説明

差込式管継手

【課題】接続管に引き抜き方向の力が加わった場合でも、管の引き抜けを阻止するとともに、長期的なシール性を向上させ、さらに適正な接続作業が行われたことを視認可能とする。
【解決手段】接続管が挿入される受口11を有する継手本体10と、受口11の入口側にその一端が支持されるように配置された円筒状のパッキン20と、このパッキン20の奥側にあって、受口11の内周面に沿って軸方向に摺動可能な接続管を係合させるための抜止手段30とからなる。抜止手段30は、受口11の軸方向に摺動可能かつ受口11の入口方向に向かって窄まり状のテーパ面32が形成されたスペーサ31と、外面部36がテーパ面32に内接し内径側が接続管の外周面に係合される抜止部材34とからなる。支持部材55とパッキン20との間に押圧力を受けると変色する変色手段60を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の配管を接続するために使用される管継手に関するものであり、特に接続する際に技能がなくても容易に接続することが可能な差込式管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鋼管の端部にネジを加工し管継手とねじ込み接続を行ったり、鋼管と管継手とを溶接接続したりすることが行われてきた。近年、ねじ加工技能者や溶接技能者を施工現場で確保することが困難になりつつあり、技能がなくても容易に配管施工が可能な簡易接続型の管継手が各種提案され、実用化されている。
例えば特許文献1には、受口部の内周に接続管の差込方向上流側に向かって窄まり状のテーパ面が形成された継手本体と、外径部がテーパ面に内接し内径部が接続管の外周面に係合される抜止部材と、継手本体内に収容されたリップパッキンを有する差込式管継手が記載されている。このものは、接続管を差し込むと、リップパッキンのリップ部が接続管の外周面に密着し、更に水圧が加わるとリップ部を接続管外周面に押し付けるように作用しシール圧を発生させるものである。また接続管を引っ張り方向に引っ張ると抜止部材の外径部がテーパ面の窄まり側に当接することにより係合歯を接続管外周面に食い込ませるものである。
【0003】
また特許文献2には、受口部の内周に接続管の差込方向上流側に向かって窄まり状のテーパ面が形成された外筒と、外筒に収容されたロックリングと、水密Oリングと、圧縮状態で保持されているスプリングとを有する管継手が記載されている。スプリングは、外側にフランジが反対側に切り割りが形成されたスプリングホルダと、切り割り先端に形成されたサポートリング規制部に抜け方向に規制されたサポートリングとの間に圧縮状態で保持されている。
接続管が挿入されると、サポートリングがサポートリング規制部から外れ、スプリングが伸張してOリングを圧縮するとともにロックリングを接続管の外周面に食い込ませる。そしてOリングが強制的に圧縮されるのでシール効果が高まるとされている。さらに外筒にはロックリングを覗くことができる確認窓を有し、作業完了を視認できるとしている。
【0004】
また特許文献3には、継手部材に装着された複数のボールと、圧縮状態に保持されたコイルスプリングと、継手の入口近傍に配置されたパッキンを有し、接続管が挿入されると接続管の外周面にボールが係止されるとともにコイルスプリングが伸張してパッキンを押圧する波形管用のワンタッチ式差込継手が記載されている。
【0005】
特許文献4には、管をシールするためのシールリングと、一端面がシールリングに接し他端側に向かって拡径となるテーパ面を有する押えリングと、押えリングのテーパ面に嵌合し管の外面に食込むツメを有した食込みリングとを有するプラスチック管継手が記載されている。
これら特許文献1から4のものは、接続する管を管継手に挿入するだけで接続が可能とされている。
【0006】
さらに、管を挿入するだけで接続可能なものではないが、特許文献5には、ユニオンナットの鍔部内面と押圧リングとの間に感圧紙を介在させ、ユニオンナットの締め付けトルクを視認可能とした樹脂製管継手が記載されている(段落番号0026参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−065745号公報
【特許文献2】特開2003−106490号公報
【特許文献3】実開平4−117985号公報
【特許文献4】特開昭63−23082号公報
