説明

変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリおよび方法

変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリであって、第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含む第1のダイ配列と、第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定する、第1のダイ配列と相補的でありかつ複数のダイを含む第2のダイ配列と、第1のダイ配列および第2のダイ配列の少なくとも一方を駆動するための駆動部とを含み、使用中、第1のダイ配列の複数のダイおよび第2のダイ配列の複数のダイが、変形可能材料を所定のプロファイルに変形させるように、加工長さに沿って変形可能材料に順次係合する、アセンブリ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリ、およびこのようなアセンブリを使用することができる方法に関する。より詳細には、本発明は、対向する1対のダイ配列(die array)を含む、変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリであって、それぞれのダイ配列が変形材料の所望の最終構成によって決定された相補的プロファイルを有する、アセンブリを提供する。上記方法は、本発明のアセンブリを有利に利用することができるものであり、一般に、変形可能材料が所望の最終構成をもたらすように次第に変形させられるようにする。より詳細には、上記方法は一般に、変形可能材料が加工長さを通して連続的に変形するように、変形可能材料にその材料の加工長さに沿って圧力を加えることを目的とする。代替態様では、本発明は、単一ダイ配列と必ずしもダイ配列の形をとるとは限らない相補的第2のダイとを含む、変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリに関する。このようなアセンブリを使用する方法もまた提供される。さらに、本発明は、変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリで使用するダイセット、およびこのようなダイセットを製作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属シートなどの変形可能材料を所望のプロファイルに成形するためのシステムおよびアセンブリが知られている。ロール成形として知られているこのようなシステムの1つが、金属シートから単純な形状や複雑な形状を作り出すために自動車産業や建設業などの多くの産業で使用されている確立したプロセスである。ロール成形によって製造された、いくつかのプロファイルの例10、11および12が、図1に与えられている。
【0003】
図2の(A)〜(C)を参照すると、ロール成形は、連続シート20を一連の離間されたロールセット21a〜21fに通すステップを含む。各ロールセット21は、シート20を所望の最終プロファイル22に次第に変形させる。各ロールセット21は、少なくとも1つの上部ロール23a〜23fと少なくとも1つの下部ロール24a〜24fとを含む。いくつかの例では、側部ロール25もまた、所望の最終プロファイル22に応じて設けられ得る。
【0004】
上述のように、ロール23、24および25は、材料シート20が最終プロファイル22に次第に変形させられるように設計される。この変形を実現するためには、ロールセット21は、ロールセット21間の十分な変形および応力緩和を容易にするために、所定の距離を置いて離間されなければならない。これは、不都合なほどに無駄な変形エネルギーをもたらす。また、ロール成形プロセスは、本質的に各ロールセット21間の不必要な軸線方向の屈伸(axial bending and stretching)に起因するひずみ経路差を伴う。軸線方向の塑性屈伸は、図3の(A)〜(D)に示されているように製品の欠陥につながる。これらの欠陥としては、いわゆる耳のび(図3の(A))、フレア(図3の(B))、スイープまたはそり(図3の(C))、ねじれ(図3の(D))などがある。ロール成形にはまた、成形されている材料シートの表面が材料の延伸(stretching)に起因する応力を受けた状態に置かれるという欠点がある。例えば被覆金属の場合、このことは、表面仕上げの品質に悪影響を及ぼし得る。
【0005】
ロール成形には、最初のロールセット21aと最後のロールセット、この場合は21fとの間の距離が比較的大きいというもう1つの欠点がある。その結果、ロール成形アセンブリを収容するのに必要なスペースは、特に複雑なプロファイルの成形が必要とされるときに、かなりのものとなる。さらに、それぞれの所望の最終プロファイル22にはロールセット21の特定のセットアップが必要である。したがって、ロール成形アセンブリをセットアップするのは単純なプロセスではなく、別の最終プロファイル22を作るためにロールセット21を単純に交換することも不可能である。
【0006】
上述の従来のロール成形アセンブリに代わるものが、例えば独国特許第2,423,279号および欧州特許第0,384,287号において提案されている。
【0007】
独国特許第2,423,279号は、上部ダイおよび下部ダイを含むプレス成形アセンブリについて記述している。上部および下部ダイはそれぞれ、ダイの長さに沿って縦方向に延びるプロファイルを有し、上部および下部ダイのプロファイルは、相補的であり、所望の最終プロファイルをもたらすように設計されている。より具体的には、上部および下部ダイのプロファイルは、アセンブリに供給される変形可能材料シート、一般に金属シートが材料シートの縦方向の長さに沿って次第に変形させられるようなものである。
