説明

多成分パッケージ

本発明は、少なくとも1つの第1成分(3)および少なくとも1つの第2成分(5)を有する接着剤用の多成分パッケージ(1)に関し、この多成分パッケージ(1)は、接着剤の第1成分(3)を収容し、接着剤を取り出すための開口部を有する第1チャンバ(2)と、接着剤の第2成分(5)を収容する、第1チャンバ内に配置された第2チャンバ(4)と、多成分パッケージの保管状態において開口部(11,15,47)を流体密に封止する封止手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に接着促進剤用の多成分パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明および本発明が基礎とする問題は、任意の所望の多成分パッケージに適用可能であるが、接着促進剤用の二成分パッケージに関して以下にさらに詳細に説明される。
【0003】
接着促進物質は、接着、特に接着剤および封止材料の接着を改善するために、長く使用されている。特に、シランおよびチタン酸塩化合物が、このような接着促進物質として長く知られている。特定の場合では、表面の材料および性質ならびに使用される接着剤または封止材に応じて、かなり特定の接着促進物質またはその混合物を選択しなければならないことが示されている。この接着促進組成物は、接着(adhesively bonded)または封止すべき表面の前処理のために、下塗り材または接着活性剤として使用される。一方、従来の技術では、このような接着促進物質は、不活性の、容易に揮発する溶媒に溶解されており、その結果、湿気が排除されれば、比較的長期にわたって保管可能である。この接着促進組成物を表面へ塗布している間、容易に揮発する溶媒が気化し、大気中の湿気が接着促進物質を加水分解して、接着促進物質が互いに、またおそらくは表面に属する極性基と共に、凝縮することになる。しかしながら、この反応は、接着が強化するまである程度の時間が必要である。
【0004】
これらの接着促進物質が水と接触すると、加水分解して凝縮し、オリゴマーおよび/またはポリマーを形成する。しかしながら、このオリゴマーや、とりわけこのポリマーの塗布中には、全くないに等しい、著しく不十分な接着促進作用が生じることが非常に多い。非常に迅速に架橋する接着剤、特に非常に迅速に架橋するポリウレタン接着剤が接着促進組成物に塗布された場合、接着の強化がしばしば不十分であることが示されている。
【0005】
たとえば、二成分のシステムが特許文献1に述べられている。このシステムでは、前駆化合物および活性剤が2つのチャンバ内に保管され、2つのチャンバは、互いに分離され、しかし互いに隣接して、パック内に密封される。二成分のシステムは、前駆化合物と活性剤との正確な混合比を設定可能であるため、特に有利である。処理すべき表面への塗布中には、理想的な場合、前駆化合物が活性剤と混合され、こうして、非常に短時間の内に前駆化合物を活性化させる。
【0006】
したがって、理想的な場合においては、述べられた二成分システムの場合、活性剤とあらかじめ混合することなく、処理すべき表面へ前駆化合物を塗布すること、または逆に、前駆化合物とあらかじめ混合することなく、処理すべき表面に対して活性剤を活性化することが妨げられない。したがって、この結果、処理表面と成分の接着(adhesive bonding)中に、接着が不適切にしか進まない危険がある。しかしながら、特に、たとえば車両のフロントガラスなどの安全関連の構成要素の分野では、これは許容できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2005/093002号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、改善された多成分パッケージ、およびこのパッケージから取り出すための改善された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、この目的は、請求項1の特徴を有する多成分パッケージ、および/または請求項14による、多成分パッケージから混合物を取り出すための方法によって達成される。
【0010】
したがって、少なくとも第1および第2の成分を包装するための多成分パッケージが提供され、この多成分パッケージは、第1成分を保持する第1チャンバであって、少なくとも第1成分と第2成分との混合物を取り出すための開口部を有する第1チャンバと、第2成分を保持するために、第1チャンバ内に配置された第2チャンバと、多成分パッケージの保管状態において、流体密に開口部を閉じる閉鎖手段とを有する。
【0011】
さらに、第1成分を保持する少なくとも1つの第1チャンバと、第2成分を保持する、第1チャンバ内に配置された第2チャンバとを有する多成分パッケージから混合物を取り出すための方法が提供され、この方法は、穿孔手段によって第2チャンバを穿孔するステップと、混合物を形成するように第1成分と第2成分とを混合するステップと、閉鎖手段によって閉じられた第1チャンバの開口部を開けるステップと、開口部から混合物を注ぎ出すステップとを有する。
【0012】
本発明が基礎とする考えは、2つの成分の故意の混合が行われた、または行われているときだけ、または少なくともその間、閉鎖手段が第1チャンバの開口部を開けることである。したがって、成分は混合状態においてのみ、処理すべき表面に塗布可能である。したがって、処理すべき表面と、たとえば、その表面に塗布される接着剤または封止材、ワニスなどとの間の十分な接着が確実に促進される。
