説明

定周波電源供給器

【課題】定周波電源供給器の提供。
【解決手段】本発明の定周波電源供給器は、一次側および二次側を具える切換式回路に応用するものであり、その定周波電源供給器は、第一鉄心1、第二鉄心2、第一ライン台3、第二ライン台4を含み、第一鉄心1および第二鉄心2は相対位置に設け、それはそれぞれ第一凸体11と第二凸体21を有する。第一ライン台3は、第一凸体11上に位置し、第一ライン台3には第一組線形コイル31を繞設、一次側の第一組ピン32を通信接続する。第二ライン台4は第二凸体21上に位置し、第二ライン台4には第二組線形コイル41を繞設、二次側の第二組ピン42を通信接続する。第一ライン台3には更に、第二ライン台4を嵌合する嵌合口35を設け、第一ライン台3と第二ライン台4はその嵌合口35によって滑動伸縮結合を形成、第一凸体11と第二凸体21上において位置移動運動を行い、また一次側および二次側間のインダクタンスに調整を加えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源供給器に関するもので、特に、ブリッジ回路に応用し一次側中のインダクタンスを代替する定周波電源供給器を提案するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、ハイテクノロジー技術の急速な発展に伴い、特にマイクロ電子関連技術製造工程の領域もまた更なる日進月歩を遂げており、電子関連商品は既に各家庭、各業界へと深く入り込み、現代生活においては不可欠な一部分となった。当然ながら人々の要求は徐々に高まり、それに相対し、電子装置は更に使用において多機能性を発揮するものが必要となり、電子商品は多元化機能という目標に向かって邁進している。また上述した電子商品は安全面を考えて、その回路中の電圧および電流の負荷や供給のテストをし、電子商品の人体もしくは周辺機器への損害や破損を確実に最小限に抑えなければならない。
【0003】
まず、図1に、公知の全ブリッジ交換式回路の回路概略図を示す。その内、変圧器T1は一次側および二次側を具えており、変圧器T1の一次側および二次側の距離およびコイル数の調整により、一次側の電圧を必要な二次側の電圧に変換する。
【0004】
全ブリッジ交換式回路の一次側箇所には、並列する第一ダイオードD1および第二ダイオードD2を具え、インダクタンスL1およびコンデンサーC1を接続し、第一ダイオードD1および第二ダイオードD2の特性に基づき、それぞれ二次側回路の四つのスイッチSW1、SW2、SW3、SW4に組み合わせて切り換え、必要な電圧を得る。また、インダクタンスL1はチョークコイルと呼ばれ、半導体のピーク電流を制限する効果を持ち、ピーク電流の過大を防ぎ、内蔵する電子部品の破損を招く。
【0005】
しかし、現在電子産業は軽薄短小の傾向にあり、元来の性能を変化させないという状態の下、更に部品減少、コスト削減、空間縮小等の長所によって商品の市場占拠率を向上させることは、業界にとっても緊急解決が希望される課題である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ブリッジ回路に応用、チョークコイルを内設し、部品減少、コスト低減、空間縮減等長所を持つ定周波電源供給器の提供を最も主な目的とする。
【0007】
本発明は、切換式回路に応用、調節可能なインダクタンスを内設し、チョークコイルの設置が不要でも同等効果を持つ、定周波電源供給器の提供を次の目的とする。
【0008】
上述目的を達成する為に、本発明の提供する定周波電源供給器は、一次側および二次側を具える切換式回路に応用するものであり、その定周波電源供給器は、第一鉄心1、第二鉄心2、第一ライン台3、第二ライン台4を含み、第一鉄心1および第二鉄心2は相対位置に設け、それはそれぞれ第一凸体11と第二凸体21を有する。第一ライン台3は、第一凸体11上に位置し、第一ライン台3には第一組線形コイル31を繞設、一次側の第一組ピン32を通信接続する。第二ライン台4は第二凸体21上に位置し、第二ライン台4には第二組線形コイル41を繞設、二次側の第二組ピン42を通信接続する。第一ライン台3は更に、第二ライン台4を嵌合する嵌合口35を設け、第一ライン台3と第二ライン台4はその嵌合口35によって滑動伸縮を形成、第一凸体11と第二凸体21上において位置移動運動を行い、また一次側および二次側間のインダクタンスに調整を加える。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、一次側および二次側を具える切換式回路に応用する定周波電源供給器であり、その定周波電源供給器は、
