説明

容器から流体を抽出し、密封するための装置

【課題】容器内に真空密封される保管物の配置を含む真空パッケージを生成するための方法。
【解決手段】抽出・密閉装置10は本体と、開口機構と、抽出機構と、ヒート・シール機構とを備える。バッグ90内に真空保管物43を置き、バッグ90を密封し、抽出・密閉装置10に載置する。抽出・密閉装置10はバッグ90に孔を形成し、バッグ90から望ましい量の空気を抽出し、バッグ90の内部と孔との間にヒート・シール機構によって密封域を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器から流体を抽出し、容器を密封する方法および装置を含む、容器を抽気し、密封する分野に関する。
【0002】
本出願は“抽出可能なバッグの空気抽出および密封のための方法および装置”の名称で2005年1月12日に出願された米国仮出願番号第60/643,183号に対する優先権を請求する。
【背景技術】
【0003】
消費者はしばしば容器内部の全ての流体(典型的には空気)を除いた環境で保管物を保存する真空保管容器を使用する。たとえば、真空バッグ内に食品を保管する方法は食品の味を維持するのに役立ち、食品を長持ちさせ、冷凍やけを防止する。
【0004】
食品以外の保管物もまた真空保管バッグまたは容器内に保存されている。空気抽出後の容器内に保管した衣類、花の種子、マッチなどの物品は外部の物質から隔離して安全に護ることができる。写真あるいは文書類も保護され、安全に保存される。
【0005】
真空バッグはまた圧縮可能な保管物の保存に有利である。圧縮可能な保管物を内部に入れ状態で真空バッグから空気を取り除いたとき、保管物は体積が著しく縮み、輸送がより容易になり、さらに保管スペースが実質的に減少する。
【0006】
真空保管バッグの使用は1)単一用途真空保管バッグおよび2)多用途真空保管バッグの2つの主要なカテゴリに分類される。単一用途保管バッグは、一般には工業的操作で用いられ、さらに家庭内の台所で使用するときも用いられる。工業的用途の場合、製品は典型的には輸送ないし保管用真空ポーチまたはバッグ内に密封される。これらのポーチまたはバッグは通常バッグが使用された後に棄てられる。幾つかの工業用真空ポーチは今日では再密封できるにも拘わらず、真空ポーチは消費者が保管物を最終的に使用したとき棄てられ、ポーチまたはバッグは再び真空を維持して密封されることはない。家庭内台所用途の場合、容器開封後の残りの食品やそれ以外の食品は真空容器内に収容し、密封するので、バッグの内部は空気を抽出した状態になる。たとえば、残りの食品を食べようとしたとき、真空バッグは通常では保管物を取り出すために切り開かれる。残りの食品を完全に使い切れない場合、食品が再び保存可能であるならば、典型的には食品を新しいバッグに入れた後に密封し、空気を抽出して保管される。
【0007】
多用途真空保管バッグはより広く普及しており、現時点では、食品保管あるいは保管スペースを節約するため圧縮可能な家庭用品(すなわち、タオル、枕など)のような保管物を保管するために主として消費者が使用している。
【0008】
デニ・フレッシュロック(Deni FRESHLOCK)(デニらに発行された米国特許第5,048,269号明細書参照)のような単一用途真空保管バッグは保管物をバッグ内に入れた状態で幾つかの開口を通してバッグから空気を抽出する。このバッグは一度内部に望ましい真空が確立した後に内部に保管した保管物を取り出すにはバッグを切り開くしかないという、完全な密封状態を維持する。この密封を達成するために真空装置は相応に密封に配慮するならば、保管物を挿入した状態の開口の周囲に特別の材料を必要とする。使用者がバッグを再使用することを望む場合、新たに穿った開口を通して空気を抽出し、可能であるならば、再度完全に密封する。しかしながら、このバッグは切り開き、空気を抽出し、再密封すると、その都度バッグの大きさが小さくなる。バッグが余りにも小さくなれば、最後に棄てなければならない。この結果、材料および金銭面の無駄が大きくなる。本当に再使用可能なバッグとして構成するには保管物を挿入する開口を一時密封可能にし、バッグの側面に装着した弁のような異なる開口からバッグ内部の空気を抽出するのが望ましい。
【0009】
公知の弁装置の一例がスキーンズ(Skeens)らに発行された米国特許第6,634,384号明細書に開示される。スキーンズらの装置では、バッグの一側面に孔が配置され、その側面にしっかりした1方向弁が挿入され、固定される。しかしながら、この弁はバッグに取り付けられるプラスチック製の部材で、バッグ自身と一体のものでなく、部材をバッグと別に製作する必要があり、バッグの大きさが一段と増し、バッグが高価になる難点がある。この弁の不利な点は、もしも軸部が偶発的に押されたとき、バッグの真空が破れてしまう可能性があり、望ましくない空気の侵入を招き、あるいは再度真空にするためバッグを抽気する必要があることである。
【0010】
現在の真空保管バッグの使用に伴ってもたらされる別の欠点はバッグから空気を抽出するために使用される真空パッケージ装置がじゃまになることである。典型的な真空パッケージ装置はバッグを開いたときの面積と同じ広さのテーブルまたはカウンタ・スペースが必要になる、かなり大きい寸法で設計されている。エン・ロウ(Yen Lau)らにより開発された真空装置(米国特許第5,287,680明細書参照)はそうした大きいサイズの真空装置にある解決策を与えた。エン・ロウ特許は真空ノズルを通す開口の僅かな部分を除き、バッグ(再密封可能な頂部を有する)を気密に閉じることのできる、手で扱う小さい真空装置について説明する。バッグから十分に空気を抽出したとき、真空ノズルをバッグから取り外す。残念なことに、真空ノズルをバッグから取り外したときに空気がバッグの内部に侵入し、バッグの残りの長さを手で密封すると、真空が失われてしまう。
【0011】
また、代表的な真空保管用装置は多様なバッグ・スタイル、バッグ形式およびバッグ・サイズを有効に密封する能力に制限があるか、もしくは密封する能力を欠いたヒート・シール装置を備える。この問題に対処するため設計された装置、たとえば異なる大きさのバッグに適応できる、ヒート・シール装置上を走らせる装置は確実に使用することが難しい。使用者がバッグの開口を端から端まで余り早く走らせた場合、一定した真空レベルの密封を形成することができない。一方、これと反対に使用者が余り遅く走らせた場合、熱でバッグが溶けてしまう。これ以外のローラを使用するヒート・シール装置はひだの発生を伴う。仮に、1個のローラが他のローラよりも早く回転すると、バッグはコーナ部に一塊のひだを生じ、密封が不完全な状態になる。
【0012】
工業的用途の例で単一用途真空バッグは全く扱いにくい。タウントン(Tauntonn)に発行された米国特許第2,649,234号明細書は気密パッケージを生産するための初期の装置を説明する。この装置は予め密封されるバッグを取り、シート側面にスリットを切る。これをなし遂げるためバッグが装置に置かれると、対向している上部シートから底部シートを引き寄せるためバッグの底部の外側に吸い寄せる。これは穿孔工具を底部シートのみを貫通させるように上部シートと底部シートとの間にあるスペースを生じさせ、上部シートには孔が穿たれず、バッグから空気が抽出されてバッグの密封を維持することができる。この後、スリットの周りの領域をヒート・シールで接着する。このタウントンの装置は極めて複雑な装置である。たとえば、タウントンの装置では、上部シートおよび底部シートの双方を穿孔することのないように穿孔工具を適当に調整しなければならない。タウントンの装置では、穿孔工具の位置調整を失敗し、双方のシートに孔が穿たれた場合、空気抽出の間、必要な密封部分を形成するのに上部シートに頼るので、バッグから空気を抽出することが不可能になる。また、タウントンの装置では、上部シートと底部シートとの間に適当な空気ポケットを確実に形成できるようにバッグ材料は十分に柔軟で、均質な材料でなければならない。
