説明

密閉容器

【課題】 密閉容器の安全性を向上させること。
【解決手段】 開口部4を備え、第一かみ合い部11を有する容器本体2と、開口部4を開閉し第二かみ合い部12を有する扉3と、扉3の閉位置において扉3を前記開口部4に沿って第一方向へ移動させ、扉の第一方向への移動により、扉3が開放不可の前記第一かみ合い部11おYよび第二かみ合い部12のかみ合い状態と、扉3が開放可のかみ合い解除状態とを形成する駆動装置19とを備える密閉容器において、扉3の前記開口部4に沿った方向であって第一方向Yと交叉する第二方向Zの前記扉3の位置ズレを検出する第一位置検出手段25,26を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、滅菌装置,蒸煮冷却機,蒸し器などに用いられる密閉容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、滅菌器のような密閉容器においては、いわゆるクラッチ式ロック機構を備えた扉を有したものがある。このクラッチ式ロック機構は、容器本体側と扉側とに複数の凹凸(爪と称することもできる。)を有するかみ合い部(係止部と称することもできる。)を設け、扉のスライドにより、各かみ合い部の凹凸のかみ合い状態を形成し、開放不可と開放可を選択する構造である(特許文献1参照)。
【0003】
こうした従来のクラッチ式ロック機構の扉においては、容器本体のかみ合い部と扉のかみ合い部とのかみ合いが不完全であると、容器内を高圧とした場合、扉に係る圧力をかみ合い部のかみ合いにより支えることができず、かみ合い部が変形したり、場合によっては、扉が開放し、安全性が低下する虞がある。この問題を解消するために従来装置では、扉が確実に開放不可位置にきていることを検出する検出装置を設けて、スライド方向のかみ合いを確実に行うように構成される。
【0004】
【特許文献1】特開平11−342963公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この出願の発明者らは、製品の改良の過程において、扉の位置がスライド方向と交叉する方向にズレることがあり、そうすると前記各かみ合い部のかみ合いが不十分となり、前記と同様にかみ合い部が変形したり、場合によっては、扉が開放して、安全性が低下する虞があることを見出した。
【0006】
この発明の解決する課題は、密閉容器の安全性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、開口部を備え、第一かみ合い部を有する容器本体と、前記開口部を開閉し第二かみ合い部を有する扉と、前記扉の閉位置において前記扉を前記開口部に沿って第一方向へ移動させ、前記扉の第一方向への移動により、前記扉が開放不可の前記第一かみ合い部および前記第二かみ合い部のかみ合い状態と、前記扉が開放可のかみ合い解除状態とを形成する駆動装置とを備える密閉容器において、前記扉の前記開口部に沿った方向であって前記第一方向と交叉する第二方向の前記扉の位置ズレを検出する第一位置検出手段を設けたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記第一位置検出手段が、前記第二方向の前記扉の位置ズレを前記扉の前記第一方向への移動に伴うディジタル的信号変化として検出し、この検出信号に基づいて前記位置ズレを判定する判定手段を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記第一位置検出手段が、前記扉側または前記開口部側に設けられ、高段部およびこれに続く低段部からなる検出部と、前記開口部側または前記扉側に設けられ、特定の検出点において前記検出部の前記第一方向の移動
に伴う前記検出部の有無を検出するスイッチとから構成されることを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記高段部および前記低段部が、前記第二かみ合い部のかみ合い凸部に検出凹部を設けることにより形成され、前記スイッチが検出端部を前記検出部に対向して配置したマイクロスイッチとされ、前記高段部および前記低段部の前記第一方向の移動に伴い前記検出端部が応動してディジタル的信号変化を生ずるように構成され、前記判定手段は、前記ディジタル的信号変化の違いにより、前記位置ズレを判定することを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4において、前記扉の第一方向の位置ズレを検出する第二位置検出手段を備えたことを特徴としている。
【0012】
