説明

多孔質炭素及びその製造方法

【課題】ホウ素を含む場合であっても、BET比表面積を飛躍的に増大させることにより、顕著な性能向上を図ることができる多孔質炭素及びその製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】少なくとも表面にはC−B−O結合構造が存在し、77Kにおける窒素吸着等温線から求められるBET比表面積が300m/g以上であることを特徴とする多孔質炭素であり、ホウ酸とクエン酸マグネシウムとを混合して混合物を作製するステップと、上記混合物を、真空雰囲気、非酸化性雰囲気、又は還元性雰囲気で加熱焼成して焼成物を作製するステップと、上記焼成物中の上記鋳型を除去するステップとを有する製造方法によって作製することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質炭素及びその製造方法に関し、特に、安価且つ安全で特異的な性質を示すホウ素入り多孔質炭素及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電子回路の高集積化や電気信号の高周波数化が進展したことに伴って、電子機器からの電磁波の発生やその漏洩が問題となっている。この電磁波を抑制するため、樹脂、ゴム等にホウ素を含む炭素材料を混合した電磁波吸収材で電子機器を覆う手法が採用されている。また、非水電解液二次電池やコンデンサの電極材料として、炭素材料が用いられているが、この場合、炭素材料にホウ素を含有させることによって、電解液に対する濡れ性を向上させうることが知られている。このようなホウ素を含有する炭素材料としては、以下に示すものが提案されている。
【0003】
ホウ酸を混合したセルロース系材料を抄紙して、最終的に2000度以上で焼成することにより、黒鉛化処理を施している。これにより、ホウ酸を50〜2000ppm含有する多孔質炭素を得ることができる旨記載されている(下記特許文献1参照)。
しかしながら、このようにして作製された炭素材料では、当該文献に記載の如く、気孔径は数十μmであり、ミクロ細孔はほとんど無いと考えられる。また、ホウ素含有量及び比表面積について記載されていないが、結果として製造される炭素材の比表面積は極めて小さいと推測される。
【0004】
また、ホウ素固溶量が0.7〜1.8質量%であるカーボンブラックが提案されており(下記特許文献2参照)、更に、固溶ホウ素量が0.5重量%以上、可溶ホウ素量が0.05重量%以下のカーボンブラックが提案されている(下記特許文献3参照)。
これらの提案において、BET比表面積について明確に示されていないが、カーボンブラックの一般的なBET比表面積は、最大でも300m/gに満たない。したがって、上記提案によって得られる多孔質炭素のBET比表面積も300m/g未満と考えられる。以上のことから、上記方法で作製したカーボンブラックであっても、高性能の多孔質炭素とはならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−237683号公報
【特許文献2】特開2006−111791号公報
【特許文献3】特開2006−265374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、ホウ素を含む場合であっても、BET比表面積を増大させることにより、飛躍的な性能向上を図ることができる多孔質炭素及びその製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、少なくとも表面にC−B−O結合構造が存在し、77Kにおける窒素吸着等温線から求められるBET比表面積が300m/g以上であることを特徴とする。
従来技術で示したカーボンブラックでは、ミクロ孔やメソ孔が著しく少ない。このため、BET比表面積が大きな多孔質炭素を得ることができなかった。これに対して、上記構成の多孔質炭素では、メソ孔と、このメソ孔周辺に生じるミクロ孔とが存在するので、BET比表面積が300m/g以上となるような多孔質炭素を得ることができる。
また、上記構成の如く、多孔質炭素の表面に結合が存在していること、親水性や電解液との親和性が向上する。加えて、本発明の多孔質炭素では、結合の存在から明らかなように、ホウ素は炭素と化学結合して炭素表面に安定に保持されている(即ち、単に、炭素中に担持されているだけではない)。したがって、多孔質炭素からホウ素が離脱するのを抑制することができるので、親水性や電解液との親和性の向上効果が長期間持続される(耐久性が高くなる)。