【0013】
これらの、そして以下に述べる理由から上述した不具合および問題に対処する、容器から流体を抽出し、密封するより簡素で、再利用可能な方法および装置が要望されている。
【0014】
本発明の目的と利点とは全ての面が密封された後にバッグから望ましい量の空気を抽出する方法、バッグの再使用を容易にするようにバッグを抽気するためのバッグ面を最小のスペースに保つ方法、抽気されたバッグへの空気の侵入を最小にするようにヒート・シールに合わせて真空に抽気する、バッグに生成した開口を1つに組み合わせる装置を提供することを含む。
【0015】
本発明の上記以外の目的と利点とは装置を使用するために大きい領域あるいは装置を保管するのに大きい領域を必要としない、簡素で、持ち運びできる装置を提供することを含む。さらに、別の目的と利点とは詳細な説明および図面の考察から明らかになる。
【発明の開示】
【0016】
したがって、上述した1ないしそれ以上の問題に対処する、本発明の好ましい実施例は本体と、開口機構と、抽出機構と、ヒート・シール機構とを備える。
【0017】
真空密封パッケージを作製する、好ましい方法は容器内に保存される真空保管物を置き、容器を密封し、容器の一部を密封可能なチャンバと接しておき、チャンバを密封し、容器に孔を形成し、容器から望ましい量の空気を抽出し、容器の内部と孔との間に密封域を生成する工程を含む。
【0018】
真空バッグから空気を抽出する、別の好ましい方法は装置のベースとアクチュエータとの間に真空バッグを置くことから始まる。アクチュエータをベースとアクチュエータとの間に挟まれた真空バッグの一部が周囲の空気から隔離された密封可能なチャンバ内にあるように真空バッグを密着させて閉じる。真空バッグに孔を形成するため開口機構を作動させる。この後、真空バッグの孔から空気を抽出するため抽出機構を作動させる。真空バッグの内部が十分な真空に達したとき、ヒート・シール機構を作動させて孔を密封する。
【0019】
代替的実施例は追加のヒート・シール手段を備える、好ましい実施例を提供する。この追加のヒート・シール手段は好ましい実施例から独立して単独で働くようにしてもよく、好ましい実施例のような他の装置と組み合わせて働くようにしてもよい。
【0020】
さらに、これに代えて、好ましい方法は、初めに追加のヒート・シール手段を用いて真空バッグを密封する工程を含む。使用者は真空バッグの開口を横切ってヒート・シール手段を固定する。もしも真空バッグがヒート・シール手段の幅よりも広い場合、真空バッグは真空バッグの残りの開口を密封するため位置を変えて複数回にわたり接着する。真空バッグを完全に密封した後に真空バッグを抽出機構の所定の場所に挿入し、この後、上記の好ましい方法が真空バッグに対して適用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の態様の好ましい実施例は以下の図1ないし図6を参照して詳細に説明される。
【0022】
図1は抽出・密封機構と、好ましくはヒンジ13を介してアクチュエータ11に連結されたベース12を有する本体とを備える、独立型抽出・密封装置10を示す。アクチュエータ11は開放位置に開いて示される。好ましくは、ベース12はプラスチックから成形される外側ハウジングを有する。ドリップ・トレー17は、好ましくはベース12に着脱可能に配置される。アクチュエータ11は、好ましくはアクチュエータ11が全閉位置にあることを検出する蓋スイッチ19を作動させるため突出片18を備える。
【0023】
図2は図1の2−2線に沿って切り取った図1の独立型抽出・密封装置10の断面図である。図2に示されるように、アクチュエータ11は、好ましくは上側密封装置20を取り囲む、プラスチック製の外側ハウジング16を備える。ベース12の内部には真空ポンプ14と、電源15と、下側密封装置30とが収容される。この真空ポンプ14は蓋スイッチ19を介して電源に間接的に接続している。好ましい一実施例では、電源15は電池からなる。抽出・密封機構50は、好ましくは上側密封装置20と下側密封装置30とを備える。
【0024】
下側密封装置30は、好ましくは加熱装置と、下側ガスケット32と、加熱ブロック38とを備える。この加熱ブロック38は下側真空チャンバ31を形成する。図4に最もよく示されるように、加熱装置は、好ましくは加熱要素34と、加熱ブロック38に取り付けられる絶縁要素37とを備える。好ましくは、加熱要素34は高抵抗のフレキシブル電熱線であり、絶縁要素37は熱絶縁テープである。ドリップ・トレー17は、好ましくはO−リング36によって加熱ブロック38に装着される、好ましくは下側真空チャンバ31と流体連通している円形リザーバ35を備える。O−リング36はドリップ・トレー17が取り付けられたとき、真空を維持できるように加熱ブロック38とドリップ・トレー17との間に密封域を生じさせる。加熱ブロック38は、好ましくはドリップ・トレーの円形リザーバ35と直接流体連通する、下側真空チャンバ31に直接流体連通している真空ポート33を備える。ドリップ・トレーのリザーバ35はバッグから空気を抽出する間、密封装置に抽出される流体を捉えるように設計される。後記の図6を参照して説明されるように、ドリップ・トレー17は、好ましくは抽出・密封装置が縦型または水平型のどちらでも流体を捉えるように設計される。
【0025】
図3は上側真空チャンバ21と、上側ガスケット22と、密封プレート23と、スプリング24と、スプリング/プレート・マウント25と、空気通路27を備えるブレード26とを有する、好ましい上側密封装置20の詳細図である。上側ガスケット22は、好ましくは密封プレート23の周りを取り囲み、上側ガスケット密封面22aを有する。ブレード26およびスプリング24は、好ましくはスプリング/プレート・マウント25に圧入によって固定される。ブレードの26の切れ刃は上側ガスケット密封面22aに形成される平面を超えて延びる。密封プレート23は、好ましくは一端に装着されるヒート・シール圧力パッド28を有し、好ましくはスプリング24の一端を捉えるようにカップ状に成形される。密封プレート23とヒート・シール圧力パッド28とは密封プレート23およびヒート・シール圧力パッド28が収縮した位置でブレード26を露出させ、容器からの流体の抽出を促進できるように中心開口29を備える。スプリング24が伸びた位置で、偶発的にヒート・シール圧力パッド28を押し、ブレード26に触れたならば、手を切る可能性があるため密封プレート23はヒート・シール圧力パッド28の平面がブレード26の切れ刃よりも十分に先に延びるように取り付けられる。スプリング/プレート・マウント25、スプリング24、ブレード26および密封プレート23はアクチュエータ11が全閉位置にあるとき、スプリング24を圧縮した状態でブレード26が密封プレート23およびヒート・シール圧力パッド28の中心開口29から先に延びるように組み立てられる。空気通路27は、好ましくはブレード26の内部に配置される。好ましい実施例では、このブレード26は半円状に切り落として形成され、容器と係合している間、空気通路27を通過する空気または流体がブレード26の周りを流れるようになっている。容器の内部から流出する流体流が上側真空チャンバに流れる限り、容器の壁面を切り開くこれ以外の形状あるいは配置で構成してもよい。たとえば、ブレードは平坦なブレード(図示せず)あるいは2枚の垂直なブレード(図示せず)によってもよい。
【0026】
