説明

安定性が改善された地面作業要素付き機械

車台の対向する側部に取付けられた2台の切断ユニットを備えた草刈り機は、車台の左/右の傾きを監視する傾き計を有している。傾き値が決められた閾値を超えると、該2台の切断装置の中のより高い位置にある方が、安定性を上げるために持ち上げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポーツ用または自治体用の草刈り機のような切断機械に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような用途のための代表的なライドオンは、たとえば、カッターリールまたは回転カッターのような形態をとることがある複数の草刈りユニットを有している。草刈り機が地面の上を前方に駆動されるときに、隣接したまたはわずかに重なった刈り部分を切断するように横方向に取り付けられた左側および右側の切断ユニット(すなわち複数対の切断ユニット)を備えた切断ユニットが通常、中央に配置される。左側および右側の切断ユニットは、草刈り位置から、機械の全幅が小さくなった搬送位置へ車台に対して持ち上げ可能であることが多い。
【0003】
多くの場合、各切断ユニットは、切断位置において1つまたは複数の切断刃を、望ましい切断高さが得られるように地面に対して向ける働きをするローラーまたは他の地面係合要素を含む。
【0004】
多くの自治体の区域またはスポーツにおいて、かなりの起伏を有する地面上の草を切断することが要求される。乗っている運転者、そして近くにいる人の安全のために、起伏のある地面の上での安定性を保証するように、機械の設計および動作において大きな注意を払わなければならないことがわかっている。
【0005】
ある草刈り機および他の多用途車に傾き計を設置し、測定された傾きが、予め設定された1つまたは複数の閾値に近づくにつれて警告を発することが提案されている。しかしながら、不注意により、または競合する複数の要求のために、運転者が、自分に与えられた警告を無視することがあることがわかっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
運転者の行動に頼らずとも機械の安定性を改善する措置がある条件下で取られる改善された機械と改善された動作方法を提供することに利点がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、地面と係合する複数の車輪を有する車台と、第1の方向に間隔をおいた位置で車台上に取り付けられた少なくとも2つの地面作業ユニットであって、各地面作業ユニットは地面係合要素を有し、かつ各地面係合要素が地面と接触している作業位置から車台に対して持ち上げ可能である、地面作業ユニットと、車台の水平方向に対する第1の方向の傾きを監視する傾き計と、傾き計から傾き値を受け取り、該傾き値が定められた閾値を越えたとき、傾きのために他の地面作業ユニットよりも高い位置にある前記地面作業ユニットの1つを持ち上げるように構成されたコントローラと、を有する機械が提供される。
【0008】
コントローラは、地面作業ユニットを、該地面作業ユニットの重量のかなりの部分が地面に加わる作業位置から、該地面作業ユニットの重量のかなりの部分が車台に加わる持ち上げ位置まで持ち上げるように構成されている。
【0009】
したがって、本発明の実施形態は、運転者の関与に頼らずに、測定された傾きに応答して、いくつかの、しかし全てと言うわけではない地面作業ユニットを、機械の安定性を改善するために予め決められた方法で持ち上げることができることがわかる。
【0010】
草刈りユニットは、草刈りユニットが水平である草刈り位置から、草刈りユニットが垂直である搬送位置へ回転可能な持ち上げアーム上に支持されることが多い。搬送位置は通常、道路に沿ってまたは通路を通って搬送するために、機械の全幅を小さくする。本願の発明者は、機械は左から右へ(すなわち、左側の右側の切断ユニットが分離されている方向に)傾いた時の安定性を、2つの切断ユニットのうちの高い方にある切断ユニットを安定持ち上げ位置に持ち上げることによって改善することができることがわかった。持ち上げられた切断ユニットによって車台に、安定性を改善する回転方向に働くモーメントは、作業位置または搬送位置のいずれかにおいてよりも安定持ち上げ位置においての方が大きい。これは、作業位置では、切断ユニットの重量またはそのかなりの割合が地面上で生じるからである。幾何学的条件を考慮に入れると、安定持ち上げ位置へ持ち上げることは、切断ユニットの重量のほぼ全てを地面から車台へ運ぶと仮定する(推定する)ことができる最小角度、持ち上げアームを回転させることを必然的に含む。この最小角度を超えて回転させることは、勿論、加えられるモーメントを小さくすることに役立たないかもしれない。
