塵芥収集車、その制御プログラムおよび計量システム
【課題】塵芥の収集作業において、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させる。
【手段】塵芥収集車が収集現場であるX商店に到着すると、作業者は投入箱に塵芥を投入する。塵芥の投入が完了すると、作業者は投入箱の塵芥を収容箱に積み込むために積込操作ボタンを押下して積込装置を作動させる。積込装置における積み込み動作の完了を検知すると、ロードセルによって塵芥の計量が行われる。例えば、X商店の計量値を示すデータとして「1015kg」が発生する。塵芥収集車aがY商店に移動した場合であっても、X商店の場合と同様に、積込操作ボタンを押下した後における積込装置の積み込み動作の完了を検知して計量を行うことにより、計量値データを発生させる。
【手段】塵芥収集車が収集現場であるX商店に到着すると、作業者は投入箱に塵芥を投入する。塵芥の投入が完了すると、作業者は投入箱の塵芥を収容箱に積み込むために積込操作ボタンを押下して積込装置を作動させる。積込装置における積み込み動作の完了を検知すると、ロードセルによって塵芥の計量が行われる。例えば、X商店の計量値を示すデータとして「1015kg」が発生する。塵芥収集車aがY商店に移動した場合であっても、X商店の場合と同様に、積込操作ボタンを押下した後における積込装置の積み込み動作の完了を検知して計量を行うことにより、計量値データを発生させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、計量装置付きの塵芥収集車、その制御プログラムおよび計量システムに関する。
【背景技術】
【0002】
投入された塵芥等の重量を計量できる計量装置(ロードセル)付きの塵芥収集車が知られている。このような塵芥収集を利用することにより、投入した塵芥の重量を計量して得た計量値に基づいて、顧客毎に収集内容の確認や収集代金の請求を行うことができる。
【0003】
図11に、従来における塵芥収集車aの利用方法の概念図を示す。例えば、図11のAに示すように、作業者は、塵芥の収集場所であるX商店において(1)塵芥収集車aの投入箱に塵芥を投入し(投入作業)、(2)積込装置を作動させる操作(積込操作ボタンの押下)を行って投入箱の塵芥を収容箱に収容し、(3)計量装置を作動させる操作(計量操作ボタンの押下)を行って投入した塵芥の重量を計量して、計量値データ(「1015kg」)を発生させた後、(4)塵芥収集車aを次の収集場所であるY商店に移動させ(移動作業)、Y商店において(1)〜(3)と同様の作業を行う。
【0004】
なお、各収集場所にかかる塵芥の計量値は、塵芥が空の場合の計量値「1000kg」を初期値として、今回の計量値と前回の計量値との差分に基づいて算出するものとする。
【0005】
また、通常塵芥収集車の収集作業時においては、積込装置(プレス装置)を動作させた後、計量操作(計量終了スイッチ)を操作することにより、取引伝票を発行するようにしている(例えば、特許文献1の段落0058参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開2006−127037号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、作業者にとっては、収集場所毎に発生する移動作業および積込作業に加えて、同時に積込操作および計量操作を行うことは煩雑である。特に、計量時において計量値を印刷せず、計量値データを遠隔のサーバ装置等に送信する形態においては、作業者にとって計量操作を行う動機となる事象(例えば、レシートの発行等。)がないため、計量操作を飛ばしてしまうことがあり得る。
【0008】
例えば、図11のBに示すように、作業者は、塵芥の収集場所であるX商店において、(1)塵芥収集車aの投入箱に塵芥を投入し(投入作業)、(2)積込装置を作動させる操作(積込操作ボタンの押下)を行って投入箱の塵芥を収容箱に収容する。この場合に、(3)計量装置を作動させる操作(計量操作ボタンの押下)を行わず、(4)塵芥収集車aを次の収集場所であるY商店に移動させてしまうと、X商店にかかる塵芥の計量値データ(「1015kg」)が発生しない。このため、X商店において投入された塵芥が、移動先のY商店において投入された塵芥の計量値と合算されて計量されてしまうという問題が生じる。
【0009】
この発明は、上記のような問題点を解決するため、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる塵芥収集車の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)この発明の塵芥収集車は、
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車であって、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a3)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段と
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段とを備え、
前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること
を特徴とする。したがって、作業者が計量操作を行うことを要せず、計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0011】
(2)この発明の塵芥収集車においては、
(a5)積込装置が塵芥の積み込みを完了したことを検知する積込完了検知手段をさらに備えており、
投入完了判断手段は、前記積込完了検知手段の検知に基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする。したがって、塵芥が投入箱から収容箱に積み込まれたことに基づいて計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0012】
(A)この発明の塵芥収集車においては、
(a6)PTO装置における動力の取り出し状態が切り替わったことを検知するPTO切替検知手段をさらに備えており、
投入完了判断手段は、前記PTO切替検知手段の検知に基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする。したがって、塵芥を投入箱から収容箱に積み込む積込装置の駆動状態に基づいて計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0013】
(B)この発明の塵芥収集車においては、
(a7)塵芥収集車の走行状態を検知する走行状態検知手段をさらに備えており、
投入完了判断手段は、前記走行状態検知手段の検知に基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする。したがって、塵芥収集車のブレーキが解除されて走行が開始されることに基づいて計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0014】
(C)この発明の塵芥収集車においては、
(a8)前記計量手段における現在の計量値をリセットする計量値リセット手段をさらに備えており、
投入完了判断手段は、前記計量値リセット手段のリセットに基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする。したがって、塵芥の計量装置の操作状態に基づいて計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0015】
(3)この発明の塵芥収集車においては、
(a9)前記計量値取得手段において取得した計量値および記録部に記録された前回の計量値に基づいて、投入された塵芥の計量値を算出する計量値算出手段とをさらに備えたこと
を特徴とする。したがって、積算された計量値を取得した場合であっても、1つの収集場所において投入された塵芥重量を計量することができる。
【0016】
(4)この発明の塵芥収集車においては、
少なくとも投入箱への塵芥の投入をする前の状態であることを判断する投入前状態判断手段と、
(a8)前記計量手段における現在の計量値をリセットする計量値リセット手段をさらに備えており、
前記計量値リセット手段は、前記投入前状態判断手段の判断に基づいて現在の計量値をリセットすること
を特徴とする。したがって、計量前において作業者にロードセルをリセットさせることなく塵芥の計量を行うことができる。
【0017】
(5)この発明の塵芥収集車においては、
(a10)当該塵芥収集車の現在の位置を示す情報を取得する位置情報取得手段と、
(a11)前記位置情報取得手段において取得した位置情報に基づいて、塵芥の収集現場にかかる顧客の情報を取得する顧客情報取得手段とをさらに備え、
(a3)計量値記録手段は、前記顧客情報取得手段において取得した顧客情報に対応付けて、計量値を記録すること
を特徴とする。したがって、塵芥の収集現場に対応する顧客を容易に特定することができる。これにより、作業者のデータ入力操作を削減することができ、作業効率が向上する。
【0018】
(6)(7)この発明のプログラムは、
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車をコンピュータを用いて制御するためのプログラムであって、コンピュータに以下の手段を構成させ:
(a2)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段、
(a3)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段および
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段、
前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得することを特徴とする。したがって、作業者が計量操作を行うことを要せず、計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0019】
(8)この発明の計量システムは、
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車および、(b)前記塵芥収集車における作業者が有する携帯電話を備えた計量システムであって、
(a)前記塵芥収集車は、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a12)前記計量値取得手段において取得した計量値を出力する計量値出力手段と、