【0013】
請求項1に明記される多成分パッケージ、ならびに、請求項16に明記される接着促進剤を取り出すための方法の有利な改良例、改善例および開発例が、従属請求項に示される。
【0014】
本発明の場合では、「チャンバ」とは壁によって事実上完全にまたは完全に囲まれた容積を意味するものと理解されたい。
【0015】
本発明の場合では、チャンバを「穿孔する」とは、チャンバの、特に向かい合う領域を含む1つの領域または複数の領域に、1つまたは複数の開口部を作ることを意味するものと理解されたい。
【0016】
本発明の場合では、開口部を「開ける」とは、また、部分的に開けることのみを意味するものと理解されたい。
【0017】
本発明の好ましい改良例によれば、多成分パッケージを振ることによって第2チャンバを穿孔する穿孔手段が、第1または第2のチャンバ内にさらに配置される。本発明の場合では、「振る」とは、向かい合う方向への加速、特に周期的な加速を意味するものと理解されたい。本発明の場合では、「穿孔手段」とは、第2チャンバを穿孔でき、その過程で第2チャンバと直接接触する任意のタイプの手段を意味するものと理解されたい。第1または第2のチャンバ内への穿孔手段の配置は、たとえば、やはり収容されなければならない別の部品がない状態で直接的な方式で多成分パッケージにこのように一体化可能であるために、有利である。
【0018】
閉鎖手段は、好ましくは、実質的に第1チャンバ内に配置される。
【0019】
本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、閉鎖手段は、第2チャンバ自体によって形成される。その結果、穿孔手段は、第1チャンバの開口部が開けられるまでに、第2チャンバを穿孔するだけでよいので有利である。この過程で、第1チャンバの内部から来る穿孔手段が、好ましくは、第1チャンバの内部に面する第2チャンバの第1壁を穿孔し、それによって開口が前記第1壁に作られ、そこを通って第2成分が第1チャンバの内部へと流れることができ、そこで第1成分と混合する。次に振り続けると、穿孔手段はまた、作られた開口を介して接近できるようになった、第2チャンバの内部から離れた方に面する壁を穿孔する。こうして、第1成分と第2成分とを混合することによって形成された接着促進剤を注ぎ出すことのできる、多成分パッケージの開口部が作られる。
【0020】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、穿孔手段は、閉鎖手段に永久的に結合されており、穿孔手段の穿孔する動きが、第2チャンバの穿孔を行い、開口部を開けるように閉鎖手段を作動させるように、第2チャンバに対して配置される。このようにして、開口部を開けること、および第2チャンバを穿孔すること、したがって、第2成分を第1成分と混合することが、同時に達成されるので有利である。
【0021】
しかしながら、穿孔手段の穿孔の動きが、まず、穿孔手段に面する第2チャンバの壁を穿孔し、穿孔手段の穿孔の動きが継続しているときのみ、開口部を開けるために閉鎖手段が作動されるように、穿孔手段が機械的に閉鎖手段に結合されることも、また、考えられる。これによって、閉鎖手段が開口部を開けるまで、第1成分と第2成分とが混合するためのある程度の時間を与えられることが保証される。たとえば、「機械的に結合される」とは、たとえば、穿孔の動きが継続されているときのみ閉鎖手段と係合し、次に、開口部を開けるために前記閉鎖手段を作動させる穿孔手段上の肩部を意味する。
【0022】
本発明のさらなる好ましい改善例では、閉鎖手段は、穿孔手段自体によって形成される。この場合では、穿孔手段は2つの機能を行い、すなわち、第1に第2チャンバを穿孔するように働き、第2に閉鎖手段として働く。これは、多成分パッケージの生産の労力に関して有利である。
【0023】
本発明のさらなる好ましい改良例では、保持手段が提供され、この保持手段は、好ましくは開口部の領域に配置され、保管状態においては穿孔手段を保持し、多成分パッケージに働く加速度の作用として穿孔手段を放出する。この場合、加速度の働きは、多成分パッケージを振る操作から生じ得る。穿孔手段の不注意による放出、および、したがって、第2チャンバが不注意によって破壊される可能性が、この保持手段によって防止できる。たとえば、適切な保持手段は、接着剤、薄いシート、および/またはねじ山である。しかしながら、ゴム、織物、および閉鎖部上の他の保持装置も考えられる。
【0024】
本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、第2チャンバは、所定の運動エネルギーを有する穿孔手段の穿孔する動きが第2チャンバを穿孔するように設計される壁を有する。この場合では、壁の設計は、壁厚ならびに/または壁の材料および/もしくは幾何学的状を用いて実施される。振っている間に、穿孔手段と、好ましくは液状の第1および第2の成分の両方の運動エネルギーが上昇する。この場合の穿孔手段の運動エネルギーは、第1および第2の成分の運動エネルギーと所定の関係を有する。第1成分と第2成分との十分な混合は、特に、第1成分と第2成分とが互いに所定の運動エネルギーを有して出合ったときに確実になる。これは、穿孔手段自体が所定の運動エネルギーに達したときのみに、第2チャンバの壁が穿孔可能であることによって確実となる。
