説明

封入物検査システム、封入物検査方法、及び封入物検査装置

【課題】封入封緘機の封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査すること。
【解決手段】識別データ格納部110と、受取人識別コード読取部121と、封入物識別コード読取部122と、集計コード生成部130と、識別データ格納部110が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成するマスタコード生成部140と、集計コード生成部130が生成した集計コードと、マスタコード生成部140が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定するコード判定部150と、コード判定部150が判定した判定結果を示すデータを出力する判定結果データ出力部160とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封入封緘機の封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査する封入物検査システム、封入物検査方法、及び封入物検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大量の封筒に個別の受取人宛の封入物を封入して封緘する作業は、封入封緘機と呼ばれる装置によって行われている。一般的に、封入封緘機は、宛名用紙と各種封入物を名寄せして、封筒に封入し、封緘するといった一連の処理を自動的に行う。封入物は、例えば、チラシやパンフレット等の紙類であることが多い。名寄せされる前の封入物は、それぞれ種類毎に異なるフィーダに大量に積まれている。そして、各封入物は、名寄せ処理にあたり、フィーダから必要な枚数だけ送り出されることになるが、静電気等の影響によって封入物同士がくっついてしまい、必要な枚数よりも多く送り出されたり、必要な枚数よりも少なく送り出されたりすることがある。
【0003】
そのため、封入封緘機には、封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査することができる機能を付与することが求められている。封入物の検査方法としては、例えば、封筒の重量や厚みを計測するといった方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−004432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
各封筒の重量や厚みを計測するといった方法は、同じ重量や厚みで種類の異なる封入物を封入するような場合に、その中のいずれかの封入物が封入されておらず、別の封入物が二重に封入されていても、正確な重量や厚みが計測されるため、その誤封入を検出することができない。また、別の検査方法としては、磁気信号やマイクロ波等を利用して封緘後の封入物の正否を非破壊検査する方法が提案されてはいるが、いずれも信頼性に欠けるため実用化が進んでいない。
【0006】
そこで本発明は、上記課題を解決することができる封入物検査システム、封入物検査方法、及び封入物検査装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の封入物検査システムにおいては、封入封緘機の封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査する封入物検査システムであって、封筒の受取人を識別する受取人識別データと、当該受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データとを対応付けて格納する識別データ格納部と、受取人識別データをコード化した受取人識別コードであって、封筒に封入される宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る受取人識別コード読取部と、封入物識別データをコード化した封入物識別コードであって、封筒に封入される封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る封入物識別コード読取部と、受取人識別コード読取部が読み取った受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び封入物識別コード読取部が読み取った封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する集計コード生成部と、識別データ格納部が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成するマスタコード生成部と、集計コード生成部が生成した集計コードと、マスタコード生成部が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定するコード判定部と、コード判定部が判定した判定結果を示すデータを出力する判定結果データ出力部とを備える。
【0008】
判定結果データ出力部は、コード判定部が判定した判定結果が封筒に印刷されるよう、当該判定結果を示すデータを外部の印刷手段に出力してもよい。
【0009】
集計コードとマスタコードとが一致するとコード判定部が判定した場合、判定結果データ出力部は、当該判定結果を示す判定結果コードが封筒に印刷されるよう、当該判定結果を示すデータを外部の印刷手段に出力し、集計コードとマスタコードとが一致しないとコード判定部が判定した場合、判定結果データ出力部は、当該判定結果が目視認識し得る情報が封筒に印刷されるよう、当該判定結果を示すデータを外部の印刷手段に出力してもよい。
【0010】
集計コード生成部が生成した集計コードを封筒に印刷する集計コード印刷部と、集計コード印刷部が印刷した集計コードを読み取る集計コード読取部とを更に備え、コード判定部は、集計コード読み取り部が読み取った集計コードと、マスタコード生成部が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定してもよい。
【0011】
