説明

壁面部材および壁面構造

【課題】金属サイディング材が組み付けられる建物の壁面の所望の位置に、様々な取付部材を容易に取り付けることができる機能性に優れた壁面部材を提供すること。
【解決手段】矩形の基板部2と、この基板部2の一端部に配設され、前記金属サイディング材の一方の端部の凹部と嵌合可能な凸部33を備えた第1の支持部3と、この第1の支持部3が設けられた一端部と対向する前記基板部2の他の端部に配設され、前記金属サイディング材の他方の端部の凸部と嵌合可能な凹部42を備えた第2の支持部4と、前記基板部2から突出し、前記第1の支持部3側または前記第2の支持部4側へ屈曲する係止部5とを備え、前記第1の支持部3の凸部33と前記第2の支持部4の凹部42は、相補的な形状である壁面部材1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面部材および壁面構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載されているように、住宅等の建物の壁面には、金属表面材にポリウレタンフォーム等の発泡樹脂等を貼り着けた金属サイディング材が壁面下地に沿って上下左右に組み付けられている場合がある。このような金属サイディング材は、対向する上端部および下端部の各々に、凹部と凸部(雌実、雄実)が設けられており、この凹部と凸部を嵌合させることで、複数の金属サイディング材を上下方向に連結させている。
【0003】
一方、近年の地球環境保護、建物のデザイン性の観点から、いわゆる壁面緑化が注目されている。特に、都市部を中心として、ヒートアイランド現象の緩和等のために、建物の壁面緑化が推奨されている。また、近年のガーデニングブームの高まりに伴って、建物の壁面に植物を配置して楽しむことも行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−207137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、金属サイディング材は、表面に模様としての凹凸はあるものの、全体としては起伏の少ない略フラットな表面に形成されている。このため、壁面下地に組み付けられた金属サイディング材の適宜位置に、例えばプランター等を引っ掛ける等して配置することは容易ではなかった。また、プランター等を配置する場合に、別途、棚等を設けることも考えられるが、金属サイディング材に対して棚等を安定的に取り付けることは容易ではなかった。
【0006】
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、金属サイディング材が組み付けられる建物の壁面の所望の位置に、例えば棚等の様々な取付部材を容易に取り付けることができる機能性に優れた壁面部材および壁面構造を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の壁面部材は、対向する2つの端部のうちの一方の端部に凹部が形成され、他方に前記凹部と凹凸嵌合可能な凸部が形成され、凹部と凸部の凹凸嵌合によって連結可能な2つの金属サイディング材同士の間に取り付け可能な壁面部材であって、矩形の基板部と、この基板部の一端部に配設され、前記金属サイディング材の一方の端部の凹部と嵌合可能な凸部を備えた第1の支持部と、この第1の支持部が設けられた一端部と対向する前記基板部の他の端部に配設され、前記金属サイディング材の他方の端部の凸部と嵌合可能な凹部を備えた第2の支持部と、前記基板部から突出し、前記第1の支持部側または前記第2の支持部側へ屈曲する係止部とを備え、前記第1の支持部の凸部と前記第2の支持部の凹部は、相補的な形状であることを特徴としている。
【0008】
この壁面部材では、前記係止部は、前記第1の支持部または前記第2の支持部が設けられている前記基板部の端部と略平行方向に延びており、前記第1の支持部と前記第2の支持部の間に複数列配設されていることが好ましい。
【0009】
本発明の壁面構造は、対向する2つの端部のうちの一方に凹部が形成され、他方に前記凹部と凹凸嵌合可能な凸部が形成され、凹部と凸部の凹凸嵌合によって連結可能な2つの金属サイディング材の間に、前記壁面部材が挿入されて、壁面下地に沿って上下に組み付けられている壁面構造であって、前記金属サイディング材の一方の端部の凹部と前記壁面部材の前記第1の支持部の凸部とが嵌合し、前記金属サイディング材の他方の端部の凸部と前記壁面部材の前記第2の支持部の凹部とが嵌合し、前記壁面部材の前記係止部が上向きに配置されていることを特徴としている。
