説明

容器

容器10、例えば、飲料ボトルは、容器が開口されると、光信号13のような出力を生成するための手段を備える。容器10の開口によって、容器10に含まれる検出器回路20のスイッチが入れられ、出力信号の生成が行われる。容器10のキャップ11の除去によって、検出器回路20内のスイッチ21、22が直接閉鎖又は開放されることができる。或いは、スイッチ21、22は、容器内の圧力の変化によって又は温度によって起動されることができる。出力信号によって、LED13による容器10の内容物の照明又は薄いシートのエレクトロルミネッセント材料よりなるエレクトロルミネッセントデバイス127によって構成されることができる容器10上のラベル125の照明が行われ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に関し、具体的には、飲料用の携帯容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ターゲットとなる消費者を引き付けるために、異なるブランドの製品の製造者間において大きな競争がある。製造者は、製品自体の品質に依存するだけではなく、消費者を引き付けるような、製品のパッケージ容器を設計する。これは、多くの方法で、例えば、カラフルな或いは人目を引くラベリングや容器事態の形状やスタイルの設計によって達成することができる。これは、特に、容器が製品自体と一体化している場合、例えば、食料品や飲み物が保持され得る容器に適用できる。
【0003】
EP1155972は、異なる時間に起動され得る、音又は光信号を生成するための手段を有する香水容器を開示している。この香水容器は、起動されると、容器のケージング上に図形やシンボルを画定することができるLEDを含む。容器が開口されると、マイクロスイッチを作動する容器の閉鎖要素によって起動が起こる。或いは、LEDは、容器が表面から持ち上げられると起動されることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、容器の開口やその他の扱い時に消費者に顕著な視覚的又は他の感覚指示であり得る出力信号を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様にとしては、発光手段、事象検出手段、内蔵電源、ならびに発光手段を事象検出手段及び電源に接続する接続手段を備え、それによって、一つ又はそれより多くの所定の事象が検出されると、光を発光する流体内容物用の携帯容器であって、当該容器は、少なくとも一部が光を透過できる材料から製造され、且つ発光手段は、容器の内容物を照射できるように配置されている携帯容器が提供される。
【0006】
この構成によって、特定の事象が検出されると、容器の内容物の自動照明が可能となる。達成される効果は、消費者に対する顕著な視覚的指示であり、光の発光を必要とする事象、従って、容器の内容物の照明を実行するように消費者に促すことができる。
【0007】
好ましくは、内容物は、実質的に均一に照明される。これによって、消費者に特に効果的な視覚指示が提供される。
【0008】
好適な実施の形態において、容器は、通常の使用において、事象が検出された後に、電源が使い果たされるまで、光が発されるように構成される。これによって、容器は、(例えば、飲み物ボトルにおける)実質的に視覚的効果が提供された直後で且つ短い期間の使用のために捨てられる状況下で使用されることができる。更に、起動された後に電源をオフにする必要がないので、スイッチが単純であってもよい。
【0009】
好適な実施の形態において、接続手段は、電気又は電子回路を含み、且つ事象は、この回路の開路又は閉路によって検出される。これによって、事象の検出を光の発光にリンクするための単純な機構が提供される。
【0010】
好ましくは、この接続手段は、実質的に透明な電気伝導手段を含み、この手段は、透明な導電性酸化物材料よりなることができる。これによって、実質的に見えないように容器の外部の回りに回路が配置されることができる。
【0011】
好適な実施の形態において、起動事象は、容器が開口されることである。これは、圧力の変化によって、或いは絶縁タブの除去によって検出されることができる。これらによって、容器が開口された時点を検出するための単純な機構が提供される。この特徴によって、容器が一旦開口されると、容器の内容物が照明され、且つ実際に容器の使用中に証明効果を提供する。
【0012】
起動事象は、特定の温度又は温度の範囲への露出よりなることができる。これは、製品が消費のための正確な温度に達した時を又は製品が有害な温度か否かを消費者に通知するために使用され得る。
【0013】
起動事象は、磁界への露出よりなってもよい。これによって、磁石への近接による照明効果の起動が可能となる。これは、消費者にその効果を提供するために誰かがその容器を売ることによって行われるか、或いは希望時にその効果を提供するために消費者自身によって行われる。
【0014】
起動事象は、外部信号の受信であってもよい。このような外部信号は、無線通信や高周波の形態であってもよい。この外部信号は、携帯電話から、或いはパーソナルデジタルアシスタントから発信されることができる。これによって、容器の遠くからの起動が可能となる。
【0015】
起動事象は、表面からの容器の離間であってもよい。これは、容器のベースのスイッチの解放によって検出される。これによって、内容物が実際に消費されている期間中にのみ内容物の照明が可能となる。
【0016】
起動事象は、人の容器の接触やそれへの接近の検出であってもよい。この効果は、消費者によって保持されている間に容器の内容物が照明されることである。
【0017】
発光手段は、少なくとも一つの発光ダイオード(LED)を含むことができる。LEDは、低電力要件を満たす。
【0018】
発光手段は、エレクトロルミネッセントデバイス或いは実質的にフラットな発光要素よりなることができる。これらは、極度に薄く且つフレキシブルでアニメーション化表示を可能とする。
【0019】
好適な実施の形態において、発光手段は、容器の外部の窪に配置される。これによって、容器の内容物との接触が防止される。
【0020】
また、電源は、この窪み内に配置されることができる。或いは、そこでは、実質的に平坦な形状のバッテリが電源として使用されることができ、そのバッテリは、底表面のような容器の実質的に平らな表面に対して又はボトルの湾曲側面に対して付着されることができ、そのようなバッテリは、ラベルのように、ボトルの表面より僅かに高く位置してもよい。
【0021】
本発明の第2の態様としては、発光手段、事象検出手段、内蔵電源、及び一つ又はそれより多くの所定の事象の検出時に光を発光するように発光手段を事象検出手段及び電源に接続する接続手段を備える携帯容器であって、発光手段は、エレクトロルミネセントデバイスよりなる携帯容器が提供される。
【0022】
