説明

屈曲可能なデリバリーシステム

医療用移植物をカテーテルに沿って前進させるための間接型装置は、順をなして一列に配列された複数の分割体(1,12)を有し、各分割体は、それが列の端部である場合は隣接する単一の分割体に対して、および他の場合は隣接する二つの分割体に対して関節式に連結されており、それによって、装置の一端部に装着した医療用移植物を、装置の他端部を押すことによりカテーテルを通して前進させることができ、関節式の連結によりカテーテルを通る湾曲通路に対して装置を追従させることができるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用移植物をカテーテルに沿って前進させるための関節型装置に関する。特に、本発明は、患者内部へ遠隔入口部を通じて移植物を導入するための、可撓性チューブもしくはカテーテルに基づくデリバリーシステムに関する。本発明は、腸骨もしくは総大腿動脈における入口部を通常用い、ステントグラフトを動脈内に配置し、且つ大動脈内で展開するのに用いる、既存のデリバリーシステムを改善するものである。
【背景技術】
【0002】
大動脈内への移植用に設計された現在のステントグラフトは、直径28mmのグラフトが直径7mmオーダーのデリバリーシステムを必要とするように、通常、径方向に4倍圧縮される。
【0003】
このデリバリーシステムの直径は、小さな切り口を介した手術を可能とするのに十分に小さいが、デリバリー部位に向けて血管樹を通過させるのに要する屈曲度合いを達成するのは困難である。
【0004】
多くのステントグラフトデリバリーシステム、例えばCook IncのZenith(商標)、Medtronic IncのTalent(商標)、同じくMedtronic IncのAnneurx(商標)は、外側シースおよび内側保持ロッドという二つの重要な構成要素を有している。使用に際しては、ステントグラフトが圧縮されてシースの端部内に挿入されるとともに、保持ロッドがシースの遠位端部から挿入され、保持ロッドがステントグラフトに接触される。様々な手段によって、シース及びその内容物は血管樹を通じて導入され、シースにおけるステントグラフトを含む部分がステントグラフトの望ましい到着部位に位置される。次いで、シースは緩やかに引き戻されるものの、ステントグラフトは保持ロッドによって適所に保持される。シースは更に引き戻されるにつれて、ステントグラフトはシースの開口端部から出始め、シースの端部が保持ロッドの端部と同じ位になるまでシースが引き戻されると、展開が完了する。
【0005】
US6,589,227(William Cook Europe APS)は、体内管腔に対する拡張可能なプロテーゼを搬送するための血管内装置を開示している。その装置は、別個のワイヤーコイルからなる複数のフィラメント群で形成される。
【0006】
US 6,464,716(Innercool Therapies, Inc.)は、ベローズまたは可撓性チューブからなる撓み継手によって連結された複数の細長状かつ間接型の分割体で形成された、血管内熱伝達装置を開示している。この装置は、体温、特に低体温の調節における脳の体温を調整するのに用いられる。
【0007】
US5,954,729(Scneider(USA)Inc.)およびEP0 518 838 (AMS Medinvent SA)には、他の移植装置が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実際には、保持ロッドは、デリバリーシステムが動脈樹の曲がりに追従できるように十分な屈曲性を有する材料で形成しなければならない。しかしながら、ステントグラフトを展開するのに必要な力はかなり大きく、保持ロッドはステントグラフトの展開に際して軸方向に圧縮されるおそれがある。そのような圧縮は、展開の精度を低下させ、保持ロッドの拡径をもたらすおそれもあるため望ましくない。この拡径によって、保持ロッドがシース内に掛止され、装置の更なる展開が妨げられるおそれがある。
【0009】
保持ロッドにおいて更に要求されることは、デリバリーシステムの操作におけるネジレをステントグラフトまで伝達できることである。良好なデリバリーシステムにおいては、ステントグラフトの特徴が組織との協調を生み出すように、装置の位置を回転方向に正確に調節することが必要である。保持ロッドが過度に柔らかいか、または弾力的であると、操作による装置の制御が不正確になり、例えば分岐型グラフトの一対の足部を、それぞれの対象の管に対して平行な面に留置することが困難になる。
【0010】