【0008】
以上のことから、例えば、本発明の多孔質炭素を電極材料として用いた場合には、電池やキャパシタにおける電解液や、電解液に溶解した電解質の細孔内への移動が円滑に行われるので、電池やキャパシタの充放電特性を向上させることができる。また、本発明の多孔質炭素を吸着剤として用いた場合には、吸着性能が飛躍的に向上する。
【0009】
ここで、本発明の多孔質炭素では、多孔質炭素の表面にC−B−O結合構造が存在していれば足り、多孔質炭素の内部にホウ素が存在するか否かは問わない。
また、BET比表面積の上限は限定するものではないが、余りに大きくなると、炭素壁の形状が保てなくなり粒子が崩壊するおそれがあるので、BET比表面積は1500m/g以下であることが望ましい。
尚、本明細書では、細孔径が2nm未満のものをミクロ孔、細孔径が2〜50nmのものをメソ孔、50nm以上のものをマクロ孔と称する。
【0010】
77Kにおける窒素吸着等温線からDR法で求めたミクロ孔容積が0.3ml/g以上であることが望ましく、また、77Kにおける窒素吸着等温線から求めた全細孔容積と、77Kにおける窒素吸着等温線からDR法で求めたミクロ孔容積との差(この値はメソ孔の容量とする)が1ml/g以上であることが望ましい。
このように、ミクロ孔の容積やメソ孔の容積が大きければ、上記の作用効果が一層発揮される。
【0011】
ホウ素の含有量が100〜10000ppm(重量割合)であることが望ましい。
このように、ホウ素濃度が高ければ、多孔質炭素を電磁波吸収剤として用いた場合の性能が飛躍的に向上する。
【0012】
イオン交換水100gに多孔質炭素を0.03重量%加え、40kHzの超音波を3分印加し、更に16時間放置した後に、波長550nmの光線を用いた場合の透過率が80%以下であることが望ましい。
このように、親水性が良好であれば、上記の作用効果が一層発揮される。
【0013】
また、上記目的を達成するために本発明は、ホウ酸とクエン酸マグネシウムとを混合して混合物を作製するステップと、上記混合物を、真空雰囲気、非酸化性雰囲気、又は還元性雰囲気で加熱焼成して焼成物を作製するステップと、上記焼成物中の上記鋳型を除去するステップと、を有することを特徴とする。
上記製造方法の如く、ホウ酸とクエン酸マグネシウムとの混合物を、所定の雰囲気で加熱焼成すると、先ず、クエン酸マグネシウムが分解して、酸化マグネシウムとクエン酸とが生成すると共に、ホウ酸から生じた酸化ホウ素が溶融する。次に、更に昇温すると、酸化マグネシウムと酸化ホウ素との反応生成物が酸化マグネシウムの外周に形成され、当該反応生成物と酸化マグネシウムとにより鋳型が形成されると共に、この鋳型の周囲に、炭素が配置される。その後、鋳型を除去することにより、上述の多孔質炭素を得ることができる。
【0014】
ここで、ホウ素元素の炭素への導入メカニズムは、(1)酸化マグネシウムと酸化ホウ素との反応を経て炭素表面に導入される場合や、(2)溶融した酸化ホウ素と炭素や炭素前駆体とが直接反応することによって導入される場合が考えられる。このようなメカニズムであれば、メソ孔表面に選択的にホウ素を導入でき、且つホウ素を均一に導入できるという作用効果が発揮される。特に、(1)のメカニズムが主の場合、メソ孔表面への選択的なホウ素を導入が十分に行われ、(2)のメカニズムが主の場合、ホウ素の均一な導入が十分に行われると考えられる。
【0015】
尚、ホウ素源としてはホウ酸を用い、ホウ素金属を用いないのは、以下に示す理由による。即ち、ホウ酸は金属ホウ素と比べて安価で入手容易であり、水や酸に対して可溶であるため容易に除去できる。また、ホウ酸は、常温で固体(粉末)である一方、所定温度以上になると、溶融状態の酸化ホウ素になるため、流動性が向上して原料内の隅々にまで行き渡る。したがって、上記(1)(2)に示したホウ素元素の導入において、均一な反応が行われるので、ホウ素元素が多孔質炭素内に均一に導入され易くなる。これに対して、ホウ素金属は、融点が高く(2076℃)固体の状態、すなわち粗大な粒子として存在する。したがって、金属ホウ素粒子と炭素(あるいは炭素前駆体)の界面でのみで反応するので、ホウ素は、たとえ反応したとしても不均一に導入されるに過ぎないと考えられるからである。
但し、ホウ素源としてはホウ酸に限定するものではなく、酸化ホウ素等、他のホウ素化合物であっても良い。