【0025】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、第1チャンバの端部圧縮が閉鎖手段を穿孔し、第1チャンバの端部圧縮が第2チャンバの穿孔または破断を前もって必要とするように、第1チャンバは可撓性であるように設計され、第2チャンバは閉鎖手段に接合される。好ましくは、第2チャンバ自体の一部が閉鎖手段を形成し、特に封止機能のために、第2チャンバと第1チャンバとの間の開口部の領域に、適切な封止手段が提供されることがさらに可能である。第1チャンバは好ましくは折りたたみ可能なボトルとして形成され、それによってボトルの端部圧縮がより容易になる。この場合、第1チャンバの端部圧縮中に第2チャンバに掛けられる圧力が、第2チャンバを完全に破壊し、それによって、開口部が開けられ、好ましくは同時に、第1成分と第2成分とが互いに混合する。また、意図された破断点を備えた第2チャンバを提供することが可能であり、この破断点は、第1チャンバの第1端部の圧縮中に破断し、それによって第2成分を放出して第1成分と混合し、次に、第1端部の圧縮に続く第2端部の圧縮が閉鎖手段を穿孔する。この開発例はまた、第1チャンバから接着促進剤を注ぎ出すために開口部が開けられる前に、第1成分と第2成分との混合が確実に生じるようにする。
【0026】
本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、第2チャンバの壁は、ガラスおよび/または金属(好ましくはアルミニウム)および/またはプラスチックから形成される。壁の材料、ならびに穿孔手段の材料および形状が、穿孔手段が第2チャンバの壁を穿孔する条件をかなりの程度決定する。
【0027】
本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、第1チャンバは、ベース部本体に隣接する特定の管形の口、および必要に応じて、その口に隣接する注ぎ口を有する。これによって、処理すべき表面の上へ接着促進剤を塗布することまたは注ぐことが容易になる。本発明によれば、口、およびある場合には注ぎ口は、第1チャンバの一部である。第1チャンバの「開口部」は、好ましくは、口によって、特にベース部本体と口との間の移行部によって、および/または、口に隣接する注ぎ口の開口部によって形成される。
【0028】
注ぎ口は、特に、管の形状および/または閉鎖可能である。管の形状の注ぎ口は、口の直径よりも小さい直径へと先細になる。この口/注ぎ口によって、より特定の方式で接着促進剤を塗布するか、または、塗布補助器具(スポンジ、フェルト)を取り付ける可能性が生じる。開口部が開いているときには、形成された接着促進剤が開口部から流れ出ることができるが、閉鎖手段が閉じられているときには、多成分パッケージから出る全ての流れが閉鎖手段によって妨げられるように、口/注ぎ口は、好ましくは、閉鎖手段、たとえば閉鎖キャップによって閉鎖可能である。
【0029】
さらなる好ましい実施形態によれば、第1成分は、活性剤(たとえば水)を有し、かつ/または、第2成分は、前駆化合物、たとえば加水分解可能であるシランおよび/もしくはチタン酸塩化合物を有する。前駆化合物の混合は、接着促進剤を活性化する。
【0030】
本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、穿孔手段、特に少なくとも1つの球は、第2チャンバの壁の材料、および/もしくは第2チャンバの壁に穴を開ける切削手段の材料よりも硬い材料、または少なくともより中実の材料を有するか、あるいは、破断または穴開けをもたらす異なる組成を有する。これによって、穿孔手段が第2チャンバの壁を確実に穿孔できるようになる。切削手段は、たとえば、少なくとも1つの球の上のスパイクとして形成可能である。
【0031】
本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、第1チャンバが部分的に満たされる。こうして、第1成分は、穿孔手段が第2チャンバを穿孔する前に、十分な運動エネルギーを達成することが可能になる。したがって、これによって、第1成分と第2成分とを確実に十分混合できるようになる。
【0032】
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態によれば、まず第2チャンバが穿孔され、次に、接着促進剤を形成するように、第1成分と第2成分とが、部分的に、好ましくは均一に混合され、さらに、次に、第1チャンバの開口部が開けられる。したがって、接着促進剤を活性化しないで接着促進剤を注ぎ出すことはなくなる。
【0033】
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態によれば、第2チャンバが穿孔される際には、まず、第1チャンバに面する第2チャンバの壁が、次に、閉鎖手段を形成し、第2チャンバに属する、第1チャンバから離れた方に面する壁が、穿孔手段によって穿孔される。したがって、離れた方に面する壁が穿孔される前に、第1成分と第2成分とが確実に混合される。離れた方に面する第2チャンバの壁を穿孔することは、既に活性化された接着促進剤を注ぎ出すために、第1チャンバの開口部を開ける作用を有する。
【0034】
本発明による方法のさらなる好ましい改善例では、第2チャンバの穿孔中、または穿孔の直後に、開口部を開けるために、穿孔手段に対する機械的な結合によって閉鎖手段が動かされる。ここでも、第1成分と第2成分との混合が生じるように、第2チャンバが穿孔されるとき、または穿孔されたときにのみ、第2チャンバの開口部が開けられることに、利点がある。
【0035】
