地図検索サーバ、地図検索システム及び地図検索方法
【課題】注記のコピー&ペーストや注記についてウェブサイトへのリンクが可能な地図検索サーバ、地図検索システム及び地図検索方法を提供する。
【解決手段】地図検索サーバにおいて、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、ブロックの地図についての地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースを備える。
【解決手段】地図検索サーバにおいて、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、ブロックの地図についての地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リクエストに基づいて、地図画像データをレスポンスする検索サーバ、端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバとを有する地図検索システム、並びに、端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバとを有する地図検索システムを用いた地図検索方法に関し、特に、地図画像データとして地図に一体的に作製される注記へのコピー&ペースト操作や、注記への入力手段による操作に基づいて、注記についての情報をインタラクティブに提供する地図検索サーバ、地図検索システム及び地図検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット等の通信ネットワークを介して、ユーザのパーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話等の端末装置が地図検索サーバにアクセスして、地図検索サーバより地図画像データを受信して、表示する地図検索システムが知られている。
【0003】
地図は線や面・文字列・記号などで構成されるベクトルデータとして一般に作製されるが、インターネット上の地図検索サービスでは、サーバやクライアントのリソースや回線スピードなども考慮して、地図画像データをラスタ化して、サーバに格納しておき、画像データとしてクライアントに配信されている。
【0004】
このような地図サービスでは、山、河川、道路、住所標記、地図記号等の基本要素以外の地図上に載っている文字や数字のことであって、地図記号のないものの名前や種類、標高などの高さの数値、施設名や店舗名等の地図注記(以下、注記と略す)は、地図画像データとして作製されているため、クライアントの画面に表示された注記をコピー&ペースト等の操作により注記について詳細な情報を提供する(インタラクティブ)ことができなかった。
【0005】
このようにインターネット上の地図サービスの場合、地図データは、クライアントには画像データとして配信されるため、ユーザは地図上の注記についての情報をインタラクティブに閲覧することはできない。例えば、どのような施設なのか分からない注記があって、その意味をインターネットで調べようと思っても、その注記を見ながら同じ文字列を検索窓に入力しなければならない。
【0006】
そのため、ユーザの操作により、地図上に、銀行、コンビニエンスストア、病院、寺社等の店舗や施設等の案内情報のアイコンを重ねるという手法が一般的である。このように地図サービスをアイコンを使用してインタラクティブにした場合に、表示するべきアイコンが多いとアイコンが地図上に被さってしまい、地図自体が見にくくなるという問題があり、さらにアイコン同士も重なったりすると地図サービスの操作性も著しく損なうこととなる。地図上の店舗や施設をアイコンにより端末装置の画面に表示する先行技術として、特許文献1,2がある。
【0007】
特許文献1には、地図の表示領域内に存在する施設の個数が所定値以上である場合には、地図上に当該アイコンを表示せずに、表示画面における所定の位置に設けたサブウィンドウに代表アイコンを表示し、ユーザにより代表アイコンが選択されると、選択された代表アイコンに属する施設を示す施設アイコンを表示することが記載されている。
【0008】
特許文献2には、メッシュファイル内の各表示レベル毎にどのジャンルに属するアイコンを表示し、どのジャンルに属するアイコンを非表示とするかを表示制御テーブルに記憶しておき、地図画像の表示レベルに応じて、表示制御テーブルに記憶された制御情報に基づいて、各ジャンルのアイコンの表示、非表示を制御することが記載されている。
【特許文献1】特開2006−275662号公報
【特許文献2】特開2004−163592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では、地図の表示領域内に存在する施設の個数が所定値以上である場合には、店舗等のアイコンではなく、業種等でまとめられた代表アイコン表示になることから、具体的にどのような店舗があるか把握することができず、代表アイコンをクリックして初めて、各施設が具体的にどこにあるのかが分かるものであり、どのような施設があるのか分からず、代表アイコンをクリックするという手間が生じてしまうという問題点がある。
【0010】
また、特許文献2では、表示レベルに応じて、アイコンの表示をジャンル別に制御するためのテーブルを別途作成する必要があるため、手間がかかるという問題がある。
【0011】
更に、特許文献1,2では、いずれも、地図上の注記は画像データとして他の要素と一体化されてユーザに提供されることから、注記をコピー&ペーストして、インタラクティブに検索することができないという問題点がある。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、注記のコピー&ペーストや注記についてウェブサイトへのリンクが可能な地図検索サーバ、地図検索システム及び地図検索方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、地図検索サーバであって、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースと、地図画像データの送信のリクエストに基づいて、該当する地図画像ファイルに記憶された地図画像データをレスポンスする地図画像データレスポンス部と、地図画像データレスポンス部がレスポンスした地図画像データが記憶されている前記地図画像ファイルに対応し、前記バウンズデータベースに記憶されたバウンズデータをレスポンスするバウンズデータレスポンス部とを具備した地図検索サーバが提供される。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記各バウンズデータは、対応する地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の中で定義された注記の中で該注記を一意的に特定するバウンズ識別子、前記注記文字列及び該注記文字列の位置座標を含む第1レコードと、前記バウンズ識別子について該注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含む地図検索サーバが提供される。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記各バウンズデータは、前記注記文字列、該注記文字列の位置座標及び前記注記文字列が表す施設または店舗の種別を特定する注記識別子を含む第1レコードと、前記各注記識別子について該注記識別子が表す施設または店舗に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含む地図検索サーバが提供される。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項2又は3記載の地図検索サーバにおいて、前記第1レコードと前記第2レコードは物理的に別ファイルに格納されている地図検索サーバが提供される。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記バウンズデータレスポンス部は、検索キーワードに基づいて、該検索キーワードに関する情報を提供する検索エンジンへのリンク先に関するデータを前記レスポンスに含む地図検索サーバが提供される。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記バウンズデータの前記注記文字列が該バウンズデータに対応する前記ブロックの地図から途切れる場合には、該ブロックと同一の縮尺の該注記文字列が含まれる注記座標空間で記述した位置座標が前記バウンズデータとして前記バウンズデータベースに記憶されている地図検索サーバが提供される。
【0019】
請求項7記載の発明によれば、端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバとを有する地図検索システムであって、前記地図検索サーバは、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースと、地図画像データの送信のリクエストに基づいて、該当する地図画像ファイルに記憶された地図画像データをレスポンスする地図画像データレスポンス部と、地図画像データレスポンス部がレスポンスした地図画像データが記憶されている前記地図画像ファイルに対応し、前記バウンズデータベースに記憶されたバウンズデータをレスポンスするバウンズデータレスポンス部とを備え、前記端末装置は、位置情報に基づいて、該当する前記地図画像ファイルに記憶される地図画像データの送信を前記地図検索サーバにリクエストする地図画像データリクエスト部と、前記地図画像データレスポンス部よりレスポンスされた地図画像データを受信する地図画像データレスポンス受信部と、前記バウンズデータレスポンス部によりレスポンスされたバウンズデータを受信するバウンズデータレスポンス受信部と、前記地図画像データレスポンス受信部が受信した地図画像データの位置座標に該当する画面の位置に該地図画像データを表示する地図画像データ表示部と備えた地図検索システム。
【0020】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の発明において、入力手段により指示されるカーソルが指示する画面の表示領域に所定の操作がされると、前記バウンズデータの前記注記文字列の前記位置座標に基づいて、前記カーソルが前記地図画像データに含まれる注記の所定の表示領域を指示し、当該注記に係る前記バウンズデータが定義されているか否かを判断し、前記バウンズデータが定義されている場合には、バウンズデータの前記注記文字列を含む前記注記に係るデータを前記画面に表示するバウンズデータ表示部を更に具備した地図検索システムが提供される。
【0021】
請求項9記載の発明によれば、請求項8記載の発明において、前記端末装置は、前記バウンズデータ表示部により表示された前記データに含まれる前記注記文字列の表示領域に対する入力手段による所定の操作に基づいて、該注記文字列をバッファメモリにコピーし、該バッファメモリにコピーした注記文字列を貼り付けるコピー&ペースト制御部を更に具備した地図検索システムが提供される。
【0022】
請求項10記載の発明によれば、請求項8記載の発明において、前記各バウンズデータは、対応する地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の中で定義された注記の中で該注記を一意的に特定するバウンズ識別子、前記注記文字列及び該注記文字列の位置座標を含む第1レコードと、前記バウンズ識別子について該注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含み、前記端末装置は、前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域に入力手段により所定の操作がされると、該注記に係る前記バウンズデータの前記バウンズ識別子について前記リンク先に関するデータが設定されている場合は、該注記に関する情報の提供をサーバにリクエストする地図検索システムが提供される。
【0023】
請求項11記載の発明によれば、請求項8記載の発明において、前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で停止した後に所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記バウンズ識別子について前記第1リンク先が設定されている場合は、該第1リンク先に基づき注記に関する詳細情報の提供をサーバにリクエストする第1リクエスト部と、入力手段により指示されるカーソルが前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域に重なる所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記バウンズ識別子について前記第2リンク先が設定されている場合は、該第2リンク先に基づき注記に関する詳細情報の提供をサーバにリクエストする第2リクエスト部とを更に具備した地図検索システムが提供される。
【0024】
請求項12記載の発明によれば、請求項8記載の発明において、前記各バウンズデータは、前記注記文字列、該注記文字列の位置座標及び前記注記文字列が表す施設または店舗の種別を特定する注記識別子を含む第1レコードと、前記各注記識別子について該注記識別子が示す施設または店舗に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含み、前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが指示する前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記注記識別子について前記リンク先が設定されている場合は、前記リンク先に基づき注記の施設または店舗に関する情報の提供をサーバにリクエストするリクエスト部を更に具備した地図検索システムが提供される。
【0025】
請求項13記載の発明によれば、請求項7記載の発明において、前記バウンズデータレスポンス部は、検索キーワードに基づいて、該検索キーワードに関する情報を検索する検索エンジンに関する情報を前記レスポンスに含み、前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが指示する前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で所定の操作がされた場合、又は入力手段により指示されるカーソルが指示する前記地図画像データに含まれる注記の所定の表示領域で所定の操作がされた場合は、前記注記に係るバウンズデータの注記文字列を検索キーワードとする検索を前記検索エンジンにリクエストする地図検索システムが提供される。
【0026】
請求項14記載の発明によれば、地図検索方法であって、位置情報に基づいて、該位置情報に該当する地図画像データの送信をリクエストするステップと、前記リクエストに基づいて、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースから前記位置情報に該当する地図画像データを読み出して、レスポンスとして送信するステップと、前記レスポンスとして送信された前記地図画像データを受信するステップと、前記レスポンスとして送信された前記地図画像データが記憶される前記地図画像ファイルに対応するバウンズデータの送信をリクエストするステップと、前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースから前記レスポンスされた地図画像データに対応するバウンズデータを読み出して、レスポンスとして送信するステップと、前記レスポンスとして送信された前記バウンズデータを受信するステップと、前記地図画像データの位置座標に該当する位置に該地図画像データを画面に表示するステップとを具備した地図検索方法が提供される。
【0027】
請求項15記載の発明によれば、請求項14記載の発明において、前記各地図画像ファイルに含まれる地図画像データは、注記を除く地図データが格納された地図中間ファイル並びに前記地図データに基づいて作製された注記の座標及び大きさのデータを記憶する注記中間ファイルに基づき作製され、前記バウンズデータの注記文字列の位置座標は、前記注記中間ファイルに記憶された注記の座標及び大きさに基づいて作製されている地図検索方法が提供される。
【発明の効果】
【0028】
請求項1記載の発明によると、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、注記文字列及び注記文字列の位置座標を含むバウンズデータを地図画像データ上の注記とは別に作製しているので、画面に表示されたバウンズデータ中の注記文字列に対してコピー&ペースト操作等のインタラクティブな検索が可能となる。また、地図の上に何かを載せるわけではないので、アイコンを載せる場合に比べて、視認性が向上する。更に、注記は原則として重ならないよう配置されるため、アイコンを載せる場合に比べて操作性が向上する。
【0029】
請求項2記載の発明によると、注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関する情報をバウンズデータが含むようにしたので、別途検索等をすることなく、インタラクティブに注記に関する詳細な情報を提供することが可能となる。
【0030】
請求項3記載の発明によると、注記が表す施設や店舗の種類毎に、施設や店舗に関して詳細な情報を提供するサーバへのリンク先に関する情報をバウンズデータが含むようにしたので、注記が表す施設や店舗に関する詳細な情報をインタラクティブに提供することができる。
【0031】
請求項4記載の発明によると、第1レコードと第2レコードは物理的に別ファイルに作製されているので、設定可能なリンク先についてのみ、バウンズ識別子についてリンク先、または、注記識別子についてリンク先を設定すれば良いので、リンク先の変更や追加が容易に対処可能であり、バウンズデータベースのメンテナンスビリティが向上する。
【0032】
請求項5記載の発明によると、地図検索サーバはバウンズデータとして検索エンジンへのリンク先に関するデータをレスポンスとして送信するので、ユーザは注記をコピー&ペースト操作することなく、検索エンジンに注記を検索キーとする検索のリクエストをインタラクティブにすることが可能となり、ユーザの操作性が向上する。
【0033】
請求項6記載の発明によると、注記文字列が該当ブロックの地図から途切れる場合は、当該ブロックと同一の縮尺の該注記文字列が含まれる注記座標空間で記述した位置座標をバウンズデータとしているので、画面に表示されたマップのドラッグ操作等において、画面に表示された地図画像データの注記を確実に指定することができる。
【0034】
請求項7記載の発明によると、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、注記文字列及び注記文字列の位置座標を含むバウンズデータを地図画像データ上の注記とは別に作製しているので、画面に表示されたバウンズデータ中の注記文字列に対してコピー&ペースト操作等のインタラクティブな検索が可能となる。また、地図の上に何かを載せるわけではないので、アイコンを載せる場合に比べて、視認性が向上する。更に、注記は原則として重ならないよう配置されるため、アイコンを載せる場合に比べて操作性が向上する。
【0035】
請求項8記載の発明によると、画面に表示された地図画像データ上のバウンズデータが定義された注記の所定の表示領域がカーソルにより指示された場合には、バウンズデータ上の注記文字列を画面に表示するので、コピー&ペースト操作が可能となる。
【0036】
請求項9記載の発明によると、入力手段による操作により、端末装置に表示された注記に対して、コピー&ペーストができるので、注記に関してインタラクティブな閲覧が可能となる。
【0037】
請求項10記載の発明によると、注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関する情報をバウンズデータが含むようにしたので、別途検索等をすることなく、インタラクティブに注記に関する詳細な情報を提供することが可能となる。
【0038】
請求項11記載の発明によると、カーソルがバウンズデータの注記文字列の表示領域で停止した後、注記文字列の表示領域に対して所定の操作がされると、バウンズ識別子についての第1リンクに基づいて、注記に関する詳細情報をサーバより提供することができる。更に、注記文字列の表示領域にカーソルが重なる操作がされると、バウンズ識別子についての第2リンクに基づいて、注記に関する詳細情報を提供することができる。これにより、ユーザの操作性が一層向上する。
【0039】
請求項12記載の発明によると、注記が表す施設や店舗の種類毎に、施設や店舗に関して詳細な情報を提供するサーバへのリンク先に関する情報が設定されているので、注記が表す施設や店舗に関する詳細な情報を入力手段による操作によりインタラクティブに提供することができる。
【0040】
請求項13記載の発明によると、バウンズデータとして検索エンジンへのリンク先に関するデータを送信するので、注記をコピー&ペースト操作することなく、検索エンジンに注記を検索キーとする検索のリクエストをユーザはインタラクティブにすることが可能となり、ユーザの操作性が向上する。
【0041】
請求項14記載の発明によると、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、注記文字列及び注記文字列の位置座標を含むバウンズデータを地図画像データ上の注記とは別に作製しているので、画面に表示されたバウンズデータ中の注記文字列に対してコピー&ペースト操作等のインタラクティブな検索が可能となる。また、地図の上に何かを載せるわけではないので、アイコンを載せる場合に比べて、視認性が向上する。更に、注記は原則として重ならないよう配置されるため、アイコンを載せる場合に比べて操作性が向上する。
【0042】
請求項15記載の発明によると、地図画像ファイルに地図画像データとして格納される注記及びバウンズデータの注記は、注記中間ファイルに格納されている注記の位置座標及び大きさに基づいて作製されているので、両者の位置及び大きさを容易且つ確実に一致させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態による地図検索システムの構成図である。図1に示すように、地図検索システム1は、複数の端末装置2#i(i=1〜n)と、該端末装置2#i(i=1〜n)がインターネット等の通信ネットワーク4を通して接続された地図検索サーバ6を具備する。符号2#iは複数の端末装置の任意の一つを指すが、以下では2と省略して記す。
【0044】
端末装置2は、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話端末、カーナビゲーション装置、デジタルテレビ等、通信ネットワーク4を通して、所定の通信プロトコル、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)に従って、地図検索サーバ6より地図検索サービスの提供を受ける通信端末である。尚、通信プロトコルは、地図検索サーバ6との間で通信ネットワーク4を介して通信が可能であれば、HTTP以外の他のプロトコルであっても勿論良い。
【0045】
端末装置2は、図示しないが、CPU、表示装置、入力手段、ROM、メインメモリ、記憶媒体、I/Oコントローラ、通信インタフェース部等を有する。CPUは、オペレーティングシステム(OS)や地図検索に関わるプログラム等を実行する。表示装置は、地図画像等を表示するモニタ画面やデジタルテレビ等のTV画面である。
【0046】
入力手段は、文字や数字等が入力可能なキーボード等、及び表示装置の画面に出力された地図等の画像に対して直感的な入力操作を提供するGUI(Graphic User Interface)環境において、カーソルの位置の指示及びカーソル停止後に更に所定の操作(クリック操作)やカーソルを文字列が表示された表示領域に重ねる操作(マウスオーバー操作)等が可能なマウス等であり、これらの入力手段を用いて画面に表示された文字列に対してコピー&ペースト操作を可能とするものである。
【0047】
入力手段は、具体的には、PCでは、キーボード、マウス、タッチパッドなどであり、PDAでは、数字/文字入力キー、カーソルキー、指によるタッチパネルへのタップ操作に基づく画面制御手段やタッチペン等であり、携帯電話端末では、数字や文字入力キー、カーソルキー、指によるタップ操作に基づく画面制御手段であり、カーナビゲーション装置では、画面上の数字/文字入力やカーソル位置の指によるタッチ操作に基づく画面制御手段である。
【0048】
ROMは、端末装置2の起動時にCPUが実行するBIOS等、OSプログラムを格納するメモリである。メインメモリは、各種プログラムがローディングされてCPUが実行する主記憶メモリである。記憶媒体は、ハードディスクや光ディスク等の記憶媒体であり、地図検索に関わるプログラム等、各種プログラムや地図検索サーバ6から配信された地図画像データや後述するバウンズデータ等の各種データを格納する。I/Oコントローラは、CPUからの記憶媒体へのデータの読み出し及び書き込みを制御する。通信インタフェース部は、通信ネットワーク6とCPUとの間のインタフェースを司る。
