説明

大腸洗浄システム

本発明は、大腸内視鏡検査などの消化管に関する処置に先立って準備をするための組成物、システム、キット、および、方法を提供する。具体的には、本発明は、水溶部と固体部とを備えた大腸洗浄システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願は、米国特許仮出願第61/171,337号明細書(出願日2009年4月21日)に基づいて優先権を主張し、同特許仮出願の開示内容は全て参照によってここに引用されるものとする。
【0002】
〔技術分野〕
本発明は、大腸内視鏡検査などの消化管に関する各種処置に先立って準備をするための組成物、システム、キット、および、方法を提供する。具体的には、本発明は、水溶部と固体部とを備えた大腸洗浄システムを提供する。
【0003】
〔背景技術〕
スクリーニング大腸内視鏡検査は、公共投資に対する最も良好な見返りが得られる検査法の1つであると考えられている(Maciosek et al. Am J Prev Med 2006; 31:52-61.、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。データの量は増加化しているのにもかかわらず、大腸内視鏡検査を受けることが推奨される米国の成人のわずか半分しか、検査を受けていない(Cancer Prevention & Early Detection Facts and Figures 2006, American Cancer Society、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。推奨に従って検査を受けることに対する主な障害の1つは、準備処置(つまり、消化管の洗浄、大腸の経管栄養、大腸内視鏡検査の準備など)の不快感である(Harewood et al. Am J Gastroenterol 2002; 97: 3186-94、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。光学式大腸内視鏡検査を行うための大腸の準備は、精度よく効率的な検査を実施するためには重要である。準備がまずいと重大な病変を見逃す率が高くなり(Froehlich et al. Gastrointest Endosc 2005;61:378-84.、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)、また、拙劣な準備が検査に手数や時間が取られる大きな原因である(Rex et al. Am J Gastroenterol 2002;97:1698-1700.、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)ことは驚くに値しない。
【0004】
大腸を清浄する方法はいくつかあり、それぞれに長所と短所がある。医師は、患者の安全性、患者の許容性、および、準備の質の各要素のバランスをとらなければならない。例えば、リン酸ナトリウム系準備剤の危険性に関するデータが増加によって、このタイプの準備剤の人気は衰えている。下剤は、例えば、マグネシウム塩、リン酸ナトリウム、または、ポリエチレングリコール(“PEG”; polyethylene glycol)を含有する緩衝生理食塩水をベースにして調製できる。時には、大腸の運動を促すために、ビサコジルが処方に加えられることもある。清浄に用いる処方にビサコジルを加えることの短所は、これによってさらなる吐き気および筋痙攣を引き起こす可能性があることである。次に、大腸内視鏡検査準備に用いる製品の現状を簡単にまとめる。
【0005】
〔マグネシウム塩系準備剤〕
クエン酸マグネシウムなどのマグネシウム塩は、大腸のムコサールイオンの分泌を促すことが知られている(Izzo et al. Br J Pharmacol. 1994 Sep;113(1):228-32、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。一般の薬店で販売されているクエン酸マグネシウム溶液をいまだに準備剤として使用している胃腸科医は、ほとんどいない。大腸内視鏡検査の準備のために考案された、マグネシウムをベースにする溶液は、EZ−EM Corporation社が販売する独自のキットであるLOSO PREPのみである。クエン酸マグネシウムは、事前に計量済みのパウチに収納された乾燥粉末または濃縮液として提供され、前者の場合には水で液体に戻し、後者の場合には希釈した後に使用する。LOSO PREPは、準備過程において服用する5mgのビサコジル錠剤を4錠と、検査を行う朝に使用する10mgのビサコジル坐薬を1錠とを含めて販売されている。腸の準備剤としてのLOSO PREPの効力について調査した研究によれば、PEGをベースにする準備剤に類似の結果が得られたが、許容性はより良好であることが示されている(Delegge et al. Aliment Pharmacol Ther 2005; 21: 1491〜1495., Rapier et al. Gastroenterology Nursing 2006; 29(4):305-308.、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。これは、極端な低残渣食(NUTRA PREP、EZ−EM Corporation社)と組み合わせて研究されたが、同様の結果が得られた。準備過程において十分な清澄な液体を摂取しないと、電解質異常を起こす可能性がある。
【0006】
〔リン酸ナトリウム系準備剤〕
リン酸ナトリウムは浸透物質として作用して流体を大腸内に引き込むので、下剤としての効果がある。リン酸ナトリウムは、溶液(FLEET PHOSPHO−SODA EZ−PREP)または錠剤(VISICOL AND OSMOPREP)として処方可能である。これらの溶液や錠剤は、患者の視点からは最も許容性の高い大腸準備剤の1つである(Hookey et al. Am J Gastroenterol. 2004;99(11):2217-22., Lichtenstein et al.Aliment Pharmacol Ther. 2007; 26(10):1361-1370.、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。患者が準備過程において十分な量の清澄な液体を飲むことは、瀉下作用によって患者が準備中に脱水症状を起こさないことを保証するために、非常に重要である。FLEET PHOSPHO−SODA PREPは、PHOSPHO−SODAの1度目の投与とともに24オンスの流体を飲み、投与と投与との間に少なくとも24オンスの清澄な液体を飲み、2度目の投与とともに24オンスを飲むように、患者に指示している。準備過程において少なくとも必要とされる2.1Lの流体を飲まない患者は、準備の結果として、腎臓および電解質に関連する問題を起こす危険性が非常に高い。
【0007】