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段とを備え、
(b)前記携帯電話は、
(b1)前記塵芥収集車からの出力を受けて塵芥の重量の計量値のデータを取得する計量値データ取得手段と、
(b2)前記計量値取得手段において取得した計量値のデータを記録部に記録する計量値データ記録手段とを備え、
前記塵芥収集車の前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること、
を特徴とする。したがって、ロードセルから取得した計量データを携帯電話において管理することができる。
【0020】
(9)この発明の計量システムは、
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車および、(c)前記塵芥収集車と通信可能に設けられた計量管理サーバを備えた計量システムであって、
(a)前記塵芥収集車は、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a3)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段と、
(a4)前記投入完了判断手段の判断に基づいて、前記計量値取得手段に計量値を取得するように指示を行う計量値取得制御手段と、
(a5)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段と、
(a13)前記記録部に記録された計量値データを計量管理サーバに送信する計量値データ送信手段を備え、
(c)前記計量管理サーバは、
(c1)前記塵芥収集車から計量値データを受信する計量値データ受信手段と、
(c2)前記計量値データ受信手段において受信した計量値データを記録部に記録する計量値データ記録手段とを備え、
前記塵芥収集車の前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること、
を特徴とする。したがって、ロードセルから取得した計量データを計量管理サーバにおいて集中管理することができる。特に、複数台の塵芥収集車を用いて収集業務を行う場合には、各現場で発生している計量データを迅速に取得することができる。
【0021】
[請求項の用語]
(A)塵芥収集車aの計量手段a1は、実施形態においては、図2のロードセル20がこれに該当する。計量値取得手段a2は、実施形態においては、図3のステップS309の機能がこれに該当する。投入完了判断手段a4は、実施形態においては、図3のステップS305の機能がこれに該当する。計量値記録手段a3は、実施形態においては、図3のステップS311の機能がこれに該当する。
【0022】
積込完了検知手段a5は、実施形態においては、図3のステップS305の機能または図3aのステップS308の機能がこれに該当する。
【0023】
(B)PTO切替検知手段a6は、実施形態においては、図3aのステップS307の機能がこれに該当する。走行状態検知手段a7は、実施形態においては、図3aのステップS307の機能がこれに該当する。
【0024】
(C)計量値リセット手段a8は、実施形態においては、図3bのステップS295の機能がこれに該当する。計量値算出手段a9は、実施形態においては、図3のステップS313、S315の機能がこれに該当する。
【0025】
(D)位置情報取得手段a10は、実施形態においては、図3bのステップS312の機能がこれに該当する。顧客情報取得手段a11は、実施形態においては、図3bのステップS314の機能がこれに該当する。計量値出力手段a12は、実施形態においては、PLC215から携帯電話bに計量値データを送信することがこれに該当する。PLC215から計量管理サーバcに計量値データを送信することがこれに該当する。
【0026】
(E)「リセット」とは、計量装置(ロードセル)の現在の計量値を0とした後に計量を行う場合のみならず、現在の計量値を基準値として記憶しておき計量後に当該基準値を差し引くことによって計量値を算出する場合をも含む概念である。
【0027】
(F)「プログラム」とは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
1.第1の実施形態
1−1.概要
図4のAに、この発明の一実施形態による塵芥収集の概念図を示す。本実施形態においては、塵芥収集車aは、塵芥の収集作業に用いる車両であり、ロードセル(計量機能)を少なくとも備えている。
【0029】
塵芥収集車aが収集現場であるX商店に到着すると、作業者は投入箱に塵芥を投入する。塵芥の投入が完了すると、作業者は投入箱の塵芥を収容箱に積み込むために積込操作ボタンを押下して積込装置202を作動させる。積込装置202における積み込み動作の完了を検知すると、ロードセル201によって塵芥の計量が行われる。例えば、X商店の計量値を示すデータとして「1015kg」が発生する。
【0030】
塵芥収集車aがY商店に移動した場合であっても、X商店の場合と同様に、積込操作ボタンを押下した後における積込装置202の積み込み動作の完了を検知して計量を行うことにより、計量値データを発生させる。
【0031】
このため、作業者に計量操作を行わせることを要せずとも、確実に計量処理を行い、計量値データを発生させることができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0032】
1−2.塵芥収集車a
図1に、塵芥収集車aの機能ブロック図を示す。塵芥収集車aの計量手段a1は、投入された塵芥を計量するためのものである。計量値取得手段a2は、塵芥の重量の計量値を計量手段から取得するためのものである。計量値記録手段a3は、計量値取得手段a2において取得した計量値を記録部11に記録するためのものである。投入完了判断手段a4は、積込完了検知手段a5に基づいて塵芥の投入が完了したことを判断するためのものである。積込完了検知手段a5は、積込装置において投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容する動作が完了したことを検知するためのものである。計量値算出手段a9は、計量値取得手段a2において取得した計量値および記録部11に記録された前回の計量値に基づいて、投入された塵芥の計量値を算出するためのものである。
【0033】
1−3.ハードウエア構成
図1に示す塵芥収集車aのハードウェア構成の一例を図2に示す。この塵芥収集車aは、ロードセル201、積込装置202、積載完了センサ203、操作ボタン205、ディスプレイ207、プリンタ209、PLC215および通信回路217を備えている。
【0034】
ロードセル201は、塵芥収集車aに投入された塵芥の重量を計量してPLC215に出力する。積込装置202は、PLC215からの信号を受けて、投入箱に投入された塵芥を圧縮して収容箱に積み込む動作を行う。積込完了センサ203は、積込装置202において積み込み動作が完了したことを検知する。操作ボタン205は、作業者からの操作を受けてその信号をPLC215に送出する。
【0035】
PLC215は、CPU221、入力操作キー223およびメモリ225を備えている。メモリ225には、制御プログラム2251およびデータ記録エリア2253が記録される。制御プログラム2251を実行するCPU221は、操作ボタン205の信号を検出し、ロードセル201または積込装置202等を制御する。また、CPU221は、ロードセル201に計量データを要求して取得した計量値データをデータ記録エリア2253に記録する。
【0036】
よって、(a2)計量値取得手段、(a4)投入完了判断手段および(a3)計量値記録手段は、制御プログラム2251をCPU221上で実行したときの各機能によって実現される。また、記録部11は、データ記録エリア2253によって実現される。
【0037】
1−4.処理詳細
図3〜7を用いて、本実施形態における処理詳細を説明する。図3は、本実施形態における全体処理を示すフローチャートである。PLC215においては、制御プログラム2251が、CPU221上において実行されているものとする。
【0038】
1−4−1.積み込み処理
図4において、最初の収集場所であるX商店に塵芥収集車aが到着すると、作業者は、塵芥収集車aの投入箱の投入口に塵芥を投入する。作業者は、すべての塵芥を投入し終えると、積込装置202を作動させるため操作ボタン205を押下する。
【0039】
図3のフローチャートにおいて、PLC215のCPU221は、操作ボタン205である積込操作ボタンの押下を受けると、積込装置202を作動させる(ステップS301〜S303)。これにより、投入箱の塵芥が積込装置202において圧縮され収容箱に積み込まれる。
【0040】
図5は、塵芥収集車aの一例であるプレス式の塵芥車2の断面構造を示す模式図である。塵芥車2は、キャブ(キャビン)2a、塵芥収容箱2bおよび投入箱2cを備えている。投入箱2cには、投入された塵芥を圧縮して塵芥収容箱2bに積み込むための積込装置4が配置されている。なお、塵芥車2は、積込操作ボタン51、ロードセルのリセットボタン53、PTO(Power take-off:動力取り出し装置)55、PTO切替スイッチ57、サイドブレーキ59を備えている。
【0041】
図6のAは、積込装置4を模式的に示す図面である。積込装置4は、プッシュシリンダ6と、プッシュシリンダ6の伸縮端6aに取付けられ、プッシュシリンダ6の伸縮動作に対応して図中Y1またはY2方向に往復動するスライダ8と、スライダ8の一端8aに支持端10aを枢支されたプレスプレート10と、プレスプレート10の他の支持端10bとスライダ8の他端8bとの間に設けられ、伸縮動作によりプレスプレート10を支持端10a回りに図中R1またはR2方向に揺動させるスイープシリンダ12とを備えている。
【0042】
プッシュシリンダ6およびスイープシリンダ12の伸縮動作を組合せることで、図5に示すように、(1)反転行程、(2)1次プレス行程、(3)2次プレス行程、(4)押込み行程からなる1サイクルの積み込み動作を行なう。
【0043】
このとき、各行程が完了したか否かを判断するのに、図5のBおよびCに示すような近接スイッチを利用した位置検出のためのセンサーLS1〜LS4を用いている。センサーLS1、LS3は、シリンダ6の外筒6bに対し固定的に設けられている。センサーLS2、LS4は、シリンダ12の外筒12bに対し固定的に設けられている。
【0044】
これにより、各センサーLS1〜LS4の検出状態に基づいて、これに対応する各行程におけるプッシュシリンダ6またはスイープシリンダ12の動作の終了位置を把握することができる。すなわち、LS2を検出することで(1)反転行程が終了したことが分かり、LS3を検出することで(2)1次プレス行程が終了したことが分かり、LS4を検出することで(3)2次プレス行程が終了したことが分かり、LS1を検出することで(4)押込み行程が終了したことが分かる。
