外壁面材の固定構造
【課題】 下地パネルおよび外壁面材の幅が狭く、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない場合でも、外壁面材を表面側からのビス留めによらずに下地パネルに固定することができ、施工が容易な外壁面材の固定構造を提供する。
【解決手段】 下地パネル1の外壁面材固定面に、位置決め用の係合部16aを有する板状の位置決め金具16を外壁面材固定面と平行に配置して設ける。外壁面材2の被下地パネル固定面に、係合部16aが係合する被係合部17aを有する被位置決め金具17と、ビス孔18bを有する固定用金具18とを設ける。係合部16aを被係合部17aに係合させることで下地パネル1に対し外壁面材2を位置決めし、かつビス孔18bに挿通したビス24により外壁面材2を下地パネル1に固定する。
【解決手段】 下地パネル1の外壁面材固定面に、位置決め用の係合部16aを有する板状の位置決め金具16を外壁面材固定面と平行に配置して設ける。外壁面材2の被下地パネル固定面に、係合部16aが係合する被係合部17aを有する被位置決め金具17と、ビス孔18bを有する固定用金具18とを設ける。係合部16aを被係合部17aに係合させることで下地パネル1に対し外壁面材2を位置決めし、かつビス孔18bに挿通したビス24により外壁面材2を下地パネル1に固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、窓用等の開口を有する下地パネルに外壁面材を固定するのに適した外壁面材の固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図10に示すような窓付きの外壁では、サッシ4を嵌め込む開口3を有する下地パネル1に外壁面材2(2A,2B,2C)が固定される。下地パネル1および外壁面材2のサッシ4と直交する方向の幅が狭く、しかも下地パネル1に外張り断熱材50(図11)が設けられている場合には下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がないため、両者間に外壁面材固定用の仕掛けを設けることが難しい。そのため、従来は、外壁面材2を表面側から下地パネル1に固定していた。具体的には、図11に示すように、外壁面材2の表面から下地パネル1に向けてビス孔51を開け、このビス孔51から挿通したビス52により外壁面材2を下地パネル1のパネルフレーム45または下地桟46に固定し、ビス孔51をパテ埋めした後、タッチアップ塗装を施すという方法が採られていた。
【特許文献1】特公昭63−56380号公報
【特許文献2】特開昭61−14344号公報
【特許文献3】特開昭61−106848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のように外壁面材2を表面側から下地パネル1にビス留めするのは、施工箇所ごとに外壁面材2の位置決め、固定、目地合わせを行なう必要があり、現場での施工時間が長くかかる。また、パテ埋め等の補修跡が残り見栄えを悪くすることがある。さらに、固定、補修等の精度は、現場作業者の熟練度により左右される。
【0004】
そこで、この発明の目的は、下地パネルおよび外壁面材の幅が狭く、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない場合でも、外壁面材を表面側からのビス留めによらずに下地パネルに固定することができ、施工が容易な外壁面材の固定構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の外壁面材の固定構造は、下地パネルの外壁面材固定面に、位置決め用の係合部を有する板状の位置決め金具を前記外壁面材固定面と平行に配置して設けると共に、外壁面材の被下地パネル固定面に、前記係合部が係合する被係合部を有する被位置決め金具と、ビス孔を有する固定用金具とを設け、前記係合部を前記被係合部に係合させることで下地パネルに対し外壁面材を位置決めし、かつ前記ビス孔に挿通したビスにより外壁面材を下地パネルに固定することを特徴とする。
【0006】
位置決め金具は、板状で、外壁面材固定面と平行に配置されるため、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない場合でも、下地パネルの外壁面材固定面に無理なく設けることができる。被位置決め金具は、位置決め金具の係合部が係合する被係合部さえ有していればよく、下地パネルと外壁面材の並び方向の寸法をさほど必要としないため、外壁面材の被下地パネル固定面に無理なく設けることができる。また、固定用金具は、ビス孔以外は形状を限定しないので、例えば板材で成形することにより、外壁面材の被下地パネル固定面に無理なく設けることができる。これらのことから、この外壁面材の固定構造は、下地パネルおよび外壁面材の幅が狭く、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない外壁に有効に適用できる。
【0007】
この固定構造によれば、下地パネルの外壁面材固定面に設けた位置決め金具の係合部を、外壁面材の被下地パネル固定面に設けた被位置決め金具の被係合部に係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めし、かつ外壁面材の被下地パネル固定面に設けた固定用金具のビス孔にビスを挿通して、外壁面材を下地パネルに固定するため、外壁面材の表面にビス孔等の跡が残らず、仕上がりが美しい。この固定作業は容易で、その精度が現場作業者の熟練度により左右されない。