【0008】
材料シートの変形は、例えば、偏心カムを使用して(この書類の図19に示されている)、あるいは上部および下部ダイの側面に取り付けられた枢動アームを使用して(この書類の図28に示されている)、上部および下部ダイを互いに押すことによって実現される。
【0009】
同様に、欧州特許第0,384,287号は、偏心カムを使用してダイを互いに押すことによって材料シートを次第に変形させるように設計されている上部および下部ダイを含むアセンブリについて記述している。
【0010】
どちらの例でも、上部および下部ダイは、シート材料を加工長さに沿って変形させるように、シート材料に係合しかつそれを係合解除する。シートが係合し、係合解除動作時に上部および下部ダイセットを通って水平方向に変位させられるにつれて、シートは最終プロファイルに次第に変形させられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述のプレス成形アセンブリおよび方法に代わるものを提供することを目的とする。本発明のアセンブリおよび方法は、加工時の材料の係合解除の間に観察され得る、変形可能材料の不必要な変形に関連する問題を有利に回避または軽減する。本発明は、このようなアセンブリおよび方法での使用に適したダイセットを製作する方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリであって、
第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含む第1のダイ配列と、
第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定する、第1のダイ配列と相補形でありかつ複数のダイを含む第2のダイ配列と、
第1のダイ配列および第2のダイ配列の少なくとも一方を駆動するための駆動部と
を含み、
使用中、第1のダイ配列の複数のダイおよび第2のダイ配列の複数のダイが、変形可能材料を所定のプロファイルに変形させるように、加工長さに沿って変形可能材料に順次係合する、アセンブリが提供される。
【0013】
本明細書で使用されているように、変形可能材料の順次係合は、変形可能材料の不必要な変形を回避または少なくとも軽減するように変形可能材料が第1のダイ配列および第2のダイ配列のダイによって順番に係合されることを示す。第1のダイ配列および第2のダイ配列のダイは、変形可能材料の全加工長さに沿って同時に変形可能材料に係合しかつそれを係合解除することはない。順次係合(sequential engagement)は、順序付けられた係合を意味すると推論されるべきでなく、ランダムな係合を含むことができる。
【0014】
変形可能材料の加工長さに沿った順序係合を実現するために、第1のダイ配列は、一次ダイセット(preliminary set of dies)および二次ダイセット(secondary set of dies)を有利に含み、一次ダイセットおよび二次ダイセットは、使用中に加工長さに沿って変形可能材料シートに順次係合する。しかしながら、本発明はそれに限定されないことを理解されたい。例えば、第1のダイ配列は、必要な場合には、3次ダイセットや4次ダイセットなどを含むことができる。
【0015】
配列が一次ダイセットおよび二次ダイセットを含んでいる例を挙げると、一実施形態では、一次ダイセットは第1のダイ配列内の奇数のダイを含み、二次ダイセットは第1のダイ配列内の偶数のダイを含む。その場合、第1のダイ配列の奇数のダイおよび偶数のダイは、駆動部によって有利に別々に駆動される。ダイの任意の組合せが一次ダイセットおよび二次ダイセットを形成するように使用され得ることを理解されたい。これは、変形可能材料の成形後に所望される所定のプロファイルに依存し得る。
【0016】
一次ダイセットのダイは、同様に二次ダイセットのダイもまた、任意の適当な手段によって互いに関連し得る。一実施形態では、第1のダイ配列の奇数のダイは第1の駆動板と関連し、第1のダイ配列の偶数のダイは第2の駆動板と関連し、第1の駆動板および第2の駆動板のそれぞれは駆動部によって駆動される。特定の実施形態では、第1の駆動板は、第1のダイ配列の横縁部に沿って延びる1対の縦方向の板によって画定され、第2の駆動板は、第1の駆動板を画定している1対の縦方向の板が縦方向にまたがっている縦方向に延びる中央板によって画定される。
【0017】
ある実施形態では、第1のダイ配列および第2のダイ配列がそれぞれ、一次ダイセットおよび二次ダイセットを含み、第1のダイ配列および第2のダイ配列の一次ダイセットおよび二次ダイセットは、使用中に加工長さに沿って変形可能材料に順次係合することが好ましい。その場合、第1のダイ配列および第2のダイ配列の一次ダイセットはやはり、それぞれ第1のダイ配列および第2のダイ配列内の奇数のダイを含むことができ、第1のダイ配列および第2のダイ配列の二次ダイセットは、それぞれ第1のダイ配列および第2のダイ配列内の偶数のダイを含むことができる。
【0018】
前述の実施形態による場合もそうであったように、第1のダイ配列の奇数のダイおよび偶数のダイは、ここでは第2のダイ配列の奇数のダイおよび偶数のダイもまた、別々にそれぞれ駆動部によって駆動され得る。
【0019】
今度もまた、様々なダイセットが、所望されるように任意の適当な手段によって互いに関連することができる。一実施形態では、第1のダイ配列の奇数のダイは第1の駆動板と関連し、第1のダイ配列の偶数のダイは第2の駆動板と関連し、第2のダイ配列の奇数のダイは第3の駆動板と関連し、第2のダイ配列の偶数のダイは第4の駆動板と関連し、駆動板のそれぞれは駆動部によって駆動される。様々な駆動板が、上述したものと同様の形をとることができる。