マスタコードと一致しないとコード判定部が判定した集計コードが印刷されている封筒に再封入される宛名用紙に印刷された受取人識別コード、及び当該封筒に再封入される封入物に印刷された封入物識別コードを総て読み取る総識別コード読取部を更に備え、集計コード生成部は、総識別コード読取部が読み取った受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを再生成し、コード判定部は、集計コード生成部が再度生成した集計コードと、マスタコード生成部が生成したマスタコードとが一致するか否かを再判定し、判定結果データ出力部は、コード判定部が再判定した判定結果が封筒に再印刷されるよう、当該判定結果を示すデータを外部の印刷手段に出力してもよい。
【0012】
識別データ格納部は、受取人識別データと、封入物識別データとの対応に加え、当該受取人宛の封筒の通数連番を示す通数連番データとを更に対応付けて格納し、受取人識別コード読取部が読み取る受取人識別コードは、受取人識別データに加え、通数連番データが関連付けられてコード化されたものであり、封入物識別コード読取部が読み取る封入物識別コードは、封入物識別データに加え、通数連番データ及び枚数連番データが関連付けられてコード化されたものであって、集計コード生成部は、受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ及び通数連番データと、封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データ及び通数連番データ並びに枚数連番データとを関連付けてコード化した集計コードを生成し、マスタコード生成部は、識別データ格納部が格納している受取人識別データ、封入物識別データ、及び通数連番データを関連付けてコード化したマスタコードを生成し、コード判定部は、集計コード及びマスタコードにそれぞれ関連付けられている受取人識別データ、封入物識別データ、及び通数連番データがそれぞれ一致するか否かを判定するとともに、集計コードに関連付けられている枚数連番データによって示される枚数連番がすべて揃っているか否かを判定してもよい。
【0013】
コード判定部が判定した判定結果を示すデータを格納する判定結果データ格納部を更に備え、判定結果データ出力部は、判定結果を示すデータが判定結果データ格納部に格納されるよう、当該判定結果を示すデータを判定結果データ格納部に出力してもよい。
【0014】
また、本発明の封入物検査方法においては、封入封緘機の封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査する封入物検査方法であって、封筒の受取人を識別する受取人識別データと、当該受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データとを対応付けて識別データ格納部に格納する識別データ格納ステップと、受取人識別データをコード化した受取人識別コードであって、封筒に封入される宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る受取人識別コード読取ステップと、封入物識別データをコード化した封入物識別コードであって、封筒に封入される封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る封入物識別コード読取ステップと、受取人識別コード読取ステップにおいて読み取られた受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び封入物識別コード読取ステップにおいて読み取られた封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する集計コード生成ステップと、識別データ格納部が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成するマスタコード生成ステップと、集計コード生成ステップにおいて生成された集計コードと、マスタコード生成ステップにおいて生成されたマスタコードとが一致するか否かを判定するコード判定ステップと、コード判定ステップにおいて判定された判定結果を示すデータを出力する判定結果データ出力ステップとを備える。
【0015】
また、本発明の封入物検査装置においては、封入封緘機の封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査する封入物検査装置であって、封筒の受取人を識別する受取人識別データと、当該受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データとを対応付けて格納する識別データ格納部と、受取人識別データをコード化した受取人識別コードであって、封筒に封入される宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る受取人識別コード読取部と、封入物識別データをコード化した封入物識別コードであって、封筒に封入される封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る封入物識別コード読取部と、受取人識別コード読取部が読み取った受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び封入物識別コード読取部が読み取った封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する集計コード生成部と、識別データ格納部が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成するマスタコード生成部と、集計コード生成部が生成した集計コードと、マスタコード生成部が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定するコード判定部と、コード判定部が判定した判定結果を示すデータを出力する判定結果データ出力部とを備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、封筒へ挿入された宛名用紙やその他の封入物について、封緘後に封筒を破壊することなく検査することができ、検査に合格すれば内容物に間違いのない封筒を発送し得ることを保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る封入物検査システム100の概要を示す図である。
