説明

尾体揺動・走行動物玩具

【課題】本発明は、尾体を揺動して軌道盤上を走行する走行動物玩具の提供にある。
【解決手段】外殻体の後端に、基端が軸支されて後方へ突出し、上下に揺動する尾体を具備し、外殻体の前部の底面部に、軌道盤の軌条溝に嵌合して走行方向を誘導する誘導車輪を具備し、外殻体の後部の底面部に、軌道盤の上面に接面し前進させる駆動車輪を具備してなる尾体揺動・走行動物玩具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尾体を揺動して軌道盤上を軌条溝に沿って走行する走行動物玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、機枠26に尾振動機構としての駆動軸61が回動自在に横架され、この駆動軸61の略中間部に切換歯車56が係脱自在に噛合する駆動歯車62が止着され、この駆動軸61の一端部には尾振動機構としての円盤63が一体に止着されるとともに、この駆動軸61の他端部に形成したストッパー64が機枠26の外方に突出され、前記円盤63の偏心位置と上記尾体7のコイルスプリング32を止着した駒体31の突片65との間に尾振動機構としての連動杆66の両端部が回動自在に挿着されてなる尾体7を揺動する動物玩具が提案されている。
【0003】
特許文献2には、胴外皮体7の尻部に筒型台座を設け、尾保形部材となるコイルスプリング74と、その一面側に一定の間隔でガイド環69が列設された帯状の尾芯板70を、そのコイルスプリング74内に挿通配置して前記筒型台座に取付け、前記列設したガイド環69には、操作用紐73を前記筒型台座の連通孔を通じて胴体外皮体7より挿通し、この操作用紐73の先端を、帯状の尾芯板70の先端に位置するガイド環69に結着し、前記胴外皮体7内に配備した機枠11の一側に突出する回転クランクピン57に一端が回転自在に連結し、他端を基端が前記機枠11に配備される支軸65に回動自在に支承される伸縮板64に連結し、前記クランクピン57の回転で伸縮板64を、基端を中心に往復動し、この伸縮板64の先端に連繋する前記操作用紐73をその作動で牽引するときは、帯状の尾芯板70を湾曲し、その外側のコイルスプリング74を追従湾曲し、その作動で前記操作用紐73を緩めるとき、帯状の尾芯板70及びコイルスプリング74の弾性復帰力で直線状に伸長し、尾体Dを揺動する尾体作動の動物玩具が提案されている。
【0004】
特許文献3には、胴体部2の後端に上下に揺動するように軸ピン6で尾部7を枢着し、前輪車軸8の斜め上方部分を横切るように機枠8に挿通して軸23を配備し、この軸23は、機枠8の内部に挿通した部分に小径ギヤ24と、大径ギヤ25とを固定し、機枠8の一方の側壁から外部へ突出した軸端には、受動ギヤ11と噛合するピニオンギヤ26を固定し、機枠8の他方の側壁から外部へ突出した軸端には、円板27を偏心回転するように固定し、原動機の回転力を受けて回転し、尾部7を駆動する駆動板58は、前端には、前記偏心回転する円板27を嵌合する縦長の長孔59を設け、後端には、尾部7から前方に向けて突出した連結板60に設けた連結軸61に掛けるフック部62を設け、円板27の偏心回転運動を玩具本体1の前後方向の往復運動に変換して尾部7を揺動作動する尾体作動の動物玩具が提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開昭61−128992号公報
【特許文献2】実開昭61−200097号公報
【特許文献3】実開平4−104895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1の尾体を揺動作動する動物玩具は、回転を往復動に確実に変換し、高速に振動させるものであるが、歩行型シール動物玩具の内部機構にふさわしい堅牢性と耐久性が求められ、コスト高は免れないものである。
【0007】
前記特許文献2の尾体作動の動物玩具は、尾体の作動が本物の動きに迫る真実感の高いものであるが、その構造が複雑であるためコスト高となる点と、故障の発生率が高い点に難点があった。
【0008】
前記特許文献3の尾体作動の動物玩具は、偏心に軸支される円板と嵌合する長孔が駆動板の一端に設けられるから、駆動板の組付けが横方向からに限定され、上方から下方へ移動に組み付けることができないものである。また、駆動板の他端にフックを設け、このフックを揺動自在に軸支される尾体の前端に設けた軸ピンに連結するものであるから、その作動空間を広くとる必要がある。
