説明

基地局及び受信機障害診断方法

【課題】簡易な方法でサービスの中断及び受信機の性能劣化を発生せずに基地局内の受信機障害検出を行う。
【解決手段】端末101は基地局へ信号を送信するが、サイレンス期間と呼ばれる端末101が同時に停波する時間帯がある。通常、この期間で基地局は外来雑音の測定を行う。サイレンス期間の複数回の内の1回を受信機133等の障害診断に使用し、それ以外は外来雑音の測定を行う。受信機133等の診断を行う場合、サイレンス期間に外来雑音の測定ができないため、その期間に限り、その1回前のサイレンス期間に測定した外来雑音を保持し、受信機133等の診断中の外来雑音に適用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局及び受信機障害診断方法に係り、特に、無線通信システムにおける基地局及び受信機障害診断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信システムを運用する上で、システムの安定性は重要な要素の1つである。システムを安定的に動作させるためには、システム運用停止となる障害を発生させないことと同時に、障害が発生した場合には迅速にその障害を検出し、復旧させることが求められる。従って、無線基地局の障害検出回路及びその診断方式は極めて重要である。
【0003】
無線基地局には、送信機及び受信機が搭載されている。このうち、送信機の障害検出は、送信機が生成する送信主信号の一部を分岐させて、これを監視することにより、比較的容易に実現可能である。これに対し、受信機の障害検出は、単に受信信号の一部を分岐させて監視するのみでは実現不可能である。その理由は、受信機に入力される受信信号の電力は、設置環境及び端末の接続数などに応じて、刻々と変動するため、受信電力値が正常か異常かを判定する閾値を決めることができないためである。従って、受信機の障害検出を行うためには、何らかの既知の試験信号を受信機に入力し、受信機の受信状態を監視することにより実現するのが一般的である。
【0004】
例えば、特許文献1には、電力値が既知の試験信号を用いて受信機の診断を行う方法が開示されている。この方法では、同一無線基地局内に試験信号を出力する試験信号発生器又は送信信号を分配して受信機に入力する構成を搭載する。また、特許文献2には、既知の試験信号を用いず、受信機熱雑音を利用した簡易な受信機診断方法が開示されている。
【0005】
特許文献2では、受信機の障害検出用に、試験信号を用いるのではなく、受信機に存在する熱雑音を使用する。熱雑音は、熱エネルギによって、導体中の自由電子が運動することにより発生するものであり、全ての周波数において一様に分布している雑音である。従って、如何なる受信機であっても、受信機入力端に存在する導体内部で、必ず熱雑音が発生する。発生した熱雑音は、他の受信信号と同じく、受信機内部の増幅器によって増幅され復調機に入力される。障害検出回路は、受信機内部に、3個の高周波スイッチと、復調機に入力される信号電力を一定とする自動利得制御増幅器を搭載する。この3個の高周波スイッチを切り換えることにより、受信機内部の信号経路を切り換え、それぞれの場合における自動利得制御増幅器の利得値を用いて、受信機の正常性を診断している。
【特許文献1】特開2002−246978号公報
【特許文献2】特開2006−319616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
移動体通信システムは、広いサービスエリアをセルと呼ばれる多数の小さなエリアに分割し、各セル内に無線基地局装置を配置する。無線基地局装置はネットワークに接続されており、ユーザ端末は、当該端末が属するセルの無線基地局装置と無線を介して通信を行い、ネットワークを経由して別端末と通信を行うことが可能となる。これらの無線通信基地局で何らかの障害が発生した際には的確に障害を検出する必要があるが、無線基地局装置の運用中は24時間サービスを継続する必要があるため、如何にサービスに影響なく障害を検出するかが重要となる。また、障害検出のための装置や回路が大掛かりになると実装面積、消費電力の増加を招き、製造原価も上がるため、簡易な回路構成で実現できることが望ましい。
【0007】
特許文献2は簡易に受信機の診断を行うことができるが、復調機に入力する信号を受信信号から熱雑音に切り替えて診断を行っている期間はアンテナから信号を受信し復調することが困難である。この課題の解決策として特許文献2ではダイバーシチ受信構成を形成することにより、片系が診断を行っている期間は無線通信基地局は単ブランチ運転を行うことにより、サービスを継続することを可能としている。しかしながら、受信機の診断中に単ブランチ運転を行うと、サービスの中断はされないが、受信品質を維持することができない場合がある。例えばCDMA(Code Division Multiple Access、符合分割多重接続)方式の場合だと約3dBの受信感度の劣化が生じることがある。受信感度の劣化が大きくなると、上り電力制御を行う1xEV-DO(1x Evolution−Data Only)方式やUMB(Ultra Mobile Broadband)方式では無線端末の送信電力が上昇し、連続通話時間の減少や、また電力吹き上がりによる呼切断や呼量の低下を招く恐れがある。このように、受信機の診断中にサービスを中断せず、且つ、受信品質も維持することが課題となる。