エレクトロルミネッセントデバイスは、要求される使用法に極度に適合されることができ、要求される位置に容器を適合するように操作され得る。
【0023】
好適な実施の形態において、事象は、容器が開口されることである。この容器は、シンボルやロゴを含んでいてもよく、そのシンボルやロゴは、照明される。これによって、容器のブランド名及び/又はラベルの照明が可能となり、それは、製品の宣伝行為を助ける。
【0024】
本発明の第3の態様としては、通常の使用において一度だけ開口されるように構成される、携帯容器であって、出力信号を生成するための手段、容器の開口を検出するための手段、内蔵電源、ならびに容器の開口を検出するための手段及び電源と出力信号を生成するための手段とを接続するための接続手段を備え、それによって容器の開口時に出力信号が発される、携帯容器が提供される。
【0025】
この容器は、一般に容器が一回の使用の後に捨てられる目的のために、例えば飲み物ボトルのために使用されることができる。これらの使用は、比較的短い持続時間のものである傾向がある。
【0026】
好ましくは、この容器は、容器の開口後に、電源が使い尽くされるまで出力信号が発されるように配される。これによって、必要以上に出力信号が継続することが防止される。また、この構成によって、小さな電源と単純な回路の使用が可能となる。
【0027】
本発明の第4の態様としては、出力信号を生成するための手段、除去可能絶縁タブ、内蔵電源、ならびに出力信号を生成するための手段と除去可能タブ及び電源とを接続するための接続手段を備え、絶縁タブが除去されると、接続手段、出力信号を生成するための手段及び電源よりなる回路を閉路され且つ出力信号が発されるように除去可能タブが構成される、携帯容器が提供される。
【0028】
この絶縁タブは、それが所定の位置にある時に、回路の完成を防止し、それによって、出力信号の生成と電源の消耗を防止する。タブの除去によって、回路の完成と出力信号の生成が可能となる。
【0029】
このタブは、出力信号を生成するために容器の起動がどのように行われるべきかによって、容器の閉鎖要素に又はその中に位置されてもよいし位置されなくてもよい。
【0030】
本発明の第5の態様としては、出力信号を生成するための手段、温度を検出するための手段、内蔵電源、ならびに出力信号を生成するための手段と温度を検出するための手段及び内蔵電源とを接続するための接続手段を備え、所定の指定温度又は温度範囲への露出が検出されると、出力信号が発される携帯容器が提供される。
【0031】
この構成は、製品が消費のための正しい温度になっているか、或いは製品が危険になる温度にさらされているか否かを消費者に知らせる。
【0032】
本発明の第6の態様としては、出力信号を生成するための手段、磁界に対する露出を検出するための手段、内蔵電源、ならびに出力信号を生成するための手段と磁界を検出するための手段及び内蔵電源とを接続するための接続手段を備え、所定の強度の磁界への露出が検出されると、出力信号が発される携帯容器が提供される。
【0033】
この構成によって、消費者又は他の人(ベンダーのような)が磁石を容器に近づける事によって出力信号の生成を行うことができる。
【0034】
本発明の第7の態様としては、出力信号を生成するための手段、外部信号の受信を検出するための手段、内蔵電源、及び出力信号を生成するための手段を外部信号の受信を検出するための手段と内蔵電源に接続するための接続手段を備え、外部信号の受信が検出されると、出力信号が発される携帯容器が提供される。
【0035】
この構成によって、遠くからの出力信号の起動が可能となる。
【0036】
外部信号は、無線通信や高周波の形態であってもよい。外部信号は、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタントから又は無線送信から発生されることができる。
【0037】
本発明の第8の態様としては、出力信号を生成するための手段、人の容器の接触又はそれへの近接を検出するための手段、内蔵電源、ならびに出力信号を生成するための手段を人の容器の接触又はそれへの近接を検出するための手段及び内蔵電源に接続するための接続手段を備え、人の容器の接触又はそれへの近接が検出されると、出力信号が発される携帯容器が提供される。
【0038】
消費者は、容器への接触やそれへの近接によって簡単に出力信号を生成することができる。
【0039】
本発明の第9の態様としては、出力信号を生成するための手段、事象検出手段、内蔵電源、ならびに出力信号を生成するための手段を事象検出手段及び内蔵電源に接続するための接続手段を備え、それによって、一つ又はそれより多くの所定の事象が検出されると、出力信号が発され、接続手段は、実質的に透明な導電手段を含む携帯容器が提供される。
【0040】
この構成において、接続手段は、透明な容器上でさえ、消費者に実質的に見えないままに容器の外部上に配置されることができる。
【0041】
好適な実施の形態において、実質的に透明な導電手段は、透明な導電性酸化物材料よりなり、この材料によって、電気伝導性を高い相対透過度(透過率)に組み合わせる。
【0042】
好適な実施の形態において、起動事象は、容器が開口されることである。これによって、出力信号を生成するために、製品を買ってそれを開口する動機を消費者に与える。
【0043】
好ましくは、この出力信号は光である。これによって、他の人々の環境を邪魔することなく、公共の場所で顕著な視覚的指示を消費者のみならずその近傍の他の人々へ提供することができる。
【0044】
容器はシンボルやロゴを含むことができ、シンボルやロゴは、照明される。それは、製造者の宣伝行為を助ける。追加的に/或いは、容器は、少なくとも一部が光を透過できる材料から製造することができ、且つ発光手段は、容器の内容物を照明することができるように配置される。これによって、容器に対して魅力的効果が提供される。
【0045】
本発明の好適な実施の形態は、単なる例を介して且つ添付の図面を参照して以下に記述される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
図1は、キャップ11によって密閉される、飲料を含む使い捨て可能なボトル10を示す。図2は、キャップが除去された同じボトルを示す。このボトルは、半透明な材料から製造される。ボトルは、そのベースにくぼみ12を有し、そこでは、LED13とコインセルバッテリ14が配置される。LED13とバッテリ14は、ボトルが、そのベース上で安定して存在できるようにボトル10のベースの下へは延出しない。
【0047】
トランジスタスイッチ回路20は、ボトルの外部表面上に配置され且つラベル(図示せず)によってカバーされる。この回路のための電気導体15は、ボトルの外表面上に位置し且つキャップ11へ延出している。この実施の形態では、電気導体15は、インジウムスズ酸化物(スズドープインジウム酸化物或いはITOとしても知られている)のような透明な導電性酸化物材料で形成される。他の好適な材料は、アルミニウムドープ亜鉛酸化物である。これらの材料は、導電性と高い相対透過度(透過率)とを併せ持つ。
