説明

基礎デバイス及び/又はパイプ及び/又はオーガを地中に設置するための、建設車両のブームの付属品としての装置

基礎デバイス及び/又はパイプ及び/又はオーガ(2)を地盤(3)内に設置するための、建設車両(5)のブーム(4)に取り付けられる付属品としての装置(1)であって、前記装置が前記ブーム(4)の結合ポイント(7)にヒンジ結合できる、取付部(6)と、前記取付部(6)に対して堅固に結合され、回転駆動及び/又は穴あけ及び/又は衝撃式穴あけ及び/又は杭打ち駆動として構成され、基礎デバイス及び/又はパイプ及び/又はオーガ(2)が地盤内への設置のために結合することができる、駆動ヘッド(8)と、を備えている。前記結合ポイント(7)は、前記基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)の長手軸(10)を横切る、少なくとも一つの第1方向(9)において、随意的には、前記第1方向(9)を横切る第2方向(11)においても、前記駆動ヘッド(8)に対して変位することができる。前記取付部(6)は、自在継手(13)であってもよく、該自在継手では、第1継手軸(14)が、前記結合ポイント(7)を変位させるために、第1及び第2継手部品(16,17)が互いに相対的に変位することができるように、前記第1方向(9)に伸長している。前記第2継手軸(15)は、前記第2及び第3継手部品(17,18)が、その上で互いに相対的に変位することができるように、前記第2方向(11)に伸長している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基礎デバイス(foundation device)及び/又は管(パイプ:pipe)及び/又は螺旋形の錐(オーガ:auger)を取り扱い、地中に設置(placing)するための、請求項1の前文に準拠した装置に関する。
【背景技術】
【0002】
杭打ちをするための−基礎デバイス及びパイプを打ち込み若しくは回転して駆動するための、或いは穴をあけるための、装置は公知である。これらは、別体の備品として有用であり、自己推進であってもよく、必要なガイド(保持および方位付け機能)及び駆動装置の全てを備えている。それ自体としては、所期の目的のために適切であり、また便利であるが、特に、それらの各々は特定の設置プロセス(杭打ち、或いは穴あけ、或いは回転による進行)のためだけに採用され得るので、比較的複雑である。それらは、大量の同様の設置プロセス(placement process)を継続的に行わなければならない場合にのみ、コスト効率が高い。
【0003】
たまに必要なだけの使用者(ユーザ:user)は、かかる装置が、例えば掘削機の腕(ブーム:boom)などの既知の多機能の建設車両に取り付けられる付属品の形態であればよいと、考えることであろう。このタイプのユーザにとっては、装置はこの方法においてのみ経済的である。かかる付属品ユニット(accessory unit)が、回転動作によってパイプを打ち込むための装置として、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,942,430B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、既知の装置では、全回転駆動プロセスを通じて、所望の駆動方向を維持し、それを垂直あるいは他の所望の角度に維持することは、実際には困難である。
【0006】
これは、一部には、回転による駆動プロセスが進展するに連れて、回転駆動装置が装備されているブームが降下するという事実によるものである。回転駆動具のブームでの結合ポイントは、掘削機のブームの旋回軸の周りの円形ラインに従動する。このことは、上端部では、回転駆動具およびそれにより回転して打ち込まれるべきパイプ若しくは支柱(ポスト:post)又はオーガが、前記結合ポイントに従い、修正が為されない限り、掘削機のアームの伸長方向において、意図した方向から外れて位置させられることになる、ことを意味している。
【0007】
同様の欠陥ある配置は、例えば、掘削機が、従ってブームが、斜めにそれるために(回転駆動方向が垂直なとき)、或いは、掘削機は真っ直ぐに着座しているのに対して、回転駆動方向が垂直とは異なっている場合において、回転動作によって打ち込まれるべきパイプの長手軸が掘削機のアームの移動面と合致しないときに、横方向において生じる。この誤差(エラー:error)原因と前述の誤差原因との組み合わせは、回転して打ち込まれるべきパイプの、各方向における逸脱した誤差をもたらすかも知れない。
【0008】
