説明

多糖類組成物

1以上の親水コロイドの水性分散物に懸濁した1以上のアニオン性多糖類を含む水性組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水性多糖類組成物に関する。特に、本発明は、安定、高濃度、低粘度多糖類組成物およびそれらを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多糖類は、グリコシド結合によって連結された繰返し単位から形成される高分子炭化水素である。ありふれた例は、セルロースおよびデンプンを含む。それらは、ほぼ全ての工業部門で様々な形態で使用される。それらは、例えば、食料および飲料の製造における増粘剤として、医薬および洗剤用のバインダーおよび/または充填剤として、接着剤用、紡織のり付け用などのレオロジー改質剤として、使用できる。
【0003】
多糖類は、典型的に、乾燥した粉末形態か溶液中のいずれかで提供される。溶液が一層好ましい。なぜならば、取り扱いが容易であり、他の成分と混合すのが容易だからである。残念ながら、水に添加したとき、多糖類は高度に粘性のある溶液を形成し得る。この問題は、高分子量多糖類に特に明らかである。特定の粘度以上で、溶液は非常に取り扱い難くなり、それらは、事実上、もはやポンプ送液できず、混合も非常に困難なゲルを形成する。
【0004】
この問題を解決するために、多糖類を希釈し(すなわち、それらの分子量を減少し得る)、それらの粘度発生の可能性を制限する。しかしながら、特定の用途について、高鎖長および分子量を維持することが重要である。そうなので、唯一の可能性は、非常に低濃度の多糖類溶液を供給することであった。例えば、高分子量カルボキシメチルセルロース(CMC)溶液を、粘度が手に負えなくなる前の最大2重量%に制限する。実際、1%溶液でさえ、すでに、10000から20000mPasの粘度を有し、それで、典型的に0.5から1%の濃度が実用上最大と考えられている。
【0005】
明らかに、これは多糖類サプライヤーに対する新たな問題を作り出し、彼らにとって、より高い濃度の溶液を供給するのにより効率がよくなるであろう。それは、エンドユーザーがより少ない溶液(すなわち、水)をそれらの組成物に添加して、それによって、例えば、強烈な乾燥の必要を低減することを可能にした。より高い濃度の溶液は包装および輸送のコストも低減し、カスタマーにとって取扱いや保存を容易にした。それゆえ、当該分野において、より高濃度、低粘度水性多糖類組成物に対する明らかな必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の局面によれば、1以上の親水コロイドの水性分散物に懸濁した1以上のアニオン性多糖類を含む水性組成物であって、
3以下のpHにて、組成物は5000mPasより低いブルックフィールド粘度(A)を有し;
6以上のpHにて、組成物は少なくとも(A)の5倍高いブルックフィールド粘度を有する
ことを特徴とする、水性組成物
が提供される。
【0007】
本発明のもう一つの局面によれば、1以上の多糖類の水性組成物を調製する方法が提供され、それは、1以上のアニオン性多糖類および1以上の親水コロイドを3以下のpHを有する溶液に添加するステップを含むことを特徴とする。
【0008】
本発明のさらなる局面によれば、上記方法により得ることができる水性組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の4%CMC組成物の粘度プロファイル
【図2】1%CMCにまで希釈した4%CMC組成物の粘度プロファイル
【発明を実施するための形態】
【0010】
特記なければ、ここで表記されているすべてのパーセンテージは、組成物の総重量に対する重量パーセントであり、すべての粘度は、デジタルBrookfield DV-II+ 粘度計で、25℃にて、No.4のスピンドルを用い、100rpmにて測定されたブルックフィールド粘度として表記されている。
【0011】
本発明は、1以上の親水コロイドおよび1以上のアニオン性多糖類を含み、特別の粘度プロファイルを有する水性組成物を提供する。ここで用いるとき、用語「水性組成物」は、水中での物質の分散物および/または懸濁物をいい、それは均質であり、通常の保存条件下(すなわち、室温)で均質かつ安定である。組成物は、有利には、少なくとも24時間、好ましくは少なくとも48時間、より好ましくは少なくとも3日間は、安定(特に、いかなる顕著な沈降もしくは分離またはいかなる有害な粘度変化にも付されないことを意味する。)を維持する。特定の具体例において、組成物は少なくとも1週間または少なくとも1月間安定を維持する。理想的には、それは3月間以上維持する。