このように、屈曲性に対する要求は保持ロッドにおける柔軟な材料を意味し、反対に、ネジレの制御及び非圧縮性に対する要求は高剛性材料の使用を意味する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に基づく、これらの相反する要求に対する一つの解決策は、保持ロッドに硬質材料を用いるものの、相互に自由なように関節式で連結される短い分割体に分割することである。
【0012】
この解決策は図1に示されており、そこには、曲げ易く圧縮不可能な保持ロッドをなすように互いに関節式で連結された、保持ロッドの二つの分割体が示されている。
【0013】
この解決策は、分割体の移動を妨げる外側シースの存在に依存するものであり、さらに、ある分割体から次のものへのトルク伝達機構が完全に欠如している点で妥協したものである。
【0014】
このアプローチの更なる問題は、複合保持ロッドが長くなり、高度の屈曲性を要する応用に際してはそのアプローチが非現実的になることである。
【0015】
この第1の設計に対する改良が図2に示されており、それは従来どおり硬質材料からなる分割体を採用するものの、保持ロッドを長くせずに屈曲角度を増加できるように、分割体の隣接端部が面取りされている。
【0016】
保持ロッドが分割構造を有すること、および全体の特徴を向上するために隣接表面が変更されることといった、図1及び2に示される原理が明らかになれば、付加的な特徴をもたらすような隣接表面の更なる変更を案出することが可能である。
【0017】
本発明の第1の態様としては、医療用移植物をカテーテルに沿って前進させるための間接型装置であって、順をなして一列に配列された複数の分割体を有し、各分割体は、それが列の端部である場合は隣接する単一の分割体に対して、および他の場合は隣接する二つの分割体に対して関節式に連結されており、それによって、装置の一端部に装着した医療用移植物を、装置の他端部を押すことによりカテーテルを通して前進させることができ、関節式の連結によりカテーテルを通る湾曲通路に対して装置を追従させることができる、装置が提案される。
【0018】
間に関節式の連結を有する分割体を備えるということは、相対的に剛性の高い材料(例えば、熱硬化プラスチック材料、あるいは金属もしくは合金でさえも)で分割体を形成でき、操作者から医療用移植物に対して大きなネジレ力が伝達可能になるという結果を装置にもたらすことを意味する。
【0019】
好ましい形態では、分割体はガラス補強ポリフェニレンサルファイド(TiconaからFortronという商標で提供されている)で形成される。そのような分割体から組み立てられる装置は、1N・mのモーメントを伝達することができ、短縮が無視できる範囲で最大760Nもの圧縮力に耐えることができる。それゆえ、好ましい形態では、装置は、少なくとも0.5N・m、好ましくは少なくとも0.75N・m、特に好ましくは1N・mのモーメントを伝達できるような材料で形成される。短縮が無視できる範囲で耐えることができる最小の圧縮力は、好ましくは300N、より好ましくは500N、特に好ましくは750Nである。
【0020】
分割体は、分割体数を増加させるだけであらゆる長さの装置に組み立てられるように、取り外し可能であるのが好ましい。
【0021】
ある分割体から他の分割体へトルクを効率よく伝達するために、少なくとも一つの突起部を分割体に設け、それを隣接する分割体における対応する細長状開口に嵌合させることができる。
【0022】
理想的には、隣接する分割体間における屈曲角度が最大となるように、隣接表面は部分的に球状の端部を有する。
【0023】
好ましい形態では、各分割体は雄部(これはボール部および/または一対の突出部からなるものとすることができる)及び雌部(これはソケットおよび/または一対のスロットからなるものとすることができる)を有しており、分割体の雄部は隣接する分割体の雌部に嵌合し、雌部は隣接する分割体の雄部に嵌合する。
【0024】
各分割体間の連結は、分割体の容易な連結が可能であるものの使用時には分割体が簡単には外れない、スナップ式の類であるのが好ましい。例えば、雌部におけるスロットの出入口部を雄部における突起部の外径よりも僅かに狭くし、スロットの顎部を強制的に離間させて突起部がそれらの間を通過するために、僅かな力を要するようにすることができる。そして、スロットの幅はスロットの出入口部を僅かに超えて拡大し、確実に滑り嵌るようにして突起部を収容する。分割体は全体として相対的に高剛性であるとはいえ、この形態では、隣接する分割体の突起部を受け入れるために弾性的に撓むことができる材料で形成される。
【0025】