【図2】本実施形態に係る封入物検査システム100の機能構成の一例を示す図である。
【図3】封入物検査システム100における封入物検査処理の流れの一例を示す図である。
【図4】本発明の別の実施形態に係る封入物検査システム200の概要を示す図である。
【図5】本実施形態に係る封入物検査システム200の機能構成の一例を示す図である。
【図6】封入物検査システム200における封入物検査処理の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る封入物検査システム100の概要を示す図である。
本実施形態に係る封入物検査システム100は、封入封緘機の封入処理によって宛名用紙や各種封入物が封入された封筒について、同じ重量や厚みで種類の異なる封入物の誤封入を確実に検知すると共に、封筒に検査を合格したことを示すコードを印刷することにより、封緘後の封筒の封入物に問題がないことを保証することを目的とする。なお、封入物検査装置は、封入物検査システム100の一例である。
【0020】
封入物検査システム100は、封筒の受取人を識別する受取人識別データと、この受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データとを対応付けて識別データ格納部110に格納する。そして、封入物検査システム100は、受取人識別コードリーダ121により、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る。受取人識別コードとは、受取人識別データをコード化したものである。そして、封入物検査システム100は、封入物識別コードリーダ122a〜c(以下、封入物識別コードリーダ122と総称する。)により、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る。封入物識別コードとは、封入物識別データをコード化したものである。
【0021】
そして、封入物検査システム100は、名寄せされた宛名用紙及び封入物のセット毎に、受取人識別コードリーダ121が読み取った受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び封入物識別コードリーダ122が読み取った封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する。一方、封入物検査システム100は、識別データ格納部110が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成する。
【0022】
そして、封入物検査システム100は、集計コードとマスタコードとが一致するか否かを判定する。そして、封入物検査システム100は、集計コードとマスタコードとが一致した場合、検査に合格したことを示す判定結果コードが封筒に印刷されるよう処理する。一方、封入物検査システムは、集計コードとマスタコードとが一致しなかった場合、検査に合格しなかったことを目視して認識することができるマーク等が封筒に印刷されるよう処理する。また、封入物検査システム100は、判定結果を示す判定結果データを判定結果データ格納部170に格納する。
【0023】
図2は、本実施形態に係る封入物検査システム100の機能構成の一例を示す図である。
封入物検査システム100は、識別データ格納部110、受取人識別コードリーダ121、複数の封入物識別コードリーダ122a〜c、集計コード生成部130、マスタコード生成部140、コード判定部150、判定結果データ出力部160、及び判定結果データ格納部170を備える。
【0024】
識別データ格納部110は、封筒の受取人を識別する受取人識別データと、この受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データと、この受取人宛の封筒の通数連番を示す通数連番データとを対応付けて格納するデータ格納部である。受取人識別データは、受取人毎に割り当てられた識別子、受取人の氏名、及び受取人の住所等の情報を含む。封入物識別データは、封入物の種類毎に割り当てられた識別子や封入物の簡単な内容等の情報を含む。
【0025】
受取人識別コードリーダ121は、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取るコードリーダである。受取人識別コードリーダ121は、宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取って、受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データを集計コード生成部130に送る。なお、受取人識別コードリーダ121は、本発明に係る受取人識別コード読取部の一例である。例えば、受取人識別コードがバーコードである場合、受取人識別コードリーダ121は、バーコードリーダとなる。また、受取人識別コードが2次元コードである場合、受取人識別コードリーダ121は、2次元コードリーダとなる。
【0026】
封入物識別コードリーダ122は、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の封入物に印刷された封入物識別コードを読み取るコードリーダである。封入物識別コードリーダ122は、封入物に印刷された封入物識別コードを読み取って、封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを集計コード生成部130に送る。なお、封入物識別コードリーダ122は、本発明に係る封入物識別コード読取部の一例である。例えば、封入物識別コードがバーコードである場合、封入物識別コードリーダ121は、バーコードリーダとなる。また、封入物識別コードが2次元コードである場合、封入物識別コードリーダ121は、2次元コードリーダとなる。
【0027】
