説明

屋根支持エネルギー変換システム

【課題】屋根に支持される再生可能な代替エネルギー変換システムを提供する。
【解決手段】屋根支持エネルギー変換システム10は、複数の太陽エネルギー変換タイル組立体とを備える。太陽エネルギー変換タイル組立体は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する光起電タイル組立体100、および太陽エネルギーを熱エネルギーに変換するサーマルタイル組立体を選択的に備えることができる。また、エネルギー変換システム10には、屋根構造14から流れ落ちる雨の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する水力発電システム200と、移動する空気の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する風力エネルギー変換システム300とを組み込むことができる。これらからの電気エネルギーを受けるエネルギー管理システム20は、バッテリーを組み込んでおり、さらに生成されたエネルギーを公共配電網に転送することを可能にする接続システム30を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の屋根支持エネルギー変換システムに関し、特に、屋根に支持される再生可能なつまり代替エネルギー変換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両エンジンおよび発電所などのエネルギー変換デバイス・システムに動力を供給するために化石燃料を使用することによって生じる潜在的な環境・経済・文化の危険性が、よく報告されている。これらの危険性を低減あるいは回避するために、ある人たちは、原子力の利用の増加を主張する。しかしながら、この案には、放射性廃棄物の安全な保管に関する他のジレンマが生じる。さらに、原子力発電所は、その副生成物が核兵器の製造に用いられるおそれがあるため、多くの人々および国々によって反対される。
【0003】
地熱エネルギープラント、風力発電所、大規模なソーラーアレイなどのクリーンな代替エネルギー源および/またはエネルギー変換システムに基づいた発電所を開発する試みがなされている。しかしながら、これらのシステムの多くは、ある地理的な場所においてのみ商業的に実行可能であり、比較的大きな資本投資を要するという制約を抱えている。
【発明の開示】
【0004】
本発明の一の態様にかかる屋根支持エネルギー変換システムは、屋根枠構造と、複数の太陽エネルギー変換タイルとを備える。それぞれの太陽エネルギー変換タイルは、屋根枠構造の少なくとも一部に固定されるベースタイルと、対応するベースタイルに取り付けられる1つあるいはそれ以上のカバータイルとを有する。ベースタイルは、隣接した端に沿って互いに係合しシール構造を形成するように構成され、実質的に防水であるクラッディングを屋根構造の一部に形成する。
【0005】
複数の太陽エネルギー変換タイルは、(a)太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の光起電力タイル、あるいは(b)太陽エネルギーを熱エネルギーに変換する複数のサーマルタイル、あるいは(c)少なくとも1つの光起電力タイルと少なくとも1つのサーマルタイルとの組合せのいずれかを備えることができる。ベースタイルは、断熱機能を屋根枠構造に提供するように構成するあるいはそうでなくて形成することができる。
【0006】
屋根枠構造は、上方向に互いに向かって収束する少なくとも2つの傾斜辺を有する勾配屋根枠構造を備えることができる。
【0007】
光起電タイルおよびサーマルタイルの両方のカバータイルは、実質的に同一の外観であるそれぞれの露出面を有するように形成することができる。この方法では、光起電タイルおよびサーマルタイルは、屋根枠構造に固定されたときに視覚的に同じ外観を有する。
【0008】
エネルギー変換システムは、屋根の一部から流れ落ちる雨水の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成される水力発電システムをさらに備えることができる。水力発電システムは、1つあるいはそれ以上の樋と、1つあるいはそれ以上の縦樋と、1つあるいはそれ以上の水力タービンとを備えることができる。樋および縦樋は、屋根枠構造の一部から流れ落ちる雨水を集めるように配置され、これにより、その1つのあるいは各水力タービンを駆動するための水の流れが生じる。1つあるいはそれ以上縦樋の上端部に貯水部を配置して、これにより、関連するタービンへの水のフローを調整することも想定される。屋根にわたって斜めに配置されて樋へと延びる1つあるいはそれ以上の屋根水路を提供することもできる。水力発電システムは、雨水を集めてエネルギー変換システム全体にあるいは建物の水系システムに用いるために、貯蔵タンクをさらに備えることもできる。
【0009】
エネルギー変換システムは、屋根枠構造によって支持される1つあるいはそれ以上の風力タービンを有する風力エネルギー変換システムをさらに備えることができる。1つあるいはそれ以上の風力タービンは、移動する空気塊の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。この態様においては、風力システムは、カウリングまたは副屋根をさらに備えることができる。カウリングまたは副屋根は、1つあるいはそれ以上の風力タービンを覆っており、これにより、屋根枠構造とともに、屋根枠構造へと上へ流れて1つあるいはそれ以上の風力タービンを通るように移動する空気を誘導する風のトンネルが形成される。風力タービンは、屋根枠構造の尾根に沿って装着することができる。
【0010】
