説明

塵芥収集車

【課題】 エネルギを無駄なく効率的に利用することが可能な塵芥処理車を提供することである。
【解決手段】 螺旋状のブレード10,11を具備したドラムDと、ドラムDの一端開口部を閉塞しドラムD内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレード15を備えた蓋Cと、該ドラムDを回転駆動する液圧モータ1と、液圧モータ1に液圧を供給するポンプ2とを備え、ドラムDの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車Jにおいて、ドラムDを回転させるトルクあるいはポンプ2の吐出圧力に基づいてドラムDの回転速度を調節することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、塵芥収集車の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、塵芥収集車にあっては、トラックの架台に搭載され内周側に螺旋状のブレードを備えたドラムと、ドラムの開口端を閉塞するとともにドラム内に塵芥を案内する不動の案内ブレードと、ドラムを回転駆動する駆動源とを備えて構成されている。
【0003】
上記のような塵芥収集車では、塵芥投入時には、ドラムの後方から塵芥を投入しつつ、ドラムを回転駆動する。そして、ドラム内に投入された塵芥は、案内ブレードに案内されつつ、ドラム内周のブレードによってドラムの内方奥へと送り込まれ、ドラム内に貯留されることになる(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
また、この塵芥収集車にあっては、ドラム内に塵芥が一杯に満たされた後は、ドラムを回転駆動しつづけるとともに新たに塵芥をドラム内に投入することによって、塵芥を圧縮してドラム内に詰め込むことが可能である。
【0005】
また、ドラムの回転駆動するにあたりトラックのエンジン動力によって駆動力を出力する駆動源を備えており、この駆動源は、具体的には、エンジン動力をPTO(Pawer Take Off)を介して取り出して回転せしめられる油圧ポンプと、油圧ポンプからの油圧の供給を受けて駆動される油圧モータとを備え、油圧モータの出力トルクをドラムに伝達することによって、ドラムを回転駆動している(たとえば、特許文献2参照)。
【特許文献1】実開昭56−92603号公報(第3頁第11行目から第6頁第6行目まで,図1)
【特許文献2】特開2001−48306号公報(段落番号0005参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した塵芥収集車にあっては、塵芥がドラム内に一杯に満たされたのちに、さらに、塵芥を新たに投入して圧縮することによって、より大量の塵芥の収集が可能となるのであるが、ドラムを回転させて塵芥を圧縮するにはより大きなトルクが必要であり、従来のエンジン動力を利用してドラムを回転駆動する塵芥収集車では、ドラムの回転速度を一定に設定しているため、塵芥収集作業中にあっては、常に、塵芥を最大限に圧縮するときにドラムを回転させるうえで要求されるトルクを発生させることができるように、エンジンに仕事をさせていた。
【0007】
すなわち、トラックのエンジンが出力する仕事率(馬力)は、図10に示すように、塵芥がドラム内に一杯に満たされていない状態や、塵芥が最大限に圧縮されていない状態であっても、常に塵芥を最大限に圧縮するときに要求される馬力に固定化されているため、その分、エンジンが出力する仕事が最大限に利用されず無駄に消費されることになり、このため従来の塵芥収集車は、エネルギを無駄に消費し、非効率であった。
【0008】
そこで、本発明は上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、エネルギを無駄なく効率的に利用することが可能な塵芥処理車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するために、本発明における第1の課題解決手段は、螺旋状のブレードを具備したドラムと、ドラムの一端開口部を閉塞しドラム内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレードを備えた蓋と、該ドラムを回転駆動する液圧モータと、液圧モータに液圧を供給するポンプとを備え、ドラムの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車において、ドラムを回転させるトルクに基づいてポンプの吐出流量を調節する。
【0010】
また、本発明における第2の課題解決手段は、螺旋状のブレードを具備したドラムと、ドラムの一端開口部を閉塞しドラム内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレードを備えた蓋と、該ドラムを回転駆動する液圧モータと、液圧モータに液圧を供給するポンプとを備え、ドラムの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車において、ポンプの吐出圧力に基づいてポンプの吐出流量を調節する。
【0011】
さらに、本発明における第3の課題解決手段は、螺旋状のブレードを具備したドラムと、ドラムの一端開口部を閉塞しドラム内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレードを備えた蓋と、該ドラムを回転駆動する液圧モータと、液圧モータに液圧を供給するポンプとを備え、ドラムの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車において、ドラムを回転させるトルクに基づいてドラムの回転速度を調節する。
【0012】
そして、本発明における第4の課題解決手段は、螺旋状のブレードを具備したドラムと、ドラムの一端開口部を閉塞しドラム内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレードを備えた蓋と、該ドラムを回転駆動する液圧モータと、液圧モータに液圧を供給するポンプとを備え、ドラムの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車において、ポンプの吐出圧力に基づいてドラムの回転速度を調節する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ドラムを回転駆動するポンプの駆動源の仕事率を一定として、塵芥が圧縮される以前には、ドラムの回転速度を高く維持しておき、塵芥の圧縮が始まると、ドラムを回転させるトルクあるいはポンプの吐出圧力に応じてドラムの回転を継続して塵芥を圧縮できる程度にまでドラムの回転速度を低下させる。
【0014】
したがって、駆動源の仕事率が従来の塵芥収集車と同じに設定される場合、塵芥収集作業中は、駆動源の仕事量を無駄にせずに従来の塵芥収集車のドラム回転速度より高いドラム回転速度で塵芥収集作業を行うことになる。
【0015】
さらに、ドラムを回転させるトルクあるいはポンプの吐出圧力によってドラム内に投入される塵芥の量を把握してドラムの回転速度を制御するので、駆動源の仕事量を効率的にドラムへの塵芥投入作業に割り当て、駆動源に無駄な仕事をさせることがない。
【0016】