【0045】
積込装置4における積み込みの完了を検知するためのセンサ(積込完了センサ)であるLS1から積み込み完了を示す信号を検出すると、CPU221は、積込装置を停止させる(ステップS304〜S307)。
【0046】
1−4−2.計量処理
積込装置を停止させると、CPU221は、ロードセル201から計量値を取得する(ステップS309)。例えば、投入箱および収容箱がロードセルに荷重されている場合、投入された塵芥のみならず投入箱および収容箱の重量も含めて計量される。図4に示すように、投入箱および収容箱の重量が「1000kg」であり、塵芥の重量が「15kg」である場合、ロードセルの計量値は「1015kg」となる。
【0047】
CPU221は、取得した計量値をメモリ225のデータ記録エリア2253に記録する(ステップS311)。例えば、図7のAに示すように、計量値データとして、現在時刻(09:00:00)に対応付けて計量値(1015kg)を記録する。
【0048】
次に、CPU221は、前回の計量値を読み込む(ステップS313)。ここで、前回の計量値は、初期値である時刻「00:00:00」に対応する計量値「1000kg」である。
【0049】
さらに、CPU221は、今回投入された塵芥の計量値を算出する(ステップS315)。例えば、今回の計量値「1015kg」から前回の計量値「1000kg」を減算して、計量値「15kg」を算出する。
【0050】
投入された塵芥の計量値を算出すると、その計量値を含む証明伝票をプリンタ209から印刷する(ステップS317)。
【0051】
1−5.まとめ
以上により、塵芥収集車aにかかる作業者は、計量操作を行わなくても、積込装置の動作完了に基づいて計量を行わせることができる。これにより、塵芥収集作業における作業者の負担を低減して、作業効率を向上させることができる。
【0052】
2.第2の実施形態
第1の実施形態においては、積込装置の積み込み完了を示すセンサーからの出力がされたことを条件として、塵芥の投入が完了したことを判断するように構成したが、他の条件に基づいて完了を判断するようにしてもよい。
【0053】
2−1.概要
第1の実施形態の積込完了センサによって必ずしも積み込みの完了を検知できるわけではない。例えば、センサ故障や動作不良が発生した場合には、積み込み完了を確実に検知することができない。そこで、積み込み完了を検知するセンサとともに、または、これに代えて、別の条件を検知するセンサからの出力を条件として、塵芥の投入完了を判断することができる。
【0054】
本実施形態においては、PTO(Power take-off)センサ、ブレーキセンサまたは計量値リセット(風袋引き)ボタンからの出力に基づいて判断する例について説明する。
【0055】
2−2.塵芥収集車a
第2の実施形態における計量システムの機能ブロック図を図1aに示す。図1aは、基本的に第1の実施形態における図1と同様である。PTO切替検出手段a6、走行開始検知手段a7および計量値リセット手段a8をさらに備えている点が異なる。
【0056】
2−3.ハードウエア構成
図1aに示す塵芥収集車aのハードウェア構成の一例を図2aに示す。図2aは、基本的に第1の実施形態における図2と同様である。この塵芥収集車aは、図2において説明した塵芥収集車aに加えて、ブレーキセンサ211およびPTOセンサ213を備えている。
【0057】
ブレーキセンサ211は、塵芥収集車aのサイドブレーキの制動状態を検知する。PTOセンサ213は、塵芥収集車aのPTO(Power take-off:動力取り出し装置)の切替状態を検知する。
【0058】
2−4.処理詳細
図3aおよび図4〜8を用いて、本実施形態における処理詳細を説明する。図3aは、本実施形態における全体処理を示すフローチャートである。第1の実施形態と同様に、PLC215においては、制御プログラム2251が、CPU221上において実行されているものとする。
【0059】
2−4−1.PTOセンサ
図4において、塵芥収集車が収集現場であるX商店に到着すると、作業者は投入箱に塵芥を投入する。塵芥の投入が完了すると、作業者は、投入箱の塵芥を圧縮して収容箱に積み込むために、図5に示す積込操作ボタン51を押下して積込装置4(図5)を作動させる(図3a、ステップS301)。
【0060】
積込装置4の作動後において、センサが積み込み完了を検知するか、または、作業者が積込装置4の停止ボタン(図示せず)を押下すると、CPU221は、積込装置4の積み込み動作を停止させる(図3a、ステップS304〜S306)。
【0061】
停止後において、作業者は、塵芥収集車aを次の収集場所であるY商店に移動させようとする。ここで、塵芥収集車aには、エンジンの動力を取り出して積込装置を駆動させるために、PTO装置55(図5)が設置されている。
【0062】
PTO装置55は、運転席に設けられたPTO切替スイッチ57によってその動作が制御される。作業者はPTO切替スイッチ57を切り替えることにより、PTO装置55が積込装置4とエンジンとを接続し、積込装置4を駆動できる状態に切り替える。そして、塵芥の投入が完了すると、作業者は操作ボタンを操作することで積込装置4を始動し、投入箱の塵芥を圧縮して収容箱に積み込む。積込作業が完了すれば積込装置4を停止し、作業者はPTO切替スイッチ57を切り替え、PTO装置55が積込装置4とエンジンとの接続を解除する。よって、PTO装置55により積込装置4とエンジンが切り離された状態にある場合、塵芥収集車aは走行可能な状態であるため、塵芥の投入が完了していると考えられる。
【0063】
つまり、PTO装置55の切替状態がオンからオフになったことをPTOセンサ213で検知することにより、CPU221は塵芥の投入完了を判断することができるため、投入完了判断手段として利用することができる(図3a、ステップS307、S308)。例えば、図2aに示したPTOセンサ213は、図5に示したPTO切替スイッチ57の状態を検知できるものであればよい。なお、ステップS309からS317までの各処理は第1の実施形態と同様である。
【0064】
2−4−2.ブレーキセンサ
一方、塵芥収集車aには、収集現場で塵芥を収集する時に塵芥収集車の走行を停止させるための各種ブレーキが備えられている。よって、例えば、図5に示す塵芥車2のサイドブレーキ59が解除されている状態にあっては、塵芥収集車aは走行可能な状態であり、塵芥の投入が完了し、次の収集現場へ移動するための準備をしていると考えることができる。つまり、サイドブレーキ59の解除状態をブレーキセンサ211で検知することにより、CPU221は塵芥の投入完了を判断することができるため、投入完了判断手段として利用することができる(図3a、ステップS307、S308)。例えば、図2aに示したブレーキセンサ211は、図5に示したサイドブレーキ59の状態を検知できるものであればよい。なお、ステップS309からS317までの各処理は第1の実施形態と同様である。
【0065】
2−4−3.計量値リセットボタン(風袋引きボタン)
図4において、X商店の塵芥の投入作業が完了すると、作業者は、塵芥収集車aを次の収集場所であるY商店に移動させる。塵芥収集車aには、ロードセルをリセット(風袋引き)するために、リセットボタン53が設置されている。
【0066】
作業者は、Y商店における塵芥の投入前において、リセットボタン53を押下してロードセル201をリセットする。なお、ロードセル201をリセットするのは、塵芥車2の走行中に雨水等が侵入することにより、正確な計量が行えなくなることを防止するためである。
【0067】
よって、次の移動場所であるY商店においてリセットボタン53が押下された状態にあっては、先の移動場所であるX商店での塵芥の投入は完了しているとCPU221は判断することができる(図3a、ステップS307、S308)。例えば、図2aに示した操作ボタン205は、図5に示したリセットボタン53に該当する。なお、ステップS309からS317までの各処理は第1の実施形態と同様である。
【0068】
2−5.まとめ
以上により、センサ故障や動作不良が発生した場合にであっても、積込装置の積み込み完了を確実に検知して、正確に計量を行うことができる。
【0069】
3.第3の実施形態
第1の実施形態においては、ロードセルから取得する計量値が積算されたものであることを前提として、投入された塵芥の計量値を算出するように構成した。しかしながら、塵芥の投入前において、ロードセルをリセット(風袋引き)する構成を採用する場合には積算された計量値に基づいて算出する必要はない。
【0070】
本実施形態にいおいては、ブレーキセンサ211またはPTOセンサ213(図2a)の検知に基づいてロードセルをリセットした後に積込装置4を作動させ、積み込み完了後におけるロードセルの計量値をそのまま出力する例について説明する。また、GPS装置および顧客マスタに基づいて顧客を特定して計量値を記録する例についても説明する。
【0071】
3−1.概要
ロードセルを毎回リセットする構成を採用した場合、作業者にとって塵芥の投入前にロードセルのリセット操作(風袋引き)を行うことは煩雑である。そこで、塵芥収集車aのPTOの切替状態またはブレーキの制動状態を検知することにより、投入作業前におけるロードセル201のリセットの要否を判断する。
【0072】
3−2.塵芥収集車a
第3の実施形態における計量システムの機能ブロック図を図1bに示す。図1bは、基本的に第1の実施形態における図1と同様である。PTO切替手段a6、走行状態検知手段a7、計量値リセット手段a8、投入前状態判断手段a12、位置情報取得手段a10および顧客情報取得手段a11を備えている点ならびに、計量値算出手段a10を備えていない点が異なる。
【0073】
3−3.ハードウエア構成
図1bに示す塵芥収集車aのハードウェア構成は、基本的に第1の実施形態における図2bと同様である。この塵芥収集車aは、図2bにおいて説明した塵芥収集車aに加えて、GPS装置219を備えている。GPS装置219は、GPS衛星からの信号に基づいて塵芥収集車aの現在位置を取得する。
【0074】
また、PLC215のメモリ225には、顧客マスタ2255が記録される。顧客マスタ2255には、顧客名および当該顧客の収集場所についての位置情報が対応付けて記録されている。
【0075】
3−4.処理詳細
3−4−1.PTOセンサ
図4において、塵芥収集車が収集現場であるX商店に到着すると、作業者は塵芥収集車aの積込装置4を動作させるため、PTO切替スイッチを操作する。これにより、PTO装置55が塵芥収集車aのエンジン動力を取り出すことができ、積込装置4が動作可能状態となる。上述したように、PTOセンサ213は、PTO装置55の切替状態を検知することができるため、PTO装置55により積込装置4とエンジンが連結された(動力取りだし状態)場合には、投入箱へ塵芥を投入する前の状態であると判断できる。
