説明

室内用集塵装置およびこの装置を機能させるためのプログラム

【課題】掃除ロボットに電力を給電するための充電ステーションの設置において、設置スペースの確保が困難となる場合や、また充電ステーションを小型化すると、床面との接触面積が少なくなり、掃除ロボットと充電ステーションが接続する際、掃除ロボットの一部と充電ステーションが接触して位置が動いてしまい、接続できなくなる場合があった。
【解決手段】床面清掃部120が進入可能な開口領域107と、開口領域107内に床面清掃部120と接続して電力を供給する送電手段108と、床面清掃部120にこの空気清浄部100の配置されている位置を伝えるための誘導信号を発信する誘導信号発信手段106を備え、誘導信号発信手段106から送信された誘導信号を誘導信号受信手段124で受信して、移動手段121により空気清浄部100の開口領域107内に移動することで、送電手段108と受電手段125を接続して自動的に蓄電手段の電力を蓄える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内の空気の清浄及び床面の清掃を自動的にする室内用集塵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の集塵装置としては、室内の空気を清浄にするために、本体に内蔵したファンによって空気を吸引し、空気中に浮遊する塵埃などをろ過するフィルターを通して排気することで室内の空気を清浄化する空気清浄機と、室内床面を清掃するために、本体を移動させる走行輪と、本体の底面の床面に堆積している塵埃などをノズルから吸引することで、自動的に移動しながら室内を掃除する掃除ロボットが、それぞれ提案されている(例えば、特許文献1、2、3、4、5参照)。
【0003】
図10は、従来の空気清浄機の一例を示す側面断面図である。図10に示すように、従来の空気清浄機1000の本体は筐体1001によって保持されている。筐体1001は床面の上に設置され、筐体1001の前面は前面パネル1002にて覆われ、前面パネル1002に対向する位置に吸気口1003が設けられている。筐体1001の頂面には、吹出口1004が設けられている。
【0004】
吹出口1004は筐体1001の幅方向に形成されて、鉛直上方に臨んで設けられる。筐体1001の内部には、吸気口1003から吹出口1004に連通する吸込流通路および吹出流通路とからなる風路1005が形成されている。風路1005内には空気を送出するモータ1006と羽根1007からなる送風機が配置されている。送風機に用いられるファンとしてはシロッコファンが用いられるのが一般的である。
【0005】
前面パネル1002に対向する位置には、吸気口1003から吸い込まれた空気中に存在する塵埃やタバコの煙などの汚染物質を捕集・除去するエアフィルタ1008が設けられている。筐体1001の頂面にはユーザの操作入力及び従来の空気清浄機1000の状態の表示を行うインターフェース部及びモータ1006などの制御を行う制御手段1009が設けられている。
【0006】
上記構成の空気清浄機において、インターフェース部にてユーザ操作により運転を開始すると、制御手段1009によりモータ1006を回転させることで送風機が回転駆動され、吸気口1003から空気が吸い込まれ、エアフィルタ1008によって、空気中に存在する塵埃や汚染物質が除去される。
【0007】
筐体1001内の風路1005に取り込まれ、エアフィルタ1008によって塵埃が除去された空気は、風路1005を通して吹出口1004から鉛直上方に向けて室内に送り出される。室内に送り出された空気は、部屋内を流通して従来の空気清浄機1000の吸気口1003に吸い込まれる流れとなる。
【0008】
また例えば、図11は、従来の掃除ロボットの一例を示す側部断面図である。図11に示すように、従来の掃除ロボット1100の本体はボディ1101によって保持されている。ボディ1101は、制御部1102によって、走行輪付き駆動モータ1103を制御することで走行輪を回転させて移動する。また、例えばスイッチなどによる接触の検出や超音波や反射光などによる非接触で周囲の障害物を検出するセンサ1104の情報を利用しながら、周囲の壁や障害物との接触を回避しながら移動を行う。
【0009】
また、掃除ロボット1100を動作させるための電力は、受電用接点1105を介して電池1106に蓄えられる。回転ブラシ1107とファンモータ1108を動作させることで、床面の塵埃をダストボックス1109に回収する。また、ユーザの操作及び状態の表示を行うインターフェース部1110が設けられている。
【0010】
上記構成の掃除ロボット1100において、インターフェース部1110の操作により運転を開始すると、回転ブラシ1107とファンモータ1108を動作させながら、センサ1104の情報を利用して、走行輪付き駆動モータ1103を制御することで、周囲の障害物を回避しながら、床面に堆積している塵埃をダストボックス1109に回収する。走行経路は、ランダムな方向に障害物を検出するまで直進を繰り返すことや、一定の決められた走行パターンに合わせて動作させるようになっているなど、使用される状況や内蔵しているセンサに応じてさまざまな走行パターンが提案されている。
【0011】
また、電池1106のエネルギー残量が少なくなった場合に、電池1106を充電するために、赤外線LED1121から発信される誘導信号を赤外線受光部1111で受光することによって、走行輪付き駆動モータ1103を制御することで、掃除ロボット1100への給電を行う充電ステーション1120へ移動して、受電用接点1105と充電ステーション1120の送電用接点1122を自動的に接続して充電を行う機能を有するものがある。