【0008】
本発明は、簡易な方法でサービスを中断せずに、かつ、受信機の性能を劣化させずに無線通信基地局内の受信機の障害検出を行う基地局及び受信機障害診断方法を提供することを目的とする。また、本発明は、最小限の回路構成で、無線通信基地局の受信機の診断を行うことを目的のひとつとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
CDMA2000 1xEVDO方式や次世代無線データ通信方式として標準化が進められているUMB方式において、無線通信基地局は複数の端末から送波される信号を受信して復調し、無線通信基地局は端末に対し時刻情報を送信し、この情報を基に端末と同期を取る。また、端末は無線通信基地局へ信号を送信するが、サイレンス期間と呼ばれる約50秒〜7分の予め定められた間隔で3フレーム程度(約80ms)、端末が同時に停波する時間帯がある。この間に無線通信基地局では、端末からの信号以外の外来雑音を受信し、その電力の測定を行い、端末から受信する信号のダイナミックレンジの計算に使用する。端末が送信を続ける時間(サイレンス期間以外の時間)、サイレンス期間の時間は、基地局にて設定した時間を予め端末へ送信し、端末は基地局から送信された時刻情報に同期し、特定の時刻になると基地局からの指示無しに自動的に停波する。また、基地局も端末が停波する特定の時刻になると、同じく端末からの停波の連絡無しに外来雑音の測定を行う。
【0010】
本発明では、この外来雑音を測定するサイレンス期間を受信機の診断に利用する。サイレンス期間は端末からの信号を受信しないため、この期間を利用すれば、今までのサービスを中断することなく、かつ、受信感度の劣化も生じずに受信機の診断を行うことが出来る。無線通信基地局の受信機の障害は高い頻度では発生しないので、常に監視し続けるのは現実的ではなく、定期的に診断を行えれば良い。無線通信基地局の受信機が障害を発生する頻度は、外来ノイズが変化する頻度と比べると遥かに低いため、例えば、通常はサイレンス期間は外来雑音の測定を行い、サイレンス期間の複数回の内の1回を受信機を診断するために使用する。受信機の診断を行う場合、サイレンス期間に外来雑音の測定ができないため、その期間に限り、その1回前のサイレンス期間に測定した外来雑音を保持し、受信機の診断中の外来雑音に適用する。
以上の手法により、最小限の回路構成でサービスの中断無く、また、受信品質を維持したまま、無線通信基地局の受信機の診断を行うことが出来る。
【0011】
本診断方法は、例えば、アンテナと該アンテナを介して端末からの信号を受信する受信機と該受信機の正常性を診断する診断機能部を有する無線通信基地局及び該無線通信基地局と通信を行う無線端末により構成される無線通信システムにおいて、特定のタイミングに同期して、全ての無線端末が信号の送波を停止し、その期間に該受信機内の主信号経路に有するスイッチを該アンテナから終端器に切り替えることにより、受信機への外来雑音の入力を防止し、受信機の正常性を診断を行う。また、該診断を特定の周期で行うことにより、該基地局の受信機の正常性を判断する。
【0012】
また、基地局は、例えば、アンテナと該アンテナを介して端末からの信号を受信する為の受信機と、該受信機の正常性を判断する制御部とを備えた基地局であって、該無線端末へ時刻情報を送信することにより該無線端末と同期を取り、該受信機は該受信機の入力端を特定のタイミングに同期して該アンテナに接続するか又は特定の試験用信号入力に接続するかを切り替える第1のスイッチ部と、該受信機の入力端から入力された信号を低歪で増幅する低雑音増幅器と、該受信機の信号経路を該低雑音増幅器を経由する第1の経路、又は該低雑音増幅器を経由しない第2の経路に切り替える第2のスイッチ部と第1の経路及び第2の経路からの信号を、予め定められた利得で増幅する増幅部と、出力が一定となるように利得を制御し、該増幅部からの出力を制御された利得で増幅する自動利得制御増幅器とを有し、該制御部では、該第1のスイッチ部により該受信機の入力端を特定の試験用信号入力に接続し、該試験用信号を該低雑音増幅器に入力させ、該第2のスイッチ部を切り替えて、第1の経路に接続された場合の該自動利得制御増幅器の第1の利得と、該第2の経路に接続された場合の該自動利得制御増幅器の第2の利得とをそれぞれ取得し、取得された第1の利得及び第2の利得がそれぞれ、予め定められた第1の範囲内及び第2の範囲内であり、且つ、第1の利得と第2の利得との差が予め定められた第3の範囲内であることにより、該受信機の正常性を判断する。
【0013】
また、端末は、例えば、上記基地局へ信号を送信する端末であり、該基地局より時刻情報を受信し、該時刻情報により該基地局と送受信の同期を取ることができ、前記基地局が受信機診断を行う期間に信号の送信を停止する機能を持つ。