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項1において、 前記第一位置検出手段が、前記第二方向Zに沿って一対設けられ、前記各第一位置検出手段が、前記扉側または前記開口部側に設けられる検出部と、前記開口部側または前記扉側に設けられ、この検出部の絶対位置を検出するスイッチとから構成されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、扉の前記第二方向の位置ズレを検出できるので、扉の第二方向への位置ズレによる危険性を除去でき、安全性の高い密閉容器を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この実施の形態は、密閉容器において実施され、特に内部が加圧される滅菌器(圧力容器),蒸し機,蒸煮冷却機のような密閉容器において好適に実施される。
【0015】
この実施の形態は、開口部を備え、第一かみ合い部を有する容器本体と、前記開口部を開閉し第二かみ合い部を有する扉と、前記扉の閉位置において前記扉を前記開口部に沿って第一方向へ移動させ、前記扉の第一方向への移動により、前記扉が開放不可の前記第一かみ合い部および前記第二かみ合い部のかみ合い状態と、前記扉が開放可のかみ合い解除状態とを形成する駆動装置とを備える密閉容器において、前記扉の前記開口部に沿った方向であって前記第一方向と交叉する第二方向の前記扉の位置ズレを検出する第一位置検出手段を設けた密閉容器を特徴とする。
【0016】
この実施の形態においては、前記扉を閉じる動作は、前記扉が前記開口部に接合し、かつ前記かみ合い解除状態から、前記駆動装置により、前記扉を前記開口部に沿って前記第一方向へ移動させ、かみ合い状態とする。そして、前記扉の位置が前記第二方向へズレるとこの位置ズレが前記第一位置検出手段により検出される。こうして、前記第二方向への扉の位置ズレが検出されるので、前記かみ合いを確実に行え、安全性が向上する。
【0017】
この実施の形態の構成要素について、具体的に説明する。前記扉は、好ましくは、前記開口部を覆う位置まではヒンジ機構などによって回動し、その後開口部に沿って移動するものとする。しかしながら、前記回動動作を行うことなく、開口部に沿った前記第一方向へのスライド移動のみにより前記扉の閉止を行う構成の扉とすることができる。
【0018】
前記駆動装置は、前記扉が前記開口部に接合し、かつ前記かみ合い解除状態から、前記扉を前記開口部に沿って前記第一方向へ移動させ、かみ合い状態とする機能を実現する構成のものであれば良く、特定の構造のものに限定されない。
【0019】
また、前記第一位置検出手段は、好ましくは、前記第二方向の前記扉の位置ズレを前記
扉の前記第一方向への移動に伴うディジタル的信号変化として検出するものとし、この検出信号に基づいて前記位置ズレを判定する判定手段を備える。こうした構成とすることにより、アナログ的な検出でなく、ディジタル的な検出により位置ズレの判定が容易となる。
【0020】
そして、具体的には、前記第一位置検出手段は、前記扉側に設けられ、第一高段部およびこの第一高段部に続く第一低段部からなる第一検出部と、前記開口部側に設けられ、前記検出部の前記第一方向の移動に伴う特定の検出点における前記検出部の有無を検出する第一スイッチとから構成されるものとする。前記検出部は、前記スイッチをONまたはOFFさせるという意味で、作動部と称することができる。この構成において、好ましくは、前記第一高段部および前記第一低段部は、前記第二かみ合い部のかみ合い凸部に検出凹部を設けることにより形成される。前記センサは、検出端部を前記第一検出部に対向して配置したマイクロスイッチとされ、前記第一高段部および前記第一低段部の前記第一方向の移動に伴い前記検出端部が応動してディジタル的信号変化を生ずるように構成される。そして、前記判定手段は、このディジタル的信号変化の違いにより、前記位置ズレを判定し、位置ズレ有りの場合は、装置を安全側に制御したり、異常の報知などの異常処理を行うように構成される。
【0021】
この実施形態において、前記扉の前記第二方向への位置ズレが無いとき、前記検出点を前記第一高段部が通過する際には、前記検出端部を作動させ、前記マイクロスイッチをONし、前記第一低段部が通過する際には、前記検出端部を作動させないように構成される。また、前記第二方向の一方側(前記第一方向を上下方向とした場合、前記第二方向が左右方向となり、一方側は、前記マイクロスイッチを作動させる方向の左側とする)へ所定の位置ズレが有るとき、前記第一高段部および前記第一低段部が通過する際には、いずれも前記マイクロスイッチを作動させるように構成される。さらに、前記第二方向の他方側(右側)へ所定の位置ズレが有るとき、前記第一高段部および前記第一低段部が通過する際には、いずれも前記マイクロスイッチを作動させないように構成される。すなわち、前記検出部の前記第一方向への移動により、前記検出点を第一高段部−第一低段部が順次通過すると、前記マイクロスイッチは、前記第二方向への位置ズレがない場合には、ON−OFF、左方向への位置ズレが有る場合には、ON−ON、右側への位置ズレが有る場合には、OFF−OFFのディジタル信号の変化をそれぞれ形成する。こうして、生成されるディジタル信号変化の違いにより、前記判定手段は、前記扉の前記第二方向への位置ズレ有無を判定する。
【0022】
