説明

多層培養装置

【課題】一検体一装置、検体の培養細胞が他検体の細胞と混濁しない構造、密封培養容器、小型カセット型培養容器の課題をクリアし、さらに多層培養を密封培養容器内で可能にした培養装置の提供。
【解決手段】細胞・組織培養装置は、細胞の培養を行う密封細胞培養容器5にダイヤフラムポンプ4機能を設け、培地を効果的に交換し、回転駆動装置17と連結された回転足場固定具に装着した培養細胞シートの下面浮遊老廃物を180度回転させ離脱させる。さらに密封細胞培養容器5内のプレス機能で密封細胞培養容器内で多重、多層培養を可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生体適合材料を利用して、細胞の増殖、分化を促し、生体組織の再生を誘導する培養装置と多層(多重)培養に係り、人体の欠損組織の修復等に必要な細胞や組織を生体外で培養を行う培養装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生体組織の再生誘導には二つの方法がある。一つは細胞を生体に直接移植する細胞移植治療であり、もう一つは、生体適合材料を使用した培養装置を利用して細胞の増殖、分化を促し、生体外で生体組織の再生を誘導する方法である。
【0003】
本発明は生体外で細胞・組織培養を培養装置で行う技術であり、従来の培養装置は微生物や単細胞の培養方法や動物細胞の培養装置については国内技術のレベルは最高レベルにあるが、近年は再生医療用培養装置の開発は世界中でヒト細胞培養装置や培養方法の開発が重点課題とされている。
【0004】
通常の培養皿や培養フラスコ等、汎用的な培養容器による操作は、医師、研究者等の専門知識や熟練した技術が必要であり、人件費や管理費等が高騰し、再生培養物の単価は高価となり、医療事業の実現としては極めて困難な価格形態となる。
【0005】
従来型の微生物培養装置や試験管培養方法から、ヒト細胞・組織を培養する培養装置の開発が進められてきた。生体外培養を行うためには、生体内の細胞・組織の部位環境、場の再現を目指した培養装置が出現してきた。
【0006】
生体内の細胞・組織は生化学的な刺激だけではなく、静的又は動的な物理的刺激を受けることにより、分化・増殖・誘導・代謝など、細胞の生化学的、生理学的機能を発揮している。生体における力学刺激は部位によって異なる生体力学加圧刺激に類似した物理刺激装置が広く求められている。
【0007】
患者さんの軟骨細胞を受け入れて、培養増殖し、元の患者に移植する方法が欧米では移植医療として行われるようになったが、この方法は軟骨細胞の培養、増殖を行っただけで軟骨細胞組織の再生を生体外で行うものでなく、治療効果も不安定であった。
【0008】
荷重系軟骨(半月板等)の生体外培養に力学加圧刺激を負荷させる装置として、米国のハーバード大学研究グループ(特開2003−289851)と東京大学研究グループ(特開2003−265164)は静水圧培養装置を開発しており、静水圧刺激の培養システムとしてポンプで培地を介して圧力負荷を軟骨細胞への刺激負荷例を示しており、培地に負荷をかけ間接部内圧力に相当する圧力を負荷するという方法で軟骨細胞への刺激負荷例を示している。
【0009】
血管培養の実験用装置については傾斜培養装置についての例が示されており、静脈血管内皮細胞を播種したガーゼと線維芽細胞を播種したガーゼを重ね、ガーゼを平板の両端に培地の貯水槽を設けてあり、上側の培地槽にガーゼを垂らして先端を培地に湿るようにすると、毛管現象で端からガーゼは徐々に濡れていき、培地は下側の培地槽に流れ込み、この下側の培地槽に貯まった培地をポンプで上側の培地槽に戻し、連続的に培地を供給する実験装置もある。
【0010】
また加圧、非加圧ともにカムラ内ディバイスに培地の移動、流量の調節で圧力負荷を制御する方法で、ポンプで培地を送液し、バルブ等の操作で培地の流量を変化させ圧力負荷のパターンやサイクルを任意に作りだす細胞培養装置もあるが、圧力の強度や上昇と下降のパターンを培地を介して生体内圧力に近い状態に再現したとしても、部位によっては圧力、培地の流れにも相違があり、骨、軟骨の鉛直方向の荷重刺激、剪断応力刺激、軟骨、骨の機械的荷重による変形、循環器系の動脈血管培養には培養液の拍動流と拍動圧力を負荷する必要がある。
【0011】
培養の重層化、多層化の培養方法については、上皮系細胞を多孔膜状で培養させる際、多孔膜を境に上層部及び下層部の双方を培地で満たし、上層部、下層部の重層培養方法(特開2005−130838)や重層化培養を細胞培養担体を破損することなく脱着可能な細胞培養用カセット(特開2007−167002)の提供。
【0012】