図4は図2の4−4線に沿って切り取った図1の抽出・密閉装置の平面図である。アクチュエータ11が全閉位置にあるとき、蓋スイッチ・アクチュエータ18が真空ポンプ14を作動させる、蓋スイッチ19を押し下げる。この真空ポンプ14は真空ホース40を介して下側真空チャンバ31と真空ポート33とに接続している。真空ホース40は、好ましくは下側真空チャンバ31の最上部の近くで下側真空チャンバ31に連通する。運転中、十分な量の空気が容器から抽出されると、真空スイッチ39により密封工程が始まる。
【0027】
図5は下側密封装置30の拡大図である。図5に示されるように、加熱要素34はねじ端子41、42および絶縁材37によって加熱ブロック38に固定される。本実施例では、容器の密封が完全であることを保証するため加熱要素34はループ状に巻かれ、加熱要素自身を交差させて装着される。短絡を避けるため端子に近い加熱要素34の交差させた両端の間には絶縁材245が介装される。絶縁材37は加熱要素34を完全に覆うだけでなく、加熱要素34を所定の場所に保持する。
【0028】
図6は全閉位置に回動したアクチュエータと、上側ガスケット22と下側ガスケット32との間に配置されたバッグ90とを備える、図1に示される独立型抽出・密封装置10の好ましい抽出・密封機構50の断面図である。全閉位置では、上側ガスケット22がバッグ90の第1面91の外面91aと接して密封域を生成し、下側ガスケット32がバッグ90の第2面92の外面92aと接して密封域を生成し、バッグ90の両外面の一部が周囲の空気から隔てられ、密封された2つのチャンバを生じる。また、この全閉位置では、ブレード26がバッグ90の第1面91および第2面92の双方を貫いて切り、バッグ90に切り口93を生成する。この好ましい実施例では、切り口93が生じたとき、ブレード26の切れ刃は真空ポート33に達する。しかしながら、ブレード26が真空ポート33に達する必要はなく、バッグ90の両外面だけを切り開くことができれば十分である。この切り口93により上側真空チャンバと下側真空チャンバとの間に流体連通を生じ、バッグ90の内部の空気を抽出する開口を生成することができる。真空ポンプ14が作動したとき、上側真空チャンバ21および下側真空チャンバ31内の圧力が大気圧よりも下がり、切り口93を通して抽気されるバッグ90の内部の空気を空気通路27から容易に流出させることができる。
【0029】
真空ホース40が下側真空チャンバ31の最上部の近くで下側真空チャンバ31と連通しているので、空気と共に流体がバッグ90から抽出される場合、抽出・密封装置10が、たとえば台所のカウンタ上でアクチュエータ11を上に、ベース12を下に水平(図示の向き)において操作するとき、流体は下側真空チャンバ31を通って落下し、ドリップ・トレー17の底部に集まる。これは真空ホース40を通過する流体の抽出量を最小にすることができる。また、好ましい実施例は、たとえば抽出・密封装置10の抽出・密閉機構50の底部を壁に付けた状態で装着する場合のように、抽出・密閉装置10が縦向きに運転されるとき、ドリップ・トレー17に抽出された流体が集まる下側真空チャンバ31およびドリップ・トレー17の構造を備える。これは、好ましくは下側真空チャンバ31およびドリップ・トレー17の組み立て体について下側真空チャンバ31の最上部でテーパ状に細くなるように全体として円錐形状を備えさせることで達成される。これに代えて、ドリップ・トレー17はO−リング36の下方に切り込みを備えてもよい。図6Aに示されるように、この切り込みは、好ましくは互いに偏心させた直径d1の円筒状上側リザーバ35aと直径d2の円筒状下側リザーバ35bとを有するドリップ・トレー17によって達成される。偏心はドリップ・トレー17の先端部17aに向かい上側リザーバ35aの中心線C1と下側リザーバ35bの中心線C2とを決められた量だけずらす。
【0030】
アクチュエータ11が全閉位置にある間、スプリング24は圧縮される。スプリング24が圧縮されたとき、ブレード26の切れ刃が露出すると同時に、スプリング24が最初にヒート・シール圧力パッド28をバッグ90の第1面91の外面91aに押し付ける。しかしながら、バッグ90から空気を抽出するためバッグ90内の空気が第1面91の内面と第2面92の内面との間を通過するのを妨げないように圧力は余り大きくしない。好ましい実施例では、空気がバッグ90から十分に抽出されると、密封プレート23とヒート・シール圧力パッド28とが下に寄り、第1面91の外面91aにより大きい圧力が働き、密封状態を確実なものとする。以下により詳しく説明されるように、バッグ90から望ましい量の空気が抽出されると、加熱要素34が作動し、第1面91と第2面92とが溶融し、切り口93とバッグ90内の保管物との間に密封域94を形成し、ヒート・シール真空パッケージを得ることができる。
【0031】
運転操作
好ましい抽出・密封装置10を使用するときに限り、バッグ90は、好ましくはティリア(Tilia)(登録商標)の名称で販売されるようなバッグの2面の内面間に空気通路を備える。アクチュエータ11が全閉位置にあるとき、この空気通路は上側ガスケット22と下側ガスケット32との間の流体流動、さらにチャンバにかけての流体流動を促進する。しかしながら、好ましい実施例は空気通路を持たない家庭用ジップロック(Ziploc)(登録商標)バッグのような別のバッグと共に使用してもよい。好ましい再密閉可能なバッグ90の例は図7に示される。このバッグは上部縁端98を有し、好ましくは側部縁端に沿って密封される2枚のシート材あるいは密封した2つの側部縁端と底部縁端96に沿って折る折り重ね部とを形成して作る、1枚のシート材から形成される。
【0032】
バッグ90は第1面91と第2面92とを備える。第1面91と第2面92とはそれぞれ内面と外面とを備える。第1面および第2面は同一材料または異なる材料からなる1層ないしより多数の層からなり、上記のように、内面に空気通路または溝を備えてもよく、備えなくてもよい。しかしながら、バッグの内面を密着させて熱を加えたときに材料は共に密封できる材料でなければならない。縁端95、96に沿って密封域を形成するとき、密封域はその密封部分を通過する空気リークが各面を構成する材料を透過する空気リークよりも大きくならない程度に気密を維持するべきである。好ましくは、バッグ90の開いている上部縁端は、1回よりも多くバッグを開き、閉じることができるように、たとえばジップロック・バッグに見出せる手段のような再密閉機構97を備える。
【0033】
真空パッケージを形成する好ましい方法は容器内に保管物を密封し、容器から流体を抽出し、抽気された容器を密封することを含む。容器内の保管物を再密封可能に密封する、好ましい方法は再密封可能な容器を取得し、容器に詰められる保管物を置き、容器を再密封可能に密封することを含む。図8は再密閉可能なバッグ90内に密閉される保管物43の一例を示す。本実施例では、保管物43はバッグの内部に置かれ、上部縁端98を密閉するため再密閉可能な機構97が使用される。
【0034】
保管物が容器の内部に再密封可能に密封されると、抽出工程が始まる。容器の2つの内面に切り口を切り、容器から望ましい量の空気を抽出する。望ましい量の空気が抽出されると、切り口と容器の残りの空間との間に気密密封域が形成される。“気密密封域”とは容器内に侵入する空気または流体の最小リークをもたらす密封域のことである。
【0035】
好ましい抽出工程の一例が図9および図10に示される。再密閉可能なバッグと独立型抽出・密封装置10とが使用される場合、開放位置にアクチュエータ11を保持した状態で予め密封された再密閉可能なバッグ90の自由な一端をアクチュエータ11とベース12との間に置く。好ましくは、バッグ90の自由な一端は第1面の内面が2つの面の間に気密密封域を形成するように第2面の内面に直接接する部分である。
【0036】
