説明

多次元コード付き情報記載物、ユーザーの登録方法、抽選方法および印刷方法

【課題】 情報記載物に付与された多次元コードを情報処理装置で読取って、該多次元コードを解読して得たサイトアドレスに対応するサイトにアクセスし、該サイトを介して、ユーザー登録、抽選および印刷物の受発注を行う方法を提供する。
【解決手段】 多次元コード5を付与された情報記載物7であって、前記多次元バーコード5は、インターネット17上に開設されたサイト9のサイトアドレス3と、固有ID4とからなり、前記サイトアドレス3は、同一種類に属する他の情報記載物7と共通であり、前記固有ID4は、同一種類に属する他の情報記載物7との識別を可能とするものであることを特徴とする多次元バーコード付き情報記載物を、ユーザー登録や抽選や印刷物の受発注をはじめとするインターネット環境で展開される各種のビジネスに利用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
情報記載物に付与された多次元コードを情報処理装置で読取って、該多次元コードを解読して得たサイトアドレスに対応するサイトにアクセスし、該サイトを介して、ユーザー登録、抽選および印刷物の受発注を行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(1)従来、名刺や葉書などに印刷されたバーコードをカメラ付き携帯電話で読み取り、そのバーコードを解読して得たサイトアドレスにアクセスし、そのサイトからダウンロードした登録画面を介してメールアドレスを入力することによりユーザー登録をする方法が知られている。
(2)また、サイトアドレスを情報として持つバーコードを付与した名刺の作成を、インターネットを通じて発注し、デジタル化された名刺デザインのデータを直接印刷機に送信する印刷方法が知られている。
(3)さらに、葉書やクジなどのそれぞれに固有の抽選番号を付して、その抽選番号の幾つかを当選番号とし、この当選番号を新聞やチラシ等を通じて発表する方法が知られている。
なお、バーコードや多次元コード自体は、広く実用に供されているので、先行技術について特に調査はしていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記の(1)(2)には、次のような欠点があった。すなわち、ユーザーが該サイトにアクセスした場合、アクセス総数をカウントすることはできるが、ユーザー毎のアクセス回数を知ることはできなかった。このためどのような人たちがアクセスしてきたのか、個々のアクセス者が何回アクセスしてきたのかを把握できなかった。
また、上記の(3)では、当選したことを、当選者自身に直接には知らせないという欠点があった。このため、新聞やチラシ等に掲載された当選番号と、葉書やクジ等に記載された抽選番号とを照合しなければならず、せっかく当選していながら、それに気づかない人もいた。さらに、当選番号を新聞等に掲載するための広告経費も無視できないものであった。
【0004】
本発明は、以上のような欠点に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報記載物に付与されたサイトアドレスをもつサイトにアクセスしてきた全ユーザーを登録し、ユーザー毎のアクセス回数をカウントし、集計や分析を可能とするユーザーの登録方法を提供することである。あわせて、葉書や名刺などの情報記載物の印刷方法であって、ユーザー情報のきめ細かい集計もできる方法を提供することである。
また、抽選付き葉書やクジなどに当選したことを、当選者であるユーザーに知らせる抽選方法の提供も目的とする。
【0005】
このような本発明の目的は、多次元コードにサイトアドレスと情報記載物毎に固有のIDとを情報として収容することによって実現できる。したがって、かかる多次元コードを付与された情報記載物自体の提供も本発明の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、多次元コードを付与された情報記載物であって、前記多次元コードは、インターネット上に開設されたサイトのサイトアドレスと、固有IDとを情報として収容し、前記サイトアドレスは、同一種類に属する他の情報記載物と共通であり、前記固有IDは、同一種類に属する他の情報記載物との識別を可能とするものであることを特徴とする。
【0007】
「多次元コード」とは、2次元コードや3次元コードをいう。最近、バーコードに代えて使われるようになってきたQRコード(マトリックス方式)は2次元コードの一種である。
「情報記載物」には、葉書や名刺や宝クジや広告配布物(例えば、ちらし、パンフレット)等の印刷物の一切が含まれる。また、フロッピー(登録商標)ディスク、CD,DVDなどのデジタルデータを格納した情報記録媒体なども、その包装やケースに多次元コードを付与することができるので、本発明の情報記載物に含まれる。
