説明

外科手術装置

【課題】内腔組織の残余部分を締結手段によって吻合するように内腔組織の疾患部分を内腔内から切除する装置を提供する。
【解決手段】好ましくは内腔中において、組織(210)、好ましくは内腔組織(208)を切除し、器官の他の部分をステープルまたはその他の締結手段によって吻合する外科手術法および装置(12)。この装置は人体の自然開口または外科的切開口を通して挿入され、次に内視鏡または放射線撮像案内を使用して、手術を実施する区域まで前進させられる。内視鏡および診断撮像案内のもとに、装置は切除される組織(208、210)を装置の内部キャビティに入れるように配置される。そこで装置がステープリングの後に疾患組織を切断し、この切断された疾患組織を装置内部に保持する。健康組織の縁に生じた裂開は外科ステープルによって吻合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は外科手術装置、さらに詳しくは、好ましくは内腔内部において内腔またはその他の組織の疾患部分またはその他の望ましくない部分を切除し、他の健康な内腔組織またはその他の組織を吻合する外科手術装置に関するものである。また、本発明は結腸・直腸外科手術装置ということができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、結腸・直腸等の内腔を有する組織の手術は、腹部を開腹して結腸等の外側から悪性組織を摘出除去する外科手術が採用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来行われている外科手術においては、内腔組織を外側から切断するものであるために、内腔組織に開口が形成されてしまい、悪性組織が他の健康な組織に触れたり、悪性組織から悪性成分が他の健康組織が存在する部位に流出してしまうという不都合があった。
【0004】
本発明はこれらの点に鑑みてなれたものであり、内腔組織の残余部分を締結手段によって吻合するように内腔組織の疾患部分を内腔内から切除する装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の外科手術装置は、
内腔内作動カプセルを人体内腔の内部の湾曲路線にそって手動的に前進させ、前記カプセルを人体外部の手術医制御モジュールに接続し、また前記制御モジュールから前記作動カプセルに対して制御信号を伝達する装置において、
i.一対の環状に離間された可撓性管状シースと、
ii.操作制御信号伝達手段を挿通するための複数のアパチュアを含み、前記装置が前記曲線通路を画成するために曲がる際に軸方向力を伝達すると共に前記装置のこのような曲線曲げを所定度に制限する手段と、
iii.前記装置の長さにそって延在し、前記軸方向力伝達手段の中に配置され、前記制御モジュールから前記操作カプセルに対して前記制御信号を伝達する縦方向に細長い波状手段とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、次のような格別な効果が発揮される。
【0007】
前記のようなアスペクトにおいては、本発明は好ましくは問題の疾患組織の周囲の軸方向に離間した部分において組織学的に正常な内腔組織を把持し、引張りを伴なう機械的圧縮力または吸引作用によって、すなわち引張りを伴なう負圧によって、内腔組織の乱されない区域から離間された切断区域の中に、この把持された組織を引張り込む手段を含む。問題の疾患部分またはその他の望ましくない組織は組織学的に正常な組織によって包囲されているのであるから、これらの疾患部分またはその他の望ましくない組織は切断区域の中に、好ましくは切断区域を通して引き込まれる。
【0008】
さらに、本発明の装置は、疾患内腔組織を周囲の健康組織から分離し、さらに疾患部分またはその他の望ましくない内腔組織の分離によって生じる開口の回りにこの開口を横断して健康内腔組織を締結するように内腔組織を相互に固定してこの開口を閉鎖させる手段を含む。この組織締結・分離手段は好ましくは疾患部分またはその他の望ましくない組織の切断前に健康組織を相互に締結して、疾患組織がその後健康組織と接触する可能性を最小限に成し、また残存開口が疾患部分またはその他の望ましくない組織を除去された組織壁体を通しての物質漏れを生じる可能性を最小限に成す。
【0009】
好ましくは本発明の装置の1つの実施形態において、装置の切断手段部分は、装置の他の部分に対してまた装置を挿入した内腔に対して縦方向軸線にそって並進する縦方向に細長いブレードを含む。本発明のステープリング・切断アスペクトにおいて、本発明は単一長のステープリング・切断手術には限定されない。ステープリング・切断手術はステープリング・切断経路の限定された部分にのみそって実施することができるので、外科医の目的はポリープまたは場合によっては虫垂の除去にあって除去される組織が比較的小さくおよび/または正面配向にあるならば、手術医またはその他の看護人は組織のステープリング・切断手術の実施される経路の長さを調整し制御することができる。
【0010】
カプセルを使用する内腔内手術はカプセルを通して通常の内視鏡を容易に導入させ、この場合内視鏡はカプセルに出入する「へび」または「望遠鏡」とみなされ、このカプセルおよびこのカプセルが手術制御モジュールと接続される管状連結部材に対して実質的に同軸的に移動する。内視鏡によって手術医はカプセルを内腔まで目視案内することができ、この内視鏡は、好ましくは手術制御モジュールと反対側のアパチュアを通してカプセルの末端から突出して手術医に良好な視界を与える。
【0011】
内視鏡を使用しこの内視鏡から視界を与えられる手術医がカプセルを内腔の所望位置まで案内した時、内視鏡をカプセルの中に引き込ませると、手術医はカプセルによって実施される組織把持・ステープリング・切断操作をカプセル内部から観察することができる。疾患部分またはその他の望ましくない組織が周囲の健康組織から切断除去された後に、カプセルを開くと、手術医は切開部位とステープリング閉鎖状態とを内視鏡によって観察し、さらに必要ならば出血する血管を焼灼することができる。出血がなくても、カプセルを開いたままにして、内視鏡を使用して、健康な内腔壁体組織を通して漏れの生じるような開口またはその他の部位の存在しないことを手術医が確信できるまで切開部位を観察することができる。さもなければ、内視鏡をカプセルからさらに内腔内部まで軸方向に前進させてカプセル外部から切開部位およびそのステープリング閉鎖状態を観察することができる。
【0012】
さらに、他のアスペクトにおいて本発明は、望ましくない内腔組織の円筒形壁体部分を内腔内から切除し切除部位の両側の残存内腔壁体組織を周方向に固定する装置を提供する。このアスペクトにおいて、本発明の装置は好ましくは円筒形内腔組織部分として切除される望ましくない内腔組織に隣接する組織の円形縁部分を相互に締結して、さもなければ内腔組織の切除に際して生じるような破口の形成を防止する手段を含む。このアスペクトにおいて、本発明は好ましくは内腔組織の相互に締結された円形縁の放射方向内側の内腔組織から望ましくない組織部分を円筒形断片として切除する手段を含む。好ましくは本発明のこのアスペクトにおいて、組織締結・切除手段は円形組織縁の周囲360度にそって同時的に組織を締結する。また、このアスペクトにおいて、この組織締結・切除手段は円形組織縁の周囲360度にそって同時的に組織を切断する。さらに、このアスペクトにおいて、組織締結・切断手段は好ましくは組織を順次締結し切断する手段である。本発明のさらに他のアスペクトにおいて、本発明の装置の実施形態は組織締結手段の少なくとも一部として組織を一体的にステープリングする手段を含む。
【0013】
本発明のさらに他のアスペクトにおいて、本発明は連続的環状リップを含む内腔環状切除装置を提供する。縫合手段は好ましくは前記リップの回りで組織部分を貫通して組織を一体的に固定する。
【0014】
さらに、他のアスペクトにおいて本発明は人工的締結手段によって組織を吻合することによって内腔の中で組織の厚さ全部を切除する方法を提供する。
【0015】
本発明の方法の1つのアスペクトによれば、自然に存在する身体開口を通してまたは外科的に作られた裂開部を通して内腔の中に組織切断機器を挿入する段階を含む。この方法の第2段階は、内腔中において機器を疾患組織または切除しようとする組織の区域まで前進させ、そこで疾患組織を除去しまたは内腔を結紮する手術を実施するにある。本発明のさらに他の段階は、切断位置まで押され引張られまたは操作された望ましくない組織の除去の結果として生じる可能性のある開口を閉鎖するために、内腔壁体を画成する周囲組織を縫合するにある。本発明の次の段階は、このような疾患組織を周囲組織から内腔中の機器によって切断するにある。
【0016】
次の段階は、切除される組織部分を機器の内部キャビティの中に交互に押し引張りまたは操作するにある。
【0017】
次の段階は、切断された組織部分を機器の内部キャビティの中に、内腔壁体から離間し分離された位置に保持するにある。次の段階は、切断された組織部分を機器の内部キャビティの中に保持しながら、機器を内腔にそって身体の開口部から引き出すにある。
【0018】
他のアスペクトにおいて本発明は内腔中において内腔組織を円筒形に切り出す方法を提供するにあり、この方法は、自然に存在する身体の開口を通して人体内腔の中に組織縫合および切断機器を挿入する第1段階を含む。この方法の第2段階は、前記内腔中において前記機器を切除されるべき望ましくない内腔組織の区域まで前進させるにある。第3段階は、前記の円筒形に切除されるべき望ましくない内腔組織を前記機器の切断部分の中に引き込むにある。第4段階は、前記の望ましくない内腔組織を円筒形組織部分として除去することから生じうる開口を閉鎖するために、除去される前記内腔組織の環状縁の周囲組織を締結するにある。第5段階は、前記望ましくない内腔組織を前記周囲組織から切断するにある。
【0019】
本発明のオプション段階は、切断された望ましくない円筒形内腔組織を健康な内腔壁体組織から離間保持するため、機器を人体開口から引き出す際に切断された望ましくない内腔組織を機器内部に保持するにある。
【0020】
