説明

多量体分子を生成する方法

多量体分子を生成する方法が開示される。本発明の方法は二重特異性抗体のような多量体分子の両イン・ビトロおよびイン・ビボの生成のために有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二重特異性抗体のような多量体分子の生成に関する。
【背景技術】
【0002】
治療試薬としてのモノクローナル抗体(mAb)の使用は、種々の疾病の処置への有効なアプローチになっている。その上、mAbは、種々の疾病の免疫病因論のより良好な理解を得るための有力な研究道具を表す。IgGイソタイプmAbは治療試薬および研究道具として一般に使用される。
【0003】
ほとんどのIgGタイプの抗体は、2本の同一重(H)鎖と2本の同一軽(L)鎖から形成されるホモ二量体分子であり、典型的にはHと略記される。かくして、これらの分子は一般に抗原結合に関しては二価である、すなわち、IgG分子の両抗原結合性(Fab)アームは同一な結合特異性を有する。
【0004】
IgG4イソタイプ重鎖は、重鎖間または重鎖内いずれのジスルフィド結合をも形成することが可能なそれらのヒンジ部中にCPSC(配列番号:1)モチーフを含有している、すなわち、CPSCモチーフ中の2個のCys残基は、他のH鎖中の対応するCys残基とジスルフィド結合されてもよく(重鎖間)、あるいは特定のCPSCモチーフ内の2個のCys残基は、各々他の残基とジスルフィド結合されてもよい(重鎖内)。イン・ビボのイソメラーゼ酵素はIgG4分子の重鎖間結合を重鎖内結合に変換することが可能であり、そしてその逆も可能であると考えられている(図1)(非特許文献1)。したがって、ヒンジ部に重鎖内結合を有するそれらのIgG4分子におけるHLペアは、互いに共有的に会合されないので、それらはHL単量体に分離し、次に、これが他のIgG4分子から得られるHL単量体と再会合して、二重特異性の、ヘテロ二量体のIgG4分子を形成することができるであろう(図2)。二重特異性IgG抗体では、抗体分子の2個のFabはそれらが結合するエピトープにおいて異なる。
【0005】
動物研究では、二重特異性抗体に基づく処置物の投与が腫瘍細胞を破壊し、そしてがんの生存率を改善することが例証された。さらに、二重特異性抗体は、標的抗原のレベルが低い場合でさえ、慣用の抗体よりも低濃度での処置に有効であることが報告された。参照、非特許文献2および非特許文献3。
【0006】
二重特異性抗体による疾病の処置の潜在的な有用性は、これらの分子を生産するために多数の異なるアプローチをもたらした。これらは、2種の別々なAbを生成する2種のハイブリドーマ系の細胞を融合することによって形成されたヘテロハイブリドーマ細胞系、2種の別々なFabフラグメントの化学的なコンジュゲーション、遺伝子工学的に生成されたジアボディ(diabody)、2個のFvドメインのFos/Jun媒介の二量体化および非特許文献2に概説される他の技術の使用を含む。
【0007】
しかしながら、二重特異性mAbの生成に対する多くのこれらのアプローチは、労力の集中と費用を要する。また、多くの例では、これらの方法によって生産される二重特異性抗体は十分には組み立てられず、そして多くの望ましくない分子種から所望される二重特異性分子種を精製することが要求される。さらに、各先行アプローチは、イン・ビボの研究を開始するか、または二重特異性抗体を利用する処置に着手する前に、二重特異性抗体の調製を必要とする。
【0008】
かくして、両イン・ビトロおよびイン・ビボで、二重特異性抗体のような多量体分子を速やかに生成できる方法の必要性が存在する。
【非特許文献1】Aalberse and Schuurman,Imuunology 105,9−19(2002)
【非特許文献2】Kriangkum et al.,Biomolecular Engineering 18,31−40(2001)
【非特許文献3】Reipp and Valerius,Biochemical Society Transactions 30,pp.507−511(2002)
【発明の開示】
【0009】
本発明の1つの態様は、ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第1の分子を提供し;ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第2の分子を提供し;溶液において第1の分子と第2の分子を混合し;そして混合液をインキュベートする段階を含んでなる、多量体分子を生成する方法である。
【0010】
本発明のその他の態様は、ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第1の抗体を提供し;ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第2の抗体を提供し;溶液において第1の抗体と第2の抗体を混合し;そして混合液をインキュベートする段階を含んでなる、二重特異性抗体を生成する方法である。
