寝具
【目的】使用者を深睡眠へ誘導可能な寝具を実現する。
【構成】敷蒲団として用いられる寝具1は、綿やポリウレタン成形体などからなる基材層2と、基材層2の片面全体に配置された黒鉛層3と、基材層2および黒鉛層3の全体を覆う布帛製の表層4とを備えている。黒鉛層3は、繊維状黒鉛を用いて形成された不織布からなるものである。黒鉛層3において用いられる繊維状黒鉛は、例えば炭素繊維を2,000℃以上で加熱処理することにより得られる、炭素含有量が99重量%以上の高純度のものである。
【構成】敷蒲団として用いられる寝具1は、綿やポリウレタン成形体などからなる基材層2と、基材層2の片面全体に配置された黒鉛層3と、基材層2および黒鉛層3の全体を覆う布帛製の表層4とを備えている。黒鉛層3は、繊維状黒鉛を用いて形成された不織布からなるものである。黒鉛層3において用いられる繊維状黒鉛は、例えば炭素繊維を2,000℃以上で加熱処理することにより得られる、炭素含有量が99重量%以上の高純度のものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寝具、特に、機能性の寝具に関する。
【背景技術】
【0002】
心身の健康促進や快眠促進を目的として、睡眠時の身体に何等かの作用を及ぼす機能性の寝具が種々提案されている。特に、特許文献1〜5は、炭素系材料を用いた寝具を提案している。
特許文献1は、木炭や活性炭のような炭化物が内部に充填された寝具に関するものであり、この寝具は、炭化物の吸着作用により有害ガスや陽イオンを吸着するため、睡眠環境の空気を清浄化することができ、それによって健康促進に寄与するものとされている。
【0003】
特許文献2は、ポリエチレン樹脂と炭素とを含有する枕用詰材に関するものであり、この詰材は、炭素の熱伝導性を利用した頭寒足熱効果により快眠効果を高めることができるものとされている。
【0004】
特許文献3は、寝具用材にグラファイト系遠赤外線放射繊維織布素材を設けた遠赤外線放射寝具に関するものであり、これは、グラファイト系遠赤外線放射繊維織布素材として発熱温度を任意に自己制御することができるグラファイト・酸化金属合成素材を用いている。この寝具は、人体の体温のみで遠赤外線を放射し、睡眠中の身体を温めることができるものと考えられる。
【0005】
特許文献4は、アース用接続コードが設けられた活性炭繊維シートを内部に配設した寝具に関するものであり、この寝具は、活性炭繊維シートを接地することで活性炭繊維から発生するマイナスイオンが新陳代謝し、これによって汗や体臭を吸収するため、安眠を促進することができる。
【0006】
特許文献5は、カーボン繊維を含む発熱部を有する振動発生手段を備えた寝具に関するものであり、この寝具は、振動発生手段による振動を使用者に与えてリラックスさせ、また、発熱部により使用者の身体を温めることができる。
【0007】
【特許文献1】特開昭62−152406号公報
【特許文献2】特開平1−227712号公報
【特許文献3】実開平6−68555号公報
【特許文献4】特開平11−178685号公報
【特許文献5】特開2004−283685号公報
【0008】
ところで、身体は、就寝前に比べて呼吸数が減少した深い睡眠(以下、「深睡眠」という)が得られた場合に疲労回復が早く、活性化し易いものと考えられている。したがって、寝具は、使用者をこのような深睡眠へ誘導できるものが理想的である。しかし、上述の各特許文献に記載の寝具は、使用者を深睡眠へ誘導可能なものではない。
【0009】
本発明の目的は、使用者を深睡眠へ誘導可能な寝具を実現することにある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の寝具は、繊維状黒鉛を含むものである。
【0011】
本発明の一形態に係る寝具は、基材層と、基材層の少なくとも一部の表面に配置された黒鉛層とを備え、黒鉛層は、繊維状黒鉛を用いて形成されている。この形態の寝具は、通常、黒鉛層を覆う表層をさらに備えている。この形態の寝具において、基材層は、通常、繊維群、粒子群、羽毛群および弾性成形体からなる群から選ばれた少なくとも一種からなる。本発明の他の形態に係る寝具は、繊維状黒鉛を含む黒鉛層と、当該黒鉛層を封入する表層とを備えている。本発明の寝具は、例えば、蒲団、毛布、ベッド用敷マット若しくは枕として用いられる。
【0012】
本発明において用いられる繊維状黒鉛は、何等かの作用により、その使用者を安静化させるものと考えられる。このため、使用者は、睡眠時において無意識にリラックスすることができ、呼吸数が減少して深睡眠へ誘導され得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明の寝具は、繊維状黒鉛を含むものであるため、使用者を深睡眠へ誘導することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