本発明の方法のこのアスペクトにおいて、組織ステープリングは好ましくは組織円形縁の外周360度全体にそって同時的に実施される。同様に組織切断段階は、好ましくは組織円形縁の外周360度全体にそって同時的に実施される。
【0021】
本発明の方法および装置の重要なアスペクトは、疾患組織を包囲する内腔壁体組織の縫合が、本発明の装置の装入された内腔の周囲組織から疾患組織または望ましくない組織を切断する前に実施されることにある。
【0022】
本発明の方法および装置の重要なオプションアスペクトは、切断または切除された組織を装置内部に、内腔壁体から離間して保持するにある。これは、切断された疾患組織またはその他の望ましくない組織と身体の一部としての他の健康組織との接触の可能性を低減させ、また内腔内容物の周囲空間中への漏れの可能性を防止するが故に重要である。
【0023】
本発明の方法および装置の他の重要なアスペクトは、悪性組織、疾患組織またはその他の望ましくない組織が内腔壁体から除去される際に、内腔壁体組織がその厚さ全体にそって切断され除去され、組織の一部の層が除外されまたは残存しないことにある。さらに、本発明の方法および装置は、切除の完了後に疾患組織が残存する可能性を低減させ効率的に最小限にすることによって壁体組織の完全除去を容易に実施できることにある。
【0024】
本発明の方法および装置は、滅菌のための卵管の切除など、健康な正常組織についても応用可能である。
【0025】
また、本発明は虫垂切除を実施するためにも応用できる。このような場合、本発明の装置と共にバルーンおよび通常の内視鏡を使用して、虫垂を腸管の中に引き出し、虫垂を完全に逆転することなく本発明の装置のカプセル部分の中に引き込むことができる。望ましくは虫垂は部分的にのみ逆転される。しかし完全逆転も可能である。虫垂がカプセルの中に十分に引き込まれた時、虫垂の基部において縫合と組織切断を実施すると、虫垂がカプセルの中に保持される。この処置は特に虫垂石が検出された時に望ましく必要とされる。
【0026】
本発明の方法および装置は主として胃腸系統の手術に適用されるが、生殖・尿管を含む他の器官系統の手術にも適用可能である。また、本発明の装置および方法は、生体組織検査の実施、あるいは胸腔または腹腔などの身体腔中に内視鏡型、放射線型またはその他の型の撮像を使用して組織の遠隔切除を実施するなど、小皮膚切開のために変形することができる。さらに、本発明の装置および方法を使用して内臓外科手術を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1A】本発明のアスペクトにより(結腸などの)内腔の中で内腔壁体から悪性またはその他の望ましくない組織を除去する装置の好ましい第1実施形態の同一大図であって、図1Aと図1Bに分割され、図1Aは本発明による装置の制御モデル部分と可撓性管状部材を収容するケーブルの一部とを示す同一大図
【図1B】本発明のアスペクトにより(結腸などの)内腔の中で内腔壁体から悪性またはその他の望ましくない組織を除去する装置の好ましい第1実施形態の同一大図であって、図1Aと図1Bに分割され、図1Bは本発明による縦方向に細長いカプセルおよび図1Aに図示されていない可撓性管状部材ケーブル部分を示す同一大図
【図2】通常の内視鏡を含み、この内視鏡を使用して内腔中において内腔壁体から悪性組織、疾患組織またはその他の望ましくない組織を除去する装置の側面図
【図3】本発明による可撓性管状部材を収容するケーブルの一部(図2のボックス部分)を示す部分破断拡大図
【図4】図3の矢印4−4線にそった可撓性管状部材ケーブルの断面図
【図5】図4の矢印5−5線にそった可撓性管状部材ケーブルの断面図
【図6】図1A、図1B、図2、図3、図4および図5に図示の可撓性管状部材ケーブルの中に相互に離間して配置された2つの円錐形ディスクの側面図
【図7】カプセルの軸線に対するカプセルの横方向運動を制御するためのノブおよびケーブルの運動を示す図2の7−7線にそった制御モジュールの部分破断断面図
【図8】縦方向軸線に対して左右運動を成すカプセルの平面図
【図9】縦方向軸線に対して左右運動を成すカプセルの平面図
【図10】カプセルの軸線に対するカプセルの垂直運動を制御するためのノブおよびケーブルの運動を示す図2の7−7線にそった制御モジュールの部分破断断面図
【図11】縦方向軸線に対して上下運動を成すカプセルの平面図
【図12】縦方向軸線に対して上下運動を成すカプセルの平面図
【図13】カプセルの開閉運動を成すためのノブおよびケーブルの運動を示す図2の7−7線にそった制御モジュールの部分破断断面図
【図14】閉鎖位置にある本発明によるカプセルの図9の14−14線にそった垂直断面図
【図15】開放位置にある図14のカプセルの部分的断面を示す側面図
【図16】図10と図13の制御モジュールを左方から右方に見た部分的断面図
【図17】制御モジュールの二、三の部品が相異なる位置にある図16と類似の図
【図18】本発明によるカプセルを開いて組織ステープリング・切断装置の一部を示す部分破断された同一大図
【図19】図18のカプセルの下方シェルのリップ部分の同一大図であって、さらにステープリング・切断装置を示す図
【図20】本発明による縫合支持部材の側面図
【図21】図20の縫合支持部材の平面図
【図22】図20および図21に図示の縫合支持部材を左方から右方に見た側面図
【図23】リップ中の図20、図21、図22の縫合支持部材の同一大図
【図24】図19のカプセルの下方リップ部分の内部を示す部分破断側面図
【図25】図24の25−25線にそった断面図であって、ナイフ装置およびステープルを示す図
【図26】図24の26−26線にそったカプセルの上方リップおよび下方リップの断面図
【図27】図16および図17と同一側面から見られた本発明による組織グラバー装置の部分的破断側面図
【図28】カプセルを開き遠隔制御組織グラバーを示すカプセル側面図
【図29】制御ノブを使用してカプセルの各部を制御するモジュール構造を示す部分破断同一大図
【図30】図1B、図2、図8、図9、図11、図12、図14、図15、図18および図28に図示のカプセルを開き組織グラバーおよび制御ケーブルを示す同一大図
【図31】図30のカプセルにおいて悪性組織、疾患組織またはその他の望ましくない組織をカプセル内部で捕捉し、締結し、周囲の健康組織から切断する構造を示す部分破断同一大図
【図32】本発明による装置のカプセルの他の実施形態を示す部分断面側面図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を図面に示す実施形態について詳細に説明するが本発明はこれに限定されない。
【0029】
付図一般について、特に図1Aおよび図1Bについて述べれば、結腸などの内腔中において結腸壁体などの内腔壁体から悪性組織、その他の疾患組織またはその他の望ましくない組織を除去する装置は全体として10で示され、縦方向に細長い手術用カプセル12、手術制御モジュール14、および前記カプセル12と制御モジュール14とを連結する可撓性管状部材を担持するケーブル16とを含む。好ましくはカプセル12は外側シェル18を含み、この外側シェル18は好ましくは湾曲した端部20を有し、またこの端部20は装置10の縦方向末端である。
【0030】
図2は、前記の図1Aおよび図1Bにおいて10で示した内腔壁体から悪性組織、その他の疾患組織またはその他の望ましくない組織を除去する装置10の好ましい実施形態を内視鏡と共に使用する方法を図示し、この場合、内視鏡216は可撓性管状伝送手段220の末端に先端部218を有する。伝送手段220は、装置10の縦方向に細長いカプセル12と可撓性管状部材を担持するケーブル16とにそって軸方向に延在する通路の中に嵌合しこの通路中を通る。
【0031】
さらに、内視鏡216は、図2において全体として円錐形で示される制御セグメント222を含む。この制御セグメント222は接眼レンズ224、入射光源224、運動制御ディスク228、運動制御ノブ230、アクセスポート232、および制御用ボタン234を含む。
【0032】
内視鏡216の可撓性管状伝送手段220の先端部218は、伝送手段226中を通り光源226から光を受ける光ファイバによって光を供給される。この先端部218は手術医またはその他の看護者が運動制御ディスク228と運動制御ノブ230とを回転させることにより、また内視鏡、特に伝送手段220を軸方向に前進させることにより操作される。運動制御ディスク228はこれを指でつかみやすくするため、カーブ状に切り出された縁部を有する。
【0033】
手術医および担当者は先端部218を直腸を通して結腸の中に挿入し、その後伝送手段220が結腸の中にさらに前進させられるに従って、接眼レンズ224を見ながら先端部218を結腸中を上方に案内することにより結腸を観察することができる。光ファイバが接眼レンズ224を先端部218と接続させることによって、内視鏡216の可撓性管状伝送手段220が結腸の曲がりくねった通路にそって前進させられる際に手術医またはその他の看護人が前方の視界を観察することができる。オプションとして、内視鏡を接眼レンズ224と接続する代わりにまたはこれと共に、テレビカメラに接続された観察用光ファイバを用いることができ、これにより手術医またはその他の看護人は先端部218から見られる結腸内部を高解像度テレビスクリーン上に見ることができる。
【0034】
また、内視鏡216はオプションとして、先端部218に小型ヒータを備えて所望のように焼灼機能を実施することができる。さらに、手術医またはその他の看護人はカテーテルまたはその他の可撓性プローブをアクセスポート232の中から挿通し、伝送手段220の長さにそって通して先端部218から突出させて所望の外科手術またはその他の病理学的操作を実施することができる。
【0035】