【0014】
本発明の第1の解決手段によると、
予め定められた期間毎に、端末が送波を停止するサイレンス期間を有し、基地局が該サイレンス期間に外部雑音電力を測定する無線システムにおける前記基地局であって、
前記端末からの信号を受信する受信機と、
外部雑音電力の測定回数に対する前記受信機の診断を行う頻度を示す頻度情報が予め設定され、該頻度情報に従い複数回の前記サイレンス期間のうちの1回を用いて前記受信機の正常性を診断し、他のサイレンス期間を用いて外部雑音電力を測定する制御部と
を備える前記基地局が提供される。
【0015】
本発明の第2の解決手段によると、
予め定められた期間毎に、端末が送波を停止するサイレンス期間を有し、基地局が該サイレンス期間に外部雑音電力を測定する無線システムにおいて、基地局が受信機の障害の診断する受信機障害診断方法であって、
前記基地局は、外部雑音電力の測定回数に対する受信機の診断を行う頻度を示す頻度情報が予め設定され、該頻度情報に従い複数回の前記サイレンス期間のうちの1回を用いて前記受信機の正常性を診断し、他のサイレンス期間を用いて外部雑音電力を測定する前記受信機障害診断方法が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、簡易な方法でサービスを中断せずに、かつ、受信機の性能を劣化させずに無線通信基地局内の受信機の障害検出を行う基地局及び受信機障害診断方法を提供することができる。また、本発明によると、最小限の回路構成で、無線通信基地局の受信機の診断を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、サービスを中断することなく無線通信基地局の受信機を診断する手法を詳細に説明する。
図1は、無線基地局の構成図である。
本実施の形態において、1系統の送信機と2系統の受信機を備え、ダイバーシチ受信を可能とする無線基地局を例に説明する。無線基地局100は、無線信号送受信部110、変復調処理部111、回線インタフェース部112及び基地局制御部113を備える。無線信号送受信部110は、送受信共用の0系アンテナ114と、受信用の1系アンテナ115が接続され、1系統の送信機132と2系統の受信機(0系受信機133・1系受信機134)を有する。さらに、無線信号送受信部110は、下り無線信号120と上り無線信号121を分離するDUP(デュプレクサ)130と、上り無線信号121の通過帯域を制限するBPF(帯域通過フィルタ)131とを有する。
【0018】
送信機132は変調機135から入力される下りベースバンド信号125を、下り無線信号122に変換する。0系受信機133は、端末101が送信した上り無線信号121を、上りベースバンド信号126に変換し、1系受信機134は、端末101が送信した上り無線信号121を、上りベースバンド信号127に変換する。変復調処理部111は、変調機135と復調機136を備え、データの変調及び復調を行う。回線インタフェース部112は、無線基地局100とネットワーク網102のインタフェースである。基地局制御部113は、無線基地局100の監視・制御機能を有する。例えば、基地局制御部113は、CPU137とメモリ(例えばRAM138、ROM139)とI/O140とを有する。尚、基地局制御部113は、例えば、無線信号送受信部110と接続されており、無線信号送受信部110内部の受信機と情報の送受信が可能である。保守端末103は、ネットワーク網102を経由して、基地局制御部113に接続され、無線基地局100の監視・制御をリモートにて行う機能を有する。
【0019】
本無線システムは、予め定められた期間毎に、端末が送波を停止するサイレンス期間を有する。また、基地局制御部113は、外部雑音電力の測定回数に対する受信機の診断を行う頻度を示す頻度情報が予め設定され、頻度情報に従い複数回のサイレンス期間のうちの1回を用いて受信機の正常性を診断し、他のサイレンス期間を用いて外部雑音電力を測定する。
【0020】
図2は、受信機の構成図である。
図2を参照して、受信機の障害検出を実現する障害検出回路について説明する。なお、図2は0系受信機133の構成を図示しているが、0系受信機133と1系受信機134は同一の構成とすることができるため、1系受信機134の説明は省略する。
0系受信機133は、複数のスイッチSW201(第1のスイッチ部)、SW202、SW203(SW202と203を第2のスイッチ部と記す)と、LNA(低雑音増幅器)205と、AMP(増幅器)206、AMP208及びBPF(帯域通過フィルタ)207と、ADC(AD変換器)209と、ベースバンド部212と、終端器213とを有する。また、ベースバンド部212は、BB−BPF(ベースバンド帯域通過フィルタ)と、AGC−AMP(自動利得制御増幅器)とを有する。なお、LNA205(第1の増幅部)と、AMP206、BPF207及びAMP208(第2の増幅部)は他の適宜の構成であってもよい。
【0021】
