外形引込み部を有する流体コネクターラッチ
管の形材同士を接続する雌型受容コネクターが提供される。雌型受容コネクターは、上部ハウジング部分と、前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分とを有するハウジングを含む。雌型受容コネクターは、ハウジング内に移動可能に連結されているボタンも含む。係止プレートがボタンに連結されており、前記ボタンとともに移動するように構成されている。係止プレートは、外形引込み部であって、雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の近位側に位置する結合面を有する、外形引込み部を有する。結合面は、係止プレートの開口の少なくとも3つの側の少なくとも一部に沿って延在し、少なくとも3つの側のうちの1つ又は複数に沿ってテーパ状になっている。さらに、外形引込み部は、雄型コネクターを雌型受容コネクターのハウジング内に固定するように前記外形引込み部の遠位側に位置する係止面を含む。ほぼ平坦な面が結合面と係止面との間に位置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、包括的には、ガス状流体及び液体流体の両方を搬送する分野に関し、より詳細には、管における一以上の部分と雌型ラッチとの間の解放可能な流体シール接続部を形成するコネクターに関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、「Fluid connector latches with profile lead-ins」と題する2010年7月2日に出願された米国仮特許出願第61/361,306号、及び「Fluid connector latches with profile lead-ins」と題する2009年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/289,990号(これらの出願はそれぞれPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
【0003】
本願は、「Button latch with integrally molded cantilever springs」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第[代理人整理番号P191627.WO.01]、「Male bayonet connector」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第 [代理人整理番号P191625.WO.01]、「Female dual lumen connector」と題する2009年12月23日に出願された米国意匠特許出願第29/352,637号、及び「Male dual lumen bayonet connector」と題する2009年12月9日に出願された米国意匠特許出願第29/351,665号(これらの出願はそれぞれPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に関連する。
【背景技術】
【0004】
管部は多くの場合、一方の構成要素から別の構成要素へのガス流体流及び/又は液体流体流を提供するために一緒に接合される。したがって、管部を互いに接続すること及び互いから分離することが多くの場合に望ましい。例えば、患者の血圧を自動血圧モニターによって計る場合、(一般的に患者の腕の周りに巻き付けられる)血圧計のカフからの管が、血圧モニターに接続されている管に接続される。カフを血圧モニターから分離するには、カフに接続されている管部を血圧モニターに接続されている管から単に取り外すことが望ましい。同様に、静脈内輸液を提供する場合に、静脈注射針又はステントを患者から抜去することなく空の流体バッグと満杯の流体バッグとを取り替えることが多くの場合に必要である。第1の流体バッグと第2の流体バッグとを切り替えるには、患者の静脈内に配置されている針又はステントで接続されている管部であって、流体バッグで接続されている管部を単に取り外すことが望ましく、次いでこれを新たな流体バッグと接続されている管部と容易に接続することができる。
【0005】
既存の管コネクターは、接続されているチューブを介して患者がまだ処置を受けているときに、接続されているチューブと構成要素との重量によって生じる側面荷重と、患者又は医療従事者がチューブを思いがけず引っ張ることとに起因して漏れ及び不所望な分離が生じやすい。
【0006】
さらに、特定の医療用装置は、患者と前記装置との間で流体を供給する複数のチューブの使用を必要とする。例えば、ゼネラルエレクトリック社によって製造されているDinamap Procareシリーズのような血圧モニターの特定のモデルには、血圧計のカフをモニターに接続するためにデュアルチューブが採用されている。したがって、患者をモニターにつなぐか又は外すときに複数のコネクターを個々に接続及び分離する必要性を回避するために、チューブセグメント間で空気流を誘導する複数の空気通路を含むコネクターが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記から、管の1つ又は複数の形材を接続し、雌型受容コネクターと協働する気体及び/又は液体用の流体シールを形成して、より弾性のある接続部を提供するとともに雄型バヨネットコネクターが軸方向の張力又は側面荷重力下に置かれたときに流体密なシールを維持することができる、改良されたバヨネットコネクターが必要とされていることを理解することができる。
【0008】
本明細書のこの背景の項に含まれる情報は、本明細書中で引用されるあらゆる引例及びそのあらゆる記載又は説明を含め、技術的な参照のみを目的として含まれており、本発明の範囲を定める主題とはみなされない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書において、雄型コネクターと連結するための挿入力要件を低減する改良された雌型チューブコネクターが開示されている。さらに、雌型チューブコネクターは、雄型コネクターが前記雌型チューブコネクター内に固定されると、雄型コネクターが雌型コネクターから思いがけず連結が外れることを防止するために雄型コネクターを引き抜くのに必要な力の量を増大させる。
【0010】
概して、雌型チューブコネクターのボタンに連結されている係止部材が、雄型コネクターを連結するための挿入力が比較的小さいこと及び連結を外すための引抜き力が比較的大きいことを確実にするのを助ける種々の形態をとることができる。具体的には、係止部材は、雄型コネクターを雌型コネクター内へ挿入する力の量を低減する一方で、雄型コネクターが雌型コネクターに連結されると前記雄型コネクターを引き抜く力の量を増大させるのを助けるように、外形引込み部を含むことができる。
【0011】
一実施の形態では、管の形材同士を接続する雌型受容コネクターが提供される。雌型受容コネクターは、上部ハウジング部分と、前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分とを有するハウジングを含む。雌型受容コネクターは、ハウジング内に移動可能に連結されているボタンも含む。係止プレートがボタンと一体となっているか又はボタンに連結されており、前記ボタンとともに移動するように構成されている。係止プレートは、外形引込み部であって、雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の近位側に位置する結合面を有する、外形引込み部を有する。結合面は、係止プレート内に形成されている開口の周縁の少なくとも一部に沿って延在し、前記周縁の一部に沿ってテーパ状になっている。さらに、外形引込み部は、雌型受容コネクターのハウジング内に雄型コネクターを固定するようにロフト付きの引込み部の遠位側に位置する係止面を含む。ほぼ平坦な面が結合面と係止面との間に位置する。
【0012】
別の実施の形態では、流体を搬送する雌型受容コネクターが提供される。雌型受容コネクターは、流体を流す少なくとも1つの内腔を画定するハウジングを含む。ハウジングは、上部ハウジング部分と、前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分と、前記ハウジング内に移動可能に連結されているボタンとを含む。さらに、雌型受容コネクターは、係止部材であって、ボタンに連結されているとともに、前記ボタン又は前記係止部材の表面に力が加わると前記ボタンとともに変位するように構成されている、係止部材を含む。係止プレートは外形引込み部を有する。外形引込み部は、雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の近位側に位置する湾曲面と、雌型受容コネクターのハウジング内に雄型コネクターを固定するように前記外形引込み部の遠位側に位置する係止面とを含む。ほぼ平坦な面が湾曲面と係止面との間に位置し、湾曲面は、係止部材の近位面からほぼ平坦な面へ延在する。
【0013】
本概要は、詳細な説明において以下で更に記載する概念の選集を簡略化された形で導入するために提供されている。本概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を特定することも意図せず、特許請求される主題の範囲を限定するために用いられることも意図しない。本発明の特徴、詳細、有用性及び利点のより広範な提示が、添付の図面に図示されるとともに添付の特許請求の範囲において規定される本発明の種々の実施形態の以下の記載においてなされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】例示的な実施形態による雌型受容コネクターを示す図である。
【図2】上部ハウジング部分を有しない図1の雌型受容コネクターを示す図である。
【図3】外形引込み部を有する係止プレートを有する図1の雌型受容コネクターのボタンを示す図である。
【図4】図3の外形引込み部を有する係止プレートの拡大図である。
【図5】係止プレートの開口を示す、図3の係止プレートの正面図である。
【図6】図2の雌型受容コネクターのハウジングに入る雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図7】係止プレートを下方へ押しやるように前記係止プレートと結合している図6の雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図8】係止プレートを完全に下方へ押して図5の開口を通る図6の雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図9】係止プレートによって固定されている図6の雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図10】代替的な実施形態によるデュアル内腔雌型受容コネクターを示す図である。
【図11】外形引込み部を有する係止プレートを有する図10のデュアル内腔雌型受容コネクターのボタンの等角図である。
【図12】係止プレートの開口を示す図11のボタンの正面図である。
【図13】ハウジングの上部ハウジング部分が取り外されている状態の、図10のデュアル内腔雌型受容コネクターに入るデュアル雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図14】デュアル内腔雄型コネクターが外形引込み部と接触している状態の、図10のデュアル内腔雌型コネクターの断面図である。