また、駆動源の仕事を無駄なく塵芥収集作業で消費することができるので、塵芥収集作業における作業時間を短縮することが可能であり、燃費を向上することができ、省エネルギとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、図示した実施の形態に基づいて、この発明を説明する。図1は、第1の実施の形態における塵芥収集車の概略図である。図2は、第1の実施の形態における塵芥収集車のシステム構成の一例を示す図である。図3は、第1の実施の形態における塵芥収集車を後方から見た図である。図4、第1の実施の形態における塵芥収集車の裁断装置の概略図である。図5は、第1の実施の形態の塵芥収集車におけるポンプの吐出流量を調節する時の制御手順の一例を示すフローチャートである。図6は、第1の実施の形態の塵芥収集車におけるドラムの回転速度とドラム回転トルクの時間に対する変化を示した図である。図7は、第1の実施の形態の一変形例における塵芥収集車のシステム構成を示す図である。図8は、第2の実施の形態の塵芥収集車におけるポンプの吐出流量を調節する時の制御手順の一例を示すフローチャートである。図9は、第2の実施の形態の塵芥収集車におけるドラムの回転速度とドラム回転トルクの時間に対する変化を示した図である。
【0018】
第1の実施の形態における塵芥収集車Jは、図1および図2に示すように、車両Vと、車両Vの架台に回転に自在に搭載されるドラムDと、ドラムDの一端開口部を閉塞する蓋Cと、ドラムDを回転駆動する液圧モータ1および液圧モータ1に液圧を供給するポンプ2と、車両Vに搭載されるとともにポンプ2を駆動する駆動源たる車両走行用のエンジンEと、塵芥を裁断するとともにドラムD内に塵芥を投入する裁断装置Sと、液圧モータ1、ポンプ2および裁断装置Sを制御する制御部3とを備えて構成されている。
【0019】
以下、詳細に説明すると、ドラムDは、円筒状であって、内周に螺旋状のブレード10,11が設けられており、また、ドラムDの他端は、液圧モータ1のシャフト1aに図示しない減速機を介して連結され、ドラムDは、液圧モータ1によって回転駆動されるようになっている。このドラムDを液圧モータ1によって一方側に回転させるとドラムD内に投入される塵芥をこのブレード10,11によってドラムDの内方へと送り込むことができ、ドラムDを他方側に回転させるとドラムD内の塵芥を上記ブレード10,11によってドラムDから排出することができるようになっている。
【0020】
そして、ドラムDの一端開口端は、蓋Cで閉塞されるとともに、この蓋Cには、図3に示すように、塵芥をドラムD内に投入することができるように投入口12が設けられ、また、上記ドラムDの回転によって塵芥を排出することができるように排出口13が設置されている。
【0021】
さらに、図1に戻って、上記蓋CのドラムDの内方を向く側には、中空円錐台状の内筒14が立設され、この内筒14の外周には、上記ブレード10,11とは逆巻の螺旋状とされる不動ブレード15が設けられている。なお、この内筒14の下方基端側には、切欠14aが設けられており、この切欠14aを介して投入口12から投入される塵芥をドラムD内に投入できるようになっている。
【0022】
そして、上記蓋Cは、具体的には、ドラムDの全体を覆うドラムカバーDCの後端に取り付けられることによって車両Vに対して不動とされ、不動ブレード15も、またドラムDとともに回転するブレード10,11に対して不動とされており、この不動ブレード15によって、投入口12から投入されて上記回転するブレード10,11で内筒14の上方に掻き上げられた塵芥をドラムD内方へと速やかに送り込むことができる。
【0023】
さらに、ドラムD内が塵芥で一杯となる状態の後に、塵芥がドラムD内に投入されると、ブレード10,11で塵芥を圧縮しつつドラムDの内方へ送り込むことになるが、不動ブレード15の存在と投入口12に投入された塵芥を掻き上げるブレード10,11とで、ドラムD内における投入口12の直下に新たに塵芥を投入するスペースを作るとともに、塵芥が投入口12へ逆流してしまうことを防止している。
【0024】
したがって、上記ブレード10,11と不動ブレード15および蓋Cによって、ドラムD内に塵芥を圧縮して貯留することが可能となっている。
【0025】
そして、上記したように、ドラムDは、液圧モータ1によって回転駆動されて、塵芥の投入および排出を行うことができるようになっているが、上記シャフト1aには、ドラムDを回転させるトルク(以下、「ドラム回転トルク」という)を検出することができるように、トルクセンサ4が設けられ、このトルクセンサ4で検出するドラム回転トルクを電圧信号として制御部3に出力するようになっている。
【0026】
また、液圧モータ1は、具体的にはたとえば、傾転角の変更により容量が変化し回転速度が変化するように設定されている。
【0027】
さらに、液圧モータ1に液圧を供給するポンプ2は、車両VのエンジンEに、図示しないPTO(Power Take Off)を介して接続されており、該エンジンEのクランクシャフトの回転運動が伝達されて回転駆動される。なお、上記PTOとポンプ2との間に減速機を設けるようにしてもよい。
【0028】
また、ポンプ2は、具体的には、斜板カム(図示せず)の傾角を変更することにより吐出方向および吐出流量を可変にするアキシャル形の双方向吐出ポンプとして構成され、該ポンプ2にループ状の管路20を介して接続された液圧モータ1をそれぞれ正回転および逆回転することが可能である。すなわち、ドラムDを正転および逆転することができる。
【0029】
そして、上記ポンプ2の斜板カムの変更は、具体的にたとえば、サーボシリンダにより行われ、この液圧ポンプ2の吐出方向および吐出流量は、容量センサ5で検知して制御部3に入力され、制御部3は容量センサ5が検出する容量をフィードバックとしてサーボシリンダを駆動しポンプ2の吐出方向と吐出流量を制御することができるようになっている。
【0030】
なお、液圧モータ1に液圧を供給するポンプ2は、上記したところでは、双方向吐出および吐出流量可変のポンプに設定されているが、これをギアポンプとして、PTOの動力を減速比可変の減速機を介して吐出流量を可変にしてもよく、この場合は、切換弁を設けて液圧モータ1への液圧供給方向を切換えるようにして液圧モータ1を正逆回転させるようにしておけばよい。
【0031】
また、エンジンEは、制御部3からのエンジン回転速度指令信号をうけてエンジンEのスロットル弁(図示せず)の開度を調節するスロットル調整装置(図示せず)によって回転速度が制御される。
【0032】
このエンジンEの回転速度は、エンジン回転速度センサ6によって検出され、この回転速度センサ6が出力するエンジン回転速度は制御部3に入力される。
【0033】
そして、制御部3は、上記エンジン回転速度をフィードバックとしてエンジン回転速度指令信号をスロットル調整装置に出力してスロットル調整装置を制御して、車両を停車して塵芥収集を行うにあたり、基本的には、エンジンEの回転数を任意の一定値に制御する。なお、上記任意の一定値のエンジン回転数は、ドラムD内に投入される塵芥を最大限に圧縮することができるようなトルクを発揮できる任意の値とされる。
【0034】
したがって、塵芥収集車が停車中であっても、ドラムDの回転駆動が必要な場合には、上記制御部3がスロットル調整装置を制御して、エンジンEの回転速度を上記任意の一定値に維持してエンジンEに一定のトルクを出力させることができるようになっている。
【0035】
なお、エンジンEが電子制御可能なガバナを搭載している場合には、該ガバナに信号を送ることでエンジン回転速度を調節可能であるので、上記スロットル調整装置は不要となる。
【0036】
また、エンジンEの回転数制御を制御部3で行わずに、手動でエンジンEの回転速度を上記任意の一定値に維持可能なようにスロットルを固定することができるようにしておいてもよい。
【0037】
