説明

多位置キャップを備える自己注射装置

自己注射装置(100、200)はペンニードル(10)に接続可能なペン本体(108、208)、および当該ペン本体(108、208)に選択的に接続可能なキャップ(104、204)であって、当該ペン本体(108、208)に関して第1の方位において自己注射装置(100、200)の長さまたは体積を最小化し、そして第2の方位において当該ペン本体(108、208)に接続されているペンニードル(10)を収容するためにキャップ(104、204)の内部に十分な長さまたは体積をもたらすキャップ(104、204)を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は米国特許商標庁に2009年12月4日に出願された米国仮特許出願第61/266,697号の利益を主張し、その開示の全体は参照によりここに組み込まれているものとする。
【0002】
本発明は、概していえば自己注射装置、より詳しくは多位置キャップを備える自己注射装置に関する。
【背景技術】
【0003】
薬物送達ペンは、正確に計量された薬物投与量を自己注射するために用いられる皮下注射器である。ペンは、例えば、糖尿病患者によってインスリンを自己注射するために広く用いられている。典型的な先行技術の薬物送達ペンは、数回の投与に十分な液体の薬物量を包含しているカートリッジを含んでいる。一回分が、筋肉内組織層、皮下組織層、又は皮内組織層のような組織領域内に注射される。
【0004】
典型的なペン型注射装置のアセンブリ及び操作は、2010年1月12日に発行された本出願人の特許文献1(U.S. Patent No. 7,645,264)に記載され、その全記載は参照によりここに組み入れられている。
【0005】
模範的ペン型インジェクター50のようなペン型注射装置は、図1及び2に示されるように、典型的には、用量ノブ/ボタン24、外側スリーブ13、およびキャップ21を備えている。当該用量ノブ/ボタン24は、使用者が注射される薬物の用量をセットすることを許容する。薬物を注射するときに、外側スリーブ13が使用者によって把持される。キャップ21は、使用者によって、ペン型インジェクター50をシャツのポケット、ハンドバッグ、又は他の適当な位置に確実に保持するために採用されている。
【0006】
図2は、図1に示された模範的な薬物送達ペン50の分解図である。当該用量ノブ/ボタン24は二重の目的を有し、注射される薬物の用量をセットすること、および下側ハウジング17を通って薬物送達ペンに取り付けられている薬剤カートリッジ12から、リードスクリュー7およびストッパー15を介して、用量設定された薬物を注射することの両者のために用いられる。下側ハウジング17は、典型的には、用量指示をその外側に有している。薬剤カートリッジ12は、典型的には、一端部において隔壁16でもって、および他端部おいてストッパー15でもって封止されているガラス管である。標準の薬物送達ペンにおいては、用量設定および送達の機構は全て外側スリーブ13内に見出される。これらの機構は、当業者によって理解されているので、詳細には説明されない。
【0007】
ペンニードルアセンブリ10(以下、簡略化のためペンニードル10と称す)は、ハブ20、当該ペンニードルの患者側端部から延在している患者側ニードル11、およびハブ20の非患者側内に配置されている隔壁穿通ニードルカニューレ18を含んでいる。当該隔壁穿通ニードルカニューレ18は患者側ニードル11に流体的に連通している。ハブ20は、好ましくは、下側ハウジング17にねじ込まれる。ハブ20を下側ハウジング17に取り付けると、隔壁穿通カニューレ18が隔壁16を刺し通すが、隔壁16は薬剤カートリッジ12に関して移動しない。ストッパー15は、しかしながら、流体の密封性を維持しつつ薬剤カートリッジ12内を軸方向に変位可能である。(リードスクリュー7の前進による)薬剤カートリッジ12内でのプランジャーないしはストッパー15の末端方向への移動は、ハブ20の患者側ニードル11へ薬物が押し出されるのを生じさせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7,645,264号明細書 使用者またはペンニードルアセンブリ10を取扱う者全てを保護するために、ハブ20に取り付く外側シールド29がハブ20を覆っている。当該外側シールド29は、ハブ20をペン型インジェクター50にねじ付けたりそれから外すためのハンドルまたはグリップとして用いられ得る。