本実施の形態における受信機障害検出回路は、受信機にSW201・SW202・SW203の3個の高周波スイッチを有する。これらの3個のスイッチには、例えば、半導体スイッチを使用し、高速に切り替えることが可能である。SW201は、受信機の入力端子をアンテナ114に接続するか終端器213に接続するかを切り換える機能を有する。SW202とSW203は同時に動作し、受信機の信号経路をLNA(低雑音増幅器)205を経由させるか、LNA205をバイパスする経路204とするかを切り換える機能を有する。SW202とSW203を端子1側に設定(以下、SW設定(1)と記す)すると、LNA205を経由する経路となる。また、SW202とSW203を端子2側に設定(以下、SW設定(2)と記す)すると、LNA205をバイパスする経路204となる。
【0022】
LNA205は、受信信号を低歪で増幅する低雑音増幅器である。AMP206・AMP208は受信信号を増幅する増幅器である。BPF207は自帯域以外の不要な信号成分を減衰させる帯域通過フィルタである。ADC209は入力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するAD変換器である。BB−BPF210は、デジタル信号処理にて実現される帯域通過フィルタ機能である。AGC−AMP211は自動利得制御増幅器であり、復調機136に入力する信号電力を一定とするために、入力電力に応じて増幅器の利得を変える機能を有する。なお、図2では、AGC−AMP211の機能をベースバンド部212の機能として実現しているが、これをアナログ信号処理で実現しても差し支えない。
【0023】
一例として、復調機の入力ポートにおける上り信号電力が0dBmとなるように、AGC−AMP211の利得を閉ループ制御している場合を考える。受信機を構成する部品のうち、利得が可変なのはAGC−AMP211のみであり、それ以外の部品は固定利得である。AGC−AMP211以外の全部品の利得値合計を受信機固定利得とすれば、以下の式が成立する。
(受信電力)+(受信機固定利得)+(AGC−AMPの利得)=0dBm
これより、AGC−AMP211の利得は、以下の式を満足するように閉ループ制御される。
(AGC−AMPの利得)=−(受信機固定利得)−(受信電力)
受信機固定利得は一定であるため、受信機入力端に電力値が既知の信号を入力したときのAGC−AMP211の利得値には期待値が存在する。すなわち、AGC−AMP211の利得値が期待値の範囲に入っているかどうかをみれば、受信機の正常性を診断することができる。受信機の正常性診断については後にさらに詳しく述べる。
【0024】
図3は、入力切替部の構成図である。
診断に使用する入力信号は受信機133の使用する受信帯域に一定の電力の信号を入力できれば良い。従って、図2のスイッチ201とSW202との間に、カップラー302と試験信号発生器303とをさらに有してもよい。図2の構成においては、SW201により終端器213に接続して入力信号に熱雑音を使用するのに対して、図3の構成においては、入力切替部214の試験信号発生器303が試験信号を発生し、カップラー302で合成してSW202へ出力する。この場合、試験信号発生器303はSW201の動作に同期し、SW201が終端器213に接続する期間に、試験信号を出力する。
【0025】
図4は、受信機障害検出(受信機正常性診断)のシーケンス図である。
以下、本実施の形態における受信機障害検出方法について説明する。なお、0系受信機133と1系受信機134は同一の手順で診断可能であるため、以下の説明では、0系受信機133について説明し、1系受信機134の診断手順の説明は省略する。
【0026】
受信機正常性診断は、保守作業者を介さずに自動的に行われることができる。例えば、端末101が送波する期間(2つのサイレンス期間の間隔に相当)を5分、サイレンス期間を80ms、受信機診断を行う頻度をサイレンス期間10回のうち1回と設定すると、無線基地局100は約50分に1回の割合で0系受信機133の診断を行う。もしくは保守作業者が保守端末103を操作して、受信機正常性診断実行の命令を入力することにより診断を開始することもできる。その際の受信機正常性診断実行の命令には、例えば、試験する基地局の指定及び診断する受信機の指定(例えば、セクタ及び系)を含む。なお、端末が送波する期間、サイレンス期間、受信機診断を行う頻度は、上述の例に限らず適宜の時間、回数を用いることができる。
【0027】
ステップ401では、保守端末103が、基地局制御部113に対して受信機診断設定を行う。例えば、保守作業者の操作により、保守端末103は端末101が送波を継続する時間(送波期間、サイレンス期間間隔、送波周期)、サイレンス期間、受信機診断を行う頻度情報を入力する。保守端末103は、入力された送波期間、サイレンス期間、受信機診断を行う頻度情報の各情報を基地局制御部113に設定する(受信機診断設定)。
【0028】
ステップ402では、基地局制御部113は端末101へ時刻情報を送信する。ステップ403では、端末101は、ステップ402で基地局制御部113から受信した時刻情報を基に基地局制御部113と時刻同期を行う。ステップ404では、基地局制御部113は、端末101が送波を継続する時間(送波期間)、サイレンス期間、頻度情報を端末101へ送信する。また、ステップ402とステップ404は適宜の順序で実行してもよい。
