説明

尿流を査定するための泌尿器用計測器

本発明は、尿流を査定するための泌尿器用計測器(1)に関する。この泌尿器用計測器は、少なくとも作動中に尿ガイド(6)に流体的に連結した、尿流に対する受容部材(5)からなる。尿ガイド(6)は、少なくとも尿流のマグニチュードを査定するための流量指標手段(7)の注入口に導く。受容部材(5)は、第一の比較的コンパクトな保管状態と、第二の広げた使用可能な状態を持ち、保管状態からすぐに使用可能な状態へ、手で移行させることが可能なようにデザインされて改造されている。少なくともすぐに使用可能な状態において、受容部材は、内部に尿流を受容するための、少なくとも一方の側が開いた空洞からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも作動中、尿ガイドに流体的に結合している、尿流に対する受容部材と、尿流の少なくともマグニチュードを査定するための、流量指標手段の注入口とからなる、尿流を査定するための泌尿器用計測器に関する。尿流のマグニチュードは、本文中、尿流が計測器へ入るときの、変化する可能性のある力あるいはスピードを意味すると理解すべきである。
【背景技術】
【0002】
このような計測器は、オランダ特許NL−A−1015080号から知られている。周知の計測器は、尿ガイドが結合する、じょうごのような受容部材で具体化されている。この尿ガイドは、その下側に流出開口を持つ。流量指標手段は、周知のデバイス内に、多くの規則的に分配した流出開口を備えたガイドの側壁によって形成される。これらの開口からの流出は、受容尿流の吐出量を代表するものである。
【0003】
欠点は、最新病院の環境あるいは個別患者の環境における、周知計測器の実用上の有用性が、周知計測器の単純さ、そして低い製造コストほどに向上していないことである。さらに、周知計測器の欠点は、単に尿流のマグニチュードの測定値を提供するだけで、例えば、受容尿流の全体量のような、他の、医学的に関連のあるパラメータについての情報を提供しないことである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、とりわけ、周知計測器のこれらの問題を解決し、そして次のことから明らかになる利点を得ることである。
【0005】
この目的のため、本発明の第一の局面における泌尿器用計測器には、次の特徴がある。受容部材には、第一の比較的コンパクトな保管状態、そして第二の広げた使用可能な状態があり、受容部材は、保管状態からすぐに使用可能な状態へ、手で移行させることが可能なようにデザインされて改造されている。そして、少なくともすぐに使用可能な状態において、受容部材は、内部に尿流を受容するための、少なくとも一方の側が開いた空洞からなる。保管状態における計測器は、全体として比較的コンパクトで、ユーザーが容易に携帯する、あるいは在庫で保持するのに便利である。使用に際し、少なくとも受容部材を広げることによって、計測器を比較的容易に手で、すぐに使用可能な状態へ移すことができる。その状態では、内部に尿流を受容するための、少なくとも一方が開いた空洞が存在する。
【0006】
第一の好適実施例としての、本発明による計測器には、内部に、少なくとも作動中に流量指標手段の出口に連通する収集デバイスが設けられ、この収集デバイスが、通常閉位置にある閉鎖部材を備えるという特徴がある。そして、収集デバイスは、比較的コンパクトな保管状態から、広げた使用位置へと拡張可能である。収集デバイスが存在するため、計測器は、下水道システムあるいは他の排水口がすぐに利用可能でない条件下でも適用可能である。その後、閉鎖部材を操作することによって、収集デバイスを、適当な時に、または適当な場所で空にすることができる。収集デバイスが拡張可能であるため、上述の使用上の便利さ、そして計測器のコンパクトさに関して、少なくとも保管状態においては、ほとんど悪影響がない。さらに、本発明による計測器の特定な実施例においては、収集デバイスが収集バッグからなるという特徴がある。保管状態におけるデバイスのコンパクトさを損なわずに、例外的に単純な様式で、計測器内に収集バッグを統合することが実際に可能であるということが分かった。使用中、尿が満ちるのに応じて、バッグは広がる。
【0007】
さらに、本発明による計測器の好適実施例においては、収集デバイスには、内部に受容した尿の量に対する量指標手段が設けられるという特徴がある。この場合、計測器で実行できる測定の基本機能として、上記のように単に尿流の流量及びマグニチュードを容易に計測するだけではなく、尿の量を計測することも可能である。尿流のこの量の測定後、閉鎖部材を操作することによって、収集した尿を収集デバイスから取り除くことができる。