【図15】図12の開口を通るデュアル内腔雄型バヨネットコネクターの断面図である。
【図16】図10の雌型受容コネクターの係止プレートによって固定されているデュアル内腔雄型バヨネットコネクターの断面図である。
【図17】図10の雌型受容コネクターの係止プレートによって固定されている雄型バヨネットコネクターの遠位斜視図における断面図である。
【図18】図10の雌型受容コネクターにおいて用いる例示的な代替的な外形引込み部を有するラッチボタンの一実施形態を示す図である。
【図19】図10の雌型受容コネクターにおいて用いる例示的な代替的な外形引込み部を有するラッチボタンの一実施形態を示す図である。
【図20】図10の雌型受容コネクターにおいて用いる例示的な代替的な外形引込み部を有するラッチボタンの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
雄型バヨネットコネクターと併せた雌型受容コネクターの実施形態を用いて管の形材同士を解放可能に接続することができる。一実施形態では、雌型受容コネクターは、ラッチプレートであって、前記ラッチプレートにある開口の側方に沿って上方に延在する外形引込み部を有する、ラッチプレートを含む。外形引込み部は、雄型バヨネットコネクターを固定するためにラッチプレートの広いラッチ面を提供する。雄型バヨネットコネクターが雌型受容コネクター内に挿入されるときに、雄型バヨネットコネクターの遠位端が外形引込み部と結合し、ラッチプレートを下方へ付勢し、かつ雄型バヨネットコネクターが通ることができる受容開口を下げる。雄型バヨネットコネクターは、前記雄型バヨネットコネクターが雌型受容コネクター内に十分に挿入されると外形引込み部と係合する環状チャネルを含む。
【0016】
本明細書において用いられるような「近位」及び「遠位」の向きは任意で選択されており、本開示を限定することは意味せず、雌型受容コネクター206及び雄型デュアルバヨネットコネクター102の端に関して直前に説明した慣例に従う。
【0017】
代替的な実施形態では、雌型受容コネクターが、係止プレートであって、前記係止プレートにある開口の湾曲した底面としての外形引込み部を有する、係止プレートを含むことができる。雄型バヨネットコネクターを雌型コネクター内へ挿入するときに、雄型バヨネットコネクターは外形引込み部と結合し、係止プレートを下方へ付勢し、かつ雄型バヨネットコネクターが通ることができる受容開口を下げる。雄型バヨネットコネクターの環状チャネルが、雄型バヨネットコネクターが雌型受容コネクター内に十分に挿入されると外形引込み部の遠位面と係合する。
【0018】
幾つかの実施形態では、外形引込み部は、平行な多内腔構造において実現することができる。例えば、幾つかの実施形態では、外形引込み部は、デュアル内腔構造(例えば流体を通すことができるとともに雄型コネクターを挿入することができる2つの平行な内腔を有する雌型コネクター)において実現することができる。さらに、幾つかの実施形態では、外形引込み部は、雄型バヨネットコネクターの環状チャネルと係合する1つ又は複数の面取り面を有することができる。幾つかの実施形態では、係止プレートの遠位縁を、環状チャネルの平坦面と結合するように平坦にすることができる。
【0019】
例示的な雌型受容コネクター100が図1に図示されている。雌型受容コネクター100は、上部104と底部106とを有するハウジング102を含む。ボタン108がハウジング102に移動可能に連結されており、以下でより詳細に説明するように雄型コネクターが係止部材から係脱することを可能にするように外側からアクセス可能である。ハウジング102及びボタン108は、好適な方法によって好適な材料で作ることができる。幾つかの実施形態では、ハウジング102とボタン108とは、射出成形法のような成形法によってプラスチック材料で作ることができる。他の実施形態では、雌型受容コネクター100の1つ又は複数の部分を、コンピューター数値制御(CNC)フライス加工法のようなフライス加工法によって作ってもよい。上部104及び底部106は、前記上部及び底部と一体的に形成されるスナップ嵌め部を組み入れる等、好適なやり方で一緒に固定することができる。他の実施形態では、上部及び底部は、他の方法、例えば接着又は超音波溶接によって一緒に固定してもよい。
【0020】
ハウジング102は、雄型バヨネットコネクターを挿入することができる受容開口110を含む。開口110は、雌型受容コネクター100の近位端に位置し、ハウジング102の上側及び/又は下側部102,106によって画定することができる。開口110は、雌型受容コネクター100を貫通する内腔112の近位端を構成する。内腔112は、雌型受容コネクター100の遠位端に位置する返し付きの(barbed)チューブコネクター114を通って続く。返し付きのチューブコネクター114は、プラスチック管を取り付けるように構成されている。
【0021】
図2は、ハウジング102の内部の更なる細部を示すようにハウジング102の上部104が取り外されている状態の雌型受容コネクター100を示す。図示のように、ボタン108は係止プレート120を含む。幾つかの実施形態では、係止プレート120はボタン108と一体的に形成することができるが、他の実施形態では、係止プレート120及びボタン108は別々に成形して後に一緒に連結することができる。さらに、他の実施形態では、ボタン以外の構造部、例えばスライド、スイッチ、レバー又は他の構造部を用いて係止プレート120を操作することができる。係止プレート120は、ボタン108から下方へ延在しており、ボタン108とともに移動するように構成されている。ゴム製Oリングのようなシール部材122が、係止部材120の真後ろに位置することができる。シール部材122は、シール部材リテーナー124によって係止プレート120の後ろの定位置に固定されている。シール部材リテーナー124は、シール部材122を挿入して保持することができる好適な保持構造部とすることができる。幾つかの実施形態では、シール部材リテーナー124は、ハウジング102の底部106と一体的に形成することができる。他の実施形態では、シール部材リテーナー124は、ハウジング102の底部106とは別個に形成し、その後で底部に連結してもよい。シール部材122は、シール部材リテーナー124の後ろに位置するチャネル内に固定することができる。
【0022】
係止プレート120は外形引込み部128を含む。図3は、ハウジング102の底部106から独立したボタン108を示しており、それによって外形引込み部128をより容易に見て説明することができる。概して、外形引込み部128は、係止プレート120の開口142の縁140に沿って上方へ延在している。外形引込み部128は、改良された係止構造部として機能する。すなわち、外形引込み部128は、開口142の縁に沿って上方へ延在しているため、雄型バヨネットコネクターを係止するための付加的な構造部を提供する。
【0023】
図示のように、ボタン108は一体部分として係止部材120を含む。さらに、ボタン108は、ハウジング102の底部106と結合するとともにボタン108をハウジング102内で上の方に保持するばねとして機能することができる湾曲脚部130を含む。すなわち、脚部130は、ボタン108を上の方に保持するように通常は伸長した位置を有する。ボタンが押下されると脚部130は曲がることができ、圧力が解放されると、脚部は完全に伸長するように戻ることができ、このようにばね機能を提供する。他の実施形態では、力が取り除かれると、ばね以外の他の種類の機械的作用を用いてボタンを上昇させてその静止位置に戻すことができる。
【0024】
図4は、図3に示されるボタン108の開口142の拡大図である。見てとれるように、外形引込み部128は傾斜の付いた形状を有する。具体的には、外形引込み部128の近位面132は、前記外形引込み部128が開口142の縁140に沿って上方へ進むにつれて係止プレート120の遠位縁134へ向かってテーパ状になっている。例えば雌型受容コネクター100内への雄型バヨネットコネクターの挿入中に、雄型バヨネットコネクターが外形引込み部128に対して押圧されるにつれて係止プレート120が下方へ押しやられるように、傾斜が設けられている。傾斜のピッチの角度範囲は、雄型コネクター先端の前面からの溝の距離、すなわち外形引込み部が雄型コネクターの溝に係止するために雄型コネクターが前進しなければならない距離に依存する。幾つかの実施形態では、傾斜は44度〜46度のピッチとすることができる。
【0025】
図5は、開口142を、2つの概ね円形のエリアを円周が重なった状態で含むものとして示す。第1のエリア150が、開口142の下側部分に第1の円周152によって画定されている。外形引込み部128及び底部引込み部154は、第1のエリア150の円周152を画定している。第2のエリア156が第2の円周158によって画定されている。第2の円周158の一部を、外形引込み部128の上縁によって形成することができる。したがって、外形引込み部128の上縁は湾曲形状を有することができる。
【0026】
第2の円周158及び第1の円周152は重なっている。第2の円周158は第1の円周152よりも大きく、したがって、第2のエリア156は第1のエリア150よりも大きい。第2のエリア158は、雄型バヨネットの通過を可能にするように十分に大きいが、第1のエリア152は、雄型バヨネットコネクターと係合して保持するための係止開口として機能する。
【0027】
図6は、ハウジング102の開口に入る雄型バヨネットコネクター160を示す。幾つかの実施形態では、雄型バヨネットコネクター160は、プラスチック管と連結するために用いることができる、円錐台として形状決めされた近位部分162を含むことができる。コネクターの遠位部分164は、雄型バヨネットが雌型受容コネクター100内へ完全に挿入されるとシール面としての役割を果たすことができるほぼ平坦な面を有する概ね円筒形のものとすることができる。他の実施形態では、雄型コネクターの遠位部分164は他の形状を有していてもよい。例えば、一実施形態では、遠位部分164は錐台形状を有していてもよい。さらに、幾つかの実施形態では、雄型コネクター160の最前縁166が面取りされた縁を有することができる。幾つかの実施形態では、最前縁166は湾曲形状を有することができる。
【0028】
雄型コネクターは、近位端162と遠位端164との間に位置する環状チャネル168も有する。環状チャネル168は、係止プレート120を係合させるのに用いることができる平坦な縁又は斜角を付けた縁を有することができる。例えば、幾つかの実施形態では、縁は、雄型コネクターによって画定されている内腔の軸に対して45度の角度を形成するように斜角を付けることができる。他の実施形態では、斜角を付けた縁は、軸に対して垂直とすることができるか、丸みを帯びることができるか、又は代替的には0度〜90度の任意の角度を画定することができる。
【0029】
幾つかの実施形態では、第1のエリア150の近位面170は、雄型バヨネットコネクター160の最前縁166に対応する形状を有することができる。例えば、近位面170は面取りするか又は湾曲させることができる。雄型バヨネットコネクター160の最前縁166、第1のエリア150の近位面170及び/又は外形引込み部128の形状は、雄型バヨネットコネクター160に対する係止プレート120の移動を補助することができる。
【0030】
