説明

地図出力システム、地図出力装置、地図出力方法及びそのプログラム

【課題】地図を出力装置に出力する際の利便性を向上させる。
【解決手段】コンピューターPCは、画面表示用地図サイズl、中心位置C、出力用縮尺Sdを指定して、サーバーSVから地図データ41を取得し、ディスプレイ87に表示して、印刷地図画像Mpの詳細度をユーザーに確認させる。そして、画面表示用地図サイズlと印刷用紙サイズLの違い、モニター解像度Dmとプリンター解像度Dpの違いから、印刷地図画像Mpと同一の地理的範囲をディスプレイ87で表示できる表示用縮尺Saを設定し、表示用縮尺Saの地図データ41をSVから取得し、印刷地図画像Mpと同一の地理的範囲の領域確認地図Maを表示する。そして、ユーザーによる領域確認地図Maの確認後、出力用縮尺Sdの地図データ41をサーバーSVから取得し、プリンターPRTに出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図画像を表す地図データを表示する表示装置から、該表示装置よりも解像度が高い出力装置に対して地図データを出力する地図出力技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上の地図情報提供サイトから所望の地図情報を取得できるサービスが普及している。こうしたサービスを利用する際には、ユーザーは、例えば、地図情報提供サイトから地図データを受信して、表示装置(例えば、コンピューターに接続された表示モニター)に表示させ、その内容を確認した上で、プリンターに当該地図データを出力させて、地図画像を得ることとなる。
【0003】
このようにして、地図画像を印刷する場合、通常、印刷される地理的範囲は、モニター上で表示される地理的範囲と同一のものとなる。モニターで表示した地図データをプリンターの解像度に適合するように解像度変換して、印刷を行うからである。こうした印刷方法で地図画像を印刷すると、不都合が生じる場合が多い。例えば、目的地に至るまでの詳細な道路等を表示させるためには、地図の縮尺を大きくする必要があるが、縮尺を大きくすると、1枚の印刷用紙に収まる地理的範囲が狭くなるため、出発地点から目的地に至るルートを表示する地図の印刷枚数が多くなる。一方、少ない印刷枚数で出発地点から目的地に至るルートを表示させるためには、縮尺を小さくする必要があり、そうすると、詳細な道路等の表示が省略され、必要な情報が得られないことがある。
【0004】
こうしたことから、下記特許文献4では、モニターに表示された縮尺の小さな地図画像よりも縮尺が大きな地図画像を、モニターに表示された地図画像と同一の地理的範囲で印刷する技術を開示している。
【0005】
しかしながら、特許文献4の技術では、どの程度詳細な、つまり、どの程度大きな縮尺の地図画像が印刷されるかは、地図画像を印刷して初めて確認できるものであるため、地図画像を印刷したにもかかわらず、当該地図に必要な情報が不足していたといった不具合が生じ得て不便であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−353233号公報
【特許文献2】特開2003−8866号公報
【特許文献3】特開2003−84664号公報
【特許文献4】特開2008−281840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の問題の少なくとも一部を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、地図を出力装置に出力する際の利便性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0009】
[適用例1]地図画像を表す地図データを表示する表示装置と、該表示装置よりも解像度が高い出力装置とを備える地図出力システムであって、
前記地図データの一部についての指定を受け付ける指定受付手段と、
縮尺の異なる地図画像を表す複数の地図データのうちから、前記受け付けた一部を含み、前記出力装置で出力すべき縮尺として指定された出力用縮尺の地図データを取得し、該取得した地図データを前記表示装置に画像として表示する第1の表示手段と、
前記複数の地図データのうちから、前記第1の表示手段に表示された地図データの地理的範囲を含む、前記指定された出力用縮尺の地図データを、前記出力装置の解像度と出力サイズとに応じて取得し、前記出力装置に出力する出力手段と、
前記複数の地図データのうちから、前記表示装置と前記出力装置との解像度の違いと、前記地図データの前記表示装置での表示サイズと前記出力装置での出力サイズとの違いとに基づいて設定される表示用縮尺の地図データを取得して、該取得した地図データを用いて、前記出力装置に出力する地図データの地理的範囲を、前記表示装置に画像として表示する第2の表示手段と
を備えた地図出力システム。
【0010】
かかる構成の地図出力システムは、第1の表示手段が、出力用縮尺の地図データを表示装置に表示するので、ユーザーは、出力装置で出力する地図画像の詳細度を確認することができる。また、出力手段が、出力装置の解像度と出力サイズとに応じた出力用縮尺の地図データを出力装置に出力するので、第1の表示手段が表示装置に表示したのと同じ詳細度で、かつ、地理的範囲が広い地図画像を出力装置で出力することができる。しかも、第2の表示手段が、出力装置に出力する地図データの地理的範囲を表示用縮尺で表示装置に表示するので、ユーザーは、出力装置で出力される地理的範囲を表示装置の表示により確認することができる。したがって、ユーザーは、詳細度が高く、表示範囲が広い地図画像を、その詳細度と地理的範囲とを表示装置で確認した上で、出力装置に出力させることができ、利便性が向上する。なお、解像度が高いとは、単位長さ当たりの画素数が相対的に多いことのほか、総画素数が相対的に多いことを含む。ここで、地図データの一部についての指定とは、地図データの一部に対応する位置情報の指定であり、例えば、範囲、座標、基準点のうちの少なくとも1つを指定することとすることができる。詳細度とは、詳細な道路、ランドマークなどの地図情報を相対的にどの程度含んでいるかを示すものである。
【0011】
[適用例2]適用例1記載の地図出力システムであって、前記表示用縮尺の値は、前記表示装置での表示サイズをL1、前記出力装置での出力サイズをL2、前記表示装置の解像度をD1、前記出力装置の解像度をD2、前記出力用縮尺をS1としたときの(L1×D1/L2×D2)×S1の値S2を上限として、前記複数の地図データの縮尺のうちの、該S2に最も近い値である地図出力システム。
【0012】
かかる構成の地図出力システムは、複数の地図データの縮尺のうちの、出力装置に出力する地図データの地理的範囲を表示可能となる最も大きな縮尺の地図データを用いて、当該出力装置に出力する地理的範囲を表示する。したがって、ユーザーは、極力詳細度の高い表示によって、出力される地理的範囲を確認することができ、利便性が向上する。
【0013】
[適用例3]適用例1または適用例2記載の地図出力システムであって、更に、前記出力装置に出力する地図データの地理的範囲の変更を受け付ける変更受付手段を備え、前記第2の表示手段は、前記変更受付手段が変更を受け付けたときは、該変更前に表示した地図データの表示用縮尺の、該変更された地理的範囲に対応する地図データを取得して、前記表示装置に表示する地図出力システム。
【0014】
かかる構成の地図出力システムは、出力装置に出力する地図データの地理的範囲を、表示装置で確認しながら変更することができるので、所望の地理的範囲の地図画像を出力装置に出力させることができ、利便性が向上する。
【0015】
[適用例4]前記第1の表示手段が表示する地図データの画像と、前記第2の表示手段が表示する地図データの画像とは、前記表示装置において、同時に並列的に表示される適用例1ないし適用例3のいずれか記載の地図出力システム。