【0012】
例えば、特許文献3や特許文献4では、充電ステーションから複数の赤外線光を発信し、掃除ロボットに備えてある複数の受光部で赤外線光を受信することで、充電ステーションに移動していた。
【0013】
従来の構成例として図11に示し、従来の構成例の充電ステーションへの移動の流れについて図12のフローにて説明する。掃除ロボット1100は、少なくともロボットの走行制御を行う制御部1102、充電ステーション1120の赤外線LED1121からの光を受信する複数の赤外線受光部1111、ロボットを移動させる走行輪付き駆動モータ1103、ロボットの移動に必要な電力を供給する電池1106により構成されている。充電ステーション1120は、少なくとも掃除ロボット1100に充電ステーション1120の位置を示すために発信する赤外線LED1121、掃除ロボット1100の電池1106を充電するための送電用接点1122により構成されている。
【0014】
ロボットが充電ステーションへ移動する場合に、まず、S1201にて赤外線LED1121の発信した信号を、赤外線受光部1111にて受信するまでの、探索行動を行う。S1202では、赤外線受光部1111が受信していない場合は、S1201に移行し探索行動を続ける。赤外線受光部1111が受信した場合は、S1203へ動作を移行する。
【0015】
S1203では、赤外線受光部1111の各受信状態の違いを区別することで、例えば赤外線受光部1111が左右にそれぞれ1つ備えている場合は、左右の受信値がほぼ同じであれば充電ステーション1120が前方にあると判断して前進を行い、右側の受信値が大きい場合は、右側にあると判断して右へ、左側の受信値が大きい場合は、左側にあると判断して左への動作を選択する。S1204では、ロボットが充電ステーションと接続していない場合は、S1202に移行し、充電ステーション1120までの移動動作を継続する。掃除ロボット1100が充電ステーション1120と接続した場合に、動作が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開平05−046246号公報
【特許文献2】特開2001−304668号公報
【特許文献3】特表2001−525567号公報
【特許文献4】特開2004−275716号公報
【特許文献5】特開2007−167777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、前記従来の構成である掃除ロボットでは、掃除ロボットで自動的に繰り返し清掃動作を行わせるためには、掃除ロボットに電力を給電するための充電ステーションの設置が必要であったが、一般家庭において充電ステーションの設置スペースの確保が困難となる場合があった。また、設置性を高めるために充電ステーションを小型化しようとすると、軽量になり床面との接触面積が少なくなるため不安定になる。このため掃除ロボットが充電ステーションと接続する際に掃除ロボットの一部と充電ステーションが接触した場合に、引きずられるなどして位置が動いてしまう場合があり、充電ステーションの動かされた位置によっては接続できなくなる場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記従来の課題を解決するために、本発明の室内用集塵装置は、室内の床上に配置され用いられる空気清浄部と、室内を自動的に移動して床面を清掃する床面清掃部からなる室内用集塵装置であって、前記空気清浄部は、室内の空気を取り入れるための吸入口と、前記吸入口から取り入れられた空気中に存在する塵埃、および/または、物質を除去する除去手段と、前記除去手段で処理された空気を室内に送り出すための吹出口と、前記吸入口から前記吹出口まで空気を移動させるための送風手段と、前記吸入口から前記吹出口に至るまで空気が流れる風路と、前記床面清掃部が進入可能な開口領域と、前記開口領域内に前記床面清掃部と接続して電力を供給する送電手段と、前記床面清掃部にこの空気清浄部の配置されている位置を伝えるための誘導信号を発信する誘導信号発信手段と、この空気清浄部本体の動作を制御する空気清浄制御手段とを備え、前記床面清掃部は、この床面清掃部を移動させるための移動手段と、この床面清掃部の前記移動手段で移動しながら通過する床面を清掃する清掃手段と、前記空気清浄部の配置されている位置を検出するために、前記誘導信号発信部で発信された前記誘導信号を受信する誘導信号受信手段と、前記空気清浄部と接続して供給される電力を受け取る受電手段と、前記受電手段で受電した電力を蓄える蓄電手段と、この床面清掃部の動作を制御する床面清浄制御手段とを備え、前記誘導信号送信手段から送信された誘導信号を前記誘導信号受信手段で受信して、前記移動手段により前記空気清浄部の開口領域内に移動することで、前記送電手段と前記受電手段を接続して自動的に前記蓄電手段の電力を蓄える。
【発明の効果】
【0019】
本発明の室内用集塵装置は、床面清掃部が空気清浄部の開口領域の内部へ移動して、蓄電手段へ自動的に充電することができるので、床面清掃部の充電のために新たに別途床面積を占有することなく利用することができるようになる。また、空気清浄部として常に有効利用しながら床面積を確保しているため、安定した充電位置として利用することができるようになる。さらに、空気清浄部の開口領域の内部で充電を行うため接点を外部からの影響を少なくすることができるので、安全性を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1における室内用集塵装置の構成図
【図2】同、室内用集塵装置の一例を示した斜視図
【図3】同、室内用集塵装置の側部断面図
【図4】同、室内用集塵装置において送電手段が天井に配置された状態での側部断面図