第一の培養細胞層の上面に、シート状の高分子膜上に形成されている第二の培養細胞層を、該第二の培養細胞層の面が第一の培養細胞層の上面と接触するように積層する事によって得られる重層化培養方法(特開2007−82528)。
【0013】
【特許文献1】特開2003−289851
【特許文献2】特開2003−265164
【特許文献3】特開2006−105
【特許文献4】特開2006−109707
【特許文献5】特開2005−130838
【特許文献6】特開2007−167002
【特許文献7】特開2007−82528
【発明の開示】

【発明が解決しょうとする課題】
【0014】
本発明は上記のような従来技術の問題点を解決するとともに、NEDOのロードマップに示されている、再生医療培養装置として、小型化(研究機関における普及)、低価格装置の開発、カセット型培養容器の実用化、密封容器の開発、培養期間短縮化等が培養装置の開発指針として明確に示されている。さらに厚生労働省は再生医療用培養装置としては一検体一装置であること、検体の培養細胞、培養液と接した部品は廃棄処分とする事と示されている。
【0015】
しかし、特許文献1,特許文献2,特許文献4に提案された細胞培養装置は、プランジャーポンプや遠心ポンプを利用した培養装置であり、一検体の培養に利用したプランジャーポンプや遠心ポンプを廃棄処分するにはポンプの価格がそのまま培養物に上乗せされる。またポンプを分解して洗浄や滅菌を完全に行うのは極めて困難である。
【0016】
また特許文献1、特許文献2ともに、かなり大がかりな培養装置であり、価格も高価である。NEDOのロードマップに示されている、小型化(デスクトップサイズ)や低価格の問題をクリアしておらず、さらに密封カセット式等の前記の条件を、ヒト細胞・組織の培養には感染症等の恐れから、検体の細胞混濁培地等と接触した部品に対して完全に滅菌、洗浄、廃棄処分等を行う必要がある。
【0017】
本発明は従来の培養装置の問題点に鑑み、小型化、密封式、カセット式、献体の細胞混濁培養液と接触した部品のすべてを廃棄処分が可能で、かつ、長期にわたる無菌性及び種々の細胞培養にも効果的な培地交換を行い、装着、離脱も簡便でコンパクトな装置であり、操作性、維持管理が容易な培養装置の提供と多重、多層培養を密封細胞容器装置内で自動化を目指し再生医療実現の可能を目指し医療用多重培養装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明に係る培養方法は従来技術と全く異なった発想から新規培養方法から得られる多重、多層培養を提供する。密封細胞培養容器にダイヤフラムポンプ機能を設けた事で、従来の培養装置の培養槽、培養容器、ポンプで構成する方法に比べ、還流式の培養装置では密封配管された培養槽と密封細胞培養容器で構成し、アクチュエーターのシリンダー部にダイヤフラムポンプを固定し、さらに制御コンピューターでアクチュエーターシリンダーの伸縮距離、伸縮時間の操作で、培地交換量や注入時間を決定でき、構成が極めてシンプルな培養装置で、灌流式では培地槽、培養容器、培地排出槽と密封状態で配管連結を行い、自動培地交換が行え、長期間の密封自動培養が可能である。
【0019】
細胞・組織を3次元培養するために3次元多孔体足場を用いて、ある程度の大きさの培養物の成果発表が行われているが、ここで大きな問題が発生している。3次元多孔体足場が大きくなると足場内部にまで培養液を送り込む事ができないために、足場内部の細胞に栄養を送り込めず、さらに足場内部に貯まった老廃物も排出できない。このように大きな培養組織を完成させることは極めて困難であった。そこで3次元多孔体足場内部に培養液が送り込むため、3次元多孔体足場を装着ピストンで加圧、減圧を繰り返し、3次元多孔体足場を伸縮させ、3次元多孔体足場自体をポンプとし、加圧時は3次元多孔体足場内部の老廃物排出を行い、減圧時に新しい培地の注入を行い、効率的に足場内部の培地交換を行う。
【0020】
また密封細胞培養容器側面から多孔体シート足場を装着した回転足場固定具を挿入し、回転足場固定具を回転駆動装置に連結を行い、細胞を多孔体シート足場上面、下面に播種培養を行い、下面細胞培養面に浮遊老廃物が溜まる為に、回転足場固定具を緩やかに180度回転させ、浮遊老廃物を細胞培養面から浮遊離脱させ、密封細胞培養容器から排出する。
【0021】