アクチュエータ11は全閉位置まで回動する。アクチュエータ11が全閉位置まで回動すると、ブレード26が露出し、このときバッグ90の両面91、92を切り、切り口93(たとえば、図6参照)を形成する。アクチュエータ11が全閉位置に回動したとき、スプリング24が圧縮され、密封プレート23を真空ポート33に押す。また、先に述べたように、バッグ90の第1面91aの外面と気密密封域を形成するため上側ガスケット22によって、そして第2面92aの外面と気密密封域を形成するため下側ガスケット32によってバッグ90の外面91a、92bが緊密に圧縮される。アクチュエータ11が全閉位置にあるとき、バッグの口の開いた部分が上側ガスケット22と下側ガスケット32との間に位置決めされた状態で上側真空チャンバ21と下側真空チャンバ31とが密封されると同時に、各チャンバが空気通路27、切り口93および真空ポート33を介して互いに連通される。
【0037】
アクチュエータ11が全閉位置に回動すると、蓋スイッチ・アクチュエータ18が蓋スイッチ19を作動させ、真空ポンプ14を回転させる。この方法では、アクチュエータは開放位置に動かさない。すなわち、アクチュエータを解放させるならば、アクチュエータ11が開放位置まで動き、このとき蓋スイッチ・アクチュエータ18が蓋スイッチ19と係合しなくなって真空ポンプ14を停止させてしまうので、使用者は抽出工程を通じてアクチュエータ11を全閉位置に保持しなければならない。他の望ましい方法では、アクチュエータ11は一時的にその位置を固定し、抽出および密封工程の終了した段階で自動的に解放するようにしてもよい。真空ポンプ14で空気が抽出されると、空気がバッグ90から切り口93を通って流出し、真空ポート33、下側真空チャンバ31および真空ホース40を通って流動する。抽出された空気はベース12の隙間および継ぎ目を通り、好ましくはベース12を形成しているプラスチック・ハウジング内の成形格子を通して排出される。バッグ90内の真空が十分に高くなったとき、真空スイッチ39が密封工程を開始させる。
【0038】
抽出工程の間、液体が抽出されたならば、液体は下側真空チャンバ31を通ってドリップ・トレー・リザーバ35に流れる。ドリップ・トレー・リザーバ35が一杯になったならば、密封工程の終了後にドリップ・トレー17が外され、溜まった液体が棄てられる。
【0039】
好ましい密封工程は容器の切り口と容器の内面との間に、好ましくは切り口の周りと共に容器の2つの面を熱で溶融して密封域を形成することを含む。現時点で好ましい方法として、バッグから十分に空気が抽出された後、直ちに密封工程が始まる。真空スイッチ39が予め設定された真空度で作動した後、加熱要素34が導通する。これに代わる実施例では、容器内の変形し易い保管物がつぶれてしまうのを防ぐため抽出工程のいずれかの時点で密封手段が作動するようにしてもよい。好ましくは、密封工程中、真空ポンプ14が真空を維持する。この真空を維持することにより空気がバッグ90内に再び侵入するのを確実に防ぎ、またヒート・シール圧力パッド28を介してバッグの外面に圧力を及ぼすスプリング24で生じた力と結合するバッグの2面の内面間の圧力が2つの面を構成する材料の溶融を促進するので、密封を助けることができる。このヒート・シール機構は、好ましくは予め決められた時間を通じて加熱要素34を導通状態に保持する。予め決められた時間が経過した後、バッグ90は切り口93とバッグ90の内面との間に気密密封域を有する。この後、加熱要素34と真空ポンプ14とを停止する。アクチュエータ11を開放位置まで回動させ、抽気されたバッグ90を取り出す。
【0040】
好ましくは、運転シーケンス用のフィードバックがアクチュエータ11上面に、好ましくは赤色LEDのような指示光44によって設けられる。たとえば、指示光44は、抽出工程の間、点滅し、密封工程の間、常時点灯し、容器が密封され、切り口を容器の残りの空間から隔離できたときに消灯する。
【0041】
図11は本発明の態様に従う再利用可能な真空パッケージ100を示す。保管物43はバッグ90の内部に密封され、望ましい量の流体、好ましくは空気が抽出される。このバッグ90の側部縁端95と底部縁端とは恒久的に密封され、上部縁端98が再密閉機構97を用いて密封される。本実施例では、真空パッケージはドーナツ・シール101を備える。四角形、三角形、八角形などのような他の形状の密封構造も使用できると理解することができる。本実施例のドーナツ・シール101は切り口93を取り囲む円形の密封域102を備える。
【0042】
図11Aは容器内に保管物を再密封可能に密封し、容器から空気を抽出し、容器を密封する工程を実施し、さらに使用者が保管物43を取り出すためにバッグ100を開き、この後、容器内に同じ保管物または異なる保管物を再密封可能に密封し、容器から空気を抽出し、容器を密封する工程を繰り返す、再利用可能な真空パッケージ100Aを示す。再使用される再利用可能な真空パッケージ100Aは、少なくとも2個のドーナツ・シール93、94を有する。再利用可能な真空パッケージを開き、再密封する各回で再利用可能な真空パッケージは追加のドーナツ・シールを備える。好ましくは、追加のドーナツ・シールはバッグの保管容量がドーナツ・シールのために失われるのを最小にするためバッグの周辺域に、あるいはそれ以外の位置に配置される。
【0043】
代替的実施例
図12および図13は本発明の別の態様に係る斜視図である。本実施例は図1に示される好ましい実施例について説明したような改良されたアクチュエータと、上側密封装置と、下側密封装置とを組み合わせるバッグ密封構造を備える。
【0044】
多機能抽出・密封装置200は保管物を収容している容器をヒート・シールで密封し、容器から空気を抽出し、抽気された容器を密封する機能を果たす。多機能抽出・密封装置200は、好ましくは多機能アクチュエータ211と、多機能アクチュエータ211にヒンジ装置213を介して連結された多機能ベース212とを備える。多機能抽出・密封装置200はまた図1ないし図5に関連して説明したように、好ましくは上側密封装置20を有する抽出・密封機構50と、下側密封装置30と、電源15と、真空ポンプ14と、真空ホース40と、真空圧力スイッチ39とを備える。これらの要素は先に述べたものと同じ方法で機能させ、多機能アクチュエータ211および多機能ベース212の内部に適合させるのに必要な大きさに物理的に変更される。
【0045】
多機能抽出・密封装置200は、好ましくはバッグ密封要素251を有するバッグ密封装置250と、多機能ベース212に装着されたバッグ絶縁体254とを有する。バッグ密封装置250はまた多機能アクチュエータ211が全閉位置にあるとき、バッグ密封要素251と同心になるように多機能アクチュエータに、好ましくは取り付けられるバッグ密封圧力片255を備える。このバッグ密封圧力片255は、好ましくは比較的耐久性のあるゴムから製作され、半円形の小片に形成される。
【0046】
バッグ密封要素251は、好ましくは下記に詳しく説明されるように、非直線形態を有する、好ましくはヒート・シール・ワイヤである。バッグ密封要素251は、好ましくはねじ端子252、253によって所定の場所に固定される。バッグ絶縁体254は、好ましくは絶縁テープから製作される小片である。説明の便宜のためバッグ密封要素251の一部だけを覆うように示される、バッグ絶縁体254は、好ましくはバッグ密封要素251の全体を覆い尽くし、好ましくはバッグ密封要素251を所定の場所に保持すると同時に、絶縁のために役立つ。
【0047】