【図5】同、室内用集塵装置を上面から見た床面清掃部の移動を示した図
【図6】同、シャッターを備えた室内用集塵装置のを示した斜視図
【図7】同、シャッターを備えた室内用集塵装置の側部断面図
【図8】同、ブラシを備えた室内用集塵装置の側部断面図
【図9】同、開口領域の一部に吸入口を備えた空気清浄部の側部断面図
【図10】従来の空気清浄機の構成を示した側部断面図
【図11】従来の掃除ロボットの一例を示した構成図
【図12】同、掃除ロボットの構成による充電ステーションへの移動の流れを示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0021】
第1の発明は、室内の床上に設置され、部屋の側壁面の近傍に配置されて用いられる空気清浄部と、室内を自動的に移動して床面を清掃する床面清掃部からなる室内用集塵装置であって、前記空気清浄部は、室内の空気を取り入れるための吸入口と、前記吸入口から取り入れられた空気中に存在する塵埃、および/または、物質を除去する除去手段と、前記除去手段で処理された空気を室内に送り出すための吹出口と、前記吸入口から前記吹出口まで空気を移動させるための送風手段と、前記吸入口から前記吹出口に至るまで空気が流れる風路と、前記床面清掃部が進入可能な開口領域と、前記開口領域内に前記床面清掃部と接続して電力を供給する送電手段と、前記床面清掃部にこの空気清浄部の配置されている位置を伝えるための誘導信号を発信する誘導信号発信手段と、この空気清浄部本体の動作を制御する空気清浄制御手段とを備え、前記床面清掃部は、この床面清掃部を移動させるための移動手段と、この床面清掃部の前記移動手段で移動しながら通過する床面を清掃する清掃手段と、前記空気清浄部の配置されている位置を検出するために、前記誘導信号発信部で発信された前記誘導信号を受信する誘導信号受信手段と、前記空気清浄部と接続して供給される電力を受け取る受電手段と、前記受電手段で受電した電力を蓄える蓄電手段と、この床面清掃部の動作を制御する床面清浄制御手段とを備え、前記誘導信号送信手段から送信された誘導信号を前記誘導信号受信手段で受信して、前記移動手段により前記空気清浄部の開口領域内に移動することで、前記送電手段と前記受電手段を接続して自動的に前記蓄電手段の電力を蓄えることができるようになるので、この床面清掃部の充電のために新たに別途装置を容易することなく、また床面積を占有することなく利用することができるようになる。
また、空気清浄部として年中常に活用することができるので、床面に設置しておいても有効利用しているとユーザが認識できるものであり、安定した充電位置として利用することができるようになる。さらに、空気清浄部の開口領域の内部で充電を行うため充電のための送信手段である接点を埃の堆積によるトラッキングや手の接触による感電など外部からの影響を少なくすることができるので、安全性を高める構成とすることができるようになる。
【0022】
第2の発明は、特に第1の発明の前記送電手段は、前記開口領域内の天井位置に備え、前記受電手段は、前記床面清掃部の上面位置に備えることで、前記送電手段への埃などの堆積の防止及び、人の手を触れにくくすることで感電の防止効果を得ることができるようになる。
【0023】
第3の発明は、特に第1または第2の発明の前記空気清浄部は、前記開口領域への出入口に空気の流れを遮断するためのシャッターを設けることで、埃などの進入を防ぐことができ、さらに、充電中であっても床面清掃部を目立たなくすることができるので美観を損ねること防止することができるようになる。
【0024】
第4の発明は、特に第1〜3のいずれか1つの発明の前記空気清浄部の前記開口領域に
、前記床面清掃部のメンテナンスを行うためのブラシを設けることで、前記床面清掃部が前記開口領域内に進入する際に前記ブラシと接触することで前記床面清掃部に付着している塵埃などの汚れを取り除くことができるようになる。
【0025】
第5の発明は、特に第1〜4のいずれか1つの発明の前記空気清浄部の前記開口領域に、前記吸入口の一部を設けることで室内の空気と同時に前記開口領域内部の空気中に漂う塵埃を回収することで、前記床面清掃部が前記開口領域内部で発生させる塵埃を取り除くことができるようになる。
【0026】
第6の発明は、特に第1〜5のいずれか1つの発明の前記床面清掃部は、前記誘導信号を受信して前記空気清浄部へ移動する際に、前記空気清浄部の周囲の清掃を重点的に行うことで、前記空気清浄部の周囲に堆積している塵埃を除去することができるようになる。
【0027】
第7の発明は、特に第1〜6のいずれか1つの発明の前記送電手段との接続状況から、前記床面清掃部が清掃を行っていると判断したときに、前記空気清浄部の前記送風手段を動作させることで、前記床面清掃部で清掃中に舞い上がる塵埃を回収することができるようになる。
【0028】
第8の発明は、特に第1〜7のいずれか1つの発明の室内用集塵装置の手段の全てもしくは一部としてコンピュータに機能させるためのプログラムとすることにより、マイコンなどを用いて本発明の室内用集塵装置の一部あるいは全てを容易に実現することができ、経年変化等の特性の変化や動作を実現するための設定条件や定数の変更が柔軟に対応できる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布が簡単に出来る。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0030】
(実施の形態1)
第1〜7の発明における室内用集塵装置について、図1〜図9を用いて説明する。
【0031】
