地図情報リンク検索サービスシステム
【課題】リンク情報を自動収集し、正確なリンク位置情報を有するコンテンツに基づく検索サービスを行える地図情報リンク検索サービスシステムを提供する。
【解決手段】地図情報リンク検索サービスシステム１５は、地図情報配信システム１１上に構築され、ユーザサイト２１との間で地図情報を介してリンクを形成するリンク関係形成手段、リンクＵＲＬを解析するリンクＵＲＬ解析部７２、解析されたリンクの情報を登録するリンク情報データベース７３、リンク元ページの内容を定期的に解析するリンク元ページ解析部７４、リンク元ページ情報データベース７５と、地図情報配信システムに対して他のユーザがアクセスを行ったとき、他のユーザのリンク検索リクエストに応じて、リンク元ページ情報データベースに格納されたリンク元ページに係る解析情報を提供する検索サービス提供部７６を備える。
【解決手段】地図情報リンク検索サービスシステム１５は、地図情報配信システム１１上に構築され、ユーザサイト２１との間で地図情報を介してリンクを形成するリンク関係形成手段、リンクＵＲＬを解析するリンクＵＲＬ解析部７２、解析されたリンクの情報を登録するリンク情報データベース７３、リンク元ページの内容を定期的に解析するリンク元ページ解析部７４、リンク元ページ情報データベース７５と、地図情報配信システムに対して他のユーザがアクセスを行ったとき、他のユーザのリンク検索リクエストに応じて、リンク元ページ情報データベースに格納されたリンク元ページに係る解析情報を提供する検索サービス提供部７６を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、地図情報リンク検索サービスシステムに関し、特に、正確な位置情報を保持した位置情報コンテンツを構築するのに好適な地図情報リンク検索サービスシステムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
コンピュータ技術とインターネット技術の発展に伴って、現在、インターネットを利用して地図情報を提供するサービスサイトが提供されている。従来の地図情報配信ウェブサイトとしては、例えば、MapFanWeb(URL:http://www.mapfan.com/mfwtop.html)、Mapion(URL:http://www.mapion.co.jp/)、e-map(URL:http://www.e-map.co.jp/)などが知られている。これらの地図情報を提供するサイトでは、座標情報を利用して、地図にリンクできる無料のリンクサービスも提供されている。
【０００３】
また本出願人も、「ちず丸（登録商標）」という地図情報配信（提供）サイトを運営している（非特許文献１）。
【非特許文献１】URL:http://www.chizumaru.com/index.aspx
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記リンクサービスが実施されている地図情報配信ウェブサイトでは、他の多数のサイト（ホームページ、ブログ等）との間でリンクが形成されているのが一般的である。そこで、地図情報配信ウェブサイト（地図情報配信システム）で利用されているリンク情報を自動的に収集し、リンクに関する内容および位置のコンテンツとして集約管理し、正確なリンク位置情報を有するコンテンツに基づく検索サービスシステムを実現することが望まれる。
【０００５】
本発明の目的は、上記の要望に鑑み、地図情報配信システムで利用されるリンク情報を自動収集し、リンクに関する位置情報コンテンツとして集約管理し、正確なリンク位置情報を有するコンテンツに基づく検索サービスを行うことができる地図情報リンク検索サービスシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る地図情報リンク検索サービスシステムは、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【０００７】
第１の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項１に対応）は、地図情報配信（提供）システム上に構築される。地図情報配信システムは、地図要素データを格納する地図データベースと、地図要素データを用いて地図画像を作成する地図生成装置とを含む地図情報提供ウェブサーバを備え、端末装置を使用しかつインターネットを経由して特定地区の地図情報配信要求を行うユーザに対して、地図生成装置により特定地区の地図画像を作成して配信する。さらに地図情報リンク検索サービスシステムは、任意のユーザが運営するユーザサイトとの間で、ユーザのリクエストに応じて配信された地図情報を介してリンクを形成するリンク関係形成手段（リンクＵＲＬを発行する手段）と、ユーザサイトで用意されたページに貼り付けられた地図情報に係るリンクを解析するリンク解析手段（リンクＵＲＬ解析部）と、解析されたリンクの情報を登録するリンク情報データベースと、リンク元のユーザサイトと、リンク情報データベースに格納される対応情報との間における関係で、リンク元ページの内容を定期的に解析する定期的解析処理手段（リンク元ページ解析部）と、リンク元ページの解析情報を登録するリンク元ページ情報データベースと、地図情報配信システムに対して他のユーザがアクセスを行ったとき、他のユーザのリンク検索リクエストに応じて、リンク元ページ情報データベースに格納されたリンク元ページに係る解析情報を提供するリンク検索手段（検索サービス提供部）と、を備えている。
【０００８】
上記の地図情報リンク検索サービスシステムでは、地図情報配信システム（地図情報提供サイト）とリンクが形成された多数のユーザサイト（ホームページやブログ等）に関してリンク元ページをに係る情報を蓄積したリンク元ページ情報データベースを利用して、地図情報リンク検索サービスを提供する。これにより、地図情報配信システムとユーザサイトの間で、双方向での誘導を行うことが可能となる。
【０００９】
第２の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項２に対応）は、上記の構成において、好ましくは、上記のリンクを形成するとき、リンク関係形成手段は位置情報付きのリンクＵＲＬをユーザに発行し、リンクＵＲＬはユーザサイトのページに実装されることを特徴とする。
【００１０】
第３の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項３に対応）は、上記の構成において、好ましくは、リンク解析手段が解析するリンクの情報の内容は、リンクＵＲＬおよびリンク元ＵＲＬであることを特徴とする。
【００１１】
第４の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項４に対応）は、上記の構成において、好ましくは、リンクＵＲＬの前記位置情報は経度緯度座標であることを特徴とする。