【0076】
よって、CPU221は、PTOセンサ213が動力取り出し状態になったことを検知して、ロードセルをリセット(風袋引き)することができる(図3b、ステップS291〜295)。つまり、この時のPTOセンサ213からの信号を検知することにより、CPU221は投入前状態であることを判断することができるため、投入前状態判断手段として利用することができる。
【0077】
3−4−2.ブレーキセンサ
上述したように塵芥収集車aには、走行を停止させるための各種ブレーキが備えられている。よって、例えば、図5に示す塵芥車2のサイドブレーキ59が制動された状態にあっては、塵芥収集車aは走行を停止しており、塵芥の投入がされる直前である判断することができる。
【0078】
よって、サイドブレーキ59の制動状態をセンサで検知することにより、CPU221はロードセルをリセット(風袋引き)することができる(図3b、ステップS291〜295)。つまり、この時のサイドブレーキ59の制動状態を検知するセンサの信号を検知することにより、CPU221は投入前状態であることを判断することができるため、投入前状態判断手段として利用することができる。
【0079】
3−4−3.積み込み処理
図3bにおけるステップS301〜307の処理は、第1の実施形態で示した図3の処理ステップS301〜307と同様である。
【0080】
3−4−4.計量処理
積込装置を停止させると、CPU221は、ロードセル201が計量した計量値を取得する(ステップS309)。ここで取得される計量値は、上記ステップS295においてロードセルが0リセットされているため、投入箱および収容箱がロードセルに荷重されている場合、その後に投入された塵芥の正味の重量となる。例えば、計量値データとして「15Kg」を取得する。
【0081】
3−4−5.GPSによる顧客の特定
計量値データに対応する顧客を特定できれば、作業者による入力負担を削減できる。よって、塵芥収集車aにGPS装置219を設置しておき、計量時の位置情報を取得することによって顧客を特定することができる。
【0082】
図3bのステップS309において計量値を取得すると、PLC215のCPU221は、塵芥収集車aの現在の位置情報を示すGPS装置219から取得する(ステップS312)。例えば、位置情報として、緯度(北緯N)および経度(東経E)を表す「N:34.45.01.01,E:135.29.01.01」を取得する。
【0083】
次に、CPU221は、取得した位置情報に基づいて顧客マスタ2255を参照し、取得したGPS情報に該当する顧客情報を特定する(ステップS314)。例えば、図8に示す顧客マスタ2255のレコード80に基づいて、「N:34.45.01.01,E:135.29.01.01」に対応して記録された顧客名「X商店」を取得する。
【0084】
CPU221は、取得した計量値をメモリ225のデータ記録エリア2253に記録する(ステップS311)。例えば、図7のBにおけるレコード70に示すように、計量値データとして、現在時刻「09:00:00」、計量値「15(kg)」および顧客名「X商店」それぞれ対応付けてを記録する。
【0085】
続いて、CPU221は、顧客名および計量値を含む証明伝票をプリンタ209から印刷する(ステップS317)。
【0086】
3−5.まとめ
以上により、塵芥収集車aにかかる作業者は、ロードセル201のリセット操作を行わなくても、塵芥収集車aのPTO装置の切替状態またはブレーキの制動状態に基づいて0リセットを行わせることができる。これにより、塵芥収集作業における作業者の負担を低減して、作業効率を向上させることができる。また、GPSによって取得した位置情報に基づいて顧客を特定することにより、作業者の入力負担をも軽減することができる。
【0087】
4.その他の実施形態
4−1.
上記実施形態においては、塵芥収集車aのPLCのメモリに塵芥の計量値を記録するように構成しているが、通信回路217(図2)を介して他の装置に計量値を出力するようにしてもよい。例えば、携帯電話、PDAまたは小型コンピュータに計量値を近距離無線通信等により出力するようにしてもよい。
【0088】
図9に、この場合の機能ブロック図を示す。この塵芥集収車aは、計量値取得手段a2から受けた計量値を携帯電話bに出力する計量値出力手段a12を備える。携帯電話bは、塵芥集収車aから出力された計量値を受けて計量値データを取得する計量値データ取得手段b1および、この計量値を記録部13に記録する計量値データ記録手段b2を備える。例えば、近距離無線通信としては、Bluetooth(商標)がこれに該当する。
【0089】
これにより、作業者が所持する携帯電話に計量値を直接出力できる。このため、必要に応じて計量値を携帯プリンタ等に印刷したり、メール送信することができる。
【0090】
4−2.
上記実施形態においては、塵芥収集車aのPLCのメモリに塵芥の計量値を記録するように構成しているが、通信回路217(図2)を介して計量管理サーバcに送信し、複数の塵芥集収車からの計量値データを集中管理するようにしてもよい。
【0091】
図10に、この場合の機能ブロック図を示す。この塵芥集収車aは、計量値記録手段a2から受けた計量値データを計量管理サーバcに送信する計量値データ送信手段a13を備える。計量管理サーバcは、塵芥集収車aから送信されてきた計量値データを受信する計量値データ受信手段c1および、この計量値データを記録部15に記録する計量値データ記録手段c2を備える。例えば、インターネット等のネットワークを介して計量値データを送信するように構成すればよい。
【0092】
これにより、複数の塵芥収集車における塵芥の収集状況を管理サーバcで管理することができる。
【0093】
4−3.
上記実施形態においては、図1、図1a、図1b、図6に示す各機能を実現する為に、CPUを用いソフトウェアによってこれを実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。なお、プログラムの一部の処理をさらに、オペレーティングシステム(OS)にさせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】塵芥収集車の機能ブロック図である。
【図1a】塵芥収集車の機能ブロック図である。
【図1b】塵芥収集車の機能ブロック図である。
【図2】塵芥収集車のハードウエア構成を示す図である。
【図2a】塵芥収集車のハードウエア構成を示す図である。
【図2b】塵芥収集車のハードウエア構成を示す図である。
【図3】塵芥収集車における処理のフローチャートである。
【図3a】塵芥収集車における処理のフローチャートである。
【図3b】塵芥収集車における処理のフローチャートである。
【図4】塵芥収集車における処理の概要図およびデータ例である。
【図5】塵芥収集車の模式図を示す図である。
【図6】塵芥収集車の積込装置を示す図である。
【図7】計量値データの例を示す図である。
【図8】顧客マスタの例を示す図である。
【図9】塵芥収集車と携帯電話によるシステム例を示す図である。
【図10】塵芥収集車と計量管理サーバによるシステム例を示す図である。
【図11】従来の処理の概要図を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
a:塵芥収集車
b:携帯電話
c:計量管理サーバ
【技術分野】
【0001】
この発明は、計量装置付きの塵芥収集車、その制御プログラムおよび計量システムに関する。
【背景技術】
【0002】
投入された塵芥等の重量を計量できる計量装置(ロードセル)付きの塵芥収集車が知られている。このような塵芥収集を利用することにより、投入した塵芥の重量を計量して得た計量値に基づいて、顧客毎に収集内容の確認や収集代金の請求を行うことができる。
【0003】
図11に、従来における塵芥収集車aの利用方法の概念図を示す。例えば、図11のAに示すように、作業者は、塵芥の収集場所であるX商店において(1)塵芥収集車aの投入箱に塵芥を投入し(投入作業)、(2)積込装置を作動させる操作(積込操作ボタンの押下)を行って投入箱の塵芥を収容箱に収容し、(3)計量装置を作動させる操作(計量操作ボタンの押下)を行って投入した塵芥の重量を計量して、計量値データ(「1015kg」)を発生させた後、(4)塵芥収集車aを次の収集場所であるY商店に移動させ(移動作業)、Y商店において(1)〜(3)と同様の作業を行う。
【0004】
なお、各収集場所にかかる塵芥の計量値は、塵芥が空の場合の計量値「1000kg」を初期値として、今回の計量値と前回の計量値との差分に基づいて算出するものとする。
【0005】
また、通常塵芥収集車の収集作業時においては、積込装置(プレス装置)を動作させた後、計量操作(計量終了スイッチ)を操作することにより、取引伝票を発行するようにしている(例えば、特許文献1の段落0058参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開2006−127037号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、作業者にとっては、収集場所毎に発生する移動作業および積込作業に加えて、同時に積込操作および計量操作を行うことは煩雑である。特に、計量時において計量値を印刷せず、計量値データを遠隔のサーバ装置等に送信する形態においては、作業者にとって計量操作を行う動機となる事象(例えば、レシートの発行等。)がないため、計量操作を飛ばしてしまうことがあり得る。
【0008】
例えば、図11のBに示すように、作業者は、塵芥の収集場所であるX商店において、(1)塵芥収集車aの投入箱に塵芥を投入し(投入作業)、(2)積込装置を作動させる操作(積込操作ボタンの押下)を行って投入箱の塵芥を収容箱に収容する。この場合に、(3)計量装置を作動させる操作(計量操作ボタンの押下)を行わず、(4)塵芥収集車aを次の収集場所であるY商店に移動させてしまうと、X商店にかかる塵芥の計量値データ(「1015kg」)が発生しない。このため、X商店において投入された塵芥が、移動先のY商店において投入された塵芥の計量値と合算されて計量されてしまうという問題が生じる。
【0009】
この発明は、上記のような問題点を解決するため、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる塵芥収集車の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)この発明の塵芥収集車は、
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車であって、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a3)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段と