【0008】
本発明による計測器の特定な実施例においては、通常閉位置にある閉鎖部材を備えた尿の収集バッグが、受容部材の反対側の終端で尿ガイドに結合されるという特徴がある。そして収集バッグが、尿流の量に対する第二の指標手段を備える。
【0009】
本発明のもう一つの局面においては、計測器は、使い捨ての製品として、実質的に柔軟な材料から具現化され、少なくとも保管状態において、折り畳んだ位置にあるという特徴を持つ。使い捨ての手段として具現化したそのような計測器は、専門設備が整った病院のような、最新の環境下での使用に非常に適している。この様式で具現化した計測器は、さらに、家庭での使用にも非常に適している。尿流の量(amount)を、そしてオプションとして量(quantity)を計測するために計測器を使用した後、病院の廃棄物、あるいは家庭ごみとして捨てることができる。特に実用的な実施例では、この計測器は、計測器の一つ以上の構成要素が、保管状態においては少なくとも実質的に相互に折り畳まれて配置され、すぐに使用可能な状態においては少なくとも実質的に相互に直線的に位置することを特徴とする。すぐに使用可能な状態は、計測器を通るほぼまっすぐな尿経路に沿って尿が流れることを可能にし、そして、折り畳んだ保管状態は、所望のコンパクトさを提供する。本発明による泌尿器用計測器は、保管状態で、受容部材及び収集デバイスの少なくとも一つが、流量指標手段の一側面上の尿ガイドを覆うよう、適当に具現化される。
【0010】
本発明による計測器は、比較的に経済的な様式で大規模に生産することができる。この目的のため、本発明による計測器の特に実用的な実施例は、上記の柔軟な材料が、相互の接触面上で相互に密着し、計測器の一つ以上の構成要素を少なくとも部分的に形成する少なくとも二枚のホイル・シートからなるという特徴を持つ。例えば、局所的に相互に、二枚の別個のホイル・シートをのりで付け、あるいは密着することによって、この同一処理ステップ内において、計測器の一つ以上の構成要素を同時に形成することができる。これらの構成要素に関して、計測器のもう一つの実施例は、特に、受容部材、尿ガイド、流量指標手段及び収集デバイスを含む構成要素の一つ以上に関わる。
【0011】
さらに、本発明によるデバイスの特定な実施例では、流量指標手段が、二枚のホイル・シートの間に囲んだ分離した計測デバイスからなるという特徴がある。したがって、計測デバイスは、所望の精度で別個に製造する、そしてオプションとして較正することができる。そうすれば、デバイスのそれほど重要でないパーツ、例えば、受容部材、尿ガイド、そしてオプションとして収集デバイスは、精度の損失なく、二枚のホイル・シートから直接形成することができる。
【0012】
信頼できる、そして再現可能な測定を保証するために、本発明による計測器のもう一つの好適実施例は、次の特徴を持つ。保管状態に計測器を保持する回復不能な破りやすいシールを備え、破りやすいシールを破った後にのみ、計測器は、すぐに使用可能な状態へ移行させることができる。
【0013】
特に、計測器を家庭で、すなわち末端消費者自身が用いる場合、測定の品質は、得た測定データをどのように記録及び収集するのかに依存する。このため、本発明による計測器のもう一つの好適実施例は、外側面上に、計測器で測定した一つ以上の指標値を、手で記録するための記録手段を備えるという特徴がある。特に、この場合の計測器は、記録手段が除去可能な粘着ラベルからなるという特徴を持つ。この場合、得た測定値は、デバイスそれ自体の上に単純な様式で記録することができる。最終分析及び診断は、通常、医師に任せる。このため、書き込んだ一つ以上のラベルの形態で測定データを得ることが好ましい。上述の粘着ラベルによる実施例では、このことを非常に実用的な様式で行うことが可能である。計測器から粘着ラベルを剥がして、この目的で保管している、例えばログブック内の所定の箇所に、それを貼り付けることができる。
【0014】
本発明による計測器のもう一つの特定な実施例は、上記ラベルが、流量指標手段の表示領域の位置に透明な窓を残すように、流量指標手段の位置に設けられるという特徴がある。したがって、ラベルはまた、オプションとして、流量指標手段の情報提示枠としても機能することができる。
【0015】