転じて、裁断装置Sは、図2および図4に示すように、ハウジングHと、外周に複数の刃32が設けられる相対回転可能な一対の軸30,31と、各軸30,31を駆動する駆動源としての液圧モータ33および液圧モータ33に液圧を供給するポンプ34とを備え、一方の軸30の刃32と他方の軸31の刃32が交互に配置されて構成されている。
【0038】
この裁断装置Sにあっては、ハウジングHの図4中右方となる前面側に回動自在に設けた作業台B1をガイドとして上記各軸30,31の間に塵芥を投入すると、上記交互に配置され図中矢印方向に回転する各刃32で塵芥をせん断して裁断しつつ、軸30,31の回転によって裁断された塵芥を裁断装置Sの図4中左方となる背面側に送ることができ、また、この裁断装置Sは、その背面側に上記蓋Cの投入口12が位置するように、車両Vに取り付けられ、ハウジングHの図中左方となる背面に設けた投入口12に望むガイド板B2で塵芥をドラムD内に案内して投入することができる。
【0039】
そして、ポンプ34は、具体的には、図2に示すように、ポンプ2と同様にPTOを介してエンジンEの動力によって駆動され、吐出方向および吐出流量を調節することが可能なようになっており、ポンプ34の吐出流量を調節することによって、液圧モータ33の回転速度を調節することができるようになっている。なお、このポンプ34にあっても、これをギアポンプとしてもよい。
【0040】
さらに、液圧モータ33の出力軸は、図示はしないが、減速機を介して軸30、31に伝達されるようになっており、図4に示すように、塵芥を裁断するために軸30を図中矢印方向となる反時計回りに軸31を図中矢印方向となる時計回りに回転させ、逆に、塵芥が刃32間や軸30,31と刃32との間に詰まった場合に塵芥を排出するために上記した回転方向とは逆に軸30,31を回転できるようになっている。
【0041】
したがって、裁断装置Sの駆動源は走行用のエンジンEとされ、この裁断装置Sは、軸30,31の回転速度を調節することによって、塵芥の裁断速度を調節することができ、また、軸30,31の回転速度を調節することによって、塵芥をドラムD内に投入する塵芥投入速度をも調節することが可能である。
【0042】
また、上記軸30,31の一方には、回転速度を検出する軸回転速度センサ35が設けられており、この軸回転速度センサ35で検出される軸回転速度は、は制御部3に入力され、制御部3は、上記軸回転速度をフィードバックとしてポンプ34の吐出流量を調節して、裁断装置Sの塵芥投入速度を制御することができるようになっている。
【0043】
つづいて、制御部3は、トルクセンサ4、容量センサ5、エンジン回転速度センサ6および軸回転速度センサ35が出力する信号を受け取り、液圧モータ1の傾転角、ポンプ2の吐出流量と吐出方向、エンジンEの回転速度、および、ポンプ34の吐出流量と吐出方向を、それぞれ調節するために必要な制御信号としての電流もしくは電圧を出力することができるものであればよく、たとえば、ハードウェアとしては図示しないが、各信号および制御信号を増幅するためのアンプと、アナログ信号をデジタル信号に変換する変換器と、CPU(Central Prossesing Unit)等の演算装置と、ROM(Read Only Memory)等の記憶装置とから構成され、液圧モータ1、ポンプ2、エンジンEおよびポンプ34の制御に必要な演算処理手順と制御信号出力手順は、プログラムとしてROMや他の記憶装置に予め格納させておくとする周知なコンピュータシステムとして構成されている。
【0044】
具体的には、制御部3は、図示しない液圧モータ1の傾転角およびポンプ2の斜板カムの傾角を調節するサーボシリンダに、液圧の供給を可能とする電磁弁のソレノイドに対し制御電圧もしくは制御電流を出力し、液圧モータ1およびポンプ2,34を駆動制御するとともに、本実施の形態においては、エンジンEの回転速度を制御することになる。
【0045】
また、本実施の形態においては、図2に示すように、上記構成とは別に、告知手段を備えており、告知手段は、LED(Light Emitting Diode)40と、スピーカ41とを具備しており、LED40およびスピーカ41の作動を制御するための制御手順は、上記記制御部3の記憶装置内に記憶されている。
【0046】
上記告知手段のうち、LED40は、塵芥収集作業の終了時に点灯することによって作業者に作業終了の表示して作業終了告知することが可能であり、スピーカ41は、音声あるいは任意の音によってLED40と同様に作業終了告知を行うことができるようになっている。
【0047】
なお、LED40に代えて、文字や絵等を表示して上記作業終了告知を行えるような表示装置を設けてもよく、この場合、表示装置は、ディスプレイおよびディスプレイを制御するグラフィックコントローラとで構成されればよく、ディスプレイとして、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)、エレクトロルミネッセンス、CRT(Cathode Ray Tube)等を使用すればよい。
【0048】
そして、上記のように構成された制御部3は、図5に示す制御手順に従って液圧モータ1およびポンプ2,34を制御し、エンジンEの回転速度については任意で一定な回転速度を維持するよう制御する。また、この制御手順は、上述のように、予め制御部3の記憶装置に格納されている。
【0049】
なお、基本的には液圧モータ1,33およびポンプ2,34は制御部3により制御されるが、塵芥収集車のオペレータは、図示しない操作装置によって直接ドラムDおよび裁断装置Sの回転方向および回転速度を操作できるようにもなっている。
【0050】
以下、この制御部3における制御手順について説明すると、まず、作業者が塵芥収集作業を開始する、具体的には、塵芥を投入する方向にドラムDを回転させるとともに、塵芥を裁断する方向に裁断装置Sにおける軸30,31を回転させると、図5に示す制御手順を実行する。
【0051】
なお、上記制御手順の実行中、制御部3は、エンジンEの回転速度を、任意の一定の値に維持して一定のトルクをポンプ2,34に伝達できるように制御し、また、塵芥収集作業を開始してドラムD内に塵芥が一杯となるまでは、一定の回転数という条件下で出力される該エンジンEのトルクで、ドラムDを可能な限り高速で回転させるとともに、裁断装置Sの塵芥裁断速度も塵芥がドラムDの投入口12からあふれて逆流し得ない様に維持する。
【0052】
具体的には、塵芥収集作業を開始してドラムD内に塵芥が一杯となるまでのドラムDの回転速度は、裁断装置Sの塵芥投入速度をドラムDの塵芥をドラムD内へ送り込む速度に同期させつつ、上記エンジンEが出力する一定のトルクによって、実現されうる最大の速度よりある程度遅い回転速度に設定されている。なお、エンジンEが出力するトルクは、ドラムD内の塵芥が最大限に圧縮される時にエンジンEが出力するべきトルク以上となるように設定されている。
【0053】
そして、ステップF1では、制御部3は、ドラム回転トルク、つまり、トルクセンサ4で検出するトルクが所定の値以上であるか否かを判断する。
【0054】
上記判断の基準となるトルクの所定値は、塵芥が圧縮されている状況であることを充分認識可能となるトルクの値に設定される。すなわち、ドラムD内に塵芥が一杯に投入されたのち、さらに、ドラムD内に塵芥が投入されてドラムD内に投入された塵芥がドラムDの回転数を維持した状態で圧縮されると、体積比(圧縮後の塵芥の体積/圧縮前の塵芥の体積)の減少、すなわち、塵芥の間隙率の減少に応じてトルクが上昇していくので、上記判断によってドラムD内において塵芥の圧縮が始まっているか否かを判断することができる。
【0055】
なお、ドラムD内に投入される塵芥の重量によって、ドラム回転トルクも変動するので、上記トルクの所定値をこのようなトルク変動の範囲を超える値に設定しておくことによって、塵芥の圧縮が行われているか否かの判断を正確に行うことができる。
