説明

多言語間意思疎通支援装置及びシステム

【課題】さらに複雑なものであっても共通に認識しうる絵文字を用いた多言語間意思疎通支援装置及びシステムを提供する。
【解決手段】このシステム1は、言語の異なる者へ、絵文字を用いて意思疎通を図ることを支援するものであって、ある言語が入力部24から入力されると、複数の絵文字の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示部23に表示する表示手段211と、それらの候補の中から1つの候補が選択されると、この選択された候補が前記最有力候補と入れ替わる入替手段212とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絵文字を用いた多言語間意思疎通支援装置及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、機械を利用して、言語の異なる者同士が交流する上で、絵による意味説明と単語による意味説明を同一化させ、絵は共通で表示し、単語は各言語にて表示させることで、意志の疎通を図るシステムが開示されている。
【0003】
ここでは、文字を入力すると、絵文字に自動翻訳されて、文字とともに出力されるようになっている。
【0004】
そして、絵で表現すれば、言語の違いを超えて共通の認識が持てるとあり、たとえば「車」の絵を見れば誰でも車と認識し、「バナナ」の絵を見れば誰もがバナナだと認識すると記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、「車」や「バナナ」のように誰でも共通に認識できるものにしか適用できない。すなわち、ここでは文字と絵文字とを1対1に対応させているから、複雑なものには適用できず不便である。これでは、多言語間での実際の意思疎通は困難であるといわざるをえない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みたものであり、その目的とするところは、さらに複雑なものであっても共通に認識しうる絵文字を用いた多言語間意思疎通支援装置及びシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一の発明は、言語の異なる者と絵文字を用いて意思疎通を図ることを支援する装置であって、ある言語が入力されると、予めメモリに記憶された複数の絵文字の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示する表示手段と、それらの候補の中から1つの候補が選択されると、この選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる入替手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
第一の発明によれば、ある言語が入力されると、予めメモリに記憶された複数の絵文字の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示する表示手段と、それらの候補の中から1つの候補が選択されると、この選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる入替手段と、を備えたので、上記特許文献1の技術のように、文字と絵文字とを1対1に対応させているものではないから、複雑なものにも適用できて便利である。したがって、多言語間での実際の意思疎通を図ることができる。
【0009】
また、複数の絵文字の最有力候補は、選択の頻度が最も高いものであることが好ましい。
【0010】
この場合、複数の絵文字の最有力候補は、選択の頻度が最も高いものであるので、さらに使いやすくなる。
【0011】
また、複数の絵文字は最有力候補を中心として、そのまわりに表示されることが好ましい。
【0012】
この場合、複数の絵文字は最有力候補を中心として、そのまわりに表示されるので、さらに使いやすくなる。
【0013】
第二の発明は、それぞれインターネット接続されたパソコン上で、言語の異なる者同士が、絵文字を用いて意思疎通を図ることを支援するシステムであって、一方の者により自国語での入力がなされると、該一方の者のパソコンが予めメモリに記憶された複数の絵文字をその最有力候補が識別可能となるように表示する第一表示手段と、一方の者によりそれらの候補の中から1つの候補が選択されると、該一方の者のパソコンがこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる第一入替手段と、他方の者のパソコンが前記メモリに記憶された候補を表示する第二表示手段と、他方の者により前記表示された候補は認識不可である旨が入力されると、該他方の者のパソコンが前記メモリに記憶された別の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示する第三表示手段と、他方の者によりその候補の中から1つの候補が選択されると、該他方の者のパソコンがこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる第二入替手段と、一方の者のパソコンが前記メモリに記憶された候補を表示する第四表示手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