上述の測定データの一つ以上に加えて、あるいは代わりに、尿流の化学的組成の指標が望まれる場合もある。このことも提供するために、本発明による計測器のもう一つの好適実施例は、尿流の成分の少なくとも一つの成分を測定するために、計測器を通る尿経路内に、少なくとも局所的に尿指標手段が設けられ、より具体的には、この尿指標手段が、適当な指標物質を備えた柔軟なキャリア、特に紙からなるという特徴を持つ。このような指標手段は、同業者には入手可能であるため、本発明による計測器内に単純な様式で統合化することができる。より特定な実施例においては、これは、ブドウ糖、ビリルビン、ケトン、血液、タンパク質、ウロビリノゲン、亜硝酸塩、白血球及び酸のグループからの、一つ以上の尿成分を測定することを伴う。
【0016】
最終的な診断には、患者の全排尿時間に関する情報が利用できることが望ましい場合もある。これを提供するために、本発明による計測器のもう一つの好適実施例は、内部に、尿流の継続時間を測定するための、継続時間指標手段が設けられるという特徴を持つ。本発明による計測器の特定な実施例では、継続時間指標手段が、少なくとも使用中、区画通路開口を介して尿流に連通するレザバーからなり、このレザバーが、内部に受容した尿の量に対する量指標手段を備えることを特徴とする。上記の区画通路開口は、単位時間当たり、ほぼ一定量の尿を通過させる。このため、レザバー内に受容した全量は、尿流に流体的に結合していた時間、すなわち排尿の継続時間の尺度である。本発明による計測器のもう一つの特定な実施例では、上記の通路開口が、少なくとも、流量指標手段の注入口近くに位置するという特徴がある。この実施例は、使用中、他のパーツよりも、流量指標手段の出口が、より連続的な尿流の供給を受けるという洞察に基づいている。
【0017】
本発明を、多くの模範的な実施例と関連図面を参照して、下記にさらに説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
これらの図面は、純粋に概略図であり、常に同じスケールで引いたものではない。特に、いくつかの寸法は、明快に示すために、種々の程度で誇張されている。図内の対応する部品は、可能な限り、同じ参照番号で示している。
【0019】
さて、図1を参照する。これは、本発明による泌尿器用計測器1の模範的な実施例を、保管状態で示すものである。この状態では、計測器の異なるパーツが、比較的コンパクトな様式で折り畳まれている。計測器1は、剥ぎ取り式ストリップ2の形態で、回復不能な破りやすいシールを備えている。このストリップは、両側に設けた二つの側面部21及び22と共に、製品全体を一体に保っている。この剥ぎ取り式ストリップ2を取り外した後、ユーザーは、ピクトリアルと呼ぶ図式説明3及び4に示すように、パーツを広げることによって、泌尿器用計測器1を、すぐに使用可能な状態にすることができる。図2及び図3に、さらに、すぐに使用可能な状態を示す。これらの図は、図1に示す折り畳んだ保管状態から、広げた即使用可能な状態に計測器1を設定した場合に、その異なる構成要素が相互に直線上に位置することを示す。
【0020】
ここに示す計測器は、ほとんどすべてを柔軟な材料から形成した、使い捨ての製品として具体化されている。計測器の製造には、この場合、二枚の同形のホイル・シート11及び12を用い、それらを相互に接触させて、強化端部、すなわち、ボール紙、プラスチックあるいは他の適当な、比較的に堅く、しかも回復力のある材料から形成したインサート15を囲んでいる。これらのホイル・シートは、密封パターンを形成するよう、高温及び高圧下で相互に定着され、それらの接触面で密着している。このパターンは、二枚のホイル・シート間に、受容部材5、尿ガイド6、流量指標手段7及び収集デバイス8を区画形成している。
【0021】
計測器1の頂部には、計測機能のために、流量のマグニチュード測定と量の測定を行う尿の流入を受ける受容部材5が設けられている。保管状態においては、受容部材5は、比較的平らで、他の構成要素と一緒に折り畳まれてコンパクトなパッケージを構成する。受容部材の位置に設けた強化部51には、手で適当な圧力を加えて、すぐに使用可能な状態に受容部材を開くことができる、二つの圧力点52が設けられている。この状態において、受容部材5は、空洞で上側が開いており、その中へ流入する尿を受容する。
【0022】
この受容部材5は、下側が開いた形状であり、尿流のマグニチュードの査定が可能なように機能する、図2に示す流量指標手段7を備える尿ガイド6へ開口している。流量指標手段7は、多数の流出開口と、二枚のホイル・シートの密封パターン内に区画形成された尿ガイドの側溝71〜77を含む。計測デバイス7の注入口78は、受容尿流を集めるために、尿ガイド6の一部を介して、受容部材5の下側開口に連通している。そして、尿は、計測デバイスから出口79を通って流出することができる。
