説明

大気イオン濃度測定装置

【課題】高い精度で大気イオンの濃度を測定することが可能な大気イオン濃度測定装置を提供する。
【解決手段】大気イオン濃度測定装置1は、大気イオン200を含む気体が流通するための流路と、流路内の大気イオン200の濃度を測定するための内筒111と電流値検出器120と、流路内の風速を検知するための風速センサ150とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的にはイオン濃度測定装置に関し、特定的には、大気中のイオンの濃度を測定する大気イオン濃度測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大気(空気)中のイオン、すなわち、大気イオンの濃度は、例えば、ゲルジェン法(ゲルディエン法)によって測定される。ゲルジェン法による大気イオン濃度の測定では、一般的に、二重の同心円筒管が用いられる。内側の円筒管、すなわち内筒は電気的に接地され、外側の円筒管、すなわち外筒には所定の電圧が印加されて、内筒と外筒との間に電界が形成される。内筒の外周面と外筒の内周面との間に空気を流通させると、空気とともに空気中のイオン(大気イオン、空気イオン)が内筒の外周面と外筒の内周面との間に流れ込む。内筒と外筒との間には電界が形成されているので、設定された移動度(臨界移動度)以上の移動度を有する大気イオンは、電界を移動して内筒に捕捉される。イオンが内筒に捕捉されると、電流が発生する。この電流を測定することによって、大気イオンの濃度が計算される。なお、例えば、平行に配置される2枚の平板によって電界が形成されていても、大気イオンの濃度を測定することができる。
【0003】
例えば、特開2003−4786号公報(特許文献1)には、イオン検出部の風速を一定に保ち、風の乱れを抑えて、空気中に含まれるプラスイオンとマイナスイオンの数量を計測する空気イオン測定器が記載されている。この空気イオン測定器では、イオン検出部の風速を一定に保つことによって、風の乱れによる測定誤差を排除し、測定精度の向上を図っている。
【特許文献1】特開2003−4786号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、イオン検出部の風速を一定に保って風の乱れによる大気イオンどうしが衝突して消失してしまうことを抑制しても、大気イオンは、気体の分子運動によって互いに衝突して消失してしまう。そのため、イオン検出部の風速を一定に保って大気イオン濃度を測定しても、気体の分子運動によって大気イオンが衝突して消失することがイオン濃度の測定値に及ぼす影響を排除することは困難である。
【0005】
そこで、この発明の目的は、高い精度で大気イオンの濃度を測定することが可能な大気イオン濃度測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従った大気イオン濃度測定装置は、イオンを含む気体が流通するための流路と、流路内のイオンの濃度を測定するためのイオン濃度測定部と、流路内の風速を検知するための風速検知部とを備える。
【0007】
流路内の気体の流れに乱れが生じていない場合であっても、流路内の大気イオンは、気体の分子運動によって互いに衝突して消滅する。そのため、流路内のイオン濃度測定部によって測定されるイオンの濃度は、流路内において分子運動によって大気イオンが衝突して消失することによる影響を受けている。流路内の風速を測定することによって、このような、大気イオンが気体の分子運動によって自己消失することによる影響を排除するための値を得ることができる。
【0008】
このようにすることにより、高い精度で大気イオンの濃度を測定することが可能な大気イオン濃度測定装置を提供することができる。
【0009】
この発明に従った大気イオン濃度測定装置は、イオン濃度測定部によって測定された流路内のイオンの濃度と風速検知部によって検知された流路内の風速とに基づいてイオン濃度測定部によって測定された流路内のイオンの濃度の値を補正するための演算部を備えることが好ましい。
【0010】
このように、イオン濃度測定部によって測定された流路内のイオンの濃度と風速検知部によって検知された風速に基づいて、イオン濃度測定部によって測定された流路内のイオンの濃度の値を演算部が補正することにより、大気イオンが気体の分子運動によって自己消失することによる影響を排除して、高い精度で大気イオンの濃度を測定することが可能な大気イオン濃度測定装置を提供することができる。
【0011】
この発明に従った大気イオン濃度測定装置は、流路内にイオンを含む気体を送風するための送風部を備えることが好ましい。
【0012】
このようにすることにより、風速を制御することができる。
【0013】
この発明に従った大気イオン濃度測定装置は、電気的に接地されている第1の円筒と、第1の円筒の外周面を覆うように配置されて所定の電圧が印加されている第2の円筒とを備え、流路は、第1の円筒の外周面と第2の円筒の内周面とによって形成されていることが好ましい。
【0014】
このようにすることにより、大気イオン濃度をより正確に測定することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、この発明によれば、高い精度で大気イオンの濃度を測定することが可能な大気イオン濃度測定装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、この発明のひとつの実施の形態として、大気イオン濃度測定装置の全体の概略を示す図である。
【0018】
図1に示すように、大気イオン濃度測定装置1は、電気的に接地されている第1の円筒として内筒111と、内筒111に接続される電流値検出器120と、第2の円筒として外筒112と、外筒112に所定の電圧を印加するための電源130と、送風部としてファン140と、風速検知部として風速センサ150と、風速センサ150に接続される風速検出器151と、電流値検出器120と風速検出器151とに接続される大気イオン濃度演算部160と、大気イオン濃度演算部160に接続される表示用モニタ170とを備える。内筒111と外筒112は円筒部110を構成する。内筒111と外筒112と電流値検出器120は、イオン濃度測定部の一例である。大気イオン濃度演算部160は、演算部の一例である。大気イオン濃度演算部160は、演算部と記憶部とを兼ねている。
【0019】
内筒111と外筒112は、同心二重円筒の円筒部110を構成している。内筒111の外周面を外筒112が覆っており、内筒111の外周面と外筒112の内周面との間には、所定の間隔があけられて、流路115が形成されている。内筒111は電気的に接地され、外筒112には電源130によって所定の電圧が印加されているので、内筒111の外周面と外筒112の内周面との間には、内筒111と外筒112の半径方向に電界が形成されている。
