説明

害虫忌避部材

【課題】ゴキブリ等の害虫を有効に忌避し、定着を阻害するとともに、生活小物を置いてしまうことがなく、コンパクトで安価な害虫忌避部材を提供する。
【解決手段】 屋内外における害虫の侵入する虞のある場所の近辺に配置され、薬剤処理が施された害虫忌避部材であって、設置場所の底面と側面とに当接して、前記害虫の触角が触れるように形成された面形状又は立体形状を有すると共に、当該設置場所の隅部分に沿って配置されることを特徴とする害虫忌避部材10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、害虫、例えばゴキブリ、アリ、クモ等の匍匐害虫を忌避し、定着を阻害するのに用いる害虫忌避部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、害虫を駆除するには、エアゾールタイプのものが多く使用されている。
【0003】
しかし、このタイプのものは使用者が害虫発見時に用いるものであり、予防効果は期待できない。また、使用時に薬剤が害虫以外の床や家具、食器等に付着する虞がある。
【0004】
一方、予防効果を期待して、害虫の侵入する虞のある場所の近辺に設置しておくタイプの害虫忌避部材がある。
【0005】
害虫忌避部材の一例として、忌避剤シートと、忌避剤シートに接する第1の接着層を介して貼着させた液体不透過性シートと、液体不透過性シートに接する第2の接着層を介して貼着させた剥離シートと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
害虫忌避部材の他の一例として、家具下部に配置した超低硬度エラストマーと、発泡性エラストマーと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
害虫忌避部材のさらに他の一例として、ケースにゴキブリ忌避剤を収納し、ケースの底面下面の空間に連通する通気口を設けたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】実開平1−125302号公報
【特許文献2】特開2003−164250号公報
【特許文献3】実開昭62−2474802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1〜3に開示された害虫忌避部材では、いずれも十分な予防効果を得ることができない場合が多かった。また、キッチンラックや食器棚等の製造時に害虫忌避部材を設置して販売することは容易ではあるが、一般消費者がそれらを購入後に害虫忌避部材を設置することは難しい。
【0010】
さらに、うまく設置できたとしても、使用者が害虫忌避部材の上に容器や皿やコップ等の生活小物を置いてしまい、それらに害虫忌避部材の薬剤が付着する虞がある。
【0011】
そのため、消費者が購入後に手軽に設置でき且つ薬剤が付着する虞もなく、コンパクトで安価な害虫忌避部材が望まれている。
【0012】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、害虫を有効に忌避するとともに、生活小物を置いてしまうことがなく、薬剤の付着の虞がなく安心でき、コンパクトで安価な害虫忌避部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するため、本発明に係る害虫忌避部材は、屋内外における害虫の侵入する虞のある場所の近辺に配置され、薬剤処理が施された害虫忌避部材であって、
設置場所の底面と側面とに当接して、前記害虫の触角が触れるように形成された面形状又は立体形状を有すると共に、当該設置場所の隅部分に沿って配置されることを特徴としている。
【0014】
上記構成の害虫忌避部材によれば、設置場所の底面と側面とに当接して、前記害虫の触角が触れるように形成された面形状又は立体形状を有すると共に、当該設置場所の隅部分に沿って配置される。ここで、発明者は、ゴキブリ等の害虫の生物学的特徴を研究し、害虫の行動・習性に鑑みて、設置場所の底面と側面とに当接するような面形状又は立体形状にすることにより効果的に害虫を忌避できることを見出した。これにより、十分な忌避効果を得ることができるとともに、簡素な構造でもってコンパクトで且つ安価とすることができる。
また、ゴキブリが埃や塵の上を徘徊することを嫌う習性があることから、前記面形状又は前記立体形状が斜面を有している場合には、害虫忌避部材本体に埃や塵等が積もることがなく、また使用者が害虫忌避部材の上に生活小物を置いてしまうことがなく薬剤の付着の虞がなく、ゴキブリと害虫忌避部材との接触する可能性を高めることができる。
【0015】
また、前記立体形状が、前記設置場所の底面と側面とに当接する断面視略直角形を有する三角柱形状であることを特徴としている。
【0016】
上記構成の害虫忌避部材によれば、断面視略直角形をなす三角柱形状とすることで、設置場所の底面と側面とに当接させながら隅部分に沿って容易に配置させることができる。
【0017】
さらに、前記略直角形に対峠する辺が、当該略直角形に向けて凹形状をなす凹面を備えることを特徴としている。
【0018】
上記構成の害虫忌避部材によれば、ゴキブリ等の害虫の触角の動きとその範囲を鑑みて凹面を備えることで、ゴキブリ等の害虫の触角が害虫忌避部材と接触する可能性を高め、害虫を有効に忌避することができる。