【0011】
本発明のその他の態様は、ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第1の分子を提供し;ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第2の分子を提供し;動物に対して第1の分子を投与し;そして動物に対して第2の分子を投与する段階を含んでなる、イン・ビボで多量体分子を生成する方法である。
【0012】
本発明のその他の態様は、ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第1の抗体を提供し;ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第2の抗体を提供し;動物に対して第1の抗体を投与し;そして動物に対して第2の抗体を投与する段階を含んでなる、イン・ビボで二重特異性抗体を生成する方法である。
【0013】
限定されるものではないが、本明細書において引用される特許および特許出願を含む、すべての公表物は、完全な記述をとおして引用によって本明細書に組み入れられている。
【0014】
本明細書で使用されるところの用語「抗体」は、広範な意味において意味され、そしてポリクローナル抗体、マウス、ヒト、ヒト化およびキメラモノクローナル抗体を含むモノクローナル抗体および抗体フラグメントを含む、免疫グロブリンまたは抗体分子を含む。
【0015】
典型的には、抗体軽鎖は、1個の共有ジスルフィド結合によって抗体重鎖に結合されているが、抗体の2本のH鎖間のジスルフィド結合の数は、異なる免疫グロブリンイソタイプの重鎖間で異なる。また、各重鎖および軽鎖は、規則的に間を空けた鎖内ジスルフィド架橋を有する。各重鎖は、1つの末端に可変ドメイン(V)とそれに続く多数の定常ドメインを有する。各軽鎖は、1つの末端に可変ドメイン(V)およびその他の末端に定常ドメインを有し;軽鎖の定常ドメインは重鎖の第1の定常ドメインと並列され、そして軽鎖の可変ドメインは重鎖の可変ドメインと並列されている。いずれの脊椎動物種の抗体軽鎖も、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、2種の明確に異なるタイプ、すなわちカッパ(κ)およびラムダ(λ)の1つに指定することができる。
【0016】
免疫グロブリンは、重鎖定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、5種の主要クラス、すなわちIgA、IgD、IgE、IgGおよびIgMに指定することができる。IgAおよびIgGは、さらに、イソタイプIgA、IgA、IgG、IgG、IgGおよびIgGのようにサブクラスに分けられる。
【0017】
本明細書で使用されるところの用語「二重特異性抗体」は、2種の異なるエピトープを結合させる抗体を意味する。
【0018】
本明細書で使用されるところの用語「IgG4抗体重鎖フラグメント」は、完全なIgG4重鎖またはその誘導体のようなIgG4重鎖から得られるペプチドまたはポリペプチド、、例えば、ペプシンまたはマトリックス・金属プロテイナーゼ−3消化によって誘導されるか、または組み換え技術によって発現することができるような、F(ab’)2フラグメントまたはホモ二量体F(ab’)2ドメインを安定化するように設計された改変F(ab’)2様フラグメントを意味する。さらに、IgG4抗体重鎖フラグメントは、CPSCのヒンジ部配列モチーフ(配列番号:1)を有することによってIgG4様であるように改変されたIgG1、IgG2またはIgG3重鎖を含んでもよい。
【0019】
本明細書で使用されるところの用語「ミメティボディ(mimetibody)」は、一般式(I):
(V1(n)−Pep(n)−Flex(n)−V2(n)−pHinge(n)−
CH2(n)−CH3(n))(m) (I)
[式中、V1は免疫グロブリン可変部のN末端の少なくとも1部分であり、Pepはエピトープに結合する少なくとも1種の生物活性ペプチドであり、Flexは、ミメティボディをもう一方の方向づけと結合特性をもつようにさせることによって構造的柔軟性を与えるポリペプチドであり、V2は免疫グロブリン可変部のC末端の少なくとも1部分であり、pHingは免疫グロブリンヒンジ部の少なくとも1部分であり、CH2は免疫グロブリンCH2定常部の少なくとも1部分であり、そしてCH3は免疫グロブリンCH3定常部の少なくとも1部分であり、ここでnおよびmは整数1〜10であってもよい]
を有するタンパク質を意味する。ミメティボディは、構築物に存在する重鎖定常ドメインアミノ酸配列に応じて、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、IgM、IgDおよびIgEのような免疫グロブリン分子の異なるタイプの特性および機能を模していてもよい。
