20a、20b及び20cとして示されている)及び3つの在庫ホルダ30(在庫ホルダ30a、30b及び30cとして示されている)を選択する。
【0046】
関連構成要素を選択した後、管理モジュール15は、選択された在庫ステーション50への選択された在庫ホルダ30の移送を容易にするように、選択された移動駆動ユニット20の各々に1つ又はそれ以上のタスク要求62を通信することが可能である。各々の移動駆動ユニット20に送信されるタスク要求62は、選択された在庫ホルダ30に関連する識別子(identifier)又は位置に関して選択された在庫ホルダ30を識別する。選択された移動駆動ユニット20はその場合、選択された在庫ホルダ30(図3において矢印302a乃至302cで示されている)に移動し、それらとドッキングする。ドッキング後、選択された移動駆動ユニット20は、選択された在庫ステーション50の方に選択された在庫ホルダ30を移動させ始める。
【0047】
回収要求160を履行するように選択された在庫ホルダ130の数、選択された在庫ステーション50に関連するキューの大きさ及び/又は他の適切な考慮に依存して、管理モジュール15は、ドリフト空間90に関連在庫ホルダ30を一時的に移動させるように、1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20に命令することが可能である。例えば、図示している実施形態においては、管理モジュール15は、その在庫ステーション50までの途中の在庫ホルダ30の数が3つ以上であるときに、特定の在庫ステーション50に向かうことになっている1つ又はそれ以上の在庫ホルダ30をドリフトする。結果的に、図示している実施例においては、管理モジュール15は、在庫ステーション50aに直接、関連在庫ホルダ30を移動させることに代えて、選択された在庫ホルダ30a乃至30cの1つをドリフトする。
【0048】
更に、管理モジュール15が、回収要求160に応答して、1つ又はそれ以上の在庫ホルダ30をドリフトすることを決定する場合、管理モジュール15は、在庫ホルダ30を、又は回収要求160何れかの適切な基準又は考慮に基づいてドリフトする在庫ホルダ30を、選択することが可能である。例えば、管理モジュール15は、ドリフトされた在庫ホルダ30と選択された在庫ステーション50との間の距離、ドリフトされた在庫ホルダ30により保存された在庫アイテム32(例えば、回収された在庫アイテム32がコンテナ42において特定の順序で梱包されるようにするように)、選択された在庫ステーション50にドリフトされた在庫ホルダ30を移送するように対応する移動駆動ユニット20に要求される時間、及び/又は何れかの他の適切な考慮又は基準に基づいてドリフトするように、在庫ホルダを選択することが可能である。
【0049】
ドリフトされる在庫ホルダ30に関連する移動駆動ユニット20はその場合、ドリフト空間90の1つにドリフトされた在庫ホルダ30を移動させる一方、残りの移動駆動ユニット20は、選択された在庫ステーション50にそれらの対応する在庫ホルダ30を移動させる。特定の実施形態においては、管理モジュール15は、各々のドリフトされた在庫ホルダ30について特定のドリフト空間90を選択することが可能である。例えば、特定の実施形態においては、管理モジュール15は、現在利用可能なドリフト空間90のリストから各々のドリフトされた在庫ホルダ30についての適切なドリフト空間90を選択し、ドリフトされた在庫ホルダ30にドッキングされる移動駆動ユニット20に選択されたドリフト空間90及び/又はその位置を識別するタスク要求62を通信する。代替として、特定の実施形態においては、移動駆動ユニット20自体は、利用可能であるドリフト空間90を決定し、利用可能なドリフト空間90から特定のドリフト空間90を選択する。従って、図示している実施例においては、移動駆動ユニット20a及び20bは、在庫ステーション50aにそれぞれの在庫ホルダ30を移動させる(矢印304a及び304bで示されているように)。更に、管理モジュール15は、在庫ホルダ30cのためのドリフト空間90aを選択し、ドリフト空間90aに在庫ホルダ30cを移動させるように移動駆動ユニット20cに命令する。移動駆動ユニット20cはその場合、ドリフト空間90aに移動する(矢印306で示されているように)。
【0050】
ドリフトされた在庫ホルダ30はその場合、1つ又はそれ以上のトリガイベントが生じるまで、ドリフト空間90で待機する。それらのトリガイベントは、ドリフトされた在庫ホルダ30、選択された在庫ステーション50、在庫ステーション50の何れかの他の構成要素、及び/又は在庫システム10の動作の何れかの特徴に関連する何れかの適切なイベントであることが可能である。例えば、特定の実施形態においては、トリガイベントは、何れかの所与の時間に選択された在庫ステーション50に近接して移動される在庫ホルダ30の数を制限するように一部が選択されることが可能である。従って、そのような実施形態においては、トリガイベントは、遅延期間の期限切れ、選択された在庫ホルダ30の特定の数が処理された、選択された在庫ステーション50(又は選択された在庫ステーション50のオペレータ)からの指示、又は、選択された在庫ステーション50に近接して移動された又は移動される必要がある選択された在庫ホルダ30の特定の数を示す又は示唆する何れかの他の出来事に関連する又はそれらを含むことが可能である。
【0051】
更に、特定の実施形態においては、特定の在庫ホルダ30は、複数のトリガイベントが生じるまで、ドリフト空間90で待機することが可能である。例えば、特定の実施形態においては、特定のドリフトされた在庫ホルダ30は、1つ又はそれ以上の他のドリフトされた在庫ホルダ30が最終的な目的地の方に移動し、一部の他のトリガイベントが生じるまで、ドリフト空間90で待機することが可能である。これは、ドリフトされた在庫ホルダ30が、到達時間、優先順位レベル及び/又は他の因子に基づいて特定の順序でドリフト空間90から出発するようにすることが可能である。更に、異なる在庫ホルダ30は、異なるトリガイベントに関連することが可能である。従って、特定の実施形態においては、ドリフト空間90における全てのドリフトされた在庫ホルダ30は、同じトリガイベントを待つことが可能であり、それらの対応する移動駆動ユニット20は、トリガイベントが生じるときに、それらの目的地にそれらを移動させることが可能である。
【0052】
他の実施形態においては又は他の環境下では、異なる在庫ホルダ30は、特定のドリフトされた在庫ホルダ30に関連するトリガイベントが生じるまで、ドリフト空間90で待機している各々のドリフトされた在庫ホルダ30と共に、異なるトリガイベントに関連付けられることが可能である。管理モジュール15及び動き駆動ユニット20の構成及び能力に依存して、管理モジュール15は、特定のドリフトされた在庫ホルダ30に関連する移動駆動ユニット20に、在庫ホルダ30に関連するトリガイベントが生じたこと、トリガイベントが生じたことを移動駆動ユニット20自体が決定することが可能であること、又は両方の構成要素が在庫システム10において生じたトリガイベントの一部又は全てを検出することが可能であることを知らせることが可能である。更に、特定の実施形態においては、移動駆動ユニット20によるトリガイベントは、待機しているドリフト空間90から他の目的地に在庫ホルダ30を移動させるように移動駆動ユニット20に命令する在庫システム10の管理モジュール15又は他の要素からの命令(例えば、タスク要求62)の受信であることが可能である。
【0053】
一旦、特定のドリフトされた在庫ホルダ30に関連するトリガイベントが生じる、及び/又は、そのドリフトされた在庫ホルダ30を移送する移動駆動ユニット20がそのような生じたものの何れかの適切な通知を受けると、移送されている移動駆動ユニット20は、その目的地に関連在庫ホルダ30を移動させる。その目的地において、ドリフトされた在庫ホルダ30は、回収要求に従って、処理され、回取要求60により識別された在庫アイテム3Zはドリフトされた在庫ホルダ30から移動される。それらの在庫アイテム32は、回収要求32と組み合わされることが可能である。