この実施の形態によれば、一組の前記第一検出部と前記マイクロスイッチとにより、前記第二方向の位置ズレを検出できる。
【0023】
この発明は、前記の実施の形態に限定されるものではない。前記検出部を前記開口部側に設け、前記スイッチを前記扉側に設けることができる。
【0024】
また、前記第一スイッチは、マイクロスイッチでなく、光センサや磁気センサとすることができる。光センサとする場合は、前記特定の検出点を挟んで発光素子と受光素子とを配置する。そして、前記扉の位置ズレが無いとき、この両素子間の光路を前記第一高段部が通過することにより、前記光路を遮断し、前記第一低段部が通過することにより、前記光路を遮断しないように構成される。前記第二方向の一方側へ所定の位置ズレが有るとき、前記第一高段部および前記第一低段部が通過することにより、前記光路を遮断するように構成され、前記第二方向の他方側へ所定の位置ズレが有るとき、前記第一高段部および前記第一低段部が通過することにより、前記光路を遮断しないように構成される。すなわち、前記検出部の前記第一方向への移動により、前記検出点を第一高段部−第一低段部が順次通過すると、前記光センサは、前記位置ズレが無いとき、光無し−光有り,前記左方
向への位置ズレがあるとき、光無し−光無し,前記右方向への位置ズレがあるとき、光有り−光有りのディジタル信号をそれぞれ形成する。前記判定手段は、このディジタル信号の違いにより、位置ズレ無し、左方向への位置ズレおよび右方向への位置ズレを判定する。
【0025】
また、前記光スイッチに代えて、磁性体と磁気センサとの組み合わせからなる磁気スイッチとすることができる。この場合、前記検出部は、磁気を遮断することができる材質のものとする。
【0026】
さらに、前記第一位置検出手段は、前記第二方向に沿って一対設けられ、各第一位置検出手段が、前記扉側または前記開口部側に設けられ第一検出部と、前記開口部側または前記扉側に設けられ、この検出部の絶対位置を検出する第一スイッチとからなるように構成することができる。
【0027】
この絶対位置を検出する第一スイッチは、前記検出部が所定の検出範囲に入ると検知信号を出力し、前記検出部が前記検出範囲を外れると非検知信号を出力するもので、検出結果をディジタル信号として出力する。この第一スイッチとしては、好ましくは、誘導形近接スイッチとすることができる。この誘導形近接スイッチの動作原理は、発信回路に接続された検出コイルより出る高周波磁界中に金属物体が接近すると、金属体中に電磁誘導現象による誘導電流が流れ、金属内に熱損失が発生する。この熱損失の発生により、前記発信回路の発信が減衰または停止する。この減衰または停止を検出して、前記検知信号を出力する。
【0028】
この絶対位置を検出するスイッチを用いた形態では、つぎのようにして、前記第二方向への前記扉の位置ズレを判定できるように構成している。すなわち、前記扉が前記第二方向への位置ズレがない正常な位置にあると、一対のスイッチが、共に検知信号を出力する。これに対して、前記扉が前記第二方向のある一方向側へ位置ズレを起こすと、この一方向側のスイッチが、検知信号を出力し、他のスイッチが非検知信号を出力する。また、前記扉が前記第二方向の他方向側へ位置ズレを起こすと、他方向側のスイッチが、検知信号を出力し、他のスイッチが非検知信号を出力する。こうして、一対のスイッチの出力信号の違いにより、前記扉の前記第二方向への位置ズレの有無を判定することができる。
【実施例1】
【0029】
以下、この発明の具体的な実施例1を、図1〜図8に基づいて詳細に説明する。ここで、図1は、同実施例1の正面の説明図であり、図2は、図1のII−II線断面の説明図、図3〜図5は、前記第二方向Zの位置ズレの無い場合の扉および前記第一位置検出スイッチの動きを説明する説明図であり、図6は、同実施例1の電気回路の要部の説明図であり、図7は、同実施例1の制御手順の要部を説明するフローチャート図であり、図8は、同実施例1の動作を説明する図であ。
【0030】
この実施例1の密閉容器の構成は、本発明の特徴部分を除いて、前記特許文献1に記載の実施例と同様である。まず、同様である部分を説明する。図1において、密閉容器1は、容器本体2と扉3とで構成される。この容器本体2の正面には、開口部4を設けている。前記容器本体2と前記扉3とは、前記開口部4の側方に設けたヒンジ機構5によって連結され、前記扉3は、水平方向に回動自在に構成される。具体的には、前記ヒンジ機構5に、その軸6を中心に回動自在の支持部材7を取り付け、この支持部材7に前記扉3が取り付けられている。
【0031】
前記扉3と前記支持部材7との間には、前記扉3を開放可能(ロック解除)位置と開放不可(ロック)位置との間を前記扉3が前記開口部4に沿って第一方向Y(上下方向)に
移動可能とするための案内機構8を取り付けている。この案内機構8は、前記扉3側に固定した摺動部材9と前記支持部材7側に固定したガイド部材10とからなる。前記摺動部材9は、前記ガイド部材10に摺動自在に設けている。
【0032】
