説明

塵芥計量システム

【課題】操作が簡単で安価な構成により、収集場所や排出事業者、塵芥の質量等を簡潔且つ正確に記憶する。
【解決手段】塵芥収集車2の荷箱5の質量を計測するロードセル10(質量計測器)に接続した車内指示計11によって、投入された塵芥の質量を計量する。車内指示計11(車内計量装置)は、ロードセル10で計測された値から投入された荷箱5の質量を削除する風袋引き操作と、荷箱5に投入された塵芥の質量をロードセル10により計量する計量操作とを行えるようにする。車内指示計11に、風袋引き操作及び計量操作を指示可能で、車内指示計11の計量データと、収集場所又は排出事業者の情報よりなる顧客データと、塵芥の種類の情報よりなるごみ種データとを記憶可能なタッチパネル13を接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵芥収集車の荷箱に投入された塵芥の質量を計測する塵芥計量システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、塵芥収集車の収容部の質量を計量するロードセルを備え、収集場所毎にロードセルの値をリセットして収集した塵芥の質量を計測する塵芥計量システムは知られている。このシステムにより、排出事業者等から排出されたリサイクル不可能な塵芥に対してその質量に応じた費用を請求したり、リサイクル可能な塵芥を収集した場合には、その質量に応じた費用を支払ったりすることが可能となる。
【0003】
例えば、特許文献1及び2では、塵芥収集車のコンテナ反転装置にロードセルを設け、このロードセルにより廃物コンテナの収容物の廃棄前と廃棄後との質量差により収集した塵芥の質量を算出する塵芥計量システムが知られている。この塵芥計量システムでは、廃物コンテナに設けられたICタグから廃物コンテナのID情報及び標準空容器質量データを得ると共に、計量された正味塵芥収集質量をICタグ及びハンディーターミナルに記憶するようにしている。
【特許文献1】特開平7−209063号公報
【特許文献2】特許第3102616号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、計量データを記憶するためのハンディーターミナルは、無線機能や印刷機能を設けると、製造コストがかかり、また携帯性を確保するために画面が小さいので、操作がしにくいと感じることもある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、操作が簡単で安価な構成により、収集場所や排出事業者、塵芥の質量等を簡潔且つ正確に記憶することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、この発明では、記憶機能と操作機能と表示機能とを併せ持つタッチパネルを設けた。
【0007】
具体的には、第1の発明では、塵芥収集車の荷箱の質量を計測する質量計測器を備え、該質量計測器に接続された車内計量装置によって、投入された塵芥の質量を計量する塵芥計量システムを対象とする。
【0008】
上記車内計量装置は、
上記質量計測器で計測された値から上記荷箱の質量を削除する風袋引き操作と、
上記質量計測器により上記荷箱に投入された塵芥の質量を計量する計量操作と、
が行えるように構成され、
上記車内計量装置には、計量データと、収集場所又は排出事業者の情報よりなる顧客データと、塵芥の種類の情報よりなる塵芥種別データとを記憶可能なタッチパネルが接続されている。
【0009】
上記の構成によると、計量データと、顧客データと、塵芥種別データとをタッチパネルに記憶できる。このため、従来のように無線機能を備えた高価なハンディーターミナルを設ける必要がなく、さらにハンディーターミナルに比べて大きな画面を見ながら、その画面に直接触れて操作できるので、操作性がよい。
【0010】
第2の発明では、第1の発明において、
上記車内計量装置は、車内指示計であり、上記タッチパネルは、該車内指示計に風袋引き操作及び計量操作を指示可能に構成されている。
【0011】
上記の構成によると、タッチパネルを荷箱の投入口近傍などの操作しやすい位置に設けておけば、車内指示計を直接操作しなくても、車内指示計に接続されたタッチパネルを操作することにより、風袋引き操作及び計量操作を行える。