この多機能抽出・密封装置200はまた好ましくは一定の条件のもとで装置の多様な機能を自動的に働かすように使用される機能性センサを備える。この機能性センサは、好ましくは多機能アクチュエータ位置センサと、バッグ密封位置センサ260と、バッグ密封アクチュエータ261と、真空密封位置センサ262と、真空密封アクチュエータ263とを備える。好ましくは、バッグ密封アクチュエータ261はバッグ密封位置センサ260と対向する。バッグ密封アクチュエータ261とバッグ密封位置センサ260とはバッグ密封装置250を作動または不作動にするように働く。好ましくは、真空密封アクチュエータ263は真空密封位置センサ262と対向する。この真空密封位置センサ262と真空密封アクチュエータ263とは抽出・密封機構50を作動または不作動にするように働く。
【0048】
多機能アクチュエータ位置センサは、好ましくは蓋スイッチ・アクチュエータ264と、オン/オフ・スイッチとして効果的に働く蓋スイッチ265とを備える。多機能抽出・密封装置200の好ましい実施例では、多機能アクチュエータ211は通常では開放位置にある。開放位置では、蓋スイッチ265は“オフ”であり、装置の構成要素に電力は流れない。多機能アクチュエータ211が全閉位置にあるとき、蓋スイッチ・アクチュエータ264は蓋スイッチ265を“オン”とし、装置の構成要素に電力を供給する。
【0049】
運転操作−代替的実施例
多機能抽出・密封装置200は独立したバッグ密封装置を使用せず、ヒート・シールを必要とする非再密閉バッグと共に使用する追加の機能を組み込んで独立型抽出・密封装置10と同じ方法で使用することができる。バッグが再密閉可能か、否かに関係なく、使用者がヒート・シールを使用しない、再利用可能なバッグ90を使用するときには、ヒート・シールを用いる必要がないので、バッグ内に保管物を挿入した後、口の開いた状態のバッグを密封するのに独立型抽出・密封装置10を使用することができる。しかしながら、図14に示されるような非再密閉バッグ290を使用するときには、非再密閉バッグ290はバッグ内に保管物を置いた後、ヒート・シールで密封しなければならない。
【0050】
真空パッケージを形成する、別の好ましい方法は容器内に保管物をヒート・シールで密封し、容器から流体を抽出し、抽気された容器を密封することを含む。好ましくは、本方法は初めに上述したような独立型抽出・密封装置を用いてバッグをヒート・シールで密封する方法で行われるにも拘わらず、多機能抽出・密封措置200を用いて行われる。
【0051】
バッグ内に保管物をヒート・シールで密封する好ましい方法は第1面91および第2面92の3つの縁端96、97および口を開けている上部縁端98に沿って密封する非再密封バッグ290を得ることを含む。先に述べた図7に示されるバッグ90と同様に、バッグ90は2枚のシートまたは折り重ねたシートから製作され、2つの面91、92の内面に空気通路を有し、同一または異なる材料を用いて1ないしそれ以上の層から作られる。しかしながら、内面で相手と接する材料は熱を加えることで共に接着するものでなければならない。図7のバッグ90と違って図14に示されるバッグ290は再密閉可能な機構97を備えない。
【0052】
真空密封される保管物がバッグ290内に置かれると、バッグ290は密封される。バッグ密封工程は、好ましくは初めにヒート・シール圧力片255とバッグ密封要素251との間にバッグ290の口を開けている縁端98を置いてなし遂げられる。アクチュエータ211を全閉位置に回動し、全閉位置に保持し、バッグ290をヒート・シール圧力片255とバッグ密封要素251との間に確実に固定する。
【0053】
アクチュエータ211が全閉位置に回動したとき、蓋スイッチ265と対向する蓋スイッチ・アクチュエータ264が蓋スイッチ265と接触し、これを押し下げる。この後、蓋スイッチ265がバッグ密封要素251または抽出・密封機構50のどちらかを作動させる。バッグ密封位置センサ260と真空密封位置センサ262とはバッグ290がバッグ密封装置250または抽出・密封機構50により位置決めされたか、否かを感知する。この好ましい実施例では、バッグ290がバッグ密封要素251とヒート・シール圧力片255との間に置かれたとき、バッグ密封アクチュエータ261がバッグ密封位置センサ260と接触し、バッグ密封要素251が作動する。バッグ密封装置250は、好ましくは予め決められた時間だけバッグを密封する。バッグ密封指示光243、好ましくは赤色LEDはバッグ密封装置250が密封していること、そしてアクチュエータ211が開放位置に回動したことを使用者に知らせるために所定の時間が経過したことを指示する。バッグ密封指示光243は、好ましくはバッグ密封装置250が密封している間、点灯し、多機能アクチュエータ211が開放位置まで回動したときに消灯する。多機能アクチュエータ211が開放位置まで回動した後、バッグ290は最初の密封域256を有する。
【0054】
模範的なバッグ290の開口がバッグ密封要素251の幅よりも広いので、密封域256は1回だけ密封工程を実施してもバッグ290を完全に密封することができず、バッグ290を再度密封工程に掛ける必要がある。上述した密封工程に加えて、図16に示されるように、バッグ密封装置250にバッグ290を置き、バッグ密封要素251とヒート・シール圧力片255との間に開口の未密封域を置いて密封工程を繰り返す。図17はバッグ290に2回の密封工程を行ってそこに2つの密封域256を形成した後のバッグ内に密封された保管物43を示す。仮に、バッグの開口がバッグ密封要素251の幅よりも小さいならば、バッグ密封工程は繰り返し行う必要がないことは注目すべきである。また、仮に、バッグの開口が2回にわたって密封工程を繰り返しても、完全に密封できないならば、たとえば図18に示されるように、密封工程をもう一度繰り返す。上記説明から明らかなように、多機能抽出・密封装置200は開口の未密封域をバッグ密封装置に挿入しながら、バッグ290を移動させることで、どのような大きさの開口を有するバッグでも密封することができる。この多機能抽出・密封装置200の利点はヒート・シール手段がバッグの幅と同じ大きさにする必要がないことである。
【0055】
図17および図18に示されるように、バッグの密封域256は直線ではない。図19はヒート・シールから得られる、好ましい締め付け模様を示す。この模様は固有の密封域を生成するためヒート・シールが正確に位置決めされる必要がないことを示す。好ましくは、密封域256は密封要部257と密封端258とを備える。図19Aに示されるように、密封要部257は直線であり、一方密封端258は、好ましくは密封要部257に対して直線ではない。これは密封工程を繰り返すとき、密封域を直線状に連ねるときのように注意深く一直線に連ねることなく、オーバラップ部259を形成することができる。非直線密封域256の形状は、好ましくはバッグ密封要素251を望ましい密封域256の形状に形成することにより達成される。図19Bはのこぎり歯状密封域256、バッグ密封要素251の形状および得られるオーバラップ部259を示す。図19Cは正弦波状密封域256、バッグ密封要素251の形状および得られるオーバラップ部259を示す。図19Dは単一円弧状密封域256、バッグ密封要素251の形状および得られるオーバラップ部259を示す。これ以外のヒート・シール・ワイヤの配置設計も使用することができる。このような異なる配置設計はある点(図示せず)で交差し、または相手と1つになる1本よりも多数のヒート・シール・ワイヤを備えることができる。
【0056】
