帯掛け装置
【課題】 正しい帯シートの帯掛けやラベルの発行形態等をオペレータに負担をかけることなく行うことができる帯掛け装置を提供する。
【解決手段】 商品を所定位置に載置し、該商品の外周に沿って帯シートaを発行し巻き回す帯掛け装置において、前記商品Wに関する情報を印字したラベルLを発行するラベル発行手段A2と、前記帯シートa、及び/又は前記ラベルLを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、前記記憶手段から所定の商品を呼び出す呼び出し手段と、前記呼び出し手段により呼び出した情報に基づきラベル、帯シートの発行を制御する制御手段56と、を備えた。
【解決手段】 商品を所定位置に載置し、該商品の外周に沿って帯シートaを発行し巻き回す帯掛け装置において、前記商品Wに関する情報を印字したラベルLを発行するラベル発行手段A2と、前記帯シートa、及び/又は前記ラベルLを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、前記記憶手段から所定の商品を呼び出す呼び出し手段と、前記呼び出し手段により呼び出した情報に基づきラベル、帯シートの発行を制御する制御手段56と、を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は商品の外周に沿って帯シートを巻き締める帯掛け装置に関し、更に詳しくは帯シートへの印字、ラベルの発行等を効率よく行うことができる帯掛け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
商品を巻き締める帯シート(帯材)に、当該商品に関する商品情報を印字したラベルを貼付し、そのラベルを貼付した帯シートで商品を巻き締める帯掛け装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、スーパーマーケット等の小売店では、弁当や惣菜等を販売する際、前記帯シートで商品を帯掛けする以外に、当該商品に販促用のラベルを貼付したり、或いは帯シートに印字しきれない情報を、前記帯掛け装置とは別のラベルプリンタで発行したり、また帯掛け包装しない商品にはラベルプリンタで発行したラベルを貼付するような運用がされている。つまり、特許文献1に開示されている帯掛け装置とは別にラベルプリンタを用意し、夫々用途に合わせて使用している。
【0003】
しかしながら、商品を帯掛けするための帯掛け装置と、帯掛け装置とは別のラベル発行装置を夫々別々に必要となると、オペレータは二つの機械の操作を習熟する必要があるため負担になり、また、従来ではどの商品に対して帯シートだけを巻くのか、或いはどの商品に帯シートを巻いて更にラベルを貼付するか等の判断をオペレータに任せることになり、正しい帯シートの巻き締めやラベル発行等の形態を施して商品を品出しすることが難しいという問題を有する。
【0004】
又、帯掛け装置とラベル発行装置とを別々に必要となると、店舗のバックルームに2台分の設置スペースを設けなければならず、広い設置スペースが必要であるという問題を有する。
【0005】
【特許文献1】特開昭58−73512号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、正しい帯シートの帯掛けやラベルの発行形態等をオペレータに負担をかけることなく行うことができる帯掛け装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する為に本発明の帯掛け装置は、商品を所定位置に載置し、該商品の外周に沿って帯シートを発行し巻き回す帯掛け装置において、前記商品に関する情報を印字したラベルを発行するラベル発行手段と、前記帯シート、及び/又は前記ラベルを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、前記記憶手段から所定の商品に関する情報を呼び出す呼び出し手段と、前記呼び出し手段により呼び出した情報に基づき前記帯シート、ラベルの発行を制御する制御手段と、を備えた構成を特徴とする(請求項1)。
前記帯掛け装置が帯掛けに使用する帯シートとしては、フィードローラによる繰り出しで環状のガイド内側に沿って直進するだけの剛性(こしの強さ)を備えたものであればよく、例えば合成樹脂製の帯状のシート、或いは紙製の帯シート等、種類、材質は問わない。
そして、帯シートの重合する部分の接着は、熱溶着、接着剤による接着等、何れの方法でもよい。
又、前記帯掛け装置は、帯掛けに使用する帯シートに商品情報を印字する印字手段を備えているもの、印字手段を備えないものの何れでもよく、印字手段を備えたものにあっては商品に応じて印字する/しないが切り換え制御されるものが有効である。
【0008】
前記ラベル発行手段は、予め所定事項が印字されたラベルを台紙から剥離して発行するラベル発行器、或いは印字手段を備えてラベルに所定事項を印字し発行するラベル印字発行器(即ち、ラベルプリンタ)の何れでもよい。
【0009】
上記手段によれば、商品を呼び出す呼び出し手段によって商品を選択することで、ラベル発行、帯シート発行(帯掛け)、ラベル発行と帯シート発行、の何れかの発行形態(パターン)が自動的に選択される。従って、オペレータは商品に対してどのような作業をしなければならないかいちいち判断する必要が無いので負担にならず、作業性を向上できる。
【0010】
又、前記帯掛け装置には、前記ラベル発行手段によるラベル発行の有無の何れかを選択する選択手段と、帯シートの発行(帯掛け)の有無の何れかを選択する選択手段と、前記選択手段で選択した発行形態と、前記記憶手段に記憶されている当該商品の発行形態情報とが同じか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果が異なる場合に、その異なる旨を報知する報知手段と、を備えてもよい(請求項2)
【0011】
前記手段によれば、前記ラベル発行手段によるラベル発行の有無と、帯シートの発行(帯掛け)の有無を選択できる選択手段が設けられているため、予め商品毎にラベル発行、帯シートの発行について発行形態が記憶設定されていても、ラベル発行、帯シート発行について臨時的に発行形態を変更することができる。そして、前記選択手段で選択した発行形態が記憶手段に記憶設定されている発行形態と異なる発行形態であると判断手段で判断された場合、発行形態が異なることが報知手段で報知される為、オペレータは選択した発行形態が記憶されている発行形態と異なることを確認することができる。従って、オペレータは、間違った作業を続行するのを防止できる。また、選択した発行形態が記憶設定された発行形態と異なることを確認した上で、その臨時的に変更した発行形態を続行することができる。
【0012】
また、前記帯掛け装置は、前記商品に関する情報を印字したラベルを発行するラベル発行手段と、前記帯シート、及び/又は前記ラベルを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、前記帯シート、ラベルの発行の有無の何れかを選択する選択手段と、商品に関する情報を呼び出す呼び出し手段と、前記呼び出し手段により呼び出された商品の発行形態情報と、前記選択手段によって選択された発行形態情報とが同じか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果が異なる場合に、その異なる旨を報知し、前記選択手段で選択した発行形態情報にて前記帯シート、ラベルの発行を制御する制御手段と、を備えるように構成してもよい(請求項3)。
【0013】
上記手段によれば、帯シートの発行(帯掛け)の有無、ラベル発行手段によるラベル発行の有無が商品毎に記憶手段に記憶設定されている他に、帯シートの発行(帯掛け)の有無、ラベル発行手段によるラベル発行の有無を選択できる選択手段が設けられているため、帯シートの発行、ラベル発行について発行形態を臨時的に変更することができる。そして、選択した発行形態が、記憶手段に記憶されている発行形態と異なる場合は、その異なる旨が知らされ、且つ選択手段で選択した発行形態が実行される。従って、オペレータは帯シート、ラベルの発行が記憶設定されている発行形態と異なることを認識した上で、臨時的に通常とは異なる帯シートやラベルの発行を行うことができる。
【0014】
更に、前記帯掛け装置は、帯シートへ所定事項を印字する帯シート印字手段を有し、前記ラベル発行手段はラベルへ所定事項を印字するラベル印字手段を有し、前記帯シートへの印字と前記ラベルへの印字で同じ印字項目は商品データを共通使用するようにしてもよい(請求項4)。
【0015】
上記手段によれば、ラベル発行手段としてラベル印字手段を備え、ラベルに所定事項を印字して発行するものとした場合、帯シートへの印字項目とラベルへの印字項目で、同じ印字項目については、帯シートへ印字するための印字データとラベルへ印字するための印字データが共通しているので、印字データを夫々用意する必要がなく、商品データを共通して使用することができる。そして、発行形態を変更する場合でも、それぞれの印字フォーマットがあれば切り換えて印字することができる。
【0016】
また、前記帯シート印字手段による帯シートへの印字の有無と、前記ラベル印字手段によるラベルへの印字の有無、を選択する選択手段を設け、その選択手段の選択内容に基づいて選択し得るパターンを、表示部に選択可能に表示するようにしてもよい(請求項5)。
前記表示部は液晶タッチパネル等で構成する。
【0017】
帯シートへの印字の有無と、ラベルの発行の有無(印字済みラベルの発行の有無、印字してラベルを発行するか否か)のバリエーションは多くの組み合わせ(パターン)が考えられるが、先ず、上記手段によって帯シートへ印字する/印字しない、ラベルを発行する/発行しないを選択手段で選択することにより、その選択された内容(条件)に応じて、選択可能なパターンが表示部に表示される。従って、余計なパターンが表示部に表示されない為、選択を容易に行うことができる。
【0018】
更に、前記帯掛け装置を卓上タイプとし、その帯掛け装置における商品に帯掛けする箇所と、帯掛けに使用する帯シートロールの収納部を隣り合って並設配置し、前記ラベル発行手段は前記帯シートロールの収納部上部に配置してもよい(請求項6)。
前記卓上タイプとは、机やテーブル等の上に載せて使用できる程にサイズが小さい(コンパクト)であることを意味し、一般的な大型サイズを表す床置きタイプの比較語である。
【0019】
上記手段によれば、ラベル発行手段は帯掛け装置の帯シートロール収納部の上に載置されて、帯掛け装置の投影面積の範囲(平面視)内に収められている為、ラベル発行手段を備えても余分に設置スペースを必要とせず、省スペースを実現できる。そして、ラベル発行手段は帯シートロール収納部の上に配置されているため、該ラベル発行手段から発行されるラベルは、腰をかがめる、反対に背伸びする等しなくても、通常の立ち姿勢のままで取ることができる。従って、楽な姿勢で作業を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の帯掛け装置は請求項1記載の構成により、一台の帯掛け装置で商品を選択するだけで、ラベル発行、帯シート、或いは帯シートとラベル発行の何れかの発行形態が自動で選択される。従って、オペレータは商品に対してどのような作業をしなければならないかいちいち判断する必要が無いので負担にならず、作業性を向上できる。
又、請求項2記載の構成により、臨時的に発行形態を変更した場合でも、設定されている発行形態と異なることが報知されるので、間違った作業を続行するのを防止できる。また、選択した発行形態が記憶設定された発行形態と異なることを確認した上で、その臨時的に変更した発行形態を続行することができる。
更に、請求項3記載の構成により、オペレータは帯シート、ラベルの発行が記憶設定されている発行形態と異なることを認識した上で、帯シートやラベルの発行を行うことができる。
【0021】
また、請求項4記載の構成により、帯シートへの印字項目とラベルへの印字項目で、同じ印字項目については、帯シートへ印字するための印字データとラベルへ印字するための印字データが共通しているので、印字データを夫々用意する必要がなく、商品データを共通して使用することができる。そして、発行形態を変更する場合でも、それぞれの印字フォーマットがあれば切り換えて印字することができる。
さらに、請求項5記載の構成により、余計なパターン(発行形態)が表示部に表示されない為、目的のパターンの選択を容易に行うことができる。
又、請求項6記載の構成により、ラベル発行手段は帯掛け装置の帯シートロール収納部の上に載置されて、帯掛け装置の投影面積の範囲(平面視)内に収められている為、ラベル発行手段を備えても余分に設置スペースを必要とせず、省スペースを実現できる。そして、ラベル発行手段は帯シートロール収納部の上に配置されているため、該ラベル発行手段から発行されるラベルは、通常の立ち姿勢のままで取ることができる。従って、楽な姿勢で作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る帯掛け装置の実施の形態の一例を図面に基いて説明する。
図1乃至図3は帯掛け装置Aの概略を示し、該装置は被帯掛け商品Wの周りに帯シートaを巻き回す帯掛け装置本体A1と、被帯掛け商品Wに貼付するラベルLを印字発行するラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2とで構成されており、更に、帯掛け装置Aには帯掛け商品Wの重量を計量する計量装置(秤)(不図示)が帯掛け装置Aの近傍で帯掛け装置Aと通信可能に接続され、被帯掛け商品Wの重量を計量して、その重量値や該重量値に基く値段を帯シートaやラベルLに印字するタイプを図示する。
【0023】
帯掛け装置本体A1は、被帯掛け商品Wの周りに帯シートaを周回させるための初期ループを形成する環状のガイド1と、そのガイド1の側方に配置した帯シートロールa’の収納部2と、前記帯シートaにバーコード印字用のラベルbを貼付するラベル貼付部3と、前記帯シートaに貼付されたラベルb及び帯シートaに商品情報を印字する印字手段4と、商品情報が印字された帯シートaを前記環状のガイド1内面に沿って繰り出し及び引き戻すフィード手段5と、初期ループ状態から帯シートaの後端側を引き戻して商品Wの外周に沿うループ形状に縮径して帯シートaの先端部と重合部を熱溶着する接着手段6と帯シートaを切断するカッタ7(切断手段)、及びこれら接着手段6とカッタ7を上下駆動する駆動部8と、更に商品情報等が表示される表示操作部9と、キー操作部10とで構成されている。