回転支持体に多孔体足場シートを2段、3段と固定具に固定を行い、ダイヤフラムに装着したピストンシリンダーをパンチ(雄型)、上部足場固定具をダイ(雌型)とし、上部細胞培養足場をプレス切断を行い、中央細胞培養足場上に重ね、さらに180度回転させ上面細胞培養足場をプレス切断を行い中央の培養細胞足場に重ねる事で、密封細胞培養容器内で多重、多層培養を行う多層培養装置。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る培養装置は、極めてシンプルな構成で生体組織の多くの部分の細胞・組織培養装置として応用可能であり、さらに培地槽、ダイヤフラムポンプ機能を備えた密封細胞培養容器は完全密封状態で培地交換が可能であり、検体細胞と接触した部品のすべてを廃棄処分可能で、操作性も制御コンピューターでアクチュエーターのシリンダー伸縮距離、移動スピード、時間で流量、流速、加圧、減圧の制御ができ、さらに回転支持体に装着された培養細胞を密封細胞培養容器内で多重、多層培養が可能で、細胞・組織の分化、増殖を促進し組織の形成に有効に働き、再生医療用培養装置として強く示唆される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に係る密封細胞培養容器5にダイヤフラムポンプ4機能を設けた培養装置の実施形態を図に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例のレイアウトを説明する模式図である。本培養装置は、図1に示すように、温度、湿度、酸素、二酸化炭素、窒素分圧等を制御した炭酸ガスインキュベーター2内で培養が可能な培養装置である。培地槽6、ダイヤフラムポンプ4を備えた密封細胞培養容器5、アクチュエーター3と制御コンピューター1で、培地槽6とダイヤフラムポンプ4を備えた密封細胞培養容器5とは導管12で連結れた密封循環回路を構成する。この密封細胞培養装置は還流式培養装置で炭酸ガスインキュベーター内で滅菌、炭酸ガス、酸素、湿度等を制御した環境で培養を行う。
【0024】
制御コンピューター1で移動距離、移動速度を決め、アクチュエーター3のアクチュエーターシリンダー10とジョイント9で連結結合されたダイヤフラムポンプシリンダー11を下降、上昇させ、ダイヤフラムポンプ4を上下駆動させることで密封細胞培養容器5内の培地を加圧(下降)、減圧(上昇)を行い、加圧時(下降)は排出側逆流防止装置7の弁が開かれ、密封細胞培養容器5内の培地が排出される。減圧時(上昇)は排出側逆流防止装置7の弁は閉鎖され、吸入側逆流防止装置8の弁が開かれ加圧時に排出した培地を吸入する。このように従来の培地交換方法と違い、注入時は排出側弁が閉じ、排出時は注入側弁が閉じられ、密封細胞培養容器内の培地は流体とはならず、今までにない極めて穏やかな培地交換が可能となり、また検体培養細胞、培養培地と接した培地槽、密封細胞培養容器、導管は培養終了後は廃棄処分可能である。
【0025】
図2は培地槽6とダイヤフラムポンプ4を設けた密封細胞培養容器5、導管12、排出側逆流防止装置7、吸入側逆流防止装置8、排出用培地槽16と回転駆動装置(モーター)17で構成した密封灌流回路図で、この密封灌流回路部品はカセット式として、アクチュエーター3とジョイント9で連結結合、回転駆動装置(モーター)17と回転駆動用ジョイント18連結結合しており、この2箇所のジョイントを外す事で検体細胞、培養培地と接した密封灌流回路部分や細胞培養容器等の全てを廃棄処分することを目的としている。
【0026】
図3は図1の断面図でダイヤフラムポンプ4機能を備えた密封細胞培養容器5の一実施例である。ダイヤフラムポンプ4のポンプシリンダー11をアクチュエーターシリンダー10とをジョイント9で連結結合を行い、制御コンピューター1でアクチュエーター3を操作し、生体適合材料で製造したダイヤフラムポンプ4で密封細胞培養容器5内の培地に加圧、減圧を繰り返す。加圧時はアクチュエーターシリンダー10を伸ばし、ダイヤフラムポンプ4で密封細胞培養容器5内の培地を排出側逆流防止装置7の弁を開け培地の排出を行う。減圧時はアクチュエーターシリンダー10を縮めダイヤフラムポンプ4を引き上げ吸入側逆流防止装置8の弁を開け培地槽6から培地を吸引する。
【0027】
培地循環量はアクチュエーターシリンダー10の伸縮移動距離と駆動時間で決定する。加圧力は目的により、排出側逆流防止装置7内の弁重量を変えることや、電磁弁等を配管途中に設置をし注入時に弁を閉じ培地排出を止め、アクチュエーターでプランジャーポンプで加圧する事で静水圧を荷重できる。この培養環境は生体の横隔膜からの圧力による腹部内の臓器環境の場に類似する。
【0028】
密封細胞培養容器5内に培養皿14(温度応答ポリマーコーティング培養皿等)を装着し、培養皿14内部の培養液交換に、ポンプシリンダー11に生体適応材のピストン13を固定し、アクチュエーター3を伸ばし、ピストン13を培養皿14内に挿入し、培養皿14内の培地を排出する。ピストン13を上昇させ、培養皿14内に培地を注入し密封細胞培養容器内の培養皿14内の培地交換を行う。
【0029】