【0056】
また、塵芥収集作業を開始してドラムD内に塵芥が一杯となるまでのドラムDの回転速度は、上記エンジンEが出力する一定のトルクによって実現されうる最大の速度より遅い回転速度に設定されており、エンジンEの出力トルクに余裕を持たせてあるので、塵芥が圧縮されてドラム回転トルクが上昇しても、ドラムDの回転が停止して、作業の継続ができないような事態の招来が回避されている。
【0057】
つづいて、ステップF1でドラム回転トルクが所定の値以上となっていない場合には、まだ塵芥が圧縮されていない状態であるので、制御部3は、ドラムDの回転速度を維持するとともに、裁断装置Sの軸30,31の回転速度を維持しつづけ、繰り返し、ステップF1の判断を行う。
【0058】
他方、ステップF1でドラム回転トルクが所定の値以上となる場合には、ステップF2に移行し、ステップF2では、制御部3は、トルクセンサ4で検知したドラム回転トルクに応じてポンプ2の吐出流量を少なくする制御を行う。すなわち、ポンプ2の吐出流量を少なくして液圧モータ1の回転速度を低下させドラムDの回転速度を低下させるように制御する。
【0059】
具体的には、裁断装置Sでの裁断処理に必要な軸30,31を回転させるトルクを見込んだうえで、エンジンEの出力トルクでポンプ2および液圧モータ1を駆動しドラムDの回転を継続して塵芥を圧縮することが可能な程度までドラムDの回転速度を低下させる。なお、ドラムDの回転速度は、塵芥圧縮前に比較すると低下されるが、塵芥圧縮に必要とされるドラム回転トルクを出力することが可能である範囲内でできる限り高速に設定される。
【0060】
上記ポンプ2の吐出流量の設定に際しては、制御部3は、まず、トルクセンサ4で検知するドラム回転トルクからドラムDを回転させつづけるうえで充分なトルク値を演算する。なお、上記演算されるトルク値は、ドラムDの回転継続によってドラム回転トルクが上昇することから、ドラムDの回転が停止してしまうことがないように余裕を持たせて、上記トルクより大きくなるように演算される。
【0061】
そして、上記演算されるトルク値と、この液圧モータ1の傾転角、裁断装置Sで必要となるトルク、液圧モータ1とドラムDとの間、裁断装置Sの軸30,31と液圧モータ33との間にそれぞれ介装される減速機の減速比からポンプ2の吐出流量が演算され、制御部3は、この演算された吐出流量を実現するべくポンプ2のサーボシリンダに制御信号を送り、ポンプ2の吐出流量を制御する。具体的には、制御部3は、ポンプ2の吐出流量の制御に当たり、容量センサ5で検知する吐出流量をフィードバックとしてフィードバック制御を行う。なお、PTOとポンプ2との間に減速機が介装される場合には、上記ポンプ2の吐出流量の演算にあたり、該減速機の減速比が考慮されるのは当然である。
【0062】
また、ドラムDの回転速度を低下させるとともに、制御部3は、ステップF3で、裁断装置Sの塵芥投入速度をドラムDの塵芥を送り込む速度に同期させる。
【0063】
つまり、ドラムDの回転速度の低下に伴って、ドラムD内に塵芥を送り込む速度が低下するので、ステップF3では、裁断装置Sの塵芥投入速度を低下させて、塵芥がドラムDの投入口12からあふれて逆流し得ない様に維持する。この裁断装置Sの制御に当たり、制御部3は、容量センサ5で検出する吐出流量、各減速機の減速比、液圧モータ1の傾転角からドラムDの塵芥を内方へと送り込む速度を演算し、裁断装置Sの塵芥投入速度を決定する。
【0064】
そして、この決定された塵芥投入速度を実現するべく、軸回転速度センサ35で検知する軸回転速度をフィードバックとして液圧モータ33の回転速度を調節して軸回転速度をフィードバック制御する。
【0065】
したがって、エンジンEが出力する仕事は、裁断装置Sの駆動以外には、無駄なくドラムDの回転に費やされることになる。
【0066】
また、裁断装置Sの塵芥投入速度がドラムDの塵芥を内方へ送り込む速度に同期されるので、作業者がドラムDの回転速度によって裁断装置Sの塵芥投入速度を手動で切換える手間が省け、塵芥収集作業が容易となる。
【0067】
さらに、ステップF4に移行して、制御部3は、ドラム回転トルクが、予め設定される告知基準値以上となるかを判断する。ここで、ドラム回転トルクは、塵芥の圧縮が進むにつれて大きくなり、このドラム回転トルクは、ドラムD内圧に比例するので、告知基準値は、ドラムDが許容可能な圧力を超えないようなドラム回転トルクの値に設定される。
【0068】
このステップF4の判断で、ドラム回転トルクが告知基準値を超えていないと判断される場合には、ステップF2およびステップF3の制御手順を繰り返し、ポンプ2の吐出流量をその時点でトルクセンサ4が出力するドラム回転トルクに基づいてポンプ2の吐出流量を制御するとともに、ステップF3で裁断装置Sの塵芥投入速度を制御する。
【0069】
他方、ステップF4の判断で、ドラム回転トルクが告知基準値を超える場合には、ステップF5に移行して、告知手段であるLED40に塵芥収集作業の終了を表示させるべくLED40を点灯し、また、スピーカ41に塵芥収集作業の終了を告知するべく、スピーカ41に警告音等を発生させる。
【0070】
したがって、作業者は、告知手段の作業終了告知によって、ドラムD内にこれ以上塵芥を投入することができないことを知ることができ、作業者が塵芥収集作業中にドラムD内を覗き込んで塵芥の投入量を確認する手間が省けるとともに、また、作業者の経験と勘で投入量がまちまちになってしまって効率的に塵芥収集を行えないといった事態をも防止することが可能である。
【0071】
すなわち、この塵芥収集車Jによれば、エンジンEの回転数とトルクを一定としエンジンEが出力する仕事率(馬力)を一定として、塵芥が圧縮される以前には、ドラムDの回転速度を高く維持しておき、塵芥の圧縮が始まると、ドラム回転トルクに応じてポンプ2の吐出流量を低下させることで、ドラムDの回転を継続して塵芥を圧縮できる程度までドラムDの回転速度をリニアに低下させる。
【0072】
そして、本実施の形態においては、エンジンEの仕事率(馬力)が従来の塵芥収集車と同じに設定される場合、図6に示すように、塵芥収集作業中、エンジンEの仕事量を無駄にせずに図6中破線で示す従来の塵芥収集車のドラム回転速度より高いドラム回転速度(図6中実線)で塵芥収集作業を行うことになる。
【0073】
したがって、ドラムD内に投入される塵芥の量をトルクで把握してポンプ2の吐出流量を制御するので、エンジンEがする仕事量を効率的に、ドラムDへの塵芥投入作業に割り当て、ドラム駆動源であるエンジンEに無駄な仕事をさせることがない。
【0074】
また、ドラム駆動源であるエンジンEの仕事を無駄なく塵芥収集作業で消費することができるので、塵芥収集作業における作業時間を短縮することが可能である。すなわち、ドラムDの塵芥を内方へ搬送する速度に塵芥のドラムD内へ投入される速度が同期される場合、ドラムD内に投入される塵芥が最大限圧縮されるのに必要なドラムDの回転数量は決まっており、上記制御によって塵芥収集作業中ドラムDの回転速度は従来の塵芥収集車のそれより速くなり、ドラムの回転数は、塵芥を最大限に圧縮するのに要する回転数に従来塵芥収集車より時間的に速く達するのである。
【0075】
さらに、塵芥収集作業における作業時間を短縮することが可能であるので、燃費を向上することができ、省エネルギとなる。
【0076】
なお、上記したところでは、ドラム回転トルクをトルクセンサ4で検知し、このドラム回転トルクに基づいてポンプ2の吐出流量を調節するように制御しているが、ドラム回転トルクはポンプ2の吐出圧力にも依存するので、ポンプ2の吐出圧力に基づいてポンプ2の吐出流量を調節するように制御してもよい。
【0077】