被帯掛け商品Wは、蓋付きトレイ内に商品が収納され蓋が閉まった、例えば弁当やお刺身の盛り合わせ等が考えられるが、蓋付きのトレイばかりでなく、蓋が無いトレイ内に商品が収納され、その上に商品とトレイを覆うように紙などが被せられた商品に帯掛け包装する場合でもよい。また、蓋はトレイと結合した一体的なものだけでなく、トレイと蓋とが別体のものでもよい。
【0024】
上記環状のガイド1は、被帯掛け商品Wの出し入れに供する正面略長方形状の窓孔11を開設した前後一対の側板1a,1bと、その前後の側板1a,1bを帯シートaのテープ幅よりやや広い間隔を置いて対峙させ、且つ前記窓孔11の開口縁より所定寸法外側に入った位置に沿って周方向に回した底板1cとで構成され、底板1cの表面が帯シートaの案内面として作用する。そして、底板1cは窓孔の孔縁に沿わせて略楕円形状に湾曲形成され、繰り出される帯シートaがスムーズに案内されて初期ループを確実に形成できるように構成されている。そして、底板1cは繰り出された帯シートaの先端とロールa’に連続する部分が重なってループを形成できるように該底板1cに開設した開口12を挟む始端と終端は上下方向にずらして取り付けられており、更に底板1cの始端側の上方における側板1a,1bの内面にはストッパ13が取り付けられ、帯シートaの先端が位置決めされるように構成されている。
叉、上記ガイド1の窓孔の下側孔縁は被帯掛け商品Wの載置部として機能する。尚、前後の側板に開設する窓孔の形状は長方形状に限定されず、商品の出し入れに支障とならなければ形状は任意である。
【0025】
前記ガイド1の側方に配置した帯シートロールa’の収納部2は、帯掛けの材料となるテープ状の帯シートがロール状に巻かれたロールa’を収納装填する場所で、中央には帯シートを前記ガイドに向けて繰り出す方向には自由回転し、逆方向には帯シートロールを一体化して駆動回転する一方向クラッチ内蔵の回転軸14が取り付けられており、その回転軸14はモータ15で駆動するように構成されている。この帯シートロールa’がモータ15で逆回転されることで、後述するフィード部5の逆回転による帯シートの引き戻し分を帯シートロールa’に巻き取られる。叉、この収納部2の前面には開閉自在な扉(図示省略)が取り付けられ、帯シートにゴミや埃などが付着しないように構成されている。尚、回転軸14には帯シートが引き出される方向の回転に対して過剰回転を防止する摩擦板ブレーキ構造16が装備されている。
【0026】
上記収納部2に収納装填された帯シートロールa’の帯シートa先端部は本体ケースに取り付けたガイドローラ17及びガイド板17’を径由してフィード部5に供給され、そのフィード部5の作動で帯シートaは前記ガイド1内側に繰り出される。そして、前記ガイド板17’の途中にはラベル貼付部3が配置され、そのラベル貼付部3より下流側でフィード部5より上流側にはラベル用紙が貼付された帯シートに印字を行う印字手段4(印字部)が配置されている。
【0027】
ラベル貼付部3は、ロール状に巻いた台紙b’の外側にラベル用紙bを剥離可能に貼付したラベルロールb”と、台紙巻取りリール18と、台紙b’からラベル用紙bを剥離するディスペンサ19と、そのディスペンサ19より下流側に台紙b’から剥離したラベル用紙bを帯シートaに対して貼付するために押え付ける押え部材20が配置されて構成され、前記台紙巻取りリール18がモータ21で駆動回転されることで、ラベルロールb”からラベル用紙bを貼着した台紙b’が引き出されるように構成されている。
【0028】
ラベル用紙が貼付された帯シートに商品情報を印字する印字手段4は、インクリボン22と、サーマルヘッド23と、プラテンローラ24と、前記プラテンローラ24を駆動回転させるステッピングモータ25と、同プラテンローラ24を上下移動させる移動機構26とで構成され、前記サーマルヘッド23とプラテンローラ24とは対向して配置されている。これにより、帯シートaに商品に関する所定項目が印字され、ラベル用紙bにJANコード(バーコード)が印字される。尚、帯シート及びラベル用紙への印字は、帯シートの先端からの長さによって管理制御される。この点については後段で説明する。
【0029】
叉、上記帯シート印字手段4におけるプラテンローラ24は、断面略コ字型に形成したプラテンローラ支持枠27の一側に回転自在に横架支持され、そのプラテンローラ支持枠27の他端側はフレーム28に軸29で上下回動可能に支持されており、更に前記プラテンローラ支持枠27内に支持されたプラテンローラ24の軸部はフレームに開設した円弧案内孔30に嵌挿され、軸29を中心としたプラテンローラ24の上下動が円弧案内孔30によって案内されるように構成されている。
そして、プラテンローラ24をサーマルヘッド23に対して接離させる移動機構26は、前記フレーム28に横架した軸31に前記プラテンローラ支持枠27を下方に押し下げる押圧片32を固着し、軸31の回転による押圧片32の下向き回動で前記プラテンローラ支持枠27が軸29を中心として下方に押し下げられることでプラテンローラ24がサーマルヘッド23に押し付けられる。そして、前記押圧片32を軸着した軸31の回転は、モータ33の回転軸と該軸31とを複数のリンク片34で連結し、モータ33の回転が軸31に伝達されるように構成されている。
【0030】
叉、前記押圧片32を固着した軸31の端部にはプラテンローラ24がサーマルヘッド23に対する接離(開閉)を検出するフラグ35が取り付けられており、そのフラグ35の回動軌跡上にセンサ36,36’が配置されている。更に、プラテンローラ24をサーマルヘッド23に対して当接させる動作は前記したモータ33の回転により行われるが、プラテンローラ24をサーマルヘッド23から離反させる動作は、前記プラテンローラ支持枠27とフレーム28とに亘って引張りバネ37を張設し、この引張りバネ37の張力でプラテンローラ支持枠27が上方に引き上げられ、プラテンローラ24がサーマルヘッド23から離反される。プラテンローラ24の離反は、前記モータ33の回転により押圧片32がプラテンローラ支持枠27から離れる上向き方向に回動された時、前記引張りバネ37が機能して行われる。
尚、押圧片32を固着した軸31の前面側端部には操作レバー38が取り付けられ、手動操作で押圧片32によるプラテンローラ支持枠27の押圧を解除できるように構成されている。
【0031】
上記印字手段4で所定事項(品名、値段等)の印字Pが行われた帯シートaをガイド1側に供給するフィード手段5は、上下一対のフィードローラ5a,5bで構成され、下側のフィードローラ5bは定位置に支持され、上側のフィードローラ5aは下側のフィードローラ5bに対して接離するよう上下回動可能に支持されている。
そして、下側のフィードローラ5bはモータ5cによって駆動回転するように構成され、上側のフィードローラ5aは前記印字部4におけるプラテンローラ24の上下動(接離動)に連繋して下側のフィードローラ5bに対する接近/離反が切り換わるように構成されている。即ち、印字手段4のプラテンローラ24がサーマルヘッド23に接近する印字状態時は上側のフィードローラ5aは下側のフィードローラ5bから離反し、印字手段4のプラテンローラ24がサーマルヘッド23から離反する時は上側のフィードローラ5aは下側のフィードローラ5bと接触するように構成されている。
この上側のフィードローラ5aが下側のフィードローラ5bと接触し、上下のフィードローラ5a,5bによって帯シートaが挾着され、下側のフィードローラ5bが正転方向(時計回り方向)に駆動回転することで帯シートaはガイド1に向けて送り出され、逆転方向(反時計回り方向)に駆動回転することで帯シート1は引き戻される。
【0032】
上側のフィードローラ5aは、矩形状の枠体39に回転可能に横架支持され、その枠体39はフレーム28に対し軸40で上下回動可能に軸支されている。枠体39の回動支点となる軸40の位置は、上側のフィードローラ5aが下方に回動して下側のフィードローラ5bと接触する接点が下側のフィードローラの軸芯を通る鉛直線上となる位置とする。
そして、この前記枠体39は、該枠体39の側近でフレーム28に回動自在に軸支した押圧カム41によって下方に回動されるように構成されている。
上記押圧カム41の回動は、前記印字手段4における押圧片32を固着した軸31と押圧カム41とをリンク42で連結し、軸31の回動により押圧カム41がリンク42を介して揺動されるように構成されている(図4、図5参照)。尚、上側のフィードローラ5aを保持した枠体39の上方への回動(フィードローラの離反)は、前記押圧カム41による枠体39の押圧が解除された時、付勢手段64によって軸40を中心として上方に回動することで離反される。
【0033】
上記フィード手段5の下流側で前記ガイドの下側位置には、前記ガイド1内に供給した帯シートaを該ガイド1の内面に沿って案内し、初期ループを形成し、その後ガイド内に載置した商品Wの外周面に沿うように初期ループを絞って縮径し、帯シートaの先端部と重なり合う部分を熱溶着する接着手段6と、帯シートロールa’に繋がる帯シートaを切断するカッタ7、及びこれら接着手段6とカッタ7を上下駆動する駆動部8が配置されている。
【0034】
上記接着手段6は、前記ガイド1の窓孔11における下側の底板1cの開口12内に、帯シートの繰り出し方向に向かい所定間隔をおいて鉛直に起立配置した第1押え板43,第2押え板44と、その第1押え板43と第2押え板44との間に配置した熱溶着板45と、これら第1押え板43、第2押え板44及び熱溶着板45の真上位置にガイド1の側方から出没自在に配置した受け板46とで構成されている。
そして、前記フィード手段5寄りに配置した第1押え板43には上端面より僅か下方位置に帯シートaが嵌挿される通孔47が開設されており、フィード手段5の作動で繰り出される帯シートaの先端はこの通孔47を通ってガイド1に供給される。その為に、第1押え板43より下流側に配置される第2押え板44の上端は前記第1押え板43の通孔47の下側孔縁と面一か或いは下側孔縁より下方となるように配置されている。
叉、第1押え板43と第2押え板44との間に配置する熱溶着板45は、第1押え板43と第2押え板44で帯シートaを押えた後熱溶着する為、該熱溶着板45の上端は第2押え板44の上端より下方に位置されている。
【0035】
前記第1押え板43と熱溶着板45の上端面を受け止める受け板46は、前記ガイド1の側方(裏側)に該ガイドと直交して配置され、且つその受け板46の上面はガイド1の窓孔11の下側孔縁と面一に保持され、ガイド1内に突出して商品載置面を形成する。そして、この受け板46とガイド1の底板1cとで区画される通路(空間)に帯シートaの先端部が嵌入し、その帯シートaの先端部は前記開口12より下流側における側板1a,1bの内面に突出形成したストッパ13に衝合して先端の位置決めが行われる。
【0036】
カッタ7は、帯シートaの重合部を熱溶着してループを完成させた後、そのループに連続する帯シートを溶着部近傍で切断するもので、前記第1押え板43と熱溶着板45との間に挾着配置され、且つ前記第1押え板43の側面に沿って該第1押え板43の通孔47を越える位置まで上下することで、該通孔47を貫通している帯シートaは第1押え板43の通孔47の孔縁とカッタ7によるせん断作用で切断されるように構成されている。但し、重合部近傍を前記せん断作用にて切断して、第1押え板43にて帯シートを押えておき、その後、熱溶着板45にて溶着するようにしてもよい。
【0037】
上記した接着手段6とカッタ7を上下駆動する駆動部8は、モータ48とカム機構49とで構成され、カム機構49はカムやリンク機構を前記第1押え板43、第2押え板44、熱溶着板45、カッタ7に連結し、更に前記第1押え板43、第2押え板44、熱溶着板45とカッタ7が順次時間差をおいて上下作動するように構成されている。そして、カム機構49の動作を制御する為に該カムを回転する軸に回転板51を固着し、回転板51の外周所定箇所に設けた原点をカム原点センサ52で検知し、駆動部8が制御されるようになっている。
【0038】
叉、前記ガイド1の帯シートaの先端が位置決め停止される位置より手前側(上流側)の所定位置には、帯掛けする為に供給される帯シートaの先端部が所定位置に到達したことを検出する帯シート先端検出センサ(停止センサ)53が配置されている。この帯シート先端検出センサ53の検出信号により前記帯シートaを繰り出すフィード手段5の駆動が停止され、再度駆動して帯シートaの先端がストッパに当接するまでの繰り出しが制御されている。
更に、前記ガイド1における商品Wが載置される位置の線上外側には、商品検出センサ54が設置され、ガイド1内の所定位置に商品Wが置かれているか否かが検出されるようになっており、商品Wが検出されると前記フィード手段5が起動し、帯シートaの引き戻しを開始するようになっている。
【0039】
前記ラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2は、被帯掛け商品W(又は帯掛け包装をしない商品)に貼付するラベルLを印字発行するもので、前記帯掛け装置本体A1を操作するオペレータと対向する前面にラベル発行口64が設けられている。該ラベルプリンタA2が印字発行するラベルLは、例えば、販促用のラベル、POPラベル、或いは帯シートaに印字しきれない添加物情報等を印字したラベル等で、今日周知のラベルプリンタで構成されている。
そして、このラベルプリンタA2で印字する印字情報は、前記帯掛け装置本体A1の表示操作部9、キー操作部10より入力操作することができるように構成されている。
又、前記ラベルプリンタA2はその機構は汎用のものでよいため省略するが、前記帯掛け装置本体A1の帯シートロール収納部2の上部に載置され、帯掛け装置の投影面積の範囲(平面視)内に収められている。それによりラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2を備えても余分に設置スペースを必要とせず、省スペースを実現できる。そして、ラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2は帯シートロール収納部2の上に配置されているため、該ラベルプリンタA2から発行されるラベルLは、腰をかがめる、反対に背伸びする等しなくても、通常の立ち姿勢のままで取ることができ、手で取ったラベルは帯掛け装置本体A1のガイド1の窓孔内に置かれた商品Wに楽な姿勢で貼付作業を行うことができる。
【0040】