集計コード生成部130は、名寄せされた宛名用紙及び封入物のセット毎に、受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する処理部である。集計コード生成部130は、受取人識別データを受取人識別コードリーダ121から受け取る。また、集計コード生成部130は、封入物識別データを封入物識別コードリーダ122から受け取る。そして、集計コード生成部130は、これらデータを関連付けてコード化した集計コードを生成し、コード判定部に送る。
【0028】
マスタコード生成部140は、識別データ格納部110が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成する処理部である。マスタコード生成部140は、受取人識別データと、これに対応する封入物識別データとを識別データ格納部110から抽出し、これらデータを関連付けてコード化したマスタコードを生成し、コード判定部150に送る。
【0029】
コード判定部150は、集計コードとマスタコードとが一致するか否かを判定する処理部である。コード判定部150は、集計コード生成部130から集計コードを受け取る。また、コード判定部150は、マスタコード生成部140からマスタコードを受け取る。そして、コード判定部150は、これらコードが一致するか否かを判定し、判定結果を示すデータを判定結果データ出力部160に送る。
【0030】
判定結果データ出力部160は、コード判定部150が判定した結果を出力する処理部である。判定結果データ出力部160は、コード判定部150から判定結果を示すデータを受け取って、判定結果に応じた印刷が封筒になされるよう、印刷すべき情報を示すデータを外部の印刷手段に送る。外部の印刷手段は、例えば、熱転写プリンタ、インクジェットプリンタ、又はレーザプリンタ等のプリンタである。また、判定結果データ出力部160は、判定結果を示すデータが判定結果データ格納部170に格納されるよう、判定結果データを判定結果データ格納部170に送る。
【0031】
判定結果データ格納部170は、コード判定部150が判定した結果を格納するデータ格納部である。判定結果データ格納部170は、判定結果データ出力部160から判定結果データを受け取って格納する。判定結果データ格納部170は、判定結果データとして、判定結果の合否を示す情報のみを格納するようにしてもよいし、集計コードにおいてコード化されていた情報や、マスタコードにおいてコード化されていた情報等、コードの一致判定に比較された情報等を対応付けて格納するようにしてもよい。
【0032】
図3は、封入物検査システム100における封入物検査処理の流れの一例を示す図である。
封入物検査システム100における封入物検査処理が行われるにあたり、マスタコード生成部140は、識別データ格納部110が格納する受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成しておくものとする。マスタコードは、受取人識別コードや封入物識別コード、集計コードと同様、バーコードや2次元コード等である。但し、マスタコードは、後の処理で集計コードと一致するか否かの判定を行うため、集計コードと同じ型式のコードであることが好ましい。
【0033】
まず、封入物検査システム100の受取人識別コードリーダ121は、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る。(S101)。例えば、受取人識別コードリーダ121は、封入封緘機において、受取人識別コードを読み取ることができるように、名寄せ処理時又は名寄せ処理後に宛名用紙が通過する位置に設置される。受取人識別コードにおいてコード化されているデータは、例えば、受取人毎に割り当てられた識別子、受取人の氏名、受取人の住所等の情報からなる受取人を識別し得る受取人識別データに加え、この受取人宛の封筒の通数連番を示す通数連番データが関連付けられている。受取人識別コードは、例えば、宛名用紙の隅や裏側等のレイアウトに支障をきたさない位置に印刷されている。
【0034】
そして、封入物検査システム100の封入物識別コードリーダ122は、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る(S102)。例えば、封入物識別コードリーダ122は、封入封緘機において、受取人識別コードを読み取ることができるように、名寄せ処理時又は名寄せ処理後に各封入物が通過する位置に、個別に必要な数だけ設置される。封入物識別コードにおいてコード化されているデータは、例えば、封入物の種類毎に割り当てられた識別子や封入物の内容等の情報からなる封入物を識別し得る封入物識別データに加え、通数連番データや、封入物の1セットの枚数連番を示す枚数連番データが関連付けられている。封入物識別コードは、例えば、用紙の隅や裏側等の封入物のレイアウトに支障をきたさない位置に印刷されている。
【0035】
そして、封入物検査システム100の集計コード生成部130は、名寄せされた宛名用紙及び封入物のセット毎に、受取人識別コードリーダ121が読み取った受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データと、封入物識別コードリーダ122が読み取った封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データとを関連付けてコード化した集計コードを生成する(S103)。通常、封入封緘機では、名寄せした宛名用紙と封入物を1セットとして封入封緘処理が行われる。したがって、集計コード生成部130は、受取人識別コードリーダ121が読み取って送出する1つの受取人識別コードと、封入物識別コードリーダ122が読み取って送出する1又は複数の封入物識別コードとの組合せを、封入封緘機で名寄せされた1セットの処理と同期するようにして処理を進める。例えば、集計コード生成部130は、封入物識別コードリーダ122aと封入物識別コードリーダ122bから封入物識別データが送出され、封入物識別コードリーダ122cから封入物識別データが送出されていなくても、封入封緘機の1セットの処理の時間が経過すると同時に、その時間内に受け付けた受取人識別データと封入物識別データのみを関連付けて集計コードを生成する。集計コードは、受取人識別コードや封入物識別コードと同様、バーコードや2次元コード等である。