【0054】
図示している実施例においては、ドリフトされた在庫ホルダ30cに関連するトリガイベントは、在庫ステーション50aに関連するキュー80aから1つ又はそれ以上の在庫ホルダ30の出発である。結果的に、管理モジュール15が、移動駆動ユニジト20aが、在庫ステーション50(矢印308により示されている)のキュー80aを出たとき、管理モジュール15は、ドリフト空間90aで待機している移動駆動ユニット20cにタスク要求62を送信する。この夕スク要求62に応答して、移動駆動ユニジト20cは、在庫ステーション50a(矢印310で示されている)に在庫ホルグ30cを移動させる。在庫ステーション50aにおいては、回収要求160により識別された在庫アイテム32はその場合、回収要求160の履行を達成するように在庫ホルダ30cから移動される。
【0055】
図3は、特定の方法で上記の技術を実行する在庫システムの例示としての実施形態に焦点を当てているが、種々の実施形態が、何れかの適切な方法において利用技術を実施することが可能である.例えば、上記の実施形態においては、特定の移動駆動ユニット20は、ドリフト空間90に各々のドリフトされた在庫ホルダ30又はコンテナホルグ40を移送し、次いで、トリガイベントが生じるまで、ドリフトされたホルダと共に待機する。代替の実施形態においては、しかしながら、移動駆動ユニット20は、ドリフト空間90にドリフトされた在庫ホルダ30を移送し、ドリフト空間90にそれらのドリフトされた在庫ホルダ30を留めることが可能である。他の移動駆動ユニット20はその場合、一旦、トリガイベントが生じると、最終的な目的地にドリフトされた在庫ホルダ30を移動させるために寄与することが可能である。更に、特定の実施形態においては、特定の移動駆動ユニット20又は複数の移動駆動ユニット20の群が、ドリフト空間90とドリフトされた在庫ホルダ30の最終目的地との間で、及び/又はドリフト空間90の使用を管理する種々のドリフト空間の間で、全てのドリフトされた在庫ホルダ30を移動させるように用いられることが可能である。
【0056】
更に、上記のように、作業空間70におけるドリフト空間90は、特定の実施形態においては、2つ以上の目的のために用いられることが可能であり、又は、作用空間70において2つ以上の目的地に関連することが可能である。従って、特定のドリフト空間90は、種々の異なる時間に、複数の異なる在庫ステーション50に向かうようにされた在庫ホルダ30をドリフトするように用いられることが可能である。結果的に、続く回収要求160の履行において、上記の処理は、特定のトリガイベントが生じる同じドリフト空間90で待機している第2の在庫ステーション50に向かうようにされた第2の移動駆動ユニット20により繰り返されることが可能である。従って、特定の実施形態においては、ドリフト空間90は、異なる在庫ステーション50に向かうようにされた移動駆動ユニット20及び在庫ホルダ30をフレキシブルにドリフトするように用いられることが可能である。
【0057】
更に、本明細書においては、上記では、簡単化を目的として、在庫ホルダ30がドリフトする前に、最終的な目的地がドリフトされる在庫ホルダ30のために選択される実施例について記載されているが、代替の実施形態においては、ドリフトされる装置のための最終的な目的地は、関連装置がドリフトを開始するまで、又はそれらの装置がドリフトを終了するまで、選択されないことが可能である。例えば、特定の実施形態においては、在庫ホルダ30は、受けられる注文品を調達するために選択されることが可能であるが、受けられた注文品が調達される在庫ステーション50は後まで決定されないことが可能である。そのような実施形態においては、その決定は、全部遅延されることが可能であり、又は、候補の在庫ステーション50の群は、関連注文品が受けられるが、候補の群からの特定の在庫ステーション50が後の時間まで選択されないときに、選択されることが可能である。そのような実施形態においては、管理モジュール15は、在庫ホルダを、又は受けられた注文品を調達するが、特定の必要な又は有利な条件が満たされていず、対応する在庫ステーション50の選択を遅延させることを決定する在庫ホルダ30を、選択することが可能である。
【0058】
例えば、管理モジュール15は、特定の注文品が保存されるコンテナホルダが未だに利用可能でないことを判定することが可能である。結果的に、管理モジュール15は、コンテナホルダ40が利用可能になるまで、その注文に関連する1つ又はそれ以上の在庫ホルダ30をドリフトすることが可能である。更に、システム10の処理能力を最適化するように、管理モジュール15は、関連コンテナホルダが利用可能になるまで、注文品が最終的に揃えられる在庫ステーションを選択するように待機することが可能である。結果的に、管理モジュール15は、関連在庫ホルダ30を回収し、ドリフト空間90にそれらの在庫ホルダ30を移送するように、移動駆動ユニット20に命令することが可能である。適切なトリガリングイベントが生じた(特定の注文品ホルダ40が利用可能になること等)ときに、管理モジュール15は、受けられた注文品を調達し、関連在庫ステーション50にドリフトされた在庫ホルダ30を移動させるように移動駆動ユニット20に命令すべき在庫ステーション50を選択することが可能である。結果的に、ドリフト空間90の使用は、関連コンテナホルダ40が最終的に利用可能になったときのシステム10の状態に基づいて、受けられた注文品を揃える最適な在庫ステーション50を管理モジュールが選択することを可能にする。
【0059】
更に、特定の実施形態においては、管理モジュール15は、複数の異なる在庫ステーション50において複数の異なる注文品を調達するように、特定の在庫ホルダ30を選択することが可能である。そのような実施形態においては、管理モジュール15は、異なる注文品を全部揃える前に及び全部揃えている間に関連在庫ホルダ30を一時的に保存するようにドリフト空間90を用いることが可能であり、故に、注文品が尚も全部揃えているときに、この在庫ホルダ30は関連在庫ステーション50に近接して位置付けられることが可能である。従って、そのような実施形態においては、管理モジュール15は、ドリフトされた在庫ホルダ30に関連する複数の注文品を調達する在庫ステーション50の1つ(又は、特定の1つ)が利用可能になるまで、特定の在庫ホルダ30をドリフトすることが可能である。利用可能な在庫ステーション50に移送された後、在庫ホルダ30は次いで、その在庫ホルダ30に関連する注文品を揃える他の在庫ステーション50が利用可能になるまで、ドリフト空間90に戻されることが可能である。
【0060】
従って、一般に、ドリフト空間90は、目的地に近接して、混雑を増加させずに目的地の方に在庫ホルダ30を又は在庫システムの他の構成要素を移動させるように用いられることが可能である。在庫ステーション50及び他のシステム資源の周囲の混雑の制限は、在庫システム10の特定の実施形態における効率及び処理能力を改善することができる。結果的に、在庫システム10の特定の実施形態は複数の複数の動作上の利益を与えることができる。しかしながら、特定の実施形態は、それらの利益の全てを与える、一部を与える、又はそれらを与えないことが可能である。
【0061】
図4は、図3に示している在庫システム10の実施形態の例示としての動作を示すフローチャートである。特に、図4は、管理モジュール15により受け入れられた回収要求160の履行における在庫システム10の動作を示している。図4に示され底織るステップは、適切な付加的なステップがまた、そのフローチャートに付加されることが可能である場合に、組み合わされる、修正される、又は削除されることが可能である。更に、図示しているステップは、何れかの適切な順序で実行されることが可能である。
【0062】