【0016】
クエン酸マグネシウムに対するホウ酸の割合が、0重量%を超え100重量%以下に規制されることが望ましい。
若干でもホウ酸を含んでいれば、本発明の作用効果は発揮されるので、上記割合は0重量%を超えていれば足る。一方、ホウ素含有量が余り多くなると、ミクロ孔容積が減少するので、上記割合は100重量%以下に規制するのが望ましい。尚、本発明の作用効果を十分に発揮し、且つ、ミクロ孔容積の減少を十分に抑制するためには、上記割合は1質量%以上50重量%以下であることが一層望ましい。
【0017】
上記加熱焼成時の温度が500℃以上1500℃以下であることが望ましい。
当該温度が500℃未満では炭素化が不十分で細孔の発達が十分ではない場合がある一方、1500℃を超えると、細孔の鋳型である酸化物(酸化マグネシウムなど)が焼結し粗大化するため、細孔サイズが大きくなって比表面積が小さくなる。加えて、1500℃を超えると、C−B−O結合を有する表面官能基は分解してしまう。また、炭化ホウ素(BC)が析出することになるからである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ホウ素を含む場合であっても、BET比表面積を増大させることができ、これによって、多孔質炭素の性能を飛躍的に向上することができるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明炭素の製造工程を示す説明図である。
【図2】本発明炭素A1、A3及び比較炭素Z1を製造する段階における炭素材料(具体的には、硫酸溶液で洗浄する前の炭素材料)のX線回折結果を示すグラフである。
【図3】本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1のX線回折結果を示すグラフである。
【図4】比較炭素Z2のX線回折結果を示すグラフである。
【図5】本発明炭素A1のTEM(透過電子顕微鏡)写真である。
【図6】本発明炭素A3のTEM写真である。
【図7】比較炭素Z1のTEM写真である。
【図8】本発明炭素A3のSEM(走査電子顕微鏡)写真である。
【図9】本発明炭素A3のXPS(X線光電子分光)測定結果である。
【図10】比較炭素Z1のXPS測定結果である。
【図11】本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1の窒素吸着等温線を示すグラフである。
【図12】比較炭素Z1、Z2の窒素吸着等温線を示すグラフである。
【図13】本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1におけるメソ孔の細孔径分布を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を以下に説明する。
(1)第1の形態
本発明の炭素化物は、鋳型源と炭素源とを兼ね備える有機酸(例えば、クエン酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、或いはシュウ酸カルシウム等)と、ホウ素源としてのホウ酸とを、溶液又は粉末状態において湿式もしくは乾式混合し、混合物を非酸化性雰囲気下、又は、減圧下〔133Pa(1torr)以下〕、或いは、還元性雰囲気下で、500℃以上1500℃以下の温度で炭化し、得られた炭化物を洗浄処理することによって、鋳型を除去する。このような工程を経て作製することができる。このような製造方法であれば、鋳型によってメソ孔をダイレクトに形成しつつ、多孔質炭素の少なくとも表面に、ホウ素元素を同時導入することができる。
【0021】
具体的には、上記多孔質炭素では、少なくとも表面にはC−B−O結合構造が存在し、77Kにおける窒素吸着等温線から求められるBET比表面積が300m/g以上となる。また当該多孔質炭素は、酸やアルカリに対する化学反応性が低く、且つ、導電性が極めて良好なものとなる。
【0022】
尚、ホウ素は、少なくとも多孔質炭素の表面(少なくともメソ孔の表面)に導入されているが、当該部位に限定するものではなく、ミクロ孔やマクロ孔の表面や多孔質炭素の炭素骨格内にも導入されていても良い。
また、鋳型と炭素との割合を調整するには、鋳型源と炭素源とを兼ね備える有機酸と、下記第2の形態に示す樹脂等との割合を調整すれば良い。
【0023】