【0048】
所定の位置にある時、ボトルキャップ11は、ボトルの頂部で電気導体15同士を接続し(図3参照)、この接続は、キャップを除去することによってボトルが開口されると、断たれる。電気導体15の端部324は、制御及び電力回路への接続部として働く。制御回路は、表面装着要素に実装される。必要なデバイスの電流所要量及び電力損失は、低電流照明のために最小となり、従って、制御回路は、小さく且つ目立たず、完全に一体の回路として実装できる。
【0049】
回路20の端子(図示せず)は、製造中にキャップがボトルに取り付けられる時に、ボトル10の導電性キャップ11によって一緒に電気的に接続される。
【0050】
使用中、ボトルは、開口される前に、実質的に従来の外観を有するボトルである。即ち、消費者がそのボトルを発光することができない同様のボトルから区別することが困難又は不可能である。図1乃至4の実施の形態のボトルを開口すると、キャップを通る電気回路が開にされる。これによって、LED回路パスの閉路とLEDによる青色光の発光が行われる。ベース中のLEDの非特異な位置によって、内容物の均一の照明が行われ、内容物が、ボトルから独立して、光を放つように見える。
【0051】
本実施の形態において、ボトルが一旦開口されると、回路を直し照明効果を再起動することは不可能である。従って、照明は、一度だけ行われる。本実施の形態において、その効果は、バッテリの寿命に依存して約15乃至20分間(即ち、バッテリ電力が使い尽くされるまで)続く。
【0052】
上述の構成には種々の利点がある。
この容器は、冷たく且つ湿気のある環境に曝されうるものであり、従って、冷蔵庫で冷蔵され得る、或いは氷水のバケットにつける飲み物に適する。全てのエレクトロニクスを含む、使用されるデバイスは、これらの環境に耐えるように設計され、従って、エレクトロニクスが水及び湿気に触れた時に、その動作が影響を及ぼされないようにデバイスは密封することができる。
【0053】
製造者は、製品のプロモーション、宣伝行為、セールスポイント、競争ベースのキャンペーン及び一般的なマーケッティング目的を含む、多くの理由のために視覚的に強調する容器を望むことがある。新たなブランドを立ち上げるために特に有用である。“季節的”プロモーションが1年の時々(例えば、クリスマス)に望まれることがある。このタイプの視覚的強調は、特定の消費者をターゲットにするために使用できる。例えば、特定の消費者をビールを飲むことに引き付ける。
【0054】
上述のように容器を提供するための初期セットアップコストが掛かるが、大量生産でのコストは、極端に少ない。現在の製造者は、このような容器を製造するために、製造者の設備を容易に変更できる。
【0055】
更に、この構成は、導体が、実質的に目に見えず、従って、ボトルの審美的見栄えや芸術的デザインを損ねないという利点を有する。
【0056】
上述の実施の形態に対して行うことができる多くの変更がある。
【0057】
本発明が用いられる目的に依存して、内容物は、食品から有毒或いは危険な物質までの範囲の固体(例えば、粉末)、液体、ペースト、ジェル、又は加圧ガス等何でもよいが、ボトルが、RTD(飲み易い)としても知られる“アルコポップ(alcopop)”やFMB(味付けの麦芽酒)、或いはビールのようなアルコール飲料を含むことが特に想定される。
【0058】
本発明は、他のタイプの容器で、例えば、少なくとも部分的に半透明又は透明な、ジャー、パッケージングボックス、缶、パケット、ブリスターパケット、バッグ、スズやペーストディスペンサで使用できる。
【0059】
最良の効果は、発光の拡散効果により、すりガラスのような半透明な材料から製造された、或いは半透明の内容物を有する容器から得られる。しかしながら、特に、視覚的に強調する以外の目的のためには、透明な容器や内容物が使用されてもよい。この容器は、任意の形態のプラスチック(例えば、PETやPETE)から製造できる。
【0060】
この容器は、必ずしも使い捨てである必要はない。本発明の他の実施の形態は、交換可能なキャップを含んでいてもよい。特に、キャップの交換は、LED回路の開路及び発光の停止が行われる。このように、容器は、特に内容物が危険な、揮発性の或いは傷み易い場合、それらの内容物の安全性や容器の状態に関する情報を通知するように設計されることができる。例えば、LEDは、例えば、子供が操作できないトップが適切に配されていない薬のボトル、或いは危険な又は劣化する物質を含む容器に関して、製品のフタが適切に配されていない場合、起動することができる。
【0061】
ボトルの開口は、上述のようなキャップの除去によって回路の簡単な物理的断以外の方法で検出できる。これは、図1〜4の実施の形態における電気回路の開路によって検出される。しかしながら、ボトルの開を検出する他の方法が想定され得る。例えば、事象は、電子回路の閉路によって検出されてもよい。
【0062】
図4は、ボトル10の首部と変更されたボトルのキャップ11を示している。この実施の形態では、ボトル10のキャップ11に取り付けられた帯状の絶縁物質51が、電気端子21,22を分断している。ボトルの開口によって、絶縁ストリップが除去され、従って、回路が閉路される。
【0063】
ボトルの開口は、圧力の変化によって検出することができる。例えば、ボトルの内容物が、炭酸物である場合、開口前のボトル内からの圧力が、膜スイッチのようなデバイスに働く。フレキシブルであるように設計されたボトルの選択領域では、膜スイッチ、或いは他の任意のタイプの圧力センサは、アクセスシールが破られた時に、ボトル内の内圧の変化に反応するように取り付けられており、これによって、ボトルの開口動作を回路に結びつける方法が提供される。キャップ11が除去されると、ボトル内の圧力が降下し、接点が共に接触して、回路を閉路する。圧力の変化による起動は、内容物を含む容器の意図しない開口やそれからの漏れを指示するように働く。
【0064】
図4の実施の形態は、ボトル開口時に除去されて回路が閉路ではなくて開路する導電性ストリップ(絶縁ストリップではなくて)であるように変更される。
【0065】
容器の蓋やキャップの除去は、発光を行うために検出できる唯一の起動事象ではない。起動事象は、ボトルの首部回りからの金属フォイルの除去とすることができる。回路の構成によって、起動事象の他の例が想定され得る。
【0066】
絶縁タブ84は、キャップ11の領域以外の領域でボトル10に使用してもよい。これによって、消費者や他の人(例えば、バーテンダー)が、必要な時に、照明効果を起動することができる。図5は、絶縁タブ84のための可能な位置を示している。絶縁タブ84を除去することによって、回路が完成され、従って照明が可能となる。