第二の発明によれば、一方の者により自国語での入力がなされると、該一方の者のパソコンが予めメモリに記憶された複数の絵文字をその最有力候補が識別可能となるように表示する第一表示手段と、一方の者によりそれらの候補の中から1つの候補が選択されると、該一方の者のパソコンがこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる第一入替手段と、他方の者のパソコンが前記メモリに記憶された候補を表示する第二表示手段と、他方の者により前記表示された候補は認識不可である旨が入力されると、該他方の者のパソコンが前記メモリに記憶された別の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示する第三表示手段と、他方の者によりその候補の中から1つの候補が選択されると、該他方の者のパソコンがこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる第二入替手段と、一方の者のパソコンが前記メモリに記憶された候補を表示する第四表示手段と、を備えたので、上記特許文献1の技術のように、文字と絵文字とを1対1に対応させているものではないから、複雑なものにも適用できて便利である。したがって、多言語間での実際の意思疎通を図ることができる。
【0015】
また、両者のパソコンが前記入れ替わった絵文字をリアルタイムで表示することが好ましい。
【0016】
この場合、両者のパソコンが前記入れ替わった絵文字をリアルタイムで表示するので、さらに使いやすくなる。
【0017】
また、前記メモリは、インターネット接続されたサーバーにより構築されていることが好ましい。
【0018】
この場合、前記メモリは、インターネット接続されたサーバーにより構築されているので、さらに使いやすくなる。
【発明の効果】
【0019】
第一の発明によれば、ある言語が入力されると、予めメモリに記憶された複数の絵文字の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示する表示手段と、それらの候補の中から1つの候補が選択されると、この選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる入替手段と、を備えたので、上記特許文献1の技術のように、文字と絵文字とを1対1に対応させているものではないから、複雑なものにも適用できて便利である。したがって、多言語間での実際の意思疎通を図ることができる。
【0020】
第二の発明によれば、一方の者により自国語での入力がなされると、該一方の者のパソコンが予めメモリに記憶された複数の絵文字をその最有力候補が識別可能となるように表示する第一表示手段と、一方の者によりそれらの候補の中から1つの候補が選択されると、該一方の者のパソコンがこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる第一入替手段と、他方の者のパソコンが前記メモリに記憶された候補を表示する第二表示手段と、他方の者により前記表示された候補は認識不可である旨が入力されると、該他方の者のパソコンが前記メモリに記憶された別の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示する第三表示手段と、他方の者によりその候補の中から1つの候補が選択されると、該他方の者のパソコンがこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる第二入替手段と、一方の者のパソコンが前記メモリに記憶された候補を表示する第四表示手段と、を備えたので、上記特許文献1の技術のように、文字と絵文字とを1対1に対応させているものではないから、複雑なものにも適用できて便利である。したがって、多言語間での実際の意思疎通を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る多言語間意思疎通支援システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本システムの入力側の動作例を示すフローチャートである。
【図3】本システムの出力側の動作例を示すフローチャートである。
【図4】入力画面例(1)を示す説明図である。
【図5】入力画面例(2)を示す説明図である。
【図6】絵文字を用いた文章例(1−1)を示す説明図である。
【図7】絵文字を用いた文章例(1−2)を示す説明図である。
【図8】絵文字を用いた文章例(2)を示す説明図である。
【図9】絵文字を用いた文章例(3)を示す説明図である。
【図10】絵文字を用いた文章例(4)を示す説明図である。
【図11】絵文字を用いた文章例(5)を示す説明図である。
【図12】絵文字を用いた文章例(6)を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明の一実施形態に係る多言語間意思疎通支援システム1の全体構成を示す概念図、図4,図5はそれぞれ入力画面例を示す説明図である。
【0023】
図1に示すように、この実施形態に係る多言語間意思疎通支援システム(以下、本システムという。)1は、いわゆるクライアント・サーバー方式を採用しており、少なくとも2台のパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという。)2,3と、インターネット4と、サーバー5とを備えている。そして、それぞれインターネット4で接続されたパソコン2,3上で、言語の異なる者同士が、サーバー5の絵文字ファイル51に蓄積された絵文字を用いて意思疎通を図ることを支援するものである。
【0024】
パソコン2は、CPU(Central Processing Unit)21と、記憶部22と、表示部23と、入力部24とを備えている。このうち、CPU21は、記憶部22に予め記憶された各種プログラムや各種データを読み込んで、各種演算処理を行うことにより、第一表示手段211と、第一入替手段212と、第四表示手段213とを具現化するものである。表示部23は例えば液晶画面であり、入力部24は例えばキーボードやマウスである。
【0025】