【0036】
そして、封入物検査システム100のコード判定部150は、集計コード生成部130が生成した集計コードと、マスタコード生成部140が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定する(S104)。コード判定部150は、集計コードとマスタコードとを比較して、互いの読取パターンが一致するか否かによって判定する。もしくは、コード判定部150は、集計コードとマスタコードとをそれぞれデコードして、互いのコードに含まれているデータの内容が一致するか否かによって判定するようにしてもよい。例えば、コード判定部150は、集計コード及びマスタコードにそれぞれ関連付けられている受取人識別データ、封入物識別データ、及び通数連番データがそれぞれ一致するか否かを判定するとともに、集計コードに関連付けられている枚数連番データによって示される枚数連番がすべて揃っているか否かを判定する。
【0037】
そして、集計コードとマスタコードとが一致している場合(S104:Yes)、判定結果データ出力部160は、検査に合格した旨を示す判定結果コードが封筒に印刷されるよう、判定結果コードを示すデータを外部の印刷手段に出力する(S105)。一方、集計コードとマスタコードとが一致していない場合(S104:No)、判定結果データ出力部160は、検査に合格していないことが目視にて認識できるような判定結果情報が封筒に印刷されるよう、判定結果情報を示すデータを外部の印刷手段に出力する(S106)。目視にて認識できるような判定結果情報は、例えば、「NG」や「不合格」等の文字列からなる情報とすることが考えられる。外部の印刷手段は、印刷結果を示す印刷結果コード、あるいは印刷結果情報を封筒に印刷することとなる。そして、判定結果データ出力部160は、判定結果データが判定結果データ格納部170に格納されるよう、判定結果データを判定結果データ格納部170に送る(S107)。
【0038】
このように、本実施形態に係る封入物検査システム100においては、これら一連の処理によって検査に合格したとされる封筒には判定結果コードが印刷される。この判定結果コードは、後にコードを読み取ることによって検査結果を知ることができるので、封入物に間違いのない封筒を発送し得ることを保証するものとなる。また、封入物検査システム100においては、判定結果を示すデータを残しておくことによっても、その信頼性が向上されることとなる。一方、封入物検査システム100においては、これら一連の処理によって検査に合格していないとされる封筒には、その旨を視認し得る情報が印刷される。これによって、封入封緘機を利用した作業を行う作業員等は、印刷結果情報が印刷された封筒があれば、これを再封入処理の工程にまわすことが容易となる。また、封入物検査システム100は、名寄せ処理時又は名寄せ処理後の宛名用紙や各封入物に印刷された識別コードから読み取ったデータと、予め格納している正確なデータとが一致するか否かを判定しているので、同じ重量や厚みで種類の異なる封入物が誤封入されても、その誤封入を確実に検知することができる。
【0039】
図4は、本発明の別の実施形態に係る封入物検査システム200の概要を示す図である。
封入物検査システム200は、封筒の受取人を識別する受取人識別データと、この受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データとを対応付けて識別データ格納部210に格納する。そして、封入物検査システム200は、受取人識別コードリーダ221により、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の宛名用紙に印刷された、受取人識別データをコード化した受取人識別コードを読み取る。そして、封入物検査システム200は、封入物識別コードリーダ222a〜c(以下、封入物識別コードリーダ222と総称する。)により、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の封入物に印刷された、封入物識別データをコード化した封入物識別コードを読み取る。
【0040】
そして、封入物検査システム200は、名寄せされた宛名用紙及び封入物のセット毎に、受取人識別コードリーダ221が読み取った受取人識別コードが示す受取人識別データと、封入物識別コードリーダ222が読み取った封入物識別コードが示す封入物識別データとを集計してコード化した集計コードを生成する。そして、封入物検査システム200は、集計コードを、封入封緘機の処理工程における封入処理後の封筒に印刷する。
【0041】
そして、封入物検査システム200は、集計コードリーダ240によって、封筒に印刷した集計コードを読み取る。そして、封入物検査システム200は、識別データ格納部210が格納する受取人識別データと、この受取人識別データと対応付けられた封入物識別データとをコード化したマスタコードを生成する。そして、封入物検査システム200は、集計コードリーダ240が読み取った集計コードと、マスタコードとが一致するか否かを判定し、この判定結果を示す判定結果データを生成する。そして、封入物検査システム200は、判定結果データを判定結果データ格納部270に格納する。また、封入物検査システム200は、判定結果を示す情報を外部の表示手段等に出力する。
【0042】
図5は、本実施形態に係る封入物検査システム200の機能構成の一例を示す図である。
封入物検査システム200は、識別データ格納部210、受取人識別コードリーダ221、封入物識別コードリーダ222、集計コード生成部230、集計コード印刷部231、集計コードリーダ232、マスタコード生成部240、コード判定部250、判定結果データ出力部260、及び判定結果データ格納部270を備える。
【0043】
識別データ格納部210、受取人識別コードリーダ221、封入物識別コードリーダ222、マスタコード生成部240、及び判定結果データ格納部270は、上述した実施形態における封入物検査システム100の識別データ格納部110、受取人識別コードリーダ121、封入物識別コードリーダ122、マスタコード生成部140、及び判定結果データ格納部170の構成と同様の構成であるため、詳細な説明を省略する。
