説明

媒体取扱装置及び取扱方法

【課題】紙幣等の媒体に内封されたICチップの状態に応じて媒体の取扱いを変えることができ、またICチップ内の電気情報を最適感度で読み取ることを可能とする。
【解決手段】利用者から入金された紙幣を搬送する搬送路37と、搬送路に設けられ、紙幣の表面情報を読み取る表面情報読取部39と、紙幣に内封されたICチップの情報を読み取り、かつ情報の読取り信号の感度を変更して調整する電気情報読取部40とを含む鑑別部30と、出金用として再利用する紙幣を収納する還流庫34,35と、出金用として再利用しない紙幣を回収する非還流庫33とを有する。電気情報読取部40において読取感度を変更しながら紙幣のICチップから得られたICチップの状態に関する情報と、表面情報読取部39から得られた紙幣の真偽鑑別に用いる情報に基づいて判断し、判断結果に応じて、紙幣を還流庫又は非還流庫に収納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体取扱装置及び取扱方法に係り、特に紙幣や有価証券や無線タグ等の媒体に内封されたICチップの情報を読み取り、その情報に従って媒体の分類、回収等を行う装置における媒体の取り扱いに関する。
【背景技術】
【0002】
紙幣や商品券、株券等の有価証券に、ユニークな識別情報を記憶したICチップを埋設しておき、このICチップに記憶させた固有の情報を管理することにより、有価証券の偽造防止や、盗まれた有価証券がその後不正に使用されるのを防止したり、正規の管理元に戻った有価証券の再利用を有効に管理することが提唱されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開2001−260580号公報)には、有価証券に非接触無線ICチップ(例えばRFID)を埋設し、ICチップの情報を書き換え可能とする有価証券、およびその有価証券の不正利用防止方法、不正防止システムが開示されている。
【0004】
また、特開2004−164156号公報(特許文献2)には、紙幣に無線ICを内蔵させると共に、紙幣の搬送路上に設けた鑑別部には無線ICと通信するアンテナを設け、紙幣が重送されても個々のICチップの情報を読み取ることできる技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−260580号公報
【特許文献2】特開2004−164156号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ICチップを内封した媒体例えば紙幣に内封されているICチップのアンテナが取り扱う過程で断線したり、紙幣から剥離すること、及び水濡れで電波が届きにくくなったり、ICチップの状態が変化してしまう状況等は避けなければならない。もしICチップの状態が変化すると、正常な状態のICチップを読み取る機能を備えた装置では、それらのICチップの電気情報を読み取ることができない。
【0007】
またICチップが内封されているにも拘わらず、電気情報を読み取る回路がその電気情報の取得を逃してしまう恐れがある。そのため媒体にICチップを内封してもICチップによる媒体の真偽の判定やトレーサビリティーなど、ICチップによるサービスが十分期待できない場合がある。
【0008】
本発明の目的は、媒体に内封されたICチップの状態に応じて、媒体の取扱いを変えるように制御できる媒体取扱装置及び方法を提供することにある。
本発明は、ICチップの電気情報の読取り感度を調整することにより好適な感度でICチップの電気情報を読み取ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、固有の識別情報を記憶したICチップを内封した媒体を取り扱う媒体取扱装置において、取扱われる媒体の真偽を判断するための鑑別部を備え、かつ鑑別部は、媒体の表面情報を読み取る表面情報読取部と、媒体に内封されたICチップの情報を読み取り、かつ情報の読取り信号の感度を変更して調整する電気情報読取部とを有し、表面情報読取部で読み取られた情報に基づく媒体の判断結果、及び電気情報読取部で調整された感度に従って読取られたICチップの情報に応じて、媒体の取扱いを変える媒体取扱装置である。
好ましい例では、電気情報読取部における読取り感度を調整して媒体のICチップの状態を認識し、ICチップの読取り感度の情報を基に媒体を分類する。
また、好ましくは、この媒体取扱装置は、紙幣を媒体として取扱う紙幣取扱装置、例えばATMであり、電気情報読取部において紙幣のICチップから得られたICチップの状態に関する情報と、表面情報読取部から得られた紙幣の真偽鑑別に用いる情報に基づいて、流通させることができる紙幣かを判断する手段と、判断手段による判断の結果に従い、流通させないと判断した紙幣を回収する非還流庫と、流通を許容すると判断した紙幣を回収する還流庫を有する。