前記密閉容器1は、クラッチ式ロック機構を備えたものであり、このクラッチ式ロック機構は、前記容器本体2の左右両側に設けた第一かみ合い部(クラッチ係合部と称することができる。)11と、前記扉3の左右両側に設けた第二かみ合い部12とで構成される。前記第一かみ合い部11は、第一凸部13および第一凹部14を前記第一方向Yに沿って交互に複数個形成したものである。前記第二かみ合い部12も同様に、前記第一かみ合い部11の第一凸部13および第一凹部14と対応する第二凹部15および第二凸部16を前記第一方向Yに沿って交互に複数個形成したものである。前記第一かみ合い部11と前記第二かみ合い部12との位置関係は、前記扉3を前記軸6を中心に前記開口部4に対して回動させる際には、図1に示すように、前記第一かみ合い部11の第一凸部13および第一凹部14が、前記第二かみ合い部12の第二凹部15および第二凸部16を通過可能となるかみ合い解除位置(開放可能位置)である。また、前記扉3を前記開口部4に対して下方向に移動させた閉鎖位置では、前記第一かみ合い部11および前記第二かみ合い部12の第一凸部13,16同士が重なり合い、前述の回動を阻止するかみ合い位置(開放不可位置)である。
【0033】
前記容器本体2には、前記開口部4の上側および下側のそれぞれに第一枠体17および第二枠体18を形成している。前記第一枠体17および前記第二枠体18の形成位置は、前記扉3を前記軸6を中心に回動させる際に前記扉3と干渉しない位置であり、また前記扉3を下降させた場合には、前記第二枠体18に前記扉3の下端が嵌まり込む位置である。
【0034】
前記扉3と前記支持部材7との間には、前記扉3を前記第一方向Yへ移動させる駆動装置としてのシリンダ機構19を設けてある。このシリンダ機構19は、シリンダ本体20とこのシリンダ本体20から突出退入するロッド21とを備えている。そして、このシリンダ機構19は、前記ロッド21が上下方向に突出退入するように、前記シリンダ本体20を下側にして配置し、前記本体20を前記支持部材7にピン結合などにより連結してある。一方、前記ロッド21は、その先端を前記扉3に設けたロッド受け部材22に当接させている。したがって、前記ロッド21を突出させると、前記ロッド21の先端は前記ロッド受け部材22を押し上げ、前記扉3を前記支持部材7に対して前記第一方向Yの上方側へ移動させることができる。また、前記ロッド21を退入させると、前記ロッド21の退入に応じて前記扉3はその自重により前記支持部材7に対して前記第一方向Yの下方側へ移動する。
【0035】
ここで、前記シリンダ機構19は、たとえば送りネジ機構を利用したものを用いる。すなわち、モータなどの駆動源(図示省略)によりめねじ部材(図示省略)を回転させることにより、このめねじ部材に螺合するおねじ部材(図示省略)をその軸線方向に往復動させ、このおねじ部材に連結してある前記ロッド21を突出退入させるものである。前記シリンダ機構19としては、この他に、油圧シリンダ機構や空気圧シリンダ機構を用いることもできる。
【0036】
ここで、前記容器本体2には、前記開口部4を取り巻くようにパッキン23を取り付けてある。このパッキン23は、前記開口部4を取り巻くように形成したパッキン溝24内に収容してあり、前記容器本体2と前記扉3との密閉を行う際には、このパッキン溝24を加圧することによって前記扉3に密着させるようにしている。また、前記容器本体2と前記扉3との密閉を解除する際には、前記パッキン23を前記パッキン溝24内に収容する。
【0037】
つぎに、この発明の特徴部分について、説明する。前記容器本体2の開口部4周辺の比較的低い位置に前記開口部4に沿って、かつ前記第一方向Yと交叉する方向である第二方向Z(左右方向)の前記扉3の位置ズレを検出する第一位置検出手段としてのマイクロスイッチからなる第一位置検出スイッチ25と、この第一位置検出スイッチ25に対応して、前記扉3の前記第二凸部16の一つを利用して形成した第一検出部26とを備えている。そして、この検出部26の前記第一方向Yへの移動により、前記第一位置検出スイッチ25がディジタル的信号変化を生ずるように構成している。このディジタル的信号変化は、前記第二方向Zへの位置ズレが無いときと有るときとで、異なる信号変化を生ずる。この構成を、図3〜図5および図8に従い詳細に説明する。
【0038】
図3を参照して、前記第一検出部26は、前記第二凸部16を斜めカット27,27することにより、台形状に形成し、検出凹部28を形成することにより、第一高段部29,これに続く第一低段部30およびこれに続き前記第一高段部29と左方向への突出高さが前記第一高段部と等しい第二高段部31を形成している。前記第一高段部29の下方には前記第一低段部30よりも突出高さの低い第二低段部32を形成している。図3〜図5は、前記扉3の前記第二方向Zへの位置ズレが無い状態を示し、図3は、前記扉3が前記開放可能位置にあり、前記第一検出スイッチ25検出端部33が前記第二低段部32に対向していて、OFF信号を出力している状態を示す。図4は、前記扉3の下方への移動により、前記第一高段部29により、前記検出端部33を左方向へ押し込み、ON信号を出力している状態を示す。また、図5は、さらなる前記扉3の下方への移動により、前記扉3が前記開放不可の完全閉鎖位置(前記第一かみ合い部11と前記第二かみ合い部12とのかみ合い面積が最大となるべき位置)に達し、前記検出端部33が前記第一低段部30に対向する位置にあってこの第一低段部30により前記検出端部33が左方向へ押されておらず、OFF信号を出力している状態を示す。