この場合、ポンプ2の吐出圧力を検出するには、たとえば、図7に示すように、管路20の途中に圧力センサ21を設けておき、この圧力センサ21でポンプ2の吐出圧力を検知し、制御部3においては、ステップF1でポンプ2の吐出圧力が所定以上となる場合には、ステップF2に移行して、ポンプ2の吐出圧力に基づいてポンプ2の吐出流量を調節してドラムDの回転速度を制御すればよい。
【0078】
また、ドラムDの回転速度の調節に際しては、ポンプ2の吐出流量の調節以外にも、ステップF2で液圧モータ1の傾転角を演算するようにして傾転角を調節し液圧モータ1の回転速度そのものを制御するようにすることもでき、さらには、ステップF2で各減速機の減速比を演算するようにして該減速比を調節することによって行うようにしてもよい。
【0079】
またさらに、ステップF2において、吐出流量の演算、あるいは、液圧モータ1でドラムDの回転速度を調節する場合には傾転角の演算、あるいは、各減速機の減速比を変更してドラムDの回転速度を調節する場合には減速比の演算、あるいは、これらの複合によってドラム回転速度を調節する場合には吐出流量、傾転角、減速比の演算を行う上で、都度、ドラム回転トルクやポンプ2の吐出圧力から演算を行うのではなく、ドラム回転トルクやポンプ2の吐出圧力をパラメータとして、吐出流量、傾転角、あるいは、減速比が一義的に求められるようにマップを予め実験等によって作成しておき、ステップF2での演算を上記マップを利用して行うようにしておけば、制御部3における演算装置の演算処理の負担を軽減することが可能であり、安価な演算装置の利用が可能となって塵芥収集車Jを安価に製造することができる。
【0080】
なお、ドラムDの回転速度を調節するにあたり、ドラムD自体の回転速度を直接的に検知する回転速度センサを設けておき、この回転速度センサで検知するドラム回転速度をフィードバックとして、各減速比の変更、ポンプ2の吐出流量、液圧モータ1の傾転角等を制御するようにしてもよい。
【0081】
そして、裁断装置Sの塵芥投入速度については、上記したところでは、ステップF3で、制御部3は、容量センサ5で検出するポンプ2の吐出流量に基づいて、裁断装置Sの塵芥投入速度を制御するようにしているが、塵芥投入速度は、ドラムDの塵芥を内容に送り込む速度に同期させればよいので、ドラムDの回転速度そのものを検出するドラム回転速度センサを設けドラム回転速度に基づいて塵芥投入速度を調節するようにしてもよいし、ドラム回転速度はポンプ2の吐出流量に依存しポンプ2の吐出流量はドラム回転トルクに基づいて調節されることから上記ドラム回転トルクに基づいて塵芥投入速度を調節してもよく、また、上記したように、ドラム回転トルクはポンプ2の吐出圧力に依存することから、この吐出圧力に基づいて塵芥投入速度を調節するようにしてもよい。
【0082】
つづいて、第2の実施の形態における塵芥収集車について説明する。第2の実施の形態における塵芥収集車Jは、ドラムの回転速度の制御が異なるのみであり、その構成については、図7に示したものと同様である。したがって、本実施の形態の説明に際し、同様の構成部材については同じ符号を付するものとして、その詳細な説明を省略することとする。
【0083】
以下、制御部3における制御手順について説明すると、第2の実施の形態における制御にあっては、図8に示した制御手順に従って実行される。まず、作業者が塵芥収集作業を開始する、具体的には、塵芥を投入する方向にドラムDを回転させるとともに、塵芥を裁断する方向に裁断装置Sにおける軸30,31を回転させると、図8に示す制御手順を実行する。
【0084】
なお、上記制御手順の実行中、第1の実施の形態と同様に、制御部3は、エンジンEの回転速度を、任意の一定の値に維持して一定のトルクをポンプ2,34に伝達できるように制御し、また、塵芥収集作業を開始してドラムD内に塵芥が一杯となるまでは、一定の回転数という条件下で出力される該エンジンEのトルクで、ドラムDを可能な限り高速で回転させるとともに、裁断装置Sの塵芥裁断速度も塵芥がドラムDの投入口12からあふれて逆流し得ない様に維持する。具体的には、塵芥収集作業を開始してドラムD内に塵芥が一杯となるまでのドラムDの回転速度は、裁断装置Sの塵芥投入速度をドラムDの塵芥をドラムD内へ送り込む速度に同期させつつ、上記エンジンEが出力する一定のトルクによって、実現されうる最大の速度よりある程度遅い回転速度に設定されている。なお、エンジンEが出力するトルクは、ドラムD内の塵芥が最大限に圧縮される時にエンジンEが出力するべきトルク以上となるように設定されている。
【0085】
そして、ステップF11では、制御部3は、ポンプ2の吐出圧力、つまり、圧力センサ21で検出する圧力が所定の値以上であるか否かを判断する。
【0086】
上記判断の基準となる圧力の所定値は、塵芥が圧縮されている状況であることを充分認識可能となる圧力の値に設定される。すなわち、ドラムD内に塵芥が一杯に投入されたのち、さらに、ドラムD内に塵芥が投入されてドラムD内に投入された塵芥がドラムDの回転数を維持した状態で圧縮されると、体積比の減少に応じてポンプ2の吐出圧力が上昇していくので、上記判断によってドラムD内において塵芥の圧縮が始まっているか否かを判断することができる。
【0087】
なお、ドラムD内に投入される塵芥の重量によって、吐出圧力も変動するので、上記圧力の所定値をこのような圧力変動の範囲を超える値に設定しておくことによって、塵芥の圧縮が行われているか否かの判断を正確に行うことができる。
【0088】
また、塵芥収集作業を開始してドラムD内に塵芥が一杯となるまでのドラムDの回転速度は、上記エンジンEが出力する一定のトルクによって実現されうる最大の速度より遅い回転速度に設定されており、エンジンEの出力トルクに余裕を持たせてあるので、塵芥が圧縮されてポンプ2の吐出圧力が上昇、すなわち、液圧モータ1の回転に要するトルクが上昇しても、ドラムDの回転が停止して、作業の継続ができないような事態の招来が回避されている。
【0089】
つづいて、ステップF11でポンプ2の吐出圧力が所定以上となっていない場合には、まだ塵芥が圧縮されていない状態であるので、制御部3は、ドラムDの回転速度を維持するとともに、裁断装置Sの軸30,31の回転速度を維持しつづけ、繰り返し、ステップF11の判断を行う。
【0090】
他方、ステップF11でポンプ2の吐出圧力が所定以上となる場合には、ステップF12に移行し、ステップF12では、制御部3は、圧力センサ21で検知したポンプ2の吐出圧力に基づいてポンプ2の吐出流量を少なくする制御を行う。すなわち、ポンプ2の吐出流量を少なくして液圧モータ1の回転速度を低下させドラムDの回転速度を低下させるように制御する。
【0091】
具体的には、裁断装置Sでの裁断処理に必要な軸30,31を回転させるトルクを見込んだうえで、エンジンEの出力トルクでポンプ2および液圧モータ1を駆動しドラムDの回転を継続して塵芥を任意の体積比まで圧縮することが可能なようにドラムDの回転速度を低下させる。
【0092】
つまり、ステップF12では、エンジンEの出力トルクから逆算して塵芥が任意の体積比まで圧縮される時に要する吐出圧力を出力することが可能となるまでポンプ2の吐出流量を減少させて、ドラムDの回転速度を低下させる。
【0093】
上記ポンプ2の吐出流量の設定に際しては、制御部3は、予め設定し記憶装置に記憶装置に記憶させていたドラムDを回転させつづけて塵芥を任意の体積比までに圧縮するときに必要となる吐出圧力値(以下、「吐出圧力閾値」という)を読み込み、この上記吐出圧力閾値と、この液圧モータ1の傾転角、裁断装置Sで必要となるトルク、液圧モータ1とドラムDとの間、PTOとポンプ2との間、裁断装置Sの軸30,31と液圧モータ33との間にそれぞれ介装される減速機の減速比からポンプ2の吐出流量が演算され、制御部3は、この演算された吐出流量を実現するべくポンプ2のサーボシリンダに制御信号を送り、ポンプ2の吐出流量を制御する。