相対位置に設け、それぞれ第一凸体と第二凸体を有している第一鉄心および第二鉄心と、第一凸体上に位置し、第一組線形コイルを繞設し、一次側の第一組ピンを通信接続する第一ライン台と、
第二凸体上に位置し、第二組線形コイルを繞設し、二次側の第二組ピンを通信接続する第二ライン台と、により構成されており、
前記第一ライン台は更に、第二ライン台を嵌合する嵌合口を設け、第一ライン台と第二ライン台はその嵌合口によって滑動伸縮する結合を形成、第一凸体と第二凸体上において位置移動運動を行い、また一次側および二次側間のインダクタンスに調整を加えることを特徴とする定周波電源供給器としている。
請求項2の発明は、請求項1記載の定周波電源供給器において、前記第一ライン台と第二ライン台は、それぞれ最低一つの仕切板と仕切板によって仕切られたコイル溝を具えることを特徴とする定周波電源供給器としている。
請求項3の発明は、請求項1記載の定周波電源供給器において、前記嵌合口は、第二ライン台の外径より大きい内径を持つことを特徴とする定周波電源供給器としている。
請求項4の発明は、請求項1記載の定周波電源供給器において、前記一次側および二次側は一定距離を設けることを特徴とする定周波電源供給器としている。
請求項5の発明は、請求項1記載の定周波電源供給器において、前記第一ライン台は、第一凸体に沿った延伸方向に位置移動運動を行うことを特徴とする定周波電源供給器としている。
請求項6の発明は、請求項1記載の定周波電源供給器において、前記第二ライン台は、第二凸体に沿った延伸方向に位置移動運動を行うことを特徴とする定周波電源供給器としている。
請求項7の発明は、請求項1記載の定周波電源供給器において、前記第一凸体と第二凸体は予定した形状に配列することを特徴とする定周波電源供給器としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明、ブリッジ回路に応用した定周波電源供給器は、チョークコイルを内設し、部品減少、コスト低減、空間縮減等長所を持ち、また、切換式回路に応用した定周波電源供給器は、調節可能なインダクタンスを内設し、チョークコイルの設置が不要でも同等効果を持つことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図2から図4に、本発明の定周波電源供給器の立体構造分解図、断面構造組立て概略図、全ブリッジ交換式回路に応用した回路概略図を示す。本発明の定周波電源供給器は、第一鉄心1、第二鉄心2、第一ライン台3、第二ライン台4を含む。第一鉄心1および第二鉄心2は高透磁を含む材質により作製され、相対位置に設け、それぞれ第一凸体11と第二凸体21を有しており、第一凸体11と第二凸体21は予定した形状に配列し、本発明の良好実施例においては一直線形状に配列したが、当然ながらその他形状の配列でも可能であり、この種の変化は熟練技術者であるなら上述の説明に基づき実施に変化を加えることが可能である故、本発明の主旨を逸脱せず、本発明の精神および申請範囲を逸脱せず、ここではこれ以上説明を行わないものとする。
【0012】
第一ライン台3は、第一凸体11上に位置し、第一ライン台3周囲には第一組線形コイル31および第一組ピン32を設け、第一ライン台3は第一凸体11に沿った延伸方向に位置移動運動を行う。第二ライン台4は第二凸体21上に位置し、第二ライン台4には第二組線形コイル41を繞設、並びに、二次側の第二組ピン42を通信接続する。第二ライン台4は第二凸体21に沿った延伸方向に位置移動運動を行う。本発明の良好実施例において、第一ライン台3と第二ライン台4は、それぞれ最低一つの仕切板33、43と仕切板33、43によって仕切られたコイル溝34、44を具えており、第一組線形コイル31および第二組線形コイル41を仕切ったり通過させたりする。本発明の良好実施例において、第一ライン台3は更に、第二ライン台4を嵌合する嵌合口35を設け、嵌合口35は、第二ライン台4の外径より大きい内径を持ち、よって、第一ライン台3と第二ライン台4は、その嵌合口35によって滑動伸縮する結合を形成、第一凸体11と第二凸体21上において位置移動運動を行う。
【0013】
