説明

導電率測定装置及び液体処理装置

少なくとも、電気伝導性液体の充填高さの決定のための導電率測定装置(1)が開示される。この装置には、少なくとも1つのキャリア本体(12)と、垂直方向に延び、第1の端部(42)及び第2の端部(44)を有する少なくとも2つの電極(40a、b)とを有する測定素子(10)が設けられており、電極(40a、b)は、第1の端部(42)の領域に少なくとも1つの遮蔽された領域(22)を有し、各電極(40a、b)が、少なくとも第1及び第2の露出した接触面(46、52)を有し、各々が、遮蔽された領域(22)に隣接している。また、このような導電率測定装置(1)を備えた液体処理装置(70)もまた開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段に係る導電率測定装置に関する。また、本発明は、請求項25の前段に係る液体処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような導電率測定装置は、特に、例えば、水のろ過装置中で、水の充填レベルを測定するための、また、対応するフロー体積(flow volume)を決定するために使用される。
【0003】
導電率測定装置は、DE102005035045A1から知られており、この装置は、充填レベルを決定するとき、容器の形状を考慮に入れるために、垂直方向に延び、かつ上部に向かって広がっているキャリア本体の対向側部に電極を有する測定素子を有する。一実施の形態はまた、垂直方向に延びたロッド形状の電極であり、また、容器の壁は、指数関数に従う。
【0004】
EP1589325A2は、底部から上部へと連続している接触面を有し、同様にロッド形状の電極を有する測定素子を備えた導電率測定装置を開示している。
【0005】
このような電極を用いて、充填レベルの高さを連続的に決定することが可能である。
【0006】
充填レベルの測定の開始時に、例えば、充填高さを測定するときの補正ファクタのような値を与えるために、液体の品質パラメータを決定することがしばしば望まれる。
【発明の概要】
【0007】
それ故、本発明の目的は、測定の間に充填レベルを上昇されたことによって測定に誤りが生じることなく、少なくとも1つの液体のパラメータを決定することが可能な導電率測定装置を提供することである。また、本発明の目的は、これに関して改良された液体処理装置を示すことである。
【0008】
この問題は、少なくとも、請求項1の特徴に係る電気伝導性液体の充填高さの決定のための導電率測定装置で解決される。
【0009】
電極は、第1の端部の領域に少なくとも1つの遮蔽された領域を有し、各電極は、少なくとも第1及び第2の露出した接触面を有し、各々が、前記遮蔽された領域に隣接し、前記遮蔽された領域の垂直方向の寸法は、前記第1の接触面の垂直方向の寸法よりも大きい。
【0010】
測定素子の垂直な構成では、前記第1の接触面は、底部にあり、前記第2の接触面は、上部にある。前記遮蔽された領域は、2つの露出した接触面の間に配置されている。
【0011】
前記遮蔽された領域が、充填レベルの測定が始まる前にこの測定を果すのに十分な時間を与えるので、高精度での充填レベルの測定の開始の前に、前記第1の露出した接触面が、このようなパラメータ測定を行うために使用されることができることがわかっている。
【0012】
それ故、前記第1の接触面の垂直方向の寸法は、好ましくは、液体の所望のパラメータを決定するための充填測定時間が、前記第1の接触面の完全な接触までに経過している時間よりも長いように、十分に小さいように選択されることができる。また、遮蔽された領域の垂直方向の寸法は、第2の接触面が充填レベルに達せられる前に測定プロセスが完成するように、十分に大きくすべきである。
【0013】
他方では、遮蔽された領域の垂直方向の寸法は、できるだけ小さくされるべきであり、この結果、充填レベルの測定が、できるだけ下で、第2の接触面の接触によって実行されることができる。
【0014】
例えば、パラメータ測定のために20msが必要であれば、20ms未満の充填レベルの変化は、第1の接触面の完全な接触につながる。他方では、遮蔽された領域の垂直方向の寸法は、充填レベルの変化が第2の接触面に達するのに20msよりも長い時間を必要とするのに十分な長くされなければならない。
【0015】
それ故、充填レベルの時間の変化に第1の接触面の垂直方向の寸法及び遮蔽された領域の垂直方向の寸法を合わせることが好ましい。
【0016】
従って、少なくとも、遮蔽された領域の垂直方向の寸法は、充填レベルが上昇する速度及びパラメータ測定の時間から決定することができる。
【0017】
さらに、遮蔽された領域の垂直方向の寸法は、第2の接触面の垂直方向の寸法よりも小さいことが好ましい。前記第2の接触面の垂直方向の寸法は、好ましくは、導電率測定装置が配置される液体の容器の垂直方向の寸法に向き合わせされている。
【0018】