【0029】
ステップ405−1では、端末101が無線送波を開始する。端末101はステップ404で入手した送波期間の間、無線信号の送波を継続する。ステップ405−2では、送波時間が経過すると、端末101は無線送波を停止する。この後、端末101はステップ404で入手したサイレンス期間の間、無線送波を停止している。サイレンス期間が経過すると、ステップ405−1又はステップ420に移り、再び無線送波を開始する。尚、図4のシーケンス図では、ステップ405−1〜ステップ405−2のシーケンスは基地局制御部113で予め設定した回数繰り返される。例えば今回の例では10回のサイレンス期間のうち1回の期間に受信機の診断を行うので、10回繰り返され、10回繰り返した後ステップ420へ移る。ステップ420以降は、ステップ405−1、405−2と同様である。なお、図では便宜上ステップ405とステップ420を分けているが、端末の処理は送波と停波を繰り返している。
【0030】
一方、基地局制御部113では、ステップ406−1において、送波期間とサイレンス期間とに基づき、停波時刻か(現時刻がサイレンス期間か)を判断する。停波時刻と判断されると、ステップ406−2では、基地局制御部113は、カウンタを更新する。例えば、基地局制御部113は、停波時刻毎にカウンタを1加算する。カウンタは、基地局制御部113内に設けられてもよいし、RAM138等にカウント値を記憶するようにしてもよい。なお、基地局制御部113で停波時刻であると判断されるタイミングは、端末101と基地局制御部113で時刻同期がとれているので、端末101での停波のタイミングと一致する。なお、端末101の送波開始時刻を設定するなどして、送波開始のタイミングを合わせるようにしてもよい。
【0031】
ステップ406−3では、基地局制御部113は、受信機を診断するタイミングか判断する。例えば今回の例では10回のサイレンス期間のうち1回の期間に受信機の診断を行う。具体的には、カウンタの値がステップ404で取得した頻度情報(例えば、10回)と一致した場合に、受信機を診断すると判断してもよい。なお、受信機を診断するタイミングか否かを判断する手法は、これ以外にも適宜の手法を用いることができる。基地局制御部113は、受信機を診断するタイミングでない場合、サイレンス期間内に信号以外の外来雑音の電力を測定し(ステップ406−4)、その後ステップ406−1に戻る。
【0032】
一方、受信機を診断するタイミングの場合、カウンタの値をリセットし(ステップ406−5)、ステップ407の処理に移る。ステップ407では、基地局制御部113は、受信機の診断を開始する前に、前回のサイレンス期間に測定された外来雑音測定結果を基地局制御部113内のRAM138に記録する。受信機を診断するタイミングでは、そのサイレンス期間に外来雑音が測定されないため、RAM138に記録された外来雑音測定結果を、次に外来雑音が測定されるまで使用することができる。
【0033】
ステップ408〜418では、基地局制御部113は、受信機の正常性を診断し、診断結果をステップ419で保守端末103に報告する。受信機の正常性診断は、例えば、特許文献2に記載された手法を用いることができるが、これ以外の適宜の手法を用いてもよい。基地局制御部113は、2つの受信機133と受信機134の正常性診断を並行して行ってもよい。また、各受信機の正常性診断を、異なるサイレンス期間に行うようにしてもよい。
【0034】
以下、受信機の正常性診断について説明する。
ステップ408では、基地局制御部113は、0系受信機133にSW201〜SW203の設定を命令する。ステップ409では、0系受信機133は、SW201を端子1に、SW202とSW203を端子1側に設定(SW設定(1))する。これにより、受信機入力端が終端されるため、0系受信機133には等価的に熱雑音のみが入力されている状態となる。なお、図3の構成を用いる場合は、さらに、試験信号発生器303から試験信号を発生させ、0系受信機133には等価的に試験信号が入力されている状態となる。受信機をアンテナ114に接続すると、上り無線信号及び外来雑音が受信機に入力されるが、これらの信号の電力は、基地局100の設置環境や端末の接続数などに応じて、刻々と変動するため、受信電力値が一定であるとみなすことができない。これらの影響を排除し精度良く診断を行うため、診断中は受信機入力端を終端する。
【0035】
ステップ410では、0系受信機133は基地局制御部113に、AGC−AMPの利得値を報告する。(以下、報告した値を、AGC−AMP利得(1)と記す)。ステップ411では、基地局制御部113は、0系受信機133より報告されたAGC−AMP利得(1)をRAM138に記録する。
【0036】