【0010】
この壁面構造では、2つ以上の前記壁面部材が、前記第1の支持部と前記第2の支持部との嵌合によって、上下方向に連結していることが好ましい。
【0011】
この壁面構造では、下向きに屈曲する屈曲片を備えた取付部材が、前記壁面部材の係止部に前記屈曲片が係止され、前記基板部の前方に取り付けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の壁面部材および壁面構造によれば、金属サイディング材が組み付けられる建物の壁面の所望の位置に、様々な取付部材を容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の壁面部材の一実施形態を例示した斜視図である。
【図2】本発明の壁面部材および壁面構造の一実施形態を例示した断面図およびA部、B部の拡大図である。
【図3】本発明の壁面構造の別の実施形態を例示した断面図およびC部の拡大図である。
【図4】本発明の壁面部材に取付部材が取り付けられた状態を例示した断面図である。
【図5】本発明の壁面部材に取付部材が取り付けられた状態を例示した斜視図である。
【図6】(A)(B)は、本発明の壁面部材に取り付けられる取付部材の形態を例示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明の壁面部材の一実施形態を例示した斜視図である。
【0015】
壁面部材1は、矩形で略平板状の基板部2を有している。基板部2の一方の端部には、第1の支持部3が設けられており、対向する他方の端部には、第2の支持部4が設けられている。壁面部材1を施工した状態においては、壁面部材1の上端部に第1の支持部3、下端部に第2の支持部4が配置される。第1の支持部3および第2の支持部4は、壁面部材1の各端部に沿って設けられている。
【0016】
基板部2の表面側からは、第1の支持部3側へ屈曲する断面略L字状の係止部5が複数突出して設けられている。係止部5は、第1の支持部3が設けられている上端部または第2の支持部4が設けられている下端部と略平行方向に延びており、第1の支持部3と第2の支持部4の間に上下に複数列配設されている。係止部5は、壁面部材1が施工された状態においては、上向きに屈曲した状態となる。
【0017】
壁面部材1の材料は、樹脂や金属等の材料から適宜選択することができる。
【0018】
さらに、図1に加え、図2を用いて本発明の壁面部材について説明する。図2は、本発明の壁面部材および壁面構造の一実施形態を例示した断面図およびA部、B部の拡大図である。
【0019】
壁面部材1は、壁面下地Wに組み付けられた金属サイディング材6同士の上下間に挿入されて連結して取り付けられている。壁面部材1の縦長さ、横長さは、金属サイディング材6の縦長さ、横長さと略等しく設計されている。
【0020】
壁面部材1と連結する金属サイディング材6は、断熱材で構成される芯材61の表面を金属表面材62で被覆したパネル状に形成されている。金属サイディング材6は、前面側において、例えばタイル状の凹凸模様等の所望の模様が付与されたものとすることができる。
【0021】
金属表面材62としては、例えば、鋼板、アルミニウム板、銅板等や、これらに亜鉛やニッケル等を含有させた合金板等を例示することができる。金属表面材62は、ロール成形やプレス成形によって加工することで所望の模様を付与することができる。また、芯材61としては、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム等の発泡樹脂、ロックウール、ガラスウール、石膏ボード等の一般に断熱材料として用いられている材料を例示することができる。
【0022】
金属サイディング材6は、対向する端部のうち、一方の端部に凹部6aが形成され、他方の端部に凸部6bが形成されている。具体的には、図2に例示した形態では、金属サイディング材6を壁面下地Wに組み付けた状態において、金属サイディング材6の上端部に凸部6bが形成され、下端部に凹部6aが形成されている。この凹部6aと凸部6bは、互いに凹凸嵌合可能に設計されている。したがって、複数の金属サイディング材6を上下に配置し、凹部6aが設けられた上端部と、凸部6bが設けられた下端部とを向かい合わせ、凹部6aと凸部6bとを凹凸嵌合させることで、金属サイディング材6は壁面下地Wに沿って上下に組み付けられる。この際、金属サイディング材6の凹部6aと凸部6bの間には、適宜パッキン等を介在させることもできる。
【0023】