これに加えて、別の誤差原因としては地盤内の抵抗があり、これは、回転して打ち込まれるべきパイプの位置を意図した配置からずらし、結果として、建設車両の運転者(ドライバ:driver)の側の操作エラー、例えば、特に、前述の欠陥のある配置を修正することを企図したときに起こる操作エラーを生じさせ得る。
【0009】
従来技術においては、上述の位置外れ(ミスアラインメント:misalignment)は、主として、建設車両及び/又はブームの操縦によって、特に、ドライバが、状況に応じて、建設車両を前方または後方へ移動させることにより、或いは車両を旋回させることにより、又はブームを短縮,伸長もしくは旋回させることによって、補償される。
【0010】
しかしながら、この手法には、かなりの本来的な誤差原因が内在している。というのは、修正のやり方や程度が、操作者(オペレータ:operator)の目視判断および操縦動作の精度または技術(制御装置の精度)に依存しているからである。特に、起伏の多い地形での運転動作において、また、かかる操作に対して設計されている実行性(implement)を考慮すれば、この種の精度が不満足なことがよくあることは、明らかである。
【0011】
これらの問題に対する部分的な解決法が、米国特許第3,746,104号明細書に与えられている。そこでは、穴あけ(ドリル:drill)装置のブームが液圧で調節可能である。このことは、さもなければ、例えば、ブームが降下するときに、結合ポイントがドリル装置の長手軸から横滑り(ドリフト:drift)することを防止するために、必要とされるであろう、建設車両を前方へ及びその逆方向に駆動することによる方向の修正、を無くする。必要な修正は、制御が難しい運転動作によるのではなく、ブームの長さを液圧的に変化させることによって実行される。
【0012】
しかしながら、このことは、ブームの伸長方向における欠陥のある配置の問題を解決するだけであり、この問題を完全に解決するものではない。ブームが設置方向に関して直角以外の角度であれば、当該ブームの長さにおける如何なる変化でも、高さにおける変化に関連することになる。動作の方向に依っては、このことは、ドリルが望ましくない状態で引き抜かれ又は押し込まれる結果をもたらす。この解決法では、他の欠陥のある配置は、どんな場合でも、掘削機の対応する運転動作によって、おそらくは、関連する全ての不利な点を含めて掘削機本体の旋回動作によって、補償されなければならず、或いは、それら全てを補償することができないかも知れず、その場合には我慢しなければならない。この解決法は、何にもまして、通常のものとは完全に異なったブームを必要とするので、非常に複雑である。
【0013】
前述の問題に対する異なった部分的な解決法が、オーストリア特許第387424B号において述べられており、そこでは、ドリル装置のジンバル搭載が長さを液圧的に調節する機能と組み合わされ、それにより、ブームの挙動およびそれに纏わる問題を回避している。
【0014】
しかしながら、この解決法は、ブームの挙動に起因する問題を回避するだけである。前記文献は、装置の再調整を要する他の欠陥のある配置に対しては、何等の解決法をも提示するものではない。再び、残った唯一の選択肢は、建設機械の運転動作もしくはブームの制御動作を通じて再調整することであり、そうでなければ、ミスアラインメントを我慢することである。
【0015】
更に、この装置もやはり非常に複雑であり、また、長い基礎デバイス/パイプ/オーガ用としては、容易に考慮されることはできない。というのは、従来の建設車両では通常は有用でないブーム高さを必要とするからである。
【0016】
上述の全ての情報に鑑みて、本発明の目的は、基礎デバイス及び/又はパイプを取り扱うための、また、設置するための、及び/又は穴あけするための、装置であって、建設車両のブームに取り付けられるべき付属品としての装置を提案することであり、当該装置は、稼働(杭打ち)中、及び/又は回転駆動中、及び/又は穴あけ中に、簡素なやり方で、欠陥のある配置を防止し或いは修正する。
【0017】
この目的は、請求項1に規定された発明に従った装置により達成される。
【0018】
この装置は、ブームと結合されるポイントが、稼働/杭打ち及び/又は回転駆動及び/又は穴あけ装置の駆動ヘッドに関し、基礎デバイス/パイプ/オーガの長手軸を横切る少なくとも一つの第1方向において、変位することができる点で、既知の装置とは異なっている。このようにして、前記ブームは、或いはより詳しく言えば、ブームと駆動ヘッドとの結合ポイントは、斜めに引き抜くために横方向に力を加えることなく、基礎デバイス/パイプ/ドリルの軸の範囲を外れて、少なくとも第1方向において動く自由度を備えている。従って、ブームにおいても、或いはその長さを変化させることによっても、補償が生じることはなく、設置装置において、或いはより詳しく言えば、ブーム及び駆動ヘッドに結合されるポイントの間のポイントで、補償が生じる。