バッグ290が密封されると、抽出工程が始まる。好ましくは、抽出・密封機構50を用いて望ましい量の流体、たとえば空気がバッグ290から抽出される。図20に示されるように、密封されたバッグ290が抽出・密封機構50の下側密封装置30と上側密封装置20(図示せず)との間に置かれる。独立型抽出・密封装置10について、上述したように、多機能アクチュエータ211が全閉位置に回動すると、バッグ290の両面91、92がブレード26(図示せず)によって切り開かれ、蓋スイッチ・アクチュエータ264によって蓋スイッチ265が作動する。真空密封アクチュエータ263が真空密封位置センサ262と接触すると、バッグ290が抽出・密封機構50を覆って位置決めされるので、抽出・密封機構50が作動する。このとき、バッグからの流体の抽出が始まり、これに続いて抽気されたバッグの密封が始まる。独立型抽出・密封装置10について先に説明したこれらの工程に適する方法は抽出・密封機構が好ましくは同一であるので、多機能抽出・密封装置200と共に使用するのに好ましい方法である。
【0057】
ドリップ・トレーが示されないが、多機能抽出・密封装置200は、好ましくはドリップ・トレーを備える。好ましくは、これは抽出・密封機構50に近い多機能ベース212の側面に引き出しとして構成され、独立型抽出・密封装置10について説明したのと同じ方法で働く。
【0058】
図22にヒート・シール真空パッケージ270が示され、これは、好ましくはオーバラップ部259およびドーナツ・シール102を使用する、1ないそれ以上の非直線密封域256によって非密閉バッグ290内に密封される保管物43を有する。用語“非再利用”の使用はバッグを再利用する場合に密封域256の全部または一部が切り離され、バッグの容積がより小さくなり、その後、ヒート・シール手段で再密封することを称すると理解すべきである。再利用可能なバッグは再使用されるとき、密封域256の全部または一部が切り離されないため容積が変化しないのに対し、非再利用バッグについては再使用において密封域256に全部または一部が切り離されるためバッグの容積が減少するという、相違がある。
【0059】
図23は多機能抽出・密封装置の好ましい操作に用いられる論理フローチャートである。この方法は、好ましくはユニットにバッグを置くことから始まる(500)。アクチュエータが開放位置から全閉位置に回動すると、ユニットはバッグが密封機構を覆って置かれたことを確定する(510)。上述したように、これは、好ましくは多様な機能センサによってなし遂げられる。バッグが密封ワイヤに接して置かれたことを確定した場合、ユニットは前に密封操作を行ったときからどのくらいの時間が経過したかを確定する(520)。前の密封操作を行ってから3秒を超えている場合、長いバッグ密封ルーチンを続けて実施し(530)、前の密封操作を行ってから3秒以内の場合、短いバッグ密封ルーチンを続けて行う(540)。
【0060】
長いバッグ密封ルーチン(530)は、好ましくは密封ワイヤ251を導通し、バッグ密封指示光243を点灯し(531)、その状態を5秒間保持し(532)、密封ワイヤ251を切り、バッグ密封指示光243を消灯する(533)。短いバッグ密封ルーチン(540)は、好ましくは密封ワイヤ251を導通し、バッグ密封指示光243を点灯し(541)、その状態を3秒間保持し(542)、密封ワイヤを切り、バッグ密封指示光243を消灯する(543)。2つの操作で時間差をおく理由は密封ワイヤ251を冷却して温度を下げるのに必要な時間を取るためである。密封ワイヤ251が前の操作を終わってまだ高温である場合、5秒の密封時間はバッグの2つの面を共に密封するのではなく、バッグの2面を溶かしてしまう可能性がある。
【0061】
バッグが抽出・密封機構50を覆って置かれたことをユニットが確定した場合、真空ポンプ・ルーチンが始まる(550)。真空ポンプ・ルーチン(550)は、好ましくは真空ポンプ・モータを導通し、抽出・密封指示光244を点灯し(551)、バッグが望ましい真空度に達したとき、真空圧力スイッチが作動する。真空ポンプ・ルーチンが完了した後、ドーナツ・シール密封ルーチンが始まる(560)。ドーナツ・シール密封ルーチン(560)は、好ましくは密封ワイヤを導通し、抽出・密封指示光244を点灯し(561)、その状態を3秒間保持し(562)、密封ワイヤを切り(563)、その状態を2秒間保持し(564)、ドーナツ・シール密封ルーチンが完了したことを使用者に知らせるため真空ポンプと抽出・密封指示光とを切る(565)。
【0062】
図23に示される望ましい論理機能は、好ましくは従来から多用されるワイヤード・ロジックによってユニット内に具体化されるか、プログラマブル・チップ、ファームウエアまたはソフトウエアによって実施してもよい。
【0063】
図24は独立型抽出・密封装置10のプラグイン式の実施例を示す。本実施例では、電池に代えて、電力が変圧器47、コード48および高圧プラグ49を有する、プラグイン・アダプタ46によって供給される。変圧器は抽出・密封装置10の地域的な使用条件により220Vまたは110V電源から15Vに電圧を落とす。
【0064】
図25は電力供給手段が低電圧プラグ49有する、外部の電池パック52を備える、図24のプラグイン式実施例を示す。本実施例では、抽出・密封装置が外部電池パック52または規格ソケットから流れる電力で働く。外部電池パックは充電式であるか、または使い切ったときに交換するアルカリ電池を利用する。
【0065】
図26は電力供給手段として外部の充電式電池パック54を有する、独立型抽出・密封装置の代表的実施例を示す。充電式電池パック54はプラグイン・アダプタ46を用いて充電される。本実施例では、抽出・密封装置10は規格コンセントに差し込み、または充電式電池パック54から供給される電力で働く。
【0066】
図27は充電式電池および壁に取り付ける充電ユニット56によって電力が供給される独立型抽出・密封装置10を示す。この充電ユニット56は充電式電池パックを充電する雌ソケットに組み付ける電気接点58と、ソケットに差し込む規格プラグ(図示せず)とを備える。
【0067】
図24ないし図27に関して説明された異なる電力供給手段の各実施例は上述した多機能抽出・密封装置200および後記の多機能抽出・密封装置300と共に使用してもよい。
【0068】
図28は容易に理解するためアクチュエータおよび他の細部を省略して表わす、簡素な多機能抽出・密封装置300を示す。本実施例は抽出・密封機構50とバッグ密封装置250とを備える。本実施例では、抽出・密封機構50とバッグ密封装置250とは多機能抽出・密封装置300の対面する端で結ばれている。抽出・密封機構50のアクチュエータとバッグ密封装置250とは、好ましくは共通のヒンジ320で分離する。この多機能抽出・密封装置300は多機能抽出・密封装置200と同じ機能を果たし、同じ方法で操作することができるが、それよりも簡素である。
【0069】
図29は独立型非直線バッグ密封装置280を示す。この独立型非直線バッグ密封装置280(アクチュエータが取り外されている)は多機能抽出・密封装置200のバッグ密封装置250と同じ方法で働き、その機能を果たすのに必要な構成要素を備える。
【0070】
図30Aおよび図30Bは全幅抽出・密封装置310の実施例を示す。多様な設計のバッグ密封装置250と抽出・密封機構50とを示すためにアクチュエータは示されない。各実施例は多機能抽出・密封装置200と同じ機能を果たし、同じ操作を行う。バッグ密封装置の長さが真空パッケージで使用されるバッグの幅を超えているので、心出しに伴う問題が起こり得ず、密封ワイヤは真っ直ぐである。しかし、望まれるのであれば、密封ワイヤは非直線であってもよい。図30Aに示される全幅抽出・密封装置310では、抽出・密封機構50はバッグ密封装置250の前方にある。すなわち、バッグ密封装置250はヒンジ312により近い位置にある。これは保管物をバッグ内に置き、1回の操作だけで真空密封することができる。たとえば、図23の論理フローチャートを参照すると、長いバッグ密封ルーチン(530)または短いバッグ密封ルーチン(540)のどちらかを実施した後、ユニットが真空パッケージ・ルーチン(550)に進み、バッグを動かすことなく、ドーナツ・シール密封ルーチン(560)を続けて実施する。
