説明

媒体の重ね合わせ装置

【課題】媒体の搬送路に常に重ね合わせ用の部材を突出させることなく、静電気による連れ出しを確実に防止できる媒体の重ね合わせ装置を提供する。
【解決手段】媒体の重ね合わせ装置は、下側搬送部10と上側搬送部20とで媒体を挟持して搬送するもので、下側搬送部10を回転軸12A回りに回動させることで、複数の媒体を積層する重ね合わせ保留部60が形成される。重ね合わせ保留部60に媒体を搬入するときには、投げ込み搬送ローラ30と連れ出し防止ストッパ56とで媒体を挟み込むようにして重ね合わせ保留部60に送り出す。この位置で連れ出し防止ストッパ56は、重ね合わせ保留部60から媒体が送り出される方向には、媒体の移動を許容しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電気貼り付きによる保留媒体連れ出し防止機構を備える媒体の重ね合わせ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カードや、切符のような媒体を処理する装置には、複数枚の媒体を挿入し、これらに所定の処理を実施して返却するものがある。この種の装置では、顧客やオペレータが複数の媒体を一度に受け取れるように、装置内部で複数枚の媒体を重ね合わせてから発出する重ね合わせ装置を備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
従来の重ね合わせ装置では、ベルト搬送される媒体の搬送経路中にストッパが突没自在に設けられている。ストッパを上昇させると、ストッパに媒体の先端が当接して停止するので、後から搬送されてきた別の媒体が停止中の先の媒体に重ね合わされる。
【0003】
ここで、重ね合わせた媒体を処理部に搬出して、情報の記録などの所定の処理を行う際には、ローラやベルトの回転によって媒体を一枚ずつ処理部に向けて搬出するが、この際に、ローラやベルトに発生した静電気に媒体が吸着されて、媒体の処理部に他の媒体が連れ出されることがある。媒体が誤った処理部に搬出されると、搬送異常や、処理異常の原因となる。このため、重ね合わせ装置では、このような連れ出し現象を防止する手段が設けられている。従来の連れ出し防止手段としては、ローラやベルトに帯電防止処理品を使ったり、帯電防止スプレーを使用したりするものがある。また、媒体を搬送するときに、媒体に除電ブラシを接触させ、媒体の帯電を防止したり、剥離プレートを媒体に接触させて、強制的に剥離したりしたものもある。
【特許文献1】特開2005−85013号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、媒体や、ベルト等の帯電状態によっては、媒体の吸着を防止できないことがあった。剥離用に設けた部材自体に吸着することもあり、安定した効果が得難かった。媒体を搬送する場合(重ね合わせ機能無効時)に、静電気貼り付きを防止する剥離用部材を媒体自体の剛性で押し退けて進む構成では、媒体は剥離用部材で表面を擦られながら搬送されることになるので、媒体表面に傷を付け易くなり、媒体のつまりや、スキューの原因となり易かった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その主な目的は、静電気によって媒体が貼り付いた状態で媒体が連れ出されることを確実に防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する本発明は、シート状の媒体を挟んで搬送する第一の搬送部と、第二の搬送部と、前記第一、第二の搬送部の一方の端部に設けられた媒体受け渡し用の開口部と、前記第一、第二の搬送部の他方の端部に前記媒体に当接可能に設けられ、周方向に溝が形成された投げ込み搬送ローラと、前記第二の搬送部の一方の端部側を支点として前記第二の搬送部を前記第一の搬送部に対して回動させた際に形成され、複数の前記媒体を積層可能な重ね合わせ保留部と、前記重ね合わせ保留部が形成された状態で、前記投げ込み搬送ローラの前記溝に進入しつつ前記媒体の搬送経路上に配置される連れ出し防止ストッパと、を有することを特徴とする媒体の重ね合わせ装置とした。
