説明

工具及び前記工具により加工される被加工物の洗浄方法

【課題】 工具の表面形状や形状精度を悪化させることなく容易に確実に、工具及び前記工具により加工された被加工物を洗浄する洗浄方法を提供する。
【解決手段】 モータのスイッチを入れ、回転軸6を稼動させ、ほぼ同時に切削液配管7を通して切削液2を流出させる。また、超音波振動子1に接続した超音波発振回路から約50KHzの電圧を印加する。そして移動用モータ11のスイッチを入れ、被加工物3であるステンレス板上にある切削液2の上に洗浄板4に接合した超音波振動子1を載せる。そして、円環状の超音波振動子1のほぼ中心にあるドリルが被加工物3であるステンレス板に向かって下降する。切削液2も円環状の超音波振動子1の中心に向かって注がれる。切削液2で内部を満たされた洗浄板4に接合された超音波振動子1は、切削液2を介して工具16であるドリルと被加工物3であるステンレス板に超音波振動を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス、サファイア、炭化珪素、超硬材料などの高脆材料および金属材料を加工する工具及び前記工具により加工される被加工物の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に工具の洗浄は、洗浄用ブラシを用いて行われる。洗浄用ブラシは、握り部分の先端部分にSUS、真鍮あるいはナイロン系の毛先が植毛されている。そして、スラッジや研磨剤等が目詰まりすることにより付着している工具表面に洗浄用ブラシを当接させ、研磨工具を適度に回転させながら擦り動かして洗浄している。
【0003】
しかしながら、前述した従来技術のような洗浄用ブラシを用いた研磨工具の洗浄においては、その洗浄の程度は作業者によってばらつきが生じ、常に一定の洗浄の程度を得ることが困難である。さらにたとえばレンズを研磨する研磨工具を洗浄用ブラシを用いた洗浄した場合、研磨工具の工具表面はその曲率半径や形状精度が崩れてしまい、洗浄後の研磨工具をそのまま再度研磨加工すると、ほとんどの場合、加工したレンズの球面精度は規格を外れてしまうことが多い。このため、工具表面の洗浄毎に合わせ工具を用いて皿合わせを行わなければならず、光学素子の研削・研磨加工等の作業効率を向上させることができなかった。
【0004】
そこで特許文献1の洗浄方法が提案された。提案された洗浄方法は、洗浄する研磨工具を洗浄液の中にいれ、超音波洗浄することである。さらに研磨工具を洗浄液を収納する洗浄槽内で移動することにより、超音波振動の強弱による洗浄ムラを防ぐことにより洗浄効率を向上できる。
【0005】
この発明によれば、被加工物を球面形状あるいは平面形状に研削・研磨加工する際に使用する研削・研磨工具を、超音波振動あるいは超音波振動と低周波振動の重畳振動により洗浄することによって、研磨工具の工具表面に目詰まりなどによって付着したスラッジや研磨剤等の異物のみを剥離除去することができ、工具表面の再生を確実にかつ容易に図ることができるとされている。
【0006】
さらに、工具表面は超音波洗浄等によって荒らされることが無く、表面形状やその曲率が損なわれることがないので、洗浄後の研削・研磨工具を用いて直ちに研削・研磨加工しても合わせ工具による皿合わせ直後と同様の被加工物の表面形状や形状精度を得ることができるとされている。
【0007】
研削・研磨工具の工具表面の再生を容易に、かつ確実に行うことができ、そして洗浄後の皿合わせを必要としないため、光学素子の研削・研磨加工の作業効率を向上させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−860866号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】実吉純一他、「超音波技術便覧」、日刊工業新聞、昭和60年12月、p722−723
【非特許文献2】超音波便覧編集委員会、「超音波便覧」、丸善株式会社、平成11年8月、p679−684
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の特許文献1に記載の洗浄方法においては、加工する工具を加工装置から外して洗浄槽の中に入れ、超音波洗浄する。このため洗浄毎に加工装置から工具を外し、そして取付けなければならないため加工効率が低下する。