【0049】
通信ネットワーク6は、インターネット等の通信ネットワークであり、端末装置2とは、光ファイバ等の有線通信ケーブルによって接続される場合や、無線LANのアクセスポイントを介して無線により接続される場合や、携帯電話端末等のように移動体ネットワークを介して無線により接続される場合が含まれる。
【0050】
地図検索サーバ6は、地図インデックスDB8、地図DB10及びバウンズDB12を含み、以下の機能を有する。
(1)端末装置2から、所定のプロトコル、例えば、HTTPに従って、住所、施設名、郵便番号、電話番号等の検索キーから位置情報リストの送信のリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)を受けると、地図インデックスDB8を検索し、該当する緯度経度の位置情報リストをレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。上記の検索キーを指定する方法は位置情報を得るための一例であり、勿論、他の方法によって得ることは可能である。
(2)端末装置2から位置情報リストの中からクリック操作等により選択された位置情報に該当する地図画像データの送信のリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)を受けると、位置情報をキーとして、地図DB10を検索し、位置情報により指示される地点の地図画像データが含まれる地図DB10に格納されている地図画像ファイルから地図画像データを読み出し、当該地図画像ファルを一意的に特定する地図画像ファイルID、並びに当該地図画像ファイルに格納されている地図画像データが表す地域の範囲(以下、地図画像データの地域範囲)、例えば、全体地図がメッシュ状に分割された当該地図画像データの地域範囲のブロックの地図の所定の地点を原点とする地図座標空間の左上隅の緯度経度及び右下隅の緯度経度とともに地図画像データを端末装置2にレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。
(3)端末装置2からレスポンスされた地図画像データに対応するバウンズデータの送信のリクエストを受けると、例えば、リクエストに端末装置2から指定されたレスポンスした地図画像データが格納されている地図画像ファイルIDを元に、地図画像データが格納されている地図画像ファイルに対応するバウンズデータをバウンズDB12より読み出し、端末装置2にレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。
【0051】
バウンズデータとは、後述のように、各注記に係るデータであり、注記文字列、注記座標及び注記ID等を含む。また、後述するように、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルが作製され、ブロックについて、バウンズデータが作製され、バウンズデータは地図画像ファイルと1対1に対応することから、地図画像ファイルを特定することによりレスポンスの対象のバウンズデータを特定する。
【0052】
地図検索サーバ6のハードウェア構成は、端末装置2と同様に、CPU、表示装置、入力手段、ROM、メインメモリ、記憶媒体、I/Oコントローラ及び通信インタフェース部等を有する。各ハードウェアの機能は、端末装置2と同様なので説明を省略する。WWW(World Wide Web)サーバ14は、通信ネットワーク4上に配設されたサーバであり、例えば、検索エンジンとして機能するサーバである。
【0053】
図2は、図1中の端末装置2の地図検索に係る機能ブロックである。図2に示すように、地図検索に係る機能ブロックは、イベントキャッチ部20、リクエスト部22、レスポンス受信部24、データ表示部26及びコピー&ペースト制御部28から構成され、これらは、記憶装置に格納された該当プログラムがメインメモリにローディングされて、CPUによるプログラムの実行により実現される。
【0054】
イベントキャッチ部20は、地図検索の検索キーワードの検索窓への入力がマウスなどの入力手段による検索ボタンのクリック操作等により終了したこと、位置情報リスト中の位置情報がマウス等の入力手段によるクリック操作等により選択されたこと、画面に表示された地図画像データ上の注記に対してクリック操作等がされたこと、バウンズデータがコピー&ペーストに係る操作がされたことなどのユーザによる入力手段の操作に基づく各種のイベント発生をキャッチし、検索キーワードや位置情報等の処理に必要な情報をパラメータとしてリクエスト部22やコピー&ペースト制御部28を呼び出す。
【0055】
リクエスト部22は、位置情報リクエスト部30、地図画像データリクエスト部32及びバウンズデータリクエスト部34を有する。位置情報リクエスト部30は、ユーザにより検索窓に入力された表示対象の地図を指定する住所、郵便番号や施設名等を指定し、該当する緯度経度の位置情報リストの送信を地図検索サーバ6にリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)する。位置情報等の表示対象の地図を指定する方法は、検索キーワードを指定すること以外にも指定可能であり、それぞれの指定方法に従って指定すれば良い。
【0056】
地図画像データリクエスト部32は、画面に表示する地図の緯度経度の位置情報、例えば、位置情報リストの中でクリック操作等により、選択された緯度経度の地点が含まれる地図画像データの送信を地図検索サーバ6にリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)する。
【0057】
このとき、地図検索サーバ6では、地図画像データのレスポンスは、地図画像ファイル単位に行うことから、地図画像データのリクエストは選択された緯度経度の地点を地図表示画面の中心に表示するのに必要な地図画像ファイル数に応じて行われる。
【0058】
バウンズデータリクエスト部34は、受信した地図画像データが格納されている地図画像ファイルに対応するバウンズデータの送信をリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)する。例えば、地図検索サーバ6より地図画像データが格納されている地図画像ファイルIDをレスポンスとして端末装置2に送信しておき、地図画像ファイルIDを指定して、IDに対応するバウンズデータをリクエストする。
【0059】
レスポンス受信部24は、地図検索サーバ6より、リクエストに対するレスポンスを受信するものであり、位置情報レスポンス受信部40、地図画像データレスポンス受信部42及びバウンズデータレスポンス受信部44を有する。
【0060】
位置情報レスポンス受信部40は、位置情報リクエスト部30の位置情報リクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスである位置情報リストを受信する。地図画像データレスポンス受信部42は、地図画像データリクエスト部32の地図画像データリクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスである地図画像データ並びに地図画像データの地域範囲を示す緯度経度及び地図画像ファイルIDを受信する。
【0061】
バウンズデータレスポンス受信部44は、バウンズデータリクエスト部34のバウンズデータリクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスであるバウンズデータを受信する。バウンズデータは、後述するように、各注記について、バウンズID、注記文字列、注記ID、注記座標及び緯度経度の複数の属性のデータを含むことから、配列領域に格納する。
【0062】
バウンズデータの形式は、テキスト形式やXML形式である。テキスト形式の場合は、属性の区切り文字等のバウンズデータのフォーマットに従って、各注記について、各属性値を配列領域に格納し、XML形式の場合は、タグ等による指定に基づいて、各注記について、各属性値を配列領域に格納する。
【0063】
データ表示部26は、地図画像データ表示部50及びバウンズデータ表示部52を有する。地図画像データ表示部50は、地図画像データレスポンス受信部44が受信した地図画像データ及び当該地図画像データの地域範囲から、位置情報として指定された緯度経度が地図表示画面の中心に位置するように、表示対象の地図画像データを編集して地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。
【0064】
このとき、複数の地図画像ファイルの地図画像データを用いて画面に表示する場合は、各地図画像ファイルに格納された地図画像データの位置座標の移動量を算出し、この移動量に従って各地図画像データを編集し、地図表示画面データを生成する。
【0065】
また、地図画像データの拡大・縮小のスケーリングを行う必要があれば、地図画像データの拡大・縮小をした後、拡大・縮小後の地図画像データの位置座標の移動量に従って地図画像データの編集をし、地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。尚、地図画像データの拡大・縮小は、地図画像データの位置座標を移動量に従って編集した後に、行っても良い。
【0066】
バウンズデータ表示部52は、マウス等により指示されるカーソルが指示する位置に対応するバウンズデータが記述された後述する注記座標空間における位置座標を算出し、当該位置座標がバウンズデータの注記文字列を囲む四角形に含まれているか否かを判定し、当該バウンズデータの注記文字列を囲む四角形に含まれていると判定される場合は、該注記に係わるバウンズデータが定義されていることを画面に表示するとともに、地図画像データ上の注記に対してクリック等の所定の操作がされると、該注記に係わるバウンズデータ上の注記文字列を含むデータをポップアップの吹き出しに表示する。例えば、図17に示すように、地図画像データ上の注記ABCに係るバウンズデータをポップアップの吹き出しに表示する。このとき、バウンズデータとして、注記に係る住所、最寄り駅、電話番号が含まれる場合には、これらのデータもポップアップの吹き出しに表示する。また、店舗や施設の画像がバウンズデータとして指定されている場合は、画像をポップアップの吹き出しに表示する。
【0067】
以下、地図画像データ上の注記が表示されている所定の表示領域、例えば、該注記の文字列を囲む表示領域を地図画像データ上の注記表示領域と呼ぶ。注記文字列には横書きと、縦書き、2段組みがあるが、横書きと同様に、縦書き及び2段組の注記文字列についても、バウンズデータ上の注記文字列を画面に横一列に表示する。バウンズデータ上の注記文字列を含むデータの表示領域をバウンズデータ上の注記表示領域と呼ぶ。
【0068】
ここで、画面に表示された地図画像データが拡大・縮小されていれば、地図画像データに対するスケールと同じスケールでバウンズデータの注記文字列の位置座標のスケーリングをした後、バウンズデータに対応する地図画像ファイル中の地図画像データの移動量と同じ移動量に従って位置座標を編集し、当該位置座標がバウンズデータの注記文字列を囲む四角形に含まれているか否かを判定し、注記文字列に含まれている場合は、注記文字列を画面に表示する。尚、地図画像データと同様にバウンズデータについての拡大・縮小は、バウンズデータの位置座標を移動量に従って編集した後に行っても良い。
【0069】
後述するように、バウンズデータは地図画像ファイルと1対1に対応するだけでなく、地図画像ファイルに対応するブロックの地図に係わる地図画像データは対応するブロックの所定の位置を原点とし、原点から縦及び横方向に所定範囲の地図座標空間で記述され、バウンズデータも対応する地域が地図画像データと同じ所定の位置を原点とし、地図画像座標空間と同じ範囲の注記座標空間で記述されている。
【0070】
そのため、地図座標空間の原点と注記座標空間の原点を重ねることにより、地図画像データ上の注記とバウンズデータ上の注記とがぴったり重なり、地図画像でテータ上の注記表示領域をクリックにより指定することにより、該当するバウンズデータ上の注記を確実に表示することができる。また、ユーザが画面上のマップのスクロールやドラッグ操作をした場合でも、地図画像データ上の注記の位置座標がバウンズデータ上の注記文字列の位置座標により分かるので、地図画像データ上の注記表示領域をクリックすることにより、対応するバウンズデータ上の注記を画面上に確実に表示することができる。
【0071】
コピー&ペースト制御部28は、マウスやキーボード等の入力手段により画面に表示されたバウンズデータ上の注記文字列に対して、コピー操作がされると、バッファメモリに注記文字列を格納し、マウスやキーボード等の入力手段により注記のペースト操作がなされると、コピーした注記文字列を貼り付ける。
【0072】
コピー&ペーストは、検索エンジンとしてのWWWサーバ14にアクセスして、検索キーワードとして、注記をコピーしてから検索窓に貼り付けて、インタラクティブに閲覧する場面を想定している。ここで文字列には、英数字、漢字、カタカナ、ひらがな及び記号等の地図上に使用される注記の全ての文字が含まれる。
【0073】
縦書き及び2段組の注記文字列についても、バウンズデータ上の注記文字列は画面に横一列に表示されるので、コピー&ペーストが可能である。上記プログラムは、Ajax(Asynchronous JavaScript+XML)により実現することが可能である。Javaは登録商標である。
【0074】
図3は、図1中の地図検索サーバ6の機能ブロック図である。図3に示すように、地図検索サーバ6は、リクエスト受信部60、位置情報取得部62、地図画像データ取得部64、バウンズデータ取得部66及び送信部68から構成され、記憶装置に格納された該当プログラムがメインメモリにローディングされて、CPUによるプログラムの実行により実現される。
【0075】
リクエスト受信部60は、位置情報リクエスト受信部80、地図画像データリクエスト受信部82及びバウンズデータリクエスト受信部84を含む。位置情報リクエスト受信部80は、端末装置2から住所、施設名、郵便番号等の検索キーワードが指定された位置情報リストのリクエストを受信して、検索キーワードを位置情報取得部62に出力する。
【0076】
地図画像データリクエスト受信部82は、端末装置2から位置情報が指定された地図画像データのリクエストを受信して、位置情報を地図画像データ取得部64に出力する。バウンズデータリクエスト受信部84は、端末装置2からバウンズデータを指定する情報(例えば、地図画像ファイルID)が指定されたバウンズデータのリクエストを受信して、バウンズデータを指定する情報をバウンズデータ取得部66に出力する。
【0077】
位置情報取得部62は、位置情報リクエスト受信部80が受信した検索キーワードに基づいて、地図インデックスDB8を検索して、位置情報リストを取得する。地図画像データ取得部64は、地図画像データリクエスト受信部82が受信した位置情報から地図DB10を検索して、位置情報により指示される地点の地図画像データが含まれる地図DB10に格納されている地図画像ファイルID及び当該地図画像ファイルに格納されている地図画像データの地域範囲並びに地図画像ファイルIDに対応する地図画像ファイルから地図画像データを取得する。バウンズデータ取得部66は、バウンズデータリクエスト受信部84が受信した地図画像ファイルIDからバウンズDB12を検索し、該当するバウンズデータを取得する。
【0078】
尚、バウンズデータは端末装置2からバウンズデータのリクエストがされなくても、地図検索サーバ6が、地図画像データ及び地図画像データの地域範囲とともに、バウンズデータをレスポンスする、例えば、地図画像データ及び地域範囲と一緒にレスポンスした後、バウンズデータを自動でレスポンスするようにしても良い。この場合は、図2中のバウンズデータリクエスト部34は不要となる。
【0079】
送信部68は、位置情報レスポンス部86、地図画像データレスポンス部88及びバウンズデータレスポンス部90を有する。位置情報レスポンス部86は、位置情報取得部62が取得した位置情報リストをレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。
【0080】
地図画像データレスポンス部88は、地図画像データ取得部64が取得した地図画像データ、並びに地図画像ファイルID及び地図画像データの地域範囲をレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。バウンズデータレスポンス部90は、バウンズデータ取得部66が取得したバウンズデータをレスポンス(HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。
【0081】
本実施形態では、端末装置2が、緯度経度の地点が地図表示画面の中心となるように、地図画像データ及びバウンズデータの位置座標を編集し、地図表示画面を生成しているが、地図検索サーバ6側で、位置情報が指示する緯度経度が中心に位置するように、複数の地図画像ファイルに格納された地図画像データの移動量を算出し、移動量に従って地図画像データの位置座標を編集し、同じ移動量に従ってバウンズデータ上の注記の位置座標を編集し、地図画像データ及びバウンズデータのレスポンスをするようにしても良い。また、バウンズデータをHTML等の形式に編集してからレスポンスするようにしても良い。こうすることにより、端末装置2の処理負担を軽減させることができる。
【0082】
図4は図1中の地図インデックスDB8の構成例を示す図である。図4に示すように、地図インデックスDB8には、住所、郵便番号及び施設名等について、該当する緯度経度の位置情報が格納されている。住所、郵便番号及び施設名等が検索キーワードとして端末装置2により指定されると、当該検索キーワードに基づいて地図インデックスDB8が検索され、住所、郵便番号及び施設名等を含む緯度経度の位置情報が得られる。
【0083】
図5は図1中の地図DB10及びバウンズDB12の論理構成図を示す図であり、特に、図5(a)は地図画像データを示す図、図5(b)はバウンズデータを示す図である。図5(a)に示すように、全体地図、例えば、日本地図が所定の大きさ(約80km×約80km)のメッシュ(ブロック)に分割された一次メッシュ、一次メッシュが8×8に分割された二次メッシュ、二次メッシュが10×10に分割された三次メッシュ、更に、四次メッシュ、・・・、と高次メッシュに分割されている。各メッシュに含まれる地域の地図画像データが各メッシュに対応して地図画像ファイルとして格納されている。そして、高次のメッシュになるに従って、メッシュの地図の範囲が小さくなり、縮尺が大きくなる。
【0084】
各メッシュの地図における地図画像データは、該メッシュの所定の位置、例えば、左上隅を原点とし、縦及び横方向に所定の範囲の地図座標空間において記述され、地図画像ファイルが作製されている。このように、地図画像データは、縮尺に応じてメッシュのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有する。一方、図5(b)に示すように、バウンズデータ上の注記は、地図画像データについての各メッシュの地図と同じ地域が、地図座標空間の原点と同じ地点を原点とし、地図座標空間と同じ範囲の注記座標空間において記述されている。
【0085】
尚、メッシュ内にバウンズデータとして格納するべき注記が存在しない場合は、バウンズデータは作成されないが、メッシュ内にバウンズデータが存在すれば、当該メッシュに対応する地図画像ファイルが一意的に決まり、バウンズデータと対応する地図画像ファイルは1対1(バウンズデータが存在するメッシュが異なれば、それぞれ対応する地図画像ファイルは異なる)に対応する。以下では、各地域についての地図画像ファイルとバウンズデータは1対1に対応すると記載する。
【0086】
例えば、図6(a)に示すように、あるメッシュの地図において、原点(0,0)、横方向の最大座標値xmax,縦方向の最大座標値ymaxとする地図座標空間と、図6(b)に示す当該メッシュに対応する注記座標空間について、原点位置(0,0)に対応する地点、横方向の最大座標値xmax及び縦方向の最大座標値ymaxが同じである。
【0087】
従って、地図画像データ上の注記ABCDを囲む四角形の左下、右下、右上、左上の4点の位置座標が図6(b)に示すバウンズデータ上の注記ABCDの位置座標と同じであり、両者の原点を重ねると、バウンズデータ上の注記は地図上の注記とぴったり一致する。
【0088】
図7は、図1中の地図DB10の構成図を示す図である。図7に示すように、地図DB10は、地図画像インディクスファイル100と複数の地図画像ファイル102#i(i=1〜n)から構成される。地図インデックスファイル100には、各地図画像ファイル102#i(i=1〜n)について、地図画像ファイルID、緯度経度1及び緯度経度2並びに地図画像ファイル名が格納されている。
【0089】
各地図画像ファイルIDは、各地図画像ファイル102#i(i=1〜n)を一意的に特定する識別子であり、例えば、地図画像ファイル名が×××.gifであれば、拡張子を除く×××が地図画像ファイルIDとなる。
【0090】
緯度経度1,2は地図画像ファイル102#i(i=1〜n)に格納される地図画像データの地域範囲を示すものであり、例えば、緯度経度1は、地図画像ファイルに対応するメッシュの原点の地点の緯度経度、緯度経度2は、当該メッシュの右下隅の地点の緯度経度である。
【0091】
地図画像ファイルは当該メッシュの地域の地図画像データが格納されたファイル名である。各地図画像ファイル102#i(i=1〜n)は、各メッシュについて、注記を含む地図データがラスタ化された画像データファイルであり、例えば、GIF形式の地図画像ファイルである。
【0092】
図8は図1中のバウンズDB12の論理構成図である。図8に示すように、バウンズDB12は、地図画像ファイルID、バウンズID、注記、注記ID、座標、緯度経度等の属性の値を格納するファイルである。地図画像ファイルIDはバウンズデータに対応するいずれかの地図画像ファイル102#i(i=1〜n)のIDである。バウンズIDは該当する地図画像ファイル102#iに格納された地図画像データ上の注記の中で注記として登録するものについて、該注記を一意的に特定するバウンズデータ識別子である。このバウンズIDは、1つの地図画像ファイルIDに対して、地図画像ファイルの画像中に存在し、バウンズデータとしてバウンズDB12に登録される注記の数だけ存在する。
【0093】
注記は注記文字列である。注記IDは、寺、レストラン、病院、ホテル・旅館等の当該注記の種別を表す注記識別子である。座標は注記文字列の位置及び大きさを表すものであり、例えば、注記文字列を囲む四角形の左下、右下、右上及び左上の座標である。注記の表記は横書き、縦書き、2段組みがある。緯度経度は注記が示す施設等が位置する緯度経度である。バウンズID、注記、注記ID、座標及び緯度経度等をバウンズデータという。バウンズデータとして、注記に係わる店舗や施設の住所、電話番号、最寄り駅、店舗や施設の画像を指定する属性を追加しても良い。
【0094】
図9はバウンズDB12の作製工程を示す図である。地図を作製する上で必須の工程であるステップS2で、ツールを用いて、各メッシュの地域について作製された注記を含まない、例えば、ベクトルデータ形式の地図データを格納する地図中間ファイル110に格納された地図データを読み出し、表示装置に表示する。
【0095】
画面に表示された地図に基づいて注記を作製し、例えば、ベクトルデータ形式で表された注記文字列並びに注記を配置する場所及びその大きさを示す位置座標の注記データを注記中間ファイル112にテキストファイルとして格納する。このとき、原則として、注記は重ならないように配置される。
【0096】
ステップS4で、注記中間ファイル112に格納された注記文字列から登録する注記を選択し、注記文字列及び位置座標を、地図画像ファイルID、バウンズID、注記ID及び緯度経度とともにバウンズDB12に格納する。
【0097】
一方、ステップS6で、地図中間ファイル110の地図データ及び注記中間ファイル112の注記をラスタ化して地図画像データに合成し、地図画像ファイル102を作製する。注記中間ファイル112は、ステップS2における注記を見やすいように配置するという作業(編図という)の成果物であり、注記中間ファイル112に格納された注記データを元に生成されたバウンズDB12に格納されたバウンズデータ上の注記と地図画像ファイル102に格納された地図画像データ上の注記は確実にぴったり一致する。
【0098】
図10はバウンズDB12の物理構成例を示す図である。図10に示すように、地図画像ファイル102#i(i=1〜n)に対応するバウンズデータは当該ファイルに1対1に対応するバウンズファイル104#i(i=1〜n)により構成される。そして、そのファイル名は対応する地図画像ファイル102#iのファイル名と拡張子を除いて一致する。これにより、地図画像ファイル102#iの地図画像ファイルIDにより、該当するバウンズデータが容易に特定される。
【0099】
図11は注記が複数のメッシュに跨る場合のバウンズデータの作製方法を示す図である。例えば、注記CDEFが2つのメッシュの地図のそれぞれにおいて途切れて、2つのメッシュに対応する注記座標空間に跨っている場合、注記は存在する各メッシュに対応する注記座標空間において作製される。この場合は、二つのメッシュについて注記CDEFのバウンズデータが作製される。各メッシュにおいて、注記座標空間を等尺度で連続的に注記ABCDが含まれるよう延長した注記座標空間における座標を注記の位置座標とする。
