説明

多孔薄状物及びその製造方法

【課題】 穿孔加工に使用する装置の耐久性、信頼性が高いこと、パンチングマシンよりも微細孔を形成できること、微細孔の突入断面(エッジ)が直角エッジとなり、被加工物の厚みによらずシャープな穿孔形状が得られること、孔ピッチが狭小であっても、クラックが生じ難く、製品としてデザインの自由度が高いこと、を実現する多孔薄状物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 薄状の被加工物に形成する多数の極小孔により視覚化したい図画より画像データを作成し、この画像データに基づいて異径及び/又は同径の穿孔を位置決めした穿孔パターンを作成し、NC穴開け加工機を用いて各穿孔に対応する径のドリルにより、穿孔パターンに応じて被加工物における各穿孔位置に極小孔を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、NC穴開け加工機のドリルにより薄状の被加工物に多数の極小孔を形成してなる多孔薄状物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属板やプラスチック板に多数の貫通孔を形成し、貫通孔と貫通孔が形成されていない部分とのコントラストにより文字や絵柄等を視覚的に表現する技法があり、この技法を用いて作製したパネル(板)が提供されている。
【0003】
このようなパネルとしては、例えばパンチング加工機械により板材に多数の貫通孔を形成してなるパンチング板がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、パンチングマシンを用いてパネルに穴を形成するパネル穴開け方法がある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−315729号公報
【特許文献2】特開平8−168993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1,2を含め、上記技法を採用した従来のパネル(板)はいずれもパンチングマシンを用いて作製されたものであるため、次のような問題点a〜dがある。
a)パンチングマシンの金型ピンに耐圧力がなく、折れ・欠けが発生し易く、金型ピンの形状保持が困難である。
b)上記問題点aがあることから、薄状の被加工物(フィルム、薄板等)としては厚み0.1mm程度以下のもので、孔径も最小0.35mm程度が限界である。これに鑑み、成型で孔加工しようとすると、被加工物の厚みは増すことができるものの、孔径は最小でも0.5mm程度が限界となる。つまり、パンチングマシンの場合よりも微細孔を形成できなくなる。
c)パンチング(及びレーザ加工)を用いた穿孔では、孔の突入断面(エッジ)が丸みを帯び、直角エッジを形成することができない。被加工物の厚みが増せば、よりエッジが丸みを帯びることになり、シャープな穿孔形状が得られなくなる。また、エッチングによる穿孔では、被加工物として金属性シートに限定され、プラスチックフィルムではそもそも穿孔できない。
d)パンチングによる穿孔では、隣接する孔同士の間隔(孔ピッチ)が狭小である場合、プレス時の押圧力により被加工物の材質によってはクラックが生じる。特にパネルを装飾用とすべくデザインの表現力を高めるためには、孔ピッチをできるだけ小さくすることが要求されるが、孔ピッチを小さくするほどクラックが生じ易くなる。反対にクラックの発生を防止するためには、十分な孔ピッチが必要となり、製品上の不具合を招くだけでなく、デザインの自由性に制限を加える要因になる。
【0007】
例えば、上記特許文献1には、少なくとも2種類の大きさの孔を適宜位置に穿設し、孔と孔が穿設されていない空白部分との濃淡により装飾模様を表現することが記載されているが、X−Y軸上に配列した大径孔と小径孔による濃淡表現方法では、特に写真画像等を256階調的に点描画するには、濃い部分において空隙が目立つ粗描となり(実質的に解像度が悪くなり)、孔による表現力が低下する。
【0008】
この発明は、そのような種々の問題点a〜dに着目してなされたもので、