雄型バヨネットコネクター160は、ハウジング102内に入るときに、開口142の近位面と接触する。矢印169(図6、図7及び図8)によって示されるように、開口142内へ雄型バヨネットコネクター160を挿入するように圧力が印加されると、矢印171(図7及び図8)によって示されるように係止プレート120が下方へ押しやられる。詳細には、傾斜した外形引込み部128のために、雄型バヨネットコネクター160を開口内へ押し込むことによって係止プレート120に圧力が印加されると、係止プレート120は下方へ押しやられる。係止プレート120は、雄型バヨネットコネクター160が第2開口158を通ることができるまで(図8)下方へ押しやられ続ける。雄型バヨネットコネクター160は、前記雄型バヨネットコネクター160のチャネルが外形引込み部128と位置合わせされるまで第2の開口158を通る。チャネル168が外形引込み部128と位置合わせされると、係止プレート120が脚部130によって上方に押し戻され、外形引込み部128がチャネル168と係合して雄型バヨネットコネクター160を雌型受容コネクター100内に固定する(図9を参照のこと)。
【0031】
外形引込み部128の遠位面は、雄型バヨネットコネクター160を据え付けると定位置に保持するような形状にすることができる。例えば、幾つかの実施形態では、外形引込み部の遠位面は平坦であるものとすることができる。他の実施形態では、遠位面は面取りされていてもよい。面取りされた面は、係止プレート120が雄型バヨネットコネクターのチャネル168と係合するのを容易にすることができる。幾つかの実施形態では、近位面及び遠位面を面取りすることができる。別の実施形態では、外形引込み部128の遠位面又は近位面の一方が面取りされ、他方の面は平坦である。
【0032】
幾つかの実施形態では、チャネル168の表面の形状は、外形引込み部128の表面と対応することができる。例えば、一実施形態では、チャネル168の遠位面を面取りすることができ、外形引込み部128の遠位面を面取りすることができる。幾つかの実施形態では、チャネル168の遠位面及び近位面の両方を面取りすることができる。幾つかの実施形態では、チャネル168の近位面及び遠位面の両方は平坦であるものとすることができる。他の実施形態では、近位面又は遠位面の一方を面取りし、他方の面を平坦であるものとしてもよい。それぞれの場合に、雄型バヨネットコネクター160のチャネルの一方又は両方の面の形状は、外形引込み部128の対応する面と形状が対応する。すなわち、外形引込み部128の遠位面が平坦である場合、チャネル168の遠位面は対応して平坦である。さらに、外形引込み部128の厚さ及び雄型バヨネットコネクター160のチャネルの幅はほぼ同じである。
【0033】
雄型バヨネットコネクター160が係止プレート120によって定位置に係止すると、雄型バヨネットコネクター160の遠位部分がシール部材122と接触し、シール部材122と、雄型バヨネットコネクター160の遠位部分164の面との間にシールを形成することができる。
【0034】
ボタン108を下方に押圧し、雄型バヨネットコネクター160を雌型受容コネクター100から解放することができる。具体的には、ボタン108を下方へ押圧すると、雄型バヨネット160が外形引込み部128から離れることができるとともに第2のエリア156を通ることができるまで係止プレート120が下方へ移動する。
【0035】
上述したように、雌型受容コネクター100は多内腔構造で実現することができる。例えば、雌型受容コネクター100は2つ、3つ又はそれ以上の内腔を含むことができる。各内腔には係止プレートが設けられる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の係止プレートを一緒に連結することができる。さらに、幾つかの実施形態では、1つ又は複数の係止プレートをボタン108と一体的に形成することができる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の係止プレートを個別に形成し、その後でボタン108に連結することができる。さらに、幾つかの実施形態では、1つ又は複数の係止プレートの形状は、他の係止プレートとは異なる1つ又は複数の特徴を含むことができる。例えば、一実施形態では、第1の内腔と関連する第1の係止プレートが面取りされた近位面を有することができ、第2の内腔と関連する第2の係止プレートが湾曲した近位面を有することができる。別の例では、第1の係止プレートの遠位面が面取りされた面を有してもよく、第2の係止プレートの遠位面が平坦な面を有してもよい。
【0036】
図10は、例示的な実施形態によるデュアル内腔雌型受容コネクター200を示す。一実施形態では、デュアル雌型受容コネクター200を、血圧モニターからの管と患者の腕の周りに締めることができる血圧計のカフからの管に取り付けられる雄型コネクターとの間を接続するように設計することができる。デュアル内腔雌型受容コネクター200は、コネクター内の2つの空気通路を可能にする。上述した単一内腔と同様に、デュアル内腔雌型受容コネクター200は、上側部分204と下側部分206と、ボタン208とを含むことができるハウジング202を含む。
【0037】
図11は、係止プレート210と脚部212とを有するボタン208を示す。脚部212は、ボタン208をハウジング202内で上昇位置に保持するばね部材として働く。さらに、脚部212は、雄型コネクター230と雌型受容コネクターとが一緒に連結されると、前記雄型コネクター230を前記雌型受容コネクター内に固定するように保持力を与える。すなわち、脚部212は、係止プレート210が雄型コネクター230と係合している間に前記係止プレート210を適所に保持する。
【0038】
係止プレート210は、デュアル内腔雌型受容コネクター200のそれぞれの内腔に1つずつ2つの開口220を含む。幾つかの実施形態では、開口220は同一であるものとすることができる。すなわち、開口220は同じか又は同様のサイズ及び形状を有することができる。しかし、他の実施形態では、開口220は異なるサイズ及び形状を有していてもよい。さらに、幾つかの実施形態では、これらの内腔を用いて同じ流体を搬送することができるが、他の実施形態では、一方の内腔は他方の内腔とは異なる流体を搬送してもよい。
【0039】
係止プレート210の開口220は、雄型バヨネットコネクター230の雌型受容コネクター200からの抜去を防止しつつ、雄型バヨネットコネクター230の雌型受容コネクター200への挿入を容易にするように構成されている。したがって、開口220は湾曲した外形引込み部240を含む。外形引込み部240は、開口220の下縁242を構成する。外形引込み部240は図11及び図12に示されており、雌型受容コネクター200内への雄型バヨネットコネクター230の挿入又は固定を容易にするように湾曲した輪郭を提供する領域を概して有することができる。例えば、一実施形態では、中心領域250が、係止プレート210の近位縁から開口220の内側のほぼ平坦な面254へ向かって延在する湾曲部分252を含むことができる。ほぼ平坦な面254は、雄型バヨネットコネクター230の外面のアールに相当する円256(図12)のアールによって画定される輪郭を有する。輪郭のアールは、雄型バヨネットコネクター230のチャネルを受容して前記雄型バヨネットコネクター230のチャネルと結合することができる限りはより大きいか又はより小さくてもよい。ほぼ平坦な面254は左側領域260及び右側領域262へ延在している。左側領域260及び右側領域262では、ほぼ平坦な面254は係止プレート210の遠位縁264へ向かってテーパ状になっている。例示的な一実施形態では、引込み部240の角度は45度であり、概ね平坦な係止面254に対して0.020インチのアールにつながっている。図11において見てとれるように、係止面254は僅かな(例えば0.097インチ)のアールとともに形成することができる。係止縁254は、開口220の縁へ向かって左側領域260及び右側領域262内の球状のアールの付いた縁に遷移している。左側領域260及び右側領域262の形状は、雄型コネクター230が球状の面に載ってボタンを「下方」位置へ押しやるため、雄型コネクター230の挿入しやすさの主要な要因である。
【0040】
湾曲部分252も左側領域260及び右側領域262内へ延在している。左側領域260では、例えば湾曲部分は凸状の輪郭を有することができる。凸状の輪郭は、係止プレート210の近位縁266からその遠位縁264へ向かって延在することができる。左側領域260においてほぼ平坦な面254がテーパ状になっているため、凸状の輪郭は、中心領域250から左側領域260を通って進むにつれて広がる。湾曲部分の頂点が開口の縁272内へ延在し、湾曲した棚状部を形成する。右側領域262は概して左側領域260の鏡像であるため同様の特徴を有する。
【0041】
図12を参照すると、ほぼ平坦な面254の外形が見てとれる。上記で説明したように、中心領域250のほぼ平坦な面254は、雄型バヨネットコネクター230のチャネルの円周と相互に関連する円256の円周によって画定することができる。しかし、左側領域260及び右側領域262のほぼ平坦な面254は、異なる実施形態では異なる外形を有することができる。例えば、一実施形態では、ほぼ平坦な面254の外形は、左側領域260及び右側領域262のほぼ直線状の線によって画定することができる。幾つかの実施形態では、外形は、縁272に近づくにつれて減少するスロープを有することができ、凸状の外形を画定する。他の実施形態では、外形は僅かに凹状であってもよいが、中心領域の外形よりは凹状ではない。
【0042】
外形引込み部240は、挿入中に雄型バヨネットコネクター230に対して最初の接触面を提供する。図13は、雌型受容コネクター200に入る雄型バヨネットコネクターを示す。図13では、上部ハウジング部材が、ハウジング内の細部を示すために取り外されている。図14は、中心領域250の外形引込み部240と接触する雄型バヨネットコネクター230を示す断面図である。外形引込み部240と雄型バヨネットコネクター230との接触によって、図15に示されるように雄型バヨネットコネクター230のシール面が開口220を通ることができるまで係止プレート210を下方へ押しやる。雄型バヨネットコネクター230は、前記雄型バヨネットコネクター230のチャネルと中心領域250のほぼ平坦な面254とが係合して(図16)雄型コネクター230を雌型コネクター200内に固定するまで開口220内に更に挿入することができる。雄型バヨネットコネクター230が雌型受容コネクター200内に固定されると、ゴム製Oリングのようなシール部材が雄型バヨネットコネクター230のシール面と接触して内腔をシールすることができる。
【0043】
図17に示されるように、ほぼ平坦な面254は、平坦である外形引込み部240の遠位面280と垂直に隣接することができる。すなわち、一実施形態では、外形引込み部240の遠位面は平坦であるものとすることができる。幾つかの実施形態では、外形引込み部240の遠位面と係止プレート210の遠位面とは同じ面であるものとすることができる。他の実施形態では、これらの面は異なる面を構成してもよい。チャネルの対応する係合面も平坦にし、雌型受容コネクター200内へ雄型バヨネットコネクター230を固定するのを助けることができる。他の実施形態では、係止プレート210の遠位面280は他の形態をとってもよい。例えば、一実施形態では、遠位面280は面取りされることができる。
【0044】