内側シールド28が当該外側シールド29内で患者側ニードル11を覆っている。当該内側シールド28は、患者側ニードル11を覆うために、締まり嵌めまたはスナップ嵌めのようないずれかの適切な手段によってハブ20に固着されてもよい。当該外側シールド29および内側シールド28は使用の前に取外される。キャップ21は、使用者がペン型注射装置50を安全に持ち運ぶことを許容するために外側スリーブ13に対してぴったりと嵌合している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ペン型インジェクター50のようなペン型インジェクターは、できるだけ最短の長さを有するように設計されるか、または、ペン型インジェクター50に既に組み立てられているペンニードル10を保護するように設計されてもよい。可能なかぎり最短で最小のペンを生産することは極めて望ましいが、使用者がペンニードル10をペン型インジェクターに予め組み立てたくなるかもしれない時刻がある。例えば、使用者は食事のためにレストランに行こうとしており、そして食事の直前に極めて即効性インスリンの注射を与えることを必要としているかもしれない。適切に時刻付けられたときには、かかる注射はより一貫性のあるグルコース(血糖)値をもたらす。しかし、当該注射は余りにも早期には与えることができない。使用者のグルコース(血糖)値が余りにも大きく低下するからである。この状況は、当該注射がレストランで与えられるべきことを事実上要求している。便宜上、使用者は、使用の用意の目的で、ペンニードル10をペン型インジェクターに予め組み立てることを望むかもしれない。もしも、ペン型インジェクター50がキャップ21内の組み立てられたペンニードル10を保護すべく設計されていなければ、ペンニードル10がペン型インジェクター50に組み立てられていないときは、ペン型インジェクター50はあるべき長さよりも長くなり、より多くの空間を占める。必要とされているものは、ペン型インジェクターができるだけ小型であるもの、およびペンニードルはそれがペン型インジェクターに組み立てられたままで収容され得るものの両様式を達成することができるペン型インジェクターである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一様相は、本体と、第1のモードにおいて本体に組み立てられたペンニードルを収容かつ保護することができ、および第2のモードにおいて自己注射装置のサイズを最小化できるキャップとを備える自己注射装置を提供することである。
【0011】
本発明の前述のおよび/または他の様相は、ペンニードルを接続可能なペン本体、および自己注射装置の長さまたは体積を最小化するために当該ペン本体に関して第1の方位でペン本体に選択的に接続可能なキャップであって、第2の方位で当該ペン本体に接続されているペンニードルを収容すべく、キャップの内部に十分な長さまたは体積をもたらすキャップを含む自己注射装置を提供することによって達成される。
【0012】
本発明の前述のおよび/または他の様相はまた、本体の第1の端部でペンニードルに選択的に接続可能な本体、および内部キャビティを有するキャップであって、当該本体に関して第1の方位で当該本体に接続可能であり、かつ当該本体の第2の端部(当該本体の第2の端部は第1の端部の反対側である)から第1の方位よりも軸方向にもっと遠い、当該本体に関しての第2の方位で、内部キャビティ内で当該本体に接続されている当該ペンニードルを収容するために当該本体に接続可能であるキャップを含む自己注射装置を提供することによって達成される。
【0013】
本発明の前述のおよび/または他の様相はまた、本体およびキャップを備える自己注射装置を使用する方法を提供することによって達成され、当該方法は、第1の時において、自己注射装置の長さまたは体積が最小化される第1の方位において、当該キャップを当該本体に接続すること、および第2の時において、当該ペン本体に接続されているペンニードルを収容すべく、第1の方位に関してキャップの内部における長さまたは体積が増大されている第2の方位において、当該キャップを当該本体に接続することの操作を含んでいる。
【0014】
本発明の追加のおよび/または他の様相および利点は、引き続く説明において部分的に述べられ、その記述から明らかであろうし、または本発明の実施によって学び得よう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施形態の上述および/または他の様相および利点は、添付の図面に関連してなされる以下の詳細な説明からより容易に理解されよう。ここで、