【0019】
従来技術に係る解決法と対比すれば、これは、様々の利点をもたらす:すなわち、誤差を補償することができるようにするために、建設車両の変更またはブーム自体の変更は必要がなく、また、数多くの不利益点を有する建設車両の運転によって誤差を補償する必要もない。この補償は、当該付属品を装備することにより既に存在することになる、設置装置の付属品部分によって達成される。従って、比較的小さな変更を伴うだけである。この変更は、例えば、ドリル装置の長さを液圧的に調節する既知の機能と比べて、比較的小規模(コンパクト:compact)なものである。何にもまして、駆動され制御されたやり方で実行されるあらゆる変位は、現代の建設車両においては既に見られる、従って、付属品ユニットとして有用である、(液圧式の)駆動装置およびそのコントローラを用いて生じさせることができる。このようにして、前記変位は、最も簡単な方法で、オペレータによって手動で制御することができる。
【0020】
別の実施形態では、前記結合ポイントは、駆動ヘッドに関連して、前記第1方向を横切る第2方向においても変位可能である。このことは、一方向における欠陥のある配置のみならず、第2方向における誤差の補償もできるようにし、それにより、二つの方向における誤差の如何なる組み合わせでも適切に補償することができる。
【0021】
アラインメントにおける主要な誤差の源は、ブームの伸長方向における結合ポイントの動きであるので、自由に変位可能であること(自由な変位可能性)の第1方向は、好ましくは、ブームが伸長する方向ということになる。
【0022】
変位可能性は、取付が、回転する駆動装置用として知られている−自在継手(ユニバーサル・ジョイント:universal joint)として設計されており−既知の従来技術と違って−変位可能性を生み出すために少なくとも一つの第1継手軸が第1方向に伸長し、当該自在継手の第1及び第2の継手部品が前記継手軸上で互いに相対的に変位することができる−場合には、特に容易かつコンパクトなやり方で履行され得る。
【0023】
従って、分からない場合には、前記第1継手軸は、好ましくは、ブームの伸長方向である第1方向を向くことになる。
【0024】
しかしながら、再調整を完成できるようにするために、前記自在継手の第2継手軸も、当該自在継手の第2継手部品および第3継手部品が、その上で互いに相対的に変位できるように、伸長している。これら二つの変位可能性を組み合わせることにより、基礎デバイス/パイプ/ドリルの軸の範囲を外れる結合ポイントの如何なる逸脱でも−これがどんな方向であっても−補償することができる。
【0025】
前記結合ポイントが、単独で、ブームが基礎デバイス/パイプ/ドリルをその動作中に斜めに逸らすことを防止するために必要とされる可動性を備えるべきである場合には、自在継手が軸上を単に自由に移動できれば十分である。このことは、必ずしも駆動装置を必要としない。
【0026】
操作が粗野(ラフ:rough)な場合には、この目的に必要な継手の円滑性を常に確保できるとは限らない、従って、この理由だけのために、好適な駆動装置が変位のために有用である。更に、駆動装置は、別の機能性も可能にする。例えば、能動的(アクティブ:active)なアラインメント修正,垂直方向以外の方向における設置装置の調整、或いは水平方向の基礎デバイス/パイプ/ドリルがこの位置に結合されることを許容する調整を、可能にする。
【0027】
この場合、駆動操作は、現代的な建設車両においては補助的なユニットとして既に備えられており、典型的には液圧式の駆動装置である、駆動装置を通じて実行することができ、従って、建設車両もしくはそのブームに何等の変更も必要としない。
【0028】
その上、駆動装置、或いは複数の駆動装置は、それらに連繋したコントローラを通じて手動で制御することができる。
【0029】
最も簡単な場合には、水銀傾斜スイッチが、閉ループ制御あるいは自動制御のために用いられてもよい。
【0030】
オペレータに対して、基礎デバイス/パイプ/ドリルに対する設置装置の今現在の角度位置を表示するために、当該設置装置に傾斜計が備えられてもよい。
【0031】
設置装置は、その回動範囲に少なくとも一つの規制部を備えていても良く、その規制部は、地面上に位置する基礎デバイス/パイプ/ドリルに結合するために、装置が実質的に水平位置に移動することを許容し、或いは、垂直から外れた設置のために適切に傾斜した位置に移動することを許容する。この代わりとして、或いは、これに加えて、装置が、大きな変更を伴うことなく、稼働/杭打ち用に、及び/又は基礎デバイス若しくはパイプの回転駆動用に、及び/又は地面への穴あけ用に、及び/又は削岩用に、設計されてもよい。
