説明

多周波式生体インピーダンス測定法

本発明は、対象のインピーダンスを測定するための方法を提供する。この方法は、重ね合わせられた周波数の分布を表す電気信号を印加すること、次いで前記分布内の多数の周波数に対して、対象を通して流れる電流および対象の両端間の電圧を測定することを含む。次いで、対象のインピーダンスが前記多数の周波数の各々において測定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象のインピーダンスを測定するための方法および装置に関し、特に、生体対象の生体インピーダンスを測定するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書における何らかの従来技術への言及は、その従来技術が共通の一般的な知識の一部を形成していることを認めるものでもなく、または何らかの形で示唆するものでもなければ、そう解釈すべきでもない。
【0003】
身体全体のインピーダンスの測定値と、体内総水分量(TBW:Total Body Water)および除脂肪体重(FFM:Fat-Free Mass )のような種々の身体の特性との間の相関関係は、実験的に十分に確立されている。それ故、生体電気インピーダンス解析(BIA:Bioelectrical Impedance Analysis)は、人間の栄養および臨床的研究の分野で広く使用されている。
【0004】
BIAが、ほとんどの状況下で体内総水分量の信頼性の高い推定値を与えることは広く認められており、「身体組成測定における生体電気インピーダンス解析、1994年12月12〜14日」(Bioelectrical Impedance Analysis in Body Composition Measurement,December 12-14,1994)と題された米国国立保健研究所の技術評価報告書において、BIAは、健康な個人、および軽度から中程度の肥満、糖尿病、および水の分配障害が顕著でない他の病状のような多数の慢性症状にある個人の身体組成解析に対する有用な技術となりうるものであることが言及されている。さらに、BIAは、迅速に行うことができ、安価であり、広範なオペレータの訓練または相互確認を必要としない。
【0005】
BIAは、除脂肪組織および脂肪組織に主として含まれる体液を通る電流の流れに対するインピーダンス、すなわち抵抗を測定する。主として細胞内体液および電解質を含んでいる除脂肪組織においてはインピーダンスは低いが、脂肪組織ではインピーダンスは高い。このように、インピーダンスはTBWに比例する。
【0006】
現在、実用上は、通常50kHzの固定周波数で典型的には800μAの微小定電流が身体を挟んでいる電極間に流され、その電極間の電圧降下がインピーダンスの測定値を示す。TBWの独立推定値にインピーダンス測定値を関連づけることにより以前に作成した予測式は、後に、測定したインピーダンスをTBWの対応する推定値に変換するために使用し得る。次に、除脂肪組織に対する予定水和作用部分を使用して、この推定値から除脂肪体重が計算される。脂肪体重は、全体重と除脂肪体重との間の差として計算される。
【0007】
生体組織のインピーダンスは、2つの成分、すなわち抵抗とリアクタンスを含む。体液の導電特性は抵抗成分を提供し、一方、不完全なコンデンサとしての働きをする細胞膜は周波数に依存するリアクタンス成分としての働きをする。それ故、低い周波数から高い周波数(1MHz)の範囲内でインピーダンスを測定すれば、細胞外の体液量に対する低い周波数でのインピーダンスの測定値と全体液量に対する高い周波数でのインピーダンス測定値とを関連づける予測式を作成することができる。このインピーダンス測定は、多くの場合、多周波式生体電気インピーダンス解析と呼ばれる。
【0008】
最近のBIAの用途においては、臨床的および栄養状態による身体組成の変化を評価するために、多周波式測定、すなわち周波数スペクトルがますます頻繁に使用されるようになっている。米国国立保健研究所の技術評価報告書は、細胞外水分(ECW:Extracellular Water )および細胞内水分(ICW:Intracellular Water )コンパートメント間の正常な関係を変更する条件下でのBIAの使用をサポートしていなかったが、最近の研究は、ECW、ICWおよびTBWの変化を正確に予測したモデルだけが、多くの場合、Cole−Coleプロット図と呼ばれるゼロ−無限大kHz並列多周波モデルであることを示している(例えば、Gudivaka,R.,D.A.Schoeller,R.F.Kushner, およびM.J.G.Bolt著、「身体の水コンパートメントの生体電気インピーダンス解析のための単周波および多周波モデル」(Single-and multi-frequency models for bioelectrical impedance analysis of body water compartments )、J.Appl.Physiol.87(3)、1999年、1087〜1096ページ参照)。
【0009】
多周波式解析を実施するための現在の技術は、各信号がそれぞれの周波数を有する多数の信号を対象に順次印加するステップを含む。次に、各周波数における結果としてのインピーダンスが別々に測定され、それにより周波数に関するインピーダンスの依存性を測定することができる。米国特許第5,280,429号明細書には、この技術を使用するインピーダンス測定を実行するように構成された装置の一例が記載されている。