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段とを備え、
前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること
を特徴とする。したがって、作業者が計量操作を行うことを要せず、計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0011】
(2)この発明の塵芥収集車においては、
(a5)積込装置が塵芥の積み込みを完了したことを検知する積込完了検知手段をさらに備えており、
投入完了判断手段は、前記積込完了検知手段の検知に基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする。したがって、塵芥が投入箱から収容箱に積み込まれたことに基づいて計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0012】
(A)この発明の塵芥収集車においては、
(a6)PTO装置における動力の取り出し状態が切り替わったことを検知するPTO切替検知手段をさらに備えており、
投入完了判断手段は、前記PTO切替検知手段の検知に基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする。したがって、塵芥を投入箱から収容箱に積み込む積込装置の駆動状態に基づいて計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0013】
(B)この発明の塵芥収集車においては、
(a7)塵芥収集車の走行状態を検知する走行状態検知手段をさらに備えており、
投入完了判断手段は、前記走行状態検知手段の検知に基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする。したがって、塵芥収集車のブレーキが解除されて走行が開始されることに基づいて計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0014】
(C)この発明の塵芥収集車においては、
(a8)前記計量手段における現在の計量値をリセットする計量値リセット手段をさらに備えており、
投入完了判断手段は、前記計量値リセット手段のリセットに基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする。したがって、塵芥の計量装置の操作状態に基づいて計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0015】
(3)この発明の塵芥収集車においては、
(a9)前記計量値取得手段において取得した計量値および記録部に記録された前回の計量値に基づいて、投入された塵芥の計量値を算出する計量値算出手段とをさらに備えたこと
を特徴とする。したがって、積算された計量値を取得した場合であっても、1つの収集場所において投入された塵芥重量を計量することができる。
【0016】
(4)この発明の塵芥収集車においては、
少なくとも投入箱への塵芥の投入をする前の状態であることを判断する投入前状態判断手段と、
(a8)前記計量手段における現在の計量値をリセットする計量値リセット手段をさらに備えており、
前記計量値リセット手段は、前記投入前状態判断手段の判断に基づいて現在の計量値をリセットすること
を特徴とする。したがって、計量前において作業者にロードセルをリセットさせることなく塵芥の計量を行うことができる。
【0017】
(5)この発明の塵芥収集車においては、
(a10)当該塵芥収集車の現在の位置を示す情報を取得する位置情報取得手段と、
(a11)前記位置情報取得手段において取得した位置情報に基づいて、塵芥の収集現場にかかる顧客の情報を取得する顧客情報取得手段とをさらに備え、
(a3)計量値記録手段は、前記顧客情報取得手段において取得した顧客情報に対応付けて、計量値を記録すること
を特徴とする。したがって、塵芥の収集現場に対応する顧客を容易に特定することができる。これにより、作業者のデータ入力操作を削減することができ、作業効率が向上する。
【0018】
(6)(7)この発明のプログラムは、
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車をコンピュータを用いて制御するためのプログラムであって、コンピュータに以下の手段を構成させ:
(a2)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段、
(a3)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段および
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段、
前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得することを特徴とする。したがって、作業者が計量操作を行うことを要せず、計量制御を行うことができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0019】
(8)この発明の計量システムは、
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車および、(b)前記塵芥収集車における作業者が有する携帯電話を備えた計量システムであって、
(a)前記塵芥収集車は、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a12)前記計量値取得手段において取得した計量値を出力する計量値出力手段と、
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段とを備え、
(b)前記携帯電話は、
(b1)前記塵芥収集車からの出力を受けて塵芥の重量の計量値のデータを取得する計量値データ取得手段と、
(b2)前記計量値取得手段において取得した計量値のデータを記録部に記録する計量値データ記録手段とを備え、
前記塵芥収集車の前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること、
を特徴とする。したがって、ロードセルから取得した計量データを携帯電話において管理することができる。
【0020】
(9)この発明の計量システムは、
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車および、(c)前記塵芥収集車と通信可能に設けられた計量管理サーバを備えた計量システムであって、
(a)前記塵芥収集車は、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a3)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段と、
(a4)前記投入完了判断手段の判断に基づいて、前記計量値取得手段に計量値を取得するように指示を行う計量値取得制御手段と、
(a5)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段と、
(a13)前記記録部に記録された計量値データを計量管理サーバに送信する計量値データ送信手段を備え、
(c)前記計量管理サーバは、
(c1)前記塵芥収集車から計量値データを受信する計量値データ受信手段と、
(c2)前記計量値データ受信手段において受信した計量値データを記録部に記録する計量値データ記録手段とを備え、
前記塵芥収集車の前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること、
を特徴とする。したがって、ロードセルから取得した計量データを計量管理サーバにおいて集中管理することができる。特に、複数台の塵芥収集車を用いて収集業務を行う場合には、各現場で発生している計量データを迅速に取得することができる。
【0021】
[請求項の用語]
(A)塵芥収集車aの計量手段a1は、実施形態においては、図2のロードセル20がこれに該当する。計量値取得手段a2は、実施形態においては、図3のステップS309の機能がこれに該当する。投入完了判断手段a4は、実施形態においては、図3のステップS305の機能がこれに該当する。計量値記録手段a3は、実施形態においては、図3のステップS311の機能がこれに該当する。
【0022】
積込完了検知手段a5は、実施形態においては、図3のステップS305の機能または図3aのステップS308の機能がこれに該当する。
【0023】
(B)PTO切替検知手段a6は、実施形態においては、図3aのステップS307の機能がこれに該当する。走行状態検知手段a7は、実施形態においては、図3aのステップS307の機能がこれに該当する。
【0024】
(C)計量値リセット手段a8は、実施形態においては、図3bのステップS295の機能がこれに該当する。計量値算出手段a9は、実施形態においては、図3のステップS313、S315の機能がこれに該当する。
【0025】
(D)位置情報取得手段a10は、実施形態においては、図3bのステップS312の機能がこれに該当する。顧客情報取得手段a11は、実施形態においては、図3bのステップS314の機能がこれに該当する。計量値出力手段a12は、実施形態においては、PLC215から携帯電話bに計量値データを送信することがこれに該当する。PLC215から計量管理サーバcに計量値データを送信することがこれに該当する。
【0026】
(E)「リセット」とは、計量装置(ロードセル)の現在の計量値を0とした後に計量を行う場合のみならず、現在の計量値を基準値として記憶しておき計量後に当該基準値を差し引くことによって計量値を算出する場合をも含む概念である。
【0027】
(F)「プログラム」とは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
1.第1の実施形態
1−1.概要
図4のAに、この発明の一実施形態による塵芥収集の概念図を示す。本実施形態においては、塵芥収集車aは、塵芥の収集作業に用いる車両であり、ロードセル(計量機能)を少なくとも備えている。
【0029】
塵芥収集車aが収集現場であるX商店に到着すると、作業者は投入箱に塵芥を投入する。塵芥の投入が完了すると、作業者は投入箱の塵芥を収容箱に積み込むために積込操作ボタンを押下して積込装置202を作動させる。積込装置202における積み込み動作の完了を検知すると、ロードセル201によって塵芥の計量が行われる。例えば、X商店の計量値を示すデータとして「1015kg」が発生する。