【0020】
変形可能材料と第1および第2のダイ配列のダイとの順次係合を行うために、ダイのある種の往復運動が必要であることを理解されたい。一実施形態によれば、第1のダイ配列および第2のダイ配列のダイは直線往復運動で駆動される。この直線運動は、例えば、ダイ配列の個々のダイの面内のものとすることができる。別法として、直線運動は、個々のダイの面に対してある傾斜角、または下に傾斜する角度をなすことができる。さらに他の実施形態によれば、往復運動は、環状(orbital)または楕円往復運動とすることができる。第1のダイ配列および第2のダイ配列の奇数のダイの往復運動は、第1のダイ配列および第2のダイ配列の偶数のダイの往復運動に対してオフセットされることが好ましい。そのような配置は、アセンブリを通る変形可能材料の引抜きを有利に容易にする。
【0021】
第1のダイ配列および第2のダイ配列の方向は、特には限定されない。例えば、2つの配列は垂直面内に配置され得る。
【0022】
しかし、便宜上、第1のダイ配列および第2のダイ配列は、水平面内に配置されることが好ましい。
【0023】
いくつかの例では、特により複雑なプロファイルを形成する場合、変形可能材料のさらなる成形を行うために追加のダイ配列を含むことが望ましいことがある。例えば、一実施形態では、アセンブリは、
第3のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含む第3のダイ配列と、
第3のダイプロファイルと相補的である第4のダイプロファイルを画定する、第3のダイ配列と相補形でありかつ複数のダイを含む第4のダイ配列と、
第3のダイ配列および第4のダイ配列の少なくとも一方を駆動するための駆動部と
を含み、
使用中、第3のダイ配列の複数のダイおよび第4のダイ配列の複数のダイは、変形可能材料を最終プロファイルに変形させるように、加工長さに沿って第1のダイ配列および第2のダイ配列によって予め成形された変形可能材料に順次係合する。
【0024】
第1のダイ配列および第2のダイ配列が概ね水平な面内に配置される場合、第3のダイ配列および第4のダイ配列は一般に、水平面に対してオフセットされるかまたはある角度をなす面内に配置される。いくつかの例では、第3のダイ配列および第4のダイ配列は、垂直面内に配置される。これは、変形可能材料からの多種多様なプロファイルの成形を有利に可能にする。
【0025】
いくつかの例では、変形可能材料をアセンブリ内に供給するのが困難となり得る。したがって、好ましい一実施形態では、アセンブリは、変形可能材料を第1のダイ配列と第2のダイ配列との間で案内するためのガイドを含む。
【0026】
アセンブリの駆動部は、特に限定されるものではなく、変形形態が当業者には容易に理解されるであろう。例えば、駆動部は、機械式または油圧式駆動部とすることができる。ある実施形態では、駆動部は、歯車装置を有する機械式駆動部を含む。
【0027】
上記説明は、相互に協働しかつ相互に補完するとともに、変形可能材料を所望のプロファイルに成形するのに有用となり得る少なくとも1対のダイ配列を含むアセンブリに関する。いくつかの例では、例えばそれほど複雑でないプロファイルを形成する場合、相補的ソリッドダイ(complementary solid die)に適合するただ1つのダイ配列で所望の結果を効果的にもたらすことが可能となり得ることも想定される。
【0028】
したがって、本発明の代替態様によれば、変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリであって、
第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含むダイ配列によって画定された第1のダイと、
第1のダイと相補的である第2のダイと、
少なくとも第1のダイのダイ配列を駆動するための駆動部と
を含み、
使用中、第1のダイ配列の複数のダイが、変形可能材料を所定のプロファイルに変形させるように、加工長さに沿って変形可能材料に順次係合する、アセンブリが提供される。
【0029】
この態様によれば、第2のダイはソリッドダイとすることができる。その関連で、第2のダイは、第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定することができる。その場合、第2のダイは、第1のダイと同じ材料または類似の材料で形成され得る。別法として、第2のダイは、第1のダイのダイ配列と係合したときに第1のダイプロファイルに対する相補的プロファイルに変形する弾性可撓性材料で形成されてもよい。例えば、適切な弾性可撓性材料は、硬質ゴム材料または比較的堅い塑性変形可能材料を含み得ることが想定される。
【0030】
本発明の先の態様に関して上述した実施形態および特徴は、本発明のこの態様にも同様に適用できることを理解されたい。したがって、便宜上、それらを参照し、この態様に関してすべての特徴を繰り返すことはしない。
【0031】
発明者らは、下記にさらに詳細に説明するように、ダイ配列を使用して変形可能材料を所望のプロファイルに成形することによって提供され得る様々な利点を特定してきた。したがって、本発明はまた、上述のアセンブリで使用するダイセットであって、
第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含む第1のダイ配列と、
第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定する、第1のダイ配列と相補形でありかつ複数のダイを含む第2のダイ配列と
を含む、ダイセットも提供する。