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態では、まず、第1チャンバの端部圧縮によって第2チャンバが穿孔され、次に、さらなる端部圧縮によって第1チャンバの開口部が開けられる。この場合、端部圧縮が混合の動きへと導き、こうして、活性化された接着促進剤を注ぎ出すために第1チャンバの開口部が開けられる前に、第1成分と第2成分とがやはり確実に混合される。
【0036】
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態によれば、第1チャンバの開口部は、閉鎖手段を形成する穿孔手段によって開けられ、同時に、第2チャンバが穿孔手段によって穿孔され、接着促進剤を形成するように第1成分と第2成分とが混合される。
【0037】
本発明は、図に概略的に示される例示的な実施形態を用いてさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の例示的な実施形態による、多成分パッケージの断面図である。
【図2】本発明のさらなる例示的な実施形態による、多成分パッケージの断面図である。
【図3】本発明のさらなる例示的な実施形態による多成分パッケージの断面図である。
【図4】本発明のさらなる例示的な実施形態による、多成分パッケージの断面図である。
【図4A】図4の詳細部Aの変形例の部分図である。
【図4B】図4の詳細部Aの変形例の部分図である。
【図5】本発明のさらなる例示的な実施形態による多成分パッケージの断面図である。
【図6】本発明のさらなる例示的な実施形態による多成分パッケージの断面図である。
【図7】図6による例示的な実施形態の変形例の部分図である。
【図8】図6による例示的な実施形態のさらなる変形例の部分図である。
【図9】本発明のさらなる例示的な実施形態による多成分パッケージの断面図である。
【図10】本発明のさらなる例示的な実施形態による多成分パッケージの断面図である。
【図11】本発明のさらなる例示的な実施形態による多成分パッケージの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
各図において、同じ参照符号は、同じまたは機能的に同一の構成要素を示す。
【0040】
図1は、本発明による基本的な構造を示すように意図された、本発明の例示的な一実施形態による多成分パッケージ1の概略的な断面図である。
【0041】
多成分パッケージ1は、第1成分3を保持する第1チャンバ2と、第2成分5を保持する、第1チャンバ2内に配置された第2チャンバ4とを有する。
【0042】
第1成分3は、好ましくは、活性剤、特に水、および必要に応じて、酸、湿潤剤、染料などのさらなる添加剤として形成される。第2成分5は、好ましくは、前駆化合物、特にシランまたはチタン酸塩化合物、および必要に応じて染料などの添加剤として形成される。
【0043】
第1チャンバ2は、空間7を囲む壁6を有する。第1チャンバ2は、好ましくは、取り扱いに適する形態、たとえばボトルの形態を有する。
【0044】
第1チャンバ2の壁6には、たとえば薄いシートまたは蓋である、第1チャンバ2内に好ましくは配置された閉鎖手段12によって、多成分パッケージ1の保管状態では閉じられる開口部11が設けられる。
【0045】
このようにして、多成分パッケージ1の保管状態において、開口部11から第1成分3が漏れるのを防ぐ。
【0046】
第2チャンバ4は、保管状態においては、第2成分5が配置され、好ましくは、第2チャンバ4の壁14によって完全に囲まれる空間13を有する。第2チャンバ4の形態は、事実上、任意である。
【0047】
図2から図8による例示的な実施形態に関して、図1の基本的な例示的実施形態からの相違点のみが説明される。
【0048】
図2の例示的な実施形態によれば、第1チャンバ2は、おおよそボトルの形態に構築され、第1チャンバ2は、ベース部本体8に隣接し開口部11を形成する口15を有する。口15は、好ましくはねじ式連結部17によって、または、プラグイン式連結部または押圧式連結部(図示せず)によって、好ましくは、注ぎ口16に接合される。注ぎ口16は、好ましくは、それ自体が管の形状に構築され、第1チャンバ2から離れた方に面するその端部21において、注ぎ口16の開口部23を閉じる閉鎖部22が設けられる。閉鎖部22は、閉鎖部22が外されたときに閉鎖部22を保持する可撓性の固定用細片24によって注ぎ口16に連結される。
【0049】
図2の例示的な実施形態によれば、穿孔手段25は、自由に動くことができるように第1チャンバ2内に配置され、好ましくは、たとえば鋼製の球として形成される。
【0050】
図2の例示的な実施形態によれば、閉鎖手段12は、第2チャンバ4として形成される。この場合、第2チャンバ4の壁14は、封止領域26の第1チャンバ2の壁6と流体密に封止状態にある。ここで、保持または封止手段、特に接着剤および/または弾性の封止部が、封止領域26にさらに導入可能であり、第1に液体密の状態を改善し、第2に口15を閉じた状態に第2チャンバ4を保持する。
【0051】
第2チャンバ4の壁14は、好ましくはガラスから製作され、好ましくは長円形の断面を有する。第2チャンバ4の長円形の断面は、壁14の安定性の増大を促進し、これは壁14の壁厚が有利に低減可能であることを意味する。これは、材料の節約につながるため有利である。
【0052】