さらに、図4と図5について述べれば、可撓性管状伝送手段220がそれぞれ軸方向および横方向断面で図示されている。内視鏡216はその内部の伝送手段220を通して延在する4本の軸方向通路を備える。これらの通路はそれぞれ数字236に下付き文字1乃至4を付けて示す。代表的には、図1の通路236が先端部218まで光を伝送する光ファイバストランドを収容し、図2通路236が先端部218において見られる画像を接眼レンズ224および/または適当なテレビディスプレイ装置まで伝送する光ファイバストランドを収容し、第3通路236が制御ディスク228および運動制御ノブ230によって作動される制御ケーブルまたはその他の制御機構を収容し、また第4通路236は空であって、手術医またはその他の看護人がアクセスポート232から各種の装置を挿入するために使用することができる。これらの通路236の中に収容される光ファイバ、制御機構および光伝送手段は図面の簡略化のために図示されていない。
【0036】
可撓性管状伝送手段220は直腸組織を損傷することなく直腸から結腸の中に挿入することができるように、好ましくは可撓性フォーム様物質またはその他の物質とするが、さもなければ可撓性ゴム、ビニルまたはその他の平滑な物質のシースによって包囲される。
【0037】
伝送手段220は装置10の中に配置される時、好ましくはケーブル16と同軸同心とするが、図4と図5に図示のようにこれは必ずしも必要でない。
【0038】
図2および追加的に図8、図9、図11、図12、図14、図15、図18、図28および図30について述べれば、カプセル18は上方シェル部22と下方シェル部24とを含み、これらの部分がヒンジまたはその他適当な連接手段によって連接され、これらのヒンジは図1には図示されていないが、図15には図示され全体として44で示されている。
【0039】
これらの上方および下方シェル部分22、24はヒンジ44またはその他の連接手段の回りに縦方向に整列させられまた相互に可動であるので、相対回転運動によってシェル18を開くことができる。
【0040】
上方および下方シェル部分22、24はそれぞれリップ部分26、28を備え、これらのリップは、図14に図示のように外側シェル18が閉じられて上下のシェル部分が相互に近接している時、好ましくは相互に離間させられる。
【0041】
図1、特に図1Aおよび図7、図10、図13、図16、図17、図27および図29について述べれば、手術医制御モジュール14はベース30、ハンドル32、ベース30上にハンドル32によって支持されたハウジング34、トリガ36、およびカプセル12の遠隔制御を容易にするための下記に詳細に述べる複数の制御ノブを含む。これらの制御ノブは外側シェル開閉制御ノブ38、カプセル左右制御ノブ40およびカプセル上下制御ノブ42を含み、これらのノブはすべて図1に見られる。これらの制御ノブはそれぞれの軸上に付けられ、これらの軸は図1Aにおいてほとんど見られないので番号を付けられていないが、これらの軸はハウジング34中のそれぞれのプーリを回転させてその回りに巻き付けられたケーブルを移動させる。また図7、図10、図13、図16、図17、図27および図29の中に各制御ノブ38、40、42が図示されている。
【0042】
結腸などの内腔中において結腸壁体などの内腔壁体から悪性組織、その他の疾患組織またはその他の望ましくない組織を除去する装置10は、作動カプセル12が直腸を通して結腸の中に挿入される際に、制御モジュール14が患者の身体の外側に配置されるが、可撓性管状部材を担持するケーブル16によってカプセル12に連接されるように設計される。
【0043】
図16と図17に最もよく見られるように、制御モジュール14はさらに螺旋形鋼バネ部材54を含み、このバネ部材はトリガ36を第1ケーブル48を引張る方向に動かないように片寄らせ、この第1ケーブルはプーリ52に連結されてこのプーリの回転に際してその回りに巻き付けられる。第1ケーブル48は可撓性管状部材ケーブル16を通してカプセル12の中に延在し、ランプ・ナイフ組立体50に連接され、この組立体50が組織締結ステープルの前進と組織切断とを実施する。このランプ・ナイフ組立体50は望ましくは一体構造とし、プラスチック・金属組立体または単一金属部品から成る。この組立体50は図17と図18に図示のように、下方シェル部分24のリップ部分28によって画成される通路にそってケーブル48によって引張られる。
【0044】
特に、図16と図17について述べれば、トリガ36は螺旋板バネを成す鋼バネ54を介してプーリ52に対して連結されている。組織締結・ステープル前進・組織切断手段、すなわちランプ・ナイフ組立体50を作動する際に、手術医がトリガ36を引き、枢着点37回りに図16に図示の位置から図17に図示の位置まで枢転させる。手術医がトリガ36を引く際に、鋼バネ54が延長され、プーリ52の円筒形ショルダ部分58回りに巻き付けられた休止位置から引張られて、プーリ52を図17において矢印Aで示す方向に回転させる。この動作は第1ケーブル48を図17において矢印A1で示す方向に引張る。
【0045】
この方向の第1ケーブル48の引張運動により、図24に図示のようにカプセル12中のランプ・ナイフ組立体50に連結されたケーブル48の他方の末端がランプ・ナイフ組立体50を下方シェル部分24のリップ部分28にそって引張る。手術医がトリガ36をその最大走行角度範囲にわたって、図16に示す位置から図17の位置まで完全に引張ると、組立体50はリップ部分38の湾曲部分にそって、次に直線部分にそって図18の位置から図19の位置まで移動する。
【0046】
ランプ・ナイフ組立体50の行程は、組立体50の先端300が図19に図示のように下方リップ28の直立部分と接触することによって停止させられる。従って手術医がトリガ36をその走行の最大角度範囲だけ引張ってしまうと、手術医はナイフ・ランプ組立体50の前端が図19のように直立ストッパ部材300と接触してそれ以上は引張られないことを触覚によって感知する。
【0047】
手術医はランプ・ナイフ組立体50をリップ28にそった湾曲行程と直線行程の全範囲にわたって引張るようにトリガ36を移動させることは必ずしも必要でない。トリガ36を操作する手術医またはその他の看護人は図17と図18のリップ28の湾曲部分にそってのみランプ・ナイフ組立体50を移動させることができる。例えば、本発明は図18において矢印Bの方向に移動するカプセルが正面に見る組織の除去のために使用することができる。これに反して、多量の組織を除去しなければならず、カプセルの中に引き込まれた組織がリップ部分28全体を覆う場合、手術医またはその他の看護人はトリガ36をその全角度運動範囲にわたって引張って、リップの全長にそって組織を締結し切断する。
【0048】
図16、図17、図18および図30に図示のように、第1ケーブル48は好ましくは外側シースの中に格納された内側ストランドを含む型とする。この場合、内側ストランドは好ましくは中実とする。内側ストランドが中実型であれ編組型であれ、高引張強度の材料とし、外側シースに対して軸方向に可動である。第1ケーブル48の内側ストランドは付図において48Iで示され、外側シースは480 で示されている。図面の簡略化のため、これらの内側ストランドと外側シースはすべての付図において別々の数字を付けられていない。
【0049】
図3、図4、図5および図6について述べれば、トリガ36をランプ・ナイフ組立体50と連結するために第1ケーブル48が挿通される可撓性管状部材を収容するケーブル16は好ましくは円筒形の外側シース60、この外側シース60と必ずしも同心ではないが好ましくは同心の好ましくは円筒形の内側シース62、およびこれらの外側シースと内側シースとの間に配置された複数の好ましくは切頭形または切頭円錐形のディスクとを含む。各ディスクは図面において64で示される。これらのディスク64は図3、図4、図5および図6に最もよく図示されている。各円錐ディスクは好ましくは中空中心円錐形部分66と、円錐形部分66の基部の環状フランジ68とを含む。各ディスク64は円錐形部分の中心に軸方向内側アパチュア74を有する。内側シース62はこのアパチュア74の内部に存在する。
【0050】
各ディスク64は好ましくはさらに、中心円錐形部分66上に形成された凸形円錐形外側面70を有する。また、各ディスク64は中心円錐形部分66上に形成された凹形円錐形内側面72を有する。凹形円錐形内側面72は隣接ディスク64の凸形円錐形外側面70と実質的に補形面接触して滑るように形成されている。この構造は軸方向隣接ディスク64間の可動的、滑りおよび捻り接触を容易にし、これは図5と図6に明瞭に図示されている。
【0051】
ディスク64の環状フランジ68から延在する部分の全体として円錐形のゼオメトリーは、隣接ディスクを同軸的整列位置に保持するのに役立つが、同時に可撓性部材を収容するケーブル16の外側円筒形シース60の中に存在するディスク64のカラムを捻り回転させて、操作カプセル12が人体の内腔中を軸方向に走行する際にこの内腔の画成する非常にねじれた通路に従わせる。隣接ディスクの凸形円錐外側面70と実質的に補形面接触する凹形円錐内側面72の配置は可撓性部材ケーブル16が急激に湾曲できない程度の剛性を生じる。これは、手術医またはその他の看護人が制御モジュール14からカプセル12を制御するための第1ケーブル48などのケーブルが湾曲しないように保持するために重要である。これらのケーブルが曲がって捻れ部分を形成すると、カプセル12に対する制御が不能となる。カプセル12の制御不能は破局であって、外科手術の完了前に装置10を患者の身体から引き出さなければならない。
【0052】
可撓性管状部材を収容するケーブル16が極度に曲げられると、隣接ディスク64のフランジ68の相互干渉が生じて管状部材ケーブル16のそれ以上の湾曲を防止し、このケーブルによって収容された制御ケーブルの捻れの可能性を最小限にする。
【0053】
また、ディスク64のこのような配置は、可撓性管状部材を収容するケーブル16の自己圧潰を防止し、また可撓性管状部材ケーブル16のテレスコーピングを防止する。ディスク64は、手術医またはその他の看護人がカプセル12とケーブル16を結腸にそって軸方向に移動させるに必要な軸方向駆動力を伝達することができる。ディスク64は、結腸の軸線、従ってカプセル12とケーブル16が曲線であっても、この駆動力を容易に伝達する。ケーブル16が結腸の軸線にそってカプセル12を前進させる際に、その配向軸線は可撓性部材を収容するケーブル16の湾曲部分の位置と同様に連続的に変動する。可撓性部材ケーブル16中の円錐形ディスク64の配置は、可撓性部材ケーブル16が結腸軸線にそって前進する際に位置と配向を変動する場合に所要の駆動力を軸方向に伝達する可能性を与える。