好ましくは、電極は、遮蔽された領域のキャリア本体に完全に埋設されている。これは、液体が、この遮蔽された領域で電極と接触する可能性がないという効果を奏し、この結果、パラメータ測定の誤りは生じないことができる。
【0019】
好ましくは、第1の露出した接触面は、少なくとも、電極の第1の端部に端面を有する。この端面は、水平方向にのみ延び、垂直方向の要素がないので、十分な接触のための時間が非常に短く、この結果、所望のパラメータを決定するとき、よい測定精度が達成される。
【0020】
さらに、露出した接触面のこの部分の垂直方向の寸法が、充填レベルの時間の変化に関する上述の基準を満たすならば、第1の接触面の一部として端面の領域に側面を含むことも可能である。
【0021】
他の実施の形態によれば、電極は、遮蔽された領域の下端を超えて、キャリア本体から下向きに突出していることができる。この実施の形態では、同様に、電極の側面の垂直方向の寸法が、所望の測定精度を達成するのに十分小さいようにされなければならない。
【0022】
他の実施の形態によれば、チャネルは、電極を収容するように、キャリア本体の領域に形成され、また、電極は、これらチャネルの後ろに設定されている。充填プロセスの開始時には、液体は、これらチャネルの内部で上昇し、電極の端面と接触する。この実施の形態は、上昇している液体の波動が、測定精度に影響を与えないという効果を奏する。チャネルは、好ましくは、電極の端面に達するために、チャネルの内部の問題なく液体が上昇することができるようなサイズであるべきである。
【0023】
他の実施の形態によれば、前記第1の露出した接触面は、電極の第1の端部の領域の側面であることができる。この実施の形態では、端面は、好ましくは、遮蔽されている。
【0024】
好ましくは、前記2つの電極の前記第1の露出した側面の接触面は、互いに対向して配置されている。従って、これら表面は、保護領域に配置され、この結果、しぶきの水等が測定値の誤りをもたらすことができない。
【0025】
さらなる実施の形態によれば、前記第1の露出した側面は、端面から所定の距離のところに配置され、端面は、好ましくは、遮蔽されている。これは、第1の接触面が特定の充填レベルの後にのみ液体と接触するという効果を奏する。そして、はじめの液体の注入中のいかなる波動も、充填レベルが上昇するのに従って静まり、この結果、誤った測定は起こりえない。
【0026】
前記第2の露出した接触面は、好ましくは、電極の側面である。前記第2の露出した外側面は、前記遮蔽された領域から電極の前記第2の端部の領域に及び、充填の高さを決定するために使用される。この第2の接触面の垂直方向の寸法は、導電率測定装置が配置される容器の高さに依存する。
【0027】
好ましくは、電極は、これらの全長に沿って一定の断面を有し、前記断面は、例えば、円形であることができる。これは、電極の生産を単純化する。前記電極は、好ましくは、ロッド形状である。
【0028】
さらなる実施の形態によれば、前記キャリア本体は、キャリアプレートであり、また、電極は、前記キャリアプレートの平面で互いの側面に沿って配置されている。共通のキャリアプレートに電極を設けることによって、それぞれの液体の容器中に容易に配置されることができるユニットが形成されるという効果を奏する。
【0029】
好ましくは、前記キャリア本体は、前記電極の間の下端に凹部を有する。このようにして、2つの脚が形成され、電極の下端のセグメントは、好ましくは、前記遮蔽された領域に収容される。
【0030】
前記凹部は、誤った測定をもたらしうる液体膜が、2つの電極間に、特に、これらの端面の間に形成されることができないという効果を奏する。この配置は、同様に、液体の排出にも好都合である。
【0031】
破壊を伴う流体膜を防ぐための他の実施の形態は、キャリア本体の下端が傾斜しているものを提供する。
【0032】
この傾斜は、好ましくは、キャリアプレートの横断方向であり、残っている液体の排出にも好都合である。
【0033】
前記電極は、金属、特に鋼からなることができる。
【0034】
さらに、電気伝導性のプラスチックから電極を形成する可能性も存在する。前記キャリア本体は、電極の材質にかかわらず、電気非伝導性のプラスチックから形成されることができる。
【0035】
プラスチックの使用は、液体の排出が、疎水性添加剤によって好都合であることができるという効果を奏し、この結果、測定の誤りが防がれる。
【0036】
装置は、さらに、好ましくは、評価ユニットを有し、この評価ユニットは、好ましくはまた、電源を含んでいる。
【0037】
前記評価ユニットは、外側に位置されることができる。さらに、前記評価ユニットを測定素子に組み込むこともまた可能であり、この結果、コンパクトな素子が達成され、これは、液体の容器に容易に取り付けることができる。
【0038】