リン酸ナトリウム系準備剤の通例の使用過程において、リン酸塩の一部は吸収され、これが腎臓を傷める可能性があるという証拠が増えている。2003年以来、リン酸塩系準備剤(具体的にはFLEETS PHOSPHO−SODAおよびVISICOL)を服用する患者における急性および慢性のリン酸塩腎症についての報告が現れ始めた(Desmeules et al. NEJM. 200:349(10):1006-7.、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。現在、FDAは、大腸の準備のためのリン酸塩の使用に関連した30件を超える腎損傷の事例をウェブサイトにリストアップしている。FDAの報告は、リン酸塩系準備剤に用いる高い投与量(60g以上のリン酸ナトリウム)に関連するものである。48gのリン酸ナトリウムを含有するOSMOPREP(登録商標)の使用については1件の報告もされていない。現在、どの処方においても、リン酸ナトリウムは60g未満に抑えられている。腎臓学の文献に掲載された最近の研究には、リン酸塩系の大腸準備剤を服用した患者において、急性腎障害の相対危険度はコントロールの1.5倍〜3.6倍であると記載されている(Markowitz et al. J Am Soc Nephrol 2005;16:3389-96、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。この合併症を起こす危険性が高い患者の例としては、年齢が57歳を超える人、高血圧や先行するCKDなどを含めた同時罹患率が極めて高い人、アンジオテンシン変換酵素(“ACE”; angiotensin converting enzyme)阻害剤またはアンジオテンシン受容体遮断薬(“ARB”; angiotensin receptor blocker)のいずれかを服用している患者などがあげられる。リン酸ナトリウム系準備剤についてはこのような問題が発生するので、例えばMayo ClinicおよびUniversity of Pennsylvaniaの研修プログラムでは、これらの準備剤が副次的な地位に格下げされた。ごく最近になって、2008年12月に、FDAは、VISICOLおよびOSMOPREPに対して黒枠警告を適用して、重大な腎損傷を起こす危険性を強調した。その直後、C.B. Fleet Company社は、大腸準備剤として使用した場合の腎損傷の危険性を理由に、自発的にFLEETS PHOSPHO−SODAを市場から回収した。
【0008】
〔ポリエチレングリコール(PEG)系準備剤〕
PEGを含有する緩衝生理食塩水は、ほぼ30年間市販されている。このような緩衝生理食塩は、流体と電解質とのバランスについては患者に与える危険性が比較的低いものの、摂取する流体の体積自体が大きく、さらに、一部の緩衝生理食塩水は嗜好性が乏しいことも重なって、慣れない患者には人気がない。PEGをベースにする製品は種々の商品名で販売されている(例えば、GO−LYTELY、COLYTE、NULYTELY、HALFLYTELY、GLYCOPREP、MOVIPREPなど(例えば、米国特許第7,169,381号明細書を参照;同特許出願はすべて参照によってここに引用されるものとする))。COLYTEおよびGOLYTELYは、プロトタイプ型の4Lの大腸経管栄養準備剤であり、その塩味、吐き気、および、筋痙攣のために、大部分の患者は不満を訴える。NULYTELYはGOLYTELY(登録商標)の改良型として開発され、硫酸塩を浸透物質として含有しておらず、したがって浸透圧作用を向上させるためにPEGの濃度が高く、さらに、嗜好性を改善するために調味セット(flavor packs)が追加されている。体積は4Lのままである。PEG系準備剤が進化した最新の製品はHALFLYTELYおよびMOVIPREPであり、どちらも2Lの準備剤溶液である。HALFLYTELYは、大腸を空にすることを助けるために準備過程において服用する、5mgのビサコジル錠剤2錠を含めて販売されている。MOVIPREPはビサコジルを必要としないが、準備過程においてさらに1Lの清澄な液体を摂取することが必要である。一般に、2LのPEG系準備剤の方が、4LのPEG系準備剤に比べると許容性は良好であるが、清浄効果は低い。
【0009】
人気を集めつつある1つのトレンドは、準備剤の半分だけを検査前日の夜に服用し、残りを検査前の早朝に服用する、分割投与スケジュールである。この分割スケジュールによって、患者の許容性が向上する(Aoun et al. Gastrointest. Endosc. 2005;62(2):213-8.、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。どの1度に投与する体積を減らしても、吐き気および筋痙攣は低減する。回腸の流出液(粘膜、胆汁、および、脱落した細胞)が、1度に投与する分の準備剤を服用した後の一晩で、盲腸および右大腸内に蓄積する可能性がある。この物質は、分割投与スケジュールの朝の投与分によって洗い流されることが多い。分割スケジュールを実施するためには、朝の投与分を検査の3時間〜5時間前に服用するために、患者は早朝に起床する必要がある。新しい準備剤の中には、分割投与として考案されている(FLEET’S PHOSPHO−SODA、VISICOL、OSMOPREP、および、MOVIPREP)。4LのPEG系準備剤も分割投与として処方可能であり、通常夜に3L、早朝に1Lを服用する。
【0010】
準備前および準備中の食事内容を改善すれば、患者の許容性が向上する。準備剤を服用する日(大腸内視鏡検査の前日)に、清澄流動食だけではなく、極端な低残渣食を使用すれば、大腸の清浄の質を低下させずに、処方に対する許容性を改善する可能性があることを示唆するデータがある(Scott et al. Gastroenterol. Nurs. 2005; 28:133-139、同文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする)。事前に包装された低残渣食が、E−Z−EM社によってNUTRA−PREPという商品名で販売されている。
【0011】
典型的な消化管の洗浄用調合物については、米国特許出願第2007/0098764号明細書、米国特許出願第2007/0298008号明細書、Fordtran et al. Gastroenterology 1990:98:11-16.、Ernstoff et al. Gastroenterology 1983:84:1512-6.、Davis et al. Gastroenterology. 1980:78:991-995.に記載されている。なお、これらの特許出願および文献の内容は参照によってすべてここに引用されるものとする。
【0012】
必要とされているのは、患者の許容性を改善し、安全性および効力を維持する改良型システムおよび方法である。
【0013】
〔発明の概要〕
いくつかの実施形態において、本発明は、水溶液の形態で投与される、1投与量毎に包装された複数投与量の美味な浸透物質と、複数投与量の電解質とを備えたキットを提供する。いくつかの実施形態では、上記浸透物質はPEGを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質は炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、および、塩化カリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質は硫酸ナトリウムをさらに含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質はアスコルビン酸および/またはアスコルビン酸ナトリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質は例えば硫酸マグネシウムやクエン酸マグネシウムなどのマグネシウム塩をさらに含有する。いくつかの実施形態では、上記複数投与量の電解質は、丸剤、カプセル、錠剤、ゲルカプセル(gel−cap)、ペーストまたは懸濁液が充填されたゲルカプセル、カプセルとして投与するために極小カプセルに収められた塩、または、液体中で懸濁している塩を包含する。いくつかの実施形態では、本発明のキットは、複数投与量の調味済み飲用混合物、または、複数のパッケージに収められたその他の風味剤をさらに備えている。いくつかの実施形態では、上述の1投与量毎に包装された複数投与量の美味な浸透物質は、4投与量〜12投与量の浸透物質を包含する。ただし、これより多い量、または、少ない量を用いてもかまわない。いくつかの実施形態では、上記複数投与量の電解質は、浸透物質1投与量当たり2投与量〜8投与量の電解質を包含する。ただし、これより多い量、または、少ない量を用いてもかまわない。
【0014】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(a)1投与量毎に包装された複数投与量の浸透物質と、1投与量毎に包装された複数投与量の電解質とを提供するステップと、
(b)複数投与量の浸透物質のうちの1投与量以上を水またはその他の溶媒(例えばその他の水性溶媒)に溶解させるステップと、