培養細胞を播種した3次元多孔体足場15の内部に培地を送り込む為に、ピストン13で3次元多孔体足場15を押さえ、3次元多孔体足場15を圧縮させ、3次元多孔体足場15内部の老廃物、培地を排出する。ピストン13を上昇させ3次元多孔体足場15を元の大きさに膨張させ新鮮な培地を3次元多孔体足場内部に吸引させる。
【0030】
図4は密封細胞培養容器5に回転足場固定具23を装着した図であり、細胞を播種した回転足場固定具23と回転駆動装置17を備えた多層培養装置の一部である。回転駆動装置17と連結連動する回転足場固定具23に装着された足場培養面に培地抵抗をできるだけ小さくする場合は回転中心から放れた位置に細胞播種した足場固定冶具34を、例えば半径rだけ離し、足場固定具を半径r状に曲げると、足場固定具34は半径r線上を回るため抵抗は極めて小さくする事ができる。
【0031】
回転足場固定具23を備えた事で、細胞を播種した一次面(上面)、同様に細胞を播種した二次面(下面)の同時培養についての問題解決に大変な効果を発揮する。二次面(下面)には細胞培養にから排出される浮遊老廃物が二次面(下面)に付着され、培地からの酸素、栄養の補給に重大な問題であり、培養の効果に悪影響を与える。そのために二次面(下面)を上面になるよう、回転足場固定具23を極めて緩やかに半回転させ、二次面に付着した浮遊老廃物を離脱させる。
【0032】
回転足場固定具23に上段培養細胞シート35、中段培養細胞シート36、下段培養細胞シート37と多段培養細胞シートの培養を行うことができ、培養細胞の格段にも回転角度、回転位置等をコントロールする事で各段の培養細胞に酸素、栄養分を送る事ができる。
【0033】
本発明の多層培養装置は回転足場固定具23で多段培養を行い、さらに密封細胞培養容器5から各段を取り出して培養シートを重ねるのではなく、密封細胞培養容器内でダイヤフラムポンプ4内側に固定されたピストン13をプレス金型の構造となるようピストン13をパンチ(雄型)とし、メッシュ、足場固定具34をダイ(雌型)とし、上段培養細胞シート35のプレス切断を行い、中段細胞培養シート36に重ね接合させる。
【0034】
回転足場固定具23に足場を固定して密封細胞培養容器内で培養する事は、足場支持体38に足場シート40を足場支持糸39で固定し、回転足場固定具23に装着培養を行い、培養後に、回転足場固定具23を取り出し、直接、患者の患部に支持糸を切断して接着させる。
【実施例】
【0035】
以下に実施例を揚げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0036】
実施例1、図1の生体適合材料のシートを利用し、ダイヤフラムポンプ4機能を密封細胞培養容器5に装着したことで、従来の培養装置のようにポンプに導管による配管も必要無く、培地槽6と密封細胞培養装置5のみで構成でき、自動培養装置としては最もシンプルな装置である。ダイヤフラムポンプ4で加圧、減圧を繰り返すことで、密封細胞培養容器5内の培地を交換する。また培地交換方法も従来型の用に閉鎖型培養容器に外部からポンプで注入を行う方法は、閉鎖培養容器内の細胞が流体により流出する恐れもあったために、培養容器内に遮壁を設け培養容器内の流量調節を行っているが、外部からの注入法は注入口と排出口の流量は同じとなる。
【0037】
培養槽6と密封細胞培養容器5にダイヤフラムポンプ4機能を取り付け、逆流防止装置7、8と導管12で構成した循環培養装置で、ポンプ機能と密封細胞培養容器5を一体化したことで、ポンプと培養容器に導管による配管の必要もない。さらに培養装置本体に装着、離脱が一箇所のジョイント9の操作で可能あり、密封細胞培養容器5、培地槽6は培養後、廃棄処分可能とした。
【0038】
密封細胞培養容器5内に細胞を播種したコラーゲンシートを温度応答ポリマーをコーティングした培養皿14を装着、ダイヤフラムポンプ内側に生体適合材製のピストン13を連動固定させ、ピストン13を培養皿14内部に挿入し、培養皿14内部の培地を排出し、ピストン13を培養皿14から引き上げ、ピストン13下部方向に培地を注入する。培養皿にピストン13を挿入すると培養皿14の上部培地の排出が始まり、ピストン13を引き上げると培地はピストン13下部方向に吸入され、ピストン13を培養皿14から抜き出した時点で培養皿14への培地注入は完了する。この操作を繰り返すことで密封細胞培養容器5内の培養皿14の培地交換が密封細胞培養容器5内で効果的に行える。
【0039】