形態1
図1、2を参照して、本発明の寝具の一形態を説明する。図において、寝具1は、敷蒲団、掛蒲団、毛布若しくはベッド用敷マット等として用いられるシート状のものであり、基材層2、黒鉛層3および表層4を主に備えている。基材層2は、概ね一定の厚みを有するクッション層であり、寝具の種類に応じ、例えば、綿、毛、ポリエチレンテレフタレート綿、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維およびポリアクリル繊維のような繊維群若しくはこれらの繊維からなる布帛、球状に成形された綿や発泡ポリスチレン粒子のような粒子群、羽毛群若しくはポリウレタン成形体や発泡ポリウレタン成形体のような弾性成形体を用いて形成されている。この基材層2は、二種以上の材料を用いて形成されていてもよい。例えば、繊維群と粒子群とを混在させたものや、弾性成形体層上に繊維群層を配置した二層構造のものであってもよい。
【0015】
黒鉛層3は、基材層2の片面上に配置されたものであり、例えば、繊維状黒鉛を用いて形成された不織布や織布からなる。また、黒鉛層3は、通気性を有する布帛の片面全面に接着剤を塗布し、この接着剤に繊維状黒鉛を均一に吹付けて接着したものであってもよい。さらに、基材層2が布帛や弾性成形体の場合、黒鉛層3は、基材層2の片面全面に接着剤を直接塗布し、この接着剤に繊維状黒鉛を均一に吹付けて接着したものであってもよい。吹き付けのために用いられる繊維状黒鉛は、形態が特に限定されるものではないが、通常、平均直径が0.1〜50μm、好ましくは10〜20μmであり、平均長が100〜700μmのものである。但し、ミルドやチョップのように切断されたものより、連続糸によるマット状のものが特に好ましい。なお、繊維状黒鉛の平均直径および平均長は、電子顕微鏡写真に基づいて測定したものである。
【0016】
ここで用いられる繊維状黒鉛は、炭素含有量が99重量%以上の高純度のものである。このような繊維状黒鉛は、レーヨン、綿、ポリアクリロニトリル若しくはピッチ等を原料とした炭素繊維を2,000℃以上で加熱処理することにより得られ、通常、密度が1.6g/cm3以上(上限は理論値の2.266g/cm3)であり、また、X線回折法により測定されるC軸方向の結晶子の大きさが25オングストロームを超える特性を示すものである。特に、ラマンスペクトルR値(I1580cm−1/I1365cm−1)が0.7以上のものが好ましい。
【0017】
表層4は、基材層2および黒鉛層3の全体を覆うものであり、蒲団や毛布の表皮として通常用いられる各種の布帛、特に、通気性の布帛からなるものである。表層4の厚さは、通常、0.01〜1mmに設定するのが好ましく、0.1〜0.7mmに設定するのが特に好ましい。この厚さが0.01mm未満の場合は、黒鉛層3による異物感が身体に伝わりやすくなり、却って睡眠を妨げる可能性がある。逆に、1mmを超えると、黒鉛層3からの後述する作用が身体へ伝わりにくくなり、使用者を深睡眠へ誘導しにくくなる可能性がある。
【0018】
なお、上述の寝具1は、必要に応じ、キルティング加工などの加工が施されていてもよい。
【0019】
次に、上述の寝具1の使用方法を説明する。
寝具1が敷蒲団若しくはベッド用敷マットのような敷物寝具の場合、黒鉛層3側が上側(すなわち、使用者の身体側)に位置するように寝具1を畳上やベッド上に配置する。そして、寝具1の表面をシーツで覆い、使用者は、当該シーツ上に臥して就寝する。一方、寝具1が掛蒲団や毛布のような掛物寝具の場合、寝具1の使用者は、敷蒲団やベッドの上に臥し、黒鉛層3側が下側(すなわち、使用者の身体側)に位置するように寝具1で身体を覆って就寝する。後者の場合、寝具1は、通気性を有する袋状のカバー内に収容して用いることもできる。
【0020】
このようにして使用される寝具1は、黒鉛層3が使用者に対して何等かの作用を与え、使用者は、睡眠中において継続的にこの作用を無意識に身体で受けてリラックスし、呼吸数が減少して深睡眠へ誘導される。したがって、この寝具1を用いれば、通常の寝具やこれまでの機能性寝具を用いた場合に比べ、疲労回復効果が高まり、心身の活力が回復しやすくなる。
【0021】
なお、上述の寝具1は、基材層2および黒鉛層3の全体を表層4で覆っているが、表層4は、基材層2の種類によっては黒鉛層3のみを覆っていてもよい。
【0022】
形態2
図3、4を参照して、本発明の寝具の他の例を説明する。図において、寝具10は、枕であり、基材層11、黒鉛層12および表層13を主に備えている。基材層11は、所定の枕形状に形成されたクッション層であり、例えば、そば殻や発泡ポリスチレン粒子のような粒子群、羽毛群若しくは発泡ポリウレタン成形体のような弾性成形体を用いて形成されている。この基材層11は、二種以上の材料を用いて形成されていてもよい。例えば、そば殻と発泡ポリスチレン粒子とを混合したものが用いられてもよい。
【0023】