(c)上記複数投与量の浸透物質のうちの水またはその他の溶媒に溶解させた1投与量以上を、被験体に投与するステップと、
(d)複数投与量の電解質のうちの1投与量以上を被験体に投与するステップと、
(e)上記被験体が上記複数投与量の浸透物質および複数投与量の電解質をすべて服用し終えるまで、ステップ(b)〜ステップ(d)を繰り返すステップと、
(f)上記被験体の大腸から便を排出するステップと、
(g)上記被験体から得られた便を分析するステップと、
(h)上記被験体に対して診断または外科手技を実施するステップとの、1つ以上のステップを含む、大腸に関連する処置の準備を被験体にさせる方法を提供する。いくつかの実施形態では、上記方法はステップ(a)〜ステップ(e)を含むか、または、ステップ(a)〜ステップ(e)からなるかのいずれかである。いくつかの実施形態では、上記美味な浸透物質はPEGを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質は炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、および、塩化カリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質は硫酸ナトリウムをさらに含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質はアスコルビン酸および/またはアスコルビン酸ナトリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質は例えば硫酸マグネシウムやクエン酸マグネシウムなどのマグネシウム塩をさらに含有する。いくつかの実施形態では、上記複数投与量の電解質は、丸剤、カプセル、錠剤、ゲルカプセル(gel−cap)、ペーストまたは懸濁液が充填されたゲルカプセル、カプセルとして投与するために極小カプセルに収められた塩、または、液体中で懸濁している塩を包含する。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、複数投与量の調味済み飲用混合物を含めた、複数のパッケージに収められた風味剤を提供するステップをさらに含み、上記調味済み混合物は上記複数投与量の下剤とともに水またはその他の溶媒に溶解される。いくつかの実施形態では、被験体の大腸から便を排出するステップは、消化済みまたは未消化の食物および便を大腸から排出して大腸を空にすることを含む。
【0015】
〔発明の詳細な説明〕
いくつかの実施形態において、本発明は、大腸に関連する医学的処置(例えば大腸内視鏡検査)に先立って患者に準備させるための組成物、システム、キット、および、方法を提供する。具体的には、いくつかの実施形態では、本発明は、水溶部と固体部とを備えた大腸洗浄システムを提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、水溶液と、カプセル、丸剤、錠剤、または、その他のデリバリーモードとの両方を使用して、現在のPEG(ポリエチレングリコール)系準備剤に比べて嗜好性を改善し、現在の錠剤の準備剤に比べて安全性を改善する大腸洗浄システムを提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、大腸準備処置に対する患者のコンプライアンスを改善する。いくつかの実施形態では、本発明は、大腸内視鏡検査などの消化管に関する各種処置の精度を改善する。いくつかの実施形態では、本発明は、多成分システム(例えば2成分、3成分、4成分以上など)を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、(1)美味な浸透物質と(2)電解質成分との2つの成分を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、(1)複数投与量の浸透物質と、(2)複数投与量の電解質との2つの成分を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、(1)PEG水溶液と、(2)塩の丸剤との2つの成分を提供する。いくつかの実施形態では、該塩の丸剤は、腸内で浸透物質として作用し得る、例えば硫酸塩および/またはマグネシウム塩などの電解質を含有してもよい。
【0016】
いくつかの実施形態において、本発明は、美味な浸透物質成分を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、大腸を空にするために、刺激剤、潤滑剤、および/または含塩緩下剤を提供する。いくつかの実施形態では、本発明の別の下剤が、膨張性薬剤、便軟化剤、界面活性物質、潤滑剤、軟化薬、水和剤、浸透剤、生理食塩水、高浸透剤(例えばPEG)、刺激剤、刺激物質、セロトニン受容体刺激剤などから選択されてもかまわないが、これらの選択肢に限定されるものではない。いくつかの実施形態では、本発明は、大腸および結腸内の消化済みおよび未消化の残渣食物の排出を加速するように作用する。いくつかの実施形態では、本発明の下剤は、所望の時間内(例えば30分間未満、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、12時間超など)に便通を誘発するように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態において、本発明の上記美味な浸透物質成分はポリエチレングリコール(PEG)成分である。いくつかの実施形態では、本発明はポリ(エチレンオキシド)(PEO)またはポリオキシエチレン(POE)成分を含有する。いくつかの実施形態では、本発明のPEGオリゴマーおよび/または重合体は、20,000g/mol未満(例えば、20000g/mol未満、15000g/mol未満、12000g/mol未満、10000g/mol未満、8000g/mol未満、6,000g/mol未満、4,000g/mol未満、2000g/mol未満、1000g/mol未満)の分子量または平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本発明の上記PEGオリゴマーおよび/または重合体は、105g/molを超える(例えば、200g/molを超える、300g/molを超える、400g/molを超える、500g/molを超える、750g/molを超える、1000g/molを超える、2000g/molを超える、4000g/molを超える、6000g/molを超える)分子量または平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本発明の上記PEGオリゴマーおよび/または重合体は、1450Da(ダルトン)以上、8000Da以下の分子量または平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本発明の上記PEGオリゴマーおよび/または重合体は、約3350Da、または、3350Daの分子量または平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本発明は、水または水溶液に溶解させたPEGを提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、水または水溶液に溶解するように構成された乾燥PEGを提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、水または水溶液で希釈されるように構成されたPEGの濃縮溶液を提供する。いくつかの実施形態では、本発明のPEGは、毒性が低い。いくつかの実施形態では、本発明のPEG成分は、緩下剤および/または下剤として作用する(例えば、摂取すると、便通を誘発する、および/または、便を軟化させる)。いくつかの実施形態では、PEGは高浸透剤である。いくつかの実施形態では、上記下剤成分は、乾燥粉末の形態のPEGからなるか、または、水に溶解したPEGからなる(つまりPEGおよび水からなる)かのいずれかである。
【0018】