【0032】
本発明のアセンブリの上記説明から収集されるように、ある実施形態では、第1のダイ配列および第2のダイ配列はそれぞれ、一次ダイセットおよび二次ダイセットを含み、第1のダイ配列の一次ダイセットおよび二次ダイセットは別々に取り付けられ、第2のダイ配列の一次ダイセットおよび二次ダイセットは別々に取り付けられる。
【0033】
この場合にも、第1のダイ配列および第2のダイ配列の一次ダイセットは、それぞれ第1のダイ配列および第2のダイ配列内の奇数のダイを含むことができ、第1のダイ配列および第2のダイ配列の二次ダイセットは、それぞれ第1のダイ配列および第2のダイ配列内の偶数のダイを含むことができる。
【0034】
同様に、前述のように、第1のダイ配列の奇数のダイは第1の駆動板と関連することができ、第1のダイ配列の偶数のダイは第2の駆動板と関連することができ、第2のダイ配列の奇数のダイは第3の駆動板と関連することができ、第2のダイ配列の偶数のダイは第4の駆動板と関連することができる。
【0035】
本発明の代替態様によれば、上述のアセンブリで使用するダイセットであって、
第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含むダイ配列によって画定された第1のダイと、
第1のダイと相補的である第2のダイと
を含む、ダイセットが提供される。
【0036】
上記の場合もそうであったように、第2のダイは、ソリッドダイとすることができ、かつ、第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定することができ、または第1のダイのダイ配列と係合したときに第1のダイプロファイルに対する相補的プロファイルに変形する弾性可撓性材料で形成されてもよい。
【0037】
変形可能材料の性質は、それが所望の最終プロファイルに成形され得るという条件で、特に限定されるものではない。例えば、変形可能材料は、ローゲージ材料シート(low gauge sheet of material)とすることができ、あるいはハイゲージ材料板(higher gauge plate of material)とすることができる。材料のゲージは広範囲から選択され得るが、上述のアセンブリおよびダイは、それらの一般設計の変更なしに適切に使用され得ることを理解されたい。例えば、より厚い材料(heavier gauge material)は、より薄いシート材料(lower gauge sheet material)に必要とされ得る駆動部に比べて、アセンブリまたはより大きなダイセット用のより強力な駆動部の使用を必要とする。
【0038】
同様に、変形可能材料は、所望の最終プロファイルへの変形に適した任意の材料を含むことができる。例えば、変形可能材料は、アルミニウム、黄銅、銅、冷間圧延鋼、軟鋼、スズ、ニッケル、マグネシウム、チタニウムなどの金属のシートまたは板とすることができる。別法として、変形可能材料は、必要に応じて繊維強化され得る熱可塑性材料シートとすることができる。適切な熱可塑性材料は、当業者によって容易に理解されるであろう。例えば、これらの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリレート、ポリメタクリレートなどがある。
【0039】
変改可能材料が室温でそれほど展性ではない場合、望ましくは変形可能材料を変形プロセスの前かつ/または間に加熱することができる。したがって、ある実施形態では、アセンブリは、変形可能材料を予熱するためのヒータを含む。同様に、ある実施形態では、アセンブリのダイは、変形可能材料に変形中に熱を与えるために加熱され得る。
【0040】
上述のように、本発明は、変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリだけでなく、このようなアセンブリで使用するダイセットにも関する。これらのダイセットは、特定の所望の最終プロファイルのために必要に応じて設計され得る。本発明の開発の間、このようなダイセットを製作する有利な方法もまた開発されている。
【0041】
したがって、別の態様では、本発明は、変形可能材料を初期プロファイルから最終プロファイルに連続的に変形させるためのプロファイルを有するダイセットを製作する方法であって、
ダイセットのプロファイルをマッピングするステップと、
ダイセットのプロファイルを画定する第1のダイおよび第2のダイを含めて、ダイセットを形成するステップと、
第1のダイおよび第2のダイの少なくとも一方を分割してダイ配列を形成するステップと
を含む、方法を提供する。
【0042】
ダイセットのプロファイルのマッピングは、任意の適当な手段によって実現され得る。一般に、マッピングは、初期プロファイルから最終プロファイルまでの経路を考慮に入れた微分幾何学を用いて実現される。特に、コンピュータを用いたマッピングが、本発明のこの態様に従って適切に使用され得る。
【0043】
マッピングは、好ましくは、変形可能材料の各部が変形プロセス中に同じ距離をダイセットに通すように行われる。これは、変形可能材料の過度の延伸に関連する問題、例えば材料に施され得る表面処理への損傷を有利に回避することができる。
【0044】
マッピングは、冗長変形が最小限に抑えられるように、あるいはダイセットのプロファイルの長さが最小限に抑えられるように実施されることも好ましい。
【0045】
ダイセットのプロファイルを画定する第1および第2のダイを含めて、ダイセットを形成するのは、当分野で知られている任意の適当な方法で実現され得る。特定の実施形態では、ダイセットは、適切な材料の鋳造によって形成される。別法として、ダイセットは機械加工されてもよい。
【0046】