図1は本発明の実施の形態1における空気清浄部100及び床面清掃部120の構成の一例を示している。図2は本発明の実施の形態1における室内用集塵装置の斜視図を示している。また、図3は本発明の実施の形態1における室内用集塵装置の断面図を示している。
【0032】
空気清浄部100は、室内の空気を取り入れるための吸入口101と、前記吸入口101から取り入れられた空気中に存在する塵埃、および/または、物質を除去する除去手段102と、前記除去手段102で処理された空気を室内に送り出すための吹出口103と、前記吸入口101から前記吹出口103まで空気を移動させるための送風手段104と、前記吸入口101から前記吹出口103に至るまで空気が流れる風路105と、前記床面清掃部120にこの空気清浄部100の配置されている位置を伝えるための誘導信号を発信する誘導信号発信手段106と、前記床面清掃部120が進入可能な開口領域107と、前記開口領域107内に前記床面清掃部120と接続して電力を供給する送電手段108と、この空気清浄部100をユーザが操作することや、この空気清浄部100の動作状態を表示するための空気清浄IF(インターフェース)109と、この空気清浄部100本体の動作を制御する空気清浄制御手段110と、この空気清浄部100本体を設置している床面に対して滑りにくくするための滑り止め111とを備えている。
【0033】
また、図4の送電手段が天井に配置された室内用集塵装置の断面図の例に示すように、
第2の発明においては、空気清浄部400の送電手段108は、開口領域107の天井位置に配置されている。また図6のシャッターを備えた室内用集塵装置の構成の例に示すように、第3の発明においては、空気清浄部600は、前記床面清掃部120の構成に加えて開口領域107への出入口に空気の流れを遮断するためのシャッター611を備えている。
【0034】
また、図8のブラシを備えた室内用集塵装置の構成の断面図の例に示すように、第4の発明においては、空気清浄部800は、前記床面清掃部120の構成に加えて開口領域107に、前記床面清掃部120のメンテナンスを行うためのブラシ812を備えている。
【0035】
また、図9の開口領域の一部に吸入口を備えた空気清浄部の構成の断面図の例に示すように、第5の発明においては、開口領域107内に吸入口101の一部を設けるように構成している。なお、空気清浄部400及び、空気清浄部600及び、空気清浄部800は、空気清浄部100にそれぞれの発明の特徴を加えて構成したものであり他の構成は同じである。
【0036】
床面清掃部120は、この床面清掃部120を移動させるための移動手段121と、この床面清掃部を移動する際に周囲に存在する壁や家具などの障害物を検出するセンサ122と、前記センサ122を利用してこの床面清掃部120の前記移動手段121で室内の障害物を回避しながら走行している床面を清掃する清掃手段123と、前記空気清浄部100の配置されている位置を検出するために、前記誘導信号発信手段106で発信された前記誘導信号を受信する誘導信号受信手段124と、前記空気清浄部100と接続して供給される電力を受け取る受電手段125と、前記受電手段125で受電した電力を蓄える蓄電手段126と、この床面清掃部120をユーザが操作することや、この床面清掃部120の動作状態を表示するための床面清掃IF(インターフェース)127と、この床面清掃部120の動作を制御する床面清掃制御手段128を備えている。
【0037】
なお、本実施の形態1の例では、背景技術にて説明した従来の空気清浄機及び掃除ロボットをベースに本願の特徴を説明するための構成を加えた内容を一例として説明を行う。
【0038】
続いて空気清浄部100の構成について説明する。吸入口101は、空気清浄部100内に空気を取り込む開口部である。除去手段102は、前記吸入口101から取り入れられた空気中に存在する塵埃、および/または、物質を除去する機能を有しており、例えば、空気をろ過して清浄にするためのろ材であるエアフィルタなどである。
【0039】
エアフィルタには、HEPAフィルターやULPAフィルターなど除去性能の異なる濾材が多数あるが、対象とする室内に存在する塵埃と価格などから適宜選択すればよい。他にも、静電気の力を利用して空気中に存在する塵埃を吸着する装置や、活性炭のガス吸着を利用することなど、空気中に存在する塵埃、および/または、物質を除去する機能であれば構わない。
【0040】
吹出口103は、前記除去手段102でろ過した空気を排出する開口部である。
送風手段104は、気流を発生させることが可能なものであり、例えば、シロッコファンなどの、ファンを回転させることで空気の流れを発生させるものである。ファンの回転数を制御することで、風量を変化させることが可能である。他にも、気流を発生させることができるものであればどのようなものであっても構わない。
風路105は、吸入口101から除去手段102および送風手段104を経由して吹出口103までの気流が通過する風路である。
【0041】
誘導信号発信手段106は、床面清掃部120に空気清浄部100の位置を伝えるため
の信号を発信するものである。例えば、フォトトランジスタ、フォトダイオード、Cdsセル、CCDなどの光を発光する素子や、超音波などを発信する素子である。これらの素子を動作させて、特定の周波数の信号や特定のON/OFFのタイミングを発信することで、一般的な家電製品に利用されている赤外線リモコンのように非接触で情報を発信することができるので、誘導信号発信手段106で発信する信号を受信することで、受信した信号の強度及び検出した方向から、空気清浄部100の設置されている位置や方向を検出することができる。
【0042】