【0010】
この場合、各周波数におけるインピーダンスを入力した場合には、結果は抵抗対周波数、リアクタンス対周波数、抵抗対リアクタンスのグラフ(上記のゼロ−無限大kHz並列多周波グラフ、またはCole−Coleプロット図)として描かれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、この技術は多くの欠点を有する。特に、正確にグラフを描くために多数のデータ点を生成しなければならない。さらに、それぞれの各周波数信号を順次対象に印加しなければならないので、この手順を実行するには長い時間がかかる場合があり、特に30分もかかる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
広い意味では、第一に、本発明は対象のインピーダンスを測定するための方法を提供する。該方法は、
a)重ね合わせられた周波数の分布を表す電気信号を印加すること、
b)前記分布内の多数の周波数に対する、
i)対象を通して流れる電流と、
ii)対象の両端の電圧と、
を測定すること、
c)前記多数の周波数の各々において、対象のインピーダンスを測定すること、
を含む。
【0013】
前記方法は、通常、
a)複数の成分信号を生成することであって、該複数の成分信号の各々は、前記多数の周波数のうちの1つを個別に有する、複数の成分信号を生成すること、
b)前記複数の成分信号を重ね合わせて、前記電気信号を生成すること、
を含む、
しかし、別の方法としては、電気信号を白色雑音(white noise )から生成することもできる。この場合、前記方法は、通常、
a)線型フィードバック・シフト・レジスタ(LFSR)回路を使用して前記白色雑音を生成することによって、疑似ランダム・デジタル・シーケンスを生成すること、
b)デジタル−アナログ(D/A)変換器を使用して、前記疑似ランダム・デジタル・シーケンスをアナログ信号に変換すること、
c)前記アナログ信号を前記対象に印加すること
を含む
電流を測定する方法は、一般的に、
a)前記対象に印加した前記電気信号の前記電流をサンプリングすること、
b)前記電流信号をデジタル電流信号に変換すること、
を含む
電圧を測定する方法は、一般的に、
a)前記対象の両端に発生した前記電圧を表す信号を取得すること、
b)前記電圧信号をデジタル電圧信号に変換すること、
を含む。
【0014】
この方法は、所定のレートで信号をサンプリングすることにより、電流および電圧信号をデジタル化することを含むことができる。さらに、この方法は、所定のサンプル長で信号をサンプリングすることにより、電流信号および電圧信号をデジタル化することを含むことができる。実施形態によっては、最高1,000程度のサンプル長またはそれ以上のサンプル点で、数MHzのような所定のレートのような値の範囲を使用することができることは理解されよう。
【0015】
この方法は、通常、デジタル化された電圧信号および電流信号のそれぞれを周波数領域に変換することを含む。この変換は、高速フーリエ変換(FFT)により実行することができる。
【0016】
この方法は、
a)前記変換した電圧信号および電流信号を受信し、
b)前記多数の周波数の各々における前記対象のインピーダンスを測定するために処理システムを使用することを含むことができる。
【0017】
処理システムを、さらに、印加された信号の周波数でインピーダンスの変動を測定するように構成することができる。
この方法は、通常、さらに、印加された信号の周波数でインピーダンスの変動の図形表示を生成することを含む。
【0018】
広い意味では、第二に、本発明は、対象のインピーダンスを測定するための装置を提供する。該装置は、
a)重ね合わせられた周波数の分布を表す電気信号を印加する信号発生器と、
b)前記分布内の多数の周波数において前記対象の両端の電圧を測定する電圧検出装置と、
c)前記分布内の多数の周波数において前記対象を通して流れる電流を測定する電流検出装置と、
d)前記多数の周波数の各々における前記対象のインピーダンスを測定する処理システムと
を含む
この場合、信号発生器を、
a)複数の成分信号であって、該複数の成分信号の各々は、前記多数の周波数のうちの1つを個別に有する、複数の成分信号を生成し、かつ
b)前記複数の成分信号を重ね合わせて、前記電気信号を生成するように構成することができる。
【0019】
別の方法としては、電気信号を白色雑音から形成することもできる。この場合、信号発生器は、通常、
a)疑似ランダム・デジタル・シーケンスを生成するためのシフト・レジスタ回路と、
b)前記疑似ランダム・デジタル・シーケンスを、アナログ信号に変換するためのD/A変換器と、
を含む。
【0020】
シフト・レジスタ回路は、通常、
a)前記D/A変換器に接続された出力を有するシフト・レジスタと、
b)i)その第1のレジスタにおける多数の所定の位置からの入力を受信し、
ii)前記入力を論理的に結合して、排他的論理和(XOR)出力を生成し、かつ、
iii)前記シフト・レジスタの入力に前記XOR出力を印加するように構成されたXORゲートと、
を含む。
【0021】
信号発生器は第2のシフト・レジスタを含むことができる。この第2のシフト・レジスタは、第1のシフト・レジスタの出力をD/A変換器の入力に接続することができる。