【0009】
本発明は、回転を往復動に変換するスムーズな変換機構と、構成部材を組付け易く構成して製作コストの低減と、前記従来の尾体作動の動物玩具に比較して遜色のない趣向の充実とを図り、尾体揺動・走行動物玩具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
外殻体の後端に、基端が軸支されて後方へ突出し、上下に揺動する尾体を具備し、外殻体の前部の底面部に、軌道盤の軌条溝に嵌合して走行方向を誘導する誘導車輪を具備し、外殻体の後部の底面部に、軌道盤の上面に接面し前進させる駆動車輪を具備してなる尾体揺動・走行動物玩具にある。
【0011】
前記尾体は、基部を構成する左側板部と右側板部との間に差し渡されて形成される支軸部と、基部とその後方の先端側に一体に延設される翼部と、基部の前方に突設される連繋部とから構成してもよいものである。
【0012】
前記外殻体の前部の底面部に具備する誘導車輪は、円形支板部の下面に並列して突設したホーク部間に配置されると共に、ホーク部の下端に差し渡された車軸に回転自在に遊支して配備され、前記円形支板部の中心に枢軸部が突設され、外殻体と一体で上方から垂下する軸受筒部に嵌合し、誘導車輪を旋回自在に支承すると共に軸受筒部の下端面に前記円形支板部の上面に連接して定位置に支承され、前記円形支板部の下面周縁を下方から外殻体と一体に形成する外止鍔部を対応させて外殻体から外れ落ちないように構成してもよいものである。
【0013】
前記外殻体の後部の底面部に具備する駆動車輪は、車軸の両端に固着され、前記外殻体内に配備されるモータの回転をモータ軸に固着したウォームギヤから車軸に固着したウォームホイールに伝達するようにしてもよいものである。
【0014】
前記外殻体内に、前記車軸のウォームホイールの固着部と他方側に固着したピニオンと噛合して軸部を中心に従動回転する歯車が、その一側面にカムを一体に形成して配備され、連動杆の前端に下方が開口して形成されたコ字形連繋部を前記カムに上方から嵌合連繋すると共に、この連動杆の後端面連繋部を前記尾体の連繋部に連接し、連動杆の往復作動により尾体が揺動自在に配備されてもよいものである。
【0015】
前記外殻体は、下半外殻部と上半外殻部とから構成され、前記下半外殻部は、上縁が突出する皿椀形に形成され、その前端より底面部は上方へ筒状に凹陥し、前記外止鍔部を上天面とする誘導車輪収容部が開口して形成され、後端より底面部に前記駆動車輪を外方へ突出する車輪用開口部が開口され、後端に前記尾体の基部の左側板部と右側板部を挿通する左側溝形開口部と右側溝形開口部が開口されてもよいものである。
【0016】
前記下半外殻部は、その前端寄りと後端寄り底面部の内底面に、夫々上端に取付けネジを嵌合突設する前接続筒と後接続筒が配備されてもよいものである。
【0017】
前記下半外殻部の底面部の内底面には、前記モータの前端面を支える前記誘導車輪収容部の周面と、前記モータの下面を支える台座と、前記モータの左側面を支える左側壁板と、右側面を支える右側壁板と、前記モータの後端面を支える後壁板と、駆動車輪の車軸の一方端部を支える左溝形軸受孔を設けた左軸受板と、駆動車輪の車軸の他方端部を支える右溝形軸受孔を設けた右軸受板が夫々形成されて具えてもよいものである。
【0018】
前記下半外殻部の底面部の内底面の前記右側壁板には、カムを一側に設けた前記歯車の軸部の一方を軸受する溝形軸受孔が形成され、前記下半外殻部の内底面の前記右軸受板の前方に延長して形成された右軸受板延長部には、前記軸部の他方を軸受する溝形軸受孔が形成されて具えてもよいものである。
【0019】
前記下半外殻部の底面部の内底面に内枠を取付けるネジを螺合する受部を具えた接続筒部が内底面に4カ所形成されてもよいものである。
【0020】
前記下半外殻部の底面部の内底面に配備される前記内枠は、上面に電池ボックスを形成して前記電池を収容可能に構成され、下面に前記電池とモータを電気的に接続する前記スイッチを取付けており、下半外殻部の内底面に開口するスイッチ孔から外方に電気的に接続するスイッチを突設できるように構成されてもよいものである。
【0021】