上記鋳型を除去する際には、除去後の鋳型の残留率が0.5%以下となるように規制することが望ましい。除去後の鋳型の残留率が0.5%を超えると、メソ孔内に残る鋳型が多くなって、細孔としての役割を発揮できない部位が広く生じるからである。また、酸化物を取り除く洗浄液としては、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酢酸、ギ酸など一般的な無機酸を使用し、2mol/l以下の希酸として用いるのが好ましい。更に、80℃以上の熱水を使用することも可能である。
【0024】
(2)第2の形態
本発明の炭素化物は、単位構造中に少なくとも一つ以上の窒素もしくはフッ素原子を含むポリイミドもしくは炭素収率が40重量%以上の樹脂、例えばフェノール樹脂(ポリビニルアルコール)やピッチ等の熱可塑性樹脂等と、鋳型と、ホウ素源としてのホウ酸とを、上記と同様に、溶液又は粉末状態において湿式もしくは乾式混合し、混合物を非酸化性雰囲気下、減圧下、或いは、還元性雰囲気下で、500℃以上1500℃以下の温度で炭化し、得られた炭化物を洗浄処理することでも得ることができる。このような製造方法であれば、上記第1の形態と同様に、少なくとも表面にはC−B−O結合構造が存在し、77Kにおける窒素吸着等温線から求められるBET比表面積が300m/g以上の多孔質炭素を作製できる。
【0025】
ここで、上記単位構造中に少なくとも一つ以上の窒素もしくはフッ素原子を含むポリイミドは、酸成分とジアミン成分との重縮合により得ることができる。但し、この場合、酸成分及びジアミン成分のいずれか一方又は両方に、一つ以上の窒素原子もしくはフッ素原子を含む必要がある。
具体的には、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を成膜し、溶媒を加熱除去することによりポリアミド酸膜を得る。次に、得られたポリアミド酸膜を200℃以上で熱イミド化することによりポリイミドを製造することができる。
【0026】
前記ジアミン成分としては、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン〔2,2−Bis(4−aminophenyl)hexafluoropropane〕、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−ベンジジン〔2,2’−Bis(trifluoromethyl)−benzidine〕、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニルや、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン,3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−4,4−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、1,3−ジアミノ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,6−トリフロオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−プブロモ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ヘンゼン、1,2−ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−3−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ペンセン、1,4−ジアミノ−2−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−プブロモ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−3−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−プロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼンやフッ素原子を含まないp−フェニレンジアミン(PPD)、ジオキシジアニリンなどの芳香族ジアミンが例示できる。また、上記ジアミン成分は上記各芳香族ジアミンを2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0027】