【0020】
本明細書で使用されるところの用語「モノクローナル抗体」(mAb)は、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体(または抗体フラグメント)を意味する。モノクローナル抗体は高度に特異性であり、典型的には単一な抗原決定基に対向される。修飾語句「モノクローナル」は、抗体の実質的に均一な特徴を示し、いずれか特定の方法による抗体の生産を必要としない。例えば、マウスmAbはKohler et al.,Nature 256:495(1975)のハイブリドーマ法によって作成されてもよい。アクセプター抗体(典型的には、ヒトのようなその他の哺乳動物種)由来の軽鎖および重鎖定常部に関連してドナー抗体(典型的には、マウス)由来の軽鎖および重鎖可変部を含有するキメラmAbは、米国特許第4,816,567号に開示された方法によって調製されてもよい。非ヒト・ドナー免疫グロブリン(典型的にはマウス)由来のCDRおよび場合によっては結合親和力を維持するように変えられたフレームワーク支持残基を有する1種以上の免疫グロブリンに由来する分子の残りの免疫グロブリン由来の部分を有する、ヒト化mAbは、Queen et al.,Proc.Natl Acad Sci(USA),86:10029−10032,(1989)およびHodgson et al.,Bio/Technology,9:421,(1991)において開示された技術によって得ることができる。
【0021】
いずれの非ヒト配列もを欠く完全にヒトのmAbは、例えば、Lonberg et al.,Nature 368:856−859(1994);Fishwild et al.,Nature Biotechnology 14:845−851,(1996)およびMendez et al.,Nature Genetics 15:146−156,(1997)において引用される技術によってヒト免疫グロブリントランスジェニックマウスから調製されてもよい。ヒトmAbはまた、例えば、Knappik et al.,J.Mol.Biol.296:57−86,(2000)およびKrebs et al.,J,Immunol.Meth.254:67−84,(2001)によって引用される技術によってファージ・ディスプレイライブラリーから調製され、そして最適化されてもよい。
【0022】
本明細書および請求項において使用されるところの用語「多量体分子」は、4次構造を有し、そして2個以上のサブユニットの会合によって形成される。
【0023】
本発明は、イン・ビトロまたはイン・ビボにおいて多量体分子または二重特異性抗体を生成するために有用な方法を提供する。本発明の1つの実施態様では、多量体分子は、重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第1の分子を提供し、重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第2の分子を提供し、溶液において第1および第2の分子を混合し、そして混合液をインキュベートすることによってイン・ビトロで生成される。
【0024】
本発明のその他の実施態様では、二重特異性抗体は、重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第1の抗体を提供し、重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第2の抗体を提供し、溶液において第1および第2の分子を混合し、そして混合液をインキュベートすることによってイン・ビトロで生成される。
【0025】
本発明の方法では、分子または抗体は生理食塩溶液において混合されてもよい。1つの実施態様では、生理食塩溶液は、Dulbeccoのリン酸緩衝生理食塩水(D−PBS)を含んでもよい。
【0026】
当業者は、本発明の方法において混合する分子または抗体の量を容易に決定することができる。例えば、そのような量は、約35μg/ml〜約75μg/mlである各分子または抗体の濃度をもたらす量であってもよい。
【0027】
本発明の方法では、インキュベーションは温度の範囲を越えて実施されてもよい。そのような温度は当業者によって認識でき、そして例えば、変性または分解のような有害な物理的変化が混合される分子または抗体において起こらないインキュベーション温度を含む。1つの実施態様では、インキュベーションは室温で実施される。典型的には室温は約10℃〜約35℃である。代表的温度は約25℃である。
【0028】
本発明はまた、イン・ビボにおいて多量体分子または二重特異性抗体を生成するために有用な方法を提供する。本発明のこの実施態様では、多量体分子は、重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第1の分子を提供し、重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第2の分子を提供し、動物に対して第1の分子を投与し、そして動物に対して第2の分子を投与することによってイン・ビボで生成される。