黒鉛層12は、基材層11の側面を除く表面全体に配置されたものであり、例えば、繊維状黒鉛を用いて形成された不織布や織布からなる。また、黒鉛層12は、通気性を有する布帛の片面全面に接着剤を塗布し、この接着剤に繊維状黒鉛を均一に吹付けて接着したものであってもよい。さらに、基材層11が弾性成形体の場合、黒鉛層12は、基材層11の側面を除く表面全体に接着剤を塗布し、この接着剤に繊維状黒鉛を均一に吹付けて接着したものであってもよい。黒鉛層12において用いられる吹き付けのための繊維状黒鉛は、形態1の寝具1において用いられるものと同様の平均直径および平均長のものである。また、この実施の形態において用いられる繊維状黒鉛は、形態1の場合と同じく、炭素含有量が99重量%以上の高純度のものである。
【0024】
表層13は、基材層11および黒鉛層12の全体を覆うものであり、枕の表皮として通常用いられる各種の布帛、特に、通気性の布帛からなるものである。表層13の厚さは、形態1の寝具1において用いられる表層4と同様に設定されるのが好ましい。
【0025】
上述の寝具10は、通常の枕と同様にして用いることができる。使用時において、寝具10は、通気性を有する袋状のカバー内に収容されてもよい。このようにして用いられる寝具10は、黒鉛層12が使用者に対して何等かの作用を与え、使用者は、睡眠中において継続的にこの作用を無意識に頭部で受けてリラックスし、呼吸数が減少して深睡眠へ誘導される。したがって、この寝具10を用いれば、通常の寝具やこれまでの機能性寝具を用いた場合に比べ、疲労回復効果が高まり、心身の活力が回復しやすくなる。
【0026】
なお、寝具10において、黒鉛層12は、使用者の頭部を載せる部分にのみ配置することもできる。
【0027】
形態3
図5、6を参照して、本発明の寝具のさらに他の形態を説明する。図において、寝具20は、敷蒲団、掛蒲団若しくはベッド用敷マットとして用いられるシート状のものであり、黒鉛層21と表層22とを主に備えている。
【0028】
黒鉛層21は、繊維状黒鉛が集合した綿を含むものである。ここで用いられる繊維状黒鉛は、形態1の寝具1において用いられる繊維状黒鉛と同じく、炭素含有量が99重量%以上の高純度のものである。この黒鉛層21は、繊維状黒鉛の綿のみからなるものであってもよいし、繊維状黒鉛の綿とともに、通常の綿、ポリエチレンテレフタレート綿、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維およびポリアクリル繊維のような繊維群、球状に成形された綿や発泡ポリスチレン粒子のような粒子群並びに羽毛のうちの一種若しくは二種以上が混在したものであってもよい。
【0029】
表層22は、黒鉛層21を封入するための袋状のものであり、形態1の寝具1において用いられる表層4と同様の材料からなるものである。また、表層22の厚さは、形態1の寝具1において用いられる表層4と同様に設定されているのが好ましい。
【0030】
上述の寝具20は、通常、表層22内で黒鉛層21が移動して偏るのを防止するために、キルティング加工23が施されているのが好ましい。
【0031】
次に、上述の寝具20の使用方法を説明する。
寝具20を敷蒲団若しくはベッド用敷マットのような敷物寝具として用いる場合、寝具20を畳上やベッド上に配置する。そして、寝具20の表面をシーツで覆い、使用者は、当該シーツ上に臥して就寝する。一方、寝具20が掛蒲団のような掛物寝具の場合、寝具20の使用者は、敷蒲団やベッド上に臥し、寝具20で身体を覆って就寝する。後者の場合、寝具20は、通気性を有する袋状のカバー内に収容して用いることもできる。
【0032】
このようにして使用される寝具20は、黒鉛層21の繊維状黒鉛が使用者に対して何等かの作用を与え、使用者は、睡眠中において継続的にこの作用を無意識に身体で受けてリラックスし、呼吸数が減少して深睡眠へ誘導される。したがって、この寝具20を用いれば、通常の寝具やこれまでの機能性寝具を用いた場合に比べ、疲労回復効果が高まり、心身の活力が回復しやすくなる。
【0033】
なお、この形態の寝具20は、俵状に形成すれば、枕として使用することもできる。
【実施例】
【0034】
実施例
連続繊維状黒鉛からなる綿をポリエステル製の表装布(厚さ約0.1mm)で被覆して封入し、コンフォータキルト機を用いてダイヤキルトパターンに縫製した。これにより、150cm×200cm×1.5cmの大きさの掛蒲団を得た。ここで用いた繊維状黒鉛は、大阪ガスケミカル株式会社製の商品名“ドナカーボSG210”であり、下記の特性を有するものである。
【0035】
炭素含有率:99.5%
密度:1.62g/cm3
C軸方向の結晶子の大きさ(LC(002)):30オングストローム
ラマンスペクトルR値(I1580cm−1/I1365cm−1):0.75
【0036】
比較例