【0023】
尿ガイド6を介して、尿流は、一つ以上の流出開口と側溝71〜77を通って、計測デバイスを通過し、出口79へと進む。図から明らかなように、尿ガイドの側壁に設けた流出開口71〜77は、底部37から相互に異なる高さに設定されている。尿流のマグニチュードが大きければ、すなわち、強ければ強いほど、尿ガイド6内の計測デバイスの位置で発生する尿コラムはより高くなるため、底部から見て、尿が、より多くの流出開口及び側溝71〜77を介してデバイスから流出することができる。この場合、溝71及び72は、尿流が早期に通過して測定結果に悪影響を与える可能性を排除するため、流れ方向から見て僅かな傾斜で上昇している。さらに図示することはしないが、側壁内に配置した流出開口71〜77には、所望なら、尿の流出の視認がより容易なように、例えば、試験紙、または、フロート・システムあるいは電子記録回路のような、他の記録手段を設けることもできることは、同業者には明らかである。流れが発生する流出開口数が、受容尿流のマグニチュードに対する尺度である。
【0024】
図示の本発明による計測器1の実施例は、比較的単純な形態である、すなわち、流出開口71〜77が、すべて同じ直径で、さらに、尿ガイド6内に規則的に配置されている。明白であるが、これに関して、実用上の要件を満たすためには、すなわち、例えば、各々のケースにおいて、より高い流出開口71〜77からの流出が、計測器1内への流入速度の均等な増加に対応するように計測器を線形化させる等の、多様な変形を予測することができる。
【0025】
計測器1は、実際、単純な使用を可能にする。例えば、計量ビーカー内に計測器1を傾斜させて配置し、流出開口71〜77を介して流出した尿をビーカー内に集めることができる。この計量ビーカーは、また、放尿量に対する尺度を提供するものである。しかしながら、本実施例では、量指標手段10を備えた収集デバイス9が、既に計測器自体に統合されている。収集デバイスは、この場合、二枚のホイル・シートの密封パターン内に区画形成した収集バッグからなる。収集バッグ8は、尿流の上記流量測定(マグニチュード)を行った後の尿を受容するために、受容部材5と反対側の尿ガイド6の端部に結合している。保管状態では、収集バッグ8は、計測器の残り部分と一緒に折られており、この場合、計測デバイス7の位置にある尿ガイドを覆う。収集バッグ8は、その下側に、通常閉位置にある閉鎖部材9を備えることが好ましい。そして、この閉鎖部材9を操作することによって、収集バッグ8を空にすることができる。
【0026】
さらに、図2に示すように、収集バッグ8がその正面上に含有量測定指標10を備えることによって、尿流の全体量を測定するための量指標手段を構成している。計測器1の正面上には、除去可能な粘着ラベル30の形態で記録手段が設けられている。このラベル上には、マグニチュード測定と量測定との両方に対する、可能性のある測定値31及び32が予め印刷されている。それらの値にマークを付けることによって、正確な値を、各々、信頼性が高い様式で記録することができる。ラベル31は、計測器の使用後、簡単に剥がして、ログブック内に、あるいは他の適当なキャリアーに貼り付けて、その症例の治療を担当している医師へ提供することができる。ラベル30には、また、流量指標手段7の表示領域の位置に、その明瞭性に悪影響を与えないように透明な窓33が設けられている。これによって、ラベルは、また、この表示領域の情報提示枠を提供する。
【0027】
上記の説明から明白ではあるが、計測器1を使い捨ての製品5として具体化することもできる。この場合、柔軟な材料から実質的に形成することが有利である。これは、受容部材5、尿ガイド及び収集バッグ8を相互に折り畳んだ図1に示す保管状態から、これらの構成要素を相互に直線的に配置した、図2及び図3に示す使用可能状態へ、泌尿器用計測器1を容易に整えることができるというオプションを提供する。より高度な測定精度を求める場合には、所望ならば、流量指標手段に対して、実質的に同じ構成の、個々の計測デバイスを適用することができる。これは、特に、射出成形品、あるいは正確な許容寸法、そして高度の再現性で製造することが可能な別な方法で製造したものであり、計測器1の製造中、この計測デバイスを二枚のホイル・シートの間に囲んで、強化端部51と共に密封することができる。
【0028】