【0071】
図30Bに示される全幅抽出・密封装置310はバッグ密封装置250よりもヒンジ312により近い抽出・密封機構50を示す。本実施例では、バッグを密封し、アクチュエータを上方に動かし、この後、バッグをヒンジ312の方向に移動する。適切に配置された機能センサが多機能抽出・密封装置200に関して先に述べたように多くの機能についての操作を制御する。図30Cの全幅抽出・密封装置310はバッグ密封装置250に合わせて並ぶ抽出・密封機構50を有する。この装置は抽出・密封機構50がバッグ密封装置250の右にあるか、左にあるかにより密封操作が完了した後にバッグを右または左に移動する必要がある。
【0072】
図31は切り口と抽気されたバッグとの間にある、異なる配置の密封域を示す。本実施例では、抽出・密封のために所定の位置に置かれた下側密封装置だけがバッグと共に示される。本実施例では、好ましくは、上側密封装置ガスケット(図示せず)と下側密封装置ガスケット32とがD字状に形成され、密封ワイヤ34がU字状に形成される。抽出・密封操作の間、バッグ縁端95または底部(図示せず)はU字状密封ワイヤ34が密封域に重なるように配置される。
【0073】
図32Aないし図32Cはアクチュエータの下にあるバッグの存在を検出するために使用される、好ましいバッグ検出器220を示す。図32Aはアクチュエータが開放位置に回動したときのバッグ検出器220を示す。図32Bはバッグのない状態でアクチュエータが全閉位置に回動したときのバッグ検出器220を示す。図32Cはバッグ90と共にアクチュエータが全閉位置に回動したときのバッグ検出器220を示す。好ましくは、バッグ検出器220はバッグ・スイッチ雄組み立て体221とバッグ・スイッチ雌組み立て体231とを備える。好ましくは、バッグ・スイッチ雄組み立て体221はバッグ・スイッチ押し器222とバッグ・スイッチ押し器スプリング224とを備え、アクチュエータ内部に装着され、バッグ・スイッチ復帰スプリング226によって所定の場所に保持される。好ましくは、バッグ・スイッチ雌組み立て体231はバッグ・スイッチ・ピストン228と、バッグ・スイッチ・ピストン・スプリング230と、バッグ・スイッチ232とを備え、ベース内部に装着される。好ましくは、バッグ・スイッチ押し器スプリング224はバッグ・スイッチ押し器スプリング224がバッグ・スイッチ・ピストン・スプリング230よりも大きい圧力で圧縮するためバッグ・スイッチ・ピストン・スプリング230よりも大きいバネ定数Kを有する。
【0074】
運転操作では、図32Bに示されるように、ベースとアクチュエータとの間にバッグがなく、アクチュエータが全閉位置にあるとき、バッグ・スイッチ押し器スプリング224がバッグ・スイッチ・ピストン・スプリング230よりも強く、バッグ・スイッチ雄組み立て体221がバッグ・スイッチ・ピストン・スプリング230を押す、バッグ・スイッチ・ピストン228に当接して押し付ける。この結果、バッグ・スイッチ・ピストン228がバッグ・スイッチ232を押し下げ、状態を変化させる。
【0075】
図32Cに示されるように、バッグが存在すると、バッグがバリアとして働き、バッグ・スイッチ押し器222がバッグ・スイッチ押し器スプリング224を圧縮し、バッグ・スイッチ押し器222がバッグ・スイッチ・ピストン228を押すことができず、バッグ・スイッチ・ピストン228がバッグ・スイッチ232から離れる。バッグ・スイッチ押し器スプリング224は、好ましくはバッグ90を介して押さないように十分に小さいバネ定数を有するが、バッグ90がアクチュエータとベースとの間に存在しないときには、バッグ・スイッチ・ピストン・スプリング230を押すことができるようにバネ定数は十分に大きくする。
【0076】
バッグ・スイッチ232は望ましい運転操作に応じて常態的には開放か全閉かのどちらかである。先に述べた実施例では、好ましくは、バッグ密封アクチュエータ261および真空密封アクチュエータ263のためにバッグ・スイッチ雄組み立て体221が使用され、バッグ密封位置センサ260および真空密封位置センサ262のためにバッグ・スイッチ雌組み立て体231が使用される。
【0077】
図33Aおよび図33Bには好ましい真空圧力スイッチ39が示される。好ましくは、圧力スイッチ真空チャンバ61が真空ホース40と平行に接続される。この圧力スイッチ真空チャンバ61はアクチュエータが全閉位置にあるとき、真空チャンバの一部だけをアクチュエータ内部に置き、他の部分をベース内部に置いて形成される。2個の真空チャンバ・ガスケット62、63は圧力スイッチ真空チャンバ61を密封状態にする。好ましくは、真空チャンバ・ガスケットはジュロメータ硬さの小さいネオプレン材から製作され、空気を抽出された容器の望ましい真空が指示される。真空スイッチ押し器64は、好ましくはアクチュエータに装着され、ベースに形成された開口65と同心に心出しされる。真空検出マイクロスイッチ66は、好ましくは次の方法で開口65内に装着される。
(1)アクチュエータが全閉位置にあり、空気を抽出している容器内の望ましい真空度が達成されなかったとき、真空スイッチ押し器64が真空検出マイクロスイッチ66に接触しない。
(2)アクチュエータが全閉位置にあり、空気を抽出している容器内の望ましい真空度が達成されたとき、真空スイッチ押し器64が真空検出マイクロスイッチ66に接触し、状態を変化させる。
真空チャンバ・ガスケット62、63がジュロメータ硬さの小さいネオプレン材から製作されるので、バッグ内部の望ましい真空度が達成されたとき、真空チャンバ61にある空気が抽出されて真空チャンバ・ガスケット62、63が圧縮され、アクチュエータがより緊密に閉じ、真空スイッチ押し器64が真空検出マイクロスイッチ66に接触する。
【0078】
別の代替的実施例では、真空密封ユニットは、好ましくはアクチュエータを省略することで、一面からだけバッグと相互作用する方法で設計することができる。この設計では、バッグ90の一面は、たとえば台所のカウンタ上面のような平坦な面に押し付けられる。このベースは下側密封装置30と、また、好ましくは単一の機構と組み合わせられる上側密封装置20とを備える。
【0079】
当業者は本発明の多くの変形が可能であると理解する。したがって、本発明はここに含まれる好ましい実施例の説明に限定されるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】図1は本発明の好ましい実施例を示すもので、開放状態の装置の斜視図である。
【図2】図2は図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】図3は図2に示される上側チャンバの詳細図である。
【図4】図4は図2の4−4線に沿う断面図である。
【図5】図5は図2に示される下側密封装置の拡大平面図である。
【図6】図6はバッグを挿入して全閉したときの抽出・密封機構の断面図である。
【図6A】図6Aはドリップ・トレーの代替的実施例の断面図である。
【図7】図7は好ましい実施例と共に使用されるバッグの斜視図である。
【図8】図8はバッグに挿入された真空密封される保管物を有する、図7のバッグの斜視図である。
【図9】図9は図8のバッグおよび保管物を有する、本発明の好ましい実施例の斜視図である。
【図10】図10は全閉位置に置かれたバッグを有する、本発明の好ましい実施例の斜視図である。
【図11】図11は真空密封パッケージの斜視図である。
【図11A】図11Aは開封され、2回目の密封が行われた再密閉可能な真空密封パッケージの斜視図である。
【図12】図12は開放位置にあるバッグ密封装置を有する、本発明の他の実施例の斜視図である。
【図13】図13は図12の実施例の内部構造を示す斜視図である。
