説明

学習支援装置、学習支援システム及びプログラム

【課題】学習者によって過去に行われた質問の中から、任意の教材の位置に関連するものだけを抽出可能な学習支援装置を提供すること。
【解決手段】学習者が学習に使用する学習者端末と、講師が学習者の指導のために使用する講師端末との間に接続され、学習者の学習を支援する学習支援装置であって、学習者端末120に提供される教材データを、教材中の位置を示す教材位置情報と対応付けて格納する教材格納部101と、学習者端末120から送信された質問と、講師端末140から送信された質問に対する回答とを格納する質問格納部107と、質問格納部107に格納された質問を所定の条件に基づいて抽出し、抽出された質問とそれに対する回答とを表示するための質問一覧を作成する質問一覧作成部109と、を備え、質問格納部107は、質問と教材位置情報とを対応付けて格納することを特徴とする、学習支援装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習支援装置、学習支援システム及びプログラムに係り、特に、ネットワークを経由して学習者端末から送信された質問を受け付け、前記質問に対する回答を提供する学習支援装置、学習支援システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータやインターネットの普及とともに、ネットワークを介して教育サービスを受ける利用者に教材等を提供し、学習を支援するための学習支援システムの利用が拡大してきている。このような学習支援システムとして、以下の特許文献1〜5に開示されたような技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、教室で行われる授業を支援するツールの形で用いられ、教師と生徒とが同じ場所で同時に利用する授業支援システムが記載されている。また、特許文献2には、教師と生徒とが互いに離れた場所から通信回線を介して同時にシステムを利用することにより、授業に参加することができるようにした教育サービスシステムが記載されている。
【0004】
一方、特許文献3及び4には、任意の場所及び時間に、生徒がシステムで提供される教材を用いて学習を行うことができる学習システムが記載されている。特に、特許文献4に記載された学習システムでは、生徒が教師に対して教材に記載された問題に対する解答や質問をメールサーバを介して送信し、教師はそれに対する回答や採点結果等をメールサーバを介して生徒に送信することができるようになっている。さらに、特許文献5には、生徒から送られた質問を各教師に均等に自動配分することができる質問回答処理装置が開示されている。
【0005】
一般に、特許文献4に開示されたような形式の学習支援システムをe−ラーニング(e−learning)システムと呼ぶ。e−ラーニングシステムは、通常利用者から離れた場所にあるサーバからネットワークを介して提供されるシステムであって、システムにアクセスした利用者に対し、認証を経て教材を配信する等のサービスを提供するものである。提供されるサービスとしては、教材配信の他に、例えば、学習進捗の管理や学習成果の評価、確認テストの実施・採点等のサービスがある。
【0006】
このようなe−ラーニングシステムにおいては、利用者が学習内容に関する質問を行うことができるようにするために、様々な手段が提供されている。例えば、システム上で電子メールソフトが起動され、電子メールにより質問を送信できるようにしたもの、あるいは、Webブラウザ上に表示される質問入力用のフォームから質問を入力できるようにしたもの等がある。このような利用者からの質問に対する回答は、利用者の電子メールアドレス宛に直接送信されたり、あるいはシステム上で閲覧できるように表示される等の方法で通知される場合が多い。また、多くの利用者から同じ質問がされたり、そのような質問が予想される場合、同じ質問への回答の手間を省くために、典型的な質問とその回答を集めたものを、FAQ(FAQ:Frequently Asked Question)という形式で提供する場合もある。あるいは、特定の教材を学習中の利用者が、自由に疑問点や意見等を書き込める電子掲示板形式のサービスを提供することにより、講師が随時掲示板を閲覧して質問に対する回答を書き込んだり、受講者同士で問題を解決し合えるような方法が採られていることもある。このような電子掲示板を用いた場合、利用者は、過去に他の利用者によって書き込まれた質問やその回答を参照することができる。
【0007】
【特許文献1】特開2002−72850号公報
【特許文献2】特開2003−6348号公報
【特許文献3】特開2001−296788号公報
【特許文献4】特開2001−290411号公報
【特許文献5】特開2003−216014号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
電子メール等により質問者に直接回答が送信される回答方法では、利用者は他の利用者が行った質問やそれに対する回答等の情報を得ることができないため、複数の利用者から同じような質問がなされ、利用者及び回答者の双方にとって負担となる。このような場合の解決策として、上述したようにFAQを提供する方法もあるが、FAQで提供できるのは一部の質問に限られてしまうことや、多数の利用者からの質問をまとめてFAQを作成する手間がかかる等の問題がある。また、電子掲示板による方法では、利用者は過去にされた質問を閲覧することができるが、通常このような掲示板では、書き込みが行われた時系列順等で記事が表示されているため、利用者が参照したい内容の記事を的確に検索することが難しい。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、学習者によって過去に行われた質問の中から、任意の位置の教材に関連するものだけを抽出して各学習者に提供することが可能な、新規かつ改良された学習支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、学習者が学習に使用する学習者端末と、講師が学習者の指導のために使用する講師端末との間に接続され、学習者の学習を支援する学習支援装置であって、学習者端末に提供される教材データを、教材中の位置を示す教材位置情報と対応付けて格納する教材格納部と、学習者端末から送信された質問と、講師端末から送信された質問に対する回答とを格納する質問格納部と、質問格納部に格納された質問を所定の条件に基づいて抽出し、抽出された質問と質問に対する回答とを表示するための質問一覧を作成する質問一覧作成部と、を備えた学習支援装置が提供される。また、上記質問格納部は、質問とその質問に関連する教材位置情報とを対応付けて格納する。