又、不図示の計量装置(秤)は、前記帯掛け装置本体A1と通信可能に接続され、計量した重量値や該重量値に基く値段を、前記印字手段4で帯シート(又は帯シートに貼付したラベル用紙)、或いは前記ラベルプリンタA2でラベルLに印字し得るように構成されている。
尚、計量装置(秤)から出力された重量値を帯シートaに品名や値段等と共に印字して、商品Wを帯掛け包装するか、或いは帯シートaは発行(帯掛け)せず、ラベルLに重量値を印字するか、或いは、重量値はラベルL、又は帯シートaの何れかに印字して、帯シートaに印字しきれない情報をラベルLに印字する等、各種パターンに切り換えることができるように構成されている。
【0041】
図6は、上記の如く構成した帯掛け装置本体A1の帯掛けの作動を制御する制御部と、帯掛けの帯シートaに印字を行う印字手段4、及びラベルLに印字を行うラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2の電気的構成を示すブロック図である。
帯掛制御部55は、通信用INFを介して印字制御部56と接続され相互に交信できるようにしてあり、各制御部55,56は、マイクロコンピュータで構成されるCPU(中央処理装置)57,61により制御される。
CPU57には、バス57aを介してROM58、RAM59、帯掛機構駆動部60、帯シート先端検出センサ(停止センサ)53、商品検出センサ54、カム原点センサ52、ラベル貼付部(ラベル発行部)3が接続されている。
ROM58は、CPU57が実行する制御プログラムが格納されており、RAM59はCPU57とCPU61との通信データ等を一時記憶するエリアである。
【0042】
前記帯掛機構駆動部60としては、接着手段6の熱溶着板45への通電のON/OFF、プラテンローラ22及び上側フィードローラ5aの開閉駆動モータ33、下側フィードローラ5bの駆動用モータ5c、帯シート巻取り駆動用モータ15、溶着切断手段6及びカッタ7の上下駆動用モータ48、プラテンローラ駆動用モータ25が挙げられ、これ等の駆動/停止が制御される(図6参照)。
【0043】
印字制御部56のCPU61には、バス61aを介してROM62、RAM63、表示操作部9、キー操作部10、印字手段4、ラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2、計量装置(秤)Bが接続されている。
ROM62は、CPU61が実行する制御プログラムが格納されており、RAM63には被帯掛け商品毎の品名等の商品情報を記憶しておく商品ファイル(図7参照)、トレイに関する各種データを記憶しておくトレイファイル(図8参照)、帯掛けの帯シート(ラベルを含む)に商品に関する所定の項目を印字する為の印字位置情報を記憶しておく帯シート印字フォーマットファイル(図9参照)などのファイルが記憶されている。
表示操作部9は、タッチパネルで構成されており、CPU61の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うものである。
キー操作部10は、データの入力等を行う数字キーや品番キー等を含むキーボードからなり、商品はこの数字キーと品番キーを押すことで特定され、前記商品ファイルに設定されている商品データが呼び出される。
印字手段4は、帯シートa(帯シートに貼付されたラベル用紙を含む)にサーマルヘッドにより印字を行う。
ラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2は、帯シート(帯シートに貼付されたラベル用紙を含む)に印字する印字手段4と同様、サーマルヘッドによりラベルLに印字を行う。
計量装置(秤)Bは、ロードセル(ひずみゲージ式)を用いて構成されている。そして、この計量装置(秤)Bを使用する/使用しない、を選択するモードを後述の設定モードに設けて、計量装置Bを使用するモードを選択した場合には、該計量装置Bから出力される計量データをRAMの計量データの欄に書き込むようにする。
【0044】
前記RAM63に記憶される商品ファイルは、図7に示すように、品番(商品番号)、品名、単価、トレイ番号、帯シート印字フォーマット番号、ラベル印字フォーマット番号、発行形態情報等が設けられており、品番を特定することで、被帯掛け商品Wを特定することができる。
また、商品ファイルの各被帯掛け商品(各品番)毎に、後述する帯シート印字フォーマット番号、及びラベル印字フォーマット番号が識別子として関連付けられて記憶してあるので、被帯掛け商品を特定することで各印字項目のレイアウトである印字フォーマットも特定できる。同様に、トレイを特定する為のトレイ番号が識別子として関連付けられて記憶されている。
前記帯シート印字フォーマット番号は、帯シートa上での各印字項目の印字位置や文字の大きさ等を規定する。
前記ラベル印字フォーマット番号は、前記帯シート印字フォーマット番号と同様、ラベルL上での各印字項目の印字位置や文字の大きさ等を規定する。尚、ラベル印字フォーマット番号が設定されている場合、当該商品を計量する/計量しないに関わらず、ラベルに所定事項を印字する場合に設定され、ラベル印字フォーマットに基づきラベルLに印字する。
計量値を印字する場合は、予め計量値を印字する印字エリアをラベル印字フォーマットとして設定しておく必要がある。尚、帯シートに計量値を印字する場合も同様で、予め計量値を印字する印字エリアを帯シート印字フォーマットとして設定しておく必要がある。
【0045】
発行形態情報は、帯シートaへの印字の有無及び帯掛けの有無、ラベルLの印字発行の有無等の発行形態が識別子として関連付けて記憶されている。図示例では、[1]は帯シートに印字して帯掛け包装とラベル印字発行、[2]は帯シートに印字して帯掛け包装のみ、[3」はラベル印字発行のみ、を表す。
尚、帯シートa、ラベルLの発行形態としては、上記形態の他に、「予め所定事項が印字されたラベル(印字済みラベル)のみを発行する」、「帯シートに印字しないで帯掛けのみする」、「予め所定事項が印字されたラベル(印字済みラベル)発行と印字無し帯シートの帯掛け」、「予め所定事項が印字されたラベル(印字済みラベル)発行と帯シートに印字して帯掛け」、「ラベル印字発行と印字無し帯シートの帯掛け」等が挙げられる。
また、この帯シートa、ラベルLの発行形態の選択については後段で更に説明する。
【0046】
叉、トレイファイルは、図8に示すように、トレイ番号毎にトレイサイズ(幅、高さ)(mm)、及び帯シートで形成した初期ループを商品の外周に沿う形状に絞り縮径するための絞り情報(帯シートの引き戻し量、トレイの硬度)等のトレイデータが設けられており、トレイ番号を被帯掛け商品に設定することで、その特定した商品を帯掛けする際の引き戻し量を特定することができ、安定した帯掛けが可能となる。
叉、帯シートの引き戻し量などが設定されている絞り情報ファイル(図示省略)をRAM63に有し、該ファイル中の絞り情報を識別するための識別子が、各トレイ番号に割振られている。
【0047】
帯シート印字フォーマットファイルは、図9に示すように印字項目毎に印字するレイアウトが設定されているもので、印字フォーマット番号(識別子)毎に、印字開始、印字項目毎の印字位置等の印字位置情報が設定されており、印字開始は帯シートの先端からの距離(mm)を示し、印字位置として帯シートの幅方向の一方端を原点O(0,0)とし、その原点から幅方向(X)、及び長手方向(Y)を始点として、その始点から幅方向(印字領域X幅)と、長手方向(印字領域Y幅)が設定されており、これにより各印字エリアが設定される。尚、JANコード(バーコード)が帯シートにラベル用紙を貼付して印字する場合、JANコードの印字位置データがラベル用紙が貼着された位置と一致するよう貼付部を駆動する。
上記のように、前記商品ファイルに帯シート印字フォーマット番号を関連付けることで、各被帯掛け商品、品番を選択するだけで、被帯掛け商品に合わせて帯シートの所定の位置に印字をすることができる。
また、各被帯掛け商品に帯シート印字フォーマット番号を関連付ける代わりに、各トレイ番号を関連付けるようにしてもよい。
尚、同様にラベルLに印字するためのラベル印字フォーマットファイルもRAM63に記憶されるが、前記帯シート印字フォーマットと、同様、印字位置や文字の大きさ等を規定する為のフォーマットであるので、図示を省略する。
【0048】
図14は表示操作部9に表示される画面の一例を示し、エリア(イ)は設定されている商品データが表示されるエリアで、エリア(ロ)は設定されている帯シート印字フォーマット番号の印字イメージが表示されるエリアである。また、右上の「各種設定」にタッチすると「設定モード」に切り替わり、後述の帯シートへ印字する/しない、ラベルへ印字する/しない、というスペックの選択や、商品データの設定等が可能である。又、「モード変更」をタッチすることで「ラベル」、「帯シート」、「ラベル+帯シート」のモード変更ができ、その下のエリア(ハ)にはモード変更で選択されたモードが表示される(図面は「帯シート」モードが選択されたことを表す)。又、新たな商品の品番を呼び出した時は、該商品に対応して記憶されている発行形態情報のモードが表示される。更に、右下の「トレイリスト」はタッチすることで前記エリア(イ)にトレイファイルの一覧が表示され、その表示されたトレイファイルから選択したトレイ番号はその下のトレイ番号エリア(ニ)に表示される(図面はトレイ番号「1」が選択されたことを表す)。また、「呼出コード」は予めRAMの商品ファイルに登録されている品番から目的の品番がキー操作部10を利用して呼び出された品番が表示される(図面では品番「1」が選択されたことを表す)。
【0049】
次に、計量装置(秤)を用いて帯シートaの帯掛け、ラベル発行する動作の制御の概略を図10のフローチャートに基づいて説明する。尚、以下は、各被帯掛け商品(品番)に、帯シート印字フォーマット番号、ラベル印字フォーマット番号、及び発行形態情報が設定されており、前記発行形態情報として3つのパターン([1]は帯シートに印字して帯掛け包装とラベル印字発行、[2]は帯シートに印字して帯掛け包装のみ、[3]はラベル印字発行のみ)が設定されている例で示す。つまり、帯シート、ラベルの何れか、又は両方が発行される場合であっても帯シート、ラベルに印字がされる例である。
(S1)…オペレータの操作により電源スイッチがONされると、CPU57は接着手段6とカッタ部7を上下するカム機構49のカムが初期位置(カム原点センサ52を遮る)に戻るよう制御する。
(S2)…フィード部5を駆動するキーが、オペレータにより押下されると、CPU57によりフィードローラモータ5cを作動させ、帯シートaの先端を所定位置まで繰り出し、駆動部8が作動してカム機構49が作動することでカッタ7が上昇し、受け板46がカッタ7の上方位置へ突出移動し、受け板46とカッタ7とで帯シートaが挟まれ、帯シートaが切断される。そして、CPU57はフィードローラモータ5cを逆回転させ、前記帯シートaの切断先端部をフィード手段5の上下一対のフィードローラの接点間に帯シートaの先端が挟まれる位置へ引き戻し、位置させる(リセット手段)(図4、5参照)。この位置が帯シートaの初期位置である。尚、印字手段4のサーマルヘッドとプラテンローラとの接点からフィード手段5上の初期位置までの距離は装置構成時に決定され、本実施例では、この距離が40mmとする。
【0050】
(S3)…オペレータによる表示操作部9での選択操作により被帯掛け商品の品番が特定され、当該商品の商品情報、つまり、品名や値段、トレイ番号、帯シート印字フォーマット番号、ラベル印字フォーマット番号、発行形態情報等が商品ファイル(図7参照)から読み出され、RAM63の所定エリアRAMマップ(図13参照)の夫々の欄に記憶される。そして、それらの情報に基づき必要な情報が表示操作部9に表示される。
尚、発行形態情報1には、品番選択で読み出された商品ファイルに設定されている発行形態情報が記憶され、発行形態情報2には、表示操作部9で選択された発行形態情報が記憶されるエリアである。つまり、品番を選択した時点では、発行形態情報1と発行形態情報2には、商品ファイルに設定されている発行形態情報が記憶され、後に表示操作部9で切り替えを行った場合には、発行形態情報1に記憶された発行形態情報とは異なる選択された発行形態情報が記憶される。
(S4)…被帯掛け商品を計量装置(秤)に載置する。
(S5)…計量装置から出力された計量データは、RAM63の計量データ欄に一時記憶される。
(S6)…発行形態情報の選択が有るか否かが判断される。つまり、表示操作部9の[モード変更」により発行モードの変更があったか否かを判断する。つまり、表示操作部9で発行形態が変更されており、RAM63の発行形態情報1と発行形態情報2に記憶されている情報が異なるか否かを判断する。発行形態情報の選択(変更)がない場合(NO)はS7へ進み、発行形態情報の選択(変更)がある場合(YES)はS10へ進む。
【0051】
(S7)…発行形態情報を特定する。即ち、RAM63に記憶された発行形態情報2(商品ファイルに設定されている発行形態情報)で特定される。
(S8)…RAM63の発行形態情報2のエリアに記憶された発行形態情報が[3](ラベル印字発行のみ)であるか否かを判断する。[3]である場合(YES)はS9へ進む。[3]でない場合(NO)はS12へ進む。
(S9)…ラベル発行のためにラベルプリンタA2の駆動モータが駆動し、S3で読み出された情報に基づきラベルLが印字発行される。つまり、S4で被帯掛け商品が計量装置に載置され、計量信号が安定するとラベルLは自動的に発行される。
(S10)…S6で発行形態情報の選択(変更)が有りの場合(YES)、つまり、表示操作部9で発行形態が変更されており、RAM63の発行形態情報1と発行形態情報2に記憶されている情報が異なることにより、発行形態が変更されている旨の表示が表示操作部9に表示される(図12(a)参照)。尚、該表示は所定時間(例えば数秒間)だけ表示するようにしてもよいし、或いはオペレータに了解を得るための[OK]キーを表示操作部9に表示し、該キーが押されることで該表示を表示操作部9の画面から消去するようにしてもよい。そして、発行形態が変更された場合、図14の(ハ)には変更された発行形態を表すモードが表示される。
いずれにしても、この表示がされることで本来商品ファイルに設定されている発行形態とは異なる発行形態で発行操作をしようとしていることをオペレータに促すことができる。つまり、商品ファイルに設定されている発行形態と異なることを意識して、違う発行形態にて臨時的に発行させることができる。