【特許文献5】特開2002−357289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1のものは、リップパッキンのリップの弾性力とリップ背面に加わる流体圧でシール面圧を発生させている。そのため例えば流体が都市ガスのように比較的低圧力である場合には、リップパッキンの弾性力だけでシールすることとなり、長期的にはゴム製リップパッキンの劣化によるシール性能の低下が懸念される。特許文献2のものは、樹脂管を接続対象としており、一般的には屋内用の給水・給湯配管に用いられる。しかしながら、このものを屋外配管に用いる場合には管継手の外部から雨水等の浸入する可能性があり、ロックリングが腐食する恐れがある。
特に特許文献1、2のものは、引き抜き方向の力が加わると、テーパ面に接した抜止部材の作用で管の引き抜けが防止されるが、管とのシール面圧には何の影響も及ぼさない。例えば地上暴露配管のように外気温の温度差によって接続管が膨張収縮を繰り返すような環境下では、長期的なシール性に懸念があった。
【0009】
また特許文献3のものは、波形管を接続対象としており、波形管に引き抜き方向の力が加わると、波形の凹凸が変形して外径収縮しシール面圧が低下するという問題があった。特許文献4のものは、プラスチック管を接続対象としており、プラスチック管に引き抜き方向の力が加わると、管が延性的に伸び、管の外径が収縮するためにシール面圧が低下するという問題があった。
さらに特許文献1、3、4のものは、管を挿入するだけで接続が可能であるものの、シール性や引き抜き阻止性を十分に発揮するための所定の位置にまで管が挿入されているかどうかを確認することができないという問題があった。
【0010】
特許文献5のものは、一端に拡径部を有する特殊なチューブのみ接続が可能なもので、さらにユニオンナットを締め付けるというわずらわしい作業を伴うものである。
【0011】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、上記のような接続管に引き抜き方向の力が加わった場合でも、管の引き抜けを阻止するとともに、長期的なシール性を向上させ、さらに適正な接続作業が行われたことを視認可能な差込式管継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであって、その要旨は、接続管の先端が挿入される受口を有する継手本体と、該受口の入口側に固定された透明な支持部材にその一端が支持された円筒状のパッキンと、該パッキンの奥側に配置され、前記接続管の外周面に係合されるとともに前記受口の軸方向に摺動可能な抜止手段と、前記抜止手段の奥側に配置され、前記接続管が所定の位置に挿入されたとき、前記抜止手段を受口入口側へ押圧可能な押圧手段を有し、さらに前記支持部材と前記パッキンとの間に押圧力を受けると変色する変色手段を設けたことを特徴とする差込式管継手である。
本発明によれば、接続管の外周面に係合される抜止手段が、パッキンの奥側に配置され、受口の軸方向に摺動可能であるので、接続管に引き抜き方向の力が加わったとき、抜止手段がパッキンを押圧してシール面圧を上昇させるように作用する。したがって、接続管に引き抜き方向の力が加わった場合でも、管の引き抜けを阻止するとともに、長期的なシール性を向上させることができる。またパッキンが受口入口に配置されているので、パッキンは接続管とのシール性を確保するとともに外部から雨水等の浸入を防止することができる。さらに接続管が所定の位置に挿入され正常な接続が完了したことを作業者等が容易に認識することができる。
本発明において、前記変色手段は、感圧紙またはマイクロカプセルとすることができる。
【0013】
本発明において、前記抜止手段は、前記受口の軸方向に摺動可能かつ前記受口入口方向に向かって窄まり状のテーパ面が形成されたスペーサと、外面部が前記テーパ面に内接し内径部が接続管の外周面に係合される抜止部材とからなることが好ましい。また請求項3記載の発明において、前記抜止部材は、外面部が前記テーパ面に内接し内側に前記接続管の外周面に食い込む刃部を有した複数の抜止刃部材と、外周面から内周面に貫通し、前記複数のする複数の抜止刃部材を支持する開口が形成された円筒状の保持部材とからなることが好ましい。
【0014】
また請求項4記載の発明において、前記保持部材の外周と前記受口内周との間に、前記保持部材と前記受口が同心となるように熱膨張性パッキンを介在させることが好ましい。この構成によれば、熱膨張性パッキンが受口に対して保持部材を同心となるように配置しているので、接続管の挿入時に受口に対して斜めに挿入された場合でも保持部材が偏心することなく、保持部材の偏心に伴う抜止刃部材の脱落を防止にすることができる。
【0015】