1)穿孔加工に使用する装置の耐久性、信頼性が高いこと。
2)パンチングマシンよりも極小孔を形成できること。
3)極小孔の突入断面(エッジ)が直角エッジとなり、被加工物の厚みによらずシャープな穿孔形状が得られること。
4)孔ピッチが狭小であっても、クラックが生じ難く、製品としてデザインの自由度が高いこと。
を実現する多孔薄状物及びその製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の多孔薄状物は、NC穴開け加工機のドリルにより薄状の被加工物に多数の極小孔を形成してなることを特徴とする。より具体的に多孔薄状物は、異径の極小孔及び/又は同径の極小孔が所望のパターンに則して配置されてなるものである。
【0010】
本発明では、NC穴開け加工機を使用して極小孔を形成することが大きな特徴であるが、NC穴開け加工機としては、多軸(例えば3軸)のスピンドルを有する高速NC穴開け加工機が好ましい。この高速NC穴開け加工機は、高速回転、高い送り速度で穿孔加工が可能であり、他軸のスピンドルを使用して同時に複数のワーク(積層した複数の被加工物)に穿孔加工できる機構を備え、能力は例えば1分間に300ホール以上の穿孔加工が実現できる特徴を有するものである。また、高速NC穴開け加工機は、ワーク高さは5mm程度までが対応可能であり、被加工物として例えば複数枚のフィルムを重ねて一度に穿孔加工することも容易であり、量産加工に適している。
【0011】
具体的にNC穴開け加工機のドリルのシャンク径は3.175mm以下で、その先端径は0.05〜0.4mmである。ドリルのシャンク径については、高速NC穴開け加工機を使用する場合、そのドリリングの直進性能が最大限に発揮されるのは、シャンク径が3.175mm以下のときだからである。また、上記問題点bに記載したように、パンチングマシンによる穿孔では、孔径は最小0.35mm程度が限界であったが、NC穴開け加工機のドリルによれば、0.05〜0.4mm径の極小孔を形成することが可能となる。
【0012】
そのような極小径のドリルで穿孔する薄状の被加工物は、樹脂フィルム、樹脂薄板、金属薄板のいずれかである。なお、薄板はシートも含むものである。勿論、その薄状の被加工物から作製した多孔薄状物は、フィルム、薄板、シート等の形態である。
【0013】
また、本発明の多孔薄状物の製造方法は、薄状の被加工物に形成する多数の極小孔により視覚化したい図画より画像データを作成し、この画像データに基づいて異径及び/又は同径の穿孔を位置決めした穿孔パターンを作成し、NC穴開け加工機を用いて各穿孔に対応する径のドリルにより、穿孔パターンに応じて被加工物における各穿孔位置に極小孔を形成することを特徴とする。
【0014】
ここに、図画とは、文字(漢字、平仮名、片仮名、数字、英文字等)、風景画、人物画、動植物画、幾何学模様等、限定されず、写真、絵画も問わない。
【0015】
この製造方法においても、上記と同様に、ドリルのシャンク径は3.175mm以下で、その先端径は0.05〜0.4mmである。また、薄状の被加工物は、樹脂フィルム、樹脂薄板、金属薄板のいずれかである。
【0016】
特に薄状の被加工物が樹脂フィルムであるときは、NC穴開け加工機のテーブル上に配置した副資材上に積層状の複数の樹脂フィルム(ワーク)を載せ、最上の樹脂フィルム上に副資材を載せ、当該副資材上からドリルによりワークに極小孔を形成することが好ましい。
【0017】
副資材は、NC穴開け加工機のテーブル上に配置するもの(バックアップボード)としては、ベークライトボードが例示され、ワーク上(例えば最上の樹脂フィルム上)に載せるものとしては、水性等の潤滑剤を塗布したエントリーシート(例えば潤滑剤付きアルミシート)が例示される。
【発明の効果】
【0018】
請求項1,5記載の発明によれば、次の効果が得られる。
(1)パンチングマシンや成型による穿孔よりも極小孔を容易に形成することが可能となる。
(2)穿孔加工に使用する装置(NC穴開け加工機)の耐久性、信頼性が高い。