【0011】
また、加工中に工具に付着するスラッジなどは、加工が終了するまでは洗浄することができないため、被加工物の表面形状や形状精度に問題が生じる虞がある。
【0012】
さらに、加工中に被加工物に付着するスラッジなどは、加工が終了するまでは洗浄することができないため、このスラッジなどが工具に付着する、そしてスラッジなどが付着した工具により加工されることにより被加工物の表面形状や形状精度に問題が生じる虞がある。
【0013】
本発明の目的は、加工精度が高く、かつ加工速度を向上させることができる工具及び前記工具により加工される被加工物の洗浄方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、運動する工具と前記工具により加工される被加工物を洗浄する洗浄方法において、液体を介して超音波振動を前記運動する工具と被加工物に与えるものである。
【0015】
本発明はまた、液体に超音波振動を付与する手段が、超音波振動子に電圧を印加することによるものである。
【0016】
本発明はまた、工具、被加工物そして超音波振動子に液体が接するものである。
【0017】
本発明はまた、工具の中心軸と超音波振動子の相対位置が同じで、超音波振動子と被加工物の相対位置が変化するものである。
【0018】
本発明はまた、超音波振動子の被加工物と相対する面と、被加工物の超音波振動子と相対する面がほぼ平行とするものである。
【0019】
本発明はまた、超音波振動子または洗浄板の被加工物と相対する面と、被加工物の超音波振動子と相対する面の距離が2mm以下するもの。
【0020】
本発明はまた、超音波振動子が円環状であり、その円環内に液体を注ぐものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明の工具及び前記工具により加工される被加工物の洗浄方法により、高精度かつ高速加工が可能となり、さらに工具が長寿命となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施の洗浄方法を説明する側面図である。
【図2】洗浄板と超音波振動子の詳細を示す平面図である。
【図3】洗浄板と超音波振動子の詳細を示す側面図である。
【図4】ステンレス板に円環状の超音波振動子を載せた状態を示す平面図である。
【図5】ステンレス板に円環状の超音波振動子を載せた状態を示す側面図である。
【図6】ステンレス板に長方形板状の超音波振動子を載せた状態を示す平面図である。
【図7】ステンレス板に長方形板状の超音波振動子を載せた状態を示す側面図である。
【図8】本発明の第2の実施の洗浄方法を説明する平面図である。
【図9】本発明の第2の実施の洗浄方法を説明する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に関わる洗浄方法の第1の実施の形態について図1の側面図を用いて説明する。洗浄装置である円環状の圧電セラミックからなる超音波振動子1は、ボール盤15に取付けられる。ボール盤15の加工台14にダミー板13であるカーボン板にホットメルト系の接着剤を使用して接着した被加工物3である1mm厚のステンレス板を機械的に取付ける。
【0024】
ここで超音波振動子と洗浄板の部分を図2の平面図と図3の側面図を用いて説明する。円環形状のステンレス製の洗浄板4にエポキシ樹脂を用いて洗浄板4と同じ内径を持つ円環状の圧電セラミックを接合する。洗浄板4には洗浄用支柱17が取付けられる。圧電セラミックは厚さ方向に分極されている。そして、導電性の液体の中でも電気的絶縁を保つように絶縁塗料でシールされている。ガラス板の上に洗浄板4を載せる。そして、案内具9の洗浄板案内穴に入れ、垂直方向に移動できるようにする。また、同じく案内具9に切削液用支柱8を取付ける。そして切削液配管7は、超音波振動子1の円環内に切削液2が注がれるようにする。
【0025】
工具16であるドリル、洗浄板4、切削液用配管7に上下方向の運動をさせるため回転収納筒に固定された案内具9を移動用軸10に接続する。そして移動用軸10は移動用モータ11内に収納される。移動用モータはモータケース12にネジにより固定される。
【0026】
モータケース12の中には回転軸を駆動する図示しないモータが収納されている。