こうして、多成分パッケージ1によって、接着促進剤が準備完了状態で提供された場合には、多成分パッケージ1が、たとえば操作者によって、または振動機(図示せず)によって振られる。この場合、第1チャンバ2は、好ましくは第1成分3で部分的にのみ満たされ得る。多成分パッケージ1を振る動きの結果、穿孔手段25が動き始める。穿孔手段25が十分な運動エネルギーを有して第2チャンバ4の壁14に衝突すると、次に、穿孔手段25は、好ましくは、まず、封止領域26から離れた方に面し、空間7の中へ向いた、第2チャンバ4の端部27を穿孔する。穿孔動作中、ガラスから形成された壁14の場合には、前記壁の急激な脆性破壊が端部27の領域において生じる。こうして、第1成分3が第2成分5と混合し、次に放出される。この場合、端部27が穿孔される際に、第1成分と第2成分との非常に均一な混合が迅速に行われるように、第1に、たとえば多成分パッケージ1の運搬の結果としての偶発的な動きがないとき、および第2に、第1および/または第2の成分が動いているときにのみ端部27が穿孔されるように、壁14の厚さおよびその材料、ならびに穿孔手段25の材料および形態および重量が互いに調整される。
【0053】
壁14および穿孔手段25の上述の調整は、好ましくは、穿孔手段25は、端部27を穿孔した後、非常に大きい運動エネルギーを失うので、第2チャンバ4の壁14の、封止領域26および空間7から離れた方に面する端部31を、すなわち端部27の穿孔の後に、即座に穿孔することが防止されるように行われる。
【0054】
さらに振ると、穿孔手段は、再び運動エネルギーを回復し、その間に、好ましくは、第1成分3と第2成分5とが確実に十分混合される。
【0055】
穿孔手段25がさらなる所定のレベルの運動エネルギーに達すると、壁14の端部31を穿孔し、接着促進剤を形成する混合された第1成分3および第2成分5を、第2チャンバから注ぎ出すことが可能になる。
【0056】
全く同じやり方で、第2チャンバ4の壁14の材料は、穿孔されたとき、完全に壊れて、好ましくは多数の小片に、特に破片になるように形成可能であり、これによって、第1成分3と第2成分5との混合、ならびに口15を開けることが同時に達成される。
【0057】
次に、接着促進剤は、好ましくはフィルタメッシュ32を介して流れ、このフィルタメッシュ32は、破壊された壁14による全ての破片、たとえばガラス破片をろ過する。フィルタメッシュは、また、スポンジ、フリットなどであってもよい。
【0058】
閉鎖部22が外されると、次に、管の形状の注ぎ口16によって、接着促進剤を処理すべき表面(図示せず)に単純に塗布するか、もしくは別の容器の中へ注ぐか、または適切な塗布手段を差し込むことができる。
【0059】
図3による例示的な実施形態では、第2チャンバ4が実質的に台形の断面を備えて形成される点において、図3による例示的な実施形態は、図2による例示的な実施形態とは異なる。しかしながら、他の形状の断面も、また考えられる。
【0060】
台形の形態によって、第2チャンバ4は、空間7の方へ向いた実質的に平坦な表面27を形成する。
【0061】
図3の例示的な実施形態によれば、第2チャンバ4の壁14は、金属(好ましくはアルミニウムもしくはアルミニウム合金)またはプラスチックまたは複合材料またはその組み合わせから形成される。
【0062】
さらに、本発明の例示的な実施形態では、穿孔手段25は、(例として符号34で示した)スパイクを備える。しかしながら、切削刃、切削コーナーなどの任意の他の所望の切削手段が成形されてもよい。
【0063】
領域27は、穿孔手段の予想される動きの方向に対して実質的に直角に向けられているので、前記領域は、スパイク34によって単純に穿孔可能である。図3による例示的な実施形態では、端部27は、穿孔手段25の予想される動きに対して実質的に直角に向けられた領域として形成される。
【0064】
図2による例示的な実施形態とは異なり、図4および図4Aによる例示的な実施形態では、穿孔手段25は、好ましくは第1チャンバ2のベース部37に配置されるチャンバ4の壁14に一端36が載る棒35として形成される。端部36は、好ましくは円板の形状であるように構成され、また、好ましくはメッシュとして構成され、したがって、端部36の直径が、好ましくは、第1チャンバのこの領域の内径と一致する。この場合では、棒35は閉鎖手段として働き、棒35は、さらに、追加で設けられ、閉鎖板として形成され、開口部を図示の保管状態において堅固に閉じる閉鎖手段12に、堅固に連結可能である。
【0065】
ここで、閉鎖部22および閉鎖部に一体化された棒41に、第2チャンバ4の方向への所定の力が掛けられると、棒35がチャンバ2の内部へと押され、開口部23が開けられる。閉鎖部に掛けられた力の結果、この例示的な実施形態の場合では好ましくはガラスから形成される壁14が壊れ、第1成分3と第2成分5とが混合する。追加の閉鎖板が設けられる場合、第2チャンバ4の方向への棒35の動きが、棒35に堅固に連結された閉鎖板を棒35と共に動かすことができ、こうして、接着促進剤を出すために口15が開けられる。
【0066】
図4Bは、棒35が、中空で管状であり、開口部23から突き出るように構成される、さらなる変形例を示す。棒35は、開口部23の下に開口部49を有する。未使用の状態では、棒35が開口部23を閉じる。閉鎖部22が押し下げられると、棒35は、第1チャンバ2の中へ押され、第2チャンバ4が、上述された方式と同様の方式で破壊される。こうして、接着促進剤を、棒および中空の棒の開口部49を介して注ぎ出すことができる。
【0067】