ステップ412では、基地局制御部113は、0系受信機133にSW201〜SW203の設定を命令する。ステップ413では、0系受信機133は、SW201を端子1に、SW202とSW203を端子2側(SW設定(2))に設定する。ステップ414では、0系受信機133は基地局制御部113に、AGC−AMPの利得値を報告する。(以下、報告した値を、AGC−AMP利得(2)と記す)。ステップ415では、基地局制御部113は、0系受信機133より報告されたAGC−AMP利得(2)をRAM138に記録する。
【0037】
ステップ416では、基地局制御部113は、0系受信機133にSW201〜SW203の設定を命令する。ステップ417では、0系受信機133は、SW201を端子2に、SW202とSW203を端子1側に設定する。これにより、0系受信機133は受信機入力端がアンテナ114に接続されるため、上り無線信号121を受信することができ、通常運用状態に復帰する。
【0038】
ステップ418では、基地局制御部113は、RAM138に記録したAGC−AMP利得(1)とAGC−AMP利得(2)を用いて、受信機の正常性を診断する。ステップ419では、基地局制御部113は、保守端末103に診断結果を報告する。診断結果には、例えば、診断を行った受信機を識別するための情報(例えば、セクタ及び系)、RAM138に記憶されているAGC−AMP211の利得値及び/又は受信機障害が発生しているか否かを示す情報を含むことができる。保守端末103は、診断結果を受信し、受信した診断結果を表示部に表示及び/又は記憶部に記憶し、本診断を終了する。なお、ステップ420では、サイレンス期間を経過した後、端末101は送波を再開する。
【0039】
図5及び図6は、SW設定(1)及び(2)の場合の受信機の性能の説明図である。ここでは、一例として、狭帯域CDMA(Code Division Multiple Access)方式の無線基地局に適用した場合の受信機の正常性の診断について説明する。なお、以下の説明では、図2のように熱雑音を入力として用いるものとして説明するが試験信号を用いる場合も同様である。0系受信機133の各区間の利得及び雑音指数は、例えば、SW設定(1)の場合は図5、SW設定(2)の場合は図6に示す性能であるとする。図5及び図6は、各区間の利得、雑音指数、総合利得、総合雑音指数を示している。なお、総合利得とは、その区間全体の利得であり、各部品の利得値から計算される。例えば、図5及び図6において、区間(2)〜(3)の総合利得の欄に示された数値は、区間(1)〜(3)までの利得を示し、区間(3)〜(4)の総合利得の欄に示された数値は、区間(1)〜(4)までの利得を示す。また、総合雑音指数は、その区間全体の雑音指数であり、個々の部品の利得値及び雑音指数値から計算される。例えば、図5及び図6において、区間(2)〜(3)の総合雑音指数の欄に示された数値は、区間(1)〜(3)までの雑音指数を示し、区間(3)〜(4)の総合雑音指数の欄に示された数値は、区間(1)〜(4)までの雑音指数を示す。なお、雑音指数は、熱雑音等のレベルの小さい入力に対してS/N比がどれだけ劣化するかを示しており、入力されるレベルが大きければS/N比の劣化は小さくて済む。例えば、図5では、区間(2)〜(3)では、LNA205に熱雑音が入力されるため、総合雑音指数は、LNAの雑音指数だけ増加するが、区間(3)〜(4)では増幅された信号がAMP206に入力されるため、例えば、総合雑音指数の増加(2.0dB)は区間(3)〜(4)の雑音指数(14.8dB)よりも小さい。一方、例えば、図6では、LNA205を経由しないため、区間(3)〜(4)ではAMP206に熱雑音レベルの信号が入力されるため、総合雑音指数は、例えば、区間(3)〜(4)の雑音指数(14.8dB)だけ増加する。AGC−AMP211の利得は、ポート(5)225における電力が0dBmとなるように、閉ループ制御されているものとする。ポート(1)221で発生する熱雑音電力は、以下の式で計算できる。
(ポート(1)の熱雑音電力)=10・log(k・T・BW・103)[dBm]
ただし、k:ボルツマン定数=1.38×10−23[J/K]、T:絶対温度[K]、BW:受信帯域幅[Hz]である。
【0040】
狭帯域CDMA方式の無線地基地局の受信帯域幅は、1.23MHzであるため、温度が25℃とすれば、ポート(1)の熱雑音電力は、−113dBmである。SW201が端子1側に設定され、受信機入力端が終端されているため、受信機には、この熱雑音が入力される。
【0041】
図7及び図8は、SW設定(1)及びSW設定(2)の場合の受信機のレベルダイアである。受信機の総合利得、総合雑音指数及び雑音電力は、例えば、図7及び図8に示すレベルで変化する。ポート(1)221で発生する熱雑音電力は、例えば、−113dBm(帯域幅1.23MHz、温度25℃)である。SW201が端子1側に設定され、受信機入力端が終端されているため、受信機には、この熱雑音以外の信号は入力されない。SW設定(1)の場合、ポート(1)221で発生した熱雑音は、雑音電力601のレベルダイアで、ポート(4)に到達する。なお、ポート(4)224における受信電力は、以下の式で計算できる。