【0008】
この発明において、前記固定用金具のビス孔を、前記被下地パネル固定面から外れた箇所に位置させることができる。
ビス孔が被下地パネル固定面から外れた箇所に位置していると、このビス孔に挿通したビスによる下地パネルへの外壁面材の固定作業が容易である。
【0009】
前記係合部および被係合部は、係合部に対し被係合部を上下にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする構成とすることができる。
係合部に対し被係合部を下方にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする場合は、例えば窓等の開口を有する外壁において、開口の上側箇所の外壁面材を、サッシと干渉させずに下地パネルに固定することができる。係合部に対し被係合部を上方にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする場合は、例えば窓等の開口を有する外壁において、開口の下側箇所の外壁面材を、サッシと干渉させずに下地パネルに固定することができる。
【0010】
また、前記係合部および被係合部は、係合部に対し被係合部に左右にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする構成とすることができる。
係合部に対し被係合部を左右にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする場合は、例えば窓等の開口を有する外壁において、開口の左右箇所の外壁面材を、サッシと干渉させずに下地パネルに固定することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明の外壁面材の固定構造は、下地パネルの外壁面材固定面に、位置決め用の係合部を有する板状の位置決め金具を前記外壁面材固定面と平行に配置して設けると共に、外壁面材の被下地パネル固定面に、前記係合部が係合する被係合部を有する被位置決め金具と、ビス孔を有する固定用金具とを設け、前記係合部を前記被係合部に係合させることで下地パネルに対し外壁面材を位置決めし、かつ前記ビス孔に挿通したビスにより外壁面材を下地パネルに固定するため、下地パネルおよび外壁面材の幅が狭く、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない場合でも、外壁面材を表面側からのビス留めによらずに下地パネルに固定することができ、施工が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。この実施形態は、図10のような窓を有する外壁における窓の上側箇所の外壁面材2Aの固定構造である。図1は下地パネル1の外面に外壁面材2を固定した状態、図2は外壁面材2を固定する前の状態をそれぞれ示す。外壁には窓用の開口3が設けられており、その開口3にサッシ4が嵌め込んで固定されている。
【0013】
下地パネル1は、軽量鉄骨材からなる断面溝形のフレーム材5a,5b等を組み合わせて構成したパネルフレーム5を有する。このパネルフレーム5の開口3側の面、外面の開口3側箇所、および内面に、下地桟6,7,8,9がそれぞれ取付けられている。これらの下地桟6,7,8,9は、例えば木製である。外面の下地桟7の上側には外張り断熱材10が取付けられ、その外側の複数箇所に胴縁11が取付けられている。図示は省略してあるが、パネルフレーム5内にも断熱材が設けられている。さらに、外張り断熱材10から胴縁11にかけての外面に、水切り鋼板12が取付けられている。前記サッシ4は、開口3側から木ねじ13により下地桟6に固定されると共に、外面側からビス14により下地桟6に固定される。なお、サッシ4と下地桟6の間には、樹脂製の下地桟15を介在させてある。
【0014】
外壁面材2は、GRC(ガラス繊維強化セメント)等からなる。外壁面材2の固定用として、下地パネル1の外面からなる外壁面材固定面F1(図2)に位置決め金具16が設けられていると共に、外壁面材2の内面からなる被下地パネル固定面F2(図2)に被位置決め金具17および固定用金具18が設けられている。
【0015】
図1(B)および図3に示すように、位置決め金具16は、上向きに突出する位置決め用の係合部16aを有する板状の金具であり、前記水切り鋼板12の外面に外壁面材固定面F1と平行に、皿ねじ20により左右両側の胴縁11に取付けられている。図の位置決め金具16は、左右一対の係合部16aと4箇所の皿ねじ孔16bを有するが、これは左右共用化を図かるためであり、胴縁11への取付けには左右外側の列の皿ねじ孔16bのみが使用され、位置決め用としては左右内側の係合部16aのみが機能する。
【0016】
図1(B)および図4に示すように、被位置決め金具17は、外壁面材2に埋め込んだ上アンカー21の一部を切り起して内面側に突出させたものであり、前記係合部16aが係合する被係合部17aを有する。被係合部17aは上下に貫通する貫通孔であり、係合部16aが被係合部17aに差し込まれることで、両者16a,17aが互いに係合する。被係合部17aの左右の長さは係合部16aの左右幅よりも長くして、被係合部17aに係合部16aが係合した状態で若干の遊びを持たせてある。固定用金具18は、下部がクランク状に折り曲げられた張出し部18aとされ、その張出し部18aに固定用のビス孔18bを設けたものであり、前記張出し部18aが外壁面材2よりも下方に突出する状態で、外壁面材2に埋め込んだ下アンカー22にビス23で取付けられている。