【0020】
ファン140は、内筒111と外筒112の間に気体として空気を流通させる。空気は、円筒部110の入口113から円筒部110内に流入し、内筒111と外筒112の長軸方向、すなわち、図1に矢印で示す方向に流通させられて、円筒部110の出口114から流出する。風速センサ150は、内筒111と外筒112の間を流通する空気の風速を検知して、風速検出器151を介して、大気イオン濃度演算部160に信号を送信する。
【0021】
風速センサ150は、外筒112の内壁面上に設置されている。風速センサ150は、外筒112の長軸方向中央部に設置されることが望ましい。このようにすることにより、円筒部110内の風速の検知にあたって、外筒112の出口114に設置されているファン140が引き起こす空気の流れの影響や、外筒112の入口113における末端効果による流れの乱れの影響を極力小さくすることができる。風速センサ150は、低速での測定精度が高い熱線式風速計であることが望ましい。通常、円筒部110内の流速は層流となるように十分遅く設定されるためである。熱線式風速計は電熱線を流れの中に露出させて通電し、その発熱と流れによる冷却の効果が平衡した時の温度から風速を求めるものである。熱線式風速計の分解能は、おおよそ0.01m/sである。また、風速センサ150は、円筒部110内の流れを乱さないために十分小さい必要がある。この理由からも風速センサ150として熱線式風速計を使用することが望ましい。
【0022】
電流値検出器120は、内筒111に流れる電流を検知して、この電流の値に基づいて大気イオン200の濃度を測定する。電流値検出器120は、測定した大気イオン200の濃度についての信号を大気イオン濃度演算部160に送信する。
【0023】
大気イオン濃度演算部160は、風速検出器151を介して風速センサ150から送信された信号を受信して、風速の値を記憶する。また、大気イオン濃度演算部160は、電流値検出器120から送信された信号を受信して、内筒111と外筒112の間の大気イオン200の濃度の値を記憶する。大気イオン濃度演算部160は、後述するように、風速と、電流値検出器120によって測定された大気イオン濃度の値とに基づいて、電流値検出器120によって測定された大気イオン200の濃度の値を補正する。表示用モニタ170は、補正後の大気イオン200の濃度を表示する。
【0024】
以上にように構成された大気イオン濃度測定装置1の動作について説明する。
【0025】
ファン140が駆動されると、内筒111と外筒112の間の流路115において、大気イオン200を含む空気が、内筒111と外筒112の長軸方向、すなわち、図1に矢印で示す方向に流通させられる。空気中の大気イオン200は、ファン140によって生じる空気の流れとともに、円筒部110の入口113から円筒部110内に流入し、内筒111と外筒112の間の流路115を流通して、円筒部110の出口114から流出する。
【0026】
内筒111と外筒112との間には、内筒111と外筒112の半径方向に電界が形成されている。そのため、内筒111と外筒112の間を流通する大気イオン200は、内筒111と外筒112の間に形成された電界から力を受けて放物運動する。内筒111と外筒112の間の空気の流れと、電界の強度と、内筒111と外筒112の長さを適切に調節すれば、大気イオン200は、円筒部110から流出する前に、内筒111の外周表面に接触する。内筒111は電気的に接地されているので、大気イオン200が内筒111外表面に接触すると、内筒111に電流が流れる。
【0027】
電流値検出器120は、この電流の値に基づいて、大気イオン200の濃度を測定する。電流値検出器120が測定する大気イオン200の濃度測定値をφ[個/m]とする。φ[個/m]の値は、従来の大気イオン濃度測定装置で計測される値と同様に、円筒部110内での大気イオン200の自己消失の影響が考慮されていない値である。電流値検出器120は、大気イオン濃度の測定値φ[個/m]についての信号を大気イオン濃度演算部160に送信する。大気イオン濃度演算部160は、大気イオン濃度の測定値φ[個/m]を記憶する。
【0028】
大気イオン濃度測定装置1においては、電流値検出器120が円筒部110内の大気イオン濃度φ[個/m]を測定するとともに、風速センサ150が円筒部110内の風速u[m/s]を測定する。風速センサ150は、測定した風速u[m/s]についての信号を、風速検出器151を介して大気イオン濃度演算部160に送信する。大気イオン濃度演算部160は、風速u[m/s]の値を記憶する。
【0029】
次に、大気イオン濃度演算部160での処理動作を説明する。
【0030】
図2は、大気イオン濃度測定装置における処理動作を順に示すフローチャートである。
【0031】
図2に示すように、ステップS1では、上述のようにして、電流値検出器120が大気イオン濃度φ[個/m]を測定する。ステップS2では、大気イオン濃度演算部160が大気イオン濃度の測定値φ[個/m]を記憶する。ステップS3では、風速センサ150が風速u[m/s]を測定する。ステップS4では、大気イオン濃度演算部160は、風速u[m/s]を記憶する。
【0032】
ステップS5では、大気イオン濃度演算部160は、電流値検出器120によって測定された大気イオン200の濃度φ[個/m]を真の値φ[個/m]に補正する。電流値検出器120によって測定された大気イオン200の濃度φ[個/m]は、次のようにして真の値φ[個/m]に補正される。
【0033】
円筒部110内においては、円筒部110の長軸方向の風速はu[m/s]で一定であり、円筒部110の半径方向には空気の流れは速度を持たない。従って、大気イオン濃度プロファイル(大気イオン濃度分布)は、円筒部110の入口113からの距離zについての一次元の問題とみなせる。
【0034】
図3は、円筒部内における、大気イオンを含む空気の流れを簡略化して模式的に示す図(A)と、円筒部内の大気イオン濃度プロファイルを示す図(B)である。
【0035】
図3の(A)に示すように、長さL[m]の円筒部110の入口113における大気イオン200の濃度をφin[個/m]、円筒部110の出口114における大気イオン200の濃度をφout[個/m]とする。円筒部110の内部においては、φin[個/m]の濃度で流入した大気イオン200の一部が自己消失により消失し、大気イオン200は、円筒部110の出口114においては濃度φout[個/m]となって円筒部110から出てくる。このような円筒部110内における大気イオン濃度プロファイルは、次の1次元移流拡散方程式を解くことで得られる。
【0036】
【数1】