上記発明において、前記押圧手段は、一端にフランジ部を反対側にはスリット部が形成された円筒状のスプリングガイドと、前記スリット部の先端から前記スプリングガイドに挿通されたワッシャと、該ワッシャを抜け方向に規制し、前記スリット部の先端に設けたワッシャ規制部と、前記フランジ部と前記ワッシャとの間で圧縮状態に保持されるコイルバネと、前記スプリングガイドの内周面に挿通され前記スリット部の内周側への縮径を規制する移動片とから構成することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、接続管の外周面に係合される抜止手段が、パッキンの奥側に配置され、受口の軸方向に摺動可能であるので、接続管に引き抜き方向の力が加わったとき、抜止手段がパッキンを押圧してシール面圧を上昇させるように作用する。したがって、接続管に引き抜き方向の力が加わった場合でも、管の引き抜けを阻止するとともに、長期的なシール性を向上させることができる。またパッキンが受口入口に配置されているので、パッキンは接続管とのシール性を確保するとともに外部から雨水等の浸入を防止することができる。さらに接続管が所定の位置に挿入され正常な接続が完了したことを作業者等が容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一形態の差込式管継手の斜視図である。
【図2】図1の差込式管継手の断面図であり、対称となる部分を省略した1/4断面図である。
【図3】図2の差込式管継手に接続管を挿入している途中の状態を示す図である。
【図4】図2の差込式管継手に接続管を接続完了した状態を示す図である。
【図5】本発明の第二実施形態の差込式管継手の断面図であり、対称となる部分を省略した1/4断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第一実施例>
図1および図2に示すように、差込式管継手1は、接続管が挿入される受口11を有する継手本体10と、受口11の入口側にその一端が支持されるように配置された円筒状のパッキン20と、このパッキン20の奥側にあって、受口11の内周面に沿って軸方向に摺動可能な接続管80を係合させるための抜止手段30とから主になる。なお、図1は両側に接続管を接続するためのソケット型差込式管継手を示しているが、この形態に限らず、エルボ、チーズ、レヂューサ、キャップ等一般的な管継手の種々の形態をなすことができる。
【0019】
受口11には、段部13と、入口端の溝第一周15、そのやや奥側の第二周溝17が形成されている。第一周溝15には、パッキン20の一端を支持するための支持部材55Aが係り合うようにC型の第一止輪71が嵌合している。また第二周溝17に嵌合している第二止輪73は、後述するように、この差込式管継手1が高温にさらされパッキン20が焼失した際に抜止手段30が抜け出すことを防止するためのものである。
【0020】
抜止手段30は、受口11の軸方向に摺動可能かつ受口11の入口方向に向かって窄まり状のテーパ面32が形成されたスペーサ31と、外面部36がテーパ面32に内接し内径側が接続管の外周面に係合される抜止部材34とからなる。抜止部材34は、例えば外面部36がテーパ面32に内接し内側に接続管80の外周面に食い込む刃部37を有した複数の抜止刃部材35と、外周面から内周面に貫通し、前記複数の抜止刃部材35を支持する開口27が形成された円筒状の保持部材25とからなっている。この場合、刃部37は開口27の大きさより若干小さくなっており開口27に対して径方向の動きが許容されているが、抜止刃部材35の外面部36は開口27の大きさより若干大きくなっており、抜止刃部材35が内径側に脱落しないようになっている。
なお抜止部材34は、内周面に刃部が形成され、一箇所に切欠きのあるC型状の部材でもよい。
【0021】
また抜止手段30の奥側には押圧手段40が配置されている。この押圧手段40は、接続管80が所定の位置に挿入されたとき、抜止手段30を受口11の入口側へ押圧可能とするものである。
より具体的には、一端にフランジ部42を反対側にはスリット部43が形成された円筒状のスプリングガイド41と、スリット部43の先端からスプリングガイド41に挿通されたワッシャ45と、ワッシャ45を抜け方向に規制しスリット部43の先端に設けたワッシャ規制部44と、フランジ部42とワッシャ45との間で圧縮状態に保持されるコイルバネ46と、スプリングガイド41の内周面に挿通されスリット部43の内周側への縮径を規制する移動片47とから構成されている。
押圧手段は、上記の形態に限らず、接続管80が所定の位置に挿入されたとき、抜止手段30を受口11の入口側へ押圧可能とするものであればよい。例えば、ワッシャ45を省略し、ワッシャ規制部44を受口11に係合するものでもよいし、スリット部43と移動片47の一部が連結され、接続管80が挿入されたときに分離されるような形態も可能である。