本発明は、さらに、処理されていない液体を収容するための第1の容器と、処理された液体を収容するための第2の容器と、導電率測定装置とを具備し、前記導電率測定装置は、少なくとも1つのキャリア本体と、垂直方向に延び、第1及び第2の端部を有する少なくとも2つの電極とを有する、液体処理装置に関し、前記電極は、前記第1の端部の領域に少なくとも1つの遮蔽された領域を有し、各電極は、少なくとも第1及び第2の露出した接触面を有し、各々が、前記遮蔽された領域に隣接している。
【0039】
前記電極の第2の接触面は、好ましくは、液体のしぶき及び波から保護される前記容器中に設けられることができる。これに関して、測定素子は、前記容器の壁の隣に配置されることができる。また、前記電極の第2の露出した接触面は、壁に面することができる。
【0040】
他の実施の形態によれば、遮断壁が、水のはね返りから保護するように、前記容器中に設けられることができる。このような遮断壁は、例えば、前記容器中に配置された仕切壁によって実施されることができる。
【0041】
好ましい液体処理装置は、水処理装置、特に、水ろ過装置(water filter device)である。
【0042】
本発明の例示的な実施の形態が、図面を参照してさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、測定素子を備えた導電率測定装置の側面図である。
【図2】図2は、図1の測定素子の端面の上面図である。
【図3】図3は、図1に示される測定素子を通るIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図4は、さらなる一実施の形態に係る導電率測定装置の側面図である。
【図5】図5は、さらなる一実施の形態に係る測定素子の側面図である。
【図6】図6は、さらなる一実施の形態に係る測定素子の側面図である。
【図7】図7は、図6に係る測定素子のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図8は、他の実施の形態に係る導電率測定装置の正面図である。
【図9】図9は、図8に示される導電率測定装置の後面図である。
【図10】図10は、水処理装置の垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、測定素子10を有する導電率測定装置1の前側面32を示しており、これは、コネクタ62によって評価ユニット60に接続されている。評価ユニット60は、好ましくは、さらに、それ自身の電源を含む。
【0045】
前記測定素子は、2つの電極40a、bが配置されたキャリア本体12を有する。キャリア本体12及び両電極40a、bは、垂直方向に延びている。
【0046】
両電極40a、bは、第1の露出した接触面46を有し、ここに示される実施の形態では、これは、ここに、両電極40a、bの端面48によって形成されている。両電極40a、bは、これらの第1の端部42で、キャリア本体12の底端部と同一平面にある。上向きに、遮蔽された領域22が、前記第1の露出した接触面46に続いている。遮蔽された領域22を通って延びている両電極40a、bが、破線で示される。上向きに、第2の露出した接触面52が続いており、これは、両電極40a、bの外面53によって形成されている。両電極40a、bは、キャリア本体12の上端14まで延びており、コネクタ62に接続されている。
【0047】
両電極40a、bは、第2の露出した接触面52の領域で前記キャリア本体に部分的に埋設されており、この結果、両電極の裏側面34もまたこの領域で覆われている。図1には、測定素子の前側面32が示される。
【0048】
測定される液体との第1の接触が、第1の露出した接触面46を介して起こり、この結果、第1の測定は、その液体のパラメータを決定するために果されることができる。充填レベルが上昇するのに従って(図10も参照)、その上の領域22で両電極がシールドされるので、第1の露出した面の接触に対して変化はない。充填レベルが前記遮蔽された領域22の上端24に達したときのみ、第2の露出した接触面52が接触して、充填レベルの高さを決定するためのさらなる測定を果すことができる。
【0049】
充填レベルが前記遮蔽された領域22の下端26から上端24まで上昇するまでに所定の時間が必要とされ、また、これは、2つの電極40a、bの端面48のところでの測定のために使用されることができる。前記遮蔽された領域22の垂直方向の寸法は、十分に大きく選択されるので、端面48のところでのこの測定のために十分な時間が利用可能である。
【0050】
図2は、測定素子10の底面図である。見られることができるように、両電極40a、bは、キャリア本体12中に完全に埋設されており、端面48のみが露出されている。
【0051】
図3は、図1に示される装置を通るIII−III線に沿った断面図である。見られることができるように、両電極40a、bは、円形の断面を有しており、キャリア本体12中の一部に埋設されている。両電極40a、bの他の部分は、露出されており、接触面52及び53を形成している。
【0052】