かかる構成の地図出力システムは、ユーザーが出力地図の詳細度を確認可能な第1の表示手段が表示する地図データの画像と、出力地図の地理的範囲を確認可能な第2の表示手段が表示する地図データの画像とを並列的に同時に表示するので、出力地図に必要な詳細度と地理的範囲との折り合いのバランスを直感的に調節しやすくなり、利便性が向上する。
【0016】
[適用例5]前記出力装置は、前記地図データの印刷を行う印刷装置である適用例1ないし適用例4のいずれか記載の地図出力システム。
かかる構成の地図出力システムは、好適に地図画像の印刷を行うことができる。
【0017】
また、本発明は、地図出力システムとしての構成のほか、地図出力システムから出力装置を除いた地図データ出力装置、地図出力方法、地図出力プログラム、当該プログラムを記録した記憶媒体等としても実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】地図出力システム20のシステム構成を示す説明図である。
【図2】サーバーSVの概略構成を示す説明図である。
【図3】コンピューターPCの概略構成を示す説明図である。
【図4】地図印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】詳細確認地図Md、領域確認地図Ma及び印刷地図画像Mpの具体例を示す説明図である。
【図6】地図印刷アプリケーションのGUIの具体例を示す説明図である。
【図7】地図詳細確認処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】プリント領域設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】印刷実行処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】第2実施例としての地図印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】第2実施例としての地図印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
A.第1実施例:
本発明の第1実施例について説明する。
A−1.システム構成:
本発明の第1実施例としての地図出力システム20の概略構成を図1に示す。本実施例の地図出力システム20は、インターネットINTに接続された地図情報提供サービスから地図情報をダウンロードし、印刷するためのシステムである。地図出力システム20は、図1に示すように、コンピューターPCとプリンターPRTとがローカルエリアネットワークLAN1を介して接続されて構成される。本実施例においては、ローカルエリアネットワークLAN1は、インターネットINTを介してローカルエリアネットワークLAN2に接続されており、LAN2には、地図情報を提供するサーバーSVが接続されている。なお、コンピューターPC、プリンターPRT、サーバーSVの接続手段は、上記の例に限るものではなく、通信可能な通信手段により接続されていればよい。例えば、コンピューターPC、プリンターPRT、サーバーSVがローカルエリアネットワークLAN1に接続されてもよいし、コンピューターPCとプリンターPRTとがローカル接続されてもよい。
【0020】
A−2.機器構成:
サーバーSVの概略構成を図2に示す。図示するように、サーバーSVは、CPU30、ハードディスクドライブ40、ROM51、RAM52、インターフェース59を備えており、それぞれがバスで接続されている。
【0021】
CPU30は、ハードディスクドライブ40やROM51に記憶されたファームウェアやOSをRAM52に展開して実行することで、サーバーSV全体の制御を司る。また、CPU30は、ハードディスクドライブ40に記憶されたプログラムを実行することで、要求受信部31、地図情報検索部32、地図情報送信部33としても機能する。
【0022】
ハードディスクドライブ40には、上述のOSやプログラムが記憶されているほか、地図画像を表す画像データである地図データ41が記憶されている。地図データ41は、予め定められた複数の縮尺について用意されており、縮尺が相対的に大きな地図データ41(例えば、縮尺1/1000)は、相対的に詳細度が高く、縮尺が相対的に小さな地図データ41(例えば、縮尺1/10000)は、相対的に詳細度が低い。詳細度とは、詳細な道路、ランドマークなどの地図情報を相対的にどの程度含んでいるかを示すものであり、詳細度が高い地図データは、相対的に詳細な地図情報を有しており、詳細度が低い地図データは、相対的に粗い地図情報を有している。
【0023】
インターフェース59は、ローカルエリアネットワークLAN2に接続するためのインターフェースであり、サーバーSVは、インターフェース59を介してローカルエリアネットワークLAN2に接続されている。
【0024】
かかるサーバーSVは、要求受信部31の処理として、インターフェース59、ローカルエリアネットワークLAN2,LAN1及びインターネットINTを介して、コンピューターPCから縮尺、中心点、画像サイズを指定した地図データ41の送信要求を受信すると、地図情報検索部32の処理として、地図データ41を検索し、要求に応じた縮尺の地図データ41から、要求された中心点及び画像サイズを有するデータを切り出し、地図情報送信部33の処理として、コンピューターPCに返信する。こうした動作により、コンピューターPCのユーザーは、インターネットINTに接続された地図情報提供サービスであるサーバーSVから、所望の地図画像を取得することができる。
【0025】
コンピューターPCの概略構成を図3に示す。コンピューターPCは、所定のプログラムがインストールされた汎用のパーソナルコンピュータであり、図示するように、CPU60、ハードディスクドライブ70、ROM81、RAM82、入力機構84、ディスプレイ87、インターフェース89を備えており、それぞれがバスで接続されている。
【0026】
CPU60は、ハードディスクドライブ70やROM81に記憶されたファームウェアやOSをRAM82に展開して実行することで、コンピューターPC全体の制御を司る。また、CPU60は、ハードディスクドライブ70に記憶されたプログラムを実行することで、指定受付部61、第1の表示部62、第2の表示部63、出力部64、変更受付部65としても機能する。この機能部の詳細については後述する。
【0027】
ハードディスクドライブ70には、ローカルエリアネットワークLAN1に接続されたプリンターPRTを制御するためのプリンタードライバーや、ディスプレイ87を制御するためのモニタードライバー、WEBブラウザープログラムなどが記憶されている(図示せず)。入力機構84は、キーボードとポインティングデバイス(ここではマウス)からなり、ユーザーは、入力機構84を介して、コンピューターPCに動作指示を与えることができる。ディスプレイ87は、液晶式のディスプレイであり、本実施例では72dpiの解像度を有している。インターフェース89は、ローカルエリアネットワークLAN1に接続するためのインターフェースであり、コンピューターPCは、インターフェース89を介してローカルエリアネットワークLAN1に接続されている。
【0028】
プリンターPRTは、汎用のインクジェット式プリンターである。本実施例のプリンターPRTの解像度は1440dpi×720dpiである。ただし、プリンターPRTの解像度は、特に限定するものではなく、ディスプレイ87よりも高解像度であればよい。なお、ここでいう高解像度とは、単位長さ当たりの画素数が相対的に多いことのほか、総画素数が相対的に多いことを含む。また、プリンターPRTの形式は、特に限定するものではなく、例えば、レーザー式プリンターなどであってもよい。
【0029】
A−3.地図印刷処理:
地図出力システム20における地図印刷処理について図4を用いて説明する。地図印刷処理とは、コンピューターPCがインターネットINT等を介して、サーバーSVにアクセスし、所望の地図データを取得し、プリンターPRTを用いて印刷を行う処理である。その概要は、図5(a)に例示する詳細確認地図Mdをディスプレイ87に表示し、プリンターPRTで印刷を行う印刷地図画像Mpの詳細度をユーザーに確認させ、さらに、図5(b)に例示する領域確認地図Maをディスプレイ87に表示することで、印刷地図画像Mpの地理的範囲をユーザーに確認させ、詳細確認地図Mdと同じ詳細度で、詳細確認地図Mdよりも広範囲(領域確認地図Maに表示された地理的範囲)を示す印刷地図画像Mp(図5(d)参照)をプリンターPRTで印刷する処理である。図5の詳細については、地図印刷処理の各工程に合わせて後述する。
【0030】
地図印刷処理は、本実施例においては、コンピューターPCがWEBブラウザを起動し、サーバーSVの提供する所定のWEBサイトにアクセスすることで、WEBブラウザの機能により、所定のアプリケーション(以下、地図印刷アプリケーションともいう)機能が起動され、開始される。この処理が開始されると、CPU60は、ユーザーが地図印刷アプリケーションを操作するためのGUI(Graphical User Interface)をディスプレイ87に表示する。
【0031】
ここで表示されるGUIの具体例を図6に示す。図示するように、地図印刷アプリケーションのGUIであるウィンドウW200は、地図の検索条件を入力するためのサブウィンドウW210、地図検索の実行指示を入力するためのボタンB260、地図表示を行うためのサブウィンドウW220、サブウィンドウW220に表示される地図の縮尺変更の指示を入力するためのサブウィンドウW230、表示された地図の印刷を行う、ローカルエリアネットワークLAN1上に接続されたプリンターをプルダウン方式で選択入力するためのサブウィンドウW240、印刷を行う地図の印刷プレビューの指示を入力するためのボタンB270、プレビュー画面から詳細確認画面に戻す指示を入力するためのボタンB280、地図の印刷実行の指示を入力するためのボタンB290を備えている。サブウィンドウW220は、その内部に、実際に地図を表示する領域であるサブウィンドウW225を備えている。かかるGUIは、入力機構84によって移動可能に表示されるポインタPを用いて操作することができる。
【0032】
地図印刷処理が開始されると、CPU60は、図4に示すように、まず、地図詳細確認処理を行う(ステップS110)。地図詳細確認処理とは、印刷を行う地図画像に含めたい地点(例えば、住所、施設名などで特定される目的地)や、その周辺の地図画像の詳細度をユーザーが確認し、印刷する地図の縮尺を決定するための処理である。
【0033】
ステップS110の処理については、図7を用いて詳しく説明する。この処理が開始されると、CPU60は、まず、画面表示用地図サイズl(x,y)(以下、単に画面表示用地図サイズlともいう)を取得する(ステップS111)。画面表示用地図サイズl(x,y)とは、サーバーSVから取得した地図データ41をコンピューターPCのディスプレイ87に表示する際の、ディスプレイ87上の地図画像の表示サイズであり、図6に示したGUIの例では、サブウィンドウW225のサイズである。例えば、GUIが、サブウィンドウW225に表示される地図画像を全画面表示に切り替える機能を備えており、地図表示を全画面表示に切り替えた場合には、画面表示用地図サイズlは、ディスプレイ87のサイズとなる。なお、画面表示用地図サイズl(x,y)のxは横方向の長さ、yは縦方向の長さを示す。また、画面表示用地図サイズlは、長さを特定できる情報で規定されればよく、例えば、画素数などであってもよい。ステップS111では、かかる画面表示用地図サイズlを地図印刷アプリケーションから取得する。
【0034】
画面表示用地図サイズlを取得すると、CPU60は、指定受付部61の処理として、サブウィンドウW225に表示すべき地図画像の中心位置Cの初期値である中心位置C0の入力を受け付ける(ステップS112)。中心位置C0は、地図データの位置情報であり、例えば、範囲、座標、基準点のうちの少なくとも1つとすることができる。具体的には、例えば、ユーザーがサブウィンドウW210に地図として表示したい目的地(住所、施設名、交差点名、緯度・経度など)の地図上での登録位置とすることができる。ユーザーがサブウィンドウW210に目的地を入力し、ポインタPを用いてボタンB260をクリックすると、CPU60は、その目的地を中心位置C0として受け付ける。
【0035】
中心位置C0を受け付けると、CPU60は、第1の表示部62の処理として、詳細確認地図Mdをディスプレイ87に表示する(ステップS113)。具体的には、CPU60は、ステップS111で取得した画面表示用地図サイズlと、ステップS112で受け付けた中心位置C0と、出力用縮尺Sdの初期値である縮尺Sd0とを指定して、サーバーSVに地図データ41の送信要求を行う。出力用縮尺Sdは、プリンターPRTで出力すべき印刷地図画像Mpの縮尺である。送信要求を受けたサーバーSVは、縮尺Sd0に一致する地図データ41から、中心位置C0を中心とし、画素数が画面表示用地図サイズlであるデータを切り出して、コンピューターPCに返信する。CPU60は、これを受信して、第1の表示部62の処理として、ディスプレイ87(ここでは、サブウィンドウW225)に、詳細確認地図Mdとして表示する。なお、本実施例においては、縮尺Sd0は、地図印刷アプリケーション上で予め定められたデフォルト値を用いる構成とした。ただし、縮尺Sd0は、サーバーSV上で定められたデフォルト値としてもよいし、GUIを用いて、ユーザーが入力した値を用いてもよい。また、画面表示用地図サイズlは、モニター解像度Dmに基づいて、長さを画素数に変換して、サーバーSVに送信するものとした。
【0036】
詳細確認地図Mdを表示すると、CPU60は、詳細確認地図Mdの中心位置Cの変更指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS114)。中心位置Cの変更指示は、例えば、ユーザーが、入力機構84を用いて、サブウィンドウW225上でポインタPを所望の位置に移動し、クリックすることで、当該位置を変更位置として指示することができる。
【0037】
その結果、中心位置Cの変更を受け付けていれば(ステップS114:YES)、CPU60は、第1の表示部62の処理として、サブウィンドウW225に表示した詳細確認地図Mdを更新する(ステップS115)。例えば、中心位置Cが中心位置C0から中心位置Cjに変更された場合には、CPU60は、画面表示用地図サイズlと中心位置Cjと縮尺Sd0とを指定して、上記ステップS113と同様に、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を受信し、新たな詳細確認地図MdとしてサブウィンドウW225に表示する。
【0038】
詳細確認地図Mdを更新すると、または、中心位置Cの変更を受け付けていなければ(ステップS114:NO)、CPU60は、詳細確認地図Mdの出力用縮尺Sdの変更指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS116)。出力用縮尺Sdの変更指示は、例えば、ユーザーが、入力機構84を用いて、サブウィンドウW230上でポインタPを所望の縮尺の位置に移動し、クリックすることで、当該位置に対応する縮尺への変更を指示することができる。
【0039】
その結果、出力用縮尺Sdの変更を受け付けていれば(ステップS116:YES)、CPU60は、第1の表示部62の処理として、サブウィンドウW225に表示した詳細確認地図Mdを更新する(ステップS117)。例えば、中心位置Cが中心位置C0から中心位置Cjに変更された後に、出力用縮尺Sdが縮尺Sd0から縮尺Sdkに変更された場合には、CPU60は、画面表示用地図サイズlと中心位置Cjと縮尺Sdkとを指定して、ステップS113,115と同様に、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を受信し、新たな詳細確認地図MdとしてサブウィンドウW225に表示するのである。
【0040】