【0022】
また受口11の内周面と保持部材25の外周面に接するように、リング状の熱膨張性パッキン75を嵌合させている。このように熱膨張性パッキン75が受口11に対して保持部材25を同心となるように配置しているので、例えば接続管80の挿入時に受口11に対して斜めに挿入された場合のように、保持部材25を偏心させる力が加わったときにでも保持部材25は偏心することなく、保持部材25の偏心に伴う抜止刃部材35の脱落を防止にすることができる。熱膨張パッキン75は合成ゴムに膨張性黒鉛を介在させたもので、高温にさらされると数百倍の体積に膨張する性質を有する。
なお、高温暴露時のシール性が問われない液体流体を取り扱う場合には、抜止刃部材35の脱落防止のみを考慮して、保持部材25に向かって付勢する弾性リングを複数の抜止刃部材35の外面に周回させてもよい。この場合には、抜止刃部材35が保持部材25に向かって付勢されているので、接続管80に食い込むことを容易にする作用も有する。
【0023】
受口11の入口には、第一止輪71に係止された透明な支持部材55を有し、この支持部材55とパッキン20との間には変色手段60を設けている。例えば、変色手段は、感圧紙またはマイクロカプセルで構成することができる。例えばマイクロカプセルは、メラミン樹脂製のカプセル膜材の内部に染料と発色材とを混合させた微粒子をいれてカプセル化させたもので、マイクロカプセルに加圧力が加わると発色する性質を有する。
【0024】
図3に示すように、差込式管継手1に接続管80を挿入すると、パッキン20、抜止部材34の内周側を通過して、接続管80の先端が移動片47に当接する。なおパッキン20の内径は、接続管80の挿入荷重を軽減しかつ接続管80の先端でパッキン20内周面が傷つけられることを防止するために、接続管80の最大外径よりも若干大きめに設定することが好ましい。さらに安全を期するならば受口11の入口端に接続管80の先端をカバーし、管とともに奥方向へスライドする傷つけ防止スリーブを設けるとよい。
【0025】
さらに接続管80を押し込むと、図4に示すように、移動片47が受口11の奥側へスライドし、スリット部43の縮径規制が外れ、ワッシャ45がワッシャ規制部44から飛び出す。同時にコイルバネ46が伸張してフランジ部42が熱膨張パッキン75を介して、抜止部材34を押圧する。抜止部材34はテーパ面32に沿って縮径するから刃部37が接続管80の外周面に食い込むこととなる。またコイルバネ46の伸張力によって、スペーサ31を介してパッキン20を押圧することとなる。したがって、パッキン20の内周面は縮径して接続管80の外周面をシールすることとなる。
また支持部材55とパッキン20との間には変色手段60を設けているので、パッキン20が押圧されることによって変色し、接続管80が所定の位置に挿入され正常な接続が完了したことを作業者等が容易に認識することができる。
【0026】
差込式管継手1に接続管80を接続作業する際には、作業者の視線は差込式管継手1の受口11入口と接続管80の先端におかれる。差込式管継手1の変色手段60は受口11近傍に設けられているので、作業者の視線を変えることなく接続完了を視認できる。
【0027】
差込式管継手1と接続管80との接続が完了した後、接続管80に引き抜き方向の力が加わったときには、接続管80の外周面に係合される抜止手段30が、パッキン20の奥側に配置され、受口11の軸方向に摺動可能な構成であるので、抜止手段30がパッキン20を押圧してシール面圧を上昇させるように作用する。したがって、接続管80に引き抜き方向の力が加わった場合でも、管の引き抜けを阻止するとともに、長期的なシール性を向上させることができる。またパッキン20は受口11の入口に配置されてシール部材としてはひとつの部品ですむので部品費用を低減することができるとともに、接続管80とのシール性を確保と外部から雨水等の浸入を防止とを両立することができる。
【0028】
差込式管継手1が火災等によって高温にさらされた場合、パッキン20は焼失することとなる。このとき抜止手段30はコイルバネ46の伸張力を受けているから、第二止輪73に係止される。そして熱膨張性パッキン75が膨張して抜止手段30とフランジ部42との間に充満する。したがって火災等が発生した場合でも内部の流体を漏洩させる恐れがない。
【0029】
受口11の内周面およびスペーサ31の外周面を円形に設けておけば、スペーサ31は軸方向だけでなく周方向にも動きが許容される。接続管80を接続した後でも、受口11の内周面およびスペーサ31の外周面との間で回転可能であるので、エルボやチーズの方向調整をすることが容易となる。なお、受口11の内周面およびスペーサ31の外周面の間には摺動をより容易にするために、シリコンオイル等の潤滑材を塗布することが好ましい。あるいは飲料用水配管に用いる場合には、フッ素樹脂等の摩擦係数の小さい材料をコーティングしておくことが好ましい。