(3)極小孔の突入断面(エッジ)が直角エッジとなり、被加工物の厚みによらずシャープな穿孔形状が得られる。
(4)極小孔ピッチが狭小であっても、クラックが生じ難く、製品としてデザインの自由度が高い。
(5)上記(1)〜(4)により、多数の異径及び/又は同径の極小孔を緻密に配列することが可能であるため、極小孔と極小孔が形成されていない部分(非極小孔部分)とによる図画の表現力が増し(高精細化が可能となり)、よりデザイン性の高い多孔薄状物を提供できる。
【0019】
請求項3,6記載の発明によれば、パンチングマシンや成型による穿孔に比べて、0.05〜0.4mm径の極小孔を形成することが可能となる。
【0020】
請求項8記載の発明によれば、被加工物がより薄状の樹脂フィルムであっても、孔バリを一層効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の多孔薄状物を作製する製造方法について、その工程を示す概略フロー図である。
【図2】図1のフロー図におけるST2の穿孔の3軸配列を説明するための図である。
【図3】図1のフロー図におけるST4のフィルム穿孔プロセスに使用するNC穴開け加工機を用いて、ワーク(複数枚の樹脂フィルムを積層したもの)に極小孔を形成するときの状態を示す概略要部拡大断面図である。
【図4】本発明の多孔薄状物の一例を示す図(a)、(b)である。
【図5】本発明の多孔薄状物の別例を示す図(a)、(b)、(c)である。
【図6】本発明の多孔薄状物の適用例を示す図である。
【図7】本発明の多孔薄状物の別の適用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。
【0023】
前掲の通り、本発明はNC穴開け加工機を使用して薄状の被加工物を穿孔することを特徴とするものであるが、そのNC穴開け加工機を用いて多孔薄状物を作製する製造方法について、その工程を示す図1の概略フロー図を参照して説明する。
【0024】
但し、図1のフロー図では、NC穴開け加工機として多軸(例えば3軸)のスピンドルを有する高速NC穴開け加工機を使用し、薄状の被加工物は樹脂フィルムである。
【0025】
まずステップST1においては、前記薄状の被加工物に形成する多数の極小孔により視覚化したい図画(図案、画像)より画像データを作成する。すなわち、図画として例えば図4の(a)に示す犬(写真画)、図4の(b)に示す携帯電話のスピーカネット用の網状模様、図5に示すグラデーション模様〔帯状(a)、円形(b)、四角形(c)〕等をスキャナ等により読み取り、読み取った画像情報を2値化又は256階調のグレースケール化する。
【0026】
ステップST2、ST3においては、2値化又は256階調のグレースケール化した画像データに基づいて異径及び/又は同径の穿孔を位置決めした穿孔パターンを作成する。より具体的にステップST2では、2値化又は256階調のグレースケール化した画像データに基づき、濃淡面積に応じ穿孔径(極小孔径)の大きさ、穿孔(極小孔)のピッチ、その穿孔の3軸配列をCAD編集する。
【0027】
ここでいう3軸配列は、図2に示すように、縦方向Y軸に対して60°の傾きを持ったA軸、B軸を加え、Y軸、A軸、B軸の3軸により平面を6等分割し、各分割した領域毎に穿孔することを意味する。
【0028】
ステップST3では、穿孔径の大きさの割当、穿孔の3軸配列のCAD編集後(穿孔パターンの作成後)、穿孔位置情報としてXY座標値に変換し、高速NC穴開け加工機が認識できる機械制御コードを付与し、NCデータ化する(数値制御データ変換、CAD編集)。
【0029】
ステップST4においては、高速NC穴開け加工機を用いて各穿孔に対応する径のドリルにより、穿孔パターンに応じて被加工物(樹脂フィルム)における各穿孔位置に極小孔を形成する。
【0030】