図17は、雄型バヨネットコネクター230が係止プレート210内に固定されている状態の、ボタン208と雄型バヨネットコネクターとの部分断面図でもある遠位斜視図である。見てとれるように、雄型バヨネットコネクター230は開口220の下側部分内で固定されており、開口の上側部分は空いている。さらに、外形引込み部240と、ほぼ平坦な面254と、係止プレート210の遠位面280とは、それぞれが雄型バヨネットコネクター230のチャネルと接触し、雄型バヨネットコネクターを固定することができる。
【0045】
他の実施形態では、外形引込み部240は他の形態をとってもよいことを理解されたい。図18〜図20は例示的な外形引込み部の代替的な実施形態を示す。特に、図18は、図11及び図12に示される実施形態と同じ包括的な特徴を有するが、開口220の縁272へ更に上方へ延在している左側領域及び右側領域に外形引込み部282を有する実施形態を示す。図18はより小さい「球状」のアールを有し、この場合、雄シャフトが許容差範囲の大きい端に成形される。より小さいアールであれば、雄シャフトをボタンラッチ上でより容易に滑らせて前記ボタンラッチを下方へ押しやることが可能となる。したがって、左側領域及び右側領域の外形引込み部282は、図11及び図12に示す実施形態と比較してより緩やかな輪郭を有することができる。
【0046】
図19は、狭くて短い平坦な係合面292上にほとんど側部ロフトを有しない連続的な外形を有する外形引込み部290を有する実施形態を示す。すなわち、平坦な係合面292の全体が、雄型バヨネットコネクター230のチャネルの円周に相当する円の円周によって画定される外形を有することができる。ほぼ平坦な面292は、係止プレート210の近位縁294から遠位縁296へ、縁272に近づくにつれて徐々にテーパ状になっている。
【0047】
図20は、図18及び図19の形状よりも高い縁ロフト300を有するが、図3の実施形態におけるよりも低いロフトを有する外形引込み部298を有する、図11、図12及び図18に示される実施形態と同様の実施形態を示す。図20はより大きい球状のアールを有し、この場合、雄シャフトが許容差範囲の小さい側に成形される。より大きい球状のアールは、引込み部298と雄シャフトとの間の結合が、公称寸法に合わせて成形されたシャフトと比較しておよそ同じ雄挿入深さで生じることを可能にする。平坦な面302は図19の実施形態におけるよりも広く、開口の底面にわたって棚状部を形成するように縁272内へ延在する。図20において、縁272は厚く平坦で直線状である。
【0048】
外形引込み部は、係止プレートの堅牢な遠位縁を維持しながらも雄型コネクターの比較的小さい挿入力を維持するように設計されているため、雄型コネクターを雌型受容コネクターに完全に挿入すると前記雌型受容コネクターに対して係止/保持する。上述した種々の実施形態のプロトタイプを構築し、係止プレートを下方へ作動して雄型コネクターの挿入を可能にする雄型コネクター挿入力が比較的小さいことを確認する実験を行った。さらに、雄型コネクターが雌型受容コネクターに完全に挿入されて係止されているときに前記雌型受容コネクターからの分離をもたらす軸方向の引っ張り力が比較的大きいことを確認する実験を行った。
【0049】
前述の記載を前提に変形及び代替的な実施形態をなすことができることが当業者には明らかであろう。そのような変形及び代替的な実施形態はしたがって本発明の範囲内にあるとみなされる。例えば、外形、外形引込み部を形成するように湾曲部分を有する外形引込み部を実現することができる。
【0050】
本明細書において用いる場合、内腔は、その定義の意味を指すだけではなく、開口、開口又は他の通路も指す。本明細書において言及される流体は、ガス状、液体、又はチューブを通って流動可能な材料の他の状態(すなわち粒状)とすることができる。さらに、コネクター構造を、一緒に接続されるときは上記ではシールされるものとして概して記載したが、シールされてもシールされなくてもよい。雄型デュアルバヨネットコネクターと雌型受容コネクターと、それらのそれぞれのチューブ形材との間の接続は、返し付きの継手以外によるものとすることができ、例えば、ねじ山、返しを用いない圧入、ジョンゲスト社製の継手、フェルール及びパネルマウントによるものとすることができるが、これらに限定されない。
【0051】
方向に関する全ての言及(例えば上側、下側、上方、下方、左、右、左側、右側、上部、底部、上、下、内側、外側、垂直、水平、時計回り及び反時計回り)は、本発明の例を読み手が理解することを補助するために識別する目的で使用されるに過ぎず、特許請求の範囲において具体的に記載されない限り、特に本発明の位置、向き又は使用に関して限定するものではない。接合に関する言及(例えば取り付けられる、連結される、接続される、接合される等)は、広範に解釈されるべきであり、要素の接続部間の中間の部材、及び要素間の相対的な移動を含むことができる。したがって、接合に関する言及は、必ずしも2つの要素が直接的に接続されて互いに固定された関係にあることを示唆するものではない。
【0052】
本明細書に直接的又は間接的に記載される方法論において、種々のステップ及び動作は1つの可能な動作の順で記載されるが、当業者は、ステップ及び動作を、本発明の精神及び範囲から必ずしも逸脱することなく再構成するか、入れ替えるか、又は排除することができることを認識するであろう。上記の記載に含まれているか又は添付の図面に示されている全ての事項は例示に過ぎないものとして解釈されるべきであり限定するものとは解釈されないことが意図される。添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神から逸脱することなく細部又は構造の変更を行うことができる。
【技術分野】
【0001】
本開示は、包括的には、ガス状流体及び液体流体の両方を搬送する分野に関し、より詳細には、管における一以上の部分と雌型ラッチとの間の解放可能な流体シール接続部を形成するコネクターに関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、「Fluid connector latches with profile lead-ins」と題する2010年7月2日に出願された米国仮特許出願第61/361,306号、及び「Fluid connector latches with profile lead-ins」と題する2009年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/289,990号(これらの出願はそれぞれPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
【0003】
本願は、「Button latch with integrally molded cantilever springs」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第[代理人整理番号P191627.WO.01]、「Male bayonet connector」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第 [代理人整理番号P191625.WO.01]、「Female dual lumen connector」と題する2009年12月23日に出願された米国意匠特許出願第29/352,637号、及び「Male dual lumen bayonet connector」と題する2009年12月9日に出願された米国意匠特許出願第29/351,665号(これらの出願はそれぞれPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に関連する。
【背景技術】
【0004】
管部は多くの場合、一方の構成要素から別の構成要素へのガス流体流及び/又は液体流体流を提供するために一緒に接合される。したがって、管部を互いに接続すること及び互いから分離することが多くの場合に望ましい。例えば、患者の血圧を自動血圧モニターによって計る場合、(一般的に患者の腕の周りに巻き付けられる)血圧計のカフからの管が、血圧モニターに接続されている管に接続される。カフを血圧モニターから分離するには、カフに接続されている管部を血圧モニターに接続されている管から単に取り外すことが望ましい。同様に、静脈内輸液を提供する場合に、静脈注射針又はステントを患者から抜去することなく空の流体バッグと満杯の流体バッグとを取り替えることが多くの場合に必要である。第1の流体バッグと第2の流体バッグとを切り替えるには、患者の静脈内に配置されている針又はステントで接続されている管部であって、流体バッグで接続されている管部を単に取り外すことが望ましく、次いでこれを新たな流体バッグと接続されている管部と容易に接続することができる。
【0005】
既存の管コネクターは、接続されているチューブを介して患者がまだ処置を受けているときに、接続されているチューブと構成要素との重量によって生じる側面荷重と、患者又は医療従事者がチューブを思いがけず引っ張ることとに起因して漏れ及び不所望な分離が生じやすい。
【0006】
さらに、特定の医療用装置は、患者と前記装置との間で流体を供給する複数のチューブの使用を必要とする。例えば、ゼネラルエレクトリック社によって製造されているDinamap Procareシリーズのような血圧モニターの特定のモデルには、血圧計のカフをモニターに接続するためにデュアルチューブが採用されている。したがって、患者をモニターにつなぐか又は外すときに複数のコネクターを個々に接続及び分離する必要性を回避するために、チューブセグメント間で空気流を誘導する複数の空気通路を含むコネクターが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記から、管の1つ又は複数の形材を接続し、雌型受容コネクターと協働する気体及び/又は液体用の流体シールを形成して、より弾性のある接続部を提供するとともに雄型バヨネットコネクターが軸方向の張力又は側面荷重力下に置かれたときに流体密なシールを維持することができる、改良されたバヨネットコネクターが必要とされていることを理解することができる。
【0008】
本明細書のこの背景の項に含まれる情報は、本明細書中で引用されるあらゆる引例及びそのあらゆる記載又は説明を含め、技術的な参照のみを目的として含まれており、本発明の範囲を定める主題とはみなされない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書において、雄型コネクターと連結するための挿入力要件を低減する改良された雌型チューブコネクターが開示されている。さらに、雌型チューブコネクターは、雄型コネクターが前記雌型チューブコネクター内に固定されると、雄型コネクターが雌型コネクターから思いがけず連結が外れることを防止するために雄型コネクターを引き抜くのに必要な力の量を増大させる。
【0010】
概して、雌型チューブコネクターのボタンに連結されている係止部材が、雄型コネクターを連結するための挿入力が比較的小さいこと及び連結を外すための引抜き力が比較的大きいことを確実にするのを助ける種々の形態をとることができる。具体的には、係止部材は、雄型コネクターを雌型コネクター内へ挿入する力の量を低減する一方で、雄型コネクターが雌型コネクターに連結されると前記雄型コネクターを引き抜く力の量を増大させるのを助けるように、外形引込み部を含むことができる。
【0011】