【0012】
本発明の水性組成物は、強酸性条件下(すなわち、3以下のpHにて)、比較的に低い粘度を有し、中性またはアルカリ性条件下(すなわち、6以上、好ましくは7以上のpHにて)、比較的に高い粘度を有する。特に、3以下のpHにて、組成物は5000mPasより低いブルックフィールド粘度を有し、6以上のpHにて、組成物は、少なくとも(A)の5倍高いブルックフィールド粘度を有する。好ましくは、pH3以下にて、本発明の水性組成物は2000mPas以下、より好ましくは1500mPas以下の粘度(A)を有する。ひとつの特別な具体例によれば、pH3以下にて、500から1500mPasの範囲にある粘度(A)を有する。粘度(B)は、有利には、少なくとも(A)より10倍高い。特定の具体例によれば、(B)は少なくとも(A)の20倍高い。
【0013】
当業者に明らかなように、低粘度組成物を維持できるということは、例えば、輸送、保存および取扱い(ポンプ送液および水性組成物と他の成分の初期混合など)の間、特に有用である。しかしながら、組成物がその最終使用において、より一層高い粘度を有する−すなわち、実際に与える必要性がよくある。上述のように、本発明の水性組成物の粘度は、有利には、組成物のpHを単に上昇させることによって、「活性化 (activated)」する(すなわち、増大させる)。このpHの上昇は、例示のみであるが、使用前に水性組成物に塩基(例えば、NaOH)の添加によって、または、使用中に水性組成物と、本質的に塩基性である別の組成物と混合することによって、達成することができる。
【0014】
本発明の組成物は、1以上の親水コロイドの水性分散物中に懸濁した1以上のアニオン性多糖類を含む。当該分野において、親水コロイドは多糖類であり、その逆でもいえると理解されている。しかしながら、本発明の目的のため、水性組成物は、少なくとも二つの別々に識別可能な成分を含む、すなわち、多糖類成分および親水コロイド成分はひとつでも同一でもあり得ない。さらには、親水コロイドと多糖類とは、異なる機能的評価基準:親水コロイドは、酸性条件下で水性組成物に安定性を与える能力に基づき選択され、一方、多糖類は、中性またはアルカリ性条件下でのレオロジー改質特性に基づき選択される。これらの機能的評価基準はより詳細に下に記載する。
【0015】
1以上の多糖類は、アニオン性(すなわち、全体として負電荷を有する)であり、好ましくは高アニオン性カルボキシル電荷を有し、好ましくは高分子量を有する。1以上の多糖類の正確な分子量は、もちろん、用いる多糖類のタイプによって変化する。CMCは、例えば、典型的に、約30000から1000000ダルトンの範囲の分子量を有し、高分子量CMCは、それゆえ、250000ダルトンを超える分子量を有するCMCである。しかしながら、本発明の多糖類はすべて、水に溶解したとき、低濃度(すなわち、2%未満)でさえ、高度に粘性のゲルを形成しやすいことで特徴付けられる。適当な多糖類の例は、限定されないが、セルロース、加工セルロースおよびセルロース誘導体(CMCなど)、親水コロイドおよび加工親水コロイド(ペクチンまたはアルギン酸塩、デンプン、加工デンプンおよびデンプン誘導体(n−OSAデンプン)ならびにそれら2以上の混合物を含む。ひとつの好ましい具体例によれば、多糖類は高分子量、アニオン性CMC(用語CMCはカルボキシメチルセルロースナトリウムおよびそれらの他の変形を含む)である。特別の適当なアニオン性多糖類は、600000および800000ダルトンの間、好ましくは約700000ダルトンの分子量を有するCMC、例えば、CP KelcoからのFinnfix 100000である。
【0016】
典型的に、手に負えない高粘性組成物を生じることなく高分子量多糖類を可溶化することは非常に困難である。そうなので、例示のみであるが、手に負えない粘度を有するCMC溶液は、今まで、最大0.5から1%の濃度に限定されてきた。有利には、しかしながら、本発明は、上で定義したように、依然として手に負えない粘度を有するそのような多糖類の比較的高い濃度を有する水性組成物を提供する。さらには、組成物の粘度は、有利には、保存中、所望の範囲内を維持するという意味で安定である。