【0054】
図1A、図7、図8および図9について述べれば、カプセル12の左右制御はカプセル作用制御ノブ40の回転によって実施される。ノブ40は軸112上に回転自在に取付けられ、この軸112が制御モジュール14のハウジング34の中に回転自在に配置されまた図7に図示のようにプーリ114がこの軸112に固着されている。第1ケーブル48とは別の「第2」ケーブル116がプーリ114の回りに掛け回されている。この第2ケーブル116の末端がモジュール14からケーブル16を通ってカプセル12まで延在する。制御ノブ40の左右回転の結果、カプセル12は図8と図9に図示のようにその縦方向軸線に対して左右に移動させられる。図8と図9において、基準縦方向軸線はそれぞれ斜線によって表示され、カプセル12の左右運動はそれぞれ矢印RとLとによって示されされている。
【0055】
図15について述べれば、カプセル12は、上方シェル部分22と下方シェル部分24とによって画成される開放自在部分と、移行部分118とを有する。移行部分118は装置10の断面サイズをカプセル12の上方シェル部分22と下方シェル部分24との断面サイズから、可撓性管状部材ケーブル16の横断面まで縮小させるのに役立つ。
【0056】
移行部分118は隔壁120と、図15に図示のように全体として中空の外側皮膚部分またはシェル部分122とを含む。
【0057】
好ましくは隔壁120は、上方シェル部分22が下方シェル部分24に対して回転させられてカプセル12を開く際に、この上方シェル部分を移動させる機構の中実支持取付け区域を成す。追加的に隔壁120は着脱自在の下方リップ部分28の支持体を成す。さらに、隔壁120は第2ケーブル116の末端、すなわち第2ケーブル116の内部ストランド116I の末端を受ける。第2ケーブル116のこれらの末端は好ましくは隔壁120の側面の垂直中点位置に連結される。第2ケーブル116は好ましくは移行部分118の隔壁120から軸方向反対側に位置するフランジ124中の適当溝穴を通して移行部分118の中に入る。フランジ124は図30に図示されている。
【0058】
第2ケーブル116のそれぞれの外側ストランド1160 は好ましくはフランジ124の直径対向側に形成されたそれぞれの溝穴の中に、それぞれ軸線を水平にして配置される。第2ケーブル116のこれらの外側ストランド116O の末端は図30に図示されている。内側ストランド116I の隔壁120に対する結着は図面の簡略化のため図示されていない。
【0059】
ケーブル16の中を通る第2ケーブル116のそれぞれの末端は、図4に図示のようなディスク64の環状フランジ68中の直径方向に対向するそれぞれの溝穴126、126’の中に配置される。第2ケーブル116は可撓性管状部材を収容するケーブル16の中に制御モジュール14のハウジング34から、図7に図示のフランジ128を通して入る。このフランジ128は、図17と図24に図示のケーブル16の反対側末端に配置されたフランジ124に全体として対応する。
【0060】
図10、図11および図12について述べれば、カプセル12の上下運動制御は、制御モジュール14の一部を成すカプセル上下制御ノブ42の回転によって実施される。制御ノブ42は軸130上に回転自在に取付けられ、この軸130はモジュール14のハウジング34の中に回転自在に取付けられている。軸130に対してプーリ132が固着され、このプーリ132回りに第3ケーブル134が掛け回されている。第1ケーブル48および第2ケーブル116と同様に、第3ケーブル134は下付き文字「I 」を付けられた中実内側ストランドと、下付き文字「0 」を付けられた外側シースとを有する。
【0061】
第3ケーブル134のそれぞれの部分は可撓性管状部材を収容するケーブル16を通して、移行部分118の中まで延在し、そこで第3ケーブル134のそれぞれの末端、特に内側ストランド134I の末端が隔壁120に対して固着される。第3ケーブル134のこれらの末端がカプセル12の垂直軸線の上端と下端において隔壁120に固着される。これらの連結は図面の簡略化のため図示されていない。
【0062】
第2ケーブル116および第1ケーブル48と同様に、第3ケーブル134はフランジ128のそれぞれのアパチュアを通過して可撓性管状部材を収容するケーブル16の中に入り、可撓性管状部材を収容するケーブル16の長さにそって延在する際にディスク64のフランジ68中の溝穴136、136’の中に配置される。フランジ128のアパチュアを通る第3アパチュア134のこのような構造は図29に図示されている。ディスク64のフランジ68の溝穴136、136’中の第3ケーブル134の配置は図4に図示されている。移行部分118の中に入る第3ケーブル134のフランジ124のそれぞれの溝穴中の配置は図30に図示されている。
【0063】
図10に図示の矢印方向にカプセル上下制御ノブ42を回転させると、第3ケーブル134がプーリ132の回転によってそれぞれの方向に隔壁120を引張るので、カプセル12が縦方向基準線に対して図10および図11に図示のように矢印U方向および矢印D方向に上下運動する。
【0064】
カプセル左右制御ノブ40およびその対応のプーリ軸とケーブルは図10においては図面の簡略化のため数字を付けられていない。同様に図7において、カプセル上下制御ノブ42、軸130およびプーリ132と第3ケーブル134は図面の簡略化のため図示されていない。
【0065】
図13について述べれば、カプセル12の開閉は好ましくは手術医がカプセル開閉制御ノブ38を回転させることによって実施される。開閉ノブ38は軸138上に取付けられ、この軸138はハウジング34の中に延在して回転自在に軸支されている。ハウジング34の中において、傘歯車140が軸138上にその制御ノブ38と反対側の末端に固着されている。
【0066】
プーリ142は前記のプーリ114および132と同軸に取付けられるが、これらのプーリとは独立に回転自在である。プーリ142はその一方の側面に傘歯車面144を形成されている。この面144の歯が前記の傘歯車140の歯と噛み合う。このようにして、カプセル開閉制御ノブ38の回転、従って傘歯車140の回転がプーリ142をその回転軸線回りに駆動するのに役立つ。第4ケーブル146がプーリ142回りに掛け回され、プーリ142の回転に際して、このプーリから延在する第4ケーブル146の2部分の少なくとも一方の部分がプーリ142から引き出され、他の部分が引き込まれてプーリ142上に巻き取られる。
【0067】
第4ケーブル146は制御モジュール14から、可撓性管状部材を収容するケーブル16を通してカプセルの移行部分118の中に延在する。
【0068】
図13と図14について述べれば、ネジ山を有する軸148が好ましくはペデスタルブロック150上に回転自在に取付けられ、このブロック150は隔壁120に固着されている。駆動プーリ152が軸148の一端に対して固着され、この軸と一体的に回転自在である。図14に図示のように、第4ケーブル146が駆動プーリ152回りに掛け回されている。
【0069】
開閉制御ノブ38の回転に対応するプーリ142の回転によって第4ケーブル146の一部の前進と他の部分の後退とを生じ、これによりネジ軸148の回転を生じる。
【0070】
ナット154がネジ軸148にネジ込まれ、軸148の回転に対応してこの軸にそって自由に移動する。ナット154に対してアーム156が固着されている。アーム156はナット154から、全体として水平に、リップ26、28を備えたカプセル12の側面に向かって延在する。この側面は下方シェル部分24に対して上方シェル部分22が回転する際に開放されるカプセルの側面である。
【0071】
好ましくはピン158はカプセル12の軸線および可撓性管状部材を収容するケーブル16に対して平行に、アーム156から、カプセル12の湾曲した縦方向末端にむかって延在する。ピン158は軸部分とヘッド部分とを有するが、これらは数字を付けられていない。ピン158のヘッド部分は上方シェル22の一体部分を成すように連接されたリフトアーム160の中に取付けられている。ピン158は隔壁120中の溝穴またはその他の開口を通ってアーム156とリフトアーム160との間の連接を成す。
【0072】
駆動軸152がネジ軸148を与えられた方向に回転させ、軸148は軸方向に不動であるので、軸148の回転方向に従ってナット154が軸148を上下に移動する。装置が図1に図示の状態にある時にナット154が軸148にそって上方に移動させられると、上方シェル部分22を下方シェル部分24に対して回転させ、図18に図示のようにカプセル12を開放させる。カプセル開閉制御ノブ38の回転に対応して、第4ケーブル146の他の部分の前進によってネジ軸148が逆方向に回転させられると、ナット154がネジ軸148にそって下方に移動し、上方シェル部分22を下方シェル部分24に向かって回転させ、カプセル12を閉鎖させる。
【0073】
カプセルを開閉するためにネジ軸にそったナットの運動を利用するカプセル開閉機構が図示されているが、本発明の主旨の範囲内において、開閉機能を実施するために1つまたは複数の小型電気モータまたは油圧原動機を備えることができる。このような原動機が使用される場合、カプセルを開閉するために歯車、ピストンまたはその他適当な駆動機構または手段を使用することができる。
【0074】
図18、図19、図24または図26について述べれば、傾斜した先端組織切断縁78を有するナイフ部分76を有するランプ・ナイフ組立体50が製造される。さらに、このランプ・ナイフ組立体50は水平軸ベース部分80と、傾斜したステープル前進ランプ部分82とを含む。第1ケーブル48がランプ・ナイフ組立体50に対して、好ましくはその水平ベース部分80の底面に対して、図18および図24乃至図26に図示のように、ナイフ部分76の傾斜先端組織切断縁78の直下に位置に着脱自在に固着される。第1ケーブル48はランプ・ナイフ組立体50に対して、好ましくは図25と図26に図示のようにランプ・ナイフ組立体50の下側面に固着されたバネクリップ302によって着脱自在に固着され定置保持される。バネクリップ302は第1ケーブル48の一端を係合状態に保持する。ケーブル48の第1末端は図24に図示のように好ましくはノブ304を備え、このノブ304がバネクリップ302と協働して、ケーブル48が図24において右方に引張られる時、バネクリップ302とノブ304との相互作用がランプ・ナイフ組立体50を同様に右方に押す。ケーブル48を定置保持するバネクリップ302を備えたこの構造の故に、縫合とステープリング操作が完了し組織を相互に固着するために使用されたステープルがもはやカプセル12の下方リップ28の中に存在しなくなった時、ケーブル48とカプセル12の上部を再使用することができる。