【0029】
本発明のその他の実施態様では、二重特異性抗体は、重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第1の抗体を提供し、重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第2の抗体を提供し、動物に対して第1の分子を投与し、そして動物に対して第2の分子を投与することによってイン・ビボで生成される。本発明の方法によってイン・ビボで生成される多量体分子または二重特異性抗体は、治療剤、診断剤または研究試薬として有用である。
【0030】
動物において形成される二重特異性抗体は、動物の血液から精製され、そして他の目的のために使用されてもよい。イン・ビボにおけるジスルフィドイソメラーゼ酵素は、すべてのIgG4分子が1回またはその他HL交換にかけられるように、ほとんどすべてのIgG4分子において重鎖内ジスルフィド結合を与えることができるので、二重特異性抗体の調製へのイン・ビボのアプローチは、イン・ビトロで得られると考えられるものより高い割合の二重特異性抗体を生成するであろう。これに対して、既に重鎖内ジスルフィド結合を含有しているそれらのIgG4分子のみが、イン・ビトロでのHL交換に関与するようである。
【0031】
あるいはまた、2種のIgG4抗体のイン・ビトロの混合から得られる二重特異性抗体の収量は、H鎖間の結合をH鎖内の結合に変換できるジスルフィドイソメラーゼまたはいくつかの他の実体とのイン・ビトロでの同時インキュベーションによって増進されてもよい。所望の酵素活性は、精製イソメラーゼから、またはイソメラーゼを発現する培養細胞から得ることができるであろう。
【0032】
さらにまた、特にイン・ビボで、さらなるHL交換を受ける可能性が低いように、所望の二重特異性抗体分子を安定化させることが、若干の応用においては得策であろう。これは、新しいジスルフィド結合が、所望のIgG4ハイブリッドの2本の重鎖の間では形成されるが、元のIgG4抗体の2本の重鎖の間では形成されないように、1つのIgG4重鎖には戦略的部位におけるCys残基を、そして他のIgG4重鎖には異なる部位におけるCys残基を導入することによって達成することができるであろう。また、本発明の方法は、それを必要とする動物の処置のために使用されてもよい。
【0033】
本発明の方法では、分子または抗体は動物に投与することができる。動物への投与は、注射、摂取、投与手段の組み合わせまたは当業者には容易に認識される他の投与手段によって達成されてもよい。1つの実施態様では、分子または抗体は哺乳類である動物に投与される。本発明の方法に適合する哺乳類の例は、マウス、ラット、チンパンジーおよびヒトを含む。
【0034】
本発明の1つの実施態様では、動物に投与される少なくとも1種の分子または抗体は注射によって投与されてもよい。そのような注射は動物における異なる部位または同じ部位において生じてもよい。好ましくは、注射は腹腔内に実施されるが、また、注射または投与が他の経路をとおして、例えば、筋肉内で生じてもよい。
【0035】
本発明の方法によってイン・ビトロまたはイン・ビボで生成される多量体分子または二重特異性抗体は、治療剤、診断剤または研究試薬として有用である。例えば、二重特異性抗体は、1つのFabがFc受容体に結合し、そして他のFabが腫瘍特異抗原に結合するヘテロ二量体IgGを包含してもよい。そのような二重特異性抗体は腫瘍細胞に特異的に結合し、次いで、腫瘍細胞を殺傷できる免疫系細胞を結合させる。
【0036】
第2の例は、1つのFabがTreg細胞に結合し、そして他のFabが、炎症に関連する抗原、例えばセレクチン(selectin)分子に結合するヘテロ二量体IgGである。そのような二重特異性抗体は、炎症の部位に炎症抑制性Treg細胞を補強し、そして免疫ホメオスタシスを回復することが期待でき、これは自己免疫疾患を処置するための可能性のある魅力的なアプローチである。
【0037】
第3の例は、1つのFabが標的分子の第1のエピトープに結合し、そして他のFabが同じ分子の第2のエピトープに結合するヘテロ二量体IgGである。このタイプの二重特異性抗体は、ウイルス融合タンパク質またはキナーゼのようなタンパク質におけるコンホメーションの変化を防ぎ、そしてウイルス感染を防御するかまたはキナーゼ・シグナル伝達に関連する疾病を制御することができるであろう。
【0038】
第4の例は、1つのFabが長命の標的、例えば赤血球に結合し、そして第2のFabが特定の抗原特異性かまたはアゴニストドメインのいずれかを含有するヘテロ二量体IgGである。このタイプの二重特異性抗体は、第2のFabが薬物を構成する長期間の薬物送達のために使用することができるであろう。