第一表示手段211は、一方の者により自国語での入力が入力部24でなされると、該一方の者のパソコン2がサーバー5の絵文字ファイル(メモリに相当する。)51に予め記憶された複数の絵文字を読み込んでその最有力候補が識別可能となるように表示部23に表示するものである。複数の絵文字の最有力候補は、選択の頻度が最も高いものである。このために、一方の者により気に入る絵文字があると判断され、一番気に入った絵文字がクリックされると、文字入力画面に反映され、絵文字ファイル51に、該当絵文字に対して1カウントが与えられるようになっている。そして、最大のカウント数が与えられた絵文字の候補が最有力候補であるとしている。なお、この最大のカウント数が与えられた絵文字の候補が複数あるときには、いずれかを最有力候補としてもよいが、例えば最後に最大のカウント数が与えられた絵文字の候補が最有力候補とするのが好ましい。最新の情報を反映することで、より使いやすいものとなるからである。
【0026】
また、複数の絵文字の候補は、いわゆる曼荼羅のごとく最有力候補のまわりに配置されるようにして表示されるようになっている。例えば図4に示すように、「紙面に向かって左を向いて座った状態の雌鶏と3羽の雛」からなる絵文字の下方に「ニワトリ」のカタカナ文字が付された最有力候補が中心に大きく表示されており、その外側には、円周状に配置され、時計回りに、「正面を向いて立ちあがり羽根を広げて鳴いている状態の雌鶏」の絵文字の候補と、「左向きで立ち上がって片足を上げている状態の雄鶏」の絵文字の候補と、「正面を向いて立ちあがり羽根を広げて鳴いていない状態の雌鶏」の絵文字の候補と、「左を向いて立ち上がって笑っている状態の雌鶏と2羽の雛」からなる絵文字の下方に「chcken」の英小文字が付された候補と、「飛び上がった状態の雄鶏」の絵文字の下方に「にわとり」のひらかな文字が付された候補と、その他の絵文字(と文字)の候補(以下、円だけで示す。)がそれぞれ中くらいの大きさで表示されており、さらにその外側には、アーチ状に配置された、小さな絵文字(と文字)の候補が複数表示されている。人間の視覚に訴えて、より使いやすくしたものである。
【0027】
また、例えば図5に示すように、「紙面に向かって左を向いて歩いている状態の擬人化されたネズミ」からなる絵文字の下方に「ネズミ」のカタカナ文字が付された最有力候補が中心に大きく表示されており、その外側には、円周状に配置され、時計回りに、「左側を向いている状態のネズミの顔だけ」の絵文字の下方に「mouse」の英小文字が付された候補と、「中腰状態のネズミ」の絵文字の候補と、「正面を向いて笑っている状態のネズミ」に「ねずみ」のひらかな文字が付された候補と、その他の絵文字(と文字)の候補(以下、円だけで示す。)がそれぞれ中くらいの大きさで表示されており、さらにその外側には、アーチ状に配置された、小さな絵文字(と文字)の候補が複数表示されている。これも人間の視覚に訴えて、より使いやすくしたものである。その他の絵文字についても同様である。
【0028】
第一入替手段212は、一方の者によりそれらの候補の中から1つの候補が選択されると、該一方の者のパソコン2がこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記絵文字ファイル51に記憶させるものである。例えば前記図4において、一番外側の左上側に表示された絵文字をクリックすると、それが選択される結果、中心にある最有力候補と入れ替わるようになっている。
【0029】
第四表示手段213は、第一表示手段と同様に、一方の者のパソコン2が前記絵文字ファイル51に記憶された候補を表示部23に表示するものであるが、ここでは、例えば前記図4において、最有力候補が入れ替わった後の画面が表示されるようになっている。
【0030】
パソコン3は、CPU(Central Processing Unit)31と、記憶部32と、表示部33と、入力部34とを備えている。このうち、CPU31は、記憶部32に予め記憶された各種プログラムや各種データを読み込んで、各種演算処理を行うことにより、第二表示手段311と、第二入替手段312と、第三表示手段313とを具現化するものである。表示部33は例えば液晶画面であり、入力部34は例えばキーボードやマウスである。
【0031】
第二表示手段311は、前記第一表示手段211と同様に、絵文字ファイル51に記憶された候補を表示部33に表示するものである。
【0032】
第二入替手段312は、前記第一入替手段と同様に、他方の者によりその候補の中から1つの候補が選択されると、該他方の者のパソコン3がこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記絵文字ファイル51に記憶させるものである。
【0033】
第三表示手段313は、他方の者により前記表示された候補は認識不可である旨が入力部34で入力されると、該他方の者のパソコン3が前記絵文字ファイル51に記憶された別の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示部33に表示するものである。
【0034】
インターネット4は、パソコン2,3とサーバー5とを互いに結ぶISDN(Integrated Service Digital Network)回線、光ファイバー回線などからなり、いわゆる広域ネットワークのほか、LAN(Local Area Network)などのあらゆる通信回線を含む。
【0035】
サーバー5は、絵文字ファイル51などを備え、その絵文字ファイル51への読み書きを行えるものである。このために、サーバー5にはインターネット4接続された専用のコンピュータ(図示せず。)が設けられており、このコンピュータが絵文字ファイル51に記憶された絵文字の候補を読みだして、インターネット4を介してパソコン2,3にそれを送信することで、それらの表示部23,33に絵文字の候補をそれぞれ表示するようになっており、またパソコン2,3の入力部24,34から入力された絵文字の候補の選択結果を、インターネット4を介して取り込むことで、それらを絵文字ファイル51に書き込むようになっている。これにより、パソコン2,3で、絵文字ファイル51に記憶された共通の絵文字をリアルタイムで簡単に入手して使うことができるようになっている。