【0017】
本発明の多糖類について用いるとき、用語「比較的高い濃度」が意味するものは、通常、考慮される特定の多糖類についての手に負える最高濃度と考えられているものに依存すると、当業者に理解されるであろう。かくして、例えば、2重量%を超える濃度の高分子量CMCが当業者によって高濃度と考えられるであろう。
【0018】
したがって、本発明の好ましい具体例において、2%を超える、好ましくは3%を超える、より好ましくは4%を超える、さらにより好ましくは5重量%を超える総量で1以上の多糖類を含む上記した組成物が提供される。実例として、高分子量CMCは0.5〜10%、好ましくは2〜6%、より好ましくは3〜5重量%の量の総水性組成物に含まれるであろう。
【0019】
1以上の親水コロイドは、有利には、冷水可溶性であり、かつ、室温にて、酸性条件下、特に3以下のpHにて、好ましくは2以下のpHにて、安定である。換言すれば、1以上の親水コロイドは、有利には、低pHにて、分解(例えば、加水分解)に対して耐性がある。1以上の親水コロイドは、好ましくは、(本組成物を安定化するのに適した)低せん断にて安定なコロイド分散物を形成し、かつ、高せん断にて低粘度分散物を形成する能力によって特徴付けられる(それで、例えば、それらをより簡単にポンプ送液できる)。異なる親水コロイドは、安定化のための所望の粘度に到達する異なる濃度にて用いられるべきであることは明らかである。適当な親水コロイドは、例示のみであるが、グアーガムのようなガラクトマンナンおよび、キサンタンガムのような他の(酸安定)親水コロイドを含む。好ましくは、親水コロイドは、例えば、Satiaxane キサンタンガム(例えば、Cargill, IncorporatedからのSatiaxane CX 2 QD)のようなキサンタンガムである。実例として、キサンタンガムは、本発明の組成物中、0.1から1重量%の量にて、好ましくは0.2から0.5重量%の量にて、さらにより好ましくは0.3から0.4重量%の量にて、含ませることができる。
【0020】
かくして、本発明のひとつの特別な具体例によれば、3より低い、好ましくはおよそ2のpHを有し、2〜6%、好ましくは3〜5%、より好ましくはおよそ4重量%CMCを含み、250000ダルトン以上またはより好ましくは500000ダルトン以上、より好ましくはおよそ700000ダルトンの分子量を有し、かつ、0.1〜1%、好ましくは0.2〜0.5%、より好ましくは0.25〜0.35重量%キサンタンガムを含む水性組成物が提供される。この組成物は900〜1000mPasの全ブルックフィールド (Brookfield) 粘度(A)を有する。
【0021】
当業者に明らかなように、1以上のさらなる成分を本発明の組成物に含ませることができるが、それらは、上記した本質的性質に不当に影響を与えない。そのような成分の例は、例えば、殺生物剤(その使用は、有利には、組成物の棚寿命を延長する)または、グリセロールのような、(例えば、よりよい凍結融解安定性を付与し、ならびに/または、安定性および粘度を最適化する)可塑剤であろう。
【0022】
そのような組成物の調製は、本発明の一部分を形成する新規方法のお蔭で可能になる。かくして、本発明のさらなる局面によれば、1以上の多糖類の水性組成物を調製する方法であって、1以上のアニオン性多糖類および1以上の親水コロイドを3以下のpHを有する溶液に添加するステップを含むことを特徴とする方法が提供される。
【0023】
用語「水性組成物」、「1以上の多糖類」および「1以上の親水コロイド」は上記の同じ意味を持つ。かくして、アニオン性多糖類は、好ましくは高分子量CMCであり、親水コロイドは好ましくはキサンタンガムである。それらは、溶液、好ましくは3以下のpHを有する水性溶液に添加する。そのような溶液は、典型的に、酸を水と混合することによって得られる。
【0024】
酸は、好ましくは強酸である。それを用いて、通常、高濃度の多糖類に予測される手に負えない粘度の上昇を防止する。適当な酸の例示は、限定されないが、塩酸、硫酸水素ナトリウム、クエン酸、酢酸および硫酸を含む。最も好ましくは、酸は硫酸である。用いる酸の量は、組成物中に存在する多糖類の性質および分量に依存する。それは、有利には、3以下のpH、好ましくは2以下のpHを得るのに十分な分量で水と混合される。より好ましくは、酸は、およそ1のpHを有する溶液を得る水と混合される。例示のみであるが、全水に対して0.5〜1重量%の量の硫酸を用いて、所望pHに到達する。ひとつの特別の具体例によれば、およそ0.8重量%硫酸を、およそ4%の濃度の高分子量CMCとともに用いる。