図5による例示的な実施形態は、第2チャンバ4が、封止領域26から、口15の向かい側に位置する第1チャンバ2のベース部37まで延在する、すなわち、実質的に環形の封止領域26に対して実質的に直角に延在する点において、図2による例示的な実施形態とは異なる。
【0068】
この場合、第1チャンバ2の壁6は、符号42の方向に可撓性であり、特に、端部圧縮が可能であるように形成される。
【0069】
次に、ベース部37として形成される穿孔手段25に所定の力が掛けられると、第2チャンバ4の壁14が、まず、意図された破断点43において壊れ、その際、第1成分3と第2成分5とが、接着促進剤を形成するために互いに混合する。図示のように(符号44を参照)、第2チャンバ4の端部27が、好ましくは、この過程で折れる。次に、さらなる所定の力が穿孔手段25に下から掛けられると、穿孔手段25は、意図された破断点43とされた第2チャンバ4の端部45と接触する。一方で、多成分パッケージ1は、第1成分3と第2成分5との可能な限り最良の混合を達成するように十分に振られてよい。
【0070】
次に、所定の力が端部45に掛けられると、保持手段28が引きはがされ、これによって、接着促進剤を出すように口15が開けられ、接着促進剤が注ぎ口16から振り出される。
【0071】
全く同じやり方で、第2チャンバ4の壁14の材料は、穿孔手段25(ベース部37)によって穿孔されたとき、完全に壊れて、好ましくは多数の小片に、特に破片になるように形成可能であり、それによって、第1成分3と第2成分5とを混合すること、ならびに口15および注ぎ口16を開けることが同時に達成される。
【0072】
図6による例示的な実施形態では、穿孔手段25は、保持手段28と共に、口15および注ぎ口16を閉じる。
【0073】
第2チャンバ4は、好ましくは、穿孔手段25の向かい側に位置するベース部37の領域に配置される。第2チャンバ4は、適切な保持手段(図示せず)によって、そこに保持可能である。
【0074】
多成分パッケージが、特に符号46で示された方向に所定の加速度を受けると、保持手段28が壊れるかまたは弾性的に変形され、したがって、第1チャンバ2に対する方向46とは反対の方向に穿孔手段25が動くように、穿孔手段25を放出する。この過程で口15が開けられる。次に、穿孔手段25が、特にガラス製である壁14に衝突して壁14を突き破り、それによって、第1成分3と第2成分5とが、接着促進剤を形成するために互いに混合する。次に、形成された接着促進剤は、口15から妨げられることなく流れ出ることができ、さらに、接着促進剤を塗布するように注ぎ口16から出ることができる。
【0075】
図6の例示的な実施形態によれば、保持手段28は、穿孔手段25の周囲の少なくともいくらかの部分の回りを係合する、指状部として、ゴムバンドとして、および/またはリングとして形成される。
【0076】
図7の例示的な実施形態によれば、図6による例示的な実施形態とは異なり、保持手段28は、その全周にわたって壁6または封止領域26に接合される、たとえば仕切板または薄いシートである、実質的に殻状の中間壁として形成され、これが、流体密に自動的に口15を閉じる。
【0077】
穿孔手段25が所定の加速度46を受けると、穿孔手段25は、特に薄いシートとして形成される中間壁28を突き破る。さらなる過程は、図6に対して述べられた過程に対応し、すなわち、球が第2チャンバ4を穿孔し、第1成分3と第2成分5との混合が生じる。壊れた保持手段28を介して、形成された接着促進剤を注ぎ出すこと、ならびに、口15および注ぎ口16を介して塗布するように接着促進剤を注ぎ出すことが可能となる。
【0078】
図8による例示的な実施形態では、図6による例示的な実施形態とは異なり、穿孔手段25は、多成分パッケージ1の保管状態において注ぎ口16の開口部47を閉じる。保持手段28は、図6または7による例示的な実施形態と同様に形成される。さらに、ここでは、保持手段または仕切板がそれぞれ、蓋を押し下げることによって破壊され得る。蓋を押し下げた結果、穿孔手段25が押し下げられ、仕切板28を貫通させられて、それによって、穿孔手段25および口が開けられる。次に、穿孔手段25は、図6による例示的な実施形態に従って、第1成分3と第2成分5とを混合させる。第2チャンバの破片をろ過するために、フィルタが口に嵌められてよい。
【0079】
図9による例示的な実施形態では、図8による例示的な実施形態とは異なり、穿孔手段25は第1チャンバのボトルの中に配置される。第2チャンバ4は、第2成分5に加えて、また、ある割合の気体を有し、それによって第2チャンバ4が第1成分3の中に浮く。ここでは仕切板として構成される閉鎖手段12によって、口15が閉じられる。しかしながら、この閉鎖手段は、また、別のやり方で構成されてもよく、閉鎖手段が穿孔手段によって破壊されること、および、したがって口が開けられることが単に重要である。この仕切板は、領域36に配置される。次に、ボトルが振られると、好ましくはガラスのアンプルとして構成される第2チャンバ4が穿孔手段によって破壊され、第2成分5が放出される。さらに振っている間に、2つの成分が混合し、さらに激しく振ると、閉鎖手段12が破壊される。
【0080】