いくつかの実施形態において、上記美味な浸透物質成分は塩を全くまたはほとんど含有しない。いくつかの実施形態では、上記美味な浸透物質成分は、PEG成分の一部として(例えばPEG製造時の副生成物として)提供される塩以外の塩を一切含有しない。いくつかの実施形態では、上記美味な浸透物質成分は、1つ以上の塩、すなわち、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム(例えば、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウムなど)、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、炭酸水素カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、アスコルビン酸、および、アスコルビン酸ナトリウムを含有しない、ほぼ含有しない、または、機能的には含有しない(つまり、塩は存在するが、大腸洗浄に対して役に立つほど十分な濃度ではない)。
【0019】
いくつかの実施形態において、本発明は、電解質成分を提供する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は1つ以上の塩を含有するか、または、1つ以上の塩からなるかのいずれかである。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、固体の形態での経口投与に適した固体の形態で提供される。いくつかの実施形態では、本発明の上記電解質成分は1つ以上の陽イオン(例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなど)を含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は陰イオン(例えば、炭酸水素塩、塩化物、リン酸塩、硫酸塩など)を含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、および、塩化カリウムを含有するか、または、これらからなるかのいずれかである。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、および、塩化カリウムを含有するか、または、これらからなるかのいずれかである。いくつかの実施形態では、本発明の上記電解質成分は、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム(例えば、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウムなど)、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、炭酸水素カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムなどを含有するか、または、これらからなるかのいずれかである。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、錠剤/カプセルの形態で、水性浸透物質1L毎の服用量が30g以下(例えば30g、25g、20g、15g、10g、5g、0gなど)の硫酸ナトリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、錠剤/カプセルの形態で、水性の下剤1L毎の服用量が10g以下(例えば10g、8g、6g、4g、2g、0gなど)の炭酸水素ナトリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、錠剤/カプセルの形態で、水性の下剤1L毎の服用量が20g以下(例えば20g、16g、12g、8g、4g、0gなど)の塩化ナトリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、錠剤/カプセルの形態で、水性の下剤1L毎の服用量が5g以下(例えば5g、4g、3g、2g、1g、0gなど)の塩化カリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、錠剤/カプセルの形態で、水性の下剤1L毎の服用量が20g以下(例えば20g、16g、12g、8g、4g、0gなど)のアスコルビン酸ナトリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、錠剤/カプセルの形態で、水性の下剤1L毎の服用量が20g以下(例えば20g、16g、12g、8g、4g、0gなど)のアスコルビン酸を含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、錠剤/カプセルの形態で、水性の下剤1L毎の服用量が10g以下(例えば10g、8g、6g、4g、2g、0gなど)のクエン酸マグネシウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、錠剤/カプセルの形態で、水性の下剤1L毎の服用量が100g以下の塩(例えば100g、80g、60g、40g、20g、0gなど)を含有する。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、大腸洗浄を受けている被験体において適切な電解質レベルを維持するように構成される。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、大腸内視鏡検査のための下剤を用いた準備処置を受けている被験体において適切な電解質レベルを維持するように構成される。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、複数投与量に分けて投与され、被験体の胃の中で混ざるように構成される。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、被験体の胃の中で混ざり、血漿に対してほぼ等張性を有する電解質溶液を提供するように構成される(例えば、230mM〜330mM、270mM〜290mM、280mMなど)。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、被験体の胃の中で混ざり、血漿に対してわずかに高浸透圧性を有する電解質溶液を提供するように構成される(例えば280mM〜400mMなど)。いくつかの実施形態では、電解質の1投与量(例えば錠剤、カプセル、丸剤など)毎に300mg〜1000mgの固体物質(例えば、電解質、賦形剤など)を含有する(例えば、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mgなど)。いくつかの実施形態では、1投与量当たりの固体物質の質量または体積は、被験体に投与する投与回数と投与量との間でバランスが取れるように選択される。いくつかの実施形態では、上記電解質成分は、購入者が一般の薬店で販売されている浸透物質(例えばPEG 3350)と組み合わせられるように、カプセル、錠剤、ゲルカプセルなどとして販売される。
【0020】