【0019】
設置されたときの、前記底面に沿った幅寸法が1mm〜50mm、前記側面に沿った高さ寸法が5mm〜50mmであることを特徴としている。
【0020】
上記構成の害虫忌避部材によれば、一般家庭に出現するゴキブリは、体の高さが3〜10mmであって、触角の上下動の範囲が0〜30mm程度であることに基づき、ゴキブリの行動・習性を鑑み、設置されたときの害虫忌避部材の寸法が、設置場所の底面に沿った幅寸法が1mm〜50mmであり、側面に沿った高さ寸法が5mm〜50mmに設定されることで、ゴキブリ等の害虫を有効に忌避することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ゴキブリ等の害虫を有効に忌避し定着を阻害するとともに、コップ等の生活小物を置いてしまうことがないので薬剤の付着の虞がなく安心感を付与することができ、且つ容易に設置することができるコンパクトで安価な害虫忌避部材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る好適な実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1、図2、図4(A),(B)は本発明に係る害虫忌避部材の一実施形態であって、図1は本発明に係る害虫忌避部材の一実施形態を示す外観斜視図、図2は図1の害虫忌避部材をキャビネットへの配置した例、図4(A),(B)は本発明の実施例におけるそれぞれ配置図である。なお、図3(A)はゴキブリの生物学的特徴を説明する平面図、図3(B)は図3(A)の正面図である。
【0024】
図1に示されるように、本発明に係る一実施形態である害虫忌避部材10は、可撓性のある、例えば樹脂等を素材として成形されており、断面視直角形の直角部12を有する三角柱形状をなす本体11と、直角部12に対峠する辺において直角部12に向けて凹形状をなす凹面13と、凹面13上に施された薬剤処理層14と、を備えて構成されている。
なお、素材は、樹脂の他、木材、厚紙、発泡体、金属等形状を保てるものであれば、適宜種々のものを採用することができる。
【0025】
害虫忌避部材10は、本体11の底面15が、1mm〜50mmの幅寸法L1であって、側面16が、5mm〜50mmの高さ寸法L2を有する。より好ましくは、幅寸法L1は、1mm〜30mmであり、高さ寸法L2は、5mm〜40mmである。これにより、設置時に、設置箇所の底面と側面とに所望の範囲で当接させることができる。害虫忌避部材10は、底面15と側面16とに、必要に応じて両面テープ等が貼り付けられ、必要な長さに切断される等して用いられ、設置場所の隅部分に沿って配置される。これにより、害虫忌避部材10は、隅部分に亙って長寸に隙間なく配置されることとなる。
【0026】
薬剤処理層14に施される薬剤としては、害虫忌避効果を発揮できるものならば特に限定されず、例えば除虫菊エキス、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、トランスフルトリン、ビフェントリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、シフルスリン、デルタメスリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フェンプロパトリン、エムペンスリン、シラフルオフェン、メトフルトリン、プロフルトリン等のピレスロイド系化合物、フェニトロチオン、ダイアジノン、マラソン、ピリダフェンチオン、プロチオホス、ホキシム、クロルピリホス、ジクロルボス等の有機リン系化合物、カルバリル、プロポクスル、メソミル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物、メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物、フィプロニル等のフェニルピラゾール系化合物、アミドフルメト等のスルホンアミド系化合物、ジノテフラン、イミダクロプリド等のネオニコチノイド系化合物、メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェン等の昆虫成長制御化合物、クロルフェナピル等のピロール系化合物等、ロテノン、ディート、P−メタン−3,8−ジオール、エチル−ブチルアセチルアミノプロピオネート、ヒドロキシアニソール、ベンジルアルコール、ハッカ油、シトロネラ油、ユーカリ油、ゲラニウム油、蚊連草、フェノキシエタノール等の1種又は2種以上が挙げられる。更に溶剤、或いはバインダーとして、塗料用樹脂等の固着剤、界面活性剤又は溶剤等の保留剤、油脂又はシリコーン等の撥水剤等を併せて用いてもかまわない。また、これに加えて埃や塵の付着を抑えるために帯電防止剤を用いてもよい。
また、薬剤処理方法は特に限定されず、塗布、薬剤の付いたフィルムや紙等のテープやシートの貼り付け、或いは樹脂等自体への練り込み、噴霧、浸漬等適宜必要に応じて種々の方法を採用することができる。
【0027】