最も再生医療において重大な課題の一つである大型再生組織を制作する手法が多くの研究者によって検討されている。大型再生組織の3次元多孔体足場15の組成、構造の研究がなされているが、細胞・組織を播種した3次元多孔体足場15内部に培地注入ができず、内部の細胞に酸素、栄養が送れず細胞が死んだり、内部の老廃物が排出できない。そこで密封細胞培養容器内の細胞・組織を播種した3次元多孔体足場15をダイヤフラムポンプシリンダーと連動固定されたビストン13で3次元多孔体足場15で極めて緩やかに荷重をかけ、収縮させ3次元多孔体足場15内部の培地、老廃物を排出する。ピストン荷重を解除すると3次元多孔体足場15は元の形状に戻り培地を吸入する。ピストン13の荷重と解除を繰り返す事で、3次元多孔体足場15内部まで培地の循環が可能である。
【0040】
導管の12の密封細胞培養容器5と培地槽6の途中に電磁弁を設け培地の流れを止め、密封細胞培養容器5内の細胞・組織を播種した足場にダイヤフラムポンプ4による加圧、減圧を繰り返すことで静水圧等の物理的刺激も負荷できる。更にピストン13で3次元多孔体足場15に荷重をかけ、鉛直荷重、ズリ応力の力学的刺激も加えることも可能である。
【0041】
実施例2の説明を図2で行う。実施例2は灌流式培養装置で回転駆動装置17を備え、本発明の主題の多重、多層培養装置である。培地槽6からダイヤフラムポンプ4機能付き密封細胞培養容器5から排出用培地槽16で構成し、駆動装置はダイヤフラムポンプ4用アクチュエーター3と密封細胞培養容器5内で細胞を播種した足場シート40を回転培養させる回転駆動装置(モーター)17を備えた多層培養装置である。
【0042】
図7の回転足場固定具23を密封細胞培養容器5に挿入装着し、回転制御装置(モーター)17のシリンダーに回転駆動装置ジョイント18を装着し、細胞を一次面(上面)と二次面(下面)に播種した回転足場固定具23を必要に応じて、穏やかに180度回転させ、二次面(下面)に付着した浮遊老廃物を培養シートから浮遊離脱させる。更に大型の培養物の骨を培養する場合等は、密封細胞培養容器5の形を陶磁器の扁壺形状にし長尺物や多段用に密封細胞培養容器5の形状を変えればすむ。
【0043】
図8の回転足場固定具23に上段培養細胞シート(35)、中断培養細胞シート(36)、下段培養細胞シート(37)の3段回転シート培養を行い、密封細胞培養容器(5)内で、図9のダイヤフラムに固定したピストン(13)をプレス用金型のパンチ(雄型)(30)形状にし、メッシュ、足場固定具(34)をダイ(雌型)(31)になるように構成し、図9に示すように上段培養細胞シート(35)をパンチ(30)でプレス切断を行い、ダイ(31)から細胞シート41を切り離し、中断培養細胞シート(36)に被せ接着させる、多重、多層培養を密封細胞培養容器(5)内で行う多層培養を可能とした。
【産業上の利用可能性】
【0044】
再生医療を実現させるためには、細胞に基盤をおく培養医療用具、すなわち安全性が保たれた環境下で無菌的、無人的に製造を可能にしてこそ産業上の利用が可能になり、培養医療用具の開発の第一ステップとして、ヒトや動物の細胞・組織培養には培養媒体であるとともに栄養分や酸素等の伝達媒体として培養液が用いられる。培養期間は数週間は必要であり、その間に細胞・組織培養に必要な栄養、酸素を医科に細胞に与えるかが重要な課題となった。
【0045】
再生医療用の培養装置は一検体、一培養装置としており、培養期間3〜4週間とした場合、年間20例程度の細胞培養物しか再生できず、生産装置としては極めて経済性が悪い、そのためには安価な培養装置の開発が望まれており、本発明の密封細胞培養容器5にダイヤフラムポンプ4機能を設けた培養装置は極めてシンプルでパーツ点数も少なく、密封カセット式で作業性も良く、さらに回転足場固定具23に細胞を播種した足場シートを装着し回転駆動装置17でシート上面とシート下面を180度回転させ、下面に付着した浮遊老廃物を離脱させる。また多段培養を行い、プレス行程で密封細胞培養容器5内で培養シート足場を重ね、多重、多層培養シートを制作する事ができる再生医療用培養装置として十分期待できる培養装置である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る還流式培養装置の構成を説明する模式図である。
【図2】本発明に係る灌流式培養に回転多層培養装置の構成を説明する模式図
【図3】本培養装置の密封カセット部のレイアウトを説明する模式図である。
【図4】図2の密封細胞培養容器と回転駆動装置の模式図。
【図5】図2の密封細胞培養容器に回転足場固定具に培養足場シートを設けた密封細胞培養容器の注入口を表す。
【図6】回転足場固定具、足場保護用メッシュ、メッシュ、足場固定具の回転足場固定具パーツを表す。
【図7】図6を組み立てた一段回転培養具。
【図8】図6のパーツを図7に3段回転培養具。
【図9】密封細胞培養容器内の内部図で3段培養後にパンチ(雄型)で培養細胞シートを切断、中段培養細胞シートに被せる構造図。