いくつかの実施形態において、本発明は、美味な浸透物質成分と電解質成分とを、摂取可能な投与量で提供する。いくつかの実施形態では、上記浸透物質(例えばPEG)は、乾季した形態(例えば粉末や顆粒状など)で提供される。いくつかの実施形態では、上記浸透物質(例えばPEG)は、溶媒(例えば水)に溶解するように構成された乾燥体積で提供される。いくつかの実施形態では、上記浸透物質(例えばPEG)は、都合のいい体積(例えば250ml、500ml、1L、8オンス、16オンス、24オンスなど)の溶媒(例えば水)に溶解するように構成された乾燥体積で提供される。いくつかの実施形態では、上記浸透物質(例えばPEG)は、重量をベースにする一定分量(aliquot)(例えば5g、10g、15g、20g、25g、29.5g、35g、40g、45g、50g、55g、60gなど)で提供される。いくつかの実施形態では、上記浸透物質(例えばPEG)の量は、規定された体積水(例えば、8オンスの水に対して15gのPEG、500mlの水に対して29.5gのPEG、500mlの水に対して52.5gのPEG、1Lの水に対して60gのPEGなど)に溶解するように構成される。いくつかの実施形態では、上記美味な浸透物質(例えばPEG)を溶解させる溶媒(例えば水)を減らして、生成する溶液の濃縮を下げ、溶液中における浸透物質の存在をより良好に隠してもかまわない。いくつかの実施形態では、上記浸透物質(例えばPEG)を溶解させる溶媒(例えば水)を増やして、生成する溶液の濃度を上げ、被験体がより小さな体積の液体を飲めば済むようにしてもかまわない。いくつかの実施形態では、ある体積の浸透物質(例えばPEG)を、所望の清浄作用を誘発するために適切なある体積の溶媒(例えば水)に溶解させる。いくつかの実施形態では、本発明は複数投与量の浸透物質を提供し(例えば2投与量、3投与量、4投与量、5投与量、6投与量、7投与量、8投与量、9投与量、10投与量、10を超える投与量など)、各投与量はそれぞれ別の溶媒に溶解させる。いくつかの実施形態では、提供される投与量の累積的な量は、準備処置において服用される浸透物質の総量(例えば、4L、3L、2Lなど)に等しい。
【0021】
いくつかの実施形態において、本発明は風味剤を提供する。この風味剤は、浸透物質成分の一部として処方されていてもよい。同様に、上記風味剤は、別々に提供されて、投与の前に浸透物質成分と混合されてもよい。上記風味剤は、固体(例えば粉末)として提供されてもよく、液体として提供されてもよい。いくつかの実施形態では、上記風味剤は、液体の形態で提供されて、浸透物質成分をデリバリーするための液体キャリアとして作用する。いくつかの実施形態では、乾燥浸透物質成分(例えばPEG)および乾燥風味剤が、投与の前に水に添加される。本発明は、風味剤の特徴によって限定されない。いくつかの実施形態では、上記風味剤は、市販の飲用混合物質(例えばCRYSTAL LIGHTやHI−Cなどの飲用混合物)である。いくつかの実施形態では、本発明は、個別のパッケージに収められた複数の一定分量(aliquot)の調味済み飲用混合物を提供する。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物を収める各パッケージは、ある体積の水を味付けするように構成される。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物を収める各パッケージは、本発明によって提供されるある投与量の浸透物質(例えばPEG)を溶解させるために必要とされる水の体積に対応する、ある体積の水を味付けするように構成される(例えば250ml、500ml、1000ml、2000ml、4000mlなど)。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物は、適切な体積の水に溶解させると、調味済み飲料を生成する。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物は、被験体にとって比較的受け入れやすい(例えば、美味しい、飲みやすいなど)飲料水(例えば、大きな体積の水、溶解した浸透物質を含有する水など)を生成する。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物は、任意の適した風味(例えばサクランボ、イチゴ、スイカ、ブドウ、レモンライム、バナナ、アイスティー、レモネード、リンゴ、オレンジなど)で提供されてもよい。いくつかの実施形態では、本発明は、種々の風味の調味済み飲用混合物を提供し、被験体は水に溶解した浸透物質を連続して投与されても異なる風味を味わうことができるようになり、味に飽きることを軽減または回避することができる。いくつかの実施形態では、溶解浸透物質を含有する調味水は、溶解浸透物質(例えばPEG)を含有しない調味水と識別不能、または、ほとんど識別不能である。いくつかの実施形態では、例えば着色剤、アルコール、薬物などの他の成分が、浸透物質の投与とともに提供される。
【0022】
いくつかの実施形態において、本発明は、0.5Lの水(例えば標準的なサイズの水筒)に溶解可能な1投与量毎に包装されたPEG(例えば29.5g)を提供する。いくつかの実施形態では、上記PEGおよび水溶液は、調味した上で、または、調味せずに服用される(例えばCRYSTAL LITEなど)。いくつかの実施形態では、複数投与量(例えば0.5Lの水に29.5gのPEG)が使用され、患者の体格、年齢、健康状態、および/または、物理的な特性に適した総容積が得られる(例えば、1L(2投与量)、1.5L(3投与量)、2L(4投与量)、2.5L(5投与量)、3L(6投与量)、3.5L(7投与量)、4L(8投与量)、4.5L(9投与量)、5L(10投与量)、5.5L(11投与量)、6L(12投与量)、6.5L(13投与量)、7L(14投与量)、7.5L(16投与量)、8L(16投与量)、8.5L(17投与量)、9L(18投与量)、9.5L(19投与量)、10L(20投与量)、10L超(20投与量超)など)。いくつかの実施形態では、本発明は、0.5Lの水(例えば標準的なサイズの水筒)に溶解可能な1投与量毎に包装されたPEG(例えば52.5g)を提供する。いくつかの実施形態では、上記PEGおよび水溶液は、調味した上で、または、調味せずに服用される(例えばCRYSTAL LITEなど)。いくつかの実施形態では、複数投与量(例えば0.5Lの水に29.5gのPEG)が使用され、患者の体格、年齢、健康状態、および/または、物理的な特性に適した総容積が得られる(例えば、1L(2投与量)、1.5L(3投与量)、2L(4投与量)、2.5L(5投与量)、3L(6投与量)、3.5L(7投与量)、4L(8投与量)、4.5L(9投与量)、5L(10投与量)、5.5L(11投与量)、6L(12投与量)、6.5L(13投与量)、7L(14投与量)、7.5L(16投与量)、8L(16投与量)、8.5L(17投与量)、9L(18投与量)、9.5L(19投与量)、10L(20投与量)、10L超(20投与量超)など)。いくつかの実施形態では、PEGの投与量および水の体積が、包装、販売、服用などの便宜を考慮して調節される。いくつかの実施形態では、ある数の投与量(例えば、0.5L分を1投与量とする)が、患者の体格、年齢、性別などに基づいて患者に合わせて選択される。こうすることによって、いくつかの実施形態では、一部の患者は4Lの生成物を服用する必要がなくなり、これより少なく服用しやすい量を服用すればよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、本発明は、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、および、塩化カリウムから選択された(ただしこれらの例に限定されるものではない)塩を含有するカプセル、丸剤、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、錠剤を提供する。いくつかの実施形態では、事前に選択したある数の投与量(例えばカプセルなど)の塩が、1投与量の溶解した浸透物質(例えばPEG溶液)とともに、被験体によって服用される(例えば、1投与量の塩/1投与量のPEG、2投与量の塩/1投与量のPEG、2投与量の塩/1投与量のPEG、3投与量の塩/1投与量のPEG、4投与量の塩/1投与量のPEG、5投与量の塩/1投与量のPEG、6投与量の塩/1投与量のPEG、7投与量の塩/1投与量のPEG、8投与量の塩/1投与量のPEG、9投与量の塩/1投与量のPEG、10投与量の塩/1投与量のPEG、10投与量超の塩/1投与量のPEGなど)。いくつかの実施形態では、事前に選択したある数の投与量(例えばカプセルなど)の塩が、各0.5Lの投与量のPEG溶液とともに、被験体によって服用される。いくつかの実施形態では、上記PEGおよび塩の混合が胃の中で行われ、PEGと塩とを含有する溶液を生成する。いくつかの実施形態では、複数の浸透物質成分(例えばPEG成分)および複数の塩成分(例えば電解質)を混合することによって生成された、規定された体積の水中にPEGと塩とを含有する溶液は、結果的に、使用されている標準的な調合物(例えばMOVIPREP、GOLYTELY、NULYTELYなど)に類似または同一の組成および濃度を有する溶液になる。