エネルギー変換システムは、太陽エネルギー変換タイル、水力発電システムおよび風力エネルギー変換システムから電気エネルギーを受けて管理するエネルギー管理システムをさらに備えることができる。さらに、エネルギー管理システムは、電力公共配電網への接続を備えることができ、エネルギー変換システムと公共配電網との間の電気エネルギーの二方向の流れを管理するように構成することができる。より詳細には、エネルギー管理システムは、電気エネルギー蓄積装置を備えることができる。エネルギー管理システムは、電力蓄積装置が満充電状態にあるとき、電気エネルギーを公共配電網に供給するように構成されており、また、電力蓄積装置が閾値より低い充電レベルにあるとき、公共配電網を電力蓄積装置に接続する。エネルギー管理システムは、エネルギー入力の安全性を測定し、コントロールし、保証し、かつ、電力供給を反転させて電力蓄積装置から交流電流を提供する装置をさらに備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
単なる具体例としての本発明の実施の態様を、添付の図面を参照して説明する。
【図1】図1は、本発明の実施形態にかかる屋根支持エネルギー変換システムを組込んだ建物の断面図である。
【図2】図2は、図1に示した建物の部分的な側面図である。
【図3】図3は、図1および図2に示した屋根支持エネルギー変換システムに組み込まれた光起電タイル組立体のベースタイルの断面図である。
【図4】図4は、図3に示したベースタイルの上面立面図である。
【図5】図5は、光起電タイル組立体に組み込まれたカバータイルの断面図である。
【図6】図6は、図5に示したカバースタイルの上面立面図である。
【図7】図7は、光起電タイル組立体の横方向断面図である。
【図8】図8は、光起電タイル組立体の交差方向断面図である。
【図9】図9は、光起電タイル組立体に組み込まれた電気接続ポストの概略図である。
【図10】図10は、光起電タイル組立体に組み込まれた電気接続チューブの斜視図である。
【図11】図11は、図10に示したチューブの平面図である。
【図12】図12は、図10および図11に示したチューブの断面図である。
【図13】図13は、図5および図6に示したカバータイルの一部の断面図である。
【図14】図14は、図1および図2に示した屋根支持エネルギー変換システムに組み込まれた水力発電システムの実施形態の概略図である。
【図15】図15は、図14に示した水力発電システムに組み込まれた縦樋の上面立面図である。
【図16】図16は、水力発電システムの側面立面図である。
【図17】図17は、図1および図2に示した屋根支持エネルギー変換システムに組み込まれた風力エネルギー変換システムの端面図である。
【図18】図18は、図17に示したシステムの部分的な側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1および図2に示されるように、屋根13を有する家12などの建物のための屋根支持エネルギー変換システム10は、屋根枠構造14と、複数の太陽エネルギー変換タイル組立体とを備える。各タイル組立体は、屋根枠構造14の少なくとも一部に固定されるベースタイルと、対応するベースタイルに取り付け可能な1つあるいはそれ以上のカバータイルとを備える。ベースタイルは、隣接した端に沿って互いに係合しシール構造を形成するように構成され、これにより、実質的に防水であるクラッディングが、ベースタイルが固定される屋根構造の一部に形成されている。以下により詳細に説明する通り、タイル組立体は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する光起電力(PV)タイル組立体100、および太陽エネルギーを熱エネルギーに変換するサーマルタイル組立体(図示せず)から選択可能である。サーマルタイルは、水が流れるパイプを備えることができ、これにより、タイルは、太陽放射を吸収してパイプを流れる水を加熱する。両方のタイプのタイルは、同様な全体構造および構成のベースタイルを有する。それぞれのカバータイルは、同じ形状、構成および外観を有することが想定されており、したがって、同じ屋根枠構造14にともに配置されたとき、視覚的に区別できない。しかしながら、太陽エネルギーを電気と熱に変換する異なる役目に対応するために、カバータイルの構造は、PVタイルとサーマルタイルとでは異なることになる。異なる実施形態において、システム10は、PVタイルのみあるいはサーマルタイルのみのいずれかを組込むこともできる。しかし、より効率的な実施形態においては、PVタイルとサーマルタイルとの両方の組合せを備えることになると考えられる。
【0013】
システム10がPVタイルとサーマルタイルとの両方を備える場合、PVタイルを屋根13の上部に配置することが想定される。この場合、PVタイルは、風により冷却され、より多く露光するという利点を享受し、その結果、電力生成の効率の最適化が促進される。システム10がPVタイルのみを組込んでいる場合には、当然に、これらのタイルを屋根13の全露出エリアにわたって配置することができ、あるいは、使用するPVタイルの数が限られている場合には、こうしたタイルを、上述の通り、屋根13の上部に配置する必要がある。
【0014】
PVタイル組立体100は、後でより詳細に説明する。
【0015】
エネルギー変換システム10は、また、屋根構造14から流れ落ちる雨水の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成される水力発電システム200を組み込むことができる。水力発電システム200は、以下に詳細に説明する。
【0016】
さらに、システム10は、また、移動する空気(つまり風)の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する風力エネルギー変換システム300を組み込むこともできる。
【0017】