例えば、通常は帯シートaに所定事項を印字し、蓋付きトレイに入った商品を前記印字済みの帯シートaで帯掛け包装しているが、帯シートaの在庫を切らしてしまって、帯シートaで帯掛け包装できない場合、ラベルLに商品に関する所定事項を印字し、蓋付きトレイに入った商品の蓋をテープで止め、前記ラベルLを商品に貼付することで、品だしすることができる。
【0052】
(S11)…そして、商品ファイルに設定されている発行形態と異なる発行形態に変えた場合に、その変更した発行形態で帯シートa、ラベルLを発行するにあたり、「データの設定が必要です。」の表示が表示操作部9に表示される(図12(b)参照)。尚、該表示はS10と同様に、例えば数秒間だけ表示をするようにしたり、或いはオペレータに了解を得るための[OK]キーを表示操作部9に表示し、該キーが押されることで該表示が画面から消去されるようにしてもよい。
例えば、発行形態情報[2](帯シートに印字して帯掛け包装のみ)が[3](ラベル印字発行のみ)に変更された場合、通常、発行形態情報[2]が設定されている商品では、帯シート印字フォーマット番号は設定されているが、ラベルLは印字発行しないのでラベル印字フォーマット番号は設定されていない。その為に、ラベル印字フォーマット番号を設定するようにする。尚、品名や値段等の商品データそのものは、ラベル印字と帯シート印字とで両方共通して商品ファイルを利用することができるので、同じ印字データの場合は改めてデータの設定は不要である。
又、前記データの設定が必要である旨の表示をする際に、S3で選択された品番に該当するラベル印字フォーマット番号と、帯シート印字フォーマット番号とを参照し、ラベル印字フォーマット番号が設定されていない場合、どのデータの設定が必要であるかを特定する為により具体的に表示、例えば「印字フォーマット番号の設定が必要です」のように表示するようにしてもよい。
(S12)…RAM63の発行形態情報2のエリアに記憶された発行形態情報が[2](帯シートに印字して帯掛け包装のみ)であるか否かを判断する。[2]である場合(YES)はS13へ進む。[2]でない場合(NO)はS16へ進む。
【0053】
(S13)…帯掛け包装をスタートする為の「スタートボタン」(帯掛け装置本体A1に装備されている)が点灯する。S3で選択された品番に関連付けられているトレイ番号、帯シート印字フォーマット番号(印字位置情報)がRAM63の帯シート印字フォーマットファイル、トレイファイルより読み出され、その読み出された品番の商品情報、印字位置情報、絞り情報等を含むトレイデータがRAM63の他のエリアに一時記憶される。そして、一時記憶された印字位置情報の印字開始データが40mmか否かをCPU61が判断する。印字開始データが40mmの場合、前記初期位置にて、印字位置情報に基づいて印字を開始する。
印字開始データが40mmでないと判断された場合は、一時記憶された印字位置情報の、印字開始データと初期位置である40mmとの差分データと、絞り情報を含むトレイデータと、更にプラテン/フィードローラ開閉駆動モータ33を駆動させプラテンローラをサーマルヘッドから離反させる信号とを、通信INFを介してCPU61(印字制御部)からCPU57(帯掛制御部)へ送信する。つまり40mm以上(本実施例では40mmが最小値)と判断された場合は、印字手段4のプラテンローラがサーマルヘッドから離反するよう上昇し、フィード部5の上側のフィードローラ5aを下降させて下側のフィードローラ5bとで帯シートaを挟持させ、帯掛制御部側で受信した印字開始データと40mmとの差分データ分だけ、フィード部5のフィードローラモータ5cを回転させる。例えば、印字開始データが60mmである場合は、フィードローラモータ5cの駆動で初期位置から20mmだけ繰り出す。印字開始位置に到達後、一時記憶された商品情報を、該一時記憶された印字位置情報に基づいて印字手段4にて印字を開始する。
【0054】
(S14)…帯シートに、商品に関する所定事項を印字し、包装に必要な所定量繰り出される。RAM63に一時記憶された商品情報を、印字位置情報に基づいて印字手段4で印字を行う。印字が終了したら、通信INFを介してCPU61(印字制御部)からCPU57(帯掛制御部)へ絞り情報を含むトレイデータ等を送信し、プラテンローラをサーマルヘッドから離反させる一方、フィード手段5で帯シートaを挟持する。CPU57の制御により、フィードローラモータ5cが駆動し、挟持した帯シートaが所定量繰り出される。
(S15)…帯掛け包装する。ガイド1内の商品載置部に置かれた被帯掛け商品Wに前記帯シートで帯掛けされ、前記一時記憶されたトレイデータの絞り情報にて帯シートの初期ループから帯シートが商品外周に沿う縮径ループへの絞り量が決定し、被帯掛け商品Wへ帯掛け包装が行われる。帯掛け包装が完了した商品は、例えば図11に示す通りである。
(S16)…S12で発行形態情報[2]でないと判断された場合、発行形態情報は[1](帯シートに印字して帯掛け包装とラベル印字発行)と特定される。
(S17)…ラベルプリンタA2がラベル発行のために駆動モータを駆動し、S3で読み出された情報に基づきラベルLが印字発行される。先ず、ラベルが自動で発行され、その次にS18のスタートボタン点灯に続いて帯掛け包装が行われる。
(S18)…S13と同様、帯掛け包装をスタートする為の「スタートボタン」が点灯し、そのスタートボタンの押動で前記S14、S15が実行され、被帯掛け商品Wに帯掛け包装が行われる。尚、S17で印字発行されたラベルLはオペレータによる手貼りで被帯掛け商品Wの所定位置に貼付される(図11参照)。
【0055】
上記実施の形態はラベル、帯シートの発行形態として両媒体への印字である3つのパターン([1]:帯シートに印字して帯掛け包装とラベル印字発行、[2]:帯シートに印字して帯掛け包装のみ、[3]:ラベル印字発行のみ)を設定し、この中から選択する形態について説明したが、ラベル印字する/しない、帯シート印字する/しない等の場合を考えると、前記したように多くのパターン(段落番号0045参照)が考えられる。従って、発行形態情報はそれらのパターン全てを選択可能に表示してもよいが、設定モードで予めラベル、帯シートについて印字が有るか、無いかの選択を行い、その選択に応じて、選択可能な組み合わせが表示操作部9に表示され、その中から選択するようにしてもよい。以下、それについて簡単に説明する。
【0056】
先ず、図14に示す表示操作部9の画面で、「各種設定」にタッチして設定モードに切り替え、ラベル、帯シート夫々について印字する/しないの何れかを選択する。尚、ラベル発行(印字しない)は、予めラベルLに所定事項が印字されており、その印字済みのラベルLを発行することを意味する。又、帯シートに印字しないで帯掛けする場合は、帯シートに予めデザインや模様が施されている場合等が想定される。そして、ラベル、帯シートへの印字をする/しない、の選択をすることで印字制御部56の印字手段4や、ラベルプリンタA2の印字機能を制御している。
<例1> [ラベル印字する]、[帯シート印字する]を選択した場合、(1)ラベル発行(印字する)のみ(ラベル発行のみ)、(2)帯シートに印字して帯掛け包装のみ(帯掛け包装のみ)、(3)ラベル発行(印字する)+帯シートに印字して帯掛け包装(ラベル発行+帯掛け包装)、の3つの選択パターンが表示操作部9の「モード変更」を押下げた際に表示される。
<例2> [ラベル印字しない]、[帯シート印字しない]を選択した場合、(1)ラベルに印字せずラベル発行のみ(ラベル発行のみ)、(2)帯シートに印字せず帯掛け包装のみ(帯掛け包装のみ)、(3)ラベルに印字せずラベル発行+帯シートに印字せず帯掛け包装(ラベル発行+帯掛け包装)、の3つの選択パターンが表示操作部9の「モード変更」を押下げた際に表示される。
【0057】
<例3> [ラベル印字する]、[帯シート印字しない]を選択した場合、(1)ラベルに印字してラベル発行のみ(ラベル発行のみ)、(2)帯シートに印字せず帯掛け包装のみ(帯掛け包装のみ)、(3)ラベルに印字してラベル発行+帯シートに印字せず帯掛け包装(ラベル発行+帯掛け包装)、の3つの選択パターンが表示操作部9の「モード変更」を押下げた際に表示される。
<例4> [ラベル印字しない]、[帯シート印字する]を選択した場合、(1)ラベルに印字せずラベル発行のみ(ラベルのみ)、(2)帯シートに印字して帯掛け包装のみ(帯掛け包装のみ)、(3)ラベルに印字せずラベル発行+帯シートに印字して帯掛け包装(ラベル発行+帯掛け包装)、の3つの選択パターンが表示操作部9の「モード変更」を押下げた際に表示される。
上記のような構成とした場合は、予め、ラベルへの印字、帯シートへの印字を選択することで余計なパターンが表示されることがなく、選択を容易に行うことができる
【0058】
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
(1)実施の形態では、計量装置(秤)を通信可能に組み入れてラベルを発行するようにしたが、計量装置を用いず、帯シートとラベルを印字発行するようにしてもよい。この場合、実施の形態のスタートキーとは異なる、ラベルを発行するための発行キーをキー操作部10に設け、品番を選択して該発行キーを押すことでラベルが発行されるようにしてもよい。
(2)発行形態情報を表示操作部9上で切り換えた場合でも、商品ファイルに設定されている発行形態情報自体は変更されないような説明をしたが、表示操作部9上で変更した場合に商品ファイルに設定されている発行形態情報を書き換えるようにしてもよい。
(3)帯シートとラベルの両方を発行するモードの場合、並列処理ができる演算処理機能を用いて夫々の処理を同時に実行させるようにしてもよい。
(4)商品載置部の近傍に商品を検知するセンサを設けて、実施の形態のスタートキーと共に該センサからの検知信号の両方の条件により帯シートが発行されるようにしてもよい。
(5)フローチャートのS13とS17でスタートボタンが点灯する説明をしたが、点灯せずに、スタートボタンが押された時に出力される信号を待つようにしてもよい。
(6)ラベル、帯シートへの印字内容は問わず、被帯掛け商品の産地、添加物名、賞味期限、商品の原体を示す個体識別番号、商品に関する広告データやイメージデータ等を印字してもよい。
(7)実施の形態では、帯シートにラベル用紙を貼付し、そのラベル用紙にJANコード(バーコード)を印字し、他の印字項目は帯シートに直接印字する形態を示したが、ラベル用紙を貼付することなく、帯シート自体に印字してもよい
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明に係る帯掛け装置の実施の一例を示す概略正面図。
【図2】同機構部の概略を示す平面図。
【図3】同機構部の概略を示す側面図。
【図4】帯シートを切断して引き戻す状態を示す説明図。
【図5】帯シートが初期位置にセットされ、印字を開始する状態の同説明図。
【図6】帯掛制御部と印字制御部の電気的構成を示すブロック図。
【図7】商品ファイルの一例を示す説明図。
【図8】トレイファイルの一例を示す説明図。
【図9】帯シート印字フォーマットファイルの一例を示す説明図。
【図10】帯掛け動作を説明するフローチャートである。
【図11】帯掛け包装を完成した商品の斜視図
【図12】表示操作部の画面に表示されるメッセージの一例を示し、(a)は発行形態が変更された場合のメッセージ、(b)は設定された発行形態と異なる発行形態に変更した場合のメッセージ。
【図13】RAMの記憶エリアを示すRAMマップの概略を示す説明図。
【図14】表示操作部の画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0060】
A…帯掛け装置 A1…帯掛け装置本体
A2…ラベルプリンタ(ラベル発行手段) B…計量装置
W…被帯掛け商品 L…ラベル
a…帯シート 2…帯シートロールの収納部
4…帯シート印字手段(印字部) 9…表示操作部(表示部)
10…キー操作部 56…印字制御部(制御手段)
63…RAM(記憶手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は商品の外周に沿って帯シートを巻き締める帯掛け装置に関し、更に詳しくは帯シートへの印字、ラベルの発行等を効率よく行うことができる帯掛け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
商品を巻き締める帯シート(帯材)に、当該商品に関する商品情報を印字したラベルを貼付し、そのラベルを貼付した帯シートで商品を巻き締める帯掛け装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、スーパーマーケット等の小売店では、弁当や惣菜等を販売する際、前記帯シートで商品を帯掛けする以外に、当該商品に販促用のラベルを貼付したり、或いは帯シートに印字しきれない情報を、前記帯掛け装置とは別のラベルプリンタで発行したり、また帯掛け包装しない商品にはラベルプリンタで発行したラベルを貼付するような運用がされている。つまり、特許文献1に開示されている帯掛け装置とは別にラベルプリンタを用意し、夫々用途に合わせて使用している。
【0003】
しかしながら、商品を帯掛けするための帯掛け装置と、帯掛け装置とは別のラベル発行装置を夫々別々に必要となると、オペレータは二つの機械の操作を習熟する必要があるため負担になり、また、従来ではどの商品に対して帯シートだけを巻くのか、或いはどの商品に帯シートを巻いて更にラベルを貼付するか等の判断をオペレータに任せることになり、正しい帯シートの巻き締めやラベル発行等の形態を施して商品を品出しすることが難しいという問題を有する。
【0004】
又、帯掛け装置とラベル発行装置とを別々に必要となると、店舗のバックルームに2台分の設置スペースを設けなければならず、広い設置スペースが必要であるという問題を有する。
【0005】
【特許文献1】特開昭58−73512号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、正しい帯シートの帯掛けやラベルの発行形態等をオペレータに負担をかけることなく行うことができる帯掛け装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する為に本発明の帯掛け装置は、商品を所定位置に載置し、該商品の外周に沿って帯シートを発行し巻き回す帯掛け装置において、前記商品に関する情報を印字したラベルを発行するラベル発行手段と、前記帯シート、及び/又は前記ラベルを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、前記記憶手段から所定の商品に関する情報を呼び出す呼び出し手段と、前記呼び出し手段により呼び出した情報に基づき前記帯シート、ラベルの発行を制御する制御手段と、を備えた構成を特徴とする(請求項1)。