電流検出装置は、通常、
a)前記信号発生器に接続され、前記対象を通して流れる前記電流をサンプリングする電流サンプラと、
b)前記サンプリングされた電流をデジタル電流信号に変換するための電流アナログ−デジタル(A/D)変換器と、
を含む。
【0022】
電圧検出装置は、一般的に、電極の各組を介して前記対象に結合されている電圧A/D変換器を含む。この電圧A/D変換器は、デジタル化した電圧信号を生成するように構成されている。
【0023】
電流および電圧A/D変換器は、所定のレートで信号をサンプリングすることにより、かつ/もしくは所定のサンプル長で信号をサンプリングすることにより、電流信号および電圧信号をデジタル化することができる。しかし、すでに説明したように、別のサンプル・レートおよび長さを使用することもできる。
【0024】
処理システムは、好適には、デジタル化電圧信号および電流信号のそれぞれを周波数領域に変換することができることが好ましい。この変換はFFTにより行うことができる。
処理システムは、この変換を行うための処理電子回路を含むことができる。
【0025】
処理システムは、一般的に、
a)前記変換された電圧信号および電流信号を受信し、かつ、
b)前記多数の周波数の各々における前記対象のインピーダンスを測定するように構成されている。
【0026】
処理システムは、さらに、印加された信号の周波数でインピーダンスの変動を測定することができる。
処理システムは、さらに、印加された信号の周波数でインピーダンスの変動の図形表示を生成することができる。
【0027】
広い意味では、第三に、本発明は、対象のインピーダンスを測定するための装置で使用するための処理システムを提供する。この処理システムは、
a)重ね合わせられた周波数の分布を表す印加された電気信号に対して、多数の周波数において、前記対象を通して流れる電流を表すデジタル化電流信号を受信し、
b)前記分布内の多数の周波数において、前記対象の両端の前記電圧を表すデジタル化電圧信号を受信し、
c)各デジタル化信号を周波数領域に変換し、かつ
d)前記多数の各周波数の各々において、前記対象のインピーダンスを測定するように構成されている。
【0028】
この変換は、FFTにより行うことができる。
処理システムは、この変換を行うための処理電子回路を含むことができる。
処理システムは、一般的に、インピーダンスを測定するためのプロセッサを含む。
【0029】
このプロセッサは、さらに、印加された信号の周波数でインピーダンスの変動を測定することができる。
処理システムは、通常、ディスプレイを含む。前記プロセッサは、印加された信号の周波数でインピーダンスの変動の図形的表示を生成することができる。
【0030】
広い意味では、第四に、本発明は、対象のインピーダンスを測定するためのコンピュータ・プログラム製品を提供する。前記コンピュータ・プログラム製品は、適切な処理システムにより実行された場合、該処理システムを本発明の第3の広い意味の処理システムとして動作させるコンピュータ実行可能コードを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
添付の図面を参照しながら本発明の一例について以下に説明する。
図1は、本発明を実行するように構成された装置の一例である。
同図に示すように、上記装置は、電極3,4を介して人間の身体等のような本体2に結合している信号発生器1から構成されている。電流検出装置5は、信号発生器1および電極3のうちの1つに接続している。この場合、図に示すように、電圧検出装置8は、各電極6、7を介して本体2に結合している。電流検出装置5および電圧検出装置8からの信号は、以降の処理のために処理システム9に転送される。
【0032】
使用中、信号発生器が動作して、電極3,4を介して本体2に電気信号を印加する。本体を通して流れる電流は、電流検出装置5により測定され、処理システム9に転送される。同時に、本体の両端に発生した電圧は、電圧検出装置8により測定され処理システム9に転送され、それにより処理システム9は本体2のインピーダンスを測定することができる。
【0033】
特に、インピーダンスは下式により計算することができる。
Z=V/I (1)
上式において、
Z=インピーダンス、
V=電圧、
I=電流、
である。
【0034】
複素インピーダンスの場合には、これら3つの各値は複素ベクトルにより表される。複素ベクトルは、極座標またはデカルト座標により2つの方法で表すことができる。極表記は、ベクトルの長さ(Z)およびその位相(θ)を使用する。また、同じ情報をデカルト座標で記述することもできる。この場合、ベクトルのX成分は抵抗(R)として表示され、Y成分はリアクタンス(Xc)として表示される。図2はこの例を示す。
【0035】
本体2のインピーダンスは、本体に周波数fを有する純粋な正弦波を印加し、印加された電流および本体2の両端間の電圧を測定することにより、1つの特定の周波数fで測定することができる。次に、測定した電圧および電流をインピーダンスを測定するために使用することができる。
【0036】
計算をデジタル的に行う場合には、電流および電圧測定値を、少なくとも2×fの測定レートでサンプリングしなければならないが、実際には、性能をよくするために通常の測定レートは、例えば、5×fのようにもっと高くする必要がある。これは、サンプリングした信号のエイリアシングに関する問題を防止するために必要である。測定の回数が増えれば増えるほど、以降の計算がより正確になることを理解することができるだろう。通常の回数は、数千の測定点の範囲にある。