前記下半外殻部の底面部の内底面に配備される前記内枠の下面の一部は、モータ支え部に形成され、下半外殻部の内底面の取付け時に、モータに連接して上方側を支え、前記内枠の下面の一部は、前記下半外殻部の内底面に形成される左軸受板と、右軸受板と、右側壁板と、右軸受板延長部とに対応して突条部が形成され、下半外殻部の内底面に取付け時に、夫々を連接して駆動車輪の車軸、カムを一側に設けた歯車の軸部の一方と他方を回転自在に支承するように構成されてもよいものである。
【0022】
下半外殻部の底面部の内底面の後端部に前記尾体の基部の支軸部を回転自在に支承する溝形軸受部が形成されると共に、溝形軸受部に対応して内底面に支板取付筒と回止筒が並列して突出形成され、前記尾体の基部の支軸部が溝形軸受部に嵌挿させた後、前記支板取付筒に支板をネジにより固着して固定し、支板の下面で前記尾体の基部の支軸部が回転自在に支承され、支板の下面には、回止突起を突出して具え、この回止突起を前記回止筒に差し込んで止め着されてもよいものである。
【0023】
前記上半外殻部の天部の内天部には、垂下する前端側の接続筒と後端側の接続筒が配備されてもよいものである。
【0024】
前記上半外殻部を下半外殻部に被蓋した後、上半外殻部の天部の内天部から垂下する前端側の接続筒と後端側の接続筒を前記下半外殻部の底面部の内底面の前端側の接続筒と後端側の接続筒に当接させ、下方からネジを螺合して両者を一体に結合するように構成されてもよいものである。
【0025】
前記尾体揺動・走行動物玩具用であって、誘導車輪を嵌合して案内する軌条溝と、駆動車輪を接面する走行面と、背景図形とが配備され、夫々の板の四辺縁に上下方向から互いに嵌合して連結する係合凸部と係合凹部が配備されてなる軌道盤にある。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、回転を往復動に変換するスムーズな変換機構と、構成部材を組付け易く構成して製作コストの低減と、前記従来の尾体作動の動物玩具に比較して遜色のない趣向の充実とを図り、尾体揺動・走行動物玩具を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、本発明の尾体揺動・走行動物玩具の外観を示す側面図である。
【図2】図2は、同じく、前部を残し外殻の上半体及び下半体を切り欠き断面で示す部分切欠断面図である。
【図3】図3は、同じく、尾体の上下揺動機構を示す部分切欠断面図である。
【図4】図4は、同じく、外殻上半を外して内部を示す平面図である。
【図5】図5は、同じく、外殻上半を外して内部の電池収容部とモーター収容枠を取外した状態の被伝動走行機構及び尾体揺動機構を示す平面図である。
【図6】図6は、本発明の尾体揺動・走行動物玩具が、走行する軌道盤の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
外殻体の後端に、基端が軸支されて後方へ突出し、上下に揺動する尾体を具備し、外殻体の前部の底面部に、軌道盤の軌条溝に嵌合して走行方向を誘導する誘導車輪を具備し、外殻体の後部の底面部に、軌道盤の上面に接面し前進させる駆動車輪を具備してなる尾体揺動・走行動物玩具において、前記尾体は、基部を構成する左側板部と右側板部との間に差し渡されて形成される支軸部と、基部とその後方の先端側に一体に延設される翼部と、基部の右側板の前方に突設される連繋部とから構成され、前記外殻体の前部の底面部に具備する誘導車輪は、円形支板部の下面に並列して突設したホーク部間に配置されると共に、ホーク部の下端に差し渡された車軸に回転自在に遊支して配備され、前記円形支板部の中心に枢軸部が突設され、外殻体と一体で上方から垂下する軸受筒部に嵌合し、誘導車輪を旋回自在に支承すると共に軸受筒部の下端面に前記円形支板部の上面に連接して定位置に支承され、前記円形支板部の下面周縁を下方から外殻体と一体に形成される外止鍔部を対応させて外殻体から外れ落ちないように構成され、前記外殻体の後部の底面部に具備する駆動車輪は、車軸の両端に固着され、前記外殻体内に配備されるモータの回転をモータ軸に固着したウォームギヤから車軸に固着したウォームホイールに伝達され、前記外殻体内に、前記車軸のウォームホイールの固着部と他方側に固着したピニオンと噛合して軸部を中心に従動回転する歯車が、その一側面にカムを一体に形成して配備され、連動杆の前端に下方が開口して形成されたコ字形連繋部を前記カムに上方から嵌合して連繋すると共に、この連動杆の後端面連繋部を前記尾体の連繋部に連接して尾体が揺動自在に配備されてなる尾体揺動・走行動物玩具。
【実施例】
【0029】