(ポート(4)の受信電力)=(ポート(1)の熱雑音電力)+(ポート(1)〜ポート(4)間の総合利得)+(ポート(1)〜ポート(4)間の総合雑音指数)=−113dBm+50dB+5dB=−58dBm
従って、AGC−AMP211の利得は+58dBとなるように閉ループ制御される。これより、AGC−AMP利得(1)の期待値は58dBと計算できる。
【0042】
しかし、AGC−AMP利得(1)の値には、以下の要因によるばらつきが存在する。一つは、ポート(1)221で発生する熱雑音電力が温度により±1dB変化する(−40℃〜+85℃)ことによるばらつきである。もう一つは、ポート(1)221〜ポート(4)224間の構成部品の個別ばらつきである。これは、受信機の回路規模・使用部品等によって異なるが、一般的に±1dB〜±3dB程度のばらつきが存在する。なお、これら以外のばらつきを考慮してもよい。正常性判定閾値は、これらのばらつきを考慮して決める必要があり、例えば、期待値を58dB、許容範囲を±3dBとし、58dB±3dB以内をAGC−AMP利得(1)の規格値とする。なお、AGC−AMP利得(1)の期待値及びばらつきの値は一例であり、これ以外の値をとることもできる。
【0043】
次に、SW設定(2)の場合について説明する。SW設定(2)の場合、ポート(1)221で発生した熱雑音は、図8における雑音電力701のレベルダイアで、ポート(4)に到達する。SW設定(1)の場合と同様に、ポート(4)224における受信電力は、以下のように計算できる。
(ポート(4)の受信電力)=−113dBm+34dB+16.8dB
=−62.2dBm
従って、AGC−AMP211の利得は+62.2dBとなるように閉ループ制御される。AGC−AMP利得(1)の場合と同様に、例えば、AGC−AMP利得(2)の規格値を期待値の62.2dB、許容範囲を±3dBとし、62.2dB±3dB以内とする。なお、AGC−AMP利得(2)の期待値及びばらつきの値は一例であり、これ以外の値をとることもできる。
【0044】
ここで、ステップ411で基地局制御部113が記録したAGC−AMP利得(1)が、例えば、60dBであったとする。これは、上述のAGC−AMP利得(1)の規格の範囲内である。しかし、これだけをもって、受信機が正常であるとは言えない場合がある。理由は、例えば、LNA205が故障して信号が増幅されず、ポート(3)223に熱雑音のみが入力されている場合について考えると、この場合雑音信号電力は雑音電力701のレベルダイアと同じになる。すなわち、SW設定(2)の条件と等価であるため、AGC−AMP211の利得は、62.2dB±3dB以内の値になり得る。すなわち、LNA205が故障した場合でも、AGC−AMP利得(1)は60dBになり得る。
【0045】
上述のステップ418では、このような誤診断を防ぐために、以下の条件を全て満足した受信機を正常、それ以外の受信機は異常と診断する。
1.AGC−AMP利得(1)が58dB±3dB(第1の範囲)以内
2.AGC−AMP利得(2)が62.2dB±3dB(第2の範囲)以内
3.(AGC−AMP利得(2))−(AGC−AMP利得(1))が4.2dB±1dB(第3の範囲)以内
(AGC−AMP利得(2))−(AGC−AMP利得(1))の規格値について説明する。(AGC−AMP利得(2))−(AGC−AMP利得(1))の期待値は、AGC−AMP利得(2)の期待値からAGC−AMP利得(1)の期待値を減じた値であるため、4.2dBである。この値のばらつきは、AGC−AMP利得(1)及びAGC−AMP利得(2)のばらつきよりも小さい。理由は、AGC−AMP利得(1)及びAGC−AMP利得(2)を測定する回路において、ポート(1)221〜ポート(2)222間及びポート(3)223〜ポート(4)224間は共通であるためである。ポート(1)221〜ポート(2)222間が共通であることにより、ポート(1)221で発生する熱雑音電力が温度により変化する影響がなくなる。また、ポート(3)223〜ポート(4)224間も共通であることにより、この区間を構成する部品の個別ばらつきも無関係となる。従って、(AGC−AMP利得(2))−(AGC−AMP利得(1))の値のばらつきは、ポート(2)222〜ポート(3)223間、すなわちLNA205の性能ばらつきにのみ依存する。例えば、増幅率及び雑音に関する性能に応じて、許容範囲を±1dBとして、(AGC−AMP利得(2))−(AGC−AMP利得(1))の規格値を4.2dB±1dB以内とすることができる。なお、これ以外の値をとってもよい。(AGC−AMP利得(2))−(AGC−AMP利得(1))の値を、正常性診断の判定条件とすることで、LNA205の障害が検出可能となる。また、LNA205以外の部品で障害が発生した場合についても検出可能である。理由は、例えば、AMP206で障害が発生したとすると、AGC−AMP利得(1)とAGC−AMP利得(2)の値が、ほぼ同じになるため、判定条件3を満足できないからである。他の部品についても同様である。従って、上述の3つの判定条件を用いることにより、受信機の正常性診断が実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、例えば、無線通信システムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施の形態における無線基地局装置のブロック図である。