【0100】
例えば、左のメッシュでは注記CDEFの文字EFが右にはみ出しており、注記CDEFの右下の座標及び右上の座標がメッシュに対応する注記座標空間における横軸の最大値よりも大きく設定される。また、右のメッシュでは、注記CDEFの文字CDが左にはみ出しており、横軸の最小値0よりも小さくなり、注記CDEFの左下の座標及び左上の座標がマイナスに設定される。
【0101】
これにより、地図画像ファイルに対応する地図座標空間から注記が途切れる場合でも、地図画像データ上の注記とバウンズデータ上の注記はぴったり一致する。これにより、マップのスクロール、ドラッグ、拡大・縮小の等の操作において、画面に表示された地図画像データ上の注記がクリックされると、確実に該当するバウンズデータの注記を画面に表示することができる。そして、一部が途切れた注記についても地図画像データ上の注記をクリックして、バウンズデータ上の注記文字列を画面に表示することができ、注記のコピー&ペーストが可能となる。
【0102】
図12は地図画像ファイルに格納された地図画像データの一例を示す図であり、図13は図12の地図画像データに対応するバウンズデータの一例を示す図である。図13に示すように、バウンズデータは地図画像ファイルに1対1に対応するテキストファイルに格納されている。
【0103】
SetLabelは地図画像ファイルID、tidはバウンズID、textは注記文字列、Specidは注記識別子、coordsは座標、latは緯度、lonは経度の各属性名であり、その属性値がバウンズデータとして格納されている。
【0104】
属性名及び属性値は特別な記号で囲まれ、他の属性名と属性値の区切り、並びに各バウンズデータの区切りは特別な記号で区切られていることから、端末装置2は、注記や座標等の必要な属性値を抽出することができる。尚、本例では、バウンズDB12をtext形式としたが、XML形式の文書で構築しても良い。
【0105】
図14は端末装置2の処理フローチャート、図15は地図検索サーバ6の処理フローチャート、図16はシーケンスチャートである。地図検索サーバ6にアクセスすると、地図検索サーバ6より該当ページがレスポンスされ、端末装置はレスポンスを受信して、画面にページを表示する。
【0106】
図14中のステップS20で、イベントがキャッチされたものとする。例えば、検索窓に位置検索キーワード、例えば、東京都文京区弥生が入力され、入力終了を指示する操作、例えば、「検索ボタン」がクリック操作により押されると、このクリック操作がイベントとしてキャッチされる。ステップS22で、端末装置2は、図16中の(2)に示すように、地図検索サーバ6に位置検索キーワードを指定し、位置情報をリクエストする。
【0107】
図15中のステップS48で、地図検索サーバ6は、端末装置2からのリクエストを受信する。ステップS50で位置情報がリクエストされたか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS52に進み、否定判定ならば、ステップS58に進む。ここでは、位置情報がリクエストされたので、ステップS52に進む。
【0108】
ステップS52で、位置検索キーワードに基づいて、地図インデックスDB8を検索する。ステップS54で、位置検索キーワードに該当する位置情報リストを取得する。ステップS56で、図16中の(4)に示すように、位置検索サーバ6は、位置情報リストをレスポンスとして、端末装置2に送信する。
【0109】
地図検索サーバ6からレスポンスされた位置情報リストは図14中のステップS24で受信される。ステップS26で位置情報リストを画面に表示する。ユーザは画面に表示された位置情報リストの中からクリック操作等により位置情報を選択したものとする。
【0110】
クリック操作等による選択は、ステップS20でイベントとしてキャッチされて、ステップS28で、端末装置2は、図16中の(6)に示すように、選択された位置情報を指定し、地図画像データの送信を地図検索サーバ6にリクエストする。
【0111】
地図検索サーバ6は、図15中のステップS48でリクエストを受信し、ステップS50が否定判定の場合、ステップS58で、リクエストが地図画像データのリクエストであるか否かを判定し、肯定判定の場合には、ステップS60に進む。
【0112】
ステップS60で、位置情報を検索キーとして、地図DB10中の地図インデックスファイル100を検索する。ステップS62で、位置情報が示す地点の地図画像データが格納された地図画像ファイル102(対応する地図画像ファイルを102で表す)より地図画像データ、並びに地図インデックスファイル100より当該地図画像ファイル102の地図画像ファイルID及び地図画像データの地域範囲を示す緯度経度1,2を取得する。
【0113】
地図検索サーバ6は、ステップS64で、図16中の(8)に示すように、地図画像データ並びに地図画像ファイルID及び緯度経度1,2を地図画像データレスポンスとして送信する。
【0114】
端末装置2は、図14中のステップS30で、地図画像データレスポンスを受信する。ステップS32で、図16中の(10)に示すように、地図画像ファイルIDを指定して、地図画像ファイルに対応するバウンズデータの送信をリクエストする。
【0115】
地図検索サーバ6は、図15中のステップS48で、リクエストを受信し、ステップS50、ステップS58及びステップS66での処理を経て、ステップS66が肯定判定の場合、ステップS68に進む。ステップS68では、地図画像ファイルIDを検索キーとして、バウンズDB12を検索する。例えば、地図画像ファイルIDが示すファイル名のバウンズファイル104(対応するバウンズファイルを104で表す)を検索する。
【0116】
ステップS70で、地図画像ファイルIDに対応するバウンズデータをバウンズDB12、例えば、バウンズファイル104から読み出して、取得する。ステップS72で、図16中の(12)に示すように、バウンズデータをレスポンスとして送信する。
【0117】
端末装置2は、図14中のステップS34で、バウンズデータのレスポンスを受信する。ステップS36で、受信した地図画像データ及び地図画像デ―タの地域範囲(緯度経度1,2)から、位置情報として指定された緯度経度が地図表示画面の中心に位置するように、地図画像データの位置座標を編集して、地図表示画面データを生成する。
【0118】
このとき、複数の地図画像ファイルの地図画像データを用いて画面に表示する場合は、各地図画像ファイルに格納された地図画像データの位置座標の移動量を算出し、この移動量に従って各地図画像データを編集し、地図表示画面データを生成する。
【0119】
また、地図画像データの拡大・縮小のスケーリングを行う必要があれば、地図画像データの拡大・縮小をした後、拡大・縮小後の地図画像データの位置座標の移動量に従って地図画像データの編集をし、地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。ステップS38で地図画面データを画面に表示する。
【0120】
ユーザは、地図画像データ上の注記表示領域に対してクリック操作をしたとする。端末装置2は、ステップS40で、マウス等により指示されるカーソルが指示する位置に対応するバウンズデータが記述された注記座標空間における位置座標を算出し、当該位置座標がバウンズデータの注記文字列を囲む4点の位置座標が示す四角形に含まれているか否かを判定し、注記文字列を含む四角形に含まれている場合は、図16中の(16)及び図17に示すように、注記文字列をポップアップの吹き出しに表示する。このとき、バウンズデータとして、住所、電話番号、最寄り駅、店舗や施設の画像が指定されている場合は、これらのデータも吹き出しに表示する。
【0121】
ここで、画面に表示された地図画像データが拡大・縮小されていれば、地図画像データに対するスケールと同じスケールでバウンズデータの注記文字列の位置座標のスケーリングをした後、バウンズデータに対応する地図画像ファイル中の地図画像データの移動量と同じ移動量に従って位置座標を編集し、位置座標がバウンズデータの注記文字列を囲む四角形に含まれているか否かを判定し、四角形に含まれている場合は、注記文字列をポップアップの吹き出しに表示する。
【0122】
ユーザは画面に表示されたバウンズデータ上の注記文字列のコピー操作をしたとする。このコピー操作はステップS20でイベントキャッチされる。ステップS44で、注記文字列をバッファにコピーする。ユーザは検索索エンジンとしてのWWWサーバ14にアクセスしたとする。WWWサーバ14からページが送信されて画面に表示される。
【0123】
ユーザは、コピーした注記を検索窓にペーストし、検索ボタンをクリックしたとする。端末装置2は、WWWサーバ14にコピー&ペーストした注記を検索キーワードとして指定して、検索のリクエストをし、WWWサーバ14からレスポンスされた検索キーワードに係るページリストを表示する。これにより、インタラクティブ閲覧が可能となる。
【0124】
以上説明した本実施形態によれば、地図の上にアイコンのように何かを載せるわけではないので、地図が見づらくなることがなくなり、アイコンを載せる場合に比べて視覚性が向上する。また、地図上の注記は原則として重ならないように位置されているため、アイコンを載せる場合に比べて操作性が向上する。
【0125】
注記文字列自体も画像ではなくテキストとして提供できるので、注記のコピー&ペーストが可能となり、これまで容易には知ることができなかった注記の詳細な情報をインラクティブに提供することが可能となった。
【0126】
尚、画面上に表示されたバウンズデータ上の注記文字列を含むデータの表示領域の所定領域、例えば、当該バウンズデータに含まれる緯度経度を注記文字列とともにホップアップの吹き出しに表示し、当該緯度経度がクリックされたとき、バウンズデータのレスポンスに含まれるバウンズデータ中の注記の緯度経度に基づいて、当該注記がマップの中心になるように、その周辺の地図及び注記を詳細に表示するようにしてもよい。これにより、検索対象の注記の周辺の地図情報が詳細に得られて、ユーザの操作性が向上する。
【0127】
また、ユーザが地図画像データ上の注記表示領域をクリックしたときに、該当するバウンズデータ上の注記文字列を画面に表示するのではなく、地図画像データを画面上に表示した後、バウンズデータ上の位置座標に基づいて、自動的にバウンズデータ上の注記を地図画像上の注記に重畳して表示するようにしても良い。この場合は、画面上で、地図画像データ上の注記とバウンズデータ上の注記とがぴったり重なって表示される。このバウンズデータ上の注記文字列に対してコピー&ペースト操作が可能となる。
【0128】
第2実施形態
図18は、本発明の第2実施形態による地図検索システム146の構成図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。同一の符号を附した構成要素についてはその説明を省略する。
【0129】
本実施形態では、バウンズデータに、バウンズデータ上の注記表示領域にカーソルが停止した後に所定の操作(クリック操作)されたときのリンク先のURL(Uniform Resource Locator)1及びバウンズデータ上の注記表示領域にカーソルが重なる操作(マウスオーバー操作)されたときのリンク先のURL2が設定可能であり、URL1やURL2が設定されているバウンズデータについては、ユーザのクリック操作やマウスオーバー操作に従って、リンク先のページを表示するようにしている点が第1実施形態と異なる。尚、クリック操作やマウスオーバー操作はマウスによるものに限らず他の入力手段による操作であっても良い。
【0130】
端末装置148#i(i=1〜n)は、URL1やURL2が設定されているバウンズデータについては、ユーザの注記表示領域のクリック操作やマウスオーバーの操作に従って、リンク先のページを表示するようにした点が図1中の端末装置20#i(i=1〜n)と異なる。
【0131】
バウンズDB152は、各バウンズデータについて、クリック操作時のリンク先のURL1、及び又はマウスオーバー操作のリンク先のURL2が設定可能である点が図1中のバウンズDB12と異なる。
【0132】
地図検索サーバ150は、第1実施形態のバウンズデータに追加して、リンク先のURL1及び又はURL2をバウンズデータの一部として端末装置148(任意の端末装置を148で表す)にレスポンスするようにした点が図1中の地図検索サーバ6と異なる。
【0133】
図19は図18中の端末装置148の機能ブロック図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。リクエスト部160には、バウンズクリックデータリクエスト部162及びバウンズマウスオーバーデータリクエスト部164が追加されている。
【0134】
バウンズクリックデータリクエスト部162は、バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域、例えば、注記文字列を囲む四角形の領域がクリックされると、注記文字列を囲む領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータのバウンズIDを取得し、該バウンズIDについてリンク先のURL1が設定されているか否かを判断し、URL1が設定されている場合は、WWWサーバ14にリンク先のページの送信をリクエストする。
【0135】
バウンズマウスオーバーデータリクエスト部164は、バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域、例えば、注記文字列を囲む四角形の領域にマウスオーバーされると、注記文字列を囲む領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータのバウンズIDを取得し、該バウンズIDについてリンク先のURL2が設定されているか否かを判断し、URL2が設定されている場合は、WWWサーバ14にリンク先のページの送信をリクエストする。
【0136】
ここでは、WWWサーバ14は、リンク先のURL1,URL2のサーバを示し、URL1,URL2の設定によっては地図検索サーバ150である場合もある。URL1は注記に係る施設・店舗が詳細な情報を提供しているサーバ内のページ、例えば、店舗等の公式ホームページのURLであり、URL2は注記に係る施設や店舗の概要を説明する地図検索サーバ6内のページ、例えば、バウンズデータよりも詳細な店舗等の特長等を説明したページのURLであることが考えられる。
【0137】
バウンズデータに、注記に係る店舗や施設の住所、電話番号、最寄り駅、店舗や施設の画像の指定等が含まれる場合には、URL2でリンクされるページには、これら以外の概要を説明するデータが含まれるが、バウンズデータで十分であれば、URL2を省略することができる。
【0138】
尚、バウンズクリックデータリクエスト部162は、地図画像データ上の注記表示領域がクリックされたとき、該注記表示領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータのバウンズIDを取得し、該バウンズIDについてリンク先のURL1が設定されているか否かを判断し、URL1が設定されている場合は、WWWサーバ14にリンク先のページの送信をリクエストするようにしても良い。
【0139】
また、バウンズマウスオーバーデータリクエスト部164は、地図画像データ上の注記表示領域がマウスオーバーされると、注記表示領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータのバウンズIDを取得し、該バウンズIDについてリンク先のURL2が設定されているか否かを判断し、URL2が設定されている場合は、WWWサーバ14にリンク先のページの送信をリクエストするようにしても良い。
【0140】
レスポンス受信部166には、バウンズクリックデータレスポンス部168及びバウンズマウスオーバーデータレスポンス部170が追加されている。バウンズクリックデータレスポンス部168はバウンズクリックデータリクエスト部162のリクエストに対するレスポンスであるバウンズクリックデータを受信する。バウンズマウスオーバーデータレスポンス部170はバウンズマウスオーバーデータリクエスト部164のリクエストに対するレスポンスであるバウンズマウスオーバーデータを受信する。
【0141】
データ表示部172には、バウンズクリックデータ表示部174及びバウンズマウスオーバーデータ表示部176が追加されている。バウンズクリックデータ表示部174は、バウンズクリックデータレスポンス受信部168が受信したバウンズクリックデータを画面に表示する。バウンズマウスオーバーデータ表示部176は、バウンズマウスオーバーデータレスポンス受信部170が受信したバウンズマウスオーバーデータをポップアップの吹き出しに表示する。例えば、バウンズデータ上の注記表示領域に重ねてバウンズマウスオーバーデータをポップアップの吹き出しに表示する。
【0142】
図20は図18中の地図検索サーバ150の機能ブロック図であり、図3中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。バウンズデータ取得部180は、バウンズデータに、クリック操作時のリンク先のURL1及び/又はマウスオーバー操作時のリンク先のURL2を追加して取得するようにした点が図3中のバウンズデータ取得部66と異なる。
【0143】
送信部182中のバウンズデータレスポンス部184は、バウンズデータに、クリック操作時のリンク先のURL1及び/又はマウスオーバー操作時のリンク先のURL2を追加してレスポンスするようにした点が図3中のバウンズデータレスポンス部90と異なる。
【0144】
図21は図18中のバウンズDB152の論理構成図である。図21(a)に示すように、バウンズDB152には、図8中のバウンズDB12と実質的に同一の構成部分に追加して、図21(b)に示すように、地図画像ファイルID毎に、クリック操作時のリンク先が設定可能な注記について、バウンズID及びURL1が設定されている。
【0145】
また、図21(c)に示すように、地図画像ファイルID毎に、マウスオーバー操作時のリンク先が設定可能な注記について、バウンズID及びURL2が設定されている。このように、クリック操作時及びマウスオーバー操作時のそれぞれの操作において、リンク先の設定可能な注記についてのみURL1,URL2がバウンズDB152に設定される。
【0146】
ここで、図21(a)に示すバウンズデータ(第1レコード)を第1ファイルに格納し、図21(b)に示すバウンズデータ(第2レコード)を第1ファイルとは異なる第2ファイルに格納し、図21(c)に示すバウンズデータ(第3レコード)を第1及び第2ファイルとは異なる第3ファイルに格納し、第1〜第3ファイルを物理的に分離して別々に構築することにより、URL1,URL2の追加・変更が頻繁にされるような場合にデータベースのメンテナンスビリティが向上する。
【0147】
尚、図21(a)に示すバウンズDB152に、URL1,URL2の属性を追加して、その属性に属性値を設定し、属性値が無ければその旨を設定するようにしてもよい。
【0148】
図22は、端末装置148の処理フローチャートである。図23は、地図検索サーバ150の処理フローチャートである。図24はシーケンスチャートである。以下、これらの図面を参照して、地図検索システム146の処理の説明をする。
【0149】
図22中のステップS102〜S112の処理は、図14中のステップS22〜S32の処理と同様である。また、図23中のステップS148〜S166の処理は、図15中のステップS48〜S66の処理と同様である。図24中の(50)〜(58)は図17中の(2)〜(8)のシーケンスと同様である。
【0150】
図23中のステップS168で、バウンズDB152の検索をするが、図16中のステップS68でのバウンズDB12の検索処理に加えて、地図画像ファイルIDをキーとして、バウンズID及びURL1、並びにバウンズID及びURL2を検索する。ステップS170で、ステップS70と同様のバウンズデータに加えて、設定されている注記について、バウンズID及びURL1、並びにバウンズID及びURL2を取得する。
【0151】
ステップS172で、ステップS72のバウンズデータレスポンスに加えて、図24中の(60)に示すように、URL1,URL2が設定されている注記について、バウンズID及びURL1、並びにバウンズID及びURL2をバウンズデータレスポンスとして端末装置148に送信する。
【0152】
図22中のステップS114で、図14中のステップS32と同様のバウンズデータレスポンスに加えて、URL1,URL2が設定されている注記について、バウンズID及びURL1、並びにバウンズID及びURL2のバウンズデータレスポンスを受信する。ステップS116〜S120で、図14中のステップS36〜S40と同様の処理を行う。
【0153】
バウンズデータ上の注記表示領域がクリック操作されたとする。端末装置148は、ステップS128で、クリックされた注記表示領域の表示座標から該当する注記のバウンズデータを取得し、このバウンズデータのバウンズIDについてURL1が設定されているか否かを判断し、URL1が設定されている場合は、図24中の(66)に示すように、URL1を指定して、ページの送信をWWWサーバ14にリクエストする。
【0154】
WWWサーバ14は、図24中の(68)に示すように、URL1で指定されるページをバウンズクリックデータレスポンスとして送信する。端末装置148は、ステップS130で、バウンズクリックデータレスポンスを受信する。ステップS132で、図24中の(70)に示すように、バウンズクリックデータを画面に表示する。
【0155】
バウンズデータ上の注記表示領域にマウスオーバー操作されたとする。端末装置148は、ステップS134で、マウスオーバー操作された注記表示領域の表示座標から該当する注記のバウンズデータを取得し、このバウンズデータのバウンズIDについてURL2が設定されているか否かを判断し、URL2が設定されている場合は、図24中の(72)に示すように、URL2を指定して、ページの送信をWWWサーバ14にリクエストする。
【0156】
WWWサーバ14は、図24中の(74)に示すように、URL2で指定されたページをバウンズマウスオーバーデータレスポンスとして送信する。端末装置148は、ステップS136で、バウンズデータレスポンスを受信する。ステップS138で、図24中の(76)に示すように、マウスオーバーデータをバウンズデータ上の注記表示領域に重ねてポップアップの吹き出しに表示する。
【0157】
尚、バウンズデータについて、リンク先のURLを1個のみとして、端末装置148側で、クリック操作及びマウスオーバー操作のいずれか一方が操作されたとき、例えば、クリック操作されたときに、URLで示されるリンク先のページを表示し、他方の操作されたときは、例えば、マウスオーバー操作されても、リンク先のページを表示しないようにしてもよい。
【0158】
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、注記に対して、リンクを設定することが可能となり、ユーザは地図上のオブジェクトについて、別途検索等をすることなくスポットに関連する情報を調べることが可能となる。しかも、バウンズデータよりもより詳細な注記に係る施設等の概要をURL2のページに設定しておき、更に詳細な情報はURL1を設定しておくことにより、簡単な情報はバウンズデータにより得られ、より詳細な情報はURL2のページにより得られ、更に詳細な情報はURL1のページにより得られることから、スポットに関連する情報を目的に応じて調べることが可能となる。
【0159】
第3実施形態
図25は、本発明の第3実施形態による地図検索システム198の構成図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。同一の符号を附した構成要素についてはその説明を省略する。
【0160】
本実施形態では、地図検索サーバ202が検索エンジン206のURLをバウンズデータレスポンスとして送信しておき、注記表示領域がクリックされたときに、検索エンジン206に注記を検索キーワードとして指定して、検索のリクエストするようにしている点が第1実施形態と異なる。
【0161】
端末装置200#i(i=1〜n)は、バウンズデータ上の注記表示領域がクリックされた時に、検索エンジン206のURL及びクリックされた注記を検索キーワードとして指定して、検索エンジン206に検索のリクエストをするようにした点が図1中の端末装置2#i(i=1〜n)と異なる。
【0162】
バウンズDB204は、検索エンジン206のURLを設定している点が図1中のバウンズDB12と異なる。地図検索サーバ202は、第1実施形態のバウンズデータに追加して、検索エンジン206のURLをバウンズデータの一部として端末装置200(任意の端末装置を200で表す)にレスポンスするようにした点が図1中の地図検索サーバ6と異なる。
【0163】