以下、本発明の尾体揺動・走行動物玩具を実施例として示す図面により説明すると、本発明の実施例の尾体揺動・走行動物玩具1は、外殻体2の後端に上下に揺動する尾体3を具備する。
【0030】
前記外殻体2は、製造上において実施例として下半外殻部2aと上半外殻部2bとから構成される。
【0031】
前記尾体3は、基部3aを構成する左側板部3a1と右側板部3a2との間に差し渡されて形成される支軸部4と、基部3aとその後方の先端側に一体に延設される翼部3bと、基部3aの右側板3a2の前方に突設される連繋部3cとから構成される。
【0032】
前記外殻体2は、モータ5の回転をモータ軸6に固着したウォームギヤ7から車軸8に固着したウォームホイール9に伝達し、車軸8の両端に固着した駆動車輪10、10を回転する走行用車輪駆動機構11を具備する。前記駆動車輪10、10は外殻体2の後部の底面部2a2より下方に突出している。
【0033】
外殻体2の前部の底面部2a2には、誘導車輪12を突出している。この誘導車輪12は、円形支板部13の下面に並列して突設したホーク部14間に配置されると共に、ホーク部14の下端に差し渡された車軸15に回転自在に遊支して配備される。前記円形支板部13の中心に枢軸部16が突設され、外殻体1と一体で上方から垂下する軸受筒部17に嵌合し、誘導車輪12を旋回自在に支承すると共に軸受筒部17の下端面に前記円形支板部13の上面に連接して定位置に支承する。前記円形支板部13の下面周縁を下方から外殻体2と一体に形成される外止鍔部18を対応させて外殻体2から外れ落ちないようにしている。
【0034】
外殻体2内に、前記車軸8のウォームホイール9の固着部と他方側に固着したピニオン19と噛合して軸部20を中心に従動回転する歯車21の一側面にカム22を一体に形成して配備し、連動杆23の前端に下方が開口して形成されたコ字形連繋部24を前記カム22に上方から嵌合連繋すると共に、この連動杆23の後端面連繋部25を前記尾体3の連繋部3cに連接して配備する。
【0035】
軌道盤26は、前記尾体揺動・走行動物玩具を走行させるもので、実施例では、方形ユニット板26a、26b、26c、26d、26eから構成している。方形ユニット板26aは、以下同様に、その板面の夫々に、誘導車輪12を嵌合して案内する軌条溝27と、駆動車輪10、10を接面する走行面28と、背景図形29とが配備され、また、夫々の板の四辺縁に上下方向から互いに嵌合して連結する係合凸部30と係合凹部31が配備される。前記方形ユニット板26a等は、図示のものは、一例であり、軌条溝27と、走行面28と、背景図形29は、種々の態様のものが用意される。
【0036】
外殻体2の底面部2a2のスイッチ32を操作すると外殻体2内の電池33とモータ5とが通電してモータ5は回転し、車軸8を回転して駆動車輪10、10を回転する。車軸8の回転は、歯車21を回転し、その一側面のカム22回転し、このカム22に連繋する連動杆23を前後に往復動させる。そこで、連動杆23の後端面連繋部25に連接する尾体3の連繋部3cを往復動して、尾体3を、支軸部4を中心に上下に回動し、尾体3の翼部3bを上下に揺動する。したがって、尾体揺動・走行動物玩具1を軌道盤26上に、軌条溝27に誘導車輪12を案内させ、駆動車輪10、10の回転駆動力により走行させることができる。
【0037】
前記外殻体2を構成する下半外殻部2aは、上縁2a1が突出する皿椀形に形成される。そして、その前端より底面部2a2の内底面2a21は上方へ筒状に凹陥し、前記外止鍔部18を上天面とする誘導車輪収容部34が開口して形成され、後端より底面部2a2に前記駆動車輪10、10を外方へ突出する車輪用開口部35a、35bが開口され、後端に前記尾体3の基部3aの左側板部3a1と右側板部3a2を挿通する左側溝形開口部36aと右側溝形開口部36bが開口されている。
【0038】
前記下半外殻部2aは、前端寄りと後端寄り底面部2a2の内底面2a21に、夫々上端に取付けネジ37を嵌合突設する前接続筒38a、後接続筒38bを配備している。
【0039】
前記下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21には、前記モータ5の前端面を前記誘導車輪収容部34の周面で支え、前記モータ5の下面を支える台座39と、前記モータ5の左側面を支える左側壁板40aと、右側面を支える右側壁板40bと、前記モータ5の後端面を支える後壁板41と、前記駆動車輪10、10の車軸8の一方端部を支える左溝形軸受孔42aを設けた左軸受板43aと、駆動車輪10、10の車軸8の他方端部を支える右溝形軸受孔42bを設けた右軸受板43bが夫々形成されて具えられている。