一方、酸成分としては、フッ素原子を含む4,4−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物(6FDA)、及びフッ素原子を含まない3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、ピロメリット酸二無水物(PMDA)等が挙げられる。
また、ポリイミド前駆体の溶媒として用いる有機溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0028】
イミド化の手法としては公知の方法〔例えば高分子学会編「新高分子実験学」共立出版、1996年3月28日、第3巻高分子の合成・反応(2)158頁参照〕に示されるように、加熱あるいは化学イミド化のどちらの方法に従ってもよく、本発明はこのイミド化の方法には左右されない。
更に、ポリイミド以外の樹脂としては、石油系タールピッチ、アクリル樹脂など40重量%以上の炭素収率を持つものが使用できる。
【0029】
ここで、上記炭素源の炭素収率は40重量%以上であることが必要であり、特に、40重量%以上85重量%以下であることが好ましいのは、以下に示す理由による。炭素収率が余り小さかったり大きかったりすると(具体的には、流動性材料の炭素収率が40%未満であったり、85%を超えていると)三次元網目構造が保持されない炭素粉末となることがあるが、炭素収率が40%以上85%以下の炭素源を用いれば、鋳型を除去した後には、鋳型が存在した場所が連続孔となる三次元網目構造を有する多孔質炭素を確実に得ることができるからである。また、流動性材料の炭素収率が上記範囲であれば、ミクロ孔が非常に発達するので、比表面積が大きくなるからである。
【0030】
上記鋳型としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物を用いることが望ましい。アルカリ土類金属化合物は弱酸或いはお湯により除去することができる(即ち、強酸を用いることなく鋳型を取り除くことができる)ので、鋳型を除去するステップにおいて、多孔質炭素自体の性状が変化するのを抑制することができるからである。また、それらは炭素化工程のような高温域においても還元されて金属になりにくいためである。炭素源に対する上記鋳型の割合は、10〜90重量%に規制するのが好ましい。
【0031】
上記鋳型の径や有機質樹脂の種類を変えることによって、細孔の径、多孔質炭素の細孔分布、及び、炭素質壁の厚みを調整することができる。したがって、鋳型の径と有機質樹脂の種類とを適宜選択することによって、より均一な細孔径を有し、より大きな細孔容積を有する多孔質炭素を作製することも可能となる。
【実施例】
【0032】
〔第1実施例〕
(実施例1)
先ず、鋳型源と炭素源とを兼ね備えるクエン酸マグネシウム(一水和物)とホウ酸(HBO、常温では粉末状の固体となっている)とを用意し、上記クエン酸マグネシウムに対する上記ホウ酸の割合が4重量%となるように両者を乳鉢で混合して、図1(a)に示すように、クエン酸マグネシウム1とホウ酸2との混合物を得た。次に、この混合物を、10℃/分の昇温速度で900℃まで昇温し、更に、900℃で1時間保持した。この後、得られた炭素を1mol/lの割合で添加された希硫酸溶液で洗浄して、酸化マグネシウム(MgO)や、酸化マグネシウムと酸化ホウ素との反応生成物を硫酸中に略完全に溶出させた。最後に、水洗することにより、少なくとも表面にはC−B−O結合構造が存在する多孔質炭素を得た。
【0033】
ここで、上記熱処理工程では、混合物を169℃まで昇温したときには、図1(b)に示すように、上記ホウ酸2は分解して酸化ホウ素3となる。更に昇温して、混合物が480℃に達すると、図1(c)に示すように、クエン酸マグネシウム1が分解して、酸化マグネシウム4と分解途中のクエン酸マグネシウム6とが生成すると共に、酸化ホウ素3が溶融する。その後、更に昇温すると、酸化マグネシウムと酸化ホウ素との反応生成物が酸化マグネシウムの外周に形成され、図1(d)に示すように、反応生成物と酸化マグネシウムとにより鋳型7が形成されると共に、この鋳型7の周囲に、クエン酸成分が炭化することによって生じた炭素8が配置される。最後に、希硫酸溶液で洗浄して、鋳型7を取り除くことにより、図1(e)に示すように、少なくとも表面にはC−B−O結合構造が存在する多孔質炭素を得ることができる。
このようにして作製した多孔質炭素を、以下、本発明炭素A1と称する。
