説明

巻取紙を裁断するための装置

巻取紙を裁断するための装置が広範囲に連続的に駆動される用紙送りのエリアを備え、巻取紙の横裁断の不連続なエリアを備えている。連続的なエリアと不連続なエリアを連結するためのバッファ領域(15)を備え、その際少なくとも1つの、上側に開いたボックス形状の容器(17)が備えられており、この容器の中に1つまたは複数の巻取紙(3、3')が自由に吊されて環状に案内されている。バッファ領域は、少なくとも2つの縦ウェブ(3、3')を作るために縦裁断装置(9)の後ろに配置されており、それによって容器内に少なくとも2つの別々に隣り合って延びるウェブが案内され、または少なくとも2つの容器が隣り合ってまたはずらして隣り合って配置されており、この容器内に巻取紙が案内される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に巻取紙を裁断するための装置、特に縦および横裁断装置、および特に横裁断装置前のバッファ領域の装置に関するものであり、このバッファ領域では1つまたは複数の巻取紙が縦に裁断され、同期をとった送り運動のために準備される。さらに裁断した紙を横裁断装置のエリアで制御して排出するための排出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
裁断装置は以前から公知である。この装置は主として、ファイナンス分野または保険分野などのサービス分野の大企業、行政機関などで必要なように、印刷された巻取紙を裁断するために使用される。この場合、パワーカッター等を含み、可能な限り自動的に作動するように構成された高性能紙加工機器である。
【0003】
そのような高い処理能力と速度においてより確実な作動を保証するため、さまざまな対策を講じる必要がある。こうして例えば静かに確実に巻取紙をガイドすることは主要な重要事項である。裁断装置の用紙送りには別の問題がある。すべての目的のために、質的に十分満足な紙横裁断を確実に行うことができ、この横裁断で特に裂け目跡が残らないようにするため、巻取紙は横裁断の前と横裁断の際に一瞬止められなければならない。これに続いて、巻取紙は横裁断装置のところで異なった速度で動かされるかまたは異なる運動位相が行われる。実際の作動中には任意で短いかまたは消滅してしまう可能性のある一定速度の位相と並んで、加速位相と、停止のためのブレーキ位相も必要である。これから、用紙送りの速度に相当し、連続的に作動している装置の作動速度から構成される平均速度が算出される。
【0004】
この高性能カッターは可能な限り連続的に中断なしで働かなければならないため、対策を講じる必要があり、その際巻取紙は加工ラインまたは裁断装置の特定の範囲で停滞し(ブレーキ位相ないし停止位相)、横裁断実施後、加速位相中に停滞した材料を解消して再び正常運動(一定の速度)へ移行される。その際、特に加速の種類によって巻取紙が引き裂かれないようにすることが確保される。
【0005】
特許文献1から、送風機で駆動される紙減速装置を備えた巻取紙を裁断するための装置が公知であり、裁断装置では巻取紙が、ウェブの下側に作用する気流を使用して上側へ向けられた輪によって案内される。
【0006】
ここに記述された原理は、特許文献2または特許文献3に記述された、巻取紙を裁断するための装置でのウェブ減速に基づいている。
【0007】
さらに、特許文献4では、最初に巻取紙が縦に裁断され、続いて分離された両方のウェブが、それぞれ大きな、緩く吊された、横裁断装置の輪によって送り込まれる。この装置では、比較的大きな輪が原因で紙案内が制御されず、それに起因する詰まりおよびしわ形成の危険がある。
【0008】
これに関して同じく重要なのは、それによって挿入部で不必要で大幅な紙詰まりが起こらないよう、後続の横裁断装置が巻取紙を裁断工程のために停止させる時間が非常に短くなければならず、すなわち横裁断工程が可能な限りすばやく実施されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】独国特許第10011006号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1268329号明細書
【特許文献3】国際公開01/66448号パンフレット
【特許文献4】欧州特許出願公開第1741653号明細書
【特許文献5】国際公開2004/018167号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