エネルギー変換システム10は、さらに、エネルギー管理システム20を有している。エネルギー管理システム20は、ケーブル22を介してPVタイル100によって生成された電気エネルギーを受け、ケーブル24を介して水力発電所のシステム200によって生成された電気エネルギーを受け、ケーブル26を介して風力エネルギー変換システム300によって生成された電気エネルギーを受ける。エネルギー管理システム20は、それぞれのエネルギー変換組立体およびシステム100,200,300からの出力電流を提供する電気ケーブルを差し込むことができる複数の入力用ジャック28を有することが想定される。エネルギー管理システム20は、それぞれのエネルギー変換システムによって生成された電力を蓄積する充電式バッテリーなどの電気エネルギー蓄積デバイスを組み込むことができる。また、エネルギー管理システム20は、公共配電網に接続されるケーブル32を有する接続システム30と、バッテリーと公共配電網との間の電力の二方向の流れを管理するコントローラとを備えることができる。この方法では、システム10は、例えば、バッテリーが満充電されているときには、電力を公共配電網に与えることができ、バッテリーにおける充電レベルが所定のレベルより低いときには、公共配電網から電力を取り込むことができる。当然ながら、エネルギー管理システムは、直流を交流に、また、交流を直流に変換するコンバーターおよびインバーターを備えることになり、これにより、第一に、バッテリーに蓄積させるのに交流から直流への変換が必要な場合、エネルギー変換システムによって生成された電流のタイプを変換し、そして第二に、バッテリーから公共配電網に、あるいはコンセントおよび一般的に交流で動作する建物内の器具に、電力を転送することができる。
【0018】
光起電タイル組立体100
添付図面の図3から図13に示されるように、光起電タイル組立体(以下、単に「組立体」という)100の実施形態は、少なくとも1つの(この特定の実施形態においては、4つの)固体領域114を有するベースタイル112を備える。固体領域114には、釘あるいはネジなど機械的な留め具が打ち込まれ、これにより、ベースタイル112が屋根構造など基礎的な構造に固定される。固体領域にはあらかじめドリルされていないすなわち機械的な留め具のための孔が形成されていないことが想定されており、したがって、組み付けを行う人は留め具に最適な場所を選択することができる。しかしながら、この実施形態の変形例においては、1つあるいはそれ以上のそのような孔を形成することができる。
【0019】
組立体100は、太陽エネルギーを電気に変換する光電池118をそれぞれ有する1つあるいはそれ以上のカバータイル116をさらに備える。電池118は、正負出力ターミナル120a,120bそれぞれで(以下、まとめて「出力ターミナル120」という)利用可能となる電流を生成する。
【0020】
カバータイル116には、2つの形態が設けられている。カバータイル116の第1の形態では、出力ターミナル120を有する表面領域の一部を除いたタイル116のほぼ全表面領域に電池118が配置される。カバータイル116の第2の形態では、出力ターミナル120のすぐ下の表面領域の約3分の1がブランク(つまり光電池118のない)として残されており、したがって、タイル116の表面エリアの下部約3分の2のみに電池118が形成されている。タイル組立体100の以下詳細説明通り、カバータイル116はカバータイル116の第1の形態により表面領域の3分の1ずつオーバーラップしている。カバータイル116の第1の形態は最上部であって完全に露出されており、下にあるタイル116は第2の形態であってその表面領域の3分の1がカバーされた状態となっている。
【0021】
カバータイル116は、電気接続ポスト(以下、単に「ポスト」という)122によって、対応するベースタイル112に電気的にかつ機械的に連結される。ポスト122は、ベースタイル112内に支持されるとともに、カバータイル116のそれぞれの出力ターミナル120と接触して電気接続を提供する第1端部124を有する。さらに、第1端部124はカバータイル116を貫通しており、これにより、カバータイルがベースタイル112に機械的に取り付けられている。特に図8を参照して以下により詳細に説明する通り、各ポスト122は、電気接続チューブ128に電気的に連結される第2端部126を有する。電気接続チューブ128は、エネルギー管理システム20にカバータイル116を電気的に連結することを容易にする。
【0022】
組立体100の部品により詳細に注目して見れば、ベースタイル112は、典型的には、平面的でほぼ連続的な上面130を有する正方形の板に構成される。上面130の連続性は、その表面130の平面に垂直な方向にその表面130を貫通している複数のポスト122が並んでいる部分によってのみ阻害されている。この実施形態において、複数のポスト122は、2つの平行線上に配置されている。以下にさらに説明する通り、防水シールは、ポスト122が表面130を貫通しているポスト122の回りに形成されている。
【0023】
ベースタイル112の下側132には、下側132を多くの別々のセクションに区分けする複数の壁あるいはリブが形成されている。この特定の実施形態において、ベースタイル112の4つのコーナーのそれぞれは、固体材料から形成されており、これにより、釘あるいはネジなど機械的な留め具を打ち込み可能な固体部114が形成されている。1組の平行な壁134は、ベース112の対向する側面136,138間に延びており、部分的に固体部114の境界を形成している。ベースは、複数のさらなる壁140をさらに備える。さらなる壁140は、壁134に対して垂直に延びており、固体部114のそれぞれの側面と結合されている。壁140は、ベースタイル112のそれぞれの近傍の側面142,144と、それに最も近い壁134との間に延びている。この構成によって、ベース112の下側132には、側面142,144に隣接する区分室146と、より大きい中央区分室148とが形成される。