「サイトアドレス」とは、インターネット上のサイトの所在を示すものであり、ホームページアドレスとかURLとか呼ばれることもある。
【0008】
請求項2記載の発明は、ユーザーの登録方法であって、請求項1に記載の多次元コード付き情報記載物を入手したユーザーが、多次元コードの読み取りが可能なユーザー側情報処理装置によって、前記情報記載物に付与された多次元コードを読み取り、該多次元コードを解読してサイトアドレスと固有IDとを得るステップと、前記サイトアドレスで特定されるサイトにアクセスして画面表示データを要求するとともに、前記固有IDを自動的に該サイトに送信するステップと、アクセスされたサイト側の管理コンピュータが、受信した固有IDを登録するステップと、ユーザー側情報処理装置が、受信した画面表示データを画面表示させ、この表示された画面を介して、該ユーザーのメールアドレスを前記サイトに送信するステップと、該メールアドレスを受信したサイト側の管理コンピュータが、前記固有IDと該メールアドレスとを対応づけて登録するステップとからなることを特徴とする。
【0009】
「ユーザー」とは、多次元コードが付与された情報記載物を入手した者であって、この多次元コードを読み取る機能とインターネットにアクセスする機能を備えた情報処理装置を利用しうる者をいう。例えば、多次元コード付きの名刺を営業担当者から受け取った人、多次元コード付きのパンフレットを街頭で受け取った人は、本発明のユーザーとなりうる。
「情報処理装置」には、携帯電話、PDAやパソコン等が含まれるが、本発明では、多次元コードを読み取る機能、インターネットとの接続機能、画面表示機能及び入力機能を備えていることを要する。下記の実施形態では、カメラ付きの携帯電話が「情報処理装置」に該当する。
「受信した固有IDを登録する」には、既に、当該固有IDの送信を伴うサイトへのアクセスがあった場合、この固有IDと対応づけて記憶されているカウント回数を加算することも含まれる。なお、当該固有IDの送信を伴うアクセスが初回である場合は、アクセス回数として1がセットされることは言うまでもない。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の多次元コード付き情報記載物を入手したユーザーを対象とする抽選方法であって、多次元コードの読み取りが可能なユーザー側情報処理装置によって、前記情報記載物に付与された多次元コードを読み取り、該多次元コードを解読してサイトアドレスと固有IDとを得るステップと、前記サイトアドレスで特定されるサイトにアクセスして画面表示データを要求するとともに、前記固有IDを自動的に該サイトに送信するステップと、アクセスされたサイト側の管理コンピュータが、受信した固有IDを登録するとともに、以後のアクセス回数を固有ID別に記録するステップと、
ユーザー側情報処理装置が、受信した画面表示データを画面表示させ、この表示された画面を介して、該ユーザーのメールアドレスを送信するステップと、該メールアドレスを受信したサイト側の管理コンピュータが前記固有IDと該メールアドレスとを対応づけて登録するステップと、登録された前記固有IDの中から所定の本数を当選番号として抽選を行うステップと、当選した固有IDに対応するメールアドレス宛に抽選結果を送信するステップとからなることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1に記載の情報記載物の印刷を受発注する印刷方法であって、発注者側の情報処理装置がインターネットを介して印刷を発注するステップと、受注者側の情報処理装置が、発注者および発注履歴を記録し、初回の受注の場合は、受注した情報記載物に固有IDを付与し、2回目以降の受注の場合は、前回の受注時に付与した固有IDに連続する番号であり、かつ未使用な番号を固有IDとして付与するステップと、受注者側の情報処理装置が、前記情報記載物用のデザインデータをデジタルデータ化し、該デジタルデータを直接印刷機に送るステップとからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、各情報記載物に付与されている多次元コードは、サイトアドレスと、当該情報記載物に固有の固有IDとを情報として収容している。そのため、サイトアドレスのみを情報として持つバーコードに比べ、ビジネスにおける利用価値が格段に向上した。
【0013】
例えば、都内全域に展開されているスーパーマーケットの各店において配布されている年末セールのチラシに本発明の多次元コードが付与されているとする。サイトアドレスだけならば、どの店舗で配布されたチラシを手にした客からのアクセスなのかがわからない。しかし、個々のチラシがすべて固有のIDを持ち、サイトへのアクセス時に、その固有IDも送信されてくるならば、どの店舗において配布されたチラシを見た客からのアクセスが多いか、といったアクセスに関する傾向を把握できる。この傾向を分析すれば、効果的な広告類の利用の仕方などがわかる。