詳細確認地図Mdを更新すると、または、出力用縮尺Sdの変更を受け付けていなければ(ステップS116:NO)、CPU60は、ユーザーによる詳細確認地図Mdの確認が終了したか否かを判断する(ステップS118)。本実施例においては、この判断は、ユーザーが入力機構84を用いて、ウィンドウW200のボタンB270をクリックしたか否かに基づいて判断される。ボタンB270がクリックされれば、確認が終了したものとして、クリックされなければ、確認が終了していないものとして判断される。
【0041】
その結果、詳細確認が終了すれば(ステップS118:YES)、CPU60は処理を地図印刷処理(図4参照)に戻す。一方、処理が終了しなければ(ステップS118:NO)、CPU60は、処理を上記ステップS114に戻し、ステップS114〜S118の処理を繰り返す。以上の説明からも明らかなように、ステップS114〜S118の処理は、サブウィンドウW225に表示された詳細確認地図Mdを、ユーザーが所望の中心位置C及び出力用縮尺Sdになるまで修正する処理である。
【0042】
こうして修正された詳細確認地図MdがサブウィンドウW225に表示された状態の具体例を図5(a)に示す。図示する詳細確認地図Mdは、出力用縮尺Sdの地図画像であり、モニター解像度Dmで表示されている。この例では、中心位置Cjの周辺の状況が詳細に表示されている。具体的には、比較的小さな建築物B1,B2や幅員の小さい道路R1まで表示され、比較的大きい建築物B3,B4は、その形状まで識別可能に表示されている様子を示している。このように、ユーザーは、詳細確認地図Mdが所望の詳細度となるように、例えば、目的地の周辺の詳細な道路やランドマークなどが十分に表示されるように、詳細確認地図Mdを修正することができる。
【0043】
ここで説明を図4に戻す。地図詳細確認処理を行うと、CPU60は、続いて、プリント領域設定処理を行う(ステップS120)。プリント領域設定処理とは、地図詳細確認処理によって最終的に確認された出力用縮尺Sd及び中心位置Cを指定して、プリンターPRTの解像度と出力サイズに応じてサーバーSVから取得される地図データ41の印刷を行った際に、実際に印刷される地理的範囲をユーザーが確認するための処理である。上述したように、プリンターPRTの解像度(1440dpi×720dpi)は、ディスプレイ87の解像度(72dpi)よりもはるかに高解像度であるので、印刷される地図画像の地理的範囲は、ディスプレイ87に示された地図画像の地理的範囲よりも広範囲なものとなる。例えば、サブウィンドウW225のサイズとプリンターPRTの出力サイズとが同じであれば、縦方向においてディスプレイ87の1インチ(72ドット)で表示する地図画像の地理的範囲は、印刷用紙の72/1440インチ(72ドット)で表示可能だからである。このようなことから、本実施例においては、実際に印刷される地図画像の地理的範囲を確認するために、プリント領域設定処理を行うのである。プリント領域設定処理の詳細について、図8を用いて以下に説明する。
【0044】
プリント領域設定処理が開始されると、CPU60は、図8に示すように、まず、サブウィンドウW225に表示した詳細確認地図Mdから、画面表示用地図サイズlと中心位置C(ここでは、中心位置Cj)とを取得する(ステップS121)。
【0045】
そして、CPU60は、ハードディスクドライブ70に記憶されたプリンタードライバー及びモニタードライバーから、印刷用紙サイズL(x,y)(以下、単に印刷用紙サイズLともいう)、プリンター解像度Dp、モニター解像度Dmを取得する(ステップS122)。
【0046】
本実施例においては、プリンターPRTのプリンタードライバーから、デフォルト設定された印刷用紙サイズLを取得するものとした。ただし、ウィンドウW200で用紙サイズの入力を行える構成とすれば、ユーザーが入力した用紙サイズを受け付けて、取得してもよい。なお、印刷用紙サイズLとは、印刷時に余白となる部分を除いた、実施に印刷を行う領域のサイズである。なお、印刷用紙サイズLは、長さを特定できる情報で規定されればよく、例えば、プリンターPRTの画素(ドット)数などであってもよい。
【0047】
本実施例においては、ローカルエリアネットワークLAN1には、1台のプリンターPRTのみが接続されているが、ローカルエリアネットワークLAN1に複数のプリンターが接続されている場合には、ユーザーが、サブウィンドウW240を用いて選択したプリンターを受け付けて、当該プリンターのプリンタードライバーから印刷用紙サイズLやプリンター解像度Dpを取得すればよい。コンピューターPCが複数のモニターを備え、または、複数のモニターに接続されている場合も同様である。
【0048】
印刷用紙サイズL等を取得すると、CPU60は、領域確認地図Maの縮尺である表示用縮尺Saを設定する(ステップS123)。領域確認地図Maとは、実施に印刷される印刷地図画像Mpの地理的範囲をディスプレイ87上で確認するための地図画像である。表示用縮尺Saは、印刷地図画像Mpの全範囲がサブウィンドウW225に表示されるように設定される。
【0049】
表示用縮尺Saの具体的な設定方法を以下に説明する。まず、画面表示用地図サイズl(x,y)の横方向のサイズであるl(x)、縦方向のサイズであるl(y)、印刷用紙サイズL(x,y)の横方向のサイズであるL(x)、縦方向のサイズであるL(y)(ここでのl(x),l(y),L(x),(y)の単位はinch)、出力用縮尺Sd、モニター解像度Dm、プリンター解像度Dpのうちの横方向の解像度であるDp(x)、縦方向の解像度であるDp(y)を用いて、次式(1),(2)によって、最大縮尺Smax(x)、Smax(y)を算出する。最大縮尺Smax(x)、Smax(y)は、プリンターPRTで出力用縮尺Sdの地図データを出力できる最大範囲の地図画像の全範囲をサブウィンドウW225に表示するための縮尺の上限値であり、式(1),(2)からも明らかなように、サブウィンドウW225の画素数と、プリンターPRTの印刷用紙における画素数(ドット数)との違いに着目して算出した値である。
Smax(x)={l(x)×Dm/L(x)×Dp(x)}×Sd・・・(1)
Smax(y)={l(y)×Dm/L(y)×Dp(y)}×Sd・・・(2)
【0050】
最大縮尺Smax(x),Smax(y)を算出すると、Smax(x),Smax(y)を上限値として、サーバーSVが記憶している複数の地図データ41の縮尺の中で、当該上限値に最も近い値の縮尺を表示用縮尺Saとして設定する。最大縮尺Smax(x),Smax(y)が異なる値となる場合には、Smax(x),Smax(y)のうちの小さい方の値が上限値となる。なお、本実施例においては、サーバーSVが記憶している複数の地図データ41の縮尺は、最初に詳細確認地図Mdを取得する際に、サーバーSVから詳細確認地図Md用の地図データ41と共に取得する構成としたが、ステップS123で取得してもよいし、地図印刷アプリケーション上で予め設定しておいてもよい。また、表示用縮尺Saの設定は、上述の例に限らず、Smax(x),Smax(y)を上限値とするものであればよい。
【0051】
このようにして表示用縮尺Saを設定すると、CPU60は、第2の表示部63の処理として、詳細確認地図Mdをディスプレイ87に表示する(ステップS124)。具体的には、CPU60は、ステップS121で取得した画面表示用地図サイズl及び中心位置C(ここでは中心位置Cj)と、ステップS123で設定した表示用縮尺Saとを指定して、上記ステップS113と同様に、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を受信し、詳細確認地図Mdとして、サブウィンドウW225に表示するのである。
【0052】