【0040】
前記下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21には、前記右側壁板40bにカム22を一側に設けた歯車21の軸部20の一方を軸受する溝形軸受孔44aが形成され、前記下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21の前記右軸受板43bの前方延長の右軸受板延長部43b1には、前記軸部20の他方を軸受する溝形軸受孔44bが形成されて具えられている。
【0041】
実施例では、前記下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21に内枠45を取付けるネジ46を螺合する受部を具えた接続筒部47が内底面2a21に4カ所形成されている。
【0042】
前記下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21に配備される前記内枠45は、上面に電池ボックス48を形成して前記電池33を収容可能に構成される。また、前記内枠45は、下面に前記電池33とモータ5を電気的に接続する前記スイッチ32を取付けており、下半外殻部2aの内底面2a21に開口するスイッチ孔49から外方に電気的に接続するスイッチ32を突設できるように構成している。
【0043】
前記下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21に配備される前記内枠45の下面の一部は、モータ支え部(図示しない。)に形成され、下半外殻部2aの内底面2a21の取付け時に、前記モータ5に連接して上方側を支える。
【0044】
前記内枠45の下面の一部は、前記下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21に形成される左軸受板43aと、右軸受板43bと、右側壁板40bと、右軸受板延長部43b1とに対応して突条部(図示しない。)が形成され、下半外殻部2aの内底面2a21に取付け時に、夫々を連接して駆動車輪10、10の車軸8、カム22を一側に設けた歯車21の軸部20の一方と他方を回転自在に支承するように構成している。
【0045】
下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21の後端部に前記尾体3の基部3aの支軸部4を回転自在に支承する溝形軸受部50が形成されると共に、溝形軸受部50に対応して内底面2a21に支板取付筒51と回止筒52が並列して突出形成され、前記尾体3の基部3aの支軸部4が溝形軸受部50に嵌挿させた後、前記支板取付筒51に支板53をネジ54により固着して固定し、支板53の下面で前記尾体3の基部3aの支軸部4を回転自在に支承する。支板53の下面には、回止突起(図示しない。)を突出して具え、この回止突起を前記回止筒52に差し込んでいる。
【0046】
前記上半外殻部2bの天部2b1の内天部2b11には、垂下する前端側の接続筒55と後端側の接続筒56が配備される。
【0047】
前記上半外殻部2bを下半外殻部2aに被蓋した後、上半外殻部2bの内天部2b1から垂下する前端側の接続筒55と後端側の接続筒56を前記下半外殻部2aの底面部2a2の内底面2a21の前端側の接続筒38aと後端側の接続筒38bに当接させ、下方からネジ37を螺合して両者を一体に結合するものである。
【0048】
前記ネジ37を緩めることにより下半外殻部2aと上半外殻部2bに分解し、内部の電池33を交換できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、駆動車輪の回転をカム歯車に伝達し、回転を往復動に変換するスムーズな変換機構と、構成部材を組付け易く構成して製作コストの低減を図り、軌道盤を趣向に富む作動で走行するので、この種低価格玩具の需要拡大に寄与するものである。
【符号の説明】
【0050】
1 尾体揺動・走行動物玩具
2 外殻体
2a 下半外殻部
2a1 上縁
2a2 底面部
2a21 内底面
2b 上半外殻部
2b1 天部
2b11 内天部
3 尾体
3a 基部
3a1 左側板部
3a2 右側板部
3b 翼部
3c 連繋部
4 支軸部