【0017】
下地パネル1への外壁面材2の固定方法を説明する。図2の状態から外壁面材2を下地パネル1の側へ移動させ、位置決め用金具16の内側の係合部16aの上方に被位置決め金具17の被係合部17aを位置させる。そして、外壁面材2を下方にスライドすることにより、被係合部17aに係合部16aが差し込まれて、両者16a,17aが互いに係合する。それにより、下地パネル1に対して外壁面材2が位置決めされる。次いで、固定用金具18のビス孔18bに挿通したビス24により、外壁面材2を下地桟15,7に固定することで、図1の固定完了状態となる。固定用金具18のビス孔18bは被下地パネル固定面F2から下方に外れた箇所に位置しているため、ビス24による下地パネル1への外壁面材2の固定作業が容易である。
【0018】
図1の固定完了状態では、下地パネル1の外壁面材固定面F1に設けた位置決め金具16の係合部16aを、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に設けた被位置決め金具17の被係合部17aに係合させることで、下地パネル1に対し外壁面材2を位置決めし、かつ外壁面材2の被下地パネル固定面F2に設けた固定用金具18の、被下地パネル固定面F2から下方に外れて位置するビス孔18bにビス24を挿通して、外壁面材2を下地パネル1に固定するため、外壁面材2の表面にビス孔等の跡が残らず、仕上がりが美しい。この固定作業は容易で、その精度が現場作業者の熟練度により左右されない。
【0019】
位置決め金具16は、板状で、外壁面材固定面F1と平行に配置されるため、下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がない場合でも、下地パネル1の外壁面材固定面F1に無理なく設けることができる。被位置決め金具17は、位置決め金具16の係合部16aが係合する被係合部17aさえ有していればよく、下地パネル1と外壁面材2の並び方向の長さをさほど必要としないため、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に無理なく設けることができる。また、固定用金具18は、ビス孔18b以外は形状を限定しないので、この例のように板材で成形することにより、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に無理なく設けることができる。これらのことから、この外壁面材の固定構造は、下地パネル1および外壁面材2の幅が狭く、下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がない外壁に有効に適用できる。
【0020】
図5および図6はこの発明の第2の実施形態を示す。この実施形態は、図10の外壁における窓の下側箇所の外壁面材2Bの固定構造である。図5は下地パネル1の外面に外壁面材2を固定した状態、図6は外壁面材2を固定する前の状態をそれぞれ示す。前記第1の実施形態と比べ、被位置決め金具17が形成されているアンカー21に固定金具18が取付けられている点、および水切り鋼板12が設けられていない点を除けば、上下反転させれば構造的にほぼ同じである。構造的に同じ箇所については同一符号を付して、説明を省略する。
【0021】
この第2の実施形態の場合、図6の状態から外壁面材2を下地パネル1の側へ移動させ、さらに外壁面材2を上方にスライドすることにより、被係合部17aに係合部16aを係合させて、下地パネル1に対して外壁面材2を位置決めする。次いで、固定用金具18のビス孔18bに挿通したビス24により、外壁面材2を下地桟15,7に固定することで、図6の固定完了状態となる。この第2の実施形態も、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0022】
図7ないし図9はこの発明の第3の実施形態を示す。この実施形態は、図10の外壁における窓の左右箇所の外壁面材2Cの固定構造である。図7は下地パネル1の外面に外壁面材2を固定した状態、図8は外壁面材2を固定する前の状態をそれぞれ示す。この実施形態の下地パネル1は、パネルフレーム25とサッシ4間およびその内面に下地桟26,27,28,29がそれぞれ取付けられている。パネルフレーム25および下地桟26の外面に当接させて外張り断熱材30が取付けられ、その外側の左右端に胴縁31が取付けられている。図示は省略してあるが、パネルフレーム25と下地桟26間、および下地桟26と下地桟27間にも断熱材が設けられている。
【0023】
外壁面材2の固定用として、下地パネル1の外面からなる外壁面材固定面F1(図8)に、位置決め金具36が上下複数箇所に設けられている。図9に示すように、各位置決め金具36は、皿ねじ32により下地桟26に上下2箇所で取付けられると共に、皿ねじ32により胴縁31に1箇所で取付けられており、上下一対で左右2箇所に配置された位置決め用の係合部36aと、この係合部36aのそれぞれ右側に位置するビス孔36bとを有する。係合部36aは、位置決め金具36の上辺部または下辺部を切り起して成形したもので、先端が左方向に延びたフック状とされている。ビス孔36bは、後記ビス40を挿通する際に寸法誤差を吸収可能なように、左右方向に長い長孔とされている。