【0027】
次にボール盤15に備えた超音波振動子1を用いた本発明の洗浄方法について説明する。
【0028】
最初に、図1に示すように、ダミー板13であるカーボン板にホットメルト系の接着剤を使用して接着した被加工物3である1mm厚のステンレス板を加工台14に機械的に取付ける。
【0029】
次に、モータのスイッチを入れ、回転軸6を稼動させ、ほぼ同時に切削液配管7を通して切削液2を流出させる。また、超音波振動子1にリード線により接続した図示しない超音波発振回路から約50KHzの電圧を印加する。
【0030】
そして移動用モータ11のスイッチを入れ、既に被加工物3であるステンレス板の上には切削液2があり、被加工物3であるステンレス板上にある切削液2の上に洗浄板4に接合した超音波振動子1を載せる。そして、円環状の超音波振動子1のほぼ中心にあるドリルが被加工物3であるステンレス板に向かって下降する。切削液2も円環状の超音波振動子1の中心に向かって注がれる。
【0031】
切削液2で内部を満たされた洗浄板4に接合された超音波振動子1は、切削液2を介して工具16であるドリルと被加工物3であるステンレス板に超音波振動を与える。
【0032】
切削液2の超音波振動により工具16であるドリルと被加工物3であるステンレス板は洗浄される。この超音波洗浄により工具16であるドリルにスラッジなどが付着するのを防ぐことができる。また同じくこの超音波洗浄により被加工物3であるステンレス板にスラッジなどが付着するのを防ぐことができる。そしてスラッジなどが付着した工具16により加工されることにより被加工物の表面形状や形状精度に問題が生じる虞を解消できる。
【0033】
洗浄板4と被加工物3のステンレス板の距離は、切削液2の厚さであり、0.5mm以下であり、切削液2が接触媒質となり被加工物3のステンレス板に超音波振動を伝搬させ、被加工物3の1mm厚のステンレス板を超音波振動させる。前記被加工物3の1mm厚のステンレス板の超音波振動により、ドリルと被加工物3の1mm厚のステンレス板の摩擦力は、小さくなるなどの一般的な超音波加工の特徴が生み出される。
【0034】
工具16であるドリルにも切削液2が接触媒質となり工具16であるドリルに超音波振動を伝搬させるが、工具16であるドリルを超音波振動させる。ここで用いたドリル直径は0.5mmであるので超音波加工に適した超音波振動になったが、直径が10mmを超えるものではドリルの超音波振動は小さくなるので、この場合は主にドリルの超音波洗浄のみが行われる。
【0035】
なお接触媒質については、非特許文献1に詳しく記載されている。そして超音波加工は、例えば、非特許文献2に詳しく記載されている。超音波加工は、加工対象物と工具との摩擦抵抗が、小さくなるため、加工面の熱歪みが低減され、加工精度が高くなり、そして、切削工具の寿命が長くなるなどの利点を有している。また摩擦抵抗が軽減されるため加工速度も高められる。
【0036】
ここで、実際に円環状の超音波振動子1の超音波振動が切削液2を介してステンレス板に伝搬することを図4に示す平面図と図5に示す側面図のようにして測定した。
【0037】
ステンレス板18の形状は、すべて100mm角で厚さが1mm、2mm、5mm、9mmの4種類を用いた。超音波振動子1は圧電セラミック製であり、形状は外径30mm、内径12mmそして厚さが2.5mmである。
【0038】
ここで100mm角、厚さ1mmのステンレス板18のほぼ中心に純水を介して外径30mm、内径12mmそして厚さが2.5mmの圧電セラミック製の超音波振動子1を置き、そして超音波振動子1に50KHz、29.3Vp−pの電圧を印加した。そして円環状の超音波振動子1の中の中心のステンレス板18の厚さ方向の振動変位をレーザードップラー振動計により測定した。その振動変位量は0.318μmp−pであった。
【0039】
同様に100mm角、厚さ2mmのステンレス板18のほぼ中心に純水を介して外径30mm、内径12mmそして厚さが2.5mmの圧電セラミック製の超音波振動子1を置き、そして超音波振動子1に50KHz、29.3Vp−pの電圧を印加した。そして円環状の超音波振動子1の中の中心のステンレス板18の厚さ方向の振動変位をレーザードップラー振動計により測定した。その振動変位量は0.174μmp−pであった。