【図10】足場支持体に足場シートを足場支持糸で固定した図。
【図11】参考図面で還流培養装置の本体とカセット部の写真
【図12】参考図面で密封細胞培養容器の分解写真。
【図13】参考図面でダイヤフラムポンプで培養細胞培養容器内培地注入状態の写真。
【図14】参考図面でダイヤフラムポンプに取り付けられたピストンで密封細胞培養容器内に設置した培養皿の培地交換状態写真。
【符号の説明】
【0047】
1:制御コンピューター
2:炭酸ガスインキュベーター
3:アクチュエーター
4:ダイヤフラムポンプ
5:密封細胞培養容器
6:培地槽
7:排出側逆流防止装置
8:注入側逆流防止装置
9:アクチュエーター用ジョイント
10:アクチュエーターシリンダー
11:ダイヤフラムポンプシリンダー
12:導管
13:ピストン
14:培養皿
15:3次元多孔体足場
16:培地排出槽
17:回転駆動装置(モーター)
18:回転駆動装置ジョイント
19:恒温密封ケース
20:排出導管
21:注入導管
22:回転足場挿入口
23:回転足場固定具
24:内部観察用窓
25:挿入口蓋
30:パンチ(雄型)
31:ダイ(雌型)
32:培養シート足場
33:足場保護用メッシュ
34:メッシュ、足場固定冶具
35:上段培養細胞シート
36:中断培養細胞シート
37:下段培養細胞シート
38:足場支持体
39:足場支持糸
40:足場シート
41:細胞シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭酸ガスインキュベーター内を滅菌、温度、湿度、酸素、二酸化炭素、窒素分圧等を制御した環境内で、細胞・組織を培養する密封細胞培養容器に培地槽(ガス透過膜製等)から培地注入側と密封細胞培養容器から培地排出側の双方に逆流防止装置を備え、密封細胞培養容器蓋部分には生体適合材料からなる伸縮可能な合成ゴム製(ガス透過膜を含む)ダイヤフラムで構成し、合成ゴム製(ガス透過膜を含む)ダイヤフラムはアクチュエーターのシリンダーと連結連動可能とし、アクチュエーターのシリンダーを伸縮させることで、合成ゴム製(ガス透過膜を含む)ダイヤフラムを介して密封細胞培養容器内培地に加圧、減圧を行い、密封細胞培養容器内部の容積を変化させ、密封細胞培養容器内部減圧時は培地を注入。アクチュエーターのシリンダーを伸張させ合成ゴム製(ガス透過膜を含む)ダイヤフラムを密封細胞培養容器の内部側に押し込み密封細胞培養容器内部加圧時は密封細胞培養容器内部の容積を減少させ密封細胞培養容器内培地の排出を行い密封細胞培養容器内部の培地交換を行う。培地注入口は密封細胞培養容器底部中央から、排出口は密封細胞培養容器上部から排出させる。培地槽(ガス透過膜製等)から密封細胞培養容器に培地を注入し、密封細胞培養容器にダイヤフラムポンプを備え、培地槽から密封細胞培養容器へ、密封細胞培養容器から培地槽(ガス透過膜製等)へ培地を循環させ細胞・組織の培養を行い培養後は培養細胞、培養培地と接触したパーツを廃棄処分可能とした多層培養装置。
【請求項2】
温度調節可能なケース内で、生体適合材料のガス透過膜容器等、変形可能な容器で構成した培地槽から密封細胞培養容器に配管を行い、密封細胞培養容器からガス透過膜等の変形可能な容器で構成した排出用培地槽に配管を行う。細胞・組織を培養する密封細胞培養容器に培地槽から培地注入側と密封細胞培養容器から培地排出側に逆流防止装置を備え、密封培養容器蓋部分には生体適合材料からなる伸縮可能な合成ゴム製(ガス透過膜を含む)ダイヤフラムで構成し、合成ゴム製(ガス透過膜を含む)ダイヤフラムはアクチュエーターと連結連動可能として、アクチュエーターのシリンダーを伸縮させることで、合成ゴム製(ガス透過膜を含む)ダイヤフラムを介して密封細胞培養容器内の培地を加圧、減圧を繰り返し、密封細胞培養容器内の容積を変化させる。密封細胞培養容器内部を加圧、減圧を行い、密封細胞培養容器内部の容積を変化させ、密封細胞培養容器内に培地槽から密封細胞培養容器底中央部から培地を注入、密封細胞培養容器上層部から培地を排出させ、排出用培地槽に灌流させ密封細胞培養容器内の培地交換を行い細胞培養を続け、培養後は培養細胞・培養培地と接触したパーツを廃棄処分可能とした多層培養装置。
【請求項3】
密封細胞培養容器に装着したダイヤフラムポンプ用シートは生体適合材料の合成ゴムで、シート形状を凹面あるいは凸面形状に成形加工を行い、成形された合成ゴムのダイヤフラムをアクチュエーターのシリンダーと連結連動可能な状態に装着し、アクチュエーターのシリンダーに装着されたダイヤフラムを上(減圧)、下(加圧)運動を行うことで、ダイヤフラムの形状が密封細胞培養容器に対して凸面、凹面となることで、密封細胞培養容器内培地を減圧、加圧を行い、密封細胞培養容器内部の容積を変化させ、密封細胞培養容器内に培地槽から培地を注入、密封細胞培養容器から培地槽に循環、あるいは排出用培地槽に培地を灌流を行う請求項1、請求項2に記載された多層培養装置。