【0012】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
塵芥の質量の計量形態として、予め登録されたルート別に計量して上記タッチパネルに記憶させるルート収集計量と、予め登録された収集場所又は排出事業者別に計量して上記タッチパネルに記憶させる登録顧客計量とを備え、
上記いずれか1つの計量形態を上記タッチパネル上で選択可能に構成されている。
【0013】
すなわち、収集された塵芥の質量から排出事業者等に課金又は支払いを行うため、収集場所や排出事業者毎に、収集場所や排出事業者、塵芥の質量等を記憶する必要があるが、上記の構成によると、2つの計量形態を選択可能に構成し、各計量形態で収集の度にインプットする必要のない固定の項目が予めタッチパネルに登録されているので、その項目については、改めて入力することなく、実測された塵芥の質量などが新たに記憶される。したがって、煩雑な入力作業を行うことなく、収集場所や排出事業者、塵芥の質量等が簡潔且つ正確に記憶される。
【0014】
第4の発明では、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、
上記タッチパネルには、該タッチパネルに記憶されたデータのうち、少なくとも収集場所又は排出事業者及び塵芥質量のデータを印刷可能な印刷機が接続されている。
【0015】
上記の構成によると、塵芥の収集時に排出事業者、塵芥質量等が印刷されたものが排出事業者に手渡され、又は確認の署名が行われる。
【0016】
第5の発明では、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、
上記塵芥収集車の荷箱は、複数の収容部に区画され、
塵芥種別に応じて上記各収容部に塵芥を収納可能に構成され、
上記タッチパネルは、さらに塵芥種別を登録可能に構成されている。
【0017】
上記の構成によると、1台の塵芥収集車で複数の塵芥種別の塵芥が収集可能となり、タッチパネルに登録した塵芥種別毎の塵芥の質量から、塵芥種別毎に課金又は支払いが行われる。
【0018】
第6の発明では、第1乃至第5のいずれか1つの発明において、
上記タッチパネルによって、該タッチパネルに記憶された顧客データ及び塵芥種別の検索が可能に構成されている。
【0019】
上記の構成によると、記憶されたデータより検索して選択するだけでよいので、その場で文字入力する手間が省け、また、選択したデータで計量結果が記録されるので、操作が極めて簡単である。
【0020】
第7の発明では、塵芥収集車の後端に質量計測器を備え、該質量計測器に接続された車内計量装置によって、該質量計測器上の容器内の塵芥の質量を計量する塵芥計量システムを対象とし、
上記車内計量装置は、
上記質量計測器で計測された値から上記容器の質量を削除する風袋引き操作と、
上記質量計測器により上記容器に投入された塵芥の質量を計量する計量操作と、
が行えるように構成され、
上記車内計量装置には、計量データと、収集場所又は排出事業者の情報よりなる顧客データと、塵芥の種類の情報よりなる塵芥種別データとを記憶可能なタッチパネルが接続されている。
【0021】
上記の構成によると、塵芥収集車の後端に設けた質量計測器で容器ごとの質量が計測でき、また、計量データと、顧客データと、塵芥種別データとをタッチパネルに記憶できる。このため、従来のように無線機能を備えた高価なハンディーターミナルを設ける必要がなく、さらにハンディーターミナルに比べて大きな画面を見ながら、その画面に直接触れて操作できるので、操作性がよい。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、車内計量装置にタッチパネルを接続し、車内計量装置に風袋引き操作及び計量操作を指示できるようにすると共に、車内計量装置の計量データと、顧客データと、塵芥種別データとを記憶できるようにしたことにより、簡単で安価な構成で収集場所や排出事業者、塵芥の質量等を簡潔且つ正確に記憶することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1に本発明の実施形態にかかる塵芥計量システム1の概要図を示す。この塵芥計量システム1を構成する塵芥収集車2は、走行体3の前方に運転室4を有し、この運転室4の後方に収集した塵芥を収納するための荷箱5を備えている。この荷箱5の後方には、塵芥投入ホッパ6が設けられ、この塵芥投入ホッパ6から収集した塵芥が荷箱5内に押し込まれるようになっている。