【0037】
ここで、ρ[kg/m]は空気密度、u[m/s]は空気の流速、すなわち、風速、φ[個/m]は大気イオン濃度(数密度)、Γ[kg/m・s]は大気イオン200の質量拡散係数である。また、f(φ)は大気イオン200の自己消失項であり、大気イオン濃度φの関数として与えられる。式(1)においては、左辺は対流による大気イオン200の輸送を表し、右辺第一項は拡散による大気イオン200の輸送を表し、右辺第二項は大気イオンの自己消失項である。式(1)は、対流と、拡散と自己消失の項が釣り合っていることを意味する。式(1)の右辺第一項の拡散項は、対流項に比較して通常無視できる程小さい。よって式(1)の拡散項は省略できるので、式(1)を次式のように簡略化できる。
【0038】
【数2】

【0039】
式(2)の両辺を積分すれば直ちに円筒部110内の大気イオン濃度プロファイルの式が得られる。ここで、大気イオン200の消失項には次式を用いるのが妥当である。
【0040】
【数3】

【0041】
k[kg/m・s]は自己減衰速度定数であり、測定対象の大気イオン200に応じて実験により求められる。kを実験により求める手順は以下の通りである。
【0042】
すなわち、まず、ある密閉空間内で測定対象の大気イオン200を発生させ続け、大気イオン濃度が定常状態に達したのを確認した後、大気イオン200の発生を停止する。その後、空間内の大気イオン濃度の時間変化を記録し、まず、縦軸を大気イオン濃度φ、横軸を時間t[s]としてプロットする。続いて、このプロットの結果から大気イオン濃度の時間微分値dφ/dtを得て、縦軸をdφ/dt、横軸をφとしてプロットする。縦軸をdφ/dt、横軸をφとして得られたプロットの結果に対し、パラメータフィッティングを行い、自己減衰速度定数kを得ることができる。
【0043】
式(3)を式(2)に代入し、両辺を積分することによって、以下のように大気イオン濃度プロファイルの式が得られる。
【0044】
【数4】