【0010】
また、一例では、前記電気情報読取部は、ICチップの情報を感知するアンテナ部によって受信された信号を増幅する増幅回路と、増幅回路の増幅率を変化させて調整された読取感度を記憶するメモリを有する制御部と、メモリに記憶された最適な感度に基づいてICチップの情報を読み取る。
また、好ましくは、上記表面情報読取部より得られる紙幣の表面情報に基づく真偽の判定と、電気情報読取部より得られる紙幣のICチップの状態を示す情報の関係を登録するテーブルを格納する記憶装置を有し、テーブルが保持する情報に従って、紙幣の収納先を分類する。
【0011】
好ましい例では、固有の識別情報を記憶したICチップを内封した紙幣を取り扱う現金自動取引装置において、利用者から入金された紙幣を搬送する搬送路と、搬送路に設けられた紙幣の鑑別部であって、紙幣の表面情報を読み取る表面情報読取部と、紙幣に内封されたICチップの情報を読み取り、かつ情報の読取り信号の感度を変更して調整する電気情報読取部とを含む鑑別部と、出金用として再利用する紙幣を収納する還流庫と、出金用として再利用しない紙幣を回収する非還流庫と、を有し、電気情報読取部において紙幣のICチップから得られたICチップの状態に関する情報と表面情報読取部から得られた紙幣の真偽鑑別に用いる情報に基づいて判断し、判断結果に応じて、紙幣を還流庫又は非還流庫に収納する。
例えば、非還流庫は複数の格納場所を備えており、鑑別部の判断によって、ICチップの状態に応じて紙幣を複数の状態に分類し、分類に従って紙幣を複数の格納場所のいずれかに収納する。
また、好ましい例では、表面情報読取部より得られる紙幣の表面情報に基づく真偽の判定と、電気情報読取部より得られる紙幣のICチップの状態を示す情報の関係を登録するテーブルを格納する記憶装置を有し、テーブルが保持する情報に従って、紙幣の収納先となる還流庫又は非還流庫を指定する。
また、好ましい例では、更に記憶装置を有し、記憶装置は、紙幣を入金した利用者の口座番号、鑑別部による紙幣の鑑別結果、入金取引きの時刻、ICチップから取得された紙幣の識別情報、及び紙幣の取扱い状態を示す情報を関連付けて記憶する。
【0012】
本発明に係る紙幣の取扱方法では、固有の識別情報を記憶したICチップを内封した紙幣を取り扱う紙幣取扱方法において、装置に入れられた紙幣の表面情報を第1の読取部で読み取り、鑑別部で紙幣を鑑別するステップと、第2の読取部で、感度を変更しながら紙幣のICチップの情報を読取るステップと、鑑別ステップによる紙幣の判断結果、及びICチップ読取りステップにより得られたICチップの状態を示す情報に従って、複数の収納先のいずれかに紙幣を分類するステップと、を有する紙幣取扱方法である。
好ましい例では、紙幣の鑑別の結果、疑問券と判定された紙幣に対して、再度、第2の読取部で、感度を変更しながら紙幣のICチップの情報の読取りを行うステップと、読取りの結果、ICチップの状態を示す情報に従って、複数の状態に分類するステップと、を更に有する。
また、好ましくは、上記複数の収納先への分類又は複数の状態の分類は、予め記憶装置内に用意された分類テーブルを参照することにより行う。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、媒体に内封されたICチップの状態によって媒体の取扱いを変えることができる。例えば、媒体として紙幣を取扱う場合、流通させる紙幣と流通させない紙幣を分類することで、流通させない紙幣をATM等の装置内に回収することができる。
また、本発明によりICチップの電気情報の読み取り感度を調整することができ、好適な感度で電気情報を読み取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
なお、媒体としては、紙幣、手形、小切手、株券、債権、商品券、無線タグ等を含む。以下の例では、千円札と一万円札等の紙幣を用いた例について説明する。
【0015】
図1は、現金自動取引装置(ATM)の外観図である。
現金自動取引装置(ATM)1の利用者側部には、利用者へのサービスや操作案内等を表示する表示部2と、表示部2の表示に従った操作入力を行うためのボタンやタッチパネル等で構成された操作部3と、紙幣を入出金する入出金口4とが備えられる。入出金口4の上部には、シャッタ5が設けられ、利用者はこのシャッタ5の内側に紙幣を入れることで入金を行う。この動作を、ATM側では受入という。また、利用者によりシャッタ5の内側から紙幣を取り出される動作が出金であり、ATMでは排出という。
【0016】
ATM1は、受入れた紙幣の金種や真偽を鑑別するための紙幣鑑別部を備えており、また近年のATM1は通常、紙幣還流機構(BRMという)を具備している。ここで、還流とは紙幣の利用効率化を図るために、ATM1に入金され収納された紙幣を、その後の取引で出金にも使用することをいう。なお、本実施例において紙幣の還流機能それ自体は必ずしも必須ではない