【0039】
第5の例は、1つのFabが、例えば、固定化された組み換え抗原の人工アレイにおける、1種の診断マーカーに結合し、そして他のFabが組織試験サンプルに存在するであろう第2の診断マーカーに結合するヘテロ二量体IgGである。そのようなこのタイプの二重特異性抗体は、関心のある2種の診断マーカーの存在について同時に試験するために使用することができるであろう。
【0040】
第6の例は、1つのFabが、免疫応答の引き金を引くことに関与することが知られている特異的な細胞表面の標的、例えばマクロファージのマンノース受容体に結合し、そして他のFabが、いずれか、免疫応答が所望されるか、またはそれ自体免疫応答の所望の標的である抗原に結合するヘテロ二量体IgGである。抗体に対する抗イディオタイプ免疫応答は、その抗体のIgG4バージョンを調製し、次いでそのIgG4と、マクロファージのマンノース受容体を結合させるIgG4抗体との混合物により動物を免疫することによって、この方法で得られてもよい。そのような二重特異性抗体は、マクロファージ中に取り込まれ、処理され、そしてペプチドフラグメントをT細胞へ提示することが期待されるであろう。
【0041】
重鎖内ヒンジ部ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する分子は、限定されるものではないが、抗体、ミメティボディ、抗体フラグメント、低分子ペプチドハイブリッドまたはこれらの模倣物を含む。ヘテロ二量体生成物は、それらのタイプの分子のいかなる組み合わせ物をも混合することによって得ることができる、例えば、ある抗体とミメティボディを混合してヘテロ二量体抗体/ミメティボディ構築物を生成することが考えられてもよい。
【0042】
本発明の方法では、重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントは、ヒンジ部配列モチーフCPSC(配列番号:1)を含む。またIgG4重鎖フラグメントは、特定の種の既知のγ4重鎖配列に対して少なくとも約80%、90%または95%の同一性を有するIgG4抗体重鎖の改変体を含む。2種のタンパク質間の同一性パーセントは、フィルタリングを解除し、そしてすべての他の不履行設定を変更せずに、BLASTPアルゴリズム(Altschul et al.,Nucl.Acids Res.25,3389−3402(1997))を用いて決定することができる。さらに、これらの改変体は、CPSC(配列番号:1)、CPHC(配列番号:2)、CPYC(配列番号:3)またはCPFC(配列番号:4)のヒンジ部配列モチーフを含んでもよい。
【0043】
本発明は、ここに、次に示す特定の、限定されることのない実施例に関して記述される。
【実施例1】
【0044】
二重特異性抗体のイン・ビトロ形成
抗腫瘍壊死因子−α(TNF−α)抗体cA2 G4および抗組織因子(TF)抗体CNTO 859が使用されて、二重特異性の抗TNF−α/抗TF抗体が調製された。cA2 G4抗体は、インタクトのヒトIgG4ヒンジ部を有するヒトTNF−αに対するマウス・ヒトIgG4キメラモノクローナル抗体である。cA2 G1抗体は、ヒトIgG1ヒンジ部を含有するcA2 G4のIgG1バージョンである。CNTO 859抗体は、インタクトのヒトIgG4ヒンジ部を有するヒトTFに対するヒト化IgG4モノクローナル抗体である。CNTO 859FabフラグメントはIgG4ヒンジ部とFcドメインを欠如している。
【0045】
図3において指示されるように、CNTO 859、cA2 G4またはcA2 G1抗体またはCNTO859Fabを含有する試験サンプルは、それらの同時インキュベーション中の各抗体の最終濃度が約71μg/mlであるように、中性pHにおけるD−PBSにおいて調製された。試験サンプルは室温で1時間インキュベートされた。
【0046】
試験サンプルは二重特異性抗体の形成についてアッセイされた。組み換えヒトTNF−αまたはウシ血清アルブミン(BSA)対照タンパク質は、ウェルにD−PBS中TNFまたはBSAの1μg/ml溶液の50μlを入れ、そして室温で1時間インキュベートすることによって、96穴酵素イムノアッセイ(EIA)プレート上にコートされ、その後4℃で保存された。使用前に、プレートは1%BSAおよび0.05%Tween−20を含有するD−PBS溶液で洗浄された。アッセイでは、抗体試験サンプルは、各抗体の最終濃度が4.3μg/mlになるように、D−PBSにおいて希釈された。希釈サンプル50μlが次にTNFでコートされたプレートに添加され、そしてプレートは室温で1時間インキュベートされた。
【0047】