【0011】
車台は、前進方向に駆動されるようになっていてよく、第1の方向は前進方向に対して横方向である。通常の状況では、(中央の切断ユニットの持ち上げと共にまたは持ち上げを伴わずに)左側の切断ユニットと右側の切断ユニットが差動持ち上げされるが、前側の切断ユニットと後側のユニットを差動的に持ち上げることが前後方向の安定性を改善できる状況が生じることもある。実際の状況では、測定された左右の傾きと測定された前後の傾きにしたがって最適な方策を選択する必要がある。
【0012】
各地面作業ユニットは、第1の方向に延びる持ち上げアームに取り付けられ、該持ち上げアームは、第1の方向に延びる軸を中心として車台に対して回転可能であってよい。持ち上げアームは、地面作業ユニットが本質的に水平である作業位置から、地面作業ユニットが本質的に垂直である搬送位置へと車台に対して回転可能であり、コントローラは、傾き値が、定められた閾値を超えたとき、地面作業ユニットのうちの1つの地面作業ユニットの持ち上げアームを作業位置と搬送位置の中間の安定持ち上げ位置へと回転させるように構成されているのが望ましい。地面作業ユニットによって車台に働くモーメントが搬送位置よりも安定持ち上げ位置において大きいのが有利である。
【0013】
複数の地面作業ユニットは通常、草刈りユニットを含み、各草刈りユニットが、固定刃と協働する被駆動カッターリールを含む。
【0014】
定められた閾値は通常、測定された安定角度の60%から90%、好ましくは70%から80%の範囲に設定でき、機械は、機械が安定状態である、第1の方向における水平方向に対する前記車台の最大傾きである、測定された安定角度を有する。
【0015】
他の態様では、本発明は、地面と係合する複数の車輪を有する車台と、第1の方向に間隔をおいた位置で車台上に取り付けられ、作業位置から車台に対して持ち上げ可能である少なくとも2つの地面作業ユニットと、を有する機械を動作させる方法であって、車台の第1の方向における水平方向に対する傾きを測定するステップと、地面作業ユニットによって車台に働くモーメントを、車台の、傾きについての安定性を改善する回転方向に大きくするように、測定された傾きに応じて複数の地面作業ユニットの差動持ち上げを開始するステップと、を有する、機械を動作させる方法にある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は草刈り機の側面図である。
【図2】図2は、図1に示された草刈り機の正面図である。
【図3】図3は、傾斜地にある草刈り機の透視図である。
【図4】図4は、図3と同様であるが、本発明の一例の動作を示す面である。
【図5】図5は、本発明の一例による草刈り機の制御を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を、添付の図面を参照して例により説明する。
【0018】
図面に示されている草刈り機は概ね従来の構造を有し、該機械の可動部品の物理的レイアウトを詳細に記載する必要はない。
【0019】
参照番号(10)で示された草刈り機は、前輪(14)と後輪(16)上に支持された車台(12)を有している。
【0020】
草刈り機は、3台のリール切断ユニット、すなわち車台の下に吊るされた中央切断ユニット(20)と、前輪(14)の前方に配置された2台の前方切断ユニット(運転者から見て左側のユニット22と右側のユニット24)を備えている。各前方切断ユニット(22、24)は持ち上げアーム(26)上に取り付けられている。各持ち上げアームは、草刈り機の前部から後部を向いた水平軸(28)を中心として回転するように、内側端において車台に取り付けられている。持ち上げアームは、外側端においてスリーブ(30)によって切断装置を支持し、この構成は、軸(28)に平行な軸(32)を中心とする、持ち上げアームの外側端と切断リールの相対回転を可能にしている。
【0021】