樹脂フィルムを穿孔する場合の仕方を図3(概略要部拡大断面図)に示す。但し、図3は1軸分のみを示してある。図3において、高速NC穴開け加工機のスピンドル20の先端部には所定径のドリル30が装着されている。前記の通り、穿孔に使用するドリル(ドリル30を含む)のシャンク径は3.175mm以下で、その先端径は0.05〜0.4mmである。スピンドル20の周囲に配置された円筒状のワーク押さえ支持部21の先端部には、突部23を有するワーク押さえ22が取り付けられ、穿孔時にはワーク押さえ22(突部23)によりワーク2を下方に押圧する。なお、ドリルの先端径は0.05〜0.4mmであるが、この範囲において、規格径のドリルを使用してもよいし、或いは規格外の径のドリルを使用してもよく、極小孔径に応じて適宜選定すればよい。
【0031】
被加工物である樹脂フィルム1は、ここでは5枚の樹脂フィルムが積層され、積層状のワーク2として5枚の樹脂フィルム1に一度に穿孔加工が施される。ワーク2は、高速NC穴開け加工機のテーブル10上に配置した副資材としてのベークライト41上に配置し、ワーク2(最上の樹脂フィルム1)上には別の副資材としてエントリーシート42を載せる。そして、ベークライト41とエントリーシート42により挟持されたワーク2に対し、ワーク押さえ22により押さえながらエントリーシート42上からドリル30によりワーク2に極小孔を形成する。
【0032】
穿孔時には、穿孔のXY座標の数値データに基づいて、まず所定径のドリルで全ての対応径の極小孔を順に形成し、次に別の所定径のドリルに交換し、このドリルで全ての対応径の極小孔を順に形成することを繰り返し、全ての所定径のドリルによる穿孔加工をワーク2に施す。
【0033】
この穿孔時に、ワーク押さえ22(突部23)によりエントリーシート42上から圧力を加え、テーブル10に対して副資材41,42とワーク2を押さえつけることで、ワーク2の密着度を高めてドリル切削時の切削粉をドリルの螺旋溝から上部に排出する効果を高めることができるとともに、ワーク2における樹脂フィルム1同士の空隙を無くして孔バリの発生を効果的に抑制することができる。
【0034】
また、穿孔時にワーク2上の副資材としてエントリーシート42を用いることで、乾式のまま穿孔を施すことができる。この乾式加工により、穿孔後の被加工物は洗浄を必要としないので、製品化プロセスの効率が高くなる。しかも、エントリーシート42を用いれば、樹脂フィルムだけでなく、樹脂薄板等の軟質な被加工物に対しても良質な穿孔を施すことができる。すなわち、孔位置が優れ、孔バリが無く、孔焼けがない。
【0035】
なお、図3には高速NC穴開け加工機の1軸分のみ示してあるが、例えば3軸であれば、一度に5枚×3軸=15枚の樹脂フィルムを穿孔加工することが可能であり、量産化が可能である。
【0036】
ステップST5においては、穿孔終了後の樹脂フィルム1に対し、必要な寸法に切断し(外形抜き)、切断後の樹脂フィルムの裏面に、当該樹脂フィルムを対象物に付着できるよう例えば粘着テープを貼付し、樹脂フィルムを商品化する。
【0037】
上記製造方法によれば、NC穴開け加工機のドリルにより薄状の被加工物に多数の極小孔を形成するので、パンチングマシンや成型による穿孔よりも極小孔を容易に形成することが可能となる。しかも、穿孔加工に使用する装置がNC穴開け加工機であり、耐久性、信頼性が高い。更に、NC穴開け加工機のドリルにより穿孔するので、極小孔の突入断面(エッジ)が直角エッジとなり、被加工物の厚みによらずシャープな穿孔形状が得られる。また、極小孔ピッチが狭小であっても、クラックが生じ難く、製品としてデザインの自由度が高い。
【0038】
これらの効果により、多数の異径及び/又は同径の極小孔を緻密に配列することが可能であるため、極小孔と極小孔が形成されていない部分(非極小孔部分)とによる図画の表現力が増し(高精細化が可能となり)、よりデザイン性の高い多孔薄状物を提供できる。
【0039】
その多孔薄状物の具体例としては、図4の(a)に示すように、図画として“犬”の写真画を薄状の被加工物(樹脂薄板、金属薄板)に形成した多数の異径や同径の極小孔により装飾用パネルとして視覚化できるだけでなく、図4の(b)のような樹脂フィルムからなる携帯電話のスピーカネットを提供できる〔(b)では6個分を示してある〕。
【0040】