前記帯掛け装置が帯掛けに使用する帯シートとしては、フィードローラによる繰り出しで環状のガイド内側に沿って直進するだけの剛性(こしの強さ)を備えたものであればよく、例えば合成樹脂製の帯状のシート、或いは紙製の帯シート等、種類、材質は問わない。
そして、帯シートの重合する部分の接着は、熱溶着、接着剤による接着等、何れの方法でもよい。
又、前記帯掛け装置は、帯掛けに使用する帯シートに商品情報を印字する印字手段を備えているもの、印字手段を備えないものの何れでもよく、印字手段を備えたものにあっては商品に応じて印字する/しないが切り換え制御されるものが有効である。
【0008】
前記ラベル発行手段は、予め所定事項が印字されたラベルを台紙から剥離して発行するラベル発行器、或いは印字手段を備えてラベルに所定事項を印字し発行するラベル印字発行器(即ち、ラベルプリンタ)の何れでもよい。
【0009】
上記手段によれば、商品を呼び出す呼び出し手段によって商品を選択することで、ラベル発行、帯シート発行(帯掛け)、ラベル発行と帯シート発行、の何れかの発行形態(パターン)が自動的に選択される。従って、オペレータは商品に対してどのような作業をしなければならないかいちいち判断する必要が無いので負担にならず、作業性を向上できる。
【0010】
又、前記帯掛け装置には、前記ラベル発行手段によるラベル発行の有無の何れかを選択する選択手段と、帯シートの発行(帯掛け)の有無の何れかを選択する選択手段と、前記選択手段で選択した発行形態と、前記記憶手段に記憶されている当該商品の発行形態情報とが同じか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果が異なる場合に、その異なる旨を報知する報知手段と、を備えてもよい(請求項2)
【0011】
前記手段によれば、前記ラベル発行手段によるラベル発行の有無と、帯シートの発行(帯掛け)の有無を選択できる選択手段が設けられているため、予め商品毎にラベル発行、帯シートの発行について発行形態が記憶設定されていても、ラベル発行、帯シート発行について臨時的に発行形態を変更することができる。そして、前記選択手段で選択した発行形態が記憶手段に記憶設定されている発行形態と異なる発行形態であると判断手段で判断された場合、発行形態が異なることが報知手段で報知される為、オペレータは選択した発行形態が記憶されている発行形態と異なることを確認することができる。従って、オペレータは、間違った作業を続行するのを防止できる。また、選択した発行形態が記憶設定された発行形態と異なることを確認した上で、その臨時的に変更した発行形態を続行することができる。
【0012】
また、前記帯掛け装置は、前記商品に関する情報を印字したラベルを発行するラベル発行手段と、前記帯シート、及び/又は前記ラベルを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、前記帯シート、ラベルの発行の有無の何れかを選択する選択手段と、商品に関する情報を呼び出す呼び出し手段と、前記呼び出し手段により呼び出された商品の発行形態情報と、前記選択手段によって選択された発行形態情報とが同じか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果が異なる場合に、その異なる旨を報知し、前記選択手段で選択した発行形態情報にて前記帯シート、ラベルの発行を制御する制御手段と、を備えるように構成してもよい(請求項3)。
【0013】
上記手段によれば、帯シートの発行(帯掛け)の有無、ラベル発行手段によるラベル発行の有無が商品毎に記憶手段に記憶設定されている他に、帯シートの発行(帯掛け)の有無、ラベル発行手段によるラベル発行の有無を選択できる選択手段が設けられているため、帯シートの発行、ラベル発行について発行形態を臨時的に変更することができる。そして、選択した発行形態が、記憶手段に記憶されている発行形態と異なる場合は、その異なる旨が知らされ、且つ選択手段で選択した発行形態が実行される。従って、オペレータは帯シート、ラベルの発行が記憶設定されている発行形態と異なることを認識した上で、臨時的に通常とは異なる帯シートやラベルの発行を行うことができる。
【0014】
更に、前記帯掛け装置は、帯シートへ所定事項を印字する帯シート印字手段を有し、前記ラベル発行手段はラベルへ所定事項を印字するラベル印字手段を有し、前記帯シートへの印字と前記ラベルへの印字で同じ印字項目は商品データを共通使用するようにしてもよい(請求項4)。
【0015】
上記手段によれば、ラベル発行手段としてラベル印字手段を備え、ラベルに所定事項を印字して発行するものとした場合、帯シートへの印字項目とラベルへの印字項目で、同じ印字項目については、帯シートへ印字するための印字データとラベルへ印字するための印字データが共通しているので、印字データを夫々用意する必要がなく、商品データを共通して使用することができる。そして、発行形態を変更する場合でも、それぞれの印字フォーマットがあれば切り換えて印字することができる。
【0016】
また、前記帯シート印字手段による帯シートへの印字の有無と、前記ラベル印字手段によるラベルへの印字の有無、を選択する選択手段を設け、その選択手段の選択内容に基づいて選択し得るパターンを、表示部に選択可能に表示するようにしてもよい(請求項5)。
前記表示部は液晶タッチパネル等で構成する。
【0017】
帯シートへの印字の有無と、ラベルの発行の有無(印字済みラベルの発行の有無、印字してラベルを発行するか否か)のバリエーションは多くの組み合わせ(パターン)が考えられるが、先ず、上記手段によって帯シートへ印字する/印字しない、ラベルを発行する/発行しないを選択手段で選択することにより、その選択された内容(条件)に応じて、選択可能なパターンが表示部に表示される。従って、余計なパターンが表示部に表示されない為、選択を容易に行うことができる。
【0018】
更に、前記帯掛け装置を卓上タイプとし、その帯掛け装置における商品に帯掛けする箇所と、帯掛けに使用する帯シートロールの収納部を隣り合って並設配置し、前記ラベル発行手段は前記帯シートロールの収納部上部に配置してもよい(請求項6)。
前記卓上タイプとは、机やテーブル等の上に載せて使用できる程にサイズが小さい(コンパクト)であることを意味し、一般的な大型サイズを表す床置きタイプの比較語である。
【0019】
上記手段によれば、ラベル発行手段は帯掛け装置の帯シートロール収納部の上に載置されて、帯掛け装置の投影面積の範囲(平面視)内に収められている為、ラベル発行手段を備えても余分に設置スペースを必要とせず、省スペースを実現できる。そして、ラベル発行手段は帯シートロール収納部の上に配置されているため、該ラベル発行手段から発行されるラベルは、腰をかがめる、反対に背伸びする等しなくても、通常の立ち姿勢のままで取ることができる。従って、楽な姿勢で作業を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の帯掛け装置は請求項1記載の構成により、一台の帯掛け装置で商品を選択するだけで、ラベル発行、帯シート、或いは帯シートとラベル発行の何れかの発行形態が自動で選択される。従って、オペレータは商品に対してどのような作業をしなければならないかいちいち判断する必要が無いので負担にならず、作業性を向上できる。
又、請求項2記載の構成により、臨時的に発行形態を変更した場合でも、設定されている発行形態と異なることが報知されるので、間違った作業を続行するのを防止できる。また、選択した発行形態が記憶設定された発行形態と異なることを確認した上で、その臨時的に変更した発行形態を続行することができる。
更に、請求項3記載の構成により、オペレータは帯シート、ラベルの発行が記憶設定されている発行形態と異なることを認識した上で、帯シートやラベルの発行を行うことができる。
【0021】
また、請求項4記載の構成により、帯シートへの印字項目とラベルへの印字項目で、同じ印字項目については、帯シートへ印字するための印字データとラベルへ印字するための印字データが共通しているので、印字データを夫々用意する必要がなく、商品データを共通して使用することができる。そして、発行形態を変更する場合でも、それぞれの印字フォーマットがあれば切り換えて印字することができる。
さらに、請求項5記載の構成により、余計なパターン(発行形態)が表示部に表示されない為、目的のパターンの選択を容易に行うことができる。
又、請求項6記載の構成により、ラベル発行手段は帯掛け装置の帯シートロール収納部の上に載置されて、帯掛け装置の投影面積の範囲(平面視)内に収められている為、ラベル発行手段を備えても余分に設置スペースを必要とせず、省スペースを実現できる。そして、ラベル発行手段は帯シートロール収納部の上に配置されているため、該ラベル発行手段から発行されるラベルは、通常の立ち姿勢のままで取ることができる。従って、楽な姿勢で作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る帯掛け装置の実施の形態の一例を図面に基いて説明する。
図1乃至図3は帯掛け装置Aの概略を示し、該装置は被帯掛け商品Wの周りに帯シートaを巻き回す帯掛け装置本体A1と、被帯掛け商品Wに貼付するラベルLを印字発行するラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2とで構成されており、更に、帯掛け装置Aには帯掛け商品Wの重量を計量する計量装置(秤)(不図示)が帯掛け装置Aの近傍で帯掛け装置Aと通信可能に接続され、被帯掛け商品Wの重量を計量して、その重量値や該重量値に基く値段を帯シートaやラベルLに印字するタイプを図示する。
【0023】
帯掛け装置本体A1は、被帯掛け商品Wの周りに帯シートaを周回させるための初期ループを形成する環状のガイド1と、そのガイド1の側方に配置した帯シートロールa’の収納部2と、前記帯シートaにバーコード印字用のラベルbを貼付するラベル貼付部3と、前記帯シートaに貼付されたラベルb及び帯シートaに商品情報を印字する印字手段4と、商品情報が印字された帯シートaを前記環状のガイド1内面に沿って繰り出し及び引き戻すフィード手段5と、初期ループ状態から帯シートaの後端側を引き戻して商品Wの外周に沿うループ形状に縮径して帯シートaの先端部と重合部を熱溶着する接着手段6と帯シートaを切断するカッタ7(切断手段)、及びこれら接着手段6とカッタ7を上下駆動する駆動部8と、更に商品情報等が表示される表示操作部9と、キー操作部10とで構成されている。
被帯掛け商品Wは、蓋付きトレイ内に商品が収納され蓋が閉まった、例えば弁当やお刺身の盛り合わせ等が考えられるが、蓋付きのトレイばかりでなく、蓋が無いトレイ内に商品が収納され、その上に商品とトレイを覆うように紙などが被せられた商品に帯掛け包装する場合でもよい。また、蓋はトレイと結合した一体的なものだけでなく、トレイと蓋とが別体のものでもよい。
【0024】
上記環状のガイド1は、被帯掛け商品Wの出し入れに供する正面略長方形状の窓孔11を開設した前後一対の側板1a,1bと、その前後の側板1a,1bを帯シートaのテープ幅よりやや広い間隔を置いて対峙させ、且つ前記窓孔11の開口縁より所定寸法外側に入った位置に沿って周方向に回した底板1cとで構成され、底板1cの表面が帯シートaの案内面として作用する。そして、底板1cは窓孔の孔縁に沿わせて略楕円形状に湾曲形成され、繰り出される帯シートaがスムーズに案内されて初期ループを確実に形成できるように構成されている。そして、底板1cは繰り出された帯シートaの先端とロールa’に連続する部分が重なってループを形成できるように該底板1cに開設した開口12を挟む始端と終端は上下方向にずらして取り付けられており、更に底板1cの始端側の上方における側板1a,1bの内面にはストッパ13が取り付けられ、帯シートaの先端が位置決めされるように構成されている。
叉、上記ガイド1の窓孔の下側孔縁は被帯掛け商品Wの載置部として機能する。尚、前後の側板に開設する窓孔の形状は長方形状に限定されず、商品の出し入れに支障とならなければ形状は任意である。
【0025】
前記ガイド1の側方に配置した帯シートロールa’の収納部2は、帯掛けの材料となるテープ状の帯シートがロール状に巻かれたロールa’を収納装填する場所で、中央には帯シートを前記ガイドに向けて繰り出す方向には自由回転し、逆方向には帯シートロールを一体化して駆動回転する一方向クラッチ内蔵の回転軸14が取り付けられており、その回転軸14はモータ15で駆動するように構成されている。この帯シートロールa’がモータ15で逆回転されることで、後述するフィード部5の逆回転による帯シートの引き戻し分を帯シートロールa’に巻き取られる。叉、この収納部2の前面には開閉自在な扉(図示省略)が取り付けられ、帯シートにゴミや埃などが付着しないように構成されている。尚、回転軸14には帯シートが引き出される方向の回転に対して過剰回転を防止する摩擦板ブレーキ構造16が装備されている。
【0026】
上記収納部2に収納装填された帯シートロールa’の帯シートa先端部は本体ケースに取り付けたガイドローラ17及びガイド板17’を径由してフィード部5に供給され、そのフィード部5の作動で帯シートaは前記ガイド1内側に繰り出される。そして、前記ガイド板17’の途中にはラベル貼付部3が配置され、そのラベル貼付部3より下流側でフィード部5より上流側にはラベル用紙が貼付された帯シートに印字を行う印字手段4(印字部)が配置されている。
【0027】
ラベル貼付部3は、ロール状に巻いた台紙b’の外側にラベル用紙bを剥離可能に貼付したラベルロールb”と、台紙巻取りリール18と、台紙b’からラベル用紙bを剥離するディスペンサ19と、そのディスペンサ19より下流側に台紙b’から剥離したラベル用紙bを帯シートaに対して貼付するために押え付ける押え部材20が配置されて構成され、前記台紙巻取りリール18がモータ21で駆動回転されることで、ラベルロールb”からラベル用紙bを貼着した台紙b’が引き出されるように構成されている。
【0028】
ラベル用紙が貼付された帯シートに商品情報を印字する印字手段4は、インクリボン22と、サーマルヘッド23と、プラテンローラ24と、前記プラテンローラ24を駆動回転させるステッピングモータ25と、同プラテンローラ24を上下移動させる移動機構26とで構成され、前記サーマルヘッド23とプラテンローラ24とは対向して配置されている。これにより、帯シートaに商品に関する所定項目が印字され、ラベル用紙bにJANコード(バーコード)が印字される。尚、帯シート及びラベル用紙への印字は、帯シートの先端からの長さによって管理制御される。この点については後段で説明する。