【0037】
上記装置は、多周波式インピーダンス測定を行うように動作し、それによりシステムは、信号f,f,...,fの多数の異なる印加周波数のインピーダンスを測定することができる。そうするために、装置は、インピーダンス計算を複数の周波数に対して同時に行うことができるようにするために重ね合わせの原理を使用する。
【0038】
1つの例の場合には、このことは、信号発生器に、複数の正弦波の総和から形成された電気信号を発生させることにより行うことができる。従って、信号発生器は、多数の正弦波を重ね合わせるように動作し、これら正弦波を本体2に印加される電気信号を形成するために使用する。理想的には、結果としての電気信号を、それぞれが同じ振幅を有する多数の波の重ね合わせから形成することが好ましい。
【0039】
次に、処理システム9がインピーダンスを測定することができるように、結果としての電流および本体2の両端間の電圧が処理システム9に転送される。従って、任意の形の適切な処理システムを使用することができることは理解されよう。
【0040】
図3は、適切な処理システムの一例の全体図である。より詳細に説明すると、処理システム9は、プロセッサ10と、メモリ11と、キーボードおよびモニタ等のようなオプションとしての入出力(I/O)デバイス12と、バス14を介して共に接続されているインタフェース13とを含む。使用中、インタフェース13は、電流検出装置5および電圧検出装置8から信号を受信することができる。次に、プロセッサ10は、受信した信号を処理するために、メモリ11内に記憶されているアプリケーション・ソフトウェアを実行する。
【0041】
従って、処理システムを、適切にプログラムされたパーソナル・コンピュータ(PC)、ラップトップ、ハンドヘルドPC、パームトップ等のような多数の形態の処理システムのうちの任意の形態により形成することができることは理解されよう。別の方法としては、処理システム9を、適切なプロセッサおよびメモリに接続されている電子タッチ・センス・スクリーンのような特化したハードウェアから形成することもできる。
【0042】
いずれにせよ、処理システム9は、電流検出装置5および電圧検出装置8から入手した電圧および電流測定値の時間領域シーケンスを周波数領域データに変換することによりインピーダンス計算を行うように動作する。この計算は通常(および最も効率的に)FFTにより行われる。時間領域における周波数fの1つの純粋な正弦波は、周波数領域(周波数スペクトル)において、周波数fの位置に狭い1つのピークとして現れ、そのピークの高さは、時間領域における正弦波の振幅に比例する。FFTは、また、測定周期のスタートを基準とする正弦波の位相(θ)を供給する。
【0043】
FFT演算を電圧および電流測定値の両方に対して行った場合には、周波数スペクトルにおける同一周波数の位置に2つのピークが現れるが、これら2つのピークは、電圧および電流正弦波の振幅に対応し、異なる高さを有する。これら2つの高さを相互に割った場合に、(上式(1)Z=V/Iが示すように)インピーダンスが求められる。
【0044】
この位相を相互に引くと、インピーダンス・ベクトルの位相が分かる。このようにして、インピーダンス・ベクトル、すなわち、その長さ(Z)および位相(θ)を求めるために必要な両方の値が決定される。すなわち、一方は除算、一方は減算である2つの簡単なFFT演算によりインピーダンス・ベクトルが入手される。
【0045】
すでに説明したように、このシステムを使用すれば、当該複数の周波数のインピーダンスを同時に計算することができる。従って、本体に印加された電気信号が複数の正弦波の重ね合わせにより形成されている。その後で、FFTが測定した電流および電圧に対して実行され、周波数スペクトルにおける各点に対して除算および減算が行われる。このプロセスは、非常に迅速に、通常、数ミリ秒以内に行うことができることは理解されよう。
【0046】
重ねあわされた正弦波の数が多くなればなるほど、結果としての周波数スペクトルにおけるより多くの点が測定され、結果としてのグラフがより正確になる。測定する本体に「白色雑音」電流を印加すると、この原理は最大の効果を発揮する。理想的な白色雑音源は、当該すべての周波数が等しい振幅を有するものである。従って、「理想的な白色雑音」を使用すると、任意の数の周波数でインピーダンスを同時に測定することができる。
【0047】
しかしながら、理想的な白色雑音を発生すると問題が起こる場合があり、従って、通常、白色雑音のサンプル長は、使用できる処理能力および必要な分解能のような要因に基づいて選択される。
【0048】
例えば、1024点のサンプル長を有するように白色雑音を選択した場合には、1024個の別々の点が周波数領域内にでき、結果としてのCole−Coleプロット図上に1024個の点が発生する。
【0049】
しかしながら、十分な処理能力および記憶装置を有する本発明の実施形態の場合には、多数の点を使用することができ、分解能が非常に高くなる。このように、サンプル長が長ければ長いほど、結果としてのグラフの分解能は高くなる。しかしながら、より多くのサンプル点を使用すると、測定した電圧および電流信号を処理するのに必要な処理能力を、それに対応して増大しなければならないことは理解されよう。このように、サンプル長は、通常、実施態様および本発明を実施する状況に基づいて選択され、それにより使用できる処理能力に基づいて最高の分解能を決定することができる。これにより、広い範囲にすることができる。