【0034】
(実施例2)
クエン酸マグネシウムに対するホウ酸の割合を20重量%となるようにした他は、上記実施例1と同様にして多孔質炭素を作製した。
このようにして作製した多孔質炭素を、以下、本発明炭素A2と称する。
【0035】
(実施例3)
クエン酸マグネシウムに対するホウ酸の割合を50重量%となるようにした他は、上記実施例1と同様にして多孔質炭素を作製した。
このようにして作製した多孔質炭素を、以下、本発明炭素A3と称する。
【0036】
(比較例1)
ホウ酸を添加しない他は、上記実施例1と同様にして多孔質炭素を作製した。
このようにして作製した多孔質炭素を、以下、比較炭素Z1と称する。
【0037】
(比較例2)
ホウ酸の代わりにホウ素金属を用い、且つ、クエン酸マグネシウムに対するホウ素金属の割合が5重量%となるようにした他は、上記実施例1と同様にして多孔質炭素を作製した。
このようにして作製した多孔質炭素を、以下、比較炭素Z2と称する。
【0038】
(実験1)
本発明炭素A1、A3及び比較炭素Z1における酸化マグネシウムの収率と、炭素の収率とを調べた。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】

【0040】
表1から明らかなように、ホウ酸の添加割合が高いほど、酸化マグネシウムや炭素の収率が低くなる。これはホウ酸の添加量が多くなると、その分だけ、クエン酸マグネシウム(酸化マグネシウム源や炭素源となる)の量が少なくなるからである。
【0041】
(実験2)
本発明炭素A1、A3及び比較炭素Z1を製造する段階における炭素材料(具体的には、硫酸溶液で洗浄する前の炭素材料)のX線回折を行ったので、その結果を図2に示す。
図2から明らかなように、比較炭素Z1の製造段階における炭素材料では、酸化マグネシウムのピークしか認められないのに対して、本発明炭素A1の製造段階における炭素材料では、酸化マグネシウムのピークの他にMg(BOのピークが認められる。更に、本発明炭素A3の製造段階における炭素材料では、酸化マグネシウムのピークのピークは殆どみとめられず、Mg(BOのピークとMgのピークとが認められる。このように、もともと鋳型である酸化マグネシウムとホウ酸とが反応していることが分かる。
【0042】
具体的には、下記(1)(2)に示すような反応が生じることによるものと考えられる。尚、ホウ酸の添加量が少ない場合には(1)の反応が生じ、ホウ酸の添加量が多い場合には(1)の反応の他に(2)の反応が生じる。本発明炭素A1の製造段階における炭素材料の場合には、ホウ酸の添加量が少ないので、(1)の反応のみが生じ、本発明炭素A3の製造段階における炭素材料の場合には、ホウ酸の添加量が多いので、(1)の反応の他に(2)の反応が生じているものと考えられる。
【0043】
3MgO+2HBO→Mg(BO+3HO・・・(1)
2Mg(BO+2HBO→3Mg+3HO・・・(2)
【0044】
(実験3)
本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1のX線回折の測定を行ったので、その結果を図3に示す。
図3から明らかなように、本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1で大きな変化は無く、ホウ素を添加しても結晶性などに目立った変化はないことがわかる。
【0045】
(実験4)
比較炭素Z2のX線回折の測定を行ったので、その結果を図4に示す。
図4から明らかなように、硫酸溶液で洗浄してしても金属ホウ素を除去できず、金属ホウ素が多量に残存していることが認められる(図4のA参照)。
【0046】
(実験5)
本発明炭素A1、A3及び比較炭素Z1を、TEM(透過型電子顕微鏡)を用いて観察したので、その結果を図5〜図7(図5は本発明炭素A1の写真、図6は本発明炭素A3の写真、図7は比較炭素Z1の写真である)に示す。また、本発明炭素A3を、SEM(走査電子顕微鏡)を用いて観察したので、その結果を図8に示す。
【0047】