繊維状黒鉛からなる綿に代えて繊維状炭素からなる綿を用いて実施例と同様の掛蒲団を得た。ここで用いた繊維状炭素は、大阪ガスケミカル株式会社製の商品名“ドナカーボSL210”であり、下記の特性を有するものである。
【0037】
炭素含有率:98.4%
密度:1.58g/cm3
C軸方向の結晶子の大きさ(LC(002)):17オングストローム
ラマンスペクトルR値(I1580cm−1/I1365cm−1):0.6
【0038】
評価A
以下の評価において観測した被験者の呼吸数は、1分当りの呼吸回数を意味している。呼吸数の計測は、図7に示すように、被験者30の背中と敷布団31との間に力学センサー32を挿入し、呼吸時に発生する微妙な圧力の変化を動圧として捉える方法を使った。すなわち、力学センサー32が検出した圧力信号をアンプ33で増幅した後にA/D変換器34でデジタル化し、このデータをコンピュータ35に入力して算出した。この方法によれば、被験者は、身体への電極の装着による拘束やストレスを受けずに自然な状態で睡眠をとることができる。
【0039】
<評価1>
被験者A(21歳、女性)について、日常使用している敷蒲団(ポリエステル100%のもの)および掛蒲団(ダウンが70〜90%で残余がフェザーのもの)を用いて就寝中(試験例1)の呼吸数の変化を観測した。結果を図8に示す。また、同じ被験者について、掛蒲団を実施例で製造したものに替えて就寝した場合(試験例2)の呼吸数の変化を観測した。結果を図9に示す。
【0040】
<評価2>
被験者B(21歳、女性)について、日常使用している敷蒲団(ポリエスエル100%のもの)および掛蒲団(ダウンが70〜90%で残余がフェザーのもの)を用いて就寝中(試験例1)の呼吸数の変化を観測した。結果を図10に示す。また、同じ被験者について、掛蒲団を実施例で製造したものに替えて就寝した場合(試験例2)の呼吸数の変化を観測した。結果を図11に示す。
【0041】
<評価結果>
評価1,2について、睡眠中の被験者の平均呼吸数および呼吸数変化の傾向を整理した結果を表1に示す。呼吸数変化の傾向の欄において示した矢印の意味は次の通りである。
・水平の矢印:睡眠時間が経過しても、呼吸数は概ね一定である。
・右上がりの矢印:睡眠時間が経過するに従い、呼吸数が増加傾向になる。
・右下がりの矢印:睡眠時間が経過するに従い、呼吸数が減少傾向になる。
【0042】
【表1】
【0043】
表1によると、被験者A,Bは、日常用いている寝具で就寝時は睡眠時間が経過しても呼吸数に実質的な変化が生じていないのに対し、実施例の掛蒲団を用いた場合は睡眠時間の経過に伴い呼吸数が減少している。この結果より、被験者は、実施例の寝具の使用により、深睡眠状態へ誘導されたことがわかる。
【0044】
評価B
表2に示す6人の被験者について、表3に示す3通りの寝具を用いてそれぞれ2夜就寝した場合の呼吸数の変化を調べた。呼吸数は、評価Aと同様にして計測し、変化の傾向を整理した。結果を表4に示す。また、表4に示した呼吸数変化の傾向を整理した結果を表5に示す。表4および表5に示した矢印の意味は表1における矢印と同じである。表5によると、実施例の寝具を用いた場合は、睡眠中に呼吸数が減少し、深睡眠に誘導される確率が高いことがわかる。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の寝具の一例の斜視図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】本発明の寝具の他の例の斜視図。
【図4】図3のIV−IV断面図。
【図5】本発明の寝具のさらに他の例の斜視図。
【図6】前記さらに他の例の断面図。
【図7】実施例における呼吸数の測定方法を説明した図。
【図8】評価1の試験例1の結果を示すグラフ。
【図9】評価1の試験例2の結果を示すグラフ。
【図10】評価2の試験例1の結果を示すグラフ。
【図11】評価2の試験例2の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
【0050】
1,10,20 寝具
2,11 基材層
3,12,21 黒鉛層
4,13,22 表層
【技術分野】
【0001】
本発明は、寝具、特に、機能性の寝具に関する。
【背景技術】
【0002】
心身の健康促進や快眠促進を目的として、睡眠時の身体に何等かの作用を及ぼす機能性の寝具が種々提案されている。特に、特許文献1〜5は、炭素系材料を用いた寝具を提案している。
特許文献1は、木炭や活性炭のような炭化物が内部に充填された寝具に関するものであり、この寝具は、炭化物の吸着作用により有害ガスや陽イオンを吸着するため、睡眠環境の空気を清浄化することができ、それによって健康促進に寄与するものとされている。
【0003】
特許文献2は、ポリエチレン樹脂と炭素とを含有する枕用詰材に関するものであり、この詰材は、炭素の熱伝導性を利用した頭寒足熱効果により快眠効果を高めることができるものとされている。
【0004】