【0024】
いくつかの実施形態において、浸透物質および塩溶液の一般に使用される、または、標準的な調合物は、100g/LのPEG−3350、7.5g/Lの硫酸ナトリウム、2.69g/Lの塩化ナトリウム、および、1.015g/Lの塩化カリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記濃度が、0.5L、1.0L、または、2L分の投与量において存在する。いくつかの実施形態では、下剤および塩溶液の一般に使用される、または、標準的な調合物は、60g/LのPEG−3350、5.68g/Lの硫酸ナトリウム、1.46g/Lの塩化ナトリウム、1.68g/Lの炭酸水素ナトリウム、および、0.745g/Lの塩化カリウムを含有する。いくつかの実施形態では、上記濃度が、0.5L、1.0L、または、2L分の投与量において存在する。いくつかの実施形態では、PEGおよび電解質の一般に使用される、または、標準的な調合物の混合溶液は、125mEq/Lのナトリウム、10mEq/Lのカリウム、20mEq/Lの炭酸水素塩、80mEq/Lの硫酸塩、35mEq/Lの塩化物、および、18mEq/Lのポリエチレングリコール−3350を含有する。
【0025】
いくつかの実施形態において、本発明は、大腸に関連する医学的処置または消化管の医学的処置に先立って患者に準備させるための組成物、システム、キット、および、方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、大腸内視鏡検査、カプセル内視鏡、シングルバルーン内視鏡(single−−balloon enteroscopy)およびダブルバルーン内視鏡(double−balloon enteroscopy)、内視鏡的噴門部縫縮術、超音波内視鏡検査(“EUS”; endoscopic ultrasound)、食道胃十二指腸内視鏡検査(“EGD”; esophagogastroduodenoscopy)、内視鏡的逆行性胆膵管造影(“ERCP”; endoscopic retrograde cholangiopancreatography)、食道pH値試験、軟性S状結腸内視鏡検査(“Flex Sig” flexible sigmoidoscopy)、水素呼気試験、肝生検、胃瘻(“PEG”; percutaneous endoscopic gastrostomy)、肛門直腸の機能障害の有無を調べるバイオフィードバック、術中照射(“IORT”; intraoperative radiation therapy)、診断上の消化管放射線検査(バリウム注腸、CTコロノグラフィ、CT腸運動記録、MRコロノグラフィ、および、MR腸運動記録などを含む)、外科手技(腹腔鏡下胆嚢摘出(胆嚢摘出)、結腸切除、子宮摘出、痔核切除、ヘルニア縫合、経管腔的内視鏡手術(“NOTES”; natural orifice transluminal endoscopic surgery)などを含むが、これらの例に限定されない)を含むが、これらの例に限定されない、消化管に関する処置に先立って準備過程として使用する組成物、システム、キット、および、方法を提供する。
【0026】
いくつかの実施形態において、本発明は、健康を取り戻すため、病気(例えば便秘、肝性脳症、ざ瘡、カンジダ、脳霧、脱力感、大腸のdysenertia、遺糞、便秘型過敏性腸症候群(“constipative−predominant irritable bowel syndrome”;IBS−C))に対する療法として毒素(例えば汚染物質、受動的喫煙、有害な化学物質、駆除薬など)を排出するため、および、疾患を防止するために、健康上の理由で消化済みおよび/または未消化の食物および/または便を大腸および/または消化管の他の一部から排出するための組成物、システム、キット、および、方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明の組成物、システム、キット、または、方法の投与を受けている被験体は、ヒト(例えば患者)、動物、哺乳類、ウマ、ウシ、ネコ、イヌ、ヒトを除いた霊長類、齧歯類などである。
【0027】
いくつかの実施形態において、本発明の組成物、システム、キット、および/または、方法は、任意の適した様式またはパッケージで提供されていてもよい。いくつかの実施形態では、上記美味な浸透物質は、清澄な液体(例えば水または調味済み飲料)に溶解可能な投与量の顆粒状または粉末の形態で提供される。いくつかの実施形態では、浸透物質が1投与量毎に事前に計量される。いくつかの実施形態では、浸透物質が、規定された体積(例えば、250ml、500ml、1000ml、1500ml、2000mlなど)の清澄な液体に溶解させる投与量で提供される。いくつかの実施形態では、複数投与量の下剤が、それぞれ個別の袋、ブリスター包装、コップ、瓶、ジャー、エンベロープ、および/または、容器などで提供される。いくつかの実施形態では、複数投与量の浸透物質が、複数の区画を有する単一の容器で提供される。いくつかの実施形態では、特定の数の投与量の下剤が、患者に特異的な判断基準(例えば、年齢、体格、体重、性別、医学上の状態、種属など)に合わせてキットまたはパッケージで提供される。いくつかの実施形態では、ある数の投与量の浸透物質が、臨床医および/または製造業者の指示に基づいて薬剤師によって調製および/または調合される。いくつかの実施形態では、ある数の投与量の浸透物質(例えばPEG)が、キットおよび/またはパッケージとして事前に調合され、ふさわしいキットまたはパッケージが、被験体に特異的な判断基準(例えば年齢、体格、体重、性別、医学上の状態、種属など)に基づいて被験体に対して選択される。
【0028】
いくつかの実施形態において、本発明の電解質は、1投与量毎に分けられた複数投与量(例えば丸剤、カプセル、錠剤など)で提供される。いくつかの実施形態では、各投与量の電解質は、所望の塩を公知のキャリアと組み合わせて、経口投与に適した固体準備剤を生成することによって製造される。一般に、これらの化合物は、薬理学的に容認できる液体または固体のキャリアとともに処方される。さらに、固体薬剤(例えば、錠剤、顆粒、粉末、微細粉末、および、カプセル、乾燥薬剤など)または液体薬剤が形成されるように、溶媒、分散剤、乳化剤、バッファ、安定器、賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤などが、所望に応じてそこに添加される。上記キャリアは、上記投与量の電解質の投与形態および調製形態に合わせて選択されてもよい。固体組成物を含有し経口的に投与される準備剤として調製する場合、該準備剤は、錠剤、丸剤、カプセル、粉末、微細粉末、顆粒、ゲルカプセルに収納された懸濁液などの形態で生成されてもよい。いくつかの実施形態では、上記電解質は、例えば、澱粉、ラクトース、ショ糖、マンニトール、カルボキシメチルセルロース(CMセルロース)、コーンスターチ、無機塩などと組み合わせられて、投与の便宜を補助する。さらに、経口的に投与される上記準備剤の調製時に、結合剤、崩壊剤、界面活性物質、潤滑剤、流動性増強剤、調味剤、着色剤、芳香剤などがさらに調合されてもよい。好ましくは、上記塩は、被験体において味覚面でのレスポンスを誘発しない様式で分離される。例えば、消化可能なカプセルを使用して、塩が、胃に到達するまで分離されればよい。錠剤または丸剤を形成する場合、電解質および二次的化合物または添加物が圧縮されて、経口投与に適したサイズの錠剤または丸剤を形成する。錠剤または丸剤を形成する場合、例えば、これらの錠剤または丸剤は、ショ糖、ゼラチン、または、ヒドロキシプロピルセルロースで形成される糖製コーティングで、または、所望に応じて胃または腸において可溶性を有する物質で形成されるフィルムで被覆されてもよい。カプセルの場合、電解質、および、その他の任意のキャリアおよび/または化合物は、経口投与に適したサイズの複数の合成カプセル内に収納される。カプセルは胃液に浸ると溶解し、こうして上記電解質を胃内に放出する。