さらに、金属サイディング材6の上端部には、背面側(壁面下地W側)に、金属表面材62の一部を突出させた固定片6cが形成されている。この固定片6cは、屋外側から釘などの固定具を壁面下地Wに打ち込んで金属サイディング材6を壁面下地Wに固定する部位であり、凸部6bよりもその突出長さが長く形成されている。
【0024】
図2のA部に示したように、壁面部材1の第1の支持部3は、基板部2の上端部から背面部31および水平部32が延設され、この水平部32に凸部33が設けられている。
【0025】
第1の支持部3の背面部31は、基板部2と同一平面上に延設されている。第1の支持部3の水平部32は、基板部2および第1の支持部3の背面部31に対して略直角に延設されている。壁面部材1の施工状態においては、第1の支持部3の背面部31は、略垂直に配置され、金属サイディング材6の下端部の背面側と当接し、第1の支持部3の水平部32は、前方へ向かって水平に突出している。
【0026】
第1の支持部3の水平部32の突出長さは、金属サイディング材6の厚さに対応している。このため、壁面部材1上端部と連結する金属サイディング材6の下端部は、第1の支持部3の水平部32から前方へはみ出すことなく、下方から安定に支持される。さらに、第1の支持部3の水平部32の先端は下方に屈曲しており、これによって、第1の支持部3の水平部32の強度が向上している。
【0027】
さらに、第1の支持部3の水平部32には、中間から上方へ向かって突出する凸部33が設けられている。この凸部33は、第1の支持部3の水平部32から上方へ向かって起立する突条部33aの先端に、前方下方に折り返す略コ字状の湾曲部33bが設けられて形成されている。第1の支持部3の凸部33の突出長さは、金属サイディング材6の下端部の凹部6aの溝深さに対応している。第1の支持部3の凸部33の幅(突条部33aから湾曲部33bまでの水平方向長さ)は、金属サイディング材6の下端部の凹部6aの溝幅に対応している。したがって、第1の支持部3の凸部33の突条部33aと湾曲部33bは、金属サイディング材6の下端部の凹部6aの内壁と当接する。このため、第1の支持部3の凸部33と金属サイディング材6の下端部の凹部6aは確実に嵌合し、金属サイディング材6の下端部が安定に支持されている。
【0028】
第1の支持部3の背面部31と凸部33との間には上方に開口する溝部34が形成されている。この溝部34の幅は、金属サイディング材6の凹部6aの背面側の一端6dの厚さと略等しく設計されている。このため、金属サイディング材6の凹部6aの背面側の一端6dが溝部34の内部に入り込んで保持されることで、金属サイディング材6の下端部がさらに安定に支持されている。
【0029】
図2のB部に示したように、第2の支持部4は、基板部2から下方へ延設される垂直部41と、この垂直部41の下端部から延設された下向きの凹部42とを備えている。
【0030】
第2の支持部4の垂直部41は、基板部2よりも一段前方へ突出して下方へ延設されている。このため、壁面部材1の下端部と金属サイディング材6の上端部とが連結した状態では、金属サイディング材6の固定片6cは、第2の支持部4の垂直部41の背面側に配置され、壁面部材1の基板部2の背面と固定片6cの背面とが略フラットになっている。したがって、壁面下地Wに対して、壁面部材1およびこれと連結する金属サイディング材6を安定に取り付けることができる。
【0031】
第2の支持部4の凹部42は、垂直部41から下方向に延設された内側部42aと、垂直部41から外側水平方向に延設された中間部42bと、この中間部42bから下方に延設されて内側部42aと平行に設けられた外側部42cとによって凹溝状に形成されている。第2の支持部4の凹部42の溝深さは、金属サイディング材6の凸部6bの突出長さに対応しており、第2の支持部4の凹部42の溝幅(内側部42aと外側部42cの間隔)は、金属サイディング材6の凸部6bの幅に対応している。このため、第2の支持部4の凹部42の内部に金属サイディング材6の上端部の凸部6bが挿入されると、金属サイディング材6の上端部の凸部6bは、内側部42a、中間部42bおよび外側部42cの内面と当接する。これによって、第2の支持部4の凹部42と金属サイディング材6の上端部の凸部6bとは確実に嵌合し、金属サイディング材6の上端部が安定に支持されている。
【0032】