プレートは1%BSAおよび0.05%Tween−20を含有するD−PBS溶液で再び洗浄され、次いでCNTO 859に特異的なビオチン化抗イディオタイプmAb(CNTO 4104)の50μlが、0.4μg/mlの最終濃度までウェルに添加された。結合されたCNTO4104mAbが、0.1μg/mlの濃度でストレプトアビジン共役セイヨウワサビ・ペルオキシダーゼ(STREPT−HRP)を、続いて発色性ペルオキシダーゼ基質o−フェニレンジアミンジヒドロクロリド(OPD)を添加することによって検出された。得られる490nmにおけるサンプルの吸光度が、Spectramax−340PCプレートリーダー(Molecular Devices Corp.,Sunnyvale,CA)を用いて決定された。各サンプルは2並列で試験された。
【0048】
図3における結果は、cA2 G4とCNTO859モノクローナル抗体の室温での混合が、両TNFおよび抗CNTO859抗体に同時に結合することができる二重特異性抗体のイン・ビトロ形成をもたらしたことを示している。
【実施例2】
【0049】
イン・ビトロの二重特異性抗体形成の阻害
二重特異性IgG4抗TF/TNF−α抗体の形成に及ぼすコンペティター(competitor)IgG4抗体の影響が試験された。α−CD18 IgG4抗体CNTO3254は、インタクトのヒトIgG4ヒンジ部を含有するヒトCD18に対するマウス−ヒトキメラモノクローナル抗体である。α−CD4 IgG4抗体CNTO4132(またはcM−T413)は、インタクトのヒトIgG4ヒンジ部を含有するヒトCD4に対するマウス−ヒトキメラモノクローナル抗体である。
【0050】
組み換えヒトTNF−αまたはBSAは、ウェルにD−PBS中TNFまたはBSAの1μg/ml溶液の50μlを入れ、そして室温で1時間インキュベートすることによって、96穴EIAプレート上にコートされ、その後4℃で保存された。次いで、CNTO 859およびcA2 G4抗体は、cA2 IgG1対照、α−CD18 IgG4およびcM−T413 IgG4コンペティター抗体の存在下で、中性pHにおけるD−PBSにおいて一緒に混合された。CNTO 859およびcA2 G4抗体の最終濃度は、約41μg/mlであり、一方、コンペティター抗体は図4に示された量において存在した。CNTO 859、cA2 G4およびコンペティター抗体の混合液は、次に室温で1時間インキュベートされた。
【0051】
次いで、イン・ビトロで調製された混合物は、二重特異性抗体の形成に関してアッセイされた。二重特異性抗体アッセイは実施例1に記述されたように実施された。
【0052】
図4における結果は、α−CD18 IgG4およびcM−T413 IgG4コンペティター抗体の増加量が、cA2 G4/CNTO859(TNF−α/TF)二重特異性抗体の形成を阻害することを示しており、またそれらのコンペティター抗体は、それらが、少ないcA2 G4/CNTO859ハイブリッドの形成をもたらすように進行するHL交換に関与していることを指示している。これに対して、ヒトIgG1ヒンジ部を含有するcA2 G1抗体は、cA2 G4/859二重特異性抗体の形成における減少を惹起しなかった。
【実施例3】
【0053】
イン・ビトロの二重特異性抗体の形成の時間
室温におけるヒトTNF−α/TF二重特異性抗体の形成の時間経過が試験された。組み換えヒトTNF−αまたはBSAは、ウェルにD−PBS中TNFまたはBSAの1μg/ml溶液の50μlを入れ、そして室温で1時間インキュベートすることによって、96穴EIAプレート上にコートされ、その後4℃で保存された。次いで、CNTO 859およびcA2 G4抗体は、図5に示されるように、中性pHにおけるD−PBS中に入れられた。CNTO 859およびcA2 G4抗体の最終濃度は約41μl/mlであった。サンプルは室温でイン・ビトロでインキュベートされた。
【0054】
イン・ビトロで調製されたサンプルは、図5に指示される時点において二重特異性抗体の形成についてアッセイされた。二重特異性抗体のアッセイは、実施例1に記述されたように行われた。
【0055】
図5における結果は、最大の二重特異性抗体の形成が、イン・ビトロで、抗体混合後約30分に起き、そして混合後15分の早期に検出可能であることを示している。
【実施例4】
【0056】
ポリクローナルヒトIgGによるイン・ビトロの二重特異性抗体形成の阻害
ヒト・ポリクローナルIgGは、種々のIgG抗体分子イソタイプ、例えばIgG1、IgG2、IgG3およびIgG4抗体分子を含有する。任意に選ばれた無関係のIgG4モノクローナル抗体がHL交換に関与することができるという観察をさらに推し進めるために、より生理学的に関係のあるコンペティター、総ヒト・ポリクローナルIgGが、TNF−α/TF二重特異性IgG4抗体の形成を阻害するその能力について試験された。
【0057】