【0029】
いくつかの実施形態において、本発明の電解質は、1投与量毎に分けられた複数投与量(例えば丸剤、カプセル、錠剤など)で提供される。いくつかの実施形態では、各投与量の電解質は、個別のパッケージ(例えばブリスター包装)に収められて提供される。いくつかの実施形態では、1投与量毎に分けられた電解質の一部の投与量またはすべての投与量が、複数投与量を収納可能な容器(例えば、瓶、ジャー、袋、ブリスター包装、エンベロープなど)に一緒にパッケージされる。いくつかの実施形態では、個々の投与量の電解質がより大きな複数投与量にまとめられる。いくつかの実施形態では、本発明は、電解質の複数投与量に等しい数の投与量の浸透物質を提供する(例えば、4セットの電解質の丸剤および4投与量の浸透物質)。いくつかの実施形態では、複数投与量の電解質が、複数の区画を有する単一の単位で提供される。いくつかの実施形態では、特定の数の投与量の電解質が、患者に特異的な判断基準(例えば、年齢、体格、体重、性別、医学上の状態、種属など)に合わせてキットまたはパッケージで提供される。いくつかの実施形態では、ある数の投与量の電解質が、臨床医および/または製造業者の指示に基づいて薬剤師によって調製および/または調合される。いくつかの実施形態では、ある数の投与量の浸透物質が、キットおよび/またはパッケージとして事前に調合され、ふさわしいキットまたはパッケージが、被験体に特異的な判断基準(例えば年齢、体格、体重、性別、医学の状態、種属など)に基づいて被験体に対して選択される。
【0030】
いくつかの実施形態において、本発明のパッケージおよび/またはキットは、浸透物質の溶液をより美味しくおよび/または飲みやすくするために、調味済み飲用混合物とともに提供される。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物が1投与量毎に事前に計量される。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物が、規定された体積(例えば、250ml、500ml、1000ml、1500ml、2000mlなど)の清澄な液体に溶解させる投与量で提供される。いくつかの実施形態では、複数投与量の調味済み飲用混合物が、それぞれ個別の袋、ブリスター包装、コップ、瓶、ジャー、エンベロープ、および/または、容器などで提供される。いくつかの実施形態では、本発明のパッケージおよび/またはキットは、1つ以上の異なる風味の調味済み飲用混合物(例えばバナナ、サクランボ、イチゴ、スイカ、ルートビール、パッションフルーツ、ベリーなど)とともに提供される。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物は、本発明のキットおよび/またはパッケージととともに提供されない。いくつかの実施形態では、本発明とともに使用される調味済み飲用混合物は、患者または被験体によって提供されなければならない。いくつかの実施形態では、調味済み飲用混合物は、(例えば投与量に等しいサイズの瓶に入れて)適切な体積の清澄な液体に事前に溶解させた状態で提供される。いくつかの実施形態では、適切な数の投与量の調味済み飲用混合物が、浸透物質の投与量の数に対応するように提供される。
【0031】
いくつかの実施形態において、本発明の組成物、キット、および/または、システムは、任意の適した様式で包装されてよい。いくつかの実施形態では、すべての成分が単一の容器(例えば箱、袋、容器、瓶、エンベロープなど)に入れて包装される。いくつかの実施形態では、成分が複数の容器に入れて包装される。いくつかの実施形態では、本発明のキット/パッケージングとともに指示書が提供される。この指示書は、印刷した指示書に加えて、詳細な指示書をビデオで提供するCD−ROMまたはDVD(または、その他のメディアソース)を備えていてもよい。このメディアソースは、情報、よくある質問に対する回答、トラブルシューティング、および、技術サポートをさらに提供するウェッブサイトへのリンクを備えていてもよい。
【0032】
〔本発明の使用を例示する典型的な生成物〕
以下の記載では、本特許から派生する2つの異なるプロトタイプの使用について例示する。両プロトタイプは、服用するポリエチレングリコール(PEG)の量、さらに、塩カプセルの組成および個数において異なる。生成物の仮の名称をLo−PEGおよびHi−PEGとする。Lo−PEGは、本質的に味覚および一様性では水と識別することができないが、服用しなければならないカプセルの個数が多い。Hi−PEGは、少しぬめりと油気が感じられるが、Lo−PEGを使用する塩カプセルの個数のわずか半分を使用すればよい。
【0033】
〔Lo−PEGキットの内容物〕
Lo−PEGキットには、
8パケットのPEG 3350と、
44個のカプセルとが含まれている。
PEG 3350の各パケットには、29.5gのPEG 3350が含有されている。
各カプセルには、
硫酸ナトリウム0.517g/カプセルと、
炭酸水素ナトリウム0.153g/カプセルと、
塩化ナトリウム0.133g/カプセルと、
塩化カリウム0.067g/カプセルとが含有されている。
【0034】
いくつかの実施形態において、1つのキットには8つのブリスター包装が含まれる。各ブリスター包装は1パケットのPEGと、5または6個のカプセルを含有み、この量は、500mlの瓶1本の水とともに使用するには十分である。さらに、キットには、500ml〜600mlの混合用コップ、および、使用者がキットの使用時に問題が生じた場合に備えて、調製過程についての詳細な説明やFAQ(よくある質問)を記録したDVD/CD−ROMも含まれる。
【0035】
ステップ1:
処置の3日〜5日前から低残渣食を摂取する(基本的に、果実、豆類、野菜を一切摂取しない)(これはほとんどのGIの実施時に、すべての準備剤について一般的に行われる)。
【0036】
ステップ2:
準備過程を実施する日の朝に、低残渣の朝食を摂取する(これも、ほとんどすべての準備剤について標準的に行われる)。
【0037】
ステップ3:
準備過程を実施する日の日中に清澄な液体(分泌液、ジェロー、茶、コーヒー)のランチを摂取する。
【0038】
ステップ4:
午後3時〜午後4時に、以下のようにキットを服用開始する:
PEGの29.5gのパケットを1つ、500mlの水に溶かす
好みに応じてCrystal lightを添加してもかまわない
500mlの溶液を30分〜60分間かけて飲む
上記溶液を飲む30分〜60分の間に、5つまたは6つのカプセルを飲む。5分〜10分毎にカプセルを1つ飲めばいいと思われる。
【0039】
これに続く4時間〜8時間をかけて、8パケットのPEGと44個のカプセルとをすべて飲みきるまで、上記のようにステップ4を繰り返す。
【0040】
腹部に張りを感じた場合は、服用速度を落としてもかまわない。腹部の張りは排便が始まれば消えることが多い。
【0041】
本キットは分割投与フォーマットで投与されてもよい。具体的にはキットの1/2〜3/4を処置の前日に服用し、キットの残りの1/2〜1/4をその次の(処置日の)朝に服用する。
【0042】
第2の生成物、つまりHi−PEGは、以下のように使用され、使用法は非常に類似している。
【0043】
〔Hi−PEGキットの内容物(Lo−PEGと異なる点は太字で表示)〕
Hi−PEGキットには、
8パケットのPEG 3350と、
20個のカプセルとが含まれている。
PEG 3350の各パケットには、52.5gのPEG 3350が含有されている。
各カプセルには、
炭酸水素ナトリウム0.286g/カプセルと、
塩化ナトリウム0.56g/カプセルと、
塩化カリウム0.074g/カプセルとが含有されている。
(ただし、Hi−PEGの調合物においては、硫酸ナトリウムは使用されない)。
【0044】
ステップ1:
処置の3日〜5日前から低残渣食を摂取する(基本的に、果実、豆類、野菜を一切摂取しない)(これはほとんどのGIの実施時に、すべての準備剤について一般的に行われる)。
【0045】
ステップ2:
準備過程を実施する日の朝に、低残渣の朝食を摂取する。