【0067】
起動事象は、温度変化或いはボトルの内容物が指定の温度や温度範囲を達成することによってもよい。このような応用は、消費者に対してボトルの内容物が理想的な温度になっており、従ってそれらが“摂取/使用の状態”になっていることを示すことによって製品の強調機能として特に有用である。更に又は代わりに、照明は、製品が健康安全規則で指定されたよりも長い期間望ましい範囲外の特定の温度又は温度範囲に露出されたことの指示として働く。ボトルは、内容物が飲むのに或いは食べるのに又は使用するのに安全又は望ましくないことの指示を照明する。このように、照明は、製品の警告機能を有することができる。
【0068】
照明効果は、ボトルの磁界への露出によって起動されてもよい。図6aは、ベース内に磁石104を有するボトルオープナー103を示す。この場合、ボトル10は、図6bに示されるように、磁石104の磁界のような磁界に近づくと瞬間に閉じる接点を備えるリードスイッチ261を含む回路260を組み込んでいる。次に、小電流が、サイリスタ262のゲートを通過し、それによってラッチしてLED13が照明する。使用時において、磁石104とスイッチ261の相対位置によって、ボトル10がバーテンダーによって開けられた時に、リードスイッチが瞬間で閉じられることが確実となる。同様な回路は、図11を参照して以下で開示される変更例に従ってボトルに使用される。
【0069】
起動は、通信デバイス、例えば、携帯電話やパーソナルデジタルアシスタントによって行うことができる。図7は、携帯電話111から発信される信号を介する起動を示す。携帯電話111又はボトル10への任意の他の通信デバイスからの通信は、デジタルでもアナログでもよく、従って、変調キャリア、電磁波(可視又は不可視)、音波(可聴、亜音速波、超音波)、パルスを使用して、又は直接接触通信を介して実現できる。特に、これは、赤外線信号の送信やその検出によって実行され、ボトルを照明する。
【0070】
通信デバイスからなどの外部送信信号の受信を介する起動は、競争ベースのキャンペーンにとって非常に効果的であることを証明できる。例えば、ボトルは、その消費者が競争の勝者であることを示す、特定の無線信号を受信すると、照明を可能とする組込みFM受信機を含んでいてもよい。起動事象は、電波送信上で搬送される2値コードや局所送信電磁信号のような、デバイスがこの信号を認識でき且つこれが起動事象であると理解されるように適切に構成された外部送信信号の検出によって引き起こされる。例えば、スポーツイベント中、特定の会場内で消費されるボトルが、特定のスポーツチームが得点をあげる度に照明させる或いはフラッシュさせることができる。
【0071】
通信デバイスから発信される代わりに、起動は、他のソースからおこなわれてもよい。他のソースからの音波の例は、ナイトクラブのスピーカーであり、その場合、バス出力のような特定の音波がボトルを起動して音楽に同期してフラッシュする。
【0072】
ボトル10が表面122に配されている(図8a)時は押圧されているが、ボトルがユーザによってピックアップされる(図8b)と解放されるボトル10のベースのスイッチ121は、ボトルの使用中に視覚的強調を行う。バーで売られているボトルに使用されると、これによって、人々はより早く飲むことが促され、従って、より多くの製品を買う。
【0073】
人の体の近接や接触効果は、人によるボトルの接触やそれへの近接によって照明を起動するように用いることができる。これは、ボトルに配置される、即ち、出っ張らない位置(例えば、ラベルの下側に位置したり、ラベルやラベルの一部を形成することができる)に配置された導体によって検出することできる。
【0074】
起動事象は、定義された範囲内の同じタイプの2つ又はそれより多くのボトルの近接であってもよい。これは、例えば、ホール効果デバイス、容量性センサ及び/又は物理的近接の検出のために用いられるような他の方法の使用によって実施できる。このような起動は、顧客が、友人のグループで屋外にいる時に顧客が同じブランドのビールを買うように仕向ける、即ち、特定のブランドの販売量を増加させる方法である。ボトルは、幾つかのボトルが共に近接して配されているならば、これらのボトルの一つが、客が賞品に当ったことを示す“ウイニング”ボトルである場合に特定の色を放つようにデザインされる。
【0075】
他の実施の形態は、起動事象を検出する他の方法を利用できる。これらは、例えば、外部信号(赤外線や高周波、或いは搬送波周波数を変調する公知の方法による他のものでもよい)の受信又は他の電磁的方法を介する、誘導性又は容量性カップリング、キャパシタンスやインダクタンスの変化、ボトルの任意の除去可能部分の接触、ボトルの内容物との直接接触、温度起動、異物混入(tamper)起動とすることができる。
【0076】
すでに取り上げたように、初期起動方法は多種多様であり、同様に起動された効果に引き続いて起こる変化についても、誘導性、容量性、磁界効果、人体の空中線効果や人体の伝導によって実装できる。第2/第3等の段階の効果を更に実装できることは明白である。
【0077】
起動事象の他の例は、シールを破ること、ラベルやストリップを引き裂くこと、キャップやボトルの首部の少なくとも一部を覆うフォイルやラベルを除去すること、ラベルを交換すること、容器を傾けること(例えば、ボトルから飲みながら)、内容物のラベルの変化、或いは容器又はその内容物に手を加えることを介することを含む。勿論、手動起動スイッチが発光のために使用されることができる。
【0078】
これらの起動事象の幾つかにとっては、初期起動事象(例えば、キャップの又はタブの除去)を有することが有利であり、その場合、上述の起動事象は、2次的起動事象(例えば、ボトルが消費に適する温度に達する、或いはユーザがボトルに触れる)である。これによって、例えば、製品の輸送や貯蔵中の意図しない起動が防止される。
【0079】
照明効果は、時間変化することができ、それによって、その効果が指定の期間持続するか又は指定間後又は指定の条件が発生した後に開始することができる。
【0080】
照明効果は、ランダムな又は規定の時間間隔での間欠的に点滅してもよいし脈動してもよい。このように、製品がスーパーマーケットやバーの棚に載置されたままで、その製品に消費者の注意を引き付けるために使用できる。従って、この効果は、製品の購入を促進するために用いることができる。
【0081】
単一のLEDやLEDの任意の組合せと色が使用され得る。このような効果のための電力必要量が最小であるので、このような効果が何ヶ月も続くことができる。有機LEDが使用されることができる。勿論、第2段階の効果は、棚上の点滅同様に、開口されると、第2段階の効果、例えば、内容物の一定の照明、が開始されるように使用することができる。
【0082】