図5〜図7から、ホウ酸の添加量を変化させることで、得られる炭素のナノ組織が変化することが分かる。つまり、ホウ酸の添加量によって炭素のナノ組織を制御することができると考えられる。図1で示したように、本発明では炭素で被覆してから鋳型を除去することでメソ孔を形成させており、鋳型としては酸化マグネシウムとホウ酸との反応生成物を利用している。上述したように、本発明炭素A1、A3では、溶融した酸化ホウ素がクエン酸マグネシウムと相溶することにより、クエン酸マグネシウムから直接的に生じた酸化マグネシウムと、この酸化マグネシウムの周囲に形成された反応生成物(酸化マグネシウムとホウ酸とから生じた反応生成物)とが鋳型となる。一方、ホウ酸を添加していない(即ち、クエン酸マグネシウムのみから成る)比較炭素Z1では、クエン酸マグネシウムから直接的に生じた酸化マグネシウムのみが鋳型となる。したがって、本発明炭素A1、A3の鋳型は比較炭素Z1の鋳型とくらべて大きくなる。この結果、その後に、当該鋳型を除去してメソ孔を形成した際、本発明炭素A1、A3は比較炭素Z1と比べて、メソ孔が大きくなることが認められた(図5及び図6と図7との対比から明らかである)。また、図5及び図6から明らかなように、本発明炭素A1、A3の1次粒子の粒径は約10nmであることが認められた。更に、図8から明らかなように、本発明炭素A3にはメソ孔が顕著に存在していることが認められる。
【0048】
(実験6)
上記本発明炭素A3のXPS(X線光電子分光)分析を行ったので、その結果を図9に示す。また、比較炭素Z1のXPS分析を行ったので、その結果を図10に示す。
図9から明らかなように、表面状態の分析において、B−O結合〔酸化ホウ素(BO)に起因する結合〕、B−C結合〔炭化ホウ素(BC)に起因する結合〕がほとんど認められない一方、C−B−O結合に起因するピークが顕著に認められる。したがって、本発明炭素A3の表面においけるホウ素の状態は、単に付着、担持、吸着しているのではなく、更には、酸化ホウ素や炭化ホウ素の状態で存在するものでもなく、炭素表面にC−B−Oという結合状態で存在していることがわかる。
一方、図10から明らかなように、比較炭素Z1では、ホウ素に起因するピークは認められなかった。
【0049】
(実験7)
本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1を、77Kで窒素吸着測定を行い、窒素吸着等温線を求めたので、その結果を図11に示す。また、同様の方法で、比較炭素Z2の窒素吸着等温線を求めたので、その結果を図12に示す。尚、図12においては、比較炭素Z1の窒素吸着等温線についても記載している。
図11から明らかなように、低圧力領域では、本発明炭素A1〜A3は比較炭素Z1に比べて、吸着等温線が下方に移動していることが認められるが、高圧力領域では、本発明炭素A1〜A3は吸着等温線が上方に移動していることが認められる。これのような結果となったのは、本発明炭素A1〜A3は比較炭素Z1に比べて、ミクロ孔が減少し、比較的大きなメソ孔、あるいはマクロ孔が増えたためである。
【0050】
また、図12から明らかなように、比較炭素Z2は比較炭素Z1に比べて、全ての領域で吸着等温線が下方に移動していることが認められる。これは、以下に示す理由によるものと考えられる。炭素と金属ホウ素粉との接触面積がわずかであるため、金属ホウ素と炭素との反応は無視できる程度となっている。また、金属ホウ素は酸への溶解性が著しく低く、未反応のものを十分に除去できなかった。したがって、比較炭素Z2と比較炭素Z1とは細孔構造に顕著な変化はない。この結果、比較炭素Z2は比較炭素Z1に比べて、ホウ素の重量分だけ吸着等温線が下方に移動しているものと考えられる。
【0051】
(実験8)
本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1のホウ素含有量(重量割合)を、蛍光X線装置を用いて測定した。また、上述の77Kにおける窒素吸着等温線からBET比表面積と全細孔容積とを求めると共に、77Kにおける窒素吸着等温線からDR法でミクロ孔容積を求めた。更に、上記全細孔容積から上記ミクロ孔容積を減算することにより、メソ孔容積を求めた。これらの結果を表2に示す。
【0052】
【表2】

【0053】
表2から明らかなように、クエン酸マグネシウムに対するホウ酸の割合が高くなるに連れてホウ素含有量が多くなり、そして、ホウ素含有量が多くなるにしたがってBET比表面積が小さくなることが認められる。但し、ホウ素含有量が最も高い本発明炭素A3であってもBET比表面積は890m/gであり、カーボンブラックに比べると非常に大きな値となっていることがわかる。
【0054】