一実施の形態では、管の形材同士を接続する雌型受容コネクターが提供される。雌型受容コネクターは、上部ハウジング部分と、前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分とを有するハウジングを含む。雌型受容コネクターは、ハウジング内に移動可能に連結されているボタンも含む。係止プレートがボタンと一体となっているか又はボタンに連結されており、前記ボタンとともに移動するように構成されている。係止プレートは、外形引込み部であって、雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の近位側に位置する結合面を有する、外形引込み部を有する。結合面は、係止プレート内に形成されている開口の周縁の少なくとも一部に沿って延在し、前記周縁の一部に沿ってテーパ状になっている。さらに、外形引込み部は、雌型受容コネクターのハウジング内に雄型コネクターを固定するようにロフト付きの引込み部の遠位側に位置する係止面を含む。ほぼ平坦な面が結合面と係止面との間に位置する。
【0012】
別の実施の形態では、流体を搬送する雌型受容コネクターが提供される。雌型受容コネクターは、流体を流す少なくとも1つの内腔を画定するハウジングを含む。ハウジングは、上部ハウジング部分と、前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分と、前記ハウジング内に移動可能に連結されているボタンとを含む。さらに、雌型受容コネクターは、係止部材であって、ボタンに連結されているとともに、前記ボタン又は前記係止部材の表面に力が加わると前記ボタンとともに変位するように構成されている、係止部材を含む。係止プレートは外形引込み部を有する。外形引込み部は、雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の近位側に位置する湾曲面と、雌型受容コネクターのハウジング内に雄型コネクターを固定するように前記外形引込み部の遠位側に位置する係止面とを含む。ほぼ平坦な面が湾曲面と係止面との間に位置し、湾曲面は、係止部材の近位面からほぼ平坦な面へ延在する。
【0013】
本概要は、詳細な説明において以下で更に記載する概念の選集を簡略化された形で導入するために提供されている。本概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を特定することも意図せず、特許請求される主題の範囲を限定するために用いられることも意図しない。本発明の特徴、詳細、有用性及び利点のより広範な提示が、添付の図面に図示されるとともに添付の特許請求の範囲において規定される本発明の種々の実施形態の以下の記載においてなされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】例示的な実施形態による雌型受容コネクターを示す図である。
【図2】上部ハウジング部分を有しない図1の雌型受容コネクターを示す図である。
【図3】外形引込み部を有する係止プレートを有する図1の雌型受容コネクターのボタンを示す図である。
【図4】図3の外形引込み部を有する係止プレートの拡大図である。
【図5】係止プレートの開口を示す、図3の係止プレートの正面図である。
【図6】図2の雌型受容コネクターのハウジングに入る雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図7】係止プレートを下方へ押しやるように前記係止プレートと結合している図6の雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図8】係止プレートを完全に下方へ押して図5の開口を通る図6の雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図9】係止プレートによって固定されている図6の雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図10】代替的な実施形態によるデュアル内腔雌型受容コネクターを示す図である。
【図11】外形引込み部を有する係止プレートを有する図10のデュアル内腔雌型受容コネクターのボタンの等角図である。
【図12】係止プレートの開口を示す図11のボタンの正面図である。
【図13】ハウジングの上部ハウジング部分が取り外されている状態の、図10のデュアル内腔雌型受容コネクターに入るデュアル雄型バヨネットコネクターを示す図である。
【図14】デュアル内腔雄型コネクターが外形引込み部と接触している状態の、図10のデュアル内腔雌型コネクターの断面図である。
【図15】図12の開口を通るデュアル内腔雄型バヨネットコネクターの断面図である。
【図16】図10の雌型受容コネクターの係止プレートによって固定されているデュアル内腔雄型バヨネットコネクターの断面図である。
【図17】図10の雌型受容コネクターの係止プレートによって固定されている雄型バヨネットコネクターの遠位斜視図における断面図である。
【図18】図10の雌型受容コネクターにおいて用いる例示的な代替的な外形引込み部を有するラッチボタンの一実施形態を示す図である。
【図19】図10の雌型受容コネクターにおいて用いる例示的な代替的な外形引込み部を有するラッチボタンの一実施形態を示す図である。
【図20】図10の雌型受容コネクターにおいて用いる例示的な代替的な外形引込み部を有するラッチボタンの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
雄型バヨネットコネクターと併せた雌型受容コネクターの実施形態を用いて管の形材同士を解放可能に接続することができる。一実施形態では、雌型受容コネクターは、ラッチプレートであって、前記ラッチプレートにある開口の側方に沿って上方に延在する外形引込み部を有する、ラッチプレートを含む。外形引込み部は、雄型バヨネットコネクターを固定するためにラッチプレートの広いラッチ面を提供する。雄型バヨネットコネクターが雌型受容コネクター内に挿入されるときに、雄型バヨネットコネクターの遠位端が外形引込み部と結合し、ラッチプレートを下方へ付勢し、かつ雄型バヨネットコネクターが通ることができる受容開口を下げる。雄型バヨネットコネクターは、前記雄型バヨネットコネクターが雌型受容コネクター内に十分に挿入されると外形引込み部と係合する環状チャネルを含む。
【0016】
本明細書において用いられるような「近位」及び「遠位」の向きは任意で選択されており、本開示を限定することは意味せず、雌型受容コネクター206及び雄型デュアルバヨネットコネクター102の端に関して直前に説明した慣例に従う。
【0017】
代替的な実施形態では、雌型受容コネクターが、係止プレートであって、前記係止プレートにある開口の湾曲した底面としての外形引込み部を有する、係止プレートを含むことができる。雄型バヨネットコネクターを雌型コネクター内へ挿入するときに、雄型バヨネットコネクターは外形引込み部と結合し、係止プレートを下方へ付勢し、かつ雄型バヨネットコネクターが通ることができる受容開口を下げる。雄型バヨネットコネクターの環状チャネルが、雄型バヨネットコネクターが雌型受容コネクター内に十分に挿入されると外形引込み部の遠位面と係合する。
【0018】
幾つかの実施形態では、外形引込み部は、平行な多内腔構造において実現することができる。例えば、幾つかの実施形態では、外形引込み部は、デュアル内腔構造(例えば流体を通すことができるとともに雄型コネクターを挿入することができる2つの平行な内腔を有する雌型コネクター)において実現することができる。さらに、幾つかの実施形態では、外形引込み部は、雄型バヨネットコネクターの環状チャネルと係合する1つ又は複数の面取り面を有することができる。幾つかの実施形態では、係止プレートの遠位縁を、環状チャネルの平坦面と結合するように平坦にすることができる。
【0019】
例示的な雌型受容コネクター100が図1に図示されている。雌型受容コネクター100は、上部104と底部106とを有するハウジング102を含む。ボタン108がハウジング102に移動可能に連結されており、以下でより詳細に説明するように雄型コネクターが係止部材から係脱することを可能にするように外側からアクセス可能である。ハウジング102及びボタン108は、好適な方法によって好適な材料で作ることができる。幾つかの実施形態では、ハウジング102とボタン108とは、射出成形法のような成形法によってプラスチック材料で作ることができる。他の実施形態では、雌型受容コネクター100の1つ又は複数の部分を、コンピューター数値制御(CNC)フライス加工法のようなフライス加工法によって作ってもよい。上部104及び底部106は、前記上部及び底部と一体的に形成されるスナップ嵌め部を組み入れる等、好適なやり方で一緒に固定することができる。他の実施形態では、上部及び底部は、他の方法、例えば接着又は超音波溶接によって一緒に固定してもよい。
【0020】
ハウジング102は、雄型バヨネットコネクターを挿入することができる受容開口110を含む。開口110は、雌型受容コネクター100の近位端に位置し、ハウジング102の上側及び/又は下側部102,106によって画定することができる。開口110は、雌型受容コネクター100を貫通する内腔112の近位端を構成する。内腔112は、雌型受容コネクター100の遠位端に位置する返し付きの(barbed)チューブコネクター114を通って続く。返し付きのチューブコネクター114は、プラスチック管を取り付けるように構成されている。
【0021】
図2は、ハウジング102の内部の更なる細部を示すようにハウジング102の上部104が取り外されている状態の雌型受容コネクター100を示す。図示のように、ボタン108は係止プレート120を含む。幾つかの実施形態では、係止プレート120はボタン108と一体的に形成することができるが、他の実施形態では、係止プレート120及びボタン108は別々に成形して後に一緒に連結することができる。さらに、他の実施形態では、ボタン以外の構造部、例えばスライド、スイッチ、レバー又は他の構造部を用いて係止プレート120を操作することができる。係止プレート120は、ボタン108から下方へ延在しており、ボタン108とともに移動するように構成されている。ゴム製Oリングのようなシール部材122が、係止部材120の真後ろに位置することができる。シール部材122は、シール部材リテーナー124によって係止プレート120の後ろの定位置に固定されている。シール部材リテーナー124は、シール部材122を挿入して保持することができる好適な保持構造部とすることができる。幾つかの実施形態では、シール部材リテーナー124は、ハウジング102の底部106と一体的に形成することができる。他の実施形態では、シール部材リテーナー124は、ハウジング102の底部106とは別個に形成し、その後で底部に連結してもよい。シール部材122は、シール部材リテーナー124の後ろに位置するチャネル内に固定することができる。
【0022】
係止プレート120は外形引込み部128を含む。図3は、ハウジング102の底部106から独立したボタン108を示しており、それによって外形引込み部128をより容易に見て説明することができる。概して、外形引込み部128は、係止プレート120の開口142の縁140に沿って上方へ延在している。外形引込み部128は、改良された係止構造部として機能する。すなわち、外形引込み部128は、開口142の縁に沿って上方へ延在しているため、雄型バヨネットコネクターを係止するための付加的な構造部を提供する。