【0025】
上記荷箱5の下端の四隅には、質量計測器としてのロードセル10がそれぞれ設けられている。このロードセル10により、荷箱5自体の質量及び塵芥投入ホッパ6の質量、荷箱5に収集された塵芥の質量が計測されるようになっている。各ロードセル10により得られた質量データは、上記運転室4に設けた車内計量装置としての車内指示計11に送られて合算される。この車内指示計11は、内部表示器11a及び内部操作器11bを備えている。内部表示器11aには、収集された塵芥の質量が表示されるようになっている。内部操作器11bは、計量値をリセットする零点リセット操作と、ロードセル10で計測された値から荷箱5及び塵芥投入ホッパ6自体の質量を削除する風袋引き操作と、風袋引きされた後に荷箱5及び塵芥投入ホッパ6に収集された塵芥の質量をロードセル10から計量する計量操作と、計量結果の合計を計算する合計操作とが行えるように構成されている。また、内部操作器11bから顧客コードを入力可能に構成されている。車内指示計11は、計量結果を蓄積して記憶する機能を有してはおらず、その代わりにその場で顧客コードと、計量結果とをレシート印字する機能を有している。なお、車内計量装置は、車内指示計以外でもよく、ロードセル10で計測された値から上記荷箱5の質量を削除する風袋引き操作が可能なコントローラであればなんでもよい。
【0026】
詳細は図示しないが、上記塵芥収集車2の荷箱5は、複数の収容部に区画し、塵芥種別(ごみ種別、以下、図面上では塵芥のことをごみと示す)に応じて各収容部に塵芥を収納可能に構成してもよい。例えば、収容部として、荷箱5の上部にカン、ダンボールを収集用のかごを設けてもよい。このことで、リサイクルが容易となると共に、ごみ種別毎の課金又は支払い等の後処理をさらに容易に行うことができる。
【0027】
上記塵芥投入ホッパ6には、塵芥投入ホッパ6の操作を行う外部コントローラ12が設けられている。この外部コントローラ12とは別に塵芥投入ホッパ6には、タッチパネル13が設けられている。図2に示すように、このタッチパネル13は、矩形板状のもので、側面にUSB接続端子13a、2つの外部端子13b、電源端子13cを有している。塵芥計量システム1は、印刷機としてのプリンタ15を備えている。電源端子13cには、塵芥収集車2のバッテリーから電源コード(共に図示せず)が接続される。通常作業時には、USB接続端子13aには記憶媒体としてのUSBメモリ14が接続されている。なお、記憶媒体は、USBメモリ14の他にフラッシュメモリ型メモリーカード、SDメモリカードなどでもよい。外部端子13bの一方がプリンタ15が接続され、他方に信号線16等により車内指示計11にが接続されている。USBメモリ14を取り外して持ち帰り、事務所等に設置した情報端末としてのパソコン20に接続することでデータ転送が行われ、計量に必要な顧客情報などもパソコン20に登録されている最新のデータがUSBメモリ14へ自動的に登録される。なお、タッチパネル13自体に印刷機能を設けて計量レシートを印刷可能に構成してもよい。プリンタ15は、運転室4内に設置して常時タッチパネル13に接続していてもよいし、携帯用のものを印刷時にのみ接続するようにしてもよい。
【0028】
塵芥計量システム1は、塵芥の質量の計量形態として、予め登録されたルート別に計量してUSBメモリ14に記憶させるルート収集計量と、予め登録された収集場所又は排出事業者別に計量してUSBメモリ14に記憶させる登録顧客計量とを備え、これらいずれか1つの計量形態を選択可能に構成されている。
【0029】
−塵芥計量システムの作動−
次に、本実施形態にかかる塵芥計量システム1の作動について図面を用いて説明する。
【0030】
<事務所での準備作業>