【００１２】
第５の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項５に対応）は、上記の構成において、好ましくは、定期的解析処理手段が解析するリンク元ページの内容は、ページタイトル、ページテキスト、リンク情報を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１３】
本発明によれば、地図情報配信システムに上に、リンクされたユーザサイトに関して定期的な解析処理に基づいて自動的にリンク元ページを解析し、当該リンク元ページに係る情報を自動的に大量に蓄積するリンク元ページ情報データベースを用意し、リンク検索を行うことができる地図情報リンク検索サービスシステムを構築するようにしたため、正確な位置情報を保持したコンテンツによる検索サービスを提供することができる。
【００１４】
特に、自身の地図情報配信システムによって配布したリンクＵＲＬを回収するため、１００％のリンクＵＲＬを回収することができ、充実したリンク元ページ情報データベースを作ることができるという効果を発揮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下に、本発明の好適な実施形態（実施例）を添付図面に基づいて説明する。
【００１６】
図１と図２を参照して、地図情報を配信（または提供）するサイトで実施されている、ホームページやブログなどで自由に利用できるフリー（無料）の地図リンクサービスシステムについて説明する。図１は、インターネット１０を介在して接続可能に配置された地図情報配信サイト１１と１つのユーザサイト２１との関係を示す。図２は、本発明に係る地図情報リンク検索サービスシステムの前提となるシステム構成、すなわち地図情報配信サイト１１（または地図情報配信システム）の全体的な利用形態をイメージ的に示す。地図情報配信サイト１１として、本出願人は、「ちず丸（登録商標）」を運営している。
【００１７】
地図情報配信サイト１１は、地図要素データを格納する地図データベース１２と、地図要素データを用いて地図画像を作成する地図生成装置１３とを含む地図情報配信ウェブサーバ１４を備える。地図情報配信サイト１１は、端末装置を使用しかつインターネット１０を経由して特定地区の地図情報配信要求を行うユーザ（ユーザサイト２１）に対して、地図生成装置１３により要求のあった特定地区の地図画像を作成して配信する。
【００１８】
他方、ユーザサイト２１では、任意のユーザ２２が、例えばＰＣ端末装置２３等を用いて、ビジネスまたは趣味等の観点で何らかのサイトまたはブログ等を運営している。
【００１９】
図２において、符号３１は、ユーザ２２のＰＣ端末装置２３の表示装置２３ａの表示画面に表示させた地図情報配信サイト１１のホームページを示している。当該地図情報配信サイト１１を利用するユーザ２２は、自身のＰＣ端末装置２３を介して、その表示装置２３ａの表示画面に地図情報配信サイト１１のホームページ３１をダウンロードし、利用する。通常、ユーザ２２は、自身が、前述の通り、ビジネスまたは趣味等の観点で何かのサイトまたはブログ等（ユーザサイト２１）を運営している場合であって、当該ユーザサイト２１において地図情報をユーザサイト２１の利用者に提供する場合、通常、特定の地図情報を地図情報配信サイト１１から取得し、自身のサイト２１にリンクさせる。
【００２０】
他方、地図情報配信サイト１１では、そのホームページ３１において表示された地図３２の上で、例えばユーザ２２がリンクしたい場所（例えば任意の特定な場所３３）を特定すると、その表示を行い、さらにホームページ３１上にはサイト間のリンク関係を形成することを可能にするクリック操作部３４を有している。従って上記の状態で、ユーザ２２が地図情報配信サイト１１のホームページ３１におけるクリック操作部３４をクリックすると、ユーザサイト２１のホームページやブログ等において所要の特定の地図（地図情報）３５が貼り付けられる。この関係において、ユーザサイト２１を運営するユーザ２２は、地図情報配信サイトのリンク利用者となる。
【００２１】
図２において、ユーザサイト２１のホームページ等に「地図」３５に係る情報が貼り付けられることによりリンク関係が形成されるにあたっては、地図情報配信サイト１１の側では、クリック操作部３４が操作される（手順Ｓ１）ことを条件にして、リンクＵＲＬ３６が発行される（手順Ｓ２）。このリンクＵＲＬ３６は経度緯度情報（経度座標ｘと緯度座標ｙ）３７を含んでいる。
【００２２】
地図情報配信サイト１１とリンクされたユーザサイト２１では、次の段階として、当該ユーザサイト２１へアクセスするサイト訪問者３８を受け入れる。この場合、ユーザサイト２１のホームページで、サイト訪問者３８が、貼り付けられた地図３５をクリック操作すると、リンクＵＲＬ３６に基づいて地図情報配信サイト１１に移行することができ、リンク関係に基づいて所要の地図３２が表示されることになる（手順Ｓ３）。
【００２３】
なお図２で、領域Ａの記載事項、領域Ｂの記載事項は、地図情報配信サイト１１のホームページ３１に記載されている事項である。
【００２４】
図２の例では、地図情報配信サイト１１に対する１つのユーザサイト２１のシステム構成を示したが、実際上、地図情報配信サイト１１に対してはこれを利用して上記のリンクを形成する多数のユーザサイトが存在するものとする。上記において、多数のユーザサイトの各々は、地図情報配信サイト１１に対してリンクを形成するとき、ユーザ登録等の手続きは不要であり、フリーにリンクを形成することができる。
【００２５】
以上のシステム構成を前提として、次に、図３〜図５を参照して、本発明に係る地図情報リンク検索サービスシステムの実施形態を説明する。図１に示すごとく、地図情報リンク検索サービスシステム１５は、上記の地図情報配信サイト（地図情報配信システム）１１の上に、追加的に構築される。なお、地図情報配信サイト１１と地図情報リンク検索サービスシステム１５は、括弧１６で括るように広義の意味での地図情報配信サイトとして考えることもできる。
【００２６】
図３は、主に、地図情報配信サイト１１、地図情報リンク検索サービスシステム１５、ユーザサイト２１（地図情報配信サイト利用者）の間のメッセージ送受の手順と、各サイトでの処理内容（処理手順）とを示すシーケンス図（コミュニケーション図）である。本実施形態の場合、通常、地図情報配信サイト１１は地図情報配信サービスプログラムを備えたサーバであり、ユーザサイト２１は当該ユーザサイトを実現するプログラムを備えたＰＣ端末装置またはサーバである。地図情報配信サイト１１は、さらに、以下に説明するごとくデータベースと地図情報リンク検索サービスプログラムとを備える。しかし、この部分は、図３では、地図情報リンク検索サービスシステム１５として、別のプロセスとして示している。ただし、前述のごとく１つの括弧１６で括って考えることもできる。また図４は、地図情報リンク検索サービスシステム１５でのシステム構成を示すブロック図である。