【0024】
区分室146,148は、何も入っていない空間として残すことができる。しかしながら、区分室146が断熱材を有すること、また、区分室148がバッテリー150などの電力蓄積手段を任意選択的に有し、空間148の残りスペースを絶縁材で満たすことができることも想定される。バッテリー150が備えられていない場合、区分室全体を断熱材で満たすことができる。いずれの場合も、断熱材を有するベースタイル112あるいはそうでなくて断熱材から形成されたベースタイル112は、断熱機能を果たすことができる。また、壁134,140には、接続チューブ128を取り付ける長く延設される凹部を設けることができる。各チューブは、チューブが取り付けられる壁134,140の凹部の長さと等しい長さである。
【0025】
また、組立体100は、隣接したタイル組立体間の防水連結を提供するタイル連結システムを備える。本実施形態において、連結システムは、ベースタイル112の隣り合った辺138,144に沿って延びている、横方向に延設される舌状部152を備える。各舌状部152には、長く延設されるゴムシール154がさらに配置されている。また、タイル連結システムは、ベースタイル112の隣り合った辺136,142に沿って長く延びている相補状の溝156を備える。舌状部152,溝156を設けることによって、タイル組立体100を、4つの辺すべてにおいて、他の同じタイル組立体100に防水して接続することができる。
【0026】
図7、図8および図9に特に示されるように、各ポスト122は、第1端部124にゴムグロメット158の態様のエンドキャップを収容する開口部を有するチューブの形態であることがわかる。エンドキャップあるいはグロメット158はゴムなど弾性材料から形成され、そして、端部124に締り嵌めおよび接着剤の使用の一方あるいは両方によって保持される。ポスト122は、それ自体が鋼あるいはステンレス鋼などの導電性材料で形成されており、そして、そのポスト22には、1組の軸方向に間隔を開けて配置された周方向の溝あるいは凹部160が形成されている。導電性スプリング162は、端部126に電気的かつ機械的に連結されている。
【0027】
凹部160は、ポスト122が挿入されるベースタイル112に形成された孔に形成された、対応する凸状部を収容する。これにより、各ポスト122とベースタイル112との間の防水シールを提供する構成が得られる。より具体的には、ポスト122はベースタイル112の対応する孔に押し込まれ、これにより、端部124が表面130から突出してカバータイル116との接続を容易にするとともに、端部126が、壁134に形成された凹部へと突出してそれぞれの接続チューブ128との連結が可能になる。
【0028】
図8、図10、図11および図12に、電気接続チューブ128の特性をより詳細に示す。チューブは、それぞれのポスト122の第2端部126と係合し電気接続を提供する開口部164を備える。各開口部164は、長手スロット166を備える。本実施形態において、長手スロット166は、複数の第2スロット168とともにチューブ128の全長さにわたって延びている。複数の第2スロット168は、長手スロット166から延びている。第2スロット168は、円周方向に延びる第1長さの部分170と、軸方向に延びる第2長さの部分172とを備える。第2長さの部分172は、円形部174で終端する。
【0029】
電気エンドコネクタ176,178は接続チューブ128の各軸方向端部に配置されており、これにより、隣接するチューブ128間の端部・端部電気接続が可能になる。この点に関して、エンドコネクタ176はスプリング荷重すなわちスプリング付勢の雄プラグの形態とすることができ、また、エンドコネクタ178は雌ソケットの形態とすることができる。雄プラグ176は、PVタイルの取り付けの際に、その対応するチューブ128の隣接する端部と略同じ面に後退でき、そして、その後スプリングの作用によって対応する雌ソケット178へと押し込まれる。第1導電体180は、エンドコネクタ178の1つをエンドコネクタ176の1つに接続し、そしてまた第2スロット168のグループとの電気的な連結を提供する。同様に、第2導電体182は、他のエンドコネクタ176〜178と第2スロット168の第2のグループとの間の電気接続を提供する。より具体的には、導電体180,182は、PV電池118の正負ターミナル120a,120bと電気的に接続されている交互のスロット168との電気接続を提供する。こうして、要するに、各PV電池118の正ターミナル120aは導電体180と電気的に連結されるとともに、各PV電池118の負ターミナル120bは導電体182と電気的に接続されている。
【0030】
チューブ128の軸方向端部のそれぞれは、隣接するチューブとの機械的連結を容易にするように形成することができる。典型的には、これは隣接したチューブ128間の締り嵌めあるいは「カチッと嵌合する接続」によってなされる。
【0031】
ベースタイル112がグロメット158のパックと一緒にパックで提供され、カバータイル116が別のパックで提供されることが想定される。
【0032】
タイル組立体100を屋根枠構造14に組み付けるには、(グロメット158のない)ポスト122がベースタイル112に形成された対応する孔に挿入される。この結果、端部124は表面130を越えて突出し、端部126は、壁134,140に形成された凹部あるいは溝へと突出する。次に、釘を固体部114を貫通するよう打ちつけることにより個々のベースタイル112が屋根構造に取り付けられる。その後、各接続チューブ128が壁134,140の凹部に配置される。このとき、ポスト122の端部126はスロット166内に位置し、第2スロット168と並んだ状態となる。その後、チューブは回転されてスライドされ、これにより、チューブが定位置にロックされる。このとき、ポスト122の端部126がそれぞれの円形部分174に係合され、スプリング162が円形部174の下面を押圧して対応する導電体180あるいは182との電気接触が容易となる状態になる。