【0075】
好ましくは下方シェル部分24は中空内部を備えるようにプラスチック、金属またはその他適当な剛性物質で製造される。最も好ましくはカプセル12の下方シェル部分24はリップ部分28と同様にプラスチックとする。図18および図19の破断図および図25および図26の断面図に見られるように、この中空内部は、ランプ・ナイフ組立体50が前進させられて組織締結用ステープル前進作用と組織切断作用を実施する際にランプ・ナイフ組立体50の走行する湾曲通路とまっすぐな通路を画成する。
【0076】
最も好ましくは下方シェル24のリップ部分28は容易に嵌合し、また下方シェル部分24の他の部分から容易に取り外されるように構成され、好ましくは図19に図示のように構成される。リップ部分28の各端部に適当なスナップ着脱用部材およびゼオメトリーが使用される。このようなスナップ着脱構造を図19の84で示す。ステープルが組織中に配置され一定の外科手術が完了した時、使用されたリップ部分28を下方シェル24から取り外し、適当なステープルを有する新しいリップ部分28と交換して、カプセル12を多数回使用し外科手術のコストを最小限にするために、このようなリップ部分28のスナップ着脱自在構造が望ましい。
【0077】
カプセル12を再使用のために十分に滅菌することができる限り、カプセル12の材料として、任意適当なプラスチック材料またはその他適当な剛性または半剛性物質を使用することができる。
【0078】
リップ28はその下側部分にそって縦方向に走る溝穴を備える。図19に図示のリップ28の配置においてこの溝穴は見られないが、図26の断面図においては明瞭に見られる。図26において図示の溝穴186は、下方リップ28の内側壁体96の下端188と下方リップの水平底面190とによって画成される。
【0079】
ランプ・ナイフ組立体50の水平ベース部分80の内側末端はランプ・ナイフ組立体50のナイフ部分76の直立ナイフ支持体192を支持し、溝穴186から横方向外側に、カプセルの内部の中に延在する。この構造は図25と図26とに図示されている。さらに、ナイフ支持体192、ナイフ部分76およびその先端切断縁78がリップ組立体28の上端の上方まで延在する。図19および図25においてこの上端は86によって示されている。この上端86は図23に図示のように好ましくは平面88によって画成され、この平面88は水平とし、またはリップ28の外側部分から内側部分にむかって少し外側に傾斜されることができる。いずれの場合にも、ナイフ部分76のナイフ先端切断縁78がリップ28の上端86によって画成される上方内側縁の上方に延在する。従って、縁86を越えてカプセル12の内部まで上端上側面88を横切って延在する組織は、ランプ・ナイフ組立体50が下方リップ28の中空内部によって画成される湾曲通路、次にまっすぐな通路を走行する際にナイフ76の先端切断縁78によって切断される。上下のリップ26、28の間の開放がカプセル12の水平中心線にそって実施される好ましい実施形態の装置について説明したのであるが、これは必ずしも必要ではない。上下のシェル部分22、24が分離して2つの対向リップを成しこれらのリップによって組織の縫合と切断の成される位置はキャップ12の水平中心線である必要もなく、またカプセル12の縦方向軸線に対して対称的閉鎖位置である必要さえもない。
【0080】
図18と図19において斜視図で示しまた図25と図26において断面で示すランプ・ナイフ組立体50の好ましい実施形態は組立体に安定性を与える。さらに、詳しくは、ランプ・ナイフ組立体50の作用面は少なくとも全体として平面であることが望ましい。その例は、縫合前進ランプの外側面90、ランプ・ナイフ組立体50の底面、すなわち図19、図25または図26においては参照数字を有しないランプ・ナイフ組立体50の水平部分80の下向き面、ナイフ支持部分192の外側面、およびランプ・ナイフ組立体50のナイフ部分76の(カプセル12全体に対する)外側面92である。この外側面92は図19に図示のように、下方リップ28の内側壁体部分96の(カプセル全体に対して)内側面94と補形対向接触する。
【0081】
ランプ・ナイフ組立体50は外側面90の別々の2部分、すなわち前側部分90F および後側部分90R を備え、この場合これらの面部分90F と90R が図19において符号98で示す垂直境界線にそって相互に小角度を成すことができる。図19においてL1 で示すランプ・ナイフ組立体50の縦方向長さが下方リップ28の湾曲端部の曲率半径に対して、従ってランプ・ナイフ組立体50が組織締結ステープルの前進機能と組織切断機能とを成す際に走行する通路の湾曲部分の曲率半径に対して比較的大である場合にこのようなゼオメトリーが望ましい。この通路は好ましくは下方リップ28の中空内部によって画成される。
【0082】
本発明の装置の好ましい実施形態において、ランプ・ナイフ組立体50は可撓性材料、好ましくはプラスチックの単一部品から成り、この材料はランプ・ナイフ組立体50がその締結切断機能を実施するために走行する通路の湾曲部分にそってランプ・ナイフ組立体50を容易に滑らせる程度に可撓性でなければならない。もちろんナイフ部分は、清潔なはっきりした切断面を生じるようにきわめて鋭い縁を成す金属とする。
【0083】
面90F および90R と下方リップ28の外壁102の内側面100との間の実質的に補形面接触はランプ・ナイフ組立体50が下方リップ28の中を走行する際にさらに安定性を与える。
【0084】
本発明の組織締結ステープリング装置の各アスペクトは図18乃至図26に図示されている。特に図20について述べれば、各ステープル104は好ましくはチタンまたはその他の適当な永久的または溶解性組織締結ステープリング/縫合物質の極度に細いステンレス鋼ワイヤから成る。各ステープル104は3直線部分、すなわちステープリングベース264によって連結された2つのステープリングフィンガー262、262’から成る。ステープリングフィンガー262、262’は最初好ましくは相互に平行であり好ましくは同一長を有する。これらのフィンガーはステープリングベース264から実質的に垂直に延在する。各ステープル104はステープル支持部材のそれぞれステープル支持ブロックの中に取付けられる。
【0085】
図20乃至図23について述べれば、ステープル支持部材166は2つのステープル支持ブロック168、168’を含み、これらのブロックは相互に台形の中実連接部材170によって一体的に連接されている。好ましくは各ステープル支持部材166は支持ブロック168、168’と連接部材170が好ましくは射出成形または圧縮成形プラスチック部品を成すような一体的構造を有する。
【0086】
図20乃至図23から明かなように、ステープル支持ブロック168、168’は好ましくはそれぞれ長方形中実構造であって、相互に縦方向に片寄らされている。また各ブロック168、168’はその上方平坦面の中にブロックの縦方向全長にそって縦方向グルーブ172を有する。縦方向グルーブ172はステープリングベース164を着脱自在に保持するようなサイズと形状を有する。組織締結作業が終了しカプセルを身体から取り外す時、ステープル104は縦方向グルーブ172から容易に引き出され、ステープルの挿通された組織と共に残存し、このようにしてステープリングされた組織を一緒に固定する。
【0087】
ステープル支持ブロック168は好ましくは全体として長方形中実体とするが、連接部材170は好ましくは傾斜した下側面174を有する。
【0088】
好ましくは複数のステープル支持部材166が下方シェル部分24の下方リップ28の中に収容されるが、代表的なステープル支持部材グループを図24に図示する。各ステープル支持部材166の各ステープル支持ブロック168、168’が図23に図示のようにリップ28の平坦な上側面88の中に形成された好ましくは長方形アパチュア108と垂直方向に整列する。これらのアパチュア108は、好ましくは下方リップ28によって画成されたランプ・ナイフ組立体50の走行する湾曲通路とまっすぐな通路にそって延在する平行な2列状に配置されている。内側列のアパチュアは下付き文字「I 」を付けられ、これに対して外側列のアパチュアは下付き文字「0 」を付けられている。アパチュア108I と1080 の間隔、すなわち縦方向片寄りは単一ステープル支持部材166のそれぞれのステープル支持ブロック168、168’の縦方向片寄に対応し、このような片寄りは図23の同一大図において最もよく図示されている。
【0089】
それぞれ内側および外側アパチュア108と整列した内側および外側ステープル支持ブロック168を表示するために同様の表示法を使用する。外側列中にあって外側アパチュア1080 と整列した外側ステープル支持ブロックは1680 と表示され、内側列中にあって内側アパチュア108I と整列した内側ステープル支持ブロックは168I と表示される。この構造を図23に図示する。
【0090】
図24について述べれば、この図は下方シェル部分24のリップ部分28の断面を示し、その外側壁体102を実質的に破断してステープル支持部材166の構造を示し、またステープルによる組織固着動作を実施するためにこれらのステープル支持部材166がランプ・ナイフ組立体50によって上方に前進させられる状態を示す。
【0091】
図24において、下方リップ28の内側壁体96の面106は下方リップ28の内部に対して内側に向いているが、カプセル12全体に対して外側に向いている。
【0092】