【0032】
図面を参照しながら、本発明の要旨が、より詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1a】本発明に従った設置装置であって、ブームに取り付けられ、伸長する第1継手軸を備えた自在継手を有するジンバル取付部,駆動ヘッド及び基礎デバイス/パイプ/オーガを含む、設置装置を備える建設車両の斜視図である。
【図1b】図1の発明に従った取付部の詳細を示す図である。
【図2】ブームの連続した動作を図で示す、図1の建設車両の側面図である。
【図3a】図1a,1b及び2に従った取付部の側面図である。
【図3b】図1a,1b及び2に従った取付部のブーム伸長方向またはその逆方向から見て示した図である。
【図3c】図1a,1b及び2に従った取付部の平面図である。
【図4a】本発明に従った設置装置であって、ブームに取り付けられ、伸長する第1及び第2継手軸を備えた自在継手を有するジンバル取付部,駆動ヘッド及び基礎デバイス/パイプ/オーガを含む、設置装置を備える建設車両の斜視図である。
【図4b】図4aの発明に従った取付部の詳細を示す図である。
【図5a】水平方向の基礎デバイス/水平方向のパイプ又はオーガを受け合うための方位における、図1aに従った建設車両を示す図である。
【図5b】水平方向の基礎デバイス/パイプ/オーガを受け合う設置装置の回動範囲を制限するストップ部を含む、図5aの詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1aは、本発明に係る設置装置(1)であって、結合ポイント(7)でブーム(4)に取り付けられ、前記ブーム(4)の伸長方向(12)に指向して伸長する第1継手軸(14)を備えた自在継手(13)を有するジンバル(13)取付部(6),駆動ヘッド(8)及び装着された基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)を含む、設置装置(1)を備える建設車両(5)の斜視図である。
【0035】
図1bは、図1aの詳細として、本発明に係る設置装置(1)であって、結合ポイント(7)でブーム(4)に蝶番(ヒンジ:hinge)結合され、装着された基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)を有し、駆動ヘッド(8)、及び継手部品(16,17,18)と自在継手(13)の第1及び第2継手軸(14,15)を有する自在継手(13)として構成された取付部(6)とを、備える設置装置(1)を示しており、基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)の長手軸(10)を横切る第1方向(9)を指向する前記第1継手軸(14)は、結合ポイント(7)を変位させるために、自在継手の第1及び第2部分(16,17)がその上で互いに相対的に変位できるように伸長している。
【0036】
図2は、結合ポイント(7)でブーム(4)に取り付けられた本発明に係る設置装置(1)を備え、駆動ヘッド(8)と、これに装着され部分的に地面(3)内に回転させて打ち込まれる基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)と、を備える、図1に従った建設車両の側面図を示している。取付部(6)は、第1及び第2継手軸(14,15)と、第1,第2及び第3継手部品(16,17,18)とを有する自在継手(13)として構成されている。前記ブーム(4)の伸長方向(12)における第1方向に走る、自在継手(13)の第1継手軸(14)が伸長している。
図は、特に、ブーム(4)が低下する場合に、どのようにして、結合ポイント(7)が、基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)が設置されるとき、長手軸(10)から外れて移動するかを示し、また、この動作が、どのようにして、自在継手(13)の第1継手軸(14)上での第1及び第2継手部品(16,17)の互いに相対的な変位を通じて、基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)のアラインメントが影響を受けないように、補償されるかを示している。
【0037】
図3a−3cは、図1a,1b及び2に従った設置装置(1)の異なった図を示している。
【0038】
図3aは、駆動ヘッド(8)と、第1及び第2継手軸(14,15)並びに自在継手(13)の第1,第2及び第3継手部品(16,17,18)とを有する自在継手(13)としての取付部(6)と、同様に、ブーム(4)に対してヒンジ結合されるための結合ポイント(7)と、を含む側面図を示している。また、第1方向(9)、及び設置装置(1)の回動範囲を制限するためのストップ部(19)が示されている、このストップ部は、水平方向の基礎部品/パイプ/オーガを受け合うための水平もしくは類似の姿勢に装置を持ち来すことを可能にするものである。