事務所のパソコン20には、顧客毎の計量データを編集するためのデータ管理ソフトがインストールされている。データ管理ソフトに登録する内容としては、例えば、顧客コード、ごみ種別コード、計量日付、計量時間、正味質量、風袋質量、総質量の7種類がある。これらのデータが例えばカンマにより列挙されたデータ列の状態でパソコン20内又はパソコン20に接続されたサーバ(図示せず)に保存される。
【0031】
ルート収集計量用に、予め塵芥収集車2が塵芥を収集に向かうルート毎に、収集の度に新たにインプットする必要のない固定の項目である、収集に向かう排出事業者の順番に排出事業者、ごみ種別をデータ管理ソフトを用いて登録し保存しておく。
【0032】
また、登録顧客計量用に、予め顧客情報として、収集の度に新たにインプットする必要のない固定の項目である、排出事業者、ごみ種別をデータ管理ソフトを用いて登録し保存しておく。
【0033】
そして、塵芥収集車2が収集に向かう前に、その日に収集に向かう予定の顧客の予め登録されたデータをUSBメモリ14内に転送し、そのUSBメモリ14をタッチパネル13に接続しておく。
【0034】
<計量操作画面A>
図3に示すように、タッチパネル13の初期画面では、計量操作画面Aが表示される。計量操作画面Aは、ルート収集計量に対応し、日時、車両番号、顧客名表示a1、ごみ種表示a2、正味質量a3及び総質量表示a4と、風袋引きボタンa5と、計量ボタンa6と、計量履歴ボタンa7と、メニューボタンa8と、新規ボタンa9とが現れる。顧客名表示a1に触れると、顧客選択画面Bに移る。ごみ種表示a2に触れると、ごみ種選択画面Cに移る。
【0035】
また、風袋引きボタンa5に触れると、車内指示計11に信号が送られて風袋引き操作をする。つまり、ロードセル10から送られてくる質量データから荷箱5及び塵芥投入ホッパ6の質量を減算して、車内指示計11がリセットされる。
【0036】
計量ボタンa6に触れると、車内指示計11が計量操作をする。通常、風袋引きした後、塵芥を収集して、塵芥投入ホッパ6から投入し、計量を行う。計量結果は、車内指示計11からタッチパネル13に送られ、USBメモリ14に予め登録されたデータと共に、カンマで区切られた状態で記憶される。このようにして、USBメモリ14に順次顧客毎に整形された計量データが蓄積される。
【0037】
計量履歴ボタンa7に触れると、計量履歴表示画面Eに移る。メニューボタンa8に触れると、メニュー画面Gに移る。新規ボタンa9に触れると、新規の顧客と言うことで、顧客名表示a1が新規顧客と表示され、新規顧客として計量データがUSBメモリ14に蓄積される。
【0038】
<顧客選択画面B>
図4に示すように、顧客選択期画面Bでは、収集場所又は排出事業者の顧客コード及び顧客名b1が一覧で表示される。顧客コード及び顧客名は、USBメモリ14内の顧客データより例えば、6件ずつ読み出される。6件としたのは、表示ボタンの押しやすさなどの操作性の向上や読み出し時間を短くするためである。一覧から該当する顧客名b1に触れると、画面が変わって顧客名が表示されると共に、風引きするかを聞いてくる。YESを選択すると、車内指示計11が風袋引き操作して、計量操作画面Aに戻り、顧客名が表示される。NOを選択すると風引きせずに、顧客選択期画面B又は計量操作画面Aに戻る。一覧に顧客名がないときには、送りボタンb2を押して次ページ又は前ページに移動し、別の顧客コード及び顧客名が表示される。検索ボタンb3に触れると、顧客検索画面Dに移動する。戻るボタンb4に触れると、計量操作画面Aに戻る。
【0039】
<ごみ種選択画面C>
図5に示すように、ごみ種選択画面Cでは、USBメモリ14から読み出されたごみ種データが一覧として例えば左右6件ずつ合計12件表示される。画面上のごみ種データc1に触れると、画面が変わってごみ種が表示されると共に、計量するかを聞いてくる。YESを選択すると、車内指示計11が計量操作をし、計量操作画面Aに戻る。NOを選択すると計量操作をせずに、ごみ種選択画面C又は計量操作画面Aに戻る。一覧にごみ種がないときには、送りボタンc2を押して次ページ又は前ページに移動すると、別のごみ種が表示される。検索ボタンc3に触れると、ごみ種検索画面(図示せず)に移動し、USBメモリ14に記憶された約100種類のごみ種から選択をする。戻るボタンc4に触れると、計量操作画面Aに戻る。
【0040】
<顧客検索画面D>