動作は、回収要求160を受け入れる管理モジュール15により、図示されている実施例におけるステップ400から開始する。上記のように、回収要求160は、在庫システム10から回収される1つ又はそれ以上の在庫アイテム32を示す。受け入れた回収要求160に応答して、管理モジュール15は、ステップ402において回収要求160を履行するように在庫システム10の構成要素を選択する。回収要求160を履行する構成要素を選択する一部として、管理モジュール15は、上記の実施形態においては、回収要求160により識別される在庫アイテム32を保存している1つ又はそれ以上の在庫ホルダ30と、回収要求160を履行すべき在庫ステーション50と、選択された在庫ステーション50に選択された在庫ホルダ15を移送する1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20とを選択する。上記のように、管理モジュール15は、何れかの適切な基準又は考慮に基づいて、それらの構成要素を選択することが可能である。
【0063】
ステップ404においては、管理モジュール15は、選択された在庫ホルダ30の特定の1つに関連する保存空間76の方に移動するように、選択された移動駆動ユニット20の各々に命令する。それに応じて、選択された移動駆動ユニット20の各々は、関連移動駆動ユニット20に対して識別された保存空間76に移動して、ステップ406においてそれぞれの在庫ホルダ30とドッキングする。選択された移動駆動ユニット20は次いで、ステップ408において、選択された在庫ステーション50の方に対応する在庫ホルダ30を移動させ始める。回収要求160を履行している何れかの時点で、管理モジュール15は、何れかの適切な因子に基づいて、選択された在庫ステーション50に近接して混在を制限するように選択された在庫ホルダ30の1つ又はそれ以上をドリフトすることを、選択された在庫ステーション50と関連するキュー80のオーバーフローを回避することを、又は在庫システム10の効率又は処理能力を改善することを決定することが可能である。例えば、図示している実施例においては、管理モジュール15は、ステップ410において、選択された在庫ステーション50に関連するキュー80において利用可能であるキュー空間82の数を選択された在庫ホルダ30の数が上回るかどうかを判定する。利用可能なキュー空間82は、関連する在庫ステーション50、在庫ホルダ30により未だに占有されていないキュー空間82、又は何れかの適切な基準に基づいて利用可能であると判断されたキュー空間の方に向けられた特定の在庫ホルダ30のために管理モジュールが未だに予約されていない関連キュー80におけるキュー空間82を意味することが可能である。選択された在庫ホルダ30の数が関連キュー80において利用可能なキュー空間82の数を上回らない場合には、動作は、ステップ412において、選択された在庫ステーション50の方に進み続ける選択された移動駆動ユニット20の全てにより継続する。ステップ414において、選択された在庫ホルダ30は次いで、処理され(例えば、要求された在庫アイテム32が選択された在庫ホルダ30から移動され)、回収要求160は、図4に示されるステップ430において達成される。
【0064】
しかしながら、選択された在庫ホルダ30の数が関連キュー80において利用可能なキュー空間82の数を上回る場合、管理モジュール15は、この実施例の動作に従って、図4のステップ416乃至426で示されているように、1つ又はそれ以上の在庫ホルダ30をドリフトすることを決定する。具体的には、ステップ416においては、管理モジュール15は、作業空間70におけるドリフト空間90の方に移動するように、特定の移動駆動ユニット20に命令する。ステップ418においては、関連移動駆動ユニット20はドリフト空間90に移動する。在庫システム10の構成に依存して、管理モジュール15は、用いられるドリフト空間90を選択することが可能であり、又は、関連移動駆動ユニット20自体が特定のドリフト空間90を選択することが可能である。ステップ420においては、在庫ホルダ30を移送する他の移動駆動ユニット20は、それらが処理される選択された在庫ステーション50の方に進み続ける。
【0065】
ドリフトされた移動駆動ユニット20は次いで、ステップ422において、トリガイベントが生じるのを待つ。図示している実施例においては、トリガイベントは、選択された在庫ステーション50に関連するキュー80において利用可能になる1つ又はそれ以上のキュー空間82に関連する。結果的に、管理モジュール15及び/又はドリフトされた移動駆動ユニット20は、選択された在庫ステーション50に関連するキュー80におけるキュー空間82の利用可能性をモニタし、付加的なキュー空間が利用可能になるときを検出する。例えば、特定の実施形態においては、管理モジュール15はキュー空間82の利用可能性について情報(作業空間70における在庫ホルダ30のための与えられたキュー空間予約又は位置データに関する情報等)のデータベースを保つことが可能である。そのような実施形態においては、管理モジュール15は、いつキュー空間82が利用可能になるかをこの情報に基づいて判定することが可能であり、移動駆動ユニット20がいつキュー空間82が利用可能になるかを判定することを可能にするように、移動駆動ユニット20にこの情報を通信することが可能である。適切な構成要素が、ステップ424において、利用可能になった付加的なキュー空間82は存在しないことを判定する場合、待機している移動駆動ユニット20は、ステップ422に戻る動作により、待機を継続する。
【0066】
それに代えて、適切な構成要素が、付加的なキュー空間82が利用可能になったことを判定した場合、待機している移動駆動ユニット20又は待機している複数の移動駆動ユニット20の1つは、ステップ426において、選択された在庫ステーション50に移動する。開放された移動駆動ユニット20が選択された在庫ステーション50に到達したとき、ドリフトされた在庫ホルダ30は次いで、ステップ428に進む。例えば、選択された在庫ステーション50のオペレータは、ドリフトされた在庫ホルダ30からの回収要求160により識別された在庫アイテムを取り出し、回収要求160に関連するコンテナ42にそれらを入れることが可能である。付加的な在庫ホルダ30がドリフト空間90内に残っている場合、ステップ424乃至428が、付加的なキュー空間82が利用可能になるようにそれぞれについて繰り返されることが可能である。
【0067】
一旦、回収要求160により要求された在庫アイテム32全てが選択された在庫ホルダ30から取り出されると、梱包済みコンテナ42が発送されることが可能であり、及び/又は、回収要求160の履行は、ステップ430に示しているように達成されることが可能である。回収要求160の履行における在庫システム10の動作は次いで、図4に示すように終了することが可能である。
【0068】
図5及び6は、特定の種類の動作要求60に応答してシステム効率を改善するように在庫システム10の特定の実施形態においてドリフト空間90がどのように用いられるかについての多の実施例を示している。特に、図5及び6は、特定の在庫ステーションへのコンテナ42の配送を要求する他の種類の動作要求60(ここでは、“コンテナ要求260”という)に応答して在庫システム10の特定の実施形態の動作を示している。
【0069】
特に、在庫ステーション10の特定の実施形態においては、コンテナホルダ40は各々の在庫ステーション50の近傍に位置付けられることが可能である。上記のように、コンテナ42は、ボックス、パレット、又は他の適切なコンテナであることが可能であり、それらにおいて、在庫アイテム32が保存、出荷又は他の目的のためにグループ分けされることが可能である。各々の在庫ステーション50の近くにコンテナホルダ40を位置付けることにより、コンテナ42に関わる回収要求160又は他の要求を履行するときに、在庫ステーション50のオペレータがコンテナ42を迅速に得るようにすることが可能である。オペレータは、新しいコンテナ42が必要なときはいつでも、在庫ステーション50の近くに位置付けられるコンテナホルダ40に迅速に到達することができる。オペレータの在庫ステーション50の近くに位置付けられたコンテナホルダ40におけるコンテナの供給が尽くされたとき、管理モジュール15は、オペレータの在庫ステーション50にコンテナの新たな供給ができる他のコンテナホルダ40を配送するように移動駆動ユニット20に命令することが可能である。結果的に、在庫システム10が付加的なコンテナ42を回収する在庫ステーション50から出るようにオペレータに要求することなく、在庫ステーション50にコンテナへの安定供給がなされることを保証することができる。