同様に、第1のダイおよび第2のダイの少なくとも一方の分割は、任意の適当な手段によって実現され得る。例えば、これは、電極ワイヤカッタ(すなわちスパーク切断)または他の適切な切断装置を使用して実現され得る。
【0047】
本発明の別の態様によれば、変形可能材料をプレス成形する方法であって、変形可能材料を複数のダイを含む第1のダイ配列と複数のダイを含む第2のダイ配列との間に供給するステップを含み、第1のダイ配列の複数のダイおよび第2のダイ配列の複数のダイが、加工長さに沿って変形可能材料に順次係合して変形可能材料を所定のプロファイルに変形させる、方法が提供される。
【0048】
先述の通り、順次係合が任意の適当な手段によって実現され得る。一実施形態では、第1のダイ配列の複数のダイおよび第2のダイ配列の複数のダイは、変形可能材料の加工長さに沿って変形可能材料にオフセット往復運動で順次係合する。例えば、第1のダイ配列および第2のダイ配列の奇数のダイの往復運動は、変形可能材料の加工長さに沿った順次係合を容易にするために、第1のダイ配列および第2のダイ配列の偶数のダイの往復運動に対してオフセットされる。
【0049】
いくつかの例では、望ましくは変形可能材料を、それが所定のプロファイルに変形させられた後で機能させることができる。したがって、ある実施形態では、この方法は、変形可能材料の、それが所定のプロファイルにプレス成形された後の後処理(post working)を含むことができる。例えば、後処理は、変形可能材料のロール成形、ひずみ取り、および/または溶接を含むことができる。後処理のための他の選択肢は、当業者によって容易に理解されるであろう。
【0050】
本発明の代替態様によれば、変形可能材料をプレス成形する方法であって、変形可能材料を複数のダイを含むダイ配列によって画定された第1のダイと第2のダイとの間に供給するステップを含み、第1のダイ配列の複数のダイが、加工長さに沿って変形可能材料に順次係合して変形可能材料を所定のプロファイルに変形させる、方法が提供される。
【0051】
上述のように、いくつかの例では、望ましくは変形可能材料を、それが変形プロセスにかけられる前に予熱するか、または変形可能材料に変形プロセス中に熱を加えることができる。したがって、上記方法は、変形可能材料の変形前かつ/または変形中に変形可能材料を所定の温度に加熱するステップを含むことができる。
【0052】
次に、本発明について、添付図面を参照しながらさらに詳細に説明する。以下の詳細な説明は、例示だけのために提供され、決して本発明について限定するものと解釈されるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】成形シート材料のいくつかの単純なプロファイルを示す図である。
【図2】(A)〜(C)は従来のロール成形アセンブリを示す図である。
【図3】(A)〜(D)は従来のロール成形プロセスに伴う欠陥を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態によるプレス成形アセンブリを示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるプレス成形アセンブリの側断面図である。
【図6】本発明の実施形態によるプレス成形アセンブリのダイの漸進的順次係合の一実施例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態によるダイ配列を示す図である。
【図8】図7のダイ配列に対して相補的であるダイ配列を示す図である。
【図9】図7のダイ配列と図8のダイ配列とを組み合わせた状態で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図4を参照すると、上部ダイ配列41および下部ダイ配列42を含むプレス成形アセンブリ40が示されている。以下では便宜のために金属シートと称される変形可能材料シート43が、上部ダイ配列41と下部ダイ配列42の間に供給され、所望の最終プロファイル44に次第に変形させられる。
【0055】
上部ダイ配列41および下部ダイ配列42はそれぞれ、複数の別個のダイを含む。上部ダイ配列は、上部ダイ配列41内の奇数のダイ45で構成された一次ダイセットによって画定される。奇数のダイ45は、2つの縦方向に延びる板46aおよび46bによって画定された駆動板によって支持される。板46aおよび46bは、奇数のダイ45の横縁部に沿って縦方向に延び、奇数のダイ45の往復駆動を容易にするために駆動部によって係合される。
【0056】
上部ダイ配列41内の偶数のダイ47で構成された二次ダイセットも設けられる。偶数のダイ47は、偶数のダイ47に沿って縦方向に延びておりかつ奇数のダイ45を支持する板46aおよび46bが縦方向にまたがっている駆動板48によって支持される。この場合にも、駆動板48は、偶数のダイ47の往復駆動を容易にするために駆動部によって係合される。
【0057】
同様に、下部ダイ配列42は、奇数のダイ49で構成された一次ダイセットと偶数のダイ50で構成された二次ダイセットとを含む。図4に示されているように、奇数のダイ49は、駆動板51に関連しかつそれによって支持されるが、偶数のダイ50は、縦方向に延びる板52aおよび52bによって画定された駆動板によって支持される。
【0058】
図6を参照すると、1対の奇数のダイ45および49と1対の偶数のダイ47および50の往復運動が示されている。ダイの対45、49および47、50は、それらがオフセット往復運動で動作するように駆動される。より具体的には、ダイの対45、49および47、50は、上部および下部ダイセットを通過する金属シート43に順次係合する。これは、ダイ配列とシート43との係合解除に起因する不必要な変形を最小限に抑えながら、金属シート43の進行性変形を有利に容易にする。