【0033】
その後、このプロセスが、次の隣接するベースタイル112に対して繰り返される。次の隣接するベースタイル112は、ポスト122が挿入された後に、先に配置されているベースタイル112に向かって押され、これにより、一方のベースタイルの舌状部152が他方のベースタイル112の溝156に収容される。隣接するタイルにおける接続チューブ128の取り付けに際し、1つのチューブの雄プラグ176は後退可能であり、隣接するベースタイル112の接続チューブ128は定位置へと回転される。その後、プラグ176は、先に配置された隣接するタイルのチューブ128と正しく整列したとき、雌ソケット178と嵌合して雌ソケット178内へと延びることになる。
【0034】
ことによるとよりシンプルな組み付けプロセスでは、ベースタイル112を、屋根枠構造14に固定する前に、ポスト122および接続チューブ128を備えるように組み立てられることもできる。このようなプロセスでは、次のタイル112が配置されると、組み付けを行う人は、次のタイル112を屋根枠構造14に固定する前に、舌状部152を溝156と係合するとともに雄プラグ176を雌ソケット178と係合するだけでよい。
【0035】
ベースタイル112が定位置に配置されて固定されると、端部124をカバータイル116に形成された対応する孔を貫通するよう押し込んだ後にグロメット158をポスト122の端部124に押し込むことによって、カバータイル116が、対応するベースタイル112に簡単に留められる。これらの孔は、カバータイル116の出力ターミナル120に対応する。隣接するチューブの1つのコネクタ178に対して1つのチューブのコネクタ176がと連結されるという特長によって、接続するチューブ128それぞれの対向する端部が互いに電気的接続にあると、電気接続がタイル組立体100の各列に沿って連続的に提供される。その後、壁170(図3参照)に形成された凹部に取り付けられた同様のチューブコネクタ128を用いることによって、電気接続を隣接する行にも提供することができる。組立体100からの電流は、電源管理システム20にケーブル22を介して接続される。
【0036】
カバータイル116は、伝統的な屋根板あるいはタイル屋根として約3分の1ずつ互いに垂直方向にオーバーラップするように寸法付けられ構成されており、これにより、1つのタイルの下部は、垂直方向に隣接しており下側にあるタイルの上部にオーバーラップしている。さらに、特定のベースタイル112上の最も下側にあるカバータイル116の下部は垂直方向に隣接しており、下側にあるベースタイル112上の最も上側にあるカバータイル116にオーバーラップすることになる。また、カバータイル116は、防水材料から形成されることになる。したがって、このように配置されたカバータイル116は、要するに、屋根13の第2防水層と、さらなる断熱とを提供することになる。
【0037】
図7および図8に示すように、各タイルの下部は、下側にあるカバータイル116のグロメット158のライン上に載置されクッションが付けられている。さらに、カバータイル116を取り付ける場合、隣接するカバータイル116間に従来のタイルクリップあるいはフック117を挿入することもできる。そのタイルクリップあるいはフック117は、上側にあるタイル116の下端部に引っ掛かり、隣接する下側にあるタイルの上端部に引っ掛かる。
【0038】
PV電池118は、従来の構造とすることができる。しかしながら、効率を向上させるために、図13に示すPV電池118を用いることができる。PV電池118は、異なる周波数の光を吸収する光起電力材料の複数の層184a,184bを備える。ここでは、一方向ミラーフィルム186が電池118の一方の側に配置される。一方向ミラーフィルム186には入ってきた光が入射し、一方向ミラーフィルム186は層184aの上方に配置されている。このとき、層184bより下方の層に反射板188が配置されており、その反射鏡88は一方向ミラーフィルム186に面している。この方法では、一方向方法ミラー186を通過して電池118内へと入っていく光は、光起電力層184a,184bを通過しながら一方向ミラー186と反射面188との間で繰り返し反射される。光起電力層184a,184b間に光学的に透明な分離層190を配置することもできる。さらに、電池118の対向する両方の側に、保護フィルムあるいは層191a,191bが、ミラーフィルム186および反射板188にそれぞれ隣接して配置される。
【0039】
水力発電システム200
添付図面の図14から図16には、家12の屋根13から流れ落ちる水の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する水力発電システム200の実施形態を示す。システム200は、タービン216と、少なくとも1つの縦樋220とを備える。タービン216は、ロータ218と、ロータ218によって駆動される発電機219とを備える。少なくとも1つの縦樋220は、屋根13から流れ落ちる水を受ける上端部222を有する。縦樋220は、上端部222からそれぞれの出口226a,226b(以下、まとめて「出口226」という)へと延びる水路224a,224b(以下、まとめて「水路224」という)を備える。それぞれの出口226は、ロータ218を同じ方向に回転をさせるために、それぞれの出口226から流れてくる水をロータ218上に誘導するように配置される。本明細書において以下により詳細に説明するように、水路224は、さらに、水路224aが水路224bへとオーバーフローするように構成されている。
【0040】