また、床面清掃部120は、移動手段121にて移動しながら誘導信号を繰り返し受信することができるので、移動した距離と、受信した信号の強度の変化から空気清浄部100へ近づいているのか、遠ざかっているのかを検出することができるので、この誘導信号を受信することで、空気清浄部100へ誘導されるように近づいていくことができる。他にも、誘導信号発信手段106は、複数の発信素子を例えば空気清浄部100の正面及び両側面に備えて、それぞれの発信素子で発信された信号を区別できるように、例えば周波数や発信信号のパターンなどを変えておくことで、床面清掃部120が空気清浄部100の正面にあるのか、どちらの側面にあるのかなどの方向についても正確に区別することができるので、より正確に空気清浄部100へ移動することができるようになる。
【0043】
また、開口領域107内に設けることにより、開口領域107の内部の送電手段108への誘導を行いやすくするともに、開口領域107内部で誘導する際には、外部からのノイズを受けにくく構成することができるようになる。また、開口領域107の内部及び外部に誘導信号発信手段106を設けることで、外部の誘導信号で空気清浄部100へ誘導を行い、さらに内部の誘導信号で送電手段108への誘導を行うなど、役割分担を行うことで、誘導の精度を制御することができるようになる。
【0044】
また、第6の発明に記載しているように、空気清浄部100の周囲の所定の場所の清掃を行いたい場合に、誘導信号を受信している条件のときに、床面清掃部120の移動手段121の移動を減速して、清掃手段123を動作させることで、空気清浄部100の周囲の清掃したい場所を指定することができる。さらに、誘導信号を特定の周波数の誘導信号を受信している条件のときのみ、前述同様に床面清掃部120の移動手段121の移動を減速して、清掃手段123を動作させることで、空気清浄部100の清掃した場所を限定しながらも、別の周波数で誘導するための信号をより広範囲に広げるように構成することも可能である。
【0045】
開口領域107は、空気清浄部100の構造に一部の開口領域を設けたものであり、例えば図3に示すように、床面清掃部120が容易に開口領域107内へ進入可能なように空気清浄部100の床面付近の領域に開口領域107を設ける。また、開口領域の入口付近にスロープを設けて段差を少なくすることで、床面清掃部120が進入しやすいように構成することができる。
【0046】
送電手段108は、前記開口領域107内に設置され、床面清掃部120に電力を供給するものであり、例えば、接点などから構成されるコネクタ及び充電回路である。空気清浄部100の接続されている電源から供給されている電力を、この送電手段108と床面清掃部120の受電手段125を接続することで、床面清掃部120の蓄電手段126に電力を蓄積することができるものである。
【0047】
また、送電手段108は、床面清掃部120との接続状態を検出するためにも利用が可能であり、例えば、第7の発明に記載のように空気清浄部100の送電手段108と床面清掃部120の受電手段125の接続状態を利用して、受電手段125と送電手段108の通電の状態を確認することで接続状態に無い場合は、床面清掃部120が「清掃を行っ
ている」と判断することができるように構成することができる。
【0048】
他にも、空気清浄部100と床面清掃部120の接続状態を検出するために、床面清掃部120にスイッチを設けて、接続を検出するように構成しておくことや、非接触の赤外線などを利用したセンサで床面清掃部120が特定の場所に待機しているかの有無を確認することでも状態の検出を行うように構成することができる。
【0049】
また、マイクなどの空気清浄部の周囲の環境音を計測することで、一定以上の音量が検出された場合は、床面清掃部120の清掃時の音であると判断して「清掃中」であると状態検出することもできる。
【0050】
空気清浄IF(インターフェース)109は、空気清浄部100をユーザが操作するための操作入力および、空気清浄部100の運転のON/OFFや風量などの状態をユーザに伝えるための表示するためのインターフェース機能である。例えば、操作を入力するためには、スイッチやタッチパネルなどであり、表示するためには、液晶画面やLEDを利用することができる。
【0051】
空気清浄制御手段110は、例えば、CPU、メモリで構成されており、送風手段104の運転制御を行うことや、誘導信号発信手段106の誘導信号の発信のタイミングやON/OFFなどの制御を行うことや、送電手段108の送電時の充電制御を行うことや、空気清浄IF109からの操作入力を受け付けや表示を行うことなど、空気清浄部100の全般的な制御を行うものである。またCPUは、モータ制御機能やタイマー機能やウォッチドック機能などさまざまな機能を有するものが存在するが、構成内容に合わせて選択することが必要である。他にも、構成としてはCPU、メモリを1つにした1チップマイコンや、FPGA、DSP等の他の制御可能なものであっても構わない。
【0052】
滑り止め111は、空気清浄部100本体を設置している床面に対して滑りにくくするものであって、空気清浄部100本体に、例えば底面にゴムなどの摩擦抵抗の高い素材を底面の一部に利用するように構成することや、設置する壁面など設置されている周囲の環境に対して例えばマジックテープ(登録商標)や両面テープ等のような固定具で固定するように構成できる。他にも床面に対して滑りにくくする構成であればどのようなものであっても構わない。
【0053】
このように滑り止め111を構成することで、安定的に配置することができるので開口領域107へ床面清掃部120が出入のする際に接触しても動いてしまうことを防止することができるようになる。
【0054】