【0039】
この実施例1における前記第一検出部26などの寸法関係を説明する。図8を参照して、前記第一位置検出スイッチ25の検出端部33がOFFからONとなるまでの作動距離Aを1.6mmとしている。すなわち、この第一位置検出スイッチ25は、図3の状態から前記検出端部33を左方向へ距離Aだけ押すと、ON信号を出力する。このON信号を出力する点(マイクロスイッチの動作点)がこの発明の前記検出部26の有無を検出する特定の検出点(P)となる。
【0040】
前記第一高段部29と前記第一低段部30の突出高さの差(段差)B(図8参照)を4mmとし、前記完全閉鎖位置における前記検出端部33と前記第一低段部30との距離(遊び)Cを0.5mmとしている。
【0041】
そして、この実施例1は、前記第一方向Yの位置ズレを検出するための第二位置検出スイッチ34,34を前記開口部4の左右に備えている。図1では、右側の第二位置検出スイッチ34を図示省略している。この第二位置検出スイッチ34,34は、それぞれ作動レバー35を備え、前記完全閉鎖位置に前記扉3が下降すると、各作動レバー35の作動により、各第二位置検出スイッチ34がON信号を出力するように構成されている。また、前記第二低段部32,第一高段部29,前記第一低段部30,前記第二高段部31のつなぎは傾斜と丸みをもたせて、前記検出端部33に対する前記第一検出部26の移動がスムーズとなるように構成している。
【0042】
つぎに、この実施例1の制御回路を図6に従い説明する。制御器36は、前記第一位置検出スイッチ25,第二位置検出スイッチ34,34および前記密閉容器1内の圧力を検出する圧力センサ37の信号を入力して、前記密閉容器1内の蒸気などを排気する排気路(図示省略)に設けた排気弁38,この排気路に設けた真空ポンプなどの減圧手段39,
前記密閉容器1内を復圧する際に外気を導入する給気路(図示省略)に設けた給気弁40,前記密閉容器1内へ蒸気を供給する給蒸路(図示省略)に設けた給蒸弁41,前記シリンダ機構19および警報器42を制御する。この制御器36の位置ズレ検出に関する処理手順を図7に示す。
【0043】
以上の構成の実施例1の位置ズレ検出動作を図7および図8に従い説明する。まず、ここで、初期状態では、前記扉3は、図2に二点鎖線で示すように、軸6を中心に回動して開口部4から離れた位置にある。また、シリンダ機構19はロッド21を突出させており、このロッド21の先端はロッド受け部材22に当接して前記扉3を所定高さに支持している。
【0044】
前述の初期状態から、扉3を、軸6を中心に、開口部4を覆う位置まで容器本体2に向けて回動させる。前記扉3を回動させる際には、第一かみ合い部11の第一凸部13は、第二かみ合い部12の第二凹部15を通過する。そして、前記扉3を開口部4に接し、これを覆う位置にまで回動させた状態では、前記第一かみ合い部11の第一凸部13は、前記第二かみ合い部12の第二凸部16よりも前記容器本体2に近い側に位置する。
【0045】
この状態が図1に示され、図7のS1において、制御器36は、シリンダ機構19を作動させ、本体20からロッド21を前記扉3が前記完全閉鎖位置に到達するように、予め定めた量だけ退入させる。すると、このロッド21の退入につれて、扉3は、案内機構8により支持部材7に対して第一方向Yである下方へ移動し、第一かみ合い部11および第二かみ合い部12の第一凸部13,16同士が重なり合う前記完全閉鎖位置へ移動する。
【0046】
つぎに、S2において、前記第一位置検出スイッチ25および前記第二位置検出スイッチ34の信号変化を検出する。まず、前記扉3に左右方向の位置ズレが無い場合は、図3〜図5に示すように、OFF→ON→OFFの信号を出力する。これを図8で説明すると、位置ズレ無し(イ)に示すように、図3の状態では、前記第二低段部32はマイクロスイッチのOFF領域に位置し、図4の状態となると、前記第一高段部31がマイクロスイッチON領域の黒丸の位置となるので、前記検出端部33も黒丸の位置となって、前記第一位置検出スイッチ25がON信号を出力し、図5の状態となると、前記第一低段部32がマイクロスイッチOFF領域の白丸の位置となるので、前記第一位置検出スイッチ25は、OFF信号を出力する。こうして、前記第一検出部26の移動に伴い、OFF→ON→OFFのディジタル的信号変化が生成される。
【0047】