特許文献3は、寝具用材にグラファイト系遠赤外線放射繊維織布素材を設けた遠赤外線放射寝具に関するものであり、これは、グラファイト系遠赤外線放射繊維織布素材として発熱温度を任意に自己制御することができるグラファイト・酸化金属合成素材を用いている。この寝具は、人体の体温のみで遠赤外線を放射し、睡眠中の身体を温めることができるものと考えられる。
【0005】
特許文献4は、アース用接続コードが設けられた活性炭繊維シートを内部に配設した寝具に関するものであり、この寝具は、活性炭繊維シートを接地することで活性炭繊維から発生するマイナスイオンが新陳代謝し、これによって汗や体臭を吸収するため、安眠を促進することができる。
【0006】
特許文献5は、カーボン繊維を含む発熱部を有する振動発生手段を備えた寝具に関するものであり、この寝具は、振動発生手段による振動を使用者に与えてリラックスさせ、また、発熱部により使用者の身体を温めることができる。
【0007】
【特許文献1】特開昭62−152406号公報
【特許文献2】特開平1−227712号公報
【特許文献3】実開平6−68555号公報
【特許文献4】特開平11−178685号公報
【特許文献5】特開2004−283685号公報
【0008】
ところで、身体は、就寝前に比べて呼吸数が減少した深い睡眠(以下、「深睡眠」という)が得られた場合に疲労回復が早く、活性化し易いものと考えられている。したがって、寝具は、使用者をこのような深睡眠へ誘導できるものが理想的である。しかし、上述の各特許文献に記載の寝具は、使用者を深睡眠へ誘導可能なものではない。
【0009】
本発明の目的は、使用者を深睡眠へ誘導可能な寝具を実現することにある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の寝具は、繊維状黒鉛を含むものである。
【0011】
本発明の一形態に係る寝具は、基材層と、基材層の少なくとも一部の表面に配置された黒鉛層とを備え、黒鉛層は、繊維状黒鉛を用いて形成されている。この形態の寝具は、通常、黒鉛層を覆う表層をさらに備えている。この形態の寝具において、基材層は、通常、繊維群、粒子群、羽毛群および弾性成形体からなる群から選ばれた少なくとも一種からなる。本発明の他の形態に係る寝具は、繊維状黒鉛を含む黒鉛層と、当該黒鉛層を封入する表層とを備えている。本発明の寝具は、例えば、蒲団、毛布、ベッド用敷マット若しくは枕として用いられる。
【0012】
本発明において用いられる繊維状黒鉛は、何等かの作用により、その使用者を安静化させるものと考えられる。このため、使用者は、睡眠時において無意識にリラックスすることができ、呼吸数が減少して深睡眠へ誘導され得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明の寝具は、繊維状黒鉛を含むものであるため、使用者を深睡眠へ誘導することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
形態1
図1、2を参照して、本発明の寝具の一形態を説明する。図において、寝具1は、敷蒲団、掛蒲団、毛布若しくはベッド用敷マット等として用いられるシート状のものであり、基材層2、黒鉛層3および表層4を主に備えている。基材層2は、概ね一定の厚みを有するクッション層であり、寝具の種類に応じ、例えば、綿、毛、ポリエチレンテレフタレート綿、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維およびポリアクリル繊維のような繊維群若しくはこれらの繊維からなる布帛、球状に成形された綿や発泡ポリスチレン粒子のような粒子群、羽毛群若しくはポリウレタン成形体や発泡ポリウレタン成形体のような弾性成形体を用いて形成されている。この基材層2は、二種以上の材料を用いて形成されていてもよい。例えば、繊維群と粒子群とを混在させたものや、弾性成形体層上に繊維群層を配置した二層構造のものであってもよい。
【0015】
黒鉛層3は、基材層2の片面上に配置されたものであり、例えば、繊維状黒鉛を用いて形成された不織布や織布からなる。また、黒鉛層3は、通気性を有する布帛の片面全面に接着剤を塗布し、この接着剤に繊維状黒鉛を均一に吹付けて接着したものであってもよい。さらに、基材層2が布帛や弾性成形体の場合、黒鉛層3は、基材層2の片面全面に接着剤を直接塗布し、この接着剤に繊維状黒鉛を均一に吹付けて接着したものであってもよい。吹き付けのために用いられる繊維状黒鉛は、形態が特に限定されるものではないが、通常、平均直径が0.1〜50μm、好ましくは10〜20μmであり、平均長が100〜700μmのものである。但し、ミルドやチョップのように切断されたものより、連続糸によるマット状のものが特に好ましい。なお、繊維状黒鉛の平均直径および平均長は、電子顕微鏡写真に基づいて測定したものである。
【0016】