図2に示すように、害虫忌避部材10は、例えば、キャビネット30に設置される場合、キャビネット30の内部に有する、底面31と左側面32の下部、底面31と右側面33の下部、底面31と不図示の裏面の下部が直交して接続される隅部分に直角部12が接するようにして、両面テープ等でもって底面15と側面16とが、底面31、左側面32、右側面33、裏面に貼り付けられる。なお、キャビネット30に代えて、キッチンの流し台、食器棚、食器ケース、食品ケース、ごみ箱、隙間ラック、収納家具等に設置しても良く、扉の下部付近に設置するとより好適である。
【0028】
図3(A),(B)に示すように、一般家庭によく出現する、例えばクロゴキブリ(成虫)Cは、体が3mm〜7mm程度の高さL3であり、触角C1を壁面41に触れさせながら壁面41に沿って移動する習性がある。また、その触角C1が、底面42から0mm〜30mm程度である高さL4において壁面41に接触される。そして、クロゴキブリCは、その足C2を壁面41に沿って動かす習性があり、その際に、胴体C3が壁面41から0mm〜30mmの距離L5をもって離れ、またその行動は壁面41から50mmの範囲に集中する。
【0029】
害虫忌避部材10は、上記のクロゴキブリCの生物学的特徴を考慮して、本体11の底面15の幅寸法L1と、側面16の高さ寸法L2と、が設定されている。つまり、胴体C3が壁面41から0mm〜30mmの距離L5をもって離れるクロゴキブリCに対して、壁面41から1mm〜30mmの幅寸法L1の底面15上に薬剤処理層14が配置されていることで、このクロゴキブリCが薬剤処理層14の薬剤を感知する。
【0030】
ここで、底面15上に凹面13が配置されているために、使用者が害虫忌避部材10の上に容器や皿やコップ等の生活小物を置いてしまうことがないので、それら生活小物に害虫忌避部材10の薬剤が付着してしまうことを最小限に抑えることができる。
【0031】
また、害虫忌避部材10は、クロゴキブリCが、0mm〜30mm程度である高さL4において触角C1を壁面41に触れさせようとする際に、触角C1を延ばした位置に、5mm〜50mmの高さ寸法L2の側面16上に薬剤処理層14が配置されていることで、このクロゴキブリCが薬剤処理層14の薬剤を感知する。これにより、薬剤処理層14の薬剤を感知したクロゴキブリCは、そこに留まらずに、他の場所へ移動してそこに定着することがなくなる。
【0032】
(実施例)
次に、本発明に係る害虫忌避部材10の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
(定着阻害試験)
図4(A)に示すように、1回目の定着阻害試験は、上部を開放した円形バット43に、底面15の幅寸法L1を1mm〜50mmの範囲内である20mmとし、側面16の高さ寸法L2を5mm〜50mmの範囲内である20mmとした害虫忌避部材10を側面下部に貼り付けた配置済キャビネット44を図中の左側に、害虫忌避部材10を設置していない無配置キャビネット45を図中の右側にそれぞれ並置し、各キャビネット44,45のドアを反対側で開放し、餌46と水47とを図中上部に配置した。
【0033】
図4(B)に示すように、2回目の定着阻害試験は、上部を開放した円形バット43に、底面15の幅寸法L1を1mm〜50mmの範囲内である20mmとし、側面16の高さ寸法L2を5mm〜50mmの範囲内である20mmとした害虫忌避部材10を側面下部に貼り付けた配置済キャビネット44を図中の右側に、害虫忌避部材10を設置していない無配置キャビネット45を図中の左側にそれぞれ並置し、各キャビネット44,45のドアを反対側で開放し、餌46と水47とを図中上部に配置した。
なお、本実施例では、薬剤として塩ビ製の樹脂にピレスロイド系化合物を練り込んだ部材を用いた。
【0034】
そして、クロゴキブリ(雄/雌=1/1)50頭を円形バット43にそれぞれ放し、蛍光灯下で一晩放置後に、各キャビネット44,45内の個体数を計数した。その結果を表1に示す。なお、ドアの開口幅は、クロゴキブリが自由に移動できるように、最大部分で10mmとした。
なお、定着阻害率は、定着阻害率=100×(無配置区侵入数−配置区侵入数)/(無配置区侵入数+配置区侵入数)を用いて算出した。
【0035】
【表1】

【0036】
表1より明らかなように、1回目の定着阻害試験では、無配置キャビネット45内の個体数が43であるのに対して、配置済キャビネット44内の個体数は3となって、害虫忌避部材10を設置した阻害率が87.0%であることがわかる。また、2回目の定着阻害試験では、無配置キャビネット45内の個体数が35であるのに対して、配置済キャビネット44内の個体数は2となって、害虫忌避部材10を設置した阻害率が89.2%であることがわかる。
【0037】
したがって、これらの試験を総合して分析した結果、無配置キャビネット45内の個体数が78であるのに対して、配置済キャビネット44内の個体数は5となって、害虫忌避部材10を設置した阻害率が88.0%となる。即ち、この試験を通じて、薬剤処理層14が施され、本体11の底面15が、1mm〜50mmの幅寸法L1であって、側面16が、5mm〜50mmの高さ寸法L2を有する害虫忌避部材10がクロゴキブリCを効率良く忌避できることが実証された。また、害虫忌避部材10の直角部12対峠する辺において直角部12に向けて凹形状をなす凹面13を備えることにより、クロゴキブリCの足部C2が害虫忌避部材10と接触する可能性を高めて、さらなる効率的な定着阻害を行うことができることがわかった。