【0030】
塵芥収集車aがY商店に移動した場合であっても、X商店の場合と同様に、積込操作ボタンを押下した後における積込装置202の積み込み動作の完了を検知して計量を行うことにより、計量値データを発生させる。
【0031】
このため、作業者に計量操作を行わせることを要せずとも、確実に計量処理を行い、計量値データを発生させることができる。これにより、作業者の作業負担を低減させて、作業効率を向上させることができる。
【0032】
1−2.塵芥収集車a
図1に、塵芥収集車aの機能ブロック図を示す。塵芥収集車aの計量手段a1は、投入された塵芥を計量するためのものである。計量値取得手段a2は、塵芥の重量の計量値を計量手段から取得するためのものである。計量値記録手段a3は、計量値取得手段a2において取得した計量値を記録部11に記録するためのものである。投入完了判断手段a4は、積込完了検知手段a5に基づいて塵芥の投入が完了したことを判断するためのものである。積込完了検知手段a5は、積込装置において投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容する動作が完了したことを検知するためのものである。計量値算出手段a9は、計量値取得手段a2において取得した計量値および記録部11に記録された前回の計量値に基づいて、投入された塵芥の計量値を算出するためのものである。
【0033】
1−3.ハードウエア構成
図1に示す塵芥収集車aのハードウェア構成の一例を図2に示す。この塵芥収集車aは、ロードセル201、積込装置202、積載完了センサ203、操作ボタン205、ディスプレイ207、プリンタ209、PLC215および通信回路217を備えている。
【0034】
ロードセル201は、塵芥収集車aに投入された塵芥の重量を計量してPLC215に出力する。積込装置202は、PLC215からの信号を受けて、投入箱に投入された塵芥を圧縮して収容箱に積み込む動作を行う。積込完了センサ203は、積込装置202において積み込み動作が完了したことを検知する。操作ボタン205は、作業者からの操作を受けてその信号をPLC215に送出する。
【0035】
PLC215は、CPU221、入力操作キー223およびメモリ225を備えている。メモリ225には、制御プログラム2251およびデータ記録エリア2253が記録される。制御プログラム2251を実行するCPU221は、操作ボタン205の信号を検出し、ロードセル201または積込装置202等を制御する。また、CPU221は、ロードセル201に計量データを要求して取得した計量値データをデータ記録エリア2253に記録する。
【0036】
よって、(a2)計量値取得手段、(a4)投入完了判断手段および(a3)計量値記録手段は、制御プログラム2251をCPU221上で実行したときの各機能によって実現される。また、記録部11は、データ記録エリア2253によって実現される。
【0037】
1−4.処理詳細
図3〜7を用いて、本実施形態における処理詳細を説明する。図3は、本実施形態における全体処理を示すフローチャートである。PLC215においては、制御プログラム2251が、CPU221上において実行されているものとする。
【0038】
1−4−1.積み込み処理
図4において、最初の収集場所であるX商店に塵芥収集車aが到着すると、作業者は、塵芥収集車aの投入箱の投入口に塵芥を投入する。作業者は、すべての塵芥を投入し終えると、積込装置202を作動させるため操作ボタン205を押下する。
【0039】
図3のフローチャートにおいて、PLC215のCPU221は、操作ボタン205である積込操作ボタンの押下を受けると、積込装置202を作動させる(ステップS301〜S303)。これにより、投入箱の塵芥が積込装置202において圧縮され収容箱に積み込まれる。
【0040】
図5は、塵芥収集車aの一例であるプレス式の塵芥車2の断面構造を示す模式図である。塵芥車2は、キャブ(キャビン)2a、塵芥収容箱2bおよび投入箱2cを備えている。投入箱2cには、投入された塵芥を圧縮して塵芥収容箱2bに積み込むための積込装置4が配置されている。なお、塵芥車2は、積込操作ボタン51、ロードセルのリセットボタン53、PTO(Power take-off:動力取り出し装置)55、PTO切替スイッチ57、サイドブレーキ59を備えている。
【0041】
図6のAは、積込装置4を模式的に示す図面である。積込装置4は、プッシュシリンダ6と、プッシュシリンダ6の伸縮端6aに取付けられ、プッシュシリンダ6の伸縮動作に対応して図中Y1またはY2方向に往復動するスライダ8と、スライダ8の一端8aに支持端10aを枢支されたプレスプレート10と、プレスプレート10の他の支持端10bとスライダ8の他端8bとの間に設けられ、伸縮動作によりプレスプレート10を支持端10a回りに図中R1またはR2方向に揺動させるスイープシリンダ12とを備えている。
【0042】
プッシュシリンダ6およびスイープシリンダ12の伸縮動作を組合せることで、図5に示すように、(1)反転行程、(2)1次プレス行程、(3)2次プレス行程、(4)押込み行程からなる1サイクルの積み込み動作を行なう。
【0043】
このとき、各行程が完了したか否かを判断するのに、図5のBおよびCに示すような近接スイッチを利用した位置検出のためのセンサーLS1〜LS4を用いている。センサーLS1、LS3は、シリンダ6の外筒6bに対し固定的に設けられている。センサーLS2、LS4は、シリンダ12の外筒12bに対し固定的に設けられている。
【0044】
これにより、各センサーLS1〜LS4の検出状態に基づいて、これに対応する各行程におけるプッシュシリンダ6またはスイープシリンダ12の動作の終了位置を把握することができる。すなわち、LS2を検出することで(1)反転行程が終了したことが分かり、LS3を検出することで(2)1次プレス行程が終了したことが分かり、LS4を検出することで(3)2次プレス行程が終了したことが分かり、LS1を検出することで(4)押込み行程が終了したことが分かる。
【0045】
積込装置4における積み込みの完了を検知するためのセンサ(積込完了センサ)であるLS1から積み込み完了を示す信号を検出すると、CPU221は、積込装置を停止させる(ステップS304〜S307)。
【0046】
1−4−2.計量処理
積込装置を停止させると、CPU221は、ロードセル201から計量値を取得する(ステップS309)。例えば、投入箱および収容箱がロードセルに荷重されている場合、投入された塵芥のみならず投入箱および収容箱の重量も含めて計量される。図4に示すように、投入箱および収容箱の重量が「1000kg」であり、塵芥の重量が「15kg」である場合、ロードセルの計量値は「1015kg」となる。
【0047】
CPU221は、取得した計量値をメモリ225のデータ記録エリア2253に記録する(ステップS311)。例えば、図7のAに示すように、計量値データとして、現在時刻(09:00:00)に対応付けて計量値(1015kg)を記録する。
【0048】
次に、CPU221は、前回の計量値を読み込む(ステップS313)。ここで、前回の計量値は、初期値である時刻「00:00:00」に対応する計量値「1000kg」である。
【0049】
さらに、CPU221は、今回投入された塵芥の計量値を算出する(ステップS315)。例えば、今回の計量値「1015kg」から前回の計量値「1000kg」を減算して、計量値「15kg」を算出する。
【0050】
投入された塵芥の計量値を算出すると、その計量値を含む証明伝票をプリンタ209から印刷する(ステップS317)。
【0051】
1−5.まとめ
以上により、塵芥収集車aにかかる作業者は、計量操作を行わなくても、積込装置の動作完了に基づいて計量を行わせることができる。これにより、塵芥収集作業における作業者の負担を低減して、作業効率を向上させることができる。
【0052】
2.第2の実施形態
第1の実施形態においては、積込装置の積み込み完了を示すセンサーからの出力がされたことを条件として、塵芥の投入が完了したことを判断するように構成したが、他の条件に基づいて完了を判断するようにしてもよい。
【0053】
2−1.概要
第1の実施形態の積込完了センサによって必ずしも積み込みの完了を検知できるわけではない。例えば、センサ故障や動作不良が発生した場合には、積み込み完了を確実に検知することができない。そこで、積み込み完了を検知するセンサとともに、または、これに代えて、別の条件を検知するセンサからの出力を条件として、塵芥の投入完了を判断することができる。
【0054】
本実施形態においては、PTO(Power take-off)センサ、ブレーキセンサまたは計量値リセット(風袋引き)ボタンからの出力に基づいて判断する例について説明する。
【0055】
2−2.塵芥収集車a
第2の実施形態における計量システムの機能ブロック図を図1aに示す。図1aは、基本的に第1の実施形態における図1と同様である。PTO切替検出手段a6、走行開始検知手段a7および計量値リセット手段a8をさらに備えている点が異なる。
【0056】
2−3.ハードウエア構成
図1aに示す塵芥収集車aのハードウェア構成の一例を図2aに示す。図2aは、基本的に第1の実施形態における図2と同様である。この塵芥収集車aは、図2において説明した塵芥収集車aに加えて、ブレーキセンサ211およびPTOセンサ213を備えている。
【0057】
ブレーキセンサ211は、塵芥収集車aのサイドブレーキの制動状態を検知する。PTOセンサ213は、塵芥収集車aのPTO(Power take-off:動力取り出し装置)の切替状態を検知する。
【0058】
2−4.処理詳細
図3aおよび図4〜8を用いて、本実施形態における処理詳細を説明する。図3aは、本実施形態における全体処理を示すフローチャートである。第1の実施形態と同様に、PLC215においては、制御プログラム2251が、CPU221上において実行されているものとする。
【0059】
2−4−1.PTOセンサ
図4において、塵芥収集車が収集現場であるX商店に到着すると、作業者は投入箱に塵芥を投入する。塵芥の投入が完了すると、作業者は、投入箱の塵芥を圧縮して収容箱に積み込むために、図5に示す積込操作ボタン51を押下して積込装置4(図5)を作動させる(図3a、ステップS301)。
【0060】
積込装置4の作動後において、センサが積み込み完了を検知するか、または、作業者が積込装置4の停止ボタン(図示せず)を押下すると、CPU221は、積込装置4の積み込み動作を停止させる(図3a、ステップS304〜S306)。
【0061】
停止後において、作業者は、塵芥収集車aを次の収集場所であるY商店に移動させようとする。ここで、塵芥収集車aには、エンジンの動力を取り出して積込装置を駆動させるために、PTO装置55(図5)が設置されている。
【0062】