【請求項4】
細胞・組織を培養する密封細胞培養容器に培地槽から培地注入側と密封細胞培養容器から培地排出側に逆流防止装置を備え、密封細胞培養容器蓋部分には生体適合材料で製造した伸縮可能なシート状ダイヤフラム、あるいは凸面状ダイヤフラムで密封細胞培養容器内側方向に生体適合材料の合成ゴム(シリコン等)や金属(チタン、ステンレス等)で整形されたピストンを装着し、アクチュエーターのシリンダーと連結連動可能な状態に装着し、アクチュエーターでシート状ダイヤフラムあるいは凸面状ダイヤフラムを密封細胞培養容器内部方向に延ばし、密封細胞培養容器内部の培地を加圧排出を行い、アクチュエーターを収縮させシリンダーを引き込む事で、密封細胞培養容器内部を減圧し、培地槽から培地を注入し密封細胞培養容器内部の培地交換を行い、内部に装着されたピストンで密封細胞培養容器内に挿入装着された培養皿の内部に生体適合材の合成ゴム(シリコン等)や金属(チタン、ステンレス)で形成されたピストンを培養皿に挿入し、培養皿内の培地を排出し、培養皿から合成ゴム(シリコン等)や金属(チタン、ステンレス)のピストンを培養皿から上げる事で密封細胞培養容器内の培養皿内に培地を注入、排出をする請求項1、請求項2、請求項3に記載された多層培養装置。
【請求項5】
密封細胞培養容器内で培養皿が移動しないように保持具で培養皿を固定し、さらに培養皿保持具底部を密封細胞培養容器底培地注入口から浮かす状態にし、培養皿を乗せる台の外形は密封細胞培養容器内面の円形に対して正方形とし、四隅が内面円形に接する程度の大きさとし、注入培地を四方から培養皿に注入する。請求項4に記載された多層培養装置。
【請求項6】
細胞・組織を播種した合成高分子または天然高分子で構成された3次元多孔体足場を密封細胞培養容器内に入れ、3次元多孔体足場を破壊しない程度に合成ゴムシート、凸面合成ゴムシートのダイヤフラムに装着された合成ゴム(シリコン等)で形成されたピストンで加圧を行い、任意の大きさの培養皿内に装着された3次元多孔体足場を圧縮変形を行い、3次元多孔体足場内部の老廃物、培地を排出させ、ピストン加圧を解除し3次元多孔体足場を減圧し、3次元多孔体足場を膨張させ、3次元多孔体足場内部に排出分の新鮮な培地を吸引することで、3次元多孔体足場内部の培地交換を行う、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5に記載された多層培養装置。
【請求項7】
密封細胞培養容器内部に細胞・組織を播種した合成高分子または天然高分子からなるシート状足場(コラーゲン等)を装着した回転足場固定具を挿入できるよう密封細胞培養容器側面に挿入穴を開け、挿入穴反対側密封細胞培養容器内側面に回転足場固定具の先端部を円滑に回転させるために、回転足場固定具の中心となる装着穴を設け、回転足場固定具の先端部には密封細胞培養容器内の装着穴に差し込めるよう突起部を設け、他方の回転足場固定具を回転駆動装置(モーター)と連結固定できる心棒を密封細胞培養容器側面挿入穴の防水用蓋の中心部を貫通させ、防水用蓋を密封細胞培養容器に固定後、回転駆動装置(モーター)のシリンダーとジョイントで連結連動できるように装着。回転足場固定具を緩やかに回転させることで細胞を播種したシート状足場(コラーゲンシート等)裏面の付着した浮遊老廃物を半回転することで、浮遊老廃物を浮遊離脱させる請求項1,請求項2、請求項3、請求項4に記載された多層培養装置。
【請求項8】
回転足場固定具は合成高分子あるいは天然高分子のシート状足場(コラーゲンシート等)や3次元多孔体足場(3次元多孔体コラーゲン等)を生体適合材の合成樹脂やステンレス、チタン製のメッシュで上下2方向から挟み回転培養を行う、生体適合材料の合成樹脂やステンレス、チタン等で成形した回転足場固定具の固定部分を円形とした場合は、円形固定部分にメッシュを固定するため、生体適合材料の合成樹脂やステンレス、チタン等で成形された上方円形固定具のメッシュを固定する、上方円形固定具は回転足場固定具の円形固定部に被せ固定できるようスプリング材やネジ等で構成した固定具を設け、回転足場固定具の円形固定部メッシュと上方円形固定具のメッシュでシート状足場あるいは3次元多孔体足場を双方のメッシュで挟む、メッシュの間隔は培養足場によって異なり、回転足場固定具の円形部と上方円形固定具のメッシュ網目の大きさは足場の強度、形状によって可変とする。密封培養容器内部に細胞・組織を播種した足場をメッシュで挟み緩やかに回転培養を行う請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項7に記載された多層培養装置。