なお、本実施例においては、底面15の幅寸法L1を1mm〜50mmの範囲内である20mmとし、側面16の高さ寸法L2を5mm〜50mmの範囲内である20mmとした害虫忌避部材10を用いたが、側面16の高さ寸法L2を5mm〜50mmの範囲内である40mmとした害虫忌避部材10を用いた場合においても、同様の忌避効果を確認することができた。
【0038】
以上、説明したように、本実施形態の害虫忌避部材10によれば、直角部12を有する三角柱形状であるために、キャビネット30等の設置場所の底面31と側面32,33とに接するようにしてキャビネット30の隅部分に沿って長寸に配置される。これにより、ゴキブリ等の害虫の生物学的特徴から十分な忌避効果を得ることができるとともに、簡素な構造でもってコンパクトなのでコスト面に優れ、且つ使用者が害虫忌避部材10の上に生活小物を置いてしまうことがないようにできる。これにより、薬剤の付着を最小限度に抑えることができる。
【0039】
また、害虫忌避部材10によれば、ゴキブリの触角C1の動きとその範囲を鑑みて凹面13を備えることで、ゴキブリの足部C2が害虫忌避部材10と接触する可能性を高め、ゴキブリのさらなる効率的な忌避を行うことができる。加えて、設置場所の隅部分に塵や埃等が溜まらなくすることができるので、日常の清掃を簡便に行うことができる。また、ゴキブリは埃や塵の上を徘徊しない傾向があり、このため害虫忌避部材10に処理された薬剤との接触可能性を高めることができる。
【0040】
また、害虫忌避部材10によれば、一般家庭に出現するクロゴキブリ(成虫)は、体の高さがおおよそ3〜7mmであって、触角の動く高さが0〜30mm程度であることに基づき、害虫忌避部材10と底面31と側面32,33との当接の範囲について、キャビネット30の底面31に沿った幅寸法が1mm〜50mmであって、側面32,33に沿った高さ寸法が5mm〜50mmに設定されることで、ゴキブリの十分な忌避を行うことができる。
【0041】
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、組み合わせ、等が可能である。例えば、前述した実施形態では、害虫忌避部材10を三角柱形状の立体形状として説明したが、これに限らず、設置場所の底面31と側面32,33とに対し、少なくともゴキブリ等の害虫の触角が触れ得るような斜面を有してればよく、図5に示すような斜面53を有して、設置箇所の長寸方向の端部に支持片54を設けた構成としてもよい。或いは図6に示すように、支持片(54)を設けず底面31と側面32,33と直接係止し得るように係止片61を斜面53の上下縁部に設けても良い。さらに、これらいずれの構成においても、斜面が前述した実施形態と同じく凹面(13)としてもよく、また当該斜面には薬剤が施される。
また、その他、断面がL字型又は凹型としてもよく、さらに前述した実施形態や変形例における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る害虫忌避部材の一実施形態を示す外観斜視図である。
【図2】図1の害虫忌避部材をキャビネットへの配置した例である。
【図3】(A)はゴキブリの生物学的特徴を説明する平面図、(B)は(A)の正面図である。
【図4】(A)は本発明の実施例における1回目の定着阻害試験の配置図、(B)は本発明の実施例における2回目の定着阻害試験の配置図である。
【図5】本発明に係る害虫忌避部材の別の変形例を示す外観斜視図である。
【図6】本発明に係る害虫忌避部材のさらに別の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0043】
10 害虫忌避部材
12 直角部(断面視略直角形)
13 凹面
15 底面
16 側面
31 設置場所の底面
32,33 設置場所の側面
53 斜面
54 支持片
61 係止片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内外における害虫の侵入する虞のある場所の近辺に配置され、薬剤処理が施された害虫忌避部材であって、
設置場所の底面と側面とに当接して、前記害虫の触角が触れるように形成された面形状又は立体形状を有すると共に、当該設置場所の隅部分に沿って配置されることを特徴とする害虫忌避部材。
【請求項2】
前記立体形状が、前記設置場所の底面と側面とに当接する断面視略直角形を有する三角柱形状であることを特徴とする請求項1に記載した害虫忌避部材。
【請求項3】
前記略直角形に対峠する辺が、当該略直角形に向けて凹形状をなす凹面を備えることを特徴とする請求項2に記載した害虫忌避部材。
【請求項4】
配置されたときの、
前記底面に沿った幅寸法が1mm〜50mm、前記側面に沿った高さ寸法が5mm〜50mmであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載した害虫忌避部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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