【0094】
なお、具体的には、制御部3は、ポンプ2の吐出流量の制御に当たり、容量センサ5で検知する吐出流量をフィードバックとしてフィードバック制御を行う。
【0095】
また、ドラムDの回転速度を低下させるとともに、制御部3は、ステップF13で、裁断装置Sの塵芥投入速度をドラムDの塵芥を送り込む速度に同期させる。
【0096】
つまり、ドラムDの回転速度の低下に伴って、ドラムD内に塵芥を送り込む速度が低下するので、ステップF13では、裁断装置Sの塵芥投入速度を低下させて、塵芥がドラムDの投入口12からあふれて逆流し得ない様に維持する。この裁断装置Sの制御に当たり、制御部3は、容量センサ5で検出する吐出流量、各減速機の減速比、液圧モータ1の傾転角からドラムDの塵芥を内方へと送り込む速度を演算し、裁断装置Sの塵芥投入速度を決定する。
【0097】
そして、この決定された塵芥投入速度を実現するべく、軸回転速度センサ35で検知する軸回転速度をフィードバックとして液圧モータ33の回転速度を調節して軸回転速度をフィードバック制御する。
【0098】
さらに、ステップF14では、ポンプ2の吐出圧力が上記した吐出圧力閾値に達したか否かを判断する。そして、ポンプ2の吐出圧力が閾値に達していない場合には、制御部3は、ポンプ2の吐出流量をステップF12で演算された吐出流量に維持しステップF13と同様の制御をしつづけるとともに、繰り返し、このステップF14の判断を繰り返す。
【0099】
他方、ポンプ2の吐出圧力が上記した吐出圧力閾値に達した場合には、ステップF15に移行する。このステップF15では、制御部3は、圧力センサ21で検知したポンプ2の吐出圧力に基づいてさらにポンプ2の吐出流量を少なくする制御を行う。すなわち、ポンプ2の吐出流量をステップF12で演算された吐出流量より少なくして液圧モータ1の回転速度を一層低下させドラムDの回転速度を一層低下させるように制御する。
【0100】
具体的には、裁断装置Sでの裁断処理に必要な軸30,31を回転させるトルクを見込んだうえで、エンジンEの出力トルクでポンプ2および液圧モータ1を駆動しドラムDの回転を継続して塵芥を最大限に圧縮することが可能なようにドラムDの回転速度を低下させる。
【0101】
つまり、ステップF15では、エンジンEの出力トルクから逆算して塵芥が最大限まで圧縮される時に要する吐出圧力を出力することが可能となるまでポンプ2の吐出流量を減少させて、ドラムDの回転速度を低下させる。
【0102】
上記ポンプ2の吐出流量の設定に際しては、制御部3は、予め設定し記憶装置に記憶装置に記憶させていたドラムDを回転させつづけて塵芥を最大限に圧縮するときに必要となる吐出圧力値(以下、「最大吐出圧力値」という)を読み込み、この上記最大吐出圧力値と、この液圧モータ1の傾転角、裁断装置Sで必要となるトルク、液圧モータ1とドラムDとの間、PTOとポンプ2との間、裁断装置Sの軸30,31と液圧モータ33との間にそれぞれ介装される減速機の減速比からポンプ2の吐出流量が演算され、制御部3は、この演算された吐出流量を実現するべくポンプ2のサーボシリンダに制御信号を送り、ポンプ2の吐出流量を制御する。
【0103】
なお、具体的には、制御部3は、ポンプ2の吐出流量の制御に当たり、容量センサ5で検知する吐出流量をフィードバックとしてフィードバック制御を行う。
【0104】
また、ドラムDの回転速度を低下させるとともに、制御部3は、ステップF16で、裁断装置Sの塵芥投入速度をドラムDの塵芥を送り込む速度に同期させる。
【0105】
つまり、ドラムDの回転速度の一層の低下に伴って、ドラムD内に塵芥を送り込む速度が一層低下するので、ステップF16では、裁断装置Sの塵芥投入速度をそれに合わせて低下させて、塵芥がドラムDの投入口12からあふれて逆流し得ない様に維持する。この裁断装置Sの制御に当たり、制御部3は、容量センサ5で検出する吐出流量、各減速機の減速比、液圧モータ1の傾転角からドラムDの塵芥を内方へと送り込む速度を演算し、裁断装置Sの塵芥投入速度を決定する。
【0106】
そして、この決定された塵芥投入速度を実現するべく、軸回転速度センサ35で検知する軸回転速度をフィードバックとして液圧モータ33の回転速度を調節して軸回転速度をフィードバック制御する。
【0107】
したがって、第2の実施の形態においては、ポンプ2の吐出圧力に応じて、ドラムDの回転速度を高速、中速、低速に切換える制御が行われることになり、エンジンEが出力する仕事は、裁断装置Sの駆動以外には、無駄なくドラムDの回転に費やされることになる。
【0108】
また、裁断装置Sの塵芥投入速度がドラムDの塵芥を内方へ送り込む速度に同期されるので、作業者がドラムDの回転速度によって裁断装置Sの塵芥投入速度を手動で切換える手間が省け、塵芥収集作業が容易となる。
【0109】
さらに、ステップF17に移行して、制御部3は、ポンプ2の吐出圧力が、予め設定される告知基準値以上となるかを判断する。ここで、上記したようにポンプ2の吐出圧力は、塵芥の圧縮が進むにつれて大きくなり、この吐出圧力は、ドラムD内圧に比例するので、告知基準値は、ドラムDが許容可能な圧力を超えないような吐出圧力の値に設定される。
【0110】
このステップF17の判断で、ポンプ2の吐出圧力が告知基準値を超えていないと判断される場合には、ポンプ2の吐出流量をステップF15で演算される吐出流量に維持し、ステップF16で演算される裁断装置Sの塵芥投入速度を維持するように制御し、繰り返し、このステップF17の判断を繰り返す。
【0111】
他方、ステップF17の判断で、ポンプ2の吐出圧力が告知基準値を超える場合には、ステップF18に移行して、告知手段であるLED40に塵芥収集作業の終了を表示させるべくLED40を点灯し、また、スピーカ41に塵芥収集作業の終了を告知するべく、スピーカ41に警告音等を発生させる。
【0112】
したがって、作業者は、告知手段の作業終了告知によって、ドラムD内にこれ以上塵芥を投入することができないことを知ることができ、作業者が塵芥収集作業中にドラムD内を覗き込んで塵芥の投入量を確認する手間が省けるとともに、また、作業者の経験と勘で投入量がまちまちになってしまって効率的に塵芥収集を行えないといった事態をも防止することが可能である。
【0113】
すなわち、この塵芥収集車Jによれば、エンジンEの回転数とトルクを一定としエンジンEが出力する仕事率(馬力)を一定として、塵芥が圧縮される以前には、ドラムDの回転速度を高速に維持しておき、塵芥の圧縮が始まると、ポンプ2の吐出圧力に応じてポンプ2の吐出流量を段階的に低下させることで、ドラムDの回転を継続して塵芥を円滑に圧縮できるようにドラムDの回転速度を高速、中速、低速に切換えるように制御する。なお、本実施の形態においては、ドラムDの回転速度を高速、中速、低速の3段階に切換えているが、4段階以上の多段階に切換えるようにしてもよい。
【0114】
なお、この第2の実施の形態における塵芥収集車においては、上述したように、塵芥の圧縮が進むにつれて、ドラムDの回転速度が高速から中速へ、中速から低速へ順次切換わり、塵芥の圧縮の程度が進んだ状態ではドラムDが低速に切換わることから、このドラムDの回転速度の低速への切換わりをもってして、作業者はドラムD内に塵芥が目一杯に投入された状態であることを認識することができるので、この実施の形態の場合、告知手段を省略することができ、該告知手段を省略するとしても、作業者が塵芥収集作業中にドラムD内を覗き込んで塵芥の投入量を確認する手間が省けるとともに、また、作業者の経験と勘で投入量がまちまちになってしまって効率的に塵芥収集を行えないといった事態をも防止することが可能である。