【図1】模範的な薬物送達ペンの斜視図である。
【図2】図1の模範的薬物送達ペンの分解図である。
【図3】本発明の一実施形態に従った、第1の方位にある自己注射装置の斜視図である。
【図4】第2の方位にある図3の自己注射装置の斜視図である。
【図5】第1の方位にある図3の自己注射装置の部分的な斜視図である。
【図6】第2の方位にある図3の自己注射装置の部分的な斜視図である。
【図7】図3の自己注射装置の本体の斜視図である。
【図8】図3の自己注射装置のキャップの斜視図である。
【図9】図3の自己注射装置の本体のもう1つ他の斜視図である。
【図10】図3の自己注射装置の連結機構を図解する斜視図である。
【図11】本発明のもう1つ他の実施形態に従った、自己注射装置の斜視図である。
【図12】図11の自己注射装置のキャップの斜視図である。
【図13】図11の自己注射装置の本体の斜視図である。
【図14】図11の自己注射装置の本体のもう1つ他の斜視図である。
【図15】第2の方位にある図11の自己注射装置の斜視図である。
【図16】本発明の一実施形態に従った回転防止特徴を図解する斜視図である。
【図17】本発明の一実施形態に従った回転防止特徴を図解する斜視図である。
【図18】連結機構を図解する図11の自己注射装置の本体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
さて、本発明の実施形態が詳細に言及され、その実施例が添付の図面に図解されている。そこで、図面全体に亘り同一符号は同一要素を意味する。これらの実施形態の説明は図面を参照することにより本発明を例示している。
【0017】
図3および4は、本発明の一実施形態に従った自己注射装置100の第1および第2の接続方位を図解する斜視図である。図3および4に示されるように、当該自己注射装置(すなわち、ペン型インジェクター)100はキャップ104および本体、すなわち、ペン本体108を含んでいる。キャップ104および本体108は、第1の(例えば、図3)および第2の(例えば、図4)の半径方向の方位において互いに接続可能である。図3において、キャップ104は、可能な限りコンパクトであるべく本体108に第1の方位で接続されている。換言すると、当該ペン型インジェクター100の全体としての体積および/または長さは第1の方位において最小化されている。図4において、キャップ104は第1の方位に関して半径方向に回転され、そしてペンニードル10がキャップ104の内部で保護されるのを許容すべく、本体108に第2の方位で接続されている。換言すると、第2の半径方向の方位において、キャップ104の内部には本体108に接続されているペンニードル10を収容するのに十分な体積および/または長さが存する。
【0018】
本体108は軸方向突部112および軸方向凹部116を含んでいる。同様に、キャップ104は軸方向突部120および軸方向凹部124を含んでいる。第1の方位において、それぞれの軸方向突部112および120はそれぞれの軸方向凹部116および124に隣接している。換言すると、図3に示されるように、本体の軸方向突部112はキャップの軸方向凹部124に隣接しており、およびキャップの軸方向突部120は当該本体の軸方向凹部116に隣接している。第2の方位においては、図4に示されるように、本体の軸方向突部112はキャップの軸方向突部120に隣接している。
【0019】
図5および6は、それぞれ、第1および第2の方位のさらなる詳細を図解している。図5および6において、キャップ104は明確にするために点線で示されている。図5に示されるように、本体108の外側スリーブ、すなわち、カートリッジ容器128は、本体108の第1の端部にペンニードル10を接続するためのねじ山132を含んでいる。カートリッジ容器128は、本体108内に薬剤カートリッジを保持する。第1の方位において、キャップ104の内部キャビティ136にはペンニードル10を収容するには不十分な空間しかない。対照的に、図6に示されるように、第2の方位においては、キャップ104がペンニードル10を保護するように収容している。
【0020】
