説明

安定化された抗呼吸器合胞体ウイルス(RSV)抗体製剤

【課題】呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染を予防するのに有効な抗RSV抗体の安定な液体製剤を提供する。
【解決手段】界面活性剤、無機塩、糖類、および/または他の一般的な賦形剤を実質的に含んでいない抗RSV抗体またはそのフラグメントの液体製剤であって、ヒスチジンおよび約15mg/ml以上の濃度の、RSV抗原と免疫特異的に結合する抗体またはそのフラグメントを含んでなる液体製剤。場合により、製剤がグリシンをさらに含んでなってもよい。あるいは、他の一般的な賦形剤、例えば、糖類、ポリオールおよびアミノ酸(限定されるものではないが、アルギニン、リジン、およびメチオニンを含む)をさらに含んでなってもよい。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)少なくとも15mg/mlの、RSV抗原と免疫特異的に結合する抗体またはそのフラグメント、および(b)水性担体中のヒスチジンを含んでなる液体抗体製剤であって、該製剤が界面活性剤、無機塩または他の賦形剤を実質的に含まず、かつ、該抗体または抗体フラグメントがSYNAGIS(登録商標)またはそのフラグメントではない、前記液体抗体製剤。
【請求項2】
(a)少なくとも15mg/mlの、RSV抗原と免疫特異的に結合する1種以上の抗体またはそのフラグメント、および
(b)水性担体中のヒスチジン
を含んでなる液体抗体製剤であって、該製剤が界面活性剤、無機塩または他の賦形剤を実質的に含まず、かつ、該抗体または抗体フラグメントの少なくとも1種がSYNAGIS(登録商標)またはそのフラグメントである、前記液体抗体製剤。
【請求項3】
水性担体が蒸留水である、請求項1または2に記載の製剤。
【請求項4】
無菌である、請求項1に記載の製剤。
【請求項5】
均質である、請求項1に記載の製剤。
【請求項6】
約5.5〜6.5の範囲のpHを有する、請求項1または2に記載の製剤。
【請求項7】
抗体または抗体フラグメントの濃度が少なくとも100mg/mlである、請求項1に記載の製剤。
【請求項8】
抗体または抗体フラグメントの濃度が少なくとも110mg/mlである、請求項1に記載の製剤。
【請求項9】
抗体または抗体フラグメントの濃度が少なくとも150mg/mlである、請求項8に記載の製剤。
【請求項10】
抗体または抗体フラグメントの濃度が少なくとも160mg/mlである、請求項9に記載の製剤。
【請求項11】
ヒスチジンの濃度が約10〜約30mMである、請求項1または2に記載の製剤。
【請求項12】
グリシンをさらに含む、請求項1または2に記載の製剤。
【請求項13】
グリシンの濃度が3.0mM未満である、請求項12に記載の製剤。
【請求項14】
HPSECにより判定した場合、RSV抗原と免疫特異的に結合する抗体または抗体フラグメントが40℃にて少なくとも100日間安定である、請求項1に記載の製剤。
【請求項15】
HPSECにより判定した場合、RSV抗原と免疫特異的に結合する抗体または抗体フラグメントがおよそ周囲温度にて少なくとも1年間安定である、請求項1に記載の製剤。
【請求項16】
HPSECにより判定した場合、RSV抗原と免疫特異的に結合する抗体または抗体フラグメントが4℃にて少なくとも3年間安定である、請求項1に記載の製剤。
【請求項17】
HPSECにより判定した場合、RSV抗原と免疫特異的に結合する抗体または抗体フラグメントが4℃にて3〜5年間安定である、請求項1に記載の製剤。
【請求項18】
HPSECにより判定した場合、RSV抗原と免疫特異的に結合する抗体または抗体フラグメントが4℃にて少なくとも5年間安定である、請求項1に記載の製剤。
【請求項19】
HPSECにより測定した場合、2%未満の抗体または抗体フラグメントが凝集体を形成する、請求項1に記載の製剤。
【請求項20】
HPSECにより測定した場合、1%未満の抗体または抗体フラグメントが凝集体を形成する、請求項19に記載の製剤。
【請求項21】
HPSECにより測定した場合、0.5%未満の抗体または抗体フラグメントが凝集体を形成する、請求項20に記載の製剤。
【請求項22】
賦形剤をさらに含む、請求項1または2に記載の製剤。
【請求項23】
賦形剤が糖類である、請求項22に記載の製剤。
【請求項24】
糖類がスクロースである、請求項23に記載の製剤。
【請求項25】
スクロースの濃度が約1%〜約20%である、請求項24に記載の製剤。
【請求項26】
賦形剤がマンニトール以外のポリオールである、請求項22に記載の製剤。
【請求項27】
ポリオールがポリソルベートである、請求項26に記載の製剤。
【請求項28】
Tweenの濃度が約0.001%〜約1%である、請求項27に記載の製剤。
【請求項29】
抗体がAFFF、p12f2、p12f4、p11d4、Ale109、A12a6、A13c4、A17d4、A4B4、A8C7、1X-493L1FR、H3-3F4、M3H9、Y1OH6、DG、AFFF(1)、6H8、L1-7E5、L215B10、A13A11、A1H5、A4B4(1)、A4B4L1FR-S28R、またはA4B4-F52Sである、請求項4に記載の製剤。
【請求項30】
抗体または抗体フラグメントが配列番号9、17、24、28、33、36、40、44、48、51、55、67、70、または78のアミノ酸配列を有する重鎖可変(VH)ドメインを含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項31】