【0044】
集計コード生成部230は、名寄せされた宛名用紙及び封入物のセット毎に、受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する処理部である。集計コード生成部230は、受取人識別データを受取人識別コードリーダ221から受け取る。また、集計コード生成部230は、封入物識別データを封入物識別コードリーダ222から受け取る。そして、集計コード生成部230は、これらデータを関連付けてコード化した集計コードを生成し、集計コードプリンタ231に送る。
【0045】
集計コードプリンタ231は、宛名用紙や各封入物が封入された封筒に集計コードを印刷するプリンタである。集計コードプリンタ231は、集計コード生成部230から集計コードを受け取って、宛名用紙や各封入物が封入された封筒に印刷する。なお、集計コードプリンタ231は、本発明に係る集計コード印刷部の一例である。集計コードプリンタは、例えば、熱転写プリンタ、インクジェットプリンタ、又はレーザプリンタ等のプリンタである。
【0046】
集計コードリーダ232は、宛名用紙や各封入物が封入された封筒に印刷された集計コードを読み取るコードリーダである。集計コードリーダ232は、宛名用紙や各封入物が封入された封筒に印刷された集計コードを読み取って、コード判定部250に送る。なお、集計コードリーダ232は、本発明に係る集計コード読取部の一例である。例えば、集計コードがバーコードである場合、集計コード読取部232は、バーコードリーダとなる。また、集計コードが2次元コードである場合、集計コードリーダ232は、2次元コードリーダとなる。
【0047】
コード判定部250は、集計コードとマスタコードとが一致するか否かを判定する処理部である。コード判定部250は、集計コードリーダ232から集計コードを受け取る。また、コード判定部250は、マスタコード生成部240からマスタコードを受け取る。そして、コード判定部250は、これらコードが一致するか否かを判定し、判定結果を示すデータを判定結果データ出力部260に送る。
【0048】
判定結果データ出力部260は、コード判定部250が判定した結果を出力する処理部である。判定結果データ出力部260は、コード判定部250から判定結果を示すデータを受け取って、判定結果を示すデータが判定結果データ格納部270に格納されるよう、判定結果データを判定結果データ格納部270に送る。また、判定結果データ出力部260は、判定結果を示す情報が表示されるよう、判定結果を示すデータを外部の表示手段に送る。外部の表示手段は、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のディスプレイである。
【0049】
図6は、封入物検査システム200における封入物検査処理の流れの一例を示す図である。
封入物検査システム200における封入物検査処理が行われるにあたり、マスタコード生成部240は、識別データ格納部210が格納する受取人識別データと、この受取人識別データと対応付けられた封入物識別データとをコード化したマスタコードを生成しておくものとする。なお、マスターコード生成部240の処理は、上述した実施形態におけるマスターコード生成部140の処理と同様の処理であるため、詳細な説明を省略する。
【0050】
まず、封入物検査システム200の受取人識別コードリーダ221は、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る。(S201)。そして、封入物検査システム200の封入物識別コードリーダ222は、封入封緘機の処理工程における名寄せ処理時又は名寄せ処理後の封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る(S202)。そして、封入物検査システム200の集計コード生成部230は、名寄せされた宛名用紙及び封入物のセット毎に、受取人識別コードリーダ221が読み取った受取人識別コードが示す受取人識別データと、封入物識別コードリーダ222が読み取った封入物識別コードが示す封入物識別データとを関連付けてコード化した集計コードを生成する(S203)。なお、これらS201〜S203の処理は、上述した実施形態におけるS101〜S103の処理と同様の処理であるため、詳細な説明を省略する。
【0051】
そして、封入物検査システム200の集計コード印刷部231は、集計コード生成部230が生成した集計コードを、封入封緘機の処理工程における封入処理後の封筒に印刷する(S204)。集計コード印刷部231は、封入封緘機において、集計コードを印刷することができるように、封入処理後に封筒が通過する位置に設置される。集計コードは、封筒のレイアウトに支障をきたさない位置、例えば、封筒の隅や裏側に印刷される。そして、封入物検査システム200の集計コードリーダ232は、集計コード印刷部231が封筒に印刷した集計コードを読み取る(S205)。集計コードリーダ232は、封入封緘機において、封筒に印刷された集計コードを読み取ることができるように、集計コードの印刷処理後に封筒が通過する位置に設置される。
【0052】
そして、コード判定部250は、集計コードリーダ232が読み取った集計コードと、マスタコード生成部240が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定し、この判定結果を示す判定結果データを生成する(S206)。なお、コード判定部250の処理は、上述した実施形態におけるコード判定部150の処理と同様の処理であるため、詳細な説明を省略する。
【0053】
そして、判定結果データ出力部260は、判定結果データが判定結果データ格納部270に格納されるよう、判定結果データを判定結果データ格納部270に送るとともに、判定結果が表示されるよう、判定結果データを外部の表示手段に送る(S207)。外部の表示手段は、判定結果データ出力部260から判定結果データを受け取ることによって、判定結果データによって示される判定結果を表示することとなる。
【0054】