図7は本体108の斜視図、および図8はキャップ104の斜視図である。図7に示されるように、本体108は当該本体の軸方向凹部116内に配置された第1の本体接続部140を含んでいる。それに対応して、図8に示されるように、キャップ104はキャップ軸方向突部120の内部に配置されたキャップ接続部144を有している。図示されるように、当該第1の本体接続部140は半径方向の突部として具体化され、 およびキャップ接続部144は半径方向の凹部として具体化されている。しかし、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、当該本体の接続部140が半径方向の凹部として具体化され、およびキャップ接続部144が半径方向の突部として具体化されてもよいことを理解するであろう。加えて、当該第1の本体接続部140およびキャップ接続部144は、本発明の範囲から逸脱することなく、他の形式の接続部として具体化されてもよいことを当業者は理解するであろう。
【0021】
本体108のもう1つの斜視図を示している図9は、カートリッジ容器128の軸方向スロット148を図解している。当該軸方向スロット148を通して、使用者は(カートリッジ12のような)薬剤カートリッジ内での(ストッパー15のような)ストッパーの進展を目視することができる。図10はキャップ104の斜視図であり、キャップ104の内表面が点線で示されている。半径方向の接続用突部152がキャップ104の内表面から内方に突出している。一実施形態によれば、キャップ104と本体108とを第2の方位において固定するために、半径方向の接続用突部152が軸方向スロット148に係合する。
【0022】
図11は本発明の一実施形態に従ったもう1つのペン型インジェクター200の斜視図である。図3−10の実施形態と同様に、当該ペン型インジェクター200はキャップ204、および本体208を有し、それぞれの軸方向突部212および220と軸方向凹部216および224とを備えている。加えて、当該ペン型インジェクター200は本体208に対するキャップ204の半径方向の回転を防止する、そしてそれ故に、当該本体208に組み立てられたペンニードル10へのキャップ204の不慮の崩壊を防止するための回転防止特徴部を有している。
【0023】
一実施形態によれば、当該回転防止特徴部は、頂部に配置された軸方向ホーン突部228、当該本体の軸方向突部212の半径方向の側部、およびキャップの軸方向凹部224の半径方向の側部に配置された対応する軸方向ホーン凹部232を含んでいる。図11−14に示されるように、一実施形態によれば、当該回転防止特徴部は一対の軸方向ホーン突部(すなわちホーン部)228および一対の対応する軸方向ホーン凹部232を含んでいる。キャップ204が図11に示されるように第1の方位において当該本体208に留められるとき、当該ホーン部228は当該本体208に対するキャップ204の回転を防止すべく当該ホーン凹部232と相互作用する。対照的に、キャップ204が図15に示されるように第2の方位において当該本体208に留められるときは、当該ホーン部228は当該本体208に対するキャップ204の回転を防止すべくキャップの軸方向突部220の半径方向の側部と相互作用する。
【0024】
もう1つ他の実施形態によれば、図16および17に示されるように、当該回転防止特徴部は、当該本体208に軸方向に配置されたキー234、およびキャップ204の内部に配置された一対の半径方向スロット用突部238の間に形成された対応するスロット236を含んでいる。キー234がスロット236内に配置されたとき、キャップ204は当該本体208に関して半径方向に回転するのが防止される。キー234およびスロット236は第1の方位において回転を防止すべく図解されているが、当該キー234およびスロット236は当該本体208の第1の端部と反対側の第2の端部からさらに軸方向に離されて位置され、およびそれによって第2の方位において回転を防止してもよい。代案として、キー(複数)234およびスロット(複数)236が第1および第2の方位の両方において相対回転を防止すべく両位置に配置されてもよい。
【0025】
当該ホーン部228が本体208に配置されて図解され、およびホーン凹部232がキャップ204に配置されて図解されているが、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、当該ホーン部228がキャップ204に配置され、および対応するホーン凹部232が当該本体208に配置されてもよいことを理解するであろう。同様に、キー234が当該本体208に配置されて図解され、およびスロット236がキャップ204に配置されて図解されているが、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、キー234がキャップ204に配置され、および対応するスロット236が当該本体208に配置されてもよいことを理解するであろう。