【0070】
従って、特定の在庫ステーション50の近くに位置付けられたコンテナホルダ40における最終コンテナ42の使用と在庫ステーション50にコンテナ42により蓄えられた他のコンテナホルダ40の配送との間で経験される遅延を短縮するように、在庫システム10は、在庫ステーション50の近くにコンテナ42が積まれたコンテナホルダ40を位置付けるようにドリフト空間を利用することが可能である。在庫システム10が動作可能であるとき、1つ又はそれ以上のコンテナホルダ40は、特定の在庫ステーション50により必要とされる又は要求されるまで待機するように、最初の保存空間74又は他の位置からドリフト空間90に移動されることが可能である。次いで、特定の在庫ステーション50におけるコンテナ42の供給が尽くされたとき、ドリフト空間90において待機しているコンテナホルダ40は関連在庫ステーション50に移動されることが可能である。ドリフト空間90において蓄えられたコンテナホルダ40を位置付けることにより、在庫システム10の特定の実施形態は、使い尽くされた在庫ステーション50に新しいコンテナホルダ40を配送するのに必要な時間量を短縮し、各々の在庫ステーション50が所与の時間期間に亘って処理することができる回収要求160及び/又は他の動作要求60の数を増加させることが可能である。
【0071】
図5は特に、例示としてのコンテナ要求260の履行における在庫システム10の特定の実施形態の俯瞰図である。上記のように、コンテナ要求260は、特定の在庫ステーション50へのコンテナ42の配送を要求するように在庫システム10の特定の実施形態で用いられる動作要求60である。特定の実施形態においては、コンテナ要求260は、関連在庫ステーション50におけるコンテナ42の供給が尽くされた及び/又は要求された付加的コンテナ42が関連在庫ステーション50に配送されることを示す管理モジュール15に関連在庫ステーション50により送られる命令、メッセージ又は通知であることが可能である。管理モジュール15は、要求する在庫ステーション50にコンテナホルダ40を移送するように移動駆動ユニット20に命令することにより、コンテナ要求260に応答する。在庫ステーション50に他のコンテナホルダ40を配送するのに必要な時間量を制限するように、管理モジュール15は、コンテナ要求260を履行するように在庫ステーション50の比較的近くのドリフト空間で待機しているコンテナホルダ40を選択することが可能である。
【0072】
特に、在庫システムの動作中の適切な時間に、管理モジュール15は、管理モジュール15が次のコンテナ要求260を受けるまでドリフトするように1つ又はそれ以上のコンテナホルダ40を選択することが可能である。例えば、特定の実施形態においては、在庫システム10が最初に始動するとき、管理モジュール15は、1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20及び1つ又はそれ以上のコンテナホルダ40を選択し、各々のアクティブな在庫ステーション50に選択されたコンテナホルダ40を移動させるように選択された移動駆動ユニット20に命令することが可能である。管理モジュール15はまた、ドリフト空間90に移送された1つ又はそれ以上のコンテナホルダ40を有することが可能である。作業空間70は、在庫ステーション50に比較的近接して、特定の実施形態においては、多くの又は全ての保存空間76により近接して、ドリフト空間90が位置付けられるように構成されることが可能である。図示している実施例においては、在庫ステーション50a乃至50cは最初はアクティブであり、動作は、現在アクティブである各々の在庫ステーション50の近くに位置付けられたコンテナホルダ40(図5においてコンテナホルダ40x乃至40zとして示されている)から開始される。
【0073】
在庫システム10は、コンテナホルダ40を位置付ける前に又は位置付けた後にときを違えずに在庫ホルダに近接して又は適切な点にコンテナホルダ40を位置付けているときに、在庫システム10はまた、ドリフト空間90に1つ又はそれ以上のコンテナホルダ40を移動させることが可能である。例えば、管理モジュール15は、1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20及び1つ又はそれ以上のコンテナホルダ40を選択し、ドリフト空間90に選択されたコンテナホルダ40を移動させるように選択された移動駆動ユニット20に命令することが可能である。図示している実施例においては、管理モジュール15は、移動駆動ユニット20a乃至20c及びコンテナホルダ40a乃至40cを選択し、ドリフト空間90a乃至90c(矢印502a乃至502c及び504a乃至504cで示されている)のそれぞれにコンテナホルダ40a乃至40cを移動させるように、移動駆動ユニット20a乃至20cに命令することが可能である。特定の実施形態においては、選択された移動駆動ユニット20はその場合、ドリフトされたコンテナホルダからドッキングを解き、他のタスクを達成し始めるように離れることが可能である。
【0074】
一旦、選択された移動駆動ユニット20及びコンテナホルダ40がドリフト空間90に位置付けられると、在庫システム10は、ドリフト空間90で待機しているコンテナホルダ40を用いてコンテナ要求260に応答し始めることが可能である。上記のように、コンテナ要求260は、特定の在庫ステーション50への付加的なコンテナ42の配送を要求する。在庫システム10の構成に依存して、コンテナ要求260は、要求している在庫ステーション50がアクティブになり、要求している在庫ステーション50におけるコンテナ42の供給が尽くされ、及び/又は何れかの他のイベントが要求している在庫ステーション50において付加的なコンテナの必要性を促すように生じるとき、在庫ステーション50(又はオペレータ)により送信されることが可能である。
【0075】
コンテナ要求260に応答して、管理モジュール15は、ドリフト空間90から要求している在庫ステーション50にコンテナホルダ40を配送するように、適切な移動駆動ユニット20に命令することが可能である。2つ以上のコンテナホルダ40がドリフト空間90で待機している場合、管理モジュール15は、受け入れたコンテナ要求260を履行するように待機している複数のコンテナホルダ40の1つを選択する。管理モジュール15は、選択されたコンテナホルダ40がドリフト空間90において待機した時間の長さ、選択されたコンテナホルダが保存しているコンテナの数、選択されたコンテナホルダ40が待機しているドリフト空間90と要求している在庫ステーションとの間の距離、及び/又は何れかの他の適切な考慮及び因子に基づいて、適切なコンテナホルダ40を選択することが可能である。例えば、図5においては、管理モジュール15は、受け入れられたコンテナ要求を履行するように選択された最長の時間量、待機しているコンテナホルダにより、先入先出法においてドリフト空間90で待機しているドリフトされたコンテナホルダ40を管理する。結果的に、管理モジュール15は、コンテナ要求260aを履行するようにコンテナホルダ40aを選択する。
【0076】
受け入れられたコンテナ要求260を履行するようにドリフトされたコンテナホルダ40を選択した後、管理モジュール15は、要求している在庫ステーション50にドリフトされたコンテナホルダ40を移送するように特定の移動駆動ユニット20に命令することが可能である。例えば、図5において、管理モジュール15は、要求している在庫ステーション50、即ち、在庫ステーション50dにコンテナホルダ40aを移動させるように移動駆動ユニット20に命令する。関連移動駆動ユニット20は次いで、ドリフトされたコンテナホルダ40の方に移動して、そのドリフトされたコンテナホルダ40とドッキングし、要求している在庫ステーション50にドリフトされたコンテナホルダ40を移送することが可能である。従って、図示している実施例においては、移動駆動ユニット20dはコンテナホルダ40に移動し、第1のコンテナ要求260a(矢印506及び508のそれぞれにより示されている)を履行するように在庫ステーション50dにコンテナホルダ40aを移送する。