【0023】
図示のように、ボタン108は一体部分として係止部材120を含む。さらに、ボタン108は、ハウジング102の底部106と結合するとともにボタン108をハウジング102内で上の方に保持するばねとして機能することができる湾曲脚部130を含む。すなわち、脚部130は、ボタン108を上の方に保持するように通常は伸長した位置を有する。ボタンが押下されると脚部130は曲がることができ、圧力が解放されると、脚部は完全に伸長するように戻ることができ、このようにばね機能を提供する。他の実施形態では、力が取り除かれると、ばね以外の他の種類の機械的作用を用いてボタンを上昇させてその静止位置に戻すことができる。
【0024】
図4は、図3に示されるボタン108の開口142の拡大図である。見てとれるように、外形引込み部128は傾斜の付いた形状を有する。具体的には、外形引込み部128の近位面132は、前記外形引込み部128が開口142の縁140に沿って上方へ進むにつれて係止プレート120の遠位縁134へ向かってテーパ状になっている。例えば雌型受容コネクター100内への雄型バヨネットコネクターの挿入中に、雄型バヨネットコネクターが外形引込み部128に対して押圧されるにつれて係止プレート120が下方へ押しやられるように、傾斜が設けられている。傾斜のピッチの角度範囲は、雄型コネクター先端の前面からの溝の距離、すなわち外形引込み部が雄型コネクターの溝に係止するために雄型コネクターが前進しなければならない距離に依存する。幾つかの実施形態では、傾斜は44度〜46度のピッチとすることができる。
【0025】
図5は、開口142を、2つの概ね円形のエリアを円周が重なった状態で含むものとして示す。第1のエリア150が、開口142の下側部分に第1の円周152によって画定されている。外形引込み部128及び底部引込み部154は、第1のエリア150の円周152を画定している。第2のエリア156が第2の円周158によって画定されている。第2の円周158の一部を、外形引込み部128の上縁によって形成することができる。したがって、外形引込み部128の上縁は湾曲形状を有することができる。
【0026】
第2の円周158及び第1の円周152は重なっている。第2の円周158は第1の円周152よりも大きく、したがって、第2のエリア156は第1のエリア150よりも大きい。第2のエリア158は、雄型バヨネットの通過を可能にするように十分に大きいが、第1のエリア152は、雄型バヨネットコネクターと係合して保持するための係止開口として機能する。
【0027】
図6は、ハウジング102の開口に入る雄型バヨネットコネクター160を示す。幾つかの実施形態では、雄型バヨネットコネクター160は、プラスチック管と連結するために用いることができる、円錐台として形状決めされた近位部分162を含むことができる。コネクターの遠位部分164は、雄型バヨネットが雌型受容コネクター100内へ完全に挿入されるとシール面としての役割を果たすことができるほぼ平坦な面を有する概ね円筒形のものとすることができる。他の実施形態では、雄型コネクターの遠位部分164は他の形状を有していてもよい。例えば、一実施形態では、遠位部分164は錐台形状を有していてもよい。さらに、幾つかの実施形態では、雄型コネクター160の最前縁166が面取りされた縁を有することができる。幾つかの実施形態では、最前縁166は湾曲形状を有することができる。
【0028】
雄型コネクターは、近位端162と遠位端164との間に位置する環状チャネル168も有する。環状チャネル168は、係止プレート120を係合させるのに用いることができる平坦な縁又は斜角を付けた縁を有することができる。例えば、幾つかの実施形態では、縁は、雄型コネクターによって画定されている内腔の軸に対して45度の角度を形成するように斜角を付けることができる。他の実施形態では、斜角を付けた縁は、軸に対して垂直とすることができるか、丸みを帯びることができるか、又は代替的には0度〜90度の任意の角度を画定することができる。
【0029】
幾つかの実施形態では、第1のエリア150の近位面170は、雄型バヨネットコネクター160の最前縁166に対応する形状を有することができる。例えば、近位面170は面取りするか又は湾曲させることができる。雄型バヨネットコネクター160の最前縁166、第1のエリア150の近位面170及び/又は外形引込み部128の形状は、雄型バヨネットコネクター160に対する係止プレート120の移動を補助することができる。
【0030】
雄型バヨネットコネクター160は、ハウジング102内に入るときに、開口142の近位面と接触する。矢印169(図6、図7及び図8)によって示されるように、開口142内へ雄型バヨネットコネクター160を挿入するように圧力が印加されると、矢印171(図7及び図8)によって示されるように係止プレート120が下方へ押しやられる。詳細には、傾斜した外形引込み部128のために、雄型バヨネットコネクター160を開口内へ押し込むことによって係止プレート120に圧力が印加されると、係止プレート120は下方へ押しやられる。係止プレート120は、雄型バヨネットコネクター160が第2開口158を通ることができるまで(図8)下方へ押しやられ続ける。雄型バヨネットコネクター160は、前記雄型バヨネットコネクター160のチャネルが外形引込み部128と位置合わせされるまで第2の開口158を通る。チャネル168が外形引込み部128と位置合わせされると、係止プレート120が脚部130によって上方に押し戻され、外形引込み部128がチャネル168と係合して雄型バヨネットコネクター160を雌型受容コネクター100内に固定する(図9を参照のこと)。
【0031】
外形引込み部128の遠位面は、雄型バヨネットコネクター160を据え付けると定位置に保持するような形状にすることができる。例えば、幾つかの実施形態では、外形引込み部の遠位面は平坦であるものとすることができる。他の実施形態では、遠位面は面取りされていてもよい。面取りされた面は、係止プレート120が雄型バヨネットコネクターのチャネル168と係合するのを容易にすることができる。幾つかの実施形態では、近位面及び遠位面を面取りすることができる。別の実施形態では、外形引込み部128の遠位面又は近位面の一方が面取りされ、他方の面は平坦である。
【0032】
幾つかの実施形態では、チャネル168の表面の形状は、外形引込み部128の表面と対応することができる。例えば、一実施形態では、チャネル168の遠位面を面取りすることができ、外形引込み部128の遠位面を面取りすることができる。幾つかの実施形態では、チャネル168の遠位面及び近位面の両方を面取りすることができる。幾つかの実施形態では、チャネル168の近位面及び遠位面の両方は平坦であるものとすることができる。他の実施形態では、近位面又は遠位面の一方を面取りし、他方の面を平坦であるものとしてもよい。それぞれの場合に、雄型バヨネットコネクター160のチャネルの一方又は両方の面の形状は、外形引込み部128の対応する面と形状が対応する。すなわち、外形引込み部128の遠位面が平坦である場合、チャネル168の遠位面は対応して平坦である。さらに、外形引込み部128の厚さ及び雄型バヨネットコネクター160のチャネルの幅はほぼ同じである。
【0033】
雄型バヨネットコネクター160が係止プレート120によって定位置に係止すると、雄型バヨネットコネクター160の遠位部分がシール部材122と接触し、シール部材122と、雄型バヨネットコネクター160の遠位部分164の面との間にシールを形成することができる。
【0034】
ボタン108を下方に押圧し、雄型バヨネットコネクター160を雌型受容コネクター100から解放することができる。具体的には、ボタン108を下方へ押圧すると、雄型バヨネット160が外形引込み部128から離れることができるとともに第2のエリア156を通ることができるまで係止プレート120が下方へ移動する。
【0035】
上述したように、雌型受容コネクター100は多内腔構造で実現することができる。例えば、雌型受容コネクター100は2つ、3つ又はそれ以上の内腔を含むことができる。各内腔には係止プレートが設けられる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の係止プレートを一緒に連結することができる。さらに、幾つかの実施形態では、1つ又は複数の係止プレートをボタン108と一体的に形成することができる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の係止プレートを個別に形成し、その後でボタン108に連結することができる。さらに、幾つかの実施形態では、1つ又は複数の係止プレートの形状は、他の係止プレートとは異なる1つ又は複数の特徴を含むことができる。例えば、一実施形態では、第1の内腔と関連する第1の係止プレートが面取りされた近位面を有することができ、第2の内腔と関連する第2の係止プレートが湾曲した近位面を有することができる。別の例では、第1の係止プレートの遠位面が面取りされた面を有してもよく、第2の係止プレートの遠位面が平坦な面を有してもよい。
【0036】
図10は、例示的な実施形態によるデュアル内腔雌型受容コネクター200を示す。一実施形態では、デュアル雌型受容コネクター200を、血圧モニターからの管と患者の腕の周りに締めることができる血圧計のカフからの管に取り付けられる雄型コネクターとの間を接続するように設計することができる。デュアル内腔雌型受容コネクター200は、コネクター内の2つの空気通路を可能にする。上述した単一内腔と同様に、デュアル内腔雌型受容コネクター200は、上側部分204と下側部分206と、ボタン208とを含むことができるハウジング202を含む。
【0037】
図11は、係止プレート210と脚部212とを有するボタン208を示す。脚部212は、ボタン208をハウジング202内で上昇位置に保持するばね部材として働く。さらに、脚部212は、雄型コネクター230と雌型受容コネクターとが一緒に連結されると、前記雄型コネクター230を前記雌型受容コネクター内に固定するように保持力を与える。すなわち、脚部212は、係止プレート210が雄型コネクター230と係合している間に前記係止プレート210を適所に保持する。
【0038】
係止プレート210は、デュアル内腔雌型受容コネクター200のそれぞれの内腔に1つずつ2つの開口220を含む。幾つかの実施形態では、開口220は同一であるものとすることができる。すなわち、開口220は同じか又は同様のサイズ及び形状を有することができる。しかし、他の実施形態では、開口220は異なるサイズ及び形状を有していてもよい。さらに、幾つかの実施形態では、これらの内腔を用いて同じ流体を搬送することができるが、他の実施形態では、一方の内腔は他方の内腔とは異なる流体を搬送してもよい。
【0039】