図26は図25中の端末装置200の機能ブロック図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。リクエスト部210中のバウンズ情報検索リクエスト部212は、バウンズデータ上の注記表示領域がクリックされたとき、注記を検索キーとして指定し、検索エンジン206に検索をリクエストする。
【0164】
レスポンス受信部214中の検索結果リストレスポンス受信部216は、検索エンジン206からの検索結果リストレスポンスを受信する。データ表示部218中の検索結果リスト表示部220は、検索結果リストを画面に表示する。
【0165】
図27は図25中の地図検索サーバ202の機能ブロック図であり、図3中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。バウンズデータ取得部230は、バウンズデータに検索エンジン206のURLを追加して取得するようにした点が図3中のバウンズデータ取得部66と異なる。
【0166】
送信部232中のバウンズデータレスポンス部234は、バウンズデータに、検索エンジン206のURLを追加してレスポンスするようにした点が図3中のバウンズデータレスポンス部90と異なる。
【0167】
図28は図25中のバウンズDB204の論理構成図である。図28(a)に示すように、バウンズDB204には、図8中のバウンズDB12と実質的に同一の構成部分に追加して、図28(b)に示すように、検索エンジン206のURLが設定されている。図29は端末装置200の処理フローチャートである。図30は、地図検索サーバ202の処理フローチャートである。図31はシーケンスチャートである。図32は検索結果リストの表示例を示す図である。以下、これらの図面を参照して、地図検索システム198の処理の説明をする。
【0168】
図29中のステップS152〜S162の処理は、図14中のステップS22〜S32の処理と同様である。また、図30中のステップS188〜S206の処理は、図15中のステップS48〜S66の処理と同様である。図31中の(100)〜(108)は図16中の(2)〜(8)のシーケンスと同様である。
【0169】
地図検索サーバ202は、図30中のステップS208で、バウンズDB204の検索をするが、ステップS68でのバウンズDB12の検索処理に加えて、検索エンジン206のURLを検索する。ステップS210で、ステップS70と同様のバウンズデータに加えて、検索エンジン206のURLを取得する。
【0170】
ステップS212で、ステップS72のバウンズデータレスポンスに加えて、図31中の(110)に示すように、検索エンジン206のURLをバウンズデータレスポンスとして端末装置200に送信する。
【0171】
端末装置200は、図29中のステップS164で、図14中のステップS32と同様のレスポンスに検索エンジン206のURLが追加されたバウンズデータレスポンスを受信する。ステップS166〜S170で、図14中のステップS36〜S42と同様の処理を行う。
【0172】
バウンズデータ上の注記表示領域がクリック操作されたとする。ステップS178で、検索エンジン206のURL、及びクリックされた注記を検索キーワードとして指定し、図31中の(116)に示すように、検索エンジン206にリクエストする。
【0173】
検索エンジン206は、検索キーワードに従って検索して、図31中の(118)に示すように、検索結果リストをレスポンスする。ステップS180で、検索結果リストレスポンスを受信する。ステップS182で、図31中の(120)に示すように、検索結果リストを表示する。例えば、注記がABホテルの場合、この注記に係るバウンズデータ上の注記表示領域がクリック操作されると、ABホテルを検索キーワードとして指定し、検索エンジン206に検索をリクエストし、検索エンジン206から検索結果リストレスポンスを受信すると、例えば、図32に示すように、地図画面上に表示された地図画像データ上の注記ABホテルを指す矢印を表示し、バウンズデータを地図の表示領域とは別の表示領域に表示するとともに、その下に検索結果リストを表示する。ユーザは検索結果リストの所望のページをクリックすることで、当該所望のページを表示することができる。これにより、ユーザは直接検索エンジン206にアクセスして検索キーワードを入力することなく、注記に関連する情報の検索が可能となる。
【0174】
尚、地図画像データ上の注記表示領域がクリックされたとき、注記表示領域に含まれる注記に係るバウンズデータ上の注記文字列を検索キーとして指定し、検索エンジン206に検索をリクエストするようにしても良い。
【0175】
以上説明した第3実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、ユーザがコピー&ペーストしなくても、注記をクリックすると、注記を検索キーとして、検索エンジン206に検索のリクエストをするようにしたので、ユーザの操作性が更に向上する。
【0176】
第4実施形態
図33は、本発明の第4実施形態による地図検索システム248の構成図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。同一の符号を附した構成要素についてはその説明を省略する。
【0177】
本実施形態では、注記の対象とする施設等の種類毎に、当該種類に対応する分野における情報を提供するWWWサーバとしてのサービスサーバ256#i(i=1〜n)のURLをバウンズデータレスポンスとして、端末装置250(任意の端末装置を250で表す)に送信し、バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域がクリックされたときに、注記の種類に応じて設定されたURLに対応するサービスサーバ256にリクエストするようにしている点が第1実施形態と異なる。
【0178】
端末装置250#i(i=1〜n)は、バウンズデータ上の注記表示領域がクリックされたときに、クリックされた注記の種類に対応するURLを指定し、該当するサービスサーバ256#i(i=1〜n)に情報の提供をリクエストするようにした点が図1中の端末装置2#i(i=1〜n)と異なる。バウンズDB254は、注記の種類を表す注記IDに応じて、サービスサーバ256#i(i=1〜n)のURLを設定している点が図1中のバウンズDB12と異なる。
【0179】
地図検索サーバ252は、第1実施形態のバウンズデータに追加して、注記の種類に応じたサービスサーバ256#i(i=1〜n)のURLを端末装置250にレスポンスするようにした点が図1中の地図検索サーバ6と異なる。サービスサーバ256#i(i=1〜n)は、ヘルス、トラベル、グルメなどの各分野についての情報を提供するWWWサーバである。
【0180】
図34は図32中の端末装置250の機能ブロック図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。リクエスト部260中の種類別サービスサーバリクエスト部262は、バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域、例えば、バウンズデータ表示部52により表示した注記IDに該当する注記種別名がクリックされたとき、注記表示領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータを求め、該バウンズデータの注記IDに対して設定されたURLを指定し、該当のサービスサーバ256にページの送信をリクエストする。
【0181】
レスポンス受信部264中の種類別サービスサーバレスポンス受信部266は、サービスサーバ256からのレスポンスとしてページを受信する。データ表示部268中のレスポンスページ表示部270は、種類別サービスサーバレスポンス受信部266が受信したページを画面に表示する。
【0182】
図35は図33中の地図検索サーバ252の機能ブロック図であり、図3中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。バウンズデータ取得部270は、バウンズデータとして、注記ID毎にサービスサーバ256のURLを取得するようにした点が図3中のバウンズデータ取得部66と異なる。
【0183】
送信部272中のバウンズデータレスポンス部274は、バウンズデータに注記ID毎のサービスサーバ256のURLを追加するようにした点が図3中のバウンズデータレスポンス部90と異なる。
【0184】
図36は図33中のバウンズDB254の論理構成図である。図36(a)に示すように、バウンズDB254には、図8中のバウンズDB12と実質的に同一の構成部分に追加して、図36(b)に示すように、地図画像ファイルID毎に、注記IDについて、サービスサーバ256のURLが設定されている。
【0185】
注記が、病院であれば病院関連情報、ホテルや旅館であればトラベル関連情報、レストランの店舗名であればグルメ情報の検索サーバ256のURLが設定される。また、注記に係る分野について情報を提供するサービスサーバが存在しない場合は、検索エンジン等のWWWサーバのURLが設定される。
【0186】
ここで、図36(a)に示すバウンズデータ(第1レコード)を第1ファイルに格納し、図36(b)に示すバウンズデータ(第2レコード)を第2ファイルに格納し、第1〜第2ファイルを物理的に分離して別々に構築することにより、URLの追加・変更等が容易であり、データベースのメンテナンスビリティが向上する。尚、図36(a)に示すバウンズDB252に、URLの属性を追加し、その属性に属性値としてのリンク先のURLを設定するようにしてもよい。
【0187】
図37は端末装置250の処理フローチャートである。図38は地図検索サーバ252の処理フローチャートである。図39はシーケンスチャートである。以下、これらの図面を参照して、地図検索システム248の処理の説明をする。
【0188】
図37中のステップS252〜S262の処理は、図14中のステップS22〜S32の処理と同様である。また、図38中のステップS288〜S306の処理は、図15中のステップS48〜S66の処理と同様である。図39中の(130)〜(138)は、図16中の(2)〜(8)のシーケンスと同様である。
【0189】
地図検索サーバ252は、ステップS308で、バウンズDB254の検索をするが、ステップS68でのバウンズDB12の検索処理に加えて、バウンズデータに含まれる注記IDを検索キーとして、URLを検索する。
【0190】
ステップS310で、ステップS70と同様のバウンズデータに加えて、注記IDについてURLを取得する。ステップS312で、ステップS72のバウンズデータに加えて、図39中の(140)に示すように、注記IDについてURLをバウンズデータレスポンスとして端末装置250に送信する。
【0191】
端末装置250は、図37中のステップS264で、図14中のステップS32と同様のバウンズデータに注記IDについてURLが追加されたバウンズデータレスポンスを受信する。ステップS266〜S270で、図14中のステップS36〜S40と同様の処理を行う。
【0192】
バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域、例えば、注記IDに該当する注記種別名がクリック操作されたとする。ステップS278で、クリックされた注記表示領域の表示座標から該当する注記のバウンズデータの注記IDについてのURLを取得し、図39中の(146)に示すように、該バウンズデータの注記IDについてのURLを指定し、サービスサーバ256にリクエストする。
【0193】
サービスサーバ256は、図39中の(148)に示すように、ページをレスポンスする。ステップS280で、レスポンスされたページを受信する。ステップS282で、図39中の(150)に示すように、ページを表示する。
【0194】
以上説明した第4実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、クリックした注記の種別に応じて情報を提供するサービスサーバにリクエストするので、ユーザは当該分野における情報をクリックするだけで容易に得ることができ、ユーザの操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0195】
【図1】本発明の第1実施形態による地図検索システムの概略構成図である。
【図2】図1中の端末装置の機能ブロック図である。
【図3】図1中の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図4】図1中の地図インデックスDBの構成図である。
【図5】地図DB及びバウンズDBの対応関係を示す図である。
【図6】地図画像データ上の注記とバウンズデータ上の注記の関係を示す図である。
【図7】地図DBの構成図である。
【図8】バウンズDBの論理構成図である。
【図9】バウンズDBの作製方法を示す図である。
【図10】地図画像ファイルとバウンズファイルの関係を示す図である。
【図11】注記がはみ出している場合のバウンズデータの説明図である。
【図12】地図画像データの一例を示す図である。
【図13】バウンズデータの一例を示す図である。
【図14】端末装置の動作フローチャートである。
【図15】地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図16】本発明の第1実施形態のシーケンスチャートである。
【図17】バウンズデータの表示例を示す図である。
【図18】本発明の第2実施形態による地図検索システムの概略構成図である。
【図19】図18中の端末装置の機能ブロック図である。
【図20】図18中の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図21】バウンズDBの論理構成図である。
【図22】端末装置の動作フローチャートである。
【図23】地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図24】本発明の第2実施形態のシーケンスチャートである。
【図25】本発明の第3実施形態による地図検索システムの概略構成図である。
【図26】図25中の端末装置の機能ブロック図である。
【図27】図25中の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図28】バウンズDBの論理構成図である。
【図29】端末装置の動作フローチャートである。
【図30】地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図31】本発明の第3実施形態のシーケンスチャートである。
【図32】検索結果リストの一例を示す図である。
【図33】本発明の第4実施形態による地図検索システムの概略構成図である。
【図34】図33中の端末装置の機能ブロック図である。
【図35】図33の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図36】バウンズDBの論理構成図である。
【図37】端末装置の動作フローチャートである。
【図38】地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図39】本発明の第4実施形態のシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0196】
2,140,200,250 端末装置
4 通信ネットワーク
6,150,202,252 地図検索サーバ
8 地図インデックスDB
10 地図DB
12,152,204,254 バウンズDB
14 WWWサーバ
206 検索エンジン
256 各種サービスサーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、リクエストに基づいて、地図画像データをレスポンスする検索サーバ、端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバとを有する地図検索システム、並びに、端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバとを有する地図検索システムを用いた地図検索方法に関し、特に、地図画像データとして地図に一体的に作製される注記へのコピー&ペースト操作や、注記への入力手段による操作に基づいて、注記についての情報をインタラクティブに提供する地図検索サーバ、地図検索システム及び地図検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット等の通信ネットワークを介して、ユーザのパーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話等の端末装置が地図検索サーバにアクセスして、地図検索サーバより地図画像データを受信して、表示する地図検索システムが知られている。
【0003】
地図は線や面・文字列・記号などで構成されるベクトルデータとして一般に作製されるが、インターネット上の地図検索サービスでは、サーバやクライアントのリソースや回線スピードなども考慮して、地図画像データをラスタ化して、サーバに格納しておき、画像データとしてクライアントに配信されている。
【0004】
このような地図サービスでは、山、河川、道路、住所標記、地図記号等の基本要素以外の地図上に載っている文字や数字のことであって、地図記号のないものの名前や種類、標高などの高さの数値、施設名や店舗名等の地図注記(以下、注記と略す)は、地図画像データとして作製されているため、クライアントの画面に表示された注記をコピー&ペースト等の操作により注記について詳細な情報を提供する(インタラクティブ)ことができなかった。
【0005】
このようにインターネット上の地図サービスの場合、地図データは、クライアントには画像データとして配信されるため、ユーザは地図上の注記についての情報をインタラクティブに閲覧することはできない。例えば、どのような施設なのか分からない注記があって、その意味をインターネットで調べようと思っても、その注記を見ながら同じ文字列を検索窓に入力しなければならない。
【0006】
そのため、ユーザの操作により、地図上に、銀行、コンビニエンスストア、病院、寺社等の店舗や施設等の案内情報のアイコンを重ねるという手法が一般的である。このように地図サービスをアイコンを使用してインタラクティブにした場合に、表示するべきアイコンが多いとアイコンが地図上に被さってしまい、地図自体が見にくくなるという問題があり、さらにアイコン同士も重なったりすると地図サービスの操作性も著しく損なうこととなる。地図上の店舗や施設をアイコンにより端末装置の画面に表示する先行技術として、特許文献1,2がある。
【0007】
特許文献1には、地図の表示領域内に存在する施設の個数が所定値以上である場合には、地図上に当該アイコンを表示せずに、表示画面における所定の位置に設けたサブウィンドウに代表アイコンを表示し、ユーザにより代表アイコンが選択されると、選択された代表アイコンに属する施設を示す施設アイコンを表示することが記載されている。
【0008】
特許文献2には、メッシュファイル内の各表示レベル毎にどのジャンルに属するアイコンを表示し、どのジャンルに属するアイコンを非表示とするかを表示制御テーブルに記憶しておき、地図画像の表示レベルに応じて、表示制御テーブルに記憶された制御情報に基づいて、各ジャンルのアイコンの表示、非表示を制御することが記載されている。
【特許文献1】特開2006−275662号公報
【特許文献2】特開2004−163592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では、地図の表示領域内に存在する施設の個数が所定値以上である場合には、店舗等のアイコンではなく、業種等でまとめられた代表アイコン表示になることから、具体的にどのような店舗があるか把握することができず、代表アイコンをクリックして初めて、各施設が具体的にどこにあるのかが分かるものであり、どのような施設があるのか分からず、代表アイコンをクリックするという手間が生じてしまうという問題点がある。
【0010】
また、特許文献2では、表示レベルに応じて、アイコンの表示をジャンル別に制御するためのテーブルを別途作成する必要があるため、手間がかかるという問題がある。
【0011】
更に、特許文献1,2では、いずれも、地図上の注記は画像データとして他の要素と一体化されてユーザに提供されることから、注記をコピー&ペーストして、インタラクティブに検索することができないという問題点がある。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、注記のコピー&ペーストや注記についてウェブサイトへのリンクが可能な地図検索サーバ、地図検索システム及び地図検索方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、地図検索サーバであって、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースと、地図画像データの送信のリクエストに基づいて、該当する地図画像ファイルに記憶された地図画像データをレスポンスする地図画像データレスポンス部と、地図画像データレスポンス部がレスポンスした地図画像データが記憶されている前記地図画像ファイルに対応し、前記バウンズデータベースに記憶されたバウンズデータをレスポンスするバウンズデータレスポンス部とを具備した地図検索サーバが提供される。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記各バウンズデータは、対応する地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の中で定義された注記の中で該注記を一意的に特定するバウンズ識別子、前記注記文字列及び該注記文字列の位置座標を含む第1レコードと、前記バウンズ識別子について該注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含む地図検索サーバが提供される。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記各バウンズデータは、前記注記文字列、該注記文字列の位置座標及び前記注記文字列が表す施設または店舗の種別を特定する注記識別子を含む第1レコードと、前記各注記識別子について該注記識別子が表す施設または店舗に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含む地図検索サーバが提供される。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項2又は3記載の地図検索サーバにおいて、前記第1レコードと前記第2レコードは物理的に別ファイルに格納されている地図検索サーバが提供される。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記バウンズデータレスポンス部は、検索キーワードに基づいて、該検索キーワードに関する情報を提供する検索エンジンへのリンク先に関するデータを前記レスポンスに含む地図検索サーバが提供される。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記バウンズデータの前記注記文字列が該バウンズデータに対応する前記ブロックの地図から途切れる場合には、該ブロックと同一の縮尺の該注記文字列が含まれる注記座標空間で記述した位置座標が前記バウンズデータとして前記バウンズデータベースに記憶されている地図検索サーバが提供される。
【0019】
請求項7記載の発明によれば、端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバとを有する地図検索システムであって、前記地図検索サーバは、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースと、地図画像データの送信のリクエストに基づいて、該当する地図画像ファイルに記憶された地図画像データをレスポンスする地図画像データレスポンス部と、地図画像データレスポンス部がレスポンスした地図画像データが記憶されている前記地図画像ファイルに対応し、前記バウンズデータベースに記憶されたバウンズデータをレスポンスするバウンズデータレスポンス部とを備え、前記端末装置は、位置情報に基づいて、該当する前記地図画像ファイルに記憶される地図画像データの送信を前記地図検索サーバにリクエストする地図画像データリクエスト部と、前記地図画像データレスポンス部よりレスポンスされた地図画像データを受信する地図画像データレスポンス受信部と、前記バウンズデータレスポンス部によりレスポンスされたバウンズデータを受信するバウンズデータレスポンス受信部と、前記地図画像データレスポンス受信部が受信した地図画像データの位置座標に該当する画面の位置に該地図画像データを表示する地図画像データ表示部と備えた地図検索システム。
【0020】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の発明において、入力手段により指示されるカーソルが指示する画面の表示領域に所定の操作がされると、前記バウンズデータの前記注記文字列の前記位置座標に基づいて、前記カーソルが前記地図画像データに含まれる注記の所定の表示領域を指示し、当該注記に係る前記バウンズデータが定義されているか否かを判断し、前記バウンズデータが定義されている場合には、バウンズデータの前記注記文字列を含む前記注記に係るデータを前記画面に表示するバウンズデータ表示部を更に具備した地図検索システムが提供される。