また、左方向の位置ズレがX(図8の例では2.2mm)だけ生じていたとすると、左へ位置ズレ(ロ)に示すように、図3に対応する状態では、前記第二低段部32はマイクロスイッチのOFF領域に位置し、図4に対応する状態となると、前記第一高段部31がマイクロスイッチON領域の黒丸の位置となるので、前記検出端部33も黒丸の位置となって、前記第一位置検出スイッチ25がON信号を出力し、図5に対応する状態となると、前記第一低段部32がマイクロスイッチON領域の黒丸の位置となるので、前記第一位置検出スイッチ25は、ON信号を出力する。こうして、前記第一検出部26の移動に伴い、OFF→ON→ONのディジタル的信号変化が生成される。
【0048】
さらに、右方向の位置ズレがX(図8の例では2.2mm)だけ生じていたとすると、右へ位置ズレ(ハ)に示すように、図3に対応する状態では、前記第二低段部32はマイクロスイッチのOFF領域に位置し、図4に対応する状態となると、前記第一高段部31がマイクロスイッチOFF領域の白丸の位置となるので、前記検出端部33も白丸の位置となって、前記第一位置検出スイッチ25がOFF信号を出力し、図5に対応する状態となると、前記第一低段部32がマイクロスイッチOFF領域の白丸の位置となるので、前記第一位置検出スイッチ25は、OF信号を出力する。こうして、前記検出部26の移動
に伴い、OFF→OF→OFFのディジタル的信号変化が生成される。
【0049】
ついで、S3において、前記制御器36は、前記ディジタル的信号変化に基づき、OFF→ON→OFFの場合は、正常(位置ズレ無し)と判定し、S5へ移行して滅菌運転可能の信号を出力する。OFF→ON→ONまたはOFF→OF→OFFの場合は、異常(左右方向の位置ズレ有り)と判定して、S4へ移行して、異常処理を行う。この異常処理は、この実施例では、前記排気弁38および給気弁40を開き前記密閉容器1内を大気開放状態とし、前記給蒸弁41を閉じて、前記密閉容器1内への蒸気供給を停止する。こうして、かみ合い不良による不安全を解除する。同時に前記警報器42を駆動して、かみ合い不良を報知する。
【0050】
つぎに、前記第二位置検出スイッチ34,34の作用を説明する。S1において、前記作動レバー35,35が作動され、第二位置検出スイッチ34,34が共にON信号を出力すると、前記完全閉鎖位置に到達したと判定して、前記シリンダ機構19の駆動を停止して、前記扉3の移動を停止する。もし、前記扉3を所定距離移動させたのに、第二位置検出スイッチ34,34のいずれかがON信号を出力しないとすると、前記扉3上下方向の位置ズレが生じているとして、S4へ移行して、前記異常処理を行う。
【0051】
前記第一位置検出スイッチ25は、つぎのようにして、上下方向の位置ズレも検出可能である。前記扉3が下方向へ2mmズレた場合、前記扉3は、過下降となり、過下降により、前記第二高段部31により、ONされるので、このスイッチ25は、OFF→ON→OFF→ONの信号を出力する。逆に、2mm上方へズレた場合は、前記扉3は、下降不足となり、OFF→ON→ONの信号を出力する。前記制御器35は、こうした信号に基づき上下方向の位置ズレを判定できる。
【0052】
この実施例1においては、上下方向の位置ズレが判定されたとき、前記パッキン23が前記扉3に完全に覆われていない状態となるように構成している。これにより、前記容器本体2内へ誤って蒸気が導入されても、前記パッキン23による前記扉3のシールが不完全であるので、蒸気が洩れて、密閉容器1内の圧力が上昇することないように構成している。
【実施例2】
【0053】
つぎに、この発明の他の実施例である実施例2を図面に基づき説明する。以下、この実施例2において、前記扉3の位置ズレ検出以外の構成は、前記実施例1と同様であるので、前記実施例1と異なる部分のみ説明し、共通部分は、同じ符号を付して説明を省略する。図9は、同実施例2の正面の概略構成を説明する説明図であり、図10は、同実施例2の近接スイッチの非検知状態を説明する一部横断面の説明図であり、図11は、同実施例2の同近接スイッチの検知状態を説明する一部横断面の説明図であり、図12は、同実施例2の電気回路の要部説明図であり、図13は、同実施例2の制御手順の要部を説明するフローチャート図であり、図14は、同実施例の他の制御手順の要部を説明するフローチャート図であり、図15は、同実施例2の動作を説明する図である。
【0054】
この実施例2の位置ズレ検出の構成につき説明する。前記開口部4に沿って、かつ前記第一方向Yと交叉する方向である第二方向Z(左右方向)の前記扉3の扉閉時の位置ズレを検出する一対の第一位置検出手段を備えている。この各第一検出手段は、第一位置検出スイッチ25,25と、この第一位置検出スイッチ25,25に対応する第一検出部26,26とから構成している。
【0055】
前記第一位置検出スイッチ25,25は、前記容器本体2の開口部4周辺の比較的低い位置に、左右に固定金具を用いることなく固定され、前記検出部26,26の絶対位置を