【0006】
この媒体の重ね合わせ装置は、搬送経路中に連れ出し防止ストッパを配置すると、連れ出し防止ストッパに媒体の端部が当たって媒体の連れ出しが防止される。媒体を通常状態で搬送するときには、連れ出し防止ストッパを搬送経路から退避させると、連れ出し防止ストッパと媒体との接触が防止される。重ね合わせ保留部に媒体を搬入するときには、搬送経路中に配置された連れ出し防止ストッパと投げ込み搬送ローラとで媒体を挟持するようにして、媒体を重ね合わせ保留部に送り込む。
【0007】
本発明は、請求項1に記載の媒体の重ね合わせ装置において、前記媒体を重ね合わせる際に前記開口側の搬送経路中に前記媒体に当接可能な発出側ストッパを搬送経路に対して進退自在に設けたことを特徴とする。
この媒体の重ね合わせ装置は、搬送経路中に発出側ストッパを配置すると、開口部に向かう方向への媒体の移動が防止され、媒体を確実に集積できる。媒体を発出するときには、発出側ストッパを搬送経路から退避させると、発出側ストッパと媒体との接触が防止され、開口部から発出が可能になる。
【0008】
本発明は、請求項1に記載の媒体の重ね合わせ装置において、前記連れ出し防止ストッパは、前記重ね合わせ保留部に前記媒体が送り込まれる方向には移動可能で、前記重ね合わせ保留部から前記媒体が搬出される方向には移動不能に設けられていることを特徴とする。
この媒体の重ね合わせ装置では、重ね合わせ保留部に送り込まれた媒体が搬送部に静電付着したときには、搬送部の駆動に従って媒体が移動するが、媒体が投げ込み搬送ローラ側に移動すると、媒体の端部が連れ出し防止ストッパに突き当たる。連れ出し防止ストッパは、搬送部の駆動は妨げないが、この方向への媒体の移動は許容しないので、媒体が搬送部から脱離させられる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、連れ出し防止ストッパを搬送経路中に突没自在に設けたので、連れ出し防止ストッパを搬送経路中に配置したときには、媒体の連れ出しを確実に防止できる。第一の搬送部に対して第二の搬送部を開いて重ね合わせ保留部を形成したときには、連れ出し防止ストッパと投げ込み搬送ローラとで媒体を挟むようにして重ね合わせ保留部に媒体を送り込むことで、搬送部を開くことで形成される空間に媒体を確実に送り込む事が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に第1の実施の形態における静電気連れ出し防止機構を備えた媒体の重ね合わせ装置(以下、重ね合わせ装置という)の構成を示す。なお、この重ね合わせ装置1は、シート状の媒体の処理装置に搭載されている。媒体の処理装置は、媒体に対して印刷、パンチ、エンコードなどの各種処理を行う媒体処理部が複数搭載された構成を有し、媒体の種類や顧客などの操作に応じた処理を行うように構成されている。
【0011】
重ね合わせ装置1は、筐体2の一方の端部に媒体の挿入口(開口部)3が設けられている。挿入口3は、媒体の返却時に媒体の受け取りをする取り出し口も兼ねており、媒体を扱い易いようにガイド4が取り付けられている。挿入口3の近傍には、媒体に下方から当接可能な下側搬送部10(第二の搬送部)が設けられている。下側搬送部10は、搬送方向に延びる一対の重ね合わせアーム11を有し、重ね合わせアーム11の間に、搬送方向に沿って複数のローラ12,13,14,15が回転自在に支持されている。これらローラ12〜15には、搬送ベルト16が2条、搬送方向と平行に架け渡されている。搬送ベルト16の配置間隔は、媒体の幅よりも小さい。図1には、ローラを4つ有する例が示されているが、ローラの数は4つに限定されない。さらに、下側搬送部10は、最も挿入口3側のローラ12の回転軸12Aを支点として、ローラ15側が下がる方向に回動自在になっている。
【0012】