【0024】
外壁面材2の内面からなる被下地パネル固定面F2には、上下方向に沿う2本の補強レール37が、外壁面材2に埋め込んだアンカー38と一体に設けられている。この補強レール37は、被位置決め金具および固定用金具を兼用するものであり、前記係合部36aが係合する断面U字状の被係合部37aと、この被係合部37aの反対側に形成されたクランク状の固定部37bとを有する。固定部37bには、前記ビス孔36bと対応するビス孔39が設けられている。
【0025】
下地パネル1への外壁面材2の固定方法を説明する。図8の状態から外壁面材2を下地パネル1の側へ移動させ、位置決め用金具36の係合部36aの左方に補強レール37の被係合部37aを位置させる。そして、外壁面材2を左右方向(図示例では右方)にスライドすることにより、被係合部37aに係合部36aを係合させる。それにより、下地パネル1に対して外壁面材2が位置決めされる。次いで、補強レール37のビス孔39および位置決め用金具36のビス孔36bに挿通したビス40により、外壁面材2を下地パネル1に固定することで、図7の固定完了状態となる。
【0026】
図7の固定完了状態では、下地パネル1の外壁面材固定面F1に設けた位置決め金具36の係合部36aを、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に設けた補強レール37の被係合部37aに係合させることで、下地パネル1に対し外壁面材2を位置決めし、かつ補強レール37の、被下地パネル固定面2Fから外れて位置するビス孔39にビス40を挿通して、外壁面材2を下地パネル1に固定するため、外壁面材2の表面にビス孔等の跡が残らず、仕上がりが美しい。この固定作業は容易で、その精度が現場作業者の熟練度により左右されない。
【0027】
位置決め金具36は、板状で、外壁面材固定面F1と平行に配置されるため、下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がない場合でも、下地パネル1の外壁面材固定面F1に無理なく設けることができる。補強レール37は、被係合部37aとピン孔39さえ有していればよく、下地パネル1と外壁面材2の並び方向の長さをさほど必要としないため、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に無理なく設けることができる。これらのことから、この外壁面材の固定構造は、下地パネル1および外壁面材2の幅が狭く、下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がない外壁に有効に適用できる。また、この実施形態では、被位置決め金具および固定用金具を上下方向に長い補強レール37としたため、位置決め金具36を上下方向の任意位置に配置することができる。そのため、位置決め金具36が配線等と干渉することを簡単に避けることができると共に、位置決め金具36の位置決めを厳密に行なわなくてもよく、その取付けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】(A)はこの発明の第1の実施形態にかかる外壁面材の固定構造の破断側面図、(B)はそのIB部拡大図である。
【図2】同外壁面材の固定構造の下地パネルに外壁面材を固定する前の状態を示す破断側面図である。
【図3】同下地パネルの正面図である。
【図4】同外壁面材の背面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態にかかる外壁面材の固定構造の破断側面図である。
【図6】同外壁面材の固定構造の下地パネルに外壁面材を固定する前の状態を示す破断側面図である。
【図7】この発明の第3の実施形態にかかる外壁面材の固定構造の破断側面図である。
【図8】同外壁面材の固定構造の下地パネルに外壁面材を固定する前の状態を示す破断平面図である。
【図9】同下地パネルの正面図である。
【図10】外壁の斜視図である。
【図11】従来の外壁面材の固定構造の断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1…下地フレーム
2…外壁面材
3…開口
4…サッシ
16,36…位置決め金具
16a,36a…係合部
17…被位置決め金具
17a,37a…被係合部
18…固定用金具
18b,39…ビス孔
37…補強レール(被位置決め金具、固定用金具)
【技術分野】
【0001】
この発明は、窓用等の開口を有する下地パネルに外壁面材を固定するのに適した外壁面材の固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図10に示すような窓付きの外壁では、サッシ4を嵌め込む開口3を有する下地パネル1に外壁面材2(2A,2B,2C)が固定される。下地パネル1および外壁面材2のサッシ4と直交する方向の幅が狭く、しかも下地パネル1に外張り断熱材50(図11)が設けられている場合には下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がないため、両者間に外壁面材固定用の仕掛けを設けることが難しい。そのため、従来は、外壁面材2を表面側から下地パネル1に固定していた。具体的には、図11に示すように、外壁面材2の表面から下地パネル1に向けてビス孔51を開け、このビス孔51から挿通したビス52により外壁面材2を下地パネル1のパネルフレーム45または下地桟46に固定し、ビス孔51をパテ埋めした後、タッチアップ塗装を施すという方法が採られていた。