シャッター611は、例えば、図7に示すように開口領域107を覆うような形で構成することで、床面清掃部120が接触して押し開けられるような構造にすることや、他にも自動ドアのようなモータによって開口領域107の出入口を開閉するように構成する。素材としては、床面清掃部120と接触するような構成にする場合は、接触による傷が発生しないようなゴム製のものが望ましい。また、開口領域107の内部に誘導信号発信手段106を備える場合は、シャッター611は信号を透過するような樹脂やビニールのようなものを利用することが望ましい。
他にも、開口領域107内に埃などが入り込まないようにするための構成であれば、例えば、エアーカーテンのように吹出し口の一部を開口領域107の入口付近に設けることも可能である。
【0055】
ブラシ812は、例えば、図8に示すように開口領域107の出入口付近など床面清掃部120の裏面等の汚れた場所が通過する場所に設置することで効果的に汚れを除去する
ことができるようになる。
【0056】
次に床面清掃部120の構成について説明する。移動手段121は、例えば、2つのモータと2つの駆動輪を左右に水平に配置するように構成することで、床面清掃制御手段128からの制御信号によって、左右のモータの回転数を変化させることにより、駆動輪が動作して、床面清掃部120が移動することができる。駆動部は、モータと駆動輪の組み合わせ以外にも、複数のサーボモータを組み合わせた関節型のアクチュエータを組み合わせた2本足や4本足などの多足移動可能なものや、利用するモータは、リニアモータなど物理的に移動が可能なものであれば構わない。
【0057】
センサ122は、例えば、光の反射を利用して、障害物との距離を計測することが可能な測距センサや、超音波の反射を利用して、障害物との距離を計測することが可能な超音波センサや、障害物が床面清掃部120に接触したときのスイッチ作動あるいは、電圧の変化を検出することで、接触を検出するバンパの役割をする接触センサ等によって構成することが可能である。なお、これらのセンサを床面清掃部120に複数個組み込んでおくことで、各センサの特性上検出が困難な状態などであっても検出能力の相互補間を行うことができるので、検出精度を上げることが可能になる。他にも、CCDカメラなどの映像を取り込むセンサや、レーザー、電磁波、磁力などの性質を利用したセンサを障害物の検出を行う機能として利用することが可能である。
【0058】
清掃手段123は、自走式機器の近辺を清掃する機能を有するものであり、例えば、自走式機器内部に吸引用のファンモータを設け、掃除機のような吸引口を自走式機器本体の底面部に設けることで、自走式機器が走行することによって、走行した領域のごみや塵を吸引して清掃することができる。他にも、モップのような塵を集める形態や、ほうきのようなブラシでごみをかき集めるような形態や、塵取りのようにごみや塵をすくい上げるような形態など、自走式機器の近辺を清掃できる構成であれば構わない。また、これらの形態を組み合わせることによって、清掃性能を高めることが可能である。
【0059】
また、第6の発明に記載のように空気清浄部100の周囲の清掃を重点的に行う場合には、この清掃手段123を動作させるとともに、前記移動手段121の移動速度を通常の清掃時の速度よりも遅くすることで、清掃面積あたりの清掃時間を多くすることができる。他にも、重点的に清掃を行うために、清掃手段としてファンモータを利用する場合には、ファンモータの回転数を高めることで、吸引力を高めた状態で清掃動作を行うことや、同じ場所を往復して移動するなど、通常清掃よりも清掃性能を高めるように動作させることで重点的に清掃することができる。
【0060】
誘導信号受信手段124は、例えば、誘導信号発信手段106の発信する光を受信することが可能な、フォトトランジスタ、フォトダイオード、Cdsセル、CCDなどの光を受信するセンサであり、誘導信号発信手段106の発信の光量や周波数特性に合わせた特性を持つものである。また、床面清掃部120に配置する誘導信号受信手段124の位置は、空気清浄部100の誘導信号発信手段106の設置位置と、移動するパターンから決めることができる。
【0061】
例えば、床面清掃部120が誘導信号を探索移動する場合、壁沿いに誘導信号が見つかるまで移動してくるパターンであれば、壁沿いで通過するルートに向けて誘導信号を配置しておくことで、誘導信号を見落とす可能性を低減することができる。また、ランダムに移動する場合であれば、より広範囲に誘導信号を発信することで、空気清浄部100を検出しやすくすることができる。
【0062】
受電手段125は、送電手段108と接続することで、床面清掃部120の蓄電手段1
26に電力を供給するものであり、例えば、接点などから構成されるコネクタ及び回路からなる。空気清浄部100の接続されている電源から供給されている電力を、床面清掃部120の蓄電手段126に電力を蓄積することができる。例えば、図3の室内用集塵装置の断面図の例に示すように、送電手段108の接点と、受電手段125の接点が接触することで、接続して給電が可能となる。他にも、コイルを使って非接触で給電する方式など蓄電手段126へ給電することが可能であればどのような構成であっても構わない。
【0063】
蓄電手段126は、例えば、ニッケル水素2次電池にすることで、受電手段125から受電した電力を蓄積することができる。また、この蓄積した電力は、床面清掃部120の清掃や移動などの動作を行うための電力として供給を行う。他にも、床面清掃部120への電力が供給可能なものであれば、ニッケルカドミウム2次電池、リチウムイオン2次電池、リチウムポリマー2次電池、大容量のコンデンサなどでも構わない。
【0064】