【0021】
請求項9記載の発明によれば、請求項8記載の発明において、前記端末装置は、前記バウンズデータ表示部により表示された前記データに含まれる前記注記文字列の表示領域に対する入力手段による所定の操作に基づいて、該注記文字列をバッファメモリにコピーし、該バッファメモリにコピーした注記文字列を貼り付けるコピー&ペースト制御部を更に具備した地図検索システムが提供される。
【0022】
請求項10記載の発明によれば、請求項8記載の発明において、前記各バウンズデータは、対応する地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の中で定義された注記の中で該注記を一意的に特定するバウンズ識別子、前記注記文字列及び該注記文字列の位置座標を含む第1レコードと、前記バウンズ識別子について該注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含み、前記端末装置は、前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域に入力手段により所定の操作がされると、該注記に係る前記バウンズデータの前記バウンズ識別子について前記リンク先に関するデータが設定されている場合は、該注記に関する情報の提供をサーバにリクエストする地図検索システムが提供される。
【0023】
請求項11記載の発明によれば、請求項8記載の発明において、前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で停止した後に所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記バウンズ識別子について前記第1リンク先が設定されている場合は、該第1リンク先に基づき注記に関する詳細情報の提供をサーバにリクエストする第1リクエスト部と、入力手段により指示されるカーソルが前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域に重なる所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記バウンズ識別子について前記第2リンク先が設定されている場合は、該第2リンク先に基づき注記に関する詳細情報の提供をサーバにリクエストする第2リクエスト部とを更に具備した地図検索システムが提供される。
【0024】
請求項12記載の発明によれば、請求項8記載の発明において、前記各バウンズデータは、前記注記文字列、該注記文字列の位置座標及び前記注記文字列が表す施設または店舗の種別を特定する注記識別子を含む第1レコードと、前記各注記識別子について該注記識別子が示す施設または店舗に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含み、前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが指示する前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記注記識別子について前記リンク先が設定されている場合は、前記リンク先に基づき注記の施設または店舗に関する情報の提供をサーバにリクエストするリクエスト部を更に具備した地図検索システムが提供される。
【0025】
請求項13記載の発明によれば、請求項7記載の発明において、前記バウンズデータレスポンス部は、検索キーワードに基づいて、該検索キーワードに関する情報を検索する検索エンジンに関する情報を前記レスポンスに含み、前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが指示する前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で所定の操作がされた場合、又は入力手段により指示されるカーソルが指示する前記地図画像データに含まれる注記の所定の表示領域で所定の操作がされた場合は、前記注記に係るバウンズデータの注記文字列を検索キーワードとする検索を前記検索エンジンにリクエストする地図検索システムが提供される。
【0026】
請求項14記載の発明によれば、地図検索方法であって、位置情報に基づいて、該位置情報に該当する地図画像データの送信をリクエストするステップと、前記リクエストに基づいて、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースから前記位置情報に該当する地図画像データを読み出して、レスポンスとして送信するステップと、前記レスポンスとして送信された前記地図画像データを受信するステップと、前記レスポンスとして送信された前記地図画像データが記憶される前記地図画像ファイルに対応するバウンズデータの送信をリクエストするステップと、前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースから前記レスポンスされた地図画像データに対応するバウンズデータを読み出して、レスポンスとして送信するステップと、前記レスポンスとして送信された前記バウンズデータを受信するステップと、前記地図画像データの位置座標に該当する位置に該地図画像データを画面に表示するステップとを具備した地図検索方法が提供される。
【0027】
請求項15記載の発明によれば、請求項14記載の発明において、前記各地図画像ファイルに含まれる地図画像データは、注記を除く地図データが格納された地図中間ファイル並びに前記地図データに基づいて作製された注記の座標及び大きさのデータを記憶する注記中間ファイルに基づき作製され、前記バウンズデータの注記文字列の位置座標は、前記注記中間ファイルに記憶された注記の座標及び大きさに基づいて作製されている地図検索方法が提供される。
【発明の効果】
【0028】
請求項1記載の発明によると、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、注記文字列及び注記文字列の位置座標を含むバウンズデータを地図画像データ上の注記とは別に作製しているので、画面に表示されたバウンズデータ中の注記文字列に対してコピー&ペースト操作等のインタラクティブな検索が可能となる。また、地図の上に何かを載せるわけではないので、アイコンを載せる場合に比べて、視認性が向上する。更に、注記は原則として重ならないよう配置されるため、アイコンを載せる場合に比べて操作性が向上する。
【0029】
請求項2記載の発明によると、注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関する情報をバウンズデータが含むようにしたので、別途検索等をすることなく、インタラクティブに注記に関する詳細な情報を提供することが可能となる。
【0030】
請求項3記載の発明によると、注記が表す施設や店舗の種類毎に、施設や店舗に関して詳細な情報を提供するサーバへのリンク先に関する情報をバウンズデータが含むようにしたので、注記が表す施設や店舗に関する詳細な情報をインタラクティブに提供することができる。
【0031】
請求項4記載の発明によると、第1レコードと第2レコードは物理的に別ファイルに作製されているので、設定可能なリンク先についてのみ、バウンズ識別子についてリンク先、または、注記識別子についてリンク先を設定すれば良いので、リンク先の変更や追加が容易に対処可能であり、バウンズデータベースのメンテナンスビリティが向上する。
【0032】
請求項5記載の発明によると、地図検索サーバはバウンズデータとして検索エンジンへのリンク先に関するデータをレスポンスとして送信するので、ユーザは注記をコピー&ペースト操作することなく、検索エンジンに注記を検索キーとする検索のリクエストをインタラクティブにすることが可能となり、ユーザの操作性が向上する。
【0033】
請求項6記載の発明によると、注記文字列が該当ブロックの地図から途切れる場合は、当該ブロックと同一の縮尺の該注記文字列が含まれる注記座標空間で記述した位置座標をバウンズデータとしているので、画面に表示されたマップのドラッグ操作等において、画面に表示された地図画像データの注記を確実に指定することができる。
【0034】
請求項7記載の発明によると、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、注記文字列及び注記文字列の位置座標を含むバウンズデータを地図画像データ上の注記とは別に作製しているので、画面に表示されたバウンズデータ中の注記文字列に対してコピー&ペースト操作等のインタラクティブな検索が可能となる。また、地図の上に何かを載せるわけではないので、アイコンを載せる場合に比べて、視認性が向上する。更に、注記は原則として重ならないよう配置されるため、アイコンを載せる場合に比べて操作性が向上する。
【0035】
請求項8記載の発明によると、画面に表示された地図画像データ上のバウンズデータが定義された注記の所定の表示領域がカーソルにより指示された場合には、バウンズデータ上の注記文字列を画面に表示するので、コピー&ペースト操作が可能となる。
【0036】
請求項9記載の発明によると、入力手段による操作により、端末装置に表示された注記に対して、コピー&ペーストができるので、注記に関してインタラクティブな閲覧が可能となる。
【0037】
請求項10記載の発明によると、注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関する情報をバウンズデータが含むようにしたので、別途検索等をすることなく、インタラクティブに注記に関する詳細な情報を提供することが可能となる。
【0038】
請求項11記載の発明によると、カーソルがバウンズデータの注記文字列の表示領域で停止した後、注記文字列の表示領域に対して所定の操作がされると、バウンズ識別子についての第1リンクに基づいて、注記に関する詳細情報をサーバより提供することができる。更に、注記文字列の表示領域にカーソルが重なる操作がされると、バウンズ識別子についての第2リンクに基づいて、注記に関する詳細情報を提供することができる。これにより、ユーザの操作性が一層向上する。
【0039】
請求項12記載の発明によると、注記が表す施設や店舗の種類毎に、施設や店舗に関して詳細な情報を提供するサーバへのリンク先に関する情報が設定されているので、注記が表す施設や店舗に関する詳細な情報を入力手段による操作によりインタラクティブに提供することができる。
【0040】
請求項13記載の発明によると、バウンズデータとして検索エンジンへのリンク先に関するデータを送信するので、注記をコピー&ペースト操作することなく、検索エンジンに注記を検索キーとする検索のリクエストをユーザはインタラクティブにすることが可能となり、ユーザの操作性が向上する。
【0041】
請求項14記載の発明によると、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、地図画像データが記憶されている地図画像ファイルと1対1に対応し、注記文字列及び注記文字列の位置座標を含むバウンズデータを地図画像データ上の注記とは別に作製しているので、画面に表示されたバウンズデータ中の注記文字列に対してコピー&ペースト操作等のインタラクティブな検索が可能となる。また、地図の上に何かを載せるわけではないので、アイコンを載せる場合に比べて、視認性が向上する。更に、注記は原則として重ならないよう配置されるため、アイコンを載せる場合に比べて操作性が向上する。
【0042】
請求項15記載の発明によると、地図画像ファイルに地図画像データとして格納される注記及びバウンズデータの注記は、注記中間ファイルに格納されている注記の位置座標及び大きさに基づいて作製されているので、両者の位置及び大きさを容易且つ確実に一致させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態による地図検索システムの構成図である。図1に示すように、地図検索システム1は、複数の端末装置2#i(i=1〜n)と、該端末装置2#i(i=1〜n)がインターネット等の通信ネットワーク4を通して接続された地図検索サーバ6を具備する。符号2#iは複数の端末装置の任意の一つを指すが、以下では2と省略して記す。
【0044】
端末装置2は、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話端末、カーナビゲーション装置、デジタルテレビ等、通信ネットワーク4を通して、所定の通信プロトコル、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)に従って、地図検索サーバ6より地図検索サービスの提供を受ける通信端末である。尚、通信プロトコルは、地図検索サーバ6との間で通信ネットワーク4を介して通信が可能であれば、HTTP以外の他のプロトコルであっても勿論良い。
【0045】
端末装置2は、図示しないが、CPU、表示装置、入力手段、ROM、メインメモリ、記憶媒体、I/Oコントローラ、通信インタフェース部等を有する。CPUは、オペレーティングシステム(OS)や地図検索に関わるプログラム等を実行する。表示装置は、地図画像等を表示するモニタ画面やデジタルテレビ等のTV画面である。
【0046】
入力手段は、文字や数字等が入力可能なキーボード等、及び表示装置の画面に出力された地図等の画像に対して直感的な入力操作を提供するGUI(Graphic User Interface)環境において、カーソルの位置の指示及びカーソル停止後に更に所定の操作(クリック操作)やカーソルを文字列が表示された表示領域に重ねる操作(マウスオーバー操作)等が可能なマウス等であり、これらの入力手段を用いて画面に表示された文字列に対してコピー&ペースト操作を可能とするものである。
【0047】
入力手段は、具体的には、PCでは、キーボード、マウス、タッチパッドなどであり、PDAでは、数字/文字入力キー、カーソルキー、指によるタッチパネルへのタップ操作に基づく画面制御手段やタッチペン等であり、携帯電話端末では、数字や文字入力キー、カーソルキー、指によるタップ操作に基づく画面制御手段であり、カーナビゲーション装置では、画面上の数字/文字入力やカーソル位置の指によるタッチ操作に基づく画面制御手段である。
【0048】
ROMは、端末装置2の起動時にCPUが実行するBIOS等、OSプログラムを格納するメモリである。メインメモリは、各種プログラムがローディングされてCPUが実行する主記憶メモリである。記憶媒体は、ハードディスクや光ディスク等の記憶媒体であり、地図検索に関わるプログラム等、各種プログラムや地図検索サーバ6から配信された地図画像データや後述するバウンズデータ等の各種データを格納する。I/Oコントローラは、CPUからの記憶媒体へのデータの読み出し及び書き込みを制御する。通信インタフェース部は、通信ネットワーク6とCPUとの間のインタフェースを司る。
【0049】
通信ネットワーク6は、インターネット等の通信ネットワークであり、端末装置2とは、光ファイバ等の有線通信ケーブルによって接続される場合や、無線LANのアクセスポイントを介して無線により接続される場合や、携帯電話端末等のように移動体ネットワークを介して無線により接続される場合が含まれる。
【0050】
地図検索サーバ6は、地図インデックスDB8、地図DB10及びバウンズDB12を含み、以下の機能を有する。
(1)端末装置2から、所定のプロトコル、例えば、HTTPに従って、住所、施設名、郵便番号、電話番号等の検索キーから位置情報リストの送信のリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)を受けると、地図インデックスDB8を検索し、該当する緯度経度の位置情報リストをレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。上記の検索キーを指定する方法は位置情報を得るための一例であり、勿論、他の方法によって得ることは可能である。
(2)端末装置2から位置情報リストの中からクリック操作等により選択された位置情報に該当する地図画像データの送信のリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)を受けると、位置情報をキーとして、地図DB10を検索し、位置情報により指示される地点の地図画像データが含まれる地図DB10に格納されている地図画像ファイルから地図画像データを読み出し、当該地図画像ファルを一意的に特定する地図画像ファイルID、並びに当該地図画像ファイルに格納されている地図画像データが表す地域の範囲(以下、地図画像データの地域範囲)、例えば、全体地図がメッシュ状に分割された当該地図画像データの地域範囲のブロックの地図の所定の地点を原点とする地図座標空間の左上隅の緯度経度及び右下隅の緯度経度とともに地図画像データを端末装置2にレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。
(3)端末装置2からレスポンスされた地図画像データに対応するバウンズデータの送信のリクエストを受けると、例えば、リクエストに端末装置2から指定されたレスポンスした地図画像データが格納されている地図画像ファイルIDを元に、地図画像データが格納されている地図画像ファイルに対応するバウンズデータをバウンズDB12より読み出し、端末装置2にレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。
【0051】
バウンズデータとは、後述のように、各注記に係るデータであり、注記文字列、注記座標及び注記ID等を含む。また、後述するように、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルが作製され、ブロックについて、バウンズデータが作製され、バウンズデータは地図画像ファイルと1対1に対応することから、地図画像ファイルを特定することによりレスポンスの対象のバウンズデータを特定する。
【0052】
地図検索サーバ6のハードウェア構成は、端末装置2と同様に、CPU、表示装置、入力手段、ROM、メインメモリ、記憶媒体、I/Oコントローラ及び通信インタフェース部等を有する。各ハードウェアの機能は、端末装置2と同様なので説明を省略する。WWW(World Wide Web)サーバ14は、通信ネットワーク4上に配設されたサーバであり、例えば、検索エンジンとして機能するサーバである。
【0053】
図2は、図1中の端末装置2の地図検索に係る機能ブロックである。図2に示すように、地図検索に係る機能ブロックは、イベントキャッチ部20、リクエスト部22、レスポンス受信部24、データ表示部26及びコピー&ペースト制御部28から構成され、これらは、記憶装置に格納された該当プログラムがメインメモリにローディングされて、CPUによるプログラムの実行により実現される。
【0054】
イベントキャッチ部20は、地図検索の検索キーワードの検索窓への入力がマウスなどの入力手段による検索ボタンのクリック操作等により終了したこと、位置情報リスト中の位置情報がマウス等の入力手段によるクリック操作等により選択されたこと、画面に表示された地図画像データ上の注記に対してクリック操作等がされたこと、バウンズデータがコピー&ペーストに係る操作がされたことなどのユーザによる入力手段の操作に基づく各種のイベント発生をキャッチし、検索キーワードや位置情報等の処理に必要な情報をパラメータとしてリクエスト部22やコピー&ペースト制御部28を呼び出す。
【0055】
リクエスト部22は、位置情報リクエスト部30、地図画像データリクエスト部32及びバウンズデータリクエスト部34を有する。位置情報リクエスト部30は、ユーザにより検索窓に入力された表示対象の地図を指定する住所、郵便番号や施設名等を指定し、該当する緯度経度の位置情報リストの送信を地図検索サーバ6にリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)する。位置情報等の表示対象の地図を指定する方法は、検索キーワードを指定すること以外にも指定可能であり、それぞれの指定方法に従って指定すれば良い。
【0056】
地図画像データリクエスト部32は、画面に表示する地図の緯度経度の位置情報、例えば、位置情報リストの中でクリック操作等により、選択された緯度経度の地点が含まれる地図画像データの送信を地図検索サーバ6にリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)する。
【0057】
このとき、地図検索サーバ6では、地図画像データのレスポンスは、地図画像ファイル単位に行うことから、地図画像データのリクエストは選択された緯度経度の地点を地図表示画面の中心に表示するのに必要な地図画像ファイル数に応じて行われる。
【0058】
バウンズデータリクエスト部34は、受信した地図画像データが格納されている地図画像ファイルに対応するバウンズデータの送信をリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)する。例えば、地図検索サーバ6より地図画像データが格納されている地図画像ファイルIDをレスポンスとして端末装置2に送信しておき、地図画像ファイルIDを指定して、IDに対応するバウンズデータをリクエストする。
【0059】
レスポンス受信部24は、地図検索サーバ6より、リクエストに対するレスポンスを受信するものであり、位置情報レスポンス受信部40、地図画像データレスポンス受信部42及びバウンズデータレスポンス受信部44を有する。
【0060】
位置情報レスポンス受信部40は、位置情報リクエスト部30の位置情報リクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスである位置情報リストを受信する。地図画像データレスポンス受信部42は、地図画像データリクエスト部32の地図画像データリクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスである地図画像データ並びに地図画像データの地域範囲を示す緯度経度及び地図画像ファイルIDを受信する。
【0061】
バウンズデータレスポンス受信部44は、バウンズデータリクエスト部34のバウンズデータリクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスであるバウンズデータを受信する。バウンズデータは、後述するように、各注記について、バウンズID、注記文字列、注記ID、注記座標及び緯度経度の複数の属性のデータを含むことから、配列領域に格納する。
【0062】
バウンズデータの形式は、テキスト形式やXML形式である。テキスト形式の場合は、属性の区切り文字等のバウンズデータのフォーマットに従って、各注記について、各属性値を配列領域に格納し、XML形式の場合は、タグ等による指定に基づいて、各注記について、各属性値を配列領域に格納する。
【0063】
データ表示部26は、地図画像データ表示部50及びバウンズデータ表示部52を有する。地図画像データ表示部50は、地図画像データレスポンス受信部44が受信した地図画像データ及び当該地図画像データの地域範囲から、位置情報として指定された緯度経度が地図表示画面の中心に位置するように、表示対象の地図画像データを編集して地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。
【0064】
このとき、複数の地図画像ファイルの地図画像データを用いて画面に表示する場合は、各地図画像ファイルに格納された地図画像データの位置座標の移動量を算出し、この移動量に従って各地図画像データを編集し、地図表示画面データを生成する。
【0065】
また、地図画像データの拡大・縮小のスケーリングを行う必要があれば、地図画像データの拡大・縮小をした後、拡大・縮小後の地図画像データの位置座標の移動量に従って地図画像データの編集をし、地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。尚、地図画像データの拡大・縮小は、地図画像データの位置座標を移動量に従って編集した後に、行っても良い。
【0066】
バウンズデータ表示部52は、マウス等により指示されるカーソルが指示する位置に対応するバウンズデータが記述された後述する注記座標空間における位置座標を算出し、当該位置座標がバウンズデータの注記文字列を囲む四角形に含まれているか否かを判定し、当該バウンズデータの注記文字列を囲む四角形に含まれていると判定される場合は、該注記に係わるバウンズデータが定義されていることを画面に表示するとともに、地図画像データ上の注記に対してクリック等の所定の操作がされると、該注記に係わるバウンズデータ上の注記文字列を含むデータをポップアップの吹き出しに表示する。例えば、図17に示すように、地図画像データ上の注記ABCに係るバウンズデータをポップアップの吹き出しに表示する。このとき、バウンズデータとして、注記に係る住所、最寄り駅、電話番号が含まれる場合には、これらのデータもポップアップの吹き出しに表示する。また、店舗や施設の画像がバウンズデータとして指定されている場合は、画像をポップアップの吹き出しに表示する。
【0067】