抗体または抗体フラグメントが配列番号11、13、21、26、30、34、38、42、46、49、52、54、56、58、60、62、64、65、68、71、74、または76のアミノ酸配列を有する軽鎖可変(VL)ドメインを含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項32】
抗体がA4B4、A4B4(1)、A4B4L1FR-S28R、またはA4B4-F52Sである、請求項4に記載の製剤。
【請求項33】
抗体または抗体フラグメントが配列番号48の重鎖可変(VH)ドメインを含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項34】
抗体または抗体フラグメントが配列番号11、49、74または76のアミノ酸配列を有する軽鎖可変(VL)ドメインを含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項35】
抗体または抗体フラグメントが抗体 A4B4、A4B4(1)、A4B4L1FR-S28R、またはA4B4-F52SのVH CDRを含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項36】
抗体または抗体フラグメントが抗体 A4B4、A4B4(1)、A4B4L1FR-S28R、またはA4B4-F52SのVL CDRを含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項37】
抗体または抗体フラグメントが配列番号10のアミノ酸配列を有するVHCDR1、配列番号19のアミノ酸配列を有するVHCDR2、および配列番号20のアミノ酸配列を有するVHCDR3を含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項38】
抗体または抗体フラグメントが配列番号39のアミノ酸配列を有するVLCDR1、配列番号5のアミノ酸配列を有するVLCDR2、および配列番号6のアミノ酸配列を有するVLCDR3を含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項39】
抗体または抗体フラグメントが配列番号39のアミノ酸配列を有するVLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を有するVLCDR2、および配列番号6のアミノ酸配列を有するVLCDR3を含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項40】
該工程の各ステップで、該抗体またはそのフラグメントが水相にあるプロセスにより製造された、請求項1に記載の製剤。
【請求項41】
乾燥ステップのない工程により製造された、請求項1に記載の製剤。
【請求項42】
凍結乾燥ステップのない工程により製造された、請求項1に記載の製剤。
【請求項43】
好適な容器に請求項1、4、または29に記載の抗体製剤を含む、ヒトへの非経口投与に好適な、医薬単位投与剤型。
【請求項44】
該抗体またはそのフラグメントが1ml〜20ml量中、約15mg/ml〜約300mg/mlの濃度を有する、請求項43に記載の医薬単位投与剤型。
【請求項45】
該抗体またはそのフラグメントが1.2ml量中、100mg/mlの濃度を有する、請求項44に記載の医薬単位投与剤型。
【請求項46】
抗体製剤が皮下投与に好適である、請求項43に記載の医薬単位投与剤型。
【請求項47】
抗体製剤が静脈内投与に好適である、請求項43に記載の医薬単位投与剤型。
【請求項48】
抗体製剤が筋肉内投与に好適である、請求項43に記載の医薬単位投与剤型。
【請求項49】
好適な容器に請求項1、4、または29に記載の抗体製剤を含む、ヒトへのエアゾール投与に好適な、医薬単位投与剤型。
【請求項50】
該抗体またはそのフラグメントが1.1ml〜1.3ml量中、約15mg/ml〜約300mg/mlの濃度を有する、請求項49に記載の医薬単位投与剤型。
【請求項51】
請求項1、3、4、または29に記載の製剤を含む、密封容器。
【請求項52】
被験体においてRSV感染に関わる1以上の症状を予防、治療または改善する方法であって、予防上または治療上有効な量の請求項1、4、29、32、35または36に記載の製剤を投与することを含む方法。
【請求項53】
製剤が非経口的に投与される、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
製剤が筋肉内に投与される、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
製剤が静脈内に投与される、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
製剤が皮下に投与される、請求項52に記載の方法。
【請求項57】
製剤が鼻腔内に投与される、請求項52に記載の方法。

【図1】
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【公開番号】特開2010−159273(P2010−159273A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44037(P2010−44037)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【分割の表示】特願2004−513457(P2004−513457)の分割
【原出願日】平成15年6月16日(2003.6.16)
【出願人】(504333972)メディミューン,エルエルシー (108)
【Fターム(参考)】