【0077】
特定の実施形態においては、管理モジュール15は、コンテナ要求260を履行するようにドリフト空間90から開放されたコンテナホルダ40を替えることが可能である。特に、管理モジュール15は、保存空間76、コンテナホルダ40がコンテナ42を積まれたステーション、又は在庫システム10における何れかの他の位置からコンテナホルダ40を選択し、空のドリフト空間90にそのコンテナホルダ40を移動させるように移動駆動ユニット20を発送することが可能である。例えば、図5においては、管理モジュール15は、コンテナホルダ40dを回収し、コンテナホルダ40aにより空にされたドリフト空間90にコンテナホルダ40dを移動させる(矢印510及び512のそれぞれにより示されている)ように、移動駆動ユニットに命令する。
【0078】
結果的に、特定の実施形態においては、在庫システム10は、ドリフト空間90においてコンテナホルダ40の継続的な補充による供給を維持することが可能であり、ドリフト空間90で待機しているコンテナホルダ40を用いて、複数のコンテナ要求260を履行することができる。例えば、図5はまた、第1コンテナ要求260aを履行した後に、在庫ステーション50bから第2コンテナ要求260bを受ける管理モジュール15を示している。第2コンテナ要求260bは、例えば、在庫ステーション50cの近くに始めに位置しているコンテナホルダ40zにより保存されているコンテナ42の供給が尽くされたことを示す。第2コンテナ要求260bに応答して、管理モジュール15は、コンテナホルダ40(図5におけるコンテナホルダ40b)を選択し、ドリフトされたコンテナホルダ40を移動させてそのコンテナホルダ40とドッキングする(矢印514で示されている)ように特定の移動駆動ユニット(図5における移動駆動ユニット20f)に命令する。更に、管理モジュール15はまた、輸送する移動駆動ユニット20がその場合に、要求する在庫ステーション50(矢印518で示されている)の近くにドリフトされたコンテナホルダ40を位置付けることが可能であるように、要求する在庫ステーション50(矢印516で示されている)から空になったコンテナホルダ40が離れるように移動するように、空になったコンテナホルダ40(図5におけるコンテナホルダ40z)にドッキングされた移動駆動ユニット20に命令することが可能である。
【0079】
従って、図5に示しているように、ドリフト空間90はまた、関連構成要素の最終的な目的地が未だに決まっていないときに、コンテナホルダ40、在庫ホルダ30又は在庫システムの他の構成要素をドリフトするように用いられることが可能である。これは、在庫システムが、複数の目的地の特定の1つにおける関連構成要素について生じる必要性又は使用性に先だって複数の候補の目的地の比較的近くにコンテナホルダ40及び在庫ホルダ30等の構成要素を位置付けるようにすることが可能である。
【0080】
図6は、図5に示している在庫システム10の実施形態の例示としての動作を示すフローチャートである。図6は特に、管理モジュール15により受けられたコンテナ要求260の履行における在庫システム10の動作を示している。適切な付加的なステップがまた、そのフローチャートに付加される場合には、図6に示しているステップは結合、修正又は削除されることが可能である。更に、図示しているステップは、何れかの適切な順序で実行されることが可能である。
【0081】
動作は、示している実施例においては、ステップ600乃至608で示されている、ドリフト空間90の1つ又はそれ以上のコンテナホルダ40を位置付ける管理モジュール15により開始する。特に、管理モジュール15は、ステップ600において、ドリフト空間90に選択されたコンテナホルダ40を移送するように、1つ又はそれ以上のコンテナホルダ40及び1つ又はそれ以上の移動駆動ユニット20を選択する。ステップ602においては、管理モジュール15は、選択されたコンテナホルダ40が最初に保存される補算空間76又は他の位置に移動されるように、選択された移動駆動ユニットに命令する。ステップ604においては、選択された移動駆動ユニット20は次いで、選択されたコンテナホルダ40に移動されて、その選択されたコンテナホルダ40とドッキングする。
【0082】
ステップ606においては、管理モジュール15は、ドリフト空間90に選択されたコンテナホルダ40を移動させるように、選択された移動駆動ユニットに命令する。各々の選択された移動駆動ユニット20は次いで、ステップ608において、ドリフト空間90に選択されたコンテナホルダ40を移動させる。特定の実施形態においては、選択された移動駆動ユニット20は次いで、ドリフト空間90に選択されたコンテナホルダ40を残して、ドッキングを解き、選択されたコンテナホルダ40から離れるように移動することが可能である。
【0083】
ステップ610においては、選択された移動駆動ユニット20は続いて、トリガイベントが生じるドリフト空間において待機する。特定の実施形態においては、トリガイベントは、特定の在庫ステーション50で生じるコンテナ42の必要性に関連する、又はその必要性によりトリガされる。例えば、上記の実施形態においては、在庫ステーション50は、コンテナ42の配送を要求するように及び/又はコンテナの供給が尽くされたことを示すように、管理モジュール15にコンテナ要求260を送信する。結果的に、管理モジュール15は、ステップ612において、管理モジュール15がコンテナ要求260を受けたかどうかを判定する。それが否定的な場合、動作はステップ610に戻り、ドリフトされるコンテナホルダ40は、ドリフト空間90で待機し続ける。
【0084】
管理モジュールがコンテナ要求260を受けたことの判定に応答して、管理モジュール15は、ステップ614において、受けられたコンテナ要求260を履行するようにドリフト空間90で待機している複数のコンテナホルダ40の1つを選択する。上記のように、管理モジュール15は、何れかの適切な考慮又は基準に基づいて、受けられたコンテナ要求260を履行するようにコンテナホルダ40を選択することが可能である。特定の実施形態においては、管理モジュール15は、最長の時間期間、ドリフト空間90において待機したコンテナホルダ40を選択する。
【0085】
受けられたコンテナ要求260を履行するように特定のコンテナホルダ40を選択した後、管理モジュール15は、ステップ616において、ドリフトされたコンテナホルダ40の方に移動して、そのコンテナホルダとドッキングするように移動駆動ユニットに命令する(例えば、関連ドリフト空間90及び/又はその位置を示すタスク要求62を送信することにより)。応答において、選択された移動駆動ユニット20は、ステップ618において、ドリフトされたコンテナホルダ40の方に移動して、そのコンテナホルダとドッキングする。ステップ620においては、管理モジュール15は、要求する在庫ステーション50にドリフトされたコンテナホルダ40を移動させるように選択された移動駆動ユニット20に命令する。選択された移動駆動ユニット20は次いで、ステップ622において、要求する在庫ステーション50に対してコンテナホルダ40が待機しているドリフト空間90からドリフトされたコンテナホルダ40を移動させる。
【0086】
特定の実施形態においては、在庫システム10は、ドリフト空間90に他のコンテナホルダ40を移動させることにより、開放されたコンテナホルダ40を置き換えることが可能である。これについては、図6のステップ624乃至632に示されている。特に、管理モジュール15は、ステップ624において、置き換えコンテナホルダを移送するように、置き換えコンテナホルダ40及び移動駆動ユニット20を選択する。上記のように、管理モジュール15は、何れかの適切な特徴又は考慮に基づいて、置き換えコンテナホルダ40を移送するように、置き換えコンテナホルダ40及び移動駆動ユニット20を選択することが可能である。ステップ626においては、管理モジュール15は、置き換えコンテナホルダ40に移動するように、選択された移動駆動ユニット20に命令する。選択された移動駆動ユニット20は、ステップ628において、置き換えコンテナホルダ40の方に移動し、その置き換えコンテナホルダとドッキングする。