任意の色のLEDが使用され得る。発光の色が、起動後発光が行われるまで決定できないように透明なレンズLEDが使用されることが好ましい。これは、このシステムが宣伝競争(例えば、限られた数の“賞を取った”容器が通常の容器とは異なる色を発することができる)のために使用される場合、特に適切である。
【0083】
容器のベース中のLEDの“非特異的”位置は、良好な全体的照明効果を提供する。LEDは、非特定照明効果のために容器の任意の他の部分に配置されることができる。
【0084】
薄膜状のエレクトロルミネッセント材料よりなるエレクトロルミネッセントデバイスを、LEDの代わりに使用できる。エレクトロルミネッセント材料は、有機であってもよいし無機であってもよく、AC又はCD電界(そのタイプに依存して)が印加されると、光を発する。
【0085】
他の実施の形態は、白熱灯、蛍光灯、半導体又は他の電気的に起動される照明デバイスを利用できる。ネオン光は使用できる。化学的照明もまた実装できる。
【0086】
一つ又はそれより多くの光源を使用して、多色照明効果が達成され得る。発される光の波長は、電磁スペクトルの可視部分からでも、また紫外光や赤外線のような不可視であってもよい。その作用により、容器の内容物に色変化が見られるようにすることもできる。
【0087】
液晶ディスプレイ(LCD)デバイスが使用されてもよく、例えば、LCDにはメッセージを埋め込むことができる。LCDは、容器に埋め込むことができる。それは、専用の駆動回路を備えていてもよく、スクロールする宣伝メッセージを表示でき、又は消費者が賞品を得たことを表示できる。フレキシブルLCDを使用することもできる。
【0088】
接続手段のための透明な導電手段を使用することは、必須ではない。これは、ボトルの使用法に依存する。しかしながら、ボトルが異なるタイプの容器と交換された場合でも、容器の材料が透明であろうと不透明であろうと透明な導体の利点はもたらされる。
【0089】
エレクトロルミネッセントデバイスを起動すべき事象が(図1乃至4の実施の形態と同様に)キャップの除去ではない場合、電気導体15は、ボトルのトップへ延出する必要はない。
【0090】
導体は、ラベルの一体部分を形成してもよいし、容器へ取り付けられてもよい。導体は、容器の内又は外表面に位置されてもよいし、容器の材料に埋め込まれてもよいし、容器の一部であってもよく、これらの組合せでもよい。容器の取り付けは、これらの特徴を含むように設計することができる。制御回路は、指定の用途に依存して、容器の内容物に直接接触してもよいし、しなくてもよい。
【0091】
トランジスタスイッチ回路は、容器の内表面又は外表面に配置することができる。この回路は、容器のモールド窪み内に位置されてもよいし、容器の材料の中に埋め込まれてもよい。この回路は、ラベルの裏面に隠されてもよいし、その裏面に取り付けられてもよいし、或いは、容器にその後に取り付けられる他の材料に取り付けられてもよい。
【0092】
電源は、種々のタイプのバッテリより構成することができ、再充電可能バッテリや光電セルを含む。実質的に平らな構成のバッテリが好ましい。また、電源は、時計仕掛けの発電器よりなることができる。
【0093】
他の変形例では、ラベルは、アクティブインク、例えば、UV(紫外)光を感知するインクで印刷される。上述のようにしかしUV LEDでの内容物照射を使用して、内容物が照射され、次に、2次プロセスとして、照射された内容物からのUV光がラベルのUV感知インクによってピックアップされ、ラベルが発光する。
【0094】
これによって、デバイス及び電源が全て容器のベースに残ることになるので、ロゴを照明する技術的に単純で安価な方法が提供され、製造が容易となり、且つ通常のラベルは、特定の波長の光に感知するボトルの側に使用され、それによって、印刷に用いられるインクがその特定の波長の光に曝されると光を放つ。ロゴやシンボルの背後の窪みにデバイスが収納される必要がない。
【0095】
ラベルに使用されるアクティブインクが、赤外線感知性であり、赤外線LED又は他の赤外線ソースが液体の内容物を照明するために使用されるという、同様のアプローチを採用できる。赤外線感知インクは、赤外線放射がそのインクを通過しない限り、肉眼には見えない。従って、このインクは、販売促進(プロモーション)で使用でき、それによって、ユーザは、その効果が起動されると、賞品が得られたことを述べるメッセージを見る。赤外線感知インクの使用は、茶色や緑色のガラスの容器に特に適する。
【0096】
電源は、容器のベースの窪み内に配される必要はないが、容器の任意の適切な位置に位置され得る。例えば、感光セルは、容器の蓋の下の暗いところに配することができる。容器を開口し、且つ感光セルが光に曝されると、回路が起動され、LEDの発光必要な電流が供給される。
【0097】
図9は、本発明の第2の実施の形態を示す。使い捨てボトル10は、そのトップ123とラベル125が付着される側部領域124との間のボトル10の外部表面に付着される導電性ストリップ15を有する。
【0098】
導電性ストリップ15は、インジウムスズ酸化物(スズドープインジウム酸化物又はITOとしても知られる)のような透明な導電性酸化物材料のものである。他の適切な材料は、アルミニウムドープ亜鉛酸化物である。これらの材料は、導電性と高い相対透過度(透過率)とを併せ持つ。
【0099】
ラベル125は、部分的に又は実質的に全体が、薄いシート状のエレクトロルミネッセント材料よりなるエレクトロルミネッセントデバイス127によって構成される。
【0100】
エレクトロルミネッセントデバイス127は、プラスチック基板上に印刷された蛍光インクを使用して構成され、印刷されたグラフィックスが上に印刷されてラベル125を構成する。エレクトロルミネッセント材料は、有機でも無機でもよく、(タイプに依存して)AC又はDC電界が印加されると光を発する。
【0101】
制御及び電源回路20は、ラベル125の下のボトルの側壁の凹所132に設けられる。
【0102】
使用する場合、ボトルキャップ11の除去は、起動される回路20によって導電性ストリップ15を介して検出されてラベル125の全体又はその選択された部分、例えば、特定のシンボルやロゴを保持する部分、を均一に照明する。
【0103】
この実施の形態において、ボトルが一旦開口されると、回路を再形成及び照明効果を再起動できない。従って、照明は、一度だけ、起動され得る。この実施の形態において、その効果は、バッテリの寿命(即ち、バッテリ電力が使い尽くされるまで)に依存して約15から20分間続く。
【0104】
上述の構成では種々の利点がある。
この構成は、従来のボトルに適用でき、そのボトルの製造中にその構成が含まれる必要はない。
【0105】
ラベルの照明によって、容器上のブランド名及び/又はロゴの強調表示が可能となる。これは、顕著な宣伝ツールとなる。
【0106】
エレクトロルミネッセント材料の使用の利点は、それによって極端に薄く且つフレキシブルなラベルの提供が可能となり且つアニメート化表示が可能となることである。更に、ラベルの表示機能は、回路によって照明されない場合でもラベルが読めるように、通常の点灯状態では可視である。