上側および下側固定リング221a,221bは、ロータ218が回転するとき、タービン216を縦樋220内で所定位置に保持する。また、上側および下側固定するリング221a,221bは、発電機219とエネルギー管理システム20との間のケーブル24を引き回すように用いることもできる。
【0041】
システム200は、屋根13から水を受けてその水を縦樋220に誘導する樋228をさらに備える。水路224a,224bは、縦樋220に入った水が、まず水路224aを通って流れそして出口226aから流れ出てロータ218へと流れて発電機219を駆動するように構成される。しかしながら、ひどい大雨のときには、水路224aは水路224bへとオーバーフローすることができる。その後、オーバーフローした水は、水路224bを通り出口226bを通って流れて、これにより、ロータ218を回し、その結果、発電機219をさらに駆動する。
【0042】
水路224aから水路224bへの水のオーバーフローは、次第に高さが増加しているそれぞれの上端を有する水路224の形成により促進され、その結果、一方の水路の、例えば水路224aの上端からオーバーフローする水が、続いて隣接する水路224bに流れ込むことができる。この点に関して、水路224aが上端230aを有し、そして、水路224bが上端230aより高い上端230bを有することが図14からわかるであろう。こうして、水路224aが水で満たされてオーバーフローする場合、そのオーバーフローは上端230aを越えて流れ出て水路224bへと流れ込む。例えばさらに第3の水路を備える縦樋220の場合、水が第1水路224aの上端230aおよび第2水路224bの上端230bの両方からオーバーフローした後に、水は第3の水路に流れ込むことになろうことは理解されよう。
【0043】
水路224aを通る水の定常的な流れをコントロールするために、縦樋220の上端部222には水流調整貯水部232が設けられている。貯水部232は、水路224aの上端230aを含む垂直壁236と、下方へ傾斜する底板237と、壁236から間隔をあけて配置された第2垂直壁238とを備える。
【0044】
貯水部232には、水路224aへの2つの出口が設けられている。第1出口234は、壁238の底板237との接続部分近くに形成された開口あるいは一連の孔を備える。第1出口の上方に間隔をあけて配置される第2出口は、壁238の上端部の近くに形成される水平方向開口240である。開口240は、要するに、水路224aへの余水路を構成する。このように、水が開口240よりも低い水位で貯水部に集められたとき、水は第1出口234を介して水路224aへ流れ込む。出口234は、水頭が貯水部232内に含まれている場合には、水路224aを下る水の流れが定常的に連続であるように寸法付けられる。雨水の量が十分に増加すれば、水はまず開口240を通って流れ、そして水路224aに流れ込み、タービン216を駆動するさらなる圧力を与えることになる。もし貯水部232における水の水位が出口234から流れ出て開口240を通って流れる流速よりも十分に大きく増加したとき、水は次いで上端230aからオーバーフローして第2水路224bを流れ下りることができる。
【0045】
水路224は、同じかあるいは異なる水力径を有することができる。しかしながら、好ましい実施形態において、水路224aは、水路224bより小さい水力径を有することができる。水路224aの水力径、開口部234のサイズ、および貯水部232の容量の選択は、水路224aを通る水の流れが一定であるように選択することができる。
【0046】
縦樋220を通りロータ218を通って流れる水は、縦樋220の末尾部242を介して水タンク244へと流れることができる。水タンク244は、地上あるいは地下のいずれかに配置することができる。タンク244に雨水を貯めて、その雨水を庭の散水、屋外エリアの洗浄、洗濯機および食器洗い機などの非飲用用途を含む種々の目的に用いることができ、あるいは適切なフィルタを配置することによって飲み水に用いることもできる。さらに、タンク244の水を、太陽熱システムを通して汲み上げてシャワーおよび洗濯機など、建物12内で用いる温水として提供することもできるし、あるいは加温する目的で放熱器を通して汲み上げることもできる。このような実施形態において、理想的には、タンク244からの水の汲み上げに、屋根13上の太陽電池によって生成された電気を動力として利用することができる。タンク244には、オーバーフローバルブ246を設けることができる。オーバーフローバルブ246は、タンク244に対する水の圧力が所定レベルより大きい場合、過剰な水をタンク244から流出させるように開くように構成される。なお、所定レベルとは、縦樋220全体が水でいっぱいになる前に超えるであろうレベルである。
【0047】
図15には、水路224aが要するに縦樋内にパイプを備えている場合の縦樋220の特定の構成を示す。樋228は、水路224aの入口または開口に水を直接供給する。水路224aは、水で完全にいっぱいになったとき、その水は水路224bへとオーバーフローすることができる。水路224bは、水路224aの外側と、縦樋220を形成する外側のパイプ246の内側との間に縦樋220の領域を構成している。
【0048】
図16を参照すれば、水力発電システム200は、また、屋根13の上部から樋228へ斜めに延びる1つあるいはそれ以上の屋根水路248を備えることができることがさらにわかるであろう。屋根水路248は、屋根13を流れる雨水を樋228内の水の流れの方向に対して鋭角となる方向に流れるように誘導するように機能する。これにより、樋228内の水の運動量あるいは速度が向上し、これにより、水の運動エネルギーが増加する。貯水部232の状態および開口部234のサイズによっては、水に提供される運動エネルギーの増加により、タービンからの電気エネルギー出力をより大きくすることができる。
【0049】