また、第2の支持部4の凹部42を形成する内側部42aは、先端が背面側上方に向かって折り返している。この内側部42aの先端の幅(厚さ)は、金属サイディング材6の固定片6cと凸部6bとの間の溝部6eと略等しく設計されている。このため、第2の支持部4の凹部42を形成する内側部42aは、この溝部6eに挿入されて保持され、金属サイディング材6の上端部が安定に支持される。
【0033】
図3は、本発明の壁面構造の別の実施形態を例示した断面図およびC部の拡大図である。図2で示したA部及びB部に関する説明は省略する。
【0034】
壁面部材1の第1の支持部3の凸部33と第2の支持部4の凹部42とは、互い相補的な形状であり、両者が嵌合可能に設計されている。このため、壁面部材1は、互いに上下に連結して金属サイディング材6の間に取り付けることができる。
【0035】
第1の支持部3の凸部33の突出長さは、第2の支持部4の凹部42の溝深さに対応している。さらに、第1の支持部3の凸部33の幅(突条部33aから湾曲部33bまでの水平方向長さ)は、第2の支持部4の凹部42の溝幅(内側部42aと外側部42cの間隔)に対応している。このため、第1の支持部3の凸部33と第2の支持部4の凹部42とは確実に嵌合し、壁面部材1同士を上下に連結させることができる。
【0036】
さらに、第1の支持部3の背面部31と第1の支持部3の凸部33の間の溝部には、第2の支持部4の凹部42を形成する内側部42aが挿入されている。この内側部42aの先端は、背面側上方に折り返し形成されているため、溝部の内部に確実に保持され、壁面部材1同士が安定に連結している。
【0037】
また、第1の支持部3の背面部31は、第2の支持部4の垂直部41の背面側に配置され、壁面部材1同士は、背面が略フラットな状態で連結している。したがって、上下に連結した状態の壁面部材1は、壁面下地Wに対して安定に取り付けることができる。
【0038】
このように、壁面部材1は、第1の支持部3の凸部33と第2の支持部4の凹部42とを嵌合させることで、2つの金属サイディング材6同士の間の適宜位置に、1または2以上取り付けることができる。そして、取り付けられた壁面部材1の係止部5を利用して建物の壁面に、例えば、棚や、フック等の所望の取付部材を容易に取り付けることができる。
【0039】
図4は、本発明の壁面部材に取付部材が取り付けられた状態を例示した断面図である。図5は、本発明の壁面部材に取付部材が取り付けられた状態を例示した斜視図である。図1と共通する部分には、同一の符号を付し、以下では説明を省略する。また、図4、図5においては、壁面部材の上下に配置される金属サイディング材または別の壁面部材の図示を省略している。
【0040】
取付部材7は、固定部71と、この固定部71から略直角方向に延設された棚部72とを有している。固定部71の背面には、上端部から下端部の付近に亘って所定間隔で、下向きに屈曲する断面略L字状の屈曲片73が複数設けられている。固定部71の背面と屈曲片73との間に形成されている溝に、壁面部材1の係止部5の先端が挿入されて、壁面部材1の係止部5に取付部材7の屈曲片73が各々係止されている。これによって、取付部材7の固定部71が壁面部材1の基板部2と対峙して垂直に起立し、棚部72は略水平となるように取付部材7が取り付けられている。したがって、この棚部72には、例えば、プランター等を置くことができ、壁面緑化やガーデニング等に利用することができる。
【0041】
図4、図5に例示した形態では、取付部材7の屈曲片73は、棚部72より上方に3つ、下方に1つ設けられている。例えば、棚部72に重いものを載置する場合には、棚部72に重力方向への力が強く加わるため、壁面部材1からの取付部材7の脱落を抑制するために、棚部72より上方に多くの屈曲片73が設けられている。
【0042】
また、取付部材7は、壁面部材1の係止部5に係止可能な屈曲片73を備えていればよく、図4、図5に例示した形態以外にも様々な取付部材7を本発明の壁面部材に取り付けることができる。例えば、図6(A)に例示した取付部材7では、固定部71の上端部と下端部の背面側に下向きに屈曲する屈曲片73が1つずつ設けられている。この屈曲片73は、図1等に示した壁面部材1の係止部5のうち、最上部の係止部5と、最下部の係止部5に係止されるように設計されており、壁面部材1への取付部材7の取り付けを可能としている。2つのうち下方の屈曲片73は、固定部71の下端部末端から延設されており、壁面部材1の最下部の係止部5がこの屈曲片73を表面側から当接保持する構造となっている。そして、取付部材7の固定部71からは略直角に突出片74が設けられており、この突出片74に、フック部材75が取り付けられている。フック部材75は、断面略コ字状の基部75aが、その内部に突出片74を挟持することで取り付けられている。そして、フック部材75の基部75aからは、開口部を有する引っ掛け部75bが側方へ向かって配設されている。例えば、この引っ掛け部75bの開口部を利用することで、植物を植えたプランター8等を吊り下げることができる。