以下、地図画像データ上の注記が表示されている所定の表示領域、例えば、該注記の文字列を囲む表示領域を地図画像データ上の注記表示領域と呼ぶ。注記文字列には横書きと、縦書き、2段組みがあるが、横書きと同様に、縦書き及び2段組の注記文字列についても、バウンズデータ上の注記文字列を画面に横一列に表示する。バウンズデータ上の注記文字列を含むデータの表示領域をバウンズデータ上の注記表示領域と呼ぶ。
【0068】
ここで、画面に表示された地図画像データが拡大・縮小されていれば、地図画像データに対するスケールと同じスケールでバウンズデータの注記文字列の位置座標のスケーリングをした後、バウンズデータに対応する地図画像ファイル中の地図画像データの移動量と同じ移動量に従って位置座標を編集し、当該位置座標がバウンズデータの注記文字列を囲む四角形に含まれているか否かを判定し、注記文字列に含まれている場合は、注記文字列を画面に表示する。尚、地図画像データと同様にバウンズデータについての拡大・縮小は、バウンズデータの位置座標を移動量に従って編集した後に行っても良い。
【0069】
後述するように、バウンズデータは地図画像ファイルと1対1に対応するだけでなく、地図画像ファイルに対応するブロックの地図に係わる地図画像データは対応するブロックの所定の位置を原点とし、原点から縦及び横方向に所定範囲の地図座標空間で記述され、バウンズデータも対応する地域が地図画像データと同じ所定の位置を原点とし、地図画像座標空間と同じ範囲の注記座標空間で記述されている。
【0070】
そのため、地図座標空間の原点と注記座標空間の原点を重ねることにより、地図画像データ上の注記とバウンズデータ上の注記とがぴったり重なり、地図画像でテータ上の注記表示領域をクリックにより指定することにより、該当するバウンズデータ上の注記を確実に表示することができる。また、ユーザが画面上のマップのスクロールやドラッグ操作をした場合でも、地図画像データ上の注記の位置座標がバウンズデータ上の注記文字列の位置座標により分かるので、地図画像データ上の注記表示領域をクリックすることにより、対応するバウンズデータ上の注記を画面上に確実に表示することができる。
【0071】
コピー&ペースト制御部28は、マウスやキーボード等の入力手段により画面に表示されたバウンズデータ上の注記文字列に対して、コピー操作がされると、バッファメモリに注記文字列を格納し、マウスやキーボード等の入力手段により注記のペースト操作がなされると、コピーした注記文字列を貼り付ける。
【0072】
コピー&ペーストは、検索エンジンとしてのWWWサーバ14にアクセスして、検索キーワードとして、注記をコピーしてから検索窓に貼り付けて、インタラクティブに閲覧する場面を想定している。ここで文字列には、英数字、漢字、カタカナ、ひらがな及び記号等の地図上に使用される注記の全ての文字が含まれる。
【0073】
縦書き及び2段組の注記文字列についても、バウンズデータ上の注記文字列は画面に横一列に表示されるので、コピー&ペーストが可能である。上記プログラムは、Ajax(Asynchronous JavaScript+XML)により実現することが可能である。Javaは登録商標である。
【0074】
図3は、図1中の地図検索サーバ6の機能ブロック図である。図3に示すように、地図検索サーバ6は、リクエスト受信部60、位置情報取得部62、地図画像データ取得部64、バウンズデータ取得部66及び送信部68から構成され、記憶装置に格納された該当プログラムがメインメモリにローディングされて、CPUによるプログラムの実行により実現される。
【0075】
リクエスト受信部60は、位置情報リクエスト受信部80、地図画像データリクエスト受信部82及びバウンズデータリクエスト受信部84を含む。位置情報リクエスト受信部80は、端末装置2から住所、施設名、郵便番号等の検索キーワードが指定された位置情報リストのリクエストを受信して、検索キーワードを位置情報取得部62に出力する。
【0076】
地図画像データリクエスト受信部82は、端末装置2から位置情報が指定された地図画像データのリクエストを受信して、位置情報を地図画像データ取得部64に出力する。バウンズデータリクエスト受信部84は、端末装置2からバウンズデータを指定する情報(例えば、地図画像ファイルID)が指定されたバウンズデータのリクエストを受信して、バウンズデータを指定する情報をバウンズデータ取得部66に出力する。
【0077】
位置情報取得部62は、位置情報リクエスト受信部80が受信した検索キーワードに基づいて、地図インデックスDB8を検索して、位置情報リストを取得する。地図画像データ取得部64は、地図画像データリクエスト受信部82が受信した位置情報から地図DB10を検索して、位置情報により指示される地点の地図画像データが含まれる地図DB10に格納されている地図画像ファイルID及び当該地図画像ファイルに格納されている地図画像データの地域範囲並びに地図画像ファイルIDに対応する地図画像ファイルから地図画像データを取得する。バウンズデータ取得部66は、バウンズデータリクエスト受信部84が受信した地図画像ファイルIDからバウンズDB12を検索し、該当するバウンズデータを取得する。
【0078】
尚、バウンズデータは端末装置2からバウンズデータのリクエストがされなくても、地図検索サーバ6が、地図画像データ及び地図画像データの地域範囲とともに、バウンズデータをレスポンスする、例えば、地図画像データ及び地域範囲と一緒にレスポンスした後、バウンズデータを自動でレスポンスするようにしても良い。この場合は、図2中のバウンズデータリクエスト部34は不要となる。
【0079】
送信部68は、位置情報レスポンス部86、地図画像データレスポンス部88及びバウンズデータレスポンス部90を有する。位置情報レスポンス部86は、位置情報取得部62が取得した位置情報リストをレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。
【0080】
地図画像データレスポンス部88は、地図画像データ取得部64が取得した地図画像データ、並びに地図画像ファイルID及び地図画像データの地域範囲をレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。バウンズデータレスポンス部90は、バウンズデータ取得部66が取得したバウンズデータをレスポンス(HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。
【0081】
本実施形態では、端末装置2が、緯度経度の地点が地図表示画面の中心となるように、地図画像データ及びバウンズデータの位置座標を編集し、地図表示画面を生成しているが、地図検索サーバ6側で、位置情報が指示する緯度経度が中心に位置するように、複数の地図画像ファイルに格納された地図画像データの移動量を算出し、移動量に従って地図画像データの位置座標を編集し、同じ移動量に従ってバウンズデータ上の注記の位置座標を編集し、地図画像データ及びバウンズデータのレスポンスをするようにしても良い。また、バウンズデータをHTML等の形式に編集してからレスポンスするようにしても良い。こうすることにより、端末装置2の処理負担を軽減させることができる。
【0082】
図4は図1中の地図インデックスDB8の構成例を示す図である。図4に示すように、地図インデックスDB8には、住所、郵便番号及び施設名等について、該当する緯度経度の位置情報が格納されている。住所、郵便番号及び施設名等が検索キーワードとして端末装置2により指定されると、当該検索キーワードに基づいて地図インデックスDB8が検索され、住所、郵便番号及び施設名等を含む緯度経度の位置情報が得られる。
【0083】
図5は図1中の地図DB10及びバウンズDB12の論理構成図を示す図であり、特に、図5(a)は地図画像データを示す図、図5(b)はバウンズデータを示す図である。図5(a)に示すように、全体地図、例えば、日本地図が所定の大きさ(約80km×約80km)のメッシュ(ブロック)に分割された一次メッシュ、一次メッシュが8×8に分割された二次メッシュ、二次メッシュが10×10に分割された三次メッシュ、更に、四次メッシュ、・・・、と高次メッシュに分割されている。各メッシュに含まれる地域の地図画像データが各メッシュに対応して地図画像ファイルとして格納されている。そして、高次のメッシュになるに従って、メッシュの地図の範囲が小さくなり、縮尺が大きくなる。
【0084】
各メッシュの地図における地図画像データは、該メッシュの所定の位置、例えば、左上隅を原点とし、縦及び横方向に所定の範囲の地図座標空間において記述され、地図画像ファイルが作製されている。このように、地図画像データは、縮尺に応じてメッシュのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有する。一方、図5(b)に示すように、バウンズデータ上の注記は、地図画像データについての各メッシュの地図と同じ地域が、地図座標空間の原点と同じ地点を原点とし、地図座標空間と同じ範囲の注記座標空間において記述されている。
【0085】
尚、メッシュ内にバウンズデータとして格納するべき注記が存在しない場合は、バウンズデータは作成されないが、メッシュ内にバウンズデータが存在すれば、当該メッシュに対応する地図画像ファイルが一意的に決まり、バウンズデータと対応する地図画像ファイルは1対1(バウンズデータが存在するメッシュが異なれば、それぞれ対応する地図画像ファイルは異なる)に対応する。以下では、各地域についての地図画像ファイルとバウンズデータは1対1に対応すると記載する。
【0086】
例えば、図6(a)に示すように、あるメッシュの地図において、原点(0,0)、横方向の最大座標値xmax,縦方向の最大座標値ymaxとする地図座標空間と、図6(b)に示す当該メッシュに対応する注記座標空間について、原点位置(0,0)に対応する地点、横方向の最大座標値xmax及び縦方向の最大座標値ymaxが同じである。
【0087】
従って、地図画像データ上の注記ABCDを囲む四角形の左下、右下、右上、左上の4点の位置座標が図6(b)に示すバウンズデータ上の注記ABCDの位置座標と同じであり、両者の原点を重ねると、バウンズデータ上の注記は地図上の注記とぴったり一致する。
【0088】
図7は、図1中の地図DB10の構成図を示す図である。図7に示すように、地図DB10は、地図画像インディクスファイル100と複数の地図画像ファイル102#i(i=1〜n)から構成される。地図インデックスファイル100には、各地図画像ファイル102#i(i=1〜n)について、地図画像ファイルID、緯度経度1及び緯度経度2並びに地図画像ファイル名が格納されている。
【0089】
各地図画像ファイルIDは、各地図画像ファイル102#i(i=1〜n)を一意的に特定する識別子であり、例えば、地図画像ファイル名が×××.gifであれば、拡張子を除く×××が地図画像ファイルIDとなる。
【0090】
緯度経度1,2は地図画像ファイル102#i(i=1〜n)に格納される地図画像データの地域範囲を示すものであり、例えば、緯度経度1は、地図画像ファイルに対応するメッシュの原点の地点の緯度経度、緯度経度2は、当該メッシュの右下隅の地点の緯度経度である。
【0091】
地図画像ファイルは当該メッシュの地域の地図画像データが格納されたファイル名である。各地図画像ファイル102#i(i=1〜n)は、各メッシュについて、注記を含む地図データがラスタ化された画像データファイルであり、例えば、GIF形式の地図画像ファイルである。
【0092】
図8は図1中のバウンズDB12の論理構成図である。図8に示すように、バウンズDB12は、地図画像ファイルID、バウンズID、注記、注記ID、座標、緯度経度等の属性の値を格納するファイルである。地図画像ファイルIDはバウンズデータに対応するいずれかの地図画像ファイル102#i(i=1〜n)のIDである。バウンズIDは該当する地図画像ファイル102#iに格納された地図画像データ上の注記の中で注記として登録するものについて、該注記を一意的に特定するバウンズデータ識別子である。このバウンズIDは、1つの地図画像ファイルIDに対して、地図画像ファイルの画像中に存在し、バウンズデータとしてバウンズDB12に登録される注記の数だけ存在する。
【0093】
注記は注記文字列である。注記IDは、寺、レストラン、病院、ホテル・旅館等の当該注記の種別を表す注記識別子である。座標は注記文字列の位置及び大きさを表すものであり、例えば、注記文字列を囲む四角形の左下、右下、右上及び左上の座標である。注記の表記は横書き、縦書き、2段組みがある。緯度経度は注記が示す施設等が位置する緯度経度である。バウンズID、注記、注記ID、座標及び緯度経度等をバウンズデータという。バウンズデータとして、注記に係わる店舗や施設の住所、電話番号、最寄り駅、店舗や施設の画像を指定する属性を追加しても良い。
【0094】
図9はバウンズDB12の作製工程を示す図である。地図を作製する上で必須の工程であるステップS2で、ツールを用いて、各メッシュの地域について作製された注記を含まない、例えば、ベクトルデータ形式の地図データを格納する地図中間ファイル110に格納された地図データを読み出し、表示装置に表示する。
【0095】
画面に表示された地図に基づいて注記を作製し、例えば、ベクトルデータ形式で表された注記文字列並びに注記を配置する場所及びその大きさを示す位置座標の注記データを注記中間ファイル112にテキストファイルとして格納する。このとき、原則として、注記は重ならないように配置される。
【0096】
ステップS4で、注記中間ファイル112に格納された注記文字列から登録する注記を選択し、注記文字列及び位置座標を、地図画像ファイルID、バウンズID、注記ID及び緯度経度とともにバウンズDB12に格納する。
【0097】
一方、ステップS6で、地図中間ファイル110の地図データ及び注記中間ファイル112の注記をラスタ化して地図画像データに合成し、地図画像ファイル102を作製する。注記中間ファイル112は、ステップS2における注記を見やすいように配置するという作業(編図という)の成果物であり、注記中間ファイル112に格納された注記データを元に生成されたバウンズDB12に格納されたバウンズデータ上の注記と地図画像ファイル102に格納された地図画像データ上の注記は確実にぴったり一致する。
【0098】
図10はバウンズDB12の物理構成例を示す図である。図10に示すように、地図画像ファイル102#i(i=1〜n)に対応するバウンズデータは当該ファイルに1対1に対応するバウンズファイル104#i(i=1〜n)により構成される。そして、そのファイル名は対応する地図画像ファイル102#iのファイル名と拡張子を除いて一致する。これにより、地図画像ファイル102#iの地図画像ファイルIDにより、該当するバウンズデータが容易に特定される。
【0099】
図11は注記が複数のメッシュに跨る場合のバウンズデータの作製方法を示す図である。例えば、注記CDEFが2つのメッシュの地図のそれぞれにおいて途切れて、2つのメッシュに対応する注記座標空間に跨っている場合、注記は存在する各メッシュに対応する注記座標空間において作製される。この場合は、二つのメッシュについて注記CDEFのバウンズデータが作製される。各メッシュにおいて、注記座標空間を等尺度で連続的に注記ABCDが含まれるよう延長した注記座標空間における座標を注記の位置座標とする。
【0100】
例えば、左のメッシュでは注記CDEFの文字EFが右にはみ出しており、注記CDEFの右下の座標及び右上の座標がメッシュに対応する注記座標空間における横軸の最大値よりも大きく設定される。また、右のメッシュでは、注記CDEFの文字CDが左にはみ出しており、横軸の最小値0よりも小さくなり、注記CDEFの左下の座標及び左上の座標がマイナスに設定される。
【0101】
これにより、地図画像ファイルに対応する地図座標空間から注記が途切れる場合でも、地図画像データ上の注記とバウンズデータ上の注記はぴったり一致する。これにより、マップのスクロール、ドラッグ、拡大・縮小の等の操作において、画面に表示された地図画像データ上の注記がクリックされると、確実に該当するバウンズデータの注記を画面に表示することができる。そして、一部が途切れた注記についても地図画像データ上の注記をクリックして、バウンズデータ上の注記文字列を画面に表示することができ、注記のコピー&ペーストが可能となる。
【0102】
図12は地図画像ファイルに格納された地図画像データの一例を示す図であり、図13は図12の地図画像データに対応するバウンズデータの一例を示す図である。図13に示すように、バウンズデータは地図画像ファイルに1対1に対応するテキストファイルに格納されている。
【0103】
SetLabelは地図画像ファイルID、tidはバウンズID、textは注記文字列、Specidは注記識別子、coordsは座標、latは緯度、lonは経度の各属性名であり、その属性値がバウンズデータとして格納されている。
【0104】
属性名及び属性値は特別な記号で囲まれ、他の属性名と属性値の区切り、並びに各バウンズデータの区切りは特別な記号で区切られていることから、端末装置2は、注記や座標等の必要な属性値を抽出することができる。尚、本例では、バウンズDB12をtext形式としたが、XML形式の文書で構築しても良い。
【0105】
図14は端末装置2の処理フローチャート、図15は地図検索サーバ6の処理フローチャート、図16はシーケンスチャートである。地図検索サーバ6にアクセスすると、地図検索サーバ6より該当ページがレスポンスされ、端末装置はレスポンスを受信して、画面にページを表示する。
【0106】
図14中のステップS20で、イベントがキャッチされたものとする。例えば、検索窓に位置検索キーワード、例えば、東京都文京区弥生が入力され、入力終了を指示する操作、例えば、「検索ボタン」がクリック操作により押されると、このクリック操作がイベントとしてキャッチされる。ステップS22で、端末装置2は、図16中の(2)に示すように、地図検索サーバ6に位置検索キーワードを指定し、位置情報をリクエストする。
【0107】
図15中のステップS48で、地図検索サーバ6は、端末装置2からのリクエストを受信する。ステップS50で位置情報がリクエストされたか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS52に進み、否定判定ならば、ステップS58に進む。ここでは、位置情報がリクエストされたので、ステップS52に進む。
【0108】
ステップS52で、位置検索キーワードに基づいて、地図インデックスDB8を検索する。ステップS54で、位置検索キーワードに該当する位置情報リストを取得する。ステップS56で、図16中の(4)に示すように、位置検索サーバ6は、位置情報リストをレスポンスとして、端末装置2に送信する。
【0109】
地図検索サーバ6からレスポンスされた位置情報リストは図14中のステップS24で受信される。ステップS26で位置情報リストを画面に表示する。ユーザは画面に表示された位置情報リストの中からクリック操作等により位置情報を選択したものとする。
【0110】
クリック操作等による選択は、ステップS20でイベントとしてキャッチされて、ステップS28で、端末装置2は、図16中の(6)に示すように、選択された位置情報を指定し、地図画像データの送信を地図検索サーバ6にリクエストする。
【0111】
地図検索サーバ6は、図15中のステップS48でリクエストを受信し、ステップS50が否定判定の場合、ステップS58で、リクエストが地図画像データのリクエストであるか否かを判定し、肯定判定の場合には、ステップS60に進む。
【0112】
ステップS60で、位置情報を検索キーとして、地図DB10中の地図インデックスファイル100を検索する。ステップS62で、位置情報が示す地点の地図画像データが格納された地図画像ファイル102(対応する地図画像ファイルを102で表す)より地図画像データ、並びに地図インデックスファイル100より当該地図画像ファイル102の地図画像ファイルID及び地図画像データの地域範囲を示す緯度経度1,2を取得する。
【0113】
地図検索サーバ6は、ステップS64で、図16中の(8)に示すように、地図画像データ並びに地図画像ファイルID及び緯度経度1,2を地図画像データレスポンスとして送信する。
【0114】
端末装置2は、図14中のステップS30で、地図画像データレスポンスを受信する。ステップS32で、図16中の(10)に示すように、地図画像ファイルIDを指定して、地図画像ファイルに対応するバウンズデータの送信をリクエストする。
【0115】
地図検索サーバ6は、図15中のステップS48で、リクエストを受信し、ステップS50、ステップS58及びステップS66での処理を経て、ステップS66が肯定判定の場合、ステップS68に進む。ステップS68では、地図画像ファイルIDを検索キーとして、バウンズDB12を検索する。例えば、地図画像ファイルIDが示すファイル名のバウンズファイル104(対応するバウンズファイルを104で表す)を検索する。
【0116】
ステップS70で、地図画像ファイルIDに対応するバウンズデータをバウンズDB12、例えば、バウンズファイル104から読み出して、取得する。ステップS72で、図16中の(12)に示すように、バウンズデータをレスポンスとして送信する。
【0117】
端末装置2は、図14中のステップS34で、バウンズデータのレスポンスを受信する。ステップS36で、受信した地図画像データ及び地図画像デ―タの地域範囲(緯度経度1,2)から、位置情報として指定された緯度経度が地図表示画面の中心に位置するように、地図画像データの位置座標を編集して、地図表示画面データを生成する。
【0118】
このとき、複数の地図画像ファイルの地図画像データを用いて画面に表示する場合は、各地図画像ファイルに格納された地図画像データの位置座標の移動量を算出し、この移動量に従って各地図画像データを編集し、地図表示画面データを生成する。
【0119】
また、地図画像データの拡大・縮小のスケーリングを行う必要があれば、地図画像データの拡大・縮小をした後、拡大・縮小後の地図画像データの位置座標の移動量に従って地図画像データの編集をし、地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。ステップS38で地図画面データを画面に表示する。
【0120】
ユーザは、地図画像データ上の注記表示領域に対してクリック操作をしたとする。端末装置2は、ステップS40で、マウス等により指示されるカーソルが指示する位置に対応するバウンズデータが記述された注記座標空間における位置座標を算出し、当該位置座標がバウンズデータの注記文字列を囲む4点の位置座標が示す四角形に含まれているか否かを判定し、注記文字列を含む四角形に含まれている場合は、図16中の(16)及び図17に示すように、注記文字列をポップアップの吹き出しに表示する。このとき、バウンズデータとして、住所、電話番号、最寄り駅、店舗や施設の画像が指定されている場合は、これらのデータも吹き出しに表示する。
【0121】
ここで、画面に表示された地図画像データが拡大・縮小されていれば、地図画像データに対するスケールと同じスケールでバウンズデータの注記文字列の位置座標のスケーリングをした後、バウンズデータに対応する地図画像ファイル中の地図画像データの移動量と同じ移動量に従って位置座標を編集し、位置座標がバウンズデータの注記文字列を囲む四角形に含まれているか否かを判定し、四角形に含まれている場合は、注記文字列をポップアップの吹き出しに表示する。
【0122】
ユーザは画面に表示されたバウンズデータ上の注記文字列のコピー操作をしたとする。このコピー操作はステップS20でイベントキャッチされる。ステップS44で、注記文字列をバッファにコピーする。ユーザは検索索エンジンとしてのWWWサーバ14にアクセスしたとする。WWWサーバ14からページが送信されて画面に表示される。
【0123】
ユーザは、コピーした注記を検索窓にペーストし、検索ボタンをクリックしたとする。端末装置2は、WWWサーバ14にコピー&ペーストした注記を検索キーワードとして指定して、検索のリクエストをし、WWWサーバ14からレスポンスされた検索キーワードに係るページリストを表示する。これにより、インタラクティブ閲覧が可能となる。
【0124】
以上説明した本実施形態によれば、地図の上にアイコンのように何かを載せるわけではないので、地図が見づらくなることがなくなり、アイコンを載せる場合に比べて視覚性が向上する。また、地図上の注記は原則として重ならないように位置されているため、アイコンを載せる場合に比べて操作性が向上する。
【0125】
注記文字列自体も画像ではなくテキストとして提供できるので、注記のコピー&ペーストが可能となり、これまで容易には知ることができなかった注記の詳細な情報をインラクティブに提供することが可能となった。
【0126】
尚、画面上に表示されたバウンズデータ上の注記文字列を含むデータの表示領域の所定領域、例えば、当該バウンズデータに含まれる緯度経度を注記文字列とともにホップアップの吹き出しに表示し、当該緯度経度がクリックされたとき、バウンズデータのレスポンスに含まれるバウンズデータ中の注記の緯度経度に基づいて、当該注記がマップの中心になるように、その周辺の地図及び注記を詳細に表示するようにしてもよい。これにより、検索対象の注記の周辺の地図情報が詳細に得られて、ユーザの操作性が向上する。
【0127】