【0029】
叉、上記帯シート印字手段4におけるプラテンローラ24は、断面略コ字型に形成したプラテンローラ支持枠27の一側に回転自在に横架支持され、そのプラテンローラ支持枠27の他端側はフレーム28に軸29で上下回動可能に支持されており、更に前記プラテンローラ支持枠27内に支持されたプラテンローラ24の軸部はフレームに開設した円弧案内孔30に嵌挿され、軸29を中心としたプラテンローラ24の上下動が円弧案内孔30によって案内されるように構成されている。
そして、プラテンローラ24をサーマルヘッド23に対して接離させる移動機構26は、前記フレーム28に横架した軸31に前記プラテンローラ支持枠27を下方に押し下げる押圧片32を固着し、軸31の回転による押圧片32の下向き回動で前記プラテンローラ支持枠27が軸29を中心として下方に押し下げられることでプラテンローラ24がサーマルヘッド23に押し付けられる。そして、前記押圧片32を軸着した軸31の回転は、モータ33の回転軸と該軸31とを複数のリンク片34で連結し、モータ33の回転が軸31に伝達されるように構成されている。
【0030】
叉、前記押圧片32を固着した軸31の端部にはプラテンローラ24がサーマルヘッド23に対する接離(開閉)を検出するフラグ35が取り付けられており、そのフラグ35の回動軌跡上にセンサ36,36’が配置されている。更に、プラテンローラ24をサーマルヘッド23に対して当接させる動作は前記したモータ33の回転により行われるが、プラテンローラ24をサーマルヘッド23から離反させる動作は、前記プラテンローラ支持枠27とフレーム28とに亘って引張りバネ37を張設し、この引張りバネ37の張力でプラテンローラ支持枠27が上方に引き上げられ、プラテンローラ24がサーマルヘッド23から離反される。プラテンローラ24の離反は、前記モータ33の回転により押圧片32がプラテンローラ支持枠27から離れる上向き方向に回動された時、前記引張りバネ37が機能して行われる。
尚、押圧片32を固着した軸31の前面側端部には操作レバー38が取り付けられ、手動操作で押圧片32によるプラテンローラ支持枠27の押圧を解除できるように構成されている。
【0031】
上記印字手段4で所定事項(品名、値段等)の印字Pが行われた帯シートaをガイド1側に供給するフィード手段5は、上下一対のフィードローラ5a,5bで構成され、下側のフィードローラ5bは定位置に支持され、上側のフィードローラ5aは下側のフィードローラ5bに対して接離するよう上下回動可能に支持されている。
そして、下側のフィードローラ5bはモータ5cによって駆動回転するように構成され、上側のフィードローラ5aは前記印字部4におけるプラテンローラ24の上下動(接離動)に連繋して下側のフィードローラ5bに対する接近/離反が切り換わるように構成されている。即ち、印字手段4のプラテンローラ24がサーマルヘッド23に接近する印字状態時は上側のフィードローラ5aは下側のフィードローラ5bから離反し、印字手段4のプラテンローラ24がサーマルヘッド23から離反する時は上側のフィードローラ5aは下側のフィードローラ5bと接触するように構成されている。
この上側のフィードローラ5aが下側のフィードローラ5bと接触し、上下のフィードローラ5a,5bによって帯シートaが挾着され、下側のフィードローラ5bが正転方向(時計回り方向)に駆動回転することで帯シートaはガイド1に向けて送り出され、逆転方向(反時計回り方向)に駆動回転することで帯シート1は引き戻される。
【0032】
上側のフィードローラ5aは、矩形状の枠体39に回転可能に横架支持され、その枠体39はフレーム28に対し軸40で上下回動可能に軸支されている。枠体39の回動支点となる軸40の位置は、上側のフィードローラ5aが下方に回動して下側のフィードローラ5bと接触する接点が下側のフィードローラの軸芯を通る鉛直線上となる位置とする。
そして、この前記枠体39は、該枠体39の側近でフレーム28に回動自在に軸支した押圧カム41によって下方に回動されるように構成されている。
上記押圧カム41の回動は、前記印字手段4における押圧片32を固着した軸31と押圧カム41とをリンク42で連結し、軸31の回動により押圧カム41がリンク42を介して揺動されるように構成されている(図4、図5参照)。尚、上側のフィードローラ5aを保持した枠体39の上方への回動(フィードローラの離反)は、前記押圧カム41による枠体39の押圧が解除された時、付勢手段64によって軸40を中心として上方に回動することで離反される。
【0033】
上記フィード手段5の下流側で前記ガイドの下側位置には、前記ガイド1内に供給した帯シートaを該ガイド1の内面に沿って案内し、初期ループを形成し、その後ガイド内に載置した商品Wの外周面に沿うように初期ループを絞って縮径し、帯シートaの先端部と重なり合う部分を熱溶着する接着手段6と、帯シートロールa’に繋がる帯シートaを切断するカッタ7、及びこれら接着手段6とカッタ7を上下駆動する駆動部8が配置されている。
【0034】
上記接着手段6は、前記ガイド1の窓孔11における下側の底板1cの開口12内に、帯シートの繰り出し方向に向かい所定間隔をおいて鉛直に起立配置した第1押え板43,第2押え板44と、その第1押え板43と第2押え板44との間に配置した熱溶着板45と、これら第1押え板43、第2押え板44及び熱溶着板45の真上位置にガイド1の側方から出没自在に配置した受け板46とで構成されている。
そして、前記フィード手段5寄りに配置した第1押え板43には上端面より僅か下方位置に帯シートaが嵌挿される通孔47が開設されており、フィード手段5の作動で繰り出される帯シートaの先端はこの通孔47を通ってガイド1に供給される。その為に、第1押え板43より下流側に配置される第2押え板44の上端は前記第1押え板43の通孔47の下側孔縁と面一か或いは下側孔縁より下方となるように配置されている。
叉、第1押え板43と第2押え板44との間に配置する熱溶着板45は、第1押え板43と第2押え板44で帯シートaを押えた後熱溶着する為、該熱溶着板45の上端は第2押え板44の上端より下方に位置されている。
【0035】
前記第1押え板43と熱溶着板45の上端面を受け止める受け板46は、前記ガイド1の側方(裏側)に該ガイドと直交して配置され、且つその受け板46の上面はガイド1の窓孔11の下側孔縁と面一に保持され、ガイド1内に突出して商品載置面を形成する。そして、この受け板46とガイド1の底板1cとで区画される通路(空間)に帯シートaの先端部が嵌入し、その帯シートaの先端部は前記開口12より下流側における側板1a,1bの内面に突出形成したストッパ13に衝合して先端の位置決めが行われる。
【0036】
カッタ7は、帯シートaの重合部を熱溶着してループを完成させた後、そのループに連続する帯シートを溶着部近傍で切断するもので、前記第1押え板43と熱溶着板45との間に挾着配置され、且つ前記第1押え板43の側面に沿って該第1押え板43の通孔47を越える位置まで上下することで、該通孔47を貫通している帯シートaは第1押え板43の通孔47の孔縁とカッタ7によるせん断作用で切断されるように構成されている。但し、重合部近傍を前記せん断作用にて切断して、第1押え板43にて帯シートを押えておき、その後、熱溶着板45にて溶着するようにしてもよい。
【0037】
上記した接着手段6とカッタ7を上下駆動する駆動部8は、モータ48とカム機構49とで構成され、カム機構49はカムやリンク機構を前記第1押え板43、第2押え板44、熱溶着板45、カッタ7に連結し、更に前記第1押え板43、第2押え板44、熱溶着板45とカッタ7が順次時間差をおいて上下作動するように構成されている。そして、カム機構49の動作を制御する為に該カムを回転する軸に回転板51を固着し、回転板51の外周所定箇所に設けた原点をカム原点センサ52で検知し、駆動部8が制御されるようになっている。
【0038】
叉、前記ガイド1の帯シートaの先端が位置決め停止される位置より手前側(上流側)の所定位置には、帯掛けする為に供給される帯シートaの先端部が所定位置に到達したことを検出する帯シート先端検出センサ(停止センサ)53が配置されている。この帯シート先端検出センサ53の検出信号により前記帯シートaを繰り出すフィード手段5の駆動が停止され、再度駆動して帯シートaの先端がストッパに当接するまでの繰り出しが制御されている。
更に、前記ガイド1における商品Wが載置される位置の線上外側には、商品検出センサ54が設置され、ガイド1内の所定位置に商品Wが置かれているか否かが検出されるようになっており、商品Wが検出されると前記フィード手段5が起動し、帯シートaの引き戻しを開始するようになっている。
【0039】
前記ラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2は、被帯掛け商品W(又は帯掛け包装をしない商品)に貼付するラベルLを印字発行するもので、前記帯掛け装置本体A1を操作するオペレータと対向する前面にラベル発行口64が設けられている。該ラベルプリンタA2が印字発行するラベルLは、例えば、販促用のラベル、POPラベル、或いは帯シートaに印字しきれない添加物情報等を印字したラベル等で、今日周知のラベルプリンタで構成されている。
そして、このラベルプリンタA2で印字する印字情報は、前記帯掛け装置本体A1の表示操作部9、キー操作部10より入力操作することができるように構成されている。
又、前記ラベルプリンタA2はその機構は汎用のものでよいため省略するが、前記帯掛け装置本体A1の帯シートロール収納部2の上部に載置され、帯掛け装置の投影面積の範囲(平面視)内に収められている。それによりラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2を備えても余分に設置スペースを必要とせず、省スペースを実現できる。そして、ラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2は帯シートロール収納部2の上に配置されているため、該ラベルプリンタA2から発行されるラベルLは、腰をかがめる、反対に背伸びする等しなくても、通常の立ち姿勢のままで取ることができ、手で取ったラベルは帯掛け装置本体A1のガイド1の窓孔内に置かれた商品Wに楽な姿勢で貼付作業を行うことができる。
【0040】
又、不図示の計量装置(秤)は、前記帯掛け装置本体A1と通信可能に接続され、計量した重量値や該重量値に基く値段を、前記印字手段4で帯シート(又は帯シートに貼付したラベル用紙)、或いは前記ラベルプリンタA2でラベルLに印字し得るように構成されている。
尚、計量装置(秤)から出力された重量値を帯シートaに品名や値段等と共に印字して、商品Wを帯掛け包装するか、或いは帯シートaは発行(帯掛け)せず、ラベルLに重量値を印字するか、或いは、重量値はラベルL、又は帯シートaの何れかに印字して、帯シートaに印字しきれない情報をラベルLに印字する等、各種パターンに切り換えることができるように構成されている。
【0041】
図6は、上記の如く構成した帯掛け装置本体A1の帯掛けの作動を制御する制御部と、帯掛けの帯シートaに印字を行う印字手段4、及びラベルLに印字を行うラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2の電気的構成を示すブロック図である。
帯掛制御部55は、通信用INFを介して印字制御部56と接続され相互に交信できるようにしてあり、各制御部55,56は、マイクロコンピュータで構成されるCPU(中央処理装置)57,61により制御される。
CPU57には、バス57aを介してROM58、RAM59、帯掛機構駆動部60、帯シート先端検出センサ(停止センサ)53、商品検出センサ54、カム原点センサ52、ラベル貼付部(ラベル発行部)3が接続されている。
ROM58は、CPU57が実行する制御プログラムが格納されており、RAM59はCPU57とCPU61との通信データ等を一時記憶するエリアである。
【0042】
前記帯掛機構駆動部60としては、接着手段6の熱溶着板45への通電のON/OFF、プラテンローラ22及び上側フィードローラ5aの開閉駆動モータ33、下側フィードローラ5bの駆動用モータ5c、帯シート巻取り駆動用モータ15、溶着切断手段6及びカッタ7の上下駆動用モータ48、プラテンローラ駆動用モータ25が挙げられ、これ等の駆動/停止が制御される(図6参照)。
【0043】
印字制御部56のCPU61には、バス61aを介してROM62、RAM63、表示操作部9、キー操作部10、印字手段4、ラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2、計量装置(秤)Bが接続されている。
ROM62は、CPU61が実行する制御プログラムが格納されており、RAM63には被帯掛け商品毎の品名等の商品情報を記憶しておく商品ファイル(図7参照)、トレイに関する各種データを記憶しておくトレイファイル(図8参照)、帯掛けの帯シート(ラベルを含む)に商品に関する所定の項目を印字する為の印字位置情報を記憶しておく帯シート印字フォーマットファイル(図9参照)などのファイルが記憶されている。
表示操作部9は、タッチパネルで構成されており、CPU61の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うものである。
キー操作部10は、データの入力等を行う数字キーや品番キー等を含むキーボードからなり、商品はこの数字キーと品番キーを押すことで特定され、前記商品ファイルに設定されている商品データが呼び出される。
印字手段4は、帯シートa(帯シートに貼付されたラベル用紙を含む)にサーマルヘッドにより印字を行う。
ラベルプリンタ(ラベル発行手段)A2は、帯シート(帯シートに貼付されたラベル用紙を含む)に印字する印字手段4と同様、サーマルヘッドによりラベルLに印字を行う。
計量装置(秤)Bは、ロードセル(ひずみゲージ式)を用いて構成されている。そして、この計量装置(秤)Bを使用する/使用しない、を選択するモードを後述の設定モードに設けて、計量装置Bを使用するモードを選択した場合には、該計量装置Bから出力される計量データをRAMの計量データの欄に書き込むようにする。
【0044】