【特許文献1】特公昭63−56380号公報
【特許文献2】特開昭61−14344号公報
【特許文献3】特開昭61−106848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のように外壁面材2を表面側から下地パネル1にビス留めするのは、施工箇所ごとに外壁面材2の位置決め、固定、目地合わせを行なう必要があり、現場での施工時間が長くかかる。また、パテ埋め等の補修跡が残り見栄えを悪くすることがある。さらに、固定、補修等の精度は、現場作業者の熟練度により左右される。
【0004】
そこで、この発明の目的は、下地パネルおよび外壁面材の幅が狭く、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない場合でも、外壁面材を表面側からのビス留めによらずに下地パネルに固定することができ、施工が容易な外壁面材の固定構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の外壁面材の固定構造は、下地パネルの外壁面材固定面に、位置決め用の係合部を有する板状の位置決め金具を前記外壁面材固定面と平行に配置して設けると共に、外壁面材の被下地パネル固定面に、前記係合部が係合する被係合部を有する被位置決め金具と、ビス孔を有する固定用金具とを設け、前記係合部を前記被係合部に係合させることで下地パネルに対し外壁面材を位置決めし、かつ前記ビス孔に挿通したビスにより外壁面材を下地パネルに固定することを特徴とする。
【0006】
位置決め金具は、板状で、外壁面材固定面と平行に配置されるため、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない場合でも、下地パネルの外壁面材固定面に無理なく設けることができる。被位置決め金具は、位置決め金具の係合部が係合する被係合部さえ有していればよく、下地パネルと外壁面材の並び方向の寸法をさほど必要としないため、外壁面材の被下地パネル固定面に無理なく設けることができる。また、固定用金具は、ビス孔以外は形状を限定しないので、例えば板材で成形することにより、外壁面材の被下地パネル固定面に無理なく設けることができる。これらのことから、この外壁面材の固定構造は、下地パネルおよび外壁面材の幅が狭く、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない外壁に有効に適用できる。
【0007】
この固定構造によれば、下地パネルの外壁面材固定面に設けた位置決め金具の係合部を、外壁面材の被下地パネル固定面に設けた被位置決め金具の被係合部に係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めし、かつ外壁面材の被下地パネル固定面に設けた固定用金具のビス孔にビスを挿通して、外壁面材を下地パネルに固定するため、外壁面材の表面にビス孔等の跡が残らず、仕上がりが美しい。この固定作業は容易で、その精度が現場作業者の熟練度により左右されない。
【0008】
この発明において、前記固定用金具のビス孔を、前記被下地パネル固定面から外れた箇所に位置させることができる。
ビス孔が被下地パネル固定面から外れた箇所に位置していると、このビス孔に挿通したビスによる下地パネルへの外壁面材の固定作業が容易である。
【0009】
前記係合部および被係合部は、係合部に対し被係合部を上下にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする構成とすることができる。
係合部に対し被係合部を下方にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする場合は、例えば窓等の開口を有する外壁において、開口の上側箇所の外壁面材を、サッシと干渉させずに下地パネルに固定することができる。係合部に対し被係合部を上方にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする場合は、例えば窓等の開口を有する外壁において、開口の下側箇所の外壁面材を、サッシと干渉させずに下地パネルに固定することができる。
【0010】
また、前記係合部および被係合部は、係合部に対し被係合部に左右にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする構成とすることができる。