床面清掃IF(インターフェース)127は、床面清掃部120をユーザが操作するための操作入力および、床面清掃部120の清掃のON/OFFや清掃パターンなどの状態をユーザに伝えるための表示するためのインターフェース機能である。例えば、操作を入力するためには、スイッチやタッチパネルなどであり、表示するためには、液晶画面やLEDを利用することができる。
【0065】
床面清掃制御手段128は、例えば、CPU、メモリで構成されており、移動手段121の駆動モータの制御を行うことや、センサ122の信号を受け取り障害物の有無の判断を行うことや、清掃手段123の清掃の運転制御や、誘導信号受信手段124の信号を受信することで空気清浄部100の位置や方向を検出することや、受電手段125から受電の有無の検出やON/OFFの制御を行うことや、床面清掃IF127からの操作入力を受け付けや表示を行うことなど、床面清掃部120の全般的な制御を行うものである。
【0066】
またCPUは、モータ制御機能やタイマー機能やウォッチドック機能などさまざまな機能を有するものが存在するが、構成内容に合わせて選択することが必要である。他にも、構成としてはCPU、メモリを1つにした1チップマイコンや、FPGA、DSP等の他の制御可能なものであっても構わない。
【0067】
以上のように構成された室内用集塵装置について、以下その動作、作用を説明する。
本発明の室内用集塵装置の動作の流れの一例としては、図5に示すように床面清掃部120は、例えばランダムに10分間清掃するなど、所定の清掃動作を終了後に、センサ122の情報を利用して部屋の壁を沿うように移動することで、空気清浄部100の周囲に近づいたときに、誘導信号発信手段106で発信された誘導信号を、誘導信号受信手段124にて受信することで、床面清掃部120は図中矢印で示しているような移動経路のように、空気清浄部100の開口領域107内に進入して、送電手段108と受電手段125を接続することで、蓄電手段126を自動的に充電することができる。
【0068】
このような動作の流れにより、従来の空気清浄機を設置する領域を利用して蓄電手段126を充電することができるので、充電ステーションの設置スペースの確保が困難な場合であっても利用が可能となる。また、空気清浄部100内に充電機能である送電手段108を設けることにより、空気清浄部100の送風手段104や風路105などの構成部品による重量が寄与して送電手段108の安定性を高めることができるので、床面清掃部120が開口領域107に進入する際に接触しても引きずられることなどによる空気清浄部100を移動することを防ぐことができ、安定的な位置で充電するように構成することができるようになる。
【0069】
また、第2の発明の図4に示すように、送電手段108を開口領域107内の天井位置
に備え、受電手段125は床面清掃部120の上面位置に備えることで、送電手段108への埃などの堆積の防止及び、人の手を触れにくくすることで感電の防止効果を得ることができるようになる。
【0070】
また、第3の発明の図6及び図7に示すように、空気清浄部100の開口領域107への出入口に空気の流れを遮断するためのシャッター611を設けることで、埃などの進入を防ぐこととともに、充電中や待機中であっても床面清掃部120を目立たなくすることができるので室内の美観を損ねずに済むようになる。
【0071】
また、第4の発明の図8に示すように、空気清浄部100の開口領域107に床面清掃部120のメンテナンスを行うためのブラシ812を設けることにより、床面清掃部120が開口領域107内に進入する際に、前記ブラシ812と接触することによって床面清掃部120に付着している塵埃などの汚れを除去することができるようになる。
【0072】
また、第5の発明の図9に示すように、空気清浄部100の開口領域107に吸入口101の一部を設けることで、床面清掃部120が開口領域107を出入する際に発生する塵埃を効率よく回収することができるとともに、開口領域107の内部への埃の侵入を低減することができるようになる。
【0073】
また、第6の発明に示すように、床面清掃部120は、誘導信号を受信して空気清浄部100へ移動する際に、空気清浄部100の周囲の清掃を重点的に行うことで、空気清浄部100の周囲に堆積している塵埃を除去することができるようになる。
【0074】
また、第7の発明に示すように、送電手段108との接続状況から、床面清掃部120が清掃を行っていると判断したときに、空気清浄部100の送風手段104を動作させることで、床面清掃部120で清掃中に舞い上がる塵埃を回収することができるようになる。
【0075】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における室内用集塵装置について説明する。本実施の形態では、実施の形態1及び実施の形態2で説明した各手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバーなどのハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施させるものである。
【0076】
プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回路を用いて配信したりすることで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
以上のように、本発明にかかる室内用集塵装置は、床面清掃部が空気清浄部の開口領域内へ移動して、蓄電手段に自動的に充電することで、安定した充電位置を確保するとともに、床面清掃部の充電のために別途スペースを確保する必要をなくすことができるので、掃除ロボットや、監視ロボットや、草刈ロボットや、片付けロボットなど、不特定の空間を自動的に移動しながら作業を行う装置への給電に有用である。
【符号の説明】