図6に示すように、検索画面Dでは、エリアボタンd1と五十音ボタンd2と検索開始ボタンd3と戻るボタンd4とが表示される。エリアボタンd1を押すと、表示エリアd5にUSBメモリ14から読み出されたエリアの一覧が表示される。該当するエリアを選択し、検索開始ボタンd3を押すと、USBメモリ14内に保存されたデータの中から検索が開始される。検索結果から該当する顧客を選択すると、計量操作画面Aに戻って検索結果が反映される。同様に五十音ボタンd2を押すと、表示エリアd5に五十音キーが表示される。該当する頭文字を選択し、検索開始ボタンd3を押すと、検索が開始される。検索結果から該当する顧客を選択すると、計量操作画面Aに戻って検索結果が反映される。戻るボタンd4に触れると、顧客選択画面Bに戻る。
【0041】
<計量履歴表示画面E>
図7(a)に示すように、計量履歴表示Eでは、USBメモリ14から読み出された計量データが一覧として例えば6件表示される。表示されるのはその日のものに限定され、顧客名、ごみ種、正味質量、総質量が表示される。矢印ボタンe2に触れると、右にスクロールされ、残りのデータである収集時刻が表示される。画面上の顧客名e1に触れると、編集画面Fに移る。一覧に該当する顧客名がないときには、送りボタンe3を押して次ページ又は前ページに移動すると、別の顧客の計量データが表示される。戻るボタンe4に触れると、計量操作画面Aに戻る。
【0042】
<編集画面F>
図8に示すように、編集画面Fでは、選択した顧客の顧客名、ごみ種、正味質量、総質量、収集時刻の5つのデータが表示される。顧客名f1に触れると、顧客選択画面Bに移る。ごみ種f2に触れると、ごみ種選択画面Cに移る。正味質量f3に触れると、テンキー画面(図示せず)に移り、テンキーより正味質量を手入力する。総質量f4に触れると、テンキー画面に移り、テンキーより総質量を手入力する。収集時刻f5に触れると、テンキー画面に移り、テンキーより収集時刻を手入力する。このように、手入力によっても編集及び修正が行える。入力後にはそれぞれ編集画面Fに戻る。それぞれ確定ボタンf6に触れると編集内容が反映され、USBメモリ14に記憶されると共に、計量履歴表示画面Eに戻る。戻るボタンf7に触れると、計量履歴表示画面Eに戻る。
【0043】
<メニュー画面G0>
図9に示すように、メニュー画面G0では、計量方法選択ボタンg1、計量操作設定ボタンg2、印刷・データ表示ボタンg3、システム設定ボタンg4、マスタデータ編集ボタンg5が表示される。計量方法選択ボタンg1に触れると、計量方法選択画面G1に移る。計量操作設定ボタンg2に触れると、計量操作設定画面G2に移る。印刷・データ表示ボタンg3に触れると、印刷・データ表示画面G3に移る。システム設定g4ボタンに触れると、システム設定画面(図示せず)に移る。マスタデータ編集ボタンg5に触れると、マスタデータ編集画面(図示せず)に移る。
【0044】
<計量方法選択画面G1>
図10に示すように、計量方法選択画面G1では、登録顧客計量ボタンg11とルート収集計量ボタンg12とが現れる。登録顧客計量ボタンg11を押すと、計量画面として上記計量操作画面Aが設定される。ルート収集計量ボタンg12を押すと、後述するルート収集計量画面G4が設定される。
【0045】
<計量操作設定画面G2>
図11に示すように、計量操作設定画面G2では、初期表示画面選択ボタンg21と、計量操作機器選択ボタンg22と、ごみ種操作ボタンg23と、計量データ出力ボタンg24と、ルート収集計量時セル移動方法選択ボタンg25と、計量値入力方法ボタンg26とが現れる。初期表示画面選択ボタンg21に触れると、起動時の表示画面を選択する画面に移り、起動時の表示画面をメニュー画面G0にするか、計量操作画面Aにするか、ルート収集計量画面G4かの選択をする。計量操作機器選択ボタンg22に触れると、タッチパネル13で操作するか、内部操作器11bで操作するかの選択が行える。通常、タッチパネル13の操作に設定しておく。ごみ種操作ボタンg23に触れると、計量時のごみ種の操作方法を、計量時に入力するか、固定にするかの選択が行える。同じごみ種のごみのみを収集する場合に、固定にしておくと無駄な入力が省けて便利である。計量データ出力ボタンg24に触れると、計量データの顧客コードの桁数の設定が行える。ルート収集計量時セル移動方法選択ボタンg25に触れると、ルート収集計量時に入力可能なセルの移動を手動にするか、自動にするかを選択できる。計量値入力方法ボタンg26に触れると、計量値を車内指示計11から受信するか、手入力するかの選択が行える。通常、受信に設定しておく。