これによって本発明の課題は、紙の進入時の少なくともほぼ連続的な作動と、横裁断装置の不連続な作動との連結が、巻取紙のすべり、しわ、またはそれどころか引き裂きが行われないように実施される装置を提供することである。巻取紙の縦裁断によって、およびその結果として2つの部分紙のマージによって、それによって生じた、部分ウェブの異なった送り運動が調整されることも重要である。
【0011】
本発明のそのほかの課題は、不連続な部分、すなわち横裁断における中断を可能な限り短く保持し、およびそれによって裁断した紙の排出を加速することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に従い、十分に連続的に駆動される用紙送りエリアと、巻取紙の横裁断の不連続なエリアを備えた巻取紙を裁断するための装置が請求項1に記載の文言に従って提示される。
【0013】
必要に応じて、縦裁断の後で、連続的なエリアと不連続なエリアの間に備えられたバッファ領域が、連続的なエリアと不連続なエリアを連結するために、少なくとも1つの、上方へ開いた、箱形の容器を備え、この容器内に1つまたは複数の巻取紙が吊られた状態で環状に案内される。
【0014】
容器内では、巻取紙が容器内へと、および必要ならば側壁に対して押しつけるまたは引き込むように、負圧が生成可能である。
【0015】
しかし、巻取紙を容器内に入れるために、開口部の範囲に送風機が備えられていてもよい。
【0016】
バッファ領域は、一実施態様に従い、縦裁断装置の後ろに配置されており、この縦裁断装置では少なくとも2つの縦ウェブが生じ、それによって容器内に少なくとも2つの分離した、隣り合ったウェブが案内されるか、または2つのウェブが2つの隣り合って配置されている容器に案内される。縦裁断装置の後ろにバッファ領域を配置することで、2つの部分ウェブが場合によって異なる送り運動によって横裁断装置に案内されるという問題が考慮される。こうして連続的な作動と不連続な作動の間のよりよい緩衝が、別々に動く巻取紙でも保証される。
【0017】
他方で、別の一実施態様では、巻取紙の輪の間の中心に裁断装置が、まるで仕切板のように備えられ、輪が中心で襟状になるのを防止していること提示される。
【0018】
1つまたは複数の容器がU字型の横断面図を備えている場合、巻取紙を下側に引き込むための負圧を生成するために、容器の底面に例えば吸入開口部または吸入送風機が配置されていてよい。しかし、巻取紙を側壁に対して引きつけるために、さらに容器の側壁に吸引要素を備えていてもよい。
【0019】
例えば3つまたはそれ以上の縦ウェブが作られる場合、各巻取紙を調整のために容器内へ引き込むために、相応してそのように作られた巻取紙が容器内で環状になり、引っ張られてよく、またはしかし相応して3つまたはそれ以上の容器が隣り合ったまたはずらして隣り合って配置されていてよい。
【0020】
本発明の別の一実施態様では、バッファゾーンないし上述の容器の後ろに、1つまたは複数の容器から出た巻取紙の下側にそって負圧を生成することでいわゆるブレーキゾーンが備えられ、それによって制御されない紙の動きが防止されることが提示される。バッファゾーンから出た巻取紙は、横裁断のエリアで短時間止められ、そして再び加速されるため、巻取紙が上述のバキュームボックスから出る際に、巻取紙の張り出しまたは引き裂きにつながる、いわゆるオーバーシュートの危険が生じる。このような理由から、発明に基づき、それぞれいわゆるバキュームボックスが後続し、このバキュームボックス内で巻取紙が触れる表面に例えば吸引穴が備えられ、この吸引穴によって巻取紙の下側に負圧が生成可能になることが提示される。生成された負圧は横裁断過程ないし横裁断過程の上流側に取り付けられた輸送ローラーと制御リンクしており、その結果輸送の停止時ないし紙遅延時に、負圧を使用してブレーキ効果が生成される。紙加速時には負圧がなくされ、その結果ブレーキ効果がなくなり、わずかな力とわずかなウェブ負荷で加速することができる。
【0021】
横裁断装置のエリアでは、一方で片方のまたはもう片方のまたは両方の巻取紙が最適に横裁断エリアに案内され、裁断精度を向上させ、裁断した紙が裁断エリアから可能な限り迅速に、引き裂き跡なしに取り出されるという、本発明による別の対策が提示される。その際、輸送装置の上流に接続された横裁断装置の1つを巻取紙を給送する時に非作動にすることにより、横裁断装置の下流に接続された輸送装置の1つが、少なくとも一時的に非作動にすることが可能であるように制御可能であることが提示される。その際巻取紙は抵抗なしに横裁断エリアに案内可能である。横裁断過程の際または横裁断過程の直前または直後に、裁断された紙を運び去るためにこの後続の輸送装置が作動される。例えばそれは2つの、輸送のためにかみ合っているローラーまたはシリンダーであってよく、その際シリンダーまたはローラーは、巻取紙の挿入時に相手側によって可動であり、横裁断実行時またはその直前または直後に他方のローラーまたはシリンダーによって駆動される。