図2は、ATM1の制御を示す制御ブロック図である。
本体制御部42には、表示部2や操作部3、更にカード・明細票処理機構6、BRM10が接続され、これらのユニットは本体制御部42の制御に従い必要な動作を行う。また、本体制御部42には、係員操作部7、ハードディスク装置(HDD)のような外部記憶装置8、インタフェース部9、時計機構13が接続されており、必要なデータのやり取りを行う。
【0017】
時計機構13は、年月日時分秒を刻むカレンダー機能としての時計であり、利用者により取引が行われた時刻を本体制御部42に連絡する。電源11は、本体制御部42や上記各機構、及び構成部分に電力を給電している。また、インタフェース部9は金融機関の計算センタにあるホストコンピュータ12と接続され、必要なデータのやり取りを行う。
BRM10には紙幣鑑別部が設けられており、ICチップから得られる情報の処理も含めて、それらの制御や情報処理については後で詳しく述べる。
【0018】
図3は、ICチップを内封した紙幣の様子を示す。
ICチップ21にはアンテナ部22が取り付けられ状態で、紙幣20の中に内封されている。ICチップ21は例えば、0.4mm平方程度の大きさであり、アンテナ部22は薄い導体パターンで構成されている。ICチップ21の内部には、暗号化された固体識別(ID)情報、例えば128桁の数字がID情報として記憶されている。ICチップ21のID情報を読取るために設けられた電気情報読取部40(図4)から送信される周波数の電磁波に応答してID情報を電気情報読取部40へ送信する。
【0019】
図4は、紙幣還流機構(BRM)10の構成を示す側面図である。また、図5はBRM10の制御機能ブロック図を示す。
BRM10は、ATM1内で紙幣を取り扱う機構であり、図面の右が利用者側である。入出金口4の内部には中板38が設けられ、その中板38によって入金部と出金部とに区切られている。なお、入金部と出金部とは入出金口4として必ずしも一体であることを要しない。
【0020】
BRM10は、主に、千円札や一万円札等の金種や真偽を鑑別して判定する紙幣鑑別部30と、利用者が入金金額を承認するまでの間、紙幣鑑別部30を通過した紙幣20を一時的に保管する一時保管庫31と、出金には使用しない五千円札や二千円札、千円札や一万円札でかつ汚れがあったり、ICチップ21が壊れたりして再流通には適さない紙幣を回収する非還流庫33と、入出金に使用する千円札を回収する千円庫34、入出金に使用する一万円札を回収する一万円庫35と、紙幣の搬送方向を切り換えるゲート36a〜36fと、紙幣20をベルトやローラ等で挟んで搬送する搬送路37とを有する。なお、千円庫34と一万円庫35とを合わせて還流庫ともいう。
【0021】
非還流庫33の内部は、仕切り板43により複数の収納場所33a〜33dに区分されている。各収納場所33a〜33dは、例えば、五千円札や二千円札等の還流に用いない紙幣20を回収する場所33a,33b、ICチップ21やアンテナ部22の破損等により還流庫に回収されなかった疑問券を回収する場所33c、及びICチップ21を具備していない紙幣を回収する場所33dのように収納場所が予め指定されている。
【0022】
また、還流庫34,35に紙幣を装填したり、還流庫や非還流庫から紙幣20を回収して係員が紙幣を運搬するためのカセット32を搭載する。なおこの例では、千円札と一万円札を還流させる紙幣としたために、千円庫34と一万円庫35を備える旨示したが、五千円札や二千円札を還流させる場合には、それらの紙幣用の回収庫を増設することが必要になることは理解できるであろう。
【0023】
紙幣鑑別部30は、紙幣20の表面にある模様や文字等の表面情報を光学的、磁気的に読み取ったり、紙幣の厚さを調べる表面情報読取部39、及びICチップ21に記憶された電気情報を読み取る電気情報読取部40を有する。
【0024】
電気情報読取部40は、電磁波の送信・受信に用いるアンテナ、電磁波を照射する照射部と、ICチップ21からの応答を解析するデータを認識する回路を含む。この電気情報読取部40の構成は、図6を参照して後で詳述するので、ここでは概略説明する。
電気情報読取部40は、ICチップに対応した周波数の電磁波をICチップ21に向けて送信する。ICチップ21は、その電磁波を受信して、ICチップ21内で起電し、記憶しているID情報を含む電気情報を発信する。なお、そのID情報が暗号化されている場合にはその解除をICチップ21内部で実行してもよい。特徴的なことは、電気情報読取部40は、紙幣に内封されたICチップ21内部の電気情報を読み取る感度を変える機能を有し、最適感度でICチップ21の情報を読み取る。これについては図6を参照して後述する。
【0025】