【0025】
1以上の多糖類および1以上の親水コロイドを、ついで、酸性溶液に添加し、好ましくは(塊形成を防ぐために)激しく撹拌することによって混合する。1以上の多糖類および1以上の親水コロイドは、一緒にまたはいずれかの順序で連続して添加することができる。一つの具体例によれば、一部の(例えば、50重量%までの)親水コロイドを1以上の多糖類の前に、組成物に添加して、残りをその後に添加することができる。親水コロイドのいくらかまたはすべてをさらに、酸の前に、水に添加することができる。
【0026】
かくして、本発明の特別の具体例によれば、高多糖類含量および低粘度の水性組成物の製造方法であって、以下のステップ:
(a)酸、好ましくは硫酸のような強酸を水と混合して3以下のpH、好ましくはおよそ2のpHの溶液を生成すること;
(b)1以上のアニオン性多糖類、好ましくは高分子量CMCをステップ(a)の溶液に添加すること;および
(c)1以上の親水コロイド、好ましくはキサンタンガムをステップ(b)の組成物に添加すること
を含み、ここに、ひとつの具体例によれば、アニオン性多糖類はおよそ4%の量で含まれ、ステップ(c)で得られた組成物はおよそ900mPasのブルックフィールド粘度を有する。
【0027】
さらなる成分を、もし用いるならば、上記方法に間のいずれの時点でも添加することができる。タイミングおよび好ましい用量は、所望の効果および当該分野の標準的な慣例に基づき容易に決定される。
【0028】
この方法は、通常予測される粘度の増加なしに高濃度の多糖類の水性組成物の製造を可能とするだけでなく、調製中に多糖類の塊発生を著しく低減することも見いだされた。
【0029】
この方法は、さらなるステップ、ここでは、「活性化ステップ」というが、これによって、組成物のpHを上昇させて組成物の粘度の増加を引き起こす。有利には、pHを6以上のpHまで上昇させて、粘度の増加を少なくとも5倍にする。上記のように、粘度の増加は、塩基(例えば、NaOH)の添加によって、または、ステップ(c)で得られた水性組成物を本質的に塩基性のもう一つの組成物と混合することによって、達成することができる。
【0030】
本発明の組成物は、成分である多糖類が使用できるいずれの用途、例えば、食料および飲料用途に、製紙産業に、例えば、段ボール産業用の接着剤の製造に、化粧品などの調製用のテキスタイル産業に、用いることができる。そのような使用や製品も本発明の一部である。
【0031】
本発明は、高分子量多糖類を取扱うときにもっとも有利であるが、すべての重量範囲にわたって利用可能であることが見いだされることを特記することは重要である。本発明の知見を実際に用いて、いかなる分子量の多糖類の最大の可能な水性濃度を有利に増大させることができた。
【実施例】
【0032】
本発明の特別の具体例は、いま、下記の非制限的実施例によって説明される。
【0033】
本発明による水性組成物は、以下の成分を水と列記した順序で混合することによって調製する。
1.0.75%硫酸 (H2SO4)
2.4%CMC (Finnfix 100000 CP Kelco)
3.0.2%殺生物剤 (Parmetol A28S)
4.0.35%キサンタンガム (Satiaxane CX 2 QD)
全組成物を、600mlビーカー中で300gにした。
【0034】
方法:
まず、水中の酸の希釈溶液をメカニカルミキサーで作製する。これに、激しく撹拌しながら、CMCをゆっくりと添加し、ボルテックスして混合物にする。混合を15分間続ける。引き続き、殺生物剤およびキサンタンガムを添加し、組成物をさらに15分間撹拌する。組成物を室温にて調製する。
【0035】
上記のレシピに従って得られた水性組成物は45重量%の乾燥固体含量、および2のpHおよびおよそ900mPasのブルックフィールド粘度を有する。パラフィンで蒸発を防ぐためパラフィンで覆ったビーカー中、室温にて3月間保存したあと、組成物が安定(安定粘度および分離なし)を維持することが観察された。
【0036】
粘度に対するpH上昇の効果は、組成物に濃NaOH(32%)を滴下することによって評価した。結果を図1に示す。理解されるように、pHを2倍(1.6から3.2)にすると、粘度の増加が10倍を超えた。