領域確認地図MaがサブウィンドウW225に表示された状態の具体例を図5(b)に示す。図示する領域確認地図Maは、表示用縮尺Saの地図画像であり、モニター解像度Dmで表示されている。図5(b)に示す領域確認地図Maでは、詳細確認地図Mdの出力用縮尺Sdよりも小さい表示用縮尺Saで表示されるため、中心位置Cjを中心として、詳細確認地図Md(図5(a)参照)よりも広い地理的範囲が表示されている。ここで、表示用縮尺Saは、出力用縮尺Sdよりも小さいことから、領域確認地図Maでは、詳細確認地図Mdでは表示されていた、小さな建築物B1,B2や幅員が小さい道路R1は、表示が省略されている。また、大きな建築物B3、B4は、領域確認地図Maでも表示されているが、その形状の詳細は、省略して表示されている。
【0053】
本実施例においては、図5(b)に示すように、地図詳細確認処理で最終的に確認された詳細確認地図Mdの地理的範囲を表示枠F1で表示している。表示枠F1は、CPU60が、サーバーSVから取得した地図データ41に重畳表示したものであり、その範囲は、図5(a)に示した詳細確認地図Mdと一致している。中心位置Cは、詳細確認地図Mdと領域確認地図Maとで共通するから、表示枠F1の表示範囲は、出力用縮尺Sdと表示用縮尺Saとの比率から容易に算出することができる。このように表示枠F1を表示することにより、ユーザーは、領域確認地図Maに表示されたランドマーク等が詳細確認地図Mdで表示を省略されたとしても、領域確認地図Maと詳細確認地図Mdとの対応関係を正確に理解することができ、利便性が向上する。
【0054】
図5(b)に示した領域確認地図Maの例は、最大縮尺Smax(x),Smax(y)と出力用縮尺Sdとが一致する場合の例である。かかる場合には、領域確認地図Maと印刷地図画像Mpの地理的範囲とが一致するので、ユーザーは、領域確認地図Maによって印刷領域を確認することができる。しかし、出力用縮尺Sdが最大縮尺Smax(x),Smax(y)よりも小さな値で設定される場合には、サブウィンドウW225に表示される地理的範囲は、印刷地図画像Mpの地理的範囲よりも大きくなるから、ユーザーは、領域確認地図Maのみでは、印刷領域を確認することができない。したがって、CPU60が、図5(c)に示すように、印刷領域を示す表示枠F2を領域確認地図Maに重畳表示する構成としてもよい。表示枠F2の表示範囲は、出力用縮尺Sdと、出力用縮尺Sdの基礎とされたSmax(x),Smax(y)の小さい方との比率から容易に算出することができる。
【0055】
あるいは、上記ステップS124において、CPU60が、印刷領域に相当するサイズを画面表示用地図サイズlに代えて指定し、領域確認地図Ma用の地図データ41をサーバーSVから取得してもよい。印刷領域に相当するサイズは、表示枠F2と同様にして、求めることができる。かかる場合、CPU60は、サーバーSVから取得した地図データ41を解像度変換し、サブウィンドウW225に一致するサイズで領域確認地図Maとして表示してもよい。こうすれば、領域確認地図Maの表示サイズが大きくなり、ユーザーが領域確認地図Maを確認しやすくなる。
【0056】
このようにして領域確認地図Maを表示すると、CPU60は、印刷領域(印刷地図画像Mpの地理的範囲)が変更されたか否かを判断する(ステップS125)。本実施例では、ユーザーは、入力機構84を用いて、サブウィンドウW225上で表示された地図画像の任意の点をポインタPで指定してドラッグすることで、詳細確認地図Mdの中心位置Cを移動させることができる。CPU60は、変更受付部65の処理として、かかる中心位置Cの移動を受け付けた場合に、印刷地図画像Mpの中心位置C(つまり、印刷領域)が変更されたと判断する。
【0057】
その結果、印刷領域の変更指示を受け付ければ(ステップS125:YES)、CPU60は、サブウィンドウW225に表示した領域確認地図Maを更新する(ステップS126)。例えば、中心位置Cが中心位置Cjから中心位置Cnに変更された場合には、CPU60は、画面表示用地図サイズlと中心位置Cnと表示用縮尺Saとを指定して、上記ステップS113と同様に、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を受信し、新たな領域確認地図MaとしてサブウィンドウW225に表示するのである。図5(d)では、ステップS126によって、領域確認地図Maが更新された具体例を示している。図示するように、縮尺は表示用縮尺Saのままで、領域確認地図Maとしての表示範囲(ここでは印刷領域)が、図5(b)に示した範囲から移動している。
【0058】
詳細確認地図Mdを更新すると、または、印刷領域の変更指示を受け付けていなければ(ステップS125:NO)、CPU60は、ユーザーによる領域確認地図Maの確認が終了したか否かを判断する(ステップS127)。本実施例においては、この判断は、ユーザーが入力機構84を用いて、ウィンドウW200のボタンB280をクリックしたか否かに基づいて判断される。ボタンB280がクリックされれば、確認が終了したものとして、クリックされなければ、確認が終了していないものとして判断される。
【0059】
その結果、詳細確認が終了すれば(ステップS127:YES)、CPU60は処理を地図印刷処理(図4参照)に戻す。一方、処理が終了しなければ(ステップS127:NO)、CPU60は、処理を上記ステップS125に戻し、ステップS125〜S127の処理を繰り返す。以上の説明からも明らかなように、ステップS125〜S127の処理は、サブウィンドウW225に表示された領域確認地図Maを、ユーザーが所望の表示領域となるまで修正する処理である。かかる処理により、ユーザーは、実際に印刷される印刷地図画像Mpの表示範囲を調節することができる。例えば、領域確認地図Maの表示領域を移動させることで、出発地点を表示領域に含むことができる場合には、出発地点から目的地までが1枚の印刷地図画像Mpに収まるように、印刷地図画像Mpの表示範囲を調節することができる。
【0060】
ここで説明を図4に戻す。プリント領域設定処理を行うと、CPU60は、印刷地図画像Mpが決定されたか否かを判断する(ステップS130)。本実施例においては、この判断は、ユーザーが入力機構84を用いて、ウィンドウW200のボタンB290をクリックしたか否かに基づいて判断される。ボタンB290がクリックされれば、印刷地図画像Mpが決定されたものとして、クリックされなければ、決定されていないものとして判断する。
【0061】
その結果、印刷地図画像Mpが決定されていなければ(ステップS130:NO)、CPU60は、処理をステップS110に戻し、上記ステップS110,S120の処理を繰り返す。これにより、ユーザーは、プリント領域設定処理のステップS125〜S127において、どのように領域確認地図Maの表示領域を移動させても、所望の範囲の印刷地図画像Mpが得られない場合には、詳細確認地図Mdの出力用縮尺Sdを小さくして、所望の範囲の印刷地図画像Mpが得られるように再調整を行うことができる。あるいは、所望の範囲よりも広範囲な印刷地図画像Mpが得られる場合には、詳細確認地図Mdの出力用縮尺Sdを大きくして、より詳細な印刷地図画像Mpを所望の表示範囲で得られるように再調整を行うことができる。なお、本実施例のウィンドウW200の構成からすれば、ステップS130の判断は、例えば、プリント領域設定処理において、ボタンB280がクリックされていない状態で、ボタンB290がクリックされたときにも、印刷地図画像Mpが決定したものと判断してもよい。
【0062】
一方、印刷地図画像Mpが決定されれば(ステップS130:YES)、CPU60は、印刷実行処理を行う(ステップS140)。印刷実行処理とは、印刷地図画像Mpの画像データをサーバーSVから取得して、プリンターPRTに出力する処理であり、図9を用いて説明する。
【0063】
印刷実行処理が開始されると、CPU60は、図9に示すように、まず、印刷用紙サイズLと、プリント領域設定処理で最終的に決定された中心位置C(上述の例では、中心位置Cn)と、地図詳細確認処理で最終的に決定された出力用縮尺Sd(上述の例では、縮尺Sdk)とを指定して、上記ステップS113と同様に、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を、印刷地図画像Mpを印刷するためのデータとして受信する(ステップS141)。