係合部に対し被係合部を左右にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする場合は、例えば窓等の開口を有する外壁において、開口の左右箇所の外壁面材を、サッシと干渉させずに下地パネルに固定することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明の外壁面材の固定構造は、下地パネルの外壁面材固定面に、位置決め用の係合部を有する板状の位置決め金具を前記外壁面材固定面と平行に配置して設けると共に、外壁面材の被下地パネル固定面に、前記係合部が係合する被係合部を有する被位置決め金具と、ビス孔を有する固定用金具とを設け、前記係合部を前記被係合部に係合させることで下地パネルに対し外壁面材を位置決めし、かつ前記ビス孔に挿通したビスにより外壁面材を下地パネルに固定するため、下地パネルおよび外壁面材の幅が狭く、下地パネルと外壁面材間にほとんど隙間がない場合でも、外壁面材を表面側からのビス留めによらずに下地パネルに固定することができ、施工が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。この実施形態は、図10のような窓を有する外壁における窓の上側箇所の外壁面材2Aの固定構造である。図1は下地パネル1の外面に外壁面材2を固定した状態、図2は外壁面材2を固定する前の状態をそれぞれ示す。外壁には窓用の開口3が設けられており、その開口3にサッシ4が嵌め込んで固定されている。
【0013】
下地パネル1は、軽量鉄骨材からなる断面溝形のフレーム材5a,5b等を組み合わせて構成したパネルフレーム5を有する。このパネルフレーム5の開口3側の面、外面の開口3側箇所、および内面に、下地桟6,7,8,9がそれぞれ取付けられている。これらの下地桟6,7,8,9は、例えば木製である。外面の下地桟7の上側には外張り断熱材10が取付けられ、その外側の複数箇所に胴縁11が取付けられている。図示は省略してあるが、パネルフレーム5内にも断熱材が設けられている。さらに、外張り断熱材10から胴縁11にかけての外面に、水切り鋼板12が取付けられている。前記サッシ4は、開口3側から木ねじ13により下地桟6に固定されると共に、外面側からビス14により下地桟6に固定される。なお、サッシ4と下地桟6の間には、樹脂製の下地桟15を介在させてある。
【0014】
外壁面材2は、GRC(ガラス繊維強化セメント)等からなる。外壁面材2の固定用として、下地パネル1の外面からなる外壁面材固定面F1(図2)に位置決め金具16が設けられていると共に、外壁面材2の内面からなる被下地パネル固定面F2(図2)に被位置決め金具17および固定用金具18が設けられている。
【0015】
図1(B)および図3に示すように、位置決め金具16は、上向きに突出する位置決め用の係合部16aを有する板状の金具であり、前記水切り鋼板12の外面に外壁面材固定面F1と平行に、皿ねじ20により左右両側の胴縁11に取付けられている。図の位置決め金具16は、左右一対の係合部16aと4箇所の皿ねじ孔16bを有するが、これは左右共用化を図かるためであり、胴縁11への取付けには左右外側の列の皿ねじ孔16bのみが使用され、位置決め用としては左右内側の係合部16aのみが機能する。
【0016】
図1(B)および図4に示すように、被位置決め金具17は、外壁面材2に埋め込んだ上アンカー21の一部を切り起して内面側に突出させたものであり、前記係合部16aが係合する被係合部17aを有する。被係合部17aは上下に貫通する貫通孔であり、係合部16aが被係合部17aに差し込まれることで、両者16a,17aが互いに係合する。被係合部17aの左右の長さは係合部16aの左右幅よりも長くして、被係合部17aに係合部16aが係合した状態で若干の遊びを持たせてある。固定用金具18は、下部がクランク状に折り曲げられた張出し部18aとされ、その張出し部18aに固定用のビス孔18bを設けたものであり、前記張出し部18aが外壁面材2よりも下方に突出する状態で、外壁面材2に埋め込んだ下アンカー22にビス23で取付けられている。
【0017】
下地パネル1への外壁面材2の固定方法を説明する。図2の状態から外壁面材2を下地パネル1の側へ移動させ、位置決め用金具16の内側の係合部16aの上方に被位置決め金具17の被係合部17aを位置させる。そして、外壁面材2を下方にスライドすることにより、被係合部17aに係合部16aが差し込まれて、両者16a,17aが互いに係合する。それにより、下地パネル1に対して外壁面材2が位置決めされる。次いで、固定用金具18のビス孔18bに挿通したビス24により、外壁面材2を下地桟15,7に固定することで、図1の固定完了状態となる。固定用金具18のビス孔18bは被下地パネル固定面F2から下方に外れた箇所に位置しているため、ビス24による下地パネル1への外壁面材2の固定作業が容易である。
【0018】
図1の固定完了状態では、下地パネル1の外壁面材固定面F1に設けた位置決め金具16の係合部16aを、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に設けた被位置決め金具17の被係合部17aに係合させることで、下地パネル1に対し外壁面材2を位置決めし、かつ外壁面材2の被下地パネル固定面F2に設けた固定用金具18の、被下地パネル固定面F2から下方に外れて位置するビス孔18bにビス24を挿通して、外壁面材2を下地パネル1に固定するため、外壁面材2の表面にビス孔等の跡が残らず、仕上がりが美しい。この固定作業は容易で、その精度が現場作業者の熟練度により左右されない。
【0019】