面106は一連の垂直に延在するチャンネルを形成され、これらのチャンネルはステープル支持部材166のステープル支持ブロック168を滑動自在に受ける。図面の簡略化のため、これらのチャンネル176の1つのみを図示した。各ステープル支持部材166に対して好ましくは1つのチャンネル176が存在する。
【0093】
各チャンネル176は図23に図示のように1つのリブ310によって画成され、このリブ310は図24の紙面に対して垂直方向に、面106から横方向外側に延在し、また図24の面106の垂直高さ全体にそって延在する。これらの隣接する2つのリブの垂直に延在する縦方向対向面を図24において鎖線で示し180で表示する。リブ310の面180は図23において線のように見える。
【0094】
各リブの面106と反対側の末端に、面106と平行なウエブが配置される。このような2つのウエブが図24において図示され、全体として178で表示されている。図23においてこのような1つのウエブ178が図示され、このウエブ178と縫合支持ブロック168’、特にその縦方向に対向する面181との関係を示すために一部破断されている。図24においてウエブ178によって隠されたリブ310の縦方向に対向する横方向面を示す2本の鎖線が図24において180で表示されている。リブ310の縦方向対向面180は隣接リブ310から、図23において矢印Lで示されたような縫合支持ブロック168の縦方向長さより少しだけ長い距離をもって縦方向に離間されている。従って、縫合支持部材166の内側縫合支持ブロック168は2つの隣接リブ310によって画成されるグルーブの中を垂直に滑動自在である。
【0095】
ウエブ178はリブ310の縦方向対向面180をカバーする。リブ310は、面96に対して横方向外側に、図23においてTで示した縫合支持ブロック168の横方向厚さより少し大きい間隔をもって延在する。ウエブ178は縦方向対向面180をカバーし、またリブ310が縫合支持ブロック168の厚さより少し長いので、ウエブ178は、面106、リブ310およびウエブ178によって画成されるグルーブの中を垂直滑動するように縫合支持ブロックを保持するのに役立つ。
【0096】
内側アパチュア108I と外側アパチュア1080 との間のリップ28の上側面部分は縫合支持部材166のストッパを画成し、図23において全体として182で表示されている。この好ましくはプラスチック材料のストリップは縦方向に延在し、縫合支持部材166が隣接リブ310によって画成されるグルーブの中を上方に押圧される時に、隣接部材170の上側面184と干渉する。従って、ランプ・ナイフ組立体50が縫合支持部材166を垂直上方に押圧する際に、縫合糸104がアパチュア108を通して延在し、縫合支持ブロック168I と1680 の上部も同様に対応のアパチュア108I と1080 を通して突出することができる。しかし、縫合支持部材166の部材170とストリップ182との干渉作用が縫合支持部材166の上方走行を制限する。
【0097】
縫合部材はステープル104として示されている。104のようなステープルが好ましいが、付図のステープル104の代わりに任意適当な縫合手段を使用することができる。
【0098】
さらに、図24について述べれば、それぞれのステープル支持部材166の各部を形成する複数の外側ステープル支持ブロック1680 が示されている。図面の簡略化のため、単一のステープル支持部材166についてのみ、内側ステープル支持ブロック168I を鎖線で示した。この内側支持ブロックは、鎖線180によって縦方向対向面を示すリブ310によって画成されたグルーブの中に配置されたように図示されている。
【0099】
図24の左側の位置に示されるランプ・ナイフ組立体50と接触する前の各ステープル支持部材166が図24の最も右側のステープル支持ブロック1680 に対応する位置にある。このような位置において、ステープルフィンガー262、262’はまっすぐであって、ステープル支持ブロック1680 の上側面から実質的に直角に延在する。
【0100】
第1ケーブル48が図24において右側に引張られると、このケーブル48がランプ・ナイフ組立体50を右側に引張る。ランプ・ナイフ組立体50が図24において右側に走行すると、傾斜ランプ82がリップ28の上側面88の区域182の直下に配置される。この区域182は図18、図19および図23に示すようにアパチュア108I をアパチュア1080 から分離する。ステープル支持部材166は、そのステープル支持ブロック1681 と1680 が対応のアパチュア1081 および1080 と整列し、また、従って各ステープル支持部材の連接部材170が傾斜ランプ82と整列するように配置される。連接部分170の傾斜下側面174は好ましくはランプ82の傾斜に対応する角度で傾斜される。従ってランプ・ナイフ組立体50が第1ケーブル48によって図24において右側に移動させられる時、傾斜ランプ82が連接部材170の傾斜下側面174と接触して、連接部材170によって連接されたステープル支持部材166を垂直上方に押圧する。このようなランプ・ナイフ組立体50の水平走行によるステープル支持部材166の漸進的垂直上方走行が図24において図示されている。
【0101】
図24において右側へのランプ・ナイフ組立体50の走行がステープル支持部材166を垂直上方に押圧する際に、これらの支持部材に組合わされたステープルフィンガー262、262’がステープル104を担持するステープル支持ブロック168と整列するアパチュア108を通って、下方リップ28の上側面88から突出する。ランプ・ナイフ組立体50が図24においてさらに右方に移動し続けると、ランプ面82がステープル支持部材166を垂直上方に押圧し続ける。ステープルフィンガー262、262’がアンビル面260に遭遇する。このアンビル面は上方シェル部分22の上方リップ26の中に形成され、図24に図示されている。ステープルフィンガーがアンビル面260に当接して押圧されると、これらのフィンガーが湾曲して、アンビル面260の溝穴形状によって画成された面の中に湾入する。ランプ・ナイフ組立体50によって画成される面の中へのステープルフィンガー262、262’の湾入状態は図24の最左側のステープル支持ブロック1680 のステープルフィンガー262、262’によって示されている。
【0102】
組織がリップ部分26と28との間にある時、ステープルフィンガー262、262’がこのような組織を通して駆動されアンビル面260に当接し、組織通過後のこれらのフィンガーの湾入形状がその組織を一体的に固定する。それぞれのアパチュア1080 および1081 と整合した外側および内側ステープル支持ブロック1680 と1681 とによって、組織を一体的に固定するステープルまたは縫合糸の2平行列が得られる。このようにして得られた組織の固定状態を図31に点線で示す。
【0103】
さらに、図26において、ステープルフィンガー262、262’をそのベース部分264にむかって相互に逆方向に湾曲させるように、リップ26中のこれらのアンビル面260の湾曲下向き部分が相互に片寄されているので、ステープルはそれ自体の上に逆湾曲して、カプセルの上下リップ間に配置された組織層を確実に固定することができる。
【0104】
図2、図27および図29乃至図30について述べれば、本発明の装置の好ましい実施形態は組織、特に内腔壁体組織を捕捉して、この組織をカプセル12の中に引き込み、これを切断し縫合して、内腔壁体から疾患組織またはその他の望ましくない組織を除去する手段を含む。この組織グラバーは図2において全体として194によって示されている。図2にはこのような2つのグラバーが図示され、また、これが好ましいが、単一のグラバーを備えることができ、または装置の構造と治療される条件に対応して3または3以上のグラバーを備えることができる。
【0105】
各組織グラバー194は好ましくはハンドル部材196を含み、このハンドル部材は2つの好ましくは一体的に形成されたフィンガーリング198と親指リング200とを含む。各組織グラバー194は好ましくはケーブル202を含み、このケーブル202は他のケーブルと同様にそれぞれ下付き文字「I 」と「O 」によって表示される内側部分および外側部分と、下付き文字「M 」によって表示される中間部分とを含む。
【0106】
親指リング200はハンドル部材196、特にフィンガー部材198に対して、図2において二重矢印TRで示す方向に軸方向に可動である。フィンガーリング198はケーブル202の中間部分202M に対して固着されている。親指リング200はケーブル200の内側部分202I に対して固着されている。
【0107】
フィンガーリング198と親指リング200と反対側のケーブル末端に2つの弾発されたアリゲータ・クリップ型部材204が配置され、この部材はケーブル202の内側部分202I に接続している。アリゲータ・クリップ型部材204は2つの相互に対向する好ましくは金属のジョーを備え、各ジョーはその対向面上のセレーションから成るアリゲータ型歯を備える。各ジョーが付図において206で示されている。
【0108】
アリゲータ・クリップ型部材204のジョー204が弾発されているので、アリゲータ・クリップ型部材204がケーブル202の中間部分の外に延在する時、ジョー206が開く。このようなアリゲータ・クリップ型部材204の延長は親指リング200をフィンガーリング198に対して前進させてケーブルの内側部分202I を中間部分202M に対して前進させることによって実施される。ケーブルの中間部分202M は好ましくはすぐれた記憶特性を有する材料によって形成されるので、手術医またはその他の看護人はケーブル202を、特に中間部分202M を所望のように湾曲させることができ、このような湾曲は中間部分202M がケーブルの外側部分202O から出入される際に保持される。中間部分202M の曲げは、カプセル12を内腔の中に挿入する前に手術医が手で実施することができ、あるいは手術中に、アリゲータ・クリップ型部材204がカプセル12の剛性内側面のいずれかと接触するまでケーブルの中間部分と内側部分とを前進させることによって実施される。このような接触が生じた時にケーブルの中間部分または内側部分の前進を続けるとこれらの部分の曲げを生じる。中間部分202M の記憶特性の結果、ケーブルの中間部分と内側部分との中に曲げが残存する。