下側搬送部10の上方には、上側搬送部20(第一の搬送部)が設けられている。上側搬送部20は、媒体の搬送方向に複数のローラ21,22,23,24を有する。これらローラ21〜24は、筐体2に回転自在に取り付けられている。ローラ21〜24には、搬送ベルト25が2条、搬送方向に平行に架け渡されている。搬送ベルト25の配置は、下側搬送部10の搬送ベルト16の配置と略等しい。図1には、ローラを4つ有する例が示されているが、ローラの数はこれに限定されない。図2に示すように、筐体2には、駆動連結軸26が回転自在に取り付けられている。この駆動連結軸26は、ローラ24の回転軸に連結されており、不図示のモータによって回転させることができる。図1に示すように、挿入口3側(以下、一方の端部側という)の3つのローラ21〜23は、上下方向で下側搬送部10の3つのローラ13〜15に略対応した位置に配置されており、搬送ベルト16,25を介して媒体を挟持搬送するようになっている。上側搬送部20において、挿入口3と反対側で、最も媒体処理部側(以下、他方の端部側という)にあるローラ24は、投げ込み搬送ローラ30に上下方向で対応した位置に配置されている。
【0013】
投げ込み搬送ローラ30は、下側搬送部10及び上側搬送部20の他方の端部側に設けられた処理部搬送部31に回転自在に支持されている。処理部搬送部31は、媒体の処理装置の各媒体処理部に媒体を搬送するもので、複数のローラと搬送ベルトとを有する。図3に示すように、投げ込み搬送ローラ30には、回転軸方向の略中央に、周方向に沿って溝32が凹設されている。
【0014】
筐体2の底部には、駆動装置40が設けられている。駆動装置40は、ソレノイドなどを有し、リンク機構41を駆動制御するように構成されている。リンク機構41の先端部は、下側搬送部10内に入り込んでおり、ここに発出側ストッパ42が固定されている。発出側ストッパ42は、筐体2に回動自在に取り付けられると共に、リンク機構41に連結されており、リンク機構41を駆動させることで、ローラ13近傍で媒体の搬送経路中に突出する第一の位置と、送経路上から退避する第二の位置とに移動可能である。
【0015】
さらに、重ね合わせ装置1には、上側搬送部20のローラ22付近から他方の端部にかけて、移動機構50が設けられている。移動機構50は、ローラ22の上方において筐体2に固定された重ね合わせモータ51を有する。重ね合わせモータ51の回転軸には、重ねあわせ機構作動用カム(以下、カムという)52が取り付けられている。重ね合わせモータ51の下方には、カム52の外周に当接するベアリング53が配置されている。ベアリング53は、重ね合わせレバー54の上部に取り付けられている。図4に示すように、重ね合わせレバー54は、重ね合わせアーム11(図1参照)に固定されるアーム部55が固定されており、ローラ12の回転軸12A回りに回動自在である。さらに、図3及び図4に示すように、重ね合わせレバー54の他方の端部側の端部54Aは、搬送経路の上方に延びている。この端部54Aには、連れ出し防止ストッパ56が回動自在に取り付けられている。連れ出し防止ストッパ56は、戻しスプリング57で付勢されており、無負荷状態では、連れ出し防止ストッパ規制部58に当接している。このとき、連れ出し防止ストッパ56の下端が鉛直下方よりも他方の端部側に少し傾く。重ね合わせ防止ストッパ56は、搬送方向に略直交する方向の幅が投げ込み搬送ローラ30の溝32に挿入可能な大きさである。なお、重ね合わせレバー54は、不図示の戻しスプリングによって、初期状態として連れ出し防止ストッパ56が搬送経路から退避した位置にくるように付勢されている。
【0016】
次に、この実施形態の作用について説明する。
図1に示すように、下側搬送部10と上側搬送部20とが平行に配置された状態、すなわち重ね合わせ機能が無効になっているときには、下側搬送部10が上側搬送部20に沿うように配置される。このとき、発出側ストッパ42は、搬送経路の下方の第二の位置に退避させておく。連れ出し防止ストッパ56は、搬送経路の上方に退避している。駆動連結軸26によって、上側搬送部20のローラ24を図1中で反時計回りに回転させると、搬送ベルト25が反時計回りに回転する。下側搬送部10の搬送ベルト16は、搬送ベルト25に連れ回される。挿入口3から挿入された媒体は、両搬送部10,20に挟まれるようにして他方の端部に送られ、処理部搬送部31に受け渡される。処理部搬送部31は、上側搬送部20のローラ24と投げ込み搬送ローラ30とで搬出される媒体を、その媒体に適合した媒体処理部に搬送する。