【0045】
式(4)の大気イオン濃度プロファイルを、大気イオン200を測定する円筒部110の長さ方向(z方向)に0からLまで積分し、流路115の断面積A[m]をかけたものが、実際の測定において円筒部110内に存在する大気イオン200の個数、すなわち、測定される大気イオン200の個数に等しい。したがって、大気イオン濃度測定値をφ[個/m]とすると、次の式(5)の関係がある。
【0046】
【数5】

【0047】
式(5)を計算することによって、真の大気イオン濃度φinが次式で得られる。
【0048】
【数6】

【0049】
ステップS5では、大気イオン濃度演算部160が、式(6)に基づいて、電流値検出器120によって測定された円筒部110内の大気イオン濃度φ[個/m]と、風速u[m/s]とを用いて、大気イオン200の自己消失を補正した大気イオン200の濃度を得る。
【0050】
ステップS6では、このようにして得られた、補正後の大気イオン200の濃度φ[個/m]を表示用モニタ170に表示する。
【0051】
以上のように、大気イオン濃度測定装置1は、大気イオン200を含む気体が流通するための流路115と、流路115内の大気イオン200の濃度を測定するための内筒111と外筒112と電流値検出器120と、流路115内の風速を検知するための風速センサ150とを備える。
【0052】
流路115内の気体の流れに乱れが生じていない場合であっても、流路115内の大気イオン200は、気体の分子運動によって互いに衝突して消滅する。そのため、流路115内の内筒111と外筒112と電流値検出器120によって測定される大気イオン200の濃度は、流路115内において分子運動によって大気イオン200が衝突して消失することによる影響を受けている。流路115内の風速を測定することによって、このような、大気イオン200が気体の分子運動によって自己消失することによる影響を排除するための値を得ることができる。
【0053】
このようにすることにより、高い精度で大気イオン200の濃度を測定することが可能な大気イオン濃度測定装置1を提供することができる。
【0054】
また、大気イオン濃度測定装置1は、内筒111と外筒112と電流値検出器120によって測定された流路115内の大気イオン200の濃度と風速センサ150によって検知された流路115内の風速とに基づいて内筒111と外筒112と電流値検出器120によって測定された流路115内の大気イオン200の濃度の値を補正するための大気イオン濃度演算部160を備える。
【0055】
このように、内筒111と外筒112と電流値検出器120によって測定された流路115内の大気イオン200の濃度と風速センサ150によって検知された風速に基づいて、内筒111と電流値検出器120によって測定された流路115内の大気イオン200の濃度の値を大気イオン濃度演算部160が補正することにより、大気イオン200が気体の分子運動によって自己消失することによる影響を排除して、高い精度で大気イオン200の濃度を測定することが可能な大気イオン濃度測定装置1を提供することができる。
【0056】
また、大気イオン濃度測定装置1は、流路115内に大気イオン200を含む気体を送風するためのファン140を備える。
【0057】
このようにすることにより、風速を制御することができる。
【0058】
また、大気イオン濃度測定装置1は、電気的に接地されている内筒111と、内筒111の外周面を覆うように配置されて所定の電圧が印加されている外筒112とを備え、流路115は、内筒111の外周面と外筒112の内周面とによって形成されている。
【0059】
このようにすることにより、大気イオン200の濃度をより正確に測定することができる。
【0060】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】この発明のひとつの実施の形態として、大気イオン濃度測定装置の全体の概略を示す図である。
【図2】大気イオン濃度測定装置における処理動作を順に示すフローチャートである。
【図3】円筒部内における、大気イオンを含む空気の流れを簡略化して模式的に示す図(A)と、円筒部内の大気イオン濃度プロファイルを示す図(B)である。
【符号の説明】
【0062】
1:大気イオン濃度測定装置、111:内筒、112:外筒、115:流路、120:電流値検出器、140:ファン、150:風速センサ、160:大気イオン濃度演算部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオンを含む気体が流通するための流路と、
前記流路内のイオンの濃度を測定するためのイオン濃度測定部と、
前記流路内の風速を検知するための風速検知部とを備える、大気イオン濃度測定装置。
【請求項2】
前記イオン濃度測定部によって測定された前記流路内のイオンの濃度と前記風速検知部によって検知された前記流路内の風速とに基づいて前記イオン濃度測定部によって測定された前記流路内のイオンの濃度の値を補正するための演算部を備える、請求項1に記載の大気イオン濃度測定装置。
【請求項3】
前記流路内にイオンを含む気体を送風するための送風部を備える、請求項1または請求項2に記載の大気イオン濃度測定装置。
【請求項4】
電気的に接地されている第1の円筒と、前記第1の円筒の外周面を覆うように配置されて所定の電圧が印加されている第2の円筒とを備え、
前記流路は、前記第1の円筒の外周面と前記第2の円筒の内周面とによって形成されている、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の大気イオン濃度測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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