組み換えヒトTNFまたはBSAは、ウェルにD−PBS中TNFまたはBSAの1μg/ml溶液の50μlを入れ、そして室温で1時間インキュベートすることによって、96穴EIAプレート上にコートされ、その後4℃で保存された。次いで、CNTO 859およびcA2 G4抗体は、図6に示されるように、ヒト・ポリクローナルIgGコンペティターの存在下で、中性pHにおけるD−PBS中で一緒に混合された。CNTO 859およびcA2 G4抗体の最終濃度は約41μl/mlであったが、一方、コンペティター抗体は、図6に指示される量において存在した。次いで、CNTO 859、cA2 G4およびコンペティター抗体の混合後は、室温で1時間イン・ビトロでインキュベートされた。
【0058】
次いで、イン・ビトロで調製された抗体試験サンプルは、二重特異性抗体の形成についてアッセイされた。二重特異性抗体のアッセイは、実施例1に記述されたように行われた。 図6における結果は、ヒト・ポリクローナルIgGの過剰量が、両TNFおよび抗CNTO859抗体へ同時に結合することができる二重特異性抗体のイン・ビトロ形成を低下させることができることを示しており、そして天然に存在するヒトIgG4がHL交換反応をまた受けることを暗示している。
【実施例5】
【0059】
二重特異性抗体のイン・ビボ形成
体重約25gのメスCD−1マウス(Charles Rivers Laboratories,Rareigh,NC)が、プラスチックフィルターの蓋のあるケージ中にグループ別に入れられ(6マウス/ケージ)、そして市販の齧歯類の食餌および酸性の水を自由供給された。
【0060】
0日目に、マウスは表1に示されるように2回の腹腔内(IP)注射を受けた。CNTO859、cA2 G4およびcA2 G1抗体は実施例1に記述されたとおりであった。試薬は注射前に混合されず、2つの異なる部位に別々に注射された。各マウスについて、2回の注射が互いに5分間隔内に行われた。
【0061】
【表1】

【0062】
約200μlの血液サンプルが、CO麻酔されたマウスから注射後0.5、3、24または72時間に眼窩後採血によって収集された。各マウスは2回採血された。血液は室温で少なくとも30分間、しかし1時間未満の間放置された。次いで、サンプルは2500RPMにおいて20分間遠心分離され、そして血清が除去された。血清をチューブ中に入れ、そして二重特異性抗体の形成について分析する前にフリーザーで保存された。
【0063】
組み換えヒトTNFは、ウェルにD−PBS中TNFまたはBSAの1μg/ml溶液の50μlを入れ、そして室温で1時間インキュベートすることによって、96穴EIAプレート上にコートされ、その後4℃で保存された。次いで、血清サンプルは二重特異性抗体の形成についてアッセイされた。二重特異性抗体のアッセイは、未希釈の血清サンプルがアッセイされた以外は、実施例1に記述されたように行われた。
【0064】
結果は、マウス中へのcA2 G4およびCNTO859モノクローナル抗体の注射が二重特異性抗体のイン・ビボ形成をもたらしたことを示した。IgG4注射後ちょうど0.5時間に収集されたものを含む全血液サンプルが、cA2 G4/CNTO859二重特異性Abの存在を表した。3時間時点からの結果が図7において示される。
【実施例6】
【0065】
単一IgG4抗体により処置されたマウスにおけるイン・ビボの二重特異性抗体形成の欠如
実施例5における表1のマウス処置群1,2,3,4および8からの血清サンプルは、ヒトIgG4ヒンジ部を含有する単一IgG4抗体によるマウスの注射が二重特異性抗体(すなわち、ヒトIgG4とマウスIgGのハイブリッド)の形成をもたらすか否かを決定するために、さらに分析された。TNFの2分子を結合させることが可能な二価の抗体(例えば、各アームにおいてTNFの1分子を結合させるcA2 G4)を検出するためのアッセイがこの決定をするために実施された。実施されたアッセイは、血清サンプル中に存在する抗体によって結合されるTNF分子数の減少に敏感であった。HL交換が、2個のTNF分子を結合させることが可能なあるTNFに特異的な抗体を、1個のみのTNF分子とある第2の分子を特異的に結合させることが可能な二重特異性抗体に変換させた場合に、TNF結合におけるそのような減少がおきるであろう。
【0066】
これらのアッセイでは、組み換えTNFは、ウェルにD−PBS中TNFの1μg/ml溶液の50μlを入れ、そして室温で1時間インキュベートすることによって、96穴EIAプレート上にコートされ、その後4℃で保存された。マウス処置群1,2,3,4および8から採血された注射後24時間に対応する血清サンプル50μlが、次いで、図8に示されるように希釈され、そしてTNFをコートされたプレートに添加された。次に、プレートは室温で1時間インキュベートされた。次いで、プレートは1%BSAを含有するD−PBS溶液で洗浄され、次いでビオチン化TNF50μlが、0.4μg/mlの最終濃度までウェルに添加された。結合されたビオチン化TNFが、0.1μg/mlの濃度でSTREPT−HRPを、続いて発色性ペルオキシダーゼ基質OPDを添加することによって検出された。得られる480nmにおけるサンプルの吸光度が、Spectramax−340PCプレートリーダー(Molecular Devices Corp.,Sunnyvale,CA)を用いて決定された。