理想的には、21フレンチ(直径7mm)のデリバリーシステムにおける実用的な設計においては、直径6mmかつ長さ10.5mmの分割体が用いられる。これらの寸法は、より大きな又はより小さなデリバリーシステムに応じて、より大きく又はより小さく設計することができる。したがって、10フレンチのシステムは直径約3mmの分割体を用いることができ、50フレンチのシステムは直径15mmの分割体を要することができる。分割体における直径に対する長さの比は1.75:1であるのが好ましく、製造における要求は厳しくないが、実用的な設計ではこの比を5:1まで増加させることができ、その比が1.5:1と3:1との間に限定されると屈曲性が改善される。ある程度の硬度低下を受け入れられるのであれば、長さと直径との比は1:1まで下げることができる。分割体をその幅よりも短く形成すると、それらがシース内で不動になり閉塞し易くなるため推奨しない。
【0026】
あらゆる二つの隣接する分割体間において関節の最大角度は、一つの分割体の長軸と隣接する分割体の長軸との角度として定義される。これは、主に、二つの分割体間における間接式連結の種類に依存する。好ましい形態であるボール・ソケット継手の場合、ソケットの口部の相対的寸法と、二つの分割体が連結されたときの、ソケットの口部に一致する分割体の部分における分割体の外径とに依存する。好ましい形態では、最大屈曲角度は少なくとも15°、好ましくは最大で25°である。
【0027】
分割体は、製造が容易になるように設計される。射出成形は使用が便利な技術であり、適切な硬さの消毒可能なプラスチックが用いられる。好ましくは、第1の隣接表面の形状が、第2の隣接表面における反対の形状と対応するように、単一の分割体が設計される。便利さは薄れるが、二つで一組として連結される分割体を設計することも可能である。単一の分割体を用いると、各分割体を単一の射出成形用具で製造できる上、多数のユニットを積み重ねることで長い棒状の構造体を形成することができる。
【0028】
好ましくは、各分割体は中心軸孔を有しており、そこを通じてガイドワイヤー及び包囲構造物を通過させることができる。例えば、チューブと分割体との間の摩擦を低減するような円滑な外壁を有するチューブ内に一本または複数本のガイドワイヤーを保持することができる。
【0029】
一つの形態では、チューブを一端の分割体から端の分割体まで取り付け、内側の分割体をそれらの間に保持することができる。この利点は、分割体がそれに隣接する分割体から外れることになっても、それがネックレスにおける真珠のようにチューブ上に保持されることにある。
【0030】
一部の応用では、例えば操作部に最も近い分割体の群が先端部のそれよりも屈曲が少なくなるように、装置を分割体の群から組み立てると利点がある。したがって、装置は、少なくとも2種類の分割体を含み、第1の種類の分割体は第2の種類の分割体と異なる特徴を有することができる。
【0031】
分割体の壁部が若干樽形状をなしていると、極端な屈曲角度であっても分割体を覆うシースの外形が円滑に連続するようになるため好ましい。
【0032】
分割体の中心軸から離れた位置に溝状の付加的な孔を備えることができる。付加的な溝を分割体の外周における他の部位に配置できることは当業者には明白であろう。
【0033】
標準的なデリバリーシステムでは、装置の長さに応じて前述の分割体が15〜80個必要であるだろう。しかしながら、一部の応用では、全長が2〜3mに達するようにより多数の分割体(例えば最大で1000)を用いることができる。
【0034】
装置のいずれかの端部において、改良した分割体または端部分割体を用い、第1の端部における分割体装置と操作要素との間、および第2の端部における分割体装置と移植物との間に効果的な接合部分を形成することができる。いずれにせよ、端部分割体は操作部および移植物に適するように設計することができるが、分割体装置に接続するそれらの端部分割体の形態は、トルク及び孔が他の要素に通じうるように全ての接続特性を維持するものであるのが望ましく、また屈曲性の維持は確保するのが望ましい。
【0035】
本発明の第2の態様としては、先に定義した装置を有し、その装置の一端部に医療用移植物を装着したキットが提案される。
【0036】
本発明の第3の態様としては、装置の一端部に装着された医療用移植物を有する、先に定義した装置を準備し、装置の前記端部をカテーテル内に挿入し、装置の他端部を押すことを含む、医療用移植物をカテーテルに沿って前進させる方法が提案される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明に係る多くの好適な形態について図面を参照しつつ説明する。