なお、上記の例では述べていないが、ICチップ21は水濡れに弱い。そこで紙幣の水濡れの対策として、例えば紙幣鑑別部30の手前の搬送路37上にヒーター、例えば加熱ローラーを設け、このヒーターで紙幣を加熱して乾燥させることも可能である。
【0026】
上述した構成以外について、図5に示す制御ブロックを参照すると、BRM制御部41は、本体制御部42と接続され、本体制御部42からの指令及びBRM10の状態検出に応じてBRM10の制御を行い、必要に応じてBRM10の情報を本体制御部42に送信する。
【0027】
図6は、電気情報読取部40の詳細な構成を示すブロック図である。
電気情報読取部40は、アンテナ部22を通して紙幣20に内封されたICチップ21の電気情報を送受信アンテナ部91で受信する。受信部80で受信した電気情報は、同調回路85で目的の周波数の電波を取り出し、同調回路85で同調した電波を高周波増幅回路84で高周波増幅し、検波回路83にて整流、高周波成分の除去を行い、最後に低周波増幅回路82にて電気情報を増幅する。そして、データ認識回路81でICチップの電気情報を取得する。取得した電気情報を電気情報読取部制御部87で解析し、本体制御部42に送信する。
【0028】
ここで、低周波増幅回路82は増幅率を変化させる機能を持っており、この増幅率を変化させることで電気情報読取部40の読取感度を複数段階に変化させて調節する。増幅率検出回路86が、低周波増幅回路82の増幅率を検出し電気情報読取部制御部87を介して本体制御部42に増幅率を送信する。本体制御部42は、この増幅率を受信して、読取感度として解析する。尚、図示していないが、電気情報読取部制御部87はメモリを有し、最適感度情報を記憶する。
このようにして、本体制御部42は紙幣に内封されたICチップ21の読取感度の情報を取得する。
【0029】
なお、電気情報読取部の電源部90は、電気情報読取部40の回路を電力を供給したり、紙幣20のICチップ部21を起電するために使われる。送信部89は、電気情報読取部40から、紙幣のICチップ部に電気情報を送信するために使われる。
【0030】
さて、次に電気情報読取部40における最適感度の調整動作について説明する。紙幣に内封された破損しているICチップ21を見逃すことなく読み取るために、ICチップ21の電気信号の読取りの度に、その読取り感度は最適に変化される。即ち紙幣の判定の度に、1枚の紙幣を読取る時に、低周波増幅回路82は増幅率を複数段階に渡って変化させて読取り動作を行う。
【0031】
電気信号の読取り時における感度の段階的変化及び最適感度の設定の一例について述べる。
例えば、増幅率が3段階(A:1倍、B:2倍、C:3倍(Aは信号を増幅しなくても十分な強度の信号を得られる))であるとする。例えば、正常なICチップ21を内封した紙幣が電気信号読取部40に来た時、A→B→Cのように、感度を変化させて読み取るとするとB、Cでは信号が大きすぎる。そのため、Aが最適な読取感度となる。
一方、破損しているICチップ21を内封した紙幣が、電気信号読取部40に来た時、Aでは信号が弱いが、B、Cのように増幅すると十分な信号強度が得られる場合は、増幅する必要があるということで正常なICチップ21を内封していないと判断する。
【0032】
ここで、信号強度が十分であるという判断は、電気情報読取部40の制御部87のメモリに通常期待される信号強度を記憶しておき、ICチップ21から得られる信号強度と、メモリに記憶しておいた信号強度とを比較してどの増幅率のとき一番近い値になるかを決め、これを最適感度とする。
【0033】
本実施例においては、紙幣の取扱いを制御するためのテーブルが用意され、外部記憶装置8に登録される。例えば、図9に示す紙幣分類テーブル50及び60である。これらのテーブルは紙幣鑑別部30における紙幣の鑑別結果、即ち表面情報読取部39及び電気情報読取部40による判定結果に応じて、当該紙幣の行き先即ち収納先を決める基準テーブルの機能を持つ。
【0034】
紙幣分類テーブル50は、全ての入金紙幣を対象にして行われる紙幣の取り扱い状態を示すものであり、5つの取扱い状態A〜Eからなる。即ち、各状態情報51に対応して、何れも表面情報読取部39による表面判定情報52、ICチップの状態を示す電気情報53、収納先を示す収納先情報54、紙幣の分類情報55からなる。紙幣の表面判定情報52は真又は偽を示す。
【0035】
表面判定情報が真であり、かつ電気情報53がICチップの状態が正常状態のときは(状態A)、それらの紙幣は還流させるので、収納先情報54は還流庫34,35である。また、表面情報が真であり、かつ電気情報53がICチップの状態に無関係のときは(状態B)、還流させない金種例えば2000円札や5000円札を示しており、この場合には収納先54として非還流庫33a、33bを示す。また、表面情報が真であり、かつ電気情報53がICチップの状態が正常でない旨を示しているときは(状態C)疑問券として扱われ、当該紙幣の収納先54は、非還流庫33cである。また、表面情報が真であり、かつ電気情報53がICチップ無しを示しているときは(状態D)も疑問券として扱われ、当該紙幣の収納先54は、非還流庫33dである。また、表面情報が偽の場合には、電気情報53のICチップの状態に無関係に(状態E)、当該紙幣は偽券として返却される。