図4は、本発明による計測器の第二の模範的な実施例の重要な部分を示す。この部分を除けば、第二の実施例は、第一の実施例に実質的に類似している。この計測器も、統合化した、尿流の継続時間を測定する継続時間指標手段80を備えている。この場合、継続時間指標手段80は、区画通路開口82を介して、尿ガイド6及び尿流に連結したレザバー81からなる。レザバー81及び通路開口82は、計測器を形成する二枚のホイル・シートの密封パターンによって区画形成される。流量指標手段7に同様、所望ならば、また、例えばオプションとしてより高精度にするために、分離させたデバイスとして、二枚のホイル・シートの間に囲んでもよい。通路開口82に先行するバッファ・レザバー85は、尿流が瞬間的に止まってしまうような場合に、時間測定が中断しないことを保証するものである。
【0029】
通路開口は、流量指標手段7の注入口78に近く、すなわち、受容部材の流出開口の近くに位置しているため、計測器の作動中、レザバー81は、尿流から連続的に供給される。排尿時間全体に渡って、区画通路開口82は、単位時間当たり、ほぼ一定量の液体の通過を許すため、レザバー内に収集した全量は、尿流の継続時間に対する、すなわち排尿時間に対する尺度である。レザバー81は、例えば、適当なマーキングの形態で、適当な測定指標を備えている。量からの継続時間への前述の変換は、所望ならば、測定指標83で既に計算されているため、継続時間を直接的に読み取ることができる。通気溝84は、作動中、レザバー81が尿で満ちるのに応じて、空気が自由に通過することを保証する。
【0030】
単に二つの模範的な実施例を参照して、本発明を上記に説明したが、本発明は、それらに限定されることがないことは明白である。それどころか、同業者には、本発明の範囲から逸れることなく、さらに多くの変更や実施例が可能である。
【0031】
特に注意すべきことは、次の請求項から生じる保護の範囲は、前述の説明、図面あるいは承諾書から分かる本発明の本質に関する限りにおいて、請求項の内容によって定義されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明による泌尿器用計測器を、保管位置で示す。
【図2】本発明による泌尿器用計測器を、前方から、すぐに使用可能な状態で示す。
【図3】本発明による泌尿器用計測器を、後方から、すぐに使用可能な状態で示す。
【図4】統合化した持続時間指標手段を持つ、本発明による計測器の第二の実施例の一部を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿流を査定するための泌尿器用計測器(1)であって、少なくとも作動中に尿ガイド(6)に流体的に連結した、尿流に対する受容部材(5)、そして少なくとも尿流のマグニチュードを査定するための流量指標手段(7)の注入口からなり、前記受容部材が、第一の、比較的コンパクトな保管状態と、第二の、広げたすぐに使用可能な状態とを持ち、前記受容部材が、手で、前記保管状態から前記すぐに使用可能な状態へと移行させることができるようにデザインされて改造されており、少なくとも前記すぐに使用可能な状態では、前記受容部材が、少なくとも一つの側面で開いており、内部に尿流を受容する空洞からなることを特徴とする、泌尿器用計測器(1)。
【請求項2】
内部に、少なくとも作動中に前記流量指標手段の出口に連通する収集デバイスを備え、前記収集デバイスには、通常閉位置にある閉鎖部材(9)が設けられており、そして、前記収集デバイスが、比較的コンパクトな保管状態から、広げた使用位置へ拡張可能であることを特徴とする、請求項1に記載の泌尿器用計測器(1)。
【請求項3】
前記収集デバイスが収集バッグからなることを特徴とする、請求項2に記載の泌尿器用計測器。
【請求項4】
前記収集デバイスが、内部に受容した尿の量に対する量指標手段(10)を備えることを特徴とする、請求項2あるいは3に記載の泌尿器用計測器(1)。
【請求項5】
通常閉位置にある閉鎖部材を備える尿の収集バッグが、前記尿ガイドに、前記受容部材に反対側の終端で結合し、前記収集バッグが、尿流の量に対する第二の指標手段を備えることを特徴とする、前述の請求項の一つ以上に記載の泌尿器用計測器(1)。
【請求項6】
前記計測器が、使い捨ての製品として、柔軟な材料から実質的に具現化され、少なくとも保管状態(図1)において折り畳んだ位置にあることを特徴とする、前述の請求項の一つ以上に記載の泌尿器用計測器(1)。
【請求項7】