本発明のさらなる実施形態が、図10A、図10Bおよび図10Cに示される。ここでは、図9と同様に、第2チャンバ4が浮き、少なくとも1つの穿孔手段25が第1チャンバ2の中で自由に浮く(図10C)。閉鎖手段12は、ヒンジ51を有するフラップ状の閉鎖部として与えられ、第1チャンバ2、すなわち第1チャンバ2の口15の上へ押さえ付けられる。閉鎖手段12が押さえ付けられる前に、ホルダ50を有する挿入部52が口15に挿入される。ホルダは動くことができるように設計され、それによって、ホルダ50の繋ぎ部分53が上方へ押される。この繋ぎ部分53が、閉鎖手段12の蓋54の中に配置されたスナップ式固定部55を押さえ付ける。閉鎖手段の閉鎖状態では、このスナップ式固定部が、アンダーカットによって閉鎖手段の下部に係合し、そのため、蓋54が開けなくなる。次に、ホルダ50が蓋の方向に動かされると、繋ぎ部分53は、スナップ式固定部55に出合い、スナップ式固定部55を脇へ押し、それによって、このスナップ式固定部は、閉鎖手段の下部にもはや係合できなくなる。このようにして、蓋54が開放され、開けるようになる。ホルダ50はラッチ装置56によって開いた位置に保持可能であり、それによって、蓋54は所望のように開閉可能である。
【0081】
ボトルが振られると、好ましくはガラスのアンプルとして構成される第2チャンバ4が穿孔手段25によって破壊され、第2成分5が放出される。さらに振っている間に、2つの成分が混合し、さらに激しく振ると、ホルダ50が上方へ押され、繋ぎ部分53がスナップ式固定部55を解除し、蓋54が開けるようになり、混合された成分を注ぎ出すことができる。第2チャンバ4から破片が注ぎ出されるのを防ぐために、粗いメッシュ57が、口の領域、好ましくはホルダに配置可能である。さらに、非常に細かい破片をろ過するために、注ぎ口16の前にフィルタ58が配置可能である。
【0082】
図10と同様の例示的な実施形態が、図11に示される。しかしながら、ここでは、第2チャンバ4が、ホルダ50によって保持される。ここでは、穿孔手段25を振ることによって第2チャンバ4が破壊された後、ホルダ、および繋ぎ部分53がそれぞれ、またしたがって、スナップ式固定部55が、蓋54を解除するように動かされ得る。次に、蓋54が外され、注ぎ口の先端部を切断することによって注ぎ口が開けられ得る。しかしながら、図10と同様の方式では、図10に蓋およびヒンジを備えて示される閉鎖手段12、または図11のように図10の蓋を備えて示される閉鎖手段12を使用することも可能である。
【0083】
本発明は、上記の図に示される多成分パッケージの特定の構造には限定されない。
【0084】
たとえば、固体、液体および/または気体の異なる成分をそれぞれ含む、3つ以上のチャンバ、たとえば3つまたは4つのチャンバを設けることもできる。全ての例示的な実施形態では、閉鎖手段は、たとえば溶接、プレス加工などによって、もはや外すことができなくなるようなやり方で嵌められてもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 多成分パッケージ
2 第1チャンバ
3 第1成分
4 第2チャンバ
5 第2成分
6 壁
7 空間
8 ベース部本体
11 開口部
12 閉鎖手段
13 空間
14 壁
15 口
16 注ぎ口
17 ねじ式連結部
21 端部
22 閉鎖部
23 開口部
24 固定用細片
25 穿孔手段
26 封止領域
27 端部
28 保持手段
31 端部
32 フィルタ
34 スパイク
35 棒
36 端部
37 ベース部
41 端部
42 方向
43 意図された破断点
44 折れられた端部
45 端部
46 加速度
47 開口部
48 開口部
50 ホルダ
51 ヒンジ
52 挿入部
53 繋ぎ部分
54 蓋
55 スナップ式固定部
56 ラッチ装置
57 粗いメッシュ
58 フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に接着促進剤用の、少なくとも第1および第2の成分(3,5)を包装するための多成分パッケージ(1)において、
前記第1成分(3)を保持する第1チャンバ(2)であって、少なくとも前記第1成分と前記第2成分との混合物を取り出すための領域(11,15,47)、特に開口部を有する第1チャンバと、
前記第2成分(5)を保持するために、前記第1チャンバ(2)内に配置された第2チャンバ(4)と、
前記多成分パッケージの保管状態において、流体密に前記開口部(11,15,47)を閉じる閉鎖手段(12)と、を有する多成分パッケージ。
【請求項2】
混合された前記第1および第2の成分(3,5)を注ぎ出すように前記多成分パッケージ(1)の準備完了状態にあるときに前記多成分パッケージ(1)を振ることによって前記第2チャンバ(4)を穿孔する穿孔手段(25)が、前記第1チャンバ(2)または第2チャンバ(4)の中にさらに配置されることを特徴とする請求項1に記載の多成分パッケージ。
【請求項3】
前記閉鎖手段(12)が、前記第2チャンバ(4)自体によって形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の多成分パッケージ。
【請求項4】
前記穿孔手段(25)が、前記閉鎖手段(12)に永久的に結合され、前記穿孔手段(25)の穿孔する動きが、前記第2チャンバ(4)の穿孔を行い、前記開口部(11,15,47)を開けるように前記閉鎖手段(12)を作動させるように、前記第2チャンバ(4)に対して配置されることを特徴とする請求項2に記載の多成分パッケージ。
【請求項5】
前記閉鎖手段(12)が、前記穿孔手段(25)自体によって形成されることを特徴とする請求項2に記載の多成分パッケージ。
【請求項6】
保持手段(28)が設けられ、前記保持手段(28)は、好ましくは前記開口部(11,15,47)の領域に配置され、保管状態においては前記穿孔手段(25)を保持し、前記準備完了状態にあるときに前記多成分パッケージ(1)に働く加速度の作用として前記穿孔手段(25)を放出することを特徴とする請求項2から5の少なくとも一項に記載の多成分パッケージ。