また、ユーザが地図画像データ上の注記表示領域をクリックしたときに、該当するバウンズデータ上の注記文字列を画面に表示するのではなく、地図画像データを画面上に表示した後、バウンズデータ上の位置座標に基づいて、自動的にバウンズデータ上の注記を地図画像上の注記に重畳して表示するようにしても良い。この場合は、画面上で、地図画像データ上の注記とバウンズデータ上の注記とがぴったり重なって表示される。このバウンズデータ上の注記文字列に対してコピー&ペースト操作が可能となる。
【0128】
第2実施形態
図18は、本発明の第2実施形態による地図検索システム146の構成図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。同一の符号を附した構成要素についてはその説明を省略する。
【0129】
本実施形態では、バウンズデータに、バウンズデータ上の注記表示領域にカーソルが停止した後に所定の操作(クリック操作)されたときのリンク先のURL(Uniform Resource Locator)1及びバウンズデータ上の注記表示領域にカーソルが重なる操作(マウスオーバー操作)されたときのリンク先のURL2が設定可能であり、URL1やURL2が設定されているバウンズデータについては、ユーザのクリック操作やマウスオーバー操作に従って、リンク先のページを表示するようにしている点が第1実施形態と異なる。尚、クリック操作やマウスオーバー操作はマウスによるものに限らず他の入力手段による操作であっても良い。
【0130】
端末装置148#i(i=1〜n)は、URL1やURL2が設定されているバウンズデータについては、ユーザの注記表示領域のクリック操作やマウスオーバーの操作に従って、リンク先のページを表示するようにした点が図1中の端末装置20#i(i=1〜n)と異なる。
【0131】
バウンズDB152は、各バウンズデータについて、クリック操作時のリンク先のURL1、及び又はマウスオーバー操作のリンク先のURL2が設定可能である点が図1中のバウンズDB12と異なる。
【0132】
地図検索サーバ150は、第1実施形態のバウンズデータに追加して、リンク先のURL1及び又はURL2をバウンズデータの一部として端末装置148(任意の端末装置を148で表す)にレスポンスするようにした点が図1中の地図検索サーバ6と異なる。
【0133】
図19は図18中の端末装置148の機能ブロック図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。リクエスト部160には、バウンズクリックデータリクエスト部162及びバウンズマウスオーバーデータリクエスト部164が追加されている。
【0134】
バウンズクリックデータリクエスト部162は、バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域、例えば、注記文字列を囲む四角形の領域がクリックされると、注記文字列を囲む領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータのバウンズIDを取得し、該バウンズIDについてリンク先のURL1が設定されているか否かを判断し、URL1が設定されている場合は、WWWサーバ14にリンク先のページの送信をリクエストする。
【0135】
バウンズマウスオーバーデータリクエスト部164は、バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域、例えば、注記文字列を囲む四角形の領域にマウスオーバーされると、注記文字列を囲む領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータのバウンズIDを取得し、該バウンズIDについてリンク先のURL2が設定されているか否かを判断し、URL2が設定されている場合は、WWWサーバ14にリンク先のページの送信をリクエストする。
【0136】
ここでは、WWWサーバ14は、リンク先のURL1,URL2のサーバを示し、URL1,URL2の設定によっては地図検索サーバ150である場合もある。URL1は注記に係る施設・店舗が詳細な情報を提供しているサーバ内のページ、例えば、店舗等の公式ホームページのURLであり、URL2は注記に係る施設や店舗の概要を説明する地図検索サーバ6内のページ、例えば、バウンズデータよりも詳細な店舗等の特長等を説明したページのURLであることが考えられる。
【0137】
バウンズデータに、注記に係る店舗や施設の住所、電話番号、最寄り駅、店舗や施設の画像の指定等が含まれる場合には、URL2でリンクされるページには、これら以外の概要を説明するデータが含まれるが、バウンズデータで十分であれば、URL2を省略することができる。
【0138】
尚、バウンズクリックデータリクエスト部162は、地図画像データ上の注記表示領域がクリックされたとき、該注記表示領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータのバウンズIDを取得し、該バウンズIDについてリンク先のURL1が設定されているか否かを判断し、URL1が設定されている場合は、WWWサーバ14にリンク先のページの送信をリクエストするようにしても良い。
【0139】
また、バウンズマウスオーバーデータリクエスト部164は、地図画像データ上の注記表示領域がマウスオーバーされると、注記表示領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータのバウンズIDを取得し、該バウンズIDについてリンク先のURL2が設定されているか否かを判断し、URL2が設定されている場合は、WWWサーバ14にリンク先のページの送信をリクエストするようにしても良い。
【0140】
レスポンス受信部166には、バウンズクリックデータレスポンス部168及びバウンズマウスオーバーデータレスポンス部170が追加されている。バウンズクリックデータレスポンス部168はバウンズクリックデータリクエスト部162のリクエストに対するレスポンスであるバウンズクリックデータを受信する。バウンズマウスオーバーデータレスポンス部170はバウンズマウスオーバーデータリクエスト部164のリクエストに対するレスポンスであるバウンズマウスオーバーデータを受信する。
【0141】
データ表示部172には、バウンズクリックデータ表示部174及びバウンズマウスオーバーデータ表示部176が追加されている。バウンズクリックデータ表示部174は、バウンズクリックデータレスポンス受信部168が受信したバウンズクリックデータを画面に表示する。バウンズマウスオーバーデータ表示部176は、バウンズマウスオーバーデータレスポンス受信部170が受信したバウンズマウスオーバーデータをポップアップの吹き出しに表示する。例えば、バウンズデータ上の注記表示領域に重ねてバウンズマウスオーバーデータをポップアップの吹き出しに表示する。
【0142】
図20は図18中の地図検索サーバ150の機能ブロック図であり、図3中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。バウンズデータ取得部180は、バウンズデータに、クリック操作時のリンク先のURL1及び/又はマウスオーバー操作時のリンク先のURL2を追加して取得するようにした点が図3中のバウンズデータ取得部66と異なる。
【0143】
送信部182中のバウンズデータレスポンス部184は、バウンズデータに、クリック操作時のリンク先のURL1及び/又はマウスオーバー操作時のリンク先のURL2を追加してレスポンスするようにした点が図3中のバウンズデータレスポンス部90と異なる。
【0144】
図21は図18中のバウンズDB152の論理構成図である。図21(a)に示すように、バウンズDB152には、図8中のバウンズDB12と実質的に同一の構成部分に追加して、図21(b)に示すように、地図画像ファイルID毎に、クリック操作時のリンク先が設定可能な注記について、バウンズID及びURL1が設定されている。
【0145】
また、図21(c)に示すように、地図画像ファイルID毎に、マウスオーバー操作時のリンク先が設定可能な注記について、バウンズID及びURL2が設定されている。このように、クリック操作時及びマウスオーバー操作時のそれぞれの操作において、リンク先の設定可能な注記についてのみURL1,URL2がバウンズDB152に設定される。
【0146】
ここで、図21(a)に示すバウンズデータ(第1レコード)を第1ファイルに格納し、図21(b)に示すバウンズデータ(第2レコード)を第1ファイルとは異なる第2ファイルに格納し、図21(c)に示すバウンズデータ(第3レコード)を第1及び第2ファイルとは異なる第3ファイルに格納し、第1〜第3ファイルを物理的に分離して別々に構築することにより、URL1,URL2の追加・変更が頻繁にされるような場合にデータベースのメンテナンスビリティが向上する。
【0147】
尚、図21(a)に示すバウンズDB152に、URL1,URL2の属性を追加して、その属性に属性値を設定し、属性値が無ければその旨を設定するようにしてもよい。
【0148】
図22は、端末装置148の処理フローチャートである。図23は、地図検索サーバ150の処理フローチャートである。図24はシーケンスチャートである。以下、これらの図面を参照して、地図検索システム146の処理の説明をする。
【0149】
図22中のステップS102〜S112の処理は、図14中のステップS22〜S32の処理と同様である。また、図23中のステップS148〜S166の処理は、図15中のステップS48〜S66の処理と同様である。図24中の(50)〜(58)は図17中の(2)〜(8)のシーケンスと同様である。
【0150】
図23中のステップS168で、バウンズDB152の検索をするが、図16中のステップS68でのバウンズDB12の検索処理に加えて、地図画像ファイルIDをキーとして、バウンズID及びURL1、並びにバウンズID及びURL2を検索する。ステップS170で、ステップS70と同様のバウンズデータに加えて、設定されている注記について、バウンズID及びURL1、並びにバウンズID及びURL2を取得する。
【0151】
ステップS172で、ステップS72のバウンズデータレスポンスに加えて、図24中の(60)に示すように、URL1,URL2が設定されている注記について、バウンズID及びURL1、並びにバウンズID及びURL2をバウンズデータレスポンスとして端末装置148に送信する。
【0152】
図22中のステップS114で、図14中のステップS32と同様のバウンズデータレスポンスに加えて、URL1,URL2が設定されている注記について、バウンズID及びURL1、並びにバウンズID及びURL2のバウンズデータレスポンスを受信する。ステップS116〜S120で、図14中のステップS36〜S40と同様の処理を行う。
【0153】
バウンズデータ上の注記表示領域がクリック操作されたとする。端末装置148は、ステップS128で、クリックされた注記表示領域の表示座標から該当する注記のバウンズデータを取得し、このバウンズデータのバウンズIDについてURL1が設定されているか否かを判断し、URL1が設定されている場合は、図24中の(66)に示すように、URL1を指定して、ページの送信をWWWサーバ14にリクエストする。
【0154】
WWWサーバ14は、図24中の(68)に示すように、URL1で指定されるページをバウンズクリックデータレスポンスとして送信する。端末装置148は、ステップS130で、バウンズクリックデータレスポンスを受信する。ステップS132で、図24中の(70)に示すように、バウンズクリックデータを画面に表示する。
【0155】
バウンズデータ上の注記表示領域にマウスオーバー操作されたとする。端末装置148は、ステップS134で、マウスオーバー操作された注記表示領域の表示座標から該当する注記のバウンズデータを取得し、このバウンズデータのバウンズIDについてURL2が設定されているか否かを判断し、URL2が設定されている場合は、図24中の(72)に示すように、URL2を指定して、ページの送信をWWWサーバ14にリクエストする。
【0156】
WWWサーバ14は、図24中の(74)に示すように、URL2で指定されたページをバウンズマウスオーバーデータレスポンスとして送信する。端末装置148は、ステップS136で、バウンズデータレスポンスを受信する。ステップS138で、図24中の(76)に示すように、マウスオーバーデータをバウンズデータ上の注記表示領域に重ねてポップアップの吹き出しに表示する。
【0157】
尚、バウンズデータについて、リンク先のURLを1個のみとして、端末装置148側で、クリック操作及びマウスオーバー操作のいずれか一方が操作されたとき、例えば、クリック操作されたときに、URLで示されるリンク先のページを表示し、他方の操作されたときは、例えば、マウスオーバー操作されても、リンク先のページを表示しないようにしてもよい。
【0158】
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、注記に対して、リンクを設定することが可能となり、ユーザは地図上のオブジェクトについて、別途検索等をすることなくスポットに関連する情報を調べることが可能となる。しかも、バウンズデータよりもより詳細な注記に係る施設等の概要をURL2のページに設定しておき、更に詳細な情報はURL1を設定しておくことにより、簡単な情報はバウンズデータにより得られ、より詳細な情報はURL2のページにより得られ、更に詳細な情報はURL1のページにより得られることから、スポットに関連する情報を目的に応じて調べることが可能となる。
【0159】
第3実施形態
図25は、本発明の第3実施形態による地図検索システム198の構成図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。同一の符号を附した構成要素についてはその説明を省略する。
【0160】
本実施形態では、地図検索サーバ202が検索エンジン206のURLをバウンズデータレスポンスとして送信しておき、注記表示領域がクリックされたときに、検索エンジン206に注記を検索キーワードとして指定して、検索のリクエストするようにしている点が第1実施形態と異なる。
【0161】
端末装置200#i(i=1〜n)は、バウンズデータ上の注記表示領域がクリックされた時に、検索エンジン206のURL及びクリックされた注記を検索キーワードとして指定して、検索エンジン206に検索のリクエストをするようにした点が図1中の端末装置2#i(i=1〜n)と異なる。
【0162】
バウンズDB204は、検索エンジン206のURLを設定している点が図1中のバウンズDB12と異なる。地図検索サーバ202は、第1実施形態のバウンズデータに追加して、検索エンジン206のURLをバウンズデータの一部として端末装置200(任意の端末装置を200で表す)にレスポンスするようにした点が図1中の地図検索サーバ6と異なる。
【0163】
図26は図25中の端末装置200の機能ブロック図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。リクエスト部210中のバウンズ情報検索リクエスト部212は、バウンズデータ上の注記表示領域がクリックされたとき、注記を検索キーとして指定し、検索エンジン206に検索をリクエストする。
【0164】
レスポンス受信部214中の検索結果リストレスポンス受信部216は、検索エンジン206からの検索結果リストレスポンスを受信する。データ表示部218中の検索結果リスト表示部220は、検索結果リストを画面に表示する。
【0165】
図27は図25中の地図検索サーバ202の機能ブロック図であり、図3中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。バウンズデータ取得部230は、バウンズデータに検索エンジン206のURLを追加して取得するようにした点が図3中のバウンズデータ取得部66と異なる。
【0166】
送信部232中のバウンズデータレスポンス部234は、バウンズデータに、検索エンジン206のURLを追加してレスポンスするようにした点が図3中のバウンズデータレスポンス部90と異なる。
【0167】
図28は図25中のバウンズDB204の論理構成図である。図28(a)に示すように、バウンズDB204には、図8中のバウンズDB12と実質的に同一の構成部分に追加して、図28(b)に示すように、検索エンジン206のURLが設定されている。図29は端末装置200の処理フローチャートである。図30は、地図検索サーバ202の処理フローチャートである。図31はシーケンスチャートである。図32は検索結果リストの表示例を示す図である。以下、これらの図面を参照して、地図検索システム198の処理の説明をする。
【0168】
図29中のステップS152〜S162の処理は、図14中のステップS22〜S32の処理と同様である。また、図30中のステップS188〜S206の処理は、図15中のステップS48〜S66の処理と同様である。図31中の(100)〜(108)は図16中の(2)〜(8)のシーケンスと同様である。
【0169】
地図検索サーバ202は、図30中のステップS208で、バウンズDB204の検索をするが、ステップS68でのバウンズDB12の検索処理に加えて、検索エンジン206のURLを検索する。ステップS210で、ステップS70と同様のバウンズデータに加えて、検索エンジン206のURLを取得する。
【0170】
ステップS212で、ステップS72のバウンズデータレスポンスに加えて、図31中の(110)に示すように、検索エンジン206のURLをバウンズデータレスポンスとして端末装置200に送信する。
【0171】
端末装置200は、図29中のステップS164で、図14中のステップS32と同様のレスポンスに検索エンジン206のURLが追加されたバウンズデータレスポンスを受信する。ステップS166〜S170で、図14中のステップS36〜S42と同様の処理を行う。
【0172】
バウンズデータ上の注記表示領域がクリック操作されたとする。ステップS178で、検索エンジン206のURL、及びクリックされた注記を検索キーワードとして指定し、図31中の(116)に示すように、検索エンジン206にリクエストする。
【0173】
検索エンジン206は、検索キーワードに従って検索して、図31中の(118)に示すように、検索結果リストをレスポンスする。ステップS180で、検索結果リストレスポンスを受信する。ステップS182で、図31中の(120)に示すように、検索結果リストを表示する。例えば、注記がABホテルの場合、この注記に係るバウンズデータ上の注記表示領域がクリック操作されると、ABホテルを検索キーワードとして指定し、検索エンジン206に検索をリクエストし、検索エンジン206から検索結果リストレスポンスを受信すると、例えば、図32に示すように、地図画面上に表示された地図画像データ上の注記ABホテルを指す矢印を表示し、バウンズデータを地図の表示領域とは別の表示領域に表示するとともに、その下に検索結果リストを表示する。ユーザは検索結果リストの所望のページをクリックすることで、当該所望のページを表示することができる。これにより、ユーザは直接検索エンジン206にアクセスして検索キーワードを入力することなく、注記に関連する情報の検索が可能となる。
【0174】
尚、地図画像データ上の注記表示領域がクリックされたとき、注記表示領域に含まれる注記に係るバウンズデータ上の注記文字列を検索キーとして指定し、検索エンジン206に検索をリクエストするようにしても良い。
【0175】
以上説明した第3実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、ユーザがコピー&ペーストしなくても、注記をクリックすると、注記を検索キーとして、検索エンジン206に検索のリクエストをするようにしたので、ユーザの操作性が更に向上する。
【0176】
第4実施形態
図33は、本発明の第4実施形態による地図検索システム248の構成図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。同一の符号を附した構成要素についてはその説明を省略する。
【0177】
本実施形態では、注記の対象とする施設等の種類毎に、当該種類に対応する分野における情報を提供するWWWサーバとしてのサービスサーバ256#i(i=1〜n)のURLをバウンズデータレスポンスとして、端末装置250(任意の端末装置を250で表す)に送信し、バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域がクリックされたときに、注記の種類に応じて設定されたURLに対応するサービスサーバ256にリクエストするようにしている点が第1実施形態と異なる。
【0178】
端末装置250#i(i=1〜n)は、バウンズデータ上の注記表示領域がクリックされたときに、クリックされた注記の種類に対応するURLを指定し、該当するサービスサーバ256#i(i=1〜n)に情報の提供をリクエストするようにした点が図1中の端末装置2#i(i=1〜n)と異なる。バウンズDB254は、注記の種類を表す注記IDに応じて、サービスサーバ256#i(i=1〜n)のURLを設定している点が図1中のバウンズDB12と異なる。
【0179】
地図検索サーバ252は、第1実施形態のバウンズデータに追加して、注記の種類に応じたサービスサーバ256#i(i=1〜n)のURLを端末装置250にレスポンスするようにした点が図1中の地図検索サーバ6と異なる。サービスサーバ256#i(i=1〜n)は、ヘルス、トラベル、グルメなどの各分野についての情報を提供するWWWサーバである。
【0180】
図34は図32中の端末装置250の機能ブロック図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。リクエスト部260中の種類別サービスサーバリクエスト部262は、バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域、例えば、バウンズデータ表示部52により表示した注記IDに該当する注記種別名がクリックされたとき、注記表示領域の画面上の位置から該当する注記のバウンズデータを求め、該バウンズデータの注記IDに対して設定されたURLを指定し、該当のサービスサーバ256にページの送信をリクエストする。
【0181】
レスポンス受信部264中の種類別サービスサーバレスポンス受信部266は、サービスサーバ256からのレスポンスとしてページを受信する。データ表示部268中のレスポンスページ表示部270は、種類別サービスサーバレスポンス受信部266が受信したページを画面に表示する。
【0182】
図35は図33中の地図検索サーバ252の機能ブロック図であり、図3中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。バウンズデータ取得部270は、バウンズデータとして、注記ID毎にサービスサーバ256のURLを取得するようにした点が図3中のバウンズデータ取得部66と異なる。
【0183】
送信部272中のバウンズデータレスポンス部274は、バウンズデータに注記ID毎のサービスサーバ256のURLを追加するようにした点が図3中のバウンズデータレスポンス部90と異なる。
【0184】
図36は図33中のバウンズDB254の論理構成図である。図36(a)に示すように、バウンズDB254には、図8中のバウンズDB12と実質的に同一の構成部分に追加して、図36(b)に示すように、地図画像ファイルID毎に、注記IDについて、サービスサーバ256のURLが設定されている。
【0185】
注記が、病院であれば病院関連情報、ホテルや旅館であればトラベル関連情報、レストランの店舗名であればグルメ情報の検索サーバ256のURLが設定される。また、注記に係る分野について情報を提供するサービスサーバが存在しない場合は、検索エンジン等のWWWサーバのURLが設定される。
【0186】
ここで、図36(a)に示すバウンズデータ(第1レコード)を第1ファイルに格納し、図36(b)に示すバウンズデータ(第2レコード)を第2ファイルに格納し、第1〜第2ファイルを物理的に分離して別々に構築することにより、URLの追加・変更等が容易であり、データベースのメンテナンスビリティが向上する。尚、図36(a)に示すバウンズDB252に、URLの属性を追加し、その属性に属性値としてのリンク先のURLを設定するようにしてもよい。
【0187】
図37は端末装置250の処理フローチャートである。図38は地図検索サーバ252の処理フローチャートである。図39はシーケンスチャートである。以下、これらの図面を参照して、地図検索システム248の処理の説明をする。
【0188】
図37中のステップS252〜S262の処理は、図14中のステップS22〜S32の処理と同様である。また、図38中のステップS288〜S306の処理は、図15中のステップS48〜S66の処理と同様である。図39中の(130)〜(138)は、図16中の(2)〜(8)のシーケンスと同様である。
【0189】
地図検索サーバ252は、ステップS308で、バウンズDB254の検索をするが、ステップS68でのバウンズDB12の検索処理に加えて、バウンズデータに含まれる注記IDを検索キーとして、URLを検索する。
【0190】
ステップS310で、ステップS70と同様のバウンズデータに加えて、注記IDについてURLを取得する。ステップS312で、ステップS72のバウンズデータに加えて、図39中の(140)に示すように、注記IDについてURLをバウンズデータレスポンスとして端末装置250に送信する。