【0036】
次に、図10の紙幣分類テーブル60について説明する。
紙幣分類テーブル60は、疑問券として分類された紙幣を更に再分類する場合に使用されるテーブルである。更に言えば、紙幣のICチップ21状態に応じて更に詳しく分類するためのテーブルである。
紙幣の取扱い状態はX〜Zの3つの状態である。各状態情報61に対応して、何れも表面情報読取部39による表面判定情報62、ICチップの状態を示す電気情報63、収納先を示す収納先情報64、紙幣の分類情報65からなる。疑問券はテーブル50の状態C,Dに分類された紙幣なので、紙幣の表面判定情報62は真である。
【0037】
そして、電気情報63が、ICチップの状態が正常状態を示すときは(状態X)、それらの紙幣は仮の収納先64として例えばカセット32に収納させる。また、電気情報53が、ICチップが破損している旨を示すときは(状態Y)、仮の収納先として、千円庫34に収納させる。さらに、電気情報53が、ICチップを内封していない旨を示しているときは(状態Z)、仮の収納先として、一万円庫35に収納させる。
【0038】
外部記憶装置8は、また紙幣鑑別部30で鑑別された紙幣の情報を記憶するテーブルを有する。このテーブルに記憶される紙幣の情報に従い、紙幣のトレースを行うことができる。
このテーブルは、図示していないが、紙幣鑑別部30を通過した全ての紙幣を対象として、紙幣を入金した利用者の口座番号、紙幣鑑別部による紙幣の鑑別結果(即ちテーブル50の紙幣分類55の情報)、入金取引きの時刻(例えば、年月日時分秒)、ICチップから取得された紙幣のID情報、及び紙幣の取扱い状態を示す情報(上記テーブル50,60の内容の状態を示す情報)を格納する。なお、紙幣にICチップが内封されていない場合にはそのID情報は記憶されない。ICチップが内封されていない旨は取扱い状態の情報から分る。
【0039】
次に、図7を参照して、入金取引き動作及び入金された紙幣の処理動作について説明する。
ATM1は利用者の接近を検知すると、表示部2に取引選択画面を表示する。取引には、入金、出金、記帳、振込み等が含まれる。これらの取引項目から、利用者は操作部3から「入金」を選択入力する(S01)。この時、本体制御部42は、利用者の取引の種類「入金」を取得する。表示部2のガイダンス表示に従い、利用者は、次にカード・明細票処理機構6の媒体口にキャッシュカードを挿入する(S02)。この時、カードの磁気ストライプに記憶された情報が読み取られて、利用者の口座番号が本体制御部42に取得される。更に、利用者は操作部3から暗証番号を入力する(S03)。
【0040】
その後、BRM10の入出金口4のシャッタ5が開き(S04)、利用者は入出金口4の入金部(手前側)に入金すべき紙幣をセットする(S05)。BRM10は、シャッタ5を閉じた後(S06)、入金部から紙幣を搬送路37に繰り出し、ゲート36aを経由して紙幣鑑別部30に搬送する(S07)。
【0041】
紙幣鑑別部30では、紙幣の表面情報を読取り、その読取り情報に従った紙幣の鑑別を行う(S08)。ここで、表面情報による鑑別とは、例えば、紙幣の表面に印刷された模様、文字、磁気量、厚さ等の表面情報を表面情報読取部39で読み取り、紙幣の金種及び真偽を判定することである(S08)。
表面情報による紙幣鑑別で真券ではないと判定された場合(S09でNo)には、その紙幣を、ゲート36bを介して入出金口4の出金部に搬送して、利用者に返却する(S10)。
【0042】
一方、表面情報による鑑別で真券と判定された場合(S09でYes)には、電気情報読取部40で、その紙幣のICチップ21に記憶された電気情報が読み取られる。
【0043】
電気情報読取部40において、ICチップ21の電気情報を読み取るに際しては、読取部の感度を段階的に変化させ、最適感度でICチップ21の情報を読み取ることが行われる(S11)。電気情報読取部制御部87のメモリに記憶された最適感度の情報を基に、BRM制御部41は、正常なICチップ21を内封した紙幣、正常でないICチップ21を内封した紙幣、ICチップ21を搭載していない紙幣に分類する。本体制御部42は、その分類情報を取得して、それを外部記憶装置8に記憶する(S12)。
【0044】
紙幣鑑別部30を通過した紙幣は、一時保管庫31まで搬送して収納される(S13)。紙幣鑑別部30で、入出金口4にセットされた全ての紙幣の鑑別が終わると、真券と判定され紙幣の合計金額を表示部2に表示して、利用者による操作部3への確認入力を待つ(S14)。利用者が金額承認しなかった場合は(S15でNo)、一時保管庫31に収納された紙幣は全て入出金口4の出金部に搬送され、利用者に返却される(S16)。