【請求項7】
前記第2チャンバ(4)が、所定の運動エネルギーを有する前記穿孔手段(25)の穿孔する動きが前記第2チャンバ(4)を穿孔する性質の材料からなる壁(14)を有することを特徴とする請求項2から6の少なくとも一項に記載の多成分パッケージ。
【請求項8】
前記第1チャンバ(2)が可撓性であるように設計され、前記第2チャンバ(4)が実質的に前記閉鎖手段(12)を形成し、そのため、前記第1チャンバ(2)の端部圧縮が第2チャンバ(4)の穿孔をもたらすことを特徴とする請求項1に記載の多成分パッケージ。
【請求項9】
前記第2チャンバ(4)の壁(14)が、ガラスおよび/または金属、特にアルミニウムもしくはアルミニウム合金、および/またはプラスチックから形成されることを特徴とする請求項1から8の少なくとも一項に記載の多成分パッケージ。
【請求項10】
前記第1チャンバ(2)の前記開口部(11)が、特に管の形状の口(15)として形成されることを特徴とする請求項1から9の少なくとも一項に記載の多成分パッケージ。
【請求項11】
前記口(15)が、注ぎ口(16)、特に管の形状および/または閉鎖可能である注ぎ口(16)によって隣接されることを特徴とする請求項10に記載の多成分パッケージ。
【請求項12】
前記穿孔手段(25)、特に少なくとも1つの球が、前記第2チャンバ(4)の壁(14)の材料、および/または前記第2チャンバ(4)の前記壁(14)に穴を開ける切削手段の材料よりもより中実の材料を有することを特徴とする請求項1から11の少なくとも一項に記載の多成分パッケージ。
【請求項13】
前記第1チャンバ(2)および/または前記第2チャンバ(4)が、部分的にのみ満たされることを特徴とする請求項1から12の少なくとも一項に記載の多成分パッケージ。
【請求項14】
前記第1成分(3)および前記第2成分の前記混合物が、接着促進剤であることを特徴とする請求項1から13の少なくとも一項に記載の多成分パッケージ。
【請求項15】
前記第1成分(3)が、活性剤、たとえば水を有し、かつ/または、前記第2成分(5)が、前駆化合物、たとえば加水分解可能である接着促進物質を有することを特徴とする請求項14に記載の多成分パッケージ。
【請求項16】
第1成分(3)を保持する少なくとも1つの第1チャンバ(2)と、第2成分(5)を保持する、第1チャンバ(2)内に配置された第2チャンバ(4)とを有する多成分パッケージ(1)から混合物、特に接着促進剤を取り出す方法において、
穿孔手段(25)によって前記第2チャンバ(4)を穿孔するステップと、
前記混合物を形成するように前記第1成分(3)と前記第2成分(5)とを混合するステップと、
閉鎖手段(12)によって閉じられた前記第1チャンバ(2)の開口部(11、15、47)を開けるステップと、
前記開口部(11,15,47)から前記混合物を注ぎ出すステップと、を含む方法。
【請求項17】
まず前記第2チャンバ(4)が穿孔され、次に、前記混合物を形成するように、前記第1成分(3)と前記第2成分(5)とが混合され、さらに、前記第2チャンバ(4)の前記穿孔の後または前記穿孔と共に、前記第1チャンバの前記開口部(11,15,47)が開けられることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2チャンバ(4)が穿孔される際に、まず、前記第1チャンバ(2)に面する前記第2チャンバ(4)の壁(27)が、次に、または、実質的に同時に、前記閉鎖手段(12)を形成し、前記第2チャンバ(4)に属する、前記第1チャンバ(2)から離れた方に面する壁(31)が、前記穿孔手段(25)によって穿孔されることを特徴とする請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2チャンバ(4)の前記穿孔中、または前記穿孔の直後に、前記開口部(11,15,47)を開けるために、前記穿孔手段(25)に対する機械的な結合によって前記閉鎖手段(12)が動かされることを特徴とする請求項16から18の少なくとも一項に記載の方法。
【請求項20】
まず、前記第1チャンバ(2)の前記開口部(11,15,47)が、前記閉鎖手段(12)を形成する前記穿孔手段(25)によって開けられ、次に、前記第2チャンバ(4)が、前記穿孔手段(25)によって穿孔され、さらにこの後に、前記接着促進剤を形成するように前記第1成分(3)と前記第2成分(5)とが混合されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記混合物が接着促進剤であることを特徴とする請求項16から20の少なくとも一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−524796(P2010−524796A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504721(P2010−504721)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【国際出願番号】PCT/EP2008/055163
【国際公開番号】WO2008/132201
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(504274505)シーカ・テクノロジー・アーゲー (227)
【Fターム(参考)】