図4は、図1に示される実施の形態とは異なる他の実施の形態を示しており、ここでは、両電極40a、bが下端42のところで短くされている。キャリア本体12の内部には、前記遮蔽された領域22に位置されたチャネル28a、bがあり、端面48は、これらチャネル28a、bの内部に位置されている。はじめに測定される液体は、端面48と接触するまで、チャネル28a、bの内部で上昇する。チャネル28a、bへの液体の浸透を容易にするために、通気孔が設けられることができる(図示されない)。また、この実施の形態では、前記遮蔽された領域22の垂直方向の寸法は、充填プロセスの速度に合わせられている。
【0053】
図5は、キャリア本体12の下端16のところに傾斜面17を有する他の実施の形態を示している。これは、流体膜が、両電極40a、bの端面48の間に形成されるのを防ぐ。キャリア本体12の下側の端面の傾斜した形のおかげで、残っている液体は、問題なく排出されることができる。
【0054】
ここに示される実施の形態では、2つの電極40a、bは、キャリア本体12の下端16を超えて下方に突出している。傾斜面17のために、両電極40a、bの第1の端部42は、同一のサイズの第1の接触面48を確実にするために、高さを調整されている。端面48だけでなく、両電極40a、bの隣接している側面もまた、第1の自由接触面として機能する。これらの側面の垂直方向の寸法は、単に短くてもよいし、時間にわたる充填レベルの変化を考慮に入れて、必要な測定時間に適切に合わせられなければならない。充填レベルは、できるだけ早く前記遮蔽された領域に達しなければならず、この結果、第1の2つの露出した接触面を使用した測定は、液体の充填レベルを上昇させることによって影響されない。
【0055】
図6は、他の実施の形態を示しており、遮蔽された領域22はまた、両電極40a、bの端面48をさらに含む。端面48のちょうど上の電極の側面50は、第1の露出した接触面として設けられている。ここに示される実施の形態では、キャリア本体12は、ウィンドウ36を有し、この結果、側面50によって形成された第1の2つの接触面46は、互いに対向して配置されている。この配置は、第1の2つの露出した接触面46が静かな液体(calm liquid)の領域に配置され、波動又はしぶきの水が誤りのある測定値につながらないという効果を奏する。
【0056】
図7は、ウィンドウ36の領域での測定素子10のこの下側領域を通る線VII−VIIに沿った断面を示している。見られることができるように、ここでは、同様に、両電極40a、bは、円形の断面を有しており、キャリア本体12中の一部に埋設されている。
【0057】
図8は、他の実施の形態を示しており、測定素子10は、遮蔽された領域22の全体をほとんどにわたって垂直方向に延びている凹部38を有する。このようにして、2つの脚体39a、bが形成され、これは、基本的に遮蔽された領域22を含む。
【0058】
測定素子10の下側では、両電極40a、bの2つの側面48が見られることができる。
【0059】
キャリア本体12は、前の実施の形態でのように、ほぼプレート状の要素として示される。前の実施の形態に反して、キャリア本体は、2つの溝18、20を有し、両電極40a、bは、この中に配置されている。かくして、2つの露出した接触面52は、液体のしぶき及びはね返りからさらに保護される。
【0060】
測定素子10の裏側面34が、図9に示される。
【0061】
図8並びに図9に係る実施の形態は、評価ユニット60を示しており、これは、測定素子10の一体的な構成部として設けられ、キャリア本体12の上端に配置されている。
【0062】
図10は、水処理装置70を示している。これは、水の漏斗(funnel)を備えた水ろ過装置であり、この水の漏斗は、第1の容器72を形成している。この第1の容器72は、第2の容器86(の中)に配置され、ピッチャーを形成している。第1の容器の底部80には、フィルタカートリッジ84がある。ろ過される液体92は、ふた74の開口76に注入される。液体は、フィルタカートリッジ84を通過して、そこにろ過される。ろ過された水94が、底部88を備えた第2の容器86の中へと、フィルタカートリッジ84の下側を通過し、そこに集められる。第1の容器72中では、右壁82に隣接して、導電率測定装置1が概略的に示される。評価ユニット60は、ふた74の領域に配置され、また、好ましくは、上から見ることが可能な表示ユニットを含む。この表示ユニットは、好ましくは、フィルタカートリッジを通って流れた水の容積と、フィルタカートリッジの消耗との少なくとも一方を表示する。前の実施の形態で特定されるような測定素子10は、評価ユニット60から下向きに延びている。見られることができるように、露出した接触面52を有する前側面32は、右壁82に面している。矢印78で示されるような、ふた74の開口76を通って注入されるときに起こり得るしぶきの水及びはね返る水は、最悪でも、測定素子10の裏側面34に対してはね、かくして、前側面32の露出した接触面52に達しない。しぶきの水78及びはね返る水による測定された値の誤りは、大部分は回避される。