【0011】
かかる構成によれば、学習者は、過去に行われた質問の回答を教材の位置毎に参照することができ、自分が質問しようとしていた内容と類似する質問や、質問内容に関連した質問の回答を簡単に参照することができる。その結果、過去の質問と類似した質問を行うことを回避できたり、あるいは学習の深度が深まることによってより進んだ内容の質問を行うことができ、学習の効率化に役立つ。また、学習者を指導する立場にある講師の側からみても、複数の学習者からの類似する質問に繰り返し回答するという手間を省くことができる。
【0012】
また、質問格納部は、学習中の教材の位置を示す教材位置情報を、質問に対応付ける教材位置情報として格納するようにしてもよい。これにより、学習者は、学習中の内容と質問とを対応付けておくことができ、学習中の内容に関連する質問を簡単に参照することができるようになる。
【0013】
また、質問一覧作成部は、質問に対応付けられた教材位置情報に基づいて質問を抽出するようにしてもよい。これにより、学習者は、過去に行われた質問の中から、教材中の特定の内容に関連する質問に対する回答を参照することができる。また、講師は、教材の位置により質問を分類することで、教材の問題点を見つけ出すのに役立てることができる。
【0014】
また、学習者端末から質問を送信するための質問フォームを作成する質問フォーム作成部をさらに備えてもよい。さらに、質問フォームには、学習中の教材の位置を示す教材位置情報が自動的に入力されるようにしてもよい。これにより、学習者は、質問を行う時に、現在学習中の教材位置を自動的に質問と対応付けておくことができる。
【0015】
また、質問格納部に格納された質問に、質問に対応する教材位置情報に応じて、その質問に対して回答を行う回答担当講師を割り当てる質問割当部をさらに備えてもよい。これにより、関連する内容の質問を同じ講師に割り当てることで、質問回答にかかる講師の負担軽減に役立てることができる。
【0016】
また、質問格納部は、質問とその質問の質問者である学習者に割り当てられた学習者識別子とを対応付けて格納するようにしてもよい。さらに、質問一覧作成部は、その学習者識別子に基づいて質問を抽出し、質問一覧を作成するようにしてもよい。これにより、学習者は、自分が過去に行った質問の履歴を表示させることができ、質問に対する回答を簡単に参照することができるようになる。
【0017】
また、教材位置情報は、教材を構成する教材構成要素に割り当てられた識別子の組み合わせにより構成されてもよい。また、質問を教材構成要素単位で分類できるようにしてもよい。これにより、例えば、章や節、ページなどの教材を構成する構成要素単位で質問を分類することができ、質問を関連する内容毎に抽出しやすくなる。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ネットワークを経由して質問を送信する学習者端末と、ネットワークを経由して回答を送信する講師端末と、学習者端末と講師端末との間にネットワークを経由して接続され、学習者端末から送信される質問を受け付け、講師端末から送信される回答を学習者端末に提供する学習支援装置と、を備える学習支援システムであって、学習支援装置は、学習者端末に提供される教材データを、教材中の位置を示す教材位置情報と対応付けて格納する教材格納部と、学習者端末から送信された質問と、講師端末から送信された質問に対する回答とを対応付けて格納する質問格納部と、質問格納部に格納された質問を所定の条件に基づいて抽出し、抽出された質問と質問に対する回答とを表示するための質問一覧を作成する質問一覧作成部と、を含み、質問格納部は、質問に関連する教材位置情報を質問と対応付けて格納する学習支援システムが提供される。
【0019】
かかる構成によれば、学習者は、過去に行われた質問の回答を教材の位置毎に参照することができ、自分が質問しようとしていた内容と類似する質問や、質問内容に関連した質問の回答を簡単に参照することができる。その結果、過去の質問と類似した質問を行うことを回避できたり、あるいは学習の深度が深まることによってより進んだ内容の質問を行うことができ、学習の効率化に役立つ。また、学習者を指導する立場にある講師の側からみても、複数の学習者からの類似する質問に繰り返し回答するという手間を省くことができる。
【0020】
また、質問格納部は、学習中の教材の位置を示す教材位置情報を、質問に対応付ける教材位置情報として格納するようにしてもよい。これにより、学習者は、学習中の内容と質問とを対応付けておくことができ、学習中の内容に関連する質問を簡単に参照することができるようになる。
【0021】
また、質問一覧作成部は、質問に対応付けられた教材位置情報に基づいて質問を抽出するようにしてもよい。これにより、学習者は、過去に行われた質問の中から、教材中の特定の内容に関連する質問に対する回答を参照することができる。また、講師は、教材の位置により質問を分類することで、教材の問題点を見つけ出すのに役立てることができる。
【0022】
また、学習者端末から質問を送信するための質問フォームを作成する質問フォーム作成部をさらに備えてもよい。さらに、質問フォームには、学習中の教材の位置を示す教材位置情報が自動的に入力されるようにしてもよい。これにより、学習者は、質問を行う時に、現在学習中の教材位置を自動的に質問と対応付けておくことができる。
【0023】