【0045】
一方、合計金額に対する利用者の承認入力を受けると(S15でYes)、本体制御部42は インタフェース部9を経由してホストコンピュータ12に取引情報を中央交信する(S17)。この時、時計機構13から利用者の取引きの時刻を取得する。
【0046】
利用者の承認入力を受けると一時保管庫31に保管されていた紙幣は、一時保管庫31からゲート36bを介して繰り出され(S18)、外部記憶部8に記憶された紙幣分類テーブル50に従ってその収納先へ分類され(S19)、それぞれ対応する収納庫に収納される。例えば、表面情報から真券と判断された紙幣であって、正常なICチップ21及び正常なアンテナ部22を内封している紙幣は還流に用いられるので、この紙幣は、金種に応じて千円庫34や一万円庫35に回収される(S19で正常状態)(S20)。
【0047】
一方、紙幣の表面情報から真券と判定された紙幣であってその紙幣に内封されたICチップ21及びアンテナ部22が正常な状態でない紙幣(S19で正常状態でない)、又はICチップ21及び又はアンテナ部22を搭載していない紙幣(S19でICチップなし)、又は還流に用いない二千円札や五千円札等の紙幣は非還流庫33a〜dに回収される。
非還流庫への紙幣の収納動作は、紙幣分類テーブル50に従って、疑問券と還流に用いない金種の紙幣をゲート36fを介して非還流庫33a〜dの指定された場所に回収することで行う。紙幣を非還流庫33に回収することで、これらの紙幣が還流されて再び市場に流通することが防止される(S21)。このように、紙幣をテーブル50の分類に従い分別して管理することができる。
【0048】
また、紙幣の表面情報で真券と判定されICチップ21を内封していない紙幣を還流させるために、千円庫34及び一万円庫35に分類して回収すること(S20)で、正常なICチップ21や正常なアンテナ部22を内封していない紙幣や、破損したICチップ21又はアンテナ部22を内封している紙幣のみを疑問券として非還流庫33に回収することも可能である。
【0049】
なお、紙幣鑑別部30における紙幣の鑑別処理に従って、紙幣鑑別部30から取得された紙幣の鑑別結果に関する情報、及び取引きの過程で利用者のキャッシュカードから得られた口座番号等を含む情報は、紙幣情報として外部記憶部8に記憶されたテーブルに順次記憶される。
以上の動作が行なわれた後、カード・明細票処理機構6の媒体口からキャッシュカード及び取引き明細票を放出する(S22)。利用者はカード及び明細票を受け取り、一連の入金取引を終了する。
【0050】
次に、図8を参照して、収納された紙幣を再分類するための処理動作について説明する。
この処理動作は、BRM10内の非還流庫33c,33dに回収された疑問券、即ち表面情報読取部39では真券と判定されたが、電気情報読取部40では紙幣に内封されたICチップ21の状態が破損や水濡れ等で正常な状態でない、又はICチップ21を内封していない、と判定された紙幣を更に詳細に分類するための再度の鑑別を行う動作である。
【0051】
まず、係員が係員操作部7を操作してATM1を「取扱中止」にする(T01)。ATM1を「取扱中止」にしたら、還流庫(千円庫34、一万円庫35)に回収した紙幣を繰り出し、紙幣鑑別部30、ゲート36eを介してカセット32に紙幣を搬送し回収する(T02)。続いて、非還流庫33から疑問券以外の紙幣を繰り出し、紙幣鑑別部30、ゲート36eを介して紙幣を搬送しカセット32に回収する(T03)。続いて、係員はATM1の扉を開いてカセット32をATM1から取り出し、カセット32に回収してある紙幣を回収する(T04)。カセット32を空にしたら、再びATM1にカセット32をセットしATM1の扉を閉める(T05)。
【0052】
次に、非還流庫33に回収した疑問券を繰り出し、紙幣鑑別部30に搬送する(T06)。紙幣鑑別部30の電気情報読取部40では、紙幣のICチップ21の情報の読取り動作を行う。この場合、電気情報読取部40での読取感度を段階的に変化させ、ICチップ21の電気情報を読み取り、読取の最適感度を調べる(T07)。
電気情報読取部40の最適感度の情報を基に、ICチップ21の読取り結果は、正常なICチップ21を内封した紙幣、正常でないICチップ21を内封した紙幣、ICチップ21を内封していない紙幣の3種に分類される。この分類情報は本体制御部42へ送信され、外部記憶装置8に記憶される(T08)。
【0053】
紙幣鑑別部30を通過した紙幣は、一時保管庫31まで搬送して回収される(T09)。紙幣の鑑別が終わったら、一時保管庫に回収した紙幣を繰出し、読取感度の情報を基に、ICチップ21及びアンテナ部22の状態を判断する(T10)。判断の結果はICチップ21の状態を示している。