【0059】
図6に示されている一連のフレームのうちの1番目のフレームを参照すると、ダイ45および49は、金属シート43がアセンブリに入るときに金属シート43と係合しているが、ダイ47および50は金属シート43から係合解除されていることを理解されたい。2番目のフレームでは、ダイはすべて、シート43から係合解除される。この例では、さらにアセンブリのダイ配列に沿って位置するダイがシート43と係合することを理解されたい。ダイのオフセット往復運動は、図6の3番目のフレームの説明図から分かる。そのフレームでは、以前に金属シート43と係合していたダイ45および49は、金属シート43との係合を完全に解除しているが、以前に金属シート43から係合解除されていたダイ47および50は、このとき金属シート43に係合している。上部および下部ダイ配列内のダイのこうした動きは、アセンブリを通る金属シート43の供給または引抜きを有利に支援する。
【0060】
図7〜図9を参照すると、上部ダイ配列70および下部ダイ配列80の実施形態ならびにそれらの相互の位置付けが、さらに詳細に示されている。しかしながら、これは、金属シートの所望の最終プロファイルに応じて使用され得る多くの実施形態のうちの1つにすぎないことを理解されたい。
【0061】
上部ダイ配列70は、奇数のダイ71で構成された一次ダイセットと偶数のダイ72で構成された二次ダイセットとを含む。ダイ71および72は、上部ダイ配列70の縦方向長さ、すなわち加工長さに沿ってダイプロファイル73を画定する。ダイプロファイル73は、供給端74に相対的に低いプロファイルを有し、出口端75に相対的に高いプロファイルを有する。したがって、金属シートが、上部ダイ配列70の加工長さに沿って次第に変形させられる。
【0062】
上部ダイ配列70と同様に、下部ダイ配列80は、奇数のダイ81で構成された一次ダイセットと偶数のダイ82で構成された二次ダイセットとを含む。この場合にも、ダイ81および82は、下部ダイ配列80の縦方向長さ、すなわち加工長さに沿ってダイプロファイル83を画定する。ダイプロファイル83はこの場合も、供給端84に相対的に低いプロファイルを有し、出口端85に相対的に高いプロファイルを有する。したがって、ダイプロファイル73および83は互いに相補的である。
【0063】
上部ダイ配列70のプロファイル73と下部ダイ配列80のプロファイル83との相補的性質は、図9によってより良く理解することができる。この図では、プロファイル73および83がダイ配列70および80の加工長さに沿って相補的であることが分かる。プロファイル73および83は、金属シートがダイ配列70とダイ配列80との間に通されて、所望の最終プロファイルに次第に変形させられるようなものである。さらに、上部ダイ配列70および下部ダイ配列80の個々のダイ71、72、81および82によって成形されるべき金属シートの順次係合により、成形中の金属シートの跳ね返りが軽減または除去される。これは一般に、少なくとも1つまたは複数のダイが成形中のどの時点でも金属シートと係合していることによるものである。アセンブリにより、成形中の金属シートの軸線方向屈伸も有利に低減または除去される。
【0064】
本発明のアセンブリには、無駄な成形エネルギーの減少による消費電力の低減を含む様々な他の利点がある。アセンブリのサイズは、アセンブリがロール成形する相手側のものよりも小さい。したがって、アセンブリはより小さい「フットプリント」を有し、それによって製造コストが低減される。本発明のアセンブリは、メンテナンスコストおよび運転コストの低減も可能にする。
【0065】
もちろん当然のことながら、上記は、本発明の例示的な実施例として与えられているにすぎず、当業者には明らかであるはずの、その実施例に対するすべての変更形態および変形形態は、本明細書に記載されているように、広範にわたる本発明の範囲および領域内にあると見なされる。
【符号の説明】
【0066】
10、11、12、22、73、83…プロファイル、20…材料シート、21…ロールセット、23…上部ロール、24…下部ロール、25…側部ロール、40…プレス成型アセンブリ、41…上部ダイ配列、42…下部ダイ配列、43…金属シート、45、49、71、81…奇数のダイ、46、52…板、47、50、72、82…偶数のダイ、48、51…駆動板、70…上部ダイ配列、74、84…供給端、75、85…出口端、80…下部ダイ配列。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリであって、
第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含む第1のダイ配列と、
前記第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定する、前記第1のダイ配列と相補形でありかつ複数のダイを含む第2のダイ配列と、
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の少なくとも一方を駆動するための駆動部と
を含み、
使用中、前記第1のダイ配列の前記複数のダイおよび前記第2のダイ配列の前記複数のダイが、変形可能材料を所定のプロファイルに変形させるように、加工長さに沿って前記変形可能材料に順次係合する、アセンブリ。
【請求項2】