【0087】
ステップ630においては、管理モジュール15は、空のドリフト空間90(又は、他の利用可能なドリフト空間90)に置き換えコンテナホルダ40を移動させるように、選択された移動駆動ユニット20に命令する。ステップ632においては、選択された移動駆動ユニットは、空の置き換えコンテナホルダ90に置き換えコンテナホルダ40を移動させる。置き換えコンテナホルダ40は次いで、置き換えコンテナホルダ40に関連するトリガイベント(例えば、置き換えコンテナホルダ40が何れかの他のドリフトされたコンテナホルダ40より長くドリフト空間にいた後のコンテナ要求260の受信)が生じるまで、関連ドリフト空間90で待機することが可能である。受けられたコンテナ要求260に応答しての在庫システムの動作は次いで、図6に示すように終了することが可能である。
【0088】
本発明については、上で複数の実施形態により詳述しているが、無数の変形、変更、転換及び修正が可能であることが当業者に示唆され、本発明は、同時提出の特許請求の範囲における範囲内に網羅されるように、そのような変形、変更、転換及び修正を包含するように意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
在庫システムにおいて要求を履行する方法であって:
達成されるアクティビティを示す要求を受ける段階;
前記要求を履行するようにホルダを複数のホルダから選択する段階;
要求を履行すべき少なくとも1つの在庫ステーションを複数の在庫ステーションから選択する段階であって、前記複数の在庫ステーションの各々は、複数のキュー空間を有するキューと関連している、段階;
第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階;
トリガイベントが生じたことを判定する段階;及び
前記トリガイベントが生じたことの判定に応答して、前記選択された在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に第2の位置から選択されたホルダを移動させる段階;
を有する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階は:
前記選択された在庫ステーションに関連するキューにおけるキュー空間の閾値数がホルダに既に割り当てられたことを判定する段階;及び
前記キュー空間の前記閾値数が既に割り当てられたことの判定に応答して、前記第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階;
を有する、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記トリガイベントが生じたことを判定する段階は、前記選択された在庫ステーションに関連する前記キューにおける前記キュー空間の1つ又はそれ以上がホルダに割り当てられていないことを判定する段階を有する、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階は:
前記選択された在庫ステーションに関連するキューにおけるキュー空間の閾値数がホルダにより既に占められていることを判定する段階;及び
前記キュー空間の前記閾値数が既に占められていることの判定に応答して、前記第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階;
を有する、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記トリガイベントが占められたことを判定する段階は、前記選択された在庫ステーションに関連するキューにおける前記キュー空間の1つ又はそれ以上が占められていないことを判定する段階を有する、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階は:
移動駆動ユニットに前記選択されたホルダの位置を識別する情報を送信する段階;
前記選択されたホルダの前記位置に前記移動駆動ユニットを移動させる段階;
前記選択されたホルダに前記移動駆動ユニットを結合する段階;及び
前記選択されたホルダの前記位置から前記第2の位置に前記移動駆動ユニット及び前記選択されたホルダを移動させる段階;
を有する、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、複数の移動駆動ユニットから前記選択されたホルダを移動させるように移動駆動ユニットを選択する段階であって、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階は前記選択された移動駆動ユニットにより第1の位置から第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階を有する、段階を更に有する、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記ホルダは、在庫アイテムを保存するように動作する在庫ホルダを有する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、前記トリガイベントが占められたことを判定する段階は、特定の在庫ホルダが前記キューに移動されたことを判定する段階を有する、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、前記トリガイベントが占められたことを判定する段階は、特定の注文に関連する複数の在庫ホルダが前記キューに移動したことを判定する段階を有する、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階は:
ドリフトするために予約された複数の所定の位置の1つを選択する段階;及び
前記第1の位置から前記選択された位置に前記選択されたホルダを移動させる段階;
を有する、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる段階は:
作業空間において複数の占められていない位置の1つを選択する段階;及び
前記第1の位置から前記選択された位置に前記選択されたホルダを移動させる段階;
を有する、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、前記第2の位置と前記第1の位置との間の距離に基づいて、前記第2の位置を選択する段階を更に有する、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、前記第2の位置と前記選択された在庫ステーションとの間の距離に基づいて、前記第2の位置を選択する段階を更に有する、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、第1の点から第2の点を通る前記キュー点への経路の長さに基づいて前記第2の位置を選択する段階を更に有する、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法であって:
達成されるアクティビティを示す第2要求を受ける段階;
前記第2要求を履行するように第2ホルダを選択する段階;
前記要求を履行すべき第2在庫ステーションを選択する段階;
第3の位置から前記第2の位置に前記選択された第2ホルダを移動させる段階;
第2トリガイベントが生じたことを判定する段階;及び
前記第2トリガイベントが生じたことの判定に応答して、前記選択された第2在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に前記第2の位置から前記選択された第2ホルダを移動させる段階;
を有する、方法。
【請求項17】
在庫アイテムを保存するシステムであって:
オブジェクトを保存するために動作可能な複数のホルダ;
複数の在庫ステーションであって、前記複数の在庫ステーションの各々は複数のキュー空間を有するキューと関連している、複数の在庫ステーション;及び
管理モジュールであって、