【0017】
不図示の媒体処理部で所定の処理を行った後に媒体を返却するときには、駆動装置40及び移動機構50を駆動させて、重ね合わせ機構を有効にする。より詳細には、重ね合わせモータ51がカム52を回転させる。カム52によってベアリング53が下方に押圧される。図5に示すように、重ね合わせレバー54が回転軸12A回りに回動し、連れ出し防止ストッパ56の下端部が投げ込み搬送ローラ30の溝32に入り込む。この位置では、連れ出し防止ストッパ56が搬送経路中に配置される。これと同時に、重ね合わせレバー54と共に、下側搬送部10が回転軸12A回りに回動し、他方の端部側で上側搬送部20に対して下側搬送部10が開き、重ね合わせ保留部60が形成される。下側搬送部10は、上側搬送部20の搬送ベルト25に連れ回されることで回転駆動されるので、このように開いた状態では、搬送ベルト16は停止する。さらに、駆動装置40がリンク機構41を作動させて、発出側ストッパ42を搬送経路中の第一の位置に突出させる。
【0018】
媒体処理部から処理部搬送部31を通して媒体が返却されると、媒体の端面が連れ出し防止ストッパ56に当接する。連れ出し防止ストッパ56は、媒体に押圧されることで、図4に矢印で示す方向に回動して発出方向に開く。これによって、媒体の通過が可能になる。戻しスプリング57の作用によって連れ出し防止ストッパ56は、元の位置に戻るように付勢されているので、搬送中の媒体を投げ込み搬送ローラ30に押し付けるように働く。その結果、投げ込み搬送ローラ30の回転によって媒体が重ね合わせ保留部60に完全に送り込まれる。媒体を送り込んだ後には、戻しスプリング57の作用によって連れ出し防止ストッパ56は、元の位置に復帰する。
【0019】
ここで、重ね合わせ保留部60に送り込まれた媒体は、静電気の作用等によって上側搬送部20の搬送ベルト25に貼り付くことがある。この状態で駆動連結軸26を回転させて搬送ベルト25を正転させると、搬送ベルト25に貼り付いた媒体は、搬送経路の他方の端部側にある連れ出し防止ストッパ56に当接する。連れ出し防止ストッパ56は、上側搬送部20の駆動は邪魔しない。しかしながら、連れ出し防止ストッパ56は、連れ出し防止ストッパ規制部58に当たり、媒体を他方の端部から媒体処理部に送り出す方向には移動しない。このため、媒体は、搬送ベルト25から離脱し、重ね合わせ保留部60に落下する。
【0020】
なお、重ね合わせ保留部60に媒体が留置された状態で上側搬送部20を発出方向と逆方向に回転させる場合としては、媒体に複数の処理を施す場合があげられる。例えば、媒体が磁気カードである場合に、媒体処理部で残額の目安となるパンチを打ち、印刷を行い、磁気ヘッドでデータを書き込み、リードベリファイを実施した後、重ね合わせ保留部60に入れてから、予め媒体処理部側の機構に保留していた別の複数枚の磁気カードを1枚ずつ同様に残額目安となるパンチを打ち、印刷を行い、磁気ヘッドでデータを書き込み、リードベリファイを実施した後に、重ね合わせ保留部60に入れる場合があげられる。
【0021】
全ての媒体に対して必要な処理が終了したら、発出側ストッパ42を搬送経路中から退避させて上側搬送部20を駆動させて挿入口3から媒体を発出させる。
【0022】
この実施形態によれば、上側搬送部20に対して下側搬送部10を開くように回動させることで、複数の媒体を集積する重ね合わせ保留部60を形成することができ、他方の端部側に連れ出し防止ストッパ56を設けたので、連れ出し防止ストッパ56と投げ込み搬送ローラ30とで媒体を挟持しながら搬送することが可能になる。下側搬送部10が下がることで重ね合わせ保留部60を形成しているので、上側搬送部20と下側搬送部10で挟み込むようにして媒体を搬送することはできないが、連れ出し防止ストッパ56と投げ込み搬送ローラ30とで媒体を挟持するようにして搬送することで、媒体を確実に重ね合わせ保留部60に送り込むことができる。したがって、重ね合わせ保留部60に媒体を後端部に至るまで確実に搬送し、収納させることができる。