【0014】
このような、多次元コード付きの情報記載物を、ユーザー登録、抽選、印刷物の受発注に活用したのが、請求項2〜4に記載の発明である。しかし、これらにとどまらず、工夫次第で、用途は限りなく広がる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、情報記載物毎に付与されている固有IDが異なるので、多次元コードを携帯電話で読み取り、該当するサイトのコンテンツを表示させるとともに、当該サイト側に該固有IDを送信することにより、どの情報記載物を介してアクセスしてきたのか、固有ID毎すなわち情報記載物毎のアクセス回数、該サイトに在るページやリンクへのアクセス回数などの情報を収集できる。これらの情報からサイト及びサイト内のコンテンツに対する反響等を把握し、サイトの編集に役立てることができる。
【0016】
また、サイトにアクセスしてくるようなユーザーに対し、該サイトへの一層の関心を高めてもらうような工夫もできる。例えば、アクセス回数の多い固有IDに対し、抽選参加資格を与え、該サイト上で当選した固有IDを発表し、景品の送付先を登録してもらうなどである。
【0017】
さらに、サイトを管理するコンピュータに所定のソフトウェアを実装することによって、登録されたメールアドレスと1個以上の固有IDとを自動的に対応付けることができる。このように、いったん対応づけられた後は同一のメールアドレスからのアクセスを固有ID毎にカウントできる。そのため、同一ユーザーについて、アクセス回数の総数を集計できるだけでなく、さらに固有ID別のアクセス回数の集計ができ、きめ細かい情報収集と分析が可能となる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、抽選の結果、当選したユーザーに対して、当選したという事実および当選番号を、該ユーザーの携帯電話にメールで送信する。したがって、当選者の全員が、抽選日がいつかなどを意識しなくとも、当選したことを知ることができる。
抽選にもれた人にも、その旨をメールで通知することにより、当選番号を掲載する広告を不要とできる。したがって、当選番号通知広告に要する経費を削減できる。また、当選者が景品を受け取るのを忘れたりすることを防止できることは言うまでもない。
さらに、ハズレ券を対象に再抽選を実施した場合でも、当選したことが通知されるので、景品の受け取り忘れを減らせるとともに、再抽選への関心を高めることができる。
【0019】
また、固有IDと対応づけてメールアドレスが登録されているので、このメールアドレスあてに抽選やサービスに関する情報などを送信することができる。
さらに、宝クジのように抽選自体を目的とする場合は、メールアドレスごとの購入状況も把握できるので、購入状況に応じたサービスの提供が可能となる。このようなサービスとしては、例えば、抽選券付きのクジを一定枚数以上購入した人に所定枚数分のクジを無料サービスしたり、値引きしたりすることが考えられる。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、情報記載物発注者ごとに、その情報記載物に前回の発注時に付与された固有IDと連続する固有IDが常に付与されるので、発注者と受注者の双方にとって、管理が容易となる。例えば、多数の営業担当者を擁する会社が、営業担当者毎に名刺印刷の発注に関する統計を出し、営業担当者毎の名刺を統一的に管理したり、営業担当者同士の印刷枚数の比較検討をしたりすることが容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図1〜図3に従い、本発明の実施形態を説明する。ただし、下記のように開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。したがって、種々の変形が可能である。しかし、その変形が特許請求の範囲に記載された技術思想に基づくものである限り、その変形は本発明の技術的範囲に含まれる。
【0022】
<第1の実施形態>
本発明を実施するための第1の実施形態は、図1に示すように年賀葉書の抽選システム1である。
カメラ付携帯電話2は、2次元コードを読み取る機能を有する。
葉書7は、この実施形態における情報記載物である。この葉書7には、サイトアドレス3と固有ID4とが収容された2次元コード5が記載されている。図1では、葉書は7a、7b、7cの3枚が例示されているが、一人のユーザーの持つ葉書7の枚数は任意である。葉書7a、7b、7cには、それぞれ2次元コード5a、5b、5cが記載されている。これらの2次元コード5a〜5cは、同一のサイトアドレス3を持つ。なぜなら、葉書7a、7b、7cは、いずれも抽選付き葉書という同一の種類に属する情報記載物であって、これらは、抽選付き葉書を取り扱う同一のサイト9による処理対象だからである。一方、葉書7a、7b、7cの各2次元コードに収容された固有ID4a、4b、4cは、それぞれ異なる値を持っていなければならない。サイト9における各種の処理において、個々の葉書7が区別して扱われるようにするためである。