【0191】
端末装置250は、図37中のステップS264で、図14中のステップS32と同様のバウンズデータに注記IDについてURLが追加されたバウンズデータレスポンスを受信する。ステップS266〜S270で、図14中のステップS36〜S40と同様の処理を行う。
【0192】
バウンズデータ上の注記表示領域の所定の領域、例えば、注記IDに該当する注記種別名がクリック操作されたとする。ステップS278で、クリックされた注記表示領域の表示座標から該当する注記のバウンズデータの注記IDについてのURLを取得し、図39中の(146)に示すように、該バウンズデータの注記IDについてのURLを指定し、サービスサーバ256にリクエストする。
【0193】
サービスサーバ256は、図39中の(148)に示すように、ページをレスポンスする。ステップS280で、レスポンスされたページを受信する。ステップS282で、図39中の(150)に示すように、ページを表示する。
【0194】
以上説明した第4実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、クリックした注記の種別に応じて情報を提供するサービスサーバにリクエストするので、ユーザは当該分野における情報をクリックするだけで容易に得ることができ、ユーザの操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0195】
【図1】本発明の第1実施形態による地図検索システムの概略構成図である。
【図2】図1中の端末装置の機能ブロック図である。
【図3】図1中の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図4】図1中の地図インデックスDBの構成図である。
【図5】地図DB及びバウンズDBの対応関係を示す図である。
【図6】地図画像データ上の注記とバウンズデータ上の注記の関係を示す図である。
【図7】地図DBの構成図である。
【図8】バウンズDBの論理構成図である。
【図9】バウンズDBの作製方法を示す図である。
【図10】地図画像ファイルとバウンズファイルの関係を示す図である。
【図11】注記がはみ出している場合のバウンズデータの説明図である。
【図12】地図画像データの一例を示す図である。
【図13】バウンズデータの一例を示す図である。
【図14】端末装置の動作フローチャートである。
【図15】地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図16】本発明の第1実施形態のシーケンスチャートである。
【図17】バウンズデータの表示例を示す図である。
【図18】本発明の第2実施形態による地図検索システムの概略構成図である。
【図19】図18中の端末装置の機能ブロック図である。
【図20】図18中の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図21】バウンズDBの論理構成図である。
【図22】端末装置の動作フローチャートである。
【図23】地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図24】本発明の第2実施形態のシーケンスチャートである。
【図25】本発明の第3実施形態による地図検索システムの概略構成図である。
【図26】図25中の端末装置の機能ブロック図である。
【図27】図25中の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図28】バウンズDBの論理構成図である。
【図29】端末装置の動作フローチャートである。
【図30】地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図31】本発明の第3実施形態のシーケンスチャートである。
【図32】検索結果リストの一例を示す図である。
【図33】本発明の第4実施形態による地図検索システムの概略構成図である。
【図34】図33中の端末装置の機能ブロック図である。
【図35】図33の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図36】バウンズDBの論理構成図である。
【図37】端末装置の動作フローチャートである。
【図38】地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図39】本発明の第4実施形態のシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0196】
2,140,200,250 端末装置
4 通信ネットワーク
6,150,202,252 地図検索サーバ
8 地図インデックスDB
10 地図DB
12,152,204,254 バウンズDB
14 WWWサーバ
206 検索エンジン
256 各種サービスサーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図検索サーバであって、
全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、
前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースと、
地図画像データの送信のリクエストに基づいて、該当する地図画像ファイルに記憶された地図画像データをレスポンスする地図画像データレスポンス部と、
地図画像データレスポンス部がレスポンスした地図画像データが記憶されている前記地図画像ファイルに対応し、前記バウンズデータベースに記憶されたバウンズデータをレスポンスするバウンズデータレスポンス部と、
を具備した地図検索サーバ。
【請求項2】
前記各バウンズデータは、対応する地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の中で定義された注記の中で該注記を一意的に特定するバウンズ識別子、前記注記文字列及び該注記文字列の位置座標を含む第1レコードと、前記バウンズ識別子について該注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含む請求項1記載の地図検索サーバ。
【請求項3】
前記各バウンズデータは、前記注記文字列、該注記文字列の位置座標及び前記注記文字列が表す施設または店舗の種別を特定する注記識別子を含む第1レコードと、前記各注記識別子について該注記識別子が表す施設または店舗に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含む請求項1記載の地図検索サーバ。
【請求項4】
前記第1レコードと前記第2レコードは物理的に別ファイルに格納されている請求項2又は3記載の地図検索サーバ。
【請求項5】
前記バウンズデータレスポンス部は、検索キーワードに基づいて、該検索キーワードに関する情報を提供する検索エンジンへのリンク先に関するデータを前記レスポンスに含む請求項1記載の地図検索サーバ。
【請求項6】
前記バウンズデータの前記注記文字列が該バウンズデータに対応する前記ブロックの地図から途切れる場合には、該ブロックと同一の縮尺の該注記文字列が含まれる注記座標空間で記述した位置座標が前記バウンズデータとして前記バウンズデータベースに記憶されている請求項1記載の地図検索サーバ。
【請求項7】
端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバとを有する地図検索システムであって、
前記地図検索サーバは、
全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、
前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースと、
地図画像データの送信のリクエストに基づいて、該当する地図画像ファイルに記憶された地図画像データをレスポンスする地図画像データレスポンス部と、
地図画像データレスポンス部がレスポンスした地図画像データが記憶されている前記地図画像ファイルに対応し、前記バウンズデータベースに記憶されたバウンズデータをレスポンスするバウンズデータレスポンス部とを備え、
前記端末装置は、
位置情報に基づいて、該当する前記地図画像ファイルに記憶される地図画像データの送信を前記地図検索サーバにリクエストする地図画像データリクエスト部と、
前記地図画像データレスポンス部よりレスポンスされた地図画像データを受信する地図画像データレスポンス受信部と、
前記バウンズデータレスポンス部によりレスポンスされたバウンズデータを受信するバウンズデータレスポンス受信部と、
前記地図画像データレスポンス受信部が受信した地図画像データの位置座標に該当する画面の位置に該地図画像データを表示する地図画像データ表示部と備えた地図検索システム。
【請求項8】
入力手段により指示されるカーソルが指示する画面の表示領域に所定の操作がされると、前記バウンズデータの前記注記文字列の前記位置座標に基づいて、前記カーソルが前記地図画像データに含まれる注記の所定の表示領域を指示し、当該注記に係る前記バウンズデータが定義されているか否かを判断し、前記バウンズデータが定義されている場合には、バウンズデータの前記注記文字列を含む前記注記に係るデータを前記画面に表示するバウンズデータ表示部を更に具備した請求項7記載の地図検索システム。
【請求項9】
前記端末装置は、前記バウンズデータ表示部により表示された前記データに含まれる前記注記文字列の表示領域に対する入力手段による所定の操作に基づいて、該注記文字列をバッファメモリにコピーし、該バッファメモリにコピーした注記文字列を貼り付けるコピー&ペースト制御部を更に具備した請求項8記載の地図検索システム。
【請求項10】
前記各バウンズデータは、対応する地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の中で定義された注記の中で該注記を一意的に特定するバウンズ識別子、前記注記文字列及び該注記文字列の位置座標を含む第1レコードと、前記バウンズ識別子について該注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含み、
前記端末装置は、前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域に入力手段により所定の操作がされると、該注記に係る前記バウンズデータの前記バウンズ識別子について前記リンク先に関するデータが設定されている場合は、該注記に関する情報の提供をサーバにリクエストする請求項8記載の地図検索システム。
【請求項11】
前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で停止した後に所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記バウンズ識別子について前記第1リンク先が設定されている場合は、該第1リンク先に基づき注記に関する詳細情報の提供をサーバにリクエストする第1リクエスト部と、入力手段により指示されるカーソルが前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域に重なる所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記バウンズ識別子について前記第2リンク先が設定されている場合は、該第2リンク先に基づき注記に関する詳細情報の提供をサーバにリクエストする第2リクエスト部とを更に具備した請求項8記載の地図検索システムが提供される。
【請求項12】
前記各バウンズデータは、前記注記文字列、該注記文字列の位置座標及び前記注記文字列が表す施設または店舗の種別を特定する注記識別子を含む第1レコードと、前記各注記識別子について該注記識別子が示す施設または店舗に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含み、
前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが指示する前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記注記識別子について前記リンク先が設定されている場合は、前記リンク先に基づき注記の施設または店舗に関する情報の提供をサーバにリクエストするリクエスト部を更に具備した請求項8記載の地図検索システム。
【請求項13】
前記バウンズデータレスポンス部は、検索キーワードに基づいて、該検索キーワードに関する情報を検索する検索エンジンに関する情報を前記レスポンスに含み、
前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが指示する前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で所定の操作がされた場合、又は入力手段により指示されるカーソルが指示する前記地図画像データに含まれる注記の所定の表示領域で所定の操作がされた場合は、前記注記に係るバウンズデータの注記文字列を検索キーワードとする検索を前記検索エンジンにリクエストする請求項7記載の地図検索システム。
【請求項14】
地図検索方法であって、
位置情報に基づいて、該位置情報に該当する地図画像データの送信をリクエストするステップと、
前記リクエストに基づいて、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースから前記位置情報に該当する地図画像データを読み出して、レスポンスとして送信するステップと、
前記レスポンスとして送信された前記地図画像データを受信するステップと、
前記レスポンスとして送信された前記地図画像データが記憶される前記地図画像ファイルに対応するバウンズデータの送信をリクエストするステップと、
前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースから前記レスポンスされた地図画像データに対応するバウンズデータを読み出して、レスポンスとして送信するステップと、
前記レスポンスとして送信された前記バウンズデータを受信するステップと、
前記地図画像データの位置座標に該当する位置に該地図画像データを画面に表示するステップと、
を具備した地図検索方法。
【請求項15】
前記各地図画像ファイルに含まれる地図画像データは、注記を除く地図データが格納された地図中間ファイル並びに前記地図データに基づいて作製された注記の座標及び大きさのデータを記憶する注記中間ファイルに基づき作製され、前記バウンズデータの注記文字列の位置座標は、前記注記中間ファイルに記憶された注記の座標及び大きさに基づいて作製されている請求項14記載の地図検索方法。
【請求項1】
地図検索サーバであって、
全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、
前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースと、
地図画像データの送信のリクエストに基づいて、該当する地図画像ファイルに記憶された地図画像データをレスポンスする地図画像データレスポンス部と、
地図画像データレスポンス部がレスポンスした地図画像データが記憶されている前記地図画像ファイルに対応し、前記バウンズデータベースに記憶されたバウンズデータをレスポンスするバウンズデータレスポンス部と、
を具備した地図検索サーバ。
【請求項2】
前記各バウンズデータは、対応する地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の中で定義された注記の中で該注記を一意的に特定するバウンズ識別子、前記注記文字列及び該注記文字列の位置座標を含む第1レコードと、前記バウンズ識別子について該注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含む請求項1記載の地図検索サーバ。
【請求項3】
前記各バウンズデータは、前記注記文字列、該注記文字列の位置座標及び前記注記文字列が表す施設または店舗の種別を特定する注記識別子を含む第1レコードと、前記各注記識別子について該注記識別子が表す施設または店舗に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含む請求項1記載の地図検索サーバ。
【請求項4】
前記第1レコードと前記第2レコードは物理的に別ファイルに格納されている請求項2又は3記載の地図検索サーバ。
【請求項5】
前記バウンズデータレスポンス部は、検索キーワードに基づいて、該検索キーワードに関する情報を提供する検索エンジンへのリンク先に関するデータを前記レスポンスに含む請求項1記載の地図検索サーバ。
【請求項6】
前記バウンズデータの前記注記文字列が該バウンズデータに対応する前記ブロックの地図から途切れる場合には、該ブロックと同一の縮尺の該注記文字列が含まれる注記座標空間で記述した位置座標が前記バウンズデータとして前記バウンズデータベースに記憶されている請求項1記載の地図検索サーバ。
【請求項7】
端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバとを有する地図検索システムであって、
前記地図検索サーバは、
全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースと、
前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースと、
地図画像データの送信のリクエストに基づいて、該当する地図画像ファイルに記憶された地図画像データをレスポンスする地図画像データレスポンス部と、
地図画像データレスポンス部がレスポンスした地図画像データが記憶されている前記地図画像ファイルに対応し、前記バウンズデータベースに記憶されたバウンズデータをレスポンスするバウンズデータレスポンス部とを備え、
前記端末装置は、
位置情報に基づいて、該当する前記地図画像ファイルに記憶される地図画像データの送信を前記地図検索サーバにリクエストする地図画像データリクエスト部と、
前記地図画像データレスポンス部よりレスポンスされた地図画像データを受信する地図画像データレスポンス受信部と、
前記バウンズデータレスポンス部によりレスポンスされたバウンズデータを受信するバウンズデータレスポンス受信部と、
前記地図画像データレスポンス受信部が受信した地図画像データの位置座標に該当する画面の位置に該地図画像データを表示する地図画像データ表示部と備えた地図検索システム。
【請求項8】
入力手段により指示されるカーソルが指示する画面の表示領域に所定の操作がされると、前記バウンズデータの前記注記文字列の前記位置座標に基づいて、前記カーソルが前記地図画像データに含まれる注記の所定の表示領域を指示し、当該注記に係る前記バウンズデータが定義されているか否かを判断し、前記バウンズデータが定義されている場合には、バウンズデータの前記注記文字列を含む前記注記に係るデータを前記画面に表示するバウンズデータ表示部を更に具備した請求項7記載の地図検索システム。
【請求項9】
前記端末装置は、前記バウンズデータ表示部により表示された前記データに含まれる前記注記文字列の表示領域に対する入力手段による所定の操作に基づいて、該注記文字列をバッファメモリにコピーし、該バッファメモリにコピーした注記文字列を貼り付けるコピー&ペースト制御部を更に具備した請求項8記載の地図検索システム。
【請求項10】
前記各バウンズデータは、対応する地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の中で定義された注記の中で該注記を一意的に特定するバウンズ識別子、前記注記文字列及び該注記文字列の位置座標を含む第1レコードと、前記バウンズ識別子について該注記に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含み、
前記端末装置は、前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域に入力手段により所定の操作がされると、該注記に係る前記バウンズデータの前記バウンズ識別子について前記リンク先に関するデータが設定されている場合は、該注記に関する情報の提供をサーバにリクエストする請求項8記載の地図検索システム。
【請求項11】
前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で停止した後に所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記バウンズ識別子について前記第1リンク先が設定されている場合は、該第1リンク先に基づき注記に関する詳細情報の提供をサーバにリクエストする第1リクエスト部と、入力手段により指示されるカーソルが前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域に重なる所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記バウンズ識別子について前記第2リンク先が設定されている場合は、該第2リンク先に基づき注記に関する詳細情報の提供をサーバにリクエストする第2リクエスト部とを更に具備した請求項8記載の地図検索システムが提供される。
【請求項12】
前記各バウンズデータは、前記注記文字列、該注記文字列の位置座標及び前記注記文字列が表す施設または店舗の種別を特定する注記識別子を含む第1レコードと、前記各注記識別子について該注記識別子が示す施設または店舗に関する情報を提供するサーバへのリンク先に関するデータを含む第2レコードとを含み、
前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが指示する前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で所定の操作がされると、前記注記に係るバウンズデータの前記注記識別子について前記リンク先が設定されている場合は、前記リンク先に基づき注記の施設または店舗に関する情報の提供をサーバにリクエストするリクエスト部を更に具備した請求項8記載の地図検索システム。
【請求項13】
前記バウンズデータレスポンス部は、検索キーワードに基づいて、該検索キーワードに関する情報を検索する検索エンジンに関する情報を前記レスポンスに含み、
前記端末装置は、入力手段により指示されるカーソルが指示する前記バウンズデータ表示部により表示された前記注記に係るデータの表示領域で所定の操作がされた場合、又は入力手段により指示されるカーソルが指示する前記地図画像データに含まれる注記の所定の表示領域で所定の操作がされた場合は、前記注記に係るバウンズデータの注記文字列を検索キーワードとする検索を前記検索エンジンにリクエストする請求項7記載の地図検索システム。
【請求項14】
地図検索方法であって、
位置情報に基づいて、該位置情報に該当する地図画像データの送信をリクエストするステップと、
前記リクエストに基づいて、全体地図を複数のメッシュ状のブロックに分割し、縮尺に応じて当該ブロックのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各ブロックの地図について複数の注記を含む地図画像データを位置座標とともに記憶する複数の地図画像ファイルを含む地図データベースから前記位置情報に該当する地図画像データを読み出して、レスポンスとして送信するステップと、
前記レスポンスとして送信された前記地図画像データを受信するステップと、
前記レスポンスとして送信された前記地図画像データが記憶される前記地図画像ファイルに対応するバウンズデータの送信をリクエストするステップと、
前記ブロックの地図についての前記地図画像ファイルに1対1に対応し、当該地図画像ファイルに記憶された前記複数の注記の全部又は一部の注記の注記文字列について当該ブロックの地図と等縮尺の注記座標空間で記述した位置座標を注記文字列とともにバウンズデータとして記憶するバウンズデータベースから前記レスポンスされた地図画像データに対応するバウンズデータを読み出して、レスポンスとして送信するステップと、
前記レスポンスとして送信された前記バウンズデータを受信するステップと、
前記地図画像データの位置座標に該当する位置に該地図画像データを画面に表示するステップと、
を具備した地図検索方法。
【請求項15】
前記各地図画像ファイルに含まれる地図画像データは、注記を除く地図データが格納された地図中間ファイル並びに前記地図データに基づいて作製された注記の座標及び大きさのデータを記憶する注記中間ファイルに基づき作製され、前記バウンズデータの注記文字列の位置座標は、前記注記中間ファイルに記憶された注記の座標及び大きさに基づいて作製されている請求項14記載の地図検索方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【公開番号】特開2010−129017(P2010−129017A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305876(P2008−305876)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】
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