本実施形態の封入物検査システム200においては、封筒に封入される宛名用紙や封入物の内容が正しいか否かにかかわらず、一旦、すべての封筒に集計コードが印刷されることとなる。そして、封入物検査システム200においては、その後、集計コードとマスタコードとが一致するか否かを判定し、その結果を外部の表示手段に表示することとした。したがって、封入封緘機を利用している作業者は、両コードが一致しない旨の結果が表示された場合、その封筒を封入封緘機から取り除き、封筒に印刷されている集計コードを読み取ることによって、誤封入の内容を確認することができる。
【0055】
ところで、上記いずれの実施形態においても、集計コードとマスタコードとが一致しない対象の封筒が検出された場合、封入封緘機を利用している作業者は、この封筒に正しい宛名用紙や封入物等を封入しなおさなければならない。このような場合、封入物検査システムにおいては、作業者は、宛名用紙及び各封入物に印刷されている各識別コードを、ハンディコードリーダによって読み取る。そして、ハンディコードリーダによって読み取られた各識別コードにおいてコード化されているデータと、マスタコードにおいてコード化されているデータとが一致する場合、再検査に合格したことを示す判定結果コードが封筒に印刷されるようにする。そして、判定結果データ格納部は、再検査によって合格したことを示す判定結果データを格納する。
【0056】
上述の封入物検査システム100又は封入物検査システム200を封入物検査装置として実施する場合、封入物検査装置は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した封入物検査処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。
【0057】
また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイルであってもよい。
【0058】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0059】
100 封入物検査システム
110 識別データ格納部
121 受取人識別コードリーダ
122 封入物識別コードリーダ
130 集計コード生成部
140 マスタコード生成部
150 コード判定部
160 判定結果データ出力部
170 判定結果データ格納部
200 封入物検査システム
210 識別データ格納部
221 受取人識別コードリーダ
222 封入物識別コードリーダ
230 集計コード生成部
231 集計コードプリンタ
232 集計コードリーダ
240 マスタコード生成部
250 コード判定部
260 判定結果データ出力部
270 判定結果データ格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
封入封緘機の封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査する封入物検査システムであって、
前記封筒の受取人を識別する受取人識別データと、当該受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データとを対応付けて格納する識別データ格納部と、
前記受取人識別データをコード化した受取人識別コードであって、前記封筒に封入される宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る受取人識別コード読取部と、
前記封入物識別データをコード化した封入物識別コードであって、前記封筒に封入される封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る封入物識別コード読取部と、
前記受取人識別コード読取部が読み取った受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び前記封入物識別コード読取部が読み取った封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する集計コード生成部と、
前記識別データ格納部が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成するマスタコード生成部と、
前記集計コード生成部が生成した集計コードと、前記マスタコード生成部が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定するコード判定部と、
前記コード判定部が判定した判定結果を示すデータを出力する判定結果データ出力部と
を備える封入物検査システム。
【請求項2】
前記判定結果データ出力部は、前記コード判定部が判定した判定結果が封筒に印刷されるよう、当該判定結果を示すデータを外部の印刷手段に出力する請求項1に記載の封入物検査システム。
【請求項3】
前記集計コードと前記マスタコードとが一致すると前記コード判定部が判定した場合、前記判定結果データ出力部は、当該判定結果を示す判定結果コードが封筒に印刷されるよう、当該判定結果を示すデータを外部の印刷手段に出力し、
前記集計コードと前記マスタコードとが一致しないと前記コード判定部が判定した場合、前記判定結果データ出力部は、当該判定結果が目視認識し得る情報が封筒に印刷されるよう、当該判定結果を示すデータを外部の印刷手段に出力する請求項2に記載の封入物検査システム。
【請求項4】
前記集計コード生成部が生成した集計コードを封筒に印刷する集計コード印刷部と、
前記集計コード印刷部が印刷した集計コードを読み取る集計コード読取部と
を更に備え、
前記コード判定部は、前記集計コード読み取り部が読み取った集計コードと、前記マスタコード生成部が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定する請求項1に記載の封入物検査システム。
【請求項5】
前記マスタコードと一致しないと前記コード判定部が判定した集計コードが印刷されている封筒に再封入される宛名用紙に印刷された受取人識別コード、及び当該封筒に再封入される封入物に印刷された封入物識別コードを総て読み取る総識別コード読取部
を更に備え、