また、質問格納部に格納された質問に、質問に対応する教材位置情報に応じて、その質問に対して回答を行う回答担当講師を割り当てる質問割当部をさらに備えてもよい。これにより、関連する内容の質問を同じ講師に割り当てることで、質問回答にかかる講師の負担軽減に役立てることができる。
【0024】
また、質問格納部は、質問とその質問の質問者である学習者に割り当てられた学習者識別子とを対応付けて格納するようにしてもよい。さらに、質問一覧作成部は、その学習者識別子に基づいて質問を抽出し、質問一覧を作成するようにしてもよい。これにより、学習者は、自分が過去に行った質問の履歴を表示させることができ、質問に対する回答を簡単に参照することができるようになる。
【0025】
また、教材位置情報は、教材を構成する教材構成要素に割り当てられた識別子の組み合わせにより構成されてもよい。また、質問を教材構成要素単位で分類できるようにしてもよい。これにより、例えば、章や節、ページなどの教材を構成する構成要素単位で質問を分類することができ、質問を関連する内容毎に抽出しやすくなる。
【0026】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを上記学習支援装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように本発明によれば、学習者によって過去に行われた質問の中から、任意の位置の教材に関連するものだけを抽出して各学習者に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
まず、図1に基づいて、本発明の一実施形態にかかる学習支援システムについて説明する。ここで、図1は、本発明の一実施形態にかかる学習支援システム10の概略構成を示すブロック図である。
【0030】
本実施形態にかかる学習支援システム10は、学習者に対し、ネットワークを介して教材等を配信するe−ラーニングサービスを提供するためのシステムである。本実施形態にかかる学習支援システム10は、図1に示すように、e−ラーニングサービスを提供するための学習支援装置100と、e−ラーニングサービスを利用する学習者それぞれ使用する学習者端末120と、e−ラーニングサービスにより学習者を指導する講師が使用する講師端末140とにより構成される。学習者端末120及び講師端末140は、ネットワーク160を介して学習支援装置100と接続されている。学習者は、学習支援装置100から学習者端末120に配信される教材を用いて学習を行い、教材に関する質問等を学習者端末120からネットワーク160を経由して学習支援装置100に送信する。また、講師は、講師端末140を用いて、学習者端末120から送信された質問等の情報を閲覧し、質問に対する回答を学習支援装置100に送信することができる。なお、ここでは、説明の簡単化のため、学習者端末120及び講師端末140はそれぞれ1つとして説明するが、2つ以上であってもよい。
【0031】
学習者端末120及び講師端末140は、学習者及び講師がe−ラーニングサービスを利用するためにそれぞれ使用される端末である。学習者端末120及び講師端末140は、例えば、パーソナルコンピュータや携帯情報端末等の情報処理装置であって、ネットワーク160に対しデータの送受信が可能なネットワークインタフェースを備える。学習者端末120及び講師端末140は、例えば、学習支援装置100から送信される教材等を表示するディスプレイなどの表示部、講師または学習者が学習支援装置100に対し入力を行うための入力部、入力部から入力された情報や学習支援装置100から送信された情報を処理するための制御部(いずれも図示せず)等から構成される。
【0032】
学習支援装置100は、ネットワーク160を経由して学習者にe−ラーニングサービスを提供するための装置である。図2は、本実施形態にかかる学習支援装置100の概略構成を示すブロック図である。
【0033】
本実施形態にかかる学習支援装置100は、図2に示すように、教材格納部101、教材読出部102、学習履歴格納部103、学習履歴管理部104、質問フォーム作成部105、質問受付部106、質問格納部107、質問履歴作成部108、FAQ一覧作成部109、質問割当部110、質問管理部111、回答受付部112、アクセス制御部113、学習者情報格納部114及び講師情報格納部115により構成される。以下、学習支援装置100の各部についてそれぞれ説明する。
【0034】
教材格納部101は、学習者の学習に用いられる教材のデータを格納するための記憶部である。教材格納部101には、1つ以上の教材が格納され、格納される各教材データは、例えばその教材が提供される講座のコースIDやコース名、または教材番号等により識別される。さらに各教材データは、例えば、教材を構成する章、節及びページ等の構成要素単位で教材データ内の位置(以下、教材位置という)を特定することが出来るように構成される。例えば、1つの教材は、1つ以上の章からなり、各章は1つ以上の節からなり、各節は1つ以上のページからなるといったような階層構造により構成されてもよい。さらに、各ページを構成する構成要素として、段落、行などを用いてもよい。
【0035】
また、教材の構成要素は、それぞれ識別子が付与されて互いに識別可能に構成される。例えば、上記の例では、各章にはそれぞれ識別するための章番号が付与され、同様にして、各節には節番号が付与され、各ページにはページ番号が付与されるといったように、各構成要素毎に識別子が与えられ、コースID、章番号、節番号及びページ番号等の識別子の組み合わせにより任意の教材位置を特定することができるように構成される。ここで、教材位置を表すためのコースID、章番号、節番号及びページ番号の組み合わせを教材位置情報といい、教材位置情報により任意の教材の位置が一意に特定され、教材格納部101から検索できるように構成される。
【0036】
なお、ここでは、教材を構成する要素としてコース、章、節、及びページ等の要素を用いて説明したが、教材中の任意の位置を一意に識別できるものであれば、他の構成要素を用いてもよい。また、教材は、階層構造以外の構造により構成されてもよい。例えば、学習者に提供される際に1画面で表示される情報を教材位置を表す単位として用い、各画面毎に連続した番号を付与することにより識別できるようにする等の方法を採ってもよい。