【0078】
100、400、600、800 空気清浄部
101 吸入口
102 除去手段
103 吹出口
104 送風手段
105 風路
106 誘導信号発信手段
107 開口領域
108 送電手段
109 空気清浄IF
110 空気清浄制御手段
111 滑り止め
611 シャッター
812 ブラシ
120 床面清掃部
121 移動手段
122 センサ
123 清掃手段
124 誘導信号受信手段
125 受電手段
126 蓄電手段
127 床面清掃IF
128 床面清掃制御手段
1000 従来の空気清浄機
1001 筐体
1002 前面パネル
1003 吸気口
1004 吹出口
1005 風路
1006 モータ
1007 羽根
1008 エアフィルタ
1009 制御手段
1100 掃除ロボット
1101 ボディ
1102 制御部
1103 走行輪付き駆動モータ
1104 センサ
1105 受電用接点
1106 電池
1107 回転ブラシ
1108 ファンモータ
1109 ダストボックス
1110 インターフェース部
1111 赤外線受光部
1120 充電ステーション
1121 赤外線LED
1122 送電用接点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の床上に設置されて用いられる空気清浄部と、室内を自動的に移動して床面を清掃する床面清掃部からなる室内用集塵装置であって、前記空気清浄部は、室内の空気を取り入れるための吸入口と、前記吸入口から取り入れられた空気中に存在する塵埃、および/または、物質を除去する除去手段と、前記除去手段で処理された空気を室内に送り出すための吹出口と、前記吸入口から前記吹出口まで空気を移動させるための送風手段と、前記吸入口から前記吹出口に至るまで空気が流れる風路と、前記床面清掃部が進入可能な開口領域と、前記開口領域内に前記床面清掃部と接続して電力を供給する送電手段と、前記床面清掃部にこの空気清浄部の配置されている位置を伝えるための誘導信号を発信する誘導信号発信手段と、この空気清浄部本体の動作を制御する空気清浄制御手段とを備え、前記床面清掃部は、この床面清掃部を移動させるための移動手段と、この床面清掃部の前記移動手段で移動しながら通過する床面を清掃する清掃手段と、前記空気清浄部の配置されている位置を検出するために、前記誘導信号発信手段で発信された前記誘導信号を受信する誘導信号受信手段と、前記空気清浄部と接続して供給される電力を受け取る受電手段と、前記受電手段で受電した電力を蓄える蓄電手段と、この床面清掃部の動作を制御する床面清浄制御手段とを備え、前記誘導信号発信手段から送信された誘導信号を前記誘導信号受信手段で受信して、前記移動手段により前記空気清浄部の開口領域内に移動することで、前記送電手段と前記受電手段を接続して自動的に前記蓄電手段の電力を蓄える室内用集塵装置。
【請求項2】
前記送電手段は、前記開口領域内の天井位置に備え、前記受電手段は、前記床面清掃部の上面位置に備えることで、前記送電手段への埃などの堆積の防止及び、人の手を触れにくくすることで感電の防止効果を得ることができる請求項1に記載の室内用集塵装置。
【請求項3】
前記空気清浄部の前記開口領域への出入口に空気の流れを遮断するためのシャッターを設けることで、埃などの進入を防ぐこと及び、前記床面清掃部が前記開口領域内に入って前記蓄電手段の電力を蓄えている間は前記床面清掃部を目立たなくする請求項1または2に記載の室内用集塵装置。
【請求項4】
前記空気清浄部の前記開口領域に、前記床面清掃部のメンテナンスを行うためのブラシを設けることで、前記床面清掃部が前記開口領域内に進入する際に前記ブラシと接触することで前記床面清掃部に付着している塵埃などの汚れを取り除くことができる請求項1〜3のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項5】
前記空気清浄部の前記開口領域に、前記吸入口の一部を設けることで室内の空気と同時に前記開口領域内部の空気中に漂う塵埃を回収することで、前記床面清掃部が前記開口領域内部で発生させる塵埃を取り除くことができる請求項1〜4のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項6】
前記床面清掃部は、前記誘導信号を受信して前記空気清浄部へ移動する際に、前記空気清浄部の周囲の清掃を重点的に行うことで、前記空気清浄部の周囲に堆積している塵埃を除去する請求項1〜5のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項7】
前記送電手段との接続状況から、前記床面清掃部が清掃を行っていると判断したときに、前記空気清浄部の前記送風手段を動作させることで、前記床面清掃部で清掃中に舞い上がる塵埃を回収する請求項1〜6のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の室内用集塵装置の手段の全てもしくは一部としてコンピュータに機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図5】
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【図12】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−13539(P2013−13539A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147975(P2011−147975)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】