検出するスイッチである。このスイッチの取付位置は、特に限定されない。また、このスイッチとして、前記実施の形態にて説明した誘導形近接スイッチを用いている。この各第一検出スイッチ25は、図10および図11に示すように、それぞれ前記各第一検出部26一部が入ると検知信号を出力(図11)し、前記各第一検出部26の全部が外れると非検知信号を出力(図10)する検知範囲44を有している。
【0056】
前記各検出部26は、前記扉3の前記第二凸部16をそのまま利用して形成したものである。この各検出部26は、高周波磁界中で誘導電流を生ずる金属製の材料にて構成している。
【0057】
この実施例2においては、前記各第一位置検出スイッチ25を絶対位置を検出するスイッチとしているので、前記第二方向Zの位置ズレだけでなく、前記第一方向Yの位置ズレをも検出する前記実施例1の第二位置検出スイッチ34の機能を行う。すなわち、前記扉3の閉位置で左右の第一位置検出スイッチ25,25が共に検知信号を出力していない場合は、前記第一方向Yの位置ズレが生じていると判定する。
【0058】
また、この実施例2は、前記扉3の開位置における前記第二方向Zの位置ズレおよび前記第一方向の位置ズレを検出する第三位置検出手段としての第三位置検出スイッチ45,45と第三検出部46,46を備えている。この第三位置検出スイッチ45、45および第三検出部46,46は、形成位置が異なるだけで、機能的には、前記第一位置検出スイッチ25、25および前記第一検出部26,26と同様であるので、説明を省略する。この開位置での前記第一方向Yの位置ズレの判定は、前記第三位置検出スイッチ45,45の何れか一方が検知信号を出力しているとき、異常無しと判定するように構成している。
【0059】
つぎに、この実施例2の制御回路を図12に従い説明する。この図12において、図6の前記実施例1の制御回路と異なるのは、制御器36が前記第一位置検出スイッチ25,25および前記第三位置検出スイッチ45,45の信号を入力する点である。その他の構成は同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。この制御器36の位置ズレ検出に関する処理手順を図13および図14に示す。図13は、前記扉3の閉操作時の処理手順を示し、図14は、前記扉3の開操作時の処理手順を示す。
【0060】
以上の構成による実施例2の位置ズレ検出動作を図13〜図15に従い説明する。まず、前記扉3閉操作時の動作につき説明する。図13において、S1は、前記実施例1の図7に示す処理手順と同様であり説明を省略する。
【0061】
S2において、前記各第一位置検出スイッチ25の信号変化をを検出する。まず、前記扉3に左右方向の位置ズレが無い場合は、図15に示すように、左右の第一位置検出スイッチ25、25が黒丸で示す検知信号を出力する。
【0062】
また、左方向の位置ズレが生じていたとすると、図15に示すように、左側の第一位置検出スイッチ25が黒丸で示す検知信号を出力し、右側の第一位置検出スイッチ25が白丸で示す非検知信号を出力する。
【0063】
さらに、右方向の位置ズレが生じていたとすると、図15に示すように、左側の第一位置検出スイッチ25が白丸で示す非検知信号を出力し、右側の第一位置検出スイッチ25が黒丸で示す検知信号を出力する。
【0064】
その結果、S3において、前記制御器36は、二つの前記第一位置検出スイッチ25,25の出力信号が共に検知信号の場合は、正常(前記第二方向の位置ズレ無し)と判定し、S5へ移行して滅菌運転可能の信号を出力する。前記第一検出スイッチ25,25の何
れか一方が、非検知信号を出力している場合は、異常(左右方向の位置ズレ有り)と判定して、S4へ移行して、異常処理を行う。この異常処理は、前記実施例1の処理と同様である。
【0065】
このS3においては、前記第一位置検出スイッチ25,25の両方が検知信号を出力している場合は、上下方向の位置ズレ無しと判定する。そして、何れか一方が、非検知信号を出力している場合は、前記扉3上下方向の位置ズレが生じているとして、S4へ移行して、前記異常処理を行う。
【0066】
つぎに、前記扉3開操作時の動作につき説明する。図14において、S10において、前記扉3を完全閉鎖位置から図9に示す前記かみ合い解除状態まで上方向へ移動させる。
【0067】
S11において、前記各第三位置検出スイッチ45の信号変化を検出する。まず、前記扉3に左右方向の位置ズレが無い場合は、左右の第三位置検出スイッチ45、45が黒丸で示す検知信号を出力する。
【0068】
また、左方向の位置ズレが生じていたとすると、左側の第三位置検出スイッチ45が黒丸で示す検知信号を出力し、右側の第三位置検出スイッチ45が白丸で示す非検知信号を出力する。
【0069】
さらに、右方向の位置ズレが生じていたとすると、左側の第三位置検出スイッチ45が白丸で示す非検知信号を出力し、右側の第三位置検出スイッチ45が黒丸で示す検知信号を出力する。
【0070】
その結果、S12において、前記制御器36は、所定時間内に二つの前記第三位置検出スイッチ45,45の一方の出力信号が検知信号かどうかを判断する。いずれか一方のスイッチが検出信号を出力すると、正常として、扉3の開放を可能とする。