【0037】
教材読出部102は、教材格納部101に格納された教材を検索し、読み出すための機能部である。教材読出部102は、例えば、コースID、章番号、節番号及びページ番号等で示される教材位置情報に基づいて、該当する教材データを教材格納部101から検索し、読み出す。読み出される教材データの教材位置は、学習者端末120から送信されるものを用いてもよく、あるいは、学習履歴格納部103に格納されている各学習者の学習履歴データに基づいて、前回学習時の学習位置を利用してもよい。読み出し処理後、教材読出部102は、読み出した教材データを学習者端末120に送信する。
【0038】
学習履歴格納部103は、学習者毎の過去及び現在の学習履歴情報を格納するための記憶部である。ここで、学習履歴とは、学習者が過去に学習した教材、現在学習中の教材位置情報、教材内に設置された演習課題の提出の有無や提出した課題の採点結果等の情報をいう。各学習者の学習履歴情報は、学習者毎の学習者IDと対応付けられて格納され、所定の学習者IDに対応する学習履歴情報を取り出すことが可能なように構成される。
【0039】
学習履歴管理部104は、学習履歴格納部103に格納された、各学習者の学習履歴情報を管理するための機能部である。学習履歴管理部104は、学習履歴格納部103から該当する学習者の学習履歴情報を読み出して、例えば、学習者の学習状況に応じて学習履歴情報を更新する等の処理を実行する。
【0040】
質問フォーム作成部105は、学習者が質問を入力するための質問フォームを作成し、学習者端末120に対し送信し、表示させるための機能部である。質問フォームは、少なくとも質問内容と、それに対応する教材位置情報とが入力できるように作成される。さらに、質問に対応付ける教材位置情報として、学習者が現在学習中の教材位置情報等を学習履歴格納部103から読み出し、質問フォームに自動的に入力されるようにしてもよい。
【0041】
質問受付部106は、学習者端末120から送信される質問を受け付け、質問格納部107に対し質問データを格納依頼するための機能部である。学習者端末120から質問と質問に対応する教材位置情報とが入力されたら、質問受付部106は、質問IDを生成し、質問格納部107に対して質問データの格納を依頼する。格納される質問データは、例えば、質問ID、質問内容、教材位置情報、質問を行った学習者のID、質問日時等の情報を含む。
【0042】
質問格納部107は、質問受付部106で受け付けた質問データ及びそれに対する講師からの回答を格納するための記憶部である。質問格納部107に格納される質問データは、例えば、図3に示されるようなテーブルで構成される。図3に示されるように、質問データテーブルは、例えば、質問ID201、教材位置情報であるコースID202〜ページ番号205、質問内容206、質問を行った学習者の学習者ID207、質問日時208、回答内容209、回答者である講師の講師ID210、回答日時211等の情報を含んで構成される。このうち、質問ID201〜質問日時208のデータフィールドは、質問受付時に質問受付部106から渡されるデータであり、回答内容209〜回答日時211のデータフィールド、回答入力時に格納されるデータに該当する。質問格納部107は、質問受付部106よりデータ格納要求がされると、テーブルに新規の質問データを追加し、質問ID201〜質問日時208のデータフィールドに該当するデータを格納する。さらに、格納された質問に対する回答が講師端末140から送信されると、該当する質問データの回答内容209〜回答日時211のデータフィールドを送信されたデータで更新する。ここで、図3の質問データテーブルに示したデータ項目は一例であって、これ以外のデータ項目を含んで構成されてもよい。
【0043】
質問履歴作成部108は、学習者自身が過去に行った質問の一覧と、それに対する回答を表示する質問履歴データを作成するための機能部である。学習者端末120から質問履歴作成要求を受け取ると、質問履歴作成部108は、現在アクセス中の学習者の学習者IDを検索キーとして質問格納部107から質問データを検索し、質問履歴データを作成して学習者端末120に送信する。
【0044】
FAQ一覧作成部109は、質問格納部107に格納されている質問データからFAQ一覧を作成するための機能部である。FAQ一覧として表示する質問データは、質問格納部107にFAQ表示用として登録されているものを抽出して用いてもよく、あるいは、質問格納部107に登録されている全ての質問データを用いてもよい。以下では、質問格納部107において、各質問データに予めFAQ表示用であるか否かを識別するための情報が含まれているものとして説明する。
【0045】
学習者端末120からFAQ一覧作成要求を受け取ると、FAQ一覧作成部109は、質問格納部107からFAQ作成用データに該当する質問データを抽出する。FAQ作成用データに該当する質問データであるか否かを識別するために、例えば、質問データに割り当てられた質問IDの値を用いてもよく、あるいは、FAQ表示用データであることを示すデータフィールドを別途設け、その値を用いてもよい。さらに、抽出したFAQ表示用の質問データを、対応付けられた教材位置毎に分類して学習者端末120に表示させたり、学習者端末120において選択された教材位置に対応するFAQの一覧を表示させるようにしてもよい。またその際、学習履歴格納部103から現在学習中の教材位置を取得し、FAQ一覧表示画面の初期状態において、自動的にその教材位置に対応したFAQが表示されるようにしてもよい。
【0046】
質問割当部110は、質問受付部106において受け付けられた質問に対し回答を行う講師を割り当てるための機能部である。講師の割り当ては、質問に対応する教材位置情報が示す教材位置に応じて行われるように構成してもよい。例えば、コース毎やコース内のさらに詳細な教材位置毎に質問の回答を担当する講師を予め設定しておき、該当するコースに対応する質問が行われた場合は、その講師を回答担当者として自動的に割り当てるようにしてもよい。または、質問を行った学習者や、講師のレベル、あるいは、講師が行った過去の回答状況など、上記以外の要素を用いて割り当てを行い、講師間の回答にかかる負荷分散を図るようにしてもよい。例えば、特定の教材位置や特定の学習者の質問に以前回答したことがあれば、それを考慮して割り当てを行うなどの方法をとってもよい。また、新規に質問が割当られた講師に対して、それを通知するための電子メールが自動的に送信されるようにしてもよい。