【００２７】
図３のシーケンス図において、まず最初に、ユーザサイト２１では、地図情報配信サイト１１に対して地図情報の配信を要求する（手順Ｓ１０１）。この状況は、ユーザサイト２１で用意されるホームページやブログ等で地図情報を付加する場合に、地図情報配信サイト１１に対して付加すべき地図に係る情報を求める例である。これは、ユーザサイト２１で貼り付けられる地図を介して、ユーザサイト２１と地図情報配信サイト１１との間にリンクが形成されることを意味する。
【００２８】
地図情報配信サイト１１は、ユーザサイト２１から地図配信のリクエスト５１があると、これを受信する（手順２０１）。地図情報配信サイト１１では、地図配信のリクエスト５１を解読し（手順Ｓ２０２）、リクエスト５１に応じたリンクＵＲＬ３６を発行する（手順Ｓ２０３）。発行されたリンクＵＲＬ３６は、地図情報を含み、さらに位置情報が付されている。当該位置情報は、経度情報（ｘ）および緯度情報（ｙ）によって構成されている。発行されたリンクＵＲＬ３６は、地図情報配信サイト１５からユーザサイト２１へ送信される（手順Ｓ２０４）。
【００２９】
ユーザサイト２１の側で、地図情報配信サイト１１に対して地図配信をリクエストし、リンクＵＲＬを利用する場合には、ユーザ登録等は不要であり、ユーザは、これをフリーに行うことができる。
【００３０】
ユーザサイト２１では、リンクＵＲＬ３６を受信して取得する（手順Ｓ１０２）。次の段階では、当該リンクＵＲＬ３６をユーザサイト２１のホームページやブログ等に実装する（手順Ｓ１０３）。下記にリンクＵＲＬ３６の実装の例を示す。
【００３１】
<html>
<head>〜</head>
<body>
〜
<a href="http://www.chizumaru.com/maplink.asp?x=…&y=…&~">地図</a>
〜
</body>
</html>
【００３２】
上記のリンクＵＲＬ３６の実装例から明らかなように、経度情報（ｘ）と緯度情報（ｙ）から成る位置情報が含まれ、かつ地図情報が含まれている。
【００３３】
手順Ｓ１０３によって、ユーザサイト２１のホームページやブログ等で、地図情報配信サイト１１で発行されたリンクＵＲＬ３６を実装すると、その結果、ユーザサイト２１のホームページで地図３５が指定された箇所に表示されることになる。
【００３４】
以上の結果、ユーザサイト２１と地図情報配信サイト１１との間にリンクが形成される。ユーザサイト２１の側から見ると、地図情報配信サイト１１によって提供されるリンクサービスを受け、所望の地図をホームページ等に貼り付け、地図情報配信サイト１１にリンク付けされる。
【００３５】
次の段階では、ユーザサイト２１のステップＳ１０４で、公開されたユーザサイト２１のホームページ等でサイト訪問者３８が地図３５をクリック操作したとする。その結果、リンクＵＲＬ３６が実行される（手順Ｓ１０５）。リンクＵＲＬ３６が実行されると、ユーザサイト２１から地図情報配信サイト１１に対してリクエスト５２が与えられる。
【００３６】
地図情報配信サイト１１では、リクエスト５２を受信し（手順Ｓ２０５）、これに応答して地図ペースを用意し（手順Ｓ２０６）、返送する（手順Ｓ２０７）。ユーザサイト２１ではこれを受信する（ステップＳ１０６）。
【００３７】
また地図情報配信サイト１１では、同時に、リンク情報整備部７１（図４に示す）のリンクＵＲＬ解析部７２により、ユーザサイト２１からリクエストされた際の情報に関してリンクＵＲＬ３６を解析する（手順Ｓ２０８）。リンク情報整備部７１は、本来的に地図情報配信サイト１５に用意されたものあるが、機能部分としては地図情報リンク検索サービスシステム１５の一部を成している。リンクＵＲＬ解析部７２により解析された解析結果は、リンク情報としてリンク情報データベース（リンク情報ＤＢ）７３に格納し、登録する（手順Ｓ３０１）。
【００３８】
リンクＵＲＬ解析部７２によって実行されるリンクＵＲＬ８１の解析の内容は、リンクＵＲＬ８１、リンク元ＵＲＬすなわちユーザサイト２１のＵＲＬ、およびユーザサイト２１のホームページ等で表示された地図に係る経度緯度座標（位置情報）等である。
【００３９】
次の段階では、地図情報リンク検索サービスシステム１５（または地図情報配信サイト１１）に設けられたリンク元ページ解析部７４によってリンク元ページの解析が実行される（手順Ｓ３０２）。リンク元ページ解析部７４によるリンク元ページの解析では、第１にリンク情報データベース７３に対してユーザサイト２１のリンク元ＵＲＬの取得を実行し、第２にこのリンク元ＵＲＬを用いてユーザサイト２１のホームページ等、すなわちリンク元ページを取得する（手順Ｓ３０２Ａ，Ｓ３０３）。このとき、ユーザサイト２１の側では、リンク元ページの提供が実行される（手順Ｓ１０７）。リンク元ページ解析部７４は、取得した当該リンク元ページを解析してリンク元ページ情報を得た後、そのリンク元ページ情報をリンク元ページ情報データベース（リンク元ページ情報ＤＢ）７５に格納する（手順Ｓ３０４）。
【００４０】
上記の実施形態の例では、リンクＵＲＬの解析の後にリンク元ページの解析を実行する構成を示したが、リンク元ページの解析（手順Ｓ３０２）を実行するプロセスと、リンクＵＲＬの解析（手順Ｓ２０８）を実行するプロセスとは、別である。リンク元ページの解析（手順Ｓ３０２）を実行するプロセスは定期的に実行される。その定期的な時間の間隔は任意に設定される。
【００４１】
図５は、リンク元ページ情報データベース７５に格納される上記のリンク元ページ情報の一例を示すテーブルである。リンク元ページ情報９１は、ページタイトル９２、ページテキスト９３、リンク情報９４、位置情報（住所表記）９５、取得日時９６などである。
【００４２】
上記の例では、地図情報配信サイト１１とリンクされた１つのユーザサイト２１の関係に関して説明したが、実際、地図情報配信サイト１１とリンクされる関係にあるユーザサイトは多数存在しているので、定期的に処理される「リンク元ページ解析」は、リンク情報データベース７３に格納されたすべてのリンクＵＲＬについて行われる。その結果、リンク元ページ情報データベース７５には、地図情報配信サイト１１とリンクされた多数のユーザサイトに関して大量のリンク元ページ情報が蓄積されることになる。
【００４３】
リンク元ページ情報データベース７５では、例えば、位置（所在場所、特定な住所番地、経度緯度等）、位置をまとめたキーワード（地域名、概念化した名称等）、またはサイト内容（ユーザサイトの内容・特徴に基づき分類された内容等）に基づいて、リンク元ページが分類・整理されている。なお、リンク元ページ情報データページでの検索の仕方に係る分類・整理は、上記の項目に限定されない。例えば、他の検索の仕方として、参照頻度によるランキング機能等があり得る。
【００４４】