【0109】
手術医またはその他の看護人がカプセル12を内腔中の所望の位置に配置し、カプセル12を開いて望ましくない組織にアクセスする場合、内腔壁体を捕捉し、縫合切断操作を実施する前に疾患組織またはその他の望ましくない組織全部をカプセル12の中に十分深く引き込まなければならない。この組織の引き込みは好ましくは組織グラバー194によって実施される。さらに、詳しくは、手術医またはその他の看護人は好ましくは親指リング200をフィンガーリング198に向かって前進させる。これにより、アリゲータ・クリップ型部材204の内側部分202I は中間部分202M の外に突出し、ジョー206がその弾発構造の故に開く。そこで手術医またはその他の看護人がアリゲータ・クリップ型部材204を動かして、ジョー206を開き、内腔壁体組織の所望部位を捕捉する位置をとる。これは親指リング200をフィンガーリング198に対して動かすことなく、フィンガーリングと親指リングを一緒に前進させケーブル202の内側部分2021と中間部分202Mおよびアリゲータ・クリップ型部材204全部を一体的前進させることによって実施される。
【0110】
アリゲータ・クリップ型部材204の開いたジョー206が所望位置に来ると、手術医またはその他の看護人は親指リング200を固定位置に保持しながらフィンガーリング198を親指リング200から前進させる。このフィンガーリング198の運動は図2において左側運動であって、ケーブルの中間部分202M を弾発されたアリゲータ・クリップ型部材204のジョー206の両方の末端の回りに閉鎖させて、ジョー20を相互の方に閉じ、これらのセレーションジョー206の間に組織を捕捉する。
【0111】
組織が捕捉されると、手術医またはその他の看護人はフィンガーリング198を親指リング200に対して移動させることなく、フィンガーリングと親指リングを一緒に図2において右方に移動させる。これはカプセル12の中にあるケーブル202の長さを確実に短縮させ、捕捉された組織をカプセル12の中に引き込む。これは図31に概略図示されている。
【0112】
フィンガーリング198と親指リング200がその間の相対運動を伴なうことなく図2において右方に十分に移動させらて組織をカプセル12の中に所望程度に引き込んだ時、手術医またはその他の看護人はトリガ36をハンドル32の方に引く。これはランプ・ナイフ組立体50をその通路にそって、手術医またはその他の看護人がトリガ36を移動させただけ前進させる。
【0113】
ランプ・ナイフ組立体50の通路にそった前進はステープル支持部材166およびステープル支持ブロッキング168を垂直方向に前進させ、下方ループ28の平坦上側面88上に載置された組織の中にステープルフィンガー262、262’を押し込む。ランプ・ナイフ組立体50のランプ82がステープル支持部材166の垂直運動を実施し同時にランプ82がナイフ部分76を組織にそって前進させるランプ・ナイフ組立体50の構造により、組織がステープルフィンガー262、262’の動作で締結され、その直後にナイフ部分76によって切断される。
【0114】
特に、図31について述べれば、内腔壁体組織を全体として208で示す。この内腔壁体の内側面212は組織縫合と切断操作前は連続的内側面であり、内腔壁体の外側面を212で表示する。捕捉されカプセル12の中に引き込まれた組織の内側面部分を210’で示す。
【0115】
図31において、組織縫合・切断操作中の内腔壁体の形状を示す。本発明の方法によって本発明の装置を使用する際に、図示のように壁体組織208がそれ自体の上に折り畳まれて内腔壁体全体がカプセル12の中に引き込まれるので、壁体組織がカプセル12の中に引き込まれる際にカプセル12中の組織の上方露出部分と下方露出部分(下向き部分)とが壁体208の内側面210から引き出されることを注意しよう。内腔壁体がそれ自体の上に折り畳まれる線を図31において符号214で示す。
【0116】
本発明の装置および方法によって与えられる主要な利点は、問題部位の内腔壁体組織全体が縫合・切断操作前にカプセル12の中に導入されることにある。その結果、組織縫合・切断操作が終了すると、問題部位の内腔壁体全体が除去され、カプセル12の中に残留する。悪性組織を内腔壁体から除去する場合、内腔壁体の内側面のみが除去される先行技術に対して、本発明によれは悪性組織全体を内腔壁体から有効に除去する組織切除が保証される。
【0117】
さらに、図31から明かなように、組織切断操作前に組織ステープリング操作が実施される。これは内腔壁体のそれ自体の上に折り畳まれた部分を一緒に縫合した2本のステープリング線がナイフ部分76の組織切断傾斜縁78の前方にあることから明かである。
【0118】
本発明の他の利点は、ステープリング操作が健康組織を組織切断線から離れた部位線にそって対向配置するように固定することにある。その結果、切開部位における治癒が促進される。さらに、組織ステープリングが組織切断の実施される場所の外部で実施され(疾患組織またはその他の望ましくない組織が切断部位の中に保持される)ことは、カプセル12中に残存する切除された望ましくない、おそらくは悪性の組織によって健康な組織が汚染される可能性を最小限にする。
【0119】
装置10が結腸または小腸中の手術に使用される場合、代表的には内視鏡216の先端部分218と可撓性管状伝送手段220が制御モジュール14から装置10を通して送られ、カプセル12の上方シェル部分22中のアパチュア238を通してカプセル12から出る。このアパチュア238は図1B、図8、図9、図18または図30に図示されている。
【0120】
結腸の手術を実施する場合に内視鏡216が装置10を通して挿入されると、内視鏡2の先端部分218と可撓性管状伝送手段220が直腸経由で結腸の中に導入される。この場合、手術医またはその他の看護人は可撓性伝送手段220を直腸の中に手で前進させ、運動制御ディスク228と運動制御ノブ230を使用して先端部分218の左右運動および上下運動を制御することによって、内視鏡216の先端部分218を結腸まで案内する。問題の組織が見えまたこの組織が捕捉してカプセル12の中に入れるのに十分な距離まで組織に近づいた時、手術医またはその他の看護人はカプセル12と可撓性管状部材16を可撓性伝送手段220にそって前進させる。
【0121】
手術医はモジュール14の方向制御ノブ40、42を使用して、カプセル12を可撓性管状伝送手段220にそって結腸まで案内する。手術医は、切除されるべき悪性、疾患またはその他の望ましくない組織の配置された内視鏡の先端218にカプセル12が到達するまで、カプセル12と可撓性管状部材16を連続的に前進させる。
【0122】
カプセル12がこの位置に到達すると、手術医は可撓性管状伝送手段220を装置10から少し引き出して、先端218をアパチュア238から図31に図示の位置まで引き出し、そこで先端218はカプセル12の内部にある。先端218がこの位置にある時、手術医は組織グラバー194を使用して、結腸壁体組織を把持し、(悪性、疾患またはその他の望ましくない結腸組織を含む)結腸壁体組織をカプセル12の内部の図31に図示の位置まで引き出し、好ましくはこの組織は完全にカプセルの内部に配置され、また内腔壁体208の外側面212はそれ自体の上に折り畳まれている。手術医が組織グラバー194を使用して組織をこの位置までもたらした時、手術医はランプ・ナイフ組立体50を操作して図31に図示のように組織ステープリング・切断操作を実施する。
【0123】
組織ステープリング・切断操作が終了した時、カプセル12が閉鎖され、このようにして悪性、疾患またはその他の望ましくない組織をカプセル12の外部に残存する健康な壁体組織と接触しない位置に保持することができる。
【0124】
所望ならば、手術医は内視鏡216の先端218と可撓性管状伝送手段220とを装置10に対して前進させて先端218を再びアパチュア238から突出させる。そこで、手術医は装置10、すなわちカプセル12と可撓性管状部材16とを少し引き出して、カプセル12を切開部位の近傍から離間させる。このようにして、手術医はアパチュア238から突出した内視鏡16の末端218を操作して切開部位を検査することができる。内視鏡216が焼灼ヒータを備えまた過度の出血を防止するためにステープリングされた部位の焼灼が必要なら、これはアパチュア238から突出した内視鏡の先端218を使用して実施することができる。
【0125】
手術が完了し手術医がその結果に満足すれば、可撓性管状部材16とカプセル12が結腸から引き出される。内視鏡216の可撓性管状伝送手段220はカプセル12および可撓性管状部材16と同時に一体的に引き出すことができ、または切開部位のそれ以上の検査が望ましければ、このような検査の終了後に内視鏡216の可撓性管状伝送手段220を引き出すことができる。
【0126】
内視鏡216を使用して切開部位の焼灼を実施する場合について説明したが、本発明の主旨の範囲内においてカプセル12中の付属品または補助装置として別個の焼灼手段を備えることができる。同様に本発明の主旨の範囲内において、手術の実施される内腔内部を観察するためにアパチュア238のような複数のポートを備えることができる。
【0127】
さらに、付図に図示のような内視鏡216などの内視鏡を使用する場合について説明したが、本発明の主旨の範囲内において装置10をコロノスコープまたはエクトスコープと共に使用し、または装置10をカテーテル案内方式で使用することができる。
【0128】
カプセル12は図示以外の種々の形状に構成することができる。特に、カプセル12はアメリカン・フットボールを垂直面にそって2分割した半球形状に構成することができる。この場合、アパチュア238はフットボールの先端に備えられる。このような場合、カプセルを半フットボールの赤道においてまたは赤道の上下位置で開くようにすることができよう。
【0129】
また、カプセル12は、その水平中央線にそって上下のシェル部分22、24が開かれるように構成する必要はない。
【0130】
また、組織グラバー194はフィンガーリング198と親指リング200とを含むように図示されているが、組織グラバー194はその動作を制御するためにトリガ様手段を備えることもできる。
【0131】