PTO装置55は、運転席に設けられたPTO切替スイッチ57によってその動作が制御される。作業者はPTO切替スイッチ57を切り替えることにより、PTO装置55が積込装置4とエンジンとを接続し、積込装置4を駆動できる状態に切り替える。そして、塵芥の投入が完了すると、作業者は操作ボタンを操作することで積込装置4を始動し、投入箱の塵芥を圧縮して収容箱に積み込む。積込作業が完了すれば積込装置4を停止し、作業者はPTO切替スイッチ57を切り替え、PTO装置55が積込装置4とエンジンとの接続を解除する。よって、PTO装置55により積込装置4とエンジンが切り離された状態にある場合、塵芥収集車aは走行可能な状態であるため、塵芥の投入が完了していると考えられる。
【0063】
つまり、PTO装置55の切替状態がオンからオフになったことをPTOセンサ213で検知することにより、CPU221は塵芥の投入完了を判断することができるため、投入完了判断手段として利用することができる(図3a、ステップS307、S308)。例えば、図2aに示したPTOセンサ213は、図5に示したPTO切替スイッチ57の状態を検知できるものであればよい。なお、ステップS309からS317までの各処理は第1の実施形態と同様である。
【0064】
2−4−2.ブレーキセンサ
一方、塵芥収集車aには、収集現場で塵芥を収集する時に塵芥収集車の走行を停止させるための各種ブレーキが備えられている。よって、例えば、図5に示す塵芥車2のサイドブレーキ59が解除されている状態にあっては、塵芥収集車aは走行可能な状態であり、塵芥の投入が完了し、次の収集現場へ移動するための準備をしていると考えることができる。つまり、サイドブレーキ59の解除状態をブレーキセンサ211で検知することにより、CPU221は塵芥の投入完了を判断することができるため、投入完了判断手段として利用することができる(図3a、ステップS307、S308)。例えば、図2aに示したブレーキセンサ211は、図5に示したサイドブレーキ59の状態を検知できるものであればよい。なお、ステップS309からS317までの各処理は第1の実施形態と同様である。
【0065】
2−4−3.計量値リセットボタン(風袋引きボタン)
図4において、X商店の塵芥の投入作業が完了すると、作業者は、塵芥収集車aを次の収集場所であるY商店に移動させる。塵芥収集車aには、ロードセルをリセット(風袋引き)するために、リセットボタン53が設置されている。
【0066】
作業者は、Y商店における塵芥の投入前において、リセットボタン53を押下してロードセル201をリセットする。なお、ロードセル201をリセットするのは、塵芥車2の走行中に雨水等が侵入することにより、正確な計量が行えなくなることを防止するためである。
【0067】
よって、次の移動場所であるY商店においてリセットボタン53が押下された状態にあっては、先の移動場所であるX商店での塵芥の投入は完了しているとCPU221は判断することができる(図3a、ステップS307、S308)。例えば、図2aに示した操作ボタン205は、図5に示したリセットボタン53に該当する。なお、ステップS309からS317までの各処理は第1の実施形態と同様である。
【0068】
2−5.まとめ
以上により、センサ故障や動作不良が発生した場合にであっても、積込装置の積み込み完了を確実に検知して、正確に計量を行うことができる。
【0069】
3.第3の実施形態
第1の実施形態においては、ロードセルから取得する計量値が積算されたものであることを前提として、投入された塵芥の計量値を算出するように構成した。しかしながら、塵芥の投入前において、ロードセルをリセット(風袋引き)する構成を採用する場合には積算された計量値に基づいて算出する必要はない。
【0070】
本実施形態にいおいては、ブレーキセンサ211またはPTOセンサ213(図2a)の検知に基づいてロードセルをリセットした後に積込装置4を作動させ、積み込み完了後におけるロードセルの計量値をそのまま出力する例について説明する。また、GPS装置および顧客マスタに基づいて顧客を特定して計量値を記録する例についても説明する。
【0071】
3−1.概要
ロードセルを毎回リセットする構成を採用した場合、作業者にとって塵芥の投入前にロードセルのリセット操作(風袋引き)を行うことは煩雑である。そこで、塵芥収集車aのPTOの切替状態またはブレーキの制動状態を検知することにより、投入作業前におけるロードセル201のリセットの要否を判断する。
【0072】
3−2.塵芥収集車a
第3の実施形態における計量システムの機能ブロック図を図1bに示す。図1bは、基本的に第1の実施形態における図1と同様である。PTO切替手段a6、走行状態検知手段a7、計量値リセット手段a8、投入前状態判断手段a12、位置情報取得手段a10および顧客情報取得手段a11を備えている点ならびに、計量値算出手段a10を備えていない点が異なる。
【0073】
3−3.ハードウエア構成
図1bに示す塵芥収集車aのハードウェア構成は、基本的に第1の実施形態における図2bと同様である。この塵芥収集車aは、図2bにおいて説明した塵芥収集車aに加えて、GPS装置219を備えている。GPS装置219は、GPS衛星からの信号に基づいて塵芥収集車aの現在位置を取得する。
【0074】
また、PLC215のメモリ225には、顧客マスタ2255が記録される。顧客マスタ2255には、顧客名および当該顧客の収集場所についての位置情報が対応付けて記録されている。
【0075】
3−4.処理詳細
3−4−1.PTOセンサ
図4において、塵芥収集車が収集現場であるX商店に到着すると、作業者は塵芥収集車aの積込装置4を動作させるため、PTO切替スイッチを操作する。これにより、PTO装置55が塵芥収集車aのエンジン動力を取り出すことができ、積込装置4が動作可能状態となる。上述したように、PTOセンサ213は、PTO装置55の切替状態を検知することができるため、PTO装置55により積込装置4とエンジンが連結された(動力取りだし状態)場合には、投入箱へ塵芥を投入する前の状態であると判断できる。
【0076】
よって、CPU221は、PTOセンサ213が動力取り出し状態になったことを検知して、ロードセルをリセット(風袋引き)することができる(図3b、ステップS291〜295)。つまり、この時のPTOセンサ213からの信号を検知することにより、CPU221は投入前状態であることを判断することができるため、投入前状態判断手段として利用することができる。
【0077】
3−4−2.ブレーキセンサ
上述したように塵芥収集車aには、走行を停止させるための各種ブレーキが備えられている。よって、例えば、図5に示す塵芥車2のサイドブレーキ59が制動された状態にあっては、塵芥収集車aは走行を停止しており、塵芥の投入がされる直前である判断することができる。
【0078】
よって、サイドブレーキ59の制動状態をセンサで検知することにより、CPU221はロードセルをリセット(風袋引き)することができる(図3b、ステップS291〜295)。つまり、この時のサイドブレーキ59の制動状態を検知するセンサの信号を検知することにより、CPU221は投入前状態であることを判断することができるため、投入前状態判断手段として利用することができる。
【0079】
3−4−3.積み込み処理
図3bにおけるステップS301〜307の処理は、第1の実施形態で示した図3の処理ステップS301〜307と同様である。
【0080】
3−4−4.計量処理
積込装置を停止させると、CPU221は、ロードセル201が計量した計量値を取得する(ステップS309)。ここで取得される計量値は、上記ステップS295においてロードセルが0リセットされているため、投入箱および収容箱がロードセルに荷重されている場合、その後に投入された塵芥の正味の重量となる。例えば、計量値データとして「15Kg」を取得する。
【0081】
3−4−5.GPSによる顧客の特定
計量値データに対応する顧客を特定できれば、作業者による入力負担を削減できる。よって、塵芥収集車aにGPS装置219を設置しておき、計量時の位置情報を取得することによって顧客を特定することができる。
【0082】
図3bのステップS309において計量値を取得すると、PLC215のCPU221は、塵芥収集車aの現在の位置情報を示すGPS装置219から取得する(ステップS312)。例えば、位置情報として、緯度(北緯N)および経度(東経E)を表す「N:34.45.01.01,E:135.29.01.01」を取得する。
【0083】
次に、CPU221は、取得した位置情報に基づいて顧客マスタ2255を参照し、取得したGPS情報に該当する顧客情報を特定する(ステップS314)。例えば、図8に示す顧客マスタ2255のレコード80に基づいて、「N:34.45.01.01,E:135.29.01.01」に対応して記録された顧客名「X商店」を取得する。
【0084】
CPU221は、取得した計量値をメモリ225のデータ記録エリア2253に記録する(ステップS311)。例えば、図7のBにおけるレコード70に示すように、計量値データとして、現在時刻「09:00:00」、計量値「15(kg)」および顧客名「X商店」それぞれ対応付けてを記録する。
【0085】
続いて、CPU221は、顧客名および計量値を含む証明伝票をプリンタ209から印刷する(ステップS317)。
【0086】
3−5.まとめ
以上により、塵芥収集車aにかかる作業者は、ロードセル201のリセット操作を行わなくても、塵芥収集車aのPTO装置の切替状態またはブレーキの制動状態に基づいて0リセットを行わせることができる。これにより、塵芥収集作業における作業者の負担を低減して、作業効率を向上させることができる。また、GPSによって取得した位置情報に基づいて顧客を特定することにより、作業者の入力負担をも軽減することができる。
【0087】
4.その他の実施形態
4−1.
上記実施形態においては、塵芥収集車aのPLCのメモリに塵芥の計量値を記録するように構成しているが、通信回路217(図2)を介して他の装置に計量値を出力するようにしてもよい。例えば、携帯電話、PDAまたは小型コンピュータに計量値を近距離無線通信等により出力するようにしてもよい。
【0088】
図9に、この場合の機能ブロック図を示す。この塵芥集収車aは、計量値取得手段a2から受けた計量値を携帯電話bに出力する計量値出力手段a12を備える。携帯電話bは、塵芥集収車aから出力された計量値を受けて計量値データを取得する計量値データ取得手段b1および、この計量値を記録部13に記録する計量値データ記録手段b2を備える。例えば、近距離無線通信としては、Bluetooth(商標)がこれに該当する。
【0089】
これにより、作業者が所持する携帯電話に計量値を直接出力できる。このため、必要に応じて計量値を携帯プリンタ等に印刷したり、メール送信することができる。
【0090】
4−2.