その判断結果及びテーブル60の分類に従い、紙幣はその収納先が3つに分類される。即ちカセット32に収納されるか(T11)、千円庫34に収納されるか(T12)、或いは一万円庫35に収納される(T13)。尚、これらの収納先は仮りの収納部である。
【0054】
このようにそれぞれ分類して収納された紙幣は、その後、係員の操作により順次回収される(T14)。係員はATM1の扉を開けてカセット32を取り出し、カセット32内に回収された紙幣を回収する(T15)。そしてカセット32を再びセットして、ATM1の扉を閉める(T16)。
続いて千円庫34の紙幣を繰り出し、紙幣を紙幣鑑別部30、ゲート36eを介してカセット32に搬送する(T17)。また、一万円庫35に対しても同様の動作を行い、一万円庫35の紙幣を回収するまで、紙幣回収の処理動作(T14からT18)を繰り返す。
【0055】
紙幣の回収が全て終わったら、係員は係員操作部7からATM1を「取扱状態」にして(T19)、紙幣に内封されたICチップ21の状態による紙幣の再分類処理を終了する。
なお、上記説明では、2段階で正常なICチップ21を内封していない紙幣を分類したが、非還流庫33のしきり板43を複数庫用意して紙幣回収部を必要数に細分化しておけば、通常取引の中で分別することも可能である。
【0056】
以上のように、本実施例によれば、紙幣の偽造対策として、ICチップを利用した紙幣の取り扱いに関して、ICチップの状態に応じて紙幣の分類や回収などの取扱い行うことができる。即ち、鑑定部の電気情報読取部の感度調を変更させながら、ICチップの電気情報からICチップの状態を把握でき、この状態情報に従って流通させる紙幣と流通させない紙幣を分類することができる。流通させない紙幣はATMに回収する。また、回収した紙幣を再チェックするために電気情報読取部で再度読み取ることで、回収した紙幣をATM内でさらに細かく分類することができる。
また、ICチップの識別情報及びICチップの状態を示す情報を、紙幣の真偽の判定、更にはトレーサビリティーに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】ATMの外観斜視図。
【図2】ATMの制御ブロック図。
【図3】ICチップを内封した紙幣を示す図。
【図4】紙幣還流機構10の構成を示す側面図。
【図5】紙幣還流機構10の制御についての構成を示すブロック図。
【図6】電気情報読取部40の詳細な構成を示すブロック図。
【図7】ATM1における入金取引き及び入金紙幣の処理動作を示すフローチャート。
【図8】ATM1における収納された紙幣を再分類するための処理動作を示すフローチャート。
【図9】ATM1への入金紙幣の鑑別結果とその紙幣の収納先の関係を表す紙幣分類テーブル50を示す図。
【図10】疑問紙幣を再分類するための、紙幣と収納先の関係を表す紙幣分類テーブル60を示す図。
【符号の説明】
【0058】
1:ATM 2:表示部 3:操作部 4:入出金口 5:シャッタ
6:カード・明細票処理機構 7:係員操作部 8:外部記憶装置 9:インタフェース 10:紙幣還流機構 11:電源 12:ホストコンピュータ 13:時計機構 20:紙幣 21:ICチップ 22:アンテナ部 30:紙幣鑑別部 31:一時保管庫 32:カセット 33:非還流庫 33a〜33d:収納場所 34:千円庫 35:一万円庫 36:ゲート 37:搬送路 38:入出金口の中板 39:表面情報読取部 40:電気情報読取部 41:BRM制御部 42:本体制御部 43:仕切り板 50:テーブル 60:テーブル 80:受信部 81:データ認識回路 82:低周波増幅回路 83:検波回路 84:高周波増幅回路 85:同調回路 86:増幅率検出回路 87:電気情報読取部制御部 89:送信部 90:電源部 91:送受信アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固有の識別情報を記憶したICチップを内封した媒体を取り扱う媒体取扱装置において、
取扱われる媒体の真偽を判断するための鑑別部を備え、かつ該鑑別部は、
媒体の表面情報を読み取る表面情報読取部と、媒体に内封されたICチップの情報を読み取り、かつ該情報の読取り信号の感度を変更して調整する電気情報読取部とを有し、
該表面情報読取部で読み取られた情報に基づく媒体の判断結果、及び該電気情報読取部で調整された感度に従って読取られたICチップの該情報に応じて、該媒体の取扱いを変えることを特徴とする媒体取扱装置。
【請求項2】
該電気情報読取部における読取り感度を調整して媒体のICチップの状態を認識し、該ICチップの読取り感度の情報を基に媒体を分類することを特徴とする請求項1に記載の媒体取扱装置。
【請求項3】
媒体取扱装置は、紙幣を媒体として取扱う紙幣取扱装置であって、