【0039】
図3bは、ブーム(4)の伸長方向(12)又はその逆方向から見た設置装置(1)を示しており、取付部(6)及び駆動ヘッド(8)、第1及び第2方向(9,11)に方位付けられた継手軸(14,15)、並びに第1,第2及び第3継手部品(16,17,18)を包含している。
【0040】
図3cは、設置装置(1)の平面図であり、駆動ヘッド(8)、及び自在継手(13)としての取付部(6)、第3継手部品(18)、第1方向(9)に方位付けられた自在継手(13)の第1継手軸(14)、並びに第2継手軸(15)を包含している。
【0041】
図4aは、本発明に従った設置装置(1)であって、結合ポイント(7)でブーム(4)に取り付けられ、駆動ヘッド(8)及び取付部(6)を備え、前記駆動ヘッド(8)に取り付けられた基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)を有する、設置装置(1)を備える建設車両の斜視図を示している。
【0042】
図4bは、本発明に従った図4aの設置装置(1)を詳細に示しており、前記設置装置(1)は、ブーム(4)の結合ポイント(7)にヒンジ結合されると共に、駆動ヘッド(8)と取付部(6)とを含み、当該取付部(6)は、自在継手(13)として構成され、第1,第2及び第3継手部品(16,17,18)を備え、これら継手部品は、伸長する第1及び第2継手軸(14,15)上で互いに相対的に旋回させることができ、第1及び第2方向(9,11)において前記軸(14,15)の方向の長手方向に互いに相対的に変位させることができる。
【0043】
図5aは、水平方向の基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)を受け合うための方位における、図1aに従った建設車両を示しており、当該建設車両は、その伸長方向に延びるブーム(4)と、結合ポイント(7)にて前記ブームにヒンジ結合された設置装置(1)を備え、当該装置は、駆動ヘッド(8)と、継手部品(16,17,18)及び継手軸(14,15)を有する自在継手(13)として構成された取付部(6)と、を備えている。この取付部は、(伸長した)第1継手軸(14)が実質的に鉛直な第1方向(9)を引き受けるように、方位付けられている。このようにして、その長手軸が自在継手(13)の第1継手軸(14)を横切るように方位付けられている駆動ヘッド(8)が、実質的に水平位置に動かされ、その結果、例えば供給資材として地面上に貯留されている、同様に水平方向に支持された基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)に、困難を伴うことなく、結合され得る。
図5bは図5aの詳細を示しており、結合ポイント(7)にてヒンジ結合された設置装置(1)を有する所謂ブーム(4)を示し、前記装置は、駆動ヘッド(8)と、継手部品(16,17,18)及び継手軸(14,15)を有する自在継手(13)として構成された取付部(6)と、を備えている。この取付部は、(伸長した)第1継手軸(14)が実質的に鉛直な第1方向(9)を引き受けるように、方位付けられている。このようにして、その長手軸が自在継手(13)の第1継手軸(14)を横切るように方位付けられている駆動ヘッド(8)が、実質的に水平位置に動かされ、その結果、同様に水平方向に支持され、例えば供給資材として地面上に貯留されている、基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)に、困難を伴うことなく、結合され得る。図5bは、更に、この取付姿勢を達成するための簡素な方法、つまり、ブームの対応する調節に従わなければならないように、設置装置の回動範囲の動作を制限するストップ部(19)を用いる方法を示している。
【0044】
かかる回動範囲の制限は、垂直から外れる傾斜した設置姿勢に設置装置を動かすのに、同様に用いることができる。
【0045】
勿論、駆動装置およびそのコントローラを用いる取付部(6)を適切に制御することを通じても、相当する結果を達成することが可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 設置のための装置(設置装置)
2 基礎デバイス/パイプ/オーガ
3 地盤
4 ブーム
5 建設車両
6 取付部
7 結合ポイント
8 駆動ヘッド
9 第1方向
10 基礎デバイス/パイプ/オーガの長手軸
