説明

塗り薬塗布機能付き孫の手

【課題】 手の届かない背中の患部に自分で塗り薬を塗ることができると共に、肩叩きや孫の手としても使用できる補助具を提供する。
【解決手段】 塗り薬を塗る場合は、塗り薬容器8を柄1の一端部にある保持枠2にバンド3で固定し、患部に塗る。肩叩きとして使用する場合は、附属の肩叩き部7を保持枠2にバンド3で固定し、肩を叩く。孫の手として使用する場合は、掻き手6で患部を掻く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗り薬を普段手の届かない背中の患部にも塗布できるようにした補助具であり、肩叩き及び孫の手の機能を兼ね備えたものである。
【技術背景】
【0002】
従来から、塗り薬として、容器に収容された液体や固形のものが使用されているが、これらの塗り薬を患部に塗る場合は、容器を自分の手で持たねばならず、手の届かない背中の患部に塗る場合は、他人に依頼しなければならなかった。
【0003】
これらの問題を解決する例として、特許文献1や、特許文献2に開示されているものがある。
【特許文献1】 特開平9ー225038号公報
【特許文献2】 実開平5−51359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、塗り薬を背中の患部に塗る場合は、今まで他人の助けを必要としていたため、家族の留守中や、一人暮らしの人にとっては、大変不便であった。また、肩の凝りや背中の痒みに備えて、肩叩きや孫の手を別途用意しておく必要があった。
【0005】
そこで、この発明は、手の届かない背中の患部に自分で塗り薬を塗ることができると共に、肩叩きや孫の手としても使用できる補助具を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するため、柄の一端部に塗り薬の容器を取り付けられる保持枠を、他端部に屈曲した板状の掻き手を、それぞれ形成した構成を採用している。
【0007】
塗り薬を背中の患部に塗る際には、保持枠に塗り薬の容器を取り付け、柄を握って保持枠を背中側に廻し、患部に塗り薬を擦りつける。
【0008】
肩叩きとして使用する場合は、附属の肩叩き部を保持枠に取り付けて肩を叩く。
【0009】
孫の手として使用する場合は、掻き手で患部を掻く。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、今まで手の届かなかった背中の患部に自分で塗り薬を塗ることができるようになると共に、塗り薬に換えて保持枠に附属の肩叩き部を取り付けることで肩叩きや孫の手としても使用できるので、肩叩きや孫の手を別途用意する必要もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、この発明に係わる孫の手の斜視図である。保持枠2には弾力性のある素材を用いる。この保持枠2の基礎部分は円筒形とし、枠の一部は切り取った形とする。
【0012】
保持枠2に、塗り薬容器8や附属の肩叩き部7を取り付ける際は、バンド3で固定するが、バンド3の内側と保持枠2の外側はそれぞれマジックテープ5で構成されている。
【0013】
これにより、円筒形のみならず、断面が楕円形をした容器や、保持枠2と多少大きさの異なる容器の取り付けも可能となる。
【0014】
保持枠2に塗り薬容器8及び附属の肩叩き部7をしっかりと固定するために、これらと接するバンド3の内側部分には、クッション材4が取り付けてある。
【0015】
保持枠2及びバンド3は柔らかい素材であるため、使用中誤って患部等の皮膚に触れても、与える衝撃は少ない。
【0016】
柄1の部分の材質は竹材などでもよいが、プラスチック材などでもよい。
【0017】
これらの素材及び形状により、参考例としてあげた特許文献とは明かな違いがあるものと考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明に係わる孫の手は、工業的に量産することが可能であるため、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】 本発明に係わる塗り薬塗布機能付き孫の手の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 同上の孫の手の柄の一端部にある保持枠周辺部分及び塗り薬容器の拡大図である。
【図3】 附属の肩叩き部の拡大図である。
【符号の説明】
【0020】
1 柄
2 保持枠
3 バンド
4 クッション材
5 マジックテープ
6 掻き手
7 附属の肩叩き部
8 塗り薬容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄に保持枠を設け、バンドで固定する方式により、肩叩きの肩叩き部分を着脱可能にし、塗り薬の容器を取り付け可能にした孫の手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−268234(P2007−268234A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−124393(P2006−124393)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(506145485)
【Fターム(参考)】