次に、大量のリンク元ページ情報が蓄積されたリンク元ページ情報データベース７５を利用して、検索サービス（手順Ｓ３０５）を提供する。この検索サービスは、リンク元ページ情報データベース７５を備えた地図情報配信サイト１１の上で実現される。システム的には、図４に示すごとく、検索サービス提供部７６を提供するウェブサイトとして、地図情報リンク検索サービスシステム１５が構築される。
【００４５】
地図情報リンク検索サービスシステム１５は、図１または図４に示すごとく地図情報配信サイト１１上のホームページ上に用意された検索サービスのウェブサイトとして、図４に示すごとく、ユーザの入力操作で与えられるユーザサイト２１等に関する検索サービスリクエスト８２、すなわち「位置情報」８３、「位置キーワード」８４、または「サイト内容」８５等の各情報に基づいて検索を実行し、ユーザに検索した情報８６を提供する。従って、地図情報リンク検索サービスシステム１５では、位置情報検索機能部７７、位置キーワード検索機能部７８、サイト内容検索機能部７９等を備えている。
【００４６】
図３に示したシーケンス図において、例えば、他のユーザ６１は、地図情報配信サイト２１を経由して当該サイトにおける地図情報リンク検索サービスシステム１５にアクセスする（手順Ｓ４０１，Ｓ２０９，Ｓ３０５，Ｓ１０８）。このとき、ユーザ６１は、上記のごとく、位置、位置キーワード、またはサイト内容等に基づいて検索プロセスを指示し、検索サービス（手順Ｓ３０５）を受ける（手順Ｓ４０２）。地図情報リンク検索サービスシステム１５により検索サービス（手順Ｓ３０５）を受けるユーザ６１は、その検索に係る入力情報に基づいて、例えばユーザサイト２１に誘導されることになる（手順Ｓ３０６，Ｓ１０８）。地図情報配信サイト１１を利用するユーザ６１は、リンクされた多数のユーザサイトに関して、地図情報リンク検索サービスシステム１５に基づいて必要な情報を得ることができる。
【００４７】
図３のシーケンス図において、前述したプロセス以降においては、例えば、地図情報配信サイト１１では他のユーザサイトに新たなリンクＵＲＬが発行され、当該リンクＵＲＬがリンク情報データベース７３に登録され続けられ、地図情報リンク検索サービスシステム１５では、リンク元ページの解析（手順Ｓ３０２）が定期的に実行される。
【００４８】
上記のごとくフリーなリンクが可能な地図情報配信サイト１１において地図情報リンク検索サービスシステム１５を構築することにより、ユーザサイトのリンク元ページを格納するリンク元ページ情報データベース７５を設けるようにしたため、地図情報配信サイト１１と、この地図情報配信サイト１１とリンクされたユーザサイト２１との間で、双方向での誘導を行うことができる。
【００４９】
前述の実施形態によれば、自身の地図情報配信サイト１１によって配布したリンクＵＲＬを回収するため、１００％のリンクＵＲＬを回収し、リンク情報データベース７３に格納することができる。その結果、その後、回収した１００％のリンクＵＲＬに基づいて充実したリンク元ページ情報データベース７５を作ることができる。なお、リンクＵＲＬの回収については、他社等の地図情報配信サイトが配布したリンクＵＲＬを併せて回収できるようにシステムを構成することも可能である。
【００５０】
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【００５１】
本発明に係る地図情報リンク検索サービスシステムは、ウェブサイトで利用されている地図情報配信サイトで、リンク関係を自動収集し、位置情報コンテンツとして集約して正確な位置情報を保持したコンテンツによる検索サービスに利用される。
【図面の簡単な説明】
【００５２】
【図１】本発明の実施形態に係る地図情報リンク検索サービスシステムを含む全体のシステム構成を示す図である。
【図２】本発明の実施形態に係る地図情報リンク検索サービスシステムの特徴的な利用態様を示す説明図である。
【図３】地図情報配信サイト、地図情報リンク検索サービスシステム、ユーザサイト（地図情報配信サイト利用者）の間のメッセージ送受の手順と、各サイトでの処理内容（処理手順）とを示すシーケンス図である。である。
【図４】本実施形態に係る地図情報リンク検索サービスシステムの内部構成を示すブロック図である。
【図５】リンク元ページ情報データベースに格納されるリンク元ページ情報の一例を示すテーブルである。
【符号の説明】
【００５３】
１０ インターネット
１１ 地図情報配信サイト
１２ 地図情報データベース
１３ 地図作成装置
１５ 地図情報リンク検索サービスシステム
２１ ユーザサイト
２２ ユーザ
７１ リンク情報調整部
７２ リンクＵＲＬ解析部
７３ リンク情報データベース
７４ リンク元ページ解析部
７５ リンク元ページ情報データベース
【技術分野】
【０００１】
本発明は、地図情報リンク検索サービスシステムに関し、特に、正確な位置情報を保持した位置情報コンテンツを構築するのに好適な地図情報リンク検索サービスシステムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
コンピュータ技術とインターネット技術の発展に伴って、現在、インターネットを利用して地図情報を提供するサービスサイトが提供されている。従来の地図情報配信ウェブサイトとしては、例えば、MapFanWeb(URL:http://www.mapfan.com/mfwtop.html)、Mapion(URL:http://www.mapion.co.jp/)、e-map(URL:http://www.e-map.co.jp/)などが知られている。これらの地図情報を提供するサイトでは、座標情報を利用して、地図にリンクできる無料のリンクサービスも提供されている。
【０００３】
また本出願人も、「ちず丸（登録商標）」という地図情報配信（提供）サイトを運営している（非特許文献１）。
【非特許文献１】URL:http://www.chizumaru.com/index.aspx
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記リンクサービスが実施されている地図情報配信ウェブサイトでは、他の多数のサイト（ホームページ、ブログ等）との間でリンクが形成されているのが一般的である。そこで、地図情報配信ウェブサイト（地図情報配信システム）で利用されているリンク情報を自動的に収集し、リンクに関する内容および位置のコンテンツとして集約管理し、正確なリンク位置情報を有するコンテンツに基づく検索サービスシステムを実現することが望まれる。
【０００５】
本発明の目的は、上記の要望に鑑み、地図情報配信システムで利用されるリンク情報を自動収集し、リンクに関する位置情報コンテンツとして集約管理し、正確なリンク位置情報を有するコンテンツに基づく検索サービスを行うことができる地図情報リンク検索サービスシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る地図情報リンク検索サービスシステムは、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【０００７】