【0023】
本実施形態の抽選システム1において、サイトアドレス3に対応するサイト9にアクセスすると、携帯電話2は、このサイト9からメールアドレス登録画面10をダウンロードでき、この登録画面10を介して、携帯電話2は、自己のメールアドレス11を、サイト9を管理するサイト管理コンピュータ12の登録部13に登録させることができる。また、登録部13は、携帯電話2からのアクセス時に送信されてくる固有ID4をメールアドレス11と対応させて登録する。
さらに、サイト管理コンピュータ12は、抽選部14を備え、この抽選部14は、登録されている固有ID4のうちから所定個数を当選とする抽選を行う。
サイト管理コンピュータ12は、抽選結果通知部15も備え、抽選結果を各ユーザーにメールで通知する。
【0024】
固有IDとメールアドレスの登録、抽選などは次のように行われる。
ユーザーのカメラ付き携帯電話2で該ユーザーが持つ葉書7a、7b、7cに付されている2次元コード5a、5b、5cのそれぞれを読み取り、サイトアドレス3と固有ID4a、4b、4cとを解読する。
2次元コードを解読すると、携帯電話2のディスプレイにはサイトアドレス3と固有ID4a、4b、4cとが表示される。
次に、携帯電話2からインターネット17へ接続し、サイトアドレス3に対応するサイト9にアクセスし、登録画面10のデータの送信を要求する。携帯電話2のディスプレイに登録画面10が表示されると、ユーザーは、この画面10を介してメールアドレス11を入力し登録操作を行う。メールアドレス11は固有ID4a、4b、4cとともにサイト9側へ送信され、サイト管理コンピュータ12の登録部13に登録される。ここで、携帯電話を介して、インターネット上に開設されたサイトへの情報の送受信は公知であり、詳細は省略する。
なお、メールアドレス11の登録の際、必要に応じてサービス情報の配信の許可・不許可の選択等も行うことができるものとする。
【0025】
一方、サイト管理コンピュータ12の抽選部14において、発行済みのすべての葉書7の全固有ID4から、所定個数分の固有IDを当選番号とする。なお、抽選方法は、どのようなものであってもよい。例えば、乱数を発生させて得た数字を当選番号としたり、下位1桁が所定の数字のときに当選としたりする等、種々の方法がある。
サイト管理コンピュータ12の抽選結果通知部15は当選した固有ID4に対応づけられたメールアドレス11あてに、該固有ID4が当選した旨を通知し、それ以外のメールアドレス11宛には抽選に外れた旨を通知する。
【0026】
<第2の実施の形態>
次に、図2に従い、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態の説明に当って、前記の第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0027】
第2の実施形態は図2に示すように、営業用名刺管理システム20であり、システム20は次のような構成となっている。
この実施形態の情報記載物とは、各営業担当者MA、MBに配布されている名刺21である。
営業担当者MAは、名刺21a、21b、21cを持ち、名刺21a、21b、21cには、共通のサイトアドレス23aと名刺毎に固有の固有ID24a、24b、24cが収容された2次元コード22a、22b、22cが付与されているものとする。営業担当者MBの持つ名刺21d、21e、21fも同様の2次元コードを付与されている。
【0028】
本実施形態のシステム20は次のように機能する。
営業担当者MAのサイト35a、営業担当者MBのサイト35bがインターネット17上に開設されているものとする。
サイト35a、35bにはそれぞれメールアドレス登録用のコンテンツである登録ボックス34a、34bが設けられている。
このシステム20のシステム管理コンピュータ39には、MAのサイト35aを管理するMA管理部41、MBのサイト35bを管理するMB管理部43が設けられている。
【0029】
営業担当者MAは、自己の携帯するコンピュータ(図示せず)等を介してサイト35aの管理や編集をすることができる。また、サイト35aに登録されたメールアドレス、該メールアドレスと対応付けて登録された固有ID、アクセス履歴等の閲覧ができ、登録されたメールアドレスとのメールの送受信、メールアドレスや固有ID毎のアクセス回数の統計や分析などを行える。営業担当者MBも同様の操作が行える。
さらに、このシステムを統括管理するシステム管理コンピュータ39は、MA管理部41、MB管理部43が管理する情報、つまり登録されたメールアドレスや固有IDを閲覧し、その閲覧結果をマーケティング情報等として活用できる。
【0030】