各タービン216によって生成された電気は、対応するケーブル24を介して電源管理システム20に供給される。
【0050】
ここまでに水力発電システム200の実施形態を詳細に説明したので、基本的な発明概念から逸脱することなく多くの変更・変形を行いうることは、該当する当業者には明らかであろう。例えば、システム200は、2つの水路224a,224bに分離されている縦樋を示している。しかしながら、先述したように、縦樋220を2つよりも多い水路に分離することもできる。さらに、アルキメデススクリュー形態のロータ218が非常に効率的な態様を構成すると考えられているが、しかしながら、ホイールあるいはプロペラを用いることもできる。また、開口240として上述し図示した貯水部232の第2出口は、他の態様をとることもできる。例えば、壁238を、単純に開口240の底部と等しい高さで形成することができ、これにより、壁238の最上端は水が超えて流れる堰堤壁として機能する。さらなる変形においては、開口240を、壁238と同じ高さにある複数の孔と置き換えることもできる。
【0051】
風力エネルギー変換システム300
添付図面の図17および図18には、勾配屋根構造14に加えて1つあるいはそれ以上の風力駆動タービン312と、カバー316とを備える建物12の風力エネルギー変換システム300の実施形態を示す。タービン312は勾配屋根構造14に装着される。屋根構造は第1勾配を有する。カバー316は、勾配屋根構造14上にタービン312の上方で支持されている。カバー316は、第1勾配より小さい、つまり勾配屋根構造14の勾配より小さい第2勾配を有する。
【0052】
勾配屋根構造14は、互いに上方向に向かって収束する2つの傾斜辺318,320を有する。タービン312は、収束する辺318,320の間に形成された頂上領域322において構造14に支持される。タービン312の装着のために開口された構造14の尾根すなわち頂上領域322を除いて、屋根構造14は、概ね従来の態様および構成であり、したがって、複数の小屋梁324を谷木、根太および心木(図示せず)とともに備えることになる。
【0053】
カバー316は、屋根構造14の上部326を覆っており、頂上領域322の対向する両側まで延びている。要するに、カバー316および屋根構造14の上部326は、辺318,320を上に向かって流れる風Wをタービン312を通るように誘導する風のトンネル328を形成するすなわち風のトンネル328として機能する。
【0054】
先述の通り、カバー316の勾配は屋根構造14の勾配より小さく、これにより、カバー316と第1構造14の上部326との間の垂直の距離Dは頂上領域322に向かうに従って短くなる。したがって、風のトンネル328は、頂上領域322に向かうに従って断面積が小さくなる。これにより、気圧が増加し、タービン312を通る空気の速度を高める効果がある。風のトンネル328の構成には、構造14の対向する両側からの風をタービン312を通って流れるように誘導する効果があることは理解されよう。
【0055】
タービン312は、それぞれ、風力ロータ330の回転軸を通る駆動シャフト332に連結された風力ロータ330を備える。駆動軸332、つまりプロペラ330の回転軸は、頂上領域322の長さのラインすなわち方向に対して垂直であるかあるいは交差している。このように、駆動シャフト332は、タービン312を通る空気の流れの方向と略平行である。
【0056】
さらにタービン312を通る空気の流れを集束するために、システム300は、それぞれのタービン312に対応するそれぞれのカウリング334をさらに備える。カウリング334は、それぞれ、梁324上方に延びている対応するタービン312の上部を囲んでおり、そして、屋根構造14を上へと流れる空気をタービン312を通るように誘導する、対向する開口端部を両端に有している。カウリング334は、空気の流れを集束して風力ロータ330を横切らせるすなわち通すように空気力学的に理想的に形成・構成される。この点に関して、例えば、カウリング334の内部表面を、対向する両側の開口端部から風力ロータ330が回転する中央領域へと次第に先細りとなるように構成することができる。図17および図18からわかるように、各カウリングは、カバー316の内側表面と屋根構造14の外側表面との間において垂直方向に延びている。
【0057】
駆動シャフト332の対向する両端部は、それぞれ、電気を生成する発電機338に連結される。発電機338は、結果的に電源管理システム20にケーブル26を介して供給される同じ位相の電流を生成するように構成するあるいは駆動することができる。
【0058】
タービン312を反対方向に通る風は、風力ロータ330を反対方向に回転させることは理解されよう。システム300に組み込まれた発電機338のタイプによっては、プロペラ330の回転方向に関係なく発電機338によって生成された電流の位相を維持するが重要となる場合もある。このことは、シャフト332と発電機338との間にギヤボックスを配置することによって達成することができ、これにより、プロペラ330および駆動シャフト332の回転方向に関係なく発電機338のロータ(図示せず)の回転方向は同じままとすることができる。
【0059】
吹き上げられてトンネル328を通る可能性がある水をすべて受ける樋340が、頂上領域322に沿ってタービン312の下方に延びるように配置されている。樋340を、水力発電システム200の樋228へ配管することができる。
【0060】
上記説明から、エネルギー変換システム10の実施形態は、異なるサイズ、形状および建築方法の建物の屋根からパワーを生成可能な太陽放射、風および雨の1つあるいはそれ以上の再生可能エネルギー源を利用することが理解されよう。システム10は、発電に対する「ミックス・アンド・マッチ」アプローチを可能にし、設計者/建築業者が、建物の位置ですぐに使えて効果のある条件に応じて最も効率的な特定のエネルギー変換システム/発電システムを選択することができる。