【0022】
好ましくは横裁断は裁断要素を使用して行われ、この裁断要素は2つの裁断エッジを備え、裁断要素の運動の都度に、すなわち上方または下方への運動の際に、巻取紙の横裁断が実現され得る。特許文献5にはそのような横裁断装置が記述されており、この装置は発明に従って提示された対策との組み合わせによって同様に本発明の構成要素である。
【0023】
最後に、バッファ領域と横裁断の間のエリアにマージ装置が備えられ、斜めに設置されたガイドチューブを含み、少なくとも2つの平行に延びる、前もって縦裁断された巻取紙が重なり合って延びるように配置することが提示される。ガイドチューブには、汚れまたは巻取紙が相互に付着することを防ぐために、好ましくは吹込空気が装備される。その他の、発明に基づく装置好ましい実施様態は従属請求項に特徴付けられる。
【0024】
さらに、請求項11の文言に従った、巻取紙を裁断する方法が提示される。本発明に基づいた方法のさらなる実施様態は、別の従属請求項に特徴付けられる。
【0025】
従って本発明は、例として添付の図を使用して詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】巻取紙を縦および横に裁断するための、本発明による装置の模式的縦断面図である。
【図2】図1の装置の模式的平面図である。
【図3a】図1の装置のバッファ領域の模式的断面図である。
【図3b】図1の装置のバッファ領域の透視図である。
【図4】バッファ領域の接続しているブレーキ装置の透視図である。
【図5】図1の装置の横裁断領域の部分的模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は巻取紙を縦方向にも横方向にも裁断する装置の模式的縦断面図である。巻取紙3は、ほとんど連続的な速度で1つまたは2つのウェブで、ステープル以降またはローラー以降、裁断装置1に引き入れられる。挿入を簡単にするために、挿入口は手動のクロスセクションナイフが備えられていてよい。
【0028】
読み取りゾーン7は、好ましくは上からおよび下から全体のフォーマット幅を読み取るために、挿入部直後に配置され、短く形成されている。滅多にないほど少ない例外的な場合のために、スタート/ストップ作動が出力を低減して読み取りゾーンに備えられることも可能である。
【0029】
巻取紙は読み取りゾーン7に接続された駆動部9を使用して、挿入口および読み取りゾーンを通って引き込まれる。駆動部は、可能な限り均等なウェブガイドを達成するため、好ましくは読み取り(ないし読み取りなしのアプリケーション時のシート数)からの制御情報、接続するナイフの駆動部、形状高、速度加速ランプ、輪の長さなどのアプリケーション規定に従って制御される。
【0030】
駆動部に続いて、センターカットがいわゆるセンターカットナイフ11を使用して行われる。ウェブはセンターカットナイフに切られ、センターを裁断されたウェブは、図1に模式的に示されたバキュームボックス12のように、さらにバッファゾーン15へ案内される。これが、例えば底面17にある吸入送風機を使用して下から作用する吸入によって、または空気を上から吹き込むことによって行われるかどうかは、それぞれ与えられた条件に基づいて最適化される。
【0031】
本発明の重要な点は、センターカットによって生じた、裁断された輪が、紙の進入時の連続的な作動とそれに続く横裁断不連続な作動とを連結するための、および同時に2アップ作動で、部分ウェブが異なった送り運動されることによる2つの部分ウェブのマージ問題を解決するための、新しい種類の配置にある。
【0032】
唯一のバキューム容器12の代わりに、当然ながら2つの隣り合って配置されている容器を備えていてよく、これらは装置縦方向にずらして配置されていてもよい。
【0033】
従来技術とは異なり、バッファ領域15はセンターカットの後ろに配置されており、すなわちバキュームボックス12内に2つのウェブがすでに分離されて、および2つの輪3'および3”が隣り合って配置されており、それによってバキュームボックス内に二重の機能性が生じる。
−入り口での、後続する横裁断のほぼ連続的な作動における、スタート/ストップ作動の補償
−異なった送り運動が片方またはもう片方のウェブだけが共通でないカットに起因する、2つの分離された部分ウェブの異なった送り運動の補償。
【0034】
こうして2つの部分ウェブの2つの輪は異なった長さを備えていてよい。2つの部分輪は、挿入口および出口で同じ平面上にある。
【0035】