【0050】
さらに、インピーダンスの実際の測定の場合、白色雑音の「帯域幅を制限する」必要があり、その場合、特定の周波数fまでの周波数成分だけを含む。A/D変換サンプル・レートは、処理中の「エイリアシング」誤差を避けるために、少なくとも2×fでなければならないが、現実には、実際のデバイスの場合、少なくとも5×f程度でなければならない。
【0051】
本発明を実行するように構成された装置の特定の例について、図4を参照しながら以下に説明する。
この例の場合には、上記装置は、図1のところで概略説明した機能を実行するために特化したデジタル電子回路を使用する。
【0052】
より詳細に説明すると、この例の場合、信号発生器は、電極20を介して本体2と結合されている電流源17に接続している疑似ランダム電圧源15から形成されている。
他の2つの電極21は、電圧検出装置8を形成するためにA/D変換器25に接続されており、この場合、電流検出装置は、電流サンプラ23および関連するA/D変換器26から形成されている。
【0053】
この場合、A/D変換器25,26は、点線いより示す処理電子回路に接続されており、この電子回路は、各デジタル電子回路、処理システム9または両者の組み合わせとして具体化することができる。この例の場合、個々のデジタル電子回路およびプロセッサ35は、以下に説明するように使用される。
【0054】
このシステムの動作について以下に説明する。特に、疑似ランダム電圧源15は、電流源17にアナログ・コマンド電圧16を印加する。電流源17は、受信したコマンド電圧16に応じて、複数の周波数からなり、2つの電極20に印加される疑似ランダム「白色雑音」電流18を生成する。
【0055】
2つの電極21は、本体2の両端間に発生した電圧22を測定するために使用される。この場合、電圧22はA/D変換器25によりデジタル化される。この他に、電流サンプラ23は、疑似ランダム電流18をサンプリングし、結果としての信号24はA/D変換器26によりデジタル化される。
【0056】
この例の場合、A/D変換器25,26は、印加された電流18の最大周波数より少なくとも5倍高い周波数で、電圧信号22および電流信号24の測定値を取得する。このように、サンプリング周波数が、好ましい実施態様に基づいて選択されることは理解されよう。従って、例えば、サンプリング周波数は、4MHz〜5MHzの範囲であってもよい。しかし、任意の適当な周波数を状況に応じて使用してもよい。さらに、すでに説明したように、特定の範囲のサンプル長を使用することができる。しかしながら、特定の例の場合には、サンプル長は1024ビットであればよい。
【0057】
すでに説明したように、サンプル長が長ければ長いほど、サンプル・レートが高ければ高いほど、プロセスがより正確になることは理解されよう。しかしながら、より長いサンプル長および/またはより高いサンプル・レートを使用すると、必要なデータ処理量がそれに対応して多くなる。従って、1024ビット・サンプルおよび4MHz〜5MHzのサンプリング・レートの使用は例示のものに過ぎないが、不当な処理を必要としないで、精度を優れたものにするのに特に役に立つ。処理システムおよび他のデジタル電子回路が改善されると、読み取りに必要な時間に影響を与えないで、サンプル長をより長くしたり、サンプル・レートをより高くすることができる。
【0058】
電圧22のA/D変換からもたらされたデジタル信号27はFFT処理30を受け、この処理により複数の周波数用の実数電圧成分33および虚数電圧成分34が発生する。同様に、信号24のA/D変換の出力であるデジタル信号28も、FFT処理29を受け、この処理により複数の周波数に対する実数成分31および虚数成分32が発生する。
【0059】
FFTはプロセッサ10により実行することができ、または別の方法としては、この例に示すような別の処理電子回路により実行することもできる。いずれにせよ、A/D変換器25,26から受信した信号は、場合によっては、処理する前に、例えば、メモリ11内に、若しくはシフト・レジスタのような別のメモリ内に一時的に記憶する必要がある。
【0060】
FFTにより生成されたこれらの実数および虚数成分31,32,33,および34はプロセッサ10に転送され、ここで複数の周波数のインピーダンスの抵抗成分36およびリアクタンス成分37が求められる。
【0061】
抵抗成分36およびリアクタンス成分37をプロセッサ10においてさらに処理し、解析することができ、Cole−Coleプロット図とも呼ばれるゼロ−無限大kHz並列多周波グラフを出力ディスプレイ12上に処理する前に生成することができる。
【0062】
全体を参照番号39で示す結果としてのデータは、記憶するためにメモリ11に転送することができ、またはさらに処理および解析するために、外部デバイス40またはプロセッサ10に転送することができる。この転送は、以下にさらに詳細に説明するように結果の平均等を含む。
【0063】
好ましい実施形態の場合には、構成要素15および29〜38は、デジタル回路または適当にプログラムした処理システムにより処理することができる。