【0064】
地図データ41を受信すると、CPU60は、受信した地図データ41に基づいて、ハーフトーン処理、インターレース処理等を行い、印刷データを生成する(ステップS142)。そして、CPU60は、生成した印刷データをプリンターPRTに、制御信号と共に送信する(ステップS143)。これにより、プリンターPRTでは、印刷地図画像Mpの印刷を実行することとなる。こうして、印刷実行処理及び地図印刷処理は終了となる。なお、ステップS142の処理の一部または全部は、プリンターPRT側で実行する構成とすることもできる。
【0065】
こうして印刷される印刷地図画像Mpの具体例を図5(e)に示す。印刷地図画像Mpは、出力用縮尺Sdの地図画像であり、図5(a)に示した詳細確認地図Mdと同じ縮尺、つまり、同じ詳細度である。また、印刷地図画像Mpの地理的表示範囲は、詳細確認地図Mdよりも広く、図5(d)に示した領域確認地図Ma(表示枠F2が表示される場合は表示枠F2の内部の領域)と一致している。図5(e)に示す例では、横方向、縦方向ともに詳細確認地図Mdの2倍の地理的範囲の印刷地図画像Mpを例示しているが、実際には、詳細確認地図Mdの数十倍程度の地理的範囲の印刷地図画像Mpを得ることも可能である。例えば、画面表示用地図サイズlと印刷用紙サイズLとが同じサイズである場合、本実施例のプリンター解像度Dp(1440×720dpi)及びモニター解像度Dm(72dpi)であれば、上述した式(1),(2)によって、Smax(x)=1/20×Sd、Smax(y)=1/10×Sdとなるので、詳細確認地図Mdの10倍程度の地理的範囲の印刷地図画像Mpを得ることができる。
【0066】
上述した地図出力システム20は、出力用縮尺Sdの詳細確認地図Mdをディスプレイ87に表示するので、ユーザーは、プリンターPRTで出力する印刷地図画像Mpの詳細度を確認することができる。また、地図出力システム20は、プリンターPRTの解像度と出力(用紙)サイズとに応じた画素数の、出力用縮尺Sdの地図データ41をプリンターPRTに出力するので、詳細確認地図Mdと同じ詳細度を有し、広範囲の地理的範囲を示す印刷地図画像Mpを印刷することができる。しかも、地図出力システム20は、ディスプレイ87とプリンターPRTとの解像度の違いと、ディスプレイ87での表示サイズとプリンターPRTでの出力サイズとの違いとに基づいて、表示用縮尺Saを設定し、プリンターPRTに出力する地図データ41の地理的範囲を、表示用縮尺Saの地図データ41を用いてディスプレイ87に表示するので、ユーザーは、プリンターPRTで印刷地図画像Mpを印刷する前に、印刷地図画像Mpの地理的範囲をディスプレイ87で確認することができる。したがって、ユーザーは、詳細度が高く、表示範囲が広い印刷地図画像Mpを、その詳細度と表示範囲とをディスプレイ87で確認した上で、プリンターPRTに印刷させることができ、利便性が向上する。
【0067】
また、地図出力システム20は、上述した式(1),(2)により、最大縮尺Smax(x),Smax(y)を算出し、Smax(x),Smax(y)を上限値として、サーバーSVが記憶している複数の地図データ41の縮尺の中で、当該上限値に最も近い値の縮尺を表示用縮尺Saとして設定する。つまり、サーバーSVが記憶する地図データ41の中で、印刷地図画像Mpとして印刷される地理的範囲の全てを表示可能となる最大の縮尺の地図データ41を用いて領域確認地図Maとして表示するので、ユーザーは、当該地理的範囲の確認が行いやすい。
【0068】
また、地図出力システム20は、領域確認地図Maの表示範囲を変更することで、印刷地図画像Mpとして印刷される地理的範囲を変更することができる。したがって、ユーザーは、領域確認地図Maを確認しながら、所望の地理的範囲の印刷地図画像Mpを得ることができ、利便性が向上する。
【0069】
B.第2実施例:
本発明の第2実施例の地図出力システム20について説明する。第2実施例としての地図出力システム20は、地図印刷処理の流れが第1実施例と異なり、地図出力システム20及びサーバーSVの構成は、第1実施例と同様である。以下、第1実施例と異なる点についてのみ説明する。図10,図11は、第2実施例としての地図印刷処理の流れを示すフローチャートである。図10,図11においては、第1実施例と同様の処理については、第1実施例と同一の符号を付して、説明を簡略化する。
【0070】
第2実施例としての地図印刷処理が開始されると、CPU60は、図10,図11に示すように、まず、画面表示用地図サイズlを取得し(ステップS111)、中心位置C0を取得する(ステップS112)。そして、CPU60は、印刷用紙サイズL、プリンター解像度Dp、モニター解像度Dmを取得して(ステップS122)、領域確認地図Maの表示用縮尺Saを設定する(ステップS123)。
【0071】
表示用縮尺Saを設定すると、CPU60は、詳細確認地図Mdと領域確認地図Maとを、ディスプレイ87に同時に並列的に表示する(ステップS211)。具体的には、CPU60は、画面表示用地図サイズlと中心位置C0と縮尺Sd0とを指定して、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を受信すると共に、画面表示用地図サイズlと中心位置C0と表示用縮尺Saとを指定して、指定内容に一致する地図データ41を受信し、これらを詳細確認地図Md、領域確認地図Maとしてディスプレイ87に表示する。なお、図示は省略するが、本実施例においては、図5に示したウィンドウW200のサブウィンドウW225を詳細確認地図Md用と領域確認地図Ma用とに2分割して、これらを表示するものとした。
【0072】
詳細確認地図Mdと領域確認地図Maとを表示すると、CPU60は、詳細確認地図Md及び領域確認地図Maの中心位置Cの変更指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS114)。中心位置Cの変更指示は、例えば、ユーザーが、入力機構84を用いて、詳細確認地図Md上または領域確認地図Ma上のいずれかで指示することができる。
【0073】
その結果、中心位置Cの変更を受け付けていれば(ステップS114:YES)、CPU60は、サブウィンドウW225に表示した詳細確認地図Md及び領域確認地図Maを更新する(ステップS212)。例えば、詳細確認地図Md上で、中心位置Cが中心位置C0から中心位置Cjに変更された場合には、CPU60は、画面表示用地図サイズlと中心位置Cjと縮尺Sd0とを指定して、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を受信し、新たな詳細確認地図Mdとしてディスプレイ87に表示する。また、CPU60は、更新された詳細確認地図Mdの地理的範囲を示す表示枠F1を領域確認地図Maに重畳し直してディスプレイ87に表示する。あるいは、領域確認地図Ma上で、中心位置Cが中心位置C0から中心位置Cjに変更された場合には、CPU60は、画面表示用地図サイズlと中心位置Cjと表示用縮尺Saとを指定して、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を受信し、新たな領域確認地図Maとしてディスプレイ87に表示する。かかる構成とすれば、領域確認地図Maの地理的範囲を固定した上で、詳細確認地図Mdの複数箇所について詳細度を確認することができ、ユーザーの利便性が向上する。ただし、詳細確認地図Mdと領域確認地図Maの中心位置を同期させてもかまわない。
【0074】
詳細確認地図Md及び領域確認地図Maを更新すると、または、中心位置Cの変更を受け付けていなければ(ステップS114:NO)、CPU60は、詳細確認地図Mdの出力用縮尺Sdの変更指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS116)。その結果、出力用縮尺Sdの変更を受け付けていれば(ステップS116:YES)、CPU60は、受け付けた出力用縮尺Sdに基づいて、領域確認地図Maの表示用縮尺SaをステップS123と同様の手法で設定し直す(ステップS213)。