【0026】
加えて、図11−15に示された実施形態はホーン部228およびホーン凹部232を図解し、および図16および17はスロット236およびキー234を図解しているが、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、当該本体208に対するキャップ204の不慮の回転を防止し、およびそれによってキャップ204が第2の方位外に移動すること、および当該本体208の第2の端部に向って軸方向に移動することを防止すべく、他の形状が用いられてもよいことを理解するであろう。
【0027】
キャップ204を当該本体208に第1の方位において留めるために、図3−10の実施形態と同様に、当該本体208は第1の本体接続部240を含み、およびキャップ204はキャップ接続部244(図12を見よ)を含んでいる。一実施形態によれば、第1の本体接続部は半径方向の突部であり、およびキャップ接続部244は対応する半径方向の凹部である。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、キャップ接続部が半径方向の突部であり、および第1の本体接続部240が対応する半径方向の凹部であってもよいことを理解するであろう。しかしながら、図18に示されるように、キャップ204を当該本体208に第2の方位において留めるために、当該本体は第2の本体接続部248を含んでいる。第2の方位において、当該半径方向に突出している第2の本体接続部はそれに対応して半径方向に凹まされたキャップ接続部244と相互作用し、キャップ204を当該本体208に留めるためにスナップ嵌合接続をもたらす。
【0028】
図3−10に示された第1の実施形態における実施形態において、半径方向の接続用突部152がキャップを本体に第2の方位において留める連結機構として図解され、および図11−16に示された第2の実施形態おいて、第2の本体接続部248がキャップを本体に第2の方位において留める連結機構として図解されたが、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく接続用突部152が第2の実施形態において採用され、および第2の本体接続部248が第1の実施形態おいて採用されてもよいことを理解するであろう。
【0029】
本発明の実施形態は、最小のペン型インジェクターを可能とすべくキャップが可及的にコンパクトである、第1の方位で本体に接続可能であるキャップを提供している。加えて、当該キャップは、ペン型インジェクターに組み立てられているペンニードルを保護するための空間を提供するために、もう1つの方位で当該本体に接続可能である。
【0030】
上に、本発明のいくつかの模範的実施形態のみが詳細に説明されたが、当業者は、この発明の新規な教示および利点から実質的に逸脱することなく、模範的実施形態において多くの変更が可能であることを容易に理解するであろう。したがって、かかる変更の全ては添付の請求の範囲およびその均等物内に含まれるべきことが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペンニードルに接続可能なペン本体、および
当該ペン本体に選択的に接続可能なキャップであって、当該ペンニードルを接続する前に当該ペン本体に関して第1の方位において自己注射装置の長さまたは体積を最小化し、そして当該ペンニードルを接続した後に第2の方位において当該ペン本体に接続されているペンニードルを収容するためにキャップの内部に十分な長さまたは体積をもたらすキャップ、を備えることを特徴とする自己注射装置。
【請求項2】
当該ペン本体および当該キャップの各々は軸方向突部および軸方向凹部を備え、
第1の方位において、それぞれの突部はそれぞれの凹部に軸方向に隣接し、および
第2の方位において、それぞれの突部は互いに軸方向に隣接している
ことを特徴とする請求項1の自己注射装置。
【請求項3】
当該ペン本体は当該軸方向凹部内に配置された第1の本体接続部を備え、