【0061】
本願の特許請求の範囲および発明の説明において、明示された言葉あるいは言外の意味によってそれ以外となることが必要となる状況を除いて、「備える」、あるいは「備えている」などの変形は、包含的な意味で用いられている、つまり、記載された特徴が含まれることを特定しているのであって本発明の種々の態様にさらなる特徴が含まれることすなわち追加されることを排除するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根枠構造と、
複数の太陽エネルギー変換タイルであって、前記屋根枠構造の少なくとも一部に固定されるベースタイルと、対応するベースタイルに取り付けられる1つあるいはそれ以上のカバータイルとを備えており、前記ベースタイルは、隣接した端に沿って互いにシールするように係合するように構成されて実質的に防水であるクラッディングを前記屋根構造の前記一部に形成する太陽エネルギー変換タイルと、
を備える屋根支持エネルギー変換システム。
【請求項2】
前記エネルギー変換タイルは、(a)太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の光起電タイル、あるいは(b)太陽エネルギーを熱エネルギーに変換する複数のサーマルタイル、あるいは(c)少なくとも1つの光起電タイルと少なくとも1つのサーマルタイルとの組合せのいずれかを備えている、
請求項1に記載のエネルギー変換システム。
【請求項3】
前記屋根枠構造は、互いに上方向に向かって収束する少なくとも2つの傾斜辺を備えている、
請求項2に記載のエネルギー変換システム。
【請求項4】
前記複数の太陽エネルギー変換タイルは、少なくとも1つの光起電タイルと、少なくとも1つのサーマルタイルとを備えており、前記光起電タイルが前記サーマルタイルよりも高い位置で前記屋根構造の前記一部に固定されるようにタイルが配置されている、
請求項3に記載のエネルギー変換システム。
【請求項5】
前記光起電タイルおよび前記サーマルタイルの両方のカバータイルが、実質的に同一の外観であるそれぞれの露出面を有するように形成されている、
請求項2から4のいずれかに記載のエネルギー変換システム。
【請求項6】
複数のカバータイルは、各ベースタイルに取り付けられており、前記カバータイルの少なくとも2つが互いにオーバーラップしている、
請求項1から5のいずれかに記載のエネルギー変換システム。
【請求項7】
前記ベースタイルは、断熱機能を前記屋根枠構造に提供するように形成されている、
請求項1から6のいずれかに記載のエネルギー変換システム。
【請求項8】
前記屋根の前記一部から流れ落ちる水の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成される水力発電システムをさらに備える、
請求項1から7のいずれかに記載のエネルギー変換システム。
【請求項9】
前記水力発電システムは、1つあるいはそれ以上の樋と、1つあるいはそれ以上の縦樋と、1つあるいはそれ以上の水力タービンとを備えており、
前記樋および前記縦樋は、前記屋根枠構造の前記一部から流れ落ちる雨水を集めるように配置され、これにより、その1つのあるいは各水力タービンを駆動する水の流れが生じる、
請求項8に記載のエネルギー変換システム。
【請求項10】
前記屋根枠構造によって支持され、移動する空気塊の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する1つあるいはそれ以上の風力タービンを有する風力エネルギー変換システムをさらに備える、
請求項1から9のいずれかに記載のエネルギー変換システム。
【請求項11】
前記風力システムは、前記屋根枠構造とともに、前記屋根枠構造へと上へ流れて前記1つあるいはそれ以上の風力タービンを通るように移動する空気を誘導する風のトンネルを形成するように、前記1つあるいはそれ以上の風力タービンを覆うカバーをさらに備えている、
請求項10に記載のエネルギー変換システム。
【請求項12】
前記太陽エネルギー変換タイル、水力発電システムおよび前記風力エネルギー変換システムから電気エネルギーを受けて管理するエネルギー管理システムをさらに備える、
請求項1から11のいずれかに記載のエネルギー変換システム。
【請求項13】
前記エネルギー管理システムは、電力公共配電網への接続を備えるとともに、前記エネルギー変換システムと前記公共配電網との間の電気エネルギーの二方向の流れを管理するように構成されている、
請求項12に記載のエネルギー変換システム。
【請求項14】
前記エネルギー管理システムは、電気エネルギー蓄積装置を備えており、前記エネルギー管理システムは、前記電力蓄積装置が満充電状態にあるとき、電気エネルギーを前記公共配電網に供給するように構成されており、また、前記電力蓄積装置が閾値より低い充電レベルにあるとき、前記公共配電網を前記電力蓄積装置に接続する、
請求項12または13に記載のエネルギー変換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−91894(P2009−91894A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−261348(P2008−261348)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(508302877)ドラゴン エナジー プライベート リミテッド (7)
【氏名又は名称原語表記】DRAGON ENERGY PTE.LTD.
【住所又は居所原語表記】Republic of Singapore,Singapore 048623,Singapore Land Tower,50 Raffles Place #17−01
【Fターム(参考)】