図3aでは、バッファ領域15の模式的断面図が示されている。図3bはバッファ領域15の透視図である。ここでは、別法として、送風機24を使用して空気を上から吹き込むことにより、適切な開口部18を通して、例えば吸入送風機を使用して、対応する下からの吸入と類似の結果を達成する。
【0036】
バキュームボックス12は、2つの輪が中央で付着することを防ぐため、中央に垂直の分離プレート22を備えている。これが事実上2つの分離されたバキュームパンに案内されるか、またはその分離プレートが上部エリアのみ、例えばツーピースでアングルパーツ22'を備えて、備えられているかは、要件と作動に応じて変化する。
【0037】
透視図的に図4に示されたように、バッファ領域15に続いて、2つの巻取紙3'および3”がいわゆる制御されたブレーキエリア21案内される。これによって、巻取紙が後続に配置されている横裁断エリアにそれぞれ一瞬停止された時に、巻取紙のいわゆるオーバーシュートが阻止される。こうして例えば、図4に模式的に示されたように、巻取紙3'および3"によって形成された装置表面に吸入穴26が備えられることが可能である。2つの巻取紙3'および3”またはこれらのどちらか1つだけが、それぞれ1つのまたは2つの巻取紙で横裁断を実現するために、いわゆるマージユニット23の後ろに配置されている輸送装置24あるいは25によって止められ、負圧を生成することで同時にブレーキが各巻取紙にかけられる。発明に従って提示されるブレーキングの大きな利点は、一方では巻取紙がブレーキ時に張り出さないこと、およびプリントした巻取紙にトナー汚れをもたらすことのある、普通使用されるブラシやローラーかまたはそれに類似したブレーキ要素が不要であることがある。また、ブレーキ効果は引き裂きを防止するために紙加速時にすばやく中止されることができる一方で、紙減速時に最大ブレーキ効果も得られる。
【0038】
上述したように、ブレーキエリア21に後続して、いわゆるマージユニット23が備えられ、このマージユニット内では2つの巻取紙3'および3”が例えば斜めになったガイドチューブを使用して異なったレベルで重なり合って案内されることができる。平行して案内される巻取紙のこのような種類の合流またはマージは、従来技術では非常に公知である。汚れを防止するため、このマージユニット23のガイドチューブは、例えば吹込空気が装備されている。図1にはっきり認識できるように、斜めに設置されたパイプから、部分ウェブが異なった高さで出てくる。この異なった高さは、2つの後続する駆動部24および25のためのスペースを確保するために必要である。このマージユニットは、論理的および非論理的に、単路に調整可能である。単路の場合、パイプ軸はウェブ方向に横向きに延びる。
【0039】
2つの部分ウェブ3'および3”は、その2つのレベルから可能な限り短い輸送路で横裁断装置に収束する。2つの駆動部24および25は、スタートストップ作動で動く。後続の横裁断は、例えば従来の裁断要素を使用して行われてよく、本発明に従って、裁断要素を備えた2つのカッティングエッジは、裁断要素の下向きの動きでも上向きの動きでも、裁断過程を実行可能なことが提示される。特許文献5はこの種の有利な裁断要素を詳細に記述している。この特許出願の内容は、このことに関して本発明の構成要素である、発明に従って示された課題を解決するための対策も、同様に発明に基づき請求の範囲に記載されている。
【0040】
そのほかの、本発明による一対策は、図5に詳しく説明されており、横裁断エリアが断面図として詳細に示されている。給送時は、巻取紙3'または3"または同時に両方の巻取紙が、駆動部24および25を使用して、それぞれの巻取紙を裁断ユニット27のエリアに案内する。巻取紙の前方輸送時には、横裁断に後続して配置されている輸送装置29が、例えばガイドローラーまたはガイドシリンダー41が駆動部シリンダーまたは駆動部ローラー43から遠ざけられ、ポジション1に配置される限りにおいて非作動にされ、その結果巻取紙は抵抗なしに、こうして生じた隙間にずらされることができる。裁断過程の直前または裁断過程の際に初めて、あるいは裁断過程の終了直後に、例えば分離ナイフ27を使用してガイドシリンダーまたはローラー41が駆動部シリンダーまたはローラー43に対してポジション2に駆動され、それによって裁断された紙31が運び去られる。輸送装置29の機能性はしかし、裁断されたシート31が運び去られた後で、裁断されていないウェブを排出ローラーを通して運送するようになっていてもよい。その後で、排出シリンダーは冒頭に記述されたように持ち上げられ、それによって少なくとも裁断直前にウェブを抵抗なく延ばすことができる。排出またはガイドシリンダー41は裁断時に初めて送り込まれる。すなわち駆動部シリンダー43に対して駆動される。しかしまた、裁断されたシートを固定するために、これが裁断のごく直前にすでに行われることも考えられる。言い換えれば、同期作動が、一方で輸送装置24および25で、他方でローラーまたはシリンダー41および43を備えた輸送装置29で行われる。