【0071】
そして、S12において、いずれのスイッチも検出信号を出力しない場合、S13へ移行して、異常を報知する異常処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】この発明の実施例1の正面の説明図である。
【図2】図1のII−II線断面の説明図である。
【図3】前記第二方向Zの位置ズレの無い場合の扉および前記第一位置検出スイッチの動きを説明する図である。
【図4】前記第二方向Zの位置ズレの無い場合の扉および前記第一位置検出スイッチの動きの異なる状態を説明する図である。
【図5】前記第二方向Zの位置ズレの無い場合の扉および前記第一位置検出スイッチの動きの異なる状態を説明する図である。
【図6】同実施例の電気回路の要部の説明図である。
【図7】同実施例の制御手順の要部を説明するフローチャート図である。
【図8】同実施例の動作を説明する図である。
【図9】本発明の実施例2の正面の概略構成の説明図である。
【図10】同実施例2の近接スイッチの非検知状態を説明する一部横断面の説明図である。
【図11】同実施例2の同近接スイッチの検知状態を説明する一部横断面の説明図である。
【図12】同実施例2の電気回路の要部説明図である。
【図13】同実施例2の制御手順の要部を説明するフローチャート図である。
【図14】同実施例2の他の制御手順の要部を説明するフローチャート図である。
【図15】同実施例2の動作を説明する図である。
【符号の説明】
【0073】
1 密閉容器
2 容器本体
3 扉
4 開口部
19 シリンダ機構(駆動装置)
25 第一位置検出スイッチ(第一位置検出手段)
26 第一検出部
28 検出凹部
29 第一高段部
30 第一低段部
34 第二位置検出スイッチ(第二位置検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部4を備え、第一かみ合い部11を有する容器本体2と、前記開口部4を開閉し第二かみ合い部12を有する扉3と、前記扉3の閉位置において前記扉3を前記開口部4に沿って第一方向Yへ移動させ、前記扉3の第一方向Yへの移動により、前記扉3が開放不可の前記第一かみ合い部11および前記第二かみ合い部12のかみ合い状態と、前記扉3が開放可のかみ合い解除状態とを形成する駆動装置19とを備える密閉容器において、前記扉3の前記開口部4に沿った方向であって前記第一方向Yと交叉する第二方向Zの前記扉3の位置ズレを検出する第一位置検出手段25,26を設けたことを特徴とする密閉容器。
【請求項2】
前記第一位置検出手25,26段が、前記第二方向Zの前記扉3の位置ズレを前記扉3の前記第一方向Yへの移動に伴うディジタル的信号変化として検出し、この検出信号に基づいて前記位置ズレを判定する判定手段36を備えたことを特徴とする請求項1に記載の密閉容器。
【請求項3】
前記第一位置検出手段25,26が、前記扉3側または前記開口部4側に設けられ、高段部29およびこれに続く低段部30からなる検出部26と、前記開口部4側または前記扉3側に設けられ、特定の検出点Pにおいて前記検出部26の前記第一方向Yの移動に伴う前記検出部26の有無を検出するスイッチ25とから構成されることを特徴とする請求項2に記載の密閉容器。
【請求項4】
前記高段部29および前記低段部30が、前記第二かみ合い部12のかみ合い凸部16に検出凹部28を設けることにより形成され、前記スイッチ25が検出端部33を前記検出部26に対向して配置したマイクロスイッチとされ、前記高段部29および前記低段部30の前記第一方向Yの移動に伴い前記検出端部33が応動してディジタル的信号変化を生ずるように構成され、前記判定手段36は、前記ディジタル的信号変化の違いにより、前記位置ズレを判定することを特徴とする請求項3に記載の密閉容器。
【請求項5】
前記扉3の第一方向Yの位置ズレを検出する第二位置検出手段34を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の密閉容器。
【請求項6】
前記第一位置検出手段25,26が、前記第二方向Zに沿って一対設けられ、前記各第一位置検出手段25,26が、前記扉3側または前記開口部4側に設けられる検出部26と、前記開口部4側または前記扉3側に設けられ、この検出部26の絶対位置を検出するスイッチ25とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の密閉容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−17293(P2006−17293A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−297104(P2004−297104)
【出願日】平成16年10月12日(2004.10.12)
【出願人】(000175272)三浦工業株式会社 (1,055)
【出願人】(504143522)株式会社三浦プロテック (488)
【Fターム(参考)】