第１の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項１に対応）は、地図情報配信（提供）システム上に構築される。地図情報配信システムは、地図要素データを格納する地図データベースと、地図要素データを用いて地図画像を作成する地図生成装置とを含む地図情報提供ウェブサーバを備え、端末装置を使用しかつインターネットを経由して特定地区の地図情報配信要求を行うユーザに対して、地図生成装置により特定地区の地図画像を作成して配信する。さらに地図情報リンク検索サービスシステムは、任意のユーザが運営するユーザサイトとの間で、ユーザのリクエストに応じて配信された地図情報を介してリンクを形成するリンク関係形成手段（リンクＵＲＬを発行する手段）と、ユーザサイトで用意されたページに貼り付けられた地図情報に係るリンクを解析するリンク解析手段（リンクＵＲＬ解析部）と、解析されたリンクの情報を登録するリンク情報データベースと、リンク元のユーザサイトと、リンク情報データベースに格納される対応情報との間における関係で、リンク元ページの内容を定期的に解析する定期的解析処理手段（リンク元ページ解析部）と、リンク元ページの解析情報を登録するリンク元ページ情報データベースと、地図情報配信システムに対して他のユーザがアクセスを行ったとき、他のユーザのリンク検索リクエストに応じて、リンク元ページ情報データベースに格納されたリンク元ページに係る解析情報を提供するリンク検索手段（検索サービス提供部）と、を備えている。
【０００８】
上記の地図情報リンク検索サービスシステムでは、地図情報配信システム（地図情報提供サイト）とリンクが形成された多数のユーザサイト（ホームページやブログ等）に関してリンク元ページをに係る情報を蓄積したリンク元ページ情報データベースを利用して、地図情報リンク検索サービスを提供する。これにより、地図情報配信システムとユーザサイトの間で、双方向での誘導を行うことが可能となる。
【０００９】
第２の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項２に対応）は、上記の構成において、好ましくは、上記のリンクを形成するとき、リンク関係形成手段は位置情報付きのリンクＵＲＬをユーザに発行し、リンクＵＲＬはユーザサイトのページに実装されることを特徴とする。
【００１０】
第３の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項３に対応）は、上記の構成において、好ましくは、リンク解析手段が解析するリンクの情報の内容は、リンクＵＲＬおよびリンク元ＵＲＬであることを特徴とする。
【００１１】
第４の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項４に対応）は、上記の構成において、好ましくは、リンクＵＲＬの前記位置情報は経度緯度座標であることを特徴とする。
【００１２】
第５の地図情報リンク検索サービスシステム（請求項５に対応）は、上記の構成において、好ましくは、定期的解析処理手段が解析するリンク元ページの内容は、ページタイトル、ページテキスト、リンク情報を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１３】
本発明によれば、地図情報配信システムに上に、リンクされたユーザサイトに関して定期的な解析処理に基づいて自動的にリンク元ページを解析し、当該リンク元ページに係る情報を自動的に大量に蓄積するリンク元ページ情報データベースを用意し、リンク検索を行うことができる地図情報リンク検索サービスシステムを構築するようにしたため、正確な位置情報を保持したコンテンツによる検索サービスを提供することができる。
【００１４】
特に、自身の地図情報配信システムによって配布したリンクＵＲＬを回収するため、１００％のリンクＵＲＬを回収することができ、充実したリンク元ページ情報データベースを作ることができるという効果を発揮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下に、本発明の好適な実施形態（実施例）を添付図面に基づいて説明する。
【００１６】
図１と図２を参照して、地図情報を配信（または提供）するサイトで実施されている、ホームページやブログなどで自由に利用できるフリー（無料）の地図リンクサービスシステムについて説明する。図１は、インターネット１０を介在して接続可能に配置された地図情報配信サイト１１と１つのユーザサイト２１との関係を示す。図２は、本発明に係る地図情報リンク検索サービスシステムの前提となるシステム構成、すなわち地図情報配信サイト１１（または地図情報配信システム）の全体的な利用形態をイメージ的に示す。地図情報配信サイト１１として、本出願人は、「ちず丸（登録商標）」を運営している。
【００１７】
地図情報配信サイト１１は、地図要素データを格納する地図データベース１２と、地図要素データを用いて地図画像を作成する地図生成装置１３とを含む地図情報配信ウェブサーバ１４を備える。地図情報配信サイト１１は、端末装置を使用しかつインターネット１０を経由して特定地区の地図情報配信要求を行うユーザ（ユーザサイト２１）に対して、地図生成装置１３により要求のあった特定地区の地図画像を作成して配信する。
【００１８】
他方、ユーザサイト２１では、任意のユーザ２２が、例えばＰＣ端末装置２３等を用いて、ビジネスまたは趣味等の観点で何らかのサイトまたはブログ等を運営している。
【００１９】
図２において、符号３１は、ユーザ２２のＰＣ端末装置２３の表示装置２３ａの表示画面に表示させた地図情報配信サイト１１のホームページを示している。当該地図情報配信サイト１１を利用するユーザ２２は、自身のＰＣ端末装置２３を介して、その表示装置２３ａの表示画面に地図情報配信サイト１１のホームページ３１をダウンロードし、利用する。通常、ユーザ２２は、自身が、前述の通り、ビジネスまたは趣味等の観点で何かのサイトまたはブログ等（ユーザサイト２１）を運営している場合であって、当該ユーザサイト２１において地図情報をユーザサイト２１の利用者に提供する場合、通常、特定の地図情報を地図情報配信サイト１１から取得し、自身のサイト２１にリンクさせる。
【００２０】
他方、地図情報配信サイト１１では、そのホームページ３１において表示された地図３２の上で、例えばユーザ２２がリンクしたい場所（例えば任意の特定な場所３３）を特定すると、その表示を行い、さらにホームページ３１上にはサイト間のリンク関係を形成することを可能にするクリック操作部３４を有している。従って上記の状態で、ユーザ２２が地図情報配信サイト１１のホームページ３１におけるクリック操作部３４をクリックすると、ユーザサイト２１のホームページやブログ等において所要の特定の地図（地図情報）３５が貼り付けられる。この関係において、ユーザサイト２１を運営するユーザ２２は、地図情報配信サイトのリンク利用者となる。