【0115】
そして、第2の実施の形態においても、エンジンEの仕事率(馬力)が従来の塵芥収集車と同じに設定される場合、図9に示すように、塵芥収集作業中は、エンジンEの仕事量を無駄にせずに図9中破線で示す従来の塵芥収集車のドラム回転速度より高いドラム回転速度(図9中実線)で塵芥収集作業を行うことになる。
【0116】
したがって、この実施の形態においても、ドラムD内に投入される塵芥の量を吐出圧力で把握してポンプ2の吐出流量を制御するので、エンジンEがする仕事量を効率的に、ドラムDへの塵芥投入作業に割り当て、ドラム駆動源であるエンジンEに無駄な仕事をさせることがない。
【0117】
また、ドラム駆動源であるエンジンEの仕事を無駄なく塵芥収集作業で消費することができるので、塵芥収集作業における作業時間を短縮することが可能である。
【0118】
さらに、塵芥収集作業における作業時間を短縮することが可能であるので、燃費を向上することができ、省エネルギとなる。
【0119】
なお、上記したところでは、ポンプ2の吐出圧力を圧力センサ21で検知し、この吐出圧力に基づいてポンプ2の吐出流量を調節するように制御しているが、この吐出圧力はドラム回転トルクにも依存するので、ステップF12、ステップF15の演算処理において、それぞれ、予め決定して記憶装置に格納しておく塵芥を任意の体積比までに圧縮するときに要するドラム回転トルクの値および塵芥を最大限に圧縮するときに要するドラム回転トルクに基づいてポンプ2の吐出流量を調節するように制御してもよく、この場合、塵芥収集車Jの構成を図1および図2に示した構成とすればよい。
【0120】
また、この第2の実施の形態においても、ドラムDの回転速度の調節に際しては、ポンプ2の吐出流量の調節以外にも、ステップF12、ステップF15で液圧モータ1の傾転角を演算するようにして傾転角を調節し液圧モータ1の回転速度そのものを制御するようにすることもでき、さらには、ステップF12、ステップF15で各減速機の減速比を演算するようにして該減速比を調節することによって行うようにしてもよい。
【0121】
またさらに、同様に、ステップF12およびステップF15において、吐出流量の演算、あるいは、液圧モータ1でドラムDの回転速度を調節する場合には傾転角の演算、あるいは、各減速機の減速比を変更してドラムDの回転速度を調節する場合には減速比の演算、あるいは、これらの複合によってドラム回転速度を調節する場合には吐出流量、傾転角、減速比の演算を行う上で、都度、ドラム回転トルクやポンプ2の吐出圧力から演算を行うのではなく、ドラム回転トルクやポンプ2の吐出圧力をパラメータとして、吐出流量、傾転角、あるいは、減速比が一義的に求められるようにマップを予め実験等によって作成しておき、ステップF12およびステップF15での演算を上記マップを利用して行うようにしておけば、制御部3における演算装置の演算処理の負担を軽減することが可能であり、安価な演算装置の利用が可能となって塵芥収集車Jを安価に製造することができる。
【0122】
なお、ドラムDの回転速度を調節するにあたり、ドラムD自体の回転速度を直接的に検知する回転速度センサを設けておき、この回転速度センサで検知するドラム回転速度をフィードバックとして、各減速比の変更、ポンプ2の吐出流量、液圧モータ1の傾転角等を制御するようにしてもよい。
【0123】
そして、裁断装置Sの塵芥投入速度については、上記したところでは、ステップF13およびステップF16で、制御部3は、容量センサ5で検出するポンプ2の吐出流量に基づいて、裁断装置Sの塵芥投入速度を制御するようにしているが、塵芥投入速度は、ドラムDの塵芥を内容に送り込む速度に同期させればよいので、ドラムDの回転速度そのものを検出するドラム回転速度センサを設けドラム回転速度に基づいて塵芥投入速度を調節するようにしてもよいし、ドラム回転速度はポンプ2の吐出流量に依存しポンプ2の吐出流量はポンプ2の吐出圧力に基づいて調節されることから上記吐出圧力に基づいて塵芥投入速度を調節してもよく、また、上記したように、ポンプ2の吐出圧力はドラム回転トルクに依存することから、このドラム回転トルクに基づいて塵芥投入速度を調節するようにしてもよい。
【0124】
ドラム回転速度はポンプ2の吐出流量にも依存するのでポンプ2の吐出流量に基づいて塵芥投入速度を調節してもよく、また、上記したように、ドラム回転トルクはポンプ2の吐出圧力に依存することから、この吐出圧力に基づいて塵芥投入速度を調節するようにしてもよい。
【0125】
なお、上記した各実施の形態においては、ドラムDおよび裁断装置Sの駆動源として車両Vの走行用のエンジンEを用いているが、車両Vに別途駆動源を設けて、この別途の駆動源を用いてドラムDおよび裁断装置Sを駆動する場合においても、本発明の効果は失われない。
【0126】
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】第1の実施の形態における塵芥収集車の概略図である。
【図2】第1の実施の形態における塵芥収集車のシステム構成の一例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態における塵芥収集車を後方から見た図である。
【図4】第1の実施の形態における塵芥収集車の裁断装置の概略図である。
【図5】第1の実施の形態の塵芥収集車におけるポンプの吐出流量を調節する時の制御手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態の塵芥収集車におけるドラムの回転速度とドラム回転トルクの時間に対する変化を示した図である。
【図7】第1の実施の形態の一変形例における塵芥収集車のシステム構成を示す図である。
【図8】第2の実施の形態の塵芥収集車におけるポンプの吐出流量を調節する時の制御手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態の塵芥収集車におけるドラムの回転速度とドラム回転トルクの時間に対する変化を示した図である。
【図10】従来の塵芥収集車におけるドラムの回転速度とドラム回転トルクの時間に対する変化を示した図である。
【符号の説明】
【0128】
1,33 液圧モータ
2,34 ポンプ
3 制御部
4 トルクセンサ
5 容量センサ
6 エンジン回転速度センサ
10,11 ブレード
12 投入口
13 排出口
14 内筒
15 不動ブレード
20 管路
21 圧力センサ
30,31 軸
32 刃
35 軸回転速度センサ
40 LED
41 スピーカ
B1 作業台
B2 ガイド板
C 蓋
D ドラム
DC ドラムカバー
E エンジン
J 塵芥収集車
S 裁断装置
V 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
螺旋状のブレードを具備したドラムと、ドラムの一端開口部を閉塞しドラム内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレードを備えた蓋と、該ドラムを回転駆動する液圧モータと、液圧モータに液圧を供給するポンプとを備え、ドラムの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車において、ドラムを回転させるトルクに基づいてポンプの吐出流量を調節することを特徴とする塵芥収集車。
【請求項2】