【0047】
質問管理部111は、質問割当部110において各講師に割り当てた質問の回答状況に対する管理等を行う機能部である。例えば、質問日から3日以上回答されていない質問に対して、質問割当部110によって割り当てられた講師に対し、回答を促す電子メールを自動的に送信するようにしてもよいし、あるいは、再度回答を担当する講師の割当を行って、別の講師に割り当てるなどの処理を実行するように構成してもよい。
【0048】
回答受付部112は、質問割当部110において割り当てられた質問に対し、講師端末140から送られる回答を受け付けるための機能部である。講師端末140から質問に対する回答が入力されたら、回答受付部112は、質問格納部107に対し該当する質問データを検索し、入力された回答データにより更新を依頼する。即ち、質問に対するの回答内容、回答者である講師の講師ID、回答日時等の情報が、該当する質問データに追加される。
【0049】
アクセス制御部113は、学習者端末120または講師端末140からの学習支援装置100へのアクセスを許可又は禁止するための機能部である。学習者または講師は学習支援システム10の利用を開始するときに、まず、学習者端末120または講師端末140に備えられた入力部を通してIDやパスワード等を入力し、ネットワーク160を経由して学習支援装置100に送信する。アクセス制御部は、入力されたID及びパスワードを受け取って、予め登録されている学習者及び講師の情報と照合することにより、アクセスを許可するか、または禁止するかを決定し、結果を学習者端末120または講師端末140に送信する。アクセスが許可された場合、学習者または講師は、学習者端末120または講師端末140を通じて学習支援システム100を利用することが可能となる。なお、ここでは、ID及びパスワードを照合することによりアクセス認証を行うものとして説明したが、この他の既存の認証技術を用いて行ってもよい。
【0050】
学習者情報格納部114及び講師情報格納部115は、それぞれ、学習者及び講師に関する情報を格納するための記憶部である。図4及び図5は、学習者情報格納部114及び講師情報格納部115に格納される学習者情報及び講師情報のテーブルの一例である。学習者データテーブルは、例えば図4に示されるように、学習者を一意に識別するための学習者ID301、氏名302、電子メールアドレス303、住所304等の情報を含んで構成される。同様に、講師データテーブルは、例えば図5に示されるように、講師を一意に識別するための講師ID305、氏名306、電子メールアドレス307、住所308等の情報を含んで構成される。
【0051】
以上、本実施形態にかかる学習支援装置100の構成について説明した。なお、教材読出部102、学習履歴管理部104、質問フォーム作成部105、質問受付部106、質問履歴作成部108、FAQ一覧作成部109、質問割当部110、質問管理部111、回答受付部112及びアクセス制御部113は、サーバ等の情報処理装置にインストールされた、上述した各機能を実行可能なプログラムモジュールで構成されてもよい。また、教材格納部101、学習履歴格納部103、質問格納部107、学習者情報格納部114及び講師情報格納部115は、例えば、半導体メモリ、光ディスク、磁気ディスク等の各種の記憶媒体などで構成されてもよい。
【0052】
かかる構成によれば、学習者は、過去に行われた質問の中から、教材中の特定の内容に関連する質問に対する回答を参照することができる。これにより、学習者は、自分が質問しようとしていた内容と類似する質問や、質問内容に関連した質問の回答を簡単に参照することができる。その結果、過去の質問と類似した質問を行うことを回避できたり、あるいは学習の深度が深まることによってより進んだ内容の質問を行うことができ、学習の効率化を支援することができる。また、学習者を指導する立場にある講師の側からみても、複数の学習者からの類似する質問に繰り返し回答する手間を省くことができ、あるいは、教材の位置毎に質問をまとめることにより、教材の問題点の検討に活用することができるという効果がある。
【0053】
次に、図6に基づいて、本実施形態にかかる学習支援システム10により実行される処理の一例を説明する。ここで、図6は、本実施形態にかかる学習支援システム10により実行される処理の一例であって、学習者が学習者端末から学習支援装置にアクセスして学習を行う場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【0054】
図6に示すように、まず、ステップS400において、学習者が、学習者端末120に備えられた入力部を通してIDやパスワード等を入力し、ネットワーク160を経由して学習支援装置100に送信する。ステップS401において、学習支援装置100は、ネットワーク160から受信した学習者ID及びパスワードを用いて認証処理を実行する。認証処理は、学習者IDとパスワードとの組み合わせによる照合等の既存の認証処理技術を用いて行われるものであって、詳細な説明はここでは省略する。認証処理が終了したら、結果が学習者端末に通知され、認証成功の場合は、学習者端末120の表示部に初期画面が表示される。認証に失敗した場合は、学習者端末120にその旨が通知され、処理が終了する。
【0055】
次いで、ステップS402で、学習者が学習を開始したい教材の教材位置を選択する。教材位置は、コースID、章番号、節番号及びページ番号等の組み合わせによって選択でき、学習者は、学習者端末120に備えられた入力部等から、教材位置を入力することができる。入力された教材位置情報は学習支援装置100に送信される。
【0056】