【0046】
<印刷・データ表示画面G3>
図12に示すように、印刷・データ表示画面G3では、日報ボタンg31と、ごみ種別ボタンg32と、計量レシートボタンg33と、顧客別ボタンg34とが表示される。日報ボタンg31に触れると、日報データ表示・印刷画面G31に移る。ごみ種別ボタンg32に触れると、ごみ種別質量印刷画面G32に移る。計量レシートボタンg33を押すと、計量レシート印刷画面G33に移る。顧客別ボタンg34を押すと、顧客別印刷画面G34に移る。以下の各印刷画面で印刷された紙は、排出事業者に手渡したり、確認の署名をもらったりするのに使用する。
【0047】
<日報データ表示・印刷画面G31>
図13に示すように、日報データ表示・印刷画面G31では、日付データ入力ボタンg311と、確定ボタンg312とが現れる。日付データ入力ボタンg311に触れると、画面が変わり、テンキーが現れて日付を入力できる。入力後、日報データ表示・印刷画面G31に戻って確定ボタンg312を押すと、USBメモリ14に記憶されたデータから該当する日付のものが一覧表g313に現れる。送りボタンg314に触れると、頁送りが行われる。印刷ボタンg315を押すと、プリンタ15で印刷が行われる。戻るボタンg316を押すと、印刷・データ表示画面G3に戻る。
【0048】
<ごみ種別質量印刷画面G32>
図14に示すように、ごみ種別質量印刷画面G32では、期間入力ボタンg321に触れると、画面が変わり、テンキーが現れて希望する日付の期間を入力できる。入力後、ごみ種別質量印刷画面G32に戻って確定ボタンg322を押すと、USBメモリ14に記憶されたデータから該当する期間のものが一覧表g323に現れる。送りボタンg324に触れると、頁送りが行われる。一覧表g323の該当するデータに触れると、ごみ種毎に計量値が加算されていく。確定ボタンg322に触れると、加算結果が表示される。印刷ボタンg325を押すと、プリンタ15で印刷が行われる。戻るボタンg326を押すと、印刷・データ表示画面G3に戻る。なお、図14に示すように、袋数をインプット可能にしてもよい。
【0049】
<計量レシート印刷画面G33>
図15に示すように、計量レシート印刷画面G33では、計量日入力ボタンg331、計量時刻入力ボタンg332が現れる。計量日入力ボタンg331に触れると、画面が変わり、テンキーが現れて計量した日付を入力できる。入力後、計量レシート印刷画面G33に戻る。計量時刻入力ボタンg332に触れると、画面が変わり、テンキーが現れて計量した時刻を入力できる。入力後、計量レシート印刷画面G33に戻る。確定ボタンg333を押すと、USBメモリ14に記憶されたデータから該当するものが一覧表g334に現れる。また、時刻を入力しなければ、指定日分の計量全データが現れる。送りボタンg335に触れると、頁送りが行われる。印刷ボタンg336を押すと、プリンタ15で印刷が行われる。戻るボタンg337を押すと、印刷・データ表示画面G3に戻る。
【0050】
<顧客別印刷画面G34>
図16に示すように、顧客別印刷画面G34では、期間入力ボタンg341、顧客入力ボタンg342が現れる。期間入力ボタンg341に触れると、画面が変わり、テンキーが現れて計量した期間を入力できる。入力後、顧客別印刷画面G34に戻る。顧客入力ボタンg342に触れると、画面が変わり、顧客選択画面が現れ顧客を入力できる。入力後、顧客別印刷画面G34に戻る。確定ボタンg343を押すと、USBメモリ14に記憶されたデータから該当するものが一覧表g344に現れる。送りボタンg345に触れると、頁送りが行われる。印刷ボタンg346を押すと、プリンタ15で印刷が行われる。戻るボタンg347を押すと、印刷・データ表示画面G3に戻る。
【0051】
<ルート収集計量画面G4>