【0041】
現在使用されている排出装置と比較した、この種類の排出の大きな利点は、送り運動と排出のより簡単な同期が可能なことにあり、巻取紙が2つのローラーまたはシリンダーの間のいわゆるスリップによって駆動される必要がなく、裁断精度を高めることができ、同時に複数の巻取紙をクロップマークに同期可能で、システムが複数の送り運動を使い、ただ1回の排出に支配されないことである。
【0042】
図1から図4に関連して記述されている装置は、いわゆる2アップ作動に集中している。これは現在の標準である。発明に基づき記述された装置は、いわゆる2アップ作動によって生じた問題を考慮している。なぜなら2つの平行なウェブのマージが必要だからである。これに対して例えば1アップ処理は、マージ中はセンターカットナイフを遠ざけてガイドチューブをまっすぐにすることで、単路の作動が問題なく可能であるため、ただ1つの普通の特別例を示すだけである。
【0043】
当然ながら、図1から図4に関連づけて記述された装置は、2チャンネル作動にも適することを前提としており、2チャンネル入り口が備えられている。これに対応して入り口エリアには第二の駆動部が必要であり、例えば既存の中央駆動部を側方にずらして第二の駆動部が配置される。当然ながら3つ、4つまたはより多くのウェブが平行に隣り合って案内されてよく、これは複数のウェブまたはしかし1つまたは2つのウェブが何度も縦裁断されて案内される。
【0044】
図1から図4に示された装置は、第一には本発明の説明のために使用される。
当然ながらこの装置は異なる種類に形成されてよく、別の要素によって補足されてよい。選択された装置部分を修正することも可能である。
本発明に関して、一方で発明に従って形成されたバッファが連続的作動と不連続作動の間に備えられ、広範囲に連続的な駆動と不連続な作動を調整することが提示される。さらには、制御された巻取紙のブレーキ、最後には横裁断作動中の制御された排出、ないし送り運動と排出の同期を達成するために、制御されたブレーキがバッファ領域に後続する。
【符号の説明】
【0045】
1 裁断装置
3 巻取紙/縦ウェブ
3’ 巻取紙/部分ウェブ/縦ウェブ
3” 巻取紙/部分ウェブ
7 読み取りゾーン
9 縦裁断装置
11 センターカットナイフ
12 バキュームボックス/側壁
15 バッファ領域
17 底部
18 開口部/吸入要素
21 巻取紙
22 分離プレート/ブレーキエリア
22' アングルパーツ
23 マージユニット
24 送風機/輸送装置/駆動部
25 輸送装置/駆動部
26 吸入穴
27 分離ナイフ/横裁断装置
29 輸送装置
31 シート
41 ガイドシリンダー
43 駆動部ローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広範囲に連続的に動かされる用紙送りエリアと、巻取紙の横裁断の不連続なエリアと、連続的なエリアと不連続なエリアを結合するためのバッファ領域(15)とを備えた、巻取紙を裁断するための装置であって、その際少なくとも上に向かって開いたボックス形状の容器(17)を備えており、該容器内に前記1つまたは複数の巻取紙(3、3'、21)が自由に吊されて環状に案内される装置において、前記バッファ領域が縦裁断装置(9)の後ろに、少なくとも2つの縦ウェブ(3、3')を作成するために配置されており、これによって容器内の少なくとも2つの別々で隣り合って延びるウェブが案内され、または少なくとも2つの容器が隣り合ってまたはずらして隣り合って配置されており、該容器内に前記巻取紙が案内されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記巻取紙を前記容器内におよび必要に応じて側壁に対して押しつけるまたは引き込むために前記容器内に負圧を生成することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
巻取紙を前記容器に押しつけるために送風機を備えることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の装置。
【請求項4】
輪が中央で付着することを防ぐため、前記容器内に上から、1つまたは複数のウェブの中心に裁断装置(22)が仕切板のように挿入されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