ステップS403で、学習支援装置100は、学習者端末120から送信された教材位置情報を受信し、受信した教材位置情報に該当する教材データを教材格納部101から読み出す。
【0057】
次いで、ステップS404で、読出した教材データを学習者端末120で表示するための教材表示画面データを生成し、学習者端末120に送信する。ステップS405で、学習者端末120は、送信された教材表示画面データを受信し、ディスプレイ等の表示部により教材表示画面を表示する。
【0058】
図7は、学習者端末120の表示部で表示される教材表示画面の一例を示した説明図である。図7に示されるように、教材表示画面500は、例えば、教材位置情報を表示する教材位置表示領域501、教材データの内容が表示される教材表示領域502、学習支援装置100に対して所定の要求を行うためのメニューボタン503〜508等を含んで構成される。メニューボタン503〜508は、例えば、教材や学習内容に関する質問を行うための質問ボタン503、過去に学習者自身が行った質問を表示させるための質問履歴ボタン504、FAQの一覧を表示させるためのFAQボタン505、表示中の教材の前ページの教材を読み出して表示させるための前ページボタン506、次ページの教材を読み出して表示させるための次ページボタン507、及び学習を終了するための終了ボタン508等である。なお、図7に示した教材表示画面500は一例であって、上記以外の表示項目やボタンを含むものであってもよい。
【0059】
ステップS406で、学習者が、学習者端末120に表示されたメニューボタン503〜508からメニューを選択することにより、学習者端末120から各ボタンに割り当てられた要求内容が学習支援装置100に送信される。例えば、教材表示画面500で質問ボタン503が選択された場合は、質問要求が送信され、質問履歴ボタン504が選択された場合は、質問履歴表示要求が送信され、FAQボタン505が選択された場合は、FAQ一覧表示要求が送信される。
【0060】
ステップS407で、学習支援装置100は、学習者端末120から送信された要求を受信し、各要求内容に従って処理を実行する。例えば、質問要求を受信した場合は、ステップS410で質問受付処理を実行する。また、質問履歴表示要求を受信した場合は、ステップS420で質問履歴作成処理を実行し、FAQ一覧表示要求を受信した場合は、ステップS430でFAQ一覧作成処理を実行する。
【0061】
次に、図8〜図13に基づいて、質問受付処理(ステップS410)、質問履歴作成処理(ステップS420)及びFAQ一覧作成処理(ステップS430)のそれぞれの処理について説明する。
【0062】
まず、図8及び図9に基づいて、ステップS410の質問受付処理の詳細な処理の流れを説明する。図8は、学習支援システム10の質問受付処理の流れを示すフローチャートであり、図9は、学習者端末の表示部で表示される質問入力画面の一例を示す説明図である。
【0063】
学習者端末120から質問要求を受信したら、ステップS411で、学習支援装置100は、学習者端末120で質問を入力するために表示される質問入力画面データを生成し、学習者端末120に送信する。
【0064】
次いで、ステップS412で、学習者端末120は、送信された質問入力画面データを受信し、ディスプレイ等の表示部により質問入力画面を表示する。
【0065】
図9は、学習者端末120の表示部で表示される質問入力画面の一例を示した説明図である。図9に示されるように、質問入力画面600は、例えば、現在アクセス中の学習者を示す学習者ID601、教材位置情報を示すコース名602、章番号603、節番号604及びページ番号605、質問を入力するための質問入力領域606、送信ボタン607等を含んで構成される。コース名602〜ページ番号605は、質問と関連する教材位置を示す教材位置情報を入力するためのものであって、学習者が任意の教材位置を選択できるようにプルダウンメニュー等で選択項目が表示されるようにしてもよい。また、現在学習中の教材位置情報を学習履歴格納部103から取得し、コース名602〜ページ番号605の初期状態として自動的に表示されるようにしてもよい。
【0066】
学習者が質問入力画面600から質問を入力後、送信ボタン607を選択することにより、ステップS413で学習者端末120から学習支援装置100に質問データが送信される。
【0067】
質問データを受信したら、学習支援装置100は、ステップS414で質問IDを生成する。
【0068】
次いで、ステップS415で、例えば、質問ID、質問内容、教材位置情報、質問を行った学習者のID、質問日時等からなる質問データを質問格納部107に格納する。
【0069】
次いで、ステップS416で、新たに追加された質問に対し、回答する講師を割り当てる。講師の割り当ては、例えば、質問に対応付けられた教材位置情報や学習者ID、あるいは各講師のレベルや過去の回答状況等を考慮して、予め定められた割当方法により自動的に行われる。
【0070】
次に、図10及び図11に基づいて、ステップS420の質問履歴作成処理の詳細な処理の流れを説明する。図10は、学習支援システム10の質問履歴作成処理の流れを示すフローチャートであり、図11は、学習者端末の表示部で表示される質問履歴表示画面の一例を示す説明図である。
【0071】
学習者端末120から質問履歴作成要求を受信したら、ステップS421で、現在学習支援システム10にアクセス中の学習者の学習者IDを取得する。
【0072】
次いで、ステップS422で、取得した学習者IDを検索キーとして、該当する質問データを質問格納部107から検索する。
【0073】
次いで、ステップS423で、検索結果である質問データを質問履歴として学習者端末120の表示部で表示させるための質問履歴画面データを生成し、学習者端末120に送信する。
【0074】
ステップS424で、学習者端末120は、送信された質問履歴画面データを受信し、ディスプレイ等の表示部により質問履歴画面を表示する。
【0075】