また、樹脂薄板や金属薄板に、図5の(a)のように径が漸次変化する極小孔を並列形成することで帯状のグラデーションを、図5の(b)のように同径又は順次変化する径の極小孔を放射状に形成することで円形状のグラデーションを、図5の(c)のように異径の極小孔を四角形の環状に形成することで四角形状のグラデーションを表現することができる。
【0041】
多孔薄状物の適用例としては、例えば図6に示すように、携帯電話50のスピーカネット51として使用したり、図7に示すように、携帯端末器60用のオーディオ機器(外部スピーカ)70のスピーカネット71として使用したりできる。
【0042】
この他、NC穴開け加工機の使用においては、穿孔(極小孔)形状の品質を高めるために、ドリルの先端角度、溝ねじれ角度、溝幅を制御することにより、薄状の被加工物に適したドリル形状に整え、切削くずの排出を高め、切削熱の発生を抑制し、特に樹脂フィルム等の穿孔熱による溶解と形状崩れを防止できる。
【0043】
更に、ドリル径と被加工物の厚みとのアスペクト比率が1:10以内に設定することで、極小孔の突入断面(エッジ)が直角エッジでシャープな穿孔形状が一層得られ易くなる。また、極小孔ピッチが狭小(0.1mm)であっても、クラックが生じ難くなる。
【符号の説明】
【0044】
1 樹脂フィルム(薄状の被加工物)
2 ワーク
10 テーブル
20 スピンドル
21 ワーク押さえ支持部
22 ワーク押さえ
30 ドリル
41 ベークライト(副資材)
42 エントリーシート(副資材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
NC穴開け加工機のドリルにより薄状の被加工物に多数の極小孔を形成してなることを特徴とする多孔薄状物。
【請求項2】
異径の極小孔及び/又は同径の極小孔が所望のパターンに則して配置されてなることを特徴とする請求項1記載の多孔薄状物。
【請求項3】
前記ドリルのシャンク径は3.175mm以下で、その先端径は0.05〜0.4mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の多孔薄状物。
【請求項4】
前記薄状の被加工物は、樹脂フィルム、樹脂薄板、金属薄板のいずれかであることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の多孔薄状物。
【請求項5】
薄状の被加工物に形成する多数の極小孔により視覚化したい図画より画像データを作成し、この画像データに基づいて異径及び/又は同径の穿孔を位置決めした穿孔パターンを作成し、NC穴開け加工機を用いて各穿孔に対応する径のドリルにより、穿孔パターンに応じて被加工物における各穿孔位置に極小孔を形成することを特徴とする多孔薄状物の製造方法。
【請求項6】
前記ドリルのシャンク径は3.175mm以下で、その先端径は0.05〜0.4mmであることを特徴とする請求項5記載の多孔薄状物の製造方法。
【請求項7】
前記薄状の被加工物は、樹脂フィルム、樹脂薄板、金属薄板のいずれかであることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の多孔薄状物の製造方法。
【請求項8】
前記薄状の被加工物は樹脂フィルムであり、前記NC穴開け加工機のテーブル上に配置した副資材上に積層状の複数の樹脂フィルム(ワーク)を載せ、最上の樹脂フィルム上に副資材を載せ、当該副資材上からドリルによりワークに極小孔を形成することを特徴とする請求項7記載の多孔薄状物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−158736(P2010−158736A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−1436(P2009−1436)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【出願人】(509000910)エヌシー産業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】