【0075】
そして、CPU60は、サブウィンドウW225に表示した詳細確認地図Md及び領域確認地図Maを更新する(ステップS214)。例えば、出力用縮尺Sdが縮尺Sd0から縮尺Sdkに設定し直された場合には、CPU60は、画面表示用地図サイズlと中心位置Cjと縮尺Sdkとを指定して、また、画面表示用地図サイズlと中心位置Cjと設定し直された表示用縮尺Saとを指定して、サーバーSVから、指定内容に一致する地図データ41を受信し、新たな詳細確認地図Md、領域確認地図Maとしてディスプレイ87に表示する。
【0076】
詳細確認地図Md及び領域確認地図Maを更新すると、または、出力用縮尺Sdの変更を受け付けていなければ(ステップS116:NO)、CPU60は、印刷領域が変更されたか否かを判断する(ステップS125)。その結果、印刷領域の変更指示を受け付ければ(ステップS125:YES)、CPU60は、サブウィンドウW225に表示した領域確認地図Maを更新する(ステップS126)。
【0077】
領域確認地図Maを更新すると、または、印刷領域の変更を受けていなければ(ステップS125:NO)、CPU60は、詳細確認地図Md及び領域確認地図Maの確認が終了したか否かを判断する(ステップS217)。本実施例においては、この判断は、ユーザーが入力機構84を用いてボタンB290をクリックしたか否かに基づいて判断される。ボタンB290がクリックされれば、確認が終了したものとして、クリックされなければ、確認が終了していないものとして判断される。
【0078】
その結果、確認が終了していなければ(ステップS217:NO)、CPU60は、処理を上記ステップS114に戻し、ステップS114〜S217の処理を繰り返す。一方、確認が終了していれば(ステップS217:YES)、CPU60は、サーバーSVから印刷地図画像Mp用の地図データ41を取得し(ステップS141)、印刷データを生成して(ステップS142)、プリンターPRTに出力する(ステップS143)。こうして、地図印刷処理は終了となる。
【0079】
かかる構成の地図出力システム20は、詳細確認地図Mdと領域確認地図Maとを同時に並列的にディスプレイ87に表示する。したがって、ユーザーは、ステップS114〜S217の処理に基づいて、詳細確認地図Mdと領域確認地図Maとの両方を同時に確認しながら、詳細確認地図Mdの出力用縮尺Sdや領域確認地図Maの表示範囲を調節することができる。その結果、より詳細な印刷地図画像Mpを得たいという要望と、より広範囲を表示した印刷地図画像Mpを得たいという要望とに対して、ユーザーが、両者の折り合いのバランスを直感的に把握しやすくなり、利便性が向上する。なお、第2実施例としての地図出力システム20が第1実施例と同様の効果を奏することは勿論である。
【0080】
C.変形例:
上述の実施形態の変形例について説明する。
C−1.変形例1:
上述の実施形態においては、プリント領域設定処理のステップS124において、画面表示用地図サイズl(x)と印刷用紙サイズL(x)、画面表示用地図サイズl(y)と印刷用紙サイズL(y)とをそれぞれ対応付けて(以下、第1の対応関係ともいう)、最大縮尺Smax(x)、Smax(y)を算出し、表示用縮尺Saを設定する構成について示したが、かかる構成に加えて、画面表示用地図サイズl(x)と印刷用紙サイズL(y)、画面表示用地図サイズl(y)と印刷用紙サイズL(x)とをそれぞれ対応付けて(以下、第2の対応関係ともいう)、最大縮尺Smax(x)、Smax(y)を算出してもよい。
【0081】
かかる場合、第1の対応関係により設定された表示用縮尺Saと、第2の対応関係により設定された表示用縮尺Saとのうち、大きい方を表示用縮尺Saの上限としてもよい。第1の対応関係により設定された表示用縮尺Saよりも大きい第2の対応関係により設定された表示用縮尺Saを表示用縮尺Saの上限とする場合には、取得した地図データ41を90度回転させてプリンターPRTで印刷してもよい。こうすれば、サブウィンドウW225における縦横の長辺と、印刷用紙における縦横の長辺とが一致しない場合であっても、極力大きな縮尺の、あるいは極力広範囲な地理的範囲の印刷地図画像Mpを印刷することができる。かかる処理の実行の可否は、ユーザーの選択を受け付ける構成としてもよい。
【0082】
C−2.変形例2:
上述の実施形態の地図詳細確認処理においては、中心位置C0を受け付け(第1実施例では、ステップS112)、予め設定された出力用縮尺Sdで、中心位置Cを中心位置C0とする詳細確認地図Mdを表示する(第1実施例では、ステップS113)構成としたが、かかる構成に限られるものではない。例えば、サーバーSVが、出発地点と目的地までの経路を表示する地図の提供サービスを行っている場合には、以下の手順の処理を行ってもよい。
【0083】
まず、CPU60は、ステップS112において、出発地点と目的地の両方を受け付ける。そして、CPU60は、主発地点と目的地とが収まった画面表示用地図サイズlの地図データ41をサーバーSVから取得する。次に、CPU60は、取得した地図データ41の縮尺を表示用縮尺Saとして、次式(3),(4)により、出力用縮尺Sdの上限値であるSdmax(x),Sdmax(y)を算出する。
Sdmax(x)={L(x)×Dp(x)/l(x)×Dm}×Sa・・・(3)
Sdmax(y)={L(y)×Dp(y)/l(y)×Dm}×Sa・・・(4)
【0084】
次に、CPU60は、Sdmax(x),Sdmax(y)を上限値として、サーバーSVが記憶している複数の地図データ41の縮尺の中で、当該上限値に最も近い値の縮尺を出力用縮尺Sdとして設定する。Smax(x),Smax(y)が異なる値となる場合には、Smax(x),Smax(y)のうちの小さい方の値が上限値となる。
【0085】
こうして設定された出力用縮尺Sdをデフォルトの縮尺Sd0として用いる。こうすれば、最初に表示される詳細確認地図Mdの詳細度が十分であれば、ユーザーは、詳細確認地図Mdの中心位置の調整(第1実施例では、ステップS114〜S118)や領域確認地図Maの表示領域の調整(第1実施例では、ステップS125〜S127)を行う必要がなくなり、利便性が向上する。
【0086】
C−3.変形例3:
上述の実施形態においては、地図出力システム20が地図データ41をサーバーSVから取得する構成について示したが、かかる構成に限るものではない。例えば、地図出力システム20は、コンピューターPCのハードディスクドライブ70に記憶された地図データ41を取得する構成としてもよいし、コンピューターPCに接続された外部記憶装置(例えば、CDドライブ)などから地図データ41を取得する構成としてもよい。
【0087】
C−4.変形例4:
上述の実施形態においては、表示装置と出力装置とを備える本発明の画像出力システムの例として、表示装置をコンピューターPCのディスプレイ、出力装置をプリンターPRTとして示したが、表示装置や出力装置は、かかる例に限るものではない。例えば、表示装置としては、コンピューターPCのディスプレイのほか、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)のディスプレイや、プロジェクタなどとしてもよいし、出力装置としては、表示装置やFAXなど、画像を出力可能な種々の出力装置としてもよい。例えば、携帯電話でサーバーSVから地図画像を取得し、そのモニターで詳細確認地図Md及び領域確認地図Maの確認を行った後、携帯電話のモニターよりも高解像度の(あるいは、画素数の多い)コンピューターPCのモニターに地図画像を出力してもよい。