11 第2方向
12 ブームの伸長方向
13 自在継手
14 自在継手の第1継手軸
15 自在継手の第2継手軸
16 自在継手の第1継手部品
17 自在継手の第2継手部品
18 自在継手の第3継手部品
19 設置装置の回動範囲の規制部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎デバイス及び/又はパイプ及び/又はオーガ(2)を取り扱い地盤(3)内に設置するための、建設車両(5)のブーム(4)に取り付ける付属ユニットとしての装置(1)であって、随意的には従来の急動作用カップリング(quick-action coupling)を介して、前記装置が前記ブーム(4)の結合ポイント(7)にヒンジ結合できる、取付部(6)と、前記取付部(6)に対して堅固に(リジッドに:rigidly)結合され、回転駆動及び/又は穴あけ及び/又は衝撃式(インパクト:impact)穴あけ及び/又は杭打ち駆動として構成され、基礎デバイス及び/又はパイプ及び/又はオーガ(2)が取り扱いのために及び作動のために結合することができる、駆動ヘッド(8)と、を備え、前記結合ポイント(7)は、前記基礎デバイス/オーガ(2)の長手軸(10)を横切る、少なくとも一つの第1方向(9)において、前記駆動ヘッド(8)に対して変位することができる、ことを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
前記結合ポイント(7)は、前記第1方向(9)を横切る第2方向(11)において、前記駆動ヘッド(8)に対し変位することができる、ことを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記第1方向(9)は前記ブーム(4)の伸長方向である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記取付部(6)は自在継手(13)として構成され、該自在継手では、少なくとも一つの第1継手軸(14)が、前記結合ポイント(7)を変位させるために、第1及び第2継手部品(16,17)がその上で互いに相対的に変位することができるように、伸長している、ことを特徴とする請求項1から3の何れか一に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記第1継手軸(14)が前記第1方向(9)を引き受ける、ことを特徴とする請求項4に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記第2継手軸(15)は、前記自在継手(13)の第2及び第3継手部品(17,18)が、その上で互いに相対的に変位することができるように、伸長している、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
前記長手方向の変位のために少なくとも一つの駆動装置が備えられている、ことを特徴とする請求項1から6の何れか一に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも一つの駆動装置は開ループ制御または閉ループ制御によって制御される、ことを特徴とする請求項7に記載の装置(1)。
【請求項9】
前記開ループ制御/閉ループ制御のために水銀傾斜スイッチが備えられている、ことを特徴とする請求項8に記載の装置(1)。
【請求項10】
装置の回動範囲についての少なくとも一つの規制部(19)によって特徴付けられ、該規制部は、装置が、地面上に位置する基礎デバイス/パイプ/オーガ(2)に結合するために実質的に水平な姿勢になること、或いは垂直から外れた設置のために適切に傾斜した姿勢になることを許容する、ことを特徴とする請求項1から9の何れか一に記載の装置(1)。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【公表番号】特表2011−520048(P2011−520048A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507917(P2011−507917)
【出願日】平成21年5月6日(2009.5.6)
【国際出願番号】PCT/EP2009/055499
【国際公開番号】WO2009/135884
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(510295594)クリンナー・イノベーション・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (1)
【氏名又は名称原語表記】Krinner Innovation GmbH
【Fターム(参考)】