図11は、学習者端末120の表示部で表示される質問履歴画面の一例を示した説明図である。図11に示されるように、質問履歴画面700は、例えば、現在使用中の学習者の氏名や学習者IDを表示するための学習者表示領域701、質問履歴の一覧を表示させるための質問履歴表示領域702、質問履歴表示領域702で選択された質問の回答内容を表示するための回答表示領域703等を含んで構成される。質問履歴表示領域702には、質問ID、質問内容、質問と対応付けられた教材位置情報、質問日時等、質問受付処理において設定された情報の他に、質問に対する回答状況として回答済みまたは未回答のいずれかを示すフラグ、回答済みである場合は、回答者の講師名や講師ID、回答日時、回答内容などが表示されてもよい。また、質問履歴表示領域702から、各質問を選択できるように構成し、回答表示領域703に選択された質問に対する回答内容が表示されるようにしてもよい。
【0076】
次に、図12及び図13に基づいて、ステップS430のFAQ一覧作成処理の詳細な処理の流れを説明する。図12は、学習支援システム10のFAQ一覧作成処理の流れを示すフローチャートであり、図13は、学習者端末の表示部で表示されるFAQ一覧表示画面の一例を示す説明図である。
【0077】
学習者端末120からFAQ一覧作成要求を受信したら、ステップS431で、FAQ一覧表示のための質問データを質問格納部107から検索する。ここで、FAQ一覧として表示する質問データは、質問格納部107にFAQ表示用として予め登録されているものを用いるものとし、各質問データには、予めFAQ表示用であるか否かを識別するための情報が含まれているものとして説明する。FAQ作成用データに該当する質問データであるか否かを識別するために、例えば、質問データに割り当てられた質問IDの値を用いてもよく、あるいは、FAQ一覧表示用データであることを示すデータフィールドを別途設け、その値を用いてもよい。例えば、質問IDの数字が所定の範囲内にあるか、あるいは、質問IDの先頭文字に所定のアルファベットが含まれているか等によって、FAQ一覧表示用データを識別することができる。
【0078】
次いで、ステップS432で、アクセス中の学習者が学習中の教材位置情報を学習履歴格納部103から取得する。
【0079】
次いで、ステップS433で、ステップS431で検索された質問データの中から、ステップS432で取得した教材位置に該当する質問データを抽出する。
【0080】
次いで、ステップS434で、検索結果である質問データをFAQ一覧として学習者端末120の表示部で表示させるためのFAQ一覧画面データを生成し、学習者端末120に送信する。
【0081】
学習者端末120は、ステップS434で、送信されたFAQ一覧画面データを受信し、ディスプレイ等の表示部によりFAQ一覧画面を表示する。
【0082】
図13は、学習者端末120の表示部で表示されるFAQ一覧画面の一例を示した説明図である。図13に示されるように、FAQ一覧画面800は、例えば、現在学習中の教材位置情報を表示するための教材位置表示領域801、FAQの一覧を表示させるためのFAQ一覧表示領域802、FAQ一覧表示領域802で選択された質問の回答内容を表示するための回答表示領域803、教材位置を表す教材位置表示領域804〜805等を含んで構成される。
【0083】
教材位置表示領域804〜805は、FAQ一覧表示領域802に表示する質問の教材位置を選択するための領域であって、領域内に表示された各教材位置の中から対応するFAQを表示したいものを選択可能に構成される。また、FAQ一覧画面800が表示されるときには、初期状態として学習履歴格納部103から取得した現在学習中の教材位置情報が自動的に選択された状態が表示されるようにしてもよい。例えば、図13の例では、教材位置として「第1章第2節P.3」が選択されており、FAQ一覧表示領域802には、それに対応した質問の一覧が表示されている。学習者端末120において、教材位置表示領域804〜805から別の教材位置が選択されることにより、FAQ一覧表示領域802には、新たに選択された教材位置に対応したFAQの一覧が表示される。
【0084】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施形態にかかる学習支援システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態にかかる学習支援装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】質問格納部に格納される質問データのテーブルの一例を示す説明図である。
【図4】学習者情報格納部に格納される学習者情報のテーブルの一例を示す説明図である。
【図5】講師情報格納部に格納される講師情報のテーブルの一例を示す説明図である。
【図6】同実施形態にかかる学習支援システムにより実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図7】学習者端末の表示部で表示される教材表示画面の一例を示す説明図である。
【図8】同実施形態にかかる学習支援システムにより実行される質問受付処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】学習者端末の表示部で表示される質問入力画面の一例を示す説明図である。
【図10】同実施形態にかかる学習支援システムにより実行される質問履歴作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】学習者端末の表示部で表示される質問履歴表示画面の一例を示す説明図である。
【図12】同実施形態にかかる学習支援システムにより実行されるFAQ一覧作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】学習者端末の表示部で表示されるFAQ一覧表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0086】
100 学習支援装置
101 教材格納部
102 教材読出部
103 学習履歴格納部
104 学習履歴管理部
105 質問フォーム作成部
106 質問受付部
107 質問格納部