側壁(12)内に吸引要素(18)が備えられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
1つまたは複数の巻取紙の動きのブレーキが可能であるように、前記バッファ領域に接続して制御されたブレーキエリア(22)が備えられていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
1つまたは複数の巻取紙の動きのブレーキが可能であるように、または負圧を中止することで1つまたは複数の巻取紙の再加速が可能であるように、前記制御されたブレーキエリア(22)が生成された負圧を使用して前記巻取紙の下に備えられていることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記巻取紙が触れる裁断装置または設備の表面に開口部が備えられ、該開口部内に例えば送風機によって負圧が生成可能であることを特徴とする、請求項7または8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
巻取紙を裁断するための装置であって、横裁断のエリアに少なくとも1つの、前記横裁断装置(27)の上流に接続された輸送装置(24、25)が、別の横裁断装置(27)の下流に接続された輸送装置(29)と運動連結ないし同期されており、それによって別の輸送装置が送り運動の際に上流に接続された輸送装置によって少なくとも一時的に非作動にされ、横裁断の直前または最中またはごく直後に作動され、裁断した紙が横裁断から運び去ることを特徴とする、好ましくは請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記別の輸送装置が少なくとも2つの輸送をローラーまたはシリンダー(41、43)から構成されており、その際、巻取紙の通過が少なくとも一時的に抵抗なしに可能にするため、ローラーまたはシリンダー(41)が非作動時に他のローラーまたはシリンダー(43)から遠ざけられて位置決めされることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記横裁断が少なくとも1つの裁断要素を使用して行われ、該裁断要素が少なくとも2つの裁断エッジを備えており、それによって裁断要素の各動きが、例えば振り子運動のように上向きまたは下向きに、巻取紙の横裁断を実行することを特徴とする、好ましくは請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
巻取紙を裁断する方法であって、その際前記巻取紙が少なくとも広範囲に連続的に給送されて前へ押し出され、続いて不連続に横裁断装置に挿入される方法において、連続的に前へ押し出された巻取紙が、縦裁断後に少なくとも1つの、上方が開いているボックス形状の容器(17)を通って環状になり、それによって続いて不連続な加工が横裁断装置内で輪を拡大または縮小することで補償され、その際ウェブが容器内の負圧によって下からおよび/または上から吹き込みによって容器内に押しつけられることを特徴とする方法。
【請求項13】
前記容器から出た巻取紙を加工によって前記横裁断装置の後続の不連続なエリアで、負圧を使用してブレーキをかけ、負圧を中止することでブレーキ効果がなくなり、それによって前記巻取紙の加速および再輸送が可能になることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
巻取紙を裁断する方法であって、その際前記巻取紙が少なくとも広範囲に連続的に給送されて前へ押し出され、それによって続いて不連続に横裁断装置内に挿入される方法において、前記横裁断装置へ前記巻取紙を挿入するために備えられた輸送装置が、前記巻取紙が広範囲に抵抗なしに挿入可能なように非作動にされることを特徴とする、好ましくは請求項12または13のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−506612(P2013−506612A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532463(P2012−532463)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【国際出願番号】PCT/EP2009/062948
【国際公開番号】WO2011/042047
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(506063363)
【Fターム(参考)】