位置決め金具16は、板状で、外壁面材固定面F1と平行に配置されるため、下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がない場合でも、下地パネル1の外壁面材固定面F1に無理なく設けることができる。被位置決め金具17は、位置決め金具16の係合部16aが係合する被係合部17aさえ有していればよく、下地パネル1と外壁面材2の並び方向の長さをさほど必要としないため、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に無理なく設けることができる。また、固定用金具18は、ビス孔18b以外は形状を限定しないので、この例のように板材で成形することにより、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に無理なく設けることができる。これらのことから、この外壁面材の固定構造は、下地パネル1および外壁面材2の幅が狭く、下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がない外壁に有効に適用できる。
【0020】
図5および図6はこの発明の第2の実施形態を示す。この実施形態は、図10の外壁における窓の下側箇所の外壁面材2Bの固定構造である。図5は下地パネル1の外面に外壁面材2を固定した状態、図6は外壁面材2を固定する前の状態をそれぞれ示す。前記第1の実施形態と比べ、被位置決め金具17が形成されているアンカー21に固定金具18が取付けられている点、および水切り鋼板12が設けられていない点を除けば、上下反転させれば構造的にほぼ同じである。構造的に同じ箇所については同一符号を付して、説明を省略する。
【0021】
この第2の実施形態の場合、図6の状態から外壁面材2を下地パネル1の側へ移動させ、さらに外壁面材2を上方にスライドすることにより、被係合部17aに係合部16aを係合させて、下地パネル1に対して外壁面材2を位置決めする。次いで、固定用金具18のビス孔18bに挿通したビス24により、外壁面材2を下地桟15,7に固定することで、図6の固定完了状態となる。この第2の実施形態も、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0022】
図7ないし図9はこの発明の第3の実施形態を示す。この実施形態は、図10の外壁における窓の左右箇所の外壁面材2Cの固定構造である。図7は下地パネル1の外面に外壁面材2を固定した状態、図8は外壁面材2を固定する前の状態をそれぞれ示す。この実施形態の下地パネル1は、パネルフレーム25とサッシ4間およびその内面に下地桟26,27,28,29がそれぞれ取付けられている。パネルフレーム25および下地桟26の外面に当接させて外張り断熱材30が取付けられ、その外側の左右端に胴縁31が取付けられている。図示は省略してあるが、パネルフレーム25と下地桟26間、および下地桟26と下地桟27間にも断熱材が設けられている。
【0023】
外壁面材2の固定用として、下地パネル1の外面からなる外壁面材固定面F1(図8)に、位置決め金具36が上下複数箇所に設けられている。図9に示すように、各位置決め金具36は、皿ねじ32により下地桟26に上下2箇所で取付けられると共に、皿ねじ32により胴縁31に1箇所で取付けられており、上下一対で左右2箇所に配置された位置決め用の係合部36aと、この係合部36aのそれぞれ右側に位置するビス孔36bとを有する。係合部36aは、位置決め金具36の上辺部または下辺部を切り起して成形したもので、先端が左方向に延びたフック状とされている。ビス孔36bは、後記ビス40を挿通する際に寸法誤差を吸収可能なように、左右方向に長い長孔とされている。
【0024】
外壁面材2の内面からなる被下地パネル固定面F2には、上下方向に沿う2本の補強レール37が、外壁面材2に埋め込んだアンカー38と一体に設けられている。この補強レール37は、被位置決め金具および固定用金具を兼用するものであり、前記係合部36aが係合する断面U字状の被係合部37aと、この被係合部37aの反対側に形成されたクランク状の固定部37bとを有する。固定部37bには、前記ビス孔36bと対応するビス孔39が設けられている。
【0025】
下地パネル1への外壁面材2の固定方法を説明する。図8の状態から外壁面材2を下地パネル1の側へ移動させ、位置決め用金具36の係合部36aの左方に補強レール37の被係合部37aを位置させる。そして、外壁面材2を左右方向(図示例では右方)にスライドすることにより、被係合部37aに係合部36aを係合させる。それにより、下地パネル1に対して外壁面材2が位置決めされる。次いで、補強レール37のビス孔39および位置決め用金具36のビス孔36bに挿通したビス40により、外壁面材2を下地パネル1に固定することで、図7の固定完了状態となる。
【0026】
図7の固定完了状態では、下地パネル1の外壁面材固定面F1に設けた位置決め金具36の係合部36aを、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に設けた補強レール37の被係合部37aに係合させることで、下地パネル1に対し外壁面材2を位置決めし、かつ補強レール37の、被下地パネル固定面2Fから外れて位置するビス孔39にビス40を挿通して、外壁面材2を下地パネル1に固定するため、外壁面材2の表面にビス孔等の跡が残らず、仕上がりが美しい。この固定作業は容易で、その精度が現場作業者の熟練度により左右されない。
【0027】