【0043】
図6(B)に例示した取付部材7では、固定部71の上端部と下端部の背面側に下向きに屈曲する屈曲片73が設けられている。この屈曲片73も、図1等に示した壁面部材1の係止部5のうち、最上部の係止部5と、最下部の係止部5に係止されるように設計されている。固定部71の背面と屈曲片73との間に形成されている溝に、壁面部材1の係止部5の先端が挿入されて、壁面部材1の係止部5に取付部材7の屈曲片73が取り付けられる構造になっている。さらに、この固定部71の上端部からは前方へ突出して上方向に起立する起立片76が設けられ、固定部71の下端部付近からは前方へ突出して下方向に垂下する垂下片77が設けられている。そして、この起立片76と垂下片77の前面側には、タイル模様の板材78が設けられている。この板材78の上端部および下端部は、起立片76の上端部と垂下片77の下端部を外側から巻き込むようにして取り付けられている。壁面部材1にこの取付部材7を取り付けることで、壁面部材1の表面側にタイル模様を表すことができる。
【0044】
本発明の壁面部材および壁面構造は、以上の形態に限定されるものではない。例えば、第1の支持部、第2の支持部の形状、係止部の形状や配設数は適宜設計することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 壁面部材
2 基板部
3 第1の支持部
33 凸部
4 第2の支持部
42 凹部
5 係止部
6 金属サイディング材
6a 凹部
6b 凸部
7 取付部材
73 屈曲片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する2つの端部のうちの一方の端部に凹部が形成され、他方に前記凹部と凹凸嵌合可能な凸部が形成され、凹部と凸部の凹凸嵌合によって連結可能な2つの金属サイディング材同士の間に取り付け可能な壁面部材であって、
矩形の基板部と、
この基板部の一端部に配設され、前記金属サイディング材の一方の端部の凹部と嵌合可能な凸部を備えた第1の支持部と、
この第1の支持部が設けられた一端部と対向する前記基板部の他の端部に配設され、前記金属サイディング材の他方の端部の凸部と嵌合可能な凹部を備えた第2の支持部と、
前記基板部から突出し、前記第1の支持部側または前記第2の支持部側へ屈曲する係止部と
を備え、前記第1の支持部の凸部と前記第2の支持部の凹部は、相補的な形状であることを特徴とする壁面部材。
【請求項2】
前記係止部は、前記第1の支持部または前記第2の支持部が設けられている前記基板部の端部と略平行方向に延びており、前記第1の支持部と前記第2の支持部の間に複数列配設されていることを特徴とする請求項1に記載の壁面部材。
【請求項3】
対向する2つの端部のうちの一方に凹部が形成され、他方に前記凹部と凹凸嵌合可能な凸部が形成され、凹部と凸部の凹凸嵌合によって連結可能な2つの金属サイディング材の間に、請求項1または2に記載の壁面部材が挿入されて、壁面下地に沿って上下に組み付けられている壁面構造であって、
前記金属サイディング材の一方の端部の凹部と前記壁面部材の前記第1の支持部の凸部とが嵌合し、前記金属サイディング材の他方の端部の凸部と前記壁面部材の前記第2の支持部の凹部とが嵌合し、前記壁面部材の前記係止部が上向きに配置されていることを特徴とする壁面構造。
【請求項4】
2つ以上の前記壁面部材が、前記第1の支持部と前記第2の支持部との嵌合によって、上下方向に連結していることを特徴とする請求項3に記載の壁面構造。
【請求項5】
下向きに屈曲する屈曲片を備えた取付部材が、前記壁面部材の係止部に前記屈曲片が係止され、前記基板部の前方に取り付けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の壁面構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−112132(P2012−112132A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260481(P2010−260481)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】