【0107】
上述の実施の形態に対して行われ得る種々の変更がある。
この容器は、透明又は半透明ガラスやプラスチックス材料から造られる。しかしながら、容器は、不透明であってもよい。ボトルの代わりに、ボックス、パケット、スズや他の開口可能な容器であってもよく、且つボール紙、プラスチックス材料、金属等で造ることもできる。
【0108】
エレクトロルミネッセントデバイス127は、ボトル10の開口以外の事象、例えば、絶縁タブ84(図10)の除去、ロゴや指定の“温度アイコン”が照明できる特定の温度の達成、磁界(図11)への露出、或いは所定の高周波信号や(図7の実施の形態のように)携帯電話からの通信のような外部信号の受信によって、照明され得る。
【0109】
第1の実施の形態の変更例として記載されている起動方法のいずれかを、第2の実施の形態に関して使用できることは、当業者には明白である。
【0110】
ラベルは、エレクトロルミネッセントデバイスから形成される必要はない。単一のLEDや、任意の組合せ及び任意の色の複数のLEDがシンボルやロゴを照明するために使用できる。LEDは、ボトルの指定の部分へ埋め込まれてロゴやシンボルの独立した照明を提供できる。
【0111】
図12に示される変更例において、ボトル10は、ボトルの内容物のブランドを表すシンボルの形態をしたデバイス71を含む。デバイス71は、プラスチックから成形され、照明を行うためにLED、電源及び制御回路が埋め込まれる。この変更例は、昼間に消費され易い内容物をボトル10が有する場合及び/又は(背景照明が非常に強いので)照明が消費者に見える程度にはボトルのラベルが照明されることができないような、大量の背景照明がある条件で有用である。起動されると、シンボルの高強度照明が行われる。デバイス71は、ボトルの任意の指定部分、例えば、首部、本体部又はベース部に配置され得る。デバイスがベース部にあることの利点は、消費者が実際にボトルから飲んでいる時に、他人に見えることである。デバイス71のために3箇所が図12には示されているが、通常は、唯一つのデバイス71が設けられることが理解される。
【0112】
シンボルは、ボトルの内容物やブランドを表すロゴであってもよく、何らかの他のタイプのシンボル(例えば、ハートや脳の画像)でもよい。指定のキャラクタ、文字又は言葉が照明に選択されてもよい。ボトルの任意の他の指定の部分が、シンボルの代わりに照明されてもよい。
【0113】
或いは、ロゴ/シンボルは、ボトル自体の一体部分、例えば、ガラスボトルの浮き出し又はレリーフ部分、或いはプラスチックのボトル主構造体の一部であるプラスチックの成形片であってもよい。そして、照明要素、電源及びチップよりなるユニットは、ガラスのエンボス部やプラスチックボトルの成型部を照明するようにボトルに取り付けることができる。
【0114】
ロゴがボトルのエッチング部分に見え、その周りの領域は実質的に不透明であるようにすることができる。そして、ロゴが側方から照らされると、光は、半透明なエッチング部分を介して拡散する。
【0115】
画像、ロゴ又は他のシンボルは、容器から投影することができる。
【0116】
図13は、キャップが交換可能である本発明の第3の実施の形態での使用に適するスイッチ81とキャップ11の構成を示す。“子供が操作できない”ピルボトルキャップ11が示されている。内部のトップに膜スイッチ81が嵌合されるようにキャップが変更されている。このスイッチ81の上側からの配線が電源、回路及びLEDを収納する新たなトップキャビティ82内の回路に延びる。
【0117】
キャップ11が容器に適切に嵌合されると、ボトルのトップリップが、キャップ内側のシール83を押し上げ、従って、膜スイッチ81を起動する。これによって、回路の状態を変化させて警告照明を停止し、それによって、キャップ11が正確に再び嵌合されたことの直接指示が提供される。
【0118】
この実施の形態は、例えば、薬品やあらゆるタイプの医薬品のための容器や危険な材料を含む容器のために有用である。
【0119】
この実施の形態において、点滅照明効果は、電源が長持ちする利点がある。しかしながら、連続的照明効果が使用されてもよい。
【0120】
容器の蓋が適切に元に戻されない場合、照明対象が容器の蓋や本体であってもよい。
【0121】
或いは、LEDの起動によって、例えば、スーパーマーケットにおいてジャー、缶又はボトルの予め開口されたこと(従って、製品に異物を混入したこと)を表示し、買い物客の注意を引くことができる。このシステムの利点は、ジャーがスーパーマーケットの棚の上にある間にすでに開けられているかどうかを消費者が告げることができ、その製品が買われた後に、家でそれを開けるまで待つ必要がないことである。
【0122】
好ましくは、このような“安全”用途において、LEDが、20分より長く光を発する。これは、例えば、指定の時間後LEDをスイッチオフする時限回路を含むことによって達成される。或いは、ランダムに或いは規定時間間隔でフラッシュする点滅光の使用によって、エネルギーが節約でき、従って、照明効果がより長く続くことが可能となる。容器がまだスーパーマーケットにありLEDが長く起動され過ぎ且つバッテリが消耗した場合、家での開口時に容器の点灯に失敗することによってその内容物の問題を指摘できる。
【0123】
更なる実施の形態が図7に関連して説明される。ボトル10は、赤外線コンポーネントと電源(図示せず)を含む回路を備える。これらは、小さなパッケージに一体化され、適切な方法でボトルに取り付けられる。
【0124】
ボトルを開口すると、赤外線放射が発せられる。消費者が赤外線信号を送受信し且つデータを転送する機能を有する携帯電話11を持っている場合、赤外線手段によって通信できるようにボトル10と電話11を物理的に位置決めできる。消費者は、彼の電話をスイッチオンし、電話を赤外線モードに設定し、この赤外線をボトルに向け、それによって、ボトルが“当選”ボトルである場合、彼が賞を獲得したことを知らせるメッセージ92を電話へ送る。
【0125】
この概念の一つの可能な実現方法は、起動されると、携帯電話からの応答を待つ呼び出し信号を送信する、ボトル側部の事前にプログラムされた論理回路を有することである。次に、その応答を受信すると、事前にプログラムされた論理回路がメッセージ92を電話機に送信してそのメッセージが登録されて電話機に残る。次に、電話機は、ハンドシェイク確認(handshake acknowledgement)93をボトル10に戻し、次に、元のメッセージ92を送信することを停止する。この時点で、容器に付着されたデバイスの回路内に含まれるメッセージやコードやデータが転送又はアップロードされたことが決定される。次に、これは、例えば、賞品を得るための指示を提供する電話のディスプレイ上にメッセージとして読み出される。ボトルが送信をストップするので、メッセージやコードやデータが任意の他の電話機に転送されることが不可能となり、従って、その一つのボトルからの一度だけの賞品の検証が保障される。