ここで用いられる繊維状黒鉛は、炭素含有量が99重量%以上の高純度のものである。このような繊維状黒鉛は、レーヨン、綿、ポリアクリロニトリル若しくはピッチ等を原料とした炭素繊維を2,000℃以上で加熱処理することにより得られ、通常、密度が1.6g/cm3以上(上限は理論値の2.266g/cm3)であり、また、X線回折法により測定されるC軸方向の結晶子の大きさが25オングストロームを超える特性を示すものである。特に、ラマンスペクトルR値(I1580cm−1/I1365cm−1)が0.7以上のものが好ましい。
【0017】
表層4は、基材層2および黒鉛層3の全体を覆うものであり、蒲団や毛布の表皮として通常用いられる各種の布帛、特に、通気性の布帛からなるものである。表層4の厚さは、通常、0.01〜1mmに設定するのが好ましく、0.1〜0.7mmに設定するのが特に好ましい。この厚さが0.01mm未満の場合は、黒鉛層3による異物感が身体に伝わりやすくなり、却って睡眠を妨げる可能性がある。逆に、1mmを超えると、黒鉛層3からの後述する作用が身体へ伝わりにくくなり、使用者を深睡眠へ誘導しにくくなる可能性がある。
【0018】
なお、上述の寝具1は、必要に応じ、キルティング加工などの加工が施されていてもよい。
【0019】
次に、上述の寝具1の使用方法を説明する。
寝具1が敷蒲団若しくはベッド用敷マットのような敷物寝具の場合、黒鉛層3側が上側(すなわち、使用者の身体側)に位置するように寝具1を畳上やベッド上に配置する。そして、寝具1の表面をシーツで覆い、使用者は、当該シーツ上に臥して就寝する。一方、寝具1が掛蒲団や毛布のような掛物寝具の場合、寝具1の使用者は、敷蒲団やベッドの上に臥し、黒鉛層3側が下側(すなわち、使用者の身体側)に位置するように寝具1で身体を覆って就寝する。後者の場合、寝具1は、通気性を有する袋状のカバー内に収容して用いることもできる。
【0020】
このようにして使用される寝具1は、黒鉛層3が使用者に対して何等かの作用を与え、使用者は、睡眠中において継続的にこの作用を無意識に身体で受けてリラックスし、呼吸数が減少して深睡眠へ誘導される。したがって、この寝具1を用いれば、通常の寝具やこれまでの機能性寝具を用いた場合に比べ、疲労回復効果が高まり、心身の活力が回復しやすくなる。
【0021】
なお、上述の寝具1は、基材層2および黒鉛層3の全体を表層4で覆っているが、表層4は、基材層2の種類によっては黒鉛層3のみを覆っていてもよい。
【0022】
形態2
図3、4を参照して、本発明の寝具の他の例を説明する。図において、寝具10は、枕であり、基材層11、黒鉛層12および表層13を主に備えている。基材層11は、所定の枕形状に形成されたクッション層であり、例えば、そば殻や発泡ポリスチレン粒子のような粒子群、羽毛群若しくは発泡ポリウレタン成形体のような弾性成形体を用いて形成されている。この基材層11は、二種以上の材料を用いて形成されていてもよい。例えば、そば殻と発泡ポリスチレン粒子とを混合したものが用いられてもよい。
【0023】
黒鉛層12は、基材層11の側面を除く表面全体に配置されたものであり、例えば、繊維状黒鉛を用いて形成された不織布や織布からなる。また、黒鉛層12は、通気性を有する布帛の片面全面に接着剤を塗布し、この接着剤に繊維状黒鉛を均一に吹付けて接着したものであってもよい。さらに、基材層11が弾性成形体の場合、黒鉛層12は、基材層11の側面を除く表面全体に接着剤を塗布し、この接着剤に繊維状黒鉛を均一に吹付けて接着したものであってもよい。黒鉛層12において用いられる吹き付けのための繊維状黒鉛は、形態1の寝具1において用いられるものと同様の平均直径および平均長のものである。また、この実施の形態において用いられる繊維状黒鉛は、形態1の場合と同じく、炭素含有量が99重量%以上の高純度のものである。
【0024】
表層13は、基材層11および黒鉛層12の全体を覆うものであり、枕の表皮として通常用いられる各種の布帛、特に、通気性の布帛からなるものである。表層13の厚さは、形態1の寝具1において用いられる表層4と同様に設定されるのが好ましい。
【0025】
上述の寝具10は、通常の枕と同様にして用いることができる。使用時において、寝具10は、通気性を有する袋状のカバー内に収容されてもよい。このようにして用いられる寝具10は、黒鉛層12が使用者に対して何等かの作用を与え、使用者は、睡眠中において継続的にこの作用を無意識に頭部で受けてリラックスし、呼吸数が減少して深睡眠へ誘導される。したがって、この寝具10を用いれば、通常の寝具やこれまでの機能性寝具を用いた場合に比べ、疲労回復効果が高まり、心身の活力が回復しやすくなる。
【0026】
なお、寝具10において、黒鉛層12は、使用者の頭部を載せる部分にのみ配置することもできる。
【0027】
形態3
図5、6を参照して、本発明の寝具のさらに他の形態を説明する。図において、寝具20は、敷蒲団、掛蒲団若しくはベッド用敷マットとして用いられるシート状のものであり、黒鉛層21と表層22とを主に備えている。