帯域幅を制限した白色雑音を生成するために使用する疑似ランダム電圧源15として使用するのに適している回路の一例については、以下に、図5を参照して説明する。
【0064】
より詳細に説明すると、この回路は、固定周波数クロック41と、直列シフト・レジスタ42と、XORゲート45と、直列入力並列出力シフト・レジスタ47と、D/A変換器49とを含む。
【0065】
使用中、固定周波数クロック41は、直列シフト・レジスタ42をクロック制御する。直列シフト・レジスタ42内の種々の点からのいくつかの信号44は、XORゲート45に送られ、その出力46は、直列シフト・レジスタ42の入力にフィードバックされる。
【0066】
直列シフト・レジスタ42からの出力43は、直列入力並列出力シフト・レジスタ47の入力に送られ、また、クロック41によりクロック制御される。D/A変換器49の正しい動作に適当な必要数のビットがシフト・レジスタ47にシフトされた後で、シフト・レジスタ47からの並列出力48がD/A変換器49に送られ、次にアナログ・コマンド電圧16が発生する。
【0067】
従って、上記回路は、D/A変換器49に送られる疑似ランダム・デジタル・シーケンスを生成する線型フィードバック・シフト・レジスタ(LFSR:Linear Feedback Sift Register )である。しかしながら、これは白色雑音を生成するための1つの技術に過ぎず、他の技術を使用することができることは理解されよう。
【0068】
しかしながら、上記例の場合には、ランダム信号は、直列シフト・レジスタ42の内容を形成するシーケンスをベースとしている。このシーケンスは、通常は数百万年の反復時間になる、例えば、長さ100ビットの信号を印加することにより達成することができる後続の多くの測定値の後まで反復しないような長さを有するものでなければならない。
【0069】
このことは重要である。何故なら、特定の好ましい実施形態は、複数の周波数上で多数回インピーダンスを測定し、結果を平均するのに上記装置を使用するからである。
より詳細に説明すると、理想的な場合には、本体2に印加する信号が、各印加周波数に対して等しい振幅を有することは理解されよう。従って、異なる周波数においてインピーダンスの測定値について入手した相対的な大きさは、印加された信号により影響を受けない。
【0070】
しかしながら、ランダム信号を使用した場合には、信号の大きさは瞬間毎に変化することは理解されよう。従って、任意の時点で測定したインピーダンスは、その時点において印加された信号の大きさにより異なる。
【0071】
信号が真にランダムな場合には、多数回反復してインピーダンスを測定し、次に結果を平均すると、印加された信号のピークと谷による結果としてのインピーダンスのすべての変動が平均される。
【0072】
しかしながら、疑似ランダム信号の場合には、印加された信号の大きさの変動が、ある周期で反復することは理解されよう。従って、サンプリング・レートおよび反復周期が偶然に一致した場合には、極めて大きなインピーダンス測定値が得られることになる。印加された信号の反復時間を測定が行われる周期より確実に相当長くすることによりこの問題を回避することができる。
【0073】
従って、本体のインピーダンスを複数の周波数で同時に測定するために、上記システムを使用することができることは理解されよう。これにより、本体のインピーダンスを測定するのに必要な時間が大幅に短縮し、特に所用時間を現在の技術の場合の数分からミリ秒単位に短縮することができる。
【0074】
これにより、秒単位のような短時間で反復して測定を行うことができ、数回の測定結果を平均することができ、それによりさらに測定結果が正確なものになる。
本発明のもう1つの利点は、上記動作を行うのに必要な回路をほぼ完全にデジタル化することができ、デジタル回路の有用な利点、すなわち反復性、信頼性、温度および時間によりズレを起こさないこと、および動作が簡単なことが得られることである。
【0075】
当業者であれば、多くの変更および修正をすぐ思い付くだろう。当業者であれば直ちに想起されるそのようなすべての変更および修正は、上記の広義の本発明の精神および範囲内に入るものと見なすべきである。
【0076】
このように、例えば、上記技術は、生体サンプルの生体電気インピーダンスの測定に使用することができ、人体等への適用に限定されないことは理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明を実施するための装置の一例の概略図。
【図2】デカルト・インピーダンス表記法と極インピーダンス表記法との間の関係の概略図。
【図3】図1の処理システムの一例の概略図。
【図4】本発明を実施するための装置の特定の一例の概略図。
【図5】図1または図4の装置で使用するための信号発生器の特定の例の概略図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象のインピーダンスを測定するための方法であって、
a)重ね合わせられた周波数の分布を表す電気信号を印加すること、
b)前記分布内の多数の周波数に対する、
i)前記対象を通して流れる電流と、
ii)前記対象の両端の電圧と、
を測定すること、
c)前記多数の周波数の各々における前記対象のインピーダンスを測定すること、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