【0067】
図8における結果は、マウスへのcA2 G4単独の注射がcA2 G1対照に比較してTNF結合における減少を起こさなかったことを示している。これに対して、両cA2 G4とCNTO859抗体の注射は、HL交換の結果として明らかにTNF結合の減少をもたらした。図8における結果を総合すると、ヒトIgG4ヒンジ部を含有する単一IgG4抗体を注射されたマウスでは二重特異性抗体形成の欠如があることが示された。
【0068】
本発明は、ここに、完全に記述されたが、それに対して多くの変更および修飾が、付随する請求項の精神および範囲から逸脱することなく作成できることは、当業者にとっては明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、IgG1およびIgG4イソタイプのヒンジ部におけるジスルフィド結合の図示である。
【図2】図2は、2個のIgG4抗体間の可能な重鎖および軽鎖の交換を示す。
【図3】図3は、二重特異性抗体のイン・ビトロの形成を示す。
【図4】図4は、イン・ビトロの二重特異性抗体形成の阻害を示す。
【図5】図5は、イン・ビトロの二重特異性抗体の急速形成を示す。
【図6】図6は、ポリクローナルヒトIgGによるイン・ビトロの二重特異性抗体形成の阻害を示す。
【図7】図7は、二重特異性抗体のイン・ビボ形成を示す。
【図8】図8は、単一IgG4抗体により処置されたマウスにおけるイン・ビボの二重特異性抗体形成の欠如を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第1の分子を提供し;
b)ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4抗体重鎖フラグメントを含有する第2の分子を提供し;
c)溶液において第1の分子と第2の分子を混合し;そして
d)混合液をインキュベートする
段階を含んでなる、多量体分子の生成方法。
【請求項2】
a)ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第1の抗体を提供し;
b)ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第2の抗体を提供し;
c)溶液において第1の抗体と第2の抗体を混合し;そして
d)混合液をインキュベートする
段階を含んでなる、二重特異性抗体の生成方法。
【請求項3】
溶液が生理食塩溶液を含む、請求項1または2の方法。
【請求項4】
生理食塩溶液のpHが約6.0〜約8.0である、請求項1または2の方法。
【請求項5】
生理食塩溶液がD−PBSである、請求項1または2の方法。
【請求項6】
インキュベーションがほぼ室温で実施される、請求項1または2の方法。
【請求項7】
a)ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第1の分子を提供し;
b)ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第2の分子を提供し;
c)動物に対して第1の分子を投与し;そして
d)動物に対して第2の分子を投与する
段階を含んでなる、イン・ビボでの多量体分子の生成方法。
【請求項8】
a)ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第1の抗体を提供し;
b)ヒンジ部重鎖内ジスルフィド結合を形成することが可能なIgG4重鎖フラグメントを含有する第2の抗体を提供し;
c)動物に対して第1の抗体を投与し;そして
d)動物に対して第2の抗体を投与する
段階を含んでなる、イン・ビボでの二重特異性抗体の生成方法。
【請求項9】
動物が哺乳動物である、請求項7または8の方法。
【請求項10】
少なくとも1種の抗体の投与が注射による投与である、請求項7または8の方法。
【請求項11】
IgG4由来の重鎖フラグメントがアミノ酸配列CPSC(配列番号:1)を含有する、請求項1、2、7または8の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−515493(P2007−515493A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547359(P2006−547359)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/043260
【国際公開番号】WO2005/062916
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(503054122)セントカー・インコーポレーテツド (74)
【Fターム(参考)】