【図2】本実施の形態における受信機障害検出回路のブロック図である。
【図3】本実施の形態における入力切替部のブロック図である。
【図4】本実施の形態における受信機障害検出のシーケンス図である。
【図5】本実施の形態におけるSW設定(1)の場合の受信機の性能の説明図である。
【図6】本実施の形態におけるSW設定(2)の場合の受信機の性能の説明図である。
【図7】本実施の形態におけるSW設定(1)の場合の受信機のレベルダイアである。
【図8】本実施の形態におけるSW設定(2)の場合の受信機のレベルダイアである。
【符号の説明】
【0048】
100 無線基地局
101 端末
102 ネットワーク網
103 保守端末
110 無線信号送受信部
111 変復調信号処理部
112 回線インタフェース部
113 基地局制御部
114 0系アンテナ
115 1系アンテナ
120 下り無線信号
121 上り無線信号
122 下り無線信号
123 0系上り無線信号
124 1系上り無線信号
125 下りベースバンド信号
126 0系上りベースバンド信号
127 1系上りベースバンド信号
128 データ
130 DUP(デュプレクサ)
131 BPF(帯域通過フィルタ)
132 送信機
133 0系受信機
134 1系受信機
135 変調機
136 復調機
201〜203 SW(高周波信号用スイッチ)
205 LNA(低雑音増幅器)
206、208 AMP(増幅器)
207 BPF(帯域通過フィルタ)
209 ADC(ADコンバータ)
210 BB−BPF(ベースバンド帯域通過フィルタ)
211 AGC−AMP(自動利得制御増幅器)
212 ベースバンド部
213 終端器
214 入力切替部
302 CPL(カップラー)
303 試験信号発生器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた期間毎に、端末が送波を停止するサイレンス期間を有し、基地局が該サイレンス期間に外部雑音電力を測定する無線システムにおける前記基地局であって、
前記端末からの信号を受信する受信機と、
外部雑音電力の測定回数に対する前記受信機の診断を行う頻度を示す頻度情報が予め設定され、該頻度情報に従い複数回の前記サイレンス期間のうちの1回を用いて前記受信機の正常性を診断し、他のサイレンス期間を用いて外部雑音電力を測定する制御部と
を備える前記基地局。
【請求項2】
前記制御部は、
保守端末から、前記端末が送波する時間の長さを示す送波期間情報と、サイレンス期間の長さを示すサイレンス期間情報とを受信し、
該送波期間情報とサイレンス期間情報とに基づき、現時刻がサイレンス期間か否かを判断する請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記制御部は、前記端末と時刻の同期をとり、
前記端末が保守端末からの前記送波期間情報と前記サイレンス期間情報に従い停波するタイミングと、前記制御部が現時刻がサイレンス期間であると判断するタイミングとが一致する請求項2に記載の基地局。
【請求項4】
前記制御部は、
サイレンス期間の回数をカウントするカウンタ
を有し、
サイレンス期間毎に前記カウンタの値を加算し、
頻度情報と前記カウンタの値に基づき、現時刻のサイレンス期間が、前記受信機の正常性を診断するタイミングか否かを判断する請求項1乃至3のいずれかに記載の基地局
【請求項5】
前記制御部は、
前記受信機の正常性を診断するサイレンス期間のひとつ前のサイレンス期間に測定された外部雑音電力を記憶する記憶部
を有し、
該記憶部に記憶された外部雑音電力を、次に該外部雑音電力が測定されるサイレンス期間まで、端末から受信する信号のダイナミックレンジの計算に使用する請求項1乃至4のいずれかに記載の基地局。
【請求項6】
予め定められた期間毎に、端末が送波を停止するサイレンス期間を有し、基地局が該サイレンス期間に外部雑音電力を測定する無線システムにおいて、基地局が受信機の障害の診断する受信機障害診断方法であって、
前記基地局は、外部雑音電力の測定回数に対する受信機の診断を行う頻度を示す頻度情報が予め設定され、該頻度情報に従い複数回の前記サイレンス期間のうちの1回を用いて前記受信機の正常性を診断し、他のサイレンス期間を用いて外部雑音電力を測定する前記受信機障害診断方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−62624(P2010−62624A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−223444(P2008−223444)
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【出願人】(000153465)株式会社日立コミュニケーションテクノロジー (770)
【Fターム(参考)】