前記RAM63に記憶される商品ファイルは、図7に示すように、品番(商品番号)、品名、単価、トレイ番号、帯シート印字フォーマット番号、ラベル印字フォーマット番号、発行形態情報等が設けられており、品番を特定することで、被帯掛け商品Wを特定することができる。
また、商品ファイルの各被帯掛け商品(各品番)毎に、後述する帯シート印字フォーマット番号、及びラベル印字フォーマット番号が識別子として関連付けられて記憶してあるので、被帯掛け商品を特定することで各印字項目のレイアウトである印字フォーマットも特定できる。同様に、トレイを特定する為のトレイ番号が識別子として関連付けられて記憶されている。
前記帯シート印字フォーマット番号は、帯シートa上での各印字項目の印字位置や文字の大きさ等を規定する。
前記ラベル印字フォーマット番号は、前記帯シート印字フォーマット番号と同様、ラベルL上での各印字項目の印字位置や文字の大きさ等を規定する。尚、ラベル印字フォーマット番号が設定されている場合、当該商品を計量する/計量しないに関わらず、ラベルに所定事項を印字する場合に設定され、ラベル印字フォーマットに基づきラベルLに印字する。
計量値を印字する場合は、予め計量値を印字する印字エリアをラベル印字フォーマットとして設定しておく必要がある。尚、帯シートに計量値を印字する場合も同様で、予め計量値を印字する印字エリアを帯シート印字フォーマットとして設定しておく必要がある。
【0045】
発行形態情報は、帯シートaへの印字の有無及び帯掛けの有無、ラベルLの印字発行の有無等の発行形態が識別子として関連付けて記憶されている。図示例では、[1]は帯シートに印字して帯掛け包装とラベル印字発行、[2]は帯シートに印字して帯掛け包装のみ、[3」はラベル印字発行のみ、を表す。
尚、帯シートa、ラベルLの発行形態としては、上記形態の他に、「予め所定事項が印字されたラベル(印字済みラベル)のみを発行する」、「帯シートに印字しないで帯掛けのみする」、「予め所定事項が印字されたラベル(印字済みラベル)発行と印字無し帯シートの帯掛け」、「予め所定事項が印字されたラベル(印字済みラベル)発行と帯シートに印字して帯掛け」、「ラベル印字発行と印字無し帯シートの帯掛け」等が挙げられる。
また、この帯シートa、ラベルLの発行形態の選択については後段で更に説明する。
【0046】
叉、トレイファイルは、図8に示すように、トレイ番号毎にトレイサイズ(幅、高さ)(mm)、及び帯シートで形成した初期ループを商品の外周に沿う形状に絞り縮径するための絞り情報(帯シートの引き戻し量、トレイの硬度)等のトレイデータが設けられており、トレイ番号を被帯掛け商品に設定することで、その特定した商品を帯掛けする際の引き戻し量を特定することができ、安定した帯掛けが可能となる。
叉、帯シートの引き戻し量などが設定されている絞り情報ファイル(図示省略)をRAM63に有し、該ファイル中の絞り情報を識別するための識別子が、各トレイ番号に割振られている。
【0047】
帯シート印字フォーマットファイルは、図9に示すように印字項目毎に印字するレイアウトが設定されているもので、印字フォーマット番号(識別子)毎に、印字開始、印字項目毎の印字位置等の印字位置情報が設定されており、印字開始は帯シートの先端からの距離(mm)を示し、印字位置として帯シートの幅方向の一方端を原点O(0,0)とし、その原点から幅方向(X)、及び長手方向(Y)を始点として、その始点から幅方向(印字領域X幅)と、長手方向(印字領域Y幅)が設定されており、これにより各印字エリアが設定される。尚、JANコード(バーコード)が帯シートにラベル用紙を貼付して印字する場合、JANコードの印字位置データがラベル用紙が貼着された位置と一致するよう貼付部を駆動する。
上記のように、前記商品ファイルに帯シート印字フォーマット番号を関連付けることで、各被帯掛け商品、品番を選択するだけで、被帯掛け商品に合わせて帯シートの所定の位置に印字をすることができる。
また、各被帯掛け商品に帯シート印字フォーマット番号を関連付ける代わりに、各トレイ番号を関連付けるようにしてもよい。
尚、同様にラベルLに印字するためのラベル印字フォーマットファイルもRAM63に記憶されるが、前記帯シート印字フォーマットと、同様、印字位置や文字の大きさ等を規定する為のフォーマットであるので、図示を省略する。
【0048】
図14は表示操作部9に表示される画面の一例を示し、エリア(イ)は設定されている商品データが表示されるエリアで、エリア(ロ)は設定されている帯シート印字フォーマット番号の印字イメージが表示されるエリアである。また、右上の「各種設定」にタッチすると「設定モード」に切り替わり、後述の帯シートへ印字する/しない、ラベルへ印字する/しない、というスペックの選択や、商品データの設定等が可能である。又、「モード変更」をタッチすることで「ラベル」、「帯シート」、「ラベル+帯シート」のモード変更ができ、その下のエリア(ハ)にはモード変更で選択されたモードが表示される(図面は「帯シート」モードが選択されたことを表す)。又、新たな商品の品番を呼び出した時は、該商品に対応して記憶されている発行形態情報のモードが表示される。更に、右下の「トレイリスト」はタッチすることで前記エリア(イ)にトレイファイルの一覧が表示され、その表示されたトレイファイルから選択したトレイ番号はその下のトレイ番号エリア(ニ)に表示される(図面はトレイ番号「1」が選択されたことを表す)。また、「呼出コード」は予めRAMの商品ファイルに登録されている品番から目的の品番がキー操作部10を利用して呼び出された品番が表示される(図面では品番「1」が選択されたことを表す)。
【0049】
次に、計量装置(秤)を用いて帯シートaの帯掛け、ラベル発行する動作の制御の概略を図10のフローチャートに基づいて説明する。尚、以下は、各被帯掛け商品(品番)に、帯シート印字フォーマット番号、ラベル印字フォーマット番号、及び発行形態情報が設定されており、前記発行形態情報として3つのパターン([1]は帯シートに印字して帯掛け包装とラベル印字発行、[2]は帯シートに印字して帯掛け包装のみ、[3]はラベル印字発行のみ)が設定されている例で示す。つまり、帯シート、ラベルの何れか、又は両方が発行される場合であっても帯シート、ラベルに印字がされる例である。
(S1)…オペレータの操作により電源スイッチがONされると、CPU57は接着手段6とカッタ部7を上下するカム機構49のカムが初期位置(カム原点センサ52を遮る)に戻るよう制御する。
(S2)…フィード部5を駆動するキーが、オペレータにより押下されると、CPU57によりフィードローラモータ5cを作動させ、帯シートaの先端を所定位置まで繰り出し、駆動部8が作動してカム機構49が作動することでカッタ7が上昇し、受け板46がカッタ7の上方位置へ突出移動し、受け板46とカッタ7とで帯シートaが挟まれ、帯シートaが切断される。そして、CPU57はフィードローラモータ5cを逆回転させ、前記帯シートaの切断先端部をフィード手段5の上下一対のフィードローラの接点間に帯シートaの先端が挟まれる位置へ引き戻し、位置させる(リセット手段)(図4、5参照)。この位置が帯シートaの初期位置である。尚、印字手段4のサーマルヘッドとプラテンローラとの接点からフィード手段5上の初期位置までの距離は装置構成時に決定され、本実施例では、この距離が40mmとする。
【0050】
(S3)…オペレータによる表示操作部9での選択操作により被帯掛け商品の品番が特定され、当該商品の商品情報、つまり、品名や値段、トレイ番号、帯シート印字フォーマット番号、ラベル印字フォーマット番号、発行形態情報等が商品ファイル(図7参照)から読み出され、RAM63の所定エリアRAMマップ(図13参照)の夫々の欄に記憶される。そして、それらの情報に基づき必要な情報が表示操作部9に表示される。
尚、発行形態情報1には、品番選択で読み出された商品ファイルに設定されている発行形態情報が記憶され、発行形態情報2には、表示操作部9で選択された発行形態情報が記憶されるエリアである。つまり、品番を選択した時点では、発行形態情報1と発行形態情報2には、商品ファイルに設定されている発行形態情報が記憶され、後に表示操作部9で切り替えを行った場合には、発行形態情報1に記憶された発行形態情報とは異なる選択された発行形態情報が記憶される。
(S4)…被帯掛け商品を計量装置(秤)に載置する。
(S5)…計量装置から出力された計量データは、RAM63の計量データ欄に一時記憶される。
(S6)…発行形態情報の選択が有るか否かが判断される。つまり、表示操作部9の[モード変更」により発行モードの変更があったか否かを判断する。つまり、表示操作部9で発行形態が変更されており、RAM63の発行形態情報1と発行形態情報2に記憶されている情報が異なるか否かを判断する。発行形態情報の選択(変更)がない場合(NO)はS7へ進み、発行形態情報の選択(変更)がある場合(YES)はS10へ進む。
【0051】
(S7)…発行形態情報を特定する。即ち、RAM63に記憶された発行形態情報2(商品ファイルに設定されている発行形態情報)で特定される。
(S8)…RAM63の発行形態情報2のエリアに記憶された発行形態情報が[3](ラベル印字発行のみ)であるか否かを判断する。[3]である場合(YES)はS9へ進む。[3]でない場合(NO)はS12へ進む。
(S9)…ラベル発行のためにラベルプリンタA2の駆動モータが駆動し、S3で読み出された情報に基づきラベルLが印字発行される。つまり、S4で被帯掛け商品が計量装置に載置され、計量信号が安定するとラベルLは自動的に発行される。
(S10)…S6で発行形態情報の選択(変更)が有りの場合(YES)、つまり、表示操作部9で発行形態が変更されており、RAM63の発行形態情報1と発行形態情報2に記憶されている情報が異なることにより、発行形態が変更されている旨の表示が表示操作部9に表示される(図12(a)参照)。尚、該表示は所定時間(例えば数秒間)だけ表示するようにしてもよいし、或いはオペレータに了解を得るための[OK]キーを表示操作部9に表示し、該キーが押されることで該表示を表示操作部9の画面から消去するようにしてもよい。そして、発行形態が変更された場合、図14の(ハ)には変更された発行形態を表すモードが表示される。
いずれにしても、この表示がされることで本来商品ファイルに設定されている発行形態とは異なる発行形態で発行操作をしようとしていることをオペレータに促すことができる。つまり、商品ファイルに設定されている発行形態と異なることを意識して、違う発行形態にて臨時的に発行させることができる。
例えば、通常は帯シートaに所定事項を印字し、蓋付きトレイに入った商品を前記印字済みの帯シートaで帯掛け包装しているが、帯シートaの在庫を切らしてしまって、帯シートaで帯掛け包装できない場合、ラベルLに商品に関する所定事項を印字し、蓋付きトレイに入った商品の蓋をテープで止め、前記ラベルLを商品に貼付することで、品だしすることができる。
【0052】
(S11)…そして、商品ファイルに設定されている発行形態と異なる発行形態に変えた場合に、その変更した発行形態で帯シートa、ラベルLを発行するにあたり、「データの設定が必要です。」の表示が表示操作部9に表示される(図12(b)参照)。尚、該表示はS10と同様に、例えば数秒間だけ表示をするようにしたり、或いはオペレータに了解を得るための[OK]キーを表示操作部9に表示し、該キーが押されることで該表示が画面から消去されるようにしてもよい。
例えば、発行形態情報[2](帯シートに印字して帯掛け包装のみ)が[3](ラベル印字発行のみ)に変更された場合、通常、発行形態情報[2]が設定されている商品では、帯シート印字フォーマット番号は設定されているが、ラベルLは印字発行しないのでラベル印字フォーマット番号は設定されていない。その為に、ラベル印字フォーマット番号を設定するようにする。尚、品名や値段等の商品データそのものは、ラベル印字と帯シート印字とで両方共通して商品ファイルを利用することができるので、同じ印字データの場合は改めてデータの設定は不要である。
又、前記データの設定が必要である旨の表示をする際に、S3で選択された品番に該当するラベル印字フォーマット番号と、帯シート印字フォーマット番号とを参照し、ラベル印字フォーマット番号が設定されていない場合、どのデータの設定が必要であるかを特定する為により具体的に表示、例えば「印字フォーマット番号の設定が必要です」のように表示するようにしてもよい。
(S12)…RAM63の発行形態情報2のエリアに記憶された発行形態情報が[2](帯シートに印字して帯掛け包装のみ)であるか否かを判断する。[2]である場合(YES)はS13へ進む。[2]でない場合(NO)はS16へ進む。
【0053】
(S13)…帯掛け包装をスタートする為の「スタートボタン」(帯掛け装置本体A1に装備されている)が点灯する。S3で選択された品番に関連付けられているトレイ番号、帯シート印字フォーマット番号(印字位置情報)がRAM63の帯シート印字フォーマットファイル、トレイファイルより読み出され、その読み出された品番の商品情報、印字位置情報、絞り情報等を含むトレイデータがRAM63の他のエリアに一時記憶される。そして、一時記憶された印字位置情報の印字開始データが40mmか否かをCPU61が判断する。印字開始データが40mmの場合、前記初期位置にて、印字位置情報に基づいて印字を開始する。
印字開始データが40mmでないと判断された場合は、一時記憶された印字位置情報の、印字開始データと初期位置である40mmとの差分データと、絞り情報を含むトレイデータと、更にプラテン/フィードローラ開閉駆動モータ33を駆動させプラテンローラをサーマルヘッドから離反させる信号とを、通信INFを介してCPU61(印字制御部)からCPU57(帯掛制御部)へ送信する。つまり40mm以上(本実施例では40mmが最小値)と判断された場合は、印字手段4のプラテンローラがサーマルヘッドから離反するよう上昇し、フィード部5の上側のフィードローラ5aを下降させて下側のフィードローラ5bとで帯シートaを挟持させ、帯掛制御部側で受信した印字開始データと40mmとの差分データ分だけ、フィード部5のフィードローラモータ5cを回転させる。例えば、印字開始データが60mmである場合は、フィードローラモータ5cの駆動で初期位置から20mmだけ繰り出す。印字開始位置に到達後、一時記憶された商品情報を、該一時記憶された印字位置情報に基づいて印字手段4にて印字を開始する。
【0054】