【0036】
そして、パソコン2側で、共通の絵文字を用いて、一連の文章を作成し、インターネット4を介してパソコン3側に送出し、パソコン3側でも、共通の絵文字を用いて、この送出された文章に対する返事となる、一連の文章を作成し、インターネット4を介してパソコン2側に送出するようになっている。かかる機能は、通常のパソコン間でのチャットなどと同様であるので、その詳細な説明は割愛する。
【0037】
図6〜図12はそれらの文章例を示す説明図である。
【0038】
例えば図6,図7に示すように、「僕は、去年の冬にエジプトに旅行に行きました。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「5泊7日でHISのツアーでした。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「ギザのピラミッドにも行きました。スフィンクスはとても大きかったです。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「入場は一日300人限定だそうですが、入ることが出来てラッキーでした。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「クフ王のピラミッドの中では、ミイラに出会いました。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「うそです。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「ルクソールの神殿ではツタンカーメンの黄金マスクに触りました。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、飛行機に乗っている時間がとても長かったですが」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、とても楽しかったです。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。
【0039】
また、図8に示すように、「窓から外を見ると雨が降っています。庭には、大きな水溜りができています。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「庭で飼っている犬は、小屋の中で眠っています。かえるは、うれしそうにないています。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「私は、てるてる坊主を作りました。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「そして、「早く晴れるといいな。」と、思いながらそのてるてる坊主を窓にぶら下げました。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「すると、しばらくしてから雨が上がり、虹が出ていました。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「とてもきれいな虹でした。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。
【0040】
また、図9に示すように、「夕やけ小やけの赤とんぼ」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「負われてみたのはいつの日か」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「山の畑の桑の実を」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「小籠に摘んだはまぼろしか」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「15で姐やは嫁に行き」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「お里のたよりも絶はてた」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「夕やけ小やけの赤とんぼ」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「とまっているよ。竿の先」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。
【0041】
また、図10に示すように、「1.うずまきかいがら どうして できた」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「なみが ぐるぐる うずまいて できた」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「2.ももいろかいがら どうして できた」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「なみが きんきら ゆうやけて できた」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「3.まんまるかいがら どうして できた」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「なみが まんまるい あわ たてて できた」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。
【0042】