5 モータ
6 モータ軸
7 ウォームギヤ
8 車軸
9 ウォームホイール
10 駆動車輪
11 走行用車輪駆動機構
12 誘導車輪
13 円形支板部
14 ホーク部
15 車軸
16 枢軸部
17 軸受筒部
18 外止鍔部
19 ピニオン
20 軸部
21 歯車
22 カム
23 連動杆
24 コ字形連繋部
25 後端面連繋部
26 軌道盤
26a 方形ユニット板
26b 方形ユニット板
26c 方形ユニット板
26d 方形ユニット板
26e 方形ユニット板
27 軌条溝
28 走行面
29 背景図形
30 係合凸部
31 係合凹部
32 スイッチ
33 電池
34 誘導車輪収容部
35a 車輪用開口部
35b 車輪用開口部
36a 左側溝形開口部
36b 右側溝形開口部
37 取付けネジ
38a 前接続筒
38b 後接続筒
39 台座
40a 左側壁板
40b 右側壁板
41 後壁板
42a 左溝形軸受孔
42b 右溝形軸受孔
43a 左軸受板
43b 右軸受板
43b1 右軸受板延長部
44a 溝形軸受孔
44b 溝形軸受孔
45 内枠
46 ネジ
47 接続筒部
48 電池ボックス
49 スイッチ孔
50 溝形軸受部
51 支板取付筒
52 回止筒
53 支板
54 ネジ
55 前端側の接続筒
56 後端側の接続筒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外殻体の後端に、基端が軸支されて後方へ突出し、上下に揺動する尾体を具備し、外殻体の前部の底面部に、軌道盤の軌条溝に嵌合して走行方向を誘導する誘導車輪を具備し、外殻体の後部の底面部に、軌道盤の上面に接面し前進させる駆動車輪を具備してなる尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項2】
前記尾体は、基部を構成する左側板部と右側板部との間に差し渡されて形成される支軸部と、基部とその後方の先端側に一体に延設される翼部と、基部の前方に突設される連繋部とから構成されてなる請求項1の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項3】
前記外殻体の前部の底面部に具備する誘導車輪は、円形支板部の下面に並列して突設したホーク部間に配置されると共に、ホーク部の下端に差し渡された車軸に回転自在に遊支して配備され、前記円形支板部の中心に枢軸部が突設され、外殻体と一体で上方から垂下する軸受筒部に嵌合し、誘導車輪を旋回自在に支承すると共に軸受筒部の下端面に前記円形支板部の上面に連接して定位置に支承され、前記円形支板部の下面周縁を下方から外殻体と一体に形成する外止鍔部を対応させて外殻体から外れ落ちないように構成されてなる請求項1の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項4】
前記外殻体の後部の底面部に具備する駆動車輪は、車軸の両端に固着され、前記外殻体内に配備されるモータの回転をモータ軸に固着したウォームギヤから車軸に固着したウォームホイールに伝達されてなる請求項1の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項5】
前記外殻体内に、前記車軸のウォームホイールの固着部と他方側に固着したピニオンと噛合して軸部を中心に従動回転する歯車が、その一側面にカムを一体に形成して配備され、連動杆の前端に下方が開口して形成されたコ字形連繋部を前記カムに上方から下方へ移動して嵌合連繋すると共に、この連動杆の後端面連繋部を前記尾体の連繋部に連接し、連動杆の往復作動により尾体が揺動自在に配備されてなる請求項1の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項6】
前記外殻体は、下半外殻部と上半外殻部とから構成され、前記下半外殻部は、上縁が突出する皿椀形に形成され、その前端より底面部は上方へ筒状に凹陥し、前記外止鍔部を上天面とする誘導車輪収容部が開口して形成され、後端より底面部に前記駆動車輪を外方へ突出する車輪用開口部が開口され、後端に前記尾体の基部の左側板部と右側板部を挿通する左側溝形開口部と右側溝形開口部が開口されてなる請求項1の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項7】