前記集計コード生成部は、前記総識別コード読取部が読み取った受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを再生成し、
前記コード判定部は、前記集計コード生成部が再度生成した集計コードと、前記マスタコード生成部が生成したマスタコードとが一致するか否かを再判定し、
前記判定結果データ出力部は、前記コード判定部が再判定した判定結果が封筒に再印刷されるよう、当該判定結果を示すデータを外部の印刷手段に出力する請求項3又は4に記載の封入物検査システム。
【請求項6】
前記識別データ格納部は、前記受取人識別データと、前記封入物識別データとの対応に加え、当該受取人宛の封筒の通数連番を示す通数連番データとを更に対応付けて格納し、
前記受取人識別コード読取部が読み取る受取人識別コードは、前記受取人識別データに加え、前記通数連番データが関連付けられてコード化されたものであり、
前記封入物識別コード読取部が読み取る封入物識別コードは、前記封入物識別データに加え、前記通数連番データ及び前記枚数連番データが関連付けられてコード化されたものであって、
前記集計コード生成部は、前記受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ及び通数連番データと、前記封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データ及び通数連番データ並びに枚数連番データとを関連付けてコード化した集計コードを生成し、
前記マスタコード生成部は、前記識別データ格納部が格納している受取人識別データ、封入物識別データ、及び通数連番データを関連付けてコード化したマスタコードを生成し、
前記コード判定部は、前記集計コード及び前記マスタコードにそれぞれ関連付けられている受取人識別データ、封入物識別データ、及び通数連番データがそれぞれ一致するか否かを判定するとともに、前記集計コードに関連付けられている枚数連番データによって示される枚数連番がすべて揃っているか否かを判定する請求項1乃至5のいずれかに記載の封入物検査システム。
【請求項7】
前記コード判定部が判定した判定結果を示すデータを格納する判定結果データ格納部
を更に備え、
前記判定結果データ出力部は、前記判定結果を示すデータが前記判定結果データ格納部に格納されるよう、当該判定結果を示すデータを前記判定結果データ格納部に出力する請求項1乃至6のいずれかに記載の封入物検査システム。
【請求項8】
封入封緘機の封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査する封入物検査方法であって、
前記封筒の受取人を識別する受取人識別データと、当該受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データとを対応付けて識別データ格納部に格納する識別データ格納ステップと、
前記受取人識別データをコード化した受取人識別コードであって、前記封筒に封入される宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る受取人識別コード読取ステップと、
前記封入物識別データをコード化した封入物識別コードであって、前記封筒に封入される封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る封入物識別コード読取ステップと、
前記受取人識別コード読取ステップにおいて読み取られた受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び前記封入物識別コード読取ステップにおいて読み取られた封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する集計コード生成ステップと、
前記識別データ格納部が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成するマスタコード生成ステップと、
前記集計コード生成ステップにおいて生成された集計コードと、前記マスタコード生成ステップにおいて生成されたマスタコードとが一致するか否かを判定するコード判定ステップと、
前記コード判定ステップにおいて判定された判定結果を示すデータを出力する判定結果データ出力ステップと
を備える封入物検査方法。
【請求項9】
封入封緘機の封入処理によって封筒に封入された封入物の内容が正しいか否かを検査する封入物検査装置であって、
前記封筒の受取人を識別する受取人識別データと、当該受取人宛の封筒に封入されるべき封入物を識別する封入物識別データとを対応付けて格納する識別データ格納部と、
前記受取人識別データをコード化した受取人識別コードであって、前記封筒に封入される宛名用紙に印刷された受取人識別コードを読み取る受取人識別コード読取部と、
前記封入物識別データをコード化した封入物識別コードであって、前記封筒に封入される封入物に印刷された封入物識別コードを読み取る封入物識別コード読取部と、
前記受取人識別コード読取部が読み取った受取人識別コードにおいてコード化されている受取人識別データ、及び前記封入物識別コード読取部が読み取った封入物識別コードにおいてコード化されている封入物識別データを関連付けてコード化した集計コードを生成する集計コード生成部と、
前記識別データ格納部が格納している受取人識別データ及び封入物識別データを関連付けてコード化したマスタコードを生成するマスタコード生成部と、
前記集計コード生成部が生成した集計コードと、前記マスタコード生成部が生成したマスタコードとが一致するか否かを判定するコード判定部と、
前記コード判定部が判定した判定結果を示すデータを出力する判定結果データ出力部と
を備える封入物検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−161422(P2011−161422A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30494(P2010−30494)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(390039240)株式会社イセトー (7)
【Fターム(参考)】