【0030】
<第二実施例>
図5に第二の実施の形態を示す。なお第一の実施の形態と同一の構成は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。図示するように、差込式管継手1Aの継手本体10Aは、端部にオネジが形成され、ナット19を螺合している。ナット19は透明な樹脂製素材で形成される。支持部材55も透明であるから変色手段60の変色状態をより容易に視認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
上記実施の形態においては、汎用の鋼管、ライニング鋼管、複合管等の配管材料、特に外気温による管の膨張収縮の懸念や雨水等の影響が懸念される屋外配管に好適である。流体は、気体液体を問わないが、飲料用水配管に用いる場合には、抜止手段30や押圧手段40にステンレス鋼等を用いて防食対策を施す。
【符号の説明】
【0032】
1、1A:差込式管継手
10、10A:継手本体、11:受口、13:段部、15:第一周溝、17:第二周溝、19:ナット、
20:パッキン、22:突起部、25:保持部材、27:開口、
30:抜止手段、31:スペーサ、32:テーパ面、34:抜止部材、35:抜止刃部材、36:外面部、37:刃部、
40:押圧手段、41:スプリングガイド、42:フランジ部、43:スリット部、44:ワッシャ規制部、45:ワッシャ、46:コイルバネ、47:移動片、
50:熱膨張パッキン、55:支持部材、
60:変色手段、
71:第一止輪、73:第二止輪、75:熱膨張性パッキン、
80:接続管




【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続管の先端が挿入される受口を有する継手本体と、
該受口の入口側に固定された透明な支持部材にその一端が支持された円筒状のパッキンと、
該パッキンの奥側に配置され、前記接続管の外周面に係合されるとともに前記受口の軸方向に摺動可能な抜止手段と、
前記抜止手段の奥側に配置され、前記接続管が所定の位置に挿入されたとき、前記抜止手段を受口入口側へ押圧可能な押圧手段を有し、
さらに前記支持部材と前記パッキンとの間に押圧力を受けると変色する変色手段を設けたことを特徴とする差込式管継手。
【請求項2】
前記変色手段は、感圧紙またはマイクロカプセルであることを特徴とする請求項1に記載の差込式管継手。
【請求項3】
前記抜止手段は、前記受口の軸方向に摺動可能かつ前記受口入口方向に向かって窄まり状のテーパ面が形成されたスペーサと、外面部が前記テーパ面に内接し内径部が接続管の外周面に係合される抜止部材とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の差込式管継手。
【請求項4】
前記抜止部材は、外面部が前記テーパ面に内接し内側に前記接続管の外周面に食い込む刃部を有した複数の抜止刃部材と、外周面から内周面に貫通し、前記複数の抜止刃部材を支持する開口が形成された円筒状の保持部材とからなることを特徴とする請求項3に記載の差込式管継手。
【請求項5】
前記保持部材の外周と前記受口内周との間に、前記保持部材と前記受口が同心となるように熱膨張性パッキンを介在させたことを特徴とする請求項4に記載の差込式管継手。
【請求項6】
前記押圧手段は、一端にフランジ部を反対側にはスリット部が形成された円筒状のスプリングガイドと、
前記スリット部の先端から前記スプリングガイドに挿通されたワッシャと、
該ワッシャを抜け方向に規制し、前記スリット部の先端に設けたワッシャ規制部と、
前記フランジ部と前記ワッシャとの間で圧縮状態に保持されるコイルバネと、
前記スプリングガイドの内周面に挿通され前記スリット部の内周側への縮径を規制する移動片とからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の差込式管継手。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−219867(P2012−219867A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84363(P2011−84363)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【出願人】(000005083)日立金属株式会社 (2,051)
【Fターム(参考)】