a)複数の成分信号を生成することであって、該複数の成分信号の各々は、前記多数の周波数のうちの1つを個別に有する、複数の成分信号を生成すること、
b)前記複数の成分信号を重ね合わせて、前記電気信号を生成すること、
を含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記電気信号は白色雑音から形成されている、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、
a)線型フィードバック・シフト・レジスタ(LFSR)回路を使用して前記白色雑音を生成することによって、疑似ランダム・デジタル・シーケンスを生成すること、
b)デジタル−アナログ(D/A)変換器を使用して、前記疑似ランダム・デジタル・シーケンスをアナログ信号に変換すること、
c)前記アナログ信号を前記対象に印加すること
を含む、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法において、
前記電流を測定することは、
a)前記対象に印加した前記電気信号の前記電流をサンプリングすること、
b)前記電流信号をデジタル電流信号に変換すること
を含む、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、
前記電圧を測定することは、
a)前記対象の両端に発生した前記電圧を表す信号を取得すること、
b)前記電圧信号をデジタル電圧信号に変換すること、
を含む、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、所定のサンプル・レートで前記信号をサンプリングすることにより、前記電流信号および電圧信号をデジタル化することを含む方法。
【請求項8】
請求項6または7に記載の方法であって、所定のサンプル長で前記信号をサンプリングすることにより、前記電流信号および電圧信号をデジタル化することを含む方法。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか1項に記載の方法であって、前記デジタル電圧信号および電流信号のそれぞれを周波数領域に変換することを含む方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、前記変換は高速フーリエ変換(FFT)により行われる、方法。
【請求項11】
請求項9または10に記載の方法は、処理システムを使用することであって、
a)前記変換された電圧信号および電流信号を受信し、かつ
b)前記多数の周波数の各々において前記対象のインピーダンスを測定するために処理システムを使用すること含む方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記処理システムは、さらに、前記印加された信号の周波数で前記インピーダンスの変動を測定するように構成されている、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、さらに、前記印加された信号の周波数で前記インピーダンスの変動の図形表示を生成することを含む方法。
【請求項14】
対象のインピーダンスを測定するための方法であって、本明細書において記載した内容に相当する方法。
【請求項15】
対象のインピーダンスを測定するための装置であって、
a)重ね合わせられた周波数の分布を表す電気信号を印加する信号発生器と、
b)前記分布内の多数の周波数において前記対象の両端の電圧を測定する電圧検出装置と、
c)前記分布内の多数の周波数において前記対象を通して流れる電流を測定する電流検出装置と、
d)前記多数の周波数の各々における前記対象のインピーダンスを測定する処理システムと
を含む装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置において、前記信号発生器は、
a)複数の成分信号であって、該複数の成分信号の各々は、前記多数の周波数のうちの1つを個別に有する、複数の成分信号を生成し、かつ
b)前記電気信号を生成するために前記複数の成分信号を重ね合わせるように構成されている、装置。
【請求項17】
請求項15に記載の装置において、前記電気信号は白色雑音から形成されている、装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置において、前記信号発生器は、
a)疑似ランダム・デジタル・シーケンスを生成するシフト・レジスタ回路と、
b)前記疑似ランダム・デジタル・シーケンスを、アナログ信号に変換するD/A変換器と、
を含む、装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置において、前記信号発生器は、
a)前記D/A変換器に接続された出力を有するシフト・レジスタと、
b)i)その第1のレジスタにおける多数の所定の位置からの入力を受信し、
ii)前記入力を論理的に結合して、排他的論理和(XOR)出力を生成し、かつ、
iii)前記シフト・レジスタの入力に前記XOR出力を印加するように構成されたXORゲートと、
を含む、装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置において、前記信号発生器は、前記第1のシフト・レジスタの出力を前記D/A変換器の入力に接続するように構成された第2のシフト・レジスタを含む、装置。