【0088】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した実施形態における本発明の構成要素のうち、独立クレームに記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略、または、組み合わせが可能である。また、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明は、地図出力システムとしての構成の他、地図出力システムから出力装置を除いた地図データ出力装置、地図出力方法、地図出力プログラム、当該プログラムを記録した記憶媒体等としても実現することができる。
【符号の説明】
【0089】
20…画像出力システム
30…CPU
31…要求受信部
32…地図情報検索部
33…地図情報送信部
40…ハードディスクドライブ
41…地図データ
51…ROM
52…RAM
59…インターフェース
60…CPU
61…指定受付部
62…第1の表示部
63…第2の表示部
64…出力部
65…変更受付部
70…ハードディスクドライブ
81…ROM
82…RAM
84…入力機構
87…ディスプレイ
89…インターフェース
PC…コンピューター
PRT…プリンター
SV…サーバー
INT…インターネット
LAN1,LAN2…ローカルエリアネットワーク
W200…ウィンドウ
W210,W220,W225,W230,W240…サブウィンドウ
B260,B270,B280,B290…ボタン
P…ポインタ
lx,ly…画面表示用地図サイズ
Lx,Ly…印刷用紙サイズ
C…中心位置
F1,F2…表示枠
B1〜B4…建築物
R1…道路
Ma…領域確認地図
Md…詳細確認地図
Sa…表示用縮尺
Sd…出力用縮尺
Dm…モニター解像度
Dp…プリンター解像度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図画像を表す地図データを表示する表示装置と、該表示装置よりも解像度が高い出力装置とを備える地図出力システムであって、
前記地図データの一部についての指定を受け付ける指定受付手段と、
縮尺の異なる地図画像を表す複数の地図データのうちから、前記受け付けた一部を含み、前記出力装置で出力すべき縮尺として指定された出力用縮尺の地図データを取得し、該取得した地図データを前記表示装置に画像として表示する第1の表示手段と、
前記複数の地図データのうちから、前記第1の表示手段に表示された地図データの地理的範囲を含む、前記指定された出力用縮尺の地図データを、前記出力装置の解像度と出力サイズとに応じて取得し、前記出力装置に出力する出力手段と、
前記複数の地図データのうちから、前記表示装置と前記出力装置との解像度の違いと、前記地図データの前記表示装置での表示サイズと前記出力装置での出力サイズとの違いとに基づいて設定される表示用縮尺の地図データを取得して、該取得した地図データを用いて、前記出力装置に出力する地図データの地理的範囲を、前記表示装置に画像として表示する第2の表示手段と
を備えた地図出力システム。
【請求項2】
請求項1記載の地図出力システムであって、
前記表示用縮尺の値は、前記表示装置での表示サイズをL1、前記出力装置での出力サイズをL2、前記表示装置の解像度をD1、前記出力装置の解像度をD2、前記出力用縮尺をS1としたときの(L1×D1/L2×D2)×S1の値S2を上限として、前記複数の地図データの縮尺のうちの、該S2に最も近い値である
地図出力システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の地図出力システムであって、
更に、前記出力装置に出力する地図データの地理的範囲の変更を受け付ける変更受付手段を備え、
前記第2の表示手段は、前記変更受付手段が変更を受け付けたときは、該変更前に表示した地図データの表示用縮尺の、該変更された地理的範囲に対応する地図データを取得して、前記表示装置に表示する
地図出力システム。
【請求項4】
前記第1の表示手段が表示する地図データの画像と、前記第2の表示手段が表示する地図データの画像とは、前記表示装置において、同時に並列的に表示される請求項1ないし請求項3のいずれか記載の地図出力システム。
【請求項5】
前記出力装置は、前記地図データの印刷を行う印刷装置である請求項1ないし請求項4のいずれか記載の地図出力システム。
【請求項6】
地図画像を表す地図データを表示する表示装置を備え、該表示装置よりも解像度が高い出力装置に該地図データを出力する地図データ出力装置であって、
前記地図データの一部についての指定を受け付ける指定受付手段と、
縮尺の異なる複数の地図を表す複数の地図データのうちから、前記受け付けた一部を含み、前記出力装置で出力すべき縮尺として指定された出力用縮尺の地図データを取得し、該取得した地図データを前記表示装置に画像として表示する第1の表示手段と、
前記指定された出力用縮尺の地図データを、前記出力装置の解像度と出力サイズとに合わせて取得し、前記出力装置に出力する出力手段と、
前記複数の地図データのうちから、前記第1の表示手段に表示された地図データの地理的範囲を含み、前記出力装置に出力する地図データの地理的範囲に収まる地図データであって、前記表示装置と前記出力装置との解像度の違いと、前記地図データの前記表示装置での表示サイズと前記出力装置での出力サイズとの違いに基づいて設定される表示用縮尺の地図データを取得して、前記表示装置に画像として表示する第2の表示手段と
を備えた地図データ出力装置。
【請求項7】
地図画像を表す地図データを表示装置に表示し、該表示装置よりも解像度が高い出力装置に出力する地図出力方法であって、
前記地図データの一部を指定して、縮尺の異なる複数の地図を表す複数の地図データのうちから、該指定した一部を含み、前記出力装置で出力すべき縮尺として指定された出力用縮尺の地図データを取得し、該取得した地図データを前記表示装置に画像として表示する第1の表示工程と、
前記指定された出力用縮尺の地図データを、前記出力装置の解像度と出力サイズとに合わせて取得し、前記出力装置に出力する出力工程と、
前記複数の地図データのうちから、前記第1の表示手段に表示された地図データの地理的範囲を含み、前記出力装置に出力する地図データの地理的範囲に収まる地図データであって、前記表示装置と前記出力装置との解像度の違いと、前記地図データの前記表示装置での表示サイズと前記出力装置での出力サイズとの違いに基づいて設定される表示用縮尺の地図データを取得して、前記表示装置に画像として表示する第2の表示工程と
を備えた地図出力方法。
【請求項8】
地図画像を表す地図データを表示装置に表示し、該表示装置よりも解像度が高い出力装置に出力する地図出力プログラムであって、
前記地図データの一部についての指定を受け付ける指定受付機能と、
縮尺の異なる複数の地図を表す複数の地図データのうちから、前記受け付けた一部を含み、前記出力装置で出力すべき縮尺として指定された出力用縮尺の地図データを取得し、該取得した地図データを前記表示装置に画像として表示する第1の表示機能と、
前記指定された出力用縮尺の地図データを、前記出力装置の解像度と出力サイズとに合わせて取得し、前記出力装置に出力する出力機能と、
前記複数の地図データのうちから、前記第1の表示手段に表示された地図データの地理的範囲を含み、前記出力装置に出力する地図データの地理的範囲に収まる地図データであって、前記表示装置と前記出力装置との解像度の違いと、前記地図データの前記表示装置での表示サイズと前記出力装置での出力サイズとの違いに基づいて設定される表示用縮尺の地図データを取得して、前記表示装置に画像として表示する第2の表示機能と
をコンピューターに実現させる地図出力プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2011−95823(P2011−95823A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246515(P2009−246515)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】