例えば、システム管理コンピュータ39を営業担当者の名刺等を管理するスタッフが管理し、登録されている固有IDの多い営業担当者は名刺の需要が多いので、補充が必要であること等を判断できる。
なお、このシステム20では、各営業担当者MA,MBは顧客をひきつけるようなサイトを開設するとよい。サイトを作成する方法は、多様であるが、一例を挙げると、コンテンツのサンプルを多数用意しておき、そこに文書データや画像データなどをはめ込むだけで作成する方法がある。
【0031】
メールアドレスとこれに対応する固有IDのサイト35への登録は次のように行われる。
営業担当者MAが、名刺21aを携帯電話2aの持ち主に渡し、名刺21cを携帯電話2bの持ち主に渡してあるものとする。
携帯電話2aの持ち主は、名刺21aの2次元コード22aを読み取り、サイトアドレス23aと固有ID24aを抽出して携帯電話2aのディスプレイに表示させる。
携帯電話2aが、サイトアドレス23aに対応するMAのサイト35aにアクセスすると、固有ID24aは自動的にMA管理部41に登録され、アクセス回数として1がセットされる。
MAのサイト35aからダウンロードした登録ボックス34aに、携帯電話2aのメールアドレス11aを入力し、MAのサイト35aに送信すると、固有ID24aと対応付けてメールアドレス11aもMA管理部41に登録される。
以後はアクセスのあるたびにアクセス回数が1ずつ加算される。管理コンピュータ39は、その画面表示手段に詳細ボックス46を表示させ、管理部41,43に登録されている内容を閲覧できる。営業担当者ごとのサイトにアクセスしたユーザー総数、アクセス回数、登録されたメールアドレスなどが集計できる。この集計結果に基づいて、各営業担当者が顧客等に配布した名刺への反応がわかるとともに、営業戦略の立案や営業担当者の資質評価などに活用できる。
【0032】
<第3の実施の形態>
次に、図3に従い、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態の説明に当って、前記の第1、第2の実施形態と同一構成部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
第3の実施形態は、図3に示すように、印刷システム50に関するものである。
この実施形態における情報記載物は、名刺54である。
この実施形態のシステム50は、インターネット17上に開設された名刺印刷受注者サイト51と、このサイト51を管理する名刺印刷受注者サーバ52と、このサーバ52に設けられた発注者管理部53と、受注から納品までを管理する統括管理部56を備える。また、発注された葉書と同じ形態の葉書54をデジタルデータとし、このデジタルデータを直接受信して印刷するオンデマンド印刷機55を備える。
さらに、発注者管理部53の氏名欄をクリックすると、その発注者の発注履歴、名刺デザイン等を表示するコンテンツである履歴ボックス59を開くことができる。
【0033】
印刷システム50は次のように機能する。
印刷受注者は、名刺54の印刷を、インターネット17を介して受注する。
名刺印刷受注者サーバ52は、発注者および発注履歴を発注者管理部53に登録する。
初回の受注の場合は、受注した名刺54のそれぞれに連続する番号からなる固有ID58a、58b、58cを付与する。2回目以後の受注の場合は、前回の受注で使用した固有IDに連続する番号を、今回の名刺に固有IDとして付与する。この新たに付与される固有IDは、未使用の番号に限ることは言うまでもない。
インターネット17などを介して名刺54のデザインが確定すると、このデザインデータをデジタル化して、直接オンデマンド印刷機55に送信し印刷を行う。
なお、オンデマンド印刷の方法としては、基本印刷イメージの多次元コードの部分のみを書き換えながら印刷指令して行く方法の他に、固有IDごとに印刷ファイルを用意し、それを一枚ずつ印刷指令して行く方法もある。後者の方法によれば、多種類のデザインの名刺を少数ずつ作成することが容易になるが、これは、多次元コードを利用して個々の名刺に固有IDを付与するようになったためである。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は名刺、葉書などを作成する印刷業や各種のインターネットビジネス等で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施形態の概念図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の概念図である。
【図3】本発明の第3の実施形態の概念図である。
【符号の説明】
【0036】
1 抽選システム
2、2a、2b 携帯電話(ユーザーの情報処理装置)
3 サイトアドレス
4、4a、4b、4c、・・・、4n 固有ID
5、5a、5b、5c、・・・、5n 2次元コード