係止プレート210の開口220は、雄型バヨネットコネクター230の雌型受容コネクター200からの抜去を防止しつつ、雄型バヨネットコネクター230の雌型受容コネクター200への挿入を容易にするように構成されている。したがって、開口220は湾曲した外形引込み部240を含む。外形引込み部240は、開口220の下縁242を構成する。外形引込み部240は図11及び図12に示されており、雌型受容コネクター200内への雄型バヨネットコネクター230の挿入又は固定を容易にするように湾曲した輪郭を提供する領域を概して有することができる。例えば、一実施形態では、中心領域250が、係止プレート210の近位縁から開口220の内側のほぼ平坦な面254へ向かって延在する湾曲部分252を含むことができる。ほぼ平坦な面254は、雄型バヨネットコネクター230の外面のアールに相当する円256(図12)のアールによって画定される輪郭を有する。輪郭のアールは、雄型バヨネットコネクター230のチャネルを受容して前記雄型バヨネットコネクター230のチャネルと結合することができる限りはより大きいか又はより小さくてもよい。ほぼ平坦な面254は左側領域260及び右側領域262へ延在している。左側領域260及び右側領域262では、ほぼ平坦な面254は係止プレート210の遠位縁264へ向かってテーパ状になっている。例示的な一実施形態では、引込み部240の角度は45度であり、概ね平坦な係止面254に対して0.020インチのアールにつながっている。図11において見てとれるように、係止面254は僅かな(例えば0.097インチ)のアールとともに形成することができる。係止縁254は、開口220の縁へ向かって左側領域260及び右側領域262内の球状のアールの付いた縁に遷移している。左側領域260及び右側領域262の形状は、雄型コネクター230が球状の面に載ってボタンを「下方」位置へ押しやるため、雄型コネクター230の挿入しやすさの主要な要因である。
【0040】
湾曲部分252も左側領域260及び右側領域262内へ延在している。左側領域260では、例えば湾曲部分は凸状の輪郭を有することができる。凸状の輪郭は、係止プレート210の近位縁266からその遠位縁264へ向かって延在することができる。左側領域260においてほぼ平坦な面254がテーパ状になっているため、凸状の輪郭は、中心領域250から左側領域260を通って進むにつれて広がる。湾曲部分の頂点が開口の縁272内へ延在し、湾曲した棚状部を形成する。右側領域262は概して左側領域260の鏡像であるため同様の特徴を有する。
【0041】
図12を参照すると、ほぼ平坦な面254の外形が見てとれる。上記で説明したように、中心領域250のほぼ平坦な面254は、雄型バヨネットコネクター230のチャネルの円周と相互に関連する円256の円周によって画定することができる。しかし、左側領域260及び右側領域262のほぼ平坦な面254は、異なる実施形態では異なる外形を有することができる。例えば、一実施形態では、ほぼ平坦な面254の外形は、左側領域260及び右側領域262のほぼ直線状の線によって画定することができる。幾つかの実施形態では、外形は、縁272に近づくにつれて減少するスロープを有することができ、凸状の外形を画定する。他の実施形態では、外形は僅かに凹状であってもよいが、中心領域の外形よりは凹状ではない。
【0042】
外形引込み部240は、挿入中に雄型バヨネットコネクター230に対して最初の接触面を提供する。図13は、雌型受容コネクター200に入る雄型バヨネットコネクターを示す。図13では、上部ハウジング部材が、ハウジング内の細部を示すために取り外されている。図14は、中心領域250の外形引込み部240と接触する雄型バヨネットコネクター230を示す断面図である。外形引込み部240と雄型バヨネットコネクター230との接触によって、図15に示されるように雄型バヨネットコネクター230のシール面が開口220を通ることができるまで係止プレート210を下方へ押しやる。雄型バヨネットコネクター230は、前記雄型バヨネットコネクター230のチャネルと中心領域250のほぼ平坦な面254とが係合して(図16)雄型コネクター230を雌型コネクター200内に固定するまで開口220内に更に挿入することができる。雄型バヨネットコネクター230が雌型受容コネクター200内に固定されると、ゴム製Oリングのようなシール部材が雄型バヨネットコネクター230のシール面と接触して内腔をシールすることができる。
【0043】
図17に示されるように、ほぼ平坦な面254は、平坦である外形引込み部240の遠位面280と垂直に隣接することができる。すなわち、一実施形態では、外形引込み部240の遠位面は平坦であるものとすることができる。幾つかの実施形態では、外形引込み部240の遠位面と係止プレート210の遠位面とは同じ面であるものとすることができる。他の実施形態では、これらの面は異なる面を構成してもよい。チャネルの対応する係合面も平坦にし、雌型受容コネクター200内へ雄型バヨネットコネクター230を固定するのを助けることができる。他の実施形態では、係止プレート210の遠位面280は他の形態をとってもよい。例えば、一実施形態では、遠位面280は面取りされることができる。
【0044】
図17は、雄型バヨネットコネクター230が係止プレート210内に固定されている状態の、ボタン208と雄型バヨネットコネクターとの部分断面図でもある遠位斜視図である。見てとれるように、雄型バヨネットコネクター230は開口220の下側部分内で固定されており、開口の上側部分は空いている。さらに、外形引込み部240と、ほぼ平坦な面254と、係止プレート210の遠位面280とは、それぞれが雄型バヨネットコネクター230のチャネルと接触し、雄型バヨネットコネクターを固定することができる。
【0045】
他の実施形態では、外形引込み部240は他の形態をとってもよいことを理解されたい。図18〜図20は例示的な外形引込み部の代替的な実施形態を示す。特に、図18は、図11及び図12に示される実施形態と同じ包括的な特徴を有するが、開口220の縁272へ更に上方へ延在している左側領域及び右側領域に外形引込み部282を有する実施形態を示す。図18はより小さい「球状」のアールを有し、この場合、雄シャフトが許容差範囲の大きい端に成形される。より小さいアールであれば、雄シャフトをボタンラッチ上でより容易に滑らせて前記ボタンラッチを下方へ押しやることが可能となる。したがって、左側領域及び右側領域の外形引込み部282は、図11及び図12に示す実施形態と比較してより緩やかな輪郭を有することができる。
【0046】
図19は、狭くて短い平坦な係合面292上にほとんど側部ロフトを有しない連続的な外形を有する外形引込み部290を有する実施形態を示す。すなわち、平坦な係合面292の全体が、雄型バヨネットコネクター230のチャネルの円周に相当する円の円周によって画定される外形を有することができる。ほぼ平坦な面292は、係止プレート210の近位縁294から遠位縁296へ、縁272に近づくにつれて徐々にテーパ状になっている。
【0047】
図20は、図18及び図19の形状よりも高い縁ロフト300を有するが、図3の実施形態におけるよりも低いロフトを有する外形引込み部298を有する、図11、図12及び図18に示される実施形態と同様の実施形態を示す。図20はより大きい球状のアールを有し、この場合、雄シャフトが許容差範囲の小さい側に成形される。より大きい球状のアールは、引込み部298と雄シャフトとの間の結合が、公称寸法に合わせて成形されたシャフトと比較しておよそ同じ雄挿入深さで生じることを可能にする。平坦な面302は図19の実施形態におけるよりも広く、開口の底面にわたって棚状部を形成するように縁272内へ延在する。図20において、縁272は厚く平坦で直線状である。
【0048】
外形引込み部は、係止プレートの堅牢な遠位縁を維持しながらも雄型コネクターの比較的小さい挿入力を維持するように設計されているため、雄型コネクターを雌型受容コネクターに完全に挿入すると前記雌型受容コネクターに対して係止/保持する。上述した種々の実施形態のプロトタイプを構築し、係止プレートを下方へ作動して雄型コネクターの挿入を可能にする雄型コネクター挿入力が比較的小さいことを確認する実験を行った。さらに、雄型コネクターが雌型受容コネクターに完全に挿入されて係止されているときに前記雌型受容コネクターからの分離をもたらす軸方向の引っ張り力が比較的大きいことを確認する実験を行った。
【0049】
前述の記載を前提に変形及び代替的な実施形態をなすことができることが当業者には明らかであろう。そのような変形及び代替的な実施形態はしたがって本発明の範囲内にあるとみなされる。例えば、外形、外形引込み部を形成するように湾曲部分を有する外形引込み部を実現することができる。
【0050】
本明細書において用いる場合、内腔は、その定義の意味を指すだけではなく、開口、開口又は他の通路も指す。本明細書において言及される流体は、ガス状、液体、又はチューブを通って流動可能な材料の他の状態(すなわち粒状)とすることができる。さらに、コネクター構造を、一緒に接続されるときは上記ではシールされるものとして概して記載したが、シールされてもシールされなくてもよい。雄型デュアルバヨネットコネクターと雌型受容コネクターと、それらのそれぞれのチューブ形材との間の接続は、返し付きの継手以外によるものとすることができ、例えば、ねじ山、返しを用いない圧入、ジョンゲスト社製の継手、フェルール及びパネルマウントによるものとすることができるが、これらに限定されない。
【0051】
方向に関する全ての言及(例えば上側、下側、上方、下方、左、右、左側、右側、上部、底部、上、下、内側、外側、垂直、水平、時計回り及び反時計回り)は、本発明の例を読み手が理解することを補助するために識別する目的で使用されるに過ぎず、特許請求の範囲において具体的に記載されない限り、特に本発明の位置、向き又は使用に関して限定するものではない。接合に関する言及(例えば取り付けられる、連結される、接続される、接合される等)は、広範に解釈されるべきであり、要素の接続部間の中間の部材、及び要素間の相対的な移動を含むことができる。したがって、接合に関する言及は、必ずしも2つの要素が直接的に接続されて互いに固定された関係にあることを示唆するものではない。
【0052】
本明細書に直接的又は間接的に記載される方法論において、種々のステップ及び動作は1つの可能な動作の順で記載されるが、当業者は、ステップ及び動作を、本発明の精神及び範囲から必ずしも逸脱することなく再構成するか、入れ替えるか、又は排除することができることを認識するであろう。上記の記載に含まれているか又は添付の図面に示されている全ての事項は例示に過ぎないものとして解釈されるべきであり限定するものとは解釈されないことが意図される。添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神から逸脱することなく細部又は構造の変更を行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部ハウジング部分と前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分とを有するハウジングと、
前記ハウジング内に移動可能に連結されているボタンと、
前記ボタンに連結され、前記ボタンとともに移動するようになっている係止プレートとを備える管部を接続する雌型受容コネクターであって、
その係止プレートは外形引込み部を有し、前記外形引込み部は、
雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の近位側に位置する結合面であって、前記係止プレートの開口の少なくとも3つの側の少なくとも一部に沿って延在し、前記少なくとも3つの側のうちの1つ又は複数に沿ってテーパ状になっている結合面と、
前記雄型コネクターを前記雌型受容コネクターの前記ハウジング内に固定するように前記外形引込み部の側縁の遠位側に位置する係止面と、
前記結合面と前記係止面との間に位置するほぼ平坦な面と、
を更に有する、
ことを特徴とする管部を接続する雌型受容コネクター。