【００２１】
図２において、ユーザサイト２１のホームページ等に「地図」３５に係る情報が貼り付けられることによりリンク関係が形成されるにあたっては、地図情報配信サイト１１の側では、クリック操作部３４が操作される（手順Ｓ１）ことを条件にして、リンクＵＲＬ３６が発行される（手順Ｓ２）。このリンクＵＲＬ３６は経度緯度情報（経度座標ｘと緯度座標ｙ）３７を含んでいる。
【００２２】
地図情報配信サイト１１とリンクされたユーザサイト２１では、次の段階として、当該ユーザサイト２１へアクセスするサイト訪問者３８を受け入れる。この場合、ユーザサイト２１のホームページで、サイト訪問者３８が、貼り付けられた地図３５をクリック操作すると、リンクＵＲＬ３６に基づいて地図情報配信サイト１１に移行することができ、リンク関係に基づいて所要の地図３２が表示されることになる（手順Ｓ３）。
【００２３】
なお図２で、領域Ａの記載事項、領域Ｂの記載事項は、地図情報配信サイト１１のホームページ３１に記載されている事項である。
【００２４】
図２の例では、地図情報配信サイト１１に対する１つのユーザサイト２１のシステム構成を示したが、実際上、地図情報配信サイト１１に対してはこれを利用して上記のリンクを形成する多数のユーザサイトが存在するものとする。上記において、多数のユーザサイトの各々は、地図情報配信サイト１１に対してリンクを形成するとき、ユーザ登録等の手続きは不要であり、フリーにリンクを形成することができる。
【００２５】
以上のシステム構成を前提として、次に、図３〜図５を参照して、本発明に係る地図情報リンク検索サービスシステムの実施形態を説明する。図１に示すごとく、地図情報リンク検索サービスシステム１５は、上記の地図情報配信サイト（地図情報配信システム）１１の上に、追加的に構築される。なお、地図情報配信サイト１１と地図情報リンク検索サービスシステム１５は、括弧１６で括るように広義の意味での地図情報配信サイトとして考えることもできる。
【００２６】
図３は、主に、地図情報配信サイト１１、地図情報リンク検索サービスシステム１５、ユーザサイト２１（地図情報配信サイト利用者）の間のメッセージ送受の手順と、各サイトでの処理内容（処理手順）とを示すシーケンス図（コミュニケーション図）である。本実施形態の場合、通常、地図情報配信サイト１１は地図情報配信サービスプログラムを備えたサーバであり、ユーザサイト２１は当該ユーザサイトを実現するプログラムを備えたＰＣ端末装置またはサーバである。地図情報配信サイト１１は、さらに、以下に説明するごとくデータベースと地図情報リンク検索サービスプログラムとを備える。しかし、この部分は、図３では、地図情報リンク検索サービスシステム１５として、別のプロセスとして示している。ただし、前述のごとく１つの括弧１６で括って考えることもできる。また図４は、地図情報リンク検索サービスシステム１５でのシステム構成を示すブロック図である。
【００２７】
図３のシーケンス図において、まず最初に、ユーザサイト２１では、地図情報配信サイト１１に対して地図情報の配信を要求する（手順Ｓ１０１）。この状況は、ユーザサイト２１で用意されるホームページやブログ等で地図情報を付加する場合に、地図情報配信サイト１１に対して付加すべき地図に係る情報を求める例である。これは、ユーザサイト２１で貼り付けられる地図を介して、ユーザサイト２１と地図情報配信サイト１１との間にリンクが形成されることを意味する。
【００２８】
地図情報配信サイト１１は、ユーザサイト２１から地図配信のリクエスト５１があると、これを受信する（手順２０１）。地図情報配信サイト１１では、地図配信のリクエスト５１を解読し（手順Ｓ２０２）、リクエスト５１に応じたリンクＵＲＬ３６を発行する（手順Ｓ２０３）。発行されたリンクＵＲＬ３６は、地図情報を含み、さらに位置情報が付されている。当該位置情報は、経度情報（ｘ）および緯度情報（ｙ）によって構成されている。発行されたリンクＵＲＬ３６は、地図情報配信サイト１５からユーザサイト２１へ送信される（手順Ｓ２０４）。
【００２９】
ユーザサイト２１の側で、地図情報配信サイト１１に対して地図配信をリクエストし、リンクＵＲＬを利用する場合には、ユーザ登録等は不要であり、ユーザは、これをフリーに行うことができる。
【００３０】
ユーザサイト２１では、リンクＵＲＬ３６を受信して取得する（手順Ｓ１０２）。次の段階では、当該リンクＵＲＬ３６をユーザサイト２１のホームページやブログ等に実装する（手順Ｓ１０３）。下記にリンクＵＲＬ３６の実装の例を示す。
【００３１】
<html>
<head>〜</head>
<body>
〜
<a href="http://www.chizumaru.com/maplink.asp?x=…&y=…&~">地図</a>
〜
</body>
</html>
【００３２】
上記のリンクＵＲＬ３６の実装例から明らかなように、経度情報（ｘ）と緯度情報（ｙ）から成る位置情報が含まれ、かつ地図情報が含まれている。
【００３３】
手順Ｓ１０３によって、ユーザサイト２１のホームページやブログ等で、地図情報配信サイト１１で発行されたリンクＵＲＬ３６を実装すると、その結果、ユーザサイト２１のホームページで地図３５が指定された箇所に表示されることになる。
【００３４】
以上の結果、ユーザサイト２１と地図情報配信サイト１１との間にリンクが形成される。ユーザサイト２１の側から見ると、地図情報配信サイト１１によって提供されるリンクサービスを受け、所望の地図をホームページ等に貼り付け、地図情報配信サイト１１にリンク付けされる。
【００３５】
次の段階では、ユーザサイト２１のステップＳ１０４で、公開されたユーザサイト２１のホームページ等でサイト訪問者３８が地図３５をクリック操作したとする。その結果、リンクＵＲＬ３６が実行される（手順Ｓ１０５）。リンクＵＲＬ３６が実行されると、ユーザサイト２１から地図情報配信サイト１１に対してリクエスト５２が与えられる。
【００３６】
地図情報配信サイト１１では、リクエスト５２を受信し（手順Ｓ２０５）、これに応答して地図ペースを用意し（手順Ｓ２０６）、返送する（手順Ｓ２０７）。ユーザサイト２１ではこれを受信する（ステップＳ１０６）。
【００３７】
また地図情報配信サイト１１では、同時に、リンク情報整備部７１（図４に示す）のリンクＵＲＬ解析部７２により、ユーザサイト２１からリクエストされた際の情報に関してリンクＵＲＬ３６を解析する（手順Ｓ２０８）。リンク情報整備部７１は、本来的に地図情報配信サイト１５に用意されたものあるが、機能部分としては地図情報リンク検索サービスシステム１５の一部を成している。リンクＵＲＬ解析部７２により解析された解析結果は、リンク情報としてリンク情報データベース（リンク情報ＤＢ）７３に格納し、登録する（手順Ｓ３０１）。