【図14】図14は内部に真空密封される保管物を有する、図12の実施例と共に使用する好ましいバッグの斜視図である。
【図15】図15は図12の実施例を用いてバッグを密封するため所定位置に置かれた図14のバッグおよび保管物を示す斜視図である。
【図16】図16は図12の実施例を用いてバッグを密封している状態を示す、図14のバッグおよび保管物の斜視図である。
【図17】図17は図12の実施例を用いて密封して得られるバッグ内に真空密封された保管物を示す斜視図である。
【図18】図18は図12の実施例のヒート・シール装置から得られる締め付け模様を示す斜視図である。
【図19A】図19Aはバッグに使用するバッグ密封域およびバッグ密封要素の配置を示す図である。
【図19B】図19Bはバッグに使用するバッグ密封域およびバッグ密封要素の配置を示す図である。
【図19C】図19Cはバッグに使用するバッグ密封域およびバッグ密封要素の配置を示す図である。
【図19D】図19Dはバッグに使用するバッグ密封域およびバッグ密封要素の配置を示す図である。
【図20】図20は図12の実施例を用いてバッグの抽出を始めるため所定位置に置かれた図17のバッグおよび保管物の斜視図である。
【図21】図21は図12の実施例を用いてバッグから空気を抽出している状態を示す、図17のバッグおよび保管物の斜視図である。
【図22】図22は図12の実施例を用いて密封して得られるバッグ内に真空密封された保管物を示す斜視図である。
【図23】図23は図12の実施例の好ましい操作の論理フローチャートである。
【図24】図24は図1の実施例のプラグイン式実施例の平面図である。
【図25】図25は外部電池パックを有する、プラグイン式実施例の平面図である。
【図26】図26は充電式電池の実施例の平面図である。
【図27】図27は充電式電池の実施例および壁に装着して用いる充電部を示す平面図である。
【図28】図28は中心ヒンジの両面に取り付けた非直線ヒート・シール装置と抽出・密封装置とを示す本発明の代替的実施例の平面図である。
【図29】図29は非直線ヒート・シール装置と組み合わせた本発明の一態様に係る実施例の平面図である。
【図30A】図30Aは本発明の一態様に従う、抽出・密封装置および直線ヒート・シール装置の配置を変える実施例の図式的表示である。
【図30B】図30Bは本発明の一態様に従う、抽出・密封装置および直線ヒート・シール装置の配置を変える実施例の図式的表示である。
【図30C】図30Cは本発明の一態様に従う、抽出・密封装置および直線ヒート・シール装置の配置を変える実施例の図式的表示である。
【図31】図31は本発明の一態様に従う、抽出・密封装置を示す概念図である。
【図32A】図32Aは本発明の一態様に従う、好ましいバッグ検出器の断面図である。
【図32B】図32Bは本発明の一態様に従う、好ましいバッグ検出器の断面図である。
【図32C】図32Cは本発明の一態様に従う、好ましいバッグ検出器の断面図である。
【図33A】図33Aは本発明の一態様に従う、好ましい真空検出スイッチの構成図である。
【図33B】図33Bは本発明の一態様に従う、好ましい真空検出スイッチの構成図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、開口機構と、抽出機構と、ヒート・シール機構とを備え、
前記本体は前記ヒート・シール機構および前記抽出機構の少なくとも一部を収容し、前記抽出機構は第1密封機構と、第2密封機構と、第1気密チャンバと、第2気密チャンバと、真空発生装置とを備えており、
前記開口機構は第1位置から第2位置まで回動させるようにヒンジ機構によって前記本体に設けられ、ブレードと前記第1密封機構とを有するアクチュエータを備え、ここで、前記アクチュエータが前記第1位置にあるとき、少なくとも2つの面を有するフレキシブル・バッグが前記本体と前記アクチュエータとの間に位置決めされ、前記アクチュエータが前記第2位置にあるとき、前記第1密封機構が前記バッグの第1面の外面と気密密封域を生成し、このとき前記第1気密チャンバを生じ、前記第2密封機構が前記バッグの第2面の外面と気密密封域を生成し、このとき前記第2気密チャンバを生じ、かつ前記ブレードが前記バッグの第1面と第2面とに切り口を生成しており、
前記真空発生装置は前記第1および第2面に切られた前記切り口を介して前記第1気密チャンバ、前記第2気密チャンバおよび前記バッグの内部と流体連通し、前記バッグの内部から望ましい量の空気を抽出できるように構成されており、
前記ヒート・シール機構は所望の期間を通じて前記バッグ内部に望ましい真空を維持するように、前記切り口と前記バッグの内部との間に気密密封域を形成するべく前記第1面と前記第2面との間に密封域を形成するように構成される、
装置。
【請求項2】
前記ヒート・シール機構で生成される前記密封域が閉じた幾何学的形状の密封域である請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記アクチュエータが前記第2位置にあることを感知するように位置決めされるアクチュエータ・スイッチを備え、前記アクチュエータが前記第2位置にあるときに前記アクチュエータ・スイッチが自動的に前記真空発生装置を始動させる請求項1記載の装置。
【請求項4】
バッグ密封組み立て体を備え、前記バッグ密封組み立て体が前記本体内に収容される加熱要素と、前記アクチュエータ内に収容される圧力片とを備える請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記加熱要素が非直線である請求項4記載の装置。
【請求項6】
密封されるバッグが前記ヒート・シール機構または前記バッグ密封組み立て体を覆って置かれたか、否かを指示するセンサを備え、前記バッグが前記ヒート・シール機構または前記バッグ密封組み立て体を覆って置かれたときだけ密封域を形成するのを許可するようにした請求項4記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図11A】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図30C】
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【図31】
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【図32A】
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【図32B】
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【図32C】
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【図33A】
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【図33B】
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【公開番号】特開2013−75724(P2013−75724A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−273091(P2012−273091)
【出願日】平成24年12月14日(2012.12.14)
【分割の表示】特願2007−551335(P2007−551335)の分割
【原出願日】平成18年1月11日(2006.1.11)
【出願人】(507235217)ウノヴォ,インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】