また、図11に示すように、「ぼくは、男の子です。ぼくの下に、妹と弟がいます。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「二人は、双子です。二人ともとってもかわいいです。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「お父さんは、サラリーマンです。お母さんは看護士です。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「僕の家族は、5人家族です。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。
【0043】
また、図12に示すように、「僕は、ある時 海辺でぼーっと空を見ていたら」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「親子のかもめが飛んでいるのを見て」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「あんなふうに羽が生えて空が飛べたら楽しいなあと」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「思っていたら 本当に背中に羽が生えて」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「空を飛んでいろんな所へ旅ができました。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「心はうきうきです。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「と、思っていたのに 誰かが「ごはんですよ」」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「と言われて、はっと気付いたら夢でした。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。ついで、「今度は魚になる夢を見たいです。」と日本語で文章入力していくと、各単語に対応する絵文字が入力画面にそれぞれ表示されるようになっている。
【0044】
図2、図3は、このシステム1の動作例を示すフローチャートである。以下、詳述する。
【0045】
図2は入力側を示すものであって、パソコン2の表示部23に表示された入力画面において、そのパソコン2のユーザである一方の者が自国語で文章を入力する(ステップS1)。
【0046】
インターネット4を通じて、サーバー5の絵文字ファイル51から絵文字がパソコン2に読み込まれる(ステップS2)。すると、パソコン2の表示部23において、単語ごとに絵文字が表示されていく(ステップS3)。例えば図6に示すように、上段に「僕は、去年の冬にエジプトへ旅行に行きました。」、下段に対応する絵文字が表示される。
【0047】
その表示された絵文字が、前記一方の者にとって、気に入る絵文字であるか否かを判断する(ステップS4)。ここで、その表示された絵文字が、前記一方の者にとって、気に入る絵文字であれば(ステップS4でYES)、その入力作業を終了する。
【0048】
一方、その表示された絵文字が、前記一方の者にとって、気に入らない絵文字であれば(ステップS4でNO)、該一方の者は、その気に入らない絵文字を入力画面上でクリックする(ステップS5)。すると、絵文字ファイル51から、該当単語の絵文字が読み取られる(ステップS6)。そして、絵文字選択画面が入力画面いっぱいに出てくる(ステップS7)。例えば図4、図5に示すように、選択画面として、画面中心に最有力候補が配置され、その周囲に他の候補が配置されている。
【0049】
前記一方の者は、この曼荼羅のような選択画面から一番気に入った絵文字を探していく(ステップS8)。このとき、マウスカーソルが上にくると、その絵文字はひとまわり大きくなる(ステップS9)。
【0050】
ついで、前記一方の者は、気に入る絵文字があるか否かを判断する(ステップS10)。ここで、該一方の者にとって、気に入る絵文字があれば(ステップS10でYES)、ステップS14に進む。
【0051】
一方、該一方の者にとって、気に入る絵文字がなければ(ステップS10でNO)、絵文字登録画面をひらく(ステップS11)。そして、自分が作成した絵文字を登録する(ステップS12)。すると、この絵文字が絵文字ファイル51に送られ、他の絵文字と同じく曼荼羅の中に表示されてから(ステップS13)、ステップS14に進む。
【0052】
ここで、前記一方の者が、一番気に入った絵文字をクリックすると、文字入力画面に反映される(ステップS14)。すると、絵文字ファイル51に、該当絵文字に対して、1カウントが与えられる(ステップS15)。そして、文字入力画面に反映した絵文字は、テキスト文章やホームページなどに貼り付けられてから(ステップS16)、すべての入力作業を終了する。
【0053】
図3は出力側を示すものであって、パソコン3のホームページ、テキスト文書などの表示画面の絵文字において、入力者である前記一方の者と同じ言語の国であるか否かを判断する(ステップS21)。ここで、前記一方の者と同じ言語の国であると判断すると(ステップS21でYES)、ステップS27に進む。
【0054】
一方、前記一方の者と同じ言語の国でないと判断すると(ステップS21でNO)、絵文字のみが表示部33に表示される(ステップS22)。この表示された絵文字が、他方の者にとって、その意味がわからない絵文字があれば、該他方の者は、画面上で該当絵文字をクリックする(ステップS23)。
【0055】
すると、図4,図5に示すように、当該絵文字と同じ意味の絵文字が曼荼羅絵文字選択画面に表示される(ステップS24)。マウスカーソルが上にくると、その絵文字はひとまわり大きくなる(ステップS25)。
【0056】
前記他方の者にとって、気に入る絵文字があるか否かを判断する(ステップS26)。ここで、前記他方の者にとって、気に入る絵文字があると判断した場合(ステップS26でYES)、該他方の者が、一番気に入った絵文字をクリックすると、文字入力画面に反映される(ステップS32)。すると、絵文字ファイル51に、該当絵文字に対して1カウントが与えられる(ステップS33)。文字入力画面に反映した絵文字は、テキスト文章やホームページなどに貼り付けてから(ステップS34)、その入力作業を終了する。