108 質問履歴作成部
109 FAQ一覧作成部
110 質問割当部
111 質問管理部
112 回答受付部
113 アクセス制御部
114 学習者情報格納部
115 講師情報格納部
120 学習者端末
140 講師端末
160 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習者が学習に使用する学習者端末と、講師が学習者の指導のために使用する講師端末との間に接続され、学習者の学習を支援する学習支援装置であって、
前記学習者端末に提供される教材データを、前記教材データ中の位置を示す教材位置情報と対応付けて格納する教材格納部と、
前記学習者端末から送信された質問と、前記講師端末から送信された前記質問に対する回答とを格納する質問格納部と、
前記質問格納部に格納された前記質問を所定の条件に基づいて抽出し、前記抽出された質問と前記質問に対する回答とを表示するための質問一覧を作成する質問一覧作成部と、
を備え、
前記質問格納部は、前記質問と前記教材位置情報とを対応付けて格納することを特徴とする、学習支援装置。
【請求項2】
前記質問格納部は、学習中の教材の位置を示す教材位置情報を、前記質問に対応付ける前記教材位置情報として格納することを特徴とする、請求項1に記載の学習支援装置。
【請求項3】
前記質問一覧作成部は、前記質問に対応付けられた前記教材位置情報に基づいて前記質問を抽出することを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の学習支援装置。
【請求項4】
前記学習者端末から質問を送信するための質問フォームを作成する質問フォーム作成部をさらに備え、前記質問フォームには、学習中の教材の位置を示す教材位置情報が自動的に入力されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の学習支援装置。
【請求項5】
前記質問格納部に格納された質問に、前記質問に対応する前記教材位置情報に応じて、前記質問に対する回答を行う回答担当講師を割り当てる質問割当部をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の学習支援装置。
【請求項6】
前記質問格納部は、前記質問と前記質問の質問者である学習者に割り当てられた学習者識別子とを対応付けて格納し、
前記質問一覧作成部は、前記学習者識別子に基づいて前記質問を抽出し、前記質問一覧を作成することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の学習支援装置。
【請求項7】
前記教材位置情報は、前記教材を構成する教材構成要素に割り当てられた識別子の組み合わせにより構成され、前記質問は、前記教材構成要素単位で分類されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の学習支援装置。
【請求項8】
ネットワークを経由して質問を送信する学習者端末と、
ネットワークを経由して回答を送信する講師端末と、
前記学習者端末と前記講師端末との間にネットワークを経由して接続され、前記学習者端末から送信される質問を受け付け、前記講師端末から送信される回答を前記学習者端末に提供する学習支援装置と、
を備える学習支援システムであって、
前記学習支援装置は、
前記学習者端末に提供される教材データを、前記教材中の位置を示す教材位置情報と対応付けて格納する教材格納部と、
前記学習者端末から送信された質問と、前記講師端末から送信された前記質問に対する回答とを対応付けて格納する質問格納部と、
前記質問格納部に格納された前記質問を所定の条件に基づいて抽出し、前記抽出された質問と前記質問に対する回答とを表示するための質問一覧を作成する質問一覧作成部と、
を含み、
前記質問格納部は、前記質問に関連する前記教材位置情報を前記質問と対応付けて格納することを特徴とする、学習支援システム。
【請求項9】
前記質問格納部は、学習中の教材の位置を示す教材位置情報を、前記質問に対応付ける前記教材位置情報として格納することを特徴とする、請求項8に記載の学習支援システム。
【請求項10】
前記質問一覧作成部は、前記質問に対応付けられた前記教材位置情報に基づいて前記質問を抽出することを特徴とする、請求項8または9のいずれかに記載の学習支援システム。
【請求項11】
前記学習者端末から質問を送信するための質問フォームを作成する質問フォーム作成部をさらに備え、前記質問フォームには、学習中の教材の位置を示す教材位置情報が自動的に入力されることを特徴とする、請求項8〜10のいずれかに記載の学習支援システム。
【請求項12】
前記質問格納部に格納された質問に、前記質問に対応する前記教材位置情報に応じて、前記質問に対する回答を行う回答担当講師を割り当てる質問割当部をさらに備えることを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の学習支援システム。
【請求項13】
前記質問格納部は、前記質問と前記質問の質問者である学習者に割り当てられた学習者識別子とを対応付けて格納し、
前記質問一覧作成部は、前記学習者識別子に基づいて前記質問を抽出し、前記質問一覧を作成することを特徴とする、請求項8〜12のいずれかに記載の学習支援システム。
【請求項14】
前記教材位置情報は、前記教材を構成する教材構成要素に割り当てられた識別子の組み合わせにより構成され、前記質問は、前記教材構成要素単位で分類されることを特徴とする、請求項8〜13のいずれかに記載の学習支援システム。
【請求項15】
コンピュータを請求項1〜7のいずれかに記載の学習支援装置として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−58539(P2008−58539A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−234597(P2006−234597)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】