【００３８】
リンクＵＲＬ解析部７２によって実行されるリンクＵＲＬ８１の解析の内容は、リンクＵＲＬ８１、リンク元ＵＲＬすなわちユーザサイト２１のＵＲＬ、およびユーザサイト２１のホームページ等で表示された地図に係る経度緯度座標（位置情報）等である。
【００３９】
次の段階では、地図情報リンク検索サービスシステム１５（または地図情報配信サイト１１）に設けられたリンク元ページ解析部７４によってリンク元ページの解析が実行される（手順Ｓ３０２）。リンク元ページ解析部７４によるリンク元ページの解析では、第１にリンク情報データベース７３に対してユーザサイト２１のリンク元ＵＲＬの取得を実行し、第２にこのリンク元ＵＲＬを用いてユーザサイト２１のホームページ等、すなわちリンク元ページを取得する（手順Ｓ３０２Ａ，Ｓ３０３）。このとき、ユーザサイト２１の側では、リンク元ページの提供が実行される（手順Ｓ１０７）。リンク元ページ解析部７４は、取得した当該リンク元ページを解析してリンク元ページ情報を得た後、そのリンク元ページ情報をリンク元ページ情報データベース（リンク元ページ情報ＤＢ）７５に格納する（手順Ｓ３０４）。
【００４０】
上記の実施形態の例では、リンクＵＲＬの解析の後にリンク元ページの解析を実行する構成を示したが、リンク元ページの解析（手順Ｓ３０２）を実行するプロセスと、リンクＵＲＬの解析（手順Ｓ２０８）を実行するプロセスとは、別である。リンク元ページの解析（手順Ｓ３０２）を実行するプロセスは定期的に実行される。その定期的な時間の間隔は任意に設定される。
【００４１】
図５は、リンク元ページ情報データベース７５に格納される上記のリンク元ページ情報の一例を示すテーブルである。リンク元ページ情報９１は、ページタイトル９２、ページテキスト９３、リンク情報９４、位置情報（住所表記）９５、取得日時９６などである。
【００４２】
上記の例では、地図情報配信サイト１１とリンクされた１つのユーザサイト２１の関係に関して説明したが、実際、地図情報配信サイト１１とリンクされる関係にあるユーザサイトは多数存在しているので、定期的に処理される「リンク元ページ解析」は、リンク情報データベース７３に格納されたすべてのリンクＵＲＬについて行われる。その結果、リンク元ページ情報データベース７５には、地図情報配信サイト１１とリンクされた多数のユーザサイトに関して大量のリンク元ページ情報が蓄積されることになる。
【００４３】
リンク元ページ情報データベース７５では、例えば、位置（所在場所、特定な住所番地、経度緯度等）、位置をまとめたキーワード（地域名、概念化した名称等）、またはサイト内容（ユーザサイトの内容・特徴に基づき分類された内容等）に基づいて、リンク元ページが分類・整理されている。なお、リンク元ページ情報データページでの検索の仕方に係る分類・整理は、上記の項目に限定されない。例えば、他の検索の仕方として、参照頻度によるランキング機能等があり得る。
【００４４】
次に、大量のリンク元ページ情報が蓄積されたリンク元ページ情報データベース７５を利用して、検索サービス（手順Ｓ３０５）を提供する。この検索サービスは、リンク元ページ情報データベース７５を備えた地図情報配信サイト１１の上で実現される。システム的には、図４に示すごとく、検索サービス提供部７６を提供するウェブサイトとして、地図情報リンク検索サービスシステム１５が構築される。
【００４５】
地図情報リンク検索サービスシステム１５は、図１または図４に示すごとく地図情報配信サイト１１上のホームページ上に用意された検索サービスのウェブサイトとして、図４に示すごとく、ユーザの入力操作で与えられるユーザサイト２１等に関する検索サービスリクエスト８２、すなわち「位置情報」８３、「位置キーワード」８４、または「サイト内容」８５等の各情報に基づいて検索を実行し、ユーザに検索した情報８６を提供する。従って、地図情報リンク検索サービスシステム１５では、位置情報検索機能部７７、位置キーワード検索機能部７８、サイト内容検索機能部７９等を備えている。
【００４６】
図３に示したシーケンス図において、例えば、他のユーザ６１は、地図情報配信サイト２１を経由して当該サイトにおける地図情報リンク検索サービスシステム１５にアクセスする（手順Ｓ４０１，Ｓ２０９，Ｓ３０５，Ｓ１０８）。このとき、ユーザ６１は、上記のごとく、位置、位置キーワード、またはサイト内容等に基づいて検索プロセスを指示し、検索サービス（手順Ｓ３０５）を受ける（手順Ｓ４０２）。地図情報リンク検索サービスシステム１５により検索サービス（手順Ｓ３０５）を受けるユーザ６１は、その検索に係る入力情報に基づいて、例えばユーザサイト２１に誘導されることになる（手順Ｓ３０６，Ｓ１０８）。地図情報配信サイト１１を利用するユーザ６１は、リンクされた多数のユーザサイトに関して、地図情報リンク検索サービスシステム１５に基づいて必要な情報を得ることができる。
【００４７】
図３のシーケンス図において、前述したプロセス以降においては、例えば、地図情報配信サイト１１では他のユーザサイトに新たなリンクＵＲＬが発行され、当該リンクＵＲＬがリンク情報データベース７３に登録され続けられ、地図情報リンク検索サービスシステム１５では、リンク元ページの解析（手順Ｓ３０２）が定期的に実行される。
【００４８】
上記のごとくフリーなリンクが可能な地図情報配信サイト１１において地図情報リンク検索サービスシステム１５を構築することにより、ユーザサイトのリンク元ページを格納するリンク元ページ情報データベース７５を設けるようにしたため、地図情報配信サイト１１と、この地図情報配信サイト１１とリンクされたユーザサイト２１との間で、双方向での誘導を行うことができる。
【００４９】
前述の実施形態によれば、自身の地図情報配信サイト１１によって配布したリンクＵＲＬを回収するため、１００％のリンクＵＲＬを回収し、リンク情報データベース７３に格納することができる。その結果、その後、回収した１００％のリンクＵＲＬに基づいて充実したリンク元ページ情報データベース７５を作ることができる。なお、リンクＵＲＬの回収については、他社等の地図情報配信サイトが配布したリンクＵＲＬを併せて回収できるようにシステムを構成することも可能である。
【００５０】
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【００５１】
本発明に係る地図情報リンク検索サービスシステムは、ウェブサイトで利用されている地図情報配信サイトで、リンク関係を自動収集し、位置情報コンテンツとして集約して正確な位置情報を保持したコンテンツによる検索サービスに利用される。
【図面の簡単な説明】
【００５２】
【図１】本発明の実施形態に係る地図情報リンク検索サービスシステムを含む全体のシステム構成を示す図である。
【図２】本発明の実施形態に係る地図情報リンク検索サービスシステムの特徴的な利用態様を示す説明図である。