先ず図3を見ると、そこには分割体の実用的な設計が示されており、これは図1及び2に示される特徴を有しながらも、トルクが伝達されること、長手方向における構造の追加が可能であること、および屈曲時における外側シースの滑らかさが向上すること、といった付加的な特徴を有するものである。
【0038】
分割体1は、ガラス補強ポリフェニレンサルファイドで形成される、長さが約10.5mmかつ幅が最も広い部分で約6mmの、一体的な細長状要素からなるものである。
【0039】
分割体1は、首部4で接続された雄部2及び雌部3を有し、ある分割体の雄部2が隣接する分割体の雌部に嵌合するように設定されている。複数の分割体は、そのため、対応する雄部及び雌部を接続することによって、端と端とを連結することができる。
【0040】
特に、雄部2はボール部5からなり、ボール部5は分割体1の長軸に対して直交する軸に沿って自身から横方向に突出する一対の突起部6を有する。雌部3は、分割体1の長軸に対して実質的に平行なスロット10およびリップを備えたソケット継手9を有する。
【0041】
各スロット10の出入口部は、各突起部6の幅より僅かに狭くなっており、各スロット10の顎部を強制的に僅かに撓ませて、突起部6がそれらの間を通過するように相互に離間させるためには、突起部6に与えられる僅かな力が必要である。そして、各スロット10は、その出入口部を僅かに超えて拡大し、滑り嵌るようにして各突起部6を収容する。
【0042】
使用に際しては、隣接する分割体の突起部6をスロット10に入り込ませ、ボール部5をソケット9内に装着してボール・ソケット継手を構成する。
【0043】
当然のことながら、雌部3は、雌部3にフィットするような寸法とされた雄部2より横方向に幅広とされる。そのため、分割体1が挿入されているカテーテルの内壁に接触し易いのは雌部3の外表面であり、雌部3の外壁8が、急角度での屈曲状態であってもシースの内壁に対抗(rebutting)するような滑らかな表面をなすように曲げられているのは、この理由によるものである。
【0044】
分割体の長軸に沿って中心またはその近傍には孔が設けられており、そこを通じてガイドワイヤーおよび包囲構造物が通過可能になっている。
【0045】
分割体1における雌部3の外壁には二つの切欠溝7が設けられており、他のガイドワイヤーまたは類似の構造物の使用が可能になっている。
【0046】
図4を見ると、分割体12の突起部6が分割体1のスロット10に完全に挿入され、分割体12のボール部5(図示せず)が分割体1のソケット9(図示せず)内に装着された状態で、二つの同一の分割体1及び12が示されている。
【0047】
図4からも判るように、首部4の幅はソケット継手9の出入口部の内径よりも小さくなっており、その結果、分割体12がその突起部6の軸に関して回転するのに十分な空間が存在し、それによって分割体1及び分割体12間の関節の角度が規制される。図4には、分割体1及び12が、それらが完全に曲げられた状態で示されており、分割体12は約15度回転され、分割体12における首部4の外表面は分割体1のリップ11に接触されている。
【0048】
使用に際しては、15から18の分割体が図4に示されるように連結され、その数はその装置が内包されるカテーテルの長さに依存する。医療用移植物は端部の分割体に装着され、それは移植物を受け入れるように変更できる。装置において移植物に対して遠位の端部には、操作部を有するように変更された分割体が用いられ、その操作部は、その長軸に沿って(カテーテルを通して移植物を前進させるため)、ならびに装置をその長軸に関して回転させ、移植物を回転させるネジレ力を与えるため、装置に対して力を加えるのに用いられる。そのようなネジレ力は、隣接する分割体における突起部6及びスロット10間の作用が働かないため、装置の長手に沿って付与することができる、
【0049】
ステントグラフトを移植するためには、例えば、生体内で、ステントグラフトを本発明に係る装置の端部に装着し、次いで外側シース内に挿入し、ステントグラフトが外側シースにおける操作者から遠位の端部に位置するまで前進させる。次いで、外側シース自体をカテーテルの先の方へ前進させ、そしてカテーテルを血管樹に挿入する。外側シースの遠位端が要求される移植部位に達したならば、ステントグラフトを本発明の装置により現位置に保持しつつ、シースを緩やかに引き戻す。操作者は、装置端部の操作部の回転によって、ステントグラフトが正確に位置するように、ステントグラフトを容易に回転させることができる。さらに、ステントグラフトを展開するためにシースに加えられる圧力は、従来の装置とは対照的に、装置の圧縮の原因とならない。したがって、本発明に係る装置は、ステントグラフトを生体内に移植するために失敗無く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、平面で対向する円筒状の分割体からなる、基本的な分割型保持ロッドを示している。