油圧ラム(不図示)がラグ(34)によって各持ち上げアーム(26)に接続されている。したがって、ラム内に油圧流体を入れることによって、軸(28)を中心とする持ち上げアームの回転に作用して、関連する切断ユニットを持ち上げる。各切断ユニットが地面ローラー(36)を含むことがわかる。地面ローラーは、切断の向きにおいて、該ローラーの地面との接触が切断高さを制御する働きをするように、切断リールの軸と平行に延び、かつ配置されている。この切断の向きにおいて、切断ユニットは車台に対して浮き、平行な軸(28)を中心とするその相対回転は地面の凹凸を吸収する働きをする。
【0022】
図1と図2は、搬送位置にある切断ユニットを示している。各持ち上げアーム(26)は、対応するラムを延ばすことによって最大限度に持ち上げられている。この搬送位置では、左側および右側の切断ユニットは垂直な向きにロックされ、草刈り機の全幅は著しく小さくなっている。
【0023】
傾き計(38)が車台上に、都合のよいことに、運転者座席ユニット(18)の下方の位置に取り付けられている。傾き計(38)は、草刈り機の制御システムへの入力を出力し、この入力は、前後方向の傾き(すなわち、図1において左右の水平方向)と横方向の傾き(すなわち、図2において左右の水平方向)の値を与える。傾き計(38)は、デジタル出力を有する市販の傾斜計であってよい。
【0024】
草刈り機の制御システムがこれらの傾き値を利用する仕方を次に説明する。
【0025】
図3は、左から右へ水平方向に対して22°傾いた状態にある草刈り機を示している。この草刈り機では、傾斜地上で低い位置にある切断ユニットが搬送位置へ起こされている状態が示されている。中央の切断ユニットと、傾斜地上で高い位置にある切断ユニットの両方が草刈り位置にある。すなわち、これら2台の切断ユニットの各ユニットのローラーは地面と接触し、ユニットは車台に対して浮いている。この姿勢は、3台の切断ユニットが全て切断位置にある姿勢よりも安定性に対して大きなリスクをもたらすため、例示として選択されている。1つ切断リールが搬送位置にあるこの姿勢は、たとえば、草が小道または他の障害物に隣接した斜面上で切断されている場合に起こることがある。この姿勢は例示として選択されているが、安定性に対するリスクは他の姿勢でも起こるであろうことが理解されるであろう。
【0026】
図3に示された姿勢では、草刈り機(図では参照番号40で示されている)の重心は、切断ユニットの図示された姿勢のために、草刈り機の中心線からずれている。すなわち、搬送位置における切断リールは、車台に加わる自身の重量を有し、回転モーメントに寄与している。これに対して、草刈り位置にある2台の切断ユニットは、それぞれの地面ローラーに本質的に加わる自身の重量を有し、したがって回転モーメントには事実上寄与しない。前輪(14)の地面との接触の外側縁を表す垂直な線が図3に示されており、この縁のまわりでの転倒が起こるであろう。図3に示されているように、参照番号(40)で示された重心が垂直な線(42)の(図において)左側に移動すると、草刈り機は安定性を失って、倒れるであろう。
【0027】
本発明にしたがって、所定の閾値(この例では22°)を超える、左右方向の傾きの検出の結果、斜面に関して高い方の位置にある切断ユニットの持ち上げ運動が生じる。この持ち上げ運動は、切断ユニットを搬送位置にもっていくことを意図したものではなく、切断ユニットの地面ローラーの両端を持ち上げて地面から離れさせるだけで十分である。持ち上げられた切断ユニットの重量は次に車台に加わって、回転モーメントが加えられる。草刈り機の重心は、図4に示された位置(44)に移動する。切断ユニットが車台に対して正常に浮いているので、対応する油圧ラムを脈動させることによって、すなわち、定められた量の油圧流体を該ラム内に入れることによってこの持ち上げを制御することが有利である。この定められた量の油圧流体は、図4に示された姿勢では、地面と接触しているローラー(36)の右側の端を地面との全ての接触から持ち上げるのに十分でなければならない。
【0028】
好ましい制御方法の流れ図が図5に示されている。
【0029】
持ち上げ/下げ機能が開始される前に、まず、運転者が居るかどうかチェックされ、次に、測定された傾き角が、この場合16°である第1の閾値よりも小さいかどうかチェックされる。便宜上、同じ閾値が、前後に測定された傾きと左右に測定された傾きに適用される。ある場合には、別々の閾値を持つことが有用かもしれない。この第1の閾値を予め決める1つの方法は、草刈り機の実際の安定性を測定すること、すなわち、安定性が失われる前に出会う可能性がある最大傾き角を測定することである。第1の閾値は、最大安定角のある割合、たとえば約50%、になるように選択されてもよい。