達成されるアクティビティを示す要求を受け、
前記要求を履行するようにホルダを複数のホルダから選択し、
前記要求を履行すべき少なくとも1つの在庫ステーションを複数の在庫ステーションから選択し、
第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令し、
トリガイベントが生じたことを判定し、
前記トリガイベントが生じたことの判定に応答して、前記選択された在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に前記第2の位置から前記選択されたホルダを移動させるように前記移動駆動ユニットに命令する、
ように動作可能な管理モジュール;
を有するシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは:
前記選択された在庫ステーションに関連するキューにおけるキュー空間の閾値数がホルダに既に割り当てられたことを判定し;
前記キュー空間の前記閾値数が既に割り当てられたことの判定に応答して、前記第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように前記移動駆動ユニットに命令するように更に動作する、システム。
【請求項19】
請求項18に記載のシステムであって、前記管理モジュールは、前記選択された在庫ステーションに関連する前記キューにおける前記キュー空間の1つ又はそれ以上がホルダに割り当てられていないことの判定により前記トリガイベントが生じたことを判定するように動作する、システム。
【請求項20】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは:
前記選択された在庫ステーションに関連するキューにおけるキュー空間の閾値数がホルダに既に占められたことを判定し;
前記のキュー空間の前記閾値数が既に占められたことの判定に応答して、前記第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように前記移動駆動ユニットに命令するように更に動作する、システム。
【請求項21】
請求項20に記載のシステムであって、前記管理モジュールは、前記選択された在庫ステーションに関連する前記キューにおける前記キュー空間の1つ又はそれ以上が占められていないことを判定することにより、前記トリガイベントが占められたことを判定するように更に動作可能である、システム。
【請求項22】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは:
移動駆動ユニットに前記選択されたホルダの位置を識別する情報を送信し;
前記選択されたホルダの前記位置に前記移動駆動ユニットを移動させ;
前記選択されたホルダに前記移動駆動ユニットを結合し;
前記選択されたホルダの前記位置から前記第2の位置に前記移動駆動ユニット及び前記選択されたホルダを移動させる;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に移動するように前記移動駆動ユニットに命令するように更に動作可能である、システム。
【請求項23】
請求項17に記載のシステムであって、前記移動駆動ユニットは、前記ホルダを移動させるように動作可能である複数の移動駆動ユニットの1つを有し、前記管理モジュールは、前記複数の移動駆動ユニットから前記選択されたホルダを移動させるように、前記移動駆動ユニットを選択するように更に動作可能である、システム。
【請求項24】
請求項17に記載のシステムであって、前記ホルダは、在庫アイテムを保存するように動作する在庫ホルダを有する、システム。
【請求項25】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは、第2在庫ホルダがキューに移動したことを判定することにより、前記トリガイベントが生じたことを判定するように更に動作可能である、システム。
【請求項26】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは:
ドリフトするために予約された複数の所定の位置の1つを選択し;
前記第1の位置から前記選択された位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令する;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令するように更に動作可能である、システム。
【請求項27】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは:
作業空間において複数の占められていない位置の1つを選択し;
前記第1の位置から前記選択された位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令する;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令するように更に動作可能である、システム。
【請求項28】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは、前記第2の位置と前記第1の位置との間の距離に基づいて、前記第2の位置を選択するように動作可能である、システム。
【請求項29】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは、前記第2の位置と前記選択された在庫ステーションとの間の距離に基づいて、前記第2の位置を選択するように動作可能である、システム。
【請求項30】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは、第1の点から第2の点を介して前記キューへの経路の長さに基づいて、前記第2の位置を選択するように動作可能である、システム。
【請求項31】
請求項17に記載のシステムであって、前記管理モジュールは:
達成されるアクティビティを示す第2の要求を受け;
前記第2の要求を履行するように第2のホルダを選択し;
前記要求を履行すべき第2の在庫ステーションを選択し;
第3の位置から第2の位置に前記選択された第2のホルダを移動させるように、第2の移動駆動ユニットに命令し;
第2のトリガイベントが生じたことを判定し;
前記第2のトリガイベントが生じたことの判定に応答して、前記選択された第2の在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に前記第2の位置から前記選択された第2のホルダを移動させるように前記第2の移動駆動ユニットに命令する、
ように更に動作可能である、システム。
【請求項32】
コンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたコンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムは動作可能なコードを有し、実行時に、
達成されるアクティビティを示す要求を受け、
前記要求を履行するようにホルダを複数のホルダから選択し、
前記要求を履行すべき少なくとも1つの在庫ステーションを複数の在庫ステーションから選択し、前記複数の在庫ステーションの各々は複数のキュー空間を有するキューに関連し、
第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令し、
トリガイベントが生じたことを判定し、
前記トリガイベントが生じたことの判定に応答して、前記選択された在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に前記第2の位置から前記選択されたホルダを移動させるように前記移動駆動ユニットに命令する、
ように動作可能なコードを有するコンピュータプログラム。
【請求項33】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは:
前記選択された在庫ステーションに関連するキューにおけるキュー空間の閾値数がホルダに既に割り当てられたことを判定し;