連れ出し防止ストッパ56は、重ね合わせ保留部60から媒体処理部に向かう方向には、媒体の移動を許容しないので、媒体が上側搬送部20に静電貼り付きを起こした場合でも媒体が誤送や、集積不良を確実に防止できる。
発出側ストッパ42を搬送経路に出没自在に設けたので、重ね合わせ保留部60に媒体を確実に整列させることができる。発出側ストッパ42や、連れ出し防止ストッパ56を搬送経路中から退避させたときには、これらストッパ42,56が媒体に接触しないので、媒体のスキュー、つまり傷が発生することはない。また、連れ出し防止ストッパ56が搬送経路中にあるときは、媒体を投げ込み搬送ローラ30に押し付ける程度の力を与えるのみであるので、媒体の表面が傷付けられることはない。
【0023】
なお、本発明は、前記の実施形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、シート状の媒体には、磁気カード、磁気塗膜なしの媒体、切符、IC(Integrated Circuit)カード、これらの組み合わせなどを使用できる。
各ストッパ42,56、搬送部10,20の配置は、上下逆でも良い。これらの機構は、傾斜して配置されても良い。投げ込み搬送ローラ30の溝32は、複数条でも良い。この場合に、連れ出し防止ストッパ56は、複数条の溝32の1つのみに入り込んで良いし、複数の溝32に入り込むように構成されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係る媒体の重ね合わせ装置の構成を示す断面図である。
【図2】媒体の重ね合わせ装置の構成を示す平面図である。
【図3】連れ出し防止ストッパの配置を説明する斜視図である。
【図4】重ね合わせレバーの構成を示す図である。
【図5】重ね合わせ保留部を形成した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0025】
1 重ね合わせ装置(媒体の重ね合わせ装置)
10 下側搬送部(第二の搬送部)
20 上側搬送部(第一の搬送部)
30 投げ込み搬送ローラ
32 溝
40 駆動装置
42 発出側ストッパ
56 連れ出し防止ストッパ
60 重ね合わせ保留部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の媒体を挟んで搬送する第一の搬送部と、第二の搬送部と、前記第一、第二の搬送部の一方の端部に設けられた媒体受け渡し用の開口部と、前記第一、第二の搬送部の他方の端部に前記媒体に当接可能に設けられ、周方向に溝が形成された投げ込み搬送ローラと、前記第二の搬送部の一方の端部側を支点として前記第二の搬送部を前記第一の搬送部に対して回動させた際に形成され、複数の前記媒体を積層可能な重ね合わせ保留部と、前記重ね合わせ保留部が形成された状態で、前記投げ込み搬送ローラの前記溝に進入しつつ前記媒体の搬送経路上に配置される連れ出し防止ストッパと、を有することを特徴とする媒体の重ね合わせ装置。
【請求項2】
前記媒体を重ね合わせる際に前記開口側の搬送経路中に前記媒体に当接可能な発出側ストッパを搬送経路に対して進退自在に設けたことを特徴とする請求項1に記載の媒体の重ね合わせ装置。
【請求項3】
前記連れ出し防止ストッパは、前記重ね合わせ保留部に前記媒体が送り込まれる方向には移動可能で、前記重ね合わせ保留部から前記媒体が搬出される方向には移動不能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の媒体の重ね合わせ装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−119129(P2007−119129A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−311006(P2005−311006)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(000002059)神鋼電機株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】