【0028】
黒鉛層21は、繊維状黒鉛が集合した綿を含むものである。ここで用いられる繊維状黒鉛は、形態1の寝具1において用いられる繊維状黒鉛と同じく、炭素含有量が99重量%以上の高純度のものである。この黒鉛層21は、繊維状黒鉛の綿のみからなるものであってもよいし、繊維状黒鉛の綿とともに、通常の綿、ポリエチレンテレフタレート綿、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維およびポリアクリル繊維のような繊維群、球状に成形された綿や発泡ポリスチレン粒子のような粒子群並びに羽毛のうちの一種若しくは二種以上が混在したものであってもよい。
【0029】
表層22は、黒鉛層21を封入するための袋状のものであり、形態1の寝具1において用いられる表層4と同様の材料からなるものである。また、表層22の厚さは、形態1の寝具1において用いられる表層4と同様に設定されているのが好ましい。
【0030】
上述の寝具20は、通常、表層22内で黒鉛層21が移動して偏るのを防止するために、キルティング加工23が施されているのが好ましい。
【0031】
次に、上述の寝具20の使用方法を説明する。
寝具20を敷蒲団若しくはベッド用敷マットのような敷物寝具として用いる場合、寝具20を畳上やベッド上に配置する。そして、寝具20の表面をシーツで覆い、使用者は、当該シーツ上に臥して就寝する。一方、寝具20が掛蒲団のような掛物寝具の場合、寝具20の使用者は、敷蒲団やベッド上に臥し、寝具20で身体を覆って就寝する。後者の場合、寝具20は、通気性を有する袋状のカバー内に収容して用いることもできる。
【0032】
このようにして使用される寝具20は、黒鉛層21の繊維状黒鉛が使用者に対して何等かの作用を与え、使用者は、睡眠中において継続的にこの作用を無意識に身体で受けてリラックスし、呼吸数が減少して深睡眠へ誘導される。したがって、この寝具20を用いれば、通常の寝具やこれまでの機能性寝具を用いた場合に比べ、疲労回復効果が高まり、心身の活力が回復しやすくなる。
【0033】
なお、この形態の寝具20は、俵状に形成すれば、枕として使用することもできる。
【実施例】
【0034】
実施例
連続繊維状黒鉛からなる綿をポリエステル製の表装布(厚さ約0.1mm)で被覆して封入し、コンフォータキルト機を用いてダイヤキルトパターンに縫製した。これにより、150cm×200cm×1.5cmの大きさの掛蒲団を得た。ここで用いた繊維状黒鉛は、大阪ガスケミカル株式会社製の商品名“ドナカーボSG210”であり、下記の特性を有するものである。
【0035】
炭素含有率:99.5%
密度:1.62g/cm3
C軸方向の結晶子の大きさ(LC(002)):30オングストローム
ラマンスペクトルR値(I1580cm−1/I1365cm−1):0.75
【0036】
比較例
繊維状黒鉛からなる綿に代えて繊維状炭素からなる綿を用いて実施例と同様の掛蒲団を得た。ここで用いた繊維状炭素は、大阪ガスケミカル株式会社製の商品名“ドナカーボSL210”であり、下記の特性を有するものである。
【0037】
炭素含有率:98.4%
密度:1.58g/cm3
C軸方向の結晶子の大きさ(LC(002)):17オングストローム
ラマンスペクトルR値(I1580cm−1/I1365cm−1):0.6
【0038】
評価A
以下の評価において観測した被験者の呼吸数は、1分当りの呼吸回数を意味している。呼吸数の計測は、図7に示すように、被験者30の背中と敷布団31との間に力学センサー32を挿入し、呼吸時に発生する微妙な圧力の変化を動圧として捉える方法を使った。すなわち、力学センサー32が検出した圧力信号をアンプ33で増幅した後にA/D変換器34でデジタル化し、このデータをコンピュータ35に入力して算出した。この方法によれば、被験者は、身体への電極の装着による拘束やストレスを受けずに自然な状態で睡眠をとることができる。
【0039】
<評価1>
被験者A(21歳、女性)について、日常使用している敷蒲団(ポリエステル100%のもの)および掛蒲団(ダウンが70〜90%で残余がフェザーのもの)を用いて就寝中(試験例1)の呼吸数の変化を観測した。結果を図8に示す。また、同じ被験者について、掛蒲団を実施例で製造したものに替えて就寝した場合(試験例2)の呼吸数の変化を観測した。結果を図9に示す。
【0040】
<評価2>
被験者B(21歳、女性)について、日常使用している敷蒲団(ポリエスエル100%のもの)および掛蒲団(ダウンが70〜90%で残余がフェザーのもの)を用いて就寝中(試験例1)の呼吸数の変化を観測した。結果を図10に示す。また、同じ被験者について、掛蒲団を実施例で製造したものに替えて就寝した場合(試験例2)の呼吸数の変化を観測した。結果を図11に示す。
【0041】
<評価結果>