7、7a、7b、7c、・・・、7n 葉書(第1の実施形態の情報記載物)
9 サイト
10 登録画面
11、11a、11b、・・・、11n メールアドレス
12 (サイト9の)サイト管理サーバ
13 (サイト管理サーバ12の)登録部
14 (サイト管理サーバ12の)抽選部
15 (サイト管理サーバ12の)抽選結果通知部
17 インターネット
20 営業用名刺管理システム
21、21a・・・21n 名刺(第2の実施形態の情報記載物)
22a,22b,22c,22d,22e、22f 2次元コード
23,23a、23b サイトアドレス
24a,24b,24c,24d,24e、24f 固有ID
34a、34b 登録ボックス
35a,35b (営業担当者の)サイト
39 システム管理コンピュータ
41 (サイト35aの)管理部
43 (サイト35bの)管理部
46 詳細ボックス
50 印刷システム
51 名刺印刷受注者サイト
52 名刺印刷受注者サーバ
53 (名刺印刷受注者サーバ52の)発注者管理部
54 名刺(第3の実施形態の情報記載物)
55 印刷機
56 (名刺印刷受注者サーバ52の)統括管理部
58a、58b、・・・58n (名刺54の)固有ID
59 履歴ボックス
60 名刺印刷発注者端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多次元コードを付与された情報記載物であって、
前記多次元コードは、インターネット上に開設されたサイトのサイトアドレスと、固有IDとを情報として収容し、
前記サイトアドレスは、同一種類に属する他の情報記載物と共通であり、前記固有IDは、同一種類に属する他の情報記載物との識別を可能とするものであることを特徴とする多次元コード付き情報記載物。
【請求項2】
請求項1に記載の多次元コード付き情報記載物を入手したユーザーが、
多次元コードの読み取りが可能なユーザー側情報処理装置によって、前記情報記載物に付与された多次元コードを読み取り、該多次元コードを解読してサイトアドレスと固有IDとを得るステップと、
前記サイトアドレスで特定されるサイトにアクセスして画面表示データを要求するとともに、前記固有IDを自動的に該サイトに送信するステップと、
アクセスされたサイト側の管理コンピュータが、受信した固有IDを登録するステップと、
ユーザー側情報処理装置が、受信した画面表示データを画面表示させ、この表示された画面を介して、該ユーザーのメールアドレスを前記サイトに送信するステップと、
該メールアドレスを受信したサイト側の管理コンピュータが、前記固有IDと該メールアドレスとを対応づけて登録するステップ
とからなることを特徴とするユーザーの登録方法。
【請求項3】
請求項1に記載の多次元コード付き情報記載物を入手したユーザーを対象とする抽選方法であって、
多次元コードの読み取りが可能なユーザー側情報処理装置によって、前記情報記載物に付与された多次元コードを読み取り、該多次元コードを解読してサイトアドレスと固有IDとを得るステップと、
前記サイトアドレスで特定されるサイトにアクセスして画面表示データを要求するとともに、前記固有IDを自動的に該サイトに送信するステップと、
アクセスされたサイト側の管理コンピュータが、受信した固有IDを登録するとともに、以後のアクセス回数を固有ID別に記録するステップと、
ユーザー側情報処理装置が、受信した画面表示データを画面表示させ、この表示された画面を介して、該ユーザーのメールアドレスを送信するステップと、
該メールアドレスを受信したサイト側の管理コンピュータが
前記固有IDと該メールアドレスとを対応づけて登録するステップと、
登録された前記固有IDの中から所定の本数を当選番号として抽選を行うステップと、
当選した固有IDに対応するメールアドレス宛に抽選結果を送信するステップ
とからなることを特徴とする抽選方法。
【請求項4】
請求項1に記載の情報記載物の印刷を受発注する印刷方法であって、
発注者側の情報処理装置がインターネットを介して印刷を発注するステップと、
受注者側の情報処理装置が、発注者および発注履歴を記録し、
初回の受注の場合は、受注した情報記載物に固有IDを付与し、2回目以降の受注の場合は、前回の受注時に付与した固有IDに連続する番号であり、かつ未使用な番号を固有IDとして付与するステップと、
受注者側の情報処理装置が、前記情報記載物用のデザインデータをデジタルデータ化し、該デジタルデータを直接印刷機に送るステップ
とからなることを特徴とする印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−330860(P2006−330860A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−150239(P2005−150239)
【出願日】平成17年5月23日(2005.5.23)
【出願人】(505189774)
【Fターム(参考)】