【0046】
ステップ3:
準備過程を実施する日の日中に清澄な液体(分泌液、ジェロー、茶、コーヒー)のランチを摂取する。
【0047】
ステップ4:
午後3時〜午後4時に、以下のようにキットを服用開始する:
PEGの52.5gのパケットを1つ、500mlの水に溶かす
好みに応じてCrystal lightを添加してもかまわない
500mlの溶液を30分〜60分間かけて飲む
上記溶液を飲む30分〜60分の間に、2つまたは3つのカプセルを飲む。10分〜20分毎にカプセルを1つ飲めばいいと思われる。
【0048】
これに続く4時間〜8時間をかけて、8パケットのPEGと20個のカプセルとをすべて飲みきるまで、上記のようにステップ4を繰り返す。
【0049】
腹部に張りを感じた場合は、服用速度を落としてもかまわない。腹部の張りは排便が始まれば消えることが多い。腹部に張りを感じると飲むのを止めて、便通があって腹部の張りが収まると飲むのを再開する人もいるが、これは全く問題ない。
【0050】
本キットは分割投与フォーマットで投与されてもよい。具体的にはキットの1/2〜3/4を処置の前日に服用し、キットの残りの1/2〜1/4をその次の(処置日の)朝に服用する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)1単位投与量または複数単位投与量の浸透物質と、
(b)電解質を含有する、1単位投与量または複数単位投与量の組成物とを備えた、キット。
【請求項2】
複数の調味セット(flavor packs)をさらに備えた、請求項1に記載のキット。
【請求項3】
複数の容器をさらに備え、
上記1単位投与量または複数単位投与量の浸透物質が、該複数の容器の少なくとも1つに収納されている、請求項1に記載のキット。
【請求項4】
上記容器が、1つまたは複数個の調味セットをさらに収納する、請求項3に記載のキット。
【請求項5】
各容器が、1単位投与量の上記浸透物質と、調味物質とを収納する、請求項3に記載のキット。
【請求項6】
上記浸透物質が、2000〜8000の平均分子量を有するPEGである、請求項1に記載のキット。
【請求項7】
上記浸透物質がPEG 3350である、請求項1に記載のキット。
【請求項8】
上記電解質が、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、アスコルビン酸、および、アスコルビン酸ナトリウムからなる群より互いに独立して選択される、請求項1に記載のキット。
【請求項9】
上記電解質が、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、および、塩化カリウムからなる群より互いに独立して選択される、請求項1に記載のキット。
【請求項10】
上記電解質の投与が、丸剤、錠剤、カプセル、ゲルカプセル(gel−cap)、極小カプセルに収められた顆粒、または、液体の形態である、請求項8に記載のキット。
【請求項11】
上記電解質の投与が、丸剤、錠剤、カプセル、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、液体の形態である、請求項9に記載のキット。
【請求項12】
上記電解質の各投与量が、0.2g〜20gの塩化ナトリウムと、0.1g〜5gの塩化カリウムと、0.1g〜10gの炭酸水素ナトリウムとを包含する、請求項1に記載のキット。
【請求項13】
0.1g〜40gの硫酸ナトリウムをさらに備えた、請求項12に記載のキット。
【請求項14】
上記電解質の投与が、丸剤、錠剤、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、カプセルの形態であり、
上記電解質の各投与量が、0.5g〜1gの塩化ナトリウムと、0.2g〜0.5gの塩化カリウムと、0.7g〜1gの炭酸水素ナトリウムと、0.1g〜4gの硫酸ナトリウムとを包含する、請求項12に記載のキット。
【請求項15】
上記電解質の各投与量が、1g〜2gの塩化ナトリウムと、0.1g〜0.3gのKClと、0.5g〜1gの炭酸水素ナトリウムとを包含する、請求項1に記載のキット。
【請求項16】
上記電解質の投与が、丸剤、錠剤、カプセル、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、液体の形態であり、
PEGの単位投与量がPEG 3350の20g〜175gである、請求項6に記載のキット。
【請求項17】
PEGの単位投与量が25g〜100gである、請求項16に記載のキット。
【請求項18】
PEGの単位投与量が25g〜35gである、請求項16に記載のキット。
【請求項19】
PEGの単位投与量が50g〜60gである、請求項16に記載のキット。
【請求項20】
塩化ナトリウム、塩化カリウム、および、炭酸水素ナトリウムを含有する、カプセル、丸剤、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、錠剤。
【請求項21】
硫酸ナトリウムをさらに含有する、請求項20に記載のカプセル、丸剤、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、錠剤。
【請求項22】
上記カプセル、丸剤、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、錠剤が、0.08g〜1.7gの塩化ナトリウムと、0.03g〜0.25gの塩化カリウムと、0.1g〜0.9gの炭酸水素ナトリウムとを含有する、請求項20に記載のカプセル、丸剤、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、錠剤。
【請求項23】
0.35g〜1.6gの硫酸ナトリウムをさらに含有する、請求項22に記載のカプセル、丸剤、ゲルカプセル、極小カプセルに収められた顆粒、または、錠剤。
【請求項24】
(a)1投与量毎に包装された複数投与量の浸透物質と、1投与量毎に包装された複数投与量の電解質とを提供するステップと、
(b)上記複数投与量の浸透物質のうちの1投与量以上を水に溶解させるステップと、
(c)上記複数投与量の浸透物質のうちの水に溶解させた上記1投与量以上を、被験体に投与するステップと、
(d)上記複数投与量の電解質のうちの1投与量以上を上記被験体に投与するステップと、
(e)上記被験体が上記複数投与量の浸透物質および複数投与量の電解質をすべて服用し終えるまで、ステップ(b)〜ステップ(d)を繰り返すステップとを含む、大腸に関連する処置の準備を被験体にさせる方法。
【請求項25】
上記被験体の大腸から便を排出するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
上記便を分析するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
上記被験体に対して診断または外科手技を実施するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
複数投与量の浸透物質および1投与量毎に包装された複数投与量の電解質が、請求項1ないし請求項23のいずれか一項に記載の浸透物質および電解質である、請求項24に記載の方法。

【公表番号】特表2012−524788(P2012−524788A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507315(P2012−507315)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/031754
【国際公開番号】WO2010/123901
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(511254402)
【氏名又は名称原語表記】BACHWICH,Dale,R.
【住所又は居所原語表記】7660 Cinnamon Ridge Drive,Rapid City,SD 57702,United States of America
【Fターム(参考)】