上記実施形態においては、塵芥収集車aのPLCのメモリに塵芥の計量値を記録するように構成しているが、通信回路217(図2)を介して計量管理サーバcに送信し、複数の塵芥集収車からの計量値データを集中管理するようにしてもよい。
【0091】
図10に、この場合の機能ブロック図を示す。この塵芥集収車aは、計量値記録手段a2から受けた計量値データを計量管理サーバcに送信する計量値データ送信手段a13を備える。計量管理サーバcは、塵芥集収車aから送信されてきた計量値データを受信する計量値データ受信手段c1および、この計量値データを記録部15に記録する計量値データ記録手段c2を備える。例えば、インターネット等のネットワークを介して計量値データを送信するように構成すればよい。
【0092】
これにより、複数の塵芥収集車における塵芥の収集状況を管理サーバcで管理することができる。
【0093】
4−3.
上記実施形態においては、図1、図1a、図1b、図6に示す各機能を実現する為に、CPUを用いソフトウェアによってこれを実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。なお、プログラムの一部の処理をさらに、オペレーティングシステム(OS)にさせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】塵芥収集車の機能ブロック図である。
【図1a】塵芥収集車の機能ブロック図である。
【図1b】塵芥収集車の機能ブロック図である。
【図2】塵芥収集車のハードウエア構成を示す図である。
【図2a】塵芥収集車のハードウエア構成を示す図である。
【図2b】塵芥収集車のハードウエア構成を示す図である。
【図3】塵芥収集車における処理のフローチャートである。
【図3a】塵芥収集車における処理のフローチャートである。
【図3b】塵芥収集車における処理のフローチャートである。
【図4】塵芥収集車における処理の概要図およびデータ例である。
【図5】塵芥収集車の模式図を示す図である。
【図6】塵芥収集車の積込装置を示す図である。
【図7】計量値データの例を示す図である。
【図8】顧客マスタの例を示す図である。
【図9】塵芥収集車と携帯電話によるシステム例を示す図である。
【図10】塵芥収集車と計量管理サーバによるシステム例を示す図である。
【図11】従来の処理の概要図を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
a:塵芥収集車
b:携帯電話
c:計量管理サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車であって、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a3)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段と
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段とを備え、
前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項2】
請求項1の塵芥収集車において、
(a5)積込装置が塵芥の積み込みを完了したことを検知する積込完了検知手段をさらに備えており、
前記投入完了判断手段は、前記積込完了検知手段の検知に基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項3】
請求項1または2の塵芥収集車において、
(a9)前記計量値取得手段において取得した計量値および記録部に記録された前回の計量値に基づいて、投入された塵芥の計量値を算出する計量値算出手段とをさらに備えたこと
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項4】
請求項1または2の塵芥収集車において、
(a12)少なくとも投入箱への塵芥の投入をする前の状態であることを判断する投入前状態判断手段と、
(a8)前記計量手段における現在の計量値をリセットする計量値リセット手段をさらに備えており、
前記計量値リセット手段は、前記投入前状態判断手段の判断に基づいて現在の計量値をリセットすること
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかの塵芥収集車において、
(a10)当該塵芥収集車の現在の位置を示す情報を取得する位置情報取得手段と、
(a11)前記位置情報取得手段において取得した位置情報に基づいて、塵芥の収集現場にかかる顧客の情報を取得する顧客情報取得手段とをさらに備え、
(a3)前記計量値記録手段は、前記顧客情報取得手段において取得した顧客情報に対応付けて、前記計量値を記録すること
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項6】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車をコンピュータを用いて制御するためのプログラムであって、コンピュータに以下の手段を構成させ:
(a2)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段、
(a3)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段および
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段、
前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車についての制御方法であって、
(a2)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得ステップと、
(a3)前記計量値取得ステップにおいて取得した計量値を記録部に記録する計量値記録ステップと、
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断ステップとを実行し、
前記計量値取得ステップは、前記投入完了判断ステップの判断に基づいて計量値を取得すること
を特徴とする塵芥収集車についての制御方法。
【請求項8】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車および、(b)前記塵芥収集車における作業者が有する携帯電話を備えた計量システムであって、
(a)前記塵芥収集車は、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a12)前記計量値取得手段において取得した計量値を出力する計量値出力手段と、
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段とを備え、
(b)前記携帯電話は、
(b1)前記塵芥収集車からの出力を受けて塵芥の重量の計量値のデータを取得する計量値データ取得手段と、
(b2)前記計量値取得手段において取得した計量値のデータを記録部に記録する計量値データ記録手段とを備え、
前記塵芥収集車の前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること、
を特徴とする計量システム。
【請求項9】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車および、(c)前記塵芥収集車と通信可能に設けられた計量管理サーバを備えた計量システムであって、
(a)前記塵芥収集車は、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a3)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段と、
(a4)前記投入完了判断手段の判断に基づいて、前記計量値取得手段に計量値を取得するように指示を行う計量値取得制御手段と、
(a5)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段と、
(a13)前記記録部に記録された計量値データを計量管理サーバに送信する計量値データ送信手段を備え、
(c)前記計量管理サーバは、
(c1)前記塵芥収集車から計量値データを受信する計量値データ受信手段と、
(c2)前記計量値データ受信手段において受信した計量値データを記録部に記録する計量値データ記録手段とを備え、
前記塵芥収集車の前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること、
を特徴とする計量システム。
【請求項1】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車であって、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a3)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段と
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段とを備え、
前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項2】
請求項1の塵芥収集車において、
(a5)積込装置が塵芥の積み込みを完了したことを検知する積込完了検知手段をさらに備えており、
前記投入完了判断手段は、前記積込完了検知手段の検知に基づいて投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断すること
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項3】
請求項1または2の塵芥収集車において、
(a9)前記計量値取得手段において取得した計量値および記録部に記録された前回の計量値に基づいて、投入された塵芥の計量値を算出する計量値算出手段とをさらに備えたこと
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項4】
請求項1または2の塵芥収集車において、
(a12)少なくとも投入箱への塵芥の投入をする前の状態であることを判断する投入前状態判断手段と、
(a8)前記計量手段における現在の計量値をリセットする計量値リセット手段をさらに備えており、
前記計量値リセット手段は、前記投入前状態判断手段の判断に基づいて現在の計量値をリセットすること
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかの塵芥収集車において、
(a10)当該塵芥収集車の現在の位置を示す情報を取得する位置情報取得手段と、
(a11)前記位置情報取得手段において取得した位置情報に基づいて、塵芥の収集現場にかかる顧客の情報を取得する顧客情報取得手段とをさらに備え、
(a3)前記計量値記録手段は、前記顧客情報取得手段において取得した顧客情報に対応付けて、前記計量値を記録すること
を特徴とする塵芥収集車。
【請求項6】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車をコンピュータを用いて制御するためのプログラムであって、コンピュータに以下の手段を構成させ:
(a2)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段、
(a3)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段および
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段、
前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車についての制御方法であって、
(a2)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得ステップと、
(a3)前記計量値取得ステップにおいて取得した計量値を記録部に記録する計量値記録ステップと、
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断ステップとを実行し、
前記計量値取得ステップは、前記投入完了判断ステップの判断に基づいて計量値を取得すること
を特徴とする塵芥収集車についての制御方法。
【請求項8】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車および、(b)前記塵芥収集車における作業者が有する携帯電話を備えた計量システムであって、
(a)前記塵芥収集車は、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a12)前記計量値取得手段において取得した計量値を出力する計量値出力手段と、
(a4)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段とを備え、
(b)前記携帯電話は、
(b1)前記塵芥収集車からの出力を受けて塵芥の重量の計量値のデータを取得する計量値データ取得手段と、
(b2)前記計量値取得手段において取得した計量値のデータを記録部に記録する計量値データ記録手段とを備え、
前記塵芥収集車の前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること、
を特徴とする計量システム。
【請求項9】
(a)投入箱に投入された塵芥を収容箱に収容するための積込装置を有する塵芥収集車および、(c)前記塵芥収集車と通信可能に設けられた計量管理サーバを備えた計量システムであって、
(a)前記塵芥収集車は、
(a1)投入箱および/または収容箱に存在する塵芥の重量を計量する計量手段と
(a2)前記計量手段から塵芥の重量の計量値を取得する計量値取得手段と、
(a3)少なくとも投入箱への塵芥の投入が完了したことを判断する投入完了判断手段と、
(a4)前記投入完了判断手段の判断に基づいて、前記計量値取得手段に計量値を取得するように指示を行う計量値取得制御手段と、
(a5)前記計量値取得手段において取得した計量値を記録部に記録する計量値記録手段と、
(a13)前記記録部に記録された計量値データを計量管理サーバに送信する計量値データ送信手段を備え、
(c)前記計量管理サーバは、
(c1)前記塵芥収集車から計量値データを受信する計量値データ受信手段と、
(c2)前記計量値データ受信手段において受信した計量値データを記録部に記録する計量値データ記録手段とを備え、
前記塵芥収集車の前記計量値取得手段は、前記投入完了判断手段の判断に基づいて計量値を取得すること、
を特徴とする計量システム。
【図1】
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−269693(P2009−269693A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−120186(P2008−120186)
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(000163095)極東開発工業株式会社 (215)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(000163095)極東開発工業株式会社 (215)
【Fターム(参考)】
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