【0037】
もっとも実用的な用途において、本発明の水性組成物は、より大量の別の組成物でレオロジー改質剤として用いられるであろう。そうなので、pH上昇の効果のさらなる研究を、希釈組成物(1%CMCにまで希釈)で行った。結果を図2に示す。理解されるように、粘度は、3までの酸性pHにて、非常に低く(250mPas未満に)保たれる。それゆえ、組成物は、非常に取扱い易い。しかしながら、pHが3を超えて増加するにつれ、それは非常に急峻に増加する。pH4にて、粘度は100mPasを上回るまで増加する。pH5にて、それは再び、2倍になり2000mPasを超え、pHが6〜7お中性地に達すると、粘度は2500mPas付近で安定する。それにより、中性ないしアルカリ性組成物中のレオロジー改質剤として、本発明の組成物の価値は明らかになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の親水コロイドの水性分散物に懸濁した1以上のアニオン性多糖類を含む水性組成物であって、
3以下のpHにて、組成物は5000mPasより低いブルックフィールド粘度(A)を有し;
6以上のpHにて、組成物は少なくとも(A)の5倍高いブルックフィールド粘度を有する
ことを特徴とする、水性組成物。
【請求項2】
1以上の親水コロイドがキサンタンガムである、請求項1の組成物。
【請求項3】
少なくとも0.5%、好ましくは少なくとも1%、より好ましくは少なくとも2重量%の1以上のアニオン性多糖類を含む、請求項1または2の組成物。
【請求項4】
1以上の多糖類が、アニオン性セルロース、セルロース誘導体、親水コロイド、加工デンプン、デンプン誘導体、およびそれらの2以上の混合物からなる群より選択される、前記請求項のいずれか1の組成物。
【請求項5】
1以上の多糖類がCMCである。前記請求項のいずれか1の組成物。
【請求項6】
3以下のpH、好ましくは2以下のpHを有する、前記請求項のいずれか1の組成物。
【請求項7】
キサンタンガムの水性分散物に懸濁した少なくとも4%の高分子量CMCを含むことを特徴とする水性組成物であって、
2以下のpHにて、組成物は5000mPasより低いブルックフィールド粘度(A)を有し;
6以上のpHにて、組成物は少なくとも(A)の5倍高いブルックフィールド粘度を有する
ことを特徴とする、水性組成物。
【請求項8】
1以上のアニオン性多糖類および1以上の親水コロイドを3以下のpHを有する溶液に添加するステップを含む、1以上の多糖類の水性組成物の調製方法。
【請求項9】
水性組成物が、5000mPasより低い、好ましくは1000mPasより低いブルックフィールド粘度を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
溶液が、水を酸、好ましくは硫酸のような強酸と混合して調製される、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
溶液が2以下のpHを有する、請求項8〜10いずれか1に記載の方法。
【請求項12】
1以上の多糖類がCMCであり、少なくとも0.5重量%の量で、好ましくは少なくとも2重量%の量で、より好ましくはおよそ4重量%の量で、それを溶液に添加する、請求項8〜11いずれか1に記載の方法。
【請求項13】
1以上の親水コロイドがキサンタンガムである、請求項8〜12いずれか1に記載の方法。
【請求項14】
請求項8〜13いずれか1に記載の方法により得られる水性組成物。
【請求項15】
請求項1〜7および14のいずれか1に記載の水性組成物の、レオロジー改質剤としての使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−527220(P2012−527220A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511182(P2012−511182)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【国際出願番号】PCT/EP2010/002996
【国際公開番号】WO2010/133324
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(500159680)カーギル・インコーポレイテッド (30)
【Fターム(参考)】