前記第1のダイ配列が、一次ダイセットおよび二次ダイセットを含み、前記一次ダイセットおよび前記二次ダイセットが、使用中に前記加工長さに沿って前記変形可能材料に順次係合する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記一次ダイセットが前記第1のダイ配列内の奇数のダイを含み、前記二次ダイセットが前記第1のダイ配列内の偶数のダイを含む、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記第1のダイ配列の前記奇数のダイおよび前記偶数のダイが、前記駆動手段によって別々に駆動される、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記第1のダイ配列の前記奇数のダイが第1の駆動板と関連し、前記第1のダイ配列の前記偶数のダイが第2の駆動板と関連し、前記第1の駆動板および第2の駆動板のそれぞれが前記駆動手段によって駆動される、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列がそれぞれ、一次ダイセットおよび二次ダイセットを含み、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の前記一次ダイセットおよび前記二次ダイセットが、使用中に加工長さに沿って前記変形可能材料に順次係合する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の前記一次ダイセットがそれぞれ、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列内の奇数のダイを含み、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の前記二次ダイセットがそれぞれ、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列内の偶数のダイを含む、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記第1のダイ配列および第2のダイ配列の前記奇数のダイおよび偶数のダイが、別々にそれぞれ前記駆動手段によって駆動される、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記第1のダイ配列の前記奇数のダイが第1の駆動板と関連し、前記第1のダイ配列の前記偶数のダイが第2の駆動板と関連し、前記第2のダイ配列の前記奇数のダイが第3の駆動板と関連し、前記第2のダイ配列の前記偶数のダイが第4の駆動板と関連し、前記第1から第4の駆動板のそれぞれが前記駆動手段によって駆動される、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の前記ダイが、直線往復運動または環状往復運動で駆動される、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の前記奇数のダイの往復運動が、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の前記偶数のダイの前記環状往復運動に対してオフセットされる、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列が、水平面内に配置される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項13】
第3のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含む第3のダイ配列と、
前記第3のダイプロファイルと相補的である第4のダイプロファイルを画定する、前記第3のダイ配列と相補形でありかつ複数のダイを含む第4のダイ配列と、
前記第3のダイ配列および前記第4のダイ配列の少なくとも一方を駆動するための駆動手段と
を含み、
前記第3のダイ配列および前記第4のダイ配列が、前記水平面に対してある角度をなす面内に配置され、使用中、前記第3のダイ配列の前記複数のダイおよび前記第4のダイ配列の前記複数のダイが、前記変形可能材料を最終プロファイルに変形させるように、加工長さに沿って前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列によって予め成形された前記変形可能材料に順次係合する、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記変形可能材料を前記第1のダイ配列と前記第2のダイ配列との間で案内するためのガイドを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記駆動部が、機械式または油圧式駆動部を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項16】
変形可能材料をプレス成形するためのアセンブリであって、
第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含むダイ配列によって画定された第1のダイと、
前記第1のダイと相補的である第2のダイと、
少なくとも前記第1のダイの前記ダイ配列を駆動するための駆動部と
を含み、
使用中、前記第1のダイ配列の前記複数のダイが、前記変形可能材料を所定のプロファイルに変形させるように、加工長さに沿って前記変形可能材料に順次係合する、アセンブリ。
【請求項17】
前記第2のダイが、前記第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定する、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記第2のダイが、前記第1のダイの前記ダイ配列と係合したときに前記第1のダイプロファイルに対する相補的プロファイルに変形する弾性可撓性材料で形成される、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項19】