図17に示すように、ルート収集計量画面G4では、ルート入力ボタンg41に触れると、画面が変わってルート一覧が現れ、ルートが入力できる。該当するルートを選択すると、ルート収集計量画面G4に戻り、顧客一覧g42に顧客一覧が現れる。顧客一覧には顧客名とごみ種が、回収ルート内の回収順に表示され、黒三角の顧客が計量すべき顧客を示す。顧客送りボタンg43で手入力により、顧客を黒三角の位置に移動させることができる。通常は前の収集場所で計量結果の入力が終わると、次の収集場所に入力セルが移動する。計量操作設定画面G2の計量時のごみ種の操作方法で、計量時に入力するを選択した場合には、顧客一覧g42のごみ種の所に触れると、ごみ種の入力が可能となる。固定に選択している場合には、触れても入力はできない。計量操作画面Aと同様に、計量操作をするために、風袋引きボタンg45と、計量ボタンg46と、計量履歴ボタンg47と、メニューボタンg48が表示されている。また、画面上に計量された正味質量と、総質量が表示される。
【0052】
ルート収集計量では、最初に風袋引きボタンg45を押して風袋引き操作を行う。車内指示計11に信号を送り、ロードセル10から送られてくる質量データから荷箱5、塵芥投入ホッパ6の質量を減算して、車内指示計11の値がリセットされる。次いで、ごみを収集して、塵芥投入ホッパ6から投入する。次いで、塵芥の投入後、計量ボタンg46の操作で計量を行う。次いで、選択された顧客のUSBメモリ14に前もって登録されたデータに計量データが追加して上書きされる。このようにして、USBメモリ14に回収ルートに沿って順次顧客毎に計量データが蓄積される。USBメモリ14には、事務所に配置したパソコン20のデータ管理ソフトでそのまま使用できるように整形されたデータが蓄えられる。
【0053】
<データ編集作業>
次に、塵芥収集車2が塵芥の収集を終えた後、事務所に戻った後にデータ編集をする作業について説明する。
【0054】
まず、USBメモリ14をパソコン20に接続し、蓄積された計量データを取り込んでデータ管理ソフトで編集する。USBメモリ14内には、顧客コード、ごみ種別コード、計量日付、計量時間、正味質量、風袋質量、総質量の7種類のデータがカンマで区切られた状態で記憶されている。このデータを読み込めば、加工しなくてもデータ管理ソフトでそのまま使用できる。この編集した計量データを元に排出事業者、塵芥の種別毎に課金又は支払いの手続を行う。
【0055】
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態にかかる塵芥計量システム1によると、車内指示計11にタッチパネル13を接続し、車内指示計11に対して風袋引き操作及び計量操作を指示できるようにすると共に、車内指示計11の計量データと、顧客データと、ごみ種データとを記憶できるようにしたことにより、簡単で安価な構成で収集場所や排出事業者、塵芥の質量等を簡潔且つ正確に記憶することができる。
【0056】
−実施形態の変形例−
上記実施形態では、質量計測器として、ロードセル10を設けたが、図18に示すように、塵芥投入ホッパ6の投入口の下端に設けた回転式テールゲート106上に載置した計測器110としてもよい。この場合には、計測器110の上に容器105が載置され、この容器105内の塵芥が計量される。この変形例では、少量ずつの計量に適している。
【0057】
この変形例では、車内指示計11は、風袋引き操作で計測器110で計測された値から容器105の質量を削除するように構成されている。そして、計量操作で計測器110により容器105に投入された塵芥の質量が計量される。その他の動作は上記実施形態と同様である。
【0058】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】塵芥計量システムの概要を表す図である。
【図2】タッチパネルを示し、(a)が正面図で、(b)が右側面図である。
【図3】計量操作画面を示す正面図である。
【図4】顧客選択画面を示す正面図である。
【図5】ごみ種選択画面を示す正面図である。
【図6】顧客検索画面を示す正面図である。
【図7】計量履歴表示画面を示し、(a)が計量履歴データの一方を示し、(b)は他方を示す。
【図8】編集画面を示す正面図である。
【図9】メニュー画面を示す正面図である。
【図10】計量方法選択画面を示す正面図である。