位置決め金具36は、板状で、外壁面材固定面F1と平行に配置されるため、下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がない場合でも、下地パネル1の外壁面材固定面F1に無理なく設けることができる。補強レール37は、被係合部37aとピン孔39さえ有していればよく、下地パネル1と外壁面材2の並び方向の長さをさほど必要としないため、外壁面材2の被下地パネル固定面F2に無理なく設けることができる。これらのことから、この外壁面材の固定構造は、下地パネル1および外壁面材2の幅が狭く、下地パネル1と外壁面材2間にほとんど隙間がない外壁に有効に適用できる。また、この実施形態では、被位置決め金具および固定用金具を上下方向に長い補強レール37としたため、位置決め金具36を上下方向の任意位置に配置することができる。そのため、位置決め金具36が配線等と干渉することを簡単に避けることができると共に、位置決め金具36の位置決めを厳密に行なわなくてもよく、その取付けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】(A)はこの発明の第1の実施形態にかかる外壁面材の固定構造の破断側面図、(B)はそのIB部拡大図である。
【図2】同外壁面材の固定構造の下地パネルに外壁面材を固定する前の状態を示す破断側面図である。
【図3】同下地パネルの正面図である。
【図4】同外壁面材の背面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態にかかる外壁面材の固定構造の破断側面図である。
【図6】同外壁面材の固定構造の下地パネルに外壁面材を固定する前の状態を示す破断側面図である。
【図7】この発明の第3の実施形態にかかる外壁面材の固定構造の破断側面図である。
【図8】同外壁面材の固定構造の下地パネルに外壁面材を固定する前の状態を示す破断平面図である。
【図9】同下地パネルの正面図である。
【図10】外壁の斜視図である。
【図11】従来の外壁面材の固定構造の断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1…下地フレーム
2…外壁面材
3…開口
4…サッシ
16,36…位置決め金具
16a,36a…係合部
17…被位置決め金具
17a,37a…被係合部
18…固定用金具
18b,39…ビス孔
37…補強レール(被位置決め金具、固定用金具)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下地パネルの外壁面材固定面に、位置決め用の係合部を有する板状の位置決め金具を前記外壁面材固定面と平行に配置して設けると共に、外壁面材の被下地パネル固定面に、前記係合部が係合する被係合部を有する被位置決め金具と、ビス孔を有する固定用金具とを設け、前記係合部を前記被係合部に係合させることで下地パネルに対し外壁面材を位置決めし、かつ前記ビス孔に挿通したビスにより外壁面材を下地パネルに固定することを特徴とする外壁面材の固定構造。
【請求項2】
請求項1において、前記固定用金具のビス孔を、前記被下地パネル固定面から外れた箇所に位置させた外壁面材の固定構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記係合部および被係合部は、係合部に対し被係合部を上下にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする構成である外壁面材の固定構造。
【請求項4】
請求項1または請求項2において、前記係合部および被係合部は、係合部に対し被係合部を左右にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする構成である外壁面材の固定構造。
【請求項1】
下地パネルの外壁面材固定面に、位置決め用の係合部を有する板状の位置決め金具を前記外壁面材固定面と平行に配置して設けると共に、外壁面材の被下地パネル固定面に、前記係合部が係合する被係合部を有する被位置決め金具と、ビス孔を有する固定用金具とを設け、前記係合部を前記被係合部に係合させることで下地パネルに対し外壁面材を位置決めし、かつ前記ビス孔に挿通したビスにより外壁面材を下地パネルに固定することを特徴とする外壁面材の固定構造。
【請求項2】
請求項1において、前記固定用金具のビス孔を、前記被下地パネル固定面から外れた箇所に位置させた外壁面材の固定構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記係合部および被係合部は、係合部に対し被係合部を上下にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする構成である外壁面材の固定構造。
【請求項4】
請求項1または請求項2において、前記係合部および被係合部は、係合部に対し被係合部を左右にスライドして係合させることで、下地パネルに対し外壁面材を位置決めする構成である外壁面材の固定構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−257002(P2009−257002A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−108878(P2008−108878)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(390037154)大和ハウス工業株式会社 (946)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(390037154)大和ハウス工業株式会社 (946)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]