当該キャップは、第1の方位において当該キャップを当該ペン本体に留めるために当該第1の本体接続部と相互作用すべく軸方向突部の一端部の軸方向近傍で軸方向突部の内部に配置されたキャップ接続部を備え、および
当該第1の本体接続部は半径方向の突部および半径方向の凹部のうちの一方を備え、および当該キャップ接続部は半径方向の突部および半径方向の凹部のうちの残りの他方を備えている
ことを特徴とする請求項2の自己注射装置。
【請求項4】
当該ペン本体は軸方向突部の一端部の軸方向近傍に配置された第2の本体接続部をさらに備え、および
当該第2の本体接続部は、第2の方位において当該キャップを当該ペン本体に留めるためにキャップ接続部と相互作用すべく半径方向の突部および半径方向の凹部のうちの一方を備えている
ことを特徴とする請求項3の自己注射装置。
【請求項5】
当該ペン本体は、当該ペン本体内に薬剤カートリッジを保持するカートリッジ容器をさらに備えると共に、当該カートリッジ容器は当該薬剤カートリッジの内容物を通して見るための軸方向スロットを有し、および
当該キャップは第2の方位において当該キャップを当該ペン本体に留めるために当該カートリッジ容器の軸方向スロットに係合する半径方向の突部をさらに備えている
ことを特徴とする請求項3の自己注射装置。
【請求項6】
当該ペン本体への当該キャップの接続の後に当該ペン本体に関しての当該キャップの回転を防止する回転防止特徴部をさらに備えることを特徴とする請求項2の自己注射装置。
【請求項7】
当該回転防止特徴部は、
当該ペン本体の軸方向突部の半径方向側部に配置された、一対の軸方向に突出しているホーン部、および
当該キャップの軸方向凹部の半径方向側部に配置された一対の軸方向のホーン凹部であって、当該ホーン部に対応するホーン凹部を備え、
当該ホーン部は、当該キャップが第1の方位において当該ペン本体に留められたとき、当該ペン本体に関しての当該キャップの相対回転を防止するためにホーン凹部と相互作用し、および
当該ホーン部は、当該キャップが第2の方位において当該ペン本体に留められたとき、当該ペン本体に関しての当該キャップの相対回転を防止するために当該キャップの軸方向突部の半径方向側部と相互作用する
ことを特徴とする請求項6の自己注射装置。
【請求項8】
当該回転防止特徴部は、
当該キャップの軸方向突部の半径方向側部に配置された、一対の軸方向に突出しているホーン部、および
当該ペン本体の軸方向凹部の半径方向側部に配置された一対の軸方向のホーン凹部であって、当該ホーン部に対応するホーン凹部を備え、
当該ホーン部は、当該キャップが第1の方位において当該ペン本体に留められたとき、当該ペン本体に関しての当該キャップの相対回転を防止するためにホーン凹部と相互作用し、および
当該ホーン部は、当該キャップが第2の方位において当該ペン本体に留められたとき、当該ペン本体に関しての当該キャップの相対回転を防止するために当該ペン本体の軸方向突部の半径方向側部と相互作用する
ことを特徴とする請求項6の自己注射装置。
【請求項9】
当該第1および第2の方位は当該ペン本体に関しての半径方向の方位であることを特徴とする請求項1の自己注射装置。
【請求項10】
本体であって、当該本体の第1の端部においてペンニードルに選択的に接続可能である本体と、
内部キャビティを有するキャップであって、当該ペンニードルを接続する前に当該本体に関しての第1の方位において当該本体に接続可能であり、および当該ペンニードルを接続した後に、当該第1の方位で接続されたときよりも当該本体の第1の端部と反対側の第2の端部から軸方向にさらに離れている当該本体に関しての第2の方位において、当該本体に接続されている当該ペンニードルを内部キャビティ内に収容するキャップと、
を備えることを特徴とする自己注射装置。
【請求項11】
当該第1および第2の方位は、当該本体に関して半径方向の方位であることを特徴とする請求項10の自己注射装置。
【請求項12】
当該本体および当該キャップの各々は軸方向突部および軸方向凹部を備え、
第1の方位において、それぞれの突部はそれぞれの凹部に軸方向に隣接し、および
第2の方位において、それぞれの突部は互いに軸方向に隣接している
ことを特徴とする請求項10の自己注射装置。
【請求項13】
当該本体は当該軸方向凹部内に配置された第1の本体接続部を備え、
当該キャップは、第1の方位において当該キャップを当該本体に留めるために当該第1の本体接続部と相互作用すべく軸方向突部の一端部の軸方向近傍で軸方向突部の内部に配置されたキャップ接続部を備え、および