螺旋状のブレードを具備したドラムと、ドラムの一端開口部を閉塞しドラム内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレードを備えた蓋と、該ドラムを回転駆動する液圧モータと、液圧モータに液圧を供給するポンプとを備え、ドラムの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車において、ポンプの吐出圧力に基づいてポンプの吐出流量を調節することを特徴とする塵芥収集車。
【請求項3】
螺旋状のブレードを具備したドラムと、ドラムの一端開口部を閉塞しドラム内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレードを備えた蓋と、該ドラムを回転駆動する液圧モータと、液圧モータに液圧を供給するポンプとを備え、ドラムの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車において、ドラムを回転させるトルクに基づいてドラムの回転速度を調節することを特徴とする塵芥収集車。
【請求項4】
螺旋状のブレードを具備したドラムと、ドラムの一端開口部を閉塞しドラム内に塵芥を案内する螺旋状の不動な案内ブレードを備えた蓋と、該ドラムを回転駆動する液圧モータと、液圧モータに液圧を供給するポンプとを備え、ドラムの回転により塵芥を圧縮することが可能な塵芥収集車において、ポンプの吐出圧力に基づいてドラムの回転速度を調節することを特徴とする塵芥収集車。
【請求項5】
塵芥を裁断して塵芥をドラム内に投入する裁断装置を備え、ドラムを回転させるトルクに基づいて塵芥投入速度を調節することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項6】
塵芥を裁断して塵芥をドラム内に投入する裁断装置を備え、ポンプの吐出圧力に基づいて塵芥投入速度を調節することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項7】
塵芥を裁断して塵芥をドラム内に投入する裁断装置を備え、ドラムの回転速度に基づいて塵芥投入速度を調節することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項8】
塵芥を裁断して塵芥をドラム内に投入する裁断装置を備え、ポンプの吐出流量に基づいて塵芥投入速度を調節することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項9】
ドラムを回転させるトルクが所定以上となるとポンプの吐出流量を少なくすることを特徴とする請求項1、5、6、7または8に記載の塵芥収集車。
【請求項10】
ドラムを回転させるトルクが所定以上となるとポンプの吐出流量をトルク値に応じて漸減させることを特徴とする請求項1、5、6、7、8または9に記載の塵芥収集車。
【請求項11】
ドラムを回転させるトルクが所定以上となるとポンプの吐出流量をトルク値に応じて段階的に少なくすることを特徴とする請求項1、5、6、7、8または9に記載の塵芥収集車。
【請求項12】
ドラムを回転させるトルクをパラメータとして予め作成したマップを参照することによりポンプの吐出流量を調節することを特徴とする請求項1、5、6、7、8、9、10、または11に記載の塵芥収集車。
【請求項13】
ポンプの吐出圧力が所定以上となるとポンプの吐出流量を少なくすることを特徴とする請求項2、5、6、7または8に記載の塵芥収集車。
【請求項14】
ポンプの吐出圧力が所定以上となるとポンプの吐出流量を吐出圧力値に応じて漸減させることを特徴とする請求項2、5、6、7、8または9に記載の塵芥収集車。
【請求項15】
ポンプの吐出圧力が所定以上となるとポンプの吐出流量を吐出圧力値に応じて段階的に少なくすることを特徴とする請求項2、5、6、7、8または9に記載の塵芥収集車。
【請求項16】
ポンプの吐出圧力をパラメータとして予め作成したマップを参照することによりポンプの吐出流量を調節することを特徴とする請求項2、5、6、7、8、9、10、または11に記載の塵芥収集車。
【請求項17】
ドラムを回転させるトルクが所定以上となるとドラムの回転速度を遅くすることを特徴とする請求項3、5、6、7または8に記載の塵芥収集車。
【請求項18】
ドラムを回転させるトルクが所定以上となるとドラムの回転速度をトルク値に応じて漸減させることを特徴とする請求項3、5、6、7、8または17に記載の塵芥収集車。
【請求項19】
ドラムを回転させるトルクが所定以上となるとドラムの回転速度をトルク値に応じて段階的に遅くすることを特徴とする請求項3、5、6、7、8または17に記載の塵芥収集車。
【請求項20】
ドラムを回転させるトルクをパラメータとして予め作成したマップを参照することによりドラムの回転速度を調節することを特徴とする請求項3、5、6、7、8、17、18または19に記載の塵芥収集車。
【請求項21】
ポンプの吐出圧力が所定以上となるとドラムの回転速度を遅くすることを特徴とする請求項4、5、6、7または8に記載の塵芥収集車。
【請求項22】
ポンプの吐出圧力が所定以上となるとドラムの回転速度をポンプの吐出圧力値に応じて漸減させることを特徴とする請求項4、5、6、7、8または21に記載の塵芥収集車。
【請求項23】
ポンプの吐出圧力が所定以上となるとドラムの回転速度をポンプの吐出圧力値に応じて段階的に遅くすることを特徴とする請求項4、5、6、7、8または21に記載の塵芥収集車。
【請求項24】
ポンプの吐出圧力値をパラメータとして予め作成したマップを参照することによりドラムの回転速度を調節することを特徴とする請求項4、5、6、7、8、21、22、または23に記載の塵芥収集車。
【請求項25】
ポンプの駆動源が走行用エンジンであることを特徴とする請求項1から24のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項26】
裁断装置は、外周に複数の刃が設けられる相対回転可能な一対の軸と、各軸を駆動する駆動源を備え、一方の軸の刃と他方の軸の刃が交互に配置され、上記軸の回転速度を調節することで塵芥投入速度を調節可能であることを特徴とする請求項5から25のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項27】
裁断装置の駆動源は走行用エンジンであることを特徴とする請求項5から26のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項28】
塵芥収集作業の進捗を音および表示の一方または両方で告知する告知手段を備え、告知手段は、ドラムを回転させるトルクが告知基準以上となると、作業終了告知を行うことを特徴とする請求項1から27のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項29】
塵芥収集作業の進捗を音および表示の一方または両方で告知する告知手段を備え、告知手段は、ポンプの吐出圧力が告知基準以上となると、作業終了告知を行うことを特徴とする請求項1から27のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項30】
塵芥収集作業の進捗を音および表示の一方または両方で告知する告知手段を備え、告知手段は、ポンプの吐出流量が告知基準以下となると、作業終了告知を行うことを特徴とする請求項1から27のいずれかに記載の塵芥収集車。
【請求項31】
塵芥収集作業の進捗を音および表示の一方または両方で告知する告知手段を備え、告知手段は、ドラムの回転速度が告知基準以下となると、作業終了告知を行うことを特徴とする請求項1から27のいずれかに記載の塵芥収集車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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