【図2】図2は、長さを大きく変化させずに更に大きな屈曲角度を達成できるように、隣接面が面取りされている、図1の改良版を示すものである。
【図3】図3は、本発明に係る装置に適した分割体を示すものである。
【図4】図4は、本発明に係る装置が構成されるように連結された、図3に示される型に関する二つの分割体を示すものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用移植物をカテーテルに沿って前進させるための間接型装置であって、順をなして一列に配列された複数の分割体を有し、各分割体は、それが列の端部である場合は隣接する単一の分割体に対して、および他の場合は隣接する二つの分割体に対して関節式に連結されており、それによって、装置の一端部に装着した医療用移植物を、装置の他端部を押すことによりカテーテルを通して前進させることができ、関節式の連結によりカテーテルを通る湾曲通路に対して装置を追従させることができる、装置。
【請求項2】
各分割体はそれに隣接する一つ又は複数の分割体から取り外し可能である、請求項1記載の装置。
【請求項3】
各分割体は雄部及び雌部を有しており、分割体の雄部は隣接する分割体の雌部に嵌合し、雌部は隣接する分割体の雄部に嵌合する、請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
雄部は一対の突起部を有し、雌部は突起部を受け入れるスロットを有している、請求項3記載の装置。
【請求項5】
雄部はボール部を有し、雌部はソケットを有する、請求項3または4記載の装置。
【請求項6】
分割体は、装置を介して少なくとも1N・mのモーメントを伝達可能とするのに十分な剛性を有する材料で形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
15〜80個の分割体を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
各分割体は、その長軸に沿ってその本体部を通る孔を有しており、装置の使用時には、複数の孔が実質的に整列し、そこをガイドワイヤーが通過可能となる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
各分割体は外壁に溝を有しており、装置の使用時には、複数の溝が実質的に整列し、そこをガイドワイヤーが通過可能となる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
各分割体における最大径に対する長さの比が、1:1〜1:5の範囲内にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
ある分割体の長軸と隣接する分割体の長軸との、関節における最大角度が少なくとも15°である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置を有し、その装置の一端部に医療用移植物が装着されている、キット。
【請求項13】
医療用移植物が代用血管である、請求項12記載のキット。
【請求項14】
デリバリーカテーテルを更に含む、請求項12または13記載のキット。
【請求項15】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置のための分割体。
【請求項16】
装置の一端部に装着された医療用移植物を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置を準備し、装置の前記端部をカテーテル内に挿入し、装置の他端部を押すことを含む、医療用移植物をカテーテルに沿って前進させる方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2007−508090(P2007−508090A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534826(P2006−534826)
【出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【国際出願番号】PCT/GB2004/004385
【国際公開番号】WO2005/037140
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(500348848)アンソン メディカル リミテッド (7)
【Fターム(参考)】