評価1,2について、睡眠中の被験者の平均呼吸数および呼吸数変化の傾向を整理した結果を表1に示す。呼吸数変化の傾向の欄において示した矢印の意味は次の通りである。
・水平の矢印:睡眠時間が経過しても、呼吸数は概ね一定である。
・右上がりの矢印:睡眠時間が経過するに従い、呼吸数が増加傾向になる。
・右下がりの矢印:睡眠時間が経過するに従い、呼吸数が減少傾向になる。
【0042】
【表1】
【0043】
表1によると、被験者A,Bは、日常用いている寝具で就寝時は睡眠時間が経過しても呼吸数に実質的な変化が生じていないのに対し、実施例の掛蒲団を用いた場合は睡眠時間の経過に伴い呼吸数が減少している。この結果より、被験者は、実施例の寝具の使用により、深睡眠状態へ誘導されたことがわかる。
【0044】
評価B
表2に示す6人の被験者について、表3に示す3通りの寝具を用いてそれぞれ2夜就寝した場合の呼吸数の変化を調べた。呼吸数は、評価Aと同様にして計測し、変化の傾向を整理した。結果を表4に示す。また、表4に示した呼吸数変化の傾向を整理した結果を表5に示す。表4および表5に示した矢印の意味は表1における矢印と同じである。表5によると、実施例の寝具を用いた場合は、睡眠中に呼吸数が減少し、深睡眠に誘導される確率が高いことがわかる。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の寝具の一例の斜視図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】本発明の寝具の他の例の斜視図。
【図4】図3のIV−IV断面図。
【図5】本発明の寝具のさらに他の例の斜視図。
【図6】前記さらに他の例の断面図。
【図7】実施例における呼吸数の測定方法を説明した図。
【図8】評価1の試験例1の結果を示すグラフ。
【図9】評価1の試験例2の結果を示すグラフ。
【図10】評価2の試験例1の結果を示すグラフ。
【図11】評価2の試験例2の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
【0050】
1,10,20 寝具
2,11 基材層
3,12,21 黒鉛層
4,13,22 表層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維状黒鉛を含む寝具。
【請求項2】
基材層と、
前記基材層の少なくとも一部の表面に配置された黒鉛層とを備え、
前記黒鉛層は、繊維状黒鉛を用いて形成されている、
寝具。
【請求項3】
前記黒鉛層を覆う表層をさらに備えている、請求項2に記載の寝具。
【請求項4】
前記基材層は、繊維群、粒子群、羽毛群および弾性成形体からなる群から選ばれた少なくとも一種からなる、請求項2または3に記載の寝具。
【請求項5】
蒲団である、請求項2から4のいずれかに記載の寝具。
【請求項6】
毛布である、請求項2から4のいずれかに記載の寝具。
【請求項7】
ベッド用敷マットである、請求項2から4のいずれかに記載の寝具。
【請求項8】
枕である、請求項2から4のいずれかに記載の寝具。
【請求項9】
繊維状黒鉛を含む黒鉛層と、
前記黒鉛層を封入する表層と、
を備えた寝具。
【請求項1】
繊維状黒鉛を含む寝具。
【請求項2】
基材層と、
前記基材層の少なくとも一部の表面に配置された黒鉛層とを備え、
前記黒鉛層は、繊維状黒鉛を用いて形成されている、
寝具。
【請求項3】
前記黒鉛層を覆う表層をさらに備えている、請求項2に記載の寝具。
【請求項4】
前記基材層は、繊維群、粒子群、羽毛群および弾性成形体からなる群から選ばれた少なくとも一種からなる、請求項2または3に記載の寝具。
【請求項5】
蒲団である、請求項2から4のいずれかに記載の寝具。
【請求項6】
毛布である、請求項2から4のいずれかに記載の寝具。
【請求項7】
ベッド用敷マットである、請求項2から4のいずれかに記載の寝具。
【請求項8】
枕である、請求項2から4のいずれかに記載の寝具。
【請求項9】
繊維状黒鉛を含む黒鉛層と、
前記黒鉛層を封入する表層と、
を備えた寝具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−48920(P2008−48920A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−228458(P2006−228458)
【出願日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(591147694)大阪ガスケミカル株式会社 (85)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(591147694)大阪ガスケミカル株式会社 (85)
【Fターム(参考)】
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