【0126】
次に、メッセージやコードやデータが、例えば、賞品の検証と送付のためにプロモータ94に転送され得る。
【0127】
携帯電話機の代わりに、ボトルは、パーソナルデジタルアシスタントやコンピュータのような他の“通信デバイス”と通信できる。容器の回路デバイスの起動は、上で概説された方法のいずれかでもよいし又はいずれによってもよい。
【0128】
通信機能を容器に追加するこの方法は、内容物の情報、成分、製造場所、グレード、品質、栄養情報等のような他の目的のためにも適用される。
【0129】
容器と通信デバイスとの間の通信は、デジタルであってもアナログであってもよく、それによって、変調キャリア、電磁波(可視又は不可視)、音波(可聴、亜音速波、超音波)、パルスを使用して、又は直接接触通信等を介して実現されることができる。
【0130】
上述の実施の形態の可能な変更例では、出力信号は、サウンド(例えば、テーマ音楽の演奏、呼び出し音、アラームブザーや他の形態のオーディオ)のようなセンサ刺激よりなることができ、照明効果の代わりに、又はそれと共に、起動されてもよい。或いは、出力信号は、振動であってもよい。香りの放出のような他のタイプのセンサ刺激が想定されてもよい。
【0131】
例えば、消費者が製品を購入することを決定する前にその消費者の注意をその製品に引き付けるように、消費者による購入に先立て照明の起動が行われてもよい。
【0132】
2次の起動事象として記述された事象は、主の起動事象を構成してもよいし、その逆でも良い。
【0133】
種々の実施の形態と変更例の機能は、相互に置換でき及び/又は適切に組み合わせることができる。
【0134】
本発明は、具体例に基づく特定の実施の形態によって明らかになっており、当業者は、提案された実施の形態の種々の項目が本発明の範囲から逸脱することなく変更や置換できることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の第1の実施の形態に従うボトルの断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に従うボトルの縮小スケールの斜視図である。
【図3】図2のボトルの頂面の拡大図である。
【図4】図1乃至3のボトルの変更例の端子の配置を示す図である。
【図5】図1乃至3のボトルの更なる変更例を示す図である。
【図6a】図1乃至3のボトルの更なる変更例を示す図である。
【図6b】図6aの変更例に適する回路図である。
【図7】図1乃至3のボトルの更なる変更例を示す図である。
【図8a】図1乃至3のボトルの更なる変更例を示す図であり、この図では、ボトルが表面上にある。
【図8b】図1乃至3のボトルの更なる変更例を示す図であり、この図では、ボトルが表面から上に上げられている。
【図9】本発明の第2の実施の形態に従う照明デバイスを組み込むボトルの側面断面図である。
【図10】図9のボトルの変更例を示す図である。
【図11】図9のボトルの変更例を示す図である。
【図12】図9のボトルの変更例を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に従う交換可能キャップを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光手段(13,127)、事象検出手段、内蔵電源(14)、ならびに事象検出手段及び電源(14)に発光手段(13,127)を接続する接続手段(15,20)を備え、それによって、一つ又はそれより多くの所定の事象が検出されると、光を発光する流体内容物用の携帯容器(10)であって、当該容器(10)は、少なくとも一部が光を透過できる材料から製造され、且つ発光手段(13、127)は、容器の内容物を照射できるように配置されている携帯容器(10)。
【請求項2】
前記内容物は、実質的に均一に照射される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記容器(10)は、通常の使用において、事象の検出後に、電源(14)が使い果たされるまで光が発光されるように構成される、請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
起動事象は、容器が開口されることである、請求項1、2又は3に記載の容器。
【請求項5】
容器の開口は、絶縁タブ(51)の除去によって検出される、請求項4に記載の容器。
【請求項6】
容器の開口は、圧力の変化によって検出される、請求項4に記載の容器。
【請求項7】
起動事象は、指定の温度又は温度範囲への露出よりなる、請求項1、2又は3に記載の容器。
【請求項8】
起動事象は、磁界への露出よりなる、請求項1、2又は3に記載の容器。
【請求項9】
起動事象は、外部信号の受信である、請求項1、2又は3に記載の容器。
【請求項10】
外部信号は、無線通信の形態である、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
外部信号は、高周波である、請求項10に記載の容器。
【請求項12】
外部信号は、携帯電話(111)から発信される、請求項10に記載の容器。
【請求項13】
外部信号は、パーソナルデジタルアシスタントから発信される、請求項10に記載の容器。
【請求項14】
起動事象は、表面(122)からの容器(10)の離間である、請求項1、2又は3に記載の容器。
【請求項15】
表面(122)からの容器(10)の離間は、容器(10)のベースのスイッチ(121)の解放によって検出される、請求項14に記載の容器。
【請求項16】
起動事象は、人の容器(10)への接触又はそれへの近接の検出である、請求項1、2又は3に記載の容器。
【請求項17】
発光手段(13,127)は、少なくとも一つの発光ダイオード(13)よりなる、請求項1〜17のいずれか1項に記載の容器。
【請求項18】
発光手段(13,127)は、エレクトロルミネセントデバイス(127)よりなる請求項1〜16のいずれか1項に記載の容器。
【請求項19】
発光手段(13,127)は、実質的に平らな発光要素(127)である、先行する請求項のいずれかに記載の容器。
【請求項20】
発光手段(13,127)及び/又は電源(14)は、容器の外側のくぼみ(12,132)に位置される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の容器。
【請求項21】
電源(14)は、実質的に平らな形状のバッテリであり、容器の実質的に平らな表面に対して付着される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の容器。
【請求項22】