【0063】
他の実施の形態は、導電率測定装置1もまた第2の容器86内に設けられているものを提供する。このさらなる実施の形態を説明するために、裏側面34は、第2の容器86の壁90に向かって向けられ、また、露出した接触面を支持している前側面32は、容器の内部に導かれる。フィルタカートリッジ84から出ることによって測定素子10から離れうるしぶきの水78を保つために、第2の容器86は、下側領域に仕切壁96を有し、これは、装置1の前側面32全体をほぼ覆っている。
【符号の説明】
【0064】
1…導電率測定装置、10…測定素子、12…キャリア本体、14…上端、16…下端、17…傾斜面、18…溝、20…溝、22…遮蔽された領域、24…遮蔽された領域の上端、26…遮蔽された領域の下端、28a、b…チャネル、30…入口開口、32…前側面、34…裏側面、35…キャビティ、36…ウィンドウ、38…凹部、39a、b…脚、40a、b…電極、42…第1の端部、44…第2の端部、46…第1の露出した接触面、48…端面、50…側面、52…第2の露出した接触面、53…側面、60…評価ユニット、62…コネクタ、70…液体処理装置、72…第1の容器、74…ふた、76…注入開口、78…しぶきの水及びはね返る水、80…第1の容器の底部、82…第1の容器の右壁、84…フィルタカートリッジ、86…第2の容器、88…第1の容器の底部、90…第2の容器の壁、92…ろ過されていない水/液体、94…ろ過された水/液体、96…仕切壁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのキャリア本体(12)と、
垂直方向に延び、第1の端部(42)及び第2の端部(44)を有する少なくとも2つの電極(40a、b)とを有する測定素子(10)を用いて、少なくとも、電気伝導性液体の充填高さの決定をするための導電率測定装置(1)において、
前記電極(40a、b)は、前記第1の端部(42)の領域に少なくとも1つの遮蔽された領域(22)を有し、
各電極(40a、b)が、少なくとも第1及び第2の露出した接触面(46、52)を有し、各々が、前記遮蔽された領域(22)に隣接し、
前記遮蔽された領域(22)の垂直方向の寸法が、前記第1の露出した接触面(46)の垂直方向の寸法よりも大きいことを特徴とする導電率測定装置(1)。
【請求項2】
前記第1の露出した接触面(46)の垂直方向の寸法と、前記遮蔽された領域(22)の垂直方向の寸法とが、前記充填レベルの時間変化に合わせられていることを特徴とする請求項1の装置。
【請求項3】
前記遮蔽された領域(22)の垂直方向の寸法が、前記第2の露出した接触面(52)の垂直方向の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2の装置。
【請求項4】
前記電極(40a、b)は、前記遮蔽された領域(22)で前記キャリア本体(12)に完全に埋設されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1の装置。
【請求項5】
前記第1の露出した接触面(46)は、前記電極(40a、b)の前記第1の端部(42)に少なくとも1つの端面(48)を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1の装置。
【請求項6】
前記電極(40a、b)は、前記遮蔽された領域(22)の下端(26)を超えて、前記キャリア本体(12)から下向きに突出していることを特徴とする請求項5の装置。
【請求項7】
チャネル(28a、b)が、前記電極(40a、b)を収容するように、前記キャリア本体(12)の前記遮蔽された領域(22)に形成されており、
前記電極(40a、b)は、前記チャネル(28a、b)の後ろに設定されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1の装置。
【請求項8】
前記第1の露出した接触面(46)は、前記電極(40a、b)の前記第1の端部(40)の領域で前記電極(40a、b)の側面(50)であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1の装置。
【請求項9】
前記2つの電極(40a、b)の前記第1の露出した側面(50)は、互いに対向して配置されていることを特徴とする請求項8の装置。
【請求項10】
前記第1の露出した側面(50)は、端面(48)から所定の距離のところに配置されていることを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1の装置。
【請求項11】
前記第2の露出した接触面(52)は、各時間で、前記電極(40a、b)の側面(53)であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1の装置。