【請求項9】
合成高分子あるいは天然高分子のシート状足場(コラーゲンシート等)を形状保持体で保持し、さらにシート状足場を固定した形状保持体を回転足場固定具に円形固定具で回転足場固定具の足場固定部に固定支持具で固定した合成高分子あるいは天然高分子のシート状足場(コラーゲンシート等)に細胞・組織を播種し回転培養を行い、培養後に密封細胞培養容器から回転足場固定具に装着したまま取り出し、生体の移植場所に培養シート足場を回転足場固定具から外し移植する培養請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項7に記載された多層培養装置。
【請求項10】
合成高分子あるいは天然高分子のシート状足場(コラーゲンシート等)を生体適合材合成繊維(ナイロン等)でシート状足場から回転固定具に生体適合材合成繊維(ナイロン等)で直接固定する回転足場固定具。
【請求項11】
合成高分子あるいは天然高分子のシート状足場(シリコンシート等)を生体適合材で製造された円形、あるいは正方形の足場固定具で、シート状足場(コラーゲンシート等)を上方固定具と回転足場固定具の足場固定部に直接固定する回転足場固定具。
【請求項12】
合成高分子あるいは天然高分子のシート状足場(コラーゲンシート等)をシート形状足場支持体で保持し、更にシート状足場(コラーゲンシート等)支持体で保持したシート状足場を上方固定具に固定をする、さらにシート状足場(コラーゲンシート等)をシート形状支持体に固定した足場を回転足場固定具の足場固定部に固定し、さらに回転足場固定具に上方足場固定支持具を固定、必要であれば前記上方足場固定具と同様に製造された下方足場固定具も同様にシート状足場を下方から回転足場固定具に固定を行い、シート状足場を2段、3段と重ねることで多段培養を行えるようにした請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11に記載された多層培養装置。
【請求項13】
生体適合材の合成樹脂やステンレス、チタン等で成型した回転足場固定具にシート状足場(コラーゲンシート等)を形状保持具で保持した足場を回転足場固定具に形状保持具をかりに90度間隔に軸方向に差し込むことで4枚のシート足場(コラーゲンシート等)を同時に培養できる請求項1,請求項2,請求項3、請求項4、請求項7、請求項9、請求項11に記載された多層培養装置。
【請求項14】
請求項4に記載した生体適合材の合成ゴム(シリコン等)、生体適合金属(チタン、ステンレス等)で製造したピストンを請求項10、請求項11と請求項12に記載された多段足場シートの足場固定支持具の形状に合わせ、ピストンをプレス加工のパンチ(雄型)足場固定冶具をダイ(雌型)とし、ピストン先端でシート状足場外周を足場固定冶具の内径でプレス切断し、回転足場固定具の培養足場に重ね、培養細胞を多重、多層培養を密封細胞培養容器内で行う請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、請求項10、請求項11、請求項12に記載された多層培養装置。
【請求項15】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、請求項8、請求項9、請求項12請求項13、請求項14、請求項15に記載された培養装置配管の密封培養容器注入側と排出側にバルブ(電磁弁等)を配管途中に設置し、加圧時は排出側バルブを閉じ、減圧時は注入側バルブを閉じることで、培地を介して静水圧、減圧等の物理的刺激を加える多重培養装置。
【請求項16】
生体適合材の合成繊維や天然繊維あるいは金属細線で目的の形状に製造したメッシュ、から回転足場固定具や形状支持体に線維を引っ張り固定する。さらにそのメッシュに足場材料(コラーゲン等)を塗り乾燥させる。必要に応じて重ね塗りを繰り返し、メッシュを中心にした目的の形状の足場を作り、請求項12に記載された多段に重ねることで、2次元足場から3次元足場の製造方法と請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、請求項12、請求項14、請求項15に記載され多層培養装置

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2009−125068(P2009−125068A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−329302(P2007−329302)
【出願日】平成19年11月23日(2007.11.23)
【出願人】(505082774)株式会社大竹 (8)
【Fターム(参考)】