前記計測器の一つ以上の構成要素が、前記保管状態において、少なくとも実質的に相互に折り畳まれており、そして前記すぐに使用可能な状態において、少なくとも実質的に相互に直線的に位置することを特徴とする、請求項6に記載の泌尿器用計測器。
【請求項8】
前記保管状態において、前記受容部材(5)及び前記収集デバイス(8)の少なくとも一つが、前記流量指標手段(7)の一側面上で前記尿ガイド(6)を覆うことを特徴とする、請求項6及び7の一つ以上に記載の泌尿器用計測器(1)。
【請求項9】
前記柔軟な材料が、相互の接触面上で相互に密封し、前記計測器の一つ以上の構成要素を少なくとも部分的に形成する、少なくとも二枚のホイル・シートからなることを特徴とする、請求項6、7及び8の一つ以上に記載の泌尿器用計測器。
【請求項10】
前記構成要素が、前記受容部材、前記尿ガイド、前記流量指標手段及び前記収集デバイスを含むことを特徴とする、請求項9に記載の泌尿器用計測器。
【請求項11】
前記流量指標手段が、前記二枚のホイル・シートの間に囲んだ、分離した計測デバイスからなることを特徴とする、請求項9及び10の一つ以上に記載の泌尿器用計測器。
【請求項12】
前記泌尿器用計測器が、前記計測器を前記保管状態(図1)に保持するための、回復不能な破りやすいシール(2)を備え、この破りやすいシール(2)を破った後にのみ、前記計測器を、すぐに使用可能な状態(図2及び図3)へ移すことができることを特徴とする、前述の請求項の一つ以上に記載の泌尿器用計測器(1)。
【請求項13】
前記計測器で測定した一つ以上の指標値を手で記録するための記録手段が、外側面上に設けられていることを特徴とする、前述の請求項の一つ以上に記載の泌尿器用計測器。
【請求項14】
前記記録手段が、除去可能な粘着ラベルからなることを特徴とする、請求項13に記載の泌尿器用計測器。
【請求項15】
前記ラベルが、前記流量指標手段の位置に設けられ、且つ、前記流量指標手段の表示領域の位置に透明な窓を残すことを特徴とする、請求項14に記載の泌尿器用計測器。
【請求項16】
前記尿流の成分の少なくとも一つの成分を測定するために、前記計測器を通る尿経路内に、少なくとも局所的に、尿指標手段が設けられていることを特徴とする、前述の請求項の一つ以上に記載の泌尿器用計測器。
【請求項17】
前記尿指標手段が、適当な指標物質を備えた柔軟なキャリア、特に紙からなることを特徴とする、請求項16に記載の泌尿器用計測器。
【請求項18】
前記少なくとも一つ成分が、ブドウ糖、ビリルビン、ケトン、血液、タンパク質、ウロビリノゲン、亜硝酸塩、白血球及び酸からなるグループの一部を形成することを特徴とする、請求項16あるいは17に記載の泌尿器用計測器。
【請求項19】
内部に、前記尿流の継続時間を測定するための継続時間指標手段を備えることを特徴とする、前述の請求項の一つ以上に記載の泌尿器用計測器。
【請求項20】
前記継続時間指標手段が、少なくとも使用中、区画通路開口を介して前記尿流に連通するレザバーからなり、前記レザバーが、内部に受容した尿量に対する量指標手段(10)を備えることを特徴とする、請求項19に記載の泌尿器用計測器。
【請求項21】
前記通路開口が、少なくとも、前記流量指標手段の注入口近くに位置していることを特徴とする、請求項20に記載の泌尿器用計測器。
【請求項22】
前記継続時間指標手段が、前記二枚のホイル・シートの間に囲んだ、分離した計測デバイスからなることを特徴とする、請求項19から21の一つ以上に記載の泌尿器用計測器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−509584(P2006−509584A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−560716(P2004−560716)
【出願日】平成15年12月15日(2003.12.15)
【国際出願番号】PCT/NL2003/000893
【国際公開番号】WO2004/054446
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(505222462)エヌ.ヴィー.アムステルダムズ エレクトリスク ストゥーム−エン モーターブートマットスキャッピジュ (1)
【氏名又は名称原語表記】N.V.AMSTERDAMSE ELECTRISCHE STOOM− EN MOTORBOOTMAATSCHAPPIJ
【住所又は居所原語表記】Castorweg 22−24,Willemstad Netherlands Antilles
【Fターム(参考)】