【請求項12】
前記第2の露出した接触面(52)は、前記遮蔽された電極(22)から前記電極(40a、b)の前記第2の端部(44)の領域に延びていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1の装置。
【請求項13】
前記電極(40a、b)は、これらの全長に沿って一定の断面を有することを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1の装置。
【請求項14】
前記キャリア本体(12)は、キャリアプレートであり、
前記電極(40a、b)は、前記キャリアプレートの平面で互いに側面に沿って配置されていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1の装置。
【請求項15】
前記キャリア本体(12)は、前記電極(40a、b)の間の下端(16)に凹部(38)を有することを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1の装置。
【請求項16】
前記キャリア本体(12)の下端(16)は、傾斜していることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1の装置。
【請求項17】
前記電極(40a、b)は、金属からなることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1の装置。
【請求項18】
前記電極(40a、b)は、電気伝導性のプラスチックからなることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1の装置。
【請求項19】
前記キャリア本体(12)は、電気非伝導性のプラスチックからなることを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1の装置。
【請求項20】
前記プラスチックは、少なくとも1つの疎水性活性添加剤を含むことを特徴とする請求項18又は19の装置。
【請求項21】
評価ユニット(60)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし20のいずれか1の装置。
【請求項22】
前記評価ユニット(60)は、電源を有することを特徴とする請求項21の装置。
【請求項23】
前記評価ユニット(60)は、前記測定素子(10)に組み込まれていることを特徴とする請求項21又は22の装置。
【請求項24】
処理されていない液体を収容するための第1の容器(72)と、
処理された液体を収容するための第2の容器(86)と、
導電率測定装置(1)とを具備し、
前記導電率測定装置(1)は、
少なくとも1つのキャリア本体(12)と、
垂直方向に延び、第1の端部(42)及び第2の端部(44)を有する少なくとも2つの電極(40a、b)とを有する、液体処理装置(70)であって、
前記電極(40a、b)は、前記第1の端部(42)の領域に少なくとも1つの遮蔽された領域(22)を有し、
各電極(40a、b)は、少なくとも第1及び第2の露出した接触面(46、52)を有し、各々が、前記遮蔽された領域(22)に隣接していることを特徴とする液体処理装置(70)。
【請求項25】
前記電極(40a、b)の前記第2の露出した接触面(52)は、液体のしぶき又ははね返る水から保護されるように、前記容器(72、86)内に配置されていることを特徴とする請求項24の装置。
【請求項26】
前記測定素子(10)は、前記容器(72、86)の壁(82、90)の隣に配置されており、
前記電極(40a、b)の前記第2の露出した面(52)は、前記壁(82、90)に面していることを特徴とする請求項24又は25の装置。
【請求項27】
遮断壁が、水のしぶき又ははね返る水から保護するように、前記容器(72、86)中に設けられていることを特徴とする請求項24ないし26のいずれか1の装置。
【請求項28】
仕切壁(96)が、前記遮断壁として前記容器(72、96)中に配置されていることを特徴とする請求項27の装置。
【請求項29】
水処理装置であることを特徴とする請求項24ないし28のいずれか1の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−511706(P2012−511706A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540080(P2011−540080)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066748
【国際公開番号】WO2010/066798
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(599055784)ブリタ ゲーエムベーハー (18)
【Fターム(参考)】