【0040】
同様に100mm角、厚さ5mmのステンレス板18のほぼ中心に純水を介して外径30mm、内径12mmそして厚さが2.5mmの圧電セラミック製の超音波振動子1を置き、そして超音波振動子1に50KHz、29.3Vp−pの電圧を印加した。そして円環状の超音波振動子1の中の中心のステンレス板18の厚さ方向の振動変位をレーザードップラー振動計により測定した。その振動変位量は0.045μmp−pであった。
【0041】
同様に100mm角、厚さ9mmのステンレス板18のほぼ中心に純水を介して外径30mm、内径12mmそして厚さが2.5mmの圧電セラミック製の超音波振動子1を置き、そして超音波振動子1に50KHz、29.3Vp−pの電圧を印加した。そして円環状の超音波振動子1の中の中心のステンレス板18の厚さ方向の振動変位をレーザードップラー振動計により測定した。その振動変位量は0.02μmp−pであった。
【0042】
以上のようにステンレス板18の厚さと振動変位量はほぼ半比例の関係にある。また、1mm厚のステンレス板1の場合、電圧を100Vp−pにすれば、振動変位量がほぼ1μmp−pとなり、所謂超音波加工に適した振動変位量になる。つまり、板厚が薄い材料の場合は、超音波洗浄だけでなく、超音波加工の効果も生じる。
【0043】
前記の実験では接触媒質として純水を用いたが、石油、グリースを用いてもほぼ同じ振動変位量であった。また確認のため接触媒質を無くした場合は、ほとんどステンレス板の振動は確認できなかった。
【0044】
また、100mm角、厚さ1mmのステンレス板18を用いて超音波振動子1とステンレス板18の間隔を0.5mm、1.0mm、2mmそして4mmとして、純水を外径30mm、内径12mmそして厚さが2.5mmの圧電セラミック製の超音波振動子1の円環内に注いだが、間隔が4mmのものは、空隙から純水が流れ出てしまった。空隙が0.5mm、1mmのものはステンレス板18の超音波振動変位量がほぼ同じで、密接した場合の約20〜30%であった。空隙が2mmのものはステンレス板の超音波振動変位量は、密接した場合の約15%であった。以上のようにステンレス板と超音波振動子の間隔が2mm以下の場合は、間隔に水が保持されステンレス板に超音波振動が伝搬する。
【0045】
さらに、超音波振動子1の形状とステンレス板18の振動変位量の関係を調査する。図6の平面図、図7の側面図で示すように100mm角、厚さ1mmのステンレス板18の中心と最短距離が約5mmの位置に純水を介して長さ45mm、幅7mmそして厚さが1mmの圧電セラミック製の超音波振動子1を置き、そして超音波振動子1に40.5KHz、29.3Vp−pの電圧を印加した。6角形の印で示すステンレス板の中心の厚さ方向の振動変位をレーザードップラー振動計により測定した。その振動変位量は0.07μmp−pであった。この振動変位量であれば、ステンレス板とドリル先端の超音波洗浄に十分である。また、ドリルの後方にこの形状の超音波振動子1を位置させれば、加工作業には好適である。
【0046】
本発明に関わる洗浄方法の第2の実施の形態について図8の平面図と図9の側面図を用いて説明する。洗浄装置である円環状の圧電セラミックからなる超音波振動子1は、フライス盤に取付けられる。フライス盤の加工台14にダミー板13であるカーボン板にホットメルト系の接着剤を使用して接着した被加工物3である1mm厚のガラス板を機械的に取付ける。ここで図面を簡単にするためフライス盤の加工台14と工具16であるエンドミルだけを示す。エンドミルはガラス加工用のものを用いた。さらに超音波振動子1を接合した洗浄板も省略した。
【0047】
次にフライス盤に備えた超音波振動子1を用いた本発明の洗浄方法について説明する。
【0048】
最初に、ダミー板13であるカーボン板にホットメルト系の接着剤を使用して接着した被加工物3である1mm厚のガラス板を加工台14に機械的に取付ける。
【0049】
次に、モータのスイッチを入れ、エンドミルを回転させる回転軸を稼動させ、ほぼ同時に切削液配管を通して切削液2を流出させる。また、超音波振動子1にリード線により接続した図示しない超音波発振回路から約50KHzの電圧を印加する。
【0050】