また、組織グラバー194はアリゲータ・クリップ型部材を備えるように図示されているが、内視鏡経由で減圧を供給される吸引カップによってその機能を実施することができる。
【0132】
図32について述べれば、この図は本発明のカプセルの他の実施形態を示し、この場合カプセル全体を12’で示す。このカプセル12’は2部分12’1 と12’2 とに分割されている。この装置は望ましくない内腔組織の円筒形壁体部分を内腔内部から除去し、円筒形切除部位の周囲の残存内腔壁体組織を周方向に固定するように構成されている。
【0133】
また、この図において、通常の内視鏡の可撓性管状伝送手段を220’によって示し、この手段は先端部分218’を含む。このカプセル12’は全体として円筒形に構成され、図示のように2部分に分割される。各部分が組織グラバーを含み、各組織グラバーのジョーのみが206’で表示されている。
【0134】
それぞれの円筒形部分12’1 と12’2 はそれぞれ環状リップ27、27’を有する。これらのリップは環状または円形であって、前述の装置の上方および下方リップ26、28と同様に、相互に閉鎖自在に離間されている。これらのリップの一方が図18乃至図24に図示のものと同一型の組織ステープリングまたは縫合手段および組織切断手段を備え、他方のリップが図24と図26に図示の型のアンビル面手段を備える。組織切断手段は組織ステープリングまたは縫合手段の放射方向内側に配置される。
【0135】
また、図32には全体として円筒形の内腔壁体208’が図示されている。図32に図示のように、この内腔壁体208の環状部分209が内腔壁体208’より小直径の形状を有する位置まで引き込まれている。この円筒形内腔壁体部分209は、カプセル12’の内側面によって画成される円筒形包絡面の中に完全に収容される程度にカプセル12’の直径より十分に小さい直径を有する。組織グラバー206’を使用して内腔壁体208がこの位置まで引き込まれる。
【0136】
内腔壁体208’とその円筒形部分209が図32に図示の位置に配置されると、カプセル12’の2部分12’1 と12’2 がそのリップ27、27’を相互に密接させる位置までもたらされる。この位置において、組織ステープリング手段または縫合手段と切断手段が生かされ、リップ27、27’の間に保持された内腔壁体部分350を相互に縫合する。ステープリングまたは縫合装置は、円形リップ27、27’の回りに配置されたステープルまたは縫合糸全部を同時的に生かして壁体組織部分350をリップ27、27’によって画成された円周全体にそって相互に一度にステープリングまたは縫合するように構成されている。
【0137】
組織の縫合またはステープリング操作および切断操作が完了した時、内腔壁体組織208の円筒形部分209がカプセル12’の中に保持され、そこでこのカプセル12’を内腔から取り出す。内腔壁体組織は円筒形壁体部分209を切除された後に、円筒形内腔壁体208’の他の部分が環状、360度の縫合線またはステープリング線によって相互に固定された状態にとどまる。
【0138】
カプセル12’の2部分の動作は図1乃至図31に図示されたようなケーブル、制御モジュールおよび可撓性ケーブル収容部材を使用して実施される。カプセルの2円筒形部分を相互に近づけて、組織の固定および切断を実施する位置までリップ27、27’を相互に近接させるため、放射方向に非常に短縮された可撓性ケーブル収容部材16をカプセルの2部分間において内視鏡220’の回りに備えることができる。
【0139】
本発明の構成を纏めると下記の通りとなる。
【0140】
1.内腔内部から望ましくない内腔組織を除去し除去部位の回りの残存内腔組織を固定する装置において、望ましくない内腔組織に隣接した内腔組織部分を相互に締結して、前記の望ましくない内腔組織の除去に際して生じうるような前記内腔中の開口の形成を防止する手段を含むことを特徴とする外科手術装置。
【0141】
2.前記望ましくない内腔組織を前記内腔から離脱させる手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の外科手術装置。
【0142】
3.内腔内部から望ましくない内腔組織を除去し除去部位の回りの残存内腔組織をすべての側から固定する外科手術装置において、
a.
i.前記の望ましくない内腔組織の除去に際して生じうるような前記内腔中の開口の形成を防止するため望ましくない内腔組織に隣接した内腔組織部分を相互に締結する段階と、
ii.前記望ましくない内腔組織を前記内腔から離脱させる段階とを順次にまた同時的に実施する手段を含むことを特徴とする外科手術装置。
【0143】
4.内腔内部において、人工的締結手段によって組織を吻合することによって内腔組織を切除する外科手術方法において、
a.自然に存在する身体の開口を通して人体内腔の中に組織縫合および切断機器を挿入する段階と、
b.前記内腔中において前記機器を切除されるべき望ましくない内腔組織の区域まで前進させる段階と、
c.前記機器の切断部分の中に前記の望ましくない内腔組織を引き込む段階と、
d.前記の望ましくない内腔組織の除去から生じうる開口を閉鎖するために、除去される前記内腔組織の周囲組織を締結する段階と、
e.前記望ましくない内腔組織を前記周囲組織から切断する段階とを含むことを特徴とする外科手術方法。
【0144】
5.内腔内部において疾患組織を切除し残存内腔組織を締結手段によって吻合する装置において、
a.前記疾患組織の周囲の内腔組織を把持し、前記の把持された組織およびこの組織によって包囲された前記の疾患組織を、前記内腔組織の乱されていない位置から離間した切断区域の中に引張る手段と、
b.前記疾患内腔組織を周囲の健康な内腔組織から離脱させる手段と、
c.前記の疾患内腔組織を前記の健康な内腔組織から離脱させることによって形成された内腔組織中の開口を横断して健康な内腔組織を相互に締結して前記開口を閉鎖する手段とを含むことを特徴とする外科手術装置。
【0145】
6.
a.縦方向に細長いリップと、
b.前記リップにそって配置された組織を貫通して前記組織を一体的に固定するために前記リップ中に備えられた縫合手段と、
c.前記縫合手段を前記組織を通して前進させて組織の縫合固定を成しまた前記組織を前記縫合固定の内側において切断するために、前記リップにそって可動の縫合糸前進・組織切断手段とを含む内腔中手術用の外科手術装置。
【0146】
7.内腔内作動カプセルを人体内腔の内部の湾曲路線にそって手動的に前進させ、前記カプセルを人体外部の手術医制御モジュールに接続し、また前記制御モジュールから前記作動カプセルに対して制御信号を伝達する装置において、
i.一対の環状に離間された可撓性管状シースと、
ii.操作制御信号伝達手段を挿通するための複数のアパチュアを含み、前記装置が前記曲線通路を画成するために曲がる際に軸方向力を伝達すると共に前記装置のこのような曲線曲げを所定度に制限する手段と、
iii.前記装置の長さにそって延在し、前記軸方向力伝達手段の中に配置され、前記制御モジュールから前記操作カプセルに対して前記制御信号を伝達する縦方向に細長い波状手段とを含む外科手術装置。
【0147】
8.内腔中において望ましくない内腔組織の円筒形壁体断面を除去し、前記円筒形除去部位の周囲の残存内腔壁体組織を周方向に固定する外科手術装置において、
i.前記の望ましくない内腔組織の除去に際して生じうるような前記内腔中の破口の形成を防止するため望ましくない内腔組織に隣接した内腔組織の円形縁を相互に締結する手段と、
ii.前記の相互に締結された円形縁の放射方向内側から前記の望ましくない円筒形内腔組織を切断する手段とを含む外科手術装置。
【0148】
9.a.自然に存在する人体の開口を通して人体内腔の中に組織縫合切断機器を挿入する段階と、
b.円筒形に切除されるべき望ましくない内腔組織区域まで前記機器を前進させる段階と、
c.前記望ましくない円筒形内腔組織を前記機器の環状切断区域の中に引き込む段階と、
d.前記望ましくない円筒形内腔組織を周囲の内腔組織から除去する結果として生じうる開口を閉鎖するため前記円筒形組織の環状縁の回りの前記周囲内腔組織をステープリングする段階と、
e.前記望ましくない円筒形内腔組織を前記周囲内腔組織から切断する段階とを含む内腔の中において内腔組織を円筒形に切除する外科手術方法。
【0149】
10.a.連続環状リップと、
b.前記リップの回りに配置された組織を貫通して前記組織を一体的に固定するため前記リップ中に配置された縫合手段と、
c.前記縫合手段を前記組織を通して前進させて前記リップの回りに組織の縫合固定を成しまた前記組織を前記縫合固定の内側において切断するために、前記リップ回りに可動の縫合糸前進・組織切断手段とを含む内腔管状切除用の外科手術装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内腔内作動カプセルを人体内腔の内部の湾曲路線にそって手動的に前進させ、前記カプセルを人体外部の手術医制御モジュールに接続し、また前記制御モジュールから前記作動カプセルに対して制御信号を伝達する装置において、
i.一対の環状に離間された可撓性管状シースと、
ii.操作制御信号伝達手段を挿通するための複数のアパチュアを含み、前記装置が前記曲線通路を画成するために曲がる際に軸方向力を伝達すると共に前記装置のこのような曲線曲げを所定度に制限する手段と、
iii.前記装置の長さにそって延在し、前記軸方向力伝達手段の中に配置され、前記制御モジュールから前記操作カプセルに対して前記制御信号を伝達する縦方向に細長い波状手段とを含む外科手術装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2013−51977(P2013−51977A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−45047(P2011−45047)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【分割の表示】特願2007−339553(P2007−339553)の分割
【原出願日】平成7年12月5日(1995.12.5)
【出願人】(505439107)
【Fターム(参考)】