【図３】地図情報配信サイト、地図情報リンク検索サービスシステム、ユーザサイト（地図情報配信サイト利用者）の間のメッセージ送受の手順と、各サイトでの処理内容（処理手順）とを示すシーケンス図である。である。
【図４】本実施形態に係る地図情報リンク検索サービスシステムの内部構成を示すブロック図である。
【図５】リンク元ページ情報データベースに格納されるリンク元ページ情報の一例を示すテーブルである。
【符号の説明】
【００５３】
１０ インターネット
１１ 地図情報配信サイト
１２ 地図情報データベース
１３ 地図作成装置
１５ 地図情報リンク検索サービスシステム
２１ ユーザサイト
２２ ユーザ
７１ リンク情報調整部
７２ リンクＵＲＬ解析部
７３ リンク情報データベース
７４ リンク元ページ解析部
７５ リンク元ページ情報データベース
【特許請求の範囲】
【請求項１】
地図要素データを格納する地図データベースと、前記地図要素データを用いて地図画像を作成する地図生成装置とを含む地図情報提供ウェブサーバを備え、端末装置を使用しかつインターネットを経由して特定地区の地図情報配信要求を行うユーザに対して、前記地図生成装置により前記特定地区の地図画像を作成して配信する地図情報配信システムに備えられ、
前記ユーザが運営するユーザサイトとの間で、前記ユーザのリクエストに応じて配信された前記地図情報を介してリンクを形成するリンク関係形成手段と、
前記ユーザサイトで用意されたページに貼り付けられた前記地図情報に係る前記リンクを解析するリンク解析手段と、
解析された前記リンクの情報を登録するリンク情報データベースと、
リンク元の前記ユーザサイトと、前記リンク情報データベースに格納される対応情報との間における関係で、リンク元ページの内容を定期的に解析する定期的解析処理手段と、
前記リンク元ページの解析情報を登録するリンク元ページ情報データベースと、
前記地図情報配信システムに対して他のユーザがアクセスを行ったとき、前記他のユーザのリンク検索リクエストに応じて、前記リンク元ページ情報データベースに格納されたリンク元ページに係る前記解析情報を提供するリンク検索手段と、
を備えたことを特徴とする地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項２】
前記リンクを形成するとき、前記リンク関係形成手段は位置情報付きのリンクＵＲＬを前記ユーザに発行し、前記リンクＵＲＬは前記ユーザサイトの前記ページに実装されることを特徴とする請求項１記載の地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項３】
前記リンク解析手段が解析する前記リンクの情報の内容は、前記リンクＵＲＬおよびリンク元ＵＲＬであることを特徴とする請求項２記載の地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項４】
前記リンクＵＲＬの前記位置情報は経度緯度座標であることを特徴とする請求項２または３記載の地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項５】
前記定期的解析処理手段が解析する前記リンク元ページの内容は、ページタイトル、ページテキスト、リンク情報を含むことを特徴とする請求項１記載の地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項１】
地図要素データを格納する地図データベースと、前記地図要素データを用いて地図画像を作成する地図生成装置とを含む地図情報提供ウェブサーバを備え、端末装置を使用しかつインターネットを経由して特定地区の地図情報配信要求を行うユーザに対して、前記地図生成装置により前記特定地区の地図画像を作成して配信する地図情報配信システムに備えられ、
前記ユーザが運営するユーザサイトとの間で、前記ユーザのリクエストに応じて配信された前記地図情報を介してリンクを形成するリンク関係形成手段と、
前記ユーザサイトで用意されたページに貼り付けられた前記地図情報に係る前記リンクを解析するリンク解析手段と、
解析された前記リンクの情報を登録するリンク情報データベースと、
リンク元の前記ユーザサイトと、前記リンク情報データベースに格納される対応情報との間における関係で、リンク元ページの内容を定期的に解析する定期的解析処理手段と、
前記リンク元ページの解析情報を登録するリンク元ページ情報データベースと、
前記地図情報配信システムに対して他のユーザがアクセスを行ったとき、前記他のユーザのリンク検索リクエストに応じて、前記リンク元ページ情報データベースに格納されたリンク元ページに係る前記解析情報を提供するリンク検索手段と、
を備えたことを特徴とする地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項２】
前記リンクを形成するとき、前記リンク関係形成手段は位置情報付きのリンクＵＲＬを前記ユーザに発行し、前記リンクＵＲＬは前記ユーザサイトの前記ページに実装されることを特徴とする請求項１記載の地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項３】
前記リンク解析手段が解析する前記リンクの情報の内容は、前記リンクＵＲＬおよびリンク元ＵＲＬであることを特徴とする請求項２記載の地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項４】
前記リンクＵＲＬの前記位置情報は経度緯度座標であることを特徴とする請求項２または３記載の地図情報リンク検索サービスシステム。
【請求項５】
前記定期的解析処理手段が解析する前記リンク元ページの内容は、ページタイトル、ページテキスト、リンク情報を含むことを特徴とする請求項１記載の地図情報リンク検索サービスシステム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００９−１２２７３５（Ｐ２００９−１２２７３５Ａ）
【公開日】平成２１年６月４日（２００９．６．４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２９３００７（Ｐ２００７−２９３００７）
【出願日】平成１９年１１月１２日（２００７．１１．１２）
【出願人】（３９９１２３３２８）株式会社昭文社デジタルソリューション (5)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年６月４日（２００９．６．４）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年１１月１２日（２００７．１１．１２）
【出願人】（３９９１２３３２８）株式会社昭文社デジタルソリューション (5)
【Ｆターム（参考）】
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