そして加工台14をXY方向に移動する。加工台14の移動中も超音波振動子1とエンドミルの中心軸の相対位置は変化しない。そして移動後の位置においても超音波振動子1とエンドミルの中心軸の相対位置は変化しない。既に被加工物3であるガラス板の上には切削液2があり、被加工物3であるガラス板上にある切削液2の上に洗浄板4に接合した超音波振動子1を載せる。そして、円環状の超音波振動子1のほぼ中心にあるエンドミルが被加工物3であるガラス板に向かって下降する。切削液2も円環状の超音波振動子1の中心に向かって注がれる。
【0051】
切削液2で内部を満たされた洗浄板4に接合された超音波振動子1は、切削液2を介して工具16であるエンドミルと被加工物3であるガラス板に超音波振動を与える。
【0052】
この切削液2の超音波振動により工具16であるエンドミルと被加工物3であるガラス板は洗浄される。この超音波洗浄により工具16であるエンドミルにスラッジなどが付着するのを防ぐことができる。また同じくこの超音波洗浄により被加工物3であるガラス板にスラッジなどが付着するのを防ぐことができる。そしてスラッジなどが付着した工具16により加工されることにより被加工物の表面形状や形状精度に問題が生じる虞を解消できる。
【0053】
洗浄板4と被加工物3のガラス板の距離は、切削液2の厚さであり、0.5mm以下であり、切削液が接触媒質となり、被加工物3の1mm厚のガラス板を超音波振動させる。前記被加工物3の1mm厚のガラス板の超音波振動により、エンドミルと被加工物3の1mm厚のガラス板の摩擦力は、小さくなるなどの一般的な超音波加工の特徴が生み出される。
【0054】
工具16であるエンドミルにも切削液が接触媒質となり超音波振動が伝搬し、超音波振動する。ここで用いたエンドミル直径は0.5mmであるので超音波加工に適した超音波振動になったが、直径が10mmを超えるものではエンドミルの超音波振動は小さくなるので、この場合は主にエンドミルの超音波洗浄のみが行われる。
【0055】
以上の説明では、超音波振動子1ば圧電セラミックを用いたが、ランジュバン型超音波振動子でもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 超音波振動子
2 切削液
3 被加工物
4 洗浄板
5 チャック
6 回転軸
7 切削液用配管
8 切削液用支柱
9 案内具
10 移動用軸
11 移動用モータ
12 モータケース
13 ダミー板
14 加工台
15 ボール盤
16 工具
17 洗浄板用支柱
18 ステンレス板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動する工具と前記工具により加工される被加工物を洗浄する洗浄方法において、液体を介して超音波振動を前記運動する工具と被加工物に与えることを特徴とする。
【請求項2】
液体に超音波振動を付与する手段が、超音波振動子に電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
【請求項3】
工具、被加工物そして超音波振動子に液体が接することを特徴とする請求項1、2に記載の洗浄方法。
【請求項4】
工具の中心軸と超音波振動子の相対位置が同じで、超音波振動子と被加工物の相対位置が変化することを特徴とする請求項1、2に記載の洗浄方法。
【請求項5】
超音波振動子の被加工物と相対する面と、被加工物の超音波振動子と相対する面がほぼ平行であることを特徴とする請求項1、2に記載の洗浄方法。
【請求項6】
超音波振動子または洗浄板の被加工物と相対する面と、被加工物の超音波振動子と相対する面の距離が2mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の洗浄方法。
【請求項7】
超音波振動子が円環状であり、その円環内に液体が注がれることを請求項1、2に記載の洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−255486(P2011−255486A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−143131(P2010−143131)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(500222021)
【Fターム(参考)】