【図11】計量操作設定画面を示す正面図である。
【図12】印刷・データ表示画面を示す正面図である。
【図13】日報データ表示・印刷画面を示す正面図である。
【図14】ごみ種別質量印刷画面を示す正面図である。
【図15】計量レシート印刷画面を示す正面図である。
【図16】顧客別印刷画面を示す正面図である。
【図17】ルート収集計量画面を示す正面図である。
【図18】実施形態の変形例にかかる塵芥計量システムの概要を表す図である。
【符号の説明】
【0060】
1 塵芥計量システム
2 塵芥収集車
5 荷箱
10 ロードセル(質量計測器)
11 車内指示計(車内計量装置)
13 タッチパネル
15 プリンタ(印刷機)
110 計測器(質量計測器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塵芥収集車の荷箱の質量を計測する質量計測器を備え、該質量計測器に接続された車内計量装置によって、投入された塵芥の質量を計量する塵芥計量システムであって、
上記車内計量装置は、
上記質量計測器で計測された値から上記荷箱の質量を削除する風袋引き操作と、
上記質量計測器により上記荷箱に投入された塵芥の質量を計量する計量操作と、
が行えるように構成され、
上記車内計量装置には、計量データと、収集場所又は排出事業者の情報よりなる顧客データと、塵芥の種類の情報よりなる塵芥種別データとを記憶可能なタッチパネルが接続されている
ことを特徴とする塵芥計量システム。
【請求項2】
請求項1に記載の塵芥計量システムにおいて、
上記車内計量装置は、車内指示計であり、上記タッチパネルは、該車内指示計に風袋引き操作及び計量操作を指示可能に構成されている
ことを特徴とする塵芥計量システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の塵芥計量システムにおいて、
塵芥の質量の計量形態として、予め登録されたルート別に計量して上記タッチパネルに記憶させるルート収集計量と、予め登録された収集場所又は排出事業者別に計量して上記タッチパネルに記憶させる登録顧客計量とを備え、
上記いずれか1つの計量形態を上記タッチパネル上で選択可能に構成されている
ことを特徴とする塵芥計量システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1つに記載の塵芥計量システムにおいて、
上記タッチパネルには、該タッチパネルに記憶されたデータのうち、少なくとも収集場所又は排出事業者及び塵芥質量のデータを印刷可能な印刷機が接続されている
ことを特徴とする塵芥計量システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1つに記載の塵芥計量システムにおいて、
上記塵芥収集車の荷箱は、複数の収容部に区画され、
塵芥種別に応じて上記各収容部に塵芥を収納可能に構成され、
上記タッチパネルは、さらに塵芥種別を登録可能に構成されている
ことを特徴とする塵芥計量システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1つに記載の塵芥計量システムにおいて、
上記タッチパネルによって、該タッチパネルに記憶された顧客データ及び塵芥種別の検索が可能に構成されている
ことを特徴とする塵芥計量システム。
【請求項7】
塵芥収集車の後端に質量計測器を備え、該質量計測器に接続された車内の車内計量装置によって、該質量計測器上の容器内の塵芥の質量を計量する塵芥計量システムであって、
上記車内計量装置は、
上記質量計測器で計測された値から上記容器の質量を削除する風袋引き操作と、
上記質量計測器により上記容器に投入された塵芥の質量を計量する計量操作と、
が行えるように構成され、
上記車内計量装置には、計量データと、収集場所又は排出事業者の情報よりなる顧客データと、塵芥の種類の情報よりなる塵芥種別データとを記憶可能なタッチパネルが接続されている
ことを特徴とする塵芥計量システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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