当該第1の本体接続部は半径方向の突部および半径方向の凹部のうちの一方を備え、および当該キャップ接続部は半径方向の突部および半径方向の凹部のうちの残りの他方を備えている
ことを特徴とする請求項12の自己注射装置。
【請求項14】
当該本体は軸方向突部の一端部の軸方向近傍に配置された第2の本体接続部をさらに備え、および
当該第2の本体接続部は、第2の方位において当該キャップを当該本体に留めるためにキャップ接続部と相互作用すべく半径方向の突部および半径方向の凹部のうちの一方を備えている
ことを特徴とする請求項13の自己注射装置。
【請求項15】
当該本体は、当該本体内に薬剤カートリッジを保持するカートリッジ容器をさらに備えると共に、当該カートリッジ容器は当該薬剤カートリッジの内容物を通して見るための軸方向スロットを有し、および
当該キャップは第2の方位において当該キャップを当該本体に留めるために当該カートリッジ容器の軸方向スロットに係合する半径方向の突部をさらに備えている
ことを特徴とする請求項13の自己注射装置。
【請求項16】
当該本体への当該キャップの接続の後に当該本体に関しての当該キャップの回転を防止する回転防止特徴部をさらに備えることを特徴とする請求項12の自己注射装置。
【請求項17】
当該回転防止特徴部は、
当該本体の軸方向突部の半径方向側部に配置された、一対の軸方向に突出しているホーン部、および
当該キャップの軸方向凹部の半径方向側部に配置された一対の軸方向のホーン凹部であって、当該ホーン部に対応するホーン凹部を備え、
当該ホーン部は、当該キャップが第1の方位において当該本体に留められたとき、当該本体に関しての当該キャップの相対回転を防止するためにホーン凹部と相互作用し、および
当該ホーン部は、当該キャップが第2の方位において当該本体に留められたとき、当該本体に関しての当該キャップの相対回転を防止するために当該キャップの軸方向突部の半径方向側部と相互作用する
ことを特徴とする請求項16の自己注射装置。
【請求項18】
当該回転防止特徴部は、
当該キャップの軸方向突部の半径方向側部に配置された、一対の軸方向に突出しているホーン部、および
当該本体の軸方向凹部の半径方向側部に配置された一対の軸方向のホーン凹部であって、当該ホーン部に対応するホーン凹部を備え、
当該ホーン部は、当該キャップが第1の方位において当該本体に留められたとき、当該本体に関しての当該キャップの相対回転を防止するためにホーン凹部と相互作用し、および
当該ホーン部は、当該キャップが第2の方位において当該本体に留められたとき、当該本体に関しての当該キャップの相対回転を防止するために当該本体の軸方向突部の半径方向側部と相互作用する
ことを特徴とする請求項16の自己注射装置。
【請求項19】
キャップおよびペンニードルに選択的に接続可能な本体を備える自己注射装置を使用する方法であって、当該方法は、
当該ペンニードルを接続する前の第1の時に、当該自己注射装置の長さまたは体積が最小化される第1の方位において当該キャップを当該本体に接続する操作、および
当該ペンニードルを接続した後の第2の時に、当該ペン本体に接続されているペンニードルを収容するために、当該第1の方位に関して当該キャップの内部における長さまたは体積が増大される第2の方位において当該キャップを当該本体に接続する操作、
を備えることを特徴とする。
【請求項20】
第1の方位において当該キャップを当該本体に接続することは、当該キャップの軸方向突部および軸方向凹部を当該本体の軸方向凹部および軸方向突部にそれぞれ軸方向に隣接させるべく方向付けることを備え、および
第2の方位において当該キャップを当該本体に接続することは、軸方向のキャップ突部を軸方向の本体突部に軸方向に隣接させるべく方向付けることを備えていることを特徴とする請求項19の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2013−512726(P2013−512726A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541993(P2012−541993)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/003085
【国際公開番号】WO2011/068542
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】