(S14)…帯シートに、商品に関する所定事項を印字し、包装に必要な所定量繰り出される。RAM63に一時記憶された商品情報を、印字位置情報に基づいて印字手段4で印字を行う。印字が終了したら、通信INFを介してCPU61(印字制御部)からCPU57(帯掛制御部)へ絞り情報を含むトレイデータ等を送信し、プラテンローラをサーマルヘッドから離反させる一方、フィード手段5で帯シートaを挟持する。CPU57の制御により、フィードローラモータ5cが駆動し、挟持した帯シートaが所定量繰り出される。
(S15)…帯掛け包装する。ガイド1内の商品載置部に置かれた被帯掛け商品Wに前記帯シートで帯掛けされ、前記一時記憶されたトレイデータの絞り情報にて帯シートの初期ループから帯シートが商品外周に沿う縮径ループへの絞り量が決定し、被帯掛け商品Wへ帯掛け包装が行われる。帯掛け包装が完了した商品は、例えば図11に示す通りである。
(S16)…S12で発行形態情報[2]でないと判断された場合、発行形態情報は[1](帯シートに印字して帯掛け包装とラベル印字発行)と特定される。
(S17)…ラベルプリンタA2がラベル発行のために駆動モータを駆動し、S3で読み出された情報に基づきラベルLが印字発行される。先ず、ラベルが自動で発行され、その次にS18のスタートボタン点灯に続いて帯掛け包装が行われる。
(S18)…S13と同様、帯掛け包装をスタートする為の「スタートボタン」が点灯し、そのスタートボタンの押動で前記S14、S15が実行され、被帯掛け商品Wに帯掛け包装が行われる。尚、S17で印字発行されたラベルLはオペレータによる手貼りで被帯掛け商品Wの所定位置に貼付される(図11参照)。
【0055】
上記実施の形態はラベル、帯シートの発行形態として両媒体への印字である3つのパターン([1]:帯シートに印字して帯掛け包装とラベル印字発行、[2]:帯シートに印字して帯掛け包装のみ、[3]:ラベル印字発行のみ)を設定し、この中から選択する形態について説明したが、ラベル印字する/しない、帯シート印字する/しない等の場合を考えると、前記したように多くのパターン(段落番号0045参照)が考えられる。従って、発行形態情報はそれらのパターン全てを選択可能に表示してもよいが、設定モードで予めラベル、帯シートについて印字が有るか、無いかの選択を行い、その選択に応じて、選択可能な組み合わせが表示操作部9に表示され、その中から選択するようにしてもよい。以下、それについて簡単に説明する。
【0056】
先ず、図14に示す表示操作部9の画面で、「各種設定」にタッチして設定モードに切り替え、ラベル、帯シート夫々について印字する/しないの何れかを選択する。尚、ラベル発行(印字しない)は、予めラベルLに所定事項が印字されており、その印字済みのラベルLを発行することを意味する。又、帯シートに印字しないで帯掛けする場合は、帯シートに予めデザインや模様が施されている場合等が想定される。そして、ラベル、帯シートへの印字をする/しない、の選択をすることで印字制御部56の印字手段4や、ラベルプリンタA2の印字機能を制御している。
<例1> [ラベル印字する]、[帯シート印字する]を選択した場合、(1)ラベル発行(印字する)のみ(ラベル発行のみ)、(2)帯シートに印字して帯掛け包装のみ(帯掛け包装のみ)、(3)ラベル発行(印字する)+帯シートに印字して帯掛け包装(ラベル発行+帯掛け包装)、の3つの選択パターンが表示操作部9の「モード変更」を押下げた際に表示される。
<例2> [ラベル印字しない]、[帯シート印字しない]を選択した場合、(1)ラベルに印字せずラベル発行のみ(ラベル発行のみ)、(2)帯シートに印字せず帯掛け包装のみ(帯掛け包装のみ)、(3)ラベルに印字せずラベル発行+帯シートに印字せず帯掛け包装(ラベル発行+帯掛け包装)、の3つの選択パターンが表示操作部9の「モード変更」を押下げた際に表示される。
【0057】
<例3> [ラベル印字する]、[帯シート印字しない]を選択した場合、(1)ラベルに印字してラベル発行のみ(ラベル発行のみ)、(2)帯シートに印字せず帯掛け包装のみ(帯掛け包装のみ)、(3)ラベルに印字してラベル発行+帯シートに印字せず帯掛け包装(ラベル発行+帯掛け包装)、の3つの選択パターンが表示操作部9の「モード変更」を押下げた際に表示される。
<例4> [ラベル印字しない]、[帯シート印字する]を選択した場合、(1)ラベルに印字せずラベル発行のみ(ラベルのみ)、(2)帯シートに印字して帯掛け包装のみ(帯掛け包装のみ)、(3)ラベルに印字せずラベル発行+帯シートに印字して帯掛け包装(ラベル発行+帯掛け包装)、の3つの選択パターンが表示操作部9の「モード変更」を押下げた際に表示される。
上記のような構成とした場合は、予め、ラベルへの印字、帯シートへの印字を選択することで余計なパターンが表示されることがなく、選択を容易に行うことができる
【0058】
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
(1)実施の形態では、計量装置(秤)を通信可能に組み入れてラベルを発行するようにしたが、計量装置を用いず、帯シートとラベルを印字発行するようにしてもよい。この場合、実施の形態のスタートキーとは異なる、ラベルを発行するための発行キーをキー操作部10に設け、品番を選択して該発行キーを押すことでラベルが発行されるようにしてもよい。
(2)発行形態情報を表示操作部9上で切り換えた場合でも、商品ファイルに設定されている発行形態情報自体は変更されないような説明をしたが、表示操作部9上で変更した場合に商品ファイルに設定されている発行形態情報を書き換えるようにしてもよい。
(3)帯シートとラベルの両方を発行するモードの場合、並列処理ができる演算処理機能を用いて夫々の処理を同時に実行させるようにしてもよい。
(4)商品載置部の近傍に商品を検知するセンサを設けて、実施の形態のスタートキーと共に該センサからの検知信号の両方の条件により帯シートが発行されるようにしてもよい。
(5)フローチャートのS13とS17でスタートボタンが点灯する説明をしたが、点灯せずに、スタートボタンが押された時に出力される信号を待つようにしてもよい。
(6)ラベル、帯シートへの印字内容は問わず、被帯掛け商品の産地、添加物名、賞味期限、商品の原体を示す個体識別番号、商品に関する広告データやイメージデータ等を印字してもよい。
(7)実施の形態では、帯シートにラベル用紙を貼付し、そのラベル用紙にJANコード(バーコード)を印字し、他の印字項目は帯シートに直接印字する形態を示したが、ラベル用紙を貼付することなく、帯シート自体に印字してもよい
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明に係る帯掛け装置の実施の一例を示す概略正面図。
【図2】同機構部の概略を示す平面図。
【図3】同機構部の概略を示す側面図。
【図4】帯シートを切断して引き戻す状態を示す説明図。
【図5】帯シートが初期位置にセットされ、印字を開始する状態の同説明図。
【図6】帯掛制御部と印字制御部の電気的構成を示すブロック図。
【図7】商品ファイルの一例を示す説明図。
【図8】トレイファイルの一例を示す説明図。
【図9】帯シート印字フォーマットファイルの一例を示す説明図。
【図10】帯掛け動作を説明するフローチャートである。
【図11】帯掛け包装を完成した商品の斜視図
【図12】表示操作部の画面に表示されるメッセージの一例を示し、(a)は発行形態が変更された場合のメッセージ、(b)は設定された発行形態と異なる発行形態に変更した場合のメッセージ。
【図13】RAMの記憶エリアを示すRAMマップの概略を示す説明図。
【図14】表示操作部の画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0060】
A…帯掛け装置 A1…帯掛け装置本体
A2…ラベルプリンタ(ラベル発行手段) B…計量装置
W…被帯掛け商品 L…ラベル
a…帯シート 2…帯シートロールの収納部
4…帯シート印字手段(印字部) 9…表示操作部(表示部)
10…キー操作部 56…印字制御部(制御手段)
63…RAM(記憶手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を所定位置に載置し、該商品の外周に沿って帯シートを発行し巻き回す帯掛け装置において、
前記商品に関するラベルを発行するラベル発行手段と、
前記帯シート、及び/又は前記ラベルを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、
商品に関する情報を呼び出す呼び出し手段と、
前記呼び出し手段により呼び出した情報に基づき前記帯シート、ラベルの発行を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする帯掛け装置。
【請求項2】
前記帯シート、ラベルの発行形態情報を選択する選択手段と、
前記選択手段で選択した発行形態と、前記記憶手段に記憶されている当該商品の発行形態情報とが同じか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果が異なる場合に、その異なる旨を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の帯掛け装置。
【請求項3】
商品を所定位置に載置し、該商品の外周に沿って帯シートを発行し巻き回す帯掛け装置において、
前記商品に関するラベルを発行するラベル発行手段と、
前記帯シート、及び/又は前記ラベルを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、
前記帯シート、ラベルの発行形態情報を選択する選択手段と、
商品に関する情報を呼び出す呼び出し手段と、
前記呼び出し手段により呼び出された商品の発行形態情報と、前記選択手段によって選択された発行形態情報とが同じか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果が異なる場合に、その異なる旨を報知し、前記選択手段で選択した発行形態情報にて前記帯シート、ラベルの発行を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする帯掛け装置。
【請求項4】
前記帯掛け装置は帯シートへ所定事項を印字する帯シート印字手段を有し、
前記ラベル発行手段はラベルへ所定事項を印字するラベル印字手段を有し、
前記帯シートへの印字と前記ラベルへの印字で同じ印字項目は商品データを共通使用することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の帯掛け装置。
【請求項5】
前記帯シート印字手段による帯シートへの印字の有無と、前記ラベル印字手段によるラベルへの印字の有無、を選択する選択手段を有し、その選択手段の選択内容に基づいて選択し得るパターンを表示部に選択可能に表示することを特徴とする請求項4記載の帯掛け装置。
【請求項6】
前記請求項1乃至5記載の帯掛け装置は卓上タイプで、商品に帯掛けする箇所と、帯掛けに使用する帯シートロールの収納部を隣り合って並設配置し、前記ラベル発行手段は前記帯シートロールの収納部上部に配置したことを特徴とする帯掛け装置。
【請求項1】
商品を所定位置に載置し、該商品の外周に沿って帯シートを発行し巻き回す帯掛け装置において、
前記商品に関するラベルを発行するラベル発行手段と、
前記帯シート、及び/又は前記ラベルを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、
商品に関する情報を呼び出す呼び出し手段と、
前記呼び出し手段により呼び出した情報に基づき前記帯シート、ラベルの発行を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする帯掛け装置。
【請求項2】
前記帯シート、ラベルの発行形態情報を選択する選択手段と、
前記選択手段で選択した発行形態と、前記記憶手段に記憶されている当該商品の発行形態情報とが同じか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果が異なる場合に、その異なる旨を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の帯掛け装置。
【請求項3】
商品を所定位置に載置し、該商品の外周に沿って帯シートを発行し巻き回す帯掛け装置において、
前記商品に関するラベルを発行するラベル発行手段と、
前記帯シート、及び/又は前記ラベルを発行するか否かの発行形態情報を商品に対応して記憶する記憶手段と、
前記帯シート、ラベルの発行形態情報を選択する選択手段と、
商品に関する情報を呼び出す呼び出し手段と、
前記呼び出し手段により呼び出された商品の発行形態情報と、前記選択手段によって選択された発行形態情報とが同じか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果が異なる場合に、その異なる旨を報知し、前記選択手段で選択した発行形態情報にて前記帯シート、ラベルの発行を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする帯掛け装置。
【請求項4】
前記帯掛け装置は帯シートへ所定事項を印字する帯シート印字手段を有し、
前記ラベル発行手段はラベルへ所定事項を印字するラベル印字手段を有し、
前記帯シートへの印字と前記ラベルへの印字で同じ印字項目は商品データを共通使用することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の帯掛け装置。
【請求項5】
前記帯シート印字手段による帯シートへの印字の有無と、前記ラベル印字手段によるラベルへの印字の有無、を選択する選択手段を有し、その選択手段の選択内容に基づいて選択し得るパターンを表示部に選択可能に表示することを特徴とする請求項4記載の帯掛け装置。
【請求項6】
前記請求項1乃至5記載の帯掛け装置は卓上タイプで、商品に帯掛けする箇所と、帯掛けに使用する帯シートロールの収納部を隣り合って並設配置し、前記ラベル発行手段は前記帯シートロールの収納部上部に配置したことを特徴とする帯掛け装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−126200(P2010−126200A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303113(P2008−303113)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
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