該電気情報読取部において該紙幣のICチップから得られたICチップの状態に関する情報と、該表面情報読取部から得られた紙幣の真偽鑑別に用いる情報に基づいて、流通させることができる紙幣かを判断する手段と、該判断手段による判断の結果に従い、流通させないと判断した紙幣を回収する非還流庫と、流通を許容すると判断した紙幣を回収する還流庫を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の媒体取扱装置。
【請求項4】
前記電気情報読取部は、該ICチップの情報を感知するアンテナ部によって受信された信号を増幅する増幅回路と、該増幅回路の増幅率を変化させて調整された読取感度を記憶するメモリを有する制御部と、該メモリに記憶された最適な感度に基づいて該ICチップの情報を読み取ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の媒体取扱装置。
【請求項5】
該表面情報読取部より得られる紙幣の表面情報に基づく真偽の判定と、該電気情報読取部より得られる紙幣のICチップの状態を示す情報の関係を登録するテーブルを格納する記憶装置を有し、
該テーブルが保持する情報に従って、該紙幣の収納先を分類することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の媒体取扱装置。
【請求項6】
固有の識別情報を記憶したICチップを内封した紙幣を取り扱う現金自動取引装置において、
利用者から入金された紙幣を搬送する搬送路と、
該搬送路に設けられた該紙幣の鑑別部であって、紙幣の表面情報を読み取る表面情報読取部と、紙幣に内封されたICチップの情報を読み取り、かつ該情報の読取り信号の感度を変更して調整する電気情報読取部とを含む鑑別部と、
出金用として再利用する紙幣を収納する還流庫と、
出金用として再利用しない紙幣を回収する非還流庫と、を有し、
該電気情報読取部において該紙幣のICチップから得られたICチップの状態に関する情報と該表面情報読取部から得られた紙幣の真偽鑑別に用いる情報に基づいて判断し、該判断結果に応じて、該紙幣を該還流庫又は非還流庫に収納することを特徴とする現金自動取引装置。
【請求項7】
該非還流庫は複数の格納場所を備えており、
該鑑別部の判断によって、該ICチップの状態に応じて該紙幣を複数の状態に分類し、該分類に従って該紙幣を該複数の格納場所のいずれかに収納することを特徴とする請求項6の現金自動取引装置。
【請求項8】
該表面情報読取部より得られる紙幣の表面情報に基づく真偽の判定と、該電気情報読取部より得られる紙幣のICチップの状態を示す情報の関係を登録するテーブルを格納する記憶装置を有し、
該テーブルが保持する情報に従って、該紙幣の収納先となる還流庫又は非還流庫を指定することを特徴とする請求項6又は7記載の現金自動取引装置。
【請求項9】
更に記憶装置を有し、該記憶装置は、該紙幣を入金した利用者の口座番号、該鑑別部による紙幣の鑑別結果、入金取引きの時刻、該ICチップから取得された紙幣の識別情報、及び該紙幣の取扱い状態を示す情報を関連付けて記憶することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか記載の現金自動取引装置。
【請求項10】
固有の識別情報を記憶したICチップを内封した紙幣を取り扱う紙幣取扱方法において、
装置に入れられた紙幣の表面情報を第1の読取部で読み取り、鑑別部で紙幣を鑑別するステップと、
第2の読取部で、感度を変更しながら該紙幣のICチップの情報を読取るステップと、
該鑑別ステップによる紙幣の判断結果、及び該ICチップ読取りステップにより得られたICチップの状態を示す情報に従って、複数の収納先のいずれかに紙幣を分類するステップと、
を有することを特徴とする紙幣取扱方法。
【請求項11】
該紙幣の鑑別の結果、疑問券と判定された紙幣に対して、再度、該第2の読取部で、感度を変更しながら該紙幣のICチップの情報の読取りを行うステップと、
該読取りの結果、該ICチップの状態を示す情報に従って、複数の状態に分類するステップと、
を更に有することを特徴とする請求項10の紙幣取扱方法。
【請求項12】
前記複数の収納先への分類又は複数の状態の分類は、予め記憶装置内に用意された分類テーブルを参照することにより行うことを特徴とする請求項10又は11の紙幣取扱方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−163898(P2006−163898A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−355331(P2004−355331)
【出願日】平成16年12月8日(2004.12.8)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】