接続手段(15,20)は、電気又は電子回路(20)を含み、事象は、回路(20)の開路又は閉路によって検出される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の容器。
【請求項23】
接続手段(15,20)は、実質的に透明の導電手段(15)を含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の容器。
【請求項24】
実質的に透明な導電手段(15)は、透明な導電性酸化物材料よりなる、請求項23に記載の容器。
【請求項25】
発光手段(13,127)、事象検出手段、内蔵電源(14)、及び一つ又はそれより多くの所定の事象の検出時に光を発光するように発光手段(13,127)を事象検出手段及び電源(14)に接続する接続手段(15,20)を備える携帯容器(10)であって、発光手段は、エレクトロルミネセントデバイス(127)よりなる携帯容器(10)。
【請求項26】
事象は、容器(10)の開口である、請求項25に記載の容器。
【請求項27】
容器(10)はシンボル又はロゴを含み、シンボル又はロゴは照らされる、請求項25又は26に記載の容器。
【請求項28】
通常の使用において一度だけ開口されるように構成される、携帯容器(10)であって、出力信号を生成するための手段(13,127)、容器(10)の開口を検出するための手段、内蔵電源(14)、ならびに容器(10)の開口を検出するための手段及び電源(14)と出力信号を生成するための手段(13,127)とを接続するための接続手段(15,20)を備え、それによって容器(10)の開口時に出力信号が発される、携帯容器(10)。
【請求項29】
容器(10)は、容器(10)の開口後に、電源(14)が使い果たされるまで出力信号が発されるように構成される、請求項28に記載の容器。
【請求項30】
容器(10)の開口は、絶縁タブ(51)の除去によって検出される、請求項27又は28に記載の容器。
【請求項31】
容器(10)の開口は、圧力の変化によって検出される、請求項27又は28に記載の容器。
【請求項32】
出力信号を生成するための手段(13,127)、除去可能絶縁タブ(51,84)、内蔵電源(14)、ならびに除去可能タブ(51,84)及び電源(14)と出力信号を生成するための手段(13,127)とを接続するための接続手段(15,20)を備え、絶縁タブ(51,84)が除去されると、接続手段(15,20)、出力信号を生成するための手段(13,127)及び電源(14)よりなる回路が閉路され且つ出力信号が発信されるように、除去可能タブ(51,84)が構成される携帯容器(10)。
【請求項33】
タブ(51)は、容器の閉鎖要素に、又はその中に配置される、請求項32に記載の容器。
【請求項34】
容器上のタブ(84)の位置は、容器の閉鎖要素から離間されている、請求項32に記載の容器。
【請求項35】
出力信号を生成するための手段(13,127)、温度を検出するための手段、内蔵電源(14)、ならびに温度を検出するための手段及び内蔵電源(14)と出力信号を生成するための手段(13,127)とを接続するための接続手段(15,20)を備え、所定の指定温度又は温度範囲への露出が検出されると、出力信号が発信される携帯容器(10)。
【請求項36】
出力信号を生成するための手段(13,127)、磁界に対する露出を検出するための手段、内蔵電源(14)、ならびに磁界を検出するための手段及び内蔵電源(14)と出力信号を生成するための手段(13,127)とを接続するための接続手段(15,20)を備え、所定の強度の磁界への露出が検出されると、出力信号が発信される携帯容器(10)。
【請求項37】
出力信号を生成するための手段(13,127)、外部信号の受信を検出するための手段、内蔵電源(14)、ならびに出力信号を生成するための手段(13,127)を外部信号の受信を検出するための手段及び内蔵電源(14)に接続するための接続手段(15,20)を備え、外部信号の受信が検出されると、出力信号が発信される携帯容器(10)。
【請求項38】
外部信号は、無線通信の形態である、請求項37に記載の容器。
【請求項39】
外部信号は、高周波である、請求項37又は38に記載の容器。
【請求項40】
外部信号は、携帯電話(111)から発信される、請求項37又は38に記載の容器。
【請求項41】
外部信号は、パーソナルデジタルアシスタントから発信される、請求項37又は38に記載の容器。
【請求項42】
出力信号を生成するための手段(13,127)、人の容器(10)の接触又はそれへの近接を検出するための手段、内蔵電源(14)、ならびに出力信号を生成するための手段(13,127)を人の容器(10)の接触又はそれへの近接を検出するための手段及び内蔵電源(14)に接続するための手段(15,20)を備え、人の容器(10)の接触又はそれへの近接が検出されると、出力信号が発信される携帯容器(10)。
【請求項43】
出力信号を生成するための手段(13,127)、事象検出手段、内蔵電源(14)、ならびに事象検出手段及び内蔵電源(14)と出力信号を生成するための手段(13,127)とを接続するための接続手段(15,20)を備え、それによって、一つ又はそれより多くの所定の事象が検出されると、出力信号が発信され、接続手段(15,20)は、実質的に透明な導電手段(15)を含む携帯容器(10)。
【請求項44】
実質的に透明な導電手段(15)は、透明な導電性酸化物材料よりなる、請求項43に記載の容器。
【請求項45】
起動事象は、容器が開口されることである、請求項43又は44に記載の容器。
【請求項46】
出力信号は、光である、請求項28〜45のいずれか1項に記載の容器。
【請求項47】
容器(10)はシンボル又はロゴを含み、シンボル又はロゴは照らされる、請求項28〜46のいずれか1項に記載の容器。
【請求項48】
容器(10)は、少なくとも一部が光を透過できる材料から製造され、且つ発光手段(13、127)は、容器(10)の内容物を照射できるように配置されている、請求項28〜46のいずれか1項に記載の携帯容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−527344(P2007−527344A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516400(P2006−516400)
【出願日】平成16年6月14日(2004.6.14)
【国際出願番号】PCT/GB2004/002488
【国際公開番号】WO2004/110892
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(505458500)ベンモア ベンチャーズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】