【0030】
運転者が居り、測定された傾き角が、この場合16°である第1の閾値よりも小さいと、複数の制御ソレノイドが動作させられて、選択されたユニットが持ち上げられまたは下げられ、切断制御システムが切断リールを従来と同じように駆動することが可能になる。
【0031】
もし傾き角が第1の閾値を超えたことが検出されると、第1、第2、または第3のレベルのアクションが必要かどうか判定される。好ましい例では、第1、第2、第3のレベルに対応する角度は次の通りである。
【0032】
【表1】

【0033】
第1のレベルでは、警告サブシステムが開始されるが、動作は前とは異なって進む。第1レベル警告サブシステムは、傾きのリアルタイムの読み込み、ディスプレイの選択された色または一時的変化または適宜なアイコンを有するディスプレイを含むことがある。
【0034】
第2のレベルでは、第2レベル警告サブシステムが開始され、これは、ビジュアルディスプレイの異なった色または異なった一時的変化を含み、適宜な音声アラームをさらに含んでよい。さらに、3台全ての切断ユニットの持ち上げ、下げ、浮遊の各機能が遮断される。この遮断は、運転者が居ない場合に起こる遮断と同じである。
【0035】
第3のレベルでは、さらに大きな緊急性を運転者に伝えるために可視警告と可聴警告の少なくとも一方が変えられる第3レベル警告サブシステムが開始される。さらに、走行中のカッターのいずれかが停止させられる。持ち上げ、下げ、浮遊の各機能は遮断し続けられる。それから、図5において+×または‐×と示される、左右方向の傾きの方向について判定される。傾きの方向のこの判定は、図4に示されるように、上側切断ユニットに対応する油圧ラムが、下側切断ユニットを地面から持ち上げるように脈動することができるように、左側および右側の切断ユニットの上側を判定することを可能にする。有利なことに、中央の切断ユニットも、該切断ユニットの重量が車台に加わるように持ち上げられ、安定性を改善するようにするモーメントを再度もたらす。
【0036】
適宜な場合には、各持ち上げアームの位置は対応する切断ユニットが浮遊するときに監視されてもよい。それから、上側の切断ユニットに対応する油圧ラムを、該切断ユニットを地面から完全に持ち上げるのに必要な、正確な最小量だけ持ち上げアームを回転させるように制御することができる。他の構成では、車台に加わる各切断ユニットの重量の割合を、たとえば歪ゲージを用いて監視することによって、同様の程度の正確さを得ることができる。
【0037】
ある実施形態では、左右および前後の傾きの両方の測定された値に基づいて、特定のユニットを持ち上げるかどうかの決定がなされる。両方向のかなりの傾斜を有する地面では、中心のユニットと、高いほうの前側のユニットの両方の、先に記載した持ち上げが前後の安定性を改善しないならば、たとえば中心のユニットだけ、または高いほうの前側のユニットだけを持ち上げてもよい。
【0038】
大きな機械では、5台またはそれよりも多い数の切断ユニットが存在し、中心のユニットと左側の2台または右側の2台のユニットを用いるために、本発明を適宜用いてよい。
【0039】
機械が、測定された斜面に応じて制御される他のパラメータ、たとえば下向きの斜面における地面速度の限界値を有する場合、上記の制御方法は完全なものになる。
【0040】
本発明を草刈り機について説明したが、同様の安定性が考慮される、地面作業ユニットを有する他の機械への用途を有することが理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面と係合する複数の車輪を有する車台と、
第1の方向に間隔をおいた位置で前記車台上に取り付けられた少なくとも2つの地面作業ユニットであって、各地面作業ユニットは地面係合要素を有し、かつ各前記地面係合要素が地面と接触している作業位置から前記車台に対して持ち上げ可能である、地面作業ユニットと、
前記車台の水平方向に対する前記第1の方向の傾きを監視する傾き計と、
前記傾き計から傾き値を受け取り、該傾き値が定められた閾値を越えたとき、前記傾きのために他の前記地面作業ユニットよりも高い位置にある前記地面作業ユニットの1つを持ち上げるように構成されたコントローラと、
を有する機械。
【請求項2】
前記コントローラは、前記地面作業ユニットを、該地面作業ユニットの重量のかなりの部分が前記地面に加わる作業位置から、該地面作業ユニットの重量のかなりの部分が前記車台に加わる持ち上げ位置まで持ち上げるように構成されている、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記車台は前方方向に駆動されるようになっており、前記第1の方向は前記前方方向に対して横方向である、請求項1または2に記載の機械。