【0057】
前記ステップS26で、前記他方の者にとって、気に入る絵文字がないと判断した場合(ステップS26でNO)、絵文字登録画面をひらく(ステップS29)。自分が作成した絵文字を登録する(ステップS30)。この登録された絵文字が絵文字ファイル51に送られ、他の絵文字と同じく曼荼羅の中に表示されてから(ステップS31)、前記ステップS32の手前に進む。
【0058】
前記ステップS21で、出力者である他方の者と同じ言語の国であると判断した場合、前記他方の者の言語データもあるため、文字も同時に表示される(ステップS27)。そして、前記他方の者が、そのままの絵文字にするか否かを判断する(ステップS28)。ここで、前記他方の者が、そのままの絵文字にすると判断した場合(ステップS28でYES)、その出力作業を終了する。一方、前記他方の者が、そのままの絵文字にしないと判断した場合(ステップS28でNO)、前記ステップS29に進む。
【0059】
以上説明したように、本実施形態のシステム1によれば、上記特許文献1の技術のように、文字と絵文字とを1対1に対応させているものではないから、複雑なものにも適用できて便利である。したがって、多言語間での実際の意思疎通を容易に図ることができる。
【0060】
なお、上記実施形態のシステム1では、インターネット4接続されたパソコン2,3とサーバー5との間で多言語間での相互の意思疎通を図っているが、これをパソコン2(または3)と絵文字ファイル51とからなる入力側(あるいは出力側)の装置として捉えることとしてもよい。その場合は、絵文字ファイル51はパソコン2(または3)の記憶部22(または32)にあってそれらの装置同士を接続することで、同様の意思疎通を図ることができる。また、この種類の発明等は、個人や企業で独占するべきものではない。したがって、われわれは、この発明が特許されれば、無償で広く一般に公開し、その発明に関する技術を広めていく所存である。
【符号の説明】
【0061】
1 多言語間意思疎通支援システム
2 パソコン
21 CPU
211 第一表示手段
212 第一入替手段
213 第四表示手段
22 記憶部
23 表示部
24 入力部
3 パソコン
31 CPU
311 第二表示手段
312 第一入替手段
313 第三表示手段
22 記憶部
23 表示部
24 入力部
4 インターネット
5 サーバー
51 絵文字ファイル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0062】
【特許文献1】特開平10−69484号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
言語の異なる者と絵文字を用いて意思疎通を図ることを支援する装置であって、
ある言語が入力されると、予めメモリに記憶された複数の絵文字の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示する表示手段と、
それらの候補の中から1つの候補が選択されると、この選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる入替手段と、
を備えたことを特徴とする絵文字を用いた多言語間意思疎通支援装置。
【請求項2】
複数の絵文字の最有力候補は、選択の頻度が最も高いものであることを特徴とする請求項1記載の絵文字を用いた多言語間意思疎通支援装置。
【請求項3】
複数の絵文字の候補は、最有力候補のまわりに配置されるようにして表示されることを特徴とする請求項1又は2記載の絵文字を用いた多言語間意思疎通支援装置。
【請求項4】
それぞれインターネット接続されたパソコン上で、言語の異なる者同士が、絵文字を用いて意思疎通を図ることを支援するシステムであって、
一方の者により自国語での入力がなされると、該一方の者のパソコンが予めメモリに記憶された複数の絵文字をその最有力候補が識別可能となるように表示する第一表示手段と、
一方の者によりそれらの候補の中から1つの候補が選択されると、該一方の者のパソコンがこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる第一入替手段と、
他方の者のパソコンが前記メモリに記憶された候補を表示する第二表示手段と、
他方の者により前記表示された候補は認識不可である旨が入力されると、該他方の者のパソコンが前記メモリに記憶された別の候補をその最有力候補が識別可能となるように表示する第三表示手段と、
他方の者によりその候補の中から1つの候補が選択されると、該他方の者のパソコンがこの選択された候補を前記最有力候補と入れ替えて前記メモリに記憶させる第二入替手段と、
一方の者のパソコンが前記メモリに記憶された候補を表示する第四表示手段と
を備えたことを特徴とする絵文字を用いた多言語間意思疎通支援システム。
【請求項5】
両者のパソコンが前記メモリに記憶された候補をリアルタイムで表示することを特徴とする請求項4記載の絵文字を用いた多言語間意思疎通支援システム。
【請求項6】
前記メモリは、インターネット接続されたサーバーにより構築されていることを特徴とする請求項4又は5記載の絵文字を用いた多言語間意思疎通支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−59284(P2012−59284A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2011−254442(P2011−254442)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(311009011)
【Fターム(参考)】