前記下半外殻部は、その前端寄りと後端寄り底面部の内底面に、夫々上端に取付けネジを嵌合突設する前接続筒と後接続筒が配備されてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項8】
前記下半外殻部の底面部の内底面には、前記モータの前端面を支える前記誘導車輪収容部の周面と、前記モータの下面を支える台座と、前記モータの左側面を支える左側壁板と、右側面を支える右側壁板と、前記モータの後端面を支える後壁板と、駆動車輪の車軸の一方端部を支える左溝形軸受孔を設けた左軸受板と、駆動車輪の車軸の他方端部を支える右溝形軸受孔を設けた右軸受板が夫々形成されて具えてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項9】
前記下半外殻部の底面部の内底面の前記右側壁板には、カムを一側に設けた前記歯車の軸部の一方を軸受する溝形軸受孔が形成され、前記下半外殻部の内底面の前記右軸受板の前方に延長して形成された右軸受板延長部には、前記軸部の他方を軸受する溝形軸受孔が形成されてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項10】
前記下半外殻部の底面部の内底面に内枠を取付けるネジを螺合する受部を具えた接続筒部が内底面に4カ所形成されてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項11】
前記下半外殻部の底面部の内底面に配備される前記内枠は、上面に電池ボックスを形成して前記電池を収容可能に構成され、下面に前記電池とモータを電気的に接続する前記スイッチを取付けており、下半外殻部の内底面に開口するスイッチ孔から外方に電気的に接続するスイッチを突設できるように構成されてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項12】
前記下半外殻部の底面部の内底面に配備される前記内枠の下面の一部は、モータ支え部に形成され、下半外殻部の内底面の取付け時に、モータに連接して上方側を支え、前記内枠の下面の一部は、前記下半外殻部の内底面に形成される左軸受板と、右軸受板と、右側壁板と、右軸受板延長部とに対応して突条部が形成され、下半外殻部の内底面に取付け時に、夫々を連接して駆動車輪の車軸、カムを一側に設けた歯車の軸部の一方と他方を回転自在に支承するように構成されてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項13】
前記下半外殻部の底面部の内底面の後端部に前記尾体の基部の支軸部を回転自在に支承する溝形軸受部が形成されると共に、溝形軸受部に対応して内底面に支板取付筒と回止筒が並列して突出形成され、前記尾体の基部の支軸部が溝形軸受部に嵌挿させた後、前記支板取付筒に支板をネジにより固着して固定し、支板の下面で前記尾体の基部の支軸部が回転自在に支承され、支板の下面には、回止突起を突出して具え、この回止突起を前記回止筒に差し込んで止め着されてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項14】
前記上半外殻部の内天部には、垂下する前端側の接続筒と後端側の接続筒が配備されてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項15】
前記上半外殻部を下半外殻部に被蓋した後、上半外殻部の天部の内天部から垂下する前端側の接続筒と後端側の接続筒を前記下半外殻部の底面部の内底面の前端側の接続筒と後端側の接続筒に当接させ、下方からネジを螺合して両者を一体に結合するように構成されてなる請求項6の尾体揺動・走行動物玩具。
【請求項16】
前記の請求項1の尾体揺動・走行動物玩具用であって、誘導車輪を嵌合して案内する軌条溝と、駆動車輪を接面する走行面と、背景図形とが配備され、夫々の板の四辺縁に上下方向から互いに嵌合して連結する係合凸部と係合凹部が配備されてなる軌道盤。
【請求項17】
前記の請求項6の尾体揺動・走行動物玩具用であって、誘導車輪を嵌合して案内する軌条溝と、駆動車輪を接面する走行面と、背景図形とが配備され、夫々の板の四辺縁に上下方向から互いに嵌合して連結する係合凸部と係合凹部が配備されてなる軌道盤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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