【請求項4】
各前記地面作業ユニットは、前記第1の方向に延びる持ち上げアームに取り付けられ、該持ち上げアームは、前記第1の方向に延びる軸を中心として前記車台に対して回転可能である、請求項3に記載の機械。
【請求項5】
前記持ち上げアームは、前記地面作業ユニットが本質的に水平である作業位置から、前記地面作業ユニットが本質的に垂直である搬送位置へと前記車台に対して回転可能であり、前記コントローラは、前記傾き値が、定められた閾値を超えたとき、前記地面作業ユニットのうちの1つの地面作業ユニットの持ち上げアームを前記作業位置と前記搬送位置の中間の安定持ち上げ位置へと回転させるように構成されている、請求項4に記載の機械。
【請求項6】
前記地面作業ユニットによって車台に働くモーメントが前記搬送位置よりも前記安定持ち上げ位置において大きい、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
各前記地面作業ユニットが草刈りユニットを含む、請求項1から6のいずれか1項に機械。
【請求項8】
各前記草刈りユニットが、固定刃と協働する被駆動カッターリールを含む、請求項7に記載の機械。
【請求項9】
前記機械は、前記機械が安定状態である、前記第1の方向における水平方向に対する前記車台の最大傾きである、測定された安定角度を有し、前記の定められた閾値は前記の、測定された安定角度の60%から90%、好ましくは70%から80%の範囲にある、請求項1から8のいずれか1項に機械。
【請求項10】
地面と係合する複数の車輪を有する車台と、第1の方向に間隔をおいた位置で前記車台上に取り付けられ、作業位置から前記車台に対して持ち上げ可能である少なくとも2つの地面作業ユニットと、を有する機械を動作させる方法であって、前記車台の前記第1の方向における水平方向に対する傾きを測定するステップと、前記地面作業ユニットによって前記車台に働くモーメントを、前記車台の、前記傾きについての安定性を改善する回転方向に大きくするように、前記の測定された傾きに応じて複数の前記地面作業ユニットの差動持ち上げを開始するステップと、を有する、機械を動作させる方法。
【請求項11】
前記複数の前記地面作業ユニットの差動持ち上げを行なうステップは、作業ユニットを、前記地面作業ユニットの重量のかなりの部分が前記地面に加わる作業位置から、前記地面作業ユニットの重量のかなりの部分が前記車台に加わる安定持ち上げ位置まで持ち上げることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記地面作業ユニットは前記安定持ち上げ位置から搬送位置までさらに持ち上げ可能で、前記安定持ち上げ位置は、前記地面作業ユニットによって前記車台に働くモーメントが前記搬送位置よりも前記安定持ち上げ位置において大きいように選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
測定された傾きを所定の傾き閾値と比較するステップを有する、請求項10から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
測定された傾きを複数の傾き閾値と比較し、各閾値において異なった可視または可聴の警告を出力するステップを有する、請求項13に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−518578(P2013−518578A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551690(P2012−551690)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【国際出願番号】PCT/GB2011/050199
【国際公開番号】WO2011/095822
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(512204938)ランサムズ ジャコブセン リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】RANSOMES JACOBSEN LIMITED
【Fターム(参考)】