【請求項2】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、前記係止面は前記ほぼ平坦な面に対して垂直である雌型受容コネクター。
【請求項3】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、前記結合面は面取りされた面を含む雌型受容コネクター。
【請求項4】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、
前記係止プレートの前記開口は2つの重なるエリアを有し、
第1のエリアが、第2のエリアを画定する第2の円の円周よりも小さい第1の円の円周によって画定されており、それによって、
前記雌型受容コネクターは、前記雄型コネクターを前記第2のエリアに通して前記雄型コネクターを前記第1のエリア内に固定することを可能にするように構成されている雌型受容コネクター。
【請求項5】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、前記ボタンと前記係止プレートとは一体的に形成されている雌型受容コネクター。
【請求項6】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、
前記ほぼ平坦な面は前記開口の側縁まで延在し、
前記ほぼ平坦な面は前記縁において厚さが遠位にテーパ状になっている雌型受容コネクター。
【請求項7】
請求項6に記載の雌型受容コネクター
前記結合面は、前記ほぼ平坦な面がテーパ状になるにつれて厚さが遠位に広がる雌型受容コネクター。
【請求項8】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、
前記ほぼ平坦な面は、前記雄型コネクターの外面のアールに相当する円のアールによって画定されているほぼ一定の外形を有する雌型受容コネクター。
【請求項9】
流体を流す少なくとも1つの内腔を画定しているハウジングであって、上部ハウジング部分と前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分とを更に備える、ハウジングと、
前記ハウジング内に移動可能に連結されているとともに前記上部ハウジング部分によって保持されているボタンと、
を備える流体を搬送する雌型受容コネクターであって、
前記ボタンは、前記ボタンに連結されているとともに、前記ボタン又は前記係止部材の表面に力が加わると前記ボタンとともに変位するようになっていて、開口を画定する前記係止部材は、前記開口の縁を画定する外形引込み部を有する係止部材を有し、
前記外形引込み部は、
雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の底面の近位側に位置する湾曲面と、
前記雌型受容コネクターの前記ハウジング内に前記雄型コネクターを固定するように前記外形引込み部の前記底面の遠位側に位置する係止面と、
前記湾曲面と前記係止面との間に位置するほぼ平坦な面であって、前記湾曲面は前記係止部材の近位面から前記ほぼ平坦な面へ延在するほぼ平坦な面と、
を更に有する、
ことを特徴とする流体を搬送する雌型受容コネクター。
【請求項10】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記ほぼ平坦な面は前記開口の側縁まで延在し、
前記ほぼ平坦な面は前記縁において厚さが遠位にテーパ状になっている雌型受容コネクター。
【請求項11】
請求項10に記載の雌型受容コネクターであって、
前記湾曲面は、前記開口の前記側縁へ向かって延在しており、
前記湾曲面は、前記ほぼ平坦な面がテーパ状になるにつれて厚さが遠位に広がる雌型受容コネクター。
【請求項12】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記湾曲面の頂点は前記開口の前記側縁へ延在して湾曲した棚状部を形成する雌型受容コネクター。
【請求項13】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記湾曲面は前記開口の前記側縁において終端している雌型受容コネクター。
【請求項14】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記ほぼ平坦な面は、前記雄型コネクターの外面のアールに相当する円のアールによって画定されているほぼ一定の外形を有する雌型受容コネクター。
【請求項15】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記係止面は前記ほぼ平坦な面に対して垂直である雌型受容コネクター。
【請求項16】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記外形引込み部の前記係止面は前記係止部材の遠位面と同じである雌型受容コネクター。
【請求項1】
上部ハウジング部分と前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分とを有するハウジングと、
前記ハウジング内に移動可能に連結されているボタンと、
前記ボタンに連結され、前記ボタンとともに移動するようになっている係止プレートとを備える管部を接続する雌型受容コネクターであって、
その係止プレートは外形引込み部を有し、前記外形引込み部は、
雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の近位側に位置する結合面であって、前記係止プレートの開口の少なくとも3つの側の少なくとも一部に沿って延在し、前記少なくとも3つの側のうちの1つ又は複数に沿ってテーパ状になっている結合面と、
前記雄型コネクターを前記雌型受容コネクターの前記ハウジング内に固定するように前記外形引込み部の側縁の遠位側に位置する係止面と、
前記結合面と前記係止面との間に位置するほぼ平坦な面と、
を更に有する、
ことを特徴とする管部を接続する雌型受容コネクター。
【請求項2】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、前記係止面は前記ほぼ平坦な面に対して垂直である雌型受容コネクター。
【請求項3】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、前記結合面は面取りされた面を含む雌型受容コネクター。
【請求項4】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、
前記係止プレートの前記開口は2つの重なるエリアを有し、
第1のエリアが、第2のエリアを画定する第2の円の円周よりも小さい第1の円の円周によって画定されており、それによって、
前記雌型受容コネクターは、前記雄型コネクターを前記第2のエリアに通して前記雄型コネクターを前記第1のエリア内に固定することを可能にするように構成されている雌型受容コネクター。
【請求項5】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、前記ボタンと前記係止プレートとは一体的に形成されている雌型受容コネクター。
【請求項6】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、
前記ほぼ平坦な面は前記開口の側縁まで延在し、
前記ほぼ平坦な面は前記縁において厚さが遠位にテーパ状になっている雌型受容コネクター。
【請求項7】
請求項6に記載の雌型受容コネクター
前記結合面は、前記ほぼ平坦な面がテーパ状になるにつれて厚さが遠位に広がる雌型受容コネクター。
【請求項8】
請求項1に記載の雌型受容コネクターであって、
前記ほぼ平坦な面は、前記雄型コネクターの外面のアールに相当する円のアールによって画定されているほぼ一定の外形を有する雌型受容コネクター。
【請求項9】
流体を流す少なくとも1つの内腔を画定しているハウジングであって、上部ハウジング部分と前記上部ハウジング部分に連結されている底部ハウジング部分とを更に備える、ハウジングと、
前記ハウジング内に移動可能に連結されているとともに前記上部ハウジング部分によって保持されているボタンと、
を備える流体を搬送する雌型受容コネクターであって、
前記ボタンは、前記ボタンに連結されているとともに、前記ボタン又は前記係止部材の表面に力が加わると前記ボタンとともに変位するようになっていて、開口を画定する前記係止部材は、前記開口の縁を画定する外形引込み部を有する係止部材を有し、
前記外形引込み部は、
雄型コネクターと結合するように前記外形引込み部の底面の近位側に位置する湾曲面と、
前記雌型受容コネクターの前記ハウジング内に前記雄型コネクターを固定するように前記外形引込み部の前記底面の遠位側に位置する係止面と、
前記湾曲面と前記係止面との間に位置するほぼ平坦な面であって、前記湾曲面は前記係止部材の近位面から前記ほぼ平坦な面へ延在するほぼ平坦な面と、
を更に有する、
ことを特徴とする流体を搬送する雌型受容コネクター。
【請求項10】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記ほぼ平坦な面は前記開口の側縁まで延在し、
前記ほぼ平坦な面は前記縁において厚さが遠位にテーパ状になっている雌型受容コネクター。
【請求項11】
請求項10に記載の雌型受容コネクターであって、
前記湾曲面は、前記開口の前記側縁へ向かって延在しており、
前記湾曲面は、前記ほぼ平坦な面がテーパ状になるにつれて厚さが遠位に広がる雌型受容コネクター。
【請求項12】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記湾曲面の頂点は前記開口の前記側縁へ延在して湾曲した棚状部を形成する雌型受容コネクター。
【請求項13】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記湾曲面は前記開口の前記側縁において終端している雌型受容コネクター。
【請求項14】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記ほぼ平坦な面は、前記雄型コネクターの外面のアールに相当する円のアールによって画定されているほぼ一定の外形を有する雌型受容コネクター。
【請求項15】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記係止面は前記ほぼ平坦な面に対して垂直である雌型受容コネクター。
【請求項16】
請求項9に記載の雌型受容コネクターであって、
前記外形引込み部の前記係止面は前記係止部材の遠位面と同じである雌型受容コネクター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2013−515925(P2013−515925A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546209(P2012−546209)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/061892
【国際公開番号】WO2011/079225
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/061892
【国際公開番号】WO2011/079225
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】
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