更に図4には、本発明の定周波電源供給器を変圧器T2に応用した図を示す。変圧器T2には一次側および二次側を具え、一次側および二次側には一定距離を設け、定周波電源供給器の第一組ピン32は一次側に通信接続をし、第二組ピン42は二次側に通信接続している故、第一ライン台3と第二ライン台4は嵌合口35によって滑動伸縮を形成、第一凸体11と第二凸体21上において位置移動運動を行い、一次側および二次側間のインダクタンスを調節する。よって、全ブリッジ交換式回路の一次側にはインダクタンスL1を設置する必要がなく、半導体のピーク電流を制限でき、ピーク電流の過大を防止する。
【0014】
よって、体積小型化、環境保護、安全仕様という三種基準が徐々に厳しくなる現状傾向において、公知の外付け方式によって作製したトランジスタを直接、切換式回路内に取り付ける他、体積縮小と製造工程を簡略化することができる。本発明が提供する定周波電源供給器は更に、インダクタンスを調節可能なメカニズムを定周波電源供給器内に内蔵し、更に外付け部品を減少させ、製造工程を簡単にし、部品体積を明らかに縮小するものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】公知の全ブリッジ交換式回路の回路概略図である。
【図2】本発明の定周波電源供給器の立体構造分解概略図である。
【図3】本発明の定周波電源供給器の断面構造組立て概略図である。
【図4】本発明の定周波電源供給器の全ブリッジ交換式回路に応用した回路概略図である。
【符号の説明】
【0016】
T1、T2 変圧器
D1 第一ダイオード
D2 第二ダイオード
L1 インダクタンス
C1 コンデンサー
SW1、SW2、SW3、SW4 スイッチ
1 第一鉄心
11 第一凸体
2 第二鉄心
21 第二凸体
3 第一ライン台
31 第一組線形コイル
32 第一組ピン
33、43 仕切板
34、44 コイル溝
35 嵌合口
4 第二ライン台
41 第二組線形コイル
42 第二組ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次側および二次側を具える切換式回路に応用する定周波電源供給器であり、その定周波電源供給器は、
相対位置に設け、それぞれ第一凸体と第二凸体を有している第一鉄心および第二鉄心と、第一凸体上に位置し、第一組線形コイルを繞設し、一次側の第一組ピンを通信接続する第一ライン台と、
第二凸体上に位置し、第二組線形コイルを繞設し、二次側の第二組ピンを通信接続する第二ライン台と、により構成されており、
前記第一ライン台は更に、第二ライン台を嵌合する嵌合口を設け、第一ライン台と第二ライン台はその嵌合口によって滑動伸縮する結合を形成、第一凸体と第二凸体上において位置移動運動を行い、また一次側および二次側間のインダクタンスに調整を加えることを特徴とする定周波電源供給器。
【請求項2】
請求項1記載の定周波電源供給器において、前記第一ライン台と第二ライン台は、それぞれ最低一つの仕切板と仕切板によって仕切られたコイル溝を具えることを特徴とする定周波電源供給器。
【請求項3】
請求項1記載の定周波電源供給器において、前記嵌合口は、第二ライン台の外径より大きい内径を持つことを特徴とする定周波電源供給器。
【請求項4】
請求項1記載の定周波電源供給器において、前記一次側および二次側は一定距離を設けることを特徴とする定周波電源供給器。
【請求項5】
請求項1記載の定周波電源供給器において、前記第一ライン台は、第一凸体に沿った延伸方向に位置移動運動を行うことを特徴とする定周波電源供給器。
【請求項6】
請求項1記載の定周波電源供給器において、前記第二ライン台は、第二凸体に沿った延伸方向に位置移動運動を行うことを特徴とする定周波電源供給器。
【請求項7】
請求項1記載の定周波電源供給器において、前記第一凸体と第二凸体は予定した形状に配列することを特徴とする定周波電源供給器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−214574(P2007−214574A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−30347(P2007−30347)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【出願人】(505390325)▲りつ▼京科技股▲ふん▼有限公司 (5)
【Fターム(参考)】