請求項1に記載のアセンブリにおいて使用されるダイセットであって、
第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含む第1のダイ配列と、
前記第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定する、前記第1のダイ配列と相補形でありかつ複数のダイを含む第2のダイ配列と
を含む、ダイセット。
【請求項20】
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列がそれぞれ、一次ダイセットおよび二次ダイセットを含み、前記第1のダイ配列の前記一次ダイセットおよび二次ダイセットが別々に取り付けられ、前記第2のダイ配列の前記一次ダイセットおよび二次ダイセットが別々に取り付けられる、請求項19に記載のダイセット。
【請求項21】
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の前記一次ダイセットがそれぞれ、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列内の奇数のダイを含み、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の前記二次ダイセットがそれぞれ、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列内の偶数のダイを含む、請求項20に記載のダイセット。
【請求項22】
前記第1のダイ配列の前記奇数のダイが第1の駆動板と関連し、前記第1のダイ配列の前記偶数のダイが第2の駆動板と関連し、前記第2のダイ配列の前記奇数のダイが第3の駆動板と関連し、前記第2のダイ配列の前記偶数のダイが第4の駆動板と関連する、請求項21に記載のダイセット。
【請求項23】
請求項16に記載のアセンブリにおいて使用されるダイセットであって、
第1のダイプロファイルを画定する、複数のダイを含むダイ配列によって画定された第1のダイと、
前記第1のダイと相補的である第2のダイと
を含む、ダイセット。
【請求項24】
前記第2のダイが、前記第1のダイプロファイルと相補的である第2のダイプロファイルを画定する、請求項23に記載のダイセット。
【請求項25】
前記第2のダイが、前記第1のダイの前記ダイ配列と係合したときに前記第1のダイプロファイルに対する相補的プロファイルに変形する弾性可撓性材料で形成される、請求項23に記載のダイセット。
【請求項26】
変形可能材料を初期プロファイルから最終プロファイルに連続的に変形させるためのプロファイルを有するダイセットを製作する方法であって、
前記ダイセットの前記プロファイルをマッピングするステップと、
前記ダイセットの前記プロファイルを画定する第1のダイおよび第2のダイを含む、前記ダイセットを形成するステップと、
前記第1のダイおよび前記第2のダイの少なくとも一方を分割してダイ配列を形成するステップと
を含む方法。
【請求項27】
変形可能材料をプレス成形する方法であって、前記変形可能材料を複数のダイを含む第1のダイ配列と複数のダイを含む第2のダイ配列との間に供給するステップを含み、前記第1のダイ配列の前記複数のダイおよび前記第2のダイ配列の前記複数のダイが、加工長さに沿って前記変形可能材料に順次係合して前記変形可能材料を所定のプロファイルに変形させる、方法。
【請求項28】
前記第1のダイ配列の前記複数のダイおよび前記第2のダイ配列の前記複数のダイが、前記変形可能材料の加工長さに沿って前記変形可能材料にオフセット直線往復運動または環状往復運動で順次係合する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の奇数のダイの前記往復運動が、前記変形可能材料の前記加工長さに沿った順次係合を容易にするために、前記第1のダイ配列および前記第2のダイ配列の偶数のダイの前記環状往復運動に対してオフセットされる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記変形可能材料が前記所定のプロファイルにプレス成形された後、該変形可能材料の後処理を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記後処理が、前記変形可能材料のロール成形、ひずみ取り、および/または溶接を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
変形可能材料をプレス成形する方法であって、前記変形可能材料を複数のダイを含むダイ配列によって画定された第1のダイと第2のダイとの間に供給するステップを含み、前記第1のダイ配列の前記複数のダイが、加工長さに沿って前記変形可能材料に順次係合して前記変形可能材料を所定のプロファイルに変形させる、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−528862(P2010−528862A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509627(P2010−509627)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【国際出願番号】PCT/AU2008/000769
【国際公開番号】WO2008/144832
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(500020760)ザ・ユニバーシティ・オブ・クイーンズランド (20)
【Fターム(参考)】