また、表2から明らかなように、ホウ素含有量が多くなるに連れてミクロ孔容積は減少する。これはBET比表面積と同様の傾向である。ホウ素含有量が最も高い本発明炭素A3であってもミクロ孔容積は0.34ml/gであり、十分に多孔質と言える程度のミクロ孔容積を有している。
【0055】
更に、表2から明らかなように、メソ孔容積は、最も小さな本発明炭素A1でも1.22ml/gであり、活性炭等を含む従来の多孔質炭素類と比較しても、高いレベルで維持されていることがわかる。
【0056】
(実験9)
本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1におけるメソ孔の細孔径分布を図13に示す。
図13から明らかなように、ホウ酸の添加量が高くなるに連れて、大きなメソ孔の割合が高くなっていることが認められる。メソ孔の鋳型となる酸化マグネシウムとホウ酸が反応することにより、鋳型の体積が大きくなり、メソ孔容量が増大した可能性がある。
【0057】
(実験10)
本発明炭素A1〜A3及び比較炭素Z1において、水に対する分散性を確認すべく、以下に示す実験を行ったので、その結果を表3に示す。実験は、イオン交換水100gに各多孔質炭素を0.03重量%加え、40kHzの超音波を3分印加した後16時間放置し、その後、波長550nmにおける透過率を測定した。測定は、紫外可視吸光光度計にて光路長1cmのセルを用いて行った。
【0058】
【表3】

【0059】
表3から明らかなように、ホウ酸を添加していない比較炭素Z1では透過率が87%と高くなっているのに対して、本発明炭素A1〜A3では透過率が19〜74%であって、比較炭素Z1に比べて透過率が低くなっていることが認められる。これは、本発明炭素A1〜A3では、炭素が沈降することなく純粋中に分散し、懸濁波の状態を保持し続けたことによるものと考えられる。このことから、本発明によれば、水に対する濡れ性が向上し、分散性が高められる効果があることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、電磁波吸収材、キャパシタの電極材、燃料電池や二次電池の電極材、ガス吸蔵材、フィルター、断熱材、触媒担体等として用いることができる。
【符号の説明】
【0061】
1:クエン酸マグネシウム
2:ホウ酸
3:酸化ホウ素
4:酸化マグネシウム
6:分解途中のクエン酸マグネシウム
7:鋳型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも表面にC−B−O結合構造が存在し、77Kにおける窒素吸着等温線から求められるBET比表面積が300m/g以上であることを特徴とする多孔質炭素。
【請求項2】
77Kにおける窒素吸着等温線からDR法で求めたミクロ孔容積が0.3ml/g以上である、請求項1に記載の多孔質炭素。
【請求項3】
77Kにおける窒素吸着等温線から求めた全細孔容積と、77Kにおける窒素吸着等温線からDR法で求めたミクロ孔容積との差が1ml/g以上である、請求項1又は2に記載の多孔質炭素。
【請求項4】
ホウ素の含有量が、100〜10000ppmである、請求項1〜3の何れか1項に記載の多孔質炭素。
【請求項5】
イオン交換水100gに多孔質炭素を0.03重量%加え、40kHzの超音波を3分印加し、更に16時間放置した後に、波長550nmの光線を用いた場合の透過率が80%以下である、請求項1〜4の何れか1項に記載の多孔質炭素。
【請求項6】
ホウ酸とクエン酸マグネシウムとを混合して混合物を作製するステップと、
上記混合物を、真空雰囲気、非酸化性雰囲気、又は還元性雰囲気で加熱焼成して焼成物を作製するステップと、
上記焼成物中の上記鋳型を除去するステップと、
を有することを特徴とする多孔質炭素の製造方法。
【請求項7】
クエン酸マグネシウムに対するホウ酸の割合が、0重量%を超え100重量%以下に規制される、請求項6に記載の多孔質炭素の製造方法。
【請求項8】
上記加熱焼成時の温度が500℃以上1500℃以下である、請求項6又は7に記載の多孔質炭素の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−218999(P2012−218999A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89008(P2011−89008)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000222842)東洋炭素株式会社 (198)
【Fターム(参考)】