【請求項21】
請求項15から20のいずれか1項に記載の装置において、前記電流検出装置は、
a)前記信号発生器に接続され、前記対象を通して流れる前記電流をサンプリングする電流サンプラと、
b)前記サンプリングされた電流をデジタル電流信号に変換するための電流アナログ−デジタル(A/D)変換器と、
を含む、装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置において、前記電圧検出装置は、電極の各組を介して前記対象に結合され、かつデジタル化電圧信号を生成するように構成された電圧A/D変換器を含む、装置。
【請求項23】
請求項22に記載の装置において、前記電流A/D変換器および前記電圧A/D変換器は、所定のサンプル・レートで信号をサンプリングすることにより、前記電流信号および電圧信号をデジタル化するように構成されている、装置。
【請求項24】
請求項22または23に記載の装置において、前記電流A/D変換器および電圧A/D変換器は、所定のサンプル長で前記信号をサンプリングすることにより、前記電流信号および電圧信号をデジタル化するように構成されている、装置。
【請求項25】
請求項22から24のいずれか1項に記載の装置において、前記処理システムは、前記デジタル化電圧信号および電流信号のそれぞれを周波数領域に変換するように構成されている、装置。
【請求項26】
請求項25に記載の装置において、前記変換はFFTにより行われる、装置。
【請求項27】
請求項25または26に記載の装置において、前記処理システムは前記変換を行うための処理電子回路を含む、装置。
【請求項28】
請求項25から27のいずれか1項に記載の装置において、前記処理システムは、
a)前記変換された電圧信号および電流信号を受信し、かつ、
b)前記多数の周波数の各々における前記対象のインピーダンスを測定するように構成されている、装置。
【請求項29】
請求項15から28のいずれか1項に記載の装置において、前記処理システムは、さらに、前記印加された信号の周波数でインピーダンスの変動を測定するように構成されている、装置。
【請求項30】
請求項15から29のいずれか1項に記載の装置において、前記処理システムは、さらに、前記印加された信号の周波数でインピーダンスの変動の図形表示を生成するように構成されている、装置。
【請求項31】
対象のインピーダンスを測定するための装置であって、本明細書において記載した内容に相当する装置。
【請求項32】
対象のインピーダンスを測定するための装置で使用するための処理システムであって、
a)重ね合わせられた周波数の分布を表す印加された電気信号に対して、多数の周波数において、前記対象を通して流れる電流を表すデジタル化電流信号を受信し、
b)前記分布内の多数の周波数において、前記対象の両端の前記電圧を表すデジタル化電圧信号を受信し、
c)各デジタル化信号を周波数領域に変換し、かつ
d)前記多数の周波数の各々において、前記対象のインピーダンスを測定するように構成されている処理システム。
【請求項33】
請求項32に記載の処理システムにおいて、前記変換はFFTにより行われる、処理システム。
【請求項34】
請求項32または33に記載の処理システムであって、前記変換を行うための処理電子回路を含む処理システム。
【請求項35】
請求項15から28のいずれか1項に記載の処理システムであって、インピーダンスを測定するためのプロセッサを含む処理システム。
【請求項36】
請求項35に記載の処理システムにおいて、前記プロセッサは、さらに、前記印加された信号の周波数でインピーダンスの変動を測定するように構成されている、処理システム。
【請求項37】
請求項36に記載の処理システムであって、ディスプレイを含み、前記プロセッサは、前記印加された信号の周波数でインピーダンスの変動の図形的表示を生成するように構成されている、処理システム。
【請求項38】
対象のインピーダンスを測定するための処理システムであって、本明細書において記載した内容に相当する処理システム。
【請求項39】
対象のインピーダンスを測定するためのコンピュータ・プログラム製品であって、適切な処理システムにより実行された場合、該処理システムを、請求項32から38のいずれか1項に記載の処理システムとして動作させるコンピュータ実行可能コードを含むコンピュータ・プログラム製品。

【図1】
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【図5】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−507057(P2006−507057A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554066(P2004−554066)
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/AU2003/001566
【国際公開番号】WO2004/047635
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(505186876)インぺディメッド プロプライエタリー リミテッド (19)
【氏名又は名称原語表記】IMPEDIMED PTY LTD
【Fターム(参考)】