前記キュー空間の前記閾値数が既に割り当てられたことの判定に応答して、前記第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように前記移動駆動ユニットに命令するように更に動作する、コンピュータプログラム。
【請求項34】
請求項33に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは、前記選択された在庫ステーションに関連する前記キューにおける前記キュー空間の1つ又はそれ以上が占められていないことの判定により、前記トリガイベントが割り当てられたことを判定するように動作する、コンピュータプログラム。
【請求項35】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは:
前記選択された在庫ステーションに関連するキューにおけるキュー空間の閾値数がホルダに既に占められたことを判定し;
前記キュー空間の前記閾値の数が既に占められたことの判定に応答して、前記第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように前記移動駆動ユニットに命令するように更に動作する、コンピュータプログラム。
【請求項36】
請求項35に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは、前記選択された在庫ステーションに関連するキューにおける前記キュー空間の1つ又はそれ以上が占められていないことを判定することにより、前記トリガイベントが占められたことを判定するように更に動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項37】
請求項36に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは:
移動駆動ユニットに前記選択されたホルダの位置を識別する情報を送信し;
前記選択されたホルダの前記位置に移動するように前記移動駆動ユニットに命令し;
前記選択されたホルダに結合するように前記移動駆動ユニットに命令し;
前記選択されたホルダの前記位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように前記移動駆動ユニットに命令する;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように前記移動駆動ユニットに命令するように更に動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項38】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは、前記ホルダを移動させるように動作可能である複数の移動駆動ユニットの1つを有し、前記管理モジュールは、前記複数の移動駆動ユニットから前記選択されたホルダを移動させるように、前記移動駆動ユニットを選択するように動作可能である、システム。
【請求項39】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは、第2在庫ホルダがキューに移動したことを判定することにより、前記トリガイベントが生じたことを判定するように動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項40】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは:
ドリフトするために予約された複数の所定の位置の1つを選択し;
前記第1の位置から前記選択された位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令する;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令するように動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項41】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは:
作業空間において複数の占められていない位置の1つを選択し;
前記第1の位置から前記選択された位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令する;
ことにより、前記第1の位置から前記第2の位置に前記選択されたホルダを移動させるように、移動駆動ユニットに命令するように動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項42】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは、前記第2の位置と前記第1の位置との間の距離に基づいて、前記第2の位置を選択するように動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項43】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは、前記第2の位置と前記選択された在庫ステーションとの間の距離に基づいて、前記第2の位置を選択するように更に動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項44】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは、第1の点から第2の点を介して前記キューへの経路の長さに基づいて、前記第2の位置を選択するように更に動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項45】
請求項32に記載のコンピュータプログラムであって、前記コードは:
達成されるアクティビティを示す第2の要求を受け;
前記第2の要求を履行するように第2のホルダを選択し;
前記要求を履行すべき第2の在庫ステーションを選択し;
第3の位置から第2の位置に前記選択された第2のホルダを移動させるように、第2の移動駆動ユニットに命令し;
第2のトリガイベントが生じたことを判定し;
前記第2のトリガイベントが生じたことの判定に応答して、前記選択された第2の在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に前記第2の位置から前記選択された第2のホルダを移動させるように前記第2の移動駆動ユニットに命令する、
ように更に動作可能である、コンピュータプログラム。
【請求項46】
在庫システムにおいて在庫アイテムを回収するシステムであって:
達成されるアクティビティを示す要求を受ける手段;
前記要求を履行するようにホルダを複数のホルダから選択する手段;
前記要求を履行すべき少なくとも1つの在庫ステーションを複数の在庫ステーションから選択する手段であって、前記複数の在庫ステーションの各々は複数のキュー空間を有するキューに関連する、手段;
第1の位置から、前記選択された在庫ステーションから遠い第2の位置に前記選択されたホルダを移動させる手段;
トリガイベントが生じたことを判定する手段;
前記トリガイベントが生じたことの判定に応答して、前記選択された在庫ステーションに関連するキューのキュー空間に前記第2の位置から前記選択されたホルダを移動させる手段;
を有するシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−521338(P2012−521338A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502063(P2012−502063)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2010/024965
【国際公開番